JPH10317903A - ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造 - Google Patents
ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造Info
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- JPH10317903A JPH10317903A JP14092597A JP14092597A JPH10317903A JP H10317903 A JPH10317903 A JP H10317903A JP 14092597 A JP14092597 A JP 14092597A JP 14092597 A JP14092597 A JP 14092597A JP H10317903 A JPH10317903 A JP H10317903A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 出力性能の低下や重量増大を招くこと無く、
高圧力比化に伴う大きなベアリングスラスト力をバラン
スさせてスラスト軸受の荷重を適性に保つことができる
ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造を提
供すること。 【解決手段】 バランスチャンバ11を高圧圧縮機1の
前段の内側Aに配置して設置環境の温度を下げてブラシ
シール14でシールを容易にするとともに、コンプレッ
サシャフト12のフランジ17を半径方向に拡大して長
孔の抽気孔18を設けてロータ内側での渦の発生を抑え
てバランスチャンバ11内を高圧に保って大きなベアリ
ングスラスト力をバランスさせることができるようにし
ている。
高圧力比化に伴う大きなベアリングスラスト力をバラン
スさせてスラスト軸受の荷重を適性に保つことができる
ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造を提
供すること。 【解決手段】 バランスチャンバ11を高圧圧縮機1の
前段の内側Aに配置して設置環境の温度を下げてブラシ
シール14でシールを容易にするとともに、コンプレッ
サシャフト12のフランジ17を半径方向に拡大して長
孔の抽気孔18を設けてロータ内側での渦の発生を抑え
てバランスチャンバ11内を高圧に保って大きなベアリ
ングスラスト力をバランスさせることができるようにし
ている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ガスタービンの
ベアリングスラスト力バランス構造に関し、高圧力比化
に伴うベアリングスラスト力の増大にも内部圧力を利用
してベアリングスラスト力をバランスさせ、ベアリング
スラスト力ベアリングの荷重を適正に保つことができる
ようにしたものである。
ベアリングスラスト力バランス構造に関し、高圧力比化
に伴うベアリングスラスト力の増大にも内部圧力を利用
してベアリングスラスト力をバランスさせ、ベアリング
スラスト力ベアリングの荷重を適正に保つことができる
ようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンは、図2に示すように、圧
縮機1で圧縮した空気を燃焼器2に送って燃料とともに
燃焼させ、高温高圧ガスをタービン3の羽根車で膨張さ
せて動力を得るものであり、小型・軽量で大出力が得ら
れることから航空機用などのエンジンとして広く利用さ
れている。
縮機1で圧縮した空気を燃焼器2に送って燃料とともに
燃焼させ、高温高圧ガスをタービン3の羽根車で膨張さ
せて動力を得るものであり、小型・軽量で大出力が得ら
れることから航空機用などのエンジンとして広く利用さ
れている。
【0003】このようなガスタービンでは、運転に伴う
ガスの流れやガスタービン内部のガスの圧力によってシ
ャフトを軸方向に押す荷重であるベアリングスラスト力
が作用するためスラスト軸受を設けるとともに、ベアリ
ングスラスト力をガスタービンの内部圧力を利用してバ
ランスさせることで軽減することが行われている。
ガスの流れやガスタービン内部のガスの圧力によってシ
ャフトを軸方向に押す荷重であるベアリングスラスト力
が作用するためスラスト軸受を設けるとともに、ベアリ
ングスラスト力をガスタービンの内部圧力を利用してバ
ランスさせることで軽減することが行われている。
【0004】このベアリングスラスト力をバランスさせ
るための構造として、例えば図3に示すように、ガスタ
ービンの燃焼器2の後方のタービン3の入口周辺の内側
の空間を利用して回転部と固定部とをシールしてバラン
スチャンバ4を設け、このバランスチャンバ4内に圧縮
機1からの圧縮空気の一部を抽気して導入することでタ
ービンディスク3aを後方に押す圧力を作用させ、シャ
フト5に加わる前押しのベアリングスラスト荷重を軽減
してスラスト軸受の荷重を適正に保つようにしている。
るための構造として、例えば図3に示すように、ガスタ
ービンの燃焼器2の後方のタービン3の入口周辺の内側
の空間を利用して回転部と固定部とをシールしてバラン
スチャンバ4を設け、このバランスチャンバ4内に圧縮
機1からの圧縮空気の一部を抽気して導入することでタ
ービンディスク3aを後方に押す圧力を作用させ、シャ
フト5に加わる前押しのベアリングスラスト荷重を軽減
してスラスト軸受の荷重を適正に保つようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなタービン3
側にバランスチャンバ4を設けてベアリングスラスト力
をバランスさせる構造では、タービンディスク3aの径
が大きく面積が大きいことからわずかな圧力変化でバラ
ンス力を調整できるものの、バランス力を発生させる圧
縮機1から抽気する圧縮空気の圧力の制限がある。
側にバランスチャンバ4を設けてベアリングスラスト力
をバランスさせる構造では、タービンディスク3aの径
が大きく面積が大きいことからわずかな圧力変化でバラ
ンス力を調整できるものの、バランス力を発生させる圧
縮機1から抽気する圧縮空気の圧力の制限がある。
【0006】ベアリングスラスト力をバランスさせる圧
縮空気の圧力が低くすぎると、バランスチャンバ4内に
タービン3側の高温ガスが流入するという問題があり、
逆に圧縮空気の圧力が高すぎると、ガスタービンの圧縮
機1の圧縮空気の一部を抽気していることから本来の燃
焼器2に送られて燃焼にあずかる空気が減少し、性能が
低下するという問題がある。
縮空気の圧力が低くすぎると、バランスチャンバ4内に
タービン3側の高温ガスが流入するという問題があり、
逆に圧縮空気の圧力が高すぎると、ガスタービンの圧縮
機1の圧縮空気の一部を抽気していることから本来の燃
焼器2に送られて燃焼にあずかる空気が減少し、性能が
低下するという問題がある。
【0007】そこで、バランスチャンバ4に供給される
圧縮空気をベアリングスラスト力のバランスに有効に利
用するためには、バランスチャンバ4を形成する回転部
と固定部との間のシール性の向上を図る必要があるが、
ラビリンスシールでは、運転に伴う温度上昇や重量増加
の問題があり、シール性に優れたブラシシールでは、そ
の設置場所が高温環境下になるため用いることが出来
ず、特に最近の高圧力比化にともなって増大するベアリ
ングスラスト力をバランスさせて低減することが難しい
という問題がある。
圧縮空気をベアリングスラスト力のバランスに有効に利
用するためには、バランスチャンバ4を形成する回転部
と固定部との間のシール性の向上を図る必要があるが、
ラビリンスシールでは、運転に伴う温度上昇や重量増加
の問題があり、シール性に優れたブラシシールでは、そ
の設置場所が高温環境下になるため用いることが出来
ず、特に最近の高圧力比化にともなって増大するベアリ
ングスラスト力をバランスさせて低減することが難しい
という問題がある。
【0008】この発明は、かかる従来技術の課題に鑑み
てなされたもので、出力性能の低下や重量増大を招くこ
と無く、高圧力比化に伴う大きなベアリングスラスト力
をバランスさせてスラスト軸受の荷重を適性に保つこと
ができるガスタービンのベアリングスラスト力バランス
構造を提供しようとするものである。
てなされたもので、出力性能の低下や重量増大を招くこ
と無く、高圧力比化に伴う大きなベアリングスラスト力
をバランスさせてスラスト軸受の荷重を適性に保つこと
ができるガスタービンのベアリングスラスト力バランス
構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明の請求項1に記載のガスタービンのベアリ
ングスラスト力バランス構造は、ガスタービンのベアリ
ングスラスト力を圧縮機から抽気した圧縮空気の圧力を
用いてバランスさせる構造であって、高圧圧縮機前段の
内側に回転部と固定部との間をシールしてバランスチャ
ンバを設け、このバランスチャンバを形成するシャフト
のフランジの半径方向の肉厚を増大して半径方向に長い
抽気孔を形成して圧縮空気の一部を当該バランスチャン
バ内に導くことを特徴とするものである。
め、この発明の請求項1に記載のガスタービンのベアリ
ングスラスト力バランス構造は、ガスタービンのベアリ
ングスラスト力を圧縮機から抽気した圧縮空気の圧力を
用いてバランスさせる構造であって、高圧圧縮機前段の
内側に回転部と固定部との間をシールしてバランスチャ
ンバを設け、このバランスチャンバを形成するシャフト
のフランジの半径方向の肉厚を増大して半径方向に長い
抽気孔を形成して圧縮空気の一部を当該バランスチャン
バ内に導くことを特徴とするものである。
【0010】このガスタービンのベアリングスラスト力
バランス構造によれば、バランスチャンバを高圧圧縮機
前段の内側に配置して設置環境の温度を下げてシールを
容易にするとともに、シャフトのフランジを半径方向に
拡大して長孔の抽気孔を設けてロータ内側での渦の発生
を抑えてバランスチャンバ内を高圧に保って大きなベア
リングスラスト力をバランスさせることができるように
している。
バランス構造によれば、バランスチャンバを高圧圧縮機
前段の内側に配置して設置環境の温度を下げてシールを
容易にするとともに、シャフトのフランジを半径方向に
拡大して長孔の抽気孔を設けてロータ内側での渦の発生
を抑えてバランスチャンバ内を高圧に保って大きなベア
リングスラスト力をバランスさせることができるように
している。
【0011】また、この発明の請求項2に記載のガスタ
ービンのベアリングスラスト力バランス構造は、請求項
1記載の構成に加え、前記バランスチャンバの回転部と
固定部とをブラシシールでシールしたことを特徴とする
ものである。
ービンのベアリングスラスト力バランス構造は、請求項
1記載の構成に加え、前記バランスチャンバの回転部と
固定部とをブラシシールでシールしたことを特徴とする
ものである。
【0012】このガスタービンのベアリングスラスト力
バランス構造によれば、バランスチャンバの回転部と固
定部とをブラシシールでシールするようにしており、シ
ール性の向上を図るとともに、軽量化を図ることができ
るようにしている。
バランス構造によれば、バランスチャンバの回転部と固
定部とをブラシシールでシールするようにしており、シ
ール性の向上を図るとともに、軽量化を図ることができ
るようにしている。
【0013】さらに、この発明の請求項3に記載のガス
タービンのベアリングスラスト力バランス構造は、請求
項1または2記載の構成に加え、前記抽気孔が形成され
るシャフトのフランジを抽気孔以外の部分を減肉して軽
量化したことを特徴とするものである。
タービンのベアリングスラスト力バランス構造は、請求
項1または2記載の構成に加え、前記抽気孔が形成され
るシャフトのフランジを抽気孔以外の部分を減肉して軽
量化したことを特徴とするものである。
【0014】このガスタービンのベアリングスラスト力
バランス構造によれば、抽気孔を形成するシャフトのフ
ランジを抽気孔以外の部分の肉厚を薄くしており、一層
の軽量化を図るようにしている。
バランス構造によれば、抽気孔を形成するシャフトのフ
ランジを抽気孔以外の部分の肉厚を薄くしており、一層
の軽量化を図るようにしている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明のガスタ
ービンのベアリングスラスト力バランス構造の一実施の
形態にかかり、(a)はガスタービンの高圧圧縮機の前
段部分を拡大して示す部分断面図、(b)はシャフトの
フランジの部分底面図である。
図面に基づき詳細に説明する。図1はこの発明のガスタ
ービンのベアリングスラスト力バランス構造の一実施の
形態にかかり、(a)はガスタービンの高圧圧縮機の前
段部分を拡大して示す部分断面図、(b)はシャフトの
フランジの部分底面図である。
【0016】このガスタービンのベアリングスラスト力
バランス構造10は、高圧圧縮機1の前段の内側(図2
中のA部)に設けられる。
バランス構造10は、高圧圧縮機1の前段の内側(図2
中のA部)に設けられる。
【0017】このガスタービンのベアリングスラスト力
バランス構造10では、高圧圧縮機1の前段の内側にバ
ランスチャンバ11が設けられ、回転部である動翼12
aが取付けられるコンプレッサシャフト12と固定部で
ある静翼13aが取付けられるケーシング13との間が
シールされてバランスチャンバ11が構成される。
バランス構造10では、高圧圧縮機1の前段の内側にバ
ランスチャンバ11が設けられ、回転部である動翼12
aが取付けられるコンプレッサシャフト12と固定部で
ある静翼13aが取付けられるケーシング13との間が
シールされてバランスチャンバ11が構成される。
【0018】このバランスチャンバ11を形成するため
コンプレッサシャフト12とケーシング13との間にシ
ール性に優れたブラシシール14が設けてある。このブ
ラシシール14は燃焼器2の後方のタービン3の入口周
辺の内側のような高温環境下では、使用することができ
ないが、このバランスチャンバ11を設ける高圧圧縮機
1の前段内側では、タービン3部分に比べて環境温度も
低く、十分使用することができる。
コンプレッサシャフト12とケーシング13との間にシ
ール性に優れたブラシシール14が設けてある。このブ
ラシシール14は燃焼器2の後方のタービン3の入口周
辺の内側のような高温環境下では、使用することができ
ないが、このバランスチャンバ11を設ける高圧圧縮機
1の前段内側では、タービン3部分に比べて環境温度も
低く、十分使用することができる。
【0019】このようなバランスチャンバ11には、高
圧圧縮機1で圧縮された圧縮空気の一部が抽気されて供
給され、バランスチャンバ11内に加わる圧力によって
コンプレッサシャフト12を、ガスタービンで発生する
ベアリングスラスト力と逆方向に作用させて軽減するこ
とでバランスさせる。
圧圧縮機1で圧縮された圧縮空気の一部が抽気されて供
給され、バランスチャンバ11内に加わる圧力によって
コンプレッサシャフト12を、ガスタービンで発生する
ベアリングスラスト力と逆方向に作用させて軽減するこ
とでバランスさせる。
【0020】このため、バランスチャンバ11の後方の
コンプレッサシャフト12と主軸16との連結部となる
コンプレッサシャフト12のフランジ17に半径方向に
貫通する抽気孔18が円周方向に複数個形成される。
コンプレッサシャフト12と主軸16との連結部となる
コンプレッサシャフト12のフランジ17に半径方向に
貫通する抽気孔18が円周方向に複数個形成される。
【0021】この抽気孔18を介して高圧圧縮機1の圧
縮空気の一部がバランスチャンバ11に流入することに
なるが、圧縮空気がコンプレッサシャフト12のロータ
の内側で発生する渦によって圧力損失が大きくなり、中
心方向に流れず、バランスチャンバ11内の圧力が充分
に高くならない恐れがある。
縮空気の一部がバランスチャンバ11に流入することに
なるが、圧縮空気がコンプレッサシャフト12のロータ
の内側で発生する渦によって圧力損失が大きくなり、中
心方向に流れず、バランスチャンバ11内の圧力が充分
に高くならない恐れがある。
【0022】そこで、コンプレッサシャフト12のフラ
ンジ17を、半径方向に肉厚を拡大して厚くするように
し、この肉厚を厚くした部分に半径方向に長い抽気孔1
8を形成してある。
ンジ17を、半径方向に肉厚を拡大して厚くするように
し、この肉厚を厚くした部分に半径方向に長い抽気孔1
8を形成してある。
【0023】このような半径方向に長い抽気孔18を形
成することにより、ロータに沿う流れが遠心力によって
ロータの回転速度を越えて大きくなることがなくなって
渦の発生を押えることができ、バランスチャンバ11に
圧縮空気の一部を導いて高圧に保つことができるように
している。
成することにより、ロータに沿う流れが遠心力によって
ロータの回転速度を越えて大きくなることがなくなって
渦の発生を押えることができ、バランスチャンバ11に
圧縮空気の一部を導いて高圧に保つことができるように
している。
【0024】また、この抽気孔18は、図1(b)に底
面図を示すように、断面が楕円形に形成されて流路を大
きく確保できるようにされる一方、重量増大を抑えて軽
量化を図るため、抽気孔18が設けられる部分以外の半
径方向の肉厚が減肉してあり、減肉した部分に連結ボル
ト19が挿通されてコンプレッサシャフト12と主軸1
6が一体に連結される。
面図を示すように、断面が楕円形に形成されて流路を大
きく確保できるようにされる一方、重量増大を抑えて軽
量化を図るため、抽気孔18が設けられる部分以外の半
径方向の肉厚が減肉してあり、減肉した部分に連結ボル
ト19が挿通されてコンプレッサシャフト12と主軸1
6が一体に連結される。
【0025】このように構成したガスタービンのベアリ
ングスラスト力バランス構造10では、バランスチャン
バ11をシール性が高く、軽量なブラシシール14でシ
ールすることができ、ベアリングスラスト力のバランス
に必要な圧縮空気の流出を極力抑えることができ、わず
かな高圧圧縮機1の圧縮空気の抽気で効率的にベアリン
グスラスト力をバランスさせることができるとともに、
本来の燃焼器2に供給する圧縮空気の主流に与える影響
が少なく、ガスタービンの性能を犠牲にすることがな
い。
ングスラスト力バランス構造10では、バランスチャン
バ11をシール性が高く、軽量なブラシシール14でシ
ールすることができ、ベアリングスラスト力のバランス
に必要な圧縮空気の流出を極力抑えることができ、わず
かな高圧圧縮機1の圧縮空気の抽気で効率的にベアリン
グスラスト力をバランスさせることができるとともに、
本来の燃焼器2に供給する圧縮空気の主流に与える影響
が少なく、ガスタービンの性能を犠牲にすることがな
い。
【0026】また、バランスチャンバ11が高圧圧縮機
1の前段の内側であり、ベアリングスラスト力のバラン
スに用いる圧縮空気をバランスチャンバ11の外側の圧
縮機部分から抽気でき、従来のタービン入口周辺にバラ
ンスチャンバ4を設置する場合に比べ圧縮空気の途中で
の圧力変化も少なく、ベアリングスラスト力バランスの
調整も容易となる。
1の前段の内側であり、ベアリングスラスト力のバラン
スに用いる圧縮空気をバランスチャンバ11の外側の圧
縮機部分から抽気でき、従来のタービン入口周辺にバラ
ンスチャンバ4を設置する場合に比べ圧縮空気の途中で
の圧力変化も少なく、ベアリングスラスト力バランスの
調整も容易となる。
【0027】さらに、ベアリングスラスト力バランスの
調整もバランスチャンバ11へ供給される圧縮空気の圧
力を抽気孔18の大きさや個数などで調整すれば良く、
簡単に対応することができる。
調整もバランスチャンバ11へ供給される圧縮空気の圧
力を抽気孔18の大きさや個数などで調整すれば良く、
簡単に対応することができる。
【0028】また、バランスチャンバ11への抽気孔1
8部分のみを肉厚にして他の連結ボルト19の挿通部分
を減肉したので、重量増大を極力抑えることができる。
8部分のみを肉厚にして他の連結ボルト19の挿通部分
を減肉したので、重量増大を極力抑えることができる。
【0029】そして、このようなバランチャンバ11を
高圧圧縮機1の前段内側に設置するようにしたので、タ
ービン3側では、ベアリングスラスト力をバランスさせ
る必要がなく、性能上必要な高温ガスの流入を防止でき
る最少の圧縮空気を流すだけにすることができる。
高圧圧縮機1の前段内側に設置するようにしたので、タ
ービン3側では、ベアリングスラスト力をバランスさせ
る必要がなく、性能上必要な高温ガスの流入を防止でき
る最少の圧縮空気を流すだけにすることができる。
【0030】これにより、最近のガスタービンの高圧力
比に伴うベアリングスラスト荷重の増大に対してもガス
タービンのスラストベアリングを大きくすることなくバ
ランスチャンバ11でバランスさせて相殺することがで
きる。
比に伴うベアリングスラスト荷重の増大に対してもガス
タービンのスラストベアリングを大きくすることなくバ
ランスチャンバ11でバランスさせて相殺することがで
きる。
【0031】
【発明の効果】以上、一実施の形態とともに具体的に説
明したようにこの発明の請求項1記載のガスタービンの
ベアリングスラスト力バランス構造によれば、バランス
チャンバを高圧圧縮機前段の内側に配置して設置環境の
温度を下げてシールを容易にすることができるととも
に、シャフトのフランジを半径方向に拡大して長孔の抽
気孔を設けてロータ内側での渦の発生を抑えてバランス
チャンバ内を高圧に保って大きなベアリングスラスト力
をバランスさせることができる。
明したようにこの発明の請求項1記載のガスタービンの
ベアリングスラスト力バランス構造によれば、バランス
チャンバを高圧圧縮機前段の内側に配置して設置環境の
温度を下げてシールを容易にすることができるととも
に、シャフトのフランジを半径方向に拡大して長孔の抽
気孔を設けてロータ内側での渦の発生を抑えてバランス
チャンバ内を高圧に保って大きなベアリングスラスト力
をバランスさせることができる。
【0032】また、この発明の請求項2に記載のガスタ
ービンのベアリングスラスト力バランス構造によれば、
バランスチャンバの回転部と固定部とをブラシシールで
シールするようにしたので、シール性の向上を図るとと
もに、軽量化を図ることができる。
ービンのベアリングスラスト力バランス構造によれば、
バランスチャンバの回転部と固定部とをブラシシールで
シールするようにしたので、シール性の向上を図るとと
もに、軽量化を図ることができる。
【0033】さらに、この発明の請求項3に記載のガス
タービンのベアリングスラスト力バランス構造によれ
ば、抽気孔を形成するシャフトのフランジを抽気孔以外
の部分の肉厚を薄くしたので、一層の軽量化を図ること
ができる。
タービンのベアリングスラスト力バランス構造によれ
ば、抽気孔を形成するシャフトのフランジを抽気孔以外
の部分の肉厚を薄くしたので、一層の軽量化を図ること
ができる。
【図1】この発明のガスタービンのベアリングスラスト
力バランス構造の一実施の形態にかかり、 (a)はガ
スタービンの高圧圧縮機の前段部分を拡大して示す部分
断面図、(b)はシャフトのフランジの部分底面図であ
る。
力バランス構造の一実施の形態にかかり、 (a)はガ
スタービンの高圧圧縮機の前段部分を拡大して示す部分
断面図、(b)はシャフトのフランジの部分底面図であ
る。
【図2】ガスタービンの概略構成図である。
【図3】従来のガスタービンのベアリングスラスト力バ
ランス構造を説明する断面図である。
ランス構造を説明する断面図である。
1 圧縮機 2 燃焼器 3 タービン 4 従来のバランスチャンバ 5 シャフト 10 ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構
造 11 バランスチャンバ 12 コンプレッサシャフト 13 ケーシング 14 ブラシシール 15 ラビリンスシール 16 主軸 17 フランジ 18 抽気孔 19 連結ボルト A 高圧圧縮機の前段内側
造 11 バランスチャンバ 12 コンプレッサシャフト 13 ケーシング 14 ブラシシール 15 ラビリンスシール 16 主軸 17 フランジ 18 抽気孔 19 連結ボルト A 高圧圧縮機の前段内側
Claims (3)
- 【請求項1】ガスタービンのベアリングスラスト力を圧
縮機から抽気した圧縮空気の圧力を用いてバランスさせ
る構造であって、高圧圧縮機前段の内側に回転部と固定
部との間をシールしてバランスチャンバを設け、このバ
ランスチャンバを形成するシャフトのフランジの半径方
向の肉厚を増大して半径方向に長い抽気孔を形成して圧
縮空気の一部を当該バランスチャンバ内に導くことを特
徴とするガスタービンのベアリングスラスト力バランス
構造。 - 【請求項2】前記バランスチャンバの回転部と固定部と
をブラシシールでシールしたことを特徴とする請求項1
記載のガスタービンのベアリングスラスト力バランス構
造。 - 【請求項3】前記抽気孔が形成されるシャフトのフラン
ジを抽気孔以外の部分を減肉して軽量化したことを特徴
とする請求項1または2記載のガスタービンのベアリン
グスラスト力バランス構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14092597A JPH10317903A (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14092597A JPH10317903A (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10317903A true JPH10317903A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15280011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14092597A Pending JPH10317903A (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | ガスタービンのベアリングスラスト力バランス構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10317903A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011520063A (ja) * | 2008-05-09 | 2011-07-14 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | スラスト調整ピストンを有するターボ機械 |
KR101278944B1 (ko) * | 2010-12-21 | 2013-06-26 | 두산중공업 주식회사 | 가스터빈 엔진의 로터 조립체 축하중 조절 장치 |
CN110130998A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-08-16 | 重庆江增船舶重工有限公司 | 一种透平压缩机的自平衡冷却系统及方法 |
CN110130998B (zh) * | 2019-06-28 | 2024-06-07 | 重庆江增船舶重工有限公司 | 一种透平压缩机的自平衡冷却系统及方法 |
-
1997
- 1997-05-15 JP JP14092597A patent/JPH10317903A/ja active Pending
Cited By (4)
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