JPH10327897A - プレセニリン−1遺伝子の配列を用いる疾患の診断および予後診断 - Google Patents

プレセニリン−1遺伝子の配列を用いる疾患の診断および予後診断

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JPH10327897A
JPH10327897A JP9039640A JP3964097A JPH10327897A JP H10327897 A JPH10327897 A JP H10327897A JP 9039640 A JP9039640 A JP 9039640A JP 3964097 A JP3964097 A JP 3964097A JP H10327897 A JPH10327897 A JP H10327897A
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アリソン・エム・ゴート
John A Hardy
ジョン・エイ・ハーディ
Gareth W Roberts
ギャレス・ダブリュー・ロバーツ
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University of Washington
University of South Florida
Washington University in St Louis WUSTL
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SmithKline Beecham Ltd
University of Washington
University of South Florida
Washington University in St Louis WUSTL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 頭部傷害(例えば、アルツハイマー病)患者
の診断または予後診断方法の提供。 【解決手段】 疾患進行の過程および性質ならびに対象
がbアミロイド関連疾患、または脳病理(例えば、出
血)および頭部傷害による慢性神経変性病中に侵される
痴呆の進行および最終的程度の対象における予後診断方
法であって、このような病気の危険性があるかまたはか
かっている疑いがあるかまたはこのような疾患の初期段
階における対象のPS−1イソ形またはDNAの存在
が、対象が穏やかな、より良性の疾患にかかり易いこと
を示し、結果としての認識障害または痴呆の程度は穏や
かまたは中程度であり、対象におけるPS−1多形性ま
たはPS−1多形性、特にイントロン多形性をコードす
るDNAの存在または不在を検出することからなる方法
により課題は解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレセニリン−1
(PS−1)多形性またはそれをコードするDNAの有
無を検定することからなる頭部傷害またはその危険性の
ある患者の診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
I.アルツハイマー病(AD)は臨床的には痴呆を特徴
とし、神経病理学的には多くの老班および神経原繊維変
性の存在を特徴とする中枢神経系の進行性変性病であ
る。ADは典型的には初老の人々の後期発症病である。
しかし、年齢に依存する浸透度を伴う常染色体優性とし
て病気の初期発症形態が遺伝すると記載されている家系
も若干ある。最も一般的には、この病気の発症年齢は6
0才未満である。遺伝的要因がADの初期および後期発
症の両方に関与する。
【0003】少なくとも4つの異なる遺伝子座での突然
変異がADに対する遺伝性感受性に関連する。染色体1
9上のアポリポプロテインE(ApoE)遺伝子のe4
対立遺伝子が後期発症ADに関与する(ストリットマタ
ー(Strittmatter)ら、プロシーディングズ・オブ・ナ
ショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ(Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA)1993、90:1977−
1981;サウンダーズ(Saunders)ら、ニューロロジ
ー(Neurology)1993、43:1467−147
2;コーダー(Corder)ら、サイエンス(Science)1
993、261:921−923)。染色体21上のB
−アミロイド(ベータ)前駆体たんぱく質(BAPP)
における突然変異が初期発症ADの少数の家系において
見出されている(ゴーテ(Goate)ら、ネイチャー(Nat
ure)1991、349:704−706;チャーティ
エー−ハーリン(Chartier-Harlin)ら、ネイチャー(N
ature)1991、353:844−846;ミュレル
(Murrell)ら、サイエンス(Science)1991、25
4:97−99;カーリンスキー(Karlinsky)ら、ニ
ューロロジー(Neurology)1992、42:1445
−1453)。最近、PS−2と称する遺伝子における
新規AD遺伝子座が「ボルガ・ジャーマン(Volga Germ
an)族」の遺伝学的結合分析から染色体1(lq31−
41)上で同定された(エフラット・レビー−ラハッド
(Ephrat Levy-Lahad)ら、サイエンス(Science)19
95、269:970−973;同掲、973−97
7)。PS−2遺伝子はAD関連遺伝子、PS−1と類
似性を有する。
【0004】他の遺伝子座(AD3)が染色体14q2
4.3に対する遺伝学的結合の研究により地図が作製さ
れ、初期発症常染色体優性ADの70%までを説明して
いる(シェレンバーグ(Schellenberg)ら、サイエンス
(Science)1992、258:668−670;ジョ
ージ−ハイスロップ(George-Hyslop)ら、ネイチャー
・ジェネティクス(Nature Genet.)1992、2:3
30−334;ファン・ボレクホーベン(Van Boreckho
ven)ら、ネイチャー・ジェネティクス(Nature Gene
t.)1992、2:335−339)。AD3遺伝子座
はこの病気のほとんどの攻撃的形態と関連し(30ない
し60才間の発症)、この遺伝子座での突然変異がAD
につながる生物学的基礎プロセスに影響を与えると指摘
されている。初期発症常染色体優性ADをAD3遺伝子
座で分離する7つの家系中5個のミスセンス突然変異を
有する新規遺伝子、プレセニリン(本明細書では「PS
−1」と称する)がシェリントン(Sherrington)ら、
ネイチャー(Nature)1995、375:754−76
0に記載されている。PS−1転写物のヌクレオチド配
列の分析により、6つの大家系の病気にかかったメンバ
ー由来の逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応産物における
異型接合ヌクレオチド置換が明らかになった。PS−1
の推定オープン・リーディング・フレーム(ORF)は
膜たんぱく質であると推定されるたんぱく質をコード
し、家系関連置換はトランスメンブラン(TM)ヘリッ
クスII(L146M)、VI(E246A)およびVII
(Y410C)中およびTMII−TMIII(R163
H)およびTMVI−TMVII(V286L)間のループ
中のコードされたアミノ酸を変化させる。
【0005】染色体14上の(PS−1)遺伝子におけ
る突然変異が、初期発症、常染色体優性ADを有意に引
き起こすことが示されている(シェリントン(Sherring
ton)ら、ネイチャー(Nature)1995、375:7
54−760)。多数の突然変異が約30ないし50才
に病気を引き起こすことが記載されている(シェリント
ン(Sherrington)ら、ネイチャー(Nature)199
5;375:754−760;クラーク(Clark)ら、
ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)19
95;11:219−222;ワスコ(Wasco)ら、ネ
イチャー・メジシン(Nature Medicine)1995;
1:848)。従来、PS−1遺伝子はこの病気のまれ
な家族性の初期発症形態のみに関与すると考えられてい
たが、後期発症病に冒された家族の構成員間の対立遺伝
子共有の証拠も観察されている(シェレンバーグ(Sche
llenberg)ら、アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒュー
マン・ジェネティクス(Am.J.Hum.Genet.)1993、
53:619−628)。この対立遺伝子の共有は標準
的最大可能性法を用いた場合には見出されないが、遺伝
学的分析のアフェクテッドペディグリーメンバー(AP
M)法を用いた場合には、対立遺伝子共有に関する統計
的に有意な証拠が見られる。この結果の組み合わせか
ら、染色体14遺伝子座はこの病気の後期発症形態にお
ける常染色体優性として挙動しないことがわかった(シ
ェレンバーグ(Schellenberg)ら、アメリカン・ジャー
ナル・オブ・ヒューマン・ジェネティクス(Am.J.Hum.G
net.)1993、53:619−628)。
【0006】後期発症ADの遺伝子分析は現在のところ
病気のこの形態の病因において2つの遺伝子座:アポリ
ポプロテインE(ApoE)遺伝子およびa1−アンチ
キモトリプシン(AACT)遺伝子と関連する。後期発
症ADの40ないし50%までの危険性はApoE遺伝
子座での対立遺伝子に帰因する(コーダー、イー(Cord
er,E)ら、サイエンス(Science)1993、261:
921−923)。ApoE−e4は量に応じてADの
危険性を増加させると考えられ、一方ApoE−e2対
立遺伝子は防御的役割を果たしうる(コーダー、イー
(Corder,E)ら、サイエンス(Science)1993、2
61:921−923;コーダー、イー(Corder,E)
ら、ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)
1994、7:180−183);タルボット、シー
(Talbot,C)ら、ランセット(Lancet)1994、34
3:1432−1433)。最近、AACT遺伝子内の
多形性での同型接合性がADに関するApoEの危険性
を修飾することが報告されている(カンボー、エム・ア
イ(Kamboh,M.I.)ら、ネイチャー・ジェネティクス(N
ature Genetics)1995;10:486−488.
0)。
【0007】多くのPS−1遺伝子の他の突然変異株が
現在同定されている。PS−1遺伝子のゲノム分析によ
り、一次転写単位のイントロン−エクソン境界が定義さ
れる。これにより、PS−1多形性、特に病気ならびに
いくつかのスプライシング変異株および隣接コーディン
グ突然変異の解明を予測するイントロン多形性の同定法
が開発されてきた。これらの突然変異体PS−1配列、
特にイントロン配列は、攻撃的初期発症ADと通常関係
するが、この病気の後期発症にも関与する遺伝子である
PS−1遺伝子の突然変異株形態の早期検出において有
用である。本発明においてPS−1遺伝子の突然変異株
の形態を単独でまたはApoE遺伝子と組み合わせて用
いる病気の診断および予後診断方法が提供される。
【0008】II.偶発的または非偶発的頭部傷害は一般
的な事象である。頭部傷害の患者の正確な数は、事例の
定義および計測法が国によってまちまちであるため、正
確に計算するのは困難である。しかし、英国での関連す
る数値が問題の程度の有用な基準となる。英国において
は、人口100000人あたり、300人が毎年頭部傷
害の結果入院している。これらの患者のうち、1000
00人に9人が傷害の重度の直接的結果として死亡す
る。米国における結果調査では、100人の頭部に傷害
を受け生存している人のうち5人までは昏睡状態のまま
であり、15人までは損傷後6カ月は依然として重度の
障害が残り、20人は軽い精神医学的または心理学的問
題があり、残りの60人は良好な回復を見せる。これら
の数値は、米国における頭部傷害に関連する外傷の結果
として難治性身体障害を有する500000人の推定集
団のもとになる。このような傷害後の結果を処置の社会
的および経済的コストは大きい(ディー・ダブリュー・
アンダーソン(D.W.Anderson)ら、ジャーナル・オブ・
ニューロサージェリー(Jour of Neurosurg.)、198
0、53:補遺S1−S43;ダブリュー・エフ・ケイ
ブネス、トンプソン アール・グリーン・ジェイ・アー
ル(W.F.Caveness.In:Thompson R.Green J R)(編)ア
ドバンシズ・イン・ニューロロジー(Advances in neur
ology)、第22巻、コンプリケイションズ・オブ・ナ
ーバス・システム・トラウマ(Complications of nervo
us system trauma)Raven Press,New York)、197
9、p1:ロバーツ ジー・ダブリュー(Roberts G.
W.)ら、ニューロサイキアトリック・ディスオーダーズ
(Neuropsychiatric Disorders)Gower Medical pres
s,London;ジェイ・エイチ・アダムズ(J H Adams):
ジェイ・エイチ・アダムズ(J H Adams)およびエル・
ダブリュー・デュッヘン(LW Duchen)(編)、グリー
ンフィールド・ニューロパソジー(Greenfield Neulopa
thology)、第5版1992Edward Arnold,London,Me
lbourne,Auckland p106−152。
【0009】この問題の原因は、頭部傷害で入院してい
る100%までの患者において起こる脳損傷である(ジ
ェイ・エイチ・アダムズ;ジェイ・エイチ・アダムズ・
アンド・エル・ダブリュー・デュッヘン(JH Adams.In:
JH Adams & LW Duchen)(編)グリーンフィールド・ニ
ューロパソロジー(Greenfield Neuropathology)、第
5版 1992 Edward Arnold,London,Melbourne,
Auckland.p106−152)。損傷は外傷の物理的結
果(腫脹、ヘルニア形成、出血、血管供給の全体的また
は限局性損傷または弱体化、打撲傷、頭部および末梢神
経損傷、軸索損傷および塞栓症など(ロバーツ ジー・
ダブリュー(Roberts G.W.)ら、ニューロサイキアトリ
ック・ディスオーダーズ(Neuropsychiatric Disorder
s.Gower Medical press.London 1993;ジェイ・エ
イチ・アダムズ(JH Adams):ジェイ・エイチ・アダム
ズ・アンド・エル・ダブリュー・デュッヘン(JH Adams
& LW Duchen)(編)グリーンフィールド・ニューロパ
ソロジー(Greenfield Neuropathology)、第5版 1
992 Edward Arnold,London,Melbourne,Aucklan
d.p106−152;ジェイ・エイチ・アダムズ(JH
Adams)ら、ヒストパソロジー(Histopathology)19
89、15:49−59 Anon editorial.Headtrauma
victims in the UK underservedly underserved.Lanc
et 1990,335 886−887)から起こり、
また身体的脳損傷を必ず伴う虚血の神経化学的結果から
も起こる(ロバーツ ジー・ダブリュー(Roberts G.
W.)ら、ニューロサイキアトリック・ディスオーダーズ
(Neuropsychiatric Disorders.Gower Medical pres
s.London 1993;ジェイ・エイチ・アダムズ(JH
Adams):ジェイ・エイチ・アダムズ・アンド・エル・
ダブリュー・デュッヘン(JH Adams & LW Duchen)
(編)グリーンフィールド・ニューロパソロジー(Gree
nfieldNeuropathology)、第5版 1992 Edward A
rnold,London,Melbourne,Auckland.p106−15
2;ジェイ・エイチ・アダムズ(JH Adams)ら、ヒスト
パソロジー(Histopathology)1989、15:49−
59;ランセット(Lancet)1990,335 886
−887)。このような傷害およびその後の損傷はしば
しば広範囲に及び、脳に加えて脊髄、頭蓋および末梢神
経の領域を包含しうる(ディー・ダブリュー・アンダー
ソン(D.W.Anderson)ら、ジャーナル・オブ・ニューロ
サージェリー(Jour of Neurosurg)、1980 5
3:補遺S1−S43;ロバーツ ジー・ダブリュー
(Roberts G.W.)ら、ニューロサイキアトリック・ディ
スオーダーズ(Neuropsychiatric Disorders.Gower Me
dicalpress.London 1993;ジェイ・エイチ・アダ
ムズ(JH Adams.):ジェイ・エイチ・アダムズ・アン
ド・エル・ダブリュー・デュッヘン(JH Adams & LW Du
chen)(編)グリーンフィールド・ニューロパソロジー
(Greenfield Neuropathology)、第5版 1992 E
dward Arnold,London,Melbourne,Auckland.p10
6−152)。
【0010】加えて、頭部傷害により起こる脳損傷もま
たその結果としてのてんかんおよび慢性神経変性状態
(例えば、拳闘家痴呆または拳闘酔態症候群)を含む精
神医学的および神経学的合併症を生む危険性がある(ロ
バーツ ジー・ダブリュー(Roberts G.W.)ら、ニュー
ロサイキアトリック・ディスオーダーズ(Neuropsychia
tric Disorders.Gower Medical press.London 19
93;ジェイ・エイチ・アダムズ(JH Adams):ジェイ
・エイチ・アダムズ・アンド・エル・ダブリュー・デュ
ッヘン(JH Adams & LW Duchen)(編)グリーンフィー
ルド・ニューロパソロジー(Greenfield Neuropatholog
y)、第5版 1992 Edward Arnold,London,Mel
bourne,Auckland.p106−152;ジェイ・エイチ
・アダムズ(JH Adams)ら、ヒストパソロジー(Histop
athology)1989、15:49−59 Anon editori
al.Head trauma victims in the UK underservedly un
derserved.ランセット(Lancet)1990,335
886−887;ジャン・コルセリス(JAN Corselli
s)ら、サイコロジー・アンド・メジシン(Psycol Me
d)1973、3:270−273;ダブリュー・エイ
・リシュマン(W.A.Lishman):オーガニック・サイキ
アトリー(Organic Psychiatry)第2版、Blackwell Sc
ientific,London,Oxford 1987;ジェイ・エイ・
モーティマー(J.A.Mortimer)ら、インターナショナル
・ジャーナル・オブ・エピデミオロジー(Int.J Epidem
iol)1991、20:S28;エイ・ジェイ・ロバー
ツ(A.J.Roberts,Pitman,London(1969);アー
ル・ルデリ(R.Rudelli)ら、アーカイブズ・オブ・ニ
ューロロジー(Arch Neurol)、1982、29:57
0−575)。
【0011】頭部傷害により起こる脳損傷の程度は患者
により著しく異なりうる。したがって、外傷直後の持続
性病理学的脳損傷の可能性および程度およびその後の癲
癇または発狂状態につながる慢性神経変性の危険性もま
た変化する。頭部傷害の病態生理学は、頭部損傷の急性
作動事象を慢性神経変性病理学的プロセスに転換できる
分子メカニズムを決定するために研究されてきた(ジー
・ダブリュー・ロバーツ(G.W.Roberts)ら、ランセッ
ト(Lancet)1988、2(8626−8627):1
456−1458;ジー・ダブリュー・ロバーツ(G.W.
Roberts)ら、ジャーナル・オブ・ニューロロジー・ニ
ューロサージェリー・アンド・サイキアトリー(J Neur
ol Neurosurg Psychiatry)190a、53:373−
378;エス・エム・ジェントルマン(S.M.Gentlema
n)ら、プログレス・イン・ブレイン・リサーチ(Progr
ess in Brain Research)、1993 96:237−
246;ジー・ダブリュー・ロバーツ(G.W.Roberts)
ら、ジャーナル・オブ・ニューロロジー・ニューロサー
ジェリー・アンド・サイキアトリー(Journal of Neuro
logy,Neurosurgery and Psychiatry)1994、57:
419−425)。
【0012】頭部損傷患者はβアミロイド前駆体たんぱ
く質免疫反応性のレベルが増加し(エス・エム・ジェン
トルマン(S.M.Gentleman)ら、プログレス・イン・ブ
レイン・リサーチ(Progress in Brain Research)、1
993 96:237−246)、頭部傷害患者の30
%はbアミロイドたんぱく質沈着の痕跡を有する(ジー
・ダブリュー・ロバーツ(G.W.Roberts)ら、ジャーナ
ル・オブ・ニューロロジー・ニューロサージェリー・ア
ンド・サイキアトリー(Journal of Neurology,Neuros
urgery and Psychiatry)1994;57:419−4
25)。この沈着は1回の頭部傷害の日中のうちに起こ
りうる。実質的な数のbアミロイド沈着の結果として、
認識の低下および痴呆の増大の臨床的症状が現れる(ロ
バーツジー・ダブリュー(Roberts G.W.)ら、ニューロ
サイキアトリック・ディスオーダーズ(Neuropsychiatr
ic Disorders.Gower Medical press.London 199
3;ダブリュー・エイ・リシュマン(W.A.Lishman.):
オーガニック・サイキアトリー(Organic Psychiatr
y)、第2版、Blackwell Scientific,London,Oxford
1987)。このような沈着は多くの痴呆症候群にお
いて存在することが示され、これらは、AD、皮質リュ
ーイ小体病、パーキンソン病およびダウン症候群の患者
におけるアルツハイマー型病を包含する(ロバーツ ジ
ー・ダブリュー(Roberts G.W.)ら、ニューロサイキア
トリック・ディスオーダーズ(Neuropsychiatric Disor
ders.Gower Medical press.London 1993;ダブ
リュー・エイ・リシュマン(W.A.Lishman.)オーガニッ
ク・サイキアトリー(Organic Psychiatry)、第2版、
Blackwell Scientific,London,Oxford 1987)。
加えて、bアミロイド沈着は血管および脳血管疾患の患
者の脳において存在し、これらの後者の症状は前記病気
に素因を与えるかまたは寄与する(ロバーツ ジー・ダ
ブリュー(Roberts G.W.)ら、ニューロサイキアトリッ
ク・ディスオーダーズ(Neuropsychiatric Disorders.
Gower Medical press.London 1993;ダブリュー
・エイ・リシュマン(W.A.Lishman.):オーガニック・
サイキアトリー(Organic Psychiatry)、第2版、Blac
kwell Scientific,London,Oxford1987)。
【0013】前記のごとく、PS−1遺伝子型はADの
病因における重要な決定因子であることが実証され、P
S−1対立遺伝子の単独およびApoE対立遺伝子との
組み合わせでの存在および数が、染色体19に関連した
家族性事例および散発性事例の両方において病気の危険
性の増大および発症の低年齢化に関連すると考えられ
る。しかし、アルツハイマー型病気の病理におけるPS
−1の正確な役割に関しては不明である。
【0014】頭部損傷などの種々の環境的要因のADな
どのその結果としての変性症状などに対する正確な関係
は不明である。疫学的研究により関連性の証拠がいくつ
か得られている(ジェイ・エイ・モーチマー(J.A.Mort
imer)ら、インターナショナル・ジャーナル・オブ・エ
ピデミオロジー(Int.J Epidemiol)、1991,2
0:S28)が、患者によっては頭部傷害後に慢性変性
症状にかかりやすくなる理由(ダブリュー・エイ・リシ
ュマン(W.A.Lishman.)オーガニック・サイキアトリー
(Organic Psychiatry)、第2版、Blackwell Scientif
ic,London,Oxford 1987;ジェイ・エイ・モーチ
マー(J.A.Mortimer)ら、インターナショナル・ジャー
ナル・オブ・エピデミオロジー(Int.J. Epidemiol)、
1991,20:S28;エイ・ジェイ・ロバーツ.ピ
ットマン(A.J.Roberts.Pitman,London(1969);
アール・ルデリ(R.Rudelli)ら、アーカイブズ・オブ
・ニューロロジー(Arch Neurol.)、1982、39:
570−575;ジー・ダブリュー・ロバーツ(G.W.Ro
berts)ら、ジャーナル・オブ・ニューロロジー・ニュ
ーロサージェリー・アンド・サイキアトリー(Journal
of Neurology,Neurosurgery and Psychiatry)199
4;57:419−425)は現在のところ不明である
(ニコル(Nicoll)ら、1995参照)。
【0015】ADの診断および予後診断方法は対象にお
けるある種のたんぱく質イソ形の存在または不在の検出
(直接的または間接的)に基づいて記載されている(W
O94/09155)。ある種のPS−1対立遺伝子は
既に概要を示したように文献中に記載され、WO94/
09155に記載されるように検出され、本発明により
得られるように初期および後期ADを予知し、診断でき
る。本発明はとりわけ頭部傷害後のbアミロイド沈着を
有する個人におけるPS−1対立遺伝子の検出およびP
S−1対立遺伝子の度数の測定のための診断用組成物お
よび方法に関する。というのも、これはADにおいてみ
られるのと同程度に高いオーダーであることが予想さ
れ、一方bアミロイドが沈着しないで頭部に傷害を受け
た人では、PS−1対立遺伝子度数は非AD対照におけ
る程度と類似すると考えられるためである。本発明はさ
らに患者の頭部傷害により起こる脳損傷(例えば、軸索
剪断、腫脹、ヘルニア形成、出血および虚血)後の慢性
神経変性病理プロセスに対するかかりやすさに関する説
明および診断法および化合物を提供する。
【0016】III.bアミロイドたんぱく質関連病は
bアミロイドたんぱく質の不溶性沈着物の脳内沈着によ
り特徴付けられる異質障害である(ロバーツ・ジー・ダ
ブリュー(Roberts,G.W.)ら、ニューロサイキアトリッ
ク・ディスオーダーズ(Neuropsychiatric Disorders,
Gower Medical press,London 1993)。実質的な
数のbアミロイド沈着物の結果として認識の後退および
痴呆の増大の臨床的症状が現れる。このような沈着物
は、多くの痴呆症候群において存在することが実証さ
れ、これらは、AD、皮質リューイ小体病、パーキンソ
ン病および(「DS」)患者におけるアルツハイマー型
病を包含する。加えて、bアミロイド沈着は血管および
脳血管疾患の患者の脳において存在し、これらの後者の
症状は前記病気に素因を与えるかまたは寄与する(ロバ
ーツ・ジー・ダブリュー(Roberts,G.W.)ら、ニューロ
サイキアトリック・ディスオーダーズ(Neuropsychiatr
ic Disorders.Gower Medical press.London 199
3)。
【0017】神経病理学的研究により、ダウン症候群D
S(トリソミー21)のすべての個人はADの病理学的
特徴、すなわちbアミロイドたんぱく質沈着、神経原繊
維変性の形成および神経細胞の損失を生じる(アダムズ
・ジェイ・エイチ(Adams,J.H.)ら(編)グリーンフィ
ールズ・ニューロパソロジー(Greenfields Neuropatho
logy)第5版、Edward Arnold,London 1992;デ
ィーエムエイ・マン(DMA Mann)ら、(Neuropath.Ap
p.Neurobiol.)1984、10:185−207;エ
ムジェイ・ボール(MJ Ball)ら、 Epstein CJ(編)
ザ−・ニューロバイオロジー・オブ・ダウンズ・シンド
ローム(The neurobiology of Down's syndrome.New Y
ork Raven Press 1986,45−58)。この病理
の程度は患者によって異なり、その理由は不明で、特定
の患者における病理の程度は予想できない(シー・オリ
バー(C Oliver)ら、ダウンズ・シンドローム・アンド
・エイディー(Down's syndrome and AD:A review Psyc
hol.Med.1986,16:307−322;エイ・ジョ
アンソン(A.Johanson)ら、デメンシア(Dementia)1
991,2:159−168;エム・ビー・シャピロ
(M B Schapiro)ら、ネイチャー・オブ・メンタル・リ
ターデイション・アンド・デメンシア・イン・ダウン・
シンドローム(Nature of Mental Retardation and Dem
entia in Down Syndrome:Study With PET,CT,and Ne
uropsycholgy.Neurology of Aging.1992;13:
723−734;エイチ・エム・エベニュイス(H.M.Ev
enhuis)、アーカイブズ・オブ・ニューロロジー(Arch
Neurol)、1990、47:263−267;エム・
ビー・シャピロ(MB Schapiro)ら、ニューロロジー(N
eurology)1989、39:1349−1353)。
【0018】しばしば起こる臨床的症状により、DSの
老年の場合における痴呆の発生は一般的でなく、痴呆の
程度は実質的に異なりうることが示唆される(シー・オ
リバー(C Oliver)ら、ダウンズ・シンドローム・アン
ド・エイディー(Down's syndrome and AD:A review P
sychol.Med.1986,16:307−322;エイ
・ジョアンソン(A.Johanson)ら、デメンシア(Dement
ia)1991,2:159−168;エム・ビー・シャ
ピロ(M B Schapiro)ら、ネイチャー・オブ・メンタル
・リターデイション・アンド・デメンシア・イン・ダウ
ン・シンドローム(Nature of Mental Retardation and
Dementia in Down Syndrome:Study with PET,CT,an
d Neuropsycholgy.Neurology of Aging.1992;1
3:723−734)。この点に関して、ダウン症の患
者においてみられるばらつきは、ADの臨床的異質性に
対応する。しかし、最近の研究により、このような病理
の発生および関連する痴呆は患者における加齢に著しく
相関することが指摘されている(エム・シー・ロイスト
ン(M C Royston)ら、ニューロデジェネレイション(N
eurodegeneration)1994;3:43−52)。
【0019】DS(トリソミー21)におけるADの発
生は通常、染色体21上にあるアミロイド前駆体たんぱ
く質(APP)に対する遺伝子量の効果により起こるb
アミロイドの過剰産生の結果である。この遺伝子におけ
る突然変異は、APPからのbアミロイドの過剰産生に
つながる場合があり、ADの一因である(ロバーツジー
・ダブリュー(Roberts G.W.)ら、ニューロサイキアト
リック・ディスオーダーズ(Neuropsychiatric Disorde
rs.Gower Medical press.London 1993)。
【0020】本発明は、ダウン症の患者において加齢が
AD型病理の程度の増加と関連し、これが、順次、痴呆
の程度の増加に関連することを予測し、このようなAD
型病理の診断法および化合物を提供する。したがって、
PS−1の後期発症ADとの関連および後期発症ADの
長命との関連性がわかれば、1またはそれ以上のPS−
1対立遺伝子を有するダウン症患者がより多くのAD型
病因を蓄積し、したがってより強い痴呆の程度を有する
ことが予想される。
【0021】
【課題を解決するための手段】
発明の要約 本発明の目的は、PS−1遺伝子のイントロン−エクソ
ン境界の配列を提供することである。本発明の別の目的
は、突然変異体PS−1配列、特にイントロン配列の使
用によるスプライス変種に関連するイントロン配列を含
み、PS−1のこれらのイントロン−エクソン境界に隣
接するオープンリーディングフレーム内にあるPS−1
配列における突然変異の説明、検出および診断法を提供
することである。本発明のさらに別の目的は、新規PS
−1突然変異の配列を提供することであり、また初期お
よび後期発症ADを含むADのの検出および診断法を提
供し、痴呆の進行を評価することである。
【0022】本発明のさらに別の目的は、βアミロイド
関連病の患者における痴呆、特にDSの患者におけるア
ルツハイマー型病の進行および程度の予後診断方法であ
る。本発明の更に別の目的は、神経変性病理および頭部
傷害患者における痴呆の可能性およびその昏睡からの回
復の可能性の予測法である。本発明の別の目的は、大脳
出血からの回復の可能性の予測法である。本発明の更に
別の目的は、シナプス伝播をブロックまたは変更する化
合物に対する非応答の可能性の予後診断方法である。
【0023】発明の詳細な記載 遺伝子結合法は初期発症家族性AD(FAD)を起こす
遺伝子をD14S289とD14S61間の染色体14
の長鎖上に見出した。この領域内にあるPS−1遺伝子
内の5個の突然変異は、最近初期発症AD(30ないし
50才)に複数回かかった数家族において報告されてい
る(シェリントン(Sherrington)ら、ネイチャー(Nat
ure)1995、375:757−760)。従来、こ
の遺伝子はこの病気のまれな家族性初期発症形態にのみ
関与すると考えられてきたが、後期発症病にかかった家
族のメンバー間の対立遺伝子の共有の証拠も観察されて
いる(シェレンバーグ(Shellenberg)ら、アメリカン
・ジャーナル・オブ・ヒューマン・ジェネティクス(A
m.J.Hum.Genet.)1993、53:619−628)。
病気にかかった家族のメンバー間でのこの対立遺伝子の
共有は、標準的最大可能性法を用いた場合には見られな
いが、遺伝学的分析のアフェクテッド・ペディグリー・
メンバー法を用いた場合に見出され、これは遺伝子座が
この病気の後期発症形態において常染色体優性として挙
動しないことを意味する。
【0024】初期発症アルツハイマー病の場合の配列分
析間に、PS−1遺伝子のイントロン3’からエクソン
9内の共通の多形性が同定された(本明細書において用
いる「イントロン多形性」は、イントロン内およびこれ
に隣接するこのような多形性を意味し、これらの多形性
のある種のものは、なかでもスプライスドナー、アクセ
プターおよび/または分岐点を破壊することによりスプ
ライスに影響を与え、それにより得られるたんぱく質を
変更し、一方これらの多形性の他のものは無症状であ
り、得られるたんぱく質に影響を与えない)。最も一般
的な対立遺伝子はイントロン中ヌクレオチド16(対立
遺伝子1)でAを有し、一方変異株対立遺伝子はこの位
置(対立遺伝子2)にCを有する。本発明は変異株Cが
ヌクレオチド16にある場合にBamHI部位を導入す
るが、Aが存在する場合には導入しないミスマッチPC
Rプライマーを利用してこの多形性および他の多形性を
検出する方法を提供する。これにより、PCR、続いて
BamHIに関する制限酵素での消化およびアガロース
電気泳動を用いて多数のサンプルの迅速な分析が可能に
なる。消化は配列中の特定部位でのみ作用する制限酵素
での核酸配列の触媒による開裂を意味する。BamHI
に関するものなどの制限酵素は市販されており、その反
応条件、コファクターおよび他の要件は当業者に公知の
ように用いた。分析的目的のために、典型的には1mg
のプラスミドまたはDNAフラグメントを、約20ml
の緩衝溶液中約2単位の酵素に関して用いた。特定の制
限酵素に関する適当な緩衝液および基質量は製造業者に
より特定されている。37℃で、約1時間のインキュベ
ーション時間が通常用いられるが、供給者の指示にした
がって異なりうる。消化後、反応物を直接アガロースゲ
ル上で電気泳動にかけ、所望のフラグメントを単離す
る。
【0025】開裂させたフラグメントの寸法分離はゲッ
デル、ディー(Goeddel,D)ら、ニュークレイック・ア
シッズ・リサーチ(Nucleic Acids Res.)1980、
8:4057により記載されている8%ポリアクリルア
ミドゲルを用いて行う。本発明のPS−1多形性、特に
イントロン多形性はまた、初期および後期発症AD、β
アミロイド関連病の患者における痴呆、頭部傷害患者に
おける神経変性病理および痴呆、大脳出血からの回復の
可能性、昏睡からの回復の可能性、およびシナプス伝播
をブロックまたは変更する化合物に対する非応答の可能
性を予知し、診断する。本発明の方法は、ADおよび年
齢が合致した対照の一連の臨床例におけるこの多形性の
存在に関してスクリーンするのに用いた。この多形性は
典型的な後期発症ADの発生、この病気のこの形態に関
する危険性の明らかな倍増を引き起こす2個の対立遺伝
子の同型接合性と強い関連性を示す(実施例9cの表2
参照)。表2は同型接合形におけるイントロン多形性の
存在と典型的な後期発症ADの発生との関連性を示す。
【0026】この多形性は、PS−1遺伝子が後期発症
AD例の少なくとも1部の病因に関与することを示す。
さらに、多形性はこの領域における別のスプライシング
を起こすことにより作用しうるが、この機構または他の
機構のいずれにより作用するかは本発明の範囲をなんら
制限するものではない。PS−1の他の領域におけるイ
ントロン配列は、同様の理由から重要であると考えられ
る。PS−1の完全長クローンが、人小脳cDNAライ
ブラリーから単離された。このPS−1遺伝子の全イン
トロン−エクソン構造は、cDNAおよびゲノムDNA
の比較により決定された(図1)。PS−1イントロン
配列と12エクソンについてのイントロン−エクソン境
界付近のその逆補体を決定し、表1に示す。
【0027】
【表1】 領域 配列(5’→3’) 配列番号 エクソン2−3 GTTTGTTTCTGCTTAATGTA (配列番号1) GTTTTTTCTTTCCCTTTTCAG (配列番号2) エクソン3−4 GTACAGTGT (配列番号3) TGTTTTTCTTGTGCTTATAG (配列番号4) エクソン4−5 CGTATGAGATTTGTTTT (配列番号5) TTGTGTTTGTTTTATTGTAG (配列番号6) エクソン5−6 GTGAGCATGAGACACAGATC (配列番号7) TGAAATGCTTTCTTTTCTAG (配列番号8) エクソン7−8 GTAAAACCCAAGACTGATAA (配列番号9) TTATGTTTTTCTTTTTCTAG (配列番号10) エクソン9−10 GTATGTGCATTTCTCTATGT (配列番号11) TTGTAACCTTTCCTTTTTAG (配列番号12) エクソン10−11 GTATGTGCATTTCTCTATGT (配列番号13) TTGTAACCTTTCCTTTTTAG (配列番号14) エクソン11−12 GTAAGTATACACTAATAAGA (配列番号15) CTTTCCCATCTTCTCCACAG (配列番号16)
【0028】新規PS−1遺伝子のイントロン−エクソ
ン境界の分析により、PS−1遺伝子の新規代替スプラ
イシング変異株が発現されたことがわかった。さらに、
これらのプライマーを用いて、エクソン8と9間のイン
トロンの最終ヌクレオチドにおける突然変異が少なくと
も1つの初期発症AD(F74)において見出された
(図1)。新規突然変異がイントロン配列なしでは検出
できないエクソン5において同定された。スプライスド
ナーまたはアクセプター部位における突然変異から起こ
る突然変異株または変異株の同定および分析はこれらの
イントロン配列の知見により可能になる。さらに、イン
トロン−エクソン境界の完全な分析により、プライマー
の配列決定が可能になり、これにより特にcDNA末端
付近のコーディングエクソンの最初または最後の10な
いし20ヌクレオチドの正確な配列決定が可能になる。
【0029】PS−1遺伝子におけるエクソン9の3’
の対立遺伝子イントロン多形性の2つが典型的な後期発
症AD(AD)の発生に強く関連し、より一般的な2つ
の対立遺伝子に関する同型接合が障害のこの形態に関す
る危険性の明らかな倍増を生むことが判明した(OR=
1.97、CI=1.29−3.00)。この遺伝子座で
の同型接合に帰因する白色人種集団におけるAD例の割
合は、帰因しうるフラクションにより評価すると22%
である。10の同型接合個体におけるPS−1の完全な
オープンリーディングフレームは配列決定され、コーデ
ィング配列においていかなる突然変異も検出されず、こ
れはPS−1が初期発症家族性疾患におけるその役割に
加えて後期発症ADにおいて重要な場合があることを示
す。PS−1遺伝子多形性の対立遺伝子に関する同型接
合性は、特に白色人種集団(これに限定されない)にお
けるADの発症に関しての危険性の増大に関連する。
【0030】エクソン8と9間のイントロン中の多形性
の位置は多形性の作用方式が、特にPS−1遺伝子のエ
クソン8と9の交互スプライシングの調節によることを
示すが、このモデルまたは他のモデルのいずれがこのよ
うな作用方式のメカニズムであるかどうかは本発明の範
囲を何ら制限しない。エクソン8はある組織において交
互にスプライスされることが知られ(ロガエフ、イー・
アイ(Rogaev,E.I.)ら、ネイチャー(Nature)199
5、376、775−778)、同イントロン中のアク
セプターサイトにおける突然変異がエクソン9の欠失に
より英国民における初期発症病につながる(ペレズ−ツ
ア、ジェイ(Perez-Tur,J.)ら、ニューロレポート(Ne
uroReport)1995(in press))。加えて、エクソ
ン8は初期発症病につながる突然変異の最も顕著な集団
の部位である。(バン・ブレックホーベン、シー・エム
(Van Broeckhoven,C.M.)、ネイチャー・ジェネティク
ス(Nature Genetics)1995;11:230−23
2)。対照における交互スプライシングおよびAD脳組
織上の多形性に対する全般的影響は観察されない。さら
に、本明細書に示すデータはすべての集団において関連
性は存在しないことを意味するので、他のモデルはPS
−1遺伝子中のどこかで病因的に関連する多様性と不均
衡に多形性が関係するが、このモデルまたは他のモデル
のいずれが関連性のメカニズムであるかは本発明の範囲
を何ら制限しない。11遺伝子型を有する10例のオー
プンリーディングフレームの配列分析はこれらのサンプ
ル中のコーディング変化を解明できない。したがって、
他の病原的に関連する多様性がPS−1遺伝子内にある
ならば、これはプロモーターまたは他の非コーディング
領域になければならない。
【0031】本発明の観点において、ADのすべての場
合は共通の病理メカニズムを共有し、PS−1がこの生
化学的経路の一部であると考えられる。本発明は頭部傷
害の対象または頭部傷害が神経心理学的、精神医学的ま
たは神経病学的欠損になりうる慢性神経変性病理を起こ
す可能性について頭部傷害が持続する危険性のある対象
における予後診断方法であって、PS−1多形性、特に
イントロン多形性、または対象におけるこのような多形
性をコードするDNAの存在または不在を検出すことか
らなる方法を提供する。この検出は、単独またはApo
E多形性の検出と組み合わせて行なわれる。
【0032】PS−1たんぱく質イソ形、特にイントロ
ン多形性たんぱく質イソ形の存在または不在、またはこ
のようなイソ形をコードするDNAの存在または不在の
検出工程はいかなる適当な手段、たとえば当業界で周知
の技術により直接的または間接的のいずれかで行なって
もよく、好ましくはex vivo(例えば、前記方法によ
る)で行なわれる。すべては一般的に対象からのDNA
またはたんぱく質のいずれかを含有する生物学的物質の
サンプルを集める工程、および該サンプルから対象が有
するイソ形を検出する工程を含む。例えば、検出工程
は、PS−1サンプルを対象から集め(例えば、脳脊髄
流体、またはPS−1を含有するかまたは含有すると予
想される他の流体または組織)、次にPS−1たんぱく
質イソ形、特にPS−1サンプル中のイントロン多形性
たんぱくイソ形の存在または不在を決定することにより
行う(例えば、等電点電気泳動または免疫検定)。ある
いは、検出工程は対象からDNAを含有する生物学的サ
ンプルを集め、次に生物学的サンプル中のPS−1たん
ぱく質イソ形、特にイントロン多形性たんぱくイソ形を
コードするDNAの存在または不在を決定することによ
り行う。組織サンプルおよび血液サンプルを包含する、
対象のDNAを含有するいかなる生物学的サンプルも用
いることができ、血球は特に都合よい供給源である。P
S−1たんぱく質イソ形、特にイントロン多形性たんぱ
く質イソ形の存在または不在の決定は、適当な検出可能
な基で標識したオリゴヌクレオチドプローブを用いるか
またはポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ連鎖反応な
どの増幅反応(該増幅反応の生成物は標識したオリゴヌ
クレオチドプローブで検出する)により行う。さらに、
検出工程は、PS−1たんぱく質イソ形、特にイントロ
ン多形性たんぱくイソ形をコードする遺伝子に関して対
象が異型接合であるか同型接合であるかを検出する工程
を含む。本発明を実施するのに用いられる多くの異なる
オリゴヌクレオチドプローブ分析形式が公知である。本
発明のPS−1イソ形を検出し、DNAをコードする技
術および方法の適当な例は一般にWO94/09155
に記載されているようにして行う。
【0033】検出工程が直接的または間接的に行なわれ
ることは容易に理解できる。前記方法を用いて、当業者
は、それぞれがPS−1の特定の対立遺伝子、特にイン
トロン多形性に関して、単独またはApoE対立遺伝子
と組み合わせて、同型接合または異型接合であるかを容
易に決定できる。本発明は頭部傷害後の脳損傷を患う患
者の臨床的予後診断における改善を可能にすることにお
いて有用性がある。
【0034】加えて、本発明は社会的または職業的活動
(例えば、アマチュアおよびプロボクサー、ダイバーお
よびラグビー選手、フットボール選手、登山家、柔道選
手などの他の運動選手)または脳損傷の危険性が高くな
ることが知られている随意的医療処置(例えば心バイパ
ス手術、頚動脈内膜切除、脳手術など)を通して持続性
頭部損傷を受ける危険性のある個人における危険性の程
度を定義するのに有用である。
【0035】本発明の方法はこのように運動種目または
臨床的処置による危険性の程度を決定するのに用いられ
る。このような予測法は頭部傷害を受け、適当な治療を
受ける患者の臨床的ケアまたは神経変性障害の危険性が
より大きいとみなされる患者により求められる病院/社
会的介入またはサポートの程度のデザイン、計画および
実施または頭部傷害に続いて起こる種類の脳損傷治療に
おける治療薬の効力を決定するための臨床試験のデザイ
ンおよび分析においてかなり有用性がある。
【0036】本発明はまた病気の進行の過程および性質
ならびに対象がbアミロイド関連病にかかっている間に
かかる痴呆の最終的程度の予測法を提供し、該方法にお
いて、病気にかかる危険性があるかまたはこのよう病気
にかかっている疑いあるかまたはこのような病気の初期
段階である対象におけるPS−1イソ形、特にイントロ
ン多形性イソ形、またはこのようなイソ形をこのような
コードするDNAの存在は、対象がより穏やかな、より
良性の、偶発的認識損傷または痴呆の程度が中程度であ
る病気にかかりやすいことを指摘し、該方法はイントロ
ン多形性たんぱく質イソ形を含むPS−1たんぱく質イ
ソ形、またはこのようなたんぱく質イソ形を対象におい
てコードするDNAの存在または不在を検出することか
らなる。
【0037】適当な対象は、以前bアミロイド関連病に
かかっていると診断されたことのない、以前bアミロイ
ド関連病を発症する危険性があるとされたもの、特にD
S患者を包含する。本発明の方法はbアミロイド関連
病、例えば初期および後期発症AD、皮質リューイ小体
病、パーキンソン病などの危険性があるか、かかってい
るか、またはかかっている疑いのある患者および前記病
気の素因を与える血管および脳血管疾患の患者に適用で
きる。このような予測はこのような患者またはPS−1
関連神経変性病のいかなる患者の臨床的ケアのデザイ
ン、計画および実施にもかなり有用がある。本発明の方
法は、痴呆の進行速度および痴呆の程度の予後診断を可
能にすることにより、患者により要求される適当な治療
法または病院/社会の介入程度または補助を決定するの
に用いられる。このような予後診断は、例えば前記病気
についての臨床的処置に関する効果または起こりうる結
果の説明および決定;異なる種類の治療的介入に対する
応答に対する可能性;臨床試験の患者の選択;臨床試験
のデータ分析;このような病気の患者のケアに必要な設
備に関する必要物の予測および計画に有用であり;この
ような施設および方法を最大限に利用するためにのよう
な患者を細分し、分類するのに用いられる。
【0038】さらなる態様において、本発明は、例えば
直接的に非−突然変異体PS−1イソ形を投与するかま
たは遺伝子治療によるPS−1たんぱく質発現の補足、
またはPS−1のPS−1受容体に対する作用を模倣す
る作用物質の産生によるβアミロイド関連病の治療法を
提供する。直接投与はたんぱく質の注入によってもよ
い。遺伝子治療は、PS−1遺伝子のデリバリーによる
か、患者自身のPS−1遺伝子の発現の向上による。こ
のような方法は当該分野にて一般的に知られている。
【0039】
【実施例】以下の実施例は例示のためのものであり、本
発明を制限するものではない。 実施例1:エクソン9のT>G多形性3’に関するスク
リーニング法 ミスマッチプライマーは該プライマーの3’末端から4
および5塩基対および多形性から5および6塩基対はな
れた2個のミスマッチ塩基対を含有するようにデザイン
した。PCR産物中に組み込んだ場合、このプライマー
はGが存在する場合にはBamHI切断を生じ、Tが多
形性部位に存在する場合には切断を生じない。これによ
り2個の対立遺伝子がBamHIでのPCR産物の消化
により区別できる。順プライマーは5’CACCCAT
TTACAAGTTTAGC3’(SEQ ID N
O:17)であり、逆プライマーは5’CACTGAT
TACTAATTCAGGATC3’(SEQ ID
NO:18)である。これは200bpのPCR生成物
を産生し、これをBamHIにより開裂させ、182お
よび18bpのフラグメントを得る。DNA(50〜1
00ng)を25ml反応物中鋳型として用いた。反応
ミックスは以下の濃度からなる:0.2mMdNTP、
30pM プライマー、1X TNK50緩衝液、0.5
U TaqDNAポリメラーゼ。PCRを以下の条件下
で行った:94℃で5分間;94℃で30秒間;45℃
で30秒間;72℃で30秒間;xサイクル;72℃で
3分間。5UのBamHI酵素をPCR産物に添加し、
消化を37℃で3時間行った。消化産物を3%アガロー
スゲル上にかけ、これは消化産物を分離するのに十分で
あるので200bpおよび182bpバンドを区別でき
る。
【0040】実施例2:新規スプライス変異株の説明 コドン26ないし27での4アミノ酸の挿入(VRS
Q)を含むPS−1たんぱく質の別の形態の発現が見出
された。VRSQ挿入は5’エクソンドナー部位のエク
ソン3/イントロン3(−52ないし75nt)境界中
の代替使用から生じる。(図1および表1参照)。VR
SQモチーフのエクソン3の最終Glnコドンの・・・
CAG/gta・・・境界は理想的な5’エクソンAG
ドナー部位およびGTイントロンコンセンサス5’境界
を提供し、このスプライス部位の使用の結果、VRSQ
モチーフをコードする12ntの挿入が得られる。Th
r−Valコドンの上流・・・ACT/GTA・・・境
界はコンセンサスGT5’イントロン境界に対してあま
り好ましくないCT(AGが好ましい)5’エクソン境
界を提供し、この部位でのスプライシングによりVRS
Qモチーフが除去される。シェリントン(Sherringto
n)ら、ネイチャー(Nature)1995、375:75
4−760はVRSQマイナス形のみの発現を報告して
いる。しかし、この領域をカバーするプローブでの線維
芽細胞のスクリーニングにより両変異株が表わされるこ
とが示される。この代替スプライシング部位のエクソン
領域の上流(順)および下流のイントロン領域からのプ
ライマーによりその配列決定および説明が可能になる。
【0041】実施例3:エクソン8および9間の新規ス
プライシングの説明 突然変異がエクソン8と9間、G→Tのイントロンの最
後のヌクレオチド中初期発症AD(F74)中で見出さ
れた。この突然変異がセリン857の真ん中の受容体部
位を損ない、この領域のスプライシングを変更すること
が期待される。この突然変異はcDNA配列を変え、し
たがって、イントロン配列由来のプライマーの配列決定
によってのみ同定される。
【0042】実施例4:E120K突然変異の同定(G
→A) さらに、新規突然変異がGからAへの変移(GAA→A
AA)から起こるコドン120(lys→glu)での
PS−1のエクソン5において同定された。この突然変
異は第二の推定トランスメンブラン領域(TM2)近く
である。この突然変異は、ゲノムクローン中のイントロ
ン−エクソン境界の20bp以内であるのでイントロン
配列プライマーなしでは事実上検出できない。E120
KがPCRにより見出された。100μl反応ミックス
は、水、10X緩衝液、10mMdNTP、taqポリ
メラーゼおよび20μM プライマー(5’−CCCA
ACCATAAGAAGAACAG−3’(SEQ I
D NO:19)および5’−GTGGTAATGTG
GTTGGTGAT−3’(SEQ ID NO:2
0))を含んでいた。PCR条件は、94℃で5分間、
(94℃で30秒間、50℃で30秒間、72℃で45
秒間)×35、72℃で10分間であった。PCR産物
を3%アガロースゲル上電気泳動にかけ、エチジウブロ
ミドで可視化した。ビオチニル化プライマーにより、1
本鎖DNAがストレプタビジンでコートした磁性ビーズ
を用いて得られ、ALFシーケンサー(ファルマシア製
品)上でAutoreadキット(ファルマシア製品)
を用いて配列化される。
【0043】実施例5:L250S突然変異の同定(T
→C) 184族もPCRにより突然変異に関してスクリーンし
た。100μl反応ミックスは、水、10X緩衝液、5
mM dNTP、taqポリメラーゼおよび20μMプ
ライマー(5’−AACAATGGTGTGGTTGG
TGA−3’)(SEQ ID NO:21)および
5’−AAGTTTTGACATTAAGAGCT−
3’(SEQ ID NO:22)を含有していた。P
CR条件は、94℃で5分間、(94℃で30秒間、5
0℃で30秒間、72℃で45秒間)×35、72℃で
10分間であった。PCR産物を3%アガロースゲル上
電気泳動にかけ、エチジウブロミドで可視化した。ビオ
チニル化プライマーにより、1本鎖DNAがストレプタ
ビジンでコートした磁性ビーズを用いて得られ、ALF
シーケンサー(ファルマシア製品)上でAutorea
dキット(ファルマシア製品)を用いて配列化される。
通常PS−1配列と比較して、TからCへの塩基変化が
コドン250で見られ、ロイシンからセリンに代わって
いた。
【0044】実施例6:頭部傷害患者におけるPS−1
変異株 重度の頭部傷害後2週間未満の生存者を、グラスゴー頭
部傷害データベースなどのこのような個人の情報を有す
るデータベースから選択する(ジェイ・エイチ・アダム
ズ(J.H.Adams)、ジェイ・エイチ・アダムズおよびエ
ル・ダブリュー・デュッヘン(JH Adams & LW Duchen)
(編)。グリーンフィールド・ニューロパソロジー(Gr
eenfield Neuropathology)第5版 1992(Edward
Arnold,London,Melbourne,Auckland)p106−15
2)。変異株PS−1核酸に関する免疫染色および/ま
たは遺伝子型化を当業者に周知の標準法により本発明に
おいてプローブまたはプライマーとして提供されるPS
−1配列を用いて行う。通常の個人と比較して変異株対
立遺伝子の対立遺伝子罹患率は標準的統計および比較法
を用いて評価できる。
【0045】実施例7:老年DS患者のPS−1遺伝子
型化 変異株PS−1遺伝子型を一連の臨床的に評価した老齢
者のDS例において試験する。各患者の事例は痴呆の程
度の割合を回顧的に評価できる。PS−1遺伝子型化を
標準法の変法を用いて行った(エム・ビー・シャピロ
(M B Schapiro)ら、ネイチャー・オブ・メンタル・リ
ターデイション・アンド・デメンシア・イン・ダウン・
シンドローム(Nature of Mental Retardation andDeme
ntia in Down Syndrome:Study With PET,CT,and Neu
ropsychology.Neurology of Aging)1992;13:
723−734)。通常の個人と比較した突然変異株対
立遺伝子の対立遺伝子罹患率は標準的統計および比較法
を用いて評価できる。
【0046】DS患者の研究を行って、突然変異株PS
−1対立遺伝子状態の死亡年齢および痴呆の存在に対す
る影響を統計的に決定できる。臨床的報告の分析により
既往症検査を行い、DS患者における痴呆状態の存在ま
たは不在を決定する。臨床的評価は遺伝子型化の結果に
関係なく行う。PS−1遺伝子型化を標準法の変法を用
いて行った(エム・ビー・シャピロ(M B Schapiro)
ら、ネイチャー・オブ・メンタル・リターデイション・
アンド・デメンシア・イン・ダウン・シンドローム(Na
ture of Mental Retardation andDementia in Down Syn
drome:Study With PET,CT,and Neuropsychology.Neu
rology of Aging)1992;13:723−73
4)。遺伝子型を50才以上生きたDS患者例における
病気の臨床的特徴との比較を行って、全対立遺伝子度数
を決定できる。
【0047】実施例8:統計的分析 データを標準的統計法を用いて、PS−1対立遺伝子を
有することが死亡年齢および痴呆の存在に対して顕著な
効果があるかどうかを決定するために分析する(例え
ば、エス・エム・ジェントルマン(S.M.Gentleman)
ら、プログレス・イン・ブレイン・リサーチ(Progress
in Brain Research)、1993 96:237−24
6)。
【0048】実施例9:多形性のスクリーニング法 初期発症AD例の配列分析中、イントロン3’からエク
ソン9内の共通の多形性を同定した。最も一般的な対立
遺伝子は、このイントロン中ヌクレオチド16(対立遺
伝子1)にAを有し、変異株対立遺伝子はこの位置(対
立遺伝子2)にCを有する(文献2参照)。多形性はい
かなる制限酵素部位も生成しないし、破壊もしない。プ
ライマーの3’末端から4および5塩基対および多形性
から5および6塩基対の2つのミスマッチプライマーを
含むようにミスマッチプライマーをデザインした。PC
R産物中に組み込んだ場合、Cが存在する場合にはこの
プライマーはBamHI切断部位を生じ、Aが存在する
場合には切断サイトは生じない。これにより、2個の対
立遺伝子はBamHIでのPCR産物の消化により区別
できる。順プライマー951 5’CACCCATTT
ACAAGTTTAGC 3’、逆(ミスマッチ)プラ
イマー5’CACTGATTACTAATTCAGGA
TC3’。これらのプライマーの使用により、200b
pのPCR産物が得られ、これをBamHIにより開裂
させて、182および18bpのフラグメントを得る。
DNA50−100ngを25ml反応において鋳型と
して用いた。反応ミックスは、以下の最終濃度からな
る:0.2mM dNTP、30pM各プライマー、1
×TNK50緩衝液、0.5U Taq DNAポリメラ
ーゼ。PCRは以下の条件下で行った:94℃で5分間
(94℃で30秒間、45℃で30秒間、72℃で30
秒間)×35サイクル、72℃で3分間。5UのBam
HI酵素をPCRに添加し、消化を37℃で3分間行っ
た。消化産物を3%アガロースゲル上にかけ、これは消
化産物を分離するのに十分であり、200bpおよび1
82bpのバンドが区別できた。複数サンプルを配列化
により再チェックし、対立遺伝子スコアリングシステム
が正確であることを確認した。
【0049】A.対象 4個の独立したサンプルを集め、分析した。まず、白色
人種例/対照サンプルをセント・ルイス市から集め、次
に同様であるがより小さなサンプルをタンパ都市部から
集めた。第三に、アフリカ系アメリカ事例/対照サンプ
ルを前記セント・ルイスから集めた。これらの3サンプ
ル系の募集はADの家族歴に基づかなかった;しかし、
約40ないし50%の参加者がアルツハイマー型痴呆
(DAT)の診断似付いて第一度である。DATに関す
る診断的規準は、ナショナル・インスチチュート・オブ
・ニューロロジカル・アンド・コミュニケイティブ・デ
ィスオーダーズ・ワークショップ(National Institute
of Neurological and Communicative Disorders(NI
NCDS/ADRDA)Workshopにより、可能性のある
ADに関するものと等しいかまたはより厳しい(マッカ
ーン、ジー(McKhann,G.)ら、ニューロロジー(Neurol
ogy)1984;34:939−944)。これらの対
象における組織学的ADに関する臨床的診断の正確性は
96%である(バーグ、エルら、(編)エイ・ディー
(AD.New York:Raven Press)1994;9−21)。
各群に関する対象はDATに関する全排他的基準にあう
が、狂ってはいなかった。血液サンプルを208人の白
色人種DAT患者(平均年齢76.9才、s.d.8.8
才、58%女性)および185人の年齢が合致した対照
(平均年齢76.2才、s.d.11.0才、58%女性)
から集めた。DAT患者における痴呆発症の平均年齢は
71.3才、s.d.8.9才であった。血液サンプルを2
9人のアフリカ系アメリカ人DAT患者(平均年齢7
7.2才、s.d.9.6才、女性)および50人の年齢が
合致した対照(平均年齢72.0才、s.d.7.8才、女
性)から集めた。DAT患者における痴呆発症の平均年
齢は71.8才、s.d.5.2才であった。第4のサンプ
ルをADの遺伝学に関する研究の一部としてUKにおい
て集め、すでに記載されている(ホールデン、エイチ
(Houlden,H.)ら、ニューロデジェネレイション(Neur
odegen.)1993;2:283−286)。32人の
関係のないAD患者は白色人種であるが、後期発症AD
に複数回かかった家族出身である(平均年齢81.1
才、s.d.7.3才、78%女性)。このサンプルにお
ける痴呆発症の平均年齢は73.4才、s.d.6.6才で
あった。イントロン9内の多形性を用いて、全4臨床サ
ンプルにおいてPS−1遺伝子と後期発症AD間の関連
について独立的に試験したが、セント・ルイスおよびタ
ンパ・白色人種に関する民族性および遺伝子型の結果は
類似していたので、分析能力を増加させるためにこれら
のサンプル群をプールした。
【0050】B.統計的方法 関連ピアソンカイ二乗検定を用い、2×2偶発性表に関
しては確率を計算することにより遺伝子型および対立遺
伝子分布を分析した。遺伝子型の発症年齢に対する影響
を複線形回帰を用いて試験した。論理的回帰分析を行
い、性、ApoE−e4遺伝子型、PS−1 11遺伝
子型の効果およびこれらの変数間の相互作用の予想され
る疾患状態への影響を調べた。有意性のある2試験を用
いた。全分析をWindowsに関するSPSSバージョン6
を用いて行った。原因フラクション(AF)を式:AF
=f(OR−1)/[1+r(OR−1)](式中、f
は集団における危険性因子度数であり、ORは危険因子
のない人と比べた危険性のある個人における発症の確率
である)から計算した。
【0051】C.結果 白色人種対照とセントルイスおよびタンパからの患者サ
ンプル間のPS−1多形性に関する遺伝子型または対立
遺伝子分布において有意性差がないので、これらのデー
タセットからのプールした対照とプールした患者サンプ
ルを用いて一次分析を行った(表2および3)。対照サ
ンプルにおける遺伝子型分布はハーディー−ワインバー
グ平衡下で予想されるものに似ていた(カイ=0.2
3、1df、p=0.635)。効果はAD例中もっぱ
ら人工的BamHI部位の不在に関して同型接合である
個人の集団における増加による(すなわち、図1の対立
遺伝子Aに関して同型接合である個人)。
【0052】
【表2】全遺伝子型分布 遺伝子型 11 12 22 11/22 白色人種 対照 51(0.27) 96(0.52) 38(0.21) 134(0.73) AD例 89(0.43) 85(0.41) 34(0.16)a 119(0.57)b 家族性AD例 14(0.44) 14(0.44) 4(0.12) 18(0.56) アフリカ系アメリカ人 対照 33(0.66) 14(0.28) 3(0.06) 17(0.34) AD例 19(0.66) 8(0.28) 2(0.04) 10(0.34)
【0053】
【表3】対立遺伝子分布 対立遺伝子 1 2 白色人種 対照 198(0.54) 172(0.46) AD例 263(0.63) 153(0.37)c 家族性AD例 42(0.66) 22(0.34) アフリカ系アメリカ人 対照 80(0.80) 20(0.20) AD例 46(0.79) 12(0.21) a:事例vs対照カイ二乗=9.82、2df、p=0.007 b:事例vs対照カイ二乗=9.89、1df、p=0.0017、OR=1. 97、CI=1.29−3.00 c:事例vs対照カイ二乗=7.61、1df、p=0.006
【0054】参考として22遺伝子型を用いて、12遺
伝子型はADの危険性の増加と関連がなく(確率、OR
=0.98、95%信頼区間、CI=0.57−1.6
8)、一方11遺伝子型は危険性のほぼ倍増に関連する
(OR=1.96、CI=1.11−3.48)。その後
の分析で、したがって12と22遺伝子型を1つの範疇
に合して、確率で測定して、11遺伝子型のキャリアー
とこの遺伝子型のないキャリア間の危険性の簡単でより
強力な比較ができる(表2参照)。英国後期発症AD家
族からの発端者の分析は、一連のアメリカ人事例と遺伝
子型度数が基本的に類似しており(表2)、このことは
このサンプルにも同じ効果が作用することを示すが、こ
のサンプルに関して適当な対照がないのでこのサンプル
セットの正式な分析はできない。
【0055】これらのサンプルの大部分のApoE遺伝
子型はあらかじめ決定され、ApoE−e4量に関連し
てApoE−e4対立遺伝子度数において予想される増
加およびAD発症の低年齢化が見られる(ホウルデン、
エイチ(Houlden,H.)ら、ニューロデジェネレイション
(Neurodegen.)、1993;2:283−286)。
サンプルをPS−1遺伝子型に基づいて分割した場合、
PS−1 11遺伝子型が0または1個のApoE−e
4のキャリヤにおけるADの危険性の倍増に関連する
が、ApoE−e4同型接合に関しては関連しない(表
4)。ApoE−e4同型接合に関する小細胞寸法はこ
の観察の有意性の解明を困難にする。しかし、共通のA
poE−e4遺伝子型に関して、ApoEとPS−1遺
伝子型間に相互作用がないことは明らかである。これら
のデータにおけるAACTとPS−1間の相互作用の証
拠はない。しかし、カンボー(Kamboh)と共同研究者の
報告(タルボット、シー(Talbot,C.)ら、ランセット
(Lancet)1994;343:1432−1433)に
対して、このデータセットにおけるADに関する危険性
に対するAACT遺伝子型の明らかな効果はない(タル
ボット、シー(Talbot,C.)ら、ランセット(Lancet)
1994;343:1432−1433)。
【0056】
【表4】 ApoE−e4 PS−1遺伝子型 遺伝子型 11 12/22 −/− 対照40 101 AD 51 65a +/− 対照10 31 AD 29 45b +/+ 対照1 1 AD 7 7c a:事例vs 対照:カイ=6.77、1df、p=0.009 OR=1.9 8、CI=1.18−3.33 b:事例vs 対照:カイ=2.58、1df、p=0.108 OR=2.0 0、CI=0.85−4.00 c:事例vs 対照:カイ=0.00、1df、p=1.00 OR=1.00 、CI=0.05−19.4
【0057】表4のデータはApoE遺伝子型結果が1
対照例および4AD例で得られない(したがって省略す
る)以外は表2に説明したものから誘導される。PS−
1 11遺伝子型とAD間に関連性が存在し、65才以
下の年齢の場合(OR=1.84、CI=0.97−3.
50)、65才以上の発症の場合(OR=2.10、C
I=1.32−3.33)に関して同程度である。さら
に、線形回帰分析(変数としてApoE−e4遺伝子型
を含む場合と含まない場合の両方)を用いて、PS−1
遺伝子型がこのサンプルにおける痴呆の発症年齢を予想
するという証拠はない。
【0058】論理回帰を用いてデータを記載するモデル
を構築した(ホスマー、ディー・ダブリュー(Hosmer D
W)、レメショウ、エス(Lemeshow,S.)、「アプライド
・ロジスティック・リグレッション(Applied logistic
regression)」1989;New York:John Wiley & Son
s)。前記結果と一致して、ApoE−e4遺伝子型
(p=0.000003)およびPS−1 11遺伝子
型(p=0.0027)の存在または不在は疾患状態の
明らかな予測因子であった。PS−1とPS−1遺伝子
型間に明らかな相互作用はなかった(p>0.86)。
論理的回帰分析を男性と女性に関して別々に行った場
合、PS−1 11遺伝子型の効果が増加する危険性は
男性におけるよりも(OR=1.71、CI=0.86−
3.14)女性におけるほうが大きかった(OR=2.2
4、CI=1.21−4.15)。しかし、全サンプルに
関する回帰モデルにおいてPS−1遺伝子型と性(p>
0.58)間に有意の相互作用がないことにより示され
るように、違いは統計的に有意ではない。
【0059】集団における病気への危険因子の全体的寄
与の測定は、危険因子が存在しない場合に起こらない集
団における病気の過剰フラクションを意味する帰因フラ
クションAFにより与えられる(クーリー、エム・ジェ
イ(Khoury MJ)ら、「ファンダメンタルズ・オブ・ジ
ェネティック・エピデミオロジー(Fundamentals ofgen
etic epidemiology)」、1993;New York:Oxford Unive
rsity Press)。サンプル中のPS−1 11遺伝子型
に関して、AF=0.22である。これは1つのApo
E−e4所有に関してAF0.35であるのに対して、
2つのApoE−e4所有に関してAF0.15であ
る。このように、このサンプルにおいて、PS−1はA
poE−e4の約半分の罹患率の原因である。アフリカ
系アメリカ人の小サンプルおよび対照の分析により、こ
の多形性度数は白色人種サンプルと比較した場合にアフ
リカ系アメリカ人において非常に異なるが、度数はAD
例と対照間で類似していることが明らかになった(表2
および表3)。
【0060】
【配列表】
(1)一般的情報 (i)出願人:ワシントン・ユニバーシティ・スクール
・オブ・メディシン;ユニバーシティ・オブ・サウス・
フロリダ;およびスミスクライン・ビーチャム・パブリ
ック・リミテッド・カンパニー (ii)発明の名称:プレセニリン−1遺伝子の配列を用
いる疾患の診断および予後診断 (iii)配列の数:22 (iv)連絡用住所: (A)受信人:スミスクライン・ビーチャム・コーポレ
ーション (B)通り名:スウェードランド・ロード709番 (C)都市名:キング・オブ・プルシア (D)州名:ペンシルベニア州 (E)国名:アメリカ合衆国 (v)コンピューター・リーダブル・フォーム: (A)媒体の型:ディスケット (B)コンピューター:IBMコンパチブル (C)オペレーティングシステム:DOS (D)ソフトウェアー:ウィンドウ・バージョン2.0
用のFastSEQ (vi)現出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)先の出願データ: (A)出願番号:60/010241 (B)出願日:1996年1月19日 (viii)代理人等の情報 (A)名前:ハン,ウィリアム・ティー (B)登録番号:34344 (C)処理番号:ATG50000 (ix)電気通信情報: (A)電話番号: (B)テレファックス番号:610−270−5219 (C)テレックス番号:610−270−5090
【0061】(2)配列番号1についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号1: GTTTGTTTCT GCTTAATGTA 20
【0062】(2)配列番号2についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:21塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号2: GTTTTTTCTT TCCCTTTTCA G 21
【0063】(2)配列番号3についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:9塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号3: GTACAGTGT 9
【0064】(2)配列番号4についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号4: TGTTTTTCTT GTGCTTATAG 20
【0065】(2)配列番号5についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:17塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号5: CGTATGAGAT TTGTTTT 17
【0066】(2)配列番号6についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号6: TTGTGTTTGT TTTATTGTAG 20
【0067】(2)配列番号7についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号7: GTGAGCATGA GACACAGATC 20
【0068】(2)配列番号8についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号8: TGAAATGCTT TCTTTTCTAG 20
【0069】(2)配列番号9についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号9: GTAAAACCCA AGACTGATAA 20
【0070】(2)配列番号10についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号10: TTATGTTTTT CTTTTTCTAG 20
【0071】(2)配列番号11についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号11: GTATGTGCAT TTCTCTATGT 20
【0072】(2)配列番号12についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号12: TTGTAACCTT TCCTTTTTAG 20
【0073】(2)配列番号13についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号13: GTATGTGCAT TTCTCTATGT 20
【0074】(2)配列番号14についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号14: TTGTAACCTT TCCTTTTTAG 20
【0075】(2)配列番号15についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号15: GTAAGTATAC ACTAATAAGA 20
【0076】(2)配列番号16についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号16: CTTTCCCATC TTCTCCACAG 20
【0077】(2)配列番号17についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号17: CACCCATTTA CAAGTTTAGC 20
【0078】(2)配列番号18についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:22塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号18: CACTGATTAC TAATTCAGGA TC 22
【0079】(2)配列番号19についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号19 CCCAACCATA AGAAGAACAG 20
【0080】(2)配列番号20についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号20: GTGGTAATGT GGTTGGTGAT 20
【0081】(2)配列番号21についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号21 AACAATGGTG TGGTTGGTGA 20
【0082】(2)配列番号22についての情報: (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:20塩基対 (B)配列の型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ゲノムDNA (xi)配列:配列番号22: AAGTTTTGAC ATTAAGAGCT 20
【図面の簡単な説明】
【図1】 F74(およびF184)イントロン突然変
異の位置を表す。図1(A)はエクソン9の通常のスプ
ライシングを示す。図1(B)はエクソン9の損失をも
たらすF74における突然変異株PS−1対立遺伝子の
スプライシングを示す。図1(C)は野性株およびF7
4mRNAの比較およびアミノ酸配列を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 597024762 ユニバーシティ・オブ・サウス・フロリダ University of South Florida アメリカ合衆国33620フロリダ州タンパ、 イースト・フラワー・アベニュー4204番 (71)出願人 595047190 スミスクライン・ビーチャム・パブリッ ク・リミテッド・カンパニー SmithKline Beecham p.l.c. イギリス国ミドルセックス・ティーダブリ ュ8・9イーピー、ブレンフォード、ニュ ー・ホライズンズ・コート(番地の表示な し) (72)発明者 アリソン・エム・ゴート アメリカ合衆国63117ミズーリ州リッチモ ンド・ハイツ、クレイトニア・テラス1177 番 (72)発明者 ジョン・エイ・ハーディ アメリカ合衆国32084フロリダ州セント・ オーガスティン、ウォーター・ストリート 48番 (72)発明者 ギャレス・ダブリュー・ロバーツ イギリス、イングランド、シービー2・5 イーエル、ケンブリッジシャー、グレー ト・シェルフォード、チャーチ・ストリー ト・ザ・グレンジ(番地の表示なし)

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部傷害の対象または頭部傷害が神経心
    理学的、精神医学的または神経病学的欠損をもたらしう
    る慢性神経変性病理を起こす可能性を頭部傷害が持続す
    る危険性のある対象における予後診断法であって、対象
    におけるPS−1イソ形、またはPS−1イソ形をコー
    ドするDNAの存在または不在を検出すことからなる方
    法。
  2. 【請求項2】 イントロン多形性のまたはこのようなイ
    ソ形をコードするDNAの存在または不在の検出工程
    が、ex vivoで行なわれる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 検出工程がDNAを含有する生物学的物
    質のサンプルを対象から集めることからなる請求項2記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 生物学的サンプルが血液である請求項3
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 検出工程がPS−1を含有する生物学的
    物質のサンプルを対象から集めることからなる請求項2
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 生物学的サンプルが脳脊髄流体である請
    求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 病気の進行の過程および性質ならびに対
    象がbアミロイド関連病にかかっている間に患う痴呆の
    最終的な程度を対象にて予後的に診断する方法であっ
    て、このような病気の危険性があるかまたはこのよう病
    気にかかっている疑いがあるかまたはこのような病気の
    初期段階である対象におけるPS−1イソ形、またはD
    NAの存在が、対象がより穏やかな、より良性の、偶発
    的認識損傷または痴呆が穏やかまたは中程度である病気
    にかかりやすいことを指摘し、対象においてイントロン
    多形性またはイントロン多形性をコードするDNAの存
    在または不在を検出することからなる方法。
  8. 【請求項8】 対象が以前にbアミロイド関連病にかか
    っていると診断されたことのない請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 対象が以前にbアミロイド関連病を発症
    する危険性があるとされた請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 対象がADの危険性があるか、または
    かかっているかまたはかかっている疑いがある請求項7
    ないし9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 対象が皮質リューイ小体病の危険性が
    あるか、またはかかっているかまたはかかっている疑い
    がある請求項7ないし9のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 対象がパーキンソン病の危険性がある
    か、またはかかっているかまたはかかっている疑いがあ
    る請求項7ないし9のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 対象がbアミロイド関連病の素因を与
    える血管および脳血管傷害の危険性があるか、またはか
    かっているかまたはかかっている疑いがある請求項7な
    いし9のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 対象がDS患者である請求項9記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 イントロン多形性のまたはこのような
    イソ形をコードするDNAの存在または不在の検出工程
    が、ex vivoで行なわれる前記請求項のいずれかに記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 検出工程がDNAを含有する生物学的
    物質のサンプルを対象から集めることからなる請求項1
    5記載の方法。
  17. 【請求項17】 生物学的サンプルが血液である請求項
    16記載の方法。
  18. 【請求項18】 検出工程がPS−1を含有する生物学
    的物質のサンプルを対象から集めることからなる請求項
    15記載の方法。
  19. 【請求項19】 生物学的サンプルが脳脊髄流体である
    請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 PS−1たんぱく質発現の補足による
    βアミロイド関連病の治療法。
  21. 【請求項21】 補足がPS−1イソ形の直接投与また
    は遺伝子治療により行なわれる請求項20記載の方法。
  22. 【請求項22】 補足がPS−1受容体に対するPS−
    1の作用を模倣する作用物質の生成により行なわれる請
    求項20記載の方法。
JP9039640A 1996-01-19 1997-01-17 プレセニリン−1遺伝子の配列を用いる疾患の診断および予後診断 Pending JPH10327897A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US1024196P 1996-01-19 1996-01-19
US60/010241 1996-01-19

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WO1997046678A1 (en) * 1996-06-06 1997-12-11 Bayer Corporation Nucleic acids and polypeptides related to presenilin
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FR2768346B1 (fr) * 1997-09-15 2002-04-19 Fond Jean Dausset Ceph Compose assurant l'inhibition de la preseniline 1 pour la preparation d'un medicament et agent de diagnostic
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