JPH10195554A - アルミニウム含有物の処理方法および処理装置 - Google Patents

アルミニウム含有物の処理方法および処理装置

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JPH10195554A
JPH10195554A JP4631797A JP4631797A JPH10195554A JP H10195554 A JPH10195554 A JP H10195554A JP 4631797 A JP4631797 A JP 4631797A JP 4631797 A JP4631797 A JP 4631797A JP H10195554 A JPH10195554 A JP H10195554A
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JP
Japan
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aluminum
furnace
arc
temperature
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Application number
JP4631797A
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English (en)
Inventor
Tomonobu Nishimura
友伸 西村
Junji Kumamoto
純二 隈元
Tamotsu Tori
保 鳥
Shinichi Oya
眞一 大矢
Yasuo Tanaka
康夫 田中
Masahiro Tateno
正裕 舘野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10195554A publication Critical patent/JPH10195554A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム含有物から高回収率且つ高熱効
率で金属アルミニウムを回収でき、必要によってアルミ
ニウム含有物中に含まれる金属アルミニウムの酸化や窒
化を極力抑制しつつ、アルミニウム含有物残灰が炉壁に
強固に付着するのを防止することのできるアルミニウム
含有物の処理方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム含有物を加熱処理して該含
有物から金属アルミニウムを回収するに当たり、一対の
電極間にアークを発生させる様に構成したアーク炉内
に、前記アルミニウムドロス含有物を装入すると共に、
該アーク炉を回転または揺動させながら、(a)処理温
度を制御しつつ加熱処理し、および/または(b)少な
くとも加熱工程中は前記放射アーク炉内を不活性ガス雰
囲気として加熱処理し、前記含有物に含まれる金属アル
ミニウムを分離して回収した後残灰を排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム含有
物を加熱処理して該アルミニウム含有物中に含まれる金
属アルミニウムを回収する方法およびその為の装置に関
し、殊に金属アルミニウムの回収率を向上することので
きるアルミニウム含有物処理方法および処理装置に関す
るものである。尚本発明で対象とするアルミニウム含有
物とは、アルミニウムドロス、アルミニウムスクラッ
プ、使用済アルミニウム空缶等のいずれをも含む趣旨で
あるが、以下ではアルミニウムドロスを代表的に取り上
げて説明を進める。またこのアルミニウムドロスとは、
種々のアルミ溶解炉で発生したスラグ分を指し、溶解炉
から排出された直後の熱い状態のもの(熱滓)は勿論の
こと、この熱滓を不活性雰囲気で冷却して固めたもの
や、冷却キルン等の冷却機で冷却したもの(冷滓)、更
には回転攪拌羽根を有する灰絞り機や圧搾方式の灰絞り
機等の種々の灰絞り機(アルミ回収機)でアルミを回収
した後の残滓、等のいずれをも含むものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムの溶解時に発生するアルミ
ニウムドロスには、相当量のアルミニウム分が含まれて
おり、このアルミニウム分はアルミニウムドロスを加熱
処理することによって回収されるのが一般的である。
【0003】こうしたアルミニウムの回収方法として
は、欧米では以前は重油等の化石燃料を燃焼し、塩浴の
存在下でアルミニウムドロスを加熱処理するのが一般的
であったが、環境面からの問題が多い塩浴を使用するこ
となくアルミニウムドロスを加熱処理する方法として、
これまで様々な技術が提案されている。
【0004】例えば、特公平3−80851号には、プ
ラズマトーチを有する回転加熱炉で、アルミニウムドロ
スを加熱処理し、金属アルミニウムを分離・回収する技
術が提案されている。この技術では、加熱時に加熱炉を
連続的にまたは間欠的に回転させることによって、金属
小滴の合体を促進する様にしている。またこのときの回
転数は、炉のライニングを保護すると共に粉塵の発生を
阻止するという観点から、炉内の温度が金属融点以下で
は1rpm以下とし、融点以上になると10rpmで回
転するという工夫が施されている。更にこの技術におい
ては、炉内の温度に応じて、空気、N2 ガス、空気/N
2 混合ガス、Ar等のプラズマガスが使い分けできるこ
とが示されている。
【0005】上記の技術では、塩浴を使用することによ
る環境の悪化を回避することができると共に、燃焼排ガ
スの発生を極力抑えることができるという利点がある。
しかしながら、プラズマトーチはその構造上水冷する必
要があり、こうした水冷機構から水漏れした場合には激
しい爆発が発生し、重大な事故につながる可能性があ
る。またこの技術では、加熱時に空気やN2 ガス等のア
ルミニウムに対して活性なプラズマガスが使用されるの
で、これらが反応して酸化アルミニウムや窒化アルミニ
ウム等が生成して金属アルミニウムの回収率が悪くなる
ばかりか、これが原因となってアルミニウムドロス残灰
が炉内壁に強固に付着し、これを掻取る為に大掛かりな
掻取り装置が必要になるという問題がある。
【0006】一方、特表平6−504320号には、フ
ラックス塩を使用せず、2つの対向する電極を有するア
ーク炉を使用し、炉内で電極間にアークを形成すること
によって、アルミニウムドロスを加熱処理する技術が提
案されている。この技術においても、前記加熱炉は長軸
回りに回転または揺動が可能な構成とされ、アルミニウ
ムドロスからのアルミニウム分の分離・回収を促進する
様にしている。またこの技術では、アークを固定する為
に、最小限の任意量のプラズマガスを必要とし、少なく
とも1つの電極には小さな軸方向の穴が具備され、この
穴を通してAr,N2 ,H2 ,CH4 ,CO,CO2
たはこれらの混合ガスがプラズマガスとして吹き込まれ
る様にされる。
【0007】この技術では、水冷が必要なプラズマトー
チを使用しないので、重大な事故につながる水漏れは基
本的に生じない。またアークによる加熱は、対流よりも
むしろ放射によって達成されるので、トーチの水冷や従
来のバーナーを使用する際の相当量の排ガスによる熱損
失がないという利点もある。しかしながら、この技術に
おいても、加熱時にプラズマガスとしてアルミニウムに
対して活性なガスが使用されるので、前記した問題は解
消されないままである。
【0008】尚上記の2つの技術においては、使用する
プラズマガスとしてアルミニウムに対して不活性なAr
も他のプラズマガスと区別することなく提示されている
が、前者の技術では加熱工程の一部(850℃の温度領
域)において使用できることが示唆されているのみであ
り、また後者の技術ではアークを固定する為に最小限の
Arを局部的に使用するものであるので、いずれも前記
した問題は解消されない。
【0009】ところで、アルミニウムドロスからアルミ
ニウム分を回収した後は、アルミニウムドロス残灰とし
て廃棄され、或は製鉄プロセスなどに利用されるのが一
般的である。しかしながら、このアルミニウムドロス残
灰中には、前記窒化アルミニウムや塩化アルミニウムな
どが残存しており、このうち特に窒化アルミニウムは、
雨水などに触れることより反応して悪臭を発生するとい
う問題がある。即ち、アルミニウムドロス残灰中に残存
する窒化アルミニウム等をできるだけ低減することは、
上記悪臭発生を回避するという観点からしても有用であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、このよう
な従来の課題を解決するためになされたものであり、そ
の目的は、アルミニウム含有物から高回収率且つ高熱効
率で金属アルミニウを回収でき、必要によってアルミニ
ウム含有物中に含まれる金属アルミニウムの酸化や窒化
を極力抑制しつつ、アルミニウム含有物残灰が炉内壁に
強固に付着するのを防止することのできるアルミニウム
含有物の処理方法、およびこうした方法を実施する為に
構成される装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成し得た本
発明方法とは、アルミニウム含有物を加熱処理して該含
有物から金属アルミニウムを回収するに当たり、一対の
電極間にアークを発生させて加熱する様に構成したアー
ク炉内に、前記アルミニウム含有物を装入すると共に、
該アーク炉を回転または揺動させながら処理温度を制御
しつつ加熱処理し、前記含有物中に含まれる金属アルミ
ニウムを分離して回収した後残灰を排出する点に要旨を
有するものである。
【0012】この方法において処理温度を制御する為の
手段としては、(1)制御する処理温度として炉内雰囲
気温度を選び、アーク出力を調整することによって炉内
雰囲気温度を制御したり、(2)制御する処理温度とし
て炉内アルミニウム含有物温度を選び、アーク出力を調
整することによって炉内アルミニウム含有物温度を制御
する、等が好ましい手段として挙げられる。尚炉内雰囲
気温度を制御する場合には、その制御温度範囲は750
〜1100℃とすることが好ましく、炉内アルミニウム
含有物温度を制御する場合には、その制御温度範囲は7
00〜1000とすることが好ましい。
【0013】本発明の上記目的は、アルミニウム含有物
を加熱処理して該含有物から金属アルミニウムを回収す
るに当たり、一対の電極間にアークを発生させて加熱す
る様に構成したアーク炉内に、前記アルミニウム含有物
を装入すると共に、少なくとも加熱工程中は前記アーク
炉内を不活性ガス雰囲気として該アーク炉を回転または
揺動させながら加熱処理し、該含有物中に含まれる金属
アルミニウムを分離して回収した後残灰を排出する様な
構成を採用することによっても達成される。またこの方
法においては、加熱工程に続くアルミニウムの取出し工
程中も前記アーク炉内を不活性ガス雰囲気とすることが
有効である。
【0014】また上記目的は、一対の電極間にアークを
発生させて加熱する様に構成したアーク炉内に、前記ア
ルミニウム含有物を装入すると共に、(1)加熱開始に
伴って不活性ガスを供給しつつ放射アーク炉内を不活性
ガス雰囲気として操業する、或は(2)加熱開始に先立
って不活性ガスを供給してアーク炉内を不活性ガス雰囲
気として操業する、等の構成を採用することによっても
達成される。尚炉内を不活性ガス雰囲気として操業する
方法においても、上述した様な処理温度を制御しつつ加
熱処理を行う構成を付加することも有効であり、これに
よって本発明の効果がより顕著に発揮される。
【0015】上記いずれの方法を実施するにしても、
(1)金属アルミニウムを回収した後に炉内を酸化性雰
囲気として残灰を焼成する、(2)金属アルミニウムを
炉から回収した後に、残灰が排出される傾動角度までは
炉の回転を停止するかまたは揺動を行って残灰を炉内の
一定箇所に留めた後、炉を回転しつつ炉を更に傾動する
ことによって残灰を炉外に排出する、(3)アルミニウ
ム含有物にハロゲン化合物含有物質を添加して操業を行
うこと、等の要件を付加することが好ましい。尚上記ハ
ロゲン化合物含有物質としては、アルミニウムドロスを
処理した際に発生する集塵ダストを挙げることができ
る。
【0016】一方、上記目的を達成することのできた本
発明装置とは、アルミニウム含有物を加熱処理して該含
有物から金属アルミニウムを回収する為の装置であっ
て、一対の電極間にアークを発生させて炉内を加熱でき
る様に構成したアーク炉を備えると共に、該アーク炉の
本体は軸心回りに回転または揺動可能に構成され、且つ
前記炉内には炉内雰囲気温度または炉内アルミニウム温
度のいずれかを測定する為の熱電対のいずれかが少なく
とも1つ設けられ、この熱電対からの温度データに基づ
いて前記アークの出力を制御する様に構成されたもので
ある点に要旨を有するものである。この装置構成におい
ては、金属アルミニウムを回収した後の残灰を焼成する
為に、炉内に酸化性ガスが導入される様に構成すること
も有効である。
【0017】また本発明の目的は、アルミニウム含有物
を加熱処理して該含有物から金属アルミニウムを回収す
る為の装置であって、一対の電極間にアークを発生させ
て炉内を加熱できる様に構成したアーク炉を備えると共
に、該アーク炉の本体は軸心回りに回転または揺動可能
に構成され、且つ前記炉内に不活性ガスが導入される様
に構成されたものでも達成することができる。
【0018】尚炉内に不活性ガスが導入される様に構成
された上記装置においても、前記炉内には炉内雰囲気温
度または炉内アルミニウム温度のいずれかを測定する為
の熱電対のいずれかが少なくとも1つ設けられ、この熱
電対からの温度データに基づいて前記アークの出力を制
御する様な構成を採用しても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記目的を達成す
る為に様々な角度から検討した。その結果、一対の電極
間にアークを発生させて加熱する様に構成したアーク炉
内に、アルミニウム含有物を装入すると共に、該アーク
炉を回転または揺動させながら処理温度を制御しつつ加
熱処理する様にすれば、上記目的が見事に達成されるこ
とを見出し、本発明を完成した。本発明方法では、上記
の如く処理温度を制御しつつ加熱処理することを基本構
成とするものであるが、こうした構成を採用することに
よって、過剰な加熱による温度暴走や温度不足による回
収率の低下が防止され、アルミニウムの回収に適した温
度での操業を行うことができるので、安全且つ効率良
く、高回収率で金属アルミニウムを回収できる様にな
る。また本発明方法は、アーク炉を基本的に採用して放
射によってアルミニウム含有物を加熱処理するものであ
るので、バーナーからの燃焼排ガスやプラズマトーチか
らのプラズマ排ガスの様な相当量の排気による熱損失が
ないという利点もある。
【0020】本発明方法において処理温度を制御する為
の対象としては、炉壁温度や排ガス温度を測定してこれ
らの温度を制御する様にしても良いが、制御の容易性や
正確性等を考慮すれば、前述の如く炉内雰囲気温度や炉
内アルミニウム含有物温度を選ぶことが好ましく、選ん
だ制御対象に応じてその温度範囲を適切に設定すれば良
い。
【0021】まず制御する処理温度として、炉内雰囲気
温度を選んだ場合には、その温度範囲は750〜110
0℃に制御することが好ましい。炉内雰囲気温度が75
0℃未満になると、回収率が低くなり、良好な最低限の
回収率を確保しようとすれば、長時間の加熱が必要とな
る。また炉内雰囲気温度が1100℃を超えると、炉内
のアルミニウム含有物の温度も1000℃を超えるもの
となり、極めて活性になって危険であり、エネルギー的
にも無駄になる。回収率等を考慮した場合には、炉内雰
囲気温度は850〜1000℃程度とすることがより好
ましく、この温度範囲では上記した不都合を発生させず
に80%以上の回収率(後述する「Al/Al回収
率」)を確保することができる。
【0022】また制御する処理温度として、炉内アルミ
ニウム含有物温度(以下、単に「含有物温度」と呼ぶこ
とがある)を選んだ場合には、その温度範囲は700〜
1000℃とすることが好ましい。含有物温度が700
℃未満になると、例えアルミニウムの融点以上になった
としてもアルミニウム溶湯との分離性が悪くなり、良好
な回収率が得られなくなる。また含有物温度が1000
℃を超えると、前述した如く、アルミニウム含有物が極
めて活性になって危険であり、エネルギー的にも無駄に
なる。回収率等を考慮した場合には、含有物温度は80
0〜950℃程度とすることがより好ましく、この温度
範囲では上記した不都合を発生させずに80%以上の回
収率(後述する「Al/Al回収率」)を確保すること
ができる。
【0023】尚炉内雰囲気温度や含有物温度を制御する
には、アーク出力を調整すれば良いが、アーク出力を調
整する為の具体的手段としては、アーク電流やアーク電
圧を調整することが挙げられ、制御する温度範囲に応じ
て上記アーク電流やアーク電圧を適切な値に設定すれば
良い。
【0024】本発明者らは、上記目的を達成する為の手
段として、上記した温度制御以外の方法についても検討
した。その結果、少なくとも加熱工程中は前記アーク炉
内をAr等の不活性ガス雰囲気として操業しても、上記
目的が見事に達成されることを見出した。即ち、温度制
御してアルミニウム含有物を加熱処理する上記方法は、
その処理雰囲気を大気雰囲気としても実施できるが、温
度制御する代わりに炉内の雰囲気を不活性ガス雰囲気と
して操業することによっても、上記目的が達成されたの
である。但し、炉内を不活性ガス雰囲気として操業する
方法においても、上述した様な処理温度を制御しつつ加
熱処理を行う構成を付加することも有効であり、これに
よって両構成を採用することによる作用が相乗的に発揮
され、より効果的である。
【0025】アーク炉内を不活性ガス雰囲気として操業
する方法を実施するに当たって、加熱工程中の不活性ガ
スの吹き込み量は炉内が不活性ガス雰囲気に保たれてい
れば少量でも良い。炉内を完全に密閉状態にすることは
安全上得策とは言えないので、炉内を不活性雰囲気に保
つ為には、炉内への大気の侵入を防止する目的で、上記
の様な少量の不活性ガスを常時吹き込んでおくことが好
ましい。またアーク加熱が終了しても、アルミニウムの
取出し工程(タッピング時)の様に、アルミニウムが炉
内に存在するときにおいても、やはり炉内への大気の侵
入を防止する為に不活性ガスを吹き込んで炉内の不活性
ガス雰囲気を維持することが好ましい。これはアークを
停止したときには、炉内が瞬間的に負圧状態になり易く
なり、大気が炉内に侵入し易くなるからである。更に、
アーク加熱を終了し、電極棒を引き抜いた後の電極スリ
ーブ(後述する図3中の35,45)に栓をして、スリ
ーブ穴からの空気の侵入を防ぐ様にすれば、より効果的
に不活性ガス雰囲気を保つことができる。従って、アル
ミニウムの取出し工程(タッピング時)およびその後の
アルミニウム残灰を排出するまでは、炉内に不活性ガス
を吹き込んで炉内の不活性ガス雰囲気を維持することが
好ましい。
【0026】アーク炉内への不活性ガス吹き込みの形態
としては、(1)加熱開始に伴って不活性ガスを供給し
つつ放射アーク炉内を不活性ガス雰囲気とする、或は
(2)加熱開始に先立って不活性ガスを供給して放射ア
ーク炉内を不活性ガス雰囲気にする、等のいずれも採用
できるが、特に(2)の形態では放射アーク炉内の不活
性雰囲気がより確実に達成され、アルミニウムドロス中
に含まれる金属アルミニウムの酸化や窒化をより効果的
に低減することができるので有効である。その理由につ
いて、更に詳細に説明する。
【0027】例えばドロス収容量が500kgのバッチ
処理のアーク炉では、炉の内容積は2〜3m3 程度であ
るが、3Nm3 /hの吹き込み量で不活性ガスを供給し
ても、炉の内容積が3m3 であればで炉内が不活性ガス
雰囲気に置換されるまで最低でも1時間はかかることに
なる。その為に、加熱開始に伴って不活性ガスの供給を
しても炉内が不活性ガス雰囲気に完全に置換されるまで
にアルミ回収処理がほぼ終了してしまい、不活性ガス雰
囲気とする効果が半減してしまうことになりかねない。
そこで、本発明を実施するに当たっては、アルミニウム
ドロスを炉内に投入した後、Ar等の不活性ガスを供給
して炉内を不活性ガス雰囲気としてから加熱を開始する
ことが好ましい。
【0028】アーク炉内を不活性ガス雰囲気として操業
する方法を実施すれば、アルミニウムドロス残灰が炉内
壁に強固に付着することが防止でき、大掛かりな掻取り
装置を必要とせずともその大部分を容易に排出できると
いう、これまで認識されなかった効果も発揮される。即
ち、こうした本発明を実施すれば、アルミニウムドロス
を処理した後の残灰は、炉を傾斜するだけでその大部分
が排出でき、僅かに付着する残灰も簡単な治具で排出す
ることができ、残灰の排出に要する時間は5分以内に行
うことができる。これに対し、炉内がプラズマトーチの
様な酸化や窒化し易い雰囲気でアルミニウムドロスを処
理した場合には、90%以上の残灰が炉内壁に付着し、
しかもこの残灰は強固に固まった状態となっており、炉
を傾斜するだけではほとんどと排出されず、場合によっ
ては残灰の排出のみで20分もの所要時間が必要にな
り、或は大掛かりな掻取り装置が必要になる。
【0029】アーク炉内を不活性ガス雰囲気とすること
によってこうした効果が得られた理由については、その
全てを解明し得た訳ではないが、おそらく次の様に考え
ることができる。溶融状態のアルミニウムが酸化(若し
くは窒化)されると酸化の初期状態において、酸化物と
溶融アルミの中間体の様に極めて粘性の高い流体が形成
されるものと思われる。一般に、溶融アルミと酸化物が
主体である残灰は、分離性が良好であるので炉内でアル
ミ溶湯と残灰の2層に分かれるのであるが、上記の様な
中間体が存在するとこの中間体が両者に対して濡れ性が
良好であるので、アルミ溶湯と残灰の分離性が低下す
る。こうした現象は、アルミニウムの回収率を低下させ
るだけでなく、残灰中に取り込められた前記中間体がバ
インダーの役割をして、残灰が固まり炉内壁に強固に付
着する原因になる。そして本発明によれば、上記の様な
中間体の形成を抑制し、上記した現象が生じないものと
思われる。尚加熱時に炉内を不活性ガス雰囲気とするこ
とは、電極(後記図3の電極棒30,40)の酸化消耗
を防止すると共に、反応ガスが生じない為に排ガス量を
減少させるという効果もある。
【0030】上記したいずれの方法を実施するにして
も、残灰を有効に利用するという観点からして、金属ア
ルミニウムを炉から回収した後に、炉内に空気や酸素等
の酸化性ガスを導入して炉内を酸化性雰囲気として残灰
を焼成する構成を採用することが推奨される。即ち、金
属アルミニウム回収後の残灰中には、アンモニアの発生
源となる窒化アルミニウム等の有害物質を多く含んでい
るが、これを焼成して前記有害物質を酸化分解すること
によって残灰を高アルミナ原料に改質することができ、
これによって残灰の有効利用が達成されると共に、前述
した悪臭発生という問題も解消される。尚残灰を焼成す
るに当たっては、残灰の温度が十分に高いときには、酸
化性雰囲気とするだけで残灰の焼成が進行するが、残灰
の温度が比較的低いときには酸化性雰囲気としただけで
は残灰の焼成が進行しにくいので、この場合には酸化性
雰囲気とした後更に加熱し、或は更に加熱して高温状態
としてから酸化性雰囲気として焼成反応の促進すること
が好ましい。また金属アルミニウムが回収された後に
は、残灰が排出される傾動角度までは炉の回転を停止す
るかまたは揺動を行って残灰を炉内の一定箇所に留めた
後、炉を回転しつつ炉を更に傾動することによって残灰
を炉外に排出する構成を採用することが好ましく、こう
した構成を採用することによって得られる効果は下記の
通りである。
【0031】炉内が不活性ガス雰囲気に維持されている
ときには、残灰は炉壁に付着しないが、残灰を排出する
際に炉蓋(後述する図1〜3の50)を開けると、炉内
に空気が侵入して残灰が炉壁に付着しやすくなる。そこ
で残灰が排出される傾動角度までは炉の回転を停止する
かまたは揺動だけを行い、残灰を炉内の一定箇所に留め
た後、炉を回転しつつ炉を更に傾動することによって、
残灰を効果的に炉外に排出することができるのである。
【0032】本発明を実施するに当たっては、加熱処理
時間を20〜90分として操業することが好ましい。即
ち、アルミニウムドロスから金属アルミニウムの回収
は、まずドロス中のアルミニウムが融解し、この融解し
た金属アルミニウムが残灰と分離してアルミニウム湯滴
が合一化してはじめて金属アルミニウムの回収が可能に
なるのであるが、加熱処理時間が20分未満では例えア
ルミニウムが融解されるのに十分な熱量を加えても、金
属アルミニウムの分離・合一化が十分に行われない。一
方、こうした反応は90分で十分に完了し、それ以上の
加熱は無駄になる。尚加熱処理時間のより好ましい範囲
は、30〜90分程度である。
【0033】また本発明では、加熱処理中は金属アルミ
ニウムの回収率を高めるという観点から炉を回転または
揺動する必要があるが、このときの周速度(炉内壁面周
速度)が80〜420mm/秒でも実施可能であるが、
より良好な回収率を達成しようとすれば周速度は150
〜420mm/秒程度であることが好ましい。即ち、周
速度が150mm/秒未満では80%以上の回収率(後
述する「Al/Al回収率」)を達成することができ
ず、一方周速度が420mm/秒を超えると、炉内の攪
拌状態が激しくなり過ぎてアーク電極にドロスが衝突し
てアーク切れが生じることがあり、回収率を却って低下
するばかりか、最悪の場合には電極が破損してしまうこ
とになる。尚周速度が350mm/秒を超えると、回収
率は良好であるものの、回収率の向上が認められなくは
なるので、周速度の上限は350mm/秒とするのがよ
り好ましい。
【0034】本発明を実施するに当たり、アルミニウム
含有物にハロゲン含有物質を添加して操業を行うことも
好ましく、こうした構成を採用することによって、アー
クの熱によって上記ハロゲン含有物質が電離し、導電体
として作用するので、アーク放電が安定化する。またハ
ロゲン含有物質は、金属アルミニウムと残灰との分離性
を高めることができるので、金属アルミニウムの回収率
を向上させるという作用も発揮する。こうしたハロゲン
含有物質としては、例えばアルミニウムドロスを処理し
た際に発生する集塵ダストを挙げることができる。即
ち、この集塵ダストには、フラックス成分である塩化物
や弗化物を数%乃至数10%濃縮されており、この処分
に困窮してしているのが実情であるが、これを炉内への
添加剤として使用すると、集塵ダストを有効利用できる
ことにもなる。また添加した集塵ダストは、集塵機で再
び補集することによって何度でも繰り返し使用できる。
【0035】ところで本発明で対象とするアルミニウム
含有物とは、前述した様に上記のアルミニウムドロスの
他、アルミニウムスクラップ、使用済アルミニウム空缶
等のいずれをも含む趣旨であり、またアルミニウムドロ
スにおいても、熱滓や冷滓等様々なものがあるが、本発
明を実施するに当たっては、アルミニウム含有物の種類
に応じて適切な方法を採用すれば良い。
【0036】例えばアルミニウムドロスのうち、溶解炉
から排出された直後の熱い状態の熱滓を処理する場合に
は、ドロスを昇温・加熱するのに要するエネルギーを大
幅に低減できるという利点があるものの、その温度が1
000℃を超える様な高温であるときには、酸化や窒化
が非常に進行し易い活性な状態となっているので、炉内
を不活性ガス雰囲気として該ドロス温度を所定の温度範
囲に制御しつつ操業する方法を採用することが推奨され
る。こうした方法を適用することによって、酸化や窒化
によるアルミニウムの損失が防止できると共に、酸化に
よる発熱もなくなってドロス温度の急激な上昇が防が
れ、700〜1000℃の温度範囲に容易に制御できて
良好なアルミ回収を行うことができる。
【0037】またアルミスクラップや使用済空缶等に対
しては、これまでバーナー炉で溶解されているが、特に
使用済空缶は塗料等が含まれている影響から酸化し易い
ので、その溶解歩留りは80%程度である。そこでこう
したアルミニウム含有物を処理する場合にも、炉内を不
活性ガス雰囲気として操業する本発明方法を適用するこ
とが推奨される。これによって酸化による損失が防止さ
れて、溶解歩留りを向上させることができる。
【0038】以下、図面を用いて本発明をより具体的に
説明するが、図示した構成は本発明を限定する性質のも
のではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更すること
はいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0039】図1は本発明装置の一構成例を示す全体平
面図であり、図2は図1の正面図である。図1および図
2において、処理装置(アーク炉)は炉本体1と、この
炉本体1の傾動手段2と、この炉本体1内に前側および
後側から電極棒を挿入する電極手段3および4と、炉蓋
開閉手段5とを備えている。上記炉本体1は、図3(縦
断面図)に示すように、耐火材を内張りした筒状体から
なり、前側の開口部には炉蓋50が取付けられてパッキ
ン10を介して炉本体1と相対的に回転できるようにシ
ールされ、後側の開口部には電極スリーブ45が取付け
られている。この電極手段3は電極棒30とそれを保持
する電極棒ホルダ31とからなり、また電極手段4は電
極棒40とそれを保持する電極棒ホルダ41とからなっ
ている。尚電極棒30および電極棒40は、例えばグラ
ファイトによって構成されている。
【0040】上記炉蓋50の中心部には電極スリーブ3
5が取付けられ、またその周囲には不活性ガスの供給口
59および炉内の排ガスを取り出す排ガス管29が取付
けられている。この不活性ガスの供給口59には、Ar
等の不活性ガス供給源が接続され、前記不活性ガスが供
給口59から炉内に供給されるようにしている。また炉
本体1の前部外周部および後部外周部には、夫々前部環
状レール11および後部環状レール12が取付けられて
いる。更に、炉本体1の前部および後部の上側には排ガ
スフード28が夫々設置され、炉本体1内から排出され
た排ガスを図示しない排ガス処理装置を通して有害物質
を除去した後、大気に放出するようにしている。
【0041】前記炉本体1の内部(処理空間)には、被
処理物(アルミニウム含有物)としてのアルミニウムド
ロス105が装入されるのであるが(図3)、この処理
空間に臨んで、熱電対101〜103が設けられてい
る。これらの熱電対101〜103のうち、炉蓋50を
貫通して設けられた熱電対101は炉内雰囲気温度を測
定する為のものであり、炉本体1に設けられた熱電対1
02、103はアルミニウムドロス105の温度を測定
する為のものである。
【0042】熱電対101〜103によって測定された
炉内雰囲気温度やアルミニウム含有物温度は、無線通信
方式による温度データ発信機104に取り込まれ、温度
制御(アーク出力の調整)の為に利用される。このとき
温度データ発信機104を無線通信方式とすることによ
って、炉本体1を回転または揺動しても、前記制御すべ
き温度を連続的に測定することができる。
【0043】尚図3では、説明の便宜上、炉内雰囲気温
度を測定する為の熱電対101と、アルミニウム含有物
温度を測定する為の熱電対102、103の両方を設け
た装置構成を示したけれども、温度を測定する対象に応
じて熱電対101または熱電対102、103のどちら
か一方を少なくとも一つ設けるだけで十分である。また
上記した装置構成では、炉内を不活性ガス雰囲気にする
ための不活性ガス供給口59と温度測定用熱電対101
〜103(熱電対101または熱電対102、103)
の双方を設ける構成を示したけれども、実施する方法に
応じてどちらか一方だけを設ける装置構成にしても良
い。
【0044】炉蓋開閉手段5は、上記炉蓋50を保持す
る台車51とこの台車51の下面に取付けられた車輪5
2が走行する平面形状が円弧状のレール63と、この台
車51をレール63に沿って移動させる駆動手段とから
形成されている。この駆動手段は、ピット60内に設置
された駆動モータ61とこの駆動モータ61により基端
部を中心にして旋回する駆動アーム62とを備え、この
駆動アーム62の先端部で上記台車51を支持してい
る。したがって、駆動モータ61を駆動させて、図1実
線の状態から駆動アーム62を介して台車51をレール
63に沿って移動させ、仮想線の状態まで移すことによ
り、炉蓋50が開かれた炉本体1を傾動させることがで
きるようになる。
【0045】また台車51の上部には一対の互いに平行
なガイドバー53が設けられ、このガイドバー53は駆
動モータ530により回転するねじ棒によって形成さ
れ、このガイドバー53に上記電極棒ホルダ31を載置
した小台車32が螺合し、これによって小台車32がガ
イドバー53に沿って移動するように構成されている。
したがって、駆動モータ530を駆動させて、小台車3
2を進退させることにより、これに載置された電極棒ホ
ルダ31を介して電極棒30を炉本体1内に挿入し、あ
るいは引抜くことができる。
【0046】上記炉本体1の後側には支持レール65が
設置され、この支持レール65上には炉本体1に向かっ
て進退する台車66が設置され、この台車66上には互
いに平行な一対のねじ棒からなるガイドバー67が設け
られている。そしてこのガイドバー67は駆動モータ6
70により回転するように構成され、これに螺合するこ
とによりこれに沿って移動するように小台車42が設け
られ、この小台車42上に上記電極棒ホルダ41が載置
されている。また炉本体1の後側には、電極スリーブ4
5の外側端部に電極冷却カバー44および防炎板43が
取付けられ、電極棒40はこの防炎板43、電極冷却カ
バー44および電極スリーブ45を貫通して先端部が炉
内に突出するようにしている。この電極冷却カバー44
および防炎板43は、炉本体1の前側にも同様に取付け
られている(図示省略)。
【0047】炉本体1は、図4(図1の左側面図)およ
び図5(図1の右側面図)にも示すように、炉本体前部
を囲む門型の部分と炉本体下部に位置する部分を備えた
形状の保持枠15によって保持され、この保持枠15は
炉本体前部下側において支持枠13により水平な支持軸
14回りに回転可能に支持されている。また保持枠15
の下部後端部にはピット20が形成され、このピット2
0中には保持体21によって油圧シリンダ22が水平な
支持軸23回りに回転可能に保持され、そのピストンロ
ッド24の上端部には上記保持枠15の後端部が水平な
連結軸25を介して連結されている。したがって、ピス
トンロッド24を伸長させて連結軸25を介して支持枠
15の下部後端部を押し上げると、炉本体1は支持軸1
4回りに回転して、図2仮想線に示すように傾動するこ
とになる。
【0048】また保持枠15の後端部上には駆動モータ
19が設置され、この駆動モータ19によって回転駆動
される駆動ローラ18が炉本体1の後部環状レール12
に圧接され、また後部環状レール12は一対の従動ロー
ラ16によって支持されている。また前部環状レール1
1は一対の従動ローラ16によって支持されるととも
に、複数個の周方向に配置されたガイドローラ17によ
って一定位置で回転するようにガイドされている。した
がって、駆動モータ19の駆動により炉本体1はその軸
回りに回転するが、炉蓋50は台車51に保持されてい
るために、回転しない。尚炉蓋50を閉鎖時に炉本体1
に対してクランプ手段によってクランプし、炉本体1と
ともに回転させるようにしてもよく、その場合は排ガス
配管29は炉蓋50には取付けず、炉蓋50に排ガス排
出口を形成するとともに、それに向けて排ガス吸引用の
フードを開口させるようにすれば良い。
【0049】上記では一対の電極棒30,40は炉本体
1の前後に対向させて配置する構成を示したが、両電極
棒をその先端部ほど徐々に互いに近接するように炉蓋5
0に取付けて、その先端部間で電気アークを形成させる
ようにしてもよい。
【0050】上記装置によって本発明を実施する手順に
ついて説明する。まず炉本体1の炉蓋50を開くが、こ
の際、電極棒30,40は炉本体1から後退させてお
く。この状態で、炉本体1の開口部から適宜の治具によ
り所定量のアルミニウムドロスを炉本体内に装入し、炉
蓋50を閉じる。次に、電極棒30,40をそれぞれ電
極スリーブ35,45を通して炉内に挿入し、両電極棒
30,40の先端部を所定の間隔をもって対向させる。
同時に炉内にAr等の不活性ガスを供給しながら、或は
供給して炉内を不活性ガス雰囲気とした後、両電極棒3
0,40間にアークを形成させて炉内を放射加熱すると
ともに、炉本体1を回転させる。
【0051】炉の回転は、駆動モータ19を駆動させて
駆動ローラ18を回転させ、これに圧着された環状レー
ル12を介して炉本体1に回転力を付与することにより
行い、この回転により内容物(アルミニウムドロス)の
撹拌を行う。この際に、内容物を均一に加熱するために
炉本体1を一方向に回転させるのではなく、正逆回転を
繰り返すようにしても良い。そして炉内雰囲気温度やア
ルミニウムドロス105の温度を測定し、前述した温度
範囲になるまで加熱および撹拌を継続する。
【0052】尚前述した趣旨から明らかであるが、炉内
を不活性ガス雰囲気に制御するだけで、或は温度制御す
るだけで本発明を実施する場合には、上述した手順から
その工程を省略すれば良い。
【0053】所定の温度に達した状態で適当な時間が経
過した後、アークによる加熱を停止するとともに炉本体
1の回転を停止する。次いで、電極棒30を後退させ、
炉蓋50を開く。即ち、駆動モータ61を駆動させて、
図1実線の状態から駆動アーム62を介して台車51を
レール63に沿って移動させ、仮想線の状態まで移すこ
とにより炉蓋50を開く。このときには、必要によって
不活性ガスの供給も継続する。そして油圧シリンダ22
を駆動させることにより、図2仮想線で示すように炉本
体1を傾動させ、金属アルミニウムをドロスから分離し
て回収し、不活性ガスの供給も停止する。引き続き残余
のアルミニウムドロス残灰が排出され、その後炉本体1
を水平状態に戻す。
【0054】炉内が不活性ガス雰囲気に維持されている
ときには、残灰は炉壁に付着しないが、残灰を排出する
際に炉蓋を開けると、炉内に空気が侵入して残灰が炉壁
に付着しやすくなる。そこで残灰が排出される傾動角度
までは炉の回転を停止または揺動だけを行って残灰を炉
内の一定の箇所に留めた後、炉を回転しつつ更に傾動す
ることによって、残灰を効果的に炉外に排出することが
できる。
【0055】残灰を有効に利用するという観点からすれ
ば、金属アルミニウムを炉から回収した後に、炉内を酸
化性雰囲気として残灰を焼成する構成を採用することも
有効であることは前述した通りであるが、炉内を酸化性
雰囲気とするには、前記供給口59から不活性ガスを供
給する代わりに空気や酸素等の酸化性ガスを供給する
か、或は該酸化性ガスを供給する為の供給口を別に設け
ておき、そこから炉内に酸化性ガスを供給する様にすれ
ば良い。以下実施例によって、本発明の有用性を具体的
に示す。
【0056】
【実施例】 実施例1 金属アルミニウムの含有率が54重量%であるアルミニ
ウムドロスを約500kg用い、前記図1〜5に示した
処理装置に予熱した状態で装入し、周速度:250mm
/秒で回転しながら、下記〜の加熱条件で45分間
加熱した。尚この加熱中は、炉内に3Nm3 /時間のA
rを吹き込み、炉内を不活性雰囲気に保った。
【0057】加熱処理が完了した後、前述した手順に従
って金属アルミニウムを回収した。そして一旦回転を停
止した後、炉蓋を開いて再び回転しつつ炉本体を傾動さ
せて残灰を炉から取り出した。
【0058】温度制御せず、200KWの一定出力で
45分間加熱した。 炉内雰囲気温度を制御し、15分間で950℃まで加
熱し、950℃で30分間保持した。 炉内に投入したアルミニウムドロスの温度を制御し、
15分間で900℃まで昇温し、900℃で30分保持
した。
【0059】これらの回収結果を、下記表1に示す。尚
表1において、「アルミ回収率」および「Al/Al回
収率」の意味は、下記の示した通りである。 アルミ回収率(%)=(回収金属アルミニウム量/ドロ
ス重量)×100 Al/Al回収率(%)=[回収金属アルミ量/(ドロ
ス重量×金属アルミニウム含有率)]×100
【0060】
【表1】
【0061】この結果から明らかな様に、温度制御を行
ったおよびのものでは、温度制御を行わないのも
のに比べて、10%以上も高い回収率を示していること
が分かる。
【0062】実施例2 炉内雰囲気温度を670〜1100℃に制御する以外
は、上記実施例1と同様にして金属アルミニウムの回収
を行った。このときの炉内雰囲気温度とAl/Al回収
率の関係を図6に示すが、この結果から次の様に考察で
きる。
【0063】炉内雰囲気温度を670℃に制御したもの
では、金属アルミニウムが全く回収されていないのに対
し、700℃になるとAl/Al回収率で15%程度の
金属アルミニウムが回収されている。一方、炉内雰囲気
温度が1100℃を超えると、Al/Al回収率の向上
が望めず、加熱エネルギーが無駄になる。また前述した
様に、炉内雰囲気温度が1100℃を超える様な高温雰
囲気では、加熱時に空気等が侵入するとドロス中のアル
ミニウムが急激に酸化し、このとき生じる酸化熱によっ
て炉内温度が急激に上昇して危険である。
【0064】こうしたことから操業可能な温度範囲は7
00〜1100℃程度であるが、炉内雰囲気温度が70
0℃から750℃になるにつれて、Al/Al回収率が
大きく上昇し、炉内雰囲気温度が750℃になるとAl
/Al回収率が50%程度になることから、炉内雰囲気
温度は少なくとも750℃以上とすることが好ましい。
【0065】尚炉内雰囲気温度が850℃ではAl/A
l回収率は80%程度まで向上しており、ドロス中の金
属アルミニウムの80%の回収が可能となる。また炉内
雰囲気温度が1000℃を超えてもAl/Al回収率の
向上が認められない。こうした観点からすると、炉内雰
囲気温度のより好ましい範囲は850〜1000℃程度
であることが分かる。
【0066】実施例3 炉内のアルミニウムドロス温度を670〜1000℃に
制御する以外は、上記実施例1と同様にして金属アルミ
ニウムの回収を行った。このときのドロス温度とAl/
Al回収率の関係を図7に示すが、この結果から次の様
に考察できる。
【0067】ドロス温度を670℃に制御したもので
は、Al/Al回収率が20%程度ではあるが、金属ア
ルミニウムが回収されている。尚ドロス温度が670℃
未満になると、金属アルミニウムの融点以下より低くな
るので、金属アルミニウムの回収は不可能である。一
方、ドロス温度が1000℃を超えると、Al/Al回
収率の向上が望めず、加熱エネルギーが無駄になる。ま
た前述した様に、ドロス温度が1000℃を超えると、
ドロスの急激な酸化による温度上昇が生じる危険があ
る。こうしたことから、操業可能な温度範囲は670〜
1000℃程度であるが、ドロス温度が670℃から7
00℃になるにつれて、Al/Al回収率が大きく上昇
し、ドロス温度が700℃になるとAl/Al回収率が
50%程度になることから、ドロス温度が少なくとも7
00℃以上とすることが好ましい。
【0068】尚ドロス温度が800℃以上になるとAl
/Al回収率が80%以上に向上しており、ドロス中の
金属アルミニウムの80割以上の回収が可能となる。ま
たドロス温度が950℃を超えてもAl/Al回収率の
向上が認められない。こうした観点からして、ドロス温
度のより好ましい範囲は800〜950℃程度であるこ
とが分かる。
【0069】実施例4 アルミニウムドロスを炉内に装入し、炉内雰囲気温度が
900℃になるまで15分をかけて昇温し、その後90
0℃に保持し、昇温を含めた加熱時間を15〜100分
として金属アルミニウムの回収を行った。このとき用い
たアルミニウムドロスとしては、1000系、3000
系および5000系の夫々のアルミ合金を製造したとき
に発生したものの3種類のドロスを使用した。
【0070】このときの加熱時間とAl/Al回収率の
関係を図8に示すが、この結果から次の様に考察でき
る。尚ドロスの種類によって、Al/Al回収率の傾向
が異なっているが、これはドロス中に含まれるマグネシ
ウム等のアルミ以外の元素の含有量の違いによって、ア
ルミ分と灰分の分離性の良否が異なるからである。
【0071】まずアルミ分と灰分の分離性が良好な10
00系のドロスでは、15分の加熱でアルミニウムの回
収が可能であるが、いずれのアルミニウムドロスでも回
収可能になるのは、加熱時間が20分以上からである。
一方加熱時間が90分を越えると、回収率の向上が認め
られなく。従って、好ましい加熱時間の範囲は20〜9
0分である。また加熱時間が30分から90分の範囲で
は、いずれもドロスを用いた場合でもAl/Al回収率
が80%以上になることから、より好ましい加熱時間は
30〜90分程度である。
【0072】実施例5 炉内雰囲気温度を900℃、加熱時間を60分とした条
件下で、炉体を回転したときの周速度(炉内壁面周速
度)を0〜420mm/秒に変化させながら、金属アル
ミニウムの回収を行った。このときの炉内壁面周速度と
Al/Al回収率の関係を図9に示すが、この結果から
次の様に考察できる。
【0073】まず周速度が0mm/秒のとき、即ち炉体
を回転させないときには、Al/Al回収率は10%を
下回り、金属アルミニウムは殆ど回収されていない。A
l/Al回収率は周速度が大きくなるに伴って向上し、
周速度が80mm/秒になるとAl/Al回収率が50
%を超える様になる。一方周速度が420mm/秒を超
えると、炉内の攪拌状態が激しくなり過ぎて電極にドロ
スが衝突してアーク切れが生じることがあり、回収率が
却って低下するばかりか、最悪の場合には電極が破損し
てしまうことになる。従って、実施可能な周速度は80
〜420mm/秒程度であることが分かる。また周速度
が150mm/秒以上になると、Al/Al回収率が8
0%以上になるので、より良好な回収率を達成しようと
すれば、周速度は150〜420mm/秒程度であるこ
とが好ましい。尚周速度が350mm/秒を超えると回
収率の向上が認められなくなるので、周速度の上限は3
50mm/秒とするのがより好ましい。
【0074】実施例6 金属アルミニウムを炉から取り出した後、1300℃で
1時間加熱して炉内に酸素と空気を吹き込んで残灰を焼
成した。残灰の焼成前・後の組成を下記表2に示すが、
窒化アルミや塩化物が分解できて高アルミナ原料に改質
されていることがわかる。
【0075】
【表2】
【0076】実施例7 図10は、無負荷の状態(炉内に何も投入しない状態)
でアーク加熱したときのアーク電流とアーク電圧の変化
を示したものであるが、アーク電圧は大きく乱れ、しば
しばアーク切れを起こしていた。これに対し図11は、
ハロゲン化合物を含むドロスを投入した負荷状態でのア
ーク電流とアーク電圧の変化を示したものであり、アー
ク電圧は安定しており、電圧の振れ幅は無負荷状態の1
/10程度になり、アーク切れも起こらなかった。尚無
負荷の状態の炉に塩素含有量が1%のアーク炉集塵ダス
トを1kg程度投入しても、上記と同様の効果が得られ
た。
【0077】実施例8 塩素含有量の異なるドロスを用いて、炉内でアークを発
生させて金属アルミニウムの回収を行った。このとき用
いたドロスの塩素含有量は0.51重量%と0.0
4重量%の2種類である。その結果、Al/Al回収率
は88.6%、70.5%となっていた。次に、
のドロス500kgに対して塩素含有量が1重量%の集
塵ダストを22kg添加し、塩素含有量を0.5重量%
に調整して金属アルミニウムの回収を行ったところ、A
l/Al回収率は89.1%に向上していた。
【0078】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、高
回収率且つ高熱効率で金属アルミニウムを回収でき、必
要によってアルミニウムドロス中に含まれる金属アルミ
ニウムの酸化や窒化を極力抑制し、しかもアルミニウム
ドロス残灰が炉内壁に強固に付着するのを防止すること
のできる様になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する為に構成される装置例の全体
平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の加熱炉本体の縦断面図である。
【図4】図1の左側面図である。
【図5】図1の右側面図である。
【図6】炉内雰囲気温度とAl/Al回収率の関係を示
すグラフである。
【図7】ドロス温度とAl/Al回収率の関係を示すグ
ラフである。
【図8】加熱時間とAl/Al回収率の関係を示すグラ
フである。
【図9】炉内壁面周速度とAl/Al回収率の関係を示
すグラフである。
【図10】無負荷の状態でアーク加熱したときのアーク
電流とアーク電圧の変化を示したグラフである。
【図11】ハロゲン化合物を含むドロスを投入した負荷
状態でのアーク電流とアーク電圧の変化を示したグラフ
である。
【符号の説明】
1 炉本体 2 傾動手段 3,4 電極手段 5 炉蓋開閉手段 11 前部環状レール 12 後部環状レール 13 支持枠 14 支持軸 15 保持枠 30,40 電極棒 31,41 電極棒ホルダ 50 炉蓋 59 不活性ガス供給口 101〜103 熱電対 104 温度データ発信機 105 アルミニウムドロス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥 保 大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式 会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 大矢 眞一 大阪市中央区備後町4丁目1番3号 株式 会社神戸製鋼所大阪支社内 (72)発明者 田中 康夫 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 株 式会社神戸製鋼所東京本社内 (72)発明者 舘野 正裕 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東 京電力株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム含有物を加熱処理して該含
    有物から金属アルミニウムを回収するに当たり、一対の
    電極間にアークを発生させて加熱する様に構成したアー
    ク炉内に、前記アルミニウム含有物を装入すると共に、
    該アーク炉を回転または揺動させながら処理温度を制御
    しつつ加熱処理し、前記含有物中に含まれる金属アルミ
    ニウムを分離して回収した後残灰を排出することを特徴
    とするアルミニウム含有物の処理方法。
  2. 【請求項2】 制御する処理温度として炉内雰囲気温度
    を選び、アーク出力を調整することによって炉内雰囲気
    温度を制御する請求項1に記載の処理方法。
  3. 【請求項3】 制御する処理温度として炉内アルミニウ
    ム含有物温度を選び、アーク出力を調整することによっ
    て炉内アルミニウム含有物温度を制御する請求項1に記
    載の処理方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム含有物を加熱処理して該含
    有物から金属アルミニウムを回収するに当たり、一対の
    電極間にアークを発生させて加熱する様に構成したアー
    ク炉内に、前記アルミニウム含有物を装入すると共に、
    少なくとも加熱工程中は前記アーク炉内を不活性ガス雰
    囲気として該アーク炉を回転または揺動させながら加熱
    処理し、前記含有物中に含まれる金属アルミニウムを分
    離して回収した後残灰を排出することを特徴とするアル
    ミニウム含有物の処理方法。
  5. 【請求項5】 加熱工程に続くアルミニウムの取出し工
    程中も前記アーク炉内を不活性ガス雰囲気とする請求項
    4に記載の処理方法。
  6. 【請求項6】 アルミニウム含有物を加熱処理して該含
    有物から金属アルミニウムを回収するに当たり、一対の
    電極間にアークを発生させる様に構成したアーク炉内
    に、前記アルミニウム含有物を装入すると共に、加熱開
    始に伴って不活性ガスを供給しつつ前記アーク炉内を不
    活性ガス雰囲気とし、該アーク炉を回転または揺動させ
    ながら加熱処理し、前記含有物中に含まれる金属アルミ
    ニウムを分離して回収した後残灰を排出することを特徴
    とするアルミニウム含有物の処理方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウム含有物を加熱処理して該含
    有物から金属アルミニウムを回収するに当たり、一対の
    電極間にアークを発生させる様に構成したアーク炉内
    に、前記アルミニウム含有物を装入すると共に、加熱開
    始に先立って不活性ガスを供給しつつ前記アーク炉内を
    不活性ガス雰囲気とし、該アークて炉を回転または揺動
    させながら加熱処理し、前記含有物中に含まれる金属ア
    ルミニウムを分離して回収した後残灰を排出することを
    特徴とするアルミニウム含有物の処理方法。
  8. 【請求項8】 処理温度を制御しつつ加熱処理を行う請
    求項4〜7のいずれかに記載の処理方法。
  9. 【請求項9】 金属アルミニウムを回収した後、炉内を
    酸化性雰囲気とすることによって残灰を焼成する請求項
    1〜8のいずれかに記載の処理方法。
  10. 【請求項10】 金属アルミニウムを回収した後、残灰
    が排出される傾動角度までは炉の回転を停止するかまた
    は揺動を行って残灰を炉内の一定箇所に留めた後、炉を
    回転しつつ更に傾動することによって残灰を炉外に排出
    する請求項1〜9のいずれかに記載の処理方法。
  11. 【請求項11】 アルミニウム含有物にハロゲン化合物
    含有物質を添加して操業を行う請求項1〜10のいずれ
    かに記載の処理方法。
  12. 【請求項12】 添加するハロゲン化合物含有物質が、
    アルミニウムドロスを処理した際に発生する集塵ダスト
    である請求項11に記載の処理方法。
  13. 【請求項13】 アルミニウム含有物を加熱処理して該
    含有物から金属アルミニウムを回収する為の装置であっ
    て、一対の電極間にアークを発生させて炉内を加熱でき
    る様に構成したアーク炉を備えると共に、該アーク炉の
    本体は軸心回りに回転または揺動可能に構成され、且つ
    前記炉内には炉内雰囲気温度を測定する為の熱電対また
    は炉内アルミニウム含有物温度を測定する為の熱電対の
    いずれかが少なくとも1つ設けられ、この熱電対からの
    温度データに基づいて前記アークの出力を制御する様に
    構成されたものであることを特徴とするアルミニウム含
    有物の処理装置。
  14. 【請求項14】 前記炉内に酸化性ガスが導入される様
    に構成されたものである請求項13に記載の処理装置。
  15. 【請求項15】 アルミニウム含有物を加熱処理して該
    含有物から金属アルミニウムを回収する為の装置であっ
    て、一対の電極間にアークを発生させて炉内を加熱でき
    る様に構成したアーク炉を備えると共に、該アーク炉の
    本体は軸心回りに回転または揺動可能に構成され、且つ
    前記炉内に不活性ガスが導入される様に構成されたもの
    であることを特徴とするアルミニウム含有物の処理装
    置。
  16. 【請求項16】 前記炉内には炉内雰囲気温度を測定す
    る為の熱電対または炉内アルミニウム含有物温度を測定
    する為の熱電対のいずれかが少なくとも1つ設けられ、
    この熱電対からの温度データに基づいて前記アークの出
    力を制御する様に構成されたものである請求項15に記
    載の処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016526607A (ja) * 2013-06-26 2016-09-05 タハ・インターナショナル・ソシエテ・アノニムTaha International Sa アルミニウムドロス処理
WO2020218237A1 (ja) * 2019-04-23 2020-10-29 国立大学法人東北大学 ドロスの発生抑制方法、金属の精錬方法および金属精錬装置

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