JPH1028744A - 圧力変動センサ付き防塵マスク - Google Patents
圧力変動センサ付き防塵マスクInfo
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Abstract
時期を手軽にかつ正確に知ることができ、経済的で、着
用者の呼吸量の違いに対応することが可能な圧力変動セ
ンサ付き防塵マスクを提供すること。 【解決手段】 吸気口にろ過材を設置し、マスク本体2
内部と外界とを連通する空気流通孔26を穿設し、空気
流通孔26の外面に笛7を取付け、空気流通孔26の内
側に、ダイアフラム28と、ダイアフラム28の内側に
配設されてこれを空気流通孔26に向けて付勢するバネ
30と、バネ30の圧力を調節する調節手段とから成る
圧力変動センサを設ける。ダイアフラム28は、常態に
おいて空気流通孔26を塞ぎ、マスク本体2内部の圧力
の低下によって空気流通孔26から離れ、この結果笛7
が鳴ってろ過材の目詰まりを知らせる。
Description
使用する圧力変動センサ付き防塵マスクに関する。
塵が人体に有害な場合は、防塵マスクを装着してその吸
入を防ぐ。防塵マスクには、有害粒子を捕集するろ過材
が内蔵されており、長期間使用して防塵機能が衰えた場
合に、ろ過材を交換して再使用することができる取換え
式の防塵マスクと、マスク全体を廃棄して新品と交換す
る使い捨てマスクとがある。
構の違いから、静電フィルタと、メカニカルフィルタの
2種類に分類される。静電フィルタは、例えば基材のフ
ェルトに静電気を帯電する特殊な樹脂加工を施したもの
で、ろ過層全体で粉塵を捕集するものである。これに対
して、メカニカルフィルタは、極細径のガラス繊維をラ
ウンドプリーツ状に一体抄紙成形したもので、その表面
に粉塵を堆積させて捕集するものである。
て、ろ過材を交換する時期は、息苦しくなった時、ろ過
材が破損もしくは変形した時、粉塵捕集効率が著しく低
下した時、ろ過材の裏面の色が粉塵によって著しく変化
した時等である。従来は、着用者の感覚や、目視による
判断でろ過材を交換していた。この方法では、交換基準
が曖昧であり、まだ使用できるろ過材までも廃棄される
虞があった。特に、メカニカルフィルタのようにろ過材
の表面で粉塵を捕集するものは、粉塵の色が裏面に出に
くいため、判断が難しい。また、交換時期を客観的に判
断できる通気抵抗測定装置などの装置もあるが、このよ
うな装置は高価であるため、作業コストの増大の原因と
なる。
圧力の変動により作動する作動弁と、作動弁の動作に応
じてマスク本体の内外に出没する表示突起とを設けた呼
吸保護具が実開昭60−49851号公報に開示されて
いる。しかし、このものは、使用者の呼吸の強さによっ
て作動弁の動作が影響を受け易いので、ろ過材交換時期
ではないのに表示突起がマスク本体の外側に飛び出して
目詰まり表示が行われる虞がある。
フラムで検出すると共に、該ダイアフラムと一体のアー
ムを設け、目詰まりが限界に達したときに、ダイアフラ
ムが反転してアームが回動し、この結果、アームで塞が
れていた筒笛の吹き口が開放されて警報が成る目詰まり
警報器付きエアフィルターが実開昭61−118618
号として提案されている。これによれば、高周波の音に
よって警報が発せられるので、非常に使用者の注意を引
きやすい。しかし、マスクに装着した場合は、上記従来
の呼吸保護具と同様に、使用者の呼吸によるマスク内部
の圧力変化の影響を受けやすく、フィルターの目詰まり
が同じ程度であっても、呼吸量の違いによってダイアフ
ラムの作動条件が異なるため、正確な判断ができない。
を用いること無く、ろ過材の交換時期を手軽にかつ正確
に知ることができ、経済的で、着用者の呼吸量の違いに
対応することが可能な圧力変動センサ付き防塵マスクを
提供することを目的とする。
付き防塵マスクは、上記課題を達成するために、吸気口
にろ過材を設置し、マスク本体に、マスク本体と外界と
を連通する空気流通孔を穿設し、該空気流通孔の外面に
笛を取付け、前記空気流通孔の内側に、ダイアフラム
と、該ダイアフラムの内側に配設されてこれを前記空気
流通孔に向けて付勢するバネと、該バネの圧力を調節す
る調節手段とから成る圧力変動センサを設け、前記ダイ
アフラムは、常態において前記コイルバネに押圧されて
前記空気流通孔を塞ぐと共に、前記マスク本体内部の圧
力の低下によって空気流通孔から離れるものとする。
と、ダイアフラムが移動して空気流通孔が開放され、こ
の空気流通孔を通過する空気によって笛が鳴る。また、
バネの圧力を強くすると、内外の圧力差が大きくなって
始めてダイアフラムが移動し、バネの圧力を弱くする
と、ダイアフラムが小さい圧力差で移動する。
接するコイルバネであり、前記調節手段は、前記ダイア
フラムを介してバネの先端に当接する先端部カバーと、
前記バネの末端に当接する基端部カバーと、前記先端部
カバー及び基端部カバーの一方に回動自在に取り付けら
れると共に、他方に螺合されるネジ付きリングとから成
ることがある。
ク1の外観を示し、マスク本体2の両側部にそれぞれ吸
気口2a(図5参照)が穿設されると共に、その外側に
ろ過材収納ケース3が設けられ、マスク本体2の下部に
排気口2b(図1、図4及び図5参照)が穿設され、こ
の排気口の外側にセンサ取り付け部4を介して排気弁座
5が設けられる。また、センサ取り付け部4の外面にセ
ンサ収納部6がマスク本体2の前方に突出するように設
けられ、このセンサ収納部6に後述する圧力変動センサ
が収納されると共に、センサ収納部6の前面に笛7が装
着される。
の内面と顔面との間に隙間が開くようになっている。ま
た、マスク本体2の周辺部は、使用者の顔面に密着する
ように合成ゴム等の気密性及び可撓性を有する材質で構
成され、その外周縁に沿って接顔フィン8が内周方向に
向けて形成される。さらに、マスク本体の両側部に直径
25mm程度の吸気口が設けられ、この吸気口にそれぞれ
外周に雄ネジを有する筒状のケースホルダ31が形成さ
れている。
ると共に、ケースホルダ31の内側に嵌め込まれ、内周
に雌ネジが形成された締め付けリング32によってケー
スホルダ31に取付けられる。これにより、ろ過材収納
ケース3の内部及び吸気口からマスク本体2の内部を通
り、排気口に達する空気流通路が形成される。図5に示
すように、ろ過材収納ケース3の内部に、従来の防塵マ
スクにおける静電フィルタあるいはメカニカルフィルタ
と同様のろ過材9が収納されている。さらに、ろ過材9
の内側においてマスク本体2の吸気口2aに吸気弁10
が取付けられる。そして、マスク着用者の吸気によって
吸気弁10が開き、ろ過材収納ケース3の先端から取り
込まれた外気はろ過材9を通過してマスク本体2の内部
に達するようになっている。
け部4は中空筒体であって、その上面は直径23mm程度
の排気口2bを介してマスク本体2の内部に連通してお
り、その下面に排気弁座5が装着される。また、センサ
取り付け部4の前方に分岐管路11が形成され、この分
岐管路11の先端にセンサ収納部6が接続される。な
お、センサ取り付け部4の内周にはパッキング12が装
着され、マスク本体2とセンサ取り付け部4の接続部の
気密性が保持されるようになっている。
に、放射状の補強棒5aを有する。また、排気弁座5の
外側に、センサ取り付け部4の下面を塞ぐように排気弁
13が装着され、常態ではその周縁が排気弁座5に当接
されて、排気弁座5の円心部分に排気弁13の弁軸13
aが挿入される。そして、マスク着用者が息を吐き出す
と、排気弁13の周縁が排気弁座5から離れて排気弁1
3が開き、排気が行われると共に、排気の一部が分岐管
路11を通ってセンサ収納部6に達することになる。さ
らに、排気弁座5の下方に、その周壁に多数の窓孔14
を有する排気弁蓋15が開閉自在に装着され、これによ
り排気弁13が保護される。
管路11に接続される基端部ケース16と、基端部ケー
ス16の内周にその軸方向に摺動可能に嵌合される先端
部ケース17とから成る。
との接続部を除いて閉塞され、基端面の中心部に環状リ
ブ18が形成される。また、基端部ケース16の先端縁
内面には、先端部ケース17の脱落を防ぐケース止め突
起22が形成される。さらに、基端部ケース16の外周
には、内面に雌ネジが刻設されたネジ付きリング19が
回動自在に嵌合される。そして、ネジ付きリング19の
内周に沿って突条20が形成されると共に、突条20を
挟む両側において基端部ケース16の外周に形成された
嵌合溝27にそれぞれ止め輪21が嵌合され、これによ
り、ネジ付きリング19の軸方向の移動が規制される。
の径より小さくなっており、小径の基端部が基端部ケー
ス16の内部に嵌合される。なお、先端部ケース17の
基端部の外周囲には、気密性を保つためにOリング23
が装着される。また、先端部ケース17の基端部の外面
には、基端部ケース16のケース止め突起22が摺動自
在に係合される凹溝24が軸方向に沿って形成される。
さらに、先端部ケース17の大径の先端部外周に、ネジ
付きリング19の雌ネジに螺合する雄ネジが形成され
る。このため、図4右半部に示すように、ネジ付きリン
グ19を回動すると、先端部ケース17が基端部ケース
16に対して軸方向に摺動し、センサ収納部6の長さが
変化することになる。
ー25が装着されて閉塞される。ケースカバー25の中
央には空気流通孔26が穿設され、この空気流通孔26
を通してセンサ収納部6の内部と外界とが連通される。
また、空気流通孔26の外面に笛7が取付けられ、空気
流通孔26を空気が流通すると、笛7が鳴るようになっ
ている。ケースカバー25の内側にはダイアフラム28
が配設され、その周縁部がケースカバー25と先端部カ
バー17とで挟持される。また、ダイアフラム28の内
面にはバネ固定板29が取付けられ、バネ固定板29の
内面周縁に断面コ字状のバネ挿入突起29aが形成され
る。バネ固定板29と基端部ケース16との間にコイル
バネ30が介在される。コイルバネ30の基端は環状リ
ブ18の内側に係合されると共に、先端はバネ固定板2
9のバネ挿入突起29aに挿入される。そして、コイル
バネ30は、その弾発力によってダイアフラム28を空
気流通孔26に向けて付勢している。
カバー17及びネジ付きリング19はコイルバネ30の
バネ圧を調節する調節装置を構成する。すなわち、セン
サ収納部6の長さを短くしてコイルバネ30を圧縮する
と、コイルバネ30がダイアフラム28を空気流通孔2
6に向けて押圧する圧力が強くなり、センサ収納部6の
長さを長くすると、コイルバネ30がダイアフラム28
を押圧する圧力が弱くなる。
と、コイルバネ30とが圧力変動センサを構成する。す
なわち、ダイアフラム28は、常態ではその中央部がコ
イルバネ30に押されて空気流通孔26を塞いでいる
が、センサ収納部6の内部の圧力が低下すると、設定さ
れたコイルバネ30のバネ圧に応じた圧力でこれに反応
して内側に凹み、空気流通孔26から離れるようになっ
ている。そして、ダイアフラム28が空気流通孔26か
ら離れると、空気流通孔26を通して空気が流通し、そ
の外側に取り付けられた笛7が鳴る。
1内部の圧力の変化を説明すると、吸気の際は防塵マス
ク1の内部の圧力が低下する。また、排気の際は防塵マ
スク1内部の圧力が上昇する。そして、ろ過材9に粉塵
が捕集されるにしたがって、吸気の際にろ過材9を通過
する空気に対する抵抗が大きくなり、吸気及び排気の際
の防塵マスク1内の圧力の変化量が大きくなる。
28は、吸気によって防塵マスク1内の圧力が陰圧にな
ると、防塵マスク1の内側に凹み、空気流通孔26を空
気が通過して笛7が鳴る。その後、コイルバネ30の荷
重でダイアフラム28は元の位置に戻るので、空気流通
孔26を空気が通過して笛7が鳴り、空気流通孔26を
塞ぐ。ダイアフラム28は内側からコイルバネ30で押
圧されて、防塵マスク1の内外の圧力差がコイルバネ3
0の押圧力とダイアフラム28の変形力との差より小さ
い場合は、ダイアフラム28が空気流通孔26から離れ
ることはない。
定であるため、ろ過材9の目詰まりの程度とダイアフラ
ム28が移動する圧力との相関関係は常に一定である。
しかし、人間の呼吸量には個人差があるため、ろ過材9
の目詰まりが同じであっても、防塵マスク1内部の圧力
の変動は異なり、ダイアフラム28が移動したりしなか
ったりする。
グ19を回動してコイルバネ30の支点間隔を変え、こ
れによってコイルバネ30のバネ圧を変えてダイアフラ
ム28が空気流通孔26から離れる圧力を調節する。図
4の左半部に示すように、コイルバネ30を長くすると
ダイアフラム28を押圧する力が弱くなり、内部圧力の
低下が少なくてもダイアフラム28が移動する。また、
図4の右半部に示すように、コイルバネ30を短くする
とダイアフラム28を押圧する力が強くなって、内外の
圧力差が大きくならないとダイアフラム28が移動しな
い。すなわち、呼吸量の少ない人が着用する場合は、コ
イルバネ30を長くしておき、呼吸量が多い人の場合
は、コイルバネを短くしておくと、同じ目詰まり程度で
ダイアフラム28が移動して笛7が鳴ることになる。
る。一般に人間が息苦しいと感ずる通気抵抗は、定常流
30l/min で測定したとき約10mmH2 Oを示す。図
6に示すように、予めこの通気抵抗になるよう設定され
た抵抗板33を、マスク本体2の一方のケースホルダー
31に、ろ過材収納ケース3に代えて装着する。他方の
ケースホルダー31にはメクラ蓋34を取付けて塞いで
おく。この防塵マスク1を装着して、なるべく大きく且
つ速く呼吸し、バネ付きリング19を回動しながら笛7
の音を聞く。そして、笛7が鳴り易い位置と鳴り難い位
置との境界部をコイルバネ30の長さとして設定する。
に設定することが可能である。また、笛7、ダイアフラ
ム28、コイルバネ30等を設けたセンサ収納部6は常
時マスク本体2に装着しておいても良いし、ろ過材9の
交換時期を判定する場合にのみ装着しても良い。そし
て、判定の結果、笛7が鳴ったら新しいろ過材9と交換
し、鳴らなかったらその後も使用を続けることができ
る。
用いること無く、ろ過材の交換時期を手軽に知ることが
可能であり、このため、ろ過材を有効に使用することが
できて経済的である。また、笛が鳴ってろ過材交換時期
を知らせる時の内部圧力を任意に調節することができる
ので、着用者の呼吸量の個人差による影響を排除してろ
過材の交換時期を正確に知ることが可能である。
移動して笛が鳴る圧力を簡単に調節することができる。
塵マスクの要部断面図
ンサ付き防塵マスクの要部断面図
マスクの全体斜視図
Claims (2)
- 【請求項1】 吸気口にろ過材を設置してなる防塵マス
クにおいて、マスク本体に、マスク本体内部と外界とを
連通する空気流通孔を穿設し、該空気流通孔の外面に笛
を取付け、前記空気流通孔の内側に、ダイアフラムと、
該ダイアフラムの内側に配設されてこれを前記空気流通
孔に向けて付勢するバネと、該バネの圧力を調節する調
節手段とから成る圧力変動センサを設け、前記ダイアフ
ラムは、常態において前記コイルバネに押圧されて前記
空気流通孔を塞ぐと共に、前記マスク本体内部の圧力の
低下によって空気流通孔から離れるものであることを特
徴とする圧力変動センサ付き防塵マスク。 - 【請求項2】 前記バネは、先端が前記ダイアフラムに
当接するコイルバネであり、前記調節手段は、前記ダイ
アフラムを介してバネの先端に当接する先端部カバー
と、前記バネの末端に当接する基端部カバーと、前記先
端部カバー及び基端部カバーの一方に回動自在に取り付
けられると共に、他方に螺合されるネジ付きリングとか
ら成る請求項1に記載された圧力変動センサ付き防塵マ
スク。
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JP20545496A JP3780426B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 圧力変動センサ付き防塵マスク |
Applications Claiming Priority (1)
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JP20545496A JP3780426B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 圧力変動センサ付き防塵マスク |
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JPH1028744A true JPH1028744A (ja) | 1998-02-03 |
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---|---|---|---|
JP20545496A Expired - Fee Related JP3780426B2 (ja) | 1996-07-17 | 1996-07-17 | 圧力変動センサ付き防塵マスク |
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1996
- 1996-07-17 JP JP20545496A patent/JP3780426B2/ja not_active Expired - Fee Related
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