JPH10323126A - 植物の環境認識能力を利用した環境センシングシステムおよびコミュニケーションシステム - Google Patents

植物の環境認識能力を利用した環境センシングシステムおよびコミュニケーションシステム

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JPH10323126A
JPH10323126A JP13270297A JP13270297A JPH10323126A JP H10323126 A JPH10323126 A JP H10323126A JP 13270297 A JP13270297 A JP 13270297A JP 13270297 A JP13270297 A JP 13270297A JP H10323126 A JPH10323126 A JP H10323126A
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JP
Japan
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plant
environment
stimulus
response
external
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Application number
JP13270297A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Matsui
和幸 松井
Fumio Nogata
文雄 野方
Osamu Nakada
修 中田
Yukio Hirose
幸雄 広瀬
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Sensa Corp
Original Assignee
Sensa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物のイオンチャンネルの動きを脳波、心電
計測技術を応用し計測することにより、生体(植物)の
外表面(細胞膜)で、外部の刺激を特有な電気信号(生
体電位応答)として取出し、モニター(出力)する方法
およびそのシステムについて提供することを目的として
いる。 【構成】 植物には外部から様々な刺激を与えると、イ
オンチャンネルの動きによって、特有の電気信号(生体
電位応答)を生じる性質がある。この生じた応答波形の
パターンを周波数に基づいて分類・解析し、予めコンピ
ュータにデータを入力しておく。そこで、植物が外部の
刺激を受けた時に、どのような刺激であるのかを植物自
身が検知(認識)、モニター(出力)できるようにし
た。装置は外部刺激(環境)の変化の種類および強さを
的確に認識できるようにされており、これらの環境に対
して検知(認識)することで環境の汚染を総合的に監視
することが可能なシステムにした。また、植物が外部刺
激(環境)に対して、検知(認識)したことを音声とし
て出力することができるシステムにもなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物が外部刺激(環
境)に対して認識できる能力を利用して環境汚染を総合
的に監視する環境センシングシステムおよびその外部刺
激(環境)に対して検知したことを音声に出力するコミ
ュニケーションシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】植物には、人間でいう脳や中枢系が存在
せず、また環境状況を検出する受容器や行動、運動に必
要な効果器も未分化である。それにもかかわらず、植物
は成長していく過程で受ける様々な刺激や環境変化に実
にうまく対処している。例えば、根は地中において、障
害物を回避して進み、また、根と根が絡み合うこともな
い。また、ポプラにおいては、その一部を傷つけると、
傷の治療を促進させたり、細菌の進入を防ぐための化学
物質の濃度が上昇する。そして、その情報は他のポプラ
にも伝えられ、同じような防御体制をとらせており、植
物には独自の環境認知、情報処理システムが備わってい
ることが考えられる。以上のようなことから、植物の潜
在的機能に対する関心が高まってきている。
【0003】本発明者らは、これまで、植物の育成過程
で外部刺激(環境)を与え、その電位変化を計測・解析
することで基準波形を決定し、この植物の波形が出なか
ったり、出にくくなっている場合や計測した波形が基準
波形と比較することで、植物の育成方法(水や肥料を供
給したり、ランプ光を照射する条件を整える)を決定し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】植物の葉や枝に検知セ
ンサーを貼付して積極的に外部刺激(熱、磁気、電気、
外力等)を与え、これに流れる生体電位の変化を計測・
解析することで、育成過程の植物に対して、それぞれ水
や肥料を供給したり、ランプ光を照射する条件を整える
ようにしていた。しかし、植物が発する生体信号の特性
を明らかにし、その情報(生体信号)を外部に伝達する
方法について不足していた。そこで、本発明者等の研究
によって、生体電位を発生させるのは、イオンチャンネ
ルと呼ばれる細胞内小器官の働きで、刺激の大きさに応
じて反応するイオンチャンネルの数が増減するために生
体電位応答の大きさが変化すること、生体電位は力学的
刺激に限らず他の刺激に対しても生じることがわかっ
た。また、これまでのイオンチャンネルの研究書より、
生体電位は図1のようなメカニズムで生ずると考えられ
る(イオンの移動により膜電圧が発生)。したがって、
本発明は上述した植物のイオンチャンネルの動きを脳
波、心電計測技術を応用し計測することにより、植物の
外表面(細胞膜)で外部刺激(環境)を特有な電気信号
(生体電位応答)として、モニター(出力)する方法お
よびそのシステムについて提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】植物のイオンチャンネル
の動きを脳波、心電計測技術を応用し計測することによ
り、植物の外表面(細胞膜)で、外部の刺激を特有な電
気信号(生体電位応答)として、予めコンピュータにデ
ータを入力しておく。そして、どのような外部の刺激で
あるのかを植物自身が検知(認識)、また、これをコン
ピュータ処理によってモニター(出力)できるようにし
た。
【0006】装置は外部刺激(環境)の変化の種類およ
び強さを的確に認識できるようにされており、これらの
環境に対して検知(認識)することで環境の汚染を総合
的に監視することが可能なシステムになっている。ま
た、植物が外部刺激(環境)に対して、検知(認識)し
たことを音声として出力することができるコミュニケー
ションシステムにもなっている。
【0007】
【作用】植物は外部から様々な刺激を与えると、イオン
チャンネルの動きを計測することで特有の電気信号(生
体電位応答)を生じる。この生じた応答波形のパターン
は周波数に基づいて分類・解析し、どのような刺激であ
るのかを検知(認識)できることが判明している。よっ
て、植物自体をセンサーとして使用し、ある空間(例え
ば病院、福祉施設、介護者を抱える一般家庭の部屋等)
に設置することで、植物からの情報(電気信号)を基に
して、各空間の環境状態を把握し、この情報をコンピュ
ータで集中的に解析・監視することが可能となる。ま
た、植物が外部刺激(環境)に対して、検知(認識)し
たことを音声として出力できることも可能となってい
る。
【0008】
【実施例】本発明を具体的に説明すると図2のようにな
る。そこで、植物1に対して様々な外部の刺激(環境)
が発生すると、植物1は生理現象の変化から環境の変化
を認識する。
【0009】様々な外部の刺激(環境)の情報は、植物
の葉や枝に貼付した検知センサーにより外表面(細胞
膜)の動きを電気信号(生体電位応答)として変換(計
測)するものである。この生じた応答波形のパターンを
周波数に基づいて分類・解析し、どのような外部の刺激
(環境)であるのかを植物自身が検知(認識)できるよ
うにした。また、これをコンピュータ処理によってモニ
ター表示(出力)できるようになっている。
【0010】図3には電位計測の概要を示す。植物1に
貼付した検知センサー2で検知した電気信号は、時間と
共に連続的に測定できる電位計測装置3で計測する。前
記電位計測装置3は、心電図および脳波計測装置等を使
用し、脳波用の端子から植物用の端子に交換した。そし
て、植物の外表面(細胞膜)における生体電位はイオン
チャンネルの動きを計測することであらわすことができ
るようにした。また、この装置は被計測物からの信号を
トランスミッタからレシーバを介しコンピュータに送信
し、そのデータを連続的に取り込み、表示(出力)する
ことができるようにした。つまり、周波数波形解析装置
4は前記電位計測装置3で計測した周波数の波形を分類
・解析する装置で、該周波数波形解析装置4は制御装置
5に接続されており、データ(情報)はコンピュータに
よって入力および出力が可能なものとなっている。そし
て、予めコンピュータに入力されているデータより、植
物が外部の刺激を受けた時に、どのような刺激であるの
かを検知(認識)し、植物の状態(環境)がわかる。即
ち、植物自体をセンサーとして、ある空間(例えば病
院、福祉施設、介護者を抱える一般家庭の部屋等)に設
置することで、生体(植物)からの情報(電気信号)を
基にして、各空間の環境状態を把握し、この情報をコン
ピュータで集中的に解析・監視(集中監視装置6)する
ことができる構成となっている。また、植物が外部刺激
(環境)に対して、検知(認識)したことを音声として
出力(音声出力装置7)できるようにもなっている。
【0011】ここで、本発明者等の研究によると、植物
に対して各種刺激を付与することで植物は生体電位応答
(μVからmVの電位の変化)し、インドゴムの木は図
4に示すような各種刺激に対して固有の生体電位のパタ
ーンが存在している。植物は電気信号の形で情報の伝達
を行なっており、6種類の刺激に対する生体電位応答は
以下のような特性を持つことが明らかになった。 (1) 電気刺激に対する応答について 刺激開始時と終了時に応答が得られるが、ここでは、刺
激開始時に得られる方の応答を示す。その電位変化の周
波数領域は1〜12Hzである。 (2) 磁気刺激に対する応答について 応答波形は基本的に正弦波の形を示し、その電位変化の
周波数領域は1〜20Hzである。 (3) 熱刺激に対する応答について 応答波形は基本的に正弦波の形を示し、その電位変化の
周波数領域は1〜8Hzである。 (4) 化学反応(H2SO4)に対する応答について 応答波形は正弦波の形を示し、その電位変化の周波数領
域は1〜15Hzである。 (5) 化学反応(HNO3)に対する応答について 応答波形は正弦波の形を示し、その電位変化の周波数領
域は1〜15Hzである。 (6) 電気刺激+熱刺激に対する応答について 二つの違う種類の刺激を極短時間で与えた場合は、先に
結合点に達した刺激のみが検知(認識)され、その電位
変化の周波数領域は0〜12Hzである。
【0012】外部刺激を与えたことに対する応答信号
は、インドゴムの木の体内を通じて伝播されていく。し
かし、その信号はすべての葉に同様に伝播されるのでは
なく、各葉によって示す応答の大きさ、位相などに違い
があり、その応答も成長などの過程において植物体の形
状が変わるとそれに伴って変化する。
【0013】以上、本発明である、植物のイオンチャン
ネルの動きを計測することで、外部からの様々な刺激を
特有の電気信号(生体電位応答)として取出し、周波数
に基づいて分類・解析し、どのような刺激であるのかを
検知(認識)できるようにし、その能力を利用して環境
汚染を総合的に監視する環境センシングシステムおよび
音声として出力するコミュニケーションシステムについ
て述べたが、植物の葉や枝に擬似の電気信号を外部から
与えることで、植物の形や組織を人工的に制御できるこ
とにも適用できることは勿論である。
【0014】
【発明の効果】本発明は上述のように、植物が外部刺激
に対しての応答(生体電位の変化)をイオンチャンネル
の動きを利用することによって計測し、その周波数の波
形を分類・解析することで、環境汚染を総合的に監視で
きる効果がある。また、植物自体をセンサーとして使用
し、ある空間(例えば病院、福祉施設、介護者を抱える
一般家庭の部屋等)に設置することで、生体(植物)か
らの情報(電気信号)を基にして、各空間の環境状態を
把握することができ、この情報をコンピュータで集中的
に解析・監視すること、また、植物が外部刺激(環境)
に対して、検知(認識)したことを音声として出力させ
るコミュニケーションシステムを提供することで福祉分
野への適用も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】生体電位の生じるメカニズムを示す説明図であ
る。
【図2】本発明を実施する装置の概略図である。
【図3】生体電位を計測し解析する装置を示す説明図で
ある。
【図4】各種刺激を与えたときの応答波形と周波数成分
を示す説明図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物のイオンチャンネルの動きを脳波、
    心電計測技術を応用し計測することにより、植物の外表
    面(細胞膜)で、外部の刺激(環境)を特有な電気信号
    (生体電位応答)として、モニター(出力)することを
    特徴とする植物の外部刺激に対する検知(認識)方法。
  2. 【請求項2】 植物は外部から様々な刺激を与えると、
    特有の電気信号(生体電位応答)を生じるので、この生
    じた応答波形のパターンを周波数に基づいて分類・解析
    し、予めコンピュータにデータを入力しておく。そこ
    で、植物が外部の刺激を受けた時に、入力されているデ
    ータから、どのような刺激であるのかを検知(認識)で
    きるようにしたことを特徴とする植物の外部刺激に対す
    る検知(認識)方法。
  3. 【請求項3】 植物の葉や枝に貼付したセンサーよりイ
    オンチャンネルの動きを計測して外部の刺激を検知する
    手段と、その検知した電気信号の波形パターンを周波数
    に基づいて分類・解析し、予めコンピュータにデータを
    入力しておく手段と、植物が受けた外部の刺激に対して
    どのような刺激であるかモニター(出力)する手段と、
    これら植物が外部刺激(環境)に対して検知(認識)で
    きる能力を利用して環境汚染を総合的に監視する手段と
    を兼ね備えたことを特徴とする環境センシングシステ
    ム。
  4. 【請求項4】 植物の葉や枝に貼付したセンサーより外
    部の刺激を検知し、その際に、植物が受けた刺激(環
    境)に対して、検知(認識)したことを音声に出力する
    手段を備えたことを特徴とするコミュニケーションシス
    テム。
JP13270297A 1997-05-23 1997-05-23 植物の環境認識能力を利用した環境センシングシステムおよびコミュニケーションシステム Pending JPH10323126A (ja)

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JP (1) JPH10323126A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003534015A (ja) * 2000-05-06 2003-11-18 パーク,ユンーヨン デジタル植木鉢管理装置及び方法とオンライン植木鉢配達注文方法
WO2021165476A1 (en) * 2020-02-19 2021-08-26 Katholieke Universiteit Leuven Monitoring of a plant condition

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