JPH10230008A - 指圧式温灸器 - Google Patents

指圧式温灸器

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JPH10230008A
JPH10230008A JP9035047A JP3504797A JPH10230008A JP H10230008 A JPH10230008 A JP H10230008A JP 9035047 A JP9035047 A JP 9035047A JP 3504797 A JP3504797 A JP 3504797A JP H10230008 A JPH10230008 A JP H10230008A
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moxibustion
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    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モグサを主成分として一定形状に圧縮成型し
て製造され、煙や臭気が発生しない炭化灸を使用する指
圧式温灸器であって、炭化灸の装着や着火あるいは灰の
取り出しなどの取り扱いがきわめて簡単容易で、しかも
炭化灸の消費予測などが容易な指圧式温灸器を提供す
る。 【解決手段】 前部内筒1と後部内筒2との間に炭化灸
収納かご8を収容し、収納かご8内に着火した炭化灸9
を入れ、これをキャップ5と前部外筒3と後部外筒2と
によって外側から包み、前部内筒1と後部内筒2および
前部外筒3と後部外筒2とのそれぞれに炭化灸9の適切
な燃焼を行わせるための空気入口1a,2a、および空
気制御口3a,4aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、指圧効果を兼ね
備える指圧式温灸器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の指圧式温灸器は、図8に
示すように、モグサを収容できる空洞をそなえた内筒に
対し、丸棒状に成型した蓬の葉を主成分とする棒状モグ
サ51の先端に点火してこれを前部内筒52の内部に向
かって後端側から挿入し、モグサの着火部分に対して空
気入口52a,53aを通じて適度の燃焼用空気を送給
し、棒状モグサ51の安定した燃焼を持続させるととも
に、前部内筒52,後部内筒53の外部をそれぞれ前部
外筒54,後部外筒55で取り巻き、さらに各外筒の外
周面を断熱材層56,57で被覆して、外筒の外から手
で持って自由な治療操作を楽に行えるようにされてい
る。棒状モグサ51の燃焼により発生した温灸熱線はキ
ャップ58の前端の開口58aから患部に向かって照射
される。59は断熱材、60は隔壁で、61はパイプで
ある。62は棒状モグサ51の取付位置を温灸器に対し
安定して保持させるためのモグサ支持部である。前部外
筒54ならびに後部外筒55には、それぞれ空気制御口
54aならびに55aが設けられていて、それぞれの外
筒を対向する内筒上で回転させることにより、内筒5
2,53の側周面に設けた空気入口52a,53aと協
動して燃焼用空気の流通開度を調整することができる。
【0003】このような指圧式温灸器を使って患部に対
する温熱治療を繰り返し、棒状モグサ51が消耗してそ
の全長が次第に短くなってくると、棒状モグサ51をさ
らに内筒の奥に押し進める操作、あるいは棒状モグサ5
1を抜き取って奥に溜まった微粉状のモグサの灰を外に
取り出す操作、あるいは新しい棒状モグサ51と交換す
る操作等が必要に応じて適宜行われる。
【0004】また、従来の指圧式温灸器に用いられる棒
状モグサ51の組成は、通常ヨモギの葉を乾燥させ、こ
れを指先で揉むことによってこれを綿状に精製したも
の、いわゆるモグサをその主成分としている。これをフ
レーク状または粉状に加工し、さらに他の温灸効果の存
在が認められているものを副成分として、それらの適量
づつを混ぜ合わせ、これを燃焼時に悪臭を発しない紙、
例えばある種の和紙等に包み込むことによって棒状体の
モグサが出来上がる。これを前記図例のような温灸器に
図示の要領で装着し、指圧式温灸器の燃料として使用す
る。
【0005】このような従来の構成よりなる温灸器を用
い、従来から使用されているモグサを使って治療を行っ
ていると、すでに以前から解決を要する課題とされてい
た使用時に多量の煙と臭気が発生するという問題は、ま
すます解決が急がれる課題となっていたが、モグサの改
良に関して実開平7−31050号による技術が提案さ
れ、燃料自体の煙あるいは臭気に関する問題は、これに
よって大幅に改善されるに至った。すなわち、それまで
はモグサの燃焼により発生する煙ならびに臭気が、特に
温灸治療を受けようとする喘息患者にとって喘息発作の
誘因となり、最近の環境汚染に伴って増加している喘息
患者に対し苦痛を与えることなどからも問題となってい
たが、前記モグサの組成に関する改善を通じて、煙なら
びに臭気を発生しないでしかも従来の温灸治療の効果を
発揮できるモグサの開発に成功したものである。
【0006】これについて簡単に説明すると、この改良
モグサは、ヨモギの葉を乾燥させ、これを揉むことによ
ってこれを綿状に精製したもの、いわゆる従来のモグサ
をその主成分として使用する点に関しては従来のものと
変わりはない。つぎにこのモグサを不活性ガス中で乾留
した炭化物および活性炭粉末に、バインダーを加えて混
練し、これを棒状に成型することによって、従来使用さ
れている棒状モグサと見掛けは全く変わることのない棒
状モグサが出来上がる。
【0007】この棒状モグサは、前記のように外形は全
く従来品と変わるところがないので、従来の(たとえば
図8の)指圧式温灸器にそのまま適用して使用すること
ができる。しかもその作用は、従来のモグサと比較して
次に示すような格段の利点をそなえている。
【0008】a)モグサを不活性ガス中で乾留した炭化
物および活性炭粉末を原料としているため、灸として燃
焼させるとき、煙や臭気の発生は全くない。また上記原
料の性質に起因して、燃焼過程が炭火の燃焼過程と類似
しており、安定度の高い火力と温度をそなえる燃焼を持
続することができる。また、その結果、遠赤外線の発生
を促進させる状態の実現が可能である。
【0009】b)材料を混練して一定の形状に固結成型
されているため、製品としての取り扱いが容易である。
【0010】c)燃焼後のモグサの灰が成型物の形状の
ままで崩れることなく保持される性質を有するため、灰
が飛散することがなく、そのため火傷や火災等の恐れも
なく、後始末が簡単でしかも装置自体の安全性が高い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記実開平7−310
50号に記載のモグサ(炭化灸ともいう)を、従来形式
の指圧式温灸器に使用して温熱治療を実施しようとする
と、次のような問題点がある。
【0012】1)棒状モグサの先端に着火してこれを温
灸器の内筒の奥に挿入し、モグサの燃焼とともに温灸熱
線の患部への照射を続けるとき、モグサの燃焼による消
耗が進むにつれて棒状モグサをさらに前方へ押し進め
て、モグサの安定した燃焼を持続するために最適の場所
で燃焼を続けさせることが必要であるが、そのためにモ
グサを押し進める距離の算定は、現在の関連位置の判定
が把握し難いだけにきわめて困難であり、極言すれば殆
ど手探りの状態で行わねばならない。
【0013】2)棒状モグサの消耗状態を正確に知るた
めには、一々棒状モグサを内筒の外に抜き出して点検す
る以外に方法がなく、きわめて不便であり、これを怠る
と正確な残存量の把握が困難で、そのため作業の計画的
な進め方に支障を来すおそれが生じる。
【0014】3)温熱治療の実施に当たり、モグサの消
費量予測ないし治療に必要な時間の予測等の作業に関す
る計画的な立案が困難で、そのため治療事業の科学的な
処理が円滑に行われない。
【0015】この発明は、前記の問題点にかんがみてな
されたもので、燃焼するときの煙や臭気がほとんど発生
しない炭化灸(炭化モグサ)を使用する指圧式温灸器に
おいて、モグサの取り扱いが簡単容易で、特に温灸器に
対する炭化モグサの着脱操作、あるいは燃焼によって生
じた灰の取り出し等の作業の簡易化ならびに容易化が図
られ、温熱治療の作業量に関し必要とされるモグサ量の
予測ないし必要時間の予測等についての科学的な処理を
円滑に行うことのできて全体として燃料の着火・燃焼が
簡単容易な指圧式温灸器を提供することを目的としてい
る。
【0016】また、この発明の他の目的は、構造が簡単
で開放ならびに組立作業が極めて容易であり、使用後の
手入れが容易である指圧式温灸器を提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この指圧式温灸器においては、前端部に温灸熱線
を照射する開口と側周面に複数の空気入口とをそなえる
前部内筒と、該内筒と外径が等しくて後端部に空気を流
通する開口と側周面に複数の空気入口とをそなえる後部
内筒とを、長手方向に並べることによってその中間部に
燃料かごを挿入保持する構成とされる内筒と、内筒の前
端に被着されて前端部に温灸熱線を通過させる開口をそ
なえて耐熱性弾性キャップと、内筒外周面の長手方向の
ほぼ中央部に挿通されて内筒に対して回転させることに
より前部内筒の側周面に設けた空気入口と協動して空気
の流通開度を調整する複数の空気制御口を周面にそなえ
る前部外筒と、内筒外面の後方部に挿通されて内筒に対
して回転させることにより後部内筒の側周面に設けた空
気入口と協動して空気の流通開度を調整する複数の空気
制御口を周面にそなえる後部外筒と、前部内筒と後部内
筒との間に設けた空間への挿入・取出が可能で、周壁が
パンチングメタル等の有孔壁で囲まれ、外部から該周壁
を介して空気を供給することによって内部に収容される
炭化燃料の燃焼を可能とした炭化灸収納かごと、モグサ
を不活性ガス雰囲気中で乾留した炭化物を主成分として
練炭状ないしハニカム状に圧縮整形され前記炭化灸収納
かご内に挿入して点火燃焼させる炭化灸とよりなってい
る。
【0018】以上の構成よりなる指圧式温灸器によって
患部に対する温熱治療を行うには、まず前部内筒の前端
に耐熱性弾性キャップを確実に装着する。続いてその後
部に前部外筒を差し込み、その前端がキャップの後端と
密着するまで押し込む。このとき、前部外筒の前端に設
けられた複数の空気制御口が前部内筒の側周面に設けら
れた複数の空気入口と互いに干渉する位置にあるように
両者の極対象位置を調整しておく。つぎに、炭化灸収納
かごを開き、一端に着火した炭化灸をその中に挿入した
後、これを綴じて一体物とする。この炭化灸収納かご
は、たとえば一方を他方の蓋としてこれを相手にねじ込
み、あるいは反対にゆるめて開放できるように構成して
おくと、不用意に蓋が開いて中の着火している炭化灸が
飛び出す等のことがなくなり、安心して作業を続行する
ことができる。この着火した炭化灸の収納かごを、前部
内筒の後方に形成されている空間内に置き、炭化灸収納
かごを取り囲む位置に後部内筒を差し込むことによっ
て、炭化灸収納かごの前後を一対の内筒によって位置ぎ
めされることになる。続いて後部内筒の周面に後部外筒
を挿通して、後部外筒の前端が前部外筒の後端と密着す
るまで押し込む。なお、このとき、後部外筒の前端に設
けられた複数の空気制御口が後部内筒の側周面に設けら
れた複数の空気入口と互いに干渉する位置にあるように
両者の極対象位置を調整しておくことは、さきの前部内
筒と前部外筒との空気入口と空気制御口との位置の調整
に関して説明したところと全く同要領である。
【0019】この状態の温灸器に対し、前部外筒ならび
に後部外筒のそれぞれの空気制御口の適度の開度制御に
よる流通空気量の調整を通じて、後部内筒の後端部の開
口からの空気の流通量を加減することによって、炭化灸
の所望の燃焼を持続して前部内筒の前端部から照射され
る温灸熱線を自由に患部に対して当てて適切な治療を実
施することができる。
【0020】あるいは請求項2のように、前部外筒およ
び後部外筒の各外周面、又はキャップの外周面に対し、
あるいはその双方の外周面に対して断熱材層でこれらを
被覆することもできる。このようにすると、温熱治療の
ために温灸器を取り扱っているとき、温灸器の表面が異
常に昇温していて、そのために温灸器を握っている手の
皮膚を火傷するなどの事故を未然に防止するうえで効果
がある。
【0021】また、炭化灸を収容するかごは、請求項3
のように、後部室の内部に柱体を設けて、外部からの押
圧力に対抗できる補強構造をそなえるものとすることも
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明にかかる指圧式温灸器の
実施の形態について、図1〜図7によって説明する。
【0023】この発明の指圧式温灸器は、内部に収容さ
れる燃料の燃焼を行わせるための場を形成する内筒と、
外部から内筒を保持するための外筒とをそなえ、前端に
被着したキャップの開口を通じて前方に向かって温灸熱
線を照射するための構成からできている。内筒は、前端
部に温灸熱線を照射する開口6と、側周面に複数(図例
では4個)の空気入口1aとをそなえる前部内筒1と、
前部内筒1と外径が等しくて後端部に空気を流通する開
口7と、側周面に複数(図例では4個)の空気入口とを
そなえる後部内筒2とよりなり、これらを長手方向に並
べることによって、その中間部に燃料かご8を挿入保持
するようにした構成である。
【0024】キャップ5は、内筒の前端に被着されて前
端部に温灸熱線を通過させる開口5aをそなえ、耐熱性
および弾力性を具備したゴム又は合成樹脂よりできてい
る。外筒は、内筒外周面の長手方向のほぼ中央部に挿通
され、内筒に対してこれを回転させることにより、前部
内筒1の側周面に設けた空気入口1aと協動して空気の
流通開度を調整する複数(図例では4個)の空気制御口
3aを周面にそなえる前部外筒3と、内筒外面の後方部
に挿通され、内筒に対してこれを回転させることにより
後部内筒2の側周面に設けた空気入口2aと協動して空
気の流通開度を調整する複数(図例では4個)の空気制
御口4aを周面にそなえる後部外筒4とよりなる。前部
外筒3は、外周面を断熱材層3bによって被覆されて該
部の過度の昇温などによる事故を防止する構造とされ
る。後部外筒4についても同様に、断熱材層4bによっ
て被覆される。キャップ5についても、場合により外周
面の被覆が行われることがある。
【0025】炭化灸収納かご8は、前部内筒と後部内筒
との間に設けた空間への挿入・取出が可能で、周壁がパ
ンチングメタルで囲まれ、外部から該周壁を介して空気
を供給することによって内部に収容される炭化灸9の所
望の燃焼態様を可能とした二つ割れの構造よりなる。そ
の一例の詳細が図4に示される。前部かご8aはパンチ
ングメタルよりなり、その裏面に炭化灸9の灰等の落下
を防止するための極細の金属(本例ではステンレス)線
材からなるメッシュ8nを配装してなり、その後部にフ
ランジ8bをそなえる。胴部8cと後部かご8dとはい
ずれもパンチングメタルで一体に作られている。胴部8
cは内部に炭化灸9を収容可能の寸法に作られており、
炭化灸9を収容した状態でフランジ8b内に収納可能の
寸法に作られている。また後部かご8dは柱体10を収
納可能の広さを有する。8eは後部蓋で、柱体10を後
部かご8d内に収納した後、これを封鎖するためのもの
である。後部蓋8eには直径方向に沿って3個の通路
(開口)8fが穿設されている。本例では通路8fを3
個にして、炭化灸9の燃焼が1時間位に設定している
が、通路8fの数を増やすと燃焼時間が短くなり、逆に
減らすと燃焼時間が長くなるが、開口の大きさにもよる
が通路8fが1個では燃焼が不十分になるおそれがあ
る。
【0026】炭化灸9は、モグサを不活性ガス雰囲気中
で乾留した炭化物を主成分として練炭状に圧縮整形さ
れ、練炭と同要領の穴9aが穿設されている。これを収
納かご8内に挿入して一方の端面に点火し燃焼させる。
炭化灸9は、図例のような練炭状に圧縮整形されるもの
のほか、ハニカム状に整形されたものもある。
【0027】以上の構成をそなえる指圧式温灸器を用い
て、患者に対し温熱治療を施す作用について、つぎに説
明する。まず炭化灸9の端面に点火し、これを収納かご
8の胴部8c内に収容し(図4参照)、その状態で胴部
8cの前端をフランジ8b内に後方から前方に向かって
押し込む。このときフランジ8bと胴部8cとの間に
は、簡単に抜け出すことを防止する方法として、何らか
の手段が施されることが望ましい。たとえば、両者の嵌
まり込みの内外径の差を、一旦押し込めば簡単には抜け
出さない程度の嵌合状態となるような僅かの差とする
か、あるいは嵌まり込みの関係に置かれる両者の端部
に、互いに押し込んだ後で相対的に旋回することによ
り、引き抜きが不能となる突起あるいはネジ山を設ける
などの方法が好適である。このあと後部かご8d内に柱
体10を挿入し、後部蓋8eで後部かご8dの後端を塞
ぐことによって収納かご8の組み立てが完了する。
【0028】指圧式温灸器全体の配置は、図3に示す要
領で組み立てられる。同図の前部内筒1内の空所に、着
火した炭化灸9を入れた収納かご8の組立品を装入し、
前部外筒3を前部内筒1の後部に被着したあと、同図
(c)に示す後部内筒2を後部外筒4とともに前部外筒
3に挿入することにより、全体を一体品として組み立て
る。この状態で前部外筒3を前部内筒1上で相対的に旋
回し、あるいは後部外筒4を後部内筒2上で相対的に旋
回することによって、内筒の側周面に設けた空気入口1
a,2aと、外筒周面の空気制御口3a,4aとによっ
て燃焼用の流入空気量の制御を行うことにより、収納か
ご8を介して炭化灸9に対し所望の燃焼に必要な十分の
空気を供給することができる。
【0029】炭化灸9の燃え尽きた時点の検知は、開口
6からの熱線照射の停止により、あるいは炭化燃料9に
ついてあらかじめ調査済みの持続時間の測定により、き
わめて簡単に、しかも正確に行うことができる。炭化灸
9の入れ替えは、前記組み立ての作業に準じて簡単に行
うことができる。燃え尽きた燃料の灰は、成型時に混合
したバインダーの作用によって、成型されている形状の
ままで保持され、そのため取り出し、廃却などの処理が
至って簡単容易である。
【0030】
【発明の効果】この発明にかかる指圧式温灸器は以上の
ように構成されるので、つぎのような効果が得られる。
【0031】1)請求項1では、炭化灸が扱い易い一定
のサイズに作られたモグサの成型品であるために、自動
的にモグサの安定した燃焼を持続するために最適の場所
で燃焼を続けさせることが可能であり、従来のように棒
状モグサの先端に着火してこれを温灸器の内筒の奥に挿
入し、モグサの消耗に応じて棒状モグサを常に最適の位
置に押し進めてモグサの安定した燃焼を持続させるなど
の手間が一切不要である。また、従来のように、消耗状
態の現況把握ができないため、モグサを押し進める長さ
の算定も半ば手探りの状態で行わねばならないという不
便さも解消される。さらに、温熱治療の実施に当たり、
モグサの消費量予測ないし治療に必要な時間の予測等の
作業に関する一切の立案を計画的に行うことが可能とな
る。
【0032】2)請求項2では、温灸器の取り扱いがき
わめて安全で且つ容易に行われ、温灸器の表面の昇温に
よる取り扱い者の火傷などの事故が防止される。
【0033】3)請求項3では、 温灸器の長手方向に関
する炭化灸収納かごの強度が増大される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる指圧式温灸器の一実施例の断
面図である。
【図2】図1の指圧式温灸器の斜視図である。
【図3】図3(a),図3(b),図3(c)はいずれ
も図1の指圧式温灸器の胴体部を構成する各ブロックの
断面図である。
【図4】図4(a),図4(b),図4(c),図4
(d)はいずれも図1の指圧式温灸器のそなえる燃料か
ごを分解して示す斜視図である。
【図5】図1の指圧式温灸器のそなえる炭化燃料の斜視
図である。
【図6】図1の指圧式温灸器のVI−VI線における断面図
である。
【図7】図1の指圧式温灸器のVII−VII線における断面
図である。
【図8】従来装置の断面図である。
【符号の説明】
1 前部内筒 1a,2a 空気入口 2 後部内筒 3 前部外筒 3a,4a 空気制御口 3b,4b, 断熱材層 4 後部外筒 5 キャップ 5a,6,7 開口 8 収納かご 9 炭化灸(炭化モグサ) 10 柱体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に収容される燃料の燃焼を行わせる
    内筒と、内筒を保持する外筒とをそなえ、前端に被着し
    たキャップの開口を通じて前方に向かって温灸熱線を照
    射する指圧式温灸器において、 前端部に温灸熱線を照射する開口と側周面に複数の空気
    入口とをそなえる前部内筒と、該内筒と外径が等しくて
    後端部に空気を流通する開口と側周面に複数の空気入口
    とをそなえる後部内筒とを長手方向に並べることによっ
    てその中間部に炭化灸収納かごを挿入保持する構成とさ
    れる内筒と、 内筒の前端に被着されて前端部に温灸熱線を通過させる
    開口をそなえ、耐熱性弾性キャップと、 内筒外周面の長手方向のほぼ中央部に挿通され、内筒に
    対して回転させることにより前部内筒の側周面に設けた
    空気入口と協動して空気の流通開度を調整する複数の空
    気制御口を周面にそなえる前部外筒と、 内筒外面の後方部に挿通され、内筒に対して回転させる
    ことにより後部内筒の側周面に設けた空気入口と協動し
    て空気の流通開度を調整する複数の空気制御口を周面に
    そなえる後部外筒と、 前部内筒と後部内筒との間に設けた空間への挿入・取出
    が可能で、周壁がパンチングメタル等の有孔壁で囲ま
    れ、外部から該周壁を介して空気を供給することによっ
    て内部に収容される炭化灸の燃焼を可能とした炭化灸収
    納かごと、 モグサを不活性ガス雰囲気中で乾留した炭化物を主成分
    として練炭状ないしハニカム状に圧縮整形され、前記炭
    化灸収納かご内に挿入して点火燃焼させる炭化灸とより
    なることを特徴とする指圧式温灸器。
  2. 【請求項2】 前記外筒の外周面およびまたはキャップ
    の外周面が断熱材層で被覆されている請求項1記載の指
    圧式温灸器。
  3. 【請求項3】 前記炭化灸収納かごの後部室に柱体が設
    けられる請求項1あるいは2記載の指圧式温灸器。
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