JPH10212889A - 油井管用ねじ継手 - Google Patents

油井管用ねじ継手

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Publication number
JPH10212889A
JPH10212889A JP1853797A JP1853797A JPH10212889A JP H10212889 A JPH10212889 A JP H10212889A JP 1853797 A JP1853797 A JP 1853797A JP 1853797 A JP1853797 A JP 1853797A JP H10212889 A JPH10212889 A JP H10212889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
thread
screw
ring
pin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1853797A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Nagasaku
重夫 永作
Akira Omori
明 大森
Hiroyoshi Sumiie
弘佳 炭家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Priority to JP1853797A priority Critical patent/JPH10212889A/ja
Publication of JPH10212889A publication Critical patent/JPH10212889A/ja
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  • Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素系樹脂リングを円周方向に均一に圧縮
変形させ、良好な耐内圧性能を維持すること。 【解決手段】 雄ねじ11aaを有するピン部11a
と、雌ねじ12aaを有する溝12cを設けたボックス
部12aとから構成し、この溝12cにフッ素系樹脂リ
ング13を挿入した油井管用ねじ継手である。溝12c
の内周面にナーリング加工12caを施す。また、ピン
部11aに形成した雄ねじ11aaの初期ねじ部分にお
けるねじ山の頂部に、ねじのテーパと同一のテーパで截
断した截断部11cを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下から産出され
る天然ガスや原油の探査・生産に使用される油井管用の
ねじ継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日、深さ数千mにも及ぶ天然ガス田や
原油田の探査、生産に使用される油井管を接続する技術
として、ねじ継手が広く用いられている。このねじ継手
には、管の一端にピン部を、他端にボックス部を形成し
て管同士を結合するインテグラル方式と、両端に2つの
ボックス部を形成したカップリングと両端にピン部を形
成した管を接続するカップリング方式がある。
【0003】前記したねじ継手にあっては、内部の流体
(天然ガスや原油)による内圧に耐え得ることが重要で
あり、このような要求に対応して、ねじ部だけの継手
や、メタルシール部を有する継手や、その他トルクショ
ルダー部を有する継手等がいくつか提案されている。
【0004】図2はカップリング方式の場合のねじ部だ
けの継手であり、鋼管1の端部に雄ねじ1aaを設けた
ピン部1aを形成し、一方、カップリング2の両端部に
は、前記雄ねじ1aaに螺合する雌ねじ2aaを有する
ボックス部2aを形成した構成で、雄ねじ1aaと雌ね
じ2aaのねじ接触部でシールするものである。
【0005】また、図3はカップリング方式の場合のメ
タルシール部を有する継手であり、鋼管1には、端部に
設けた雄ねじ1aaを有するピン部1aの先端に、テー
パ状のシール形成用ねじ無し部1bを設け、カップリン
グ2には、両端部に設けた前記雄ねじ1aaに螺合する
雌ねじ2aaを有するボックス部2aの奥部に、前記ね
じ無し部1bに嵌め合うテーパ状のシール形成用ねじ無
し部2bを設けた構成で、これら両ねじ無し部1b,2
bを嵌め合わせることでシール部を形成している。
【0006】また、図4は図3におけるねじ継手のカッ
プリング2におけるボックス部2aの雌ねじ2aaに溝
2cを設け、この溝2cに例えばフッ素系樹脂リング3
を挿入、ピン部1aの雄ねじ1aaのねじ込みで耐内圧
性能を保持しようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示す
ような構成のねじ継手にあっては、ボックス部2aの雌
ねじ2aaにピン部1aの雄ねじ1aaをねじ込んだ
際、フッ素系樹脂リング3は、螺旋状に進行する雄ねじ
1aaの干渉によって圧縮変形される。このフッ素系樹
脂リング3の圧縮変形は、円周方向に均一に圧縮される
はずであるが、溝2cとフッ素系樹脂リング3の外周面
の間で滑りが発生すると、フッ素系樹脂リング3は円周
方向の座屈現象が発生して非均一な圧縮作用が働き、図
5(a)に示すように剪断破壊が起こったり、また、図
5(b)に示すようにフッ素系樹脂リング3が溝2cか
らはみ出す等の現象が発生し、耐内圧性能を悪化させ
る。
【0008】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、フッ素系樹脂リングを円周方向に
均一に圧縮変形させ、良好な耐内圧性能を維持すること
ができる油井管用ねじ継手を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の油井管用ねじ継手は、雌ねじを有する
ボックス部に設けた溝の内周面にナーリング加工を施す
と共に、ピン部に形成した雄ねじの初期ねじ部分におけ
るねじ山の頂部を、ねじのテーパと同一のテーパで截断
することとしている。そして、このようにすることで、
カップリングに鋼管をねじ込む途中における非金属ねじ
の円周方向の滑りが防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】ボックス部に設けた溝と非金属リ
ングの間は、非金属リングを外表面から確実にグリップ
するためには、極力、摩擦抵抗を大きくする必要があ
る。一方、非金属リングとピン部に設けた雄ねじの間
は、雄ねじが円滑に回転し、非金属リングを引張変形さ
せないようにするためは、極力、摩擦係数を小さくする
必要がある。
【0011】ところで、ねじ山の角度が65°の通常ね
じのねじ山部分が、非金属リングを直接押して圧縮変形
させる場合、非金属リングを溝からボックス部の内面へ
向かって押さえる力が働くので、非金属リングが溝から
はみ出すことになる。
【0012】これに対して、雄ねじの初期ねじ部分にお
けるねじ山の頂部を、ねじのテーパと同一のテーパで截
断しておけば、非金属リングの圧縮変形の初期段階に至
る過程で、ねじ山の前記截断部が非金属リングを下方か
ら支持しながら変形を進め、しかも、その際、非金属リ
ングを溝からボックス部の内面へ押さえる力が弱いの
で、非金属リングは溝内で一様な変形を受けることが可
能になる。
【0013】また、非金属リングの圧縮に伴って、非金
属リングには溝内を円周方向へ回転しようとする力が働
く。この際、圧縮率が小さい場合は非金属リングの変形
能の方が小さく、非金属リングは溝内を安定して進む
が、圧縮率が25%を超えると、円周方向の摩擦力より
変形荷重が高くなり滑りが発生する。
【0014】これに対して、溝の内周面にナーリング加
工を施した場合には、非金属リングを圧縮変形する過程
で、非金属リングをしっかりグリップし、円周方向に密
着するので滑り変形が防止できる。本発明者の実験で
は、ナーリング加工を施した場合には、圧縮率が30%
になっても、滑りは発生しなかった。
【0015】そこで、本発明の油井管用ねじ継手は、雄
ねじを有するピン部と、雌ねじを有する溝を設けたボッ
クス部とから構成し、この溝に非金属リングを挿入した
油井管用ねじ継手において、前記溝の内周面にナーリン
グ加工を施すと共に、ピン部に形成した雄ねじの初期ね
じ部分におけるねじ山の頂部を、ねじのテーパと同一の
テーパで截断することとしている。これにより、非金属
リングを安定して圧縮することが可能となり、非金属リ
ングの圧縮変形を有する高い面圧により耐リーク性能が
向上する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の油井管用ねじ継手について、
図1に示す実施例に基づいて説明する。図1(a)はイ
ンテグラル方式に適用した本発明の油井管用ねじ継手の
一実施例を一部断面して示す正面図、(b)は(a)の
要部拡大図、(c)〜(e)はボックス部の溝の内周面
に形成したナーリング加工の説明図である。
【0017】図1において、11は一端に雄ねじ11a
aを有するピン部11aを形成し、このピン部11aの
端部外周面にテーパ状のメタルシール部11bを設けた
鋼管である。また、12は他端に雌ねじ12aaを有す
るボックス部12aを形成し、このボックス部12aの
奥部に、前記メタルシール部11bに嵌め合うメタルシ
ール部12bを設けた鋼管である。
【0018】そして、前記鋼管12のボックス部12a
の雌ねじ12aa形成部分には溝12cが設けられ、こ
の溝12cに例えばフッ素系樹脂リング13等の非金属
リングが挿入され、これら鋼管11の雄ねじ11aaと
鋼管12の雌ねじ12aaをねじ結合することで、両メ
タルシール部11b,12bとフッ素系樹脂リング13
への雄ねじ11aaのねじ込みで耐内圧性能を保持する
ものである。
【0019】本発明では、上記したようなねじ継手にお
いて、溝12cの内周面に、図1(c)〜(e)に示す
ようなナーリング加工12caを施すと共に、ピン部1
1aに形成した雄ねじ11aaの初期ねじ部分における
ねじ山の頂部を、図1(b)に示すように、ねじのテー
パと同一のテーパで截断している。なお、前記ナーリン
グ加工12caの溝部の深さやピッチ、幅等については
特に限定されない。また、前記截断部を11cで示す。
【0020】すなわち、本発明では、溝12cの内周面
にナーリング加工12caを施すことにより、フッ素系
樹脂リング13を圧縮変形する過程で、フッ素系樹脂リ
ング13をしっかりグリップし、円周方向に密着するこ
とによる滑り変形を防止できることになる。また、雄ね
じ11aaの初期ねじ部分に截断部11cを設けること
により、フッ素系樹脂リング13の圧縮変形の初期段階
に至る過程で、フッ素系樹脂リング13を下方から支持
しながら変形を進めることになり、溝12c内で一様な
変形を受けることが可能になる。そして、上記した両者
の相乗効果により、フッ素系樹脂リング13を安定して
圧縮することが可能となり、フッ素系樹脂リング13の
圧縮変形を有する高い面圧により耐リーク性能が向上す
る。
【0021】次に、本発明の効果を確認するために行っ
た実験結果について説明する。下記に示す諸元の、図1
に示すねじ継手において、ナーリング加工を施した場合
と施さない場合、及び、雄ねじの初期ねじ部分における
ねじ山の頂部を截断した場合と截断しない場合について
ねじ継手を製造し、これらねじ継手を用いて以下に説明
するようなメーク/ブレーク試験を行った結果、下記表
1に示すように、本発明例のねじ継手の場合には、溝か
らのフッ素系樹脂リングのはみ出しや、溝内で滑りが発
生せず、適正な形状でフッ素系樹脂リングを圧縮変形で
きた。一方、比較例の場合には、円周方向に滑りが発生
したり、ボックス部のショルダー側へフッ素系樹脂が流
出したり、円周方向の一端で座屈が発生し、フッ素系樹
脂が破壊されたりした。
【0022】すなわち、本実験に供したメーク/ブレー
ク試験は、以下の〜の段階を経てフッ素系樹脂リン
グが溝からはみ出したり、溝内で滑りが発生したか、否
かを確認するものである。 ねじ部分に樹脂リングをつけた管とカップリングを
1980kg・mのトルクで締め付けた後、緩める。 ねじ部分に樹脂リングをつけた管とカップリングを
2200kg・mのトルクで締め付けた後、緩める。 ねじ部分に樹脂リングをつけた管とカップリングを
2420kg・mのトルクで締め付けた後、緩める。
【0023】 〔ねじ継手の諸元〕 管本体の外径:177.8 mm 管本体の肉厚: 14.99mm 管の材質 :API規格のp110(降伏強度:77.33kgf/mm2 ) ねじの形状 :台形ねじ(BTC) ねじピッチ :5.08mm ねじテーパ :1/8 ねじ高さ :1.575mm 溝部幅 :7.62mm 径 :173.14mm 表面処理:燐酸Mn 非金属リング:フッ素系樹脂(幅:7.24mm、厚さ:2.31mm) ナーリング加工の形状 :図1(e)に示す形状 深さ :0.01mm 溝幅 :1mm 幅 :7mm
【0024】
【表1】
【0025】本実施例では、カップリング方式のねじ継
手に採用したものを示したが、本発明はインテグラル方
式のねじ継手に採用してもよいことは言うまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の油井管用
ねじ継手では、非金属リングが円周方向に座屈すること
がなく、また、溝からはみ出すこともなく、安定して均
一に圧縮変形するので、良好な耐内圧性能を維持し、耐
シール性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はインテグラル方式に適用した本発明の
油井管用ねじ継手の一実施例を一部断面して示す正面
図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)〜(e)はボ
ックス部の溝の内周面に形成したナーリング加工の説明
図である。
【図2】カップリング方式の場合のねじ継手を一部断面
して示す正面図である。
【図3】(a)はカップリング方式の場合のメタルシー
ル部を有するねじ継手を一部断面して示す正面図、
(b)は(a)の要部拡大図である。
【図4】(a)は図3におけるねじ継手のカップリング
におけるボックス部の雌ねじに溝を設け、この溝に非金
属リングを挿入したねじ継手を一部断面して示す正面
図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図5】非金属リングに非均一な圧縮作用が働いた場合
の非金属リングの説明で、(a)は剪断破壊か発生した
もの、(b)は溝からはみ出した場合を示す。
【符号の説明】
11 鋼管 11a ピン部 11aa 雄ねじ 11b メタルシール部 11c 截断部 12 鋼管 12a ボックス部 12aa 雌ねじ 12b メタルシール部 12c 溝 12ca ナーリング加工 13 フッ素系樹脂リング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄ねじを有するピン部と、雌ねじを有す
    る溝を設けたボックス部とから構成し、この溝に非金属
    リングを挿入した油井管用ねじ継手において、前記溝の
    内周面にナーリング加工を施すと共に、ピン部に形成し
    た雄ねじの初期ねじ部分におけるねじ山の頂部を、ねじ
    のテーパと同一のテーパで截断したことを特徴とする油
    井管用ねじ継手。
JP1853797A 1997-01-31 1997-01-31 油井管用ねじ継手 Pending JPH10212889A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1853797A JPH10212889A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 油井管用ねじ継手

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JP1853797A JPH10212889A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 油井管用ねじ継手

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JPH10212889A true JPH10212889A (ja) 1998-08-11

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JP1853797A Pending JPH10212889A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 油井管用ねじ継手

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JP (1) JPH10212889A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2180199A1 (en) 2008-10-23 2010-04-28 Yugen Kaisha Hama International Thread, fastening system, pipe fitting and method for manufacturing thread

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2180199A1 (en) 2008-10-23 2010-04-28 Yugen Kaisha Hama International Thread, fastening system, pipe fitting and method for manufacturing thread

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