JPH10276097A - 符号化装置および方法、並びに復号装置および方法 - Google Patents

符号化装置および方法、並びに復号装置および方法

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JPH10276097A
JPH10276097A JP7980297A JP7980297A JPH10276097A JP H10276097 A JPH10276097 A JP H10276097A JP 7980297 A JP7980297 A JP 7980297A JP 7980297 A JP7980297 A JP 7980297A JP H10276097 A JPH10276097 A JP H10276097A
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信禎 宮原
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陽一 矢ヶ崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最適な組み合わせを指定し、高能率の符号化
を行うことができるようにする。 【解決手段】 スイッチSW1,SW2により、H.2
61/3モードによる量子化、または、設定器132に
よる量子化行列の設定後、量子化器122によるMPE
G1/2型の量子化のいずれかが選択され、スイッチS
W21,SW22により、H.261/3モードでの逆
量子化器123、ミスマッチ制御器141、クリッピン
グ器143による符号化処理、または、MPEG1モー
ドでの逆量子化器124、ミスマッチ制御器151、ク
リッピング器152による符号化処理、または、MPE
G2モードでの逆量子化器125、クリッピング器15
3、ミスマッチ制御器154による符号化処理のいずれ
かが選択され、実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化装置および
方法、並びに復号装置および方法に関し、例えば、複数
の量子化および逆量子化の方法、量子化行列の利用方
法、IDCTミスマッチの対策方法等を用意し、最適な
方法を組み合わせることにより、高能率の符号化および
復号を行うようにした符号化装置および方法、並びに復
号装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、テレビ会議システム、テレビ電
話システムなどのように、動画像信号を遠隔地に伝送す
るシステムにおいては、伝送路を効率良く利用するた
め、映像信号のライン相関やフレーム間相関を利用し
て、画像信号を圧縮符号化するようになされている。
【0003】動画像の高能率符号化方法の代表的なもの
として、MPEG(蓄積用動画像符号化)方式がある。
これには、ISO/IEC JTC1/SC29/WG11にて議論され標準案
として提案されたMPEG1、MPEG2、現在議論さ
れているMPEG4等があり、主に動き補償予測符号化
とDCT(Discrete Cosine Transform)符号化を組み
合わせたハイブリッド方式が採用されている。
【0004】以下では、MPEG4のVM6.0(ISO/
IEC JTC1/SC29/WG11 MPEG96/N1582Sevilla, February 1
996)を例にし、説明を行なう。
【0005】図13、図14を用いて従来の動画像符号
化方法、および復号方法について説明する。図13は符
号化器を、図14は復号器の構成例を示している。動き
ベクトル検出器101は、フレームメモリ102に保存
された入力画像から、動きベクトルvを検出する。動き
ベクトルの検出法としては、通常、16画素×16画素
のブロック単位でのブロックマッチングが行われる。ま
た、より高い精度を実現するために、半画素単位のマッ
チングが行われる。
【0006】動き補償器103は図示せぬフレームメモ
リを備え、現在、符号化すべき画像の各位置の画素値
を、すでに符号化/復号が終了し、このフレームメモリ
に保存されている画像から予測する。時刻tに入力され
た画像上の位置(i,j)における画素値I[i,j,
t]の予測値I2[i,j,t]は、この位置に対応す
る動きベクトルをv=(vx(i,j,t),vy
(i,j,t))を用いて、次式のように決定される。
【0007】 I2[i,j,t]= (I[i2,j2,t−T]+I[i2+1,j2,t−T]+I[i2,j2+ 1,t−T]+I[i2+1,j2+1,t−T])/4 i2=int(i+vx(i,j,t)T) j2=int(j+vy(i,j,t)T) ・・・(式1)
【0008】ここで、Tは、現在予測を行っている画像
Iが入力された時刻と、フレームメモリ上にある画像が
入力された時刻の差であり、式(1)の右辺のI
[i2,j2,t−T],I[i2+1,j2,t−T],
I[i2,j2+1,t−T],I[i2+1,j2+1,
t−T]は、図示せぬフレームメモリ上の画素値を表わ
す。また、int(x)はxを越えない最大の整数値を
表している。
【0009】加算器104は、現在符号化すべき画素の
値と、動き補償器103によって算出された予測値との
差分を計算する。DCT(Descrete Cosine Transfor
m)器105は、差分値で構成された8画素×8画素の
ブロックに対して2次元DCTを施す。
【0010】次に、DCT器105によって得られたD
CT係数cに対して、適当なステップサイズQを用いて
式(2)に象徴される量子化処理を行う。
【0011】C2=int(C/Q) ・・・(式2)
【0012】この量子化を行う処理方法は実際には二通
り用意されており、フラグQ_modeと連動したスイッチS
W1,SW2によって切り替えられる。フラグQ_mode
は、量子化等を行う際の処理方法の組み合わせを示して
おり、H.261あるいはH.263(以下、H.26
1/3と示す)のモード、MPEG1あるいはMPEG
2(以下、MPEG1/2と示す)のモードのいずれか
が、何らかの方法によってあらかじめ設定されている。
H.261/3モードにおいては量子化器121でH.
261/3型の量子化が行われる。MPEG1/2モー
ドにおいては、MPEG1/2型の量子化行列がMPE
G1/2型のQ行列の設定器(以下では、適宜、設定器
と略記する)132で設定された後、量子化器122で
MPEG1/2型の量子化が行われる。それぞれの量子
化の処理方法および量子化行列の詳細については、後述
する。
【0013】量子化の施されたDCT係数は、可変長符
号化器109、および逆量子化器123または逆量子化
器124に供給される。逆量子化器123,124で
も、量子化器で用いられたのと同じステップサイズによ
り、次式(3)に象徴される逆量子化処理が行われる。
【0014】C3=C2×Q ・・・(式3)
【0015】この逆量子化を行う処理方法も実際には二
通り用意されており、フラグQ_modeと連動したスイッチ
SW3,SW4によって切り替えられる。H.261/
3モードにおいては、逆量子化器123でH.261/
3型の逆量子化が行われ、ミスマッチ制御器141でD
CT係数を奇数化するミスマッチ制御が行われた後、ク
リッピング器143によってDCT係数がクリッピング
される。MPEG1/2モードにおいては、124の逆
量子化器でMPEG1/2型の逆量子化が行われた後、
クリッピング器143によってDCT係数がクリッピン
グされる。それぞれの逆量子化の処理方法およびミスマ
ッチの制御方法の詳細については、後述する。
【0016】逆量子化されクリッピングが施されたデー
タは、IDCT(Inverse DCT)器106によって逆D
CTが行われ、画素値の差分値が復元される。
【0017】この差分値は、加算器110によって動き
補償器103から出力される予測値と加算されて画素値
のデータとなり、動き補償器103に送られて動き補償
器103が備える図示せぬフレームメモリに保存され
る。
【0018】可変長符号化器109は、量子化器121
あるいは量子化器122によって得られた量子化された
DCT係数、動きベクトル検出器101によって得られ
た動きベクトルv、および何らかの方法によって設定さ
れたフラグQ_modeに対して可変長符号化処理を施し、符
号化ビット列を出力する。
【0019】一方、図14に示した復号器においては、
はじめに逆可変長符号化器209によって符号化器(図
13)における可変長符号化器109の逆処理が施さ
れ、符号化ビット列から、量子化が施されたDCT係
数、動きベクトルv、およびフラグQ_modeを復元する。
フラグQ_modeは連動したスイッチSW11,SW12を
作動させ、得られたDCT係数は逆量子化器223,ま
たは設定器232を介して逆量子化器224に、動きベ
クトルvは動き補償器203にそれぞれ供給される。
【0020】逆量子化を行う処理方法も実際には二通り
用意されており、フラグQ_modeと連動したスイッチSW
11,SW12によって切り替えられる。H.261/
3モードにおいては量子化器223でH.261/3型
の逆量子化が行われ、ミスマッチ制御器241でDCT
係数を奇数化するミスマッチ制御が行われた後、クリッ
ピング器243によってDCT係数がクリッピングされ
る。MPEG1/2モードにおいては、MPEG1/2
型の量子化行列が設定器232で設定された後、逆量子
化器224でMPEG1/2型の逆量子化が行われ、ク
リッピング器244によってDCT係数がクリッピング
される。なお、双方のモードで用いられる処理器群は、
図13に示した符号化器のものと同一のものを用いるこ
とができる。
【0021】また、IDCT器206も図13に示した
符号化器のIDCT器106と同一のものであり、ID
CTが施されて画素値の差分値が復元される。
【0022】この差分値は、加算器210によって、動
き補償器203によってすでに生成されている予測値と
加算されて画素値のデータとなり、図13に示した符号
化器への入力画像に対応する画像が再構成される。復号
された画像の各画素値は、予測画像を生成するために、
動き補償器203に備えられた図示せぬフレームメモリ
に保存される。
【0023】動き補償器203は、図13に示した符号
化器の動き補償器103と同一のものであり、逆可変長
符号化器209によって得られた動きベクトルv、およ
びすでにこの動き補償器203が備える図示せぬフレー
ムメモリに保存されている画像を用いて、現在復号すべ
き画像の各画素値の予測を行う。
【0024】通常は、上記予測値との差分を符号化する
画像間符号化(INTER coding)を行なう。しかし、現在
符号化すべき画素の値と動き補償器103によって算出
された予測値との差分が大きい場合、符号化ビット量が
多くなることを防ぐために、以下に示す画像内符号化
(INTRA coding)を行なう場合もある。すなわち、ブロ
ック内の各画素値について、差分をとらずにそのままD
CT器105に送り、その画素値に対して符号化を行な
う。
【0025】以下では、量子化器として用意されている
二通りの量子化および逆量子化の処理方法について説明
する。
【0026】H.261/3型の量子化は、例えば図1
5に示したように、量子化後に0となる範囲が量子化幅
に比べて広く設けられているような量子化である(dead
zoneの有る量子化)。VM6.0では次式(4)のよ
うに行われ、COFはDCT係数、LEVELは量子化
後のDCT係数の絶対値、QPは量子化ステップサイ
ズ、QCOFは量子化後のDCT係数を表わす。
【0027】 For INTRA:LEVEL=|COF|/(2×QP) For INTER:LEVEL=(|COF|−QP/2)/(2×QP) QCOF=sign(COF)×LEVEL ・・・(式4)
【0028】H.261/3型の逆量子化は、次式
(5)のように行われる。COF2は逆量子化後のDC
T係数を表わす。
【0029】 if LEVEL=0:|COF2|=0 if LEVEL≠0:|COF2|=2×QP×LEVEL+QP COF2=sign(COF)×|COF2| ・・・(式5)
【0030】MPEG1/2型の量子化は、例えば図1
6に示したように、量子化後に0となる範囲が量子化幅
と同一であるような量子化である(dead zoneの無い量
子化)。VM6.0では次式(6)のように行われ、定
数q,pは現時点でp=3,q=4となっている。
【0031】 For INTRA:QCOF=(COF+sign(COF)×((p×Q P)//q)/(2×QP) For INTER:QCOF=COF/(2×QP) ・・・(式6)
【0032】MPEG1/2型の量子化は、次式(7)
のように行われる。COF2は逆量子化後のDCT係数
を表わす。
【0033】 For INTRA:COF2=|QCOF|×2×QP For INTER:COF2=(|QCOF|×2+sign(QCOF) )×QP ・・・(式7)
【0034】但し、H.261/3型の量子化における
INTRAの直流成分と、MPEG1/2型の量子化におけ
る直流成分については、次式のように量子化される。dc
は直流成分のDCT係数、QDCはその量子化後の値を
示す。
【0035】QDC=dc//8 ・・・(式8)
【0036】この逆量子化は次式のように行われ、dc
2は逆量子化後の直流成分のDCT係数を表わす。
【0037】dc2=QDC×8 ・・・(式9)
【0038】DCT係数の量子化を行う際、例えば低周
波成分に比べると重要な情報を持たないと見られる高周
波成分をより多く無為化するために、量子化行列を設定
して各係数の重みを調整することができる。この量子化
行列は、例えば図17に示すような縦横8要素の行列で
あり、図17(A)に示した画像内符号化と図17
(B)に示した画像間符号化とでは異なる行列が設定さ
れるのが普通である。量子化行列を用いる場合、VM
6.0では次式(10)のようにDCT係数が処理され
る。COF[i][j]はDCT係数のi行j列番目の
成分、w[i][j]は量子化行列のi行j列番目の重
み係数、COF2[i][j]は量子化行列による重み
調整を行った後のi行j列番目のDCT係数を表わす。
【0039】 COF[i][j]=(16×COF[i][j])//w[i][j] ・・・(式10)
【0040】量子化行列を用いた場合には、逆量子化後
の係数を例えば次式(11)のように再調整する必要が
ある。COF3[i][j]は再調整後のi行j列番目
のDCT係数を表わす。
【0041】 COF3[i][j]=COF2[i][j]×w[i][j]/16 ・・・(式11)
【0042】エンコーダ側とデコーダ側とでIDCT器
の精度や丸めの方法が異なる場合、符号化を行うにつれ
て不整合(ミスマッチ)が生じ、次第にその誤差が視覚
的に感知されるようになる。この問題を防ぐために、I
DCTを行う前にミスマッチ対策が行われ、その対策方
法として以下に示す二通りの処理方法がよく用いられて
いる。一方はDCT係数を奇数化することによるミスマ
ッチ対策で、例えば次式(12)のように行われる。C
OFmはミスマッチ対策後のDCT係数を表わす。
【0043】 if COF2 is odd:|COFm|=|COF2| if COF2 is even:|COFm|=|COF2|−1 COFm=sign(COF2)×|COFm| ・・・(式12)
【0044】他方はDCT係数の最も高周波成分を操作
するミスマッチ対策で、DCT係数の奇数化によるミス
マッチ対策よりも効率が良く、画質の劣化も少ない。縦
横8要素のDCT係数のブロックについては、DCT係
数の7行7列番目の成分、つまり(7,7)要素を次式
のようにtoggleする。sumはDCT係数の和、COF
m[7][7]はミスマッチ対策後のDCT係数の
(7,7)要素を表わす。
【0045】
【数1】
【0046】なお、逆量子化された係数はIDCTの前
でクリッピングされ、VM6.0ではその制限される範
囲は[−2048:2047]である。
【0047】次に、従来例におけるシンタックスを説明
する。以下MPEG4 VM(Verification Model)を
例にし、説明する。
【0048】図18に符号化ビット列の構成を示す。V
S(Video Session Class)は一つ又は複数のVO(Vid
eo Object Class)から構成される、符号化ビット列の
集合である。VSのシンタックスを図19に示す。
【0049】図20にVO(Video Object Class)のシ
ンタックスを示す。VOは画像全体または画像中の一部
の物体の符号化ビット列である。
【0050】VOL(Video Object Layer Class)はス
ケーラビリティのためのクラスである。VOLのシンタ
ックスを図21、図22に示す。VOLはvideo_object
_layer_idに示される番号によって識別される。例え
ば、video_object_layer_id=0であるVOL0は下位レ
イヤであり、例えばvideo_object_layer_id=1である。
VOL1は上位レイヤである。スケーラブルのレイヤの
数は任意で良い。
【0051】また、video_object_layer_quant_type
は、量子化等を行なう際に用いる処理方法の組合せのモ
ードを示すフラグである。
【0052】図23乃至図26にVOP(Video Object
Plane Class)のシンタックスを示す。VOP_widthおよ
びVOP_heightはそのVOPの大きさを示すフラグであ
る。
【0053】図27はIおよびPピクチャ(VOP)に
おけるマクロブロック(MacroblockLayer)のシンタッ
クスを示している。CODはこれ以後そのマクロブロッ
クのデータが存在するかどうかを示すフラグである。C
OD=1の場合、これ以後、そのマクロブロックのデー
タが存在しないことを示す(即ちスキップマクロブロッ
ク)。COD=0の場合、さらにフラグが伝送される。
MCBPCはそのマクロブロックのタイプを示すフラグ
で、これに従って所定のフラグおよびデータが伝送され
る。
【0054】図28はBピクチャ(VOP)におけるマ
クロブロック(Macroblock Layer)のシンタックスを示
している。もし、最も最近に復号されたIまたはPVO
Pの対応するマクロブロックがスキップマクロブロック
であった場合(COD=1)、BVOPにおけるそのマ
クロブロックもスキップマクロブロックとなる。MOD
BはBVOPにおいてマクロブロックのタイプを示すフ
ラグである。MODBの可変長符号を図29に示す。M
ODB=0の場合、それ以上マクロブロックのデータが
存在しないことを示す。MODB=10の場合、CBP
Bは伝送されず、MBTYPEが伝送される。MODB
=11の場合、CBPBおよびMBTYPEが伝送され
る。
【0055】CBPBは6ビットのフラグでマクロブロ
ック中の各ブロックにDCT係数が存在するかどうかを
示すフラグである。CBPBが伝送されない場合、CB
PBは0であると解釈され、そのマクロブロックではD
CT係数は伝送されない。MBTYPEはBピクチャに
おける各マクロブロックの予測モードを示すフラグで、
これに従って所定のフラグおよびデータが伝送される。
【0056】量子化等を中心として、従来例における処
理の流れを詳しく説明するため、図30、図31に、従
来例における処理の流れと符号化ビット列の生成法およ
び解読法の一例を示す。図30に示したフローチャート
は、エンコーダの量子化およびミスマッチ制御部分を示
し、図31に示したフローチャートは、デコーダのミス
マッチ制御および逆量子化部分を示している。
【0057】図30のフローチャートを参照して、エン
コーダの量子化およびミスマッチ制御部分における処理
の流れと符号化ビット列の生成法を説明する。まず、ス
テップS1において、何らかの評価基準を用いて、H.
261/3,MPEG1/2のどちらのモードで量子化
等を行なうかを決める。あるいはエンコードする際に、
あらかじめどのモードの量子化等を行なうかの指定がな
されていても良い。次に、DCT演算を行なって求めた
縦横8要素のDCT係数の各ブロックに対して、各モー
ドに応じて以下のように量子化行列の利用方法を設定
し、量子化および逆量子化の方法を選択し、IDCTミ
スマッチの対策方法を選択する。
【0058】H.261/3モードの場合は、ステップ
S2において、量子化器121により、縦横8要素のD
CT係数の各ブロックに対してH.261/3型の量子
化が行われ、逆量子化器123により、逆量子化が行わ
れる。その後、ステップS3に進み、ミスマッチ制御器
141により、DCT係数を奇数化するミスマッチ制御
が行われ、ステップS4において、クリッピング器14
3によりDCT係数のクリッピングが行われる。このモ
ードの場合には、量子化行列は利用しないため、量子化
行列は設定されずに量子化および逆量子化が行なわれ
る。このモードが選ばれた場合には、ステップS5にお
いて、Video Object Layer Classのvideo_object_layer
_quant_typeのフラグは"0"に設定され、符号化される。
【0059】一方、MPEG1/2モードの場合は、ス
テップS6に進み、設定器132により、縦横8要素の
DCT係数の各ブロックに対してまずMPEG1/2型
の量子化行列が設定される。ここで設定される量子化行
列は、画像内符号化と画像間符号化とでは異なる。ま
た、あらかじめ用意されている量子化行列以外の行列を
新たに設定して用いても良いが、その場合には、Video
Object Layer Classのload_intra_quant_mat、あるいは
load_nonintra_quant_matのフラグをONにし、新たに設
定した量子化行列の64個の要素をintra_quant_mat[6
4]あるいはnonintra_quant_mat[64]として符号化する。
【0060】その後、ステップS7において、量子化器
122により、ステップS6において設定器132によ
り設定された量子化行列を用いてMPEG1/2型の量
子化が行われ、逆量子化器124により、逆量子化が行
われる。次に、ステップS8に進み、クリッピング器1
44により、DCT係数のクリッピングが行われる。こ
こでは、ミスマッチ制御は行なわれないことに注意され
たい。このモードが選ばれた場合には、ステップS9に
おいて、Video Object Layer Classのvideo_object_lay
er_quant_typeのフラグは"1"に設定され、符号化され
る。
【0061】次に、図31に示したフローチャートを参
照して、デコーダのミスマッチ制御および逆量子化部分
における処理の流れと符号化ビット列の解読法を説明す
る。最初に、ステップS11において、図13に示した
エンコーダによって符号化された符号化ビット列のう
ち、Video Object Layer Classのvideo_object_layer_q
uant_typeのフラグを解読することによって、エンコー
ダ側で用いたモードを検出し、エンコーダ側のモードに
対応するように逆量子化等の処理を行なう。例えば、vi
deo_object_layer_quant_type=="0"("=="は、左辺と右
辺の値が等しいことを意味する)の場合にはH.261
/3モード、そうでない場合にはMPEG1/2モード
とみなして処理を行なう。
【0062】H.261/3モードの場合は、ステップ
S12に進み、この場合、量子化行列は利用しないた
め、量子化行列は設定されずに逆量子化が行なわれる。
即ち、復号された縦横8要素のDCT係数の各ブロック
に対して、まず逆量子化器223により、H.261/
3型の逆量子化が行われる。その後、ステップS13に
おいて、ミスマッチ制御部241により、DCT係数を
奇数化するミスマッチ制御が行われる。次に、ステップ
S14に進み、クリッピング器243により、DCT係
数のクリッピングが行われる。
【0063】一方、MPEG1/2モードの場合は、ス
テップS15において、復号された縦横8要素のDCT
係数の各ブロックに対して、まず設定器232によりM
PEG1/2型の量子化行列が設定される。ここで設定
される量子化行列は、画像内符号化と画像間符号化とで
は異なる。また、例えばVideo Object Layer Classのlo
ad_intra_quant_mat、あるいはload_nonintra_quant_ma
tのフラグがONになっている場合には、あらかじめ用意
されている量子化行列以外を設定するために、例えば、
intra_quant_mat[64]あるいはnonintra_quant_mat[64]
として符号化された量子化行列の64個の要素を復号し
て用いる等の処理を行なわなければならない。その後、
ステップS16に進み、逆量子化器224により、ステ
ップS15において設定された量子化行列を用いてMP
EG1/2型の逆量子化が行われ、ステップS17にお
いて、クリッピング器244によりDCT係数のクリッ
ピングが行われる。エンコーダの場合と同様、ミスマッ
チ制御は行なわれないことに注意されたい。
【0064】以上、MPEG方式について説明したが、
この他にも様々な動画像の高能率符号化方法が標準化さ
れている。例えば、ITU−Tでは主に通信用の符号化
方式として、H.261やH.263という方式を規定
している。このH.261やH.263も基本的にはM
PEG方式と同様に動き補償予測符号化とDCT変換符
号化を組み合わせたものであり、ヘッダ情報などの詳細
は異なるが、符号化装置や復号装置は同様の構成とな
る。
【0065】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
MPEG1、MPEG2、H.261、H.263等の
動画像の高能率符号化方法では、量子化および逆量子化
の方法、量子化行列の利用方法、IDCTミスマッチの
対策方法等としてそれぞれ異なる方法が指定されてお
り、その他の方法を用いることは許されていなかった。
【0066】MPEG4においては、1997年3月7
日の時点で、これらの既存の動画像の高能率符号化方法
との互換性をどのようにするかについては特にまとめら
れていない。そのため、MPEG4のVM(Verificati
on Model)やWD(WorkingDraft)の規定では、量子化
および逆量子化の方法、量子化行列の利用方法、IDC
Tミスマッチの対策方法等が、暫定的に複数用意されて
いる。符号化および復号する場合には、これらの方法の
中で決められた方法の組合せのモードを用いなければな
らず、規定されている組合せ自体も充分ではなかった。
【0067】ここで、MPEG4のVM6.0(ISO/IE
C JTC1/SC29/WG11 MPEG96/N1582 Sevilla,February 199
6)や、WD1.0(ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 MPEG96/N
1470Maceio,Nov.1996)で規定されている符号化および
復号方法のうち、量子化およびミスマッチ制御の部分を
簡単に説明する。H.261、あるいはH.263(以
下、H.261/3と示す)のモードで符号化および復
号する場合には、量子化および逆量子化の方法、量子化
行列の利用方法、IDCTミスマッチの対策方法が全て
指定される。MPEG1あるいはMPEG2(以下、M
PEG1/2と示す)のモードで符号化および復号する
場合には、量子化および逆量子化の方法、量子化行列の
利用方法は指定されるが、IDCTミスマッチの対策方
法は指定されない。
【0068】このように、従来の動画像の高能率符号化
方法では、既存の動画像の高能率符号化方法との互換性
が充分に取られていない課題があった。
【0069】また、量子化および逆量子化の方法、量子
化行列の利用方法、IDCTミスマッチの対策方法等
で、最適な方法の組合せを指定して、より高能率の符号
化および復号を行なうこともできない課題があった。
【0070】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、既存の動画像の高能率符号化方法との互換
性を取ることができるようにするものである。
【0071】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の符号化
装置は、データを符号化する符号化装置であって、デー
タを複数の方法で量子化する量子化手段と、量子化手段
の出力を複数の方法で逆量子化する逆量子化手段と、量
子化手段および逆量子化手段で用いる量子化行列を設定
する設定手段と、逆量子化手段の出力に対して複数の方
法でIDCTミスマッチ対策を施すミスマッチ対策手段
と、量子化手段がデータを量子化する方法の任意のもの
と、逆量子化手段が量子化手段の出力を逆量子化する方
法の任意のものと、ミスマッチ対策手段が逆量子化手段
の出力に対してIDCTミスマッチ対策を施す方法の任
意のものと、量子化手段および逆量子化手段が量子化行
列を使用する任意の方法とを組み合わせてデータを符号
化する方法を制御する制御手段とを備えることを特徴と
する。
【0072】請求項2に記載の符号化方法は、 データ
を符号化する符号化方法であって、データを複数の方法
で量子化するステップと、量子化されたデータを複数の
方法で逆量子化するステップと、量子化および逆量子化
を行うときに用いる量子化行列を設定するステップと、
逆量子化されたデータに対して複数の方法でIDCTミ
スマッチ対策を施すステップと、データを量子化する方
法の任意のものと、量子化されたデータを逆量子化する
方法の任意のものと、逆量子化されたデータに対してI
DCTミスマッチ対策を施す方法の任意のものと、デー
タを量子化するとき、および量子化されたデータを逆量
子化するときに量子化行列を使用する任意の方法とを組
み合わせてデータを符号化する方法を制御するステップ
とを備えることを特徴とする。
【0073】請求項3に記載の復号装置は、データを復
号する復号装置であって、データを複数の方法で逆量子
化する逆量子化手段と、逆量子化手段で用いる量子化行
列を設定する設定手段と、逆量子化手段の出力に対して
複数の方法でIDCTミスマッチ対策を施すミスマッチ
対策手段と、逆量子化手段がデータを逆量子化する方法
の任意のものと、ミスマッチ対策手段が逆量子化手段の
出力に対してIDCTミスマッチ対策を施す方法の任意
のものと、逆量子化手段が量子化行列を使用する任意の
方法を組み合わせてデータを復号する方法を制御する制
御手段とを備えることを特徴とする。
【0074】請求項4に記載の復号方法は、データを復
号する復号方法であって、データを複数の方法で逆量子
化するステップと、データを逆量子化するとき用いる量
子化行列を設定するステップと、逆量子化されたデータ
に対して複数の方法でIDCTミスマッチ対策を施すス
テップと、データを逆量子化する方法の任意のものと、
逆量子化されたデータに対してIDCTミスマッチ対策
を施す方法の任意のものと、データを逆量子化するとき
に量子化行列を使用する任意の方法を組み合わせてデー
タを復号する方法を制御するステップとを備えることを
特徴とする。
【0075】請求項5に記載の復号装置は、データを復
号する復号装置であって、データを複数の方法で逆量子
化する逆量子化手段と、逆量子化手段で用いる量子化行
列を設定する設定手段と、逆量子化手段の出力に対して
所定の方法でIDCTミスマッチ対策を施すミスマッチ
対策手段と、逆量子化手段がデータを逆量子化する方法
の任意のものと、逆量子化手段が量子化行列を使用する
任意の方法を組み合わせてデータを復号する方法を制御
する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0076】請求項6に記載の復号方法は、データを復
号する復号方法であって、データを複数の方法で逆量子
化するステップと、データを逆量子化するとき用いる量
子化行列を設定するステップと、逆量子化されたデータ
に対して所定の方法でIDCTミスマッチ対策を施すス
テップと、データを逆量子化する方法の任意のものと、
データを逆量子化するときに量子化行列を使用する任意
の方法を組み合わせてデータを復号する方法を制御する
ステップとを備えることを特徴とする。
【0077】請求項1に記載の符号化装置においては、
量子化手段が、データを複数の方法で量子化し、逆量子
化手段が、量子化手段の出力を複数の方法で逆量子化
し、設定手段が、量子化手段および逆量子化手段で用い
る量子化行列を設定し、ミスマッチ対策手段が、逆量子
化手段の出力に対して複数の方法でIDCTミスマッチ
対策を施し、制御手段が、量子化手段がデータを量子化
する方法の任意のものと、逆量子化手段が量子化手段の
出力を逆量子化する方法の任意のものと、ミスマッチ対
策手段が逆量子化手段の出力に対してIDCTミスマッ
チ対策を施す方法の任意のものと、量子化手段および逆
量子化手段が量子化行列を使用する任意の方法とを組み
合わせてデータを符号化する方法を制御する。
【0078】請求項2に記載の符号化方法においては、
データを複数の方法で量子化し、量子化されたデータを
複数の方法で逆量子化し、量子化および逆量子化を行う
ときに用いる量子化行列を設定し、逆量子化されたデー
タに対して複数の方法でIDCTミスマッチ対策を施す
とき、データを量子化する方法の任意のものと、量子化
されたデータを逆量子化する方法の任意のものと、逆量
子化されたデータに対してIDCTミスマッチ対策を施
す方法の任意のものと、データを量子化するとき、およ
び量子化されたデータを逆量子化するときに量子化行列
を使用する任意の方法とを組み合わせてデータを符号化
する方法を制御する。
【0079】請求項3に記載の復号装置においては、逆
量子化手段が、データを複数の方法で逆量子化し、設定
手段が、逆量子化手段で用いる量子化行列を設定し、ミ
スマッチ対策手段が、逆量子化手段の出力に対して複数
の方法でIDCTミスマッチ対策を施し、制御手段が、
逆量子化手段がデータを逆量子化する方法の任意のもの
と、ミスマッチ対策手段が逆量子化手段の出力に対して
IDCTミスマッチ対策を施す方法の任意のものと、逆
量子化手段が量子化行列を使用する任意の方法を組み合
わせてデータを復号する方法を制御する。
【0080】請求項4に記載の復号方法においては、デ
ータを複数の方法で逆量子化し、データを逆量子化する
とき用いる量子化行列を設定し、逆量子化されたデータ
に対して複数の方法でIDCTミスマッチ対策を施すと
き、データを逆量子化する方法の任意のものと、逆量子
化されたデータに対してIDCTミスマッチ対策を施す
方法の任意のものと、データを逆量子化するときに量子
化行列を使用する任意の方法を組み合わせてデータを復
号する方法を制御する。
【0081】請求項5に記載の復号装置においては、逆
量子化手段が、データを複数の方法で逆量子化し、設定
手段が、逆量子化手段で用いる量子化行列を設定し、ミ
スマッチ対策手段が、逆量子化手段の出力に対して所定
の方法でIDCTミスマッチ対策を施し、制御手段が、
逆量子化手段がデータを逆量子化する方法の任意のもの
と、逆量子化手段が量子化行列を使用する任意の方法を
組み合わせてデータを復号する方法を制御する制御手段
とを備える。
【0082】請求項6に記載の復号方法においては、デ
ータを複数の方法で逆量子化し、データを逆量子化する
とき用いる量子化行列を設定し、逆量子化されたデータ
に対して所定の方法でIDCTミスマッチ対策を施すと
き、データを逆量子化する方法の任意のものと、データ
を逆量子化するときに量子化行列を使用する任意の方法
を組み合わせてデータを復号する方法を制御する。
【0083】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0084】即ち、請求項1に記載の符号化装置は、デ
ータを符号化する符号化装置であって、データを複数の
方法で量子化する量子化手段(例えば、図1の量子化器
121,122)と、量子化手段の出力を複数の方法で
逆量子化する逆量子化手段(例えば、図1の逆量子化器
123,124,125)と、量子化手段および逆量子
化手段で用いる量子化行列を設定する設定手段(例え
ば、図1の設定器132)と、逆量子化手段の出力に対
して複数の方法でIDCTミスマッチ対策を施すミスマ
ッチ対策手段(例えば、図1のミスマッチ制御器14
1,151,154)と、量子化手段がデータを量子化
する方法の任意のものと、逆量子化手段が量子化手段の
出力を逆量子化する方法の任意のものと、ミスマッチ対
策手段が逆量子化手段の出力に対してIDCTミスマッ
チ対策を施す方法の任意のものと、量子化手段および逆
量子化手段が量子化行列を使用する任意の方法とを組み
合わせてデータを符号化する方法を制御する制御手段
(例えば、図1のスイッチSW1,SW2,SW21,
SW22)とを備えることを特徴とする。
【0085】請求項3に記載の復号装置は、データを復
号する復号装置であって、データを複数の方法で逆量子
化する逆量子化手段(例えば、図2の逆量子化器22
3,224,225)と、逆量子化手段で用いる量子化
行列を設定する設定手段(例えば、図2の設定器23
2,233)と、逆量子化手段の出力に対して複数の方
法でIDCTミスマッチ対策を施すミスマッチ対策手段
(例えば、図2のミスマッチ制御器241,251,2
53)と、逆量子化手段がデータを逆量子化する方法の
任意のものと、ミスマッチ対策手段が逆量子化手段の出
力に対してIDCTミスマッチ対策を施す方法の任意の
ものと、逆量子化手段が量子化行列を使用する任意の方
法を組み合わせてデータを復号する方法を制御する制御
手段(例えば、図2のスイッチSW31,SW32)と
を備えることを特徴とする。
【0086】請求項5に記載の復号装置は、データを復
号する復号装置であって、データを複数の方法で逆量子
化する逆量子化手段(例えば、図11の逆量子化器22
3,224)と、逆量子化手段で用いる量子化行列を設
定する設定手段(例えば、図11の設定器232)と、
逆量子化手段の出力に対して所定の方法でIDCTミス
マッチ対策を施すミスマッチ対策手段(例えば、図11
のミスマッチ制御器241)と、逆量子化手段がデータ
を逆量子化する方法の任意のものと、逆量子化手段が量
子化行列を使用する任意の方法を組み合わせてデータを
復号する方法を制御する制御手段(例えば、図11のス
イッチSW11,SW51,SW52,SW53)とを
備えることを特徴とする。
【0087】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0088】図1に本発明の符号化装置を応用した符号
化器(エンコーダ)の一実施の形態の構成例を示す。ま
た、図2に、本発明の復号装置を応用した復号器(デコ
ーダ)の一実施の形態の構成例を示す。図1はエンコー
ダ、図2はデコーダを示している。図1に示した符号化
器の基本的な構成は図13に示した従来例の場合とほぼ
同様である。また、図2に示した復号器の基本的な構成
は図14に示した従来例の場合とほぼ同様である。
【0089】従来例と異なる点は、エンコーダについて
は図13の符号化器において、スイッチSW3,SW4
で分岐される処理のモードが、図1の符号化器において
は、スイッチSW21,SW22においてそれぞれ三通
り存在する点と、MPEG1あるいはMPEG2モード
の場合、逆量子化を行なった後にミスマッチ制御を行な
う部分が存在する点である。デコーダについても、図2
の復号器においては、スイッチSW31,SW32で分
岐される処理のモードが三通り存在する点と、MPEG
1あるいはMPEG2モードの場合、逆量子化を行なっ
た後にミスマッチ制御を行なう部分が存在する点であ
る。
【0090】図1の符号化器におけるスイッチSW1,
SW2,SW21,SW22、図2の復号器におけるス
イッチSW31,SW32は、図13,図14に示した
従来例の場合と同様に、どのモードの量子化等を行なう
かを示すフラグQ_mode2と連動しており、図の例では
H.261/3モードの場合を示した。但し、符号化器
におけるスイッチSW1,SW2について、MPEG1
あるいはMPEG2モードの場合の処理は共通である。
フラグQ_mode2は、量子化等の処理方法の組み合わせを
示しており、符号化器においては、あらかじめ何らかの
評価基準を用い、H.261/3,MPEG1,MPE
G2のうち、どのモードで量子化等を行なうかを決めて
おく。あるいはエンコードする際に、あらかじめどのモ
ードの量子化等を行なうかの指定がなされていても良
い。図2の復号器においては、逆可変長符号化器209
によって復号される値による。
【0091】逆量子化後に行なうミスマッチ制御に関連
して、DCT係数のクリッピング器(図1の符号化器で
はクリッピング器143,152,153、図2の復号
器ではクリッピング器243,244,252)の位置
がMPEG1モードとMPEG2モードとで前後してい
ることに注意されたい。MPEG1モード(およびH.
261/3モード)では、DCT係数の奇数化によるミ
スマッチ制御器(図1の符号化器ではミスマッチ制御器
141,151、図2の復号器ではミスマッチ制御器2
41,251)の後にDCT係数のクリッピング器が置
かれる。
【0092】これに対して、MPEG2モードでは、D
CT係数のクリッピング器の後に、DCT係数の(7,
7)係数をtoggleするミスマッチ制御器(図1の符号化
器ではミスマッチ制御器154、図2の復号器ではミス
マッチ制御器253)が置かれる。
【0093】以下、図1、図2の実施の形態における、
より詳しい処理の流れについて説明する。
【0094】図3および図4に、図1および図2に示し
た符号化器および復号器における処理の流れと符号化ビ
ット列の生成法および解読法の一例を示す。図3はエン
コーダの量子化およびミスマッチ制御部分を示し、図4
はデコーダのミスマッチ制御および逆量子化部分を示し
た。
【0095】上記実施の形態における符号化シンタック
スの基本的構成は、図30、図31に示した従来例の場
合と基本的に同一であるが、量子化および逆量子化の方
法等の組合せとして指定可能なモードとして、H.26
1/3モード以外にMPEG1,MPEG2モードの三
つが用意されている点が大きく異なる。またMPEG
1,MPEG2モードでは、IDCTミスマッチの対策
方法が指定されている点も異なる。
【0096】上記実施の形態におけるVideo Object Lay
er Classのシンタックスの一部を図5に示した。従来例
とは、video_object_layer_quant_typeのフラグが2bit
である点が異なる。
【0097】次に、図3のフローチャートを参照して、
図1に示したエンコーダの量子化およびミスマッチ制御
部分における処理の流れと符号化ビット列の生成法を説
明する。まず、ステップS21において、何らかの評価
基準を用いて、H.261/3,MPEG1,MPEG
2のうちどのモードで量子化等を行なうかを決める。あ
るいはエンコードする際に、あらかじめどのモードの量
子化等を行なうかの指定がなされていても良い。DCT
演算を行なって求めた縦横8要素のDCT係数の各ブロ
ックに対して、各モードに応じて以下のように量子化行
列の利用方法を設定し、量子化および逆量子化の方法を
選択し、IDCTミスマッチの対策方法を選択する。
【0098】H.261/3モードの場合は、ステップ
S22において、量子化器121により、縦横8要素の
DCT係数の各ブロックに対して、H.261/3型の
量子化が行われ、次に、逆量子化器123により逆量子
化が行われる。その後、ステップS23に進み、ミスマ
ッチ制御器141により、DCT係数を奇数化するミス
マッチ制御が行われ、次に、ステップS24において、
クリッピング器143によりDCT係数のクリッピング
が行われる。
【0099】このモードの場合には、量子化行列は利用
しないため、量子化行列は設定されずに量子化および逆
量子化が行なわれる。なお、このモードが選ばれた場合
には、ステップS25において、例えば、Video Object
Layer Classのvideo_object_layer_quant_typeのフラ
グは"01"に設定され、符号化される。この例では、この
フラグの名前は従来例の場合と同名になっているが、以
下にも説明するように、その役割は従来例とは異なる。
【0100】一方、MPEG1モードの場合は、ステッ
プS26において、設定器132により、縦横8要素の
DCT係数の各ブロックに対してまず、MPEG1/2
型の量子化行列が設定される。ここで設定される量子化
行列は、画像内符号化と画像間符号化とでは異なる。ま
た、あらかじめ用意されている量子化行列以外のものを
新たに設定して用いても良いが、その場合には、例えば
Video Object Layer Classのload_intra_quant_mat、あ
るいはload_nonintra_quant_matのフラグをONにし、新
たに設定した量子化行列の64個の要素をintra_quant_
mat[64]あるいはnonintra_quant_mat[64]として符号化
する等の処理を行なわなければならない。
【0101】その後、ステップS27において、量子化
器122により、設定器132が設定した量子化行列を
用いてMPEG1/2型の量子化が行われ、次に、逆量
子化器124により、逆量子化が行われる。次に、ステ
ップS28に進み、ミスマッチ制御器151により、D
CT係数を奇数化するミスマッチ制御が行われ、ステッ
プS29において、クリッピング器152により、DC
T係数のクリッピングが行われる。なお、このモードが
選ばれた場合には、ステップS30において、例えば、
Video Object Layer Classのvideo_object_layer_quant
_typeのフラグは"10"に設定され、符号化される。
【0102】さらに、MPEG2モードの場合は、ステ
ップS31において、設定器132により、縦横8要素
のDCT係数の各ブロックに対して、MPEG1モード
の場合と同様に、まずMPEG1/2型の量子化行列が
設定される。ここで、新たに量子化行列を設定して用い
る場合にも、MPEG1モードの場合と同様に量子化行
列の64個の要素を符号化する等の処理を行なわなけれ
ばならない。
【0103】その後、ステップS32に進み、設定器1
32が設定した量子化行列を用いてMPEG1/2型の
量子化が行われ、逆量子化器125により、逆量子化が
行われる。次に、ステップS33において、クリッピン
グ器153により、DCT係数のクリッピングが行われ
てから、ステップS34に進み、ミスマッチ制御器15
4により、DCT係数の(7,7)要素をtoggleするこ
とによるミスマッチ制御が行われる。なお、このモード
が選ばれた場合には、ステップS35において、例え
ば、Video Object Layer Classのvideo_object_layer_q
uant_typeのフラグは"11"に設定され、符号化される。
ステップS25またはステップS30またはステップS
35の処理が終了すると、すべての処理を終了する。
【0104】次に、図4のフローチャートを参照して、
図2に示したデコーダのミスマッチ制御および逆量子化
部分における処理の流れと符号化ビット列の解読法につ
いて説明する。ステップS31においては、図1に示し
たエンコーダによって符号化された符号化ビット列のう
ち、例えば、Video Object Layer Classのvideo_object
_layer_quant_typeのフラグを解読することによって、
エンコーダ側で用いたモードに対応するように逆量子化
等の処理を行なう。例えば、video_object_layer_quant
_type=="01"の場合にはH.261/3モード、video_o
bject_layer_quant_type=="10"の場合にはMPEG1モ
ード、video_object_layer_quant_type=="11"の場合に
はMPEG2モードとみなして処理を行なう。
【0105】H.261/3モードの場合は、量子化行
列は利用しないため、ステップS32に進み、量子化行
列は設定されずに逆量子化が行なわれる。即ち、復号さ
れた縦横8要素のDCT係数の各ブロックに対して、ま
ず、逆量子化器223により、H.261/3型の逆量
子化が行われる。その後、ステップS33において、ミ
スマッチ制御器141により、DCT係数を奇数化する
ミスマッチ制御が行われ、ステップS34に進み、クリ
ッピング器243により、DCT係数のクリッピングが
行われる。
【0106】また、MPEG1モードの場合は、復号さ
れた縦横8要素のDCT係数の各ブロックに対して、ま
ず、ステップS35において、設定器232により、M
PEG1/2型の量子化行列が設定される。ここで設定
される量子化行列は、画像内符号化と画像間符号化とで
は異なる。また、例えば、Video Object Layer Classの
load_intra_quant_mat、あるいはload_nonintra_quant_
matのフラグがONになっている場合には、あらかじめ用
意されている量子化行列以外のものを設定するために、
例えば、intra_quant_mat[64]あるいはnonintra_quant_
mat[64]として符号化された量子化行列の64個の要素
を復号して用いる等の処理を行なわなければならない。
次に、ステップS36に進み、逆量子化器224によ
り、設定器232が設定した量子化行列を用いてMPE
G1/2型の逆量子化が行われる。その後、ステップS
37において、ミスマッチ制御器251により、DCT
係数を奇数化するミスマッチ制御が行われ、次に、ステ
ップS38において、クリッピング器244により、D
CT係数のクリッピングが行われる。
【0107】さらに、MPEG2モードの場合は、復号
された縦横8要素のDCT係数の各ブロックに対して、
まず、ステップS39において、設定器233により、
MPEG1/2型の量子化行列が設定される。ここで設
定される量子化行列は、MPEG1モードの場合と同様
であり、新たに量子化行列が設定されている場合には、
符号化された量子化行列を復号して用いる等の処理を行
なわなければならない。次に、ステップS40に進み、
逆量子化器225により、設定器233が設定した量子
化行列を用いてMPEG1/2型の逆量子化が行われ
る。その後、ステップS41において、クリッピング器
252により、DCT係数のクリッピングが行われ、ス
テップS42において、ミスマッチ制御器253によ
り、DCT係数の(7,7)要素をtoggleすることによ
るミスマッチ制御が行われる。
【0108】上記処理以外でも、H.261/3、MP
EG1、MPEG2の各モードにおいて個別に処理すべ
き他の処理を、例えば、Video Object Layer Classのvi
deo_object_layer_quant_typeのフラグと連動させるこ
とにしても良い。あるいは、新たなモードを設け、その
モードと対応するような新規あるいは従来の量子化およ
び逆量子化等の各処理方法を連動させることにしても良
い。あるいは、逆に用意するモードの数自体を減らした
り、フラグと連動させる処理の数を減らすなど、処理を
簡潔にしても良い。あるいは、可能である限りこれらの
処理の順番を入れ換えても良い。どのモードの処理方法
を行なうかを示す例えば、video_object_layer_quant_t
ypeのフラグで用いるシンボルは、上記の例とは異なっ
たシンボルを用いても良い。
【0109】また上記の例では、各モードを示すフラグ
として、例えばVideo Object LayerClassのvideo_objec
t_layer_quant_typeのフラグとして説明を行なったが、
同様の役割を担う別名のフラグであっても良い。あるい
は、例えば、Video ObjectLayer Classにおいてこのフ
ラグを設定する代わりに、Video Object Plane Class又
はMacroblock Layer等の他のLayerで設定することによ
って、設定したフラグに連動させる処理方法をオブジェ
クト単位からフレーム又はマクロブロック単位等の別の
単位で切り替えることにしても良い。
【0110】図6、図7に、本発明の符号化装置および
復号装置を適用したエンコーダ(符号化器)およびデコ
ーダ(復号器)の一実施の形態の構成例を示す。図5は
エンコーダ、図6はデコーダを示している。図6、図7
に示したエンコーダおよびデコーダの基本的な構成は、
図1、図2に示した実施の形態の場合とほぼ同様であ
る。
【0111】図1および図2の実施の形態と異なる点
は、エンコーダについては図6の符号化器において、ス
イッチSW1,SW41,SW42,SW2,SW3,
SW43,SW44,SW45とフラグQ_matrix,Q_typ
e,mismatchによって、量子化行列の利用方法、量子化お
よび逆量子化の方法、IDCTミスマッチの対策方法を
個別に設定することが可能となっている点である。デコ
ーダについても図7の復号器において、スイッチSW1
1,SW51,SW52,SW53,SW54,SW5
5とフラグQ_matrix,Q_type,mismatchによって、量子化
行列の利用方法、逆量子化の方法、IDCTミスマッチ
の対策方法を個別に設定することが可能となっている点
である。
【0112】本実施の形態では、図1、図2に示した実
施の形態におけるフラグQ_mode2に代って、Q_matrix,Q_
type,mismatchと名付けられた3つのフラグが用意され
ている。フラグQ_matrixは、図6の符号化器においては
スイッチSW1,SW41、図7の復号器においてはス
イッチSW11,SW51と連動しており、量子化行列
の利用方法に係わる。フラグQ_typeは、図6の符号化器
においてはスイッチSW42,SW2,SW3,SW4
3、図7の復号器においてはスイッチSW52,SW5
3と連動しており、量子化および逆量子化の方法に係わ
る。
【0113】フラグmismatchは、図6の符号化器におい
てはスイッチSW44,SW45、図7の復号器におい
てはスイッチSW54,SW55と連動しており、ID
CTミスマッチの対策方法に係わる。図の例では、Q_ma
trixについてはMPEG1/2型の量子化行列を用いな
い場合、Q_typeについてはH.261/3型の量子化を
行なう場合、mismatchについてはDCT係数の奇数化に
よるミスマッチ制御を行なう場合を示した。
【0114】3つのフラグQ_matrix,Q_type,mismatch
は、処理方法の組み合わせを示しており、図6の符号化
器においてはあらかじめ何らかの評価基準を用い、それ
ぞれどの処理方法を用いるかを決めておく。あるいはエ
ンコードする際に、あらかじめどの処理方法を用いるか
の指定がなされていても良い。図7の復号器において
は、逆可変長符号化器209によって復号される値によ
る。
【0115】フラグmismatchによって切り替わるミスマ
ッチ制御に関連して、DCT係数のクリッピング器(図
6の符号化器ではクリッピング器143,153、図7
の復号器ではクリッピング器243,252)の位置
が、図1、図2に示した実施の形態の場合と同様に前後
していることに注意されたい。DCT係数の奇数化によ
るミスマッチ制御を行なう場合には、DCT係数の奇数
化によるミスマッチ制御器(図6の符号化器ではミスマ
ッチ制御器141、図7の復号器ではミスマッチ制御器
241)の後にDCT係数のクリッピング器が置かれ
る。
【0116】これ対してDCT係数の(7,7)係数を
toggleすることによるミスマッチ制御を行なう場合に
は、DCT係数のクリッピング器の後に、DCT係数の
(7,7)係数をtoggleするミスマッチ制御器(図6の
符号化器ではミスマッチ制御器154、図7の復号器で
はミスマッチ制御器253)が置かれる。
【0117】フラグQ_matrixによって切り替わる量子化
行列の利用方法に関連して、仮の量子化行列の設定器
(図6の符号化器では設定器131、図7の復号器では
設定器261)について説明する。フラグQ_matrixによ
ってMPEG1/2型の量子化行列を用いないことが示
された場合、本来量子化行列は設定されず、この仮の量
子化行列の設定器の存在は、通常、符号化器、復号器で
共に無視される。しかし、図6、図7の実施の形態にお
いては、同じ量子化および逆量子化の処理方法に対し
て、量子化行列が設定されている場合と設定されていな
い場合のどちらもが起こりうるため、そのどちらの場合
にも対処できるように、量子化および逆量子化の処理を
複数用意しておくべき場合がある。
【0118】しかしながら、量子化行列の設定の有無に
係わらず、量子化および逆量子化の処理を一通りで行な
えるように、演算あるいは回路を構成することも可能で
ある。それは、量子化行列を設定する場合に合わせるよ
うに、量子化行列を設定しない場合には、全ての要素の
値が(0以外でかつ正の値で)等しいなどの仮の量子化
行列を設定しておき、量子化および逆量子化の処理を行
なう際にはこの仮の量子化行列を用いることである。こ
のように、仮の量子化行列を設定する場合、仮の量子化
行列の設定器は、図6の符号化器では設定器131、図
7の復号器では設定器261の位置に置かれ、存在する
ことになる。
【0119】図6および図7に示した実施の形態におけ
る、より詳しい処理の流れについて、以下に説明する。
【0120】図8および図9のフローチャートは、図6
および図7の実施の形態における処理の流れと符号化ビ
ット列の生成法および解読法の一例を示している。図8
はエンコーダの量子化およびミスマッチ制御部分を示
し、図9はデコーダのミスマッチ制御および逆量子化部
分を示している。
【0121】図6および図7の実施の形態における符号
化シンタックスの基本的構成は、図3、図4に示した実
施の形態の場合と基本的に同様であるが、量子化行列の
利用方法、量子化および逆量子化の方法、およびIDC
Tミスマッチの対策方法等を連動させて設定するのでは
なく、個別に設定することが可能となっている点が大き
く異なる。
【0122】図6および図7の実施の形態におけるVide
o Object Layer Classのシンタックスの一部を図10に
示した。従来例とは、video_object_layer_quant_type
のフラグの代わりに、video_object_layer_quant_matri
x,video_object_layer_quant_type,video_object_layer
_mismatchの3つのフラグが設けられている点が異な
る。
【0123】図8のフローチャートを参照して、エンコ
ーダの量子化およびミスマッチ制御部分における処理の
流れと符号化ビット列の生成法について説明する。ステ
ップS41において、それぞれ複数の処理方法が用意さ
れている、量子化行列の利用方法、量子化および逆量子
化の方法、およびIDCTミスマッチの対策方法等につ
いて、どの処理方法を用いるかを、何らかの評価基準を
用いて決める。あるいはエンコードする際に、あらかじ
めどの処理方法の量子化等を行なうかの指定がなされて
いても良い。DCT演算を行なって求めた縦横8要素の
DCT係数の各ブロックに対して、以下のように量子化
行列の利用方法を設定し、量子化および逆量子化の方法
を選択し、IDCTミスマッチの対策方法を選択する。
【0124】まず、決められた量子化行列の利用方法に
従って、量子化行列を設定する。図8の例では、MPE
G1/2型の量子化行列を用いない場合には、量子化行
列を設定しない。あるいは、ステップS42において、
設定器131により、量子化行列を設定した場合と量子
化の演算を共通に行なえるように、全ての要素の値が
(0以外でかつ正の値で)等しいなどの仮の量子化行列
が設定される。一方、MPEG1/2型の量子化行列を
用いる場合には、ステップS44において、設定器13
2により、MPEG1/2型の量子化行列が設定され
る。ここで設定される量子化行列は、図1および図2に
示した実施の形態の場合と同様に、画像内符号化と画像
間符号化とでは異なる。
【0125】また、あらかじめ用意されている量子化行
列以外のものを新たに設定して用いても良いが、その場
合には、例えばVideo Object Layer Classのload_intra
_quant_mat、あるいはload_nonintra_quant_matのフラ
グをONにし、新たに設定した量子化行列の64個の要素
をintra_quant_mat[64]あるいはnonintra_quant_mat[6
4]として符号化する等の処理を行なわなければならな
い。量子化行列の利用方法を示す例えばVideo Object L
ayer Classのvideo_object_layer_quant_matrixのフラ
グは、MPEG1/2型の量子化行列を用いない場合に
はON、MPEG1/2型の量子化行列を用いる場合には
OFFに設定され、符号化される。
【0126】次に、ステップS46において、H.26
1/3型の量子化を行うか否かが決定され、決められた
量子化の方法に従って、量子化および逆量子化が行なわ
れる。図8の例では、H.261/3型の量子化を行な
う場合には、ステップS47において、量子化器121
により、H.261/3型の量子化が行われ、逆量子化
器123により、逆量子化が行われる。
【0127】H.261/3型の量子化を行なわない場
合には、用いる量子化の方法はMPEG1/2型である
とみなして、ステップS49において、量子化器122
により、量子化が行われ、次に、逆量子化器124によ
り逆量子化が行われる。量子化および逆量子化の処理を
行なう際には、量子化行列が設定されている場合にはそ
れを用い、量子化行列が設定されていない場合にはそれ
を用いない。あるいは、仮の量子化行列が設定されてい
る場合には、それを用いる。
【0128】量子化および逆量子化の方法を示す例えば
Video Object Layer Classのvideo_object_layer_quant
_typeのフラグは、H.261/3型の量子化を行なう
場合にはON、H.261/3型の量子化を行なわない場
合にはOFFに設定され、符号化される。この例では、こ
のフラグの名前は従来例および図1、図2に示した実施
の形態の場合(図3、図4のフローチャートに示したフ
ラグ)と同名になっているが、その役割は従来例、図
1、図2の実施の形態のどちらとも異なる。
【0129】その後、ステップS51において、DCT
係数の奇数化によるミスマッチ制御を行うか否かが決定
され、決められたIDCTミスマッチの対策方法に従っ
て、ミスマッチ制御(およびDCT係数のクリッピン
グ)が行われる。図8の例では、DCT係数の奇数化に
よるミスマッチ制御を行なう場合には、ステップS52
において、ミスマッチ制御器141により、DCT係数
の奇数化によるミスマッチ制御が行われた後で、ステッ
プS53に進み、クリッピング器143により、DCT
係数のクリッピングが行われる。DCT係数の奇数化に
よるミスマッチ制御を行なわない場合には、用いるミス
マッチの対策方法はDCT係数の(7,7)係数をtogg
leすることによるミスマッチ制御であるとみなし、ステ
ップS55に進み、クリッピング器153により、DC
T係数のクリッピングが行われた後で、ステップS56
において、ミスマッチ制御器154により、このミスマ
ッチ制御が行われる。
【0130】IDCTミスマッチの対策方法を示す例え
ばVideo Object Layer Classのvideo_object_layer_mis
matchのフラグは、DCT係数の奇数化によるミスマッ
チ制御を行なう場合にはONに設定され(ステップS5
4)、DCT係数の奇数化によるミスマッチ制御を行な
わない場合にはOFFに設定され(ステップS57)、符
号化される。ステップS54またはステップS57の処
理が終了すると、すべての処理が終了する。
【0131】次に、図9のフローチャートを参照して、
デコーダのミスマッチ制御および逆量子化部分における
処理の流れと符号化ビット列の解読法について説明す
る。
【0132】復号された縦横8要素のDCT係数の各ブ
ロックに対して、まずエンコーダ側で用いられた量子化
行列の利用方法に従って、量子化行列を設定する。ステ
ップS61においては、エンコーダによって符号化され
た符号化ビット列のうち、例えばVideo Object Layer C
lassのvideo_object_layer_quant_matrixのフラグが解
読される。そして、そのフラグがONである場合には、量
子化行列を設定しない。あるいは、ステップS62にお
いて、設定器261により、量子化行列を設定した場合
と量子化の演算を共通に行なえるように、全ての要素の
値が(0以外でかつ正の値で)等しいなどの仮の量子化
行列が設定される。そのフラグがOFFである場合には、
ステップS63において、設定器232により、MPE
G1/2型の量子化行列が設定される。ここで設定され
る量子化行列は、画像内符号化と画像間符号化とでは異
なる。
【0133】また、例えばVideo Object Layer Classの
load_intra_quant_mat、あるいはload_nonintra_quant_
matのフラグがONになっている場合には、あらかじめ用
意されている量子化行列以外のものを設定するために、
例えばintra_quant_mat[64]あるいはnonintra_quant_ma
t[64]として符号化された量子化行列の64個の要素を
復号して用いる等の処理を行なわなければならない。
【0134】次に、エンコーダ側で用いられた量子化の
方法に従って、逆量子化を行なう。ステップS64にお
いては、エンコーダによって符号化された符号化ビット
列のうち、例えばVideo Object Layer Classのvideo_ob
ject_layer_quant_typeのフラグが解読される。そのフ
ラグがONである場合には、ステップS65に進み、逆量
子化器223により、H.261/3型の逆量子化が行
われる。一方、そのフラグがOFFである場合には、ステ
ップS66に進み、逆量子化器224によりMPEG1
/2型の逆量子化が行われる。逆量子化を行なう際に
は、量子化行列が設定されている場合にはそれを用い、
量子化行列が設定されていない場合にはそれを用いな
い。あるいは、仮の量子化行列が設定されている場合に
は、それを用いる。
【0135】その後、エンコーダ側で用いられたIDC
Tミスマッチの対策方法に従って、ミスマッチ制御(お
よびDCT係数のクリッピング)を行なう。ステップS
67において、エンコーダによって符号化された符号化
ビット列のうち、例えばVideo Object Layer Classのvi
deo_object_layer_mismatchのフラグが解読される。そ
のフラグがONである場合には、ステップS68に進み、
ミスマッチ制御器241により、DCT係数の奇数化に
よるミスマッチ制御が行われた後で、ステップS69に
おいて、クリッピング器243により、DCT係数のク
リッピングが行われる。一方、そのフラグがOFFである
場合には、ステップS70に進み、クリッピング器25
2により、DCT係数のクリッピングが行われた後で、
ステップS71において、ミスマッチ制御器253によ
り、DCT係数の(7,7)係数をtoggleすることによ
るミスマッチ制御が行われる。
【0136】上記の例では、量子化行列の利用方法、量
子化および逆量子化の方法、およびIDCTミスマッチ
の対策方法等について、どれも丁度二通りの処理方法だ
けある場合を示した。しかし、何らかの方法について三
通り以上の処理方法が考えられる場合についても、フラ
グのON,OFFの二通りのシンボルを三種類以上の表現が可
能なシンボルに変え、それらのシンボルに応じて処理方
法を切り替えるようにしても良い。
【0137】また、上記処理以外についても、いくつか
の処理方法が用意又は想定される何らかの処理のため
に、例えばVideo Object Layer Classにおいて新たなフ
ラグを設けておき、そのフラグとその処理とを連動させ
ることにしても良い。あるいは、逆に用意又は想定され
る処理の数自体や、処理方法の数を減らす等の簡潔化を
行なうことによって、フラグの数を減らす等のことを行
なっても良い。あるいは、可能である限りこれらの処理
の順番を入れ換えても良い。
【0138】また上記の例では、各方法を示すフラグと
して例えばVideo Object Layer Classのvideo_object_l
ayer_quant_type等のフラグを用いて説明を行なった
が、同様の役割を担う別名のフラグであっても良い。あ
るいは、例えば、Video ObjectLayer Classにおいてこ
のフラグを設定する代わりに、Video Object Plane Cla
ss又はMacroblock Layer等の他のLayerで設定すること
によって、設定したフラグに連動させる処理方法をオブ
ジェクト単位からフレーム又はマクロブロック単位等の
別の単位で切り替えることにしても良い。
【0139】図11は、本発明の復号装置を応用した復
号器(デコーダ)のさらに他の実施の形態の構成例を示
すブロック図である。この実施の形態(デコーダ)に対
応するエンコーダは、図1に示したエンコーダ、あるい
は図6に示したエンコーダの場合と全く同様の構成であ
り、デコーダの構成のみが異なる。図11は、図6に示
したエンコーダに対するデコーダを示している。なお、
図1のエンコーダに対するデコーダは、その基本となる
考え方および実現方法は以下に説明するように、図11
の場合と同様である。従って、その図示および説明は省
略する。
【0140】図11に示したデコーダの基本的な構成
は、図6に示したデコーダの場合とほぼ同様である。図
6のデコーダと異なる点は、図11の復号器の逆可変長
符号化器209によって復号されるフラグmismatchを利
用せずに無視し、ミスマッチ制御器241によって常に
DCT係数の奇数化によるミスマッチ制御を行なう点で
ある。DCT係数のクリッピング器243は、このミス
マッチ制御器241の後に置かれる。
【0141】上記のように構成する理由は以下の通りで
ある。エンコーダ側とデコーダ側とで用いるミスマッチ
の対策方法が異なる場合、当然ながらミスマッチは起こ
り、一般にエンコードされたフレーム数が多くなるほど
そのミスマッチは視覚的に感知されやすくなる。しか
し、エンコーダ側でDCT係数の(7,7)係数をtogg
leするミスマッチ制御を行なって生成した符号化ビット
列に対して、デコーダ側でDCT係数の奇数化によるミ
スマッチ制御を行なった場合、そのミスマッチの周波数
成分はDCT係数の(7,7)係数の成分だけにほぼ限
定される。この成分は非常に高周波であるため、視覚的
には比較的感知されにくい。
【0142】そのため、デコーダが行なうミスマッチの
対策方法はDCT係数の奇数化によるミスマッチ制御の
みと限定することによって、デコーダの演算あるいは回
路を簡易化することにしても良い。なお、このような簡
略化を行なった場合、ミスマッチとして視覚的に感知さ
れるべきノイズ成分を軽減あるいは除去するために、ノ
イズ軽減フィルタあるいはノイズ除去フィルタを用いて
も良い。このフィルタは、ミスマッチ制御の処理を行な
った後や、画像を表示する装置にデコードした画像を送
る直前等のように、主にノイズ成分を軽減、あるいは除
去による効果が視覚的に現れる位置に置かれる。
【0143】図11に示した実施の形態における、より
詳しい処理の流れ等について、以下説明する。
【0144】図12に示したフローチャートは、図11
に示したデコーダにおける処理の流れと符号化ビット列
の解読法の一例を示している。図11の実施の形態に対
応するエンコーダは、図1あるいは図6のエンコーダの
場合と全く同様の構成であり、デコーダの構成のみが異
なる。図12のフローチャートは、図6のエンコーダに
対する本実施の形態のデコーダのミスマッチ制御および
逆量子化部分を示している。
【0145】なお、図1のエンコーダに対する本実施の
形態のデコーダのミスマッチ制御および逆量子化部分は
示していないが、その基本となる考え方および実現方法
は以下に説明することと同様である。
【0146】復号された縦横8要素のDCT係数の各ブ
ロックに対して、まずエンコーダ側で用いられた量子化
行列の利用方法に従って、量子化行列を設定する。ステ
ップS81においては、エンコーダによって符号化され
た符号化ビット列のうち、例えばVideo Object Layer C
lassのvideo_object_layer_quant_matrixのフラグが解
読される。そして、そのフラグがONである場合には、量
子化行列を設定しない。あるいは、ステップS82にお
いて、設定器261により、量子化行列を設定した場合
と量子化の演算を共通に行なえるように、全ての要素の
値が(0以外でかつ正の値で)等しいなどの仮の量子化
行列が設定される。そのフラグがOFFである場合には、
ステップS83において、設定器232により、MPE
G1/2型の量子化行列が設定される。ここで設定され
る量子化行列は、画像内符号化と画像間符号化とでは異
なる。
【0147】また、例えばVideo Object Layer Classの
load_intra_quant_mat、あるいはload_nonintra_quant_
matのフラグがONになっている場合には、あらかじめ用
意されている量子化行列以外のものを設定するために、
例えばintra_quant_mat[64]あるいはnonintra_quant_ma
t[64]として符号化された量子化行列の64個の要素を
復号して用いる等の処理を行なわなければならない。
【0148】次に、エンコーダ側で用いられた量子化の
方法に従って、逆量子化を行なう。ステップS84にお
いては、エンコーダによって符号化された符号化ビット
列のうち、例えばVideo Object Layer Classのvideo_ob
ject_layer_quant_typeのフラグが解読される。そのフ
ラグがONである場合には、ステップS85に進み、逆量
子化器223により、H.261/3型の逆量子化が行
われる。一方、そのフラグがOFFである場合には、ステ
ップS86に進み、逆量子化器224によりMPEG1
/2型の逆量子化が行われる。逆量子化を行なう際に
は、量子化行列が設定されている場合にはそれを用い、
量子化行列が設定されていない場合にはそれを用いな
い。あるいは、仮の量子化行列が設定されている場合に
は、それを用いる。
【0149】その後、ステップS87に進み、ミスマッ
チ制御器241により、DCT係数の奇数化によるミス
マッチ制御が行われた後で、ステップS88において、
クリッピング器243により、DCT係数のクリッピン
グが行われる。
【0150】図12に示した実施の形態における符号化
シンタックスの基本的構成は、図9に示した実施の形態
の場合と基本的に同様であるが、IDCTミスマッチの
対策方法等が唯一つしかない点が大きく異なる。
【0151】復号された縦横8要素のDCT係数の各ブ
ロックに対して、図11の実施の形態では、エンコーダ
側で用いられたIDCTミスマッチの対策方法に依ら
ず、常にDCT係数の奇数化によるミスマッチ制御を行
なう。DCT係数のクリッピングは、このミスマッチ制
御が行なわれた後で行なう。そのため、エンコーダによ
って符号化された符号化ビット列のうち、例えばVideo
Object Layer Classのvideo_object_layer_mismatchの
フラグは利用されずに無視される。
【0152】上記に記した処理以外でも、処理の簡略化
による影響が大きくないものに対しては、逆可変長符号
化器209によって復号されるフラグ等を利用せずに無
視し、処理を簡略化しても良い。
【0153】以上説明したように、本発明によれば、既
存の動画像の高能率符号化方法との互換性を取ることが
できる。また、量子化および逆量子化の方法、量子化行
列の利用方法、IDCTミスマッチの対策方法等で、最
適な方法の組合せを指定し、より高能率の符号化および
復号を行うことができるため、符号化効率を向上させる
ことができる。
【0154】なお、上記各フローチャートで示した処理
を実行させるためのプログラムは、符号化装置および復
号装置が備えるROM(read only memory)等に予め記
憶させておいたり、CD−ROM(compact disc-read
only memory)等に記録して使用者に供給するようにす
ることができる。
【0155】また、本発明の符号化装置および復号装置
は、例えば、光磁気ディスクや磁気テープなどの記録媒
体に記録し、それを再生してディスプレイ等に表示した
り、テレビ会議システム、テレビ電話システム、放送用
機器、マルチメディアデータベース検索システム等のよ
うに、動画像信号を伝送路を介して送信側から受信側に
伝送し、受信側において、これを受信し、表示する場合
や、動画像信号を編集し、記録する場合等にも応用する
ことができる。
【0156】
【発明の効果】請求項1に記載の符号化装置、および請
求項2に記載の符号化方法によれば、データを量子化す
る方法の任意のものと、量子化されたデータを逆量子化
する方法の任意のものと、逆量子化されたデータに対し
てIDCTミスマッチ対策を施す方法の任意のものと、
データを量子化するとき、および量子化されたデータを
逆量子化するときに量子化行列を使用する任意の方法と
を組み合わせてデータを符号化する方法を制御するよう
にしたので、高能率の符号化が可能となる。
【0157】請求項3に記載の復号装置、および請求項
4に記載の復号方法においては、データを逆量子化する
方法の任意のものと、逆量子化されたデータに対してI
DCTミスマッチ対策を施す方法の任意のものと、デー
タを逆量子化するときに量子化行列を使用する任意の方
法を組み合わせてデータを復号する方法を制御するよう
にしたので、高能率の符号化が可能となる。
【0158】請求項5に記載の復号装置、および請求項
6に記載の復号方法においては、データを逆量子化する
方法の任意のものと、データを逆量子化するときに量子
化行列を使用する任意の方法を組み合わせてデータを復
号する方法を制御するようにしたので、高能率の符号化
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の符号化装置を応用した符号化器の一実
施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の復号装置を応用した復号器の一実施の
形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1の符号化器の量子化およびミスマッチ制御
部分における処理手順と符号化ビット列の生成法を説明
するフローチャートである。
【図4】図2の復号器のミスマッチ制御および逆量子化
部分における処理手順と符号化ビット列の解読法を説明
するフローチャートである。
【図5】図3および図4のVideo Object Layer Classに
おけるシンタックスを示す図である。
【図6】本発明の符号化装置を応用した符号化器の他の
実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の復号装置を応用した復号器の他の実施
の形態の構成例を示すブロック図である。
【図8】図6の符号化器の量子化およびミスマッチ制御
部分における処理手順と符号化ビット列の生成法を説明
するフローチャートである。
【図9】図7の復号器のミスマッチ制御および逆量子化
部分における処理手順と符号化ビット列の解読法を説明
するフローチャートである。
【図10】図8および図9のVideo Object Layer Class
におけるシンタックスを示す図である。
【図11】本発明の復号装置を応用した復号器のさらに
他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図12】図11の復号器のミスマッチ制御および逆量
子化部分における処理手順と符号化ビット列の解読法を
説明するフローチャートである。
【図13】従来の符号化器の一例の構成を示すブロック
図である。
【図14】従来の復号器の一例の構成を示すブロック図
である。
【図15】H.261/3型の量子化の概念図である。
【図16】MPEG1/2型の量子化の概念図である。
【図17】MPEG1/2型の量子化行列の一例を示す
図である。
【図18】符号化ビット列の構成例を示す図である。
【図19】VSのシンタックスを示す図である。
【図20】VOのシンタックスを示す図である。
【図21】Video Object Layer Classにおけるシンタッ
クスを示す図である。
【図22】Video Object Layer Classにおけるシンタッ
クスを示す図である。
【図23】Video Object Plane Classにおけるシンタッ
クスを示す図である。
【図24】Video Object Plane Classにおけるシンタッ
クスを示す図である。
【図25】Video Object Plane Classにおけるシンタッ
クスを示す図である。
【図26】Video Object Plane Classにおけるシンタッ
クスを示す図である。
【図27】IおよびPピクチャ(VOP)におけるマク
ロブロックのシンタックスを示す図である。
【図28】Bピクチャ(VOP)でのマクロブロックの
シンタックスを示す図である。
【図29】MODBの可変長符号を示す図である。
【図30】図13の符号化器の量子化およびミスマッチ
制御部分における処理手順と符号化ビット列の生成法を
説明するフローチャートである。
【図31】図14の復号器のミスマッチ制御および逆量
子化部分における処理手順と符号化ビット列の解読法を
説明するフローチャートである。
【符号の説明】
101 動きベクトル検出器, 102 フレームメモ
リ, 103,203動き補償器, 104,110,
210 加算器, 105 DCT器, 106 ID
CT器, 109 可変長符号化器, 121 H.2
61/3型の量子化器, 122 MPEG1/2型の
量子化器, 123,223 H.261/3型の逆量
子化器, 124,125,224,225 MPEG
1/2型の逆量子化器, 131 仮の量子化行列の設
定器,132,232,233MPEG1/2型の量子
化行列の設定器, 141,151,241,251係
数を奇数化するミスマッチ制御器, 143,152,
153,243,244,252 DCT係数のクリッ
ピング器, 154,253 (7,7)係数をtoggle
するミスマッチ制御器, 209 逆可変長符号化器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを符号化する符号化装置であっ
    て、 前記データを複数の方法で量子化する量子化手段と、 前記量子化手段の出力を複数の方法で逆量子化する逆量
    子化手段と、 前記量子化手段および前記逆量子化手段で用いる量子化
    行列を設定する設定手段と、 前記逆量子化手段の出力に対して複数の方法でIDCT
    ミスマッチ対策を施すミスマッチ対策手段と、 前記量子化手段が前記データを量子化する前記方法の任
    意のものと、前記逆量子化手段が前記量子化手段の出力
    を逆量子化する前記方法の任意のものと、前記ミスマッ
    チ対策手段が前記逆量子化手段の出力に対してIDCT
    ミスマッチ対策を施す前記方法の任意のものと、前記量
    子化手段および前記逆量子化手段が前記量子化行列を使
    用する任意の方法とを組み合わせて前記データを符号化
    する方法を制御する制御手段とを備えることを特徴とす
    る符号化装置。
  2. 【請求項2】 データを符号化する符号化方法であっ
    て、 前記データを複数の方法で量子化するステップと、 前記量子化された前記データを複数の方法で逆量子化す
    るステップと、 量子化および逆量子化を行うときに用いる量子化行列を
    設定するステップと、 逆量子化された前記データに対して複数の方法でIDC
    Tミスマッチ対策を施すステップと、 前記データを量子化する前記方法の任意のものと、量子
    化された前記データを逆量子化する前記方法の任意のも
    のと、逆量子化された前記データに対してIDCTミス
    マッチ対策を施す前記方法の任意のものと、前記データ
    を量子化するとき、および量子化された前記データを逆
    量子化するときに前記量子化行列を使用する任意の方法
    とを組み合わせて前記データを符号化する方法を制御す
    るステップとを備えることを特徴とする符号化方法。
  3. 【請求項3】 データを復号する復号装置であって、 前記データを複数の方法で逆量子化する逆量子化手段
    と、 前記逆量子化手段で用いる量子化行列を設定する設定手
    段と、 前記逆量子化手段の出力に対して複数の方法でIDCT
    ミスマッチ対策を施すミスマッチ対策手段と、 前記逆量子化手段が前記データを逆量子化する前記方法
    の任意のものと、前記ミスマッチ対策手段が前記逆量子
    化手段の出力に対してIDCTミスマッチ対策を施す前
    記方法の任意のものと、前記逆量子化手段が前記量子化
    行列を使用する任意の方法を組み合わせて前記データを
    復号する方法を制御する制御手段とを備えることを特徴
    とする復号装置。
  4. 【請求項4】 データを復号する復号方法であって、 前記データを複数の方法で逆量子化するステップと、 前記データを逆量子化するとき用いる量子化行列を設定
    するステップと、 逆量子化された前記データに対して複数の方法でIDC
    Tミスマッチ対策を施すステップと、 前記データを逆量子化する前記方法の任意のものと、逆
    量子化された前記データに対してIDCTミスマッチ対
    策を施す前記方法の任意のものと、前記データを逆量子
    化するときに前記量子化行列を使用する任意の方法を組
    み合わせて前記データを復号する方法を制御するステッ
    プとを備えることを特徴とする復号方法。
  5. 【請求項5】 データを復号する復号装置であって、 前記データを複数の方法で逆量子化する逆量子化手段
    と、 前記逆量子化手段で用いる量子化行列を設定する設定手
    段と、 前記逆量子化手段の出力に対して所定の方法でIDCT
    ミスマッチ対策を施すミスマッチ対策手段と、 前記逆量子化手段が前記データを逆量子化する前記方法
    の任意のものと、前記逆量子化手段が前記量子化行列を
    使用する任意の方法を組み合わせて前記データを復号す
    る方法を制御する制御手段とを備えることを特徴とする
    復号装置。
  6. 【請求項6】 データを復号する復号方法であって、 前記データを複数の方法で逆量子化するステップと、 前記データを逆量子化するとき用いる量子化行列を設定
    するステップと、 逆量子化された前記データに対して所定の方法でIDC
    Tミスマッチ対策を施すステップと、 前記データを逆量子化する前記方法の任意のものと、前
    記データを逆量子化するときに前記量子化行列を使用す
    る任意の方法を組み合わせて前記データを復号する方法
    を制御するステップとを備えることを特徴とする復号方
    法。
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