JPH10308867A - 拡散スペクトラム透かし処理方法 - Google Patents

拡散スペクトラム透かし処理方法

Info

Publication number
JPH10308867A
JPH10308867A JP9251421A JP25142197A JPH10308867A JP H10308867 A JPH10308867 A JP H10308867A JP 9251421 A JP9251421 A JP 9251421A JP 25142197 A JP25142197 A JP 25142197A JP H10308867 A JPH10308867 A JP H10308867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
watermark
data
spectrum
signal
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9251421A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3262159B2 (ja
Inventor
Ingemar J Cox
コックス インゲマー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/708,331 external-priority patent/US5848155A/en
Priority claimed from US08/715,953 external-priority patent/US6069914A/en
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Publication of JPH10308867A publication Critical patent/JPH10308867A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3262159B2 publication Critical patent/JP3262159B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データの原本すなわち透かし処理前の原版を
用いることなく、透かしを、透かし処理済みのデータか
ら抽出することを可能とする。 【解決手段】 透かしは拡散スペクトラム法を用いてオ
ーディオデータ、ビデオデータ、画像データ、マルチメ
ディアデータに埋め込まれる。透かしは、データの原本
すなわち透かし処理前の原版を用いることなく、透かし
処理済みのデータの周波数係数の空間的または時間的局
部平均を用いて、透かし処理済みのデー夕から抽出され
る。一方、透かしは、MPEG/JPEG係数を用いて
符号化されたデータに透かし処理を施して得られたデー
タから抽出されても良い。この場合、透かしを施すべき
画像は部分画像に分割され、各部分画像に透かしが埋め
込まれる。透かしを抽出する際には、各部分画像の処理
結果を合成してもとの埋め込まれた透かしを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオデー
タ、ビデオデータ、画像データ、マルチメディアデータ
を含む各種データのデジタル透かし処理方法に関し、特
に、データの原本すなわち透かし処理前の原版を用いる
ことなく、透かし処理済みのデータから埋込みデータで
ある透かしを抽出する方法に関する。更に、本発明は、
MPEG/JPEG係数を用いて透かし処理された画像
にも適用できる透かし抽出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ、画像、ビデオ、マルチメデ
ィアなどのデジタルメディアの発展とともに、データソ
ースの識別を助けるセキュリティシステムの需要が生ま
れている。
【0003】コンテキスト提供者すなわちデジタルデー
タ形式の作品の所有者は、著作権の所有を証明し統制し
管理する目的で、オーディオデータ、ビデオデータ、画
像データ、マルチメディアデータなどのデータ中に信号
を埋込み、その上で、これらのデータをソフトウェアお
よび/またはハードウェア装置により記録または検出で
きるようにする必要を有している。
【0004】例えば、データがコピー禁止であることを
示すために、データ中に符号化信号を挿入することが考
えられる。埋め込まれた信号は、画像の忠実度を保全
し、一般の信号変換に強く、改ざんを防止できるもので
なければならない。さらに、現在の要求では、フレーム
ごとに数ビット程度と比較的低いが、システムが提供し
得るデータレートをも考慮しなければならない。
【0005】1995年9月28日に出願され、本件出
願人に譲渡された、米国特許出願第08/534,89
4号には、「Secure Spread Spectrum Watermarking fo
r Multimedia Data ( マルチメディアデータのための安
全な拡散スペクトラム透かし処理方法)」と題する発明
が開示されている。この拡散スペクトラム透かし処理方
法は、内容の所有者および/または占有者を識別する目
的で、画像中の、知覚的に重要な領域に透かし信号を埋
込むものである。この方法の効果は、透かしを取り除く
ことが非常に難しいことである。実際、この方法では、
原初画像または原初データを比較に用い得る場合にし
か、透かしを読み取ることができない。これは以下の理
由による。すなわち、透かしの原初スペクトラムが、非
線形乗法的手順により画像の原初スペクトラムに整形さ
れており、整合フィルタリングによりこのスペクトラム
整形を検出前に取り除かねばならない。また、透かし
は、スペクトラム係数のうち、大きいものから選択され
たN個のスペクトラム係数に挿入され、その大きさの区
分は透かし処理後には保全されていない。このように、
この方法は、埋め込んだ信号を、ソフトウェアおよびハ
ードウェア装置が直接読みとることを不可能にしてい
る。
【0006】Coxらによる「Secured Spectrum Water
marking for Multimedia (マルチメディアのための安全
なスペクトラム透かし処理)」と題する論文には、透か
し処理の目的で、デジタルデータ中に疑似ランダムノイ
ズシーケンスを埋め込む、拡散スペクトラム透かし処理
が記載されている。
【0007】従来の透かし抽出法は、原初画像スペクト
ラムを透かし処理済みの画像スペクトラムから減算する
ことを必要とする。したがって、原初画像すなわち原初
画像スペクトラムを利用できない場合には、この方法の
使用は制限される。装置提供者としての第三者が、装置
の動作のためもしくは動作を拒否するために、埋め込ま
れた情報を読みとることを求める場合には、上記のスペ
クトラムを利用できないことは大きな問題を引き起こ
す。
【0008】本発明は、Coxらの研究を発展させ、原
初データたとえば原初画像を含まない装置により、埋め
込まれた信号を読取ることすなわち抽出することを可能
とするものである。
【0009】R.D.Preussらによる「Embedded
Signalling (埋込み信号処理)」と題する米国特許第
5,319,735号では、デジタル情報を符号化して
符号シンボルのシーケンスを生成している。この符号シ
ンボルのシーケンスは、符号シンボルのシーケンスをあ
らわす対応符号信号を生成することにより、オーディオ
信号内に埋め込まれる。符号信号の周波数成分は、オー
ディオ信号の帯域幅の範囲内の、予め選択された信号帯
に制限される。符号信号の連続する各セグメントは、シ
ーケンス中の連続する各符号シンボルに対応する。オー
ディオ信号は、信号帯域を包含する周波数帯域について
連続的に周波数分析される。符号信号は、この分析の作
用としてのダイナミックフィルタリングを受け、修正さ
れた符号信号が得られる。この修正された符号信号の周
波数成分レベルは、各時点において、対応する周波数範
囲におけるオーディオ信号の周波数成分レベルの予め選
択された比率に等しい。修正された符号信号とオーディ
オ信号を合成することにより、デジタル情報が埋め込ま
れた合成オーディオ信号が得られる。この合成オーディ
オ信号を記録媒体に記録するか、もしくは、別の方式で
送信チャネルにのせる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、拡散
スペクトラム技術を利用して、画像内の予め定められた
位置に透かしデータすなわち透かし情報を埋め込むこと
により、従来技術における制約を克服することである。
【0011】本発明のさらなる目的は、データの原本す
なわち透かし処理前の版を用いることなく、透かし処理
済みデータから透かしを抽出することのできるシステム
を提供することである。
【0012】本発明の別の目的は、画像を部分画像に分
割して処理するシステムに適用できる拡散スペクトラム
透かし処理方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施の形態に
係る透かし抽出方法によれば、透かし処理済みデー夕の
周波数係数の空間的または時間的局部平均を用いて透か
しを決定する。たとえば、透かし処理済みの各二次元デ
ータ(たとえば画像)における二次元的な近傍領域の周
波数係数を分析することにより、透かしを完全に再生す
る。このことが可能であるのは、データ内への透かしの
埋め込みに、データ全体に透かしを配置する拡散スペク
トラム技術を用いているからである。
【0014】本発明の別の実施の形態にかかる透かし抽
出方法によれば、MPEG/JPEGを利用し、画像を
8×8ブロックの部分画像に分割し、これらの部分画像
を処理した結果を組み合わせて透かしを抽出する。
【0015】本発明は、オーディオデータ・ビデオデー
タ・画像データ・マルチメディアデータなど各種データ
の透かしに適用可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の説明に先立ち、従来の透
かし挿入方法ならびに透かし抽出方法について、図面を
参照して説明する。
【0017】まず、図1を参照して、デジタルデータ、
ここでは、画像に透かしを挿入する方法を説明する。以
下の説明では、画像データすなわち画像を例にとって説
明する。本発明は、画像データに限らず、オーディオデ
ータ、ビデオデータ、マルチメディアデータなどの各種
データに等しく適用可能であることはいうまでもなく、
画像および画像データなる用語は、これらの用語を適宜
含むものとして理解されたい。ここで、透かしには、埋
め込まれたデータ、シンボル、画像、命令、その他のあ
らゆる識別情報が含まれる。
【0018】画像10は、まず、たとえば離散コサイン
変換(DCT)により、空間周波数表現としての画像ス
ペクトラム12に変換される。この変換には、高速フー
リエ変換など、その他の変換方式を用いてもよい。次
に、画像スペクトラム12を分析して、知覚的に重要な
領域、即ち、知覚的に重要な成分(以下、知覚的重要成
分と呼ぶ)14を決定する。上記した知覚的重要成分と
は、画像について言えば、人間が画像の特徴を認識する
のに重要な成分である。
【0019】埋め込まれる透かし16は知覚的重要成分
14と合成されて修正画像18が得られる。ここで、透
かし16は、好ましくは、ガウス分布から選択された疑
似乱数シーケンス(PNS)である。合成の後、修正画
像18を逆変換して空間領域に戻し、透かし処理済み画
像20を生成する。
【0020】透かしを画像スペクトラムと合成するには
さまざまな方法がある。好ましい実施例において、透か
し成分Wは、次式のとおり、周波数係数fに非線形
的に加算される。
【0021】 f´=f+αf (1) ここで、αは通常0.1〜0.01の範囲にある定数で
ある。原理的には、周波数および知覚モデルの関数とし
てαを変化させてもよい。式(1)はスペクトラム整形
の一形式とみなすことができる。すなわち、透かしの原
初ガウス白色スペクトラムは、2つのスペクトラムの加
算に先立ち、画像のスペクトラムと整合するように、式
(1)の第2項により整形される。定数αは、2つのス
ペクトラムの相対強度を調節するための利得制御の役割
をもつ。この関係が図2のグラフに示されている。
【0022】合成器の2段階を図3に示す。データに埋
め込まれる透かしは、第1の入力として、スペクトラム
整形器30に与えられる。一方、透かし処理すべき画像
のスペクトラムが、第2の入力として、スペクトラム整
形器30に与えられる。スペクトラム整形器30の出力
は、第1の入力として、加算器32に与えられる。一
方、画像のスペクトラムが、第2の入力として、加算器
32に与えられる。加算器32の出力として、透かし処
理済みのスペクトラムが得られる。
【0023】透かしを抽出するためには、図4に示すよ
うに、逆のプロセスを用いなければならない。分離器ス
テージは合成器ステージを逆転したものである。歪みを
与えられた可能性のある透かし画像から透かし成分W
を抽出するために、まず、原初画像を減算してから、画
像スペクトラム係数による除算を行なう。後者のプロセ
スは透かしスペクトラムを正規化または等価してその原
形に戻す作用をもつ。これは次式であらわされる。
【0024】 W=(f´−f)/αf (2) まず、透かし処理済みの画像40を、離散コサイン変
換、もしくは、FFTなどのその他の変換により、透か
し処理済み画像スペクトラム42に変換する。一方、格
納されている原初画像44を取り出して原初画像スペク
トラム46に変換する。
【0025】透かし処理済み画像スペクトラム42およ
び原初画像スペクトラム46は、それぞれ、分離器50
への入力として与えられる。
【0026】ここで図5を参照すると、分離器50で
は、減算器54で透かし処理済みの画像スペクトラムか
ら原初画像スペクトラムを減算して、正規化に先立ち、
差画像スペクトラムを得る。得られた差画像スペクトラ
ムは、スペクトラム正規化ユニット56に与えられる。
スペクトラム正規化ユニット56は、差画像スペクトラ
ムを、画像スペクトラム係数αfにより除算して、透
かしを抽出する。
【0027】抽出された透かしを、挿入された既知の透
かしと統計的に比較し、統計的信頼水準を算出する。統
計的信頼水準は、抽出された透かしが実際に挿入された
透かしであるかどうかをあらわす尺度である。
【0028】上述の透かし抽出方法においては、透かし
処理前の原初画像が必要である。これはこの方法の利点
であると同時に限界でもある。利点というのは、画像の
所有者以外には透かしを取り除くことが難しいことであ
る。また、本方法の限界とは、第三者のソフトウェアや
ハードウェア装置により、埋め込まれた信号情報を抽出
したり読み取ったりすることが妨げられることである。
原初画像を用いて透かしを抽出するためには、ガウスの
ノイズ分布を利用することが重要である。
【0029】上述した従来システムは、拡散スペクトラ
ム通信システムの一例であり、より一般的なものとくら
べて、透かし情報を信号とし、画像をノイズとした場合
の特別な事例である。
【0030】次に、本発明の一実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0031】図6は、本発明の透かし挿入方法に用いら
れる拡散スペクトラム通信システムを示すブロック図で
ある。図6において、透かし信号は、誤り訂正符号器6
0への入力として与えられる。誤り訂正符号器60の出
力は、拡散スペクトラム変調器62に与えられる。拡散
スペクトラム変調器62の出力は第1のスペクトラム変
換器64に与えられる。第1のスペクトラム変換器64
の出力はスペクトラム整形器66に第1の入力として与
えられる。一方、透かし処理すべき信号が、第2のスペ
クトラム変換器68に与えられる。第2のスペクトラム
変換器68の出力は、スペクトラム整形器66に第2の
入力として与えられるとともに、遅延器70にも与えら
れる。スペクトラム整形器66の出力は、加算器72に
おいて、遅延器70の出力と加算される。加算器72の
出力は逆変換器74に与えられ、逆変換器74の出力と
して透かし処理済みの信号が得られる。
【0032】ところで、従来システムの目的は、画像内
にひとつのPN(疑似乱数)シーケンスを埋め込むこと
であった。疑似乱数シーケンスに関連した情報は、原初
画像および埋め込まれた透かしのスペクトラム内位置と
ともに、データベース中に格納されていることを前提と
していた。透かし成分の位置を記録しなければならなか
ったのは、この方法が、透かしを入れるN個の知覚的重
要領域を、最大係数からN個の係数により近似するもの
であったからである。しかしながら、係数のランクづけ
は、透かし処理プロセスに対して不変のものではない。
最大係数からN個係数は、透かしを挿入する前と挿入し
た後では異なっている可能性がある。
【0033】上述の問題を避けるために、本発明の方法
では、透かしを、予め定められたスペクトラム内位置、
通常、大きい方からN個の係数に位置付けている。しか
しながら、この予め定められた位置はどこであってもよ
い。ただし、圧縮やスケーリングなどの通常の信号変換
を受けた後も透かしを残すためには、これらの位置は、
スペクトラムの知覚的に重要な領域に属していなければ
ならない。
【0034】より一般的には、埋め込まれるべき情報
は、アルファベット(例えば、2進数字やASCIIシ
ンボル)から取り出されたm個のシンボルのシーケンス
である。次に、このデータには、誤り検出および訂正の
ための付加シンボルが追加されている。更に、各シンボ
ルは拡散スペクトラム変調される。即ち、単位となる疑
似乱数シーケンス(チップ)として知られる特有の疑似
乱数シーケンスに各シンボルをマッピングするプロセス
である。チップごとのビット数は予め設定されている。
チップ長が長いほど、検出される信号対雑音比は高くな
るが、これは、信号帯域幅を犠牲にすることになる。
【0035】疑似乱数シーケンスのスペクトラムは白色
ノイズであり、したがって、ノイズのパワースペクトラ
ムは、透かしを埋め込むべき画像データや、ビデオデー
タや、オーディオデータや、マルチメディアデータのス
ペクトラムと整合するように整形される。
【0036】抽出プロセスにおいて原初画像の必要性を
なくすためには、従来方法のうち、このスペクトラム整
形を改変しなければならない。
【0037】このために、式(1)を変形して、透かし
処理済みスペクトラムの各係数を、係数自身ではなく画
像スペクトラム係数の局部平均によりスケーリングして
いる。すなわち、次式のとおりである。
【0038】 f´=f+αavg(f)W (3) この平均は、何通りかの方法により得られる。たとえ
ば、二次元領域の局部平均でもよい。あるいは、二次元
スペクトラムをサンプリングして一次元ベクトルを作成
し一次元局部平均をとってもよい。後者の方法は後述す
る実験結果において用いられた。平均は、単純なボック
ス平均でも、近傍領域にわたって重みづけした平均でも
よい。
【0039】ビデオデータに対しては、いくつかのフレ
ームについてのスペクトラム係数の時間平均を用いるこ
とも可能である。しかしながら、抽出器のスペクトラム
正規化ステージにおいて時間平均を計算のするためにい
くつかのフレームが必要であるため、分離して取り出さ
れた個々のビデオフレームの保護が不可能となるおそれ
がある。この理由のため、本発明では、ビデオを、静止
画像の膨大な集まりとして扱っている。このようにし
て、個々のビデオフレームをも、複製から保護すること
ができる。
【0040】拡散スペクトラム信号の受信、即ち、抽出
動作を図7を参照して説明する。透かし処理済みの画像
データ、ビデオデータ、オーディオデータ、マルチメデ
ィアデータを、まず、スペクトラム正規化ユニット76
によりスペクトラム正規化し、過去に施されたスペクト
ラム整形を取り除く。次に、正規化された信号を、相関
器バンク78A〜78Zにより分析する。各相関器は、
特定の疑似乱数シーケンス(アルファベットの各シンボ
ルについて1つ)があれば、そのシーケンスを検出し、
正規化された信号とこれらの疑似乱数シーケンスとの相
関を取り、相関関係の度合いを示す出力を判定回路80
に出力する。判定回路80は、通常、最大出力を示す相
関器を選択し、当該相関器の出力を到来する現シンボル
に対する最尤現シンボルとして、順次、選択する。より
複雑化した判定手順も可能である。次に、最尤現シンボ
ルのシーケンスは、誤り訂正器82に入力される。誤り
訂正器82では、判定回路80の判定結果の誤りを訂正
する。誤り訂正器82の出力として、抽出された透かし
信号が得られる。
【0041】スペクトラム正規化ユニット76でのスペ
クトラム正規化を実行するには、先に行なったスペクト
ラム整形手順を逆に行えば良い。本例では、透かし処理
前の原初信号は使用されない。すなわち、周波数係数の
平均avg(f)は、透かし処理済み信号の平均、即
ち、avg(f´)により近似される。
【0042】 avg(f)=avg(f´) (4) これは、式(3)の第2項が第1項に比べて小さいこと
から、近似的に次式の関係がなりたつ。
【0043】 αaVg(f)W<<f (5) 次に、正規化ユニット76は、受信信号中の各係数(f
´)を、その近傍領域における局部平均avg(f
´)で除算する。すなわち、次式の計算を行なう。
【0044】 f´/avg(f´) =[f+αavg(f)W]/avg(f´) =f/aVg(f´)+αW (6) 式(6)の右辺の第1項f/avg(f´)は、ノ
イズ項と見なして良い。従来システムでは、透かし処理
前の係数を取り出すことにより、この項を省くことが可
能であったから、この項は従来システムにおいては存在
しなかった。第2項αWiは、上記した相関を使用し
て、ここに検出可能となった原初透かし信号である。
【0045】図8には、透かしを施される前の原初画像
を示し、図9は、本発明にしたがって透かしを施された
後の同一画像を示しており、両画像は視覚的には殆ど区
別できないことが分かる。尚、図9の透かしは、利得α
=0.1および係数長10,000を用いて挿入され
た。原初画像における係数の大きい方から10,000
個の係数を、図10に示す順序で抽出し、一次元ベクト
ルを作成した。即ち、図10の番号順に1から16ま
で、ジグザグに抽出する。
【0046】次に、係数±3の矩形形状の窓についてブ
ロック平均を計算した。同じ手順を抽出ステージにおい
ても用いた。
【0047】相関器は、まず、1つの疑似乱数シーケン
スを上記挿入した原初シーケンスに設定されており、こ
の状態で、ランダムに発生された疑似乱数シーケンスに
応答する。実験によれば、0.125において非常に強
くかつ明瞭な応答が、ある疑似乱数シーケンスに対して
検出された。相関のない透かしに対しては、相関器出力
は、1/(N−2)の分散をもつ略正規分布を呈する。
ここで、Nは透かしの長さである。即ち、N=10,0
00に対して、標準偏差は0.01であり、0.125
の相関応答は、12倍を超える標準偏差をあらわす。透
かし長さを1,000と短くした従来方法では、ほぽ3
0倍の偏差の応答が得られた。信号対雑音比の低下は、
殆ど、従来方法を用いた際には存在しない式(6)の右
辺の第1項に起因している。
【0048】式(4)の近似度を判定するために、原初
整形係数すなわちavg(f)をavg(f´)の
代りに用いて、等価プロセスを繰り返した。相関器応答
は、0.125から0.15に増加した。これは、約2
0%の損失がこの近似により生じたことを示唆してい
る。もちろん、この損失は、画像のスペクトラムにおけ
る局部的滑らかさに強く依存し、画像ごとにかなり変化
するおそれがある。
【0049】次に、本発明の別の実施の形態に係る透か
し挿入方法ならびに透かし抽出方法を説明する。本実施
の形態に係る方法は、MPEG/JPEG係数を用いて
画像データを符号化する場合に適用しようとするもので
ある。
【0050】図11は、本発明の透かし挿入方法に用い
られる拡散スペクトラム通信システムを示すブロック図
である。図11において、透かし信号は、誤り訂正符号
器110への入力として与えられる。誤り訂正符号器1
10の出力は、拡散スペクトラム変調器112に与えら
れる。拡散スペクトラム変調器112の出力は第1のス
ペクトラム変換器114に与えられる。第1のスペクト
ラム変換器114の出力はスペクトラム整形器116に
第1の入力として与えられる。一方、透かし処理すべき
信号が、第2のスペクトラム変換器118に与えられ
る。第2のスペクトラム変換器118の出力は、スペク
トラム整形器116に第2の入力として与えられるとと
もに、遅延器120にも与えられる。スペクトラム整形
器116の出力は、加算器122において、遅延器12
0の出力と加算される。加算器122の出力は逆変換器
124に与えられる。逆変換器124の出力として透か
し処理済みの信号が得られる。
【0051】8×8ブロックに対してDCTを計算する
ことによる計算効率改善を利用するため、画像を8×8
画素ブロックの部分画像に分割する。透かし挿入法を8
×8部分画像の各々に適用する。すなわち、8×8部分
画像の各々に対して、疑似乱数(PN)シーケンスを、
適当なスペクトラム整形のDCT係数に挿入する。すべ
ての部分画像に対してこの手順を繰り返す。部分画像の
大きさは好ましくは8×8であるが、2×2、3×3、
4×4など、異なる大きさであってもよい。
【0052】拡散スペクトラム信号の受信すなわち抽出
を図12に示す。透かし処理済みの画像データ、ビデオ
データ、オーディオデータ、マルチメディアデータなど
を、まず、スペクトラム正規化ユニット130によりス
ペクトラム正規化し、過去に施されたスペクトラム整形
を取り除く。次に、正規化された信号を、相関器バンク
132A〜132Zにより分析する。各相関器は、特定
の疑似乱数シーケンス(アルファベットの各シンボルに
ついて1つ)があれば、そのシーケンスを検出する。判
定回路134は、各部分画像からの出力を集計したの
ち、通常、最大出力を示す疑似乱数シーケンスを、最尤
現シンボルとして選択する。より複雑化した判定手順も
可能である。
【0053】部分画像相関器の各々からの出力を集計す
ることは、すべての部分画像に同一の疑似乱数シーケン
スが埋め込まれていることを前提としている。すなわ
ち、ここでは、ただ1種類の疑似乱数シーケンスが埋め
込まれている場合を前提としている。
【0054】一方、2つ以上の異なるPNシーケンスを
埋め込んでもよいが、各部分画像に埋め込まれる疑似乱
数シーケンスは1つのみであるものとする。2つの疑似
乱数シーケンスは2進ビット0および1で表わしてもよ
く、この場合にはビットシーケンスの埋め込みが簡単に
なる。検出エラーレートは、前の例におけるレートより
も高くなるが、Reed−Solomonなどの誤り訂
正符号を用いることにより減少させることができる。
【0055】2つの手法の組み合わせも可能であり、各
ビットは少数の部分画像について複製される。この場
合、これら部分画像の相関器の集計をとり、検出エラー
レートを減少させる。ついで、これらのビットを誤り訂
正回路で処理することにより誤りをさらに減少させる。
【0056】つぎに、最尤現シンボルのシーケンスは、
誤り訂正器136に入力される。誤り訂正器136で
は、判定回路134によりなされた判定誤りを訂正す
る。誤り訂正器136の出力として、抽出された透かし
信号が得られる。スペクトラム正規化ユニット130で
のスペクトラム正規化を実行するには、先に行なったス
ペクトラム整形手順を反転する。本例では、透かし処理
前の原初信号はもはや与えられない。すなわち、周波数
係数の平均パワ−avg(|f|)は、透かし処理済
み信号の平均すなわちavg(f´)により近似され
る。
【0057】 avg(|f|)=avg(f´) (7) αavg(f)Wi<<fが成り立つことから、式
(7)は、近似的に成立する。ここで、Wiは、透かし
成分であり、αは通常0.1〜0.01の範囲の定数で
ある。
【0058】つぎに、正規化ユニット130は、受信信
号中の各係数(f´)を、近傍における局部平均av
g(f´)で除算する。すなわち、次式(8)の計算
が行なわれる。
【0059】 f´/avg(f´) =[f+αavg(f)W]/avg(f´) =f/avg(f´)+αW (8) 式(8)の右辺の第1項f/avg(f′)は、ノ
イズ項と見なされる。この項は、従来システムでは現れ
なかった。これは、前述したように、透かし処理前の係
数を取り出すことにより、この項を省くことが可能であ
ったからである。第2項αWiは、従来の相関を用いて
ここに検出可能となった原初透かし信号である。
【0060】8×8ブロックのどれか1つから透かしを
抽出する場合には、検出器信頼性は非常に低い。しかし
ながら、すべての8×8ブロックからの検出器応答を集
計すれば、信頼性は非常に高くなり、曖昧さのない明確
な応答が得られる。
【0061】本方法の使用に際し、アルファベット中の
各シンボルに対して独自の疑似乱数シーケンスがあるこ
とが好ましい。この方法は、検出器出力が、画像中の8
×8部分画像ブロックの量とともに直線的に減少するこ
とから、クリッピングに対して比較的強い。APS(ア
ナログ保護システム)およびCGMS(コピー生成管理
システム)のためのDVD(デジタルビデオディスク)
信号埋込みについては、合計で8個あるいは16個の疑
似乱数シーケンスを用いることになる。
【0062】図6を参照して説明した実施の形態と同様
にこの実施の形態においても、透かしは、予め定められ
たスペクトラム内位置、通常、最も大きいものから順に
選ばれたN個の係数に配置されている。この予め定めら
れた位置はどこであってもよいが、圧縮やスケーリング
などの通常の信号変換を受けた後も透かしを残すために
は、これらの位置は、スペクトラムの知覚的重要領域に
属していなければならないことは、前述した実施の形態
と同様である。
【0063】この実施の形態においても、埋め込まれる
べき情報は、一般的にはアルファベット(たとえば2進
数字やASCIIシンボル)から取り出されたm個のシ
ンボルのシーケンスであり、このデータには、誤り検出
および訂正のための付加シンボルが追加される。更に、
各シンボルは拡散スペクトラム変調され、結果として、
各シンボルはチップとして知られる特有の疑似乱数シー
ケンスにマッピングされることになる。チップごとのビ
ット数は予め設定されており、チップ長が長いほど、検
出される信号対雑音比は高くなるが、これは信号帯域幅
を犠牲にすることになることは先に述べた通りである。
【0064】この実施の形態で使用される疑似乱数シー
ケンスのパワースペクトラムも白色ノイズであり、した
がって、ノイズのパワースペクトラムは、透かしを埋め
込むべき画像データ、ビデオデータ、オーディオデー
タ、マルチメディアデータのスペクトラムと整合するよ
うに整形される。
【0065】抽出プロセスにおいて原初画像の必要性を
なくすためには、従来方法のうち、このスペクトラム整
形を改変しなければならない。
【0066】このため、本実施の形態においても、透か
し処理済みスペクトラムの各係数は、係数自身ではなく
画像スペクトラム係数の局部平均により、先に述べた式
(3)にしたがってスケーリングされている。
【0067】この平均は、何通りかの方法により得られ
る。たとえば、二次元領域の局部平均でもよい。あるい
は、二次元スペクトラムをサンプリングして一次元ベク
トルを作成し一次元局部平均をとってもよい。二次元8
×8DCT係数の一次元ベクトル化は、すでにMPEG
IIの一部として実施されている。平均は、単純なボッ
クス平均でも、近傍領域に対して重みづけた平均でもよ
い。
【0068】本実施の形態においても、ビデオデータに
対しては、いくつかのフレームについてのスペクトラム
係数の時間平均を用いることも可能である。しかしなが
ら、抽出器のスペクトラム正規化段において平均計算の
ためにいくつかのフレームが必要であるため、分離して
取り出された個々のビデオフレームの保護が不可能とな
るおそれがある。この理由のため、本実施の形態でも、
ビデオを、静止画像の膨大な集まりとして扱うことによ
り、個々のビデオフレームを、複製から保護することが
できる。
【0069】Coxの方法に対して必要とされる1つの
主な変更は、疑似乱数シーケンスの長さを64ビットよ
りも減らすことである。実際に用いられる疑似乱数シー
ケンス長は25である。25という値は、臨界値とは考
えられていない。64という上限は現状のプロセッサに
より課せられたもので、将来的には増加し得るだろう。
また、テストにおいて、平均フィルタの大きさを7から
3に変更した場合には性能の改善がみられたことがわか
っている。平均化は、絶対係数値の平均化であり、係数
値そのものの平均化ではない。このことは、各周波数に
存在する平均パワーを効果的に評価する。その他の平均
化手法も可能であり、たとえば、いくつかのフレームの
平均や8×8ブロックの局部近傍の平均などを用いるこ
とができる。
【0070】512×512画像中の8×8ブロックの
数は4096個であり、このことは、16個のシンボル
のうちのかなり多くのシンボルを、1つの画像やビデオ
フレーム中に埋込み得ることを示唆している。たとえ
ば、画像内に128個のシンボルから1つを埋め込むこ
とが求められていると仮定する。この場合、各8×8ブ
ロックに対して128回の平行相関を実行することが必
要である。これは、計算上は扱い易いが、各相関のハー
ドウェア手段はより複雑になる。あるいは、2つの2進
シンボルのみを用いることもできる。透かしを故意に取
り除くことの困難度を高めるためには、2つの2進シン
ボルすなわちビットの各々に2つ以上の疑似乱数シーケ
ンスを組み合わせることが好ましい。この場合には、2
つの相関器だけでよく、2進列を画像に埋め込めばよ
い。低い検出器出力により、粗ビットエラーレートは、
非常に高くなるだろう。しかしながら、これは、Ree
d−Solomon(RS)などの誤り訂正符号を用い
ることにより許容可能なレベルにまで下げることができ
る。RSコードは画像のクリッピングのために起こり得
るバースト誤りに強い。また、その他の誤り訂正符号を
用いることもできる。
【0071】本方法を用いる場合、受信機が符号化ブロ
ックの開始位置を知ることが必要である。開始位置は、
特に、画像がクリッピング処理を受けたときには明瞭で
ないおそれがある。しかしながら、最終ブロックの前に
特別のすなわち固有のシンボルまたはシンボル列をつけ
るなど、公知の同期化方法を用いればよい。
【0072】
【発明の効果】本発明は、透かし抽出に原初データを必
要とした従来のデジタル透かし処理方法を改良し、これ
により、透かし処理前のデータすなわち原初データを用
いることなく、透かし抽出を可能とするものである。本
発明は、周波数係数の空間的および/または時間的局部
平均を利用している。また、本発明は、MPEG/JP
EGを利用し、画像を通常8×8の部分画像に分割し、
各部分画像を処理した結果を組み合わせて抽出された透
かしを取り出すものである。その結果、非常に高い信頼
性をもって透かしを抽出することができる。
【0073】以上、透かしを挿入するための、および、
透かし処理前のデータの原本を用いることなく透かし処
理済みのデータから透かしを抽出するためのシステムを
説明したが、本発明はその範囲ならびに趣旨を逸脱する
ことなく種々の変形や修正が可能であることはいうまで
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像内に透かしを挿入する方法を説明するため
のブロック図である。
【図2】画像スペクトラムと整形された透かしスペクト
ラムを示すグラフである。
【図3】合成器を示すブロック図である。
【図4】透かしを施された画像から透かしを抽出する方
法を説明するためのブロック図である。
【図5】分離器のブロック図である。
【図6】透かし挿入に用いる拡散スペクトラムシステム
を示すブロック図である。
【図7】拡散スペクトラム受信機を示すブロック図であ
る。
【図8】透かし処理を施すべき原初画像をディスプレイ
上に表示した中間調画像の写真である。
【図9】図8の画像に透かし処理を施したあとの画像を
ディスプレイ上に表示した中間調画像の写真である。
【図10】一次元ベクトルを構成するために用いられる
係数のシーケンスを示す4×4配列を示す図である。
【図11】透かし挿入に用いる拡散スペクトラムシステ
ムを示すブロック図である。
【図12】拡散スペクトラム受信機を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
10 画像 12 画像スペクトラム 14 知覚的重要成分 16 透かし 18 修正画像 20 透かし処理済みの画像 30 スペクトラム整形器 32 加算器 40 透かし処理済みの画像 42 透かし処理済みの画像スペクトラム 44 原初画像 46 原初スペクトラム 50 分離器 52 比較器 54 減算器 56 スペクトラム正規化ユニット 60 誤り訂正符号器 62 拡散スペクトラム変調器 64 第1のスペクトラム変換器 66 スペクトラム整形器 68 第2のスペクトラム変換器 70 遅延器 72 加算器 74 逆変換器 76 スペクトラム正規化ユニット 78A〜78Z 相関器 80 判定回路 82 誤り訂正器 110 誤り訂正符号器 112 拡散スペクトラム変調器 114 第1のスペクトラム変換器 116 スペクトラム整形器 118 第2のスペクトラム変換器 120 遅延器 122 加算器 124 逆変換器 130 スペクトラム正規化ユニット 132A〜132Z 相関器 134 判定回路 136 誤り訂正器

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透かしを施すべきデータ中にシンボルシ
    ーケンスを挿入するための方法において、 各シンボルを疑似乱数シーケンスにマッピングすること
    により、上記シンボルシーケンス中の各シンボルを拡散
    スペクトラム変調するステップと、 上記データ中の予め定められた係数に、各疑似乱数シー
    ケンスを埋め込むステップとを有することを特徴とする
    方法。
  2. 【請求項2】 各疑似乱数シーケンスのスペクトラムを
    得るステップと、 上記スペクトラムを、ノイズのスペクトラムに整合する
    ように整形するステップとをさらに有することを特徴と
    する請求項1に記載された方法。
  3. 【請求項3】 前記予め定められた係数は、透かしを施
    すべきデータのうちの知覚的に重要な周波数係数である
    ことを特徴とする請求項1に記載された方法。
  4. 【請求項4】 上記スペクトラムを整形するステップ
    は、周波数係数の時間的あるいは空間的局部平均により
    実施されることを特徴とする請求項2の方法。
  5. 【請求項5】 透かし処理済みのデータから透かしを抽
    出する方法において、 透かし処理済みのデータを受けとるステップと、 上記透かし処理済みのデータをスペクトラム正規化して
    正規化された信号を発生するステップと、 上記正規化された信号を、予め定められたシンボルに対
    応する予め定められた疑似乱数シーケンスに相関させ、
    予め定められた疑似乱数シーケンスの各々に対して相関
    信号を得るステップと、 前記相関信号から、到来している現シンボルに最も類似
    している最尤現シンボルを決定するステップと、 透かしに対応する最尤現シンボルのシーケンスを抽出す
    るステップとを有することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 透かしを施すべきデータ中にシンボルを
    挿入するための方法において、 上記透かしを施すべきデータを複数個の部分領域に分割
    するステップと、 上記シンボルを疑似乱数シーケンスにマッピングするこ
    とにより上記シンボルを拡散スペクトラム変調するステ
    ップと、 上記疑似乱数シーケンスをスペクトラム整形するステッ
    プと、 スペクトラム整形の後に、各部分領域において、上記デ
    ータ中の予め定められた係数に、スペクトラム整形され
    た各疑似乱数シーケンスを埋め込むステップとを有する
    ことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 前記予め定められた係数は、透かしを施
    すべきデータのうちの知覚的に重要な周波数係数である
    ことを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 透かし処理済みのデータから透かしを抽
    出する方法において、 透かし処理済みのデータの部分領域から透かし処理済み
    のデータを受けとるステップと、 各部分領域からの透かし処理済みのデータをスペクトラ
    ム正規化して正規化された信号を発生するステップと、 上記正規化された信号を、予め定められたシンボルに対
    応する予め定められた疑似乱数シーケンスと相関させ、
    各部分領域における予め定められた疑似乱数シーケンス
    の各々に対して相関信号を得るステップと、 前記相関信号から、到来している現シンボルに最も類似
    している最尤現シンボルを決定するステップと、 透かしに対応する最尤現シンボルのシーケンスを抽出す
    るステップとを有することを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】 透かし処理済みのデータから透かしを抽
    出する方法において、 透かし処理済みのデータの部分領域から透かし処理済み
    のデータを受けとるステップと、 各部分領域からの上記透かし処理済みのデータをスペク
    トラム正規化して正規化された信号を発生するステップ
    と、 上記正規化された信号を、予め定められたシンボルに対
    応する予め定められた疑似乱数シーケンスに相関させ、
    各部分領域における予め定められた疑似乱数シーケンス
    の各々に対して相関信号を得るステップと、 前記相関信号から、各部分領域における現シンボルに最
    も類似しているシンボル列を決定し、抽出されたシンボ
    ル列を得るステップと、 上記抽出されたシンボル列を誤り訂正するステップと、 訂正されたシンボル列を透かしに対応する最尤現シンボ
    ルのシーケンスとして抽出するステップとを有すること
    を特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 透かし信号を埋め込まれた透かし処理
    済みデータから、前記透かし信号を抽出する透かし信号
    抽出方法において、前記透かし処理済みデータの空間的
    平均及び時間的平均のいずれか一方によってあらわされ
    る平均値を算出するステップと、 前記平均値と前記透かし処理済みデータとを演算するこ
    とにより、前記透かし信号の原初透かし信号を使用する
    ことなく、前記透かし信号を再生するステップとを有す
    ることを特徴とする透かし信号抽出方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記透かし処理
    済みデータは、所定の周波数係数によりあらわされてお
    り、前記平均値は前記周波数係数における平均値である
    ことを特徴とする透かし信号抽出方法。
  12. 【請求項12】 透かし信号を埋め込まれた透かし処理
    済みデータから、前記透かし信号を抽出する透かし信号
    抽出装置において、 前記透かし処理済みデータのスペクトラムから平均値を
    算出し、当該平均値から、前記透かし信号の成分を抽出
    する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された前記透かし
    信号の成分を処理することによって、原初透かし信号を
    使用することなく前記透かし信号を再生する再生手段を
    有することを特徴とする透かし信号抽出装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記再生手段
    は、前記透かし処理済みデータの生成の際に使用された
    疑似乱数シーケンスに対応したシーケンスと、前記透か
    し処理済みデータとの相関を取り、相関値を生成する相
    関手段と、前記相関値を判定し、前記透かし信号を得る
    ための判定手段とを有することを特徴とする透かし信号
    抽出装置。
JP25142197A 1996-09-04 1997-09-02 拡散スペクトラム透かし処理方法 Expired - Fee Related JP3262159B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/708,331 US5848155A (en) 1996-09-04 1996-09-04 Spread spectrum watermark for embedded signalling
US08/715953 1996-09-19
US08/715,953 US6069914A (en) 1996-09-19 1996-09-19 Watermarking of image data using MPEG/JPEG coefficients
US08/708331 1996-09-19

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10308867A true JPH10308867A (ja) 1998-11-17
JP3262159B2 JP3262159B2 (ja) 2002-03-04

Family

ID=27108059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25142197A Expired - Fee Related JP3262159B2 (ja) 1996-09-04 1997-09-02 拡散スペクトラム透かし処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3262159B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003219148A (ja) * 1999-01-25 2003-07-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電子透かし埋め込み方法及び電子透かし検出方法及び電子透かし埋め込み装置、及び電子透かし検出装置、及び電子透かし埋め込みプログラムを格納した記憶媒体、及び電子透かし検出プログラムを格納した記憶媒体、及び電子透かしシステム
US6639997B1 (en) 1999-02-15 2003-10-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus for and method of embedding and extracting digital information and medium having program for carrying out the method recorded thereon
US6704431B1 (en) 1998-09-04 2004-03-09 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method and apparatus for digital watermarking
US6788821B2 (en) 2000-06-14 2004-09-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Digital information embedding/extracting apparatus and method, and medium including a program for executing the method recorded thereon
US7051207B2 (en) 2000-04-05 2006-05-23 Nec Corporation Apparatus and methods for inserting and detecting electronic watermark
US7123744B2 (en) 2001-11-30 2006-10-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Digital watermark embedding method, digital watermark embedding apparatus, digital watermark detecting method, and digital watermark detecting apparatus
JP2007189708A (ja) * 1998-06-24 2007-07-26 Nec Corp ロバストなデジタル電子透かし入れ信号の挿入方法および電子透かし検出方法
JP2008228344A (ja) * 2001-12-13 2008-09-25 Sony United Kingdom Ltd 検出データ処理装置、識別方法及びプログラム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007189708A (ja) * 1998-06-24 2007-07-26 Nec Corp ロバストなデジタル電子透かし入れ信号の挿入方法および電子透かし検出方法
JP4506991B2 (ja) * 1998-06-24 2010-07-21 日本電気株式会社 ロバストなデジタル電子透かし入れ信号の挿入方法および電子透かし検出方法
US6704431B1 (en) 1998-09-04 2004-03-09 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method and apparatus for digital watermarking
US7072492B2 (en) 1998-09-04 2006-07-04 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method and apparatus for digital watermarking
US7640431B2 (en) 1998-09-04 2009-12-29 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Method and apparatus for digital watermarking
JP2003219148A (ja) * 1999-01-25 2003-07-31 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 電子透かし埋め込み方法及び電子透かし検出方法及び電子透かし埋め込み装置、及び電子透かし検出装置、及び電子透かし埋め込みプログラムを格納した記憶媒体、及び電子透かし検出プログラムを格納した記憶媒体、及び電子透かしシステム
US6639997B1 (en) 1999-02-15 2003-10-28 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Apparatus for and method of embedding and extracting digital information and medium having program for carrying out the method recorded thereon
US7051207B2 (en) 2000-04-05 2006-05-23 Nec Corporation Apparatus and methods for inserting and detecting electronic watermark
US7469342B2 (en) 2000-04-05 2008-12-23 Nec Corporation Apparatus and methods for inserting and detecting electronic watermark
US6788821B2 (en) 2000-06-14 2004-09-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Digital information embedding/extracting apparatus and method, and medium including a program for executing the method recorded thereon
US7123744B2 (en) 2001-11-30 2006-10-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Digital watermark embedding method, digital watermark embedding apparatus, digital watermark detecting method, and digital watermark detecting apparatus
JP2008228344A (ja) * 2001-12-13 2008-09-25 Sony United Kingdom Ltd 検出データ処理装置、識別方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3262159B2 (ja) 2002-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5848155A (en) Spread spectrum watermark for embedded signalling
US6069914A (en) Watermarking of image data using MPEG/JPEG coefficients
AU721462B2 (en) Digital watermarking
KR100648845B1 (ko) 워터마크 검출
Swanson et al. Multiresolution scene-based video watermarking using perceptual models
US8370635B2 (en) Synchronization of digital watermarks
Swanson et al. Robust audio watermarking using perceptual masking
Swanson et al. Multimedia data-embedding and watermarking technologies
US6154571A (en) Robust digital watermarking
US7391881B2 (en) Curve fitting for synchronizing readers of hidden auxiliary data
US7152161B2 (en) Watermarking
Wang et al. A robust digital audio watermarking based on statistics characteristics
US6724913B1 (en) Digital watermarking
JP3262159B2 (ja) 拡散スペクトラム透かし処理方法
WO1999038318A1 (en) Improvements in or relating to watermarks
KR100355033B1 (ko) 선형예측 분석을 이용한 워터마크 삽입/추출 장치 및 그방법
EP1695337A1 (en) Method and apparatus for detecting a watermark in a signal
Lee et al. 3D DFT-based video watermarking using perceptual models
Fotopoulos et al. Improved watermark detection based on similarity diagrams
Lee et al. Multi-bit video watermarking based on 3D DFT using perceptual models
Bhardwaji et al. Joint indexing and watermarking of video using color information
Öztürk et al. High capacity image watermarking in the joint spatio-frequency domain

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071221

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081221

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131221

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees