JPH10223947A - 強力な受動ロック式の光学キャビティシステム - Google Patents

強力な受動ロック式の光学キャビティシステム

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JPH10223947A
JPH10223947A JP9318662A JP31866297A JPH10223947A JP H10223947 A JPH10223947 A JP H10223947A JP 9318662 A JP9318662 A JP 9318662A JP 31866297 A JP31866297 A JP 31866297A JP H10223947 A JPH10223947 A JP H10223947A
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laser
light
reflector
gain medium
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JP9318662A
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David A King
デイヴィッド・エイ・キング
Richard J Pittaro
リチャード・ジェイ・ピッタロ
Alexander Huber
アレクサンダー・ヒューバー
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/05Construction or shape of optical resonators; Accommodation of active medium therein; Shape of active medium
    • H01S3/08Construction or shape of optical resonators or components thereof
    • H01S3/081Construction or shape of optical resonators or components thereof comprising three or more reflectors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的単純な構造の強力なレーサ゛システムを提供す
ること 【解決手段】 高強度の光を提供可能なレーサ゛システムであ
る。該システムはレーサ゛利得媒体及び3つのリフレクタを備える。
第1のリフレクタ及び該第1のリフレクタから隔置された第2のリフ
レクタはレーサ゛利得媒体を収容するレーサ゛キャヒ゛ティを画定する。
前記第1のリフレクタにより反射された光はレーサ゛利得媒体に
より増幅される。第3のリフレクタは前記第2のリフレクタから隔
置されて前記レーサ゛キャヒ゛ティ外に共振キャヒ゛ティを画定する。光
はレーサ゛キャヒ゛ティから送られて外部共振キャヒ゛ティ内で共振す
る。光の一部が外部共振キャヒ゛ティからレーサ゛キャヒ゛ティへと進
む。アハ゜ーチャ等の光選別手段が第2のリフレクタと利得媒体と
の間に配設されて、外部キャヒ゛ティから反射された光を選別
して強め合う干渉を有する光部分を弱め合う干渉を有す
る光部分に優先して通過させる。これにより、利得媒体
が外部キャヒ゛ティの共振周波数に光学的にロックすることが可
能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、レーザ放射線を生
成するための光学システムに関し、特に、線形光学キャ
ビティを有しダイオードポンピング式の受動ロック式(p
assively-locked)レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】多くのレーザ用途(例えば化学的検知)
で高強度レーザ光が必要とされている。高強度レーザ光
を得るための方法の1つとして、光学キャビティ内に捕
捉された光の利用が挙げられる。光学キャビティ即ち共
振器は、入射光を捕捉してミラー間で前後に跳ね返すよ
う構成された1つ又は2つ以上の鏡面を備えている。こ
うすることにより、キャビティ内の光の強度を入射光と
比べてその何桁分も増大させることが可能となる。
【0003】多くの用途では、光学利得媒体(ヘリウム
ネオン放電管等)は、光学キャビティ内にある。典型的
なダイオードレーザでは、キャビティミラーは、ダイオ
ード利得媒体それ自体に直接堆積される。しかしなが
ら、周波数調整又はライン幅狭化等の幾つかの用途で
は、ダイオードのファセットの一方または両方に反射防
止コーティングが施され、ダイオード外部のミラーによ
って画定される光学キャビティ内でダイオードが動作す
るものもある。ダイオード利得媒体は、こうしたキャビ
ティ内で動作させることも可能であるが、ダイオードの
放射ファセットの損傷しきい値が低いため、キャビティ
内で形成されるパワー量が厳しく制限されてしまう。
【0004】この制限を克服すると共に強い光学フィー
ルド(optical field)を生成するために、ダイオードレ
ーザ放射線が捕捉される別個の極めて精巧な(finesse)
光学キャビティ外にダイオードレーザを配置することが
可能である。以下、この別個のキャビティを「ビルドア
ップ」キャビティと称する。しかしながら、ダイオード
レーザは、極めて精巧なビルドアップキャビティよりも
はるかに広い光学帯域幅を有する放射線を放出する。ビ
ルドアップキャビティ内でダイオードレーザ放射線を大
幅に増幅するには、キャビティ共振周波数におけるキャ
ビティの帯域幅と近接し又は一致する帯域幅を有するコ
ヒーレントな放射線をダイオードレーザに放出させなけ
ればならない。以下、このプロセスを「光学ロック」ま
たは「光学周波数ロック」と称する。
【0005】ダイオードレーザの帯域幅を狭める方法の
1つとして、ダイオードレーザの全電子周波数ロック(a
ll-electronic frequency-locking)の利用が挙げられ
る。しかしながら、この技法は、極めて高速のサーボ、
キャビティからのダイオードレーザのかなりの程度の光
学的分離、及び、高度な電子制御を必要とする。
【0006】代替策として、光学フィードバック(即ち
受動的)機構によりライン幅の大幅な縮小を達成するこ
とが可能である。例えば、Dahmani等は「Frequency sta
bilization of semi-conductor lasers by resonant op
tical feedback」(Opt.Lett.,12,pp.876-878(1987))に
おいて、ビルドアップキャビティに対するダイオードレ
ーザの受動光学ロックについて報告している。この技法
では、ダイオードレーザからの光はビルドアップキャビ
ティ内に送り込まれる。光の周波数がキャビティの共振
周波数と一致する場合に該光が捕捉される。次いで、捕
捉された光の一部がダイオードレーザに送り返されて受
動フィードバック機構として作用し、これにより、あま
り精巧でないダイオードレーザの周波数が極めて精巧な
ビルドアップキャビティの周波数にロックされると共に
ダイオードの放出帯域幅が狭くなる。
【0007】該Dahmani等のシステムと同様のシステム
の欠点は、かかるシステムが弱い光学的ロックを用いて
いること、即ち、ビルドアップキャビティ内の光のうち
のごく僅かな部分しかダイオードレーザにフィードバッ
クされないことにある。かかる弱い光学的ロック技法の
欠点は、ダイオードレーザにフィードバックされる光の
強さ及び位相の両方に対する慎重な電気機械的制御が依
然として必要になることにある。さらに、かかるシステ
ムは、少なくとも4つのリフレクタを必要とする。
【0008】反射防止コーティングを有するダイオード
レーザの外部共振キャビティに対する受動全光学ロック
(passive all-optical locking)は、最近になって大い
に活用されるようになってきた。その例として周波数倍
化(frequency doubling)(W.Lenth and W.P.Riskの「Las
er system and method using nonlinear crystal reson
ator」と題する米国特許第5,038,352号(Aug,1991)、W.
J.Kozlovsky等の「Bluelight generation by resonator
-enhanced frequency doubling of an extended-cavity
diode laser」と題する応用物理論文(Aug,1994, vol.6
5(5),pp.525-527))、周波数結合(frequency mixing)
(P.G.Wigley、Q.Zhang、E.Miesak、G.J.Dixonの「High
power 467nm passively-locked signal-resonant sum
frequency laser」(Post Deadline Paper CPD21-1,Conf
erence on Lasers and Electro-optics,Baltimore,MD.,
Official Society of America,1995))、及び化学検知
(David A.King等の「Diode-pumped power built-upLas
er cavity for chemical sensing」と題する米国特許第
5,432,610号(July,1995))がある。上記のKing等は、ダ
イオードレーザが外部共振キャビティに光学的にロック
される幾つかの実施例について述べている。
【0009】更に、King及びPittaro(1996年3月20日出
願の米国特許出願第08/619,877号、HP事件番号109602
24-1)は、極めて精巧な外部ビルドアップキャビティと
レーザ利得媒体を含むキャビティとの間に光学的ロック
が生じる3ミラー構造を開示している。その光学的ロッ
クは、利得媒体の光学的非線形性によって受動態様で実
施することが可能である。彼らは、利得媒体がダイオー
ドレーザである場合の例について述べている。King及び
Pittaroは、従来の外部キャビティダイオードと3ミラ
ーシステムとの差について論じている。
【0010】ダイオードレーザの受動全光学ロックの困
難さを説明するために、以下に光学キャビティの物理的
特性について簡単に説明する。図1に示すように、(反
射率(即ち反射係数)R2,R3をそれぞれ備えている)2
つの反射表面2,4によってキャビティ6が画定される。該
キャビティ6は、くし状の共振周波数を有しており、該
くしの歯の間隔はc/2Lである(ここで、cはキャビティ
内の光の速度、Lは2つの反射表面2,4間の光学距離であ
る)。
【0011】線形キャビティに対する入射光は、一般
に、図1(a),(b)に示す考え得る2つの現象のうちの一
方を受けることになる。図1(a)の場合、入射光8の周波
数は、キャビティ共振周波数とは全く異なっている。従
って、入射光8は、単に表面2によって反射光10として反
射される。図1(b)は、入射光8がキャビティ共振周波数
を有する(またはキャビティ共振周波数に極めて近い)
場合の状況を示している。この場合、入射光は、表面2,
4間にキャビティ内ビーム12として捕捉される。該捕捉
された光は、更に表面2,4から漏出して、キャビティか
らの反射ビーム10及び透過ビーム14にそれぞれ影響を及
ぼす。該漏出は、入射ビーム8と位相がずれたものであ
り、このため、表面2から単に非共振的に反射されるビ
ーム10の一部に弱め合う干渉が生じることになる。
【0012】入射ビーム8がキャビティの共振周波数を
有する場合、キャビティ6の全有効反射係数は、表面2の
単なる非共振反射係数よりも低くなる。この効果を図2
に示す。同図では、図1(a),(b)に示すキャビティの反
射率(Iref/Iinc)が、正規化された周波数の関数とし
てグラフ化されている。該周波数は、正規化周波数の各
整数値毎にキャビティの共振が発生するように、キャビ
ティの共振周波数の櫛の歯間隔に対して正規化されてい
る。該キャビティの帯域幅は、各共振の最大値の半分で
全幅となり、表面2,4の反射率が低下するにつれて狭く
なる。反射率R2,R3が互いに等しい場合、表面2からの共
振反射及び非共振反射の強さは等しく、それらの位相は
180゜異なる。こうして、キャビティの反射率は(散乱
がない場合には)該キャビティの共振時にゼロまで降下
する。
【0013】図2は、反射ビーム10(又は利得媒体への
光学フィードバック)はキャビティ共振時に最も弱くな
る。レーザしきい値は、部分的には、利得媒体に反射さ
れる強度によって決まり、反射が強くなるほどしきい値
が低くなる。従って、光学フィードバックによって、ダ
イオード電流が増大するので、レーザは、キャビティ共
振周波数以外の周波数でしきい値に達する傾向があるこ
とが分かる。King及びPittaroが彼らのシステムを開示
するまで、当業者は、図1(a)に示す構造がダイオード
レーザの周波数ロックに極めて不向きなものであると長
い間信じてきた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図2のしきい値状況を
克服する困難性を考慮すれば、必要とされるのは、レー
ザキャビティ内の利得媒体と外部共振キャビティとを受
動的に同一周波数にロックして高強度の光を生成する、
比較的単純な構造を有する強力な(robust)システムであ
る。本開示では、King及びPittaroによって解説された
ものと比較して大幅に改善された装置及び技法について
説明する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、共通のリフレ
クタを間に有する第1のキャビティ及び第2のキャビテ
ィを備えている。第1のキャビティ内には、光を放出す
るためのレーザ利得媒体が収容されており、該光が第1
のキャビティから送出されて第2のキャビティ内で共振
する。本書では、これらのキャビティを「レーザキャビ
ティ」及び「外部共振キャビティ」(又は単に「外部キ
ャビティ」)とそれぞれ定義する。典型的には、レーザ
ビルドアップシステムは、3つのリフレクタ、即ち、反
射率(R1)を備える第1のリフレクタと、該第1のリフ
レクタと隔置されてそれらの間にレーザキャビティを画
定する第2のリフレクタと、該第2のリフレクタと隔置
されてそれらの間に外部キャビティを画定する第3のリ
フレクタとを備えている。光の一部は、外部共振キャビ
ティからレーザキャビティ内へと戻り、2つのキャビテ
ィを外部キャビティの共振周波数に光学的にロックする
ようレーザ利得媒体に作用する(即ち、利得媒体を外部
キャビティの共振周波数にロックする)。第2のリフレ
クタから反射される光ビームの好適部分のみを透過させ
て、外部キャビティの反共振(anti-resonance)よりも共
振に対応する光の方を多量に利得媒体に送るようにする
ために、アパーチャ等の光選別装置(light-screening d
evice)がレーザキャビティ内に配置される。利得媒体に
送られる強め合う干渉の光が、共振に対応する光である
(逆もまた同様)。利得媒体の非線形性と相俟って、こ
の光の好適部分の透過は、外部キャビティの共振周波数
への利得媒体の光学的な強力なロックを提供するものと
なる。第2のリフレクタは、第1のリフレクタの反射率
(R1)よりも大きい反射率(R2)を有していることが望
ましい。第3のリフレクタもまた、外部キャビティ内の
パワーがレーザキャビティ内のパワーよりも大幅に大き
くなるように第1のリフレクタの反射率(R1)よりも大
きい反射率(R3)を有していることが望ましい。
【0016】共振光路は、共振光路に沿った1ラウンド
トリップの始端と終端とで光ビームが厳密に同一の光学
特性(位相、周波数、及び、空間プロファイル)を有す
る光路である。上述の3ミラー構造に関するフィールド
方程式を検証することによって、考え得る3つの共振条
件が見出された。これらの条件が発生するのは、共振光
路が、(1)反共振性の外部キャビティを伴うレーザキャ
ビティである場合、(2)反共振性のレーザキャビティを
伴う外部キャビティである場合、及び(3)両方とも共振
性のキャビティである場合である。本発明は、レーザキ
ャビティ内の利得媒体を外部キャビティの周波数に光学
的にロックすることに対応する条件である上記(2)の場
合のモードでレーザが機能することを可能にする。その
理由は、(2)の場合には、外部キャビティから漏出して
レーザキャビティに入る光が利得媒体によって増幅され
て外部キャビティに同相で送り返されることにある。こ
こで、光学的な周波数ロックは、第2のリフレクタが光
路に加える移相を考慮すると、2つのキャビティが(a)
外部キャビティ及び(b)第1及び第3のリフレクタ間に
形成されるキャビティである場合、又は光路が同時に共
振性のものである場合に発生する。アパーチャ等の光選
別装置を設けることによって、この光学ロックを生じさ
せることが可能になる。
【0017】こうしたシステムを用いることにより、高
強度のレーザ光を生成する方法が得られる。該方法で
は、レーザキャビティ内のレーザ利得媒体から放出され
る光は、外部共振キャビティに入り、その内部で共振し
て高強度に達する。光は、外部共振キャビティから漏出
して利得媒体に向かう。外部キャビティ内での共振に好
適な第2のリフレクタから到来する光の好適部分が、外
部キャビティから、例えばアパーチャ等の光選別装置を
介して利得媒体へと送られて、強力な光学的フィードバ
ックによりレーザ利得媒体が外部共振キャビティの共振
周波数に光学的にロックされる。
【0018】強力で安定した光学ロックは、2つの要素
により提供される。第1に、外部キャビティのラウンド
トリップ光路長は、外部キャビティの共振周波数におけ
る波長の整数倍でなければならず、レーザキャビティの
ラウンドトリップ光路長は、(第2のリフレクタを介し
て送ることを考慮すると)外部キャビティの共振周波数
における波長の(整数+1/2)倍でなければならない。
【0019】安定した光学ロックの第2の要素は、レー
ザしきい値が外部キャビティの共振周波数で最低になる
ことである。該レーザしきい値は、第1及び第2のリフ
レクタから利得媒体への反射係数の逆数によって決ま
る。図2に示すように、平面波の場合、外部キャビティ
の反射率は外部キャビティの共振周波数で最低になり、
このため、その周波数でレーザしきい値が最大になる。
【0020】本書では、観察手段から見た物体又はシス
テムの「反射率」又は「反射係数」は、他の光源が含ま
れない場合に、物体又はシステムから到来して観察手段
が受けた光の強度を観察手段から物体又はシステムへと
送られる光の強度で除算することにより得られる比であ
る。実際には、該物体又はシステムは、光を反射する
「ブラックボックス」又は「ミラー」とみなされる。従
って、本発明に従って配置される外部キャビティ及びア
パーチャから構成される反射構造は、周波数の関数であ
る反射率raで光を反射するアパーチャの位置に配置され
た「ミラー」とみなすことができる。同様に、利得媒体
が光を放出する場合には、第2のリフレクタの方向から
利得媒体に向かって進む光は反射であるとみなされる
が、この反射光は、共振時に外部キャビティから漏出し
て戻される光と、単に第2のリフレクタから反射される
(即ち、反共振に対応する)光との組み合わせの効果に
よるものである。この場合、かかるミラーの反射率は、
外部キャビティの共振周波数に対応する周波数で最大に
なる。かかるミラーが単純なレーザキャビティのリフレ
クタの1つとして用いられる場合、システム全体は、1
つ又は2つ以上の外部キャビティ共振周波数で放射線を
生成することが可能になる。これは、外部キャビティ共
振周波数でレーザしきい値が最低になるからである。
【0021】大抵のレーザシステムは、画定されたビー
ム形状を有する光ビームを用いている。平面波以外のビ
ームが図1(b)に示すキャビティに入射する場合には、
反射ビームが異なるビーム形状を有する可能性がある。
全反射電界(total reflectedelectric field)の形状
は、第2のリフレクタによって反射される電界及びキャ
ビティから漏出する電界の形状の和である。これら2つ
の電界の光学的位相差によって、キャビティから反射さ
れる全ビームに弱め合う干渉パターンと強め合う干渉パ
ターンとが生じる。例えば、利得媒体から放出されるガ
ウス光ビームの場合、反射ビームのプロファイルは、入
射ビームに比べて、伝搬軸に沿った強度が高くなり得
る。両リフレクタの形状及び反射率が本発明に基づいて
選択される場合には、図1(b)の外部キャビティにより
反射されるビームの一部は、図1(a)の外部キャビティ
により反射される同一部分(ビームが第2のリフレクタ
によって単に反射される場合)よりも強度が高くなり得
る。アパーチャ又はその他の適当な光選別装置が、本発
明に従って配置されて、反射ビームの(強め合う干渉に
対応する)一層強い部分を選択的に通過させる場合に
は、該アパーチャを介して見た場合のキャビティの反射
率が劇的に修正され、この場合、反射率はキャビティ共
振周波数で最大になる。
【0022】本発明では、King及びPittaroのレーザに
比べて改善されたレーザが提供される。上述のように、
本レーザシステムは、構造的に単純なアパーチャを備え
ることができる。より好適なのは調整可能なアパーチャ
であり、該アパーチャの形状は、キャビティからの全反
射ビームにおける干渉に整合させることが可能なもので
ある。該アパーチャのプロファイルと反射ビームのプロ
ファイルとが相俟って、光学ロックがより多様な条件下
で生じることが確実となり、最適条件を見い出すことが
可能になる。
【0023】更に、本発明では、レーザ利得媒体が外部
キャビティ内に配置されていないため、レーザ利得媒体
に損傷を与えることなく外部キャビティ内に極めて高い
強度(パワー)の光を生じさせることが可能である。リ
フレクタの反射率が高いため、光が外部キャビティ内に
おいて多数の光路で反射可能となり、これにより、大き
なキャビティ長を必要とすることなく狭い帯域幅が可能
となる。本発明により、理論的に最少数の構成要素(リ
フレクタ等の光学要素及び該光学要素の位置を微調整す
る電気機械要素を含む)で高強度のレーザ光源を作製す
ることが可能になる。外部共振キャビティ内の光強度
は、レーザキャビティ内よりも1桁又は2桁以上高くな
ることが可能であり、利得媒体により放出される光強度
の10〜105も高くなることが可能である。更に、帯域幅
の狭い外部キャビティは、ダイオードの発光を一時的に
平均化する効果を有しており、これにより急速な変動が
最小限に抑えられる(外部キャビティは光学的なコンデ
ンサとみなすことができる)。従って、本発明は、コン
パクトな高強度光源を得るのに適しているという点では
無比である。
【0024】本発明のレーザビルドアップシステム又は
方法により利用可能となる高強度の光には様々な用途が
ある。該用途の例としては、(1)ダイオードレーザモ
ードのクリーンアップ(この場合には1つ又は2つ以上
の半導体光源からの十分な特性を付与された出力ビーム
が必要になる)、(2)化学薬品又はガスの検知(例え
ば、前述のKing等の出願及び特許及び米国特許第5,437,
840号(King他)に記載のもの)、粒子計数、非線形周
波数生成(例えば外部キャビティ内の非線形媒体を利用
したもの)、環境検知、及び距離測定が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明では、第1の反射表面(又
はリフレクタ)と第3の反射表面(又はリフレクタ)と
の間に第2の反射表面(又はリフレクタ)を配置するこ
とによって、レーザキャビティ(レーザ利得媒体を収容
するもの)及び外部キャビティが形成される。レーザキ
ャビティ内の利得媒体によって光が生成されて外部キャ
ビティ内に入り、該外部キャビティ内で共振してレーザ
キャビティへと戻り、利得媒体にフィードバックが与え
られる。光の選別機構を利用して、利得媒体から外部キ
ャビティの方向に見た反射率が、外部キャビティの共振
周波数において他の如何なる周波数におけるよりも確実
に高くなるようにする。このようにレーザ利得媒体に入
射する光が利得媒体の非線形性によって該利得媒体に作
用して、レーザキャビティ内の利得媒体が光学的にロッ
クされ、外部キャビティの共振周波数で光が放出され
る。
【0026】レーザビルドアップシステムの第1の好適
実施例を図3に示す。3つのリフレクタ(又はミラー)
101,102,104は、光がそれらの間を直線光路(軸又はラ
イン106で示す)で進むことができるようにレーザシス
テム100内に配置される。3つの表面101,102,104の反射
率は、それぞれR1,R2,R3である。該リフレクタ101,102
間にレーザキャビティ108(この場合、2ミラー式光学
キャビティ)が画定される。またリフレクタ102,104に
よって、もう1つの2ミラー式キャビティ即ち外部キャ
ビティ110が画定される。レーザキャビティ108内には、
付加的な反射を実質的に導入することなく軸106に沿っ
て進む光を増幅するように光学利得媒体(又はレーザ利
得媒体)114が配置されている。これは、利得媒体114の
ファセットに反射防止コーティングを施して反射をなく
すことにより実施することができる。利得媒体からの反
射を回避する代替的な方法として、そのファセットの面
取りを行うことが挙げられる。反射面102,104は、外部
キャビティ110内に安定した光学空間モード(optical sp
atial mode)を形成するように成形され又は湾曲が施さ
れる。外部キャビティの共振特性によって、外部キャビ
ティによって反射される光の形状が該光の周波数の関数
となる。レーザキャビティ内の利得媒体114とリフレク
タ102との間にはアパーチャ115が配置されている。
【0027】ここでは、第2のリフレクタ102及び外部
キャビティ110から到来する光を選別して外部キャビテ
ィの共振周波数の光と反共振周波数の光とを弁別する例
示的な装置として、丸く硬いエッジのアパーチャが用い
られる。しかしながら、他の装置、例えば、暗い領域又
は遮断領域を有するレンズ又は透明なプレートや、光学
軸に沿って光を透過させるための比較的平坦な中央領域
と外側領域からの光を利得媒体から遠ざかる方向に向け
るための湾曲した半径方向外側領域とを有するレンズと
いったものもアパーチャの機能を果たすため利用可能で
ある、ということが理解されよう。かかる装置も本書で
は「アパーチャ」とみなしている。実際に、ダイオード
レーザの発光ファセットも、本書で解説するように光の
選別を行うためのアパーチャとして機能するよう十分小
さい場合には「アパーチャ」とみなすことができる。
【0028】アパーチャ115の透過部分は、外部キャビ
ティの共振周波数における光のレーザキャビティから外
部キャビティへのより多くの透過を最適化すると同時
に、利得媒体114から見た場合の外部キャビティ110の反
共振時における反射率に対する共振時の反射率の比を一
層大きくすることを可能にするように成形される。(1)
システムが、外部キャビティ若しくはレーザキャビティ
又はそれら両者の光路長に影響を与える光学的な非線形
性を示す場合、(2)安定した光学モードを形成するよう
にアパーチャ115及びリフレクタ102,104の形状又は曲率
が選定されている場合、及び(3)リフレクタ102により反
射されたビームが弱め合う干渉及び強め合う干渉を示す
ように反射率R2,R3の値が選定されている場合、レーザ
しきい値を超えると、利得媒体及びキャビティ110が受
動的に光学ロックされ、キャビティ108,110内の光が同
一の光学特性(即ち、周波数、帯域幅、及び位相)を有
することになる。安定した光学モードを得るためのリフ
レクタの形状、曲率、及び間隔の選定については当業界
で既知のところである。
【0029】2つのキャビティが光学的にロックされる
ため、レーザキャビティ108内の光の光学特性は外部キ
ャビティ110内の光によって決まる。さらに、反射率R2,
R3がR1よりはるかに大きい場合には、外部キャビティ11
0内の光の強度はレーザキャビティ108内の光の強度より
も大きくなる。幾つかのタイプの光学的な非線形性は、
該システムにおけるキャビティのいずれかの光路長の変
化を提供可能なものである。好適な一実施例として、ダ
イオードレーザの利得媒体に存在するライン幅強化ファ
クタによるものが挙げられる。このファクタにより、上
述のKing及びPittaro等によってなされたようにダイオ
ードレーザの利得と光路長との間に非線形性が生じるこ
とになる。もう1つの例として、Dube等(J.Opt.Soc.A
m.B.,vol 13,p2041,1996)によって説明されるように、
外部キャビティ内のガスの光学的な加熱を利用して非線
形性を提供することが挙げられる。
【0030】システム100におけるレーザ放射線の生成
のためのしきい値は、光路106に沿ってリフレクタ102及
び外部キャビティに向かう方向に進み反射により戻され
る光の利得媒体114で測定された(又は同媒体から見
た)全反射率rの逆数によって決まる。本発明では、シ
ステム100は、しきい値が最低となり、又はそれと等価
にはrが最大となる条件下で、レーザ光を生成する。
【0031】基本的に、光学キャビティの全反射率は、
入射ビーム又はキャビティ内ビームのプロファイルにか
かわらず(図2に示すように)キャビティ共振周波数で
常に最低になる。キャビティ共振周波数では、入射光の
一部がキャビティ内でビルドアップし、端部ミラーから
漏出して、システムに対するエネルギー損失として作用
する。他の周波数では、キャビティ内のビルドアップが
少なくなるため、エネルギーの損失が減少し、反射され
るエネルギーが増大する。しかしながら、本発明の場
合、rの値は外部キャビティ110の共振周波数で最大に
なり、結果として、該周波数におけるレーザしきい値が
最低になり、キャビティ108,110の安定した受動光学ロ
ックが生じる。状態の逆転(ロック対非ロック)は、以
下に述べるようにキャビティから反射されるビームを選
択的に遮断することによって達成される。
【0032】以下では、光学キャビティにより反射され
るビームの形状の周波数依存性を重点的に説明する。図
1(a)の入射ビームは、キャビティ反共振周波数を有し
ており、キャビティ内ビームは存在せず、全反射ビーム
は、表面2の曲率及び形状のみによって決まる。これと
は対照的に、図1(b)の入射ビームは、キャビティ共振
周波数を有しており、表面2から反射されるビームは、
表面2から直接反射するビームと表面2から漏出するキャ
ビティ内ビーム12とのコヒーレントの重ね合わせからな
る。前述のように、一般に、図1(b)の表面2から反射さ
れる光ビームの形状には弱め合う干渉と強め合う干渉と
が存在するため、全反射ビーム形状が入射ビーム形状と
異なる場合があることが見出された。この場合、全反射
ビームの形状は、表面2の曲率及び形状だけでなく、キ
ャビティ内ビームとの相互作用によって、及び表面4の
曲率及び形状によっても決まる。
【0033】表面2からの反射の総強度は、図1(b)より
も図1(a)のほうが強い。しかし、(1)反射率R1,R2
適当な選択、及び(2)反射表面2,4の曲率及び形状の関
数となる該表面間の安定した光学モードによって、図1
(b)における全反射ビームの部分の強度が図1(a)におけ
る同一部分よりも強くなることが可能であることが分か
った。このビーム形状の引張り(pulling)は、前述の強
め合う干渉及び弱め合う干渉の結果である。反射ビーム
の強め合う部分の通過を可能にする形状を有するアパー
チャを配置することにより、アパーチャを介して見た場
合のキャビティの反射率raが変化する。
【0034】この構成によれば、raは、入射光の周波数
がキャビティ共振周波数である場合に最大になる。アパ
ーチャの機能は、外部キャビティの共振条件と反共振条
件とを弁別可能にすることにある。図3の外部キャビテ
ィ110で最大強度を達成するためには、光路106に沿って
利得媒体114から表面102へとできる限り多くの光を送る
と共に外部キャビティ110の共振周波数でraの最大値が
得られるように(1)アパーチャ、(2)レーザキャビテ
ィ内のビーム、及び(3)表面102,104の形状を選定する
ことが望ましい。一方のキャビティ(レーザキャビテ
ィ)におけるアパーチャ115は、他方の共振キャビティ
の動作状態の弁別を提供するものとなる。好適には、ア
パーチャ115は、共振条件と反共振条件との弁別を提供
し、及び、利得媒体からキャビティへ、又はその逆に、
できる限り多くの光を送ることを可能にする。
【0035】これらの条件は、両方とも、1つ又は2つ
以上の(1)(直線状又は湾曲した)硬いエッジ、(2)
遮光領域、又は(3)漸進的な減衰を有する領域により
達成することができる。図4に示すように、外部キャビ
ティ110から反射された光は、外部キャビティの共振時
(曲線20)と非共振時(曲線22)とでは異なる強度プロ
ファイルを有する。利得媒体から見た強度が反共振周波
数での強度よりも大きい場合には、利得媒体は、外部キ
ャビティ110の共振周波数でしかレーザ光を生成しな
い。この実施例では、例えば、図4の領域23のように、
第2のリフレクタによって反射されるビームの所定の半
径位置においてのみ、共振時の強度が反共振時の強度を
上回ることになる。従って、システムの受動ロックを可
能にするには、アパーチャ又は光選別装置によって、強
度の高いこれらの所定の半径で利得媒体に光を送り、他
の領域では光の透過を遮断することを可能にするのが望
ましい。
【0036】この選択的な透過は、単純なアパーチャ若
しくはアイリス(iris)により、又は図5に示すように中
央の透明領域34及び同軸の暗領域32を有するプレートに
より実施することができる。場合によっては、高強度の
環状の強め合う干渉領域に関して、暗領域と同軸の環状
の透明領域36を利用することも可能である。図6は、暗
領域38の透明度が漸進的に変化する点を除き図5のプレ
ート30と同様の光選別装置37の実施例を示している。こ
の徐々に暗くすることにより、利得媒体から該光選別装
置を介して外部キャビティ110へと進む光の量を最適化
すると同時に、アパーチャを介したキャビティ110の反
射率raを大きくすることが可能になる。受動光学ロッ
クを行うには、raが、外部キャビティの共振周波数で
最大になることが望ましい。強力な受動周波数ロックを
容易にするには、raは、約0.01〜0.5であり、より好適
には約0.05〜0.5となる。
【0037】光学ロックにとって重要なもう1つのパラ
メータは、外部キャビティの半共振時におけるraに対
する外部キャビティの共振時におけるraの比ρである。
ρ<1の場合には、外部キャビティの反共振時に一層多
くの光が利得媒体に戻され、該システムはレーザキャビ
ティ108で共振を生じ、外部キャビティには全く(又は
ごく僅かしか)光を出さない。この条件は、前述の場合
(1)に相当し、周波数ロックに対応するものではな
い。また、ρ>1の場合には、外部キャビティの共振周
波数で一層多くの光が利得媒体に戻され、外部キャビテ
ィ内の大きなパワーとレーザキャビティ内の光の増幅と
が相俟ってレーザ発光が生じる。この条件は、外部キャ
ビティに対する利得媒体の光学ロック、従って前述の場
合(3)に相当する。受動光学ロックが生じるためには
ρが1よりも大きくなければならない。強力な受動ロッ
クの場合、環境の影響に対して安定した光学ロックを確
保するために、ρが約1.1〜2であることが望ましい。
【0038】本発明の場合、外部キャビティ内で大きな
パワーを得るには、R1が約0.1〜約0.99、R2が約0.9〜約
0.999999、及びR3が約0.9〜約0.999999であることが望
ましい。化学分析(例えば、King他の米国特許第5,432,
610号で用いられている技法と同様のもの)等の一部の
用途では、外部キャビティ内で一層高強度の光が得られ
るように、R1が約0.1〜約0.99、R2が約0.995〜約0.9999
99、及びR3が約0.995〜約0.999999であることが望まし
い。キャビティ内の光の非線形生成等の別の用途では、
好適な値は、R1が0.1〜0.99、R2が0.8〜0.999999、及び
R3が0.8〜0.999999となる。更に、一層強力な光学フィ
ードバックを得るには、R1がR2よりも小さいことが望ま
しく、R2がR3よりも小さいことが望ましい(即ち、R1
R2<R3)。リフレクタ102,103の曲率及び離隔距離は、
周知の態様で安定した光学モードを形成するように選定
され、リフレクタ102からの反射ビームが弱め合う干渉
及び強め合う干渉を示すようになる。アパーチャ115の
開口は、強め合う干渉を示すビーム部分をほぼ通過さ
せ、弱め合う干渉を示すビーム部分をほぼ遮断するよう
に選定される。該アパーチャは異なる形状及び形態をと
ることが可能なものであり、適当なアパーチャの例とし
ては、1つ又は2つ以上の硬いエッジ及び利得媒体の発
光ファセットを有する円形及び正方形のものが挙げられ
る。
【0039】図7は、別の好適実施例を示している。こ
の場合、利得媒体は、半導体ダイオードレーザ214の構
造に組み込まれている。該レーザの後方ファセットは、
反射性になるようコーティングされて表面201を形成し
ている。該ダイオードレーザの発光ファセット203は、
0.001未満の範囲の反射率が望ましい反射防止(AR)コ
ーティングが施される。リフレクタ(基板)207,209上
には、反射表面202,204がそれぞれコーティングされ
る。これらの表面は、表面202,204間に形成された外部
キャビティ210における安定した空間モードの維持に適
した曲率を有している。レーザキャビティ208に面した
リフレクタ(基板)207の表面219は、反射率が約0.04〜
0.001の反射防止コーティングを施すのが望ましい。
【0040】代替的には、光路206に対して所定角度を
なすように表面219の面取りを行って利得媒体への光の
反射を低減させることが可能である。モード形成(mode-
shaping)光学要素216,217は、レンズ及びプリズムから
構成することが可能である。光学要素216は、アパーチ
ャ218を介してダイオードから放出される光を集めて結
像させ、光学要素217は、アパーチャ218からの光を集め
て外部キャビティ210内に結像させる。
【0041】 図7に示す実施態様に関する例において、ダイオードレ
ーザ214は、反射率が0.0001の範囲内の反射防止コーテ
ィング203を有する東芝9225である。モード形成光学要
素216は、焦点距離が4.8mmの0.48NA球面レンズと、2
5.4mm及び−12.7mmの円柱レンズと、顕微鏡用対物レン
ズとから構成された。4.8mmレンズは、ダイオードレー
ザから平行ビームを形成するように調整され、ダイオー
ドレーザと共に取り付けられた。2つの円柱レンズは、
ダイオードの高速発光軸のための望遠鏡の働きをし、該
高速軸長(fast axis length)が約1/2に短縮されるよう
に配置された。顕微鏡用対物レンズは、該円柱レンズに
よって形成された円形ビームをアパーチャ218上に結像
させる。アパーチャ218は、直径が25ミクロンの円形で
あった。
【0042】モード形成光学要素217は、焦点距離が25.
4mmの単一球面レンズから構成された。該レンズは、該
レンズから約23cm離れた新たな位置に約72ミクロンのサ
イズを有するアパーチャ内ビームのくびれ部(waist)を
結像させた。このシステムの性能は、リフレクタ207,20
9の曲率及び反射率によって変動した。この例の場合、
両リフレクタとも球形であり10cmの等しい曲率半径を有
していた。表面202,204の反射率は、それぞれ0.999355
及び0.999999であり、リフレクタ207,209は、Research
Electrooptics,Inc.(Boulder,CO)から入手した。この例
では、表面202,204間の距離は4cmであったが、他の距離
でも等しく良好に作用可能である。
【0043】本発明の働きを示すため、本例では、装置
を利用して、様々な条件下で、リフレクタ207から反射
する光ビームの空間プロファイルを記録した。極めて弱
いビームスプリッタが、モード形成光学要素217とリフ
レクタ207との間に配置され、反射ビームの強度プロフ
ァイルがビデオカメラを利用して記録された。図8は、
反射ビームのプロファイルを示したものである。
【0044】光学コンポーネント214,216,217,218は全
て、単一の光学軸206に中心がくるように位置合わせさ
れている。リフレクタ207,209は、それぞれの曲率の中
心が光路206上にくるように位置合わせされた。この位
置合わせにより、外部キャビティ210内のビームが、ビ
ーム光路206上の2つのリフレクタ間の中央に92ミクロ
ンのくびれ部が位置する最下位エルミートガウス(lowes
t order Hermite Gaussian)(TEM00)プロファイルを確
実に有するようになる。外部キャビティが光路206に沿
って移動されて、反射ビームプロファイルが幾つかの位
置で記録された。図8の場合、レンズ217と表面202との
距離は8cmであった。
【0045】リフレクタ209が遮断された場合にリフレ
クタ207から反射されるビームの強度プロファイルを図
8(a)に示す。この条件は、表面202だけからの単純で直
接的な反射による発振(lasing)条件、及びキャビティの
反共振(即ちキャビティ内ビームが存在しない)状態に
対応する。算出されたビームプロファイルを図8(b)に
示す。同図では、光学強度が(任意の単位で)ビーム半
径の関数としてプロットされている。この例では、ビー
ムは全て円柱状で対称性を有するものとなる。この場合
の反射ビームは、入射ビームと比べて異なるサイズ及び
位置を有するくびれ部を備えた単純なTEM00ビームであ
った。
【0046】これとは対照的に、図9は、第3のリフレ
クタ209が遮断されない場合に第2のリフレクタから反
射されるビームを示しており、受動ロック条件下で外部
キャビティ内に強いキャビティ内ビームが生じた。測定
された値及び図9(b)に示す算出された半径方向の強度
プロファイルは両方とも、この反射ビーム中に弱め合う
干渉(例えば領域230D)及び強め合う干渉(例えば領域
230C)が存在することを示している。図9(a),(b)のビ
ームの中央部分が、図8(a),(b)のビームの同一部分よ
りも強い点に留意されたい。反射ビームは、モード形成
光学要素217によりアパーチャに戻されて結像した。こ
の場合、アパーチャがビームの中心部分をほぼ通過させ
残りの部分を遮断することにより、キャビティ共振時の
ダイオードレーザでの反射強度が第2のリフレクタ207
からの単純な反射よりも確実に強くなる。
【0047】キャビティ210が、アパーチャに向かい光
学軸に沿って移動すると、アパーチャを介して見た場合
のキャビティの反射率が変動する。図10(a)は、計算
されたρ、即ち、キャビティ共振時におけるアパーチャ
を介して見たキャビティ反射率とキャビティ反共振時に
おける同キャビティ反射率との算出された比を、外部キ
ャビティの中心と入射ビームのくびれ部との間の距離D
の関数として示したものである。ρ>1の場合、ダイオ
ードレーザにおけるリフレクタ207からの反射はキャビ
ティ共振時に最大になり、該システムのしきい値が最低
になり、強力な光学ロックが生じることになる。図10
(a)に示すように完全なモード整合条件D=0ではρ<1
になり、従って外部キャビティ内にキャビティ内ビーム
は存在せず、即ち光学ロックは生じない。
【0048】キャビティがアパーチャ218に向かって移
動するとき、D>7cmの場合にρは1よりも大きくな
る。従って、光学ロックが再び生じる。光学ロックが生
じる際の外部キャビティのパワーは、入射ビームとキャ
ビティ内ビームとの重なりによって決まり、該重なりは
また、光学軸に沿った外部キャビティ位置によって決ま
る。外部キャビティ内のビームの算出されたパワーは、
入射ビームのパワーにパワービルドアップファクタを乗
じた値に等しい。該パワービルドアップファクタは、D
の関数として図10(b)にプロットされている。同図
は、Dが約−5cmの場合に最適位置が達成されることを
示している。図10(b)中の水平方向の破線は、先行技
術による3ミラーパワービルドアップキャビティ(この
場合、入力カプラの透過性が、完全なモード整合条件下
で図8の上記設定で使用されるものの半分になる)のパ
ワービルドアップファクタに相当するものである。Dが
約-5.6cmの領域で、本発明の2ミラービルドアップキャ
ビティのパワービルドアップファクタは、先行技術の3
ミラービルドアップキャビティのパワービルドアップフ
ァクタよりも大きくなる。これは、先行技術に対する大
きな優位性を表しており、即ち、より少ない構成要素で
より大きいパワーが得られ、及び2ミラーキャビティ構
成では第2のリフレクタの透過が増大するためリフレク
タの散乱による影響に対する耐性が2倍になる。
【0049】他の実施例 幾つかの代替的な技法を用いて外部キャビティからの反
射ビームで干渉効果を得ることが可能である。かかる代
替策の1つでは、その構成要素は、リフレクタ207,209
の曲率の中心が光路206上に位置せず該光路に対して極
めて小さな角度をなす所定軸上に位置する点を除き、図
7に示すものと同じである。その結果が図11に示され
ており、この場合、キャビティの中心は入射ビームのく
びれ部から距離D=6cmの位置にくる。外部キャビティ
210内のビームが遮断された状態で該外部キャビティか
ら反射された光ビームの強度の形状又はプロファイルの
記録画像を図11(a)に示す。また、キャビティ内ビー
ムが遮断されない場合の結果を図11(b)に示す(これ
は干渉による影響を表している)。外部キャビティ内に
おける強力な光学ロック及び明るいビームの存在が、図
11(a),(b)間の大きな相違によって立証される。アパ
ーチャ218は、ビームのより明るい部分を通過させ、従
ってビームの弱め合う干渉部分を遮る。このキャビティ
位置において、リフレクタ207,209が位置合わせされて
それらの曲率の中心がそれぞれ光路206上に位置した場
合、図11(a)に示すように、ρ<1になり外部キャビテ
ィ内にビームは存在しない。かかる挙動が実施中に確認
された。
【0050】GRINレンズを備えたPhilips CQL801Dダイ
オードレーザを利用する前述のKing及びPittaroの特許
出願(第08/548,787号)に解説の単純な2キャビティ
レーザは、図7に示す実施例と類似したものである。そ
の場合、ダイオードレーザの発光ファセットは事実上ア
パーチャとして働き、モード形成光学要素216は存在し
ない。King及びPittaroの実施例におけるアパーチャは
固定され、調整不可能である。更に、該アパーチャは、
ダイオード発光ファセットの形状であるため矩形であ
る。King及びPittaroの装置に本発明によるアパーチャ
を追加した場合には、反共振レーザ発光条件と共振レー
ザ発光条件との弁別がより明確に実施でき、外部キャビ
ティ内での一層大きなパワーのビルドアップが可能にな
る。本開示の本発明を利用したKing及びPittaroの実施
例に対する代替修正案は、ダイオードレーザのファセッ
トが、本発明に基づいて外部キャビティ共振による光と
反共振による光との一層明確な弁別を提供する一層優れ
たアパーチャとして働くように、ダイオードレーザを設
計することである。
【0051】King及びPittaroの出願に解説されている
様々な実施例は、当業者であれば、容易に本発明に適合
させることが可能である。これらには、例えば狭帯域透
過フィルタや周波数制限デバイスといった周波数制限装
置がレーザキャビティ中に挿入される実施例が含まれ、
また本発明の実施例は、周波数変換、距離測定、及び、
化学薬品の分析やラマン効果に基づくガス分析に利用す
ることができる。用途によっては、反射防止コーティン
グ219を誘電体薄膜透過フィルタに置き換えるのが好ま
しい。
【0052】前述のように、外部キャビティ(例えばキ
ャビティ110)に入射する光の大部分は、反射表面(例
えばリフレクタ102)を介してレーザキャビティ(例え
ばキャビティ108)に戻って、利得媒体を光学的にロッ
クする。用途、及び外部キャビティを(例えば反射表面
104を介して)出る光の量に応じて、利得媒体を光学的
にロックするために戻される光の量が変動する可能性が
ある。一般に、この量は、約3%〜約90%であり、好適
には、一般に利用可能な光学要素の光学的制限のため約
10%〜約50%となる。従って、その結果、利得媒体を外
部キャビティの共振周波数に全光学受動ロックするため
の強力な光学フィードバックが生じる。適当な利得媒体
は、十分な非線形性を有しているので、強力な光学フィ
ードバックで外部キャビティに光学的にロックすること
が可能である。非線形性が大きいため、ダイオードレー
ザは好適な利得媒体であるが、チタンをドープしたサフ
ァイア、有機材料等の他の非線形利得媒体を利用するこ
とも可能である。
【0053】第2のリフレクタと第3のリフレクタとの
間の距離の調整 外部キャビティの共振周波数を調整するため(狭帯域幅
の場合)、前述のKing及びPittaroにより解説されてい
るように、第2のリフレクタ及び第3のリフレクタを支
持する構造の熱膨張及び収縮によって、これら2つのリ
フレクタ間の距離を調整することが可能である。ρが1
を大幅に超える実施例における本発明のシステムの強力
性のため、レーザキャビティ及び外部共振周波数の間に
おける共振周波数の受動ロックは極めて安定しており、
調整動作の結果として生じる摂動が許容される。
【0054】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施態様を示す。
【0055】1.レーザシステムであって、(a)光学的
に非線形のレーザ利得媒体と、(b)第1のリフレクタ及
び該第1のリフレクタから隔置された第2のリフレクタ
であって、前記レーザ利得媒体が該第1のリフレクタに
より反射された光を増幅するように前記レーザ利得媒体
を収容するレーザキャビティを画定する、第1のリフレ
クタ及び第2のリフレクタと、(c)前記第2のリフレク
タから隔置されて該第2のリフレクタと共に前記レーザ
キャビティの外部に共振キャビティを画定する第3のリ
フレクタであって、光が前記レーザキャビティを通過し
て前記外部の共振キャビティ内で共振し、及び該共振キ
ャビティから前記レーザキャビティへと光が通過するよ
うにする、第3のリフレクタと、(d)前記レーザ利得媒
体と前記第2のリフレクタとの間に配置されて前記第2
のリフレクタから反射された光を選別して、前記外部キ
ャビティの共振周波数で強め合う干渉を示す光を前記レ
ーザ利得媒体に選択的に送る光選別手段であって、前記
レーザ利得媒体の非線形性により該レーザ利得媒体の周
波数を前記外部共振キャビティの周波数に光学的にロッ
クする、光選別媒体とを備えていることを特徴とする、
レーザシステム。
【0056】2.前記第1のリフレクタが所定の反射率
(R1)を有しており、前記第2のリフレクタが前記第
1のリフレクタの反射率(R1)よりも高い反射率
(R2)を有しており、前記第3のリフレクタが前記第
1のリフレクタ(R1)よりも高い反射率(R3)を有し
ている、請求項1に記載のレーザシステム。
【0057】3.前記第2のリフレクタから利得媒体に
向かう光が、弱め合う干渉部分よりも強め合う干渉部分
を多く有するように、前記リフレクタが配置されてい
る、請求項1又は請求項2に記載のレーザシステム。
【0058】4.前記光選別手段がアパーチャを有す
る、請求項1ないし請求項3の何れかに記載のシステ
ム。
【0059】5.前記光選別手段が、前記レーザ利得媒
体から隔置されている、請求項1ないし請求項4の何れ
かに記載のシステム。
【0060】6.前記光選別手段が、該光選別手段を介
してレーザ利得媒体から見た外部キャビティの反射率r
aが前記外部キャビティの共振周波数でほぼ最大になる
ような半径方向の寸法を有している、請求項1ないし請
求項5の何れかに記載のシステム。
【0061】7.前記レーザ利得媒体が、前記外部共振
キャビティからの強力な光学フィードバックにより該外
部共振キャビティの共振周波数にロックされるレーザダ
イオードであり、顔レーザダイオードが有する発光ファ
セットが、前記光選別手段を介して前記レーザ利得媒体
から見た前記外部キャビティの反射率raが前記外部キ
ャビティ共振周波数でほぼ最大になるようなサイズを有
すると共に前記第2及び第3のリフレクタに対して配置
されている、請求項1ないし請求項6の何れかに記載の
システム。
【0062】8.前記レーザ利得媒体が、前記外部共振
キャビティの共振周波数にロックされるレーザダイオー
ドであり、該ロックが、該レーザダイオードから前記外
部共振キャビティへと進む光の15%を超える光学フィー
ドバックによって行われる、請求項1ないし請求項7の
何れかに記載のシステム。
【0063】9.光学的に非線形のレーザ利得媒体を受
動ロックするための方法であって、(a)第1のリフレク
タと該第1のリフレクタから隔置された第2のリフレク
タとによって画定されるレーザキャビティ内に配置され
ると共に前記第1のリフレクタにより反射された光を増
幅して光ビームの放出を達成する光学的に非線形のレー
ザ利得媒体から光ビームを放出し、(b)前記レーザキャ
ビティから、前記第2のリフレクタと第3のリフレクタ
とによって画定され前記レーザキャビティの外部にある
共振キャビティへと光を送り、レーザ利得媒体から放出
される光が前記外部共振キャビティ内に入って共振し、
該外部共振キャビティ内の光の一部が前記レーザキャビ
ティに送り返されて、前記第2のリフレクタから前記レ
ーザ利得媒体に進む光が強め合う干渉部分と弱め合う干
渉部分とを有するようにし、(c)前記第2のリフレクタ
から反射された光を選別し、選択的に光の強め合う干渉
部分を通過させると共に光の弱め合う干渉部分を遮断し
て、前記レーザ利得媒体の非線形性により該レーザ利得
媒体を前記外部共振キャビティの周波数に光学的にロッ
クする、という各ステップを有することを特徴とする、
方法。
【0064】10.前記第1のリフレクタが反射率(R
1)を有し、前記第2のリフレクタが前記第1のリフレ
クタの反射率(R1)を超える反射率(R2)を有し、前
記第3のリフレクタが前記第1のリフレクタ(R1)を
超える反射率を有しており、光が前記外部共振キャビテ
ィ内で共振して、レーザキャビティ内の光よりも1桁又
は2桁以上強いパワーを前記外部共振キャビティ内に生
成する、請求項9に記載の方法。
【0065】11.前記レーザ利得媒体から見た反共振
時の前記外部キャビティの反射率に対する共振時の該外
部キャビティの反射率の比pが1を大幅に超えるように
前記光選別手段のサイズ、形状、及び配置を選択するこ
とを更に含む、請求項9又は10に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、共振を伴わない場合における光学キャ
ビティへの光の入射の概要を示す説明図、(b)は、共振
を伴う場合における光学キャビティへの光の入射の概要
を示す説明図である。
【図2】光学キャビティ内のリフレクタの反射率による
効果を示す正規化周波数に関するキャビティ反射のグラ
フである。
【図3】本発明のレーザシステムの実施例の概要を示す
説明図である。
【図4】本発明によるレーザシステムの別の実施例の共
振及び反共振に関し、ビーム軸からの半径方向の距離と
光選別装置における外部キャビティによる反射光の強度
との関係を示すグラフである。
【図5】アパーチャとして機能する暗領域及び透明領域
を有する透明板を示す説明図である。
【図6】アパーチャとして機能する徐々に暗さを増す領
域及び透明領域を有する透明板を示す説明図である。
【図7】光選別装置の両側にモード形成光学要素を備え
た、本発明によるレーザシステムの更に別の実施例の概
要を示す説明図である。
【図8】(a)は、外部キャビティ内のキャビティ内ビー
ムが遮断される図6のレーザシステムの実施例の反共振
時に外部キャビティによって反射されるビームの強度を
示す説明図、(b)は、該(a)のビームの計算された強度プ
ロファイルを示すグラフである。
【図9】(a)は、図6のレーザシステムの実施例の共振
時に外部キャビティによって反射されるビームの強度を
示す説明図、(b)は、該(a)のビームの計算された強度プ
ロファイルを示すグラフである。
【図10】(a)は、キャビティ共振に関する利得媒体に
おける反射率を、算出されたキャビティ反共振に関する
係数で除算した値を、入射ビームのくびれ部分と外部キ
ャビティの中心との間の距離Dの関数として表すグラ
フ、(b)は、算出されたキャビティのビルドアップファ
クタを前記Dの関数として示す理論上のグラフである。
【図11】(a)は、ビーム光路を僅かに外れた軸上にキ
ャビティリフレクタが整列されている場合に、キャビテ
ィ内ビームが遮断された状態で、外部キャビティから反
射される光ビームの強度形状又はプロファイルの記録画
像を示す説明図、(b)は、ビーム光路を僅かに外れた軸
上にキャビティリフレクタが整列されている場合に、キ
ャビティ内ビームが遮断されない状態で、外部キャビテ
ィから反射される光ビームの強度形状又はプロファイル
の記録画像を示す説明図である。
【符号の説明】
100 レーザシステム 101,102,104 リフレクタ 108 レーザキャビティ 110 外部キャビティ 114 光学利得媒体 115 アパーチャ R1,R2,R3 反射率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アレクサンダー・ヒューバー ドイツ国77794ローテンバッハ,イム・ヒ ューバッカー・4

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)光学的に非線形のレーザ利得媒体と、
    (b)第1のリフレクタ及び該第1のリフレクタから隔置
    された第2のリフレクタであって、前記レーザ利得媒体
    が該第1のリフレクタにより反射された光を増幅するよ
    うに前記レーザ利得媒体を収容するレーザキャビティを
    画定する、第1のリフレクタ及び第2のリフレクタと、
    (c)前記第2のリフレクタから隔置されて該第2のリフ
    レクタと共に前記レーザキャビティの外部に共振キャビ
    ティを画定する第3のリフレクタであって、光が前記レ
    ーザキャビティを通過して前記外部の共振キャビティ内
    で共振し、及び該共振キャビティから前記レーザキャビ
    ティへと光が通過するようにする、第3のリフレクタ
    と、(d)前記レーザ利得媒体と前記第2のリフレクタと
    の間に配置されて前記第2のリフレクタから反射された
    光を選別して、前記外部キャビティの共振周波数で強め
    合う干渉を示す光を前記レーザ利得媒体に選択的に送る
    光選別手段であって、前記レーザ利得媒体の非線形性に
    より該レーザ利得媒体の周波数を前記外部共振キャビテ
    ィの周波数に光学的にロックする、光選別媒体とを備え
    ていることを特徴とする、レーザシステム。
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