JPH10223932A - 発光ダイオードランプガイド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 三原色の各ＬＥＤランプの指向性、輝度、混
色のバラツキをより良い状態に設定できること。 【解決手段】 複数のＬＥＤランプ２，３，４を挿入し
たとき、ＬＥＤランプ２，３，４相互間の外周の接線Ｌ
RB，ＬBG，ＬGRよりも内側に突出させて形成したＬＥＤ
ランプ２，３，４相互間の間隙を特定する間隙保持部１
RB，１BG，１GRと、内側に間隙保持部１RB，１BG，１GR
を複数形成し、複数のＬＥＤランプ２，３，４を挿着す
る嵌合孔１Ａをパネル１に設け、複数のＬＥＤランプ
２，３，４相互間の距離を維持し、プリント基板５に実
装されたＬＥＤランプ２，３，４の立設状態を保持する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は発光ダイオード（以
下、単に『ＬＥＤ』という）ランプを複数配設してなる
ディスプレイ等に使用されるもので、特に、カラーディ
スプレイの各画素単位を機械的にまとめるＬＥＤランプ
ガイド装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のＬＥＤランプのディスプ
レイは、実開昭５７−１８６０５５号公報に掲載のよう
に、赤色ＬＥＤランプ、青色ＬＥＤランプ、緑色ＬＥＤ
ランプを同一筐体に収容してカラー用ＬＥＤランプユニ
ットを構成していた。

【０００３】図７は従来の赤色ＬＥＤランプ、青色ＬＥ
Ｄランプ、緑色ＬＥＤランプを同一筐体に収容してカラ
ー用ＬＥＤランプユニットを構成する断面図であり、図
８は従来の赤色ＬＥＤランプ、青色ＬＥＤランプ、緑色
ＬＥＤランプを同一筐体に収容してカラー用ＬＥＤラン
プユニットの種類を示す平面図である。

【０００４】図７において、赤色ＬＥＤランプ２２、青
色ＬＥＤランプ２３、緑色ＬＥＤランプ２４は、プリン
ト基板２５にその各リード２２ｒ，２３ｂ，２４ｇを挿
入し、バンダ付けし、両者を機械的に一体化する。そし
て、赤色ＬＥＤランプ２２、青色ＬＥＤランプ２３、緑
色ＬＥＤランプ２４の頭部を筐体２１の貫通孔２１ｒ２
１ｂ，２１ｇに挿入し、その筐体２１の開口部にプリン
ト基板２５を係合し、赤色ＬＥＤランプ２２、青色ＬＥ
Ｄランプ２３、緑色ＬＥＤランプ２４及びプリント基板
２５及び筐体２１を一体化している。

【０００５】このように従来のカラー用ＬＥＤランプユ
ニット２０は、赤色ＬＥＤランプ２２、青色ＬＥＤラン
プ２３、緑色ＬＥＤランプ２４をプリント基板２５に取
付け、それを筐体２１に収納して一体化していた。しか
し、ディスプレイの形態によっては必ずしも直方体が好
ましいものではなく、画素単位でみれば、例えば、赤色
ＬＥＤランプ２２、青色ＬＥＤランプ２３、緑色ＬＥＤ
ランプ２４を正三角形の頂点に配設した位置関係を好む
ものもある。

【０００６】そこで、図８に示すカラー用ＬＥＤランプ
ユニットの上方からみた平面形状では、長方形のカラー
用ＬＥＤランプユニット２０の他に、正三角形の筐体に
収納したカラー用ＬＥＤランプユニット３０、正四角形
の筐体に収納したカラー用ＬＥＤランプユニット４０、
円形の筐体に収納したカラー用ＬＥＤランプユニット５
０、正六角形の筐体に収納したカラー用ＬＥＤランプユ
ニット６０等が考えられている。

【０００７】なお、図８（ａ）に示す長方形のカラー用
ＬＥＤランプユニット２０においては、筐体２１、赤色
ＬＥＤランプ２２、青色ＬＥＤランプ２３、緑色ＬＥＤ
ランプ２４を示し、（ｂ）に示す正三角形のカラー用Ｌ
ＥＤランプユニット３０においては、筐体３１、赤色Ｌ
ＥＤランプ３２、青色ＬＥＤランプ３３、緑色ＬＥＤラ
ンプ３４を示し、また、（ｃ）に示す正方形のカラー用
ＬＥＤランプユニット４０においては、筐体４１、赤色
ＬＥＤランプ４２、青色ＬＥＤランプ４３、緑色ＬＥＤ
ランプ４４を示している。そして、（ｄ）に示す円形の
カラー用ＬＥＤランプユニット５０においては、筐体５
１、赤色ＬＥＤランプ５２、青色ＬＥＤランプ５３、緑
色ＬＥＤランプ５４を示し、（ｅ）に示す正六角形のカ
ラー用ＬＥＤランプユニット６０においては、筐体６
１、赤色ＬＥＤランプ６２、青色ＬＥＤランプ６３、緑
色ＬＥＤランプ６４をそれぞれ示している。

【０００８】しかし、ＬＥＤランプのカラーディスプレ
イを製造するには、カラー用ＬＥＤランプユニット２
０，３０，４０，５０，６０を製造し、その後、それら
を全画素数分組付ける必要があり、コスト高となる問題
点があった。また、各筐体２１，３１，４１，５１，６
１によって小形化できないという問題点もあった。

【０００９】そこで、実開昭６０−５９２９２号公報で
は、三原色のＬＥＤランプを正三角形状に画素単位を複
数配列する方法を提供している。これにより、三原色の
ＬＥＤランプを正三角形状に配置した画素単位を単一ま
たは複数の単位でモールドし、それらをユニット化する
ことにより、カラーディスプレイの仕上げの見栄えを良
くし、小形化することができる。しかし、ユニット化し
た状態で全ての三原色のＬＥＤランプの方向性を揃える
ことは困難で、結果として配光がばらつき、色ずれ等の
表示品質が低下していた。また、方向性を揃えるための
修正作業に多くの工数を要していた。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】前述の技術は、三原色
のＬＥＤランプを正三角形状に配置した画素単位をユニ
ット化することに問題があり、現在では、特開平６−１
８６９１１号公報に掲載されているように、三原色のＬ
ＥＤランプをプリント基板上に正三角形状に配置した単
位で仕切板の位置決め孔に配設し、各ＬＥＤランプがプ
リント基板面に対して垂直とし、各ＬＥＤランプの指向
性の中心軸を観測点方向に合致させ、輝度を高く、か
つ、混色のバラツキを抑え、ディスプレイの品質を向上
させている。

【００１１】しかし、単一の位置決め孔内に正三角形状
に配置した三原色のＬＥＤランプを収容するため、単一
の位置決め孔内に配置したＬＥＤランプが傾いたときに
は、各ＬＥＤランプの指向性、輝度、混色のバラツキを
ベストの状態に設定することが困難であった。また、Ｌ
ＥＤランプを近接させて配置すれば、ＬＥＤランプの傾
きを防止できるが自動実装には対応できない。

【００１２】そこで、本発明は、三原色の各ＬＥＤラン
プの指向性、輝度、混色のバラツキをより良い状態に設
定できるＬＥＤランプガイド装置の提供を課題とするも
のである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】請求項１にかかるＬＥＤ
ランプガイド装置は、複数のＬＥＤランプを収容する単
一の嵌合孔に、前記複数のＬＥＤランプを挿入したと
き、前記ＬＥＤランプ相互間の外周の接線よりも内側に
突出させた前記ＬＥＤランプ相互間の間隙を特定する間
隙保持部を複数形成したものである。

【００１４】請求項２にかかるＬＥＤランプガイド装置
は、前記複数のＬＥＤランプを挿着する嵌合孔を設けた
外周を、隣接する前記ＬＥＤランプガイド装置との面接
触を許容し、安定を維持する形態としたものである。

【００１５】請求項３にかかるＬＥＤランプガイド装置
は、複数のＬＥＤランプを挿入したとき、前記ＬＥＤラ
ンプ相互間の外周の接線位置よりも内側に突出させて形
成した前記ＬＥＤランプ相互間の間隙を特定する間隙保
持部と、内側に前記間隙保持部を複数形成し、複数のＬ
ＥＤランプを挿着する嵌合孔とをパネルに設け、前記複
数のＬＥＤランプ相互間の距離を維持し、基板に実装さ
れたＬＥＤランプの立設状態を保持するものである。

【００１６】請求項４にかかるＬＥＤランプガイド装置
の前記嵌合孔を設けたパネルは、その外表面を黒色艶消
面としたものである。

【００１７】請求項５にかかるＬＥＤランプガイド装置
の前記嵌合孔を設けたパネルは、単一のＬＥＤランプの
周囲を前記ＬＥＤランプの中心からみて１８０度以上囲
んだものである。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。

【００１９】図１は本発明の第一の実施の形態のＬＥＤ
ランプガイド装置の説明図で、図２は本発明の第一の実
施の形態のＬＥＤランプガイド装置の切断線Ａ−Ａによ
る断面図である。

【００２０】図２に示す青色ＬＥＤランプ３は、図１に
示す他の赤色ＬＥＤランプ２、緑色ＬＥＤランプ４と共
にカラーの三原色を構成し、公知のように、自動機によ
ってプリント基板５にマトリックス状に装填されてい
る。青色ＬＥＤランプ３のリード３ａ，３ｂはプリント
基板５にハンダ付けされている。プリント基板５は略デ
ィスプレイ大の平面形状を有している。

【００２１】パネル１は、略板状部材からなり、ディス
プレイとして使用する面積以上または同程度の広さを有
するもので、合成樹脂または合成ゴム、エラストマー等
から形成され、プリント基板５に対向する反対側の面で
ある外表面、即ち、ディスプレイの観察側が黒色艶消面
となっている。黒色艶消面は成形材料及び成形方法によ
って行ってもよいし、塗装によって行ってもよい。何れ
にせよ、黒色艶消面とすることによって、三原色のＬＥ
Ｄランプからなる画素単位のにじみを防止することがで
き、更に、発光色とのコントラストが向上し、表示品質
を向上させることができる。

【００２２】パネル１には、複数連続した貫通孔からな
る嵌合孔１Ａがマトリックス状に形成されている。この
パネル１は同一厚の部材でもよいし、嵌合孔１Ａの開口
に沿って、その嵌合孔１Ａの開口円のみの厚みを厚くし
てもよい。特に、パネル１が薄手のものは、嵌合孔１Ａ
の開口に沿って、その嵌合孔１Ａの開口縁のみの厚みを
厚くするのが望ましい。特に、赤色ＬＥＤランプ２、青
色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４を挿通させる嵌
合孔１Ａは、パネル１の厚みを厚くした方がランプの外
周面と面接触し、安定した配置状態が維持できる。各嵌
合孔１Ａはその内部に３個のＬＥＤランプ、即ち、砲弾
形ハウジングにシールされた赤色ＬＥＤランプ２、青色
ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４が挿入自在となっ
ている。赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ３、緑
色ＬＥＤランプ４は、自動機によってプリント基板５に
挿填されるものである。したがって、赤色ＬＥＤランプ
２、青色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４相互間
は、それらの断面の直径ｄよりも大きい中心相互間の距
離Ｄ（Ｄ＞ｄ）となっている。赤色ＬＥＤランプ２、青
色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４が挿入されるコ
ーナ部分は、赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ
３、緑色ＬＥＤランプ４の直径ｄよりも挿入が容易なよ
うに若干大きく形成されている。

【００２３】自動機によってプリント基板５に挿填され
た位置の赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ３、緑
色ＬＥＤランプ４の相互間の外周の接線ＬRB，ＬBG，Ｌ
GR及び接線ＬRB，ＬBG，ＬGR相互間のコーナ部分は、嵌
合孔１Ａが収容する基本的画素単位となっている。赤色
ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤラン
プ４の相互間の外周の接線ＬRB，ＬBG，ＬGRの中間位置
には、嵌合孔１Ａの中心点Ｘに向って間隙保持部１RB，
１BG，１GRが突出している。間隙保持部１RB，１BG，１
GRの先端は、赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ
３、緑色ＬＥＤランプ４の中心からみて、それらの周囲
の角度θを３００度、通常、１８０乃至３３０度の範囲
で取巻くように突出している。間隙保持部１RB，１BG，
１GRの突出は、大きいほど好ましいが、突出距離に機械
的強度が得られる限界内に設定され、１８０乃至３３０
度の範囲内で使用される。そして、間隙保持部１RB，１
BG，１GRの突出端で形成される開口は、赤色ＬＥＤラン
プ２、青色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４の挿入
を容易にする自由端を形成している。

【００２４】赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ
３、緑色ＬＥＤランプ４の周囲が、１８０度以上嵌合孔
１Ａの内周面で囲まれているから、赤色ＬＥＤランプ
２、青色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４のＬＥＤ
ランプの高さに対する直角方向の移動は、間隙保持部１
RB，１BG，１GRによって拘束される。即ち、赤色ＬＥＤ
ランプ２、青色ＬＥＤランプ３、緑色ＬＥＤランプ４の
ＬＥＤランプの外方向及び内方向は勿論、パネル１の平
面方向への移動ができなくなる。

【００２５】なお、本実施の形態では、パネル１の嵌合
孔１Ａに赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ３、緑
色ＬＥＤランプ４を挿入する場合について説明したが、
本発明を実施する場合には、画素単位をカラー表現する
ものだけでなく、単一の色彩のＬＥＤランプ及び２色の
色彩のＬＥＤランプのみにも使用できる。

【００２６】本実施の形態では、複数のＬＥＤランプ
２，３，４を挿入したとき、ＬＥＤランプ２，３，４相
互間の外周の接線ＬRB，ＬBG，ＬGRよりも内側に突出さ
せて形成したＬＥＤランプ２，３，４相互間の間隙を特
定する間隙保持部１RB，１BG，１GRと、内側に間隙保持
部１RB，１BG，１GRを複数形成し、複数のＬＥＤランプ
２，３，４を挿着する嵌合孔１Ａをパネル１に設け、複
数のＬＥＤランプ２，３，４相互間の距離を維持し、プ
リント基板５に実装されたＬＥＤランプ２，３，４の立
設状態を保持することができる。

【００２７】また、嵌合孔１Ａを設けたパネル１は、そ
の外表面は黒色艶消面としたものであるから、ＬＥＤラ
ンプ２，３，４のにじみを防止することができ、単一ま
たは複数のＬＥＤランプ２，３，４を同時に点灯したと
きでも、画素のにじみを防止することができ、更に、発
光部、非発光部のコントラストが向上し、表示品質を向
上させることができる。

【００２８】そして、嵌合孔１Ａを設けたパネル１は、
ＬＥＤランプ２，３，４の個々の周囲をＬＥＤランプの
中心からみて１８０度以上を囲んでいるものであるか
ら、断面円柱状のＬＥＤランプ２，３，４はパネル１の
所定の位置からパネル１の面方向への移動が拘束され
る。

【００２９】図３は本発明の第二の実施の形態のＬＥＤ
ランプガイド装置の説明図で、橢円形のＬＥＤランプの
使用を示すものである。図４は本発明の第二の実施の形
態のＬＥＤランプガイド装置のディスプレイに使用する
パネルの部分平面図である。なお、図中、第一の実施の
形態と同一符号及び記号は第一の実施の形態の構成部分
と同一または相当する構成部分を示すものである。

【００３０】図３及び図４に示すように、橢円形の赤色
ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤ
ランプ４Ｇはカラーの三原色を構成し、第一の実施の形
態と同様に、自動機によってプリント基板５にマトリッ
クス状に装填される。

【００３１】パネル１１はディスプレイとして使用する
面積と略同等またはそれ以上の広さを有するもので、合
成樹脂または合成ゴム、エラストマー等から形成される
板状部材で、後述するプリント基板の反対側の面である
外表面、即ち、ディスプレイの観察側が黒色艶消面とし
ている。パネル１１には、複数連続した貫通孔からなる
嵌合孔１１Ａがマトリックス状に形成されている。この
パネル１１は同一厚の部材でもよいし、嵌合孔１１Ａの
開口に沿って、その嵌合孔１１Ａの開口縁、即ち、近傍
のみの厚みを厚くしてもよい。赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、
青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇを挿通さ
せる嵌合孔１１Ａは、パネル１１の厚みを厚くした方が
ランプの外周面とを面接触し、安定した配置状態が維持
できる。各嵌合孔１１Ａはその内部に３個のＬＥＤラン
プ、即ち、赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３
Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇが挿入自在になっている。こ
のパネル１１には、所定の間隔で図示しないハウジング
にビス止めされる取付孔１１ａが設けられている。

【００３２】赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ
３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇ相互間は、それら対応する
赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色Ｌ
ＥＤランプ４Ｇの中心点間を結ぶ直線の幅（距離）より
も大きい距離となっている。赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青
色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇが挿入され
る接線ＬRB，ＬBG，ＬGR相互間のコーナ部分は、赤色Ｌ
ＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤラ
ンプ４Ｇの外形よりも挿入が容易なように若干大きく形
成されている。即ち、自動機によってプリント基板５に
挿填された位置の赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤラ
ンプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇの相互間の外周の接線
ＬRB，ＬBG，ＬGR及び接線ＬRB，ＬBG，ＬGR相互間のコ
ーナ部分は、嵌合孔１１Ａが収容する基本的画素単位と
なっている。

【００３３】本実施の形態では、複数のＬＥＤランプ２
Ｒ，３Ｂ，４Ｇを挿入したとき、ＬＥＤランプ２Ｒ，３
Ｂ，４Ｇ相互間の外周の接線ＬRB，ＬBG，ＬGRよりも内
側に突出させて形成したＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇ
相互間の間隙を特定する間隙保持部１１RB，１１BG，１
１GRと、内側に間隙保持部１１RB，１１BG，１１GRを複
数形成し、複数のＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇを挿着
する嵌合孔１１Ａをパネル１１に設け、複数のＬＥＤラ
ンプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇ相互間の距離を維持し、プリント
基板５等の基板に実装されたＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，
４Ｇの立設状態を保持することができる。

【００３４】また、嵌合孔１１Ａを設けたパネル１１
は、その外表面は黒色艶消面としたものであるから、Ｌ
ＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇのにじみを防止することが
でき、単一または複数のＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇ
を同時に点灯したときでも、画素のにじみを防止するこ
とができ、更に、発光部、非発光部のコントラストが向
上し、表示品質を向上させることができる。

【００３５】そして、嵌合孔１１Ａを設けたパネル１１
は、ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの個々の周囲の角度
θをＬＥＤランプの中心からみて１８０度以上を囲んで
いるものであるから、断面円柱状のＬＥＤランプ２Ｒ，
３Ｂ，４Ｇはパネル１１の所定の位置からパネル１１の
面方向への移動が拘束される。

【００３６】なお、上述の第一の実施の形態及び第二の
実施の形態では、３個のＬＥＤランプでカラーの三原色
を表現する事例について説明したが、本発明を実施する
場合には、例えば、４個のＬＥＤランプでカラーを表現
する事例についても同様に実施できる。

【００３７】上述の第一の実施の形態及び第二の実施の
形態では、ディスプレイを構成するパネル１に複数個の
嵌合孔１Ａをマトリックス状に設けたもの、パネル１１
に複数の嵌合孔１１Ａをマトリックス状に設けたもの等
を示し、ディスプレイの製造コストを廉価にするもので
あるが、更に、次のように実施することもできる。

【００３８】図５は本発明の第三の実施の形態のＬＥＤ
ランプガイド装置の説明図で、図６は本発明の第三の実
施の形態のＬＥＤランプガイド装置の切断線Ｂ−Ｂによ
る断面図である。

【００３９】本体１５は画素単位で表現する複数のＬＥ
Ｄランプをまとめるもので、合成樹脂または合成ゴム、
エラストマー等から形成される。また、耐久性が維持で
きるものであれば、弾性に富む発泡材等で形成してもよ
い。プリント基板１６の反対側の面である外表面、即
ち、ディスプレイの観察側が黒色艶消面となっている。
黒色艶消面は成形によって行ってもよいし、塗装によっ
て行ってもよい。しかし、特に、本実施の形態では表裏
がないので、材料及び成形により黒色艶消面は両面に形
成するのが好ましい。何れにせよ、黒色艶消面とするこ
とによって、ＬＥＤランプ単体及び三原色のＬＥＤラン
プからなる画素単位のにじみを防止することができ、更
に、発光部、非発光部のコントラストが向上し、表示品
質を向上させることができる。

【００４０】赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ
３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇは、自動機によってプリン
ト基板１６にマトリックス状に挿填される。赤色ＬＥＤ
ランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ
４Ｇ相互間は、自動機によってプリント基板１６に挿填
され、例えば、図６の赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、緑色ＬＥ
Ｄランプ４Ｇのように、そのリード２ａ，２ｂ及び４
ａ，４ｂがプリント基板１６に挿填され、そこでハンダ
付けされる。このように、ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４
Ｇは、自動機によってプリント基板１６にマトリックス
状に挿填されるため、それらのＬＥＤランプ外形の和よ
りも大きい距離となっている。即ち、赤色ＬＥＤランプ
２Ｒ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇ間の距離Ｄは、赤色ＬＥＤ
ランプ２Ｒの幅ｄ21と緑色ＬＥＤランプ４Ｇの幅ｄ41と
の和よりも大きくなっている。同様に、赤色ＬＥＤラン
プ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ間の距離は、赤色ＬＥＤ
ランプ２Ｒの幅ｄ22と青色ＬＥＤランプ３Ｂの幅ｄ32と
の和よりも大きくなっている。また、青色ＬＥＤランプ
３Ｂと緑色ＬＥＤランプ４Ｇ間の距離は、青色ＬＥＤラ
ンプ３Ｂの幅ｄ31と緑色ＬＥＤランプ４Ｇの幅ｄ42との
和よりも大きくなっている。

【００４１】本体１５には、赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青
色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇを収容する
貫通孔からなる嵌合孔１５Ａが形成されている。この本
体１５は同一厚の部材でもよいし、嵌合孔１５Ａの開口
に沿って、その嵌合孔１５Ａの開口縁、即ち、近傍のみ
の厚みを厚くしてもよい。赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色
ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇを収容する嵌
合孔１５Ａの開口は、本体１５の厚みを厚くした方がＬ
ＥＤランプの外周面と面接触し、安定した配置状態が維
持できる。赤色ＬＥＤランプ２、青色ＬＥＤランプ３、
緑色ＬＥＤランプ４が挿入される本体１５のコーナ部分
の内径は、赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３
Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇの外形よりも挿入が容易なよ
うに若干大きく形成されている。しかし、本体１５を耐
久性の高い発泡材等の弾性が富む材料で形成した場合に
は、赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑
色ＬＥＤランプ４Ｇの配設位置の設計値と同一またはそ
れ以下に設定することもできる。特に、本実施の形態で
は、前述の各実施の形態よりも本体１５を発泡材等の弾
性が富む材料で形成した方が、そのまとまりを良くする
ことができる。

【００４２】ここで、自動機によってプリント基板１６
に挿填された位置の赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤ
ランプ３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇの相互間の外周の接
線ＬRB，ＬBG，ＬGR及び接線ＬRB，ＬBG，ＬGR相互間の
コーナ部分は、嵌合孔１５Ａが収容する基本画素単位と
なっている。赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ
３Ｂ、緑色ＬＥＤランプ４Ｇの相互間の外周の接線ＬR
B，ＬBG，ＬGRの中間位置には、嵌合孔１５Ａの中心点
Ｘに向って間隙保持部１５RB，１５BG，１５GRが突出し
ている。間隙保持部１５RB，１５BG，１５GRの先端は、
赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色Ｌ
ＥＤランプ４Ｇの周囲の角度θを２７０度以上の範囲で
取巻くように突出している。間隙保持部１５RB，１５B
G，１５GRの突出は、大きいほど好ましいが、機械的強
度が得られる突出距離の限界内に設定される。

【００４３】また、この本体１５の外周は、隣接する赤
色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色ＬＥ
Ｄランプ４Ｇに取付けられる本体１５との位置が、互い
に無理なく配置できるように、互いに干渉しない形状と
なっている。

【００４４】なお、本体１５の上面には、挿通孔１７Ａ
を穿設したパネル１７が配設される。挿通孔１７Ａは、
赤色ＬＥＤランプ２Ｒ、青色ＬＥＤランプ３Ｂ、緑色Ｌ
ＥＤランプ４Ｇの挿通を自在とし、嵌合孔１５Ａの基本
画素単位よりも大きな開口面積を有している。

【００４５】この実施の形態にかかるＬＥＤランプガイ
ド装置は、複数のＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇを挿着
する単一の嵌合孔１５Ａに、複数のＬＥＤランプ２Ｒ，
３Ｂ，４Ｇを挿入したとき、ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，
４Ｇ相互間の外周の接線ＬRB，ＬBG，ＬGRよりも内側に
突出させたＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇ相互間の間隙
を特定する間隙保持部１５RB，１５BG，１５GRを複数形
成したものである。

【００４６】したがって、自動機によってプリント基板
１６に挿填された基本的画素単位のＬＥＤランプ２Ｒ，
３Ｂ，４Ｇは、そこに本体１５の嵌合孔１５Ａを嵌込む
だけで、嵌合孔１５Ａ及びその間隙保持部１５RB，１５
BG，１５GRによって、複数のＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，
４Ｇ相互間の距離を維持し、プリント基板１６に実装さ
れたＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの立設状態を保持す
ることができる。

【００４７】また、嵌合孔１５Ａを設けた本体１５は、
その外表面は黒色艶消面としたものであるから、単一ま
たは複数のＬＥＤランプ２，３，４を同時に点灯したと
きでも、画素のにじみを防止することができ、更に、発
光部、非発光部のコントラストが向上し、表示品質を向
上させることができる。

【００４８】そして、単一の嵌合孔１５Ａを設けた本体
１５は、ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの個々の周囲を
ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの中心からみて１８０度
以上を囲んでいるものであるから、断面円形のＬＥＤラ
ンプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇは本体１５の所定の位置から本体
１５の面方向への移動が拘束され、立設状態を保持する
ことができる。また、本実施の形態では、基本的画素単
位のＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの傾動等を防止する
ものであり、また、本実施の形態のように、ＬＥＤラン
プ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの個々の周囲をＬＥＤランプの中心
からみて、１８０度以上で３３０度以下を囲んだ嵌合孔
１５Ａとした本体１５は、その一部に開口を有すること
から、上記実施の形態のパネル１よりも基本画素単位で
ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの拘束を行うものである
から、その組付精度が要求されない。しかも、組付け状
態で上記実施の形態と同様、各ＬＥＤランプの移動は拘
束される。

【００４９】なお、第一及び第二の実施の形態でパネル
１，１１に嵌合孔１Ａ，１１Ａを複数穿設した板状部材
を用いていたが、本実施の形態では、単一の嵌合孔１５
Ａを設けた本体１５を用いている。この本体１５の外形
は、隣接する本体の外形に接触してもよいし、接触しな
いようにしてもよい。しかし、ディスプレイが大きい場
合には、互いに面接触するようにするのが好適である。

【００５０】そして、この実施の形態のＬＥＤランプガ
イド装置は、その複数のＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇ
を挿着する嵌合孔１５Ａを設けた外周が、隣接するＬＥ
Ｄランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇを収容する本体１５の外周
と、面接触するものであるから、相互間の安定が維持さ
れ、結果的にも、ＬＥＤランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇの移動
が拘束され、立設状態を保持することができる。

【００５１】なお、本体１５相互の外周が面接触する実
施の態様は、第三の実施の形態では、面接触の形態とし
た接合状態を示したが、両者間が係合する場合、両者間
が嵌合する形態とすることもできる。

【００５２】ところで、上記各実施の形態では、間隙保
持部１５RB，１５BG，１５GRが独立して突出しているも
ので、間隙保持部１５RB，１５BG，１５GRの内側端部は
開口を形成しているが、本発明を実施する場合には、端
に切目を入れたものでもよく、また、３個所の間隙保持
部１５RB，１５BG，１５GRを２個所とすることもでき
る。

【００５３】そして、上記各実施の形態のカラーディス
プレイでは、３個のＬＥＤランプ２，３，４またはＬＥ
Ｄランプ２Ｒ，３Ｂ，４Ｇによって３原色を発生させる
ものであるが、本発明を実施する場合には、単色の輝度
を上げるために複数のＬＥＤランプを２個以上並列に使
用するもの、或いは３個のＬＥＤランプを３原色を発生
させるために使用するものに使用できる。

【００５４】更に、第一及び第二の実施の形態でパネル
１，１１は、ディスプレイの意匠面に使用するものであ
るから部品点数が多くなることなく、廉価に製造でき
る。しかし、本発明を実施する場合には、ディスプレイ
の表面の意匠面を別のパネルとして取付け、内部に第一
及び第二の実施の形態のパネル１，１１を使用すること
もできる。

【００５５】また、本発明を実施する場合のＬＥＤラン
プガイド装置の嵌合孔を設けたパネルは、その外表面を
黒色艶消面としているが、ディスプレイの設置場所等に
より若干の色変化については許容される。

【００５６】加えて、本発明を実施する場合のＬＥＤラ
ンプの周囲の間隙保持部等で囲む角度θは、原理的には
１８０度以上であればよい。最大角度は配置関係及び偏
平度によって決定され、原理的に格別制限されるもので
はない。

【００５７】

【発明の効果】以上のように、請求項１のＬＥＤランプ
ガイド装置は、複数のＬＥＤランプを収容する単一の嵌
合孔に、前記複数のＬＥＤランプを挿入したとき、前記
ＬＥＤランプ相互間の間隙を特定する前記ＬＥＤランプ
相互間の外周の接線よりも内側に突出する間隙保持部を
形成したものである。

【００５８】したがって、プリント基板に挿填された複
数のＬＥＤランプは、嵌合孔を嵌込むだけで、嵌合孔及
びその間隙保持部によって、複数のＬＥＤランプ相互間
の距離を維持し、プリント基板に実装されたＬＥＤラン
プの立設状態を保持することができる。故に、ＬＥＤラ
ンプの指向性、輝度、混色のバラツキをより良い状態に
設定でき、配光が乱れることなく使用できる。

【００５９】請求項２のＬＥＤランプガイド装置は、前
記複数のＬＥＤランプを挿着する嵌合孔を設けた外周
を、隣接する前記ＬＥＤランプガイド装置との面接触を
許容し、安定を維持する形態としたものであるから、請
求項１に記載の効果に加えて、連続的に配設する場合に
は、互いに配置関係を保持するから安定度がよくなる。

【００６０】請求項３のＬＥＤランプガイド装置は、複
数のＬＥＤランプを挿入したとき、前記ＬＥＤランプ相
互間の間隙を特定する前記ＬＥＤランプ相互間の外周の
接線よりも内側に突出する間隙保持部と、前記間隙保持
部を複数形成し、内側に複数のＬＥＤランプを挿着する
嵌合孔とをパネルに設け、前記複数のＬＥＤランプ相互
間の距離を維持し、基板に実装されたＬＥＤランプの立
設状態を保持するものである。

【００６１】したがって、プリント基板に挿填された複
数のＬＥＤランプを、例えば、ディスプレイとして組立
てる場合、パネルの嵌合孔にＬＥＤランプを嵌込むだけ
で、嵌合孔及びその間隙保持部によって、複数のＬＥＤ
ランプ相互間の距離を維持し、プリント基板に実装され
たＬＥＤランプの立設状態を保持することができる。故
に、ＬＥＤランプの指向性、輝度、混色のバラツキをよ
り良い状態に設定でき、配光が乱れることなく使用でき
る。

【００６２】請求項４のＬＥＤランプガイド装置は、前
記嵌合孔を設けたパネルの外表面を黒色艶消面としたも
のであるから、請求項３に記載の効果に加えて、ＬＥＤ
ランプのにじみを防止し、コントラストを向上すること
ができ、単一または複数のＬＥＤランプを単一または複
数同時に点灯したとき、画素のにじみを防止し、コント
ラストを向上することができる。

【００６３】請求項５のＬＥＤランプガイド装置は、前
記嵌合孔を設けたパネルが単一のＬＥＤランプの周囲を
前記ＬＥＤランプの中心からみて１８０度以上囲んでい
るものであるから、請求項１乃至請求項４の何れか１つ
に記載の効果に加えて、完全に移動が拘束され、信頼性
が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１は本発明の第一の実施の形態のＬＥＤラ
ンプガイド装置の説明図である。

【図２】 図２は本発明の第一の実施の形態のＬＥＤラ
ンプガイド装置の切断線Ａ−Ａによる断面図である。

【図３】 図３は本発明の第二の実施の形態のＬＥＤラ
ンプガイド装置の説明図である。

【図４】 図４は本発明の第二の実施の形態のＬＥＤラ
ンプガイド装置のディスプレイに使用するパネルの部分
平面図である。

【図５】 図５は本発明の第三の実施の形態のＬＥＤラ
ンプガイド装置の説明図である。

【図６】 図６は本発明の第三の実施の形態のＬＥＤラ
ンプガイド装置の切断線Ｂ−Ｂによる断面図である。

【図７】 図７は従来の赤色ＬＥＤランプ、青色ＬＥＤ
ランプ、緑色ＬＥＤランプを同一筐体に収容してカラー
用ＬＥＤランプユニットを構成する断面図である。

【図８】 図８は従来の赤色ＬＥＤランプ、青色ＬＥＤ
ランプ、緑色ＬＥＤランプを同一筐体に収容してカラー
用ＬＥＤランプユニットの種類を示す平面図である。

【符号の説明】

２，３，４、２Ｒ，３Ｂ，４Ｇ ＬＥＤランプ ＬRB，ＬBG，ＬGR 接線 １RB，１BG，１GR 間隙保持部 １１RB，１１BG，１１GR 間隙保持部 １５RB，１５BG，１５GR 間隙保持部 １Ａ、１１Ａ、１５Ａ 嵌合孔 １、１１、１７ パネル １５ 本体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の発光ダイオードランプを収容する
   単一の嵌合孔に、前記複数の発光ダイオードランプを挿
   入したとき、前記発光ダイオードランプ相互間の間隙を
   特定する前記発光ダイオードランプ相互間の外周の接線
   よりも内側に突出する間隙保持部を形成したことを特徴
   とする発光ダイオードランプガイド装置。
2. 【請求項２】 前記複数の発光ダイオードランプを挿着
   する嵌合孔を設けた外周は、隣接する前記発光ダイオー
   ドガイド装置との面接触を許容し、安定を維持する形態
   としたことを特徴とする請求項１に記載の発光ダイオー
   ドランプガイド装置。
3. 【請求項３】 複数の発光ダイオードランプを挿入した
   とき、前記発光ダイオードランプ相互間の間隙を特定す
   る前記発光ダイオードランプ相互間の外周の接線よりも
   内側に突出する間隙保持部と、前記間隙保持部を複数形
   成し、内側に複数の発光ダイオードランプを挿着する嵌
   合孔とをパネルに設け、前記複数の発光ダイオード相互
   間の距離を維持し、基板に実装された発光ダイオードラ
   ンプの立設状態を保持することを特徴とする発光ダイオ
   ードランプガイド装置。
4. 【請求項４】 前記嵌合孔を設けたパネルは、その外表
   面は黒色艶消面としたことを特徴とする請求項３に記載
   の発光ダイオードランプガイド装置。
5. 【請求項５】 前記嵌合孔を設けたパネルは、単一の発
   光ダイオードランプの周囲を前記発光ダイオードランプ
   の中心からみて１８０度以上囲んでいることを特徴とす
   る請求項１乃至請求項４の何れか１つに記載の発光ダイ
   オードランプガイド装置。