JPH10216161A - 植毛用糸 - Google Patents

植毛用糸

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JPH10216161A
JPH10216161A JP9016705A JP1670597A JPH10216161A JP H10216161 A JPH10216161 A JP H10216161A JP 9016705 A JP9016705 A JP 9016705A JP 1670597 A JP1670597 A JP 1670597A JP H10216161 A JPH10216161 A JP H10216161A
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JP
Japan
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thread
hair
flocking
implantation
node
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JP9016705A
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Inventor
Yokichi Nakayama
與吉 中山
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ENATSUKU KK
IKEN KOGYO KK
Original Assignee
ENATSUKU KK
IKEN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】植毛されたときに、皮膚組織に定着して脱落す
ることがなく、植毛部の皮膚組織を速やかに治癒するこ
とができる植毛用糸を提供する。 【解決手段】植毛用糸1は、皮下組織13内に挿入、固
定されて皮下組織13内にでの植毛用糸1の移動を阻止
する植毛用糸1の他の部分より大径の節部2と、節部2
の両側で皮膚組織10から露出する疑似体毛部3,3と
からなる。複数の糸14a,14b,14cが束ねられ
て植毛用糸14を形成する。複数の糸14a,14b,
14cは、節部2cから並列に導出される。植毛用糸1
は、その一端部が手術用縫合針4の基端部7に取着され
ている。前記取着はかしめ止めによる。複数の糸42
a,42b,42cは、その一方の端部43が一体に固
着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪等の体毛の薄
い部分や負傷等により毛髪等の体毛が失われた部分等
に、前記体毛の代替として植え込まれる植毛用糸に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、毛髪や眉毛等の体毛の薄くなった
部分や負傷等により毛髪等の体毛が失われた部分等に、
ナイロン糸、ポリエステル糸等の天然または合成の植毛
用糸または人毛を、前記体毛の代替として植え込むこと
が行われている。
【0003】前記植毛用糸として、従来、特開平6−2
54110号公報に開示されたものが知られている。前
記公報記載の植毛用糸51は、図11(a)示のように
その一端部に結び目52を介してループ53が設けら
れ、該ループ53を直径0.3mm程度の細いステンレ
ス製の植毛針54の先端に設けられた凹部55に係止す
ることにより用いられる。
【0004】前記植毛用糸51は、図11(b)示のよ
うに、鋭利な先端部56を備える植毛針54に前記のよ
うに係止されて、皮膚組織10の真皮層12に刺し込む
ことにより、皮膚組織10に植え込まれる。
【0005】しかしながら、生体は体内に侵入した異物
を体外に押し出すという機能を備えているため、前記従
来の植毛用糸51は真皮層12に保持されにくく、表皮
層12から体外に押し出されて脱落しやすいという不都
合がある。また、前記植毛針54は凹部55と側壁との
境界に鋭い端部57があるため、前記のように真皮層1
2に刺し込む際に、該端部57が表皮層11、真皮層1
2を引き裂き、この引き裂かれた部分が治癒しにくいと
の不都合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる不都
合を解消して、皮膚組織に植え込まれたときに、該皮膚
組織に定着して脱落することのない植毛用糸を提供する
ことを目的とする。
【0007】また、本発明は、植え込まれた部分の皮膚
組織が速やかに治癒することができる植毛用糸を提供す
ることをも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の植毛用糸は、皮膚組織に植えつけられて
疑似体毛を形成する植毛用糸であって、該植毛用糸の一
部に設けられ、皮下組織内に挿入、固定されて該皮下組
織内における該植毛用糸の移動を阻止する該植毛用糸の
他の部分より大径の節部と、該節部の両側で皮膚組織か
ら露出する疑似体毛部とからなることを特徴とする。
【0009】本発明の植毛用糸によれば、皮膚組織に植
えつけられたときに、前記節部が皮下組織内に挿入さ
れ、該節部の両側の疑似体毛部が皮膚組織から露出す
る。ここで、前記皮膚組織は、一般に外側から表皮層、
真皮層、皮下組織の順に積層された構造となっており、
繊維質に富み比較的硬い表皮層及び真皮層に対して、皮
下組織は脂肪分に富み比較的軟弱である。そこで、本発
明の植毛用糸によれば、皮膚組織に植えつけられたとき
に、該植毛用糸の他の部分より大径になっている前記節
部が皮下組織内に挿入されることにより、前記表皮層及
び真皮層により抜け止めされて固定される。
【0010】従って、本発明の植毛用糸は、前記節部が
生体の異物を体外に押し出す機能によっても体外に押し
出されず、脱落を防止することができる。また、前記節
部が皮下組織内に固定されることにより、該植毛用糸が
該皮下組織内で移動しないので、治癒を促進することが
できる。
【0011】植毛用糸は、一般に、1回の施術で多数の
疑似体毛を形成できることが好ましい。そこで、本発明
の植毛用糸は、また、前記疑似体毛を形成する複数の糸
が束ねられた植毛用糸であって、該植毛用糸の一部に設
けられ、皮下組織内に挿入、固定されて該皮下組織内に
おける該植毛用糸の移動を阻止する該植毛用糸の他の部
分より大径の節部と、該節部の両側で皮膚組織から露出
する疑似体毛部とからなることを特徴とする。
【0012】本発明の植毛用糸は、前記節部の両側が疑
似体毛部となるので、植毛用糸1本につき2本の疑似体
毛が得られるが、前記のように複数の糸を束ねて植毛用
糸とすることにより、1回の施術でさらに多数の疑似体
毛を得ることができる。本発明の植毛用糸において、前
記のように複数の糸を束ねて植毛用糸とするときには、
複数の糸を単に束ねてもよいが、前記複数の糸が前記節
部から並列に導出されることが好ましい。本発明の植毛
用糸は、前記複数の糸が前記節部から並列に導出される
構成とすることにより、各糸の周囲に皮膚組織が密着
し、該植毛用糸を介して外界から細菌などが体内に侵入
することを防止することができる。
【0013】また、本発明の植毛用糸は、その一端部が
手術用縫合針の基端部に取着されていることを特徴とす
る。本発明の植毛用糸は、前記構成とすることにより、
手術用縫合針に導かれて皮膚組織内に挿入され、植えつ
けられる。従って、植毛に伴う皮膚組織の損傷を低減す
ることができる。
【0014】また、本発明の植毛用糸は、手術用縫合針
の基端部に取着して用いるときには、その一端部が該手
術用縫合針の基端部にかしめ止めされていることを特徴
とする。本発明の植毛用糸は、手術用縫合針の基端部に
かしめ止めされることにより、取扱いが容易になる。
【0015】また、本発明の植毛用糸は、被植毛者の身
体の一部から採取された毛根を含む植毛用組織を植毛す
るときに使用される植毛器具を用いて、皮膚組織内に挿
入して植えつけるようにしてもよい。前記植毛器具とし
ては、例えば、図8示のように、中空の針の先端を尖鋭
な傾斜刃部21aとした植毛針21を中空の本体23の
先部に取着した構成を備えるものが用いられる。このよ
うな植毛器具において、前記植毛針21が傾斜刃部21
aから望む位置に開口する孔部33を備えるときには、
本発明の植毛用糸は、前記疑似体毛部を傾斜刃部21a
から孔部33に挿通することにより、前記節部が前記植
毛針21の中空部に装着される。
【0016】そこで、本発明の植毛用糸は、皮膚組織に
植えつけられて疑似体毛を形成する複数の糸が束ねられ
て構成されているときに、前記複数の糸は、その一方の
端部が一体に固着されていることを特徴とする。
【0017】前記構成の本発明の植毛用糸によれば、前
記複数の糸の一方の端部が一体に固着されているので、
前記傾斜刃部21aから孔部33に挿通するときに、前
記複数の糸をまとめて一度に挿通することができ、取扱
が容易になる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、添付の図面を参照しながら
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1は本発明に係る植毛用糸の第1の実施態様を示す平面
図であり、図2及び図3は図1の要部拡大図であり、図
4は図1示の植毛用糸を用いる植毛法を示す説明的断面
図である。図5は本発明の第2の実施態様を示す斜視
図、図6(a)は図5示の植毛用糸の取着状態を示す斜
視図、図6(b)は説明的断面図、図7は図5示の植毛
用糸のさらに他の実施態様を示す説明的断面図である。
また、図8は植毛器具の一構成例を示す説明的断面図、
図9は本発明の第3の実施態様を示す斜視図、図10は
図8示の植毛器具に図9示の植毛用糸を装着する方法を
示す説明的断面図である。
【0019】まず、本発明の植毛用糸の第1の実施態様
について説明する。
【0020】本実施態様の植毛用糸1は、図1示のよう
に、植毛用糸1の他の部分より大径の節部2と、節部2
の両側の疑似体毛部3,3とからなり、疑似体毛部3の
一端が、手術用縫合針4の基端部に取着されている。植
毛用糸1は、ナイロン、ポリエステル等の合成樹脂製植
毛用糸、コラーゲン処理糸等の天然繊維からなる植毛用
糸または人毛、馬尾毛等により形成することができる。
植毛用糸1の直径は、通常の人毛が0.05〜0.12
mmであることから、植毛後に目立たない様に0.07
mm前後とすることが好ましい。
【0021】本実施形態の植毛用糸1では、節部2は、
植毛用糸1の略中央部に結び目を1個設けることにより
形成されているが、図2(a)示のように、複数の結び
目を近接して設けた節部2aとしてもよい。節部2aは
図2(a)に2個の結び目が近接して設けられた例を示
したが、さらに多数の結び目を近接重複して設けるよう
にしてもよい。また、植毛用糸1が前記合成樹脂からな
るときには、図2(b)示のように、同種の樹脂を融着
することにより、節部2bを形成してもよい。
【0022】前記手術用縫合針4は外科手術に用いられ
るアイレス針であり、図3(a)示のように、半円弧状
に形成された胴部5の先端に鋭利な針先部6が設けられ
ると共に、基端部7に胴部5の長手方向に沿って、前記
植毛用糸1の取付穴部8が穿設されている。手術用縫合
針4では、取付穴部8に植毛用糸1を挿入し、前記基端
部7を押圧してかしめることにより、図3(b)示のよ
うに、植毛用糸1が基端部7に取着される。このとき、
取付穴部8の底部8aをかしめ前の径のままにしておく
ことにより、底部8aに挿入されている植毛用糸1の端
部がかしめられた部分に挿入されている植毛用糸1より
太くなり、抜け止めして取り付けられる。
【0023】手術用縫合針4には、前記針先部6の断面
形状が図3(c)示のように円形でその先端のみが鋭利
になっている丸針と、図3(d)示のように断面形状が
平たい二等辺三角形状でその底角の頂点が鋭利な刃6a
となっている角針とがある。本発明の植毛用糸1が取着
される手術用縫合針4は、前記丸針及び角針のどちらで
も用いることができるが、鋭利な刃6aによって図4示
の皮膚組織10を切開することにより皮膚組織10の損
傷が低減され、切開された部分の治癒が促進される点か
ら、角針を用いることが好ましい。
【0024】また、手術用縫合針4は、皮膚組織10の
損傷を低減するために、その直径が0.25〜0.5m
mの範囲にあることが好ましい。
【0025】次に、本実施態様の植毛用糸1を用いる植
毛法について説明する。植毛用糸1により植毛を行うと
きには、まず、図4(a)示のようにピンセット等の持
針器9により手術用縫合針4の基部を把持して、手術用
縫合針4を皮膚組織10に刺通する。皮膚組織10は、
外側から順に、表皮層11、真皮層12、皮下組織13
が積層された構造となっており、表皮層11及び真皮層
12が繊維質に富み比較的硬い組織であるのに対して、
皮下組織13は脂肪分が多く比較的軟弱である。
【0026】そこで、手術用縫合針4は、図4(a)及
び図4(b)示のように、皮下組織13まで刺通された
後、その湾曲を利用して皮下組織13を通過し、刺し込
まれた位置とは別の位置から外界に導き出される。この
操作は、外科手術等により皮膚組織を縫合する場合の要
領で行うことができるので、極めて短時間で施術するこ
とができる。
【0027】尚、皮下組織13は、頭部、眉毛部、脚部
等、植毛を行う部位によって深い場合、浅い場合がある
ので、皮下組織13の位置が深い場合には前記手術用縫
合針4に強湾円弧針を用い、皮下組織13の位置が浅い
場合には弱湾円弧針を用いる。また、手術用縫合針4
は、取扱い易さの点から10〜15mmの長さであるこ
とが好ましい。
【0028】次に、手術用縫合針4が前記のように外界
に導き出されたならば、図4(c)示のように、持針器
9により手術用縫合針4に続く疑似体毛部3を把持し
て、手術用縫合針4が導き出された方向に引っ張る。こ
の結果、図2(d)示のように、節部2が皮下組織13
に挿入され、節部2の両側で疑似体毛部3,3が表皮層
11から露出した状態となるので、手術用縫合針4を植
毛用糸1から切り離すことにより疑似体毛部3,3によ
り疑似体毛が形成される。
【0029】節部2は、前記のように皮下組織13に挿
入されたのち、前記手術用縫合針4の刺通により表皮層
11及び真皮層12に形成された損傷が回復すると、前
記のように比較的硬い組織である表皮層11及び真皮層
12により抜け止めされて、皮下組織13内に留め置か
れる。このとき、生体には体内に侵入した異物を排出し
ようとする機能が働くが、節部2は前記のように植毛用
糸1の他の部分より大径であり、表皮層11及び真皮層
12により抜け止めされるので、体外への排出が阻止さ
れる。
【0030】また、生体には、体内に侵入した異物を排
出できないときには、これを同化しようとする機能があ
るので、節部2は皮下組織13内に留め置かれた状態で
皮膚組織10に同化され、固定される。前記生体の異物
を同化しようとする機能を節部2に当てはめて具体的に
述べると、まず、節部2の周囲に異物巨細胞、好中球、
マクロファージ、リンパ球などが浸潤する。次に、そこ
に繊維芽細胞が増生して肉芽組織からなる異物結節が形
成される。そして、前記異物結節内に異物巨細胞が多数
形成され、陳旧化することにより異物結節全体が繊維化
して、該異物結節が繊維内に埋没するものである。前記
のように節部2が固定されると、皮下組織13内におい
て植毛用糸1の移動が阻止され、この結果、植毛部位の
治癒が促進される。
【0031】次に、本発明の植毛用糸の第2の実施態様
について説明する。
【0032】本実施態様の植毛糸14は、図5示のよう
に、複数の糸14a,14b,14cが束ねられて、そ
の略中央部に該植毛用糸14の他の部分より大径の節部
2cを形成すると共に、節部2cの両側に疑似体毛部3
a,3aを形成している。植毛用糸14は、複数の糸が
束ねられている点を除いて、前記第1の実施態様の植毛
用糸1と同一の構成を備えており、植毛用糸1と同一の
方法で植毛に供することができる。
【0033】複数の糸14a,14b,14cを束ねて
植毛用糸14を形成するときには、図5示のように、束
ねられた複数の糸14a,14b,14cが節部2cか
ら並列に導出されるようにする。このようにすることに
より、植毛用糸14では、表皮層11の表面で3本の糸
14a,14b,14cが一列に並んでおり、表皮層1
1が3本の糸14a,14b,14cに密着して相互の
間に隙間ができず、3本の糸14a,14b,14cの
間隙から細菌などが皮膚組織10内に侵入することを防
止することができる。
【0034】植毛用糸14は、図6(a)示のように、
疑似体毛部3aの一端が、手術用縫合針4の基端部7に
かしめ止めされている。手術用縫合針4の断面形状は、
図6(b)示のように、基端部7の外形が胴部5の外形
内に納まるようになっており、基端部7に形成された取
付穴部8に3本の糸14a,14b,14cが一列に並
んでかしめ止めされている。手術用縫合針4は、その断
面形状が前記構成となっていることにより、皮膚組織1
0に容易に刺通することができる。
【0035】また、図示しないが、3本の糸14a,1
4b,14cは、手術用縫合針4の基端部7から節部2
cまでの長さがそれぞれ同じ長さになるようにされてい
ることにより、手術用縫合針4を皮膚組織10に刺通す
る際に、3本の糸14a,14b,14cが互いに絡み
合うことを防止することができる。
【0036】尚、図5及び図6には、植毛用糸14とし
て3本の糸14a,14b,14cが束ねられた例を示
したが、さらに多数の糸が束ねられていてもよく、通常
2〜10本の糸を束ねて使用する。
【0037】前記各実施態様では、節部2を植毛用糸
1,14の略中央部に形成するようにしているが、中央
部からややずらすようにしてもよい。図7(a)に植毛
用糸1に代表させて模式的に示すように、節部2が略中
央部に形成された植毛用糸1によれば、該植毛用糸1を
植毛したときに、疑似体毛部3,3が表皮層11の表面
から略直立した状態になる。一方、節部2が中央部から
ずらして形成された植毛用糸1によれば、図7(b)に
模式的に示すように、疑似体毛部3,3が表皮層11の
表面から斜めに露出して寝かされた状態になり、より自
然に近い疑似体毛を形成することができる。
【0038】次に、本発明の第3の実施態様について説
明する。前記第1及び第2の実施態様は、いずれも手術
用縫合針4を用いて植毛用糸1,14を皮膚組織10に
植毛するものであるが、本発明の植毛用糸は、被植毛者
の身体の一部から採取された植毛用組織の植毛のための
植毛器具を用いて植毛するようにしてもよい。前記植毛
器具としては、例えば図8(a)及び図8(a)を軸の
回りに90°回転させた断面を示す図8(b)に示すよ
うに、植毛針21が針支持体22を介して中空円筒状の
本体23の中心軸に固定されているものが用いられる。
【0039】図8示の植毛器具において、植毛針21は
中空の針の先端を尖鋭状とした傾斜刃部21aを備え、
針支持体22により本体23から突出して取着されてい
る。尚、針支持体22はピン22aにより本体23に固
定されている。
【0040】植毛針21には、芯軸24が嵌挿されてお
り、芯軸24はその先端24aが所定長さだけ植毛針2
1先端の傾斜刃部21aから突出自在になっている。芯
軸24の外周には、ロッド25が本体23に内挿して設
けられており、芯軸24はロッド25の中心軸を長さ方
向に貫通すると共にロッド25の後端部25aに固着さ
れて、ロッド25が芯軸24と同期して進退するように
なっている。
【0041】ロッド25の中程には、ロッド25をその
軸と直交する方向に貫通し、長さ方向に延在する窓部2
6が設けられている。前記針支持体22は、窓部26を
ロッド25の軸と直交する方向に横断して本体23に固
定されている。従って、植毛針21は芯軸24を内挿す
ると共にロッド25に内挿されていて、芯軸24及びロ
ッド25が進退自在になるように、針支持体22を介し
て本体23に取着されている。尚、窓部26はロッド2
5が針支持体22に接触することなく進退できるような
長さに設定されている。
【0042】本体23の後端部には、内周面が他の部分
より大径になっている大径部23aが設けられており、
大径部23aの内周側に配設されたスプリング27によ
り、ロッド25及びロッド25の後端部25aに固着さ
れた芯軸24が、本体23の後端部側に付勢されてい
る。尚、スプリング27は大径部23aの内周面の先端
側の段差とロッド25の後端部25aに取着された係止
部材28とに係止されている。
【0043】ロッド25の後端部25aには小径の操作
手段29が設けられている。操作手段29は本体23の
後端部に嵌着されたキャップ30を貫通すると共に、ロ
ッド25が操作手段29に縮径される部分の段差がキャ
ップ30に係合することによりロッド25が抜け止めさ
れている。操作手段29の後端部には指当キャップ31
が嵌着されている。ロッド25の先端部には、植毛針2
1を内挿した表皮抑え部32が設けられており、表皮抑
え部32は先端ほど縮径されて先細に形成されている。
【0044】そして、植毛針21には、孔部33が植毛
針21先端の傾斜刃部21aから望む位置に開口すると
共に、植毛針21の長さ方向に沿って後端側に延在させ
て設けられている。また、表皮抑え部32には、ロッド
25を前進させたときに孔部33に臨む切欠部34が設
けられている。
【0045】前記植毛器具に用いられる本発明の第3の
実施態様の植毛用糸は、図9(a)示の植毛用糸41の
ように、他の部分より大径の節部2と、節部2の両側の
疑似体毛部3,3とからなり、疑似体毛部3の一端が手
術用縫合針4の基端部に取着されていない点を除いて図
1示の植毛用糸1と同一の構成となっている。植毛用糸
41の節部2は植毛用糸41の略中央部に結び目を1個
設けることにより形成されているが、図2示の節部2
a,2bのように形成されていてもよい。
【0046】植毛用糸41を図8示の植毛針21に装着
するときには、まず、図10(a)示のように、ピンセ
ットP等の把持具で疑似体毛部3を把持して、該疑似体
毛部3の先端を傾斜刃部21aから孔部33に挿通す
る。そして、次に図10(b)示のように、ピンセット
Pを持ち替えて、孔部33から植毛針21の外部に出さ
れた疑似体毛部3をピンセットPで把持し、表皮抑え部
32の方向に引き上げることにより、植毛用糸41の節
部2が植毛針1の中空部に装着される。
【0047】また、本発明の第3の実施態様の植毛用糸
は、図9(b)示の植毛用糸42のように、複数の糸4
2a,42b,42cが束ねられて、その略中央部に該
植毛用糸42の他の部分より大径の節部2cを形成する
と共に、節部2cの両側に疑似体毛部3a,3aを形成
しており、疑似体毛部3aの一方の先端が一体に固着さ
れた固着部43を形成していて手術用縫合針4の基端部
に取着されていない点を除いて図5及び図6示の植毛用
糸14と同一の構成となっている。植毛用糸42によれ
ば、疑似体毛部3aの一方の先端に固着部43が形成さ
れているので、該固着部43を傾斜刃部21aから孔部
33に挿通することにより、複数の糸42a,42b,
42cをまとめて一度に挿通することができ、図10示
の植毛用糸41の場合と同様にして植毛針21に装着す
ることができる。固着部43は、植毛用糸42を植毛針
21に装着したのち、植毛用糸42から切り離すことに
より、複数の糸42a,42b,42cがそれぞれ別体
になった疑似体毛部3aが形成される。
【0048】尚、図9には、植毛用糸42として3本の
糸42a,42b,42cが束ねられた例を示したが、
さらに多数の糸が束ねられていてもよく、通常2〜10
本の糸を束ねて使用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植毛用糸の第1の実施態様を示す
平面図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】図1の要部拡大図。
【図4】図1示の植毛用糸を用いる植毛法を示す説明的
断面図。
【図5】本発明に係る植毛用糸の第2の実施態様を示す
斜視図。
【図6】(a)は図5示の植毛用糸の取着状態を示す斜
視図、(b)は説明的断面図。
【図7】本発明に係る植毛用糸のさらに他の実施態様を
示す説明的断面図。
【図8】植毛器具の一構成例を示す説明的断面図。
【図9】本発明の第3の実施態様を示す斜視図。
【図10】図8示の植毛器具に図9示の植毛用糸を装着
する方法を示す説明的断面図。
【図11】従来の植毛用糸の一態様を示す説明図。
【符号の説明】
1…植毛用糸、 2…節部、 3…疑似体毛部、 4…
手術用縫合針。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】皮膚組織に植えつけられて疑似体毛を形成
    する植毛用糸であって、該植毛用糸の一部に設けられ、
    皮下組織内に挿入、固定されて該皮下組織内における該
    植毛用糸の移動を阻止する該植毛用糸の他の部分より大
    径の節部と、該節部の両側で皮膚組織から露出する疑似
    体毛部とからなることを特徴とする植毛用糸。
  2. 【請求項2】皮膚組織に植えつけられて疑似体毛を形成
    する複数の糸が束ねられた植毛用糸であって、該植毛用
    糸の一部に設けられ、皮下組織内に挿入、固定されて該
    皮下組織内における該植毛用糸の移動を阻止する該植毛
    用糸の他の部分より大径の節部と、該節部の両側で皮膚
    組織から露出する疑似体毛部とからなることを特徴とす
    る植毛用糸。
  3. 【請求項3】前記複数の糸は、前記節部から並列に導出
    されることを特徴とする請求項2記載の植毛用糸。
  4. 【請求項4】前記植毛用糸は、その一端部が手術用縫合
    針の基端部に取着されていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれか1項記載の植毛用糸。
  5. 【請求項5】前記植毛用糸は、その一端部が手術用縫合
    針の基端部にかしめ止めされていることを特徴とする請
    求項4記載の植毛用糸。
  6. 【請求項6】前記複数の糸は、その一方の端部が一体に
    固着されていることを特徴とする請求項2または請求項
    3記載の植毛用糸。
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