JPH10190680A - 光ネットワークの設計方法 - Google Patents

光ネットワークの設計方法

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JPH10190680A
JPH10190680A JP34885996A JP34885996A JPH10190680A JP H10190680 A JPH10190680 A JP H10190680A JP 34885996 A JP34885996 A JP 34885996A JP 34885996 A JP34885996 A JP 34885996A JP H10190680 A JPH10190680 A JP H10190680A
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point
network
cable
optical fiber
design
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JP34885996A
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Kazutoki Takeda
和時 武田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ネットワークのコスト最小設計を電子計算
機により行うことを可能とする方法を提供すること。 【解決手段】 初期集団の生成過程(ステップs1)
と、交叉・淘汰・増殖過程(ステップs2)と、突然変
異過程(ステップs3)とからなる遺伝的アルゴリズム
を用いたことにより、光ネットワークの設計を組合せ最
適化問題として計算機による設計を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光分岐素子を用い
た光ネットワークにおいて光分岐素子とケーブル心線数
の逓減点の配置をコスト最小設計する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光分岐素子を用いて複数の加入者で1本
の光ファイバを共有するパッシブダブルスター方式と呼
ばれる光アクセスネットワーク(以下、ネットワークと
称す。)が次世代の光通信の基盤技術として検討されて
いる(K.Kumozaki and K.Okada“Functional Structure
of the Fiber-Optic Passive Double Star System”IE
ICE TRANS. COMMUN., Vol.E75-139, No.9, 1992, pp.83
2-840参照)。
【0003】このネットワークは通信センタと加入者と
を結ぶツリー状に接続された光ファイバケーブル(以
下、ケーブルと称す。)により構成され、光分岐素子が
ケーブル接続点に設置される(以下、光ファイバ分岐点
と称す。)。
【0004】このネットワークの設計では、ケーブル、
光ファイバ心線の接続及び光分岐素子のコストの合計を
最小とするため、光ファイバ分岐点とケーブル心線数の
逓減点(ネットワーク上のケーブルの光ファイバ数が減
少する点を逓減点と呼ぶ(齋木 哲、久保田俊昭「加入
者線路の設計」電気通信協会、1982、pp.137-139参
照)。)をネットワーク上に最適配置する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光分岐素子を
用いたネットワークの光分岐素子の設置点と逓減点の設
計に関する報告は見あたらない。光分岐素子を用いない
場合には、逓減点のみの設計となるが、この場合でも計
算機による設計は困難であり、熟練者による設計が必要
とされている(両川英樹、松浦利昭、藤橋一彦、河田修
「地下光ファイバケーブルを経済的に配線する方法の一
考察」1996年電子情報通信学会総合大会講演論文集
B-1093、1996、pp.525参照)。
【0006】一方、ネットワーク上に離散点を定め、光
ファイバ分岐点と逓減点をその離散点に設けるとすれ
ば、ネットワークの設計は組合せ最適化問題となる。こ
のような、実際的な組合せ最適化問題に対して、遺伝的
アルゴリズム(以下、GAと称す。)が有効であること
が知られている(L.Davis「遺伝アルゴリズムハンドブ
ック」森北出版、1994、または北野宏明「遺伝的アルゴ
リズム」産業図書、1994参照)。
【0007】しかし、従来、通信ネットワークの設計に
GAを用いる方法については知られていない。
【0008】本発明の目的は、熟練の設計技術者を必要
とする光アクセスネットワークのコスト最小設計を電子
計算機により行うことを可能とする方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】ネットワークのモデル
化、光ファイバ分岐点と逓減点の配置を既知とした場合
のネットワークコストの計算方法、ツリー構成によるG
Aの染色体の表現方法、1点交叉による交叉方法、ネッ
トワークの構成要素を用いた突然変異の方法等を開発す
ることにより、電子計算機によるネットワークのコスト
最小化設計を実現する。
【0010】本発明によれば、電子計算機によるネット
ワークのコスト最小化設計が可能になるため、熟練の設
計技術者によることなく設計ができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(1.ネットワークの設計)ネットワークの設計は、光
分岐素子の設置点(光ファイバ分岐点)と光ファイバケ
ーブルの心線数の逓減点の数と位置を、ネットワークの
コストが最小となるように決めることを意味するものと
する。光分岐素子を用いた場合のネットワークの構成に
ついてこれまで述べられたものが見あたらないので、光
分岐素子を用いたネットワークの構成を1.1において
簡単に説明する。コストの算出方法については1.2に
おいて述べる。
【0012】(1.1ネットワークの構成)ネットワー
クの構成の概要を図1に示す。
【0013】光ファイバケーブル1は、光ファイバ心線
3の束に保護用のプラスチックを被覆(5)したもので
あり、通信センタからツリー状に布設されている。
【0014】ケーブルの接続点は、ケーブルの布設ルー
トの分岐点に設けられるケーブル分岐点7、光分岐素子
9を設置する光ファイバ分岐点11、ケーブル心線数を
逓減する逓減点13の3種類がある。
【0015】ここで、光分岐素子9は通信センタからの
光信号を下部側に分岐するとともに、加入者からの光信
号を集束して通信センタに伝送するための光回路部品で
ある(ここで、下部側とはネットワークを切断した時に
通信センタがない側であり、ある側は上部側と呼んでい
る。)。図2、3はそれぞれ光ファイバ分岐点、逓減点
におけるケーブル心線の接続状態を示す。
【0016】なお、通信センタ内のケーブルとネットワ
ークのケーブルとの接続点をセンタ接続点15と呼ぶ。
また、便宜上、光ファイバ分岐点と逓減点をまとめて設
計接続点と呼ぶ。また、ケーブル分岐点は心線接続の構
造に関しては、光ファイバ分岐点であるか逓減点である
かのどちらか一方であるものとする。
【0017】次に、ケーブル心線の流れについて述べ
る。通信センタからの心線は全て光ファイバ分岐点11
において光分岐素子9に接続され、分岐した後、引落し
線17を介して加入者と接続される。引落し線17をケ
ーブルに接続する箇所を引落し点と呼ぶ。なお、19は
心線接続点、21は引落し線接続点を示す。ここでは引
落し点の位置と引落し点における加入者数、即ち引落し
数は設計の前提として既知であるとする。
【0018】引落し点は、前記ケーブル接続点の他に、
ケーブル端点23と引通し点25がある。ケーブル端点
23はケーブルの終端であり、引通し点25はケーブル
1の被覆5を除去してケーブル心線3を取り出して引落
し線17を接続する点である。図4に引通し点25にお
ける心線接続のようすを示す。なお、通信センタと光分
岐素子の間を結ぶケーブル心線を集束心線、光分岐素子
と加入者の間を結ぶ心線を配線心線と呼ぶ。
【0019】ネットワーク上のケーブル区間を区別する
ため、ケーブル区間とケーブル要素という用語を用い
る。ケーブル区間はネットワークをケーブル分岐点とケ
ーブル端点を境界として区切った時のケーブル区間であ
る。ケーブル要素はケーブル分岐点とケーブル端点に光
ファイバ分岐点と逓減点も境界として加えた時のケーブ
ル区間である。この際、ケーブル要素内ではケーブル心
線数は変化しない。
【0020】なお、図1では複雑なため、以下、図5の
ようにネットワークの要点を略記した図を用いる。同図
において、実線はケーブル、
【外1】 はセンタ接続点、
【外2】 は引通し点、
【外3】 は光ファイバ接続点、
【外4】 は逓減点を示す。
【0021】(1.2ネットワークコストの計算)実際
のネットワークのコストには、ケーブルとその接続点の
コストの他に、ケーブルを収容、架渉する管路や電柱等
の様々な付帯設備のコストが含まれ、そのコストを正確
に求めることは困難である。ここでは光ファイバ分岐点
と逓減点の設計によるネットワークコストの差異が明ら
かになれば良いため、ケーブルと光ファイバ接続点及び
逓減点のコストの合計をネットワークコストとする。さ
らに、ケーブルコストは単位長さ当たりの固定コストが
設計に依存しないため、心線のみのコストとする。ま
た、光ファイバ接続点のコストは光分岐素子と心線接続
のコスト、逓減点のコストは心線接続のコストとする。
また、設計に依存しない引落し線接続点21や、ケーブ
ル心線の接続がない引通し点25やケーブル端点23の
コストは無視する。
【0022】これらの簡略化により、ネットワークコス
トはケーブル心線の延長、光分岐素子数、心線接続点数
にこれらの単価を掛けたものの和として求めることがで
きる。
【0023】(1.2.1ネットワーク要素の基本パラ
メータの計算)ここではネットワークコストの計算の基
礎となるパラメータとして、ケーブル要素のケーブル心
線数、光ファイバ分岐点の光分岐素子数と心線接続数、
逓減点の心線接続数の計算方法を述べる。これらは、以
下に示す式(1)から(12)を用いて求めることがで
きる。その際、これらの式は全て下部側のパラメータか
ら上部側のパラメータを求める形になっているため、計
算はケーブル端点から順次、上部側の構成要素に計算を
進め、ケーブル分岐点では下部側の全ての分岐ケーブル
の計算を終えた後、上部側のケーブル区間の計算に進む
ようにする。
【0024】(ケーブル端点)ケーブル端点の上部側の
配線線数nfdと集束線数nfbは、ケーブル端点の引落し
数をndとすれば、それぞれ nfd=nd ……(1) nfb=0 ……(2) と表される。
【0025】(ケーブル要素)ケーブル要素の心線数n
f、上部側の集束線数nfb、配線線数nfdは、ケーブル
要素の引落し点iにおける引落し数をndi(i=1,
2,……Nd:Ndは引落し点数)、下部側のケーブル端
点あるいは設計接続点の配線線数をnfd’、集束線数を
fb’とすれば次式で表される(図4参照)。 nf=nfd’+Σidi+nfb’ ……(3) nfd=nfd’+Σidi ……(4) nfb=nfb’ ……(5) ここで、Σiはiについて和をとることを示す(以下、
同様)。
【0026】(光ファイバ分岐点)光ファイバ分岐点の
光分岐素子数nb、心線接続数ns、上部側の集束線数n
fb、配線線数nfdは、光分岐素子の分岐数をNb、光フ
ァイバ分岐点での引落し数をnd、下部側のケーブル要
素の配線線数をnfd’、集束線数をnfb’とすれば次式
で表される(図2参照)。 nb=‖(nd+nfd’)/Nb‖ ……(6) nfd=0 ……(7) nfb=nb+nfb’ ……(8) ns=nd+nfd’+nb+nfb’ ……(9) 但し、‖*‖は*に等しいか、大きい最小の整数を表
す。
【0027】(逓減点)逓減点の心線接続数ns、上部
側の集束線数nfb、配線線数nfdは、逓減点の引落し数
をnd、下部側のケーブル要素の配線線数をnfd’、集
束線数をnfb’とすれば、 nfd=nd+nfd’ ……(10) nfb=nfb’ ……(11) ns=nfd’+nfb’ ……(12) と表される(図3参照)。
【0028】(ケーブル分岐点)ケーブル分岐点が光フ
ァイバ分岐点である場合の光分岐素子数と心線接続点数
は、下部側の分岐ケーブルの心線数の合計値を用いるこ
とにより、式(6)乃至(9)により求めることができ
る。ケーブル分岐点が逓減点である場合の心線接続点数
は下部側の分岐ケーブルの心線数の合計値を用いること
により、式(10)乃至(12)を用いて求めることが
できる。
【0029】(1.2.2ネットワークコストの計算)
ネットワークのコストYは、1.2.1で述べたネット
ワーク構成要素のパラメータに基づいて、次式により求
められる。ここではネットワークのケーブル要素、光フ
ァイバ分岐点及び逓減点には、それぞれ通し番号が付さ
れているものとする。 Y=Σi(acfi+bc)li+Σj(abbj+bb+assj+bs) +Σk(assk+bs) ……(13) 但し、iはネットワークのケーブル要素の番号(i=
1,2,……Nc:Ncは要素ケーブル数)、nfi,li
はそれぞれケーブル要素iの心線数と長さ、acはケー
ブルの単位長さ1心線当たりのコスト(比例コスト係数
と呼ぶ。)、bcは単位長さ当たりのコスト(固定コス
トと呼ぶ。)、jは光ファイバ分岐点の番号(j=1,
2,……Nb:Nbは光ファイバ分岐点数)、nbj,nsj
はそれぞれ光ファイバ分岐点iの光分岐素子数と心線接
続数、abは光分岐素子1個のコスト(比例コスト係数
と呼ぶ。)、bbは固定コスト、asは心線接続1箇所当
たりのコスト(比例コスト係数と呼ぶ。)、bsは固定
コスト、kは逓減点の番号(k=1,2,……Ns:Ns
は逓減点数)、nskは逓減点kの心線接続数である。
【0030】(2.遺伝的アルゴリズム)前節で述べた
ネットワークコストを最小とする光ファイバ分岐点と逓
減点を探索するためのGAについて述べる。まず、ネッ
トワークを表現する染色体の記述方法について述べ、次
にコスト最小個体探索の遺伝操作を述べる。なお、ここ
では、GAの適応度としてはネットワークコストそのも
のを用いる。
【0031】(2.1ネットワークの染色体表現)ネッ
トワークのケーブル区間の接続状態を表すリスト(ケー
ブル区間リストと呼ぶ。)と、ケーブル区間上の設計接
続点の配置を表すリスト(設計接続点リストと呼ぶ。)
の組をネットワークの染色体とする方法を以下に述べ
る。
【0032】(ケーブル区間リスト)ネットワークの1
つのケーブル分岐点Ji(∈ケーブル分岐点の集合)に
おけるケーブル区間の接続状態()iを次式で表す(図6
参照)。 ()i=(Ci()i1()i2……()ij……()ipi1i2……Cik……Ciq) ……(14) ここで、CiはJiの上部側のケーブル区間である。()ij
(j=1,2,……p:pはJiの下部側のケーブル分
岐点の数)はJiの下部側のケーブル分岐点の接続状態
であり、Cik(k=1,2,……q:qはJiの下部側の
ケーブル端点の数)はJkの下部側のケーブル端点であ
る。
【0033】ネットワーク全体についてのケーブル区間
の接続状態(ケーブル区間リスト)は、センタ接続点に
最寄りのケーブル分岐点(図5にJ1で示す。)を式
(14)を用いて表し、その右辺の空白の括弧がなくな
るまで、下部側の接続状態を代入していくことにより得
られる。例えば、図2のネットワークは、 (C12(C3(C756)(C8910))C4) ……(15) で表される。
【0034】(設計接続点リスト)ケーブル区間上の設
計接続点の配置は、設計接続点の位置を示す引落し点番
号djと、設計接続点が光ファイバ分岐点か逓減点かを
表す変数sjを対にして並べることにより次式のように
表す(図7参照)。 (d11)(d22)……(djj)……(dmm) ……(16) ここで、引落し点番号djは上部から下部方向に順に付
されているものとする。mはケーブル区間上の設計接続
点数である。なお、ケーブル分岐点は上部側のケーブル
区間に属すものとする。
【0035】(2.2遺伝子操作の方法)ここでは3種
類の突然変異操作を含む遺伝子操作を用いた。遺伝子操
作の手順を次に示す(図8参照)。
【0036】 (ステップs1)初期集団の生成 (ステップs2)交叉・淘汰・増殖 (ステップs3)突然変異 (s3−1)設計接続点の生成 (s3−2)設計接続点の消滅 (s3−3)光ファイバ分岐点と逓減点との交換 (ステップs4)世代数が設定値(最大世代数)の場合
には終了し、設定値以下の場合には(ステップs2)に
戻る。
【0037】以上の操作において得られるコスト最小の
個体をGAの解とする。世代数は、(ステップs2)か
ら(ステップs4)の操作により1増加するものとす
る。遺伝子操作における交叉・淘汰・増殖、設計接続点
の生成、設計接続点の消滅、光ファイバ分岐点と逓減点
との交換と、世代数との比を交叉率、発生率、消滅率、
交換率で表す。例えば1世代に交叉回数が5回の場合、
交叉率は5、交叉回数が5世代に1回の場合、0.2で
ある。以下に、上記の各遺伝子操作の詳細を述べる。
【0038】(2.3初期集団の生成)センタ接続点を
光ファイバ分岐点、ケーブル分岐点を逓減点、その他の
引落し点を引通し点とする個体を集団サイズだけ生成
し、初期集団とする。
【0039】(2.4交叉・淘汰・増殖)交叉・淘汰・
増殖は次の手順による。
【0040】(1)コストYpが次式を満足する2個の
個体をランダムに選択して親とする。 Ymin≦Yp≦Ymin+αp(Ymax−Ymin) ……(17) ここで、YmaxとYminはそれぞれ集団の個体のコストの
最大値と最小値、αpはGAのパラメータとして設定す
る定数(親選択率と呼ぶ。)である。αpをより小さく
設定することは、コストのより小さい個体が親になる確
率を大きくすることを意味する。
【0041】ここで、2個の親のケーブル区間リスト
P,P’はそれぞれ P=(C1……(Cc……)……) ……(18) P’=(C1’……(Cc’……)……) ……(19) で表されるものとする。
【0042】また、後述する(3)で選択される交叉位
置の属する2個の親のケーブル区間の設計接続点リスト
D,D’はそれぞれ D=(d11)……(dj-1j-1)(djj)……(dmm) ……(20) D’=(d1’s1’)……(dj-1’sj-1’)(dj’sj’) ……(dm’sm’) ……(21) で表されるものする。
【0043】(2)コストYdが次式を満足する2個の
個体をランダムに選択して淘汰する。 Ymin+αd(Ymax−Ymin)≦Yd≦Ymax ……(22) ここで、αdはGAのパラメータとして設定する定数
(淘汰率と呼ぶ。)である。αdをより小さく設定する
ことはコストのより小さい個体が淘汰される確率を大き
くすることを意味する。
【0044】(3)センタ接続点とケーブル端点を除く
ネットワーク上の引落し点から交叉位置をランダムに選
択してその引落し点番号をdとし、dの属するケーブル
区間をCc及びCc’とする。ここではdより下部側のネ
ットワークを交換し、交叉とする(図9参照)。
【0045】この時、交叉による2個の子のケーブル区
間リストQ,Q’は、 Q=(C1……(Cc’……)……) ……(23) Q’=(C1’……(Cc……)……) ……(24) と表される。
【0046】設計接続点リストについては、dに等しい
か大きい最小の設計接続点の引落し点番号をdj、D’
についてのそれをdj’とすれば、2個の子のケーブル
区間C1……ijとC1……ij’の設計接続点リストDと
D’は、それぞれ D=(d11)……(dj-1j-1)(dj’sj’)……(dm’sm’) ……(25) D’=(d1’s1’)……(dj-1’sj-1’)(djj)……(dmm) ……(26) と表される。
【0047】(2.5突然変異) (1)設計接続点の生成 集団からランダムに1個の個体を選択して、設計接続点
が生成される個体とする。この個体のネットワークのセ
ンタ接続点、ケーブル接続点、ケーブル端点を除く引落
し点から1つの引落し点をランダムに選択して、設計接
続点の生成位置とする。ここで、生成位置の属するケー
ブル区間をC、引落し点の番号をdとする。
【0048】次に、設計接続点の種類s(sは光ファイ
バ分岐点か逓減点かを示す変数とする。)は光ファイバ
分岐点と逓減点のそれぞれを0.5の確率でランダムに
選択する。
【0049】次に、ケーブル区間Cの設計接続点生成前
の設計接続点リスト D=((d11)(d22)……(djj)(dj+1j+1) ……(dmm)) ……(27) を生成後、 D’=((d11)(d22)……(djj)(ds)(dj+1j+1) ……(dmm)) ……(28) とする。ここで、dj<d<dj+1とする。なお、選択さ
れた引落し点が設計接続点の場合には何も行わない。
【0050】(2)設計接続点の消滅 集団から1個の個体をランダムに選択し、その個体のケ
ーブル分岐点を除く設計接続点をランダムに1個選択し
て消滅させる。選択された個体に設計接続点がない場合
には何も行わない。
【0051】(3)光ファイバ分岐点と逓減点との交換 集団から1個の個体をランダムに選択し、その個体の設
計接続点をランダムに1個選択し、その設計接続点につ
いて光ファイバ分岐点と逓減点との交換を行う。選択さ
れた個体に設計接続点がない場合には何も行わない。
【0052】(3.実験結果) (3.1実験条件)ネットワークの形状と加入者分布の
異なる3種のネットワークについてGAによるコスト最
小となる構成を求めた。実験条件を表1に示す。
【0053】
【表1】 表1のネットワークの構成や構成要素のコストの設定値
は仮想値である。但し、現在の通信の主体であるメタリ
ックケーブルのネットワークの構成を参考にした。
【0054】また、GAのパラメータ数を少なくするた
め、親選択率αpと淘汰率αdに関しては、淘汰率αd
みをパラメータとし、親選択率は淘汰率を用いて次式に
より定めた。 αp=1−αd ……(29) これは、極端に悪い個体を選択的に淘汰する時は極端に
良い個体を親とし、ほとほどに悪い個体を淘汰する時は
ほとほどに良い個体を親とする戦略を意味する。
【0055】GAのパラメータ値については、別途行っ
た実験を参考にして収束が良好な条件とした((4.)
参照)。実験に用いた計算機は、米国クレイ社製 cray
T932である。
【0056】(3.2実験結果)GAにより求めたコス
ト最小のネットワーク構成を図10の(a)乃至(c)
に示す。図10において、光ファイバ分岐点の括弧内の
数値は光分岐素子数、また、方形枠で示した3つの数値
は、上段から下段方向に向けて矢印の点におけるケーブ
ルの配線心線数、集束心線数、全心線数を示す。
【0057】図10(a)は、表1のモデル1の直線状
のネットワークの最適構成を示す。光ファイバ分岐点と
逓減点が周期的に並んでいることがわかる。これは、全
ての引落し点において引落し数を同一としたためと考え
られる。なお、個々の光ファイバ分岐点と逓減点につい
てその位置を上部側とケーブル端末側に1引落し点だけ
移動させた時のコストを求め、図の構成がコスト最小で
あることを確認した。このことは図10の(b)及び
(c)についても同様である。
【0058】図10(a)では光分岐素子を合計32個
使用している。これは全加入者数(全引落し数)に対す
る光分岐素子の必要最小数と一致し、図の構成がコスト
最小であることを裏付けている。なお、ネットワークの
全引落し数は126であり、光分岐素子の分岐数が4で
あるから、光分岐素子数の必要最小数は32個(‖12
6/4‖=32)になる。使用された光分岐素子数が必
要最小数に一致することは図10の(b)及び(c)に
ついても同様に確認した。
【0059】図10(b)は表1のモデル2、即ちネッ
トワーク形状が分岐形の場合の最適構成を示す。光ファ
イバ分岐点と逓減点が図10(a)と類似したパタンで
並んでいることがわかる。これは引落し数の分布が図1
0(a)と同一であるためと考えられる。このことは直
線状のネットワークにおいて求めた設計接続点の配置パ
タンが、分岐のあるネットワークに適用できる可能性を
示唆していると考えられる。
【0060】図10(c)は表1のモデル3のネットワ
ーク形状が分岐形で、引落し数がランダムの場合であ
る。引落し数が大きい引落し点の上部側の引落し点が光
ファイバ分岐点となる傾向のあることがわかる。
【0061】図10(c)の計算過程におけるGAの世
代数とネットワークコストの関係をを図11の(a)に
示す。図において最小値、平均値、最大値はそれぞれ集
団におけるネットワークコストの最小値、平均値、最大
値を示す。最小値は世代数10までに最小値近くまで低
下している。平均値は世代数20位までは急激に低下
し、その後は緩やかに低下し、世代数50以上ではラン
ダムに変動している。最大値については急激に低下する
点が世代数50までに2回生じ、その後はランダムに変
動している。
【0062】図11の(a)は最適解への収束が極めて
早い場合であり、図11の(b)は参考のため収束が極
めて遅い場合を示している。ここではGAの集団サイズ
を50、交叉率を100%、設計接続点の追加率を50
0%、削除率を500%、光ファイバ分岐点と逓減点と
の交換率を100%、淘汰率を20%とした。この場
合、世代数10,000においても収束していない。最
小値と平均値は世代数とともに一様に低下しているが、
低下が緩慢である。最大値については終始ランダムに変
動している。
【0063】(4.GAパラメータの最適条件)GAの
パラメータの適切な設定方法について実験的に検討した
結果を述べる。
【0064】(4.1実験条件)ネットワークのモデル
8種類に対して、GAのパラメータ6種類について、各
パラメータの設定値を変えてネットワークコストが予備
計算で求めた最低値に収束するまでの計算時間と世代数
を求めた(表2参照)。
【0065】
【表2】 この計算は、擬似乱数の系列を変えて11回を行い、計
算時間と世代数の平均値を求め、GAのパラメータの組
合せに対する評価値とした。なお、最大世代数(10,
000とした)に達し、計算が打ち切られた場合には、
便宜上、世代数を10,000とし、計算時間はその時
までの時間とした。
【0066】ネットワークのモデルの設定では、引落し
点数と引落し数をパラメータとしたが、それ以外のケー
ブルの分岐位置や引落し点間隔、構成要素のコスト等に
ついては(3.)と同一とした。また、計算は表2に示
すパラメータ6種、設定値数各3の全組合せ(729通
り)について行った。
【0067】(4.2実験結果)(計算時間と世代数の
分布)表2の8種のモデルについて、収束に要した計算
時間(平均値)と世代数(平均値)を求めた結果を図1
2の(1)から(8)に示す。図中の点はGAのパラメ
ータの1つの組合せに対応する。
【0068】図12の(1)から(4)は、直線状のネ
ットワークにおいて引落し点数が増加した場合に計算時
間と世代数が増加するようすが分かる。仮に計算容易な
条件として計算時間を5秒以下、かつ世代数を5,00
0以下とすれば、引落し数が5の場合(図12の
(1))、GAのパラメータの全ての組合せはこの条件
を満足している。一方、引落し数が20の場合(図10
の(4))、計算容易な条件を満足するGAのパラメー
タの組合せは約20であり、極めて少ない。
【0069】図12の(5)から(7)は、分岐状のネ
ットワークにおいて引落し点数が同一で引落し点の引落
し数が増加した場合に、収束時間と収束世代数が増加す
る傾向を示している。引落し数が3の場合(図12の
(5))には極めて多くのGAのパラメータの組合せが
計算容易な条件を満足するが、引落し数が12の場合
(図12の(7))には約30まで減少する。
【0070】図12の(8)は引落し数がランダムなネ
ットワーク(平均引落し数7)の場合の分布であるが、
引落し数がほぼ等しい図12の(6)(引落し数6)の
場合に類似していることが分かる。
【0071】(GAパラメータ値の設定方法)図12の
(1)から(8)の各々に示された計算時間と世代数を
示す点の中から、世代数が2,000以下で、計算時間
が最小から5個の点のGAのパラメータ値を取り出し
て、図13の(1)〜(8)に示す。図13の(1)〜
(8)において、黒丸点は左側から順に、集団サイズ、
交叉率、設計接続点の追加率、削除率、光ファイバ分岐
点と逓減点との交換率、淘汰率の値を表しており、黒丸
点の上中下の位置は表2のパラメータ値の大中小を表し
ている。ここで、四角枠内に並ぶ6個のGAパラメータ
値の並びの形をパラメータパタンと呼ぶ。
【0072】図13において、Aと記されたパラメータ
パタンは、集団サイズ10、交叉率100%、設計接続
点の追加率500%のパタンであり、ネットワークモデ
ル1〜8の全てに共通している。従って、このパラメー
タパタンは、一般的に使用できる可能性がある。
【0073】一方、Bと記されたパラメータパタンは、
集団サイズ10、交叉率100%、設計接続点の追加率
500%、削除率500%、光ファイバ分岐点と逓減点
との交換率500%、淘汰率20%のパタンである。B
のパラメータパタンを含むモデルは、3、4、7、8で
あり、引落し点数が多いモデルに共通しており、Bのパ
ラメータパタンはこのような場合に使用できると考えら
れる。
【0074】以上の実験は、集団サイズが10であった
が、10以下においても効率的な計算が行えることが確
認されている。また、上記の計算では突然変異の回数が
交叉・淘汰・増殖の回数の5倍であったが、3倍から6
倍である場合にも、効率的な計算が行えることが確認さ
れている。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子計算機によるネットワークのコスト最小化設計が可
能になるため、熟練の設計技術者によることなく設計が
できるようになり、設計の効率が向上する。また、熟練
の設計者の設計を支援することができるため、設計者の
負担が軽くなると同時に見落とし等を防ぐことができ、
設計の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ネットワークの概要を示す構成図
【図2】光ファイバ分岐点におけるケーブル心線の接続
状態を示す構成図
【図3】逓減点におけるケーブル心線の接続状態を示す
構成図
【図4】引通し点におけるケーブル心線の接続状態を示
す構成図
【図5】光ネットワークを簡略化して示す構成図
【図6】ケーブル区間の接続状態の表現方法の説明図
【図7】設計接続点の表現方法の説明図
【図8】本発明の光ネットワークの設計方法の概要を示
す流れ図
【図9】交叉のようすを示す図
【図10】ネットワークの最適設計例を示す図
【図11】最適ネットワークの計算過程を示す図
【図12】最適ネットワーク発生時の計算時間と世代数
との関係図
【図13】計算時間最小のGAパラメータのパターンを
示す図
【符号の説明】
1…光ファイバケーブル、3…ケーブル心線、5…被
覆、7…ケーブル分岐点、9…光分岐素子、11…光フ
ァイバ分岐点、13…逓減点、15…センタ接続点、1
7…引落し線、19…心線接続点、21…引落し線接続
点、23…ケーブル端点、25…引通し点。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 初期集団の生成過程と、 交叉・淘汰・増殖過程と、 突然変異過程とからなる遺伝的アルゴリズムを用いるこ
    とを特徴とする光ネットワークの設計方法。
  2. 【請求項2】 突然変異過程が光ファイバ分岐点と逓減
    点との交換過程を含むことを特徴とする請求項1記載の
    光ネットワークの設計方法。
  3. 【請求項3】 光ファイバ分岐点及び逓減点を設計接続
    点と呼ぶ時、突然変異過程が設計接続点の生成過程、設
    計接続点の消滅過程及び光ファイバ分岐点と逓減点との
    交換過程を含むことを特徴とする請求項1記載の光ネッ
    トワークの設計方法。
  4. 【請求項4】 集団サイズが10以下であることを特徴
    とする請求項1乃至3いずれか記載の光ネットワークの
    設計方法。
  5. 【請求項5】 集団サイズが10以下であり、突然変異
    の回数が交叉・淘汰・増殖の回数の3倍から6倍である
    ことを特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の光ネッ
    トワークの設計方法。
  6. 【請求項6】 集団サイズが10以下であり、光ファイ
    バ分岐点と逓減点との交換が交叉・淘汰・増殖の回数の
    3倍から6倍であることを特徴とする請求項2または3
    記載の光ネットワークの設計方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10255189A1 (de) * 2002-11-27 2004-06-24 Photeon Technologies Gmbh Verfahren zum Entwurf von integrierten optischen Bauelementen
CN109031541A (zh) * 2018-10-09 2018-12-18 深圳市联讯高新技术有限公司 一种mtp预端接高密配线方法

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