JPH10501767A - モノリシックドロップオンデマンド印刷ヘッドにおけるノズルの配置 - Google Patents

モノリシックドロップオンデマンド印刷ヘッドにおけるノズルの配置

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JPH10501767A
JPH10501767A JP8531106A JP53110696A JPH10501767A JP H10501767 A JPH10501767 A JP H10501767A JP 8531106 A JP8531106 A JP 8531106A JP 53110696 A JP53110696 A JP 53110696A JP H10501767 A JPH10501767 A JP H10501767A
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シルヴァーブルック,キーア
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イーストマン コダック カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 ノズルの配列ラインに沿ったウェハの強度を通常のウェハ強度の約50%に維持するための改良された印刷ヘッドの構造。これは、ノズルの各列をセグメントに分割し、そして、これらのセグメントの幾つかを(1つおきであることが好ましい)印刷方向において偏位させることにより達成される。印刷されるべき特定の情報がノズルに供給される時点(タイミング)を単に変えるだけであって、ノズルは依然として同じ画素を記録媒体に印刷できるように、ノズルのセグメントは印刷方向に偏位する。偏位セグメントの偏位距離は、その中に当該セグメントに属するノズルが形成されるスロット(又は、インクチャネル)の幅よりも僅かに大きいことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 モノリシックドロップオンデマンド印刷ヘッドにおけるノズルの配置発明の分野 本発明は、コンピュータ制御された印刷デバイスの分野に係り、特に多数のノ ズルを1つの単一基板に統合する熱的に作動化されるドロップオンデマンド(D OD)印刷ヘッド用のノズル構成の分野に関する。発明の背景 様々な多くの方式のディジタル制御型印刷システムが発明され、そして多くの 方式のものが現在生産されている。これらの印刷システムでは、各種の作動機構 、種々のマーキング剤、及び種々の記録媒体が使われる。現に使われているディ ジタル印刷システムの例としては、次の種類がある:レーザ電子写真プリンタ; LED電子写真プリンタ;ドットマトリックス・インパクトプリンタ;感熱紙プ リンタ;フィルムレコーダ;サーマルワックスプリンタ;染料拡散熱転送プリン タ(dye diffusion thermal transfer printer);及びインクジェットプリンタ 。しかし、従来の方式では据え付けに膨大な費用がかかり、しかも特定ページに ついて数千枚のコピーが印刷されない限りほとんど商業ベースに乗らないとはい え、前述の電子式印刷システムは、現時点で、それらの従来方法に顕著には取っ て代わっていない。従って、例えば、普通紙を使って、高速且つ低コストで高品 質のカラーイメージを作り出すことができる改良型のディジタル制御印刷システ ムの必要性が存在するのである。 インクジェット印刷は、例えば、インパクト型ではなく、騒音が少なく、普通 紙に印刷でき、トナーの転写や定着を行う必要がないため、ディジタル制御の電 子式印刷の分野における際立った競合手段として認められるに至ったのである。 多くの方式のインクジェット印刷のメカニズムが発明されている。それらは、 連続式インクジェット(CIJ)か又はドロップオンデマンド(DOD)型インクジェット の何れかに分類することができる。連続式インクジェット印刷は、少なくとも19 29年に時代が遡る:Hansell,US Pat.No.1,941,001。 Sweet等のUS Pat.No.3,373,437,1967では、印刷されるべきインクドロップ (インク液滴)が選択的にそこに充填されて且つ記録媒体の方へ偏向される連続 インクジェット用ノズルのアレーが開示されている。この技術は二進法偏向CIJ として知られており、ElmjetとScitexを含む、数社で用いられている。 Hertz等のUS Pat.No.3,416,153,1966では、充填したドロップ流の静電分散を 使って小アパチャ(開口)を通過する液滴数を調節してCIJ印刷において様々な 光学密度をもつ印刷スポットを得る方法を開示している。この技術は、Iris Gra phics社製のインクジェット式プリンタに用いられている。 Kyser等のUS Pat.No.3,946,398,1970では、ピエゾ(圧電)結晶に高電圧を印 加して、その結晶を曲げ、インク容器に圧力をかけそして要求に応じて(オンデ マンド)ドロップを噴射するDODインクジェット式印刷機を開示している。その 後、曲げモード、押しモード、せん断モード、及び絞りモードでピエゾ結晶を利 用する多くの方式の圧電式ドロップオンデマンド型印刷機が発明された。圧電式 DOD印刷機は、ホットメルトインク(例えば、Tektronix及びDataproductsのプリ ンタ)を用い、且つホーム及びオフィスプリンタ(Seiko Epson)に使える720 d pi未満のイメージ分解能で、商業上の成功を収めている。圧電式DOD印刷機は、 広範囲のインクが使えるという利点がある。しかし、圧電式印刷メカニズムは、 通常、生産性及び性能の点で不利となる複雑な高電圧駆動回路と大きいピエゾ結 晶の配列を必要とする。 Endo等のGB Pat.No.2,007,162,1979では、ノズル中のインクと熱接触してい る電熱変換器(ヒータ)に電力パルスをかける電熱DODインクジェット式印刷機 を開示している。ヒータは、水をベースとしたインクを急速に高温に加熱し、そ の結果、少量のインクが急速に蒸発し、バブルを生成する。これらのバブル生成 は、圧力波となり、インクドロップをヒータ基板の端に沿って設けられている小 アパチャから射出させる。この技術は、BubblejetTM(日本のキャノン社の登録 商標)として知られており、キャノン、ゼロックス、及びその他のメーカから市 販されている広範囲の印刷システムに用いられている。 Vaught等のUS Pat.No.4,490,728,1982では、これもバブル生成で作動する電 熱式ドロップ射出システムを開示している。このシステムでは、ドロップは、ヒ ータ上方のアパチャ板に作り込まれているノズルを通して、ヒータ基板の面に垂 直 な方向に射出される。このシステムは、Thermal Ink Jet(熱インクジェット) として知られており、ヒューレット・パッカード社で製造されている。本明細書 においては、用語"Thermal Ink Jet"は、ヒューレット・パッカード社のシステ ム及び一般にBubblejetTMとして知られているシステムの両方を指すものとする 。 Thermal Ink Jet印刷は、通常、各ドロップを射出する約2μsの間に約20μJを 要する。各ヒータについて10ワットの実質的電力消費はそれ自体不利である上、 さらに特殊なインクを必要とし、駆動電気回路を複雑にし且つヒータ素子の劣化 を引き起こす。 他のインクジェット式印刷システムも技術文献に記載されているが、現在、商 業的規模では使われていない。例えば、US Pat.No.4,275,290は、熱パルスと水 圧で、所定の印刷ヘッドノズルのアドレスを一致させることにより、印刷ヘッド 下方を通して、スペーサで間隔をあけた紙の方へインクを自由に流すことができ るシステムを開示している。US Pat.Nos.4,737,803; 4,737,803及び4,748,458は 、熱パルス及び静電的引力場と一致した印刷ヘッドノズルのインクのアドレスに より、印刷シートへのインクドロップの射出を生じさせるインクジェット記録シ ステムを開示している。 上述の各インクジェット式印刷システムは、利点と欠点をもっている。しかし 、例えば、コスト、速度、品質、信頼性、電力使用、構造及び操作の簡単さ、耐 久性及び消耗品に関して、諸利点をもたらす改良型インクジェット印刷方法が依 然として求められていることは広く知られている。発明の概要 筆者の同時提出出願、表題"Liquid Ink Printing Apparatus and System"及び "Coincident Drop-Selection,Drop-Separation Printing Method and System"で は、上述の従来技術の諸問題を克服することに対して顕著な改善をもたらす新し い方法と装置が記述されている。これらの発明は、例えば、ドロップサイズと布 置(placement)精度に関して、達成可能な印刷速度に関して、電力使用に関して 、耐久性と遭遇する稼働中の熱ストレスに関して及びその他のプリンタの性能特 性、並びに生産性及び有用なインクの諸特性に関して、重要な諸利点を提供する もの である。本願発明の1つの重要な目的は、上述の出願に記述された構造と方法を さらに向上させ、よって、印刷技術の進展に寄与することである。 従って、本発明の1つの目的は、ドロップオンデマンド印刷ヘッドの機械的な 強度を改良する手段を提供することにある。この場合、ノズルは、印刷ヘッドウ ェハの背面とウェハの前端面との間で導通する孔として形成される。孔の列は、 印刷ヘッドの1つの端部から他方の端部まで実質的にウェハを貫通して形成され る場合には、ウェハは、それらの孔の線に沿ってかなり弱められることがある。 ウェハに形成されたスロットの底部に孔が形成され、そして、ウェハを貫通する 部分の大部分を占めるように孔が形成される場合にはこれは特に真である。この 場合、ノズルの線に沿ってウェハの強度は正常なウェハ強度の僅かに1%程度に 過ぎない。これは、ウェハの取り扱いにとって厳しい問題となり、加圧されたイ ンクと共に使用すると、機械的破損に帰着することもあり得る。 本発明はこの問題に関する改良を提供し、そして、ノズルの線に沿ったウェハ の強度を正常ウェハ強度め約50%に維持する。これは、ノズルの各列をセグメ ント(区分)に分割し、そして、これらのセグメントの幾つかを(好ましくはセ グメント1つおきに)印刷方向に偏位させて(ずらして)配置することにより達 成される。セグメントを偏位させても、印刷されるべき特定の情報がノズルに供 給される時点を簡単に変えるだけでノズルは依然として同じ画素を記録媒体に印 刷できるようにノズルのセグメントを印刷方向に偏位させさせる。偏位されたグ メントの偏位距離は、偏位された該当するセグメント内のノズルが偏位距離内に 形成されるようにスロット(或いはインクチャネル)の幅よりも僅かに広いこと が好ましい。 本発明は、1つの態様において、前記の基板の背面と前面とを導通する孔とし て形成される複数のノズルを備えた基板を有するドロップオンデマンド印刷ヘッ ドを構成する。この場合、全体的に印刷方向に垂直な前記のノズルは1つ又は複 数の列領域内に形成され、前記の各々の領域は前記の複数の多重ノズルグループ に分割され、当該領域内の少なくとも幾つかの前記グループは同一列領域内の別 の前記グループから印刷方向に偏位して配置される。 更に、本発明の別の好ましい態様は、基板が単結晶シリコンで構成されること である。 更に、本発明の別の好ましい態様は、基板が、結晶学的方向(100)の単結 晶シリコンウェハであることである。 更に、発明の好ましい代替的な態様は、基板が、結晶学的方向(110)の単 結晶シリコンウェハであることである。 更に、本発明の別の好ましい態様は、各列内において他のセグメントから偏位 して配置されたセグメントのグループがそれぞれ交互配置されたセグメントであ ることである。 更に、本発明の別の好ましい態様は、セグメントが各列内の他のセグメントか ら偏位している距離が基板に形成されたインクチャネルの基板の背面において測 定した幅、及び、印刷方向に測定した幅以上であることである。図面の簡単な説明 図1(a)は、本願発明による1つの代表的印刷装置の簡略化したブロック線図で ある。 図1(b)は、発明に従うノズル先端の1変形の断面図である。 図2(a)〜2(f)は、ドロップ選択の流体力学的シミュレーションを示す。 図3(a)は、発明の具体例による、動作状態にあるノズルの限定要素の流体力学 的シミュレーションを示す。 図3(b)は、ドロップ選択及び分離中の連続的メニスカス位置を示す。 図3(c)は、ドロップ選択サイクル中の種々の点における温度を示す。 図3(d)は、様々なインク添加剤に関する測定表面張力対温度の曲線を示す。 図3(e)は、図3(c)の温度曲線を作るため、ノズルのヒータに加えられる電力パ ルスを示す。 図4は、発明を実施するための印刷ヘッド駆動回路のブロック線図を示す。 図5は、発明の諸特性を具体化するA4ページ幅のカラー印刷ヘッドについて、 フォールトトレランス(故障許容方式)がある場合と無い場合に関する、予想製 造歩留りを示す。 図6は、印刷ヘッドを用いる印刷システムの一般化されたブロック図を示す。 図7は、エッチングされた多数のノズルを備えた単一シリコン基板を示す。 図8は、本発明によって解決される幾つかの問題を示す800dpiカラー印 刷ヘッド用の密集したノズルの配置を示す。 図9は、同様に本発明によって解決される幾つかの問題を示す800dpiカ ラー印刷ヘッド用の間隔を更に広くしたノズルの配置を示す。 図10は、同様に本発明によって解決される幾つかの問題を示す800dpiカ ラー印刷ヘッド用のそれぞれのインクの色に対して列のグループに分割されたノ ズルの配置を示す。 図11は、800dpiカラー印刷ヘッド用としてセグメントが交互配置される ように(100)シリコンウェハに作成されたノズルの配置を示す。 図12は、800dpiカラー印刷ヘッド用としてセグメントが交互配置される ように(110)シリコンウェハに作成されたノズルの配置を示す。好ましい具体例の詳細な説明 1つの一般的態様では、本発明は、ドロップオンデマンド型印刷メカニズムを 構成するものであり、この場合、印刷すべきドロップを選択する手段は、選択し たドロップと選択されないドロップとの間に位置の差を生成するが、それはイン クドロップがインクの表面張力に打ち勝ち、そしてインク溜まりから分離するよ うにさせるには不十分であり、且つもう一方の手段は、選択したドロップをイン ク溜まりから分離させるために設けられる。 ドロップ分離手段からのドロップ選択手段の分離によって、どちらのインクド ロップが印刷されるべきかを選択するのに要するエネルギーが、顕著に低減され る。ドロップ選択手段だけは、各ノズルへの個別信号で駆動されなければならな い。ドロップ分離手段は、全てのノズルに同時に適用される場又は状態であって よい。 ドロップ選択手段は、限定されるものではないが、下記リストから選択してよ い: 1)加圧インクの表面張力の電熱的減少 2)ドロップ噴出を生ずるには不十分なバブル体積の、電熱的バブルの発生 3)ドロップ噴出を生ずるには不十分な容積変化を伴う、圧電的手段 4)ノズル当り1電極を用いる静電引力 ドロップ分離手段は、限定されるものではないが、下記リストから選択してよ い: 1)近接(記録媒体が印刷ヘッドに極めて近接) 2)振動インク圧力による近接 3)静電引力 4)磁気引力 表"DOD印刷技術の目標"は、ドロップオンデマンド印刷技術についての望まし い特性を示すものである。同表はまた、ここに、又は筆者の他の関連出願におい て、記述したいくつかの具体例が、それによって従来技術を越える改良を実現す るいくつかの方法も列挙する。 熱インクジェット(TIJ)式及び圧電インクジェット式システムにおいては、選 択されたインクドロップがインクの表面張力に打ち勝ち、インク溜まりから分離 し、そして記録媒体に当たることを保証するのに、約10メートル/秒のドロップ 速度が望まれる。これらのシステムでは、電気エネルギーのドロップ運動エネル ギーへの変換効率が非常に低い。TIJシステムの効率は、ほぼ0.02%)である。こ れは、TIJの印刷ヘッドの駆動回路で高電流が切り換えられなければならないこ とを意味する。圧電式インクジェットヘッドの駆動回路は、高電圧を切り換える か、もしくは高容量性負荷を駆動しなければならない。ページ幅TIJ印刷ヘッド の全電力消費も極めて高い。1秒で1つの4カラー黒イメージを印刷する800 dp i A4フルカラーページ幅TIJ印刷ヘッドは、約6kWの電力を消費し、そのほとん どは不用な熱に変換されるものである。この熱量除去の困難さのため、低コスト 、高速、高解像度のコンパクトなページ幅TIJシステムの製造が阻まれるのであ る。 本発明の実施形態の1つの重要な特徴は、どのインクドロップを印刷すべきか を選択するのに要するエネルギーを顕著に低減する手段である。これは、選択さ れたドロップがインク溜まりから分離して記録媒体上にドットを形成することを 保証する手段からインクドロップを選択する手段を分離することにより達成され る。ドロップ選択手段だけは、各ノズルへの個別信号で駆動されなければならな い。ドロップ分離手段は、全てのノズルに同時に適用される場又は状態であって よい。 表"ドロップ選択手段"は、本発明によるいくつかの可能なドロップ選択手段を 示すものである。ドロップ選択手段は、ドロップ分離手段が、選択されたドロッ プと選択されないものとの間で区別できるよう、選択したドロップの位置に十分 な変化を作り出すのに必要とされるに過ぎない。 その他のドロップ選択手段も用いてよい。 水素地にインクの好ましいドロップ選択手段は、方法1:"加圧インクの表面 張力の電熱的減少"である。このドロップ選択手段は、他のシステムより優れた 、次の特徴を含む多くの利点をもたらす:低電力運転(TIJの約%1)、CHOS VLSI チップ組立てとの互換性、低電圧運転(約10V)、高いノズル密度、低温度運転 、及び広範囲に適合するインク調合。インクは、温度上昇にられて表面張力の減 少を示さなければならない。 ホットメルト又はオイル素地のインクに対する好ましいドロップ選択手段は、 方法2:"振動インク圧力に関連した、インク粘性の電熱的減少"である。このド ロップ選択手段は、温度上昇につれて粘性の大きい減少を示すが、表面張力の減 少は少ししか示さないインクと併用するのに特に適しているものである。これは 、特に、比較的高分子量を有する無極性インクキャリヤーで生ずる。これは、特 に、ホットメルト及びオイル素地のインクに適用できる。 表"ドロップ分離手段"は、選択したドロップをインク溜まりから分離し、且つ その選択したドロップが印刷媒体上にドットを形成することを保証するための、 いくつかの可能な方法を示す。ドロップ分離手段は、非選択ドロップが印刷媒体 上でドットを形成しないことを保証するべく選択ドロップと非選択ドロップとを 区別するものである。 他のドロップ分離手段も用いてよい。 好ましいドロップ分離手段は、用途によって変わる。ほとんどの用途では、方 法1:"静電引力"、又は方法2:"AC電界"が最も適している。平滑なコーティン グが行われた紙又はフィルムが使われ、且つ超高速が不可欠でない用途では、方 法3:"近接"が適することもある。高速、高品質システムに対しては、方法4: "転送近接"を用いてよい。方法6:"磁気引力"は、印刷媒体が近接印刷には粗す ぎ、且つ静電ドロップ分離に要する高電圧が望ましくない携帯印刷システムに適 している。全ての情況に適用できる明確な"ベストの"ドロップ分離手段はない。 本願発明による様々な方式の印刷システムについてのより詳しい詳細は、1995 年4月12日提出の下記のオーストラリア特許出願に記述されており、その開示は ここに参考として引用する: "液体インクフォールトトレラント(故障許容)(LIFT)印刷メカニズム"(出願 番号:PN2308); "LIFT印刷における電熱ドロップ選択"(出願番号:PN2309); "印刷媒体近接によるLIFT印刷のドロップ分離"(出願番号:PN2310); "媒体距離に合うようヘッド変更による近接LIFT印刷のドロップサイズ調節"( 出願番号:PN2311); "音響インク波に関する増大近接LIFT印刷"(出願番号:PN2312); "LIFT印刷における静電ドロップ分離"(出願番号:PN2313); "近接LIFT印刷における多重同時的ドロップサイズ"(出願番号:PN2321); "熱的に活性化された印刷ヘッドの自己冷却動作"(出願番号:PN2322); "熱粘性減少LIFT印刷"(出願番号:PN2323); 発明による1つの好ましい印刷システムの簡略化した略図を図1(a)に示す。 イメージ源52は、スキャナもしくはコンピュータからのラスタイメージデータ 、又はページ記述言語(PDL)の形のアウトラインイメージデータ、又は他の形の ディジタルイメージ表示であってよい。このイメージデータは、イメージ処理シ ステム53によりピクセルーマップ・ページイメージに変換される。これは、PDL イメージデータの場合はラスタイメージプロセッサ(RIP)、ラスタイメージデー タの場合はピクセルイメージマニプレーションであってよい。イメージ処理シス テム53により作られる連続トーンデータは、ハーフトーン化される。ハーフトー ン化は、ディジタルハーフトーン化ユニット54で実施する。ハーフトーン化した ビットマップイメージデータは、イメージメモリ72に記憶する。印刷機及びシス テムの構成に依存して、イメージメモリ72は、フルページメモリ、又はバンドメ モリであってよい。ヒータ制御回路71は、イメージメモリ72からのデータを読み 込み、印 刷ヘッド50の一部であるノズルヒータ(図1(b)の103)に時間変更(time-varying )電気パルスを印加する。これらのパルスは、適当な時間に、適当なノズルへ印 加され、その結果、選択されたドロップは、記録媒体51上のイメージメモリ72の データで指定された適当な位置にスポットを形成する。 記録媒体51は、紙移送制御システム66によって電気的に制御されるところの、 紙移送システム65によってヘッド50に相対的に移動させられるもので、この搬送 制御システムは、今度は、マイクロコントローラ315によって制御されることに なる。図1(a)に示した紙移送システムは概要に過ぎず、従って、様々な多くの機 械的構成も可能である。ページ幅印刷ヘッドの場合、停止ヘッド50を通過させて 記録媒体51を移動させるのが最も便利である。しかし、走査型印刷システムの場 合、1つの軸に沿って(副走査方向)ヘッド50をそしてその直交軸に沿って(主 走査方向)記録媒体51を、相対的ラスタ運動で移動させるのが、通常、最も便利 である。マイクロコントローラ315はまた、インク圧レギュレータ63とヒータ制 御回路71も制御してよい。 表面張力減少を用いる印刷では、インクは、インクタンク64に圧力下で容れる 。(インクドロップが噴射されない)静止状態では、インク圧力は、表面張力に 打ち勝ってドロップを噴射するには不十分である。一定のインク圧力は、インク 圧レギュレータ63の制御下でインクタンク64に圧力をかけることにより得ること ができる。あるいは、大き目の印刷システムに関しては、インク圧力は、インク タンク64におけるインクの最上面をヘッド50の上方の適当な距離に位置させるこ とによって極めて精密に発生させ且つ制御することができる。このインクレベル は、簡単なフロートバルブ(非表示)で調整可能である。 粘性減少を用いる印刷では、インクは、インクタンク64に圧力下で容れ、その インク圧力が振動するようにする。この振動を生ずる装置は、インクチャンネル (非表示)に取り付けた圧電式アクチュエータであってよい。 ドロップ分離手段を使って適切に処理されると、選択されたドロップは、記録 媒体51上にスポットを形成し始め、一方、非選択ドロップは、インク溜まりの部 分に留まる。 インクは、インクチャンネル装置75によってヘッド50の裏面に分布される。イ ンクは、好ましくは、ヘッド50のシリコン基板を貫通して、ノズルとアクチュエ ータがそこに配置されているところの、前面までエッチングしたスロット及び/ 又は穴を通して流れる。熱選択の場合、ノズルアクチュエータは、電熱ヒータで ある。 本発明によるある種の印刷機では、選択したドロップがインク溜まりから分離 して記録媒体51の方へ移動することを保証するために外部場74を必要とする。在 来の外部場74では、インクは容易に電導性になるよう作られるので、一定の電場 である。この場合、用紙ガイド即ちプラテン67は、電導性材料から作って、電場 を発生させる1つの電極として用いてよい。他の電極は、ヘッド50そのものであ ってよい。別の具体例は、選択されたドロップと非選択ドロップを区別する手段 として印刷媒体の近接を使う。 小さいドロップサイズでは、インクドロップにかかる重力は極めて小さく;表 面張力のほぼ10-4、それ故、重力は、ほとんどの場合、無視してよい。このため 、印刷ヘッド50と記録媒体51は、局部重力場に対して任意の方向に配置できる。 これは、携帯型プリンターにとって重要な要件である。 図1(b)は、改良CMOSプロセスを使って組み立てられた、発明の単一の微視的ノ ズルチップ実施例の断面の詳細拡大図である。ノズルは、シリコン、ガラス、金 属、又は他の任意の適当な材料であってよい基板101にエッチングする。半導体 材料でない基板が使われる場合、(アモルファスシリコンのような)半電導性材 料をその基板上に堆積させてよく、且つ、集積化駆動トランジスタ及びデータ分 布回路を表面半電導性層に形成してよい。単結晶シリコン(SCS)基板は、下記を 含むいくつかの利点を持っている: 1)高性能駆動トランジスタ及びその他の回路をSCSに組み込むことが可能; 2)印刷ヘッドは、標準のVLSI製造装置を用いて現存の設備(工場)で組み立て ることが可能; 3)SCSは、高い機械的強度と剛性をもっており;そして 4)SCSは、高い熱伝導性をもっている。 この実施形態では、ノズルは、環状ヒータ103を有する、円筒形である。ノズ ルチップ104は、CMOSドライブ回路の組立中に堆積させた二酸化シリコンの層102 か ら形成する。ノズルチップは、窒化シリコンで不動態化する。突き出たノズルチ ップで加圧インク100の印刷ヘッド表面上への接触点が制御される。印刷ヘッド 表面はまた、疎水性にされ、印刷ヘッドの前面にわたるインクの不慮の広がりを 防止する。 ノズルに関するその他の多くの構成は可能であり、発明のノズルの具体例は、 形状、ディメンション、及び使用材料が変更されてよい。ヒータと駆動用回路が その上に形成される基板からエッチングされた一体構造のノズルは、オリフィス 板を必要としない利点がある。オリフィス板を排除すれば、製造上及び組立にお いて顕著なコスト節約となる。オリフィス板を排除する最近の方法は、Domoto等 のUS Pat.No.4,580,158,1986(Xeroxに譲渡)、及びMiller等のUS Pat.No.5,37 1,527,1994(Hewlett-Packardに譲渡)に記載されているような"vortex"アクチ ュエータの使用が含まれる。しかし、これらは作動させるのが複雑であり、組立 が困難である。発明の印刷ヘッドのオリフィス板を排除する好ましい方法は、ア クチュエータの基板中にオリフィスを組込むことである。 この方式のノズルは、ドロップ分離に種々の技術を用いる印刷ヘッドに使って よい。静電的ドロップ分離を使う操作 最初の例として、表面張力の熱的減少並びに静電的ドロップ分離を利用する操 作を図2に示す。 図2は、FIDAP、米国イリノイ州のFluid Dynamics社から市販されている業務用 流体力学的シミュレーションソフトウェアパッケージ、を使って実行されたエネ ルギー搬送及び流体力学的シミュレーションの結果を示す。このシミュレーショ ンは、周囲温度30℃で直径8μmの熱ドロップ選択ノズルの態様についてのもので ある。ヒータに加える全エネルギーは276nJであり、これは4nJ毎の69のパルスと して加えられたものである。インク圧力は、周囲の空気圧力を越える10kPaであ り、30℃でのインクの粘性は、1.84cPsである。インクは、水ベースであり、0.1 %のパルミチン酸のゾルを含み、温度上昇につれて表面張力の大幅の減少を実現 するものである。ノズルの中心軸から半径方向で40μmの距離までのノズルチッ プの断面を示す。シリコン、二酸化シリコン、窒化シリコン、非晶質の二酸化シ リコン、結晶性二酸化シリコンを含む様々な材料のノズルにおける熱の流れ、及 び水ベースのインクが、材料の各密度、熱容量、及び熱伝導率を使ってシミュレ ートされている。シミュレーションの時間ステップは、0.1μsである。 図2(a)は、ヒータが作動される直前の静止状態を示す。インク圧力と外部の静 電場をプラスしたものが、周囲温度のインクの表面張力に打ち勝つには不十分で あることを保証することにより、インクが静止状態にあるノズルから漏れない平 衡状態が作られる。静止状態では、インクのメニスカスは、印刷ヘッドの表面か ら顕著に突き出ず、従って、静電場は、メニスカスに顕著に集中されない。 図2(b)は、ヒータ加熱パルスの供給開始後の間隔5μsの5℃間隔の等温線を示 す。ヒータが加熱すると、ノズルチップと接触しているインクが急速に加熱する 。表面張力の減少によって、メニスカスの加熱部分が冷たいインクのメニスカス に較べ急速に拡大される。これが対流を起こし、ノズルチップにあるインクの自 由表面の部分にわたってこの熱を急速に搬送する。熱は、インクがヒータと接触 しているところだけではなく、インク表面全域に分布されることが必要である。 これは、固形ヒータに対する粘性抵抗がヒータと直接接触しているインクを移動 させないからである。 図2(c)は、ヒータ加熱パルスの供給が開始してから、10μs後の5℃間隔の等温 線を示す。温度の上昇によって、表面張力の減少が生じ、力の平衡が乱される。 メニスカス全体が加熱されてしまうと、インクが流れ始める。 図2(d)は、ヒータ加熱パルスの供給が開始してから、20μs後の5℃間隔の等温 線を示す。インク圧力でインクが新しいメニスカス位置へ流されてしまい印刷へ ッドから突き出る。静電場は突き出る伝導性インクドロップによって高密になる 。 図2(e)は、ヒータ加熱パルスの供給が開始してから、30μs後の5℃間隔の等温 線を示し、これは、ヒータパルスの持続時間が24μs故、ヒータパルス終了後6μ sでもある。ノズルチップは、酸化物の層を通しての伝導、並びに流動するイン ク中への伝導により急速に冷却している。ノズルチップは、効果的に、インクで "水冷"される。静電引力によって、インクドロップは記録媒体の方へ加速され始 める。ヒータパルスが著しく短ければ(この場合、16μs未満)、インクは記録 媒体の方 へ加速されず、その代わりにノズルへ戻ることになる。 図2(f)は、ヒータ加熱パルスの供給が終了してから、26μs後の5℃間隔の等温 線を示す。ノズルチップの温度は、今度は、周囲温度を超えて5℃未満である。 これがノズルチップの周りで表面張力の増加を生ずる。インクがノズルから引き 出される速度が、ノズルを通るインク流の粘性によって限定された速度を超える 時、ノズルチップの領域にあるインクは"細くなり"、選択されたドロップがイン ク溜まりから分離する。その後、選択されたドロップは、外部静電場の影響下で 記録媒体へ進む。次いで、ノズルチップにおけるインクのメニスカスは、その静 止位置に戻り、次のインクドロップを選択すべく次のヒートパルスを待機する。 1つのインクドロップが選択され、分離され、そして各ヒートパルスに対して記 録媒体上にスポットを形成する。ヒートパルスは電気的に制御されるので、ドロ ップオンデマンド型のインクジェット動作が達成され得るのである。 図3(a)は、ヒータ加熱パルスの供給が開始されてから、5μs間隔のドロップ選 択サイクル中の継続的なメニスカス位置を示す。 図3(b)はメニスカス位置対時間のグラフであり、メニスカスの中心の点の移動 を示す。ヒータパルスはシミュレーションが開始してから10μs後にスタートす る。 図3(c)は、ノズルの様々な点での時間に関する温度の合成曲線を示す。グラフ の縦軸は、100℃単位の温度である。グラフの横軸は、10μs単位の時間である。 図3(b)に示す温度曲線は、0.1μsの時間ステップを使い、FIDAPによって計算し た。その場所の周囲温度は30℃である。3点での温度履歴を示す: A - ノズルチップ:これは、不動態層、インク、及び空気の間の接触範囲の温 度履歴を示す。 B - メニスカス中間点:これは、ノズルチップとメニスカスの中心の間の中程 のインクメニスカス上の範囲にある。 C - チップ表面:これは、ノズル中心から20μmの印刷ヘッド表面上の点にあ る。温度は数度上昇するに過ぎない。このことは、活回路が、高温度による性能 又は寿命の低下を被らないで、ノズルに最近接して配置できることを示すもので ある。 図3(e)は、ヒータに印加された電力を示す。最適の動作では、ヒータパルスの スタート時は温度の急上昇を必要とし、パルスが持続している間はインクの沸点 より多少低い温度が維持され、パルス終了時は温度の急速な降下が必要である。 これを達成するには、ヒータに加える平均エネルギーをパルスの持続時間にわた り変化させる。この場合、その変化は、それぞれ4nJのエネルギーを有する、0. 1μsサブパルスのパルス周波数変調により達成されるものである。ヒータに加え るピーク電力は40mWであり、ヒータパルスの持続時間にわたる平均電力は11.5mW である。この場合の副パルス周波数は5Mhzである。これは、印刷ヘッドの動作に 顕著な影響を与えずに容易に変更することができる。比較的高い副パルス周波数 を用いれば、ヒータに加えられる電力にわたりより微細な制御が可能となる。13 .5Mhzという副パルス周波数は、この周波数が無線周波数の干渉(RFI)の影響を最 小にするのにも適している故、適切である。負の温度係数の表面張力を有するインク 温度上昇につれて減少するインクの表面張力に対しての要件は、ほとんどの純 粋な液体及び多くの混合物がこの属性を有する故、主要な制約ではない。任意の 液体に対する温度対表面張力に関する正確な方程式は利用できない。しかし、Ra msayとShieldsによって導出された次の実験式は、多くの液体に関して成り立つ : ここで、γTは温度Tでの表面張力、kは定数、Tcは液体の臨界温度、Mは液体の 分子量、xは液体の結合の度合、及びρは液体の密度である。この式は、ほとん どの液体の表面張力は、その温度が臨界温度に到達するとゼロに落ちることを示 す。ほとんどの液体に関しては、その臨界温度は、本質的に、周囲圧力において 沸点以上であり、それ故、実用的噴射温度の付近の小さい温度変化で表面張力が 大きく変化するインクを得るには、界面活性剤の添加が推奨される。 界面活性剤の選択は重要である。例えば、熱インクジェット式印刷機用の水ベ ースのインクには、しばしば、表面張力を減らして急速な乾燥を促進するのに、 イソプロピルアルコール(2-プロパノール)が含有される。イソプロピルアルコー ルの沸点は82.4℃であり、水の沸点より低い。温度が上昇するにつれ、アルコー ルは水より速く蒸発し、アルコールの濃度を下げて表面張力を増加させる。1-He xanol(b.p.158℃)のような界面活性剤は、この効果を逆転させ、温度につれ多少 減少する表面張力を得るのに使うことができる。しかし、温度による表面張力の 比較的大きい減少は、作動範囲を最大にするためには望ましい。30℃の温度レン ジにわたり20mN/mの表面張力の減少は、大きい動作マージンを達成するのに好ま しく、一方、10mN/m程度の減少は、本願発明による印刷ヘッドの動作を達成する のに使うことができる。大きい-△γTを有するインク 温度上昇につれ大きい負の変化をする表面張力を得るのにいくつかの方法を用 いることができる。その2つの方法は: 1)インクは、周囲温度で固体であるが、しきい温度で溶融する低濃度の界面活 性剤のゾルを含有してよい。1,000Å未満の粒子サイズが望ましい。水ベースの インクにとって適当な界面活性剤の融点は、50℃と90℃の間であり、好ましくは 、60℃と80℃の間である。 2)インクは、最大の周囲温度以上であるが、インクの沸点以下である転相温度( PIT)を有するオイル/水のマイクロエマルジョンを含有してよい。安定度に関し ては、マイクロエマルジョンのPITは、好ましくは、20℃又はインクが遭遇する 最大の非動作温度以上である。ほぼ80℃のPITが適当である。界面活性剤のゾルを有するインク インクは、所望の動作温度範囲で溶融する界面活性剤の小粒子のゾルとして作 製してよい。この界面活性剤の例としては、下表のような、14個と30個の間の炭 素原子を有するカルボン酸が含まれる: 小さい粒子サイズを持つゾルの融点は、通常、バルク材料のそれより多少低い ので、所望のドロップ選択温度を多少上回る融点を持つカルボン酸を選択するの が望ましい。 これらのカルボン酸は、高純度で利用でき且つ低コストである。界面活性剤の 所要量は極めて少量であり、それ故それらをインクに添加するコストは、微々た るものである。多少異なった鎖長をもつカルボン酸の混合物を用いてその融点を 温度範囲いっぱいに拡げてよい。これらの混合物は、典型的に、純粋な酸よりコ スト安となろう。 単純な非分枝カルボン酸に界面活性剤の選択を限定する必要はない。分枝鎖又 はフェニル基を有する界面活性剤、もしくは他の疎水性半分部分(moiety)を用い てよい。また、カルボン酸を使う必要はない。高極性の多くの半分部分は、界面 活性剤の親水性端に適している。極性端は水中でイオン化できることが望ましく 、その結果、界面活性剤の粒子の表面は荷電して、分散を促進し凝集を妨げるこ とができる。カルボン酸の場合、これは、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム のようなアルカリを添加することにより達成することができる。界面活性剤ゾルを有するインクの作製 界面活性剤ゾルは、高濃度で別に作製し、所要濃度でインクに添加してよい。 界面活性剤ゾルを作る典型的プロセスは次の通りである: 1)無酸素雰囲気で精製水にカルボン酸を加える。 2)その混合物をカルボン酸の融点以上まで加熱する。水は、沸騰状態にしてよ い。 3)カルボン酸の液滴の代表的サイズが100Åと1,000Åの間になるまで、その混 合物を超音波処理する。 4)その混合物を冷却させる。 5)混合物の頂上部から大き目の粒子をデカントする。 6)NaOHのようなアルカリを加えて粒子の表面上でカルボン酸の分子をイオン化 す る。ほぼ8のpHが適当。この処理は必ずしも必要ではないが、ゾルの安定化を促 進する。 7)ゾルを遠心分離する。カルボン酸の濃度は水より低い故、比較的小さい粒子 が速心機の外側に、そして大き目の粒子がその中央部に積もる。 8)細孔フィルターを使ってゾルをろ過して5000Å以上の粒子はどれも除去する 。 9)インク調合液に界面活性剤ゾルを付加する。ゾルは、よく希釈した濃度のも のだけが必要。 インク調合液はまた、染料(群)又は顔料(群)の何れか、殺菌剤、静電ドロ ップ分離が用いられる場合のインクの電導度を高める薬剤、潤滑剤、及びその他 必要な薬剤を含有する。 ドロップ噴射過程中泡が形成されない故、泡止め剤は、一般に、必要とされな いであろう。カチオン界面活性剤ゾル アニオン界面活性剤ゾルを使って作ったインクは、一般に、カチオン染料又は 顔料との使用には向いていない。これは、カチオン染料又は顔料は、アニオン界 面活性剤により沈殿するか凝集することがあるからである。カチオン染料及び顔 料を使えるようにするには、カチオン界面活性剤ゾルが必要である。アルカリア ミンの系列はこの目的に向いている。 種々の適切なアルカリアミンを下表に示す: カチオン表面活性剤ゾルの作製法は、pHバランスを調節し且つ界面活性剤粒子 上に電荷を増やすのにアルカリの代わりに酸を使う以外は、本質的に、アニオン 界面活性剤ゾルのそれと同様である。HClを使う際にpH6は適当である。マイクロエマルジョン素地のインク ある温度しきい値につれて表面張力の大きい減少を達成する代替手段は、マイ クロエマルジョンをインクのベースにすることである。マイクロエマルジョンは 、所望の噴射しきい温度近辺の転相温度(PIT)に関して選択する。PIT以下では、 マイクロエマルジョンは水中のオイル(O/W)となり、そしてPIT以上では、マイク ロエマルジョンはオイル中の水(W/O)となる。低温では、マイクロエマルジョン を生成する界面活性剤は、オイルの周りに高い屈曲表面を選び、PITを著しく越 える温度では、界面活性剤は、水の周りに高い屈曲表面を選ぶ。PITに近い温度 では、マイクロエマルジョンは、位相幾何学的に連結された水とオイルの連続し た"スポンジ"を形成する。 これがそれによって表面張力を減少させる2つのメカニズムがある。PIT近辺 では、界面活性剤は、極めて低い曲率をもつ表面を好む。結果として、界面活性 剤分子は、オイルエマルジョンの曲率よりはるかに小さい曲率を有するところの 、インク/空気の界面へ移動する。これが水の表面張力を下げるのである。転相 温度以上では、マイクロエマルジョンは、O/WからW/Oへ変化し、従ってインク/ 空気の界面は、水/空気からオイル/空気へ変化する。オイル/空気の界面は、 より低い表面張力をもつ。 マイクロエマルジョン素地のインクの作製には広範囲の可能性がある。 速いドロップ噴射では、低粘性のオイルを選択するのが望ましい。 多くの場合、水は適切な極性溶媒である。しかし、ある場合には、別の極性溶 媒を必要としてよい。これらの場合、表面張力の大きい減少が達成されるよう、 高表面張力を有する極性溶媒を選択すべきである。 界面活性剤は、所望の範囲の転相温度になるよう選択してよい。例えば、ポリ (オキシエチレン)アルキルフェニル・エーテル(エトキシル化アルキルフェノ ール、一般式:CnH2n+1C4H6(CH2CH2O)mOH)の群の界面活性剤を用いてよい。界面 活性剤の親水性は、mを増やせば増え、疎水性は、nを増やせば増やすことができ る。mの値約10、及びnの値約8が適当である。 低コストの商用調合液は、種々のモル比のエチレンオキシドとアルキルフェノ ールの重合の結果であり、オキシエチレン基の正確な数は、選択された平均値の 周りで変化する。これらの商用調合液は適しており、特定の数のオキシエチレン 基を有する高純度の界面活性剤は要らない。 この界面活性剤の式は、C8H17C4H6(CH2CH2O)nOH(平均n=10)である。 別名は、オクトキシノール-10、PEG-10オクチルフェニルエーテル及びPOE(10) オクチルフェニルエーテルである。 HLBは13.6、融点は7℃、及び曇り点は65℃である。 この界面活性剤の商用調合液は、様々なブランド名を付けて市販されている。 供給元とブランド名を下表に挙げる: これらは、低コストで大量が使え(1ポンド当り1ドル以下)、5%の界面活性 剤濃度で調合したマイクロエマルジョンインクに対しリットル当り10セント未満 である。 他の適当なエトキシル化アルキルフェノールには、下表に挙げたものが含まれ る: マイクロエマルジョン素地のインクは、表面張力の制御以外に諸利点をもって いる: 1)マイクロエマルジョンは、熱力学的に安定であり、且つ分離しないであろう 。 それ故、保管時間は十分長くてよい。このことは、散発的に用いてよいオフィ ス用及び携帯型プリンタには特に重要である。 2)マイクロエマルジョンは、特定のドロップサイズをもって自然に生成し、特 定範囲の乳化オイルのドロップサイズを確保するのに長大な撹拌、遠心分離、又 はろ過を必要としない。 3)インクに含有されるオイルの量は、十分高くてよく、それ故、オイルに溶け るか又は水に溶けるか、その両方に溶ける染料を用いることができる。また、特 殊なカラーを得るために、1つは水に溶け、他はオイルに溶ける染料群の混合 液を使うこともできる。 4)オイル混和性の顔料は、オイルのマイクロドロップに捕獲されるので、凝集 することはない。 5)マイクロエマルジョンを用いれば、印刷媒体の表面上での様々な染料カラー の混合を軽減できる。 6)マイクロエマルジョンの粘性は極めて低い。 7)潤滑剤の必要性を軽減もしくは排除できる。マイクロエマルジョン素地のインク中の染料と顔料 水中のオイルの混合液は、40%程の高さの高オイル含量を有し、しかもO/Wマイ クロエマルジョンを形成する。このため、染料又は顔料の高い充填ができる。 染料と顔料の混合物を用いてよい。染料と顔料の両方を有するマイクロエマル ジョン素地のインクの一例は次の通り: 1)70%水 2)5%水溶性染料 3)5%界面活性剤 4)10%オイル 5)10%オイル混和性顔料 次の表は、使用可能なマイクロエマルジョンのオイル相及び水相の着色剤の9 通りの基本的組合せを示す。 着色剤を入れない9番目の組合せは、透明コーティング、UVインク、及び選択 性光沢ハイライトを印刷するのに有用である。 多くの染料は両親媒性なので、オイル−水の境界層が非常に大きい表面積を有 するとき、大量の染料をその層において可溶化することもできる。 また、各相に多数の染料又は顔料を入れること、及び各相に染料と顔料の混合 物を入れることも可能である。 多数の染料又は顔料を使う時、得られるインクの吸収スペクトルは、様々な使 用着色剤の吸収スペクトルの重み付けした平均となろう。これは2つの問題を提 起する: 1)両着色剤の吸収ピークが平均化されるので、吸収スペクトルがより広くなり 易いであろう。これは、カラーを曇らす傾向がある。光沢色を得るためには、人 間が知覚可能な色だけではなく、それらの吸収スペクトルに基づく染料と顔料の 注意深い選択を実施する必要がある。 2)インクのカラーは、個々の基板で異なってよい。もし染料と顔料を組合せて 用いる場合、染料のカラーは、染料が紙に吸収されるであろうから、より吸収性 の大きい用紙に印刷されるインクのカラーにはそれほど寄与しそうにないが、一 方、顔料は用紙の"頂上面に留まり"易い。これは、いくつかの状況では利点とし て利用できるものである。ドロップ選択温度範囲においてクラフト(Krafft)点を有する界面活性剤 イオン性界面活性剤に関しては、それ以下では溶解度が極めて低いく、且つそ の溶液は、本質的に、ミセルを含有しない温度(クラフト点)がある。クラフト 温度以上では、ミセル形成は可能となり、界面活性剤の溶解度の急速な上昇が起 こる。もし、臨界ミセル濃度(CHC)が特定の温度で界面活性剤の溶解度を超える なら、その時、最小の表面張力が、CMCの所ではなくて、最大溶解度の点で得ら れるであろう。界面活性剤は、通常、クラフト点以下ではその効率が大きく落ち る。 この因子は、温度上昇につれ表面張力の著しい減少を達成するのに用いてよい 。周囲温度では、界面活性剤の一部分だけが溶液中にある。ノズルヒータの電源 がオンされると、温度が上昇し、そしてほとんどの界面活性剤が溶液中へ入り、 その表面張力を減少させるのである。 界面活性剤は、そこまでインクが上げられる温度範囲の頂上に近いクラフト点 に関して選択すべきである。これは、周囲温度で溶液にある界面活性剤の濃度と 、ドロップ選択温度で溶液にある界面活性剤の濃度との間で最大の余地を与える 。 界面活性剤の濃度は、クラフト点でのCMCにほぼ等しいものでなければならな い。この方法において、表面張力は、高温で最大量まで減らされ、且つ周囲温度 で最小量まで減らされる。 下表は、所望範囲のクラフト点を有するいくつかの市販の界面活性剤を示す。 ドロップ選択温度範囲において曇り点を有する界面活性剤 ポリオキシエチレン(POE)鎖を使う非イオン性界面活性剤は、温度上昇につれ て表面張力が落ちるインクを作るのに用いてよい。低温でば、POEの鎖は親水性 であり、溶液中に界面活性剤を保持する。温度が上昇すると、その分子のPOE部 分の周りの構造水は乱され、そしてPOE部分は疎水性になる。界面活性剤は、よ り高温の水によってますます排斥され、空気/インクの界面で界面活性剤の濃度 増大を生じ、それによって表面張力を下げることになる。非イオン性界面活性剤 のPOE部分が親水性になる温度は、界面活性剤の曇り点に関係する。POE鎖は、曇 り点が一般に100℃以上故、それら自体では、特に適してはいない。 ポリオキシプロピレン(POP)は、POE/POPブロック共重合体の形でPOEと結合さ れ、低温で強力な疎水性を招来しないで、POE鎖の曇り点を下げることができる 。 対称的POE/POPブロック共重合体の2つの主要な立体配置を利用できる。それ らは次の通り: 1)poloxamerクラスの界面活性剤のような、分子の端部にPOEセグメントを、そ して中心にPOPセグメントもつ界面活性剤(総称的にCAS9003-11-6) 2)meroxapolクラスの界面活性剤のような、分子の端部にPOPセグメントを、そ して中心にPOEセグメントもつ界面活性剤(これも総称的にCAS9003-11-6)室温 で高表面張力を有し、40℃以上100℃以下の曇り点を併有する、いくつかの市販p oloxamerとmeroxapolの種類を下表に示す: 他種類のpoloxamerとmeroxapolは、周知の技術を使って容易に合成することが できる。所望の特性は、可及的高い室温の表面張力であり、且つ、40℃と100℃ 間、好ましくは、60℃と80℃間の曇り点である。 Meroxapol[HO(CHCH3CH2O)x(CH2CH2O)y(CHCH3CH2O)zOH]の種類は、平均値xとz が約4、平均値yが約15である場合が最適であろう。 インクの電導度を上げるのに塩を用いる場合、界面活性剤の曇り点に及ぼすこ の塩の効果を考慮しなければならない。 POE界面活性剤の曇り点は、水の構造を乱す(I-のような)イオンによって高 くなる:何故なら、これは、POEの酸素の孤立対との水素結合を形成するのによ り多くの水分子を使えるようにするからである。POE界面活性剤の曇り点は、比 較的少ない水分子が水素結合を形成するのに利用できるので、水構造を形成する (Cl-、OH-のような)イオンによって減少する。臭化物イオンは、比較的効果が 小さい。インク調合液は、ブロック共重合界面活性剤におけるPOE及びPOP鎖の長 さを変えることにより、及び電導度を上げるのに添加する塩の選択を変えること により(例えば、Cl-、Br-、I-のような)、所望温度範囲に"合わせる"ことがで きる。NaClは、低コストと非毒性から、インクの伝導性を上げる塩の最良の選択 と思われる。NaClは、非イオン性界面活性剤の曇り点を多少下げる。ホットメルトインク インクは、室温で液体状体である必要はない。固体の"ホットメルト"インクは 、印刷ヘッドとインクタンクをインクの融点以上に加熱することで使用できる。 ホットメルトインクは、融解インクの表面張力が温度につれて減少するように調 合しなければならない。ワックス及びその他の物質を使う多くのそのような調合 については、約2mN/mの減少が典型である。しかし、粘性の減少よりもむしろ表 面張力の減少に基づく時に良好な動作マージンを得るためには、約20mN/mの表面 張力の減少が望ましい。 静止温度とドロップ選択温度との間の温度差は、水ベースのインクに対するよ りホットメルトインクに対する方が大きいことがある:何故なら、水ベースのイ ンクは、水の沸点まで抑えられるからである。 インクは静止温度で液体でなければならない。静止温度は、印刷されるページ が遭遇しそうな最高の周囲温度より高くなければならない。静止温度はまた、印 刷ヘッドを加熱するのに要する電力を減少させるため、及び静止温度とドロップ 噴射温度間で最大のマージンを与えるためには、実用できるほど低くなければな らない。60℃〜90℃間の静止温度は、他の温度も用いてよいとはいえ、概して適 している。160℃〜200℃間のドロップ噴射温度は概して適している。 温度上昇につれ高い表面張力減少を達成する方法がいくつかある。 1)実質的に静止温度以上の、しかし実質的にドロップ噴射温度以下の融点を有 する界面活性剤の微細粒子の分散を、液相にある間に、ホットメルトインクに添 加できる。 2)好ましくは、極性及び非極性化合物の両方の融点より少なくとも20℃高いPIT を有する極性/非極性マイクロエマルジョン。 温度につれ大きい表面張力減少を達成するには、ホットメルトインクキャリヤ ーは、静止温度にある時、比較的大きい表面張力(30mN/m以上)を持っていること が望まれる。これは、一般に、ワックスのようなアルカンは除外する。適当な材 料は、一般に、強力な分子間引力をもつもので、これは、多重水素結合、例えば 、(88℃の融点を有する)Hexanetetrolのような多価アルコールによって得るこ とができる。種々の溶液の表面張力 図3(d)は、下記の添加物を含有する種々の水性配合液の表面張力に及ぼす計算 された温度効果を示す: 1)ステアリン酸の0.1%ゾル 2)パルミチン酸の0.1%ゾル 3)Pluronic 10R5(商標:BASF)の0.1%溶液 4)Pluronic L35(商標:BASF)の0.1%溶液 5)Pluronic L44(商標:BASF)の0.1%溶液 本願発明の印刷システムに適するインクは、その開示をここに参考として引用 している、次のオーストラリア特許出願に記載されている: "Ink composition based on a microemulsion"(出願番号:PN5223,1995年9月6 日出願); "Ink composition containing surfactant sol"(出願番号:PN5224,1995年9月 6日出願); "Ink composition for DOD printers with Krafft point near the drop sele ction temperature sol"(出願番号:PN6240,1995年10月30日出願);及び "Dye and pigment in a microemulsion based ink"(出願番号:PN6241,1995年 10月30日出願).粘性の減少を使う動作 第二の例として、ホットメルトインクと組み合わせて、粘性の熱的減少と近接 ドロップ分離とを使う具体例の動作は次の通りである。印刷機の運転に先立ち、 固形インクをインクタンク64で融解する。インクタンク、印刷ヘッドへのインク 通路、インクチャンネル75、及び印刷ヘッド50は、インク100がその温度で液体 であるが、比較的高い粘性(例えば、約100cP)を示す温度に維持する。インク1 00は、インクの表面張力でノズルに保たれる。インク100は、インクの粘性が温 度上昇につれ減少するように調合する。インクの圧力は、ノズルからのドロップ 噴射回数の整数倍である度数で振動する。インク圧力の振動は、ノズルチップの インクのメニスカスの振動を起こすが、この振動は、インクの高い粘性のため小 さいものである。通常の動作温度では、これらの振動は、ドロップ分離を生ずる には不十分な振幅である。ヒータ103が付勢されると、選択ドロップを形成して いるインクが加熱され、好ましくは、5cPより低い値まで粘性の減少を来す。減 少した粘性により、インク圧力サイクルの高圧力部分の間、インクメニスカスが さらに動かされることになる。印刷媒体51は、選択ドロップが印刷媒体51に接触 するよう印刷ヘッド50に十分近接して、但し、非選択ドロップが印刷媒体51に接 触しないよう十分離して配置する。印刷媒体51に接触すると、選択ドロップの部 分は凝固し、印刷媒体に付着する。インク圧力が下がるにつれ、インクはノズル 中へ後方移動し始める。インク本体は、印刷媒体上に凝固されるインクから分離 する。 その後、ノズルチップのところのインク100のメニスカスは、低振幅の振動に戻 る。インクの粘性は、残留熱がインク本体と印刷ヘッドへ消散されるにつれ、そ の静止レベルまで増加する。1つのインクドロップが、各熱パルスに関して選択 され、分離されそして印刷媒体51上に1つのスポットを形成する。熱パルスは電 気的に制御されるので、ドロップオンデマンド型のインクジェット動作を実現で きるのである。印刷ヘッドの製造 本願発明による一体化印刷ヘッドの製造プロセスは、その開示をここに参考と して引用している、1995年4月12日付の次のオーストラリア特許出願に記載され ている: "A monolithic LIFT printing head"(出願番号:PN2301); "A manufacturing process for monolithic LIFT printing heads"(出願番号: PN2302); "A self-aligned heater design for LIFT print heads"(出願番号:PN2303); "Integrated four color LIFT print heads"(出願番号:PN2304); "Power requirement reduction in monolithic LIFT printing heads"(出願番 号:PN2305); "A manufacturing process for monolithic LIFT print heads using anisotr opic wet etching"(出願番号:PN2306); "Nozzle placement in monolithic drop-on-demand print heads"(出願番号:P N2307); "Heater structure for monolithic LIFT print heads"(出願番号:PN2346); "Power supply connection for monolithic LIFT print heads"(出願番号:PN2 347); "External connection for Proximity LIFT print heads"(出願番号:PN2348); 及び "A self-aligned manufacturing process for monolithic LIFT print heads" (出願番号:PN2349);及び "CMOS process compatible fabrication of LIFT print heads"(出願番号:PN5 222,1995年9月6日出願). "A manufacturing process for LIFT print heads with nozzle rim heaters" (出願番号:PN6238,1995年10月30日出願); "A modular LIFT print heads"(出願番号:PN6237,1995年10月30日出願); "Method of incrreasing packing density of printing nozzles"(出願番号:P N6236,1995年10月30日出願); "Nozzle dispersion for reduced electrostatic interaction between simul taneously printed droplets"(出願番号:PN6239,1995年10月30日出願).印刷ヘッドの制御 本願発明の印刷ヘッドにおいてページイメージデータを与え且つヒータ温度を 制御する装置は、その開示をここに参考として引用している、1995年4月12日付 の次のオーストラリア特許出願に記載されている: "Integrated drive circuitry in LIFT print heads"(出願番号:PN2295); "A nozzle clearing procedure for Liquid Ink Fault Tolerant(LIFT)printi ng"(出願番号:PN2294); "Heater power compensation for temperature in LIFT printing systems"( 出願番号:PN2314); "Heater power compensation for thermal lag in LIFT printing systems"( 出願番号:PN2315); "Heater power compensation for print density in LIFT printing systems" (出願番号:PN2316): "Accurate control of temperature pulses in printing heads"(出願番号:P N2317); "Data distribution in monolithic LIFT print heads"(出願番号:PN2318); "Page image and fault tolerance routing device for LIFT printing syste ms"(出願番号:PN2319); "A removable pressurized liquid ink cartridge for LIFT printers"(出願 番号:PN2320).印刷ヘッドのイメージ処理 発明による印刷システムの目的は、オフセット印刷を使って印刷されたカラー 印刷物に品質上慣らされているそれと同等である印刷品質を獲得することである 。これは、ほぼ1,600dpiの印刷分解能を用いて達成できる。しかし、1,600dpiの 印刷は、達成するのが困難な上、高価である。それと類似の結果は、シアンとマ ゼンタに画素当り2ビット、及び黄色とブラックに画素当り1ビットを使う、80 0dpi印刷を用いて達成することが可能である。このカラーモデルを、ここでは、 CC'MM'YKと呼ぶ。高品質のモノクロ像の印刷も必要とされるところでは、ブラッ クに画素当り2ビットを使ってもよい。このカラーモデルを、ここでは、CC'MM' YKK'と呼ぶ。本発明のシステム及び他の印刷システムでの使用に適するカラーモ デル、ハーフトーン化、データ圧縮、及び実時間拡張システムは、その開示をこ こに参考として引用している、1995年4月12日付の次のオーストラリア特許出願 に記載されている: "Four level ink set for bi-level color printing"(出願番号:PN2339); "Compression system for page images"(出願番号:PN2340); "Real-time expansion apparatus for compressed page images"(出願番号:PN 2341);及び "High capacity compressed document image storage for digital dolor pri nters"(出願番号:PN2342); "Improving JPEG compression in the presence of text"(出願番号:PN2343); "An expansion and halftoning device for compressed page images"(出願番 号:PN2344);及び "Improvements in image halftoning"(出願番号:PN2345).本発明による印刷ヘッドを用いる用途 本発明の印刷装置と方法は、(限定はされないが)下記を含む、広範囲の用途 に適している:カラー及びモノクロ事務用印刷、短時間運転ディジタル印刷、高 速ディジタル印刷、プロセスカラー印刷、スポットカラー印刷、オフセットプレ ス付加印刷、走査型印刷ヘッドを用いる低コスト印刷機、パージ幅印刷ヘッドを 用いる高速印刷機、携帯型カラー・モノクロ印刷機、カラー・モノクロ複写機、 カラー・モノクロファクシミリ装置、複合印刷機、ファクシミリ・複写装置、ラ ベル印刷、大型形式プロッタ、写真複写、ディジタル写真処理用印刷機、ディジ タル"インスタント"カメラに組み込まれた携帯型印刷機、ビデオ印刷、ホトCD像 の印刷、"Personal Digital Assistants"用携帯型印刷機、壁紙印刷、屋内サイ ン印刷、ビルボード印刷、及び織物印刷。 本発明に基づく印刷システムは、その開示をここに参考として引用している、 1995年4月12日付の次のオーストラリア特許出願に記載されている: "A high speed color office printer with a high capacity digital page i mage store"(出願番号:PN2329); "A short run digital color printer with a high capacity digital page i mage store"(出願番号:PN2330); "A digital color printing press using LIFT printing technology"(出願番 号:PN2331); "A modular digital printing press"(出願番号:PN2332); "A high speed digital fabric printer"(出願番号:PN2333); "A color photograph copying system"(出願番号:PN2334); "A high speed color photocopier using a LIFT printing system"(出願番号 :PN2335); "A portable color photocopier using LIFT printing technology"(出願番号 :PN2336); "A photograph processing system using LIFT printing technology"(出願番 号:PN2337); "A plain paper facsimile machine using a LIFT printing system"(出願番 号:PN2338); "A Photo CD system with integrated printer"(出願番号:PN2293); "A color plotter using LIFT printing technology"(出願番号:PN2291); "A notebook computer with integrated LIFT color printing system"(出願 番号:PN2292); "A portable printer using LIFT printing system"(出願番号:PN2300); "Fax machine with on-line database interrogation and custoomized magaz ine printing"(出願番号:PN2299); "Miniature portable color printer"(出願番号:PN2298); "A color video printer using a LIFT printing system"(出願番号:PN2296); 及び "An integrated printer,copier,scanner,and,facsimile using a LIFT pri nting system"(出願番号:PN2297).環境条件に対する印刷ヘッドの補償 ドロップオンデマンド型印刷システムは、一貫性があり予測可能なインクドロ ップのサイズと位置をもっていることが望ましい。インクドロップのサイズと位 置の不必要な変化によって、得られる印刷の光学濃度が変化し、感覚印刷品質を 低下させることになる。これらの変化は、それぞれ、公称インクドロップ容積及 び画素間隔の小部分に留めるべきである。多くの環境変数は、それらの変数が及 ぼす影響を有意でない程度まで低下させるように補償することが出来る。幾つか の係数の能動的な補償は、ノズルヒータに供給される電力を変えることによって 達成することが出来る。 1つの印刷ヘッド実施例に対する最適温度プロファイルは、ノズル先端の作動 領域の温度が放出温度まで瞬間的に上昇すること、パルスの継続期間中に亙って この領域をの放出温度に維持すること、及び、この領域を周囲温度まで瞬間的に 冷却することに関係する。 この最適条件は、本発明に従ってノズルの作成に用いられる種々の材料の蓄積 熱容量および熱伝導率の観点から達成不可能である。ただし、印刷ヘッドの有限 要素シミュレーションを対話的に洗練することによって得られる曲線を用いて電 力パルスを整形することにより性能を改良することは可能である。ヒータに供給 される電力は、限定的意味をもつことなく次に示す技法を含む種々の技法によっ て時間に対して変化させることが出来る。 1)ヒータへの印加電圧を変えること 2)一連の短パルスの幅を変調すること(PWM) 3)一連の短パルスの周波数を変調すること(PFM) 正確な結果を得るためには、インクの対流、及びインク流が特定電力カーブで 得た温度に著しく影響を及ぼす故、自由表面のモデル化を使った遷移流体の動的 シミュレーションが必要である。 印刷ヘッド基板に適当なディジタル回路を組み込むことにより、各ノズルに加 える電力を個別的に制御することは実際的である。これを達成する1つの方法は 、様々な異なったディジタルパルス列を印刷ヘッドチップ全体に"ばらまき"、且 つ多重化回路を使って各ノズルに適切なパルス列を選択することである。 補償してよい環境因子の例を表"環境因子の補償"に挙げる。この表は、(全印 刷ヘッドに関して)包括的に(複合多重チップ印刷ヘッドの各チップに関して) チップ当り且つノズル当り、どの環境因子が最良に補償されるかを識別するもの である。 ほとんどの用途は、これらの変量の全てに対して補償を要しない。効果がより 小さい変量もあり、補償は、極めて高い像品質が要求される場合に必要となるに 過ぎない。印刷ヘッド駆動回路 図4は、本発明に従ったヘッドドライバ回路の一例の電子的動作を示すブロッ ク図である。この制御回路においては、ヒータ電力変調を達成するために、印刷 ヘッドに供給される電源電圧のアナログ変調が用いられ、各ノズルに供給される 電力の個別制御は行われない。図4は、CC'HM'YKカラーモデルを使ってプロセス カラーを印刷する800dpiページ幅印刷ヘッド使用システムのブロック図である。 印刷ヘッド50は、主ノズル39,744個、予備ノズル39,744個、合計79,488個のノズ ルを有する。主及び予備ノズルは、6色に分けられ、各色は8ドライブ位相に分 離される。各ドライブ位相はシフトレジスタを有し、これは、ヘッドコントロー ルASIC400からのシリアルデータをヒータ駆動回路をイネーブルするためのパラ レルデータに変換する。合計96個のシフトレジスタがあり、各々は828個のノズ ル用データを生成する。各シフトレジスタは、828個のシフトレジスタ段217から 成り、その出力は、NANDゲート215によって位相イネーブル信号と論理積さ れる。NANDゲート215の出力は、反転用バッファ216を駆動し、これが今度は 駆動トランジスタ201を制御する。駆動トランジスタ201は、図1(b)に示すような ヒータ103であってよい電熱ヒータ200を起動する。イネーブルパルス中、シフト データを有効に維持するため、シフトレジスタへのクロックを停止し、簡単化の ため単一ゲートとして示されているが、好ましくは、周知の欠陥の無いクロック 制御回路の範囲の何れかであってよいクロックストッパ218でイネーブルパルス を能動状態にする。シフトレジストのクロックの停止は、印刷ヘッドにおけるパ ラレルデータ・ラッチの要件を取り除くが、ヘッドコントロールASIC400の制御 回路にある種の複雑さを付加することになる。データは、フォルトステータスバ スの適当な信号の状態に依存して、主ノズルか又は予備ノズルの何れかへデータ ルータ219によって経路選択される。 図4に示された印刷ヘッドは単純化されており、ブロック故障許容のような、 製造歩留りを上げる種々の手段を示していない。印刷ヘッドの種々の配置構成に 対する駆動回路は、ここに開示した装置から容易に誘導し得る。 記録媒体上に印刷すべきドットパターンを表すディジタル情報は、図1(a)のイ メージメモリ72と同じものであってよいページ又はバンドメモリ1513に格納され る。1つのカラーのドットを表す32ビットワードのデータは、アドレスマルチプ レクサ417によって選択されたアドレスとメモリインタフェース418によって作っ た制御信号とを使ってページ又はバンドメモリ1513から読み出される。これらの アドレスは、6つのカラー成分の各々に1つある"パー・カラー回路"410の部分 を形成するアドレス発生装置411で生成される。アドレスは、印刷媒体に関連す るノズルの位置に基づいて生成される。ノズルの相対位置は種々の印刷ヘッドに ついて異なってよい故、アドレス発生装置411は、好ましくは、プログラム可能 に作られる。アドレス発生装置411は、通常、主ノズルの位置に対応するアドレ スを生成する。しかし、故障ノズルがあると、故障を含んでいるノズルのブロッ ク位置が故障マップRAM412にマーク付けできる。故障マップRAM412は、被 印刷ページとして読み取られる。もしメモリがノズルブロックの故障を示すと、 アドレス発生装置411が予備ノズルの位置に対応するアドレスを生成するように アドレスが変更される。ページ又はバンドメモリ1513から読み取られたデータは 、ラッチ413でラッチされそしてマルチプレクサ414によって4つのシーケンシャ ルなバイト(sequential bytes)に変換される。これらのバイトのタイミングは、 FIFO415によってその他のカラーを表すデータのそれに整合するよう調整さ れる。次いで、このデータはバッファ430でバッファされて印刷ヘッド50への48 ビット主データバスを形成する。そのデータは、印刷ヘッドがヘッドコントロー ルASICから比較的長い距離に配置できる時にバッファされる。フォルトマップRA M412からのデータもFIFO416への入力を作る。このデータのタイミングは、 FIFO415のデータ出力と整合され、バッファ431でバッファされてフォルトス テータスバスを形成する。 プログラム可能な電源320はヘッド50用の電力を供給する。電源320の電圧は、 RAMとDACの組合せ(RAMDAC)316の部分であるDAC313によって制御される。RAMDAC3 16は、二重ポートRAM317を含む。二重ポートRAM317の内容は、マイクロコントロ ーラ315によってプログラムされる。温度は、二重ポートRAM317の内容を変更す ることにより補償される。これらの値は、熱センサー300によって検知された温 度に基づいてマイクロコントローラ315によって計算される。熱センサー300の信 号は、アナログ・デジタル変換器(ADC)311に接続する。ADC311は、好ましくは、 マイクロコントローラ315に組み込む。 ヘッドコントロールASIC400は、熱遅れ補償及び印刷密度用制御回路を含む。 熱遅れ補償では、ヘッド50への電源電圧はヒータ用イネーブルパルスと同期して いる急速時変電圧(rapidly time-varying voltage)であることが必要がある。こ れは、この電圧を生ずるようプログラム可能な電源320をプログラムすることに より達成される。アナログ時変プログラム電圧は、二重ポートRAM317から読み出 されるデータに基づいてDAC313で発生させる。このデータはカウンタ403によっ て生成したアドレスに従って読み取られる。カウンタ403はイネーブルパルスの 周期中、アドレスについての1つの完全なサイクルを作る。この同期は、カウン タ403がシステムクロック408によってクロック制御され、且つイネーブルカウン タ404をクロックするのにカウンタ403の上位カウントが使われる時に、確保され る。イネーブルカウンタ404からのカウントは、次いで、デコーダ405によって複 号され、バッファ432でバッファされてヘッド50用のイネーブルパルスを作る。 カウンタ403は、カウントの状態数が1つのイネーブルパルスのクロック周期数 より少ないならプリスケーラを包含してよい。ヒータの熱遅れを正確に補償する には、16の電圧状態が適当である。これらの16の状態は、カウンタ403と二 重ポートRAM317との間で4ビット接続を用いることにより特定できる。しかし、 これらの16の状態は、直線的に時間間隔をとらなくてよい。これらの状態の非 線形タイミングを可能にするため、カウンタ403はROM又はカウンタ403に非線形 の方法で計数させる他のデバイスを含んでもよい。あるいは、16を下回る状態 を使ってもよい。 印刷密度の補償に関しては、印刷密度は、各イネーブル周期中そこにドロップ が印刷されることになるピクセル数("オン"ビクセル)をカウントすることによ り検出される。"オン"ピクセルは、オン・ピクセルカウンタ402で計数される。 8つのイネーブルパルスの各々に1個のオン・ピクセルカウンタ402がある。本 発明に従った印刷ヘッドの作動化相の個数は個々の設計に依存する。作動化相の 個数は必要条件によって制限されないが、4、8、及び、16のような2のべき 数であることが便利である。オン・ピクセルカウンタ402は、1ニブルのいくつ のビットがオンであるかを決める組合せ理論ピクセルカウンタ420から構成して よい。次いで、この数は、加算器421とアキュミュレータ422によって累算される 。ラッチ423は、その累積値をイネーブパルスの周期中有効状態に保持する。マ ルチプレクサ401は、イネーブルカウンタ404で決められるような、現在のイネー ブル位相に 対応するラッチ423の出力を選択する。マルチプレクサ401の出力は、二重ポート RAM317のアドレスの部分を形成する。"オン"ピクセル数の正確な計数は必要でな く、この計数の最上位4ビットで十分である。 熱遅れ補償アドレスの4ビットと印刷密度補償アドレスの4ビットとを組合せ ることは、二重ポートRAM317は8ビットのアドレスを有することを意味する。こ れは、二重ポートRAM317が、二次元配列にある256個の数を含むことを意味する 。これらの二次元は、(熱遅れ補償に関する)時間と印刷密度である。三次元− 温度−を包含してよい。ヘッドの周囲温度がただ徐々に変化するだけの時は、マ イクロコントローラ315は、現在の温度での熱遅れと印刷密度を補償する256数の マトリックスを計算するだけの十分な時間をもつ。周期的に(例えば、1秒の数 倍で)、マイクロコントローラは、現在のヘッド温度を検知しそしてこのマトリ ックスを計算する。 印刷ヘッド50に供給されるクロックは、ヘッドクロック発生器407によっ てシステムクロック408から生成され、そして、バッファ406によって緩衝 される。ヘッド制御ASICのテストを容易にするために、JTAGテスト回路 499を装備しても差し支えない。熱インクジェット技術との比較 表"熱インクジェットと本願発明との比較"は、本願発明による印刷態様と熱イ ンクジェット式印刷技術を比較するものである。 両方とも熱的アクチュエータと液体インクを使って動作するドロップオンデマ ンド型システム故、本願発明と熱インクジェット技術間で直接比較がなされてい る。それらは類似しているように見えるかも知れないが、2つの技術は、異なっ た原理で動作するものである。 熱インクジェット式印刷機は、次の基本的動作原理を使っている。電気抵抗加 熱によって生ずる熱衝撃は、結果的に液体インクにおいて爆発性バブル形成とな る。急速且つ不変のバブル形成は、インクを過熱することにより起こり得るもの で、その結果、十分な熱が、バブルの核形成が完了する以前にインクに運ばれる 。水をベースとしたインクに関して、ほぼ280℃〜400℃のインク温度が必要であ る。 バブル形成は、高速で開口からインクドロップを押し進める圧力波を生ずる。次 いで、バブルが衝突し、インクをその容器から引き出してノズルを再充填する。 熱インクジェット式印刷は、高いノズル詰め込み密度と十分に確立された集積回 路製造技術の利用によって、商業上、十分成果を収めている。しかし、熱インク ジェット式印刷技術は、多部品精密組立、装置歩留り、像分解能、"ペッパー"ノ イズ、印刷速度、ドライブトランジスタ電力、ムダ電力消費、サテライトドロッ プ形成、熱応力、示差熱膨張、コゲーション、キャビテーション、矯正拡散、及 びインク生成の困難さを含む、重大な技術的問題に直面しているのである。 本願発明による印刷は、熱インクジェット式印刷のもつ利点の多くを持ってい て、且つ熱インクジェット技術のもつ固有の諸問題の多くを完全且つ実質的に排 除するものである。 歩留りと故障許容歩留まり ほとんどの場合、一体化集積回路は、それらが製造時に完全に機能的でない場 合には、修理不能である。ウェハ実施により製造される動作デバイスのパーセン トは、歩留りとして知られている。歩留りは、製造コストに直接影響を及ぼすも のである。歩留り5%のデバイスは、歩留り50%の同一デバイスより、実際は、製 造するのに10倍以上高くつく。 3つの主要な歩留りの尺度がある: 1)製造上の歩留り 2)ウェハ分類の歩留り 3)最終試験の歩留り 大型ダイスに関しては、代表的にはウェハ分類の歩留りであり、これが全歩留 りに及ぼす最も重大な制約となる。本願発明の完全ページ幅カラーヘッドは、典 型的なVLSI回路と較べて極めて大きい。優れたウェハ分類歩留りは、前述のヘッ ドのコスト効果的製造にとって決定的である。 図5は、発明の一体化フル幅カラーA4ヘッドの具体例についてのウェハ分類歩 留り対故障密度のグラフである。ヘッドは、215mm長−5mm幅である。非故障許容 歩留り198は、広く用いられる歩留り予測法であるMurphyの方法に従い計算され る。平方センチ当り1故障の故障密度では、Murphyの方法は、1%未満の歩留りを 予測する。これは、組立てられたヘッドの99%以上が破棄されることになること を意味する。この低歩留りは、印刷ヘッドの製造コストが容認できないほど高く なるので、極めて望ましくないものである。 Murphyの方法は、むらのある故障分布の効果を近似する。図5はまた、非故障 許容歩留まり197のグラフも包含し、これは、故障クラスタリング(集合化)因 子を導入することにより、故障クラスタリングを明示的にモデル化するものであ る。故障クラスタリング因子は、製造上、制御可能なパラメータではないが、製 造プロセスの特性である。製造プロセスに関する故障クラスタリング因子は、ほ ぼ2であると予測でき、この場合、歩留りの投影は、Murphyの方法に密接に整合 する。 低歩留りの問題に対する解法は、故障の機能ユニットを交換するのに使われる 予備の機能ユニットをチップに含めることで故障許容歩留まりを組み込むことで ある。 メモリチップ及びほとんどのウェハ・スケール・インテグレーション(WSI)デ バイスでは、チップ上の予備のサブユニットの物理的位置は重要でない。しかし 、印刷ヘッドでは、予備のサブユニットは、1つ以上の印刷アクチュエータを含 むことがある。これらは、印刷中のページと固定された空間的関係を持たなけれ ばならない。欠陥を起こしたアクチュエータと同じ位置にドットを印刷できるた めには、予備のアクチュエータは、非走査方向に変位させてはならない。しかし 、フォルトアクチュエータは、走査方向に変位される予備アクチュエータと置き 換えることができる。予備アクチュエータが故障を起こしたアクチュエータと同 じ位置にドットを印刷することを確保するため、予備アクチュエータに対するデ ータタイミングを変更して走査方向の変位を補償してよい。 全てのノズルの変位を可能にするため、100%重複性に帰着する完全な一組のス ペアノズルがなければならない。100%重複性に必要とされるのは、正規には、チ ップ面積の2倍以上であり、予備ユニットを置換する以前に一次歩留りを劇的に 低減させ、従って、故障許容歩留まりの諸利点のほとんどを排除することになろ う。 しかし、本発明による印刷ヘッドの具体例に関しては、ヘッドチップの最小の 物理的ディメンションは、印刷中のページ幅、ヘッドチップの壊れ易さ、及びイ ンクをチップの裏面へ供給するインクチャンネルの組立上の製造制約で決められ る。A4サイズの紙を印刷するためのフル幅、フルカラーヘッドに関する最小の実 行サイズは、ほぼ215mm x 5mmである。このサイズは、1.5μm CMOS組立技術使用 時、チップ面積を著しく増やさないで100%重複性の包含を可能にするものである 。それ故、一次歩留りを顕著に減らさないで高レベルの故障許容歩留まりを包含 することができる。 故障許容歩留まりがデバイスに包含される時、標準歩留りの方程式は使用でき ない。その代わり、故障許容歩留まりのメカニズムと度合いを明確に解析し且つ 歩留りの式に包含しなければならない。図5は、フル幅カラーA4ヘッドに対する フォルト許容の分類歩留り199を示し、これは、様々な形の故障許容歩留まりを 包含し、そのモデル化は歩留りの方程式に含まれている。このグラフは、投影歩 留り を故障密度と故障クラスタリングの両方の関数として示すものである。図5に示 した歩留りの投影は、完全に履行される故障許容歩留まりは、同一の製造条件下 でウェハ分類歩留りを1%以下から90%以上まで高め得ることを示す。これにより 、製造コストを100分の1まで低減させることができる。 故障許容歩留まりは、数千のプリンティング・ノズルを含んでいる印刷ヘッド の歩留りと信頼性を改善するために、従って、ページ幅プリンティングヘッドを 実用化するために、大いに推奨されるものである。しかし、故障許容歩留まりは 、本願発明の本質的部分として取り扱われるべきではない。 ドロップオンデマンド型印刷システムにおける故障許容歩留まりは、その開示 がここに参考として引用されている、次の1995年4月12日付オーストラリア特許 出願に記載されている: "Integrated fault tolerance in printing mechanisms"(出願番号:PN2324); "Block fault tolerance in integrated printing heads"(出願番号:PN2325); "Nozzle duplication for fault tolerance in integrated printing heads"( 出願番号:PN2326); "Detection of faulty nozzole in printing heads"(出願番号:PN2327);及び "Fault tolerance in high volume printing presses"(出願番号:PN2328).印刷システムの実施例 本発明にかかる印刷ヘッドを使用するデジタル電子式印刷システムの概略図を 図6に示す。この図は、記録媒体51上に滴下した多数のインクドロップによっ て構成される画像60を印刷するモノリシック(一体構造)の印刷ヘッド50を 示す。この媒体は、一般には紙であるが、一般的な透明薄膜、布、或いはインク ドロップを受け入れる実質的に平らな表面であっても差し支えない。印刷される べき画像は、イメージ源(画像供給源)52によって供給され、そして、画素で 構成される二次元アレイ(配列体)に変換可能なあらゆるタイプのピクセルであ っても差し支えない。典型的なイメージ源(画像供給源)は、イメージスキャナ 、ディジタル的に記憶されたイメージ、例えばアドビポストスクリプト(Adobe Po stscript)、アドビポストスクリプト(Adobe Postscript)レベル2、または、 ヒューレット・パッカードPCL5のようなページ記述言語(PDL)に符号化 された画像、例えばアップルクイックドロー(Apple Quick Draw)、アップルク イックドローGX(Apple Quick Draw GX)、または、マイクロソフトGDI(M icrosoft GDI)のような手続き呼出しベースラスタライザよって生成されたペー ジ画像、または、例えばASCIIのような電子フォームに表されたテキストである 。次に、この画像データは、イメージ処理システム53によって、特定の印刷シ ステムに適した画素で構成された二次元アレイに変換される。このアレイは、カ ラー又は単色のいずれであっても差し支えなく、そして、データは、一般に、イ メージ源(画像供給源)及び印刷システムの仕様に応じて画素当たり1から32 までの間のビット数である。ソースイメージがページ記述である場合には、イメ ージ処理システムはラスタ画像プロセッサ(RIP)であっても差し支えなく、 又はソースイメージがスキャナから供給される場合には、イメージ処理システム は二次元イメージ処理システムであっても差し支えない。 連続した色調の画像が必要とされる場合には、ハーフトーン化システム54が 必要である。ハーフトーン化としては、分散ドット規則ディザ(dispersed dot ordered dither)または誤差拡散(error diffusion)に基づくタイプが適切で ある。一般に確率的予備選択(stochastic screening)または周波数変調予備選 択(frequency modulation screening)として知られているこれらのバリエーシ ョン(変形技法)が適切である。通常オフセット印刷に使用されるハーフトーン 化システム、即ち集積ドット規則ディザ(clustered dot ordered dither)は推 奨されない。理由は、この技法を用いると実効画像解像能力が不必要に浪費され ることに因る。ハーフトーン化システムの出力は、本発明に基づく印刷システム の解像度をもった2進単色またはカラー画像である。 2進画像は、画素データをデータシフトレジスタ56に正しい順序で供給する データ位相回路55によって処理される(図4に示すように、ヘッドコントロー ルASIC400に組み込まれても差し支えない)。データの順序付けは、ノズ ルの配置および用紙の動きを補償するするために必要とされる。データがシフト レジスタ56にロードされている場合には、データは、ヒータ駆動回路57に並 列提示される。駆動回路57は、パルス整形回路61および電圧レギュレータ6 2によって生成された電圧パルスを対応するヒータ58に、正しい時点において 、電子的に接続する。ヒータ58は、ノズル59のチップを加熱し、インクの物 理的特性に影響を及ぼす。インクドロップ60は、ヒータ駆動回路に供給された ディジタルインパルスに対応するパターンでノズルから漏れ出る(エスケープす る)。インクタンク64内のインク圧力は、圧力レギュレータ63によって調整 される。インクドロップ60のうちの選定された滴は、選定済み滴(ドロップ) 分離手段によって、インク溜まり(ボディ)から分離され、そして、記録媒体5 1に接触する。印刷に際して、記録媒体51は、紙移送システム65により、印 刷ヘッド50に対して継続的に移動する。印刷ヘッド50が記録媒体51の印刷 領域の全幅員を占める場合には、記録媒体51を一方向に動かすことだけが必要 であり、そして、印刷ヘッド50は固定した状態を維持することができる。(印 刷領域の全幅員よりも)小さい印刷ヘッド50を使用する場合には、ラスタ走査 ステムを実現することが必要である。これは、一般に、記録媒体51の短い次元 に沿って印刷ヘッド50を走査し、一方で、記録媒体51をその長い次元に沿っ て動かすことによって達成される。単一モノリシック印刷ヘッドにおける多重ノズル 例えば、オフィスプリンタ、または、写真複写機(フォトコピア)のような装 置用として使用するための新規な印刷システムは迅速にプリントすることが可能 であることが望ましい。多くの用途にとって、印刷速度は、一般に、毎分A4ペ ージ60枚(毎秒1ページ)が適切である。ただし、毎分60ページの電子的に 制御された印刷速度を達成することは簡単ではない。 1ページを印刷するための所要最小時間は、当該ページ上のドット位置の個数 に、ドット1個を印刷するための所要時間を乗じた積を、各カラーの同時に印刷 することのできるドットの個数によって除算した値に等しい。 結果として得られる画像の品質は、画像を作成するために使用できるインクド ットの全個数によって影響される。分散ドットデジタルハーフトーン化(網かけ )を用いた全色マガジン(雑誌)品質印刷の場合には、1インチ当たり約800 ド ット(1mm当たり31.5ドット)が必要である。用紙上のドット間隔は31 .75マイクロメータである。 A4規格1ページの大きさは297mmx210mmである。1mm当たり3 1.5ドットであれば、白黒全ブリードA4ページ用には61,886,632 ドットが必要である。高品質プロセスカラー印刷(色刷り)は、シアン(藍色) 、マゼンタ(紅紫色)、黄色、及び、黒の4色を必要とする。従って、全必要ド ット数は247,546,528である。用紙の縁の小さい余白には印刷しては ならないので、この必要個数は幾分減少するが、必要なドットの全個数は依然と して非常に大きい。習慣がつかれたタイムがプリントするならば、1ドットを印 刷するための所要時間が144マイクロ秒であり、そして、1色当たりただ1個 のノズルを備えるものとすれば、単一ページ1面を印刷するための所要時間は2 時間以上である。 既に述べた出願者(私)の印刷システムを用いて高速高品質印刷を達成するた めには、多くの小さいノズルを備えた印刷ヘッドが必要である。印刷ヘッドが用 紙の全幅であれば、800dpiカラーA4ページの印刷は1秒間で達成される 。印刷ヘッドを静止させ、そして、用紙を1秒間だけ移動させても差し支えない 。幅210mmの4色800dpi印刷ヘッドは26,460個のノズルを必要 とする。 このような印刷ヘッドは、26,460個の活動ノズル及び26,460個の 冗長ノズル、合計52,920個のノズルを備える。各々のシアン、マゼンタ、 黄色、及び、黒のプロセスカラーに対して6,615個の活動ノズルが有る。多 数のノズルを備えた印刷ヘッドを低コストで製造することが出来る。これは、シ リコンウェハに数千個のノズルを同時に作成するための半導体製造工程を用いて 達成される。数個の部品を製造し、これらを組み立てることによって印刷ヘッド を製造する場合に起きる可能性のある機械的な配列および熱膨張の差という問題 を排除するために、シリコンの単一片からヘッドを製造することが出来る。ノズ ル及びインクチャネルは、シリコンにエッチングされる。ヒータエレメントは、 抵抗性材料の蒸発、及び、これに続く標準半導体製造工程を用いた写真平板技術 によって形成される。 数千個のノズルを備えた印刷ヘッドで必要とされる筈の多数の接続部を減少さ せるためには、データ配分回路およびドライブ回路も同様に印刷ヘッドに集積す ることが出来る。 図7は、幾つかのノズルを通って切断した印刷ヘッドの一部分をチップの背面 から見た簡素化された図面である。基板120は1つのシリコンの単結晶から作 るもとが出来る。例えば、半導体写真平板技術、及び、化学湿式エッチング或い はプラズマエッチング工程によって、ノズル121は基板内に作成される。イン クは、ヘッドの上面のノズルに入り、基板を貫いて通過し、ノズルの先端123 を経てヘッドから出る。ヒータ及びドライブ回路の平面はウェハの下側に作成さ れる。即ち、印刷ヘッドは、その上に能動回路が作成される表面に対して「逆さ 」の状態で図示される。基板の厚さ124は、標準シリコンウェハの厚さ、即ち 、約650マイクロメータであっても差し支えない。ヘッド幅125は、使用す る色の数、ノズルの配列状態、ノズルの間隔、及び、ドライブ回路および相互接 続部に必要なヘッドエリアに関係する。単色ヘッドの場合、適切な幅は約2mm であろう。プロセスカラーヘッドの場合、適切な幅は約5mmである。CC’M M’YKカラー印刷ヘッドの場合、適切なヘッド幅は約8mmである。ヘッド1 26の長さは用途に依存する。コストが非常に低い用途の場合には、アプリケー ションは、1ページ全体に亙って走査しなければならない短いヘッドが用いられ る。高速用途の場合には、固定ページ幅モノリシック、または、多重チップ印刷 ヘッドを使うことができる。印刷ヘッドの長さの典型的な範囲は1cmから21 cmまでの間である。ただし、ハイボリューム用紙印刷、または、織物印刷用と しては、21cmよりも長い印刷ヘッドが適当である。モノリシックヘッドにおけるノズルの配置 図8は、カラーモノリシックドロップオンデマンド800dpi印刷ヘッド用 として望ましい最も接近したノズル配置を示す。印刷ヘッドは、画素1個幅に相 当する間隔をもって配置された8列のノズルを示す。各列内の各画素も同様に画 素1個幅に相当する間隔をもって配置されている。各列内のノズルの個数は、印 刷解像度に印刷幅を乗じた値に等しい。 図8、9、10、11、及び、12の各々において、370は、シアンインク を印刷するメインノズルの列であり、371は、シアンインクを印刷する冗長ノ ズルの列であり、372はマゼンタインクを印刷するメインノズルの列であり、 373はマゼンタインクを印刷する冗長ノズルの列であり、374は黄インクを 印刷するメインノズルの列であり、375は黄色インクを印刷する冗長ノズルの 列であり、376は黒インクを印刷するメインノズルの列であり、そして、37 7は黒インクを印刷する冗長ノズルの列である。当該技術分野における熟達者に とって明白であるようにインクカラーの割り当て及び冗長性については他の方法 が可能である。図に示す割り当て方法はノズルの完全な多重列用として使用でき る方法を説明することだけを目的として示したものである。 図8に示すノズル配置は、コンパクトであるという利点を持つが、しかし、多 くの欠点を持つ。これらの欠点のうちの1つは、密接に密集した結果として、ノ ズルの間に有意の熱的、及び/又は、流体力学的なクロストーク(相互干渉)が 起きることである。この問題は、図9に示すノズル配列を用いることによって軽 減出来る。この図において、列370から377までの各々の列は2列のノズル によって置き換えられ、各列内のノズルは交互に画素を印刷する。こうすれば、 同一列内の2つのノズルの間の距離を画素幅2個分まで増大することになる。図 9に示す場合、ノズル間の最小の距離は画素幅に2の平方根を乗じた値である。 明らかに、他の多くのパターンが可能である。例えば、図8の各列の代わりにノ ズルで構成される任意のn列を配置し、各列がn番め毎の画素を印刷しても差し 支えない。従って、1つの列の中のノズル間の間隔は画素幅のn倍になる。更に 、ノズルで構成される隣接した列の間の間隔は画素幅1個である必要はなく、か なり大きいくなる。インクの滴が記録媒体上の画像の品質を維持するために正し い場所にスポット(斑点)を作るようにノズルを作動化するタイミングを調節す ることができるので、この間隔は画素幅の倍数でなくても差し支えない。 図8及び9に示すノズルの配置には上記以外の欠点もある。或る1つの色のイ ンクが供給されるべきノズルは、別の色のインクが供給されるべきノズルの隣に 位置する。この結果として、インクを混合させることなしに印刷ヘッドに異なる 色のインクを供給することが困難になる。この問題は、図10に示すノズル配置 によって軽減することが出来る。この場合、或る1つの色のインクが供給される 全てのノズルのは、別の色のインクが供給されるノズルと分離されて配置される 。どの程度分離することが必要かは、ノズルにインクを供給する方法に高度に依 存する。基板を貫通してエッチングすることによってノズルが形成され、そして 、射出精密成型されたプラスチック製のインクチャネルを通ってインクがノズル に供給される場合には、約1mmの分離が適切である。1mmよりもかなり大き く分離している場合には、結果的に印刷ヘッドの幅が大き過ぎ、従って、一次歩 留りが低くなる。分離が1mmよりもかなり小さい場合には、結果として、イン クチャネルの作成及びヘッドへの接合が困難になる。インクチャネルが微小機械 加工されたシリコンシリコン、または、他の何等かの高精度製作技法によって作 成された場合には、分離は非常に小さくても差し支えない。更に、色の異なるノ ズルの列の間の間隔は、例えば駆動トランジスタのような集積ドライブ電子装置 、及び、例えばシフトレジスタのようなデータ配分回路に対して空間的余裕を提 供する。当該ノズル列に隣接するノズル列に対応する駆動トランジスタ及びシフ トレジスタを、当該ノズル列と、別の色のインクを供給する隣接ノズル列との間 でに配置することにより、駆動トランジスタからノズルまでの結線配置の困難さ を最小限に軽減する。これは、印刷ヘッドの場合に特に適用可能である。即ち、 ノズルに近接した場所の温度が比較的低いので、駆動トランジスタ及びデータ配 分回路が熱によって劣化することが無い。 図9の場合と同様に、図10に示すカラーグループ内のノズルのパターンは、 図に示すような簡単な「ポルカドット(水玉模様」配置に制限されることなく、 隣接ノズル間隔は図に示す距離と異なっても差し支えない。 図8、9、及び、10に示すノズル配置は或る種の製作工程には適当であるが 、結晶学的に他の方向よりも優先的に幾つかの方向をエッチングするような湿式 エッチング剤を使用して基板を貫いて異方性をもったエッチングによってノズル が形成される場合には問題がある。この問題とは、印刷ヘッド用の基板がノズル の列に沿って過度に弱められ、そして、取り扱い又は加圧されたインクに耐える に充分な強度を持たない可能性があるということである。この問題は、ノズルの 列をセグメント(区分)に分割し、そして、セグメントを1つおきに、他のセグ メ ントから印刷方向に或る距離だけずらせる(偏位させる)ことによって軽減する ことが出来る。1つおきにセグメントをずらせる距離は、少なくともウェハ背面 のインクチャネル孔の幅でなくてはならない。この偏変距離が前記の値よりも小 さい場合には、基板の充分な強度は保存されるが、インクチャネルをエッチング するために基板背面をマスキングする工程が複雑になる。 図11は、(100)シリコンに作成される印刷ヘッド用に使用できるノズル 配置を示す。この場合、インクチャネルは、結晶学的な方向<111>に徐々に エッチングする湿式エッチングを用いて、シリコン基板を殆ど貫通してエッチン グされる。このエッチング工程の結果として、(100)平面に対して54.7 4度の角度を持つ矩形のビラミッド形ピットが作成される。隣接セグメント間の 印刷方向における偏位は nx31.75マイクロメータとして表される(31 .75マイクロメータは、この例における画素幅である)。ノズルヒータに対す る作動化パルスのタイミングを簡素化するためにはnが整数であることが望まし い。ただし、適切なタイミング修正を用いることにより、nは整数でなくても差 し支えない。nの最小の値は(ノズルのセグメントの幅に、シリコンシリコン基 板基板にエッチングされたインクチャネルの深さに2の平方根を乗じた値を加算 し、更に、使用した特定の工程が必要とするあらゆる製造マージンを加算した結 果)を31.75マイクロメータによって除算することによって算定できる。図 に示すノズル配置を用いて厚さ650マイクロメータのシリコンウェハに作成し た800dpi印刷ヘッド用として適当なnの値は34である。 或る1つの色のノズルの偏位されたセグメントと、異なる色の隣接ノズルの偏 位されないセグメントとの間の距離は、図に示すように mx31.75マイク ロメータである。この場合にも、ノズルヒータへの作動化パルスのタイミングを 簡素化するためにnは整数であることが望ましい。mの値はnの値と同じであっ ても差し支えない。 図11において、印刷方向におけるセグメント間の分離寸法は縮尺表示されて おらず、一般に必要とされる分離寸法は、図示されているよりも遙かに大きいこ とに注意されたい。図9の場合と同様に、図11に示す各セグメント内のノズル のパターン(模様)は、図示されているような簡単「ポルカドット(水玉模様) 」 配置に限られるわけではなく、隣接ノズル間の距離は、図に示す寸法と変わって いても差し支えない。 この製造工程の欠点は、シリコン部分(エリア)が過度に消費されることであ る。従って、一次歩留りが低下し、製造コストが上昇する。 印刷ヘッドのシリコン部分(エリア)は、(110)シリコンウェハにインク チャネルを作成することによって減少させることができる。(110)シリコン ウェハにおいて、幾つかの(111)結晶学的平面は、ウェハ表面に垂直である 。印刷方向に垂直なこれらの平面を用いて印刷ヘッドが作成された場合には、印 刷方向に垂直な狭いスロットとしてインクチャネルを湿式エッチングすることが 可能である。ノズルは、これらのスロットの底部に形成することができる。 図12は、(110)シリコンウェハの湿式エッチングを用いて製作するため に適した800dpiカラー印刷ヘッドのノズル配置を示す。個々のノズル列は セグメントに分割される。各セグメントの構成ノズルの長さは、インクチャネル の深さの4倍以上であることが好ましい。インクチャネルが630マイクロメー タの深さまでエッチングされ、そして、ノズルの間隔が800dpiにおける画 素幅のに倍である場合には、各セグメントは40個以上のノズルを含むことが好 ましい。基板の最大強度を保持するためには、各セグメントの長さは、他の要因 (ファクタ)によって許容される最小の長さよりも余り大きくないことが好まし い。従って、1セグメント当たり合計40ノズルが適当な本数である。1つおき のセグメントが、印刷方向において同一列内の隣接セグメントから偏位(オフセ ット)してい距離は、図12に示すように95.25マイクロメータである。こ れは、800dpiにおける画素幅の3倍である。この距離は、画素幅の整数倍 である必要はない。印刷方向における最小偏位(オフセット)は、ウェハの背面 からマスキングすることを可能にするために、インクチャネルの幅よりも十分に 大きいことが好ましい。インクチャネルの最小幅はノズルの幅である。ただし、 この最小値より大きい幅のインクチャネルの場合には、幅の差を製造許容差およ び(110)結晶学的平面に対するウェハの配列上の不正確度に吸収させること が好ましい。ノズル列および列内のセグメントは、印刷方向において、最小値以 上に分離しても差し支えないが、そうすると、結果的に印刷ヘッド部分(エリア ) より大きくなり、従って、一次歩留りが低下する。 色の異なるインクを印刷するノズルの間の印刷方向における分離寸法は、図1 2に示すように、約1mmである。こうすれば、エッチングされたシリコンのイ ンクチャネルへのインクの供給を簡素化し、そして、色の異なるインクが混合す ることを防止する。 図11及び12は、両方共、各列内に配置された3つのセグメントを示す。こ の図は説明し易いことだけをもくていとしたものであり、1列当たりの実際のセ グメント個数は、印刷の長さをセグメントの長さで除算した値であることが好ま しい。 (110)シリコンを湿式エッチングして作成される印刷ヘッドでは、図11 に示すノズル配置を用いることが出来る。ただし、ノズル間の熱的および流体力 学的分離が大きく、そして、インクチャネルの底部におけるノズル領域内のシリ コン及び酸化物薄膜が狭く、従って、強度が大きいので、図12に示す配置が好 ましい。 図8から12までにおいて、各列またはセグメント内のノズルは、印刷方向に 垂直に直線配置されているものとして表示されている。これは単純化して示され ているのであり、ノズルは、作動化位相に応じて(即ち、各ノズルが作動化され る相対タイミングに応じて)、印刷方向に僅かに偏位(オフセット)しているこ とが好ましい。各ノズルが印刷方向において図示されたノズルの名目上の配列直 線から偏位(オフセット)している寸法は、ノズル列の名目上の作動化時間と当 該ノズルの作動化時間との差に、印刷媒体に対する印刷ヘッドの速度を乗算した 値に等しい。例えば、ノズルの繰返し期間全体に亙って均等に配分された8個の 作動化位相がある場合には、それぞれの作動化位相に対応するノズルは、印刷方 向において、画素幅の8分の1の倍数だけ偏位(オフセット)していることが好 ましい。 以上、本発明の多数の好ましい実施例について説明した。当該技術分野におけ る熟達者にとって明白であるように、本発明の適用範囲から逸脱することなしに これらの実施例を改造することが可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 基板の背面と前記基板の前面との間を導通する孔として形成された複数の ノズルを備えた基板を有し、前記ノズルは全体的に印刷方向に垂直な1つ又は複 数の列領域において形成され、前記領域の各々は複数の多重ノズルグループに分 割され、領域内の前記グループの少なくとも幾つかは同一列領域内における前記 他のグループから印刷方向において偏位していることを特徴とするドロップオン デマンド印刷ヘッド。 2. 前記基板は、単結晶シリコンによって構成されることを特徴とする請求項 1記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。 3. 前記基板は、(100)結晶学的方向の単結晶シリコンであることを特徴 とする請求項1記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。 4. 前記基板は、(110)結晶学的方向の単結晶シリコンであることを特徴 とする請求項1記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。 5. 各列領域内のセグメントグループが1つおきに偏位することを特徴とする 請求項1記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。 6. 前記セグメントは、各列領域内の他のセグメントから偏位している距離が 前記基板に形成されたインクチャネルの幅以上であり、前記幅が前記基板の背面 において測定され、前記幅が印刷方向において測定されることを特徴とする請求 項1記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。 7. (a)前記ノズルと関連したインク溜まりと、 (b)少なくとも2%だけ周囲圧力よりも高い圧力に前記インク溜まり内 のインクを曝すための圧力手段と、 (c)所定のノズルを選択し、選定されたノズル内のインクと選定されな かったノズル内のインクのメニスカスの位置に差を生じさせるための滴選択手段 と、 (d)選定されなかったノズル内にインクが保持されていることを可能に する状態において、インク溜まりからの滴として選定されたノズルからインクを 分離させるための滴分離手段と を更に有することを特徴とする請求項1記載のドロップオンデマンド印刷 ヘッド。 8. (a)前記ノズルと関連したインク溜まりと、 (b)所定のノズルを選択し、選定されたノズル内のインクと選定されな かったノズル内のインクのメニスカスの位置に差を生じさせるための滴選択手段 と、 (c)選定されなかったノズル内にインクが保持されていることを可能に する状態において、インク溜まりからの滴として選定されたノズルからインクを 分離させるための滴分離手段とを有し、前記滴分離手段が無い場合に、前記滴選 択手段がメニスカス位置に前記差を生じさせることが可能である ことを更に特徴とする請求項1記載のドロップオンデマンド印刷ヘッド。 9. (a)前記ノズルと関連したインク溜まりを有し、30度C温度範囲に亙 って前記インクの表面張力が少なくとも10mN/mだけ低下し、 (b)所定のノズルを選択し、そして、選定されたノズル内のインクと選 定されなかったノズル内のインクのメニスカスの位置に差を生じさせるための滴 選択手段と、 (c)選定されなかったノズル内にインクが保持されていることを可能に する状態において、インク溜まりからの滴として選定されたノズルからインクを 分離させるための滴分離手段と を更に有することを特徴とする請求項1記載のドロップオンデマンド印刷 ヘッド。
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