JPH10187907A - ドットコード - Google Patents

ドットコード

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JPH10187907A
JPH10187907A JP9255823A JP25582397A JPH10187907A JP H10187907 A JPH10187907 A JP H10187907A JP 9255823 A JP9255823 A JP 9255823A JP 25582397 A JP25582397 A JP 25582397A JP H10187907 A JPH10187907 A JP H10187907A
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JP
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dot
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Application number
JP9255823A
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English (en)
Inventor
Tatsuo Nagasaki
達夫 長崎
Hiroyoshi Fujimori
弘善 藤森
Shinzou Matsui
紳造 松井
Takeshi Mori
健 森
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】マルチメディア情報の長時間記録を可能とする
こと。 【解決手段】紙等の記録媒体上に記録される光学的に読
み取り可能なドットコードは、等しい大きさに設定され
た四角形の各ブロック304を、その辺を互いに共有す
るようにしてX及びY方向の二次元に複数個隣接して配
置してなる。各ブロックは、マルチメディア情報に係る
データの内容に応じて二次元に配列された複数のドット
316でなるデータドットパターンと、前記データドッ
トパターンには有り得ないパターンからなり、当該ブロ
ックの四隅の各頂点位置にその中心が位置するマーカ3
10と、当該ブロックのアドレスを示すためのブロック
アドレスパターン306と、を所定の位置関係に従って
配置し、前記ブロックの一辺の両端に配置された一対の
マーカであるマーカ対によって、前記ブロック内のデー
タドットパターンの各ドットの配列位置が二次元的に特
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声,音楽等のオ
ーディオ情報、カメラ,ビデオ等から得られる映像情
報、及びパーソナルコンピュータ,ワードプロセッサ等
から得られるディジタルコードデータ、等を含めた所謂
マルチメディア情報を記録及び/又は再生するに適し
た、紙や各種樹脂フィルム、金属等のシート状媒体に光
学的に読み取り可能に記録されるドットコードに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、音声や音楽等を記録する媒体
として、磁気テープや光ディスク等、種々のものが知ら
れている。
【0003】しかしこれらの媒体は、大量に複製を作っ
たとしても単価はある程度高価なものとなり、またその
保管にも多大な場所を必要としていた。
【0004】さらには、音声を記録した媒体を、遠隔地
にいる別の者に渡す必要ができた場合には、郵送するに
しても、また直に持っていくにしても、手間と時間がか
かるという問題もあった。
【0005】そこで、ファクシミリ伝送が可能で、また
大量の複製が安価に可能な画像情報の形で音声情報を紙
に記録することが考えられている。例えば、特開昭60
−244145号公報に開示されているように、若干の
音声を光学的なコードとすることにより、音声情報を画
像情報に変換して、ファクシミリで送れるようにしたも
のが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に開
示された装置では、ファクシミリ装置に、この光学的に
読み取り可能に記録された音声を読み取るためのセンサ
を持たせ、そのセンサ出力に応じて音声を再生するよう
にしている。従って、ファクシミリ伝送されてきた光学
的に読み取り可能な音声情報は、そのファクシミリ装置
の設置されている場所で聞くしかなく、別の場所にファ
クシミリ出力用紙を移して音を再生するといった使用法
は想定されていなかった。
【0007】そのため、音声情報の記録容量を多くする
と、他のファクシミリ送受信に影響を及ぼす恐れがあ
り、また音声記録されている内容自体が難しい場合に
は、多量の音声を再生しているうちに最初の方を忘れて
しまうといったことも有り得る。さらには、記録密度及
び圧縮方法により記録容量が限定され、僅か数秒程度の
音声しか送信できないものであった。従って、やはり多
量の音声情報を送るためには、磁気テープや光ディスク
などに頼らざるを得なかった。
【0008】また、短時間の音声情報であっても、その
再生装置自体がファクシミリ装置に内蔵されているた
め、その音声情報のくり返しの再生などにも不便なもの
であった。
【0009】また、オーディオ情報以外の、カメラ,ビ
デオ等から得られる映像情報、及びパーソナルコンピュ
ータ,ワードプロセッサ等から得られるディジタルコー
ドデータ、等をも含めた所謂マルチメディア情報全体に
関し、安価且つ大容量の記録再生システムはまだ実現さ
れていない。
【0010】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、オーディオ情報、映像情報、及びディジタルコード
データ等を含めたマルチメディア情報を、安価且つ大容
量記録でき、且つ繰り返し再生できるドットコードを提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明によるドットコードは、光学的に読み取り
可能なドットコードであって、等しい大きさに設定され
た四角形の各ブロックを、その辺を互いに共有するよう
にしてX及びY方向の二次元に複数個隣接して配置して
なり、前記ブロックのそれぞれが、データの内容に応じ
て二次元に配列された複数のドットでなるデータドット
パターンと、前記データドットパターンには有り得ない
パターンからなり、当該ブロックの四隅の各頂点位置に
その中心が位置するマーカと、当該ブロックのアドレス
を示すためのブロックアドレスパターンと、を所定の位
置関係に従って配置し、前記ブロックの一辺の両端に配
置された一対のマーカであるマーカ対によって、前記ブ
ロック内のデータドットパターンの各ドットの配列位置
が二次元的に特定されるものであることを特徴とする。
【0012】即ち、本発明のドットコードによれば、光
学的に読み取り可能なドットコードであって、等しい大
きさに設定された四角形の各ブロックを、その辺を互い
に共有するようにしてX及びY方向の二次元に複数個隣
接して配置してなり、前記ブロックのそれぞれが、情報
データの内容に応じて二次元に配列された複数のドット
でなるデータドットパターンと、前記データドットパタ
ーンには有り得ないパターンからなり、当該ブロックの
四隅の各頂点位置にその中心が位置するマーカと、当該
ブロックのアドレスを示すためのブロックアドレスパタ
ーンと、を所定の位置関係に従って配置している。そし
て、前記ブロックの一辺の両端に配置された一対のマー
カであるマーカ対によって、前記ブロック内のデータド
ットパターンの各ドットの配列位置が二次元的に特定さ
れるようになっている。
【0013】従って、マルチメディア情報に係るデータ
をデータドットパターンとして光学的に読み取り可能に
記録媒体に記録した場合に、マーカ対によってブロック
内のデータドットパターンの各ドットの配列位置を二次
元的に特定することが可能となり、また、各ブロックの
位置関係をブロックアドレスパターンより導き出すこと
が可能であるので、データドットパターンの各ドットを
非常に微細な大きさで記録することができ、よって、安
価且つ大容量記録できるようになる。また、このような
ドットコードは、繰り返し再生できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を説明するが、まず、マルチメディア情報の
内、音声,音楽等のオーディオ情報に関連する実施の形
態について説明する。
【0015】図1は、本発明の第1の実施の形態におい
て、音声や音楽などのオーディオ情報を光学的に読み取
り可能なディジタル信号として紙に記録するためのオー
ディオ情報記録装置のブロック構成図である。
【0016】マイクロフォンやオーディオ出力機器など
の音声入力器12により入力されるオーディオ信号は、
プリアンプ14にて増幅(マイクロフォン音声の場合は
AGCをかける)後、A/D変換器16でディジタルに
変換される。このディジタル化されたオーディオ信号
は、圧縮回路18にてデータ圧縮が施された後、誤り訂
正符号付加回路20にて誤り訂正符号が付加される。
【0017】その後、メモリ回路22にてインタリーブ
が施される。このインタリーブは、データの配列を前も
ってある規則に従って2次元的に分散させるもので、こ
れにより、再生装置にてデータを元の配列に戻したとき
に、紙のバースト状の汚れや傷、つまり、エラーそのも
のが分散され、エラー訂正及びデータの補間がし易くな
る。このインタリーブは、メモリ22Aに記憶されたデ
ータをインタリーブ回路22Bにより適宜読み出し出力
することにより行われる。
【0018】このメモリ回路22の出力データは、次
に、データ付加回路24によって、詳細は後述するよう
な所定の記録フォーマットに従って、ブロック毎に、マ
ーカ、ブロックの2次元的なアドレスを示すxアドレス
及びyアドレス、及び誤り判定符号が付加された後、変
調回路26で記録のための変調を受ける。そして、上記
オーディオ情報の出力データと一緒に記録される画像デ
ータ等のデータが合成回路27により重畳された後、プ
リンタシステム又は印刷用製版システム28にて、印刷
のための処置がなされる。
【0019】これにより、例えば、図2の(A)に示す
ような書式で記録媒体としての紙30に記録される。即
ち、画像32や文字34と一緒に、ディジタル信号化さ
れた音のデータが記録データ36として印刷される。こ
こで、記録データ36は、複数のブロック38から構成
されており、各ブロック38は、マーカ38A,誤り訂
正用符号38B,オーディオデータ38C,xアドレス
データ38D,yアドレスデータ38E,及び誤り判定
符号38Fから構成されている。
【0020】なお、マーカ38Aは同期信号としても機
能するもので、DATのように、通常は記録変調で出て
こないようなパターンを用いている。また、誤り訂正用
符号38Bは、オーディオデータ38Cの誤り訂正に用
いられるものである。オーディオデータ38Cは、上記
マイクロフォン又はオーディオ出力機器などの音声入力
器12から入力されたオーディオ信号に対応するもので
ある。x及びyアドレスデータ38D,38Eは、当該
ブロック38の位置を表すデータであり、誤り判定符号
38Fは、これらx,yアドレスの誤り判定に用いられ
る。
【0021】このようなフォーマットの記録データ36
は、「1」,「0」のデータを、例えばバーコードと同
様に、「1」を黒ドット有り、「0」を黒ドット無しと
いうようにして、プリンタシステム又は印刷用製版シス
テム28によって印刷記録される。以下、このような記
録データをドットコードと称する。
【0022】図2の(B)は、同図の(A)に示したよ
うな紙30に記録された音のデータをペン型の情報再生
装置40で読出している場面を示している。同図のよう
なペン型情報再生装置40で、ドットコード36の上を
なぞることにより、ドットコード36を検出し、音に変
換してイヤホン等の音声出力器42で聞くことができ
る。
【0023】図3は、本発明の第1の実施の形態に於け
る情報再生装置40のブロック構成図である。本実施の
形態の情報再生装置は、ヘッドホンやイヤホン等の音声
出力器42以外の部分を携帯可能なペン型の1つの筐体
(図示せず)内に収納するものとする。もちろん、筐体
内にスピーカを内蔵するものとしても良い。
【0024】検出部44は、基本的に、テレビジョンカ
メラ等の撮像部と同様の機能を有している。即ち、光源
44Aにて、被写体である紙面上のドットコード36を
照明し、反射光を、レンズ等の結像系44B及び空間フ
ィルタ44Cを介して、半導体エリアセンサ等でなる撮
像部44Dで画像として検出し、プリアンプ44Eにて
増幅して出力する。
【0025】ここで、エリアセンサの画素ピッチは、標
本化定理により、撮像面上のドットコード36のドット
ピッチの以下に設定されている。さらに、撮像面上に設
置された空間フィルタ44Cも、この定理に基づいて、
撮像面上のモアレ現象(エリアジング)を防ぐために挿
入されている。また、エリアセンサの画素数は、図4の
(A)に示すように検出部44を手動走査する際の手振
れを考慮して、一度に読取可能と規定された所定のドッ
トコード36の縦方向の幅よりも多めに設定してある。
即ち、図4の(A)及び(B)は、検出部44を矢印方
向に手動走査させた時のある周期ごとの撮像エリアの移
動状態を示しているもので、特に、(A)はドットコー
ド36の縦方向の幅が撮像エリア内に納まる場合(手振
れも考慮してある)の手動走査の状態を示し、(B)は
ドットコード36の量が多く、縦方向の幅が一回の撮像
エリアに納まらない場合を示している。後者の場合は、
ドットコード36の手動走査を開始する位置に、それを
示すための手動走査用マーク36Aが印刷されている。
よって、この手動走査用マーク36Aに沿って、手動走
査を複数回行うことより、多量のドットコード36を検
出することが可能となる。
【0026】上記のようにして検出部44により検出さ
れた画像信号は、次に、走査変換及びレンズ歪み補正部
46に入力される。この走査変換及びレンズ歪み補正部
46では、入力画像信号は、先ず、A/D変換器46A
でディジタル信号に変換され、フレームメモリ46B内
に蓄えられる。このフレームメモリ46Bは、8ビット
の階調を持っている。
【0027】また、マーカ検出回路46Cは、フレーム
メモリ46Bに記憶された画像情報を、図4の(C)に
示すようにスキャンして、マーカ38Aを検出する。θ
検出回路46Dは、このマーカ検出回路46Cで検出し
た各マーカ38Aが撮像面上のどのアドレス値に対応し
ているのかを検出して、そのアドレス値からドットコー
ドの配列方向に対する撮像面の傾きθを演算する。な
お、上記マーカ検出回路46Cは、図4の(C)に示す
ような方向のみのスキャンでは、同図(D)に示すよう
に、同図(C)の場合とほぼ90°回転してドットコー
ド36の撮像が行われた場合に傾きθが正しく求められ
ない恐れがある。即ち、ブロック38の短手方向にスキ
ャンした場合にはθが正しく求められない恐れがあるた
め、マーカ検出回路46Cは、同図(D)に示すように
直行した方向のスキャンも行い、これら直行する2方向
のスキャンで得られた結果の内の正しい方を選択するよ
うにしている。
【0028】一方、レンズ収差情報メモリ46Eには、
レンズの歪み補正を行うための、上記検出部44の結像
系44Bに用いられているレンズの予め測定された収差
情報を記憶している。アドレス制御回路46Fは、次に
フレームメモリ46B内に蓄えられたデータを読出す際
には、上記θ検出回路46Dで演算された傾きθの値と
レンズ収差情報メモリ46Eに記憶されているレンズ収
差情報とに従った読み出しアドレスをフレームメモリ4
6Bに与え、補間回路46Gにてデータ補間を行いなが
らデータの配列方向への走査変換を行う。
【0029】図5の(A)は、この補間回路46Gにて
行われるデータ補間の原理を示している。基本的には、
データを補間する位置Qの周囲の画素を使用して、コン
ボルーションフィルタ,LPFにて補間データの作成を
行う。この走査変換後の画素ピッチ及び走査線ピッチ
は、撮像時と同様に標本化定理に基づいてドットコード
のドットピッチの以下に設定されている。
【0030】補間すべき位置Qの周囲4個の画素を使用
した簡単なデータ補間の場合には、Q=(D6 ×F6 )
+(D7 ×F7 )+(D10×F10)+(D11×F11)、
また周囲16個の画素を使用した比較的精度の良いデー
タ補間の場合には、Q=(D1 ×F1 )+(D2 ×F2
)+…+(D16×F16)の演算により補間データが作
成される。ここで、Dn は画素nのデータ振幅値、Fn
は画素nまでの距離に従って決定される補間用コンボリ
ューションフィルタ(LPF)の係数である。
【0031】以上のようにして走査変換を受けてフレー
ムメモリ46Bから読出されたドットコード36の画像
は、次に、ラッチ48A及びコンパレータ48Bで構成
された二値化回路48にて二値化される。この二値化を
行う際の閾値は、閾値判定回路50にて、画面毎もしく
は画面内のブロック毎のヒストグラムの値などを利用し
て決定される。即ち、ドットコード36上の染みや紙3
0の歪み、内蔵クロックの精度などに応じて、閾値を決
定する。この閾値判定回路50としては、例えば本出願
人による特願平4−131051号に開示のニューラル
ネットワークを利用した回路を使用するのが好ましい。
【0032】またこれと並行して、フレームメモリ46
Bから読出されたドットコード36の画像は、PLL回
路52に入力され、再生データと同期したクロックパル
スCKを発生する。このクロックパルスCKは、走査変
換後の二値化や復調、及び後述するデータ列調整部56
内の誤り判定回路56A,x,yアドレス検出回路56
Bやメモリ部56Cなどの基準クロックとして使用され
る。
【0033】二値化されたデータは、復調回路54にて
復調され、データ列調整部56内の誤り判定回路56A
と、x,yアドレス検出回路56Bに入力される。誤り
判定回路56Aは、ブロック38内の誤り判定符号38
Fを用いてx,yアドレスデータ38D,38Eに誤り
が無いかどうかの判定を行う。誤りが無い場合は、上記
復調回路からの復調データをx,yアドレス検出回路5
6Bで検出したアドレスに従って、オーディオデータ列
調整用のメモリ部56Cに記録する。誤りがある場合
は、そのブロック38のオーディオデータ38Cはオー
ディオデータ列調整用のメモリ部56Cには記録されな
い。
【0034】このデータ列調整部56の目的は、上記走
査変換及びレンズ歪み補正部46における走査変換の精
度(基準クロックの精度及び撮像素子のS/Nに左右さ
れる)や紙の歪み等により、データの配列方向と走査変
換後の走査方向に生じた僅かなずれを補正することにあ
る。これを、図6によって説明する。同図中、ドットコ
ードD1,D2,D3はブロックごとのデータを示して
いる。走査変換後の走査線1,2,3,…のピッチは、
前述したように標本化定理に基づいてデータのドットピ
ッチ以下に設定されていれば良いが、図6に於いては、
完全を期してドットピッチの1/2に設定してある。故
にドットコードD1は図からも明らかなように、走査変
換後の走査線3にて誤りなく検出される。そして、D2
は走査変換後の走査線2にて誤りなく検出され、D3も
同様に、走査変換後の走査線1にて誤りなく検出され
る。
【0035】そして、それぞれのブロック38内のx,
yアドレス38D,38Eに従って、データ列調整用の
メモリ部56Cに格納される。
【0036】次に、図4の(A),(B)に示したよう
に検出部44を手動で走査することにより、紙30の上
の音声ドットコード36を洩れなくデータ列調整用のメ
モリ部56Cに格納することができる。
【0037】このようなデータ列調整部56にてデータ
列が調整された音声ドットコードは、次に、上記PLL
回路52とは別の基準クロック発生回路53により発生
した基準クロックCK’に従い、データ列調整用のメモ
リ部56Cから読出される。そして、この時にデ・イン
タリーブ回路58によりデ・インタリーブがかけられ、
正式なデータ列に変換される。次に、ブロック38内の
誤り訂正用符号38Bを用いた誤り訂正が誤り訂正回路
60にて行われる。そして、復号回路62で圧縮された
データの復号が行われ、さらにデータ補間回路64にて
誤り訂正不能なオーディオデータの補間が行われる。そ
の後、D/A変換回路66にてアナログのオーディオ信
号に変換され、増幅器68にて増幅されて、音声出力器
(イヤホン,ヘッドホン,スピーカ,等)42にて音に
変換される。
【0038】以上のようにして、音声や音楽などのオー
ディオ情報を紙に記録できるようにし、また再生機を小
型の携帯型の装置としたことにより、プリントアウトし
たものやそれをファクシミリ伝送したもの、あるいは印
刷製版により本の形式で印刷されたものを、何処でも、
また何回でも聞くことができるようになる。
【0039】なお、上記データ列調整部56内のデータ
列調整用のメモリ部56Cは、半導体メモリに限らず、
フロッピーディスク,光ディスク,光磁気ディスク,等
の他の記憶媒体を利用することが可能である。
【0040】上記のようにオーディオ情報を記録したも
のの応用例としては、種々のものが考えられる。例え
ば、一般用として、語学教材、楽譜、通信教育等の各種
テキスト、商品仕様、修理等のマニュアル、外国語等の
辞書、百科事典、絵本等の書籍、商品カタログ、旅行案
内、ダイレクトメールや案内状、新聞、雑誌、チラシ、
アルバム、祝電、葉書、等が考えられる。また、業務用
としては、FAX(ボイス&ファックス)業務指示書、
議事録、電子黒板、OHP、身分証明書(声紋)、名
刺、電話用メモ、付箋紙、上質紙をロール状にしたサプ
ライ商品(消耗品)、等といったものが考えられる。こ
こで、消耗品とは、図5の(B)に示すように、そのロ
ール状にした紙30Aの裏面に、両面テープや、付箋紙
の様な簡単に剥がれるのりが設けられており、表面にド
ットコード36を記録して、必用な分だけ切り離して、
種々のものに貼れるようにしたものである(以下、これ
をリールシールと称する)。また、同図の(C)に示す
ように、紙30Aの幅を広くして複数段のドットコード
36が記録できるようにすると共に、検出部44の手動
走査のガイドラインとしての手動走査用マーク36Bを
縦横に印刷しておいても良い。このマーク36Bは、同
時に、ドットコード36の記録位置の目安としても利用
できる。即ち、プリンタシステム28にセンサを設けて
おき、そのセンサで上記マーク36Bを読み取って、プ
リントアウトする頭出しをするようにすれば、ドットコ
ード36はこのマーク36Bで囲まれた領域内に必ず印
刷できるので、手動走査もこのマーク36Bに沿って行
うことにより確実に記録されたオーディオ情報を再生で
きる。むろん、ドットコード36を印刷する時にマーク
36Bも印刷しても良い。
【0041】なお、オーディオ情報の記録時間は、20
0dpiの一般的なファクシミリの場合、例えば用紙の
一辺に沿って1インチ×7インチ(2.54cm×1
7.78cm)のエリアにデータを記録した場合、デー
タの総数は280kbitになる。これからマーカ、ア
ドレス信号、誤り訂正符号、誤り判定符号(但し、この
場合の誤り判定符号は上記x,yアドレス38D,38
Eに加えてオーディオデータ38Cも誤り判定対象とし
ている)の分(30%)を差し引くと、196kbit
になる。従って、音声を7kbit/s(移動体通信の
ビットレート)に圧縮した時の記録時間は、28秒とな
る。A4サイズ両面ファクシミリ用紙の裏面全体に記録
する時は、7インチ×10インチ(17.78cm×2
5.4cm)のエリアが取れるので、4.7分の音声記
録が可能である。
【0042】また、400dpiのG4ファクシミリの
場合には、上記と同様に計算した結果、7インチ×10
インチのエリアに、18.8分の音声記録が可能であ
る。
【0043】1500dpiの高級印刷の場合、5mm
×30mmのエリアに印刷した場合、上記と同様に計算
した結果、52.3秒の音声記録が可能である。また、
10mm×75mmのテープ状エリアに印刷した場合に
は、ミュージックも可能な高音質(圧縮して30kbi
t/s)の音声信号で計算した場合、1分の音声記録が
可能である。
【0044】図7は、本発明の第2の実施の形態の構成
を示す図である。本第2の実施の形態は、撮像素子とし
て、メモリ及びランダムアクセス可能なCMDのような
xyアドレス型撮像部を使用する例であり、再生装置の
検出部44並びに走査変換及びレンズ歪み補正回路46
のみが、上記第1の実施の形態と異なっている。即ち、
検出部及び走査変換部70は、xyアドレス型撮像部7
0Aにメモリされた撮像データを上記第1の実施の形態
と同様にマーカ検出して、読出すときに補間する回りの
データ4つをデコーダ用アドレス発生部70B及びx,
yデコーダ70C,70Dにより順番に読出して補間部
72に入力する。補間部72では、入力データに対し
て、係数発生回路70Eより係数を順次読出して掛け算
器70Fにより掛け算し、さらには加算器70G,サン
プルアンドホールド回路70H,スイッチ70Iでなる
アナログの累積加算回路にて累積加算し、サンプルアン
ドホールド回路70Jにてサンプルアンドホールドを行
って、走査変換されたドットコードを上記二値化回路4
8,閾値判定回路50,及びPLL回路52に供給す
る。
【0045】このような構成とすることにより、上記第
1の実施の形態と同様の機能を果たすことができると共
に、フレームメモリ46を不要とすることができ、コス
トの低減並びに小型化が実現できる。さらには、xyア
ドレス型撮像部70A、アドレス発生部70B、デコー
ダ70C,70D、補間部72を一つの基板に作り込ん
でIC化することにより、さらに小型化が図れる。
【0046】図8は、本発明の第3の実施の形態の構成
を示す図である。本実施の形態は、絵や文字の印刷され
た紙30の上に、正反射(全反射)し易い透明塗料(イ
ンク)74によりドットコード36を記録したものであ
る。そして、検出部44内に、光源44Aと結像系44
Bの間に偏光フィルタ44F,44Gを設け、これら偏
光フィルタ44F,44Gの偏光面を合わせておくこと
により、内部(紙30の表面)からの反射光や、コード
に従って透明塗料74の抜けている穴74Aの開いてい
るところからの反射光は偏光方向がばらばらになって偏
光フィルタ44Gで1/2がカットされることとなり、
さらに通常の反射光と全反射光とではもともと光量差が
大きいので、透明塗料74で記録されたドットコードの
コントラストが強調されて撮像されることとなる。
【0047】さらには、紙30を表面が正反射し易いよ
うに鏡面仕上げ等の表面処理し、透明塗料74を、上記
表面処理した面の屈折率より高い屈折率の素材で、且つ
1/4λ程度の(入射角による光路長の変化を考慮し
て、透明塗料内の光路長で1/4となるような)厚みの
膜としておけば、反射増幅コートの効果で、斜めに当っ
た光が、より一層増幅されて表面反射(正反射)し易
い。
【0048】この場合、例えばドットコードの形成は、
微細なケミカルエッチング等にて行い、ドットに対応し
た穴の部分を粗面化して反射率を低下させるものとす
る。
【0049】このように透明塗料74によりドットコー
ド36を記録するようにすると、文字や絵の上にも記録
できるので、文字や絵と併用する場合、上記第1の実施
の形態に比べて記録容量を増大することができる。
【0050】また、透明塗料の代わりに、透明の蛍光塗
料を用いても良いし、カラーにして多重化するようにし
ても良い。このカラーにする場合には、通常のカラーイ
ンクを使用することもできるし、透明のインクに色素を
混ぜてカラーにすることも可能である。
【0051】ここで、例として、透明インクを揮発性液
とバインダー(例えば、フェノール樹脂ワニス、アマニ
油ワニス、アルキッド樹脂がある)からなるインクと
し、色素を顔料とすることができる。
【0052】次に、オーディオ情報記録装置を応用した
携帯型ボイスレコーダを説明する。図9の(A)及び
(B)はその外観図である。この携帯型ボイスレコーダ
は、本体76と、本体側及び音声入力部側着脱部材(面
ファスナー、マジックテープ等)78A,78Bにより
本体76に対し着脱自在な音声入力部80とからなる。
また、本体76表面には、記録開始ボタン82と印字シ
ートの排出部84が設けられている。なお、本体76と
音声入力部80とはケーブル86により結ばれている。
もちろん、無線や赤外線などにより音声入力部80から
本体76に信号を送信するようにしても良い。
【0053】図10は、このような携帯型ボイスレコー
ダのブロック構成図である。マイクロホン88から入力
された音声は、プリアンプ90で増幅後、A/D変換器
92でディジタルに変換されて、圧縮処理部(ADPC
M)94に供給される。圧縮処理を施されたデータは、
エラー訂正符号付加部96にてエラー訂正符号が付加さ
れ、その結果がインターリーブ部98に供給され、それ
ぞれのデータが記憶されて、その後、インターリーブ処
理が行われる。こうしてインターリーブされたデータ
は、さらに、アドレスデータ付加部100により、ブロ
ックのアドレス,アドレス用のエラー判定符号(CRC
等)を付加し、その結果が変調回路102に入力され
る。この変調回路102では、例えば8−10変調とい
うような8ビットのデータを10ビットの別のビット数
のものに変換する。その後、マーカ付加部104にて、
上記変調回路102で対応付けた256通りのデータ列
には無いデータ列を使ってマーカを生成して付加する。
【0054】こうしてマーカを付加されたデータは、簡
易プリンタシステム106に送られて、図11の(A)
及び(B)に示すようにリールシール108に印刷さ
れ、印字シート排出部84から排出される。この場合、
簡易プリンタシステム106はタイマ110によって計
時された日付・時刻をリールシール108に印字する。
【0055】なお、上記の各部は、記録開始ボタン82
の操作に応じて制御部112により制御される。また、
上記各部の内、マイクロホン88からどこまでを音声入
力部80内に構成するかは特に限定されるものではな
く、例えば、ここでは、音声入力部80にはマイクロホ
ン88,プリアンプ90,A/D変換器92を内蔵する
ものとする。
【0056】図12は、このような構成の携帯型ボイス
レコーダの動作フローチャートである。即ち、本体76
に設けられた記録開始ボタン82が押下されると(ステ
ップS12)、その押下されている間(ステップS1
4)、音声入力からリールシール108へのドットコー
ド114印字処理迄の処理が行われる(ステップS1
6)。そして、記録開始ボタン82の押下が止められる
と、予め決められた一定時間内に再び記録開始ボタン8
2が押下されたかどうかを判断し(ステップS18)、
押下されたと判断した場合には上記ステップS14に戻
って上記の処理を繰り返す。しかし、一定時間以内に記
録開始ボタン82が押下されなかった場合には、タイマ
110より現在の日時及び時刻を参照して(ステップS
20)、リールシール108を余白部分116をフィー
ドしながら、その参照した日時,時刻を印字する(ステ
ップS22)。
【0057】このような携帯型ボイスレコーダでは、図
9の(A)に示すように本体76と音声入力部80とを
接続した状態では、ユーザは本体76を手で持って音声
入力部80を口元に近づけて音声をドットコード114
としてリールシール108に記録する。また、図9の
(B)に示すように本体76と音声入力部80とを分離
し、音声入力部80を着脱部材78Bを利用して電話の
送受話器の受話器側に取り付けることにより、電話の内
容をメモする代わりに直接相手側の用件をドットコード
114としてリールシール108に記録することができ
る。しかもこの場合、図11の(A)及び(B)に示す
ように、リールシール108には、日時・時刻が印字さ
れるだけでなく、余白部分116が形成されるため、受
信人名をメモしたり、だれ宛のものであるか等といった
コメントを書込むことができる。
【0058】なお、音声入力部80としては、上記のよ
うに着脱部材により本体に着脱される構成以外にも、種
々の態様が考えられる。例えば、図11の(C)及び
(D)に示すように、イヤホン型のものとすることがで
きる。このようなイヤホン型の音声入力部80とした場
合、同図の(D)に示すように音声入力部80を本体7
6の音声入力部格納部118から引出し、ユーザの耳に
挿入することにより、電話の送受話器の受話器側から聞
こえる相手の声を聞きながら、それをドットコードの形
で記録できるようになる。
【0059】また、上記説明では、記録開始ボタン82
を押し続けている間だけドットコード印字を行うものと
したが、本体76に別に記録終了ボタンを設け、記録開
始ボタン82が一回押されてから記録終了ボタンが押さ
れるまでの間、ドットコード印字を行うようにするよう
にしても良い。
【0060】記録機には、図3で示したような再生機能
を組み込んで、記録再生機としても良い。またその時
は、イヤホン型音声入力部80は、イヤホンの機能も併
せ持たせても良い。
【0061】以上の実施の形態に於いては、記録される
情報として、音声,音楽等のオーディオ情報を例に挙げ
て説明したが、以下に、オーディオ情報に限らず、カメ
ラ,ビデオ等から得られる映像情報、及びパーソナルコ
ンピュータ(以下、パソコンと称す),ワードプロセッ
サ(以下、ワープロと称す)等から得られるテキストデ
ータ等のディジタルコードデータ、等を含めた、所謂マ
ルチメディア情報を取り扱う実施の形態について説明す
る。
【0062】図13は、そのようなマルチメディア情報
を記録するためのマルチメディア情報記録装置のブロッ
ク構成図である。
【0063】マルチメディア情報の内、オーディオ情報
については、図1の場合と同様に、マイクロホンやオー
ディオ出力機器120から入力され、プリアンプ122
で増幅後、A/D変換器124でディジタルに変換され
て、圧縮処理部126に供給される。
【0064】圧縮処理部126では、入力ディジタルオ
ーディオ信号は、スイッチ128により、ADPCM回
路のような音声圧縮回路130と音声合成コード化回路
132とに選択的に供給されるようになっている。音声
圧縮回路130は、入力ディジタルオーディオ情報を適
応型の差動PCMすることによりデータ圧縮を施す。音
声合成コード化回路132は、入力ディジタルオーディ
オ情報に対して、1つ音声を認識をした後、コードに変
換する。これは、上記ADPCMが音声情報という形で
それを符号化しデータ量を減らしていく即ち生のまま処
理をしていくのに対して、一旦別の合成のコードに変え
てしまうことで相対的にデータ量を減らすものである。
上記スイッチ128の切り換えについては、例えば、ユ
ーザの方で目的に応じて、例えば、手動で切り換えるよ
うになっている。あるいは、例えばオーディオ出力機器
からの情報のように高音質のものについては音声圧縮回
路130を通し、例えばマイクロホンからの人の話声や
コメントというようなものについては音声合成コード化
回路132を通すというように予め決めておけば、入力
されたオーディオ情報がどちらのものであるのかをスイ
ッチの前段で認識をして自動的に切り換えるという構成
にすることも可能である。
【0065】また、もう既にディジタルコードデータと
して形成されているパソコン、ワープロ、CAD、電子
手帳や通信等からくる各種データは、インタフェース
(以下、I/Fと称す)134を介して、まずデータ形
態判別回路136に入力される。このデータ形態判別回
路136は、基本的に、後段の圧縮処理部126で圧縮
が可能かどうかを判断するもので、データが既に何等か
の圧縮処理が行われており、後段の圧縮処理部126で
の効果が得られない情報については、圧縮処理部126
をバイパスさせて圧縮処理部126の後段にダイレクト
に渡し、また、入力データが非圧縮データの場合には、
それを圧縮処理部126に送る。
【0066】上記データ形態判別部136にて非圧縮の
コードデータであると判断されたデータは、圧縮処理部
126に入力され、ハフマン,算術符号,ジブレンペル
等の圧縮回路138にてコードデータを最適に圧縮する
圧縮処理が行われる。なお、この圧縮回路138は、上
記音声合成コード化回路132の出力に対する圧縮処理
も行うようになっている。
【0067】なお、上記音声合成コード化回路132
は、音声以外に文字情報を認識して音声合成コード化し
ても良い。
【0068】また、カメラやビデオ出力機器等140の
画像情報は、プリアンプ142による増幅及びA/D変
換器144でのA/D変換後、圧縮処理部126に供給
される。
【0069】圧縮処理部126では、像域判定及び分離
回路146にて、入力された画像情報が手書き文字やグ
ラフ等の二値画像なのか、それとも自然画像等の多値画
像なのかを判別する。この像域判定及び分離回路146
は、例えば、本出願人による特願平5−163635号
に示されているようなニューラルネットを利用した判別
像域分離の手法を用いて、二値画像データと多値画像デ
ータを分離する。そして、二値画像データは、二値圧縮
としてJBIG等で一般的なMR/MH/MMR等の二
値圧縮処理回路148で圧縮され、多値画像データにつ
いては、例えばDPCMあるいはJPEG等の静止画像
の圧縮機能を使って多値圧縮処理回路150で圧縮され
る。
【0070】以上のようにしてそれぞれ圧縮処理を施さ
れたデータは、適宜データ合成処理部152で合成され
る。
【0071】なお、必ずしもそれぞれの情報入力及び圧
縮処理の系統を並列的に全て備えている必要はなく、目
的に応じて、一つあるいは複数の系統を適宜組み合わせ
て構成するようにしても良い。従って、上記データ合成
処理部152は必ずしも必要なものではなくて、データ
系統が1種類しかないものについては、これを省略し、
直接次段のエラー訂正符号付加部154へ入力する構成
とすることができる。
【0072】エラー訂正符号付加部154では、エラー
訂正符号が付加され、データメモリ部156に入力され
る。データメモリ部156では、それぞれのデータが記
憶されて、その後、インターリーブ処理が行われる。こ
れは、実際にドットコードとして記録され、そしてそれ
を再生される際に、少しでもエラーを減らす、例えば、
ノイズ等によるブロックエラーというものを少しでもな
くして訂正能力を高めるために、連続するデータ列を適
宜離れた位置に分散させていく処理である。即ち、バー
ストエラーをビットエラーの単位に危険度を下げるとい
う作業を行う。
【0073】こうしてインターリーブされたデータに対
して、さらに、アドレスデータ付加部158により、ブ
ロックのアドレス,アドレス用のエラー判定符号(CR
C等)を付加し、その結果が変調回路160に入力され
る。変調回路160では、例えば8−10変調である。
【0074】なお、上記実施の形態に於いては、インタ
ーリーブをかけた後に、エラー訂正のための符号を付加
するようにしても良いことは勿論である。
【0075】その後、マーカ付加部162にて、上記変
調回路160で対応付けた256通りのデータ列には無
いデータ列を使ってマーカを生成して付加する。このよ
うにマーカを変調の後に付加することで、マーカまでも
が変調されてしまって、逆にマーカとして認識しにくく
なるということを解消する効果がある。
【0076】こうしてマーカ付加されたデータは、合成
及び編集処理部164に送られて、この生成されたデー
タ以外の、記録紙に記録される、例えば、画像やタイト
ルや文字等と合成され、あるいはレイアウト等の編集を
され、またプリンタへの出力の形態や印刷製版対応のデ
ータフォーマットに変換されて、次のプリンタシステム
や印刷用製版システム166に送られる。そして、この
プリンタシステムや印刷用製版システム166で、最終
的に、シート,テープ,及び印刷物等に印刷される。
【0077】なお、合成及び編集処理部164に於ける
編集処理は、紙面情報とドットコードのレイアウト、コ
ードのドットサイズを印刷機,プリンタ等の分解能に合
せる、ワード単位,内容の区切り等でコード長を適宜区
切り段変えを行う即ち一列を次のラインに移す段換えを
行う、等の編集作業を含む。
【0078】こうして印刷された印刷物は、例えば、F
AX168により送信される。むろん、合成及び編集処
理部164で生成されたデータを印刷する代わりに、直
接FAX送信するものとしても良い。
【0079】ここで、図14を参照して、本実施の形態
に於けるドットコード170の概念を説明する。本実施
の形態のドットコード170のデータフォーマットで
は、1つのブロック172は、マーカ174、ブロック
アドレス176、及びアドレスのエラー検出,エラー訂
正データ178と、実際のデータが入るデータエリア1
80とから成っている。即ち、上記図2の(A)を参照
して説明した実施の形態では、1つのブロックが、ライ
ン方向の一次元的に構成されていたものが、本実施の形
態では、二次元的に展開された形で形成されている。そ
して、このブロック172が縦,横、二次元的に配列さ
れ、それが集まってドットコード170という形で形成
される。
【0080】次に、マルチメディア情報の再生装置の構
成を、図15のブロック図を参照して説明する。この情
報再生装置は、ドットコード170が印刷されている記
録媒体としてのシート182からドットコードを読み取
るための検出部184、検出部184から供給される画
像データをドットコードとして認識しノーマライズを行
う走査変換部186、多値データを二値にする二値化処
理部188、復調部190、データ列を調整する調整部
192、再生時の読取りエラー,データエラーを訂正す
るデータエラー訂正部194、データをそれぞれの属性
に合わせて分離するデータ分離部196、それぞれの属
性に応じたデータ圧縮処理に対する伸長処理部、表示部
あるいは再生部、あるいは他の入力機器から成る。
【0081】検出部184に於いては、光源198にて
シート182上のドットコード170を照明し、反射光
をレンズ等の結像光学系200及びモアレ等の除去等の
ための空間フィルタ202を介して、光の情報を電気信
号に変換する例えばCCD,CMD等の撮像部204で
画像信号として検出し、プリアンプ206にて増幅して
出力する。これらの光源198,結像光学系200,空
間フィルタ202,撮像部204,及びプリアンプ20
6は、外光に対する外乱を防ぐための外光遮光部208
内に構成される。そして、上記プリアンプ206で増幅
された画像信号は、A/D変換部210にてディジタル
情報に変換されて、次段の走査変換部186に供給され
る。
【0082】なお、上記撮像部204は、撮像部制御部
212により制御される。例えば、撮像部204として
インターライン転送方式のCCDを使用する場合には、
撮像部制御部212は、撮像部204の制御信号とし
て、垂直同期のためのVブランク信号、情報電荷をリセ
ットするための撮像素子リセットパルス信号、二次元に
配列された電荷転送蓄積部に蓄積された電荷を複数の垂
直シフトレジスタへ送るための電荷転送ゲートパルス信
号、水平方向に電荷を転送し外部に出力する水平シフト
レジスタの転送クロック信号である水平電荷転送CLK
信号、上記複数の垂直シフトレジスタ電荷を垂直方向に
転送して上記水平シフトレジスタに送るための垂直電荷
転送パルス信号、等を出力する。これらの信号のタイミ
ングは、図16に示される。
【0083】そして、撮像部制御部212は、このタイ
ミングに合せながら光源198の発光のタイミングをと
るための発光セルコントロールパルスを光源に与える。
【0084】基本的に、図16のタイミングチャート
は、1フィールド分の概念図である。画像データは、こ
の1フィールドのVブランクからVブランクまでの間に
読み出される。光源198は連続点灯するのではなくて
パルス点灯を行い、フィールド単位に同期させながら、
後続のパルス点灯を行うものとしている。この場合、パ
ルス点灯させる上でのクロックノイズが信号出力に入ら
ないように、Vブランキング期間中、即ち画像電荷を出
力していない間に露光するようなタイミングにコントロ
ールされる。即ち、発光セルコントロールパルスは、瞬
間的に発生する非常に細いディジタルのクロックパルス
であり、光源に大きな電力を与えるものであるため、そ
れによるノイズがアナログの画像信号に入らないように
することが必要であり、そのための処置として、Vブラ
ンキング期間中に光源をパルス点灯させるようにしてい
る。こうすることによって、S/Nの向上が図られる。
また、パルス点灯させるということは、発光時間を短く
することであり、よって手動操作の振れと移動によるぼ
けの影響をなくすという大きな効果がある。これによっ
て、高速にスキャンすることが可能になる。
【0085】また、再生装置が傾いたりして、外光遮光
部208があるにも拘らずなんらかの原因で外光等の外
乱が入った場合にも、S/N劣化を最低限に抑えるため
に、Vブランキング期間に光源198を発光させる直前
に一度、撮像素子リセットパルスを出力して画像の信号
をリセットし、その直後に発光を行い、その後すぐに、
読出しを行っていくようにしている。
【0086】ここで、図15に戻り、走査変換部186
を説明する。この走査変換部186は、検出部184か
ら供給される画像データをドットコードとして認識し、
ノーマライズを行う部分である。その手法として、まず
検出部184からの画像データを画像メモリ214に格
納し、そこから一度読出してマーカ検出部216に送
る。このマーカ検出部216では、各ブロック毎のマー
カを検出する。そして、データ配列方向検出部218
は、そのマーカを使って、回転あるいは傾き、データの
配列方向を検出する。アドレス制御部220は、その結
果をもとに上記画像メモリ214からそれを補正するよ
うに画像データを読出して補間回路222に供給する。
なおこの時に、検出部184の結像光学系200に於け
るレンズの収差の歪みを補正用のメモリ224からレン
ズ収差情報を読出して、レンズの補正も併せ行う。そし
て、補間回路222は、画像データに補間処理を施し
て、本来のドットコードのパターンという形に変換して
いく。
【0087】補間回路222の出力は、二値化処理部1
88に与えられる。基本的には、ドットコード170は
図14からも分かるように、白と黒のパターン、即ち二
値情報であるので、この二値化処理部188で二値化す
る。その時に、閾値判定回路226により、外乱の影
響、信号振幅等の影響を考慮した閾値の判定を行いなが
ら適応的に二値化が行われる。
【0088】そして、記録時に図13で説明したような
変調が行われているので、復調部190でそれをまず復
調した後、データ列調整部192にデータが入力され
る。
【0089】このデータ列調整部192では、まずブロ
ックアドレス検出部228により前述した二次元ブロッ
クのブロックアドレスを検出し、その後、ブロックアド
レスの誤り検出,訂正部230によりブロックアドレス
のエラー検出及び訂正を行った後、アドレス制御部23
2に於いてそのブロック単位でデータをデータメモリ部
234に格納していく。このようにブロックアドレスの
単位で格納することで、途中抜けた場合、あるいは途中
から入った場合でも、無駄なくデータを格納していくこ
とができる。
【0090】その後、データメモリ部234から読出さ
れたデータに対してデータエラー訂正部194にてエラ
ーの訂正が行われる。このエラー訂正部194の出力は
二つに分岐されて、一方はI/F236を介して、ディ
ジタルデータのままパソコンやワープロ,電子手帳,等
に送られていく。他方は、データ分離部196に供給さ
れ、そこで、画像、手書き文字やグラフ、文字や線画、
音(そのままの音の場合と音声合成をされたものとの2
種類)に分けられる。
【0091】画像は、自然画像に相当するもので、多値
画像である。これは、伸長処理部238により、圧縮し
た時のJPEGに対応した伸長処理が施され、さらにデ
ータ補間回路240にてエラー訂正不能なデータの補間
が行われる。
【0092】また、手書き文字やグラフ等の二値画像情
報については、伸長処理部242にて、圧縮で行われた
MR/MH/MMR等に対する伸長処理が行われ、さら
にデータ補間回路244にてエラー訂正不能なデータの
補間が行われる。
【0093】文字や線画については、PDL(ページ記
述言語)処理部246を介して表示用の別のパターンに
変換される。なおこの場合、線画,文字についても、コ
ード化された後にコード用の圧縮処理が施されているも
のについては、それに対応する伸長処理部248で伸長
(ハフマンやジブレンペル等)処理を行ってから、PD
L処理部246に供給されるようになっている。
【0094】上記データ補間回路240,244及びP
DL処理部246の出力は、合成又は切り換え回路25
0により、合成あるいはセレクトを行って、D/A変換
部252でアナログ信号に変換後、CRT(テレビモニ
タ)やFMD(フェイスマウンテッドディスプレイ)等
の表示装置254にて表示される。なお、上記FMDと
は、顔面装着用の眼鏡型モニタ(ハンデーモニタ)であ
り、例えばバーチャルリアリティー等の用途や、小さな
場所で大きな画面で構成されたものを見るときに効果が
ある。
【0095】また、音声情報については、伸長処理部2
56にてADPCMに対する伸長処理が行われ、さらに
データ補間回路258にてエラー訂正不能なデータの補
間が行われる。あるいは、音声合成の場合には、音声合
成部260にて、その音声合成のコードをもらって実際
にコードから音声を合成して出力する。なおこの場合、
コードそのものが圧縮されている時には、上記文字,線
画と同様に、伸長処理部262にてハフマンもしくはジ
ブレンペル等の伸長処理を行ってから音声合成を行う。
【0096】さらに、図17に示すように、文字情報に
ついては文章認識部271で文章認識した後、音声合成
部260にて音声情報として出力しても良い。
【0097】また、伸長処理部262は、同248と兼
用することは可能であり、その場合、伸長処理するデー
タの属性に応じてそのデータはスイッチSW1,SW
2,SW3にて適宜切換えられて、PDL処理部24
6、或は音声合成部260に入力される。
【0098】データ補間回路258及び音声合成部26
0の出力は、合成又は切り換え回路264により、合成
あるいはセレクトを行って、D/A変換部266でアナ
ログ信号に変換後、スピーカやヘッドホン、その他それ
に準ずる音声出力装置268に出力される。
【0099】また、文字や線画等については、データ分
離部196からページプリンタやプロッタ等270に直
接出力されて、文字等はワープロ文字として紙に印刷さ
れ、あるいは、線画等は図面等としてプロッタ出力され
ることもできる。
【0100】もちろん、画像についても、CRTやFM
Dだけではなく、ビデオプリンタ等でプリントすること
も可能であるし、その画像を写真に撮ることも可能であ
る。
【0101】次に、上記データ列調整部192を説明す
る。ここでは、前述したオーディオ情報の再生装置(図
3参照)にも適用するために、ドットコードは図18の
(A)に示すようにそれぞれ参照番号272で示すブロ
ックアドレス272Aとそのエラー訂正データ272B
を最初のラインに設けたブロックが二次元に配列される
と共に、同図の(B)のようなライン状のマーカ274
が縦方向に並び、また、各ブロックの各ライン毎に参照
番号276で示すラインアドレス276Aとエラー検出
データ276Bが配されているものとして説明する。
【0102】本実施の形態では、図6を参照して説明し
た走査方法に比べて、図18の(C)に示すように、各
ライン毎にピッチを2倍に細かくし、さらにマーカの中
心を検出後、マーカの中心線間をドット数の2倍の数で
等分割する。即ち、同図の(D)に示すように、まず、
1回目の走査では、ドット278に対して、細かく縦,
横1/2つまり1/4のものを取り込む。その場合のピ
ッチは、ドット278と同じ間隔で取っていくもので、
従って、1ドットおきにデータを取っていくこととな
る。こうして、CRCエラー検出データ276Bのとこ
ろまでのデータ、例えば、1ブロックが64ドットとす
ると、1ドットおきに64ドット取り込む。
【0103】そして、まず後ろのほうのラインアドレス
276Aと、そのラインアドレスに対するCRCのエラ
ー検出データ276Bとを使って、実際にラインアドレ
スが読めたかどうかを確認する。このラインアドレスが
読めている場合には、その前のデータドットそのものも
正しく読めていると判定する。もし間違っていると判断
された場合には、1ドット例えば右へずらして、2回目
の走査を行う(同図の(D)に於ける黒丸)。これを6
4ドット分全部取り込んで、同様にして実際にラインア
ドレスが読めたか確認する。間違っている場合には、1
回目のドットから1ドット下へずらして3回目の走査、
それでも間違っている場合には1ドット右へずらして4
回目の走査を行う。
【0104】このように、1ラインの走査を4回繰り返
せば、この中で最低1回は正しく読めると思われるの
で、正しく読めていると判定されたときには、そのデー
タをデータメモリ部234へ書き込む。
【0105】この場合、取り込んだラインのラインアド
レスが例えば「0」(スタートアドレス)、即ち一番最
初と認識されたときには、その前のデータをブロックア
ドレス272Aとエラー訂正データ272Bであると判
別する。なお、エラー訂正データ272Bは、ブロック
アドレスのエラー検出の例えばCRC、あるいは目的に
よってこれにエラー訂正まで加え、ブロックアドレスの
リードソロモンのエラー訂正とすることも可能である。
そして、最初のアドレスライン0を認識したときに、ま
ずブロックアドレス272Aを読んでいき、当該ブロッ
クが何番目のブロックかということをこのアドレスデー
タから判定する。それに対して、次ラインからは実際の
データが入っているので、それらを読み取り、当該ブロ
ックに対応したデータメモリ部234のブロックにデー
タを書き込んでいく。
【0106】なお、上記説明では、1ラインを走査して
いるときにエラーなしとなった場合には、次のラインの
走査に飛ぶものととしたが、1ライン当たり必ず4回走
査を繰り返すようにしても良い。その時には、複数回エ
ラーなしと判定されるが、データメモリ部234には、
同じアドレスのところに同じデータが書かれていくだけ
であるので、何等問題はない。処理を簡単にしようとす
るときには、4回走査を繰り返す。また、速度を優先す
るときには、前者の走査法を採用する。
【0107】以上のデータ列調整部192の動作を実現
するための、ブロックアドレス検出部228及びブロッ
クアドレスの誤り検出,訂正部230の実際の構成を図
19を参照して説明する。
【0108】復調部190は、二値化された補間データ
がシフトレジスタ190A上で10ビット入ってくると
それをルックアップテーブル(LUT)190Bにより
8ビットに変換する。
【0109】データ列調整部192に於いては、この復
調されたデータが、書込みアドレス制御部280の制御
により一旦バッファメモリ(64ドット分全部入る)2
82に蓄えられる。そして、データ読み出しアドレス制
御部284によって、その内のラインアドレス情報とア
ドレス用のCRC情報だけが読み出されて、ラインアド
レスエラー検出回路286によってエラー検出が行われ
る。このエラー検出の結果を示す判定信号が、真、即ち
エラーなしとなったときには、データ読み出しアドレス
制御部284は、バッファメモリ282からラインアド
レス情報の前の情報、つまり実際のデータ情報を読み出
す。
【0110】一方、スタートアドレス検出回路288
は、ラインアドレスエラー検出回路286でエラー検出
が行われたラインアドレスが、スタートアドレスかどう
かを確認する。スタートアドレスを検出すると、スター
トアドレス検出回路288は、ブロックアドレス検出回
路290に当該ラインがブロックアドレスを持っている
ラインであることを情報として伝え、これに応じてブロ
ックアドレス検出回路290は、バッファメモリ282
から読み出されたデータからブロックアドレスを検出
し、エラー検出回路292にてエラー検出及び訂正を行
う。そして、その結果が、ブロックアドレスとして、デ
ータメモリ部234のアドレス制御部232へラッチさ
れる。
【0111】なお、ラインアドレスに対しては正確な読
み出し位置を求めるためにエラー検出のみの付加となる
が、ブロックアドレスについては、アドレス情報として
用いるので、エラー訂正用コードを付加する。
【0112】それ以降の次ラインからは逐次データライ
ンになるので、データメモリ部234へデータとして書
き込まれていく。その時に、処理によっては必要に応じ
てラインアドレスも一緒に出力する。あるいは、内部に
カウンタがあれば、ラインアドレスは内部で自動的にカ
ウントアップするという方法を採ることもできる。
【0113】そして、次のスタートアドレス「0」を検
出したところで次のブロックと認識して、同様のことの
繰り返しをブロック全部に対して行う。
【0114】一方、ラインアドレスエラー検出回路28
6から出力される判定信号は、画像メモリ214のアド
レス制御部220へも供給されるようになっている。こ
れは、上記ライン当たり4回の走査に於いて、時間的に
短縮するために、データが真となったところで次のライ
ンに飛ぶという場合に必要な信号である。
【0115】上記の例で、ラインアドレスエラー検出回
路286は、真となるまでの間は4回分同じアドレス情
報を使って補間データに対するアドレス検出を行う。そ
して、データが真となったときには、新しい次のライン
の次のドットのデータラインのところに一旦アドレスを
飛ばして補間データを作成後、またその中の4点づつ読
出してくるという形になる。従って、そのような制御の
ために、画像メモリ214のアドレス制御部220に判
定信号を渡して、それによって、同じアドレスを4回発
生させて補間する、補間の順番を変えながら読んでく
る、あるいは次のラインにアドレスを書き換えてそのラ
イン上のデータを出してきて補間しながら4回出してく
る、という処理を行わせる。
【0116】また、特に図示はしていないが、データメ
モリ部234のアドレス制御部232では、データメモ
リ部234へマッピングを行うが、さらに読み出す際
に、このアドレス制御部232でデ・インターリーブの
制御も行う。これもやはり、ルックアップテーブル等を
使って、例えばドットごとのアドレスが発生した時に、
そのブロックとライン、そしてそのドットアドレスを組
み合わせたデータから、ROM等を使ってルックアップ
テーブルで実際に出てくるメモリデータ列となるように
変換を行う。それがデ・インターリーブ(デ・シャッフ
リング)という作業で、その処理が行われて初めて、本
来のデータ列という形でデータが読み出されるというこ
とになる。もちろん、このデ・インターリーブは、デー
タメモリ部234からの読出し時に行っても良いし、書
き込み時に、一旦そういう変換を行ってそういう順番で
バラまいてデータを書き込んでいく(マッピングする)
というようにしても良い。
【0117】また、この例では、マーカ274がライン
状になっているが、図14に示したような丸でも良い
し、あるいは四角のマーカでも良い。一旦マーカが検出
されれば、あとは、ブロック内をライン上で読んでいく
という構成になるので、必ずしもマーカはライン状であ
る必要はない。例えば、図20の(A)乃至(C)に示
すように、丸、四角、長方形というマーカ294,29
6,298が考えられる。
【0118】なお、印刷されたコードが部分的なにじみ
やズレがなく、ほぼ精密なものである場合は、(概中心
=正確な中心)といえるので、後述する正確な中心検出
を省略し、後述する概中心検出処理のみで処理すること
ができる。ただしこの場合には、配列方向を検出するた
めに、マーカ部分に配列方向検出用のドット294A,
296A,298Aを設ける。
【0119】図20の(D)は、マルチメディア情報の
再生装置の他の態様を示している。これは、検出部18
4のA/D変換部210を走査変換部186に移し、ま
たデータ列調整部192のブロックアドレス検出部22
8及びブロックアドレスの誤り検出,訂正部230の機
能を走査変換部186内で行うようにしたものであり、
データエラー訂正部194以降は、図15の構成と同じ
であるため図では省略してある。
【0120】即ち、図20の(D)に於いて、一番大き
く図15に示した構成と違うところは、走査変換部18
6及びデータ列調整部192である。この実施の形態で
は、データ列調整部192の機能を、走査変換部186
内のマーカ検出部216からアドレス制御部220のと
ころまでで同時に行うものとしている。つまり、マーカ
検出部216でマーカを検出し、データ配列方向検出部
218にてデータ配列方向、即ち、傾き、回転及び方向
を検出する。そして、ブロックアドレス検出,誤り判
定,正確な中心検出部300にて、ブロックアドレスを
検出して、その誤り判定を行い、誤っているか誤ってい
ないかで正しい中心、つまり真の中心を検出する。この
場合、その真の中心を検出するに当たってブロックアド
レスを検出しているので、次のマーカとブロックアドレ
スの補間部302にてマーカとブロックアドレスの補間
を行った後、そのブロックアドレスの情報をデータメモ
リ部234のアドレス制御部232にも与えるようにし
ている。
【0121】また、図15の構成と同様に、ブロックア
ドレスの補間処理のデータをもとにしてアドレス制御部
220にてアドレス制御を行い、画像メモリ214に対
してアドレス及び書き込み、出力の制御を行う。
【0122】それ以外は、図15の実施の形態と機能的
には変わらない。
【0123】なお、上記図15及び図20の(D)で
は、検出部184に於いてA/D変換部210で例えば
8ビットの多値ディジタルデータに変換して、以後処理
を行っているが、A/D変換部210の代わりに、二値
化処理部(コンパレータ)188及び閾値判定回路22
6をA/D変換部210の所に配置し、以後の処理を全
て二値データで行っても良い。
【0124】この場合、補間回路222は、図5の
(A)で示したような、アドレス制御部220から得ら
れた補間アドレス座標の回りの画素データを用いて4点
或は16点補間の所謂補間処理ではなく、補間アドレス
座標に一番近い(近傍)の画素データをデータとして採
用することができる。
【0125】A/D変換する代わりに、二値化して処理
を行うことにより、例えば8ビットの場合に比べると1
/8の信号線数、並びにデータ量となる。従って、画像
メモリ214及びデータメモリ部234の各メモリ容量
も1/8になり、各部の処理も単純になる等、回路規模
の大幅な縮小、処理量の大幅な減少、処理時間の大幅な
短縮というメリットが生じ、装置の小型化、ローコスト
化、スピードアップに寄与する。
【0126】なお、アドレス制御部220のアドレス出
力は、図15及び図20の(D)の場合は、補間回路2
22への画像データ出力時には、補間アドレス座標の回
りの例えば4点の画素アドレスとなり、補間回路222
に対しては図示しない信号線により各画素アドレスに対
する重み付け係数を算出するための距離情報となる。あ
るいは、各画素アドレスと補間アドレス座標データとを
送り、補間回路222で各画素アドレスとの距離を求め
て重み付け係数を求めるようにしても良い。
【0127】また、上記のように二値データでの処理時
には、アドレス制御部220は、補間アドレス座標の近
傍の画素アドレスを出力する。従って、この場合、画像
メモリ214からのデータ出力は、直接復調部190に
入力されることになる。
【0128】ここで、図14の概念図に示したドットコ
ードの具体例を図21の(A)乃至(D)を参照して説
明する。
【0129】ブロック304は、図14の概念図にもあ
るように、二次元に配列されており、それぞれブロック
アドレス306が付加されている。そのブロックアドレ
ス306は、Xアドレス、Yアドレスに対応したアドレ
スがついている。例えば、図21の(A)に於いて一番
左上のブロックを(Xアドレス,Yアドレス)=(1,
1)とする。それに対してその右のブロックのブロック
アドレスは(2,1)、以下同様にして、右にいくにつ
れXアドレスをインクリメントしたものが、下にいくに
つれてYアドレスがインクリメントしたものが付加され
るという形で、全ブロック304にブロックアドレス3
06が付加される。
【0130】ここで、最下段のマーカと最右段のマーカ
については、ダミーのマーカ308とする。つまり、あ
るマーカ310に対するブロック304は、それを含む
4つのマーカ310で囲まれるその右斜め下のデータで
あり、最下段及び最右段のマーカは下から2段目及び右
から2段目のマーカに対するブロックを定義するために
配置された補助的なマーカ、即ちダミーなマーカ308
である。
【0131】次に、そのブロック304の中身を説明す
る。図21の(B)に示すように、当該ブロック304
のマーカ310に対し下のマーカとの間に、ブロックア
ドレス306とそのブロックアドレスのエラー検出コー
ド312が付加される。また、当該マーカ310と右の
マーカとの間に同様にブロックアドレス306とそのエ
ラー検出コード312が付加される。図14の概念図で
は、ブロックの左上にマーカがあり、ブロックアドレス
を右下に配置して示したが、本実施の形態では、ブロッ
クアドレス306を左側と上側に配置し、マーカ310
をその左上角に配置した形としている。なお、ブロック
アドレス306は、1ブロック内に2ヵ所に記録した例
を示してあるが、これは1ヵ所でも構わない。しかし、
2ヵ所に記録することによって、一方のブロックアドレ
スにノイズがのってエラーを起こした場合にでも、他方
のアドレスを検出することによって確実に検出すること
ができるので、2ヵ所に記録する方が好ましい。
【0132】前述した、あるマーカに対するブロックの
データの位置と、そのブロックアドレスの位置と、それ
によって決まるコード上のダミーマーカの位置等は前例
に限ったものではない。
【0133】次に、マーカ310のパターン例を説明す
る。図20の(C)に示すように、本実施の形態では、
マーカ310として、直径が7ドット分の円形の黒のパ
ターン310Aを採用している。そして、その黒丸31
0Aの回りの部分310Bを白として、マーカの黒い部
分を判別し易くしている。また、図21の(C)に於け
る参照番号310Cは、説明のための補助線である。
【0134】白部分310Bの範囲は、記録密度を上げ
るにはなるべく小さくしたいが、マーカ検出処理を簡単
且つ高速に行うためには、大きく取りたいという要求が
ある。そこで、回転が45°の時の黒のパターン310
Aが十分判別できるための範囲310Cが部分310B
内に入るように設定している。
【0135】なお、図15及び図20の(D)に於ける
結像光学系200の像倍率は、図21の(D)に示すよ
うに、データエリア314のデータドット316の大き
さを、以後説明する条件に於いては、1.5画素に結像
するものとする。ここでの画素は、撮像部204の撮像
素子の1画素を意味する。即ち、シート182上に記録
された1ドット、例えば30から40μmのドットを、
通常7μmとか10μmの大きさである撮像素子上の画
素の1.5画素分に、結像系レンズを通して結像するも
のとする。標本化定理に於いては、画素ピッチはドット
ピッチ以下にすれば良いが、ここでは安全を見て、以後
1.5画素としている。なお、前述のA/D変換の代わ
りに二値化した場合の例については、更に安全を見て2
画素としている。
【0136】上記のようなな二次元ブロック分割方式を
採用することにより、以下のような利点がある。即ち、
1ドット毎のドットピッチが、撮像素子の解像度以下で
あれば、データドットサイズが異なってもコード(単位
データブロックの集合)の読取りが可能となる;コード
に対し、撮像部204が傾いても読取りが可能となる;
シートの局所的な伸び縮みがあっても再生できるし、回
転しても読取りが可能である;総データ量に応じて単位
ブロックを二次元的に自由に展開が可能になっており、
その結果、コードサイズを自由に換えることができる;
ブロックアドレスがそれぞれ付加されているので、コー
ドの途中から読み始めても再生が可能になる;ブロック
単位であれば、紙面の他の情報、例えば文字や絵,グラ
フ等に合わせてコードの形状を自由にレイアウトでき、
図21の(A)では長方形のドットコードが示されてい
るが、例えば、鍵型にしたり、あるいはもう少し変形さ
せるようなことも可能である;バーコードに於けるよう
な所定のスタートコード,ストップコードが不要であ
り、またクロックコードも不要である。
【0137】また、これらの特徴を生かして、手振れが
あっても再生ができる。従って、ハンディ再生装置への
対応が非常にし易くなっている。
【0138】即ち、詳細は後述するが、再生装置側で、
隣接する4つのマーカを検出して、マーカ間をドット数
分だけ等分割することでノーマライズを行なっているた
め、拡大,縮小,変形等に強く、また、手振れ等に強い
という利点がある。
【0139】なお、データエリア314に於けるドット
316については、例えば、1ドットが数十μmの大き
さである。これは、アプリケーション,用途によっては
数μmレベルまで可能であるが、一般的には、40μm
とか20μm、あるいは80μmとする。データエリア
314は、例えば、64×64ドットの大きさである。
これらは、上記等分割による誤差が吸収できる範囲まで
自由に拡大あるいは縮小することが可能である。また、
上記マーカ310は、同期信号としての機能だけではな
く、さらにポジション指標としての機能も併せ持つ。こ
のマーカ310は、変調されたデータにない大きさ、本
実施の形態の場合は、丸形状で、データエリア314の
ドットに対して例えば7ドット以上とか、7×7ドット
位の直径を持つ円形黒マーカ310Aとしている。
【0140】ここで、再生時の傾きや回転等について説
明しておく。
【0141】上記撮像部204の傾きというのは、当該
再生装置がドットコードの印刷されているシート182
に対して本来は垂直に相対しなければならないところ
が、ユーザが再生装置を斜めに持つことにより、シート
182に対して斜めになってしまった状態を指す。ま
た、回転とは、シート182上に書かれたドットコード
に対して、撮像エリア(図4の(A)参照)が平行にな
っていない状態を指す。
【0142】上記傾きが生じた場合、撮像部204によ
り得られる画像は、垂直に相対した場合の画像に比べて
縮小されてしまう。例えば、30度の傾きが生じた場合
には、見掛上の投影された像というものは86.5%に
縮小されてしまう。つまり、例えばブロック304を正
方形とした場合に30度垂直方向に対して水平方向に傾
くと、縦方向は1:1でも、水平部分が0.865倍に
なってしまい、得られるブロックの像は長方形となって
しまう。このように傾きがあると、本来の内部同期のク
ロックを持っている場合であれば、その等間隔クロック
で各部が動作するため、結果として得られるデータが本
来のデータと一致しなくなることがある。
【0143】また、回転については、あくまでも水平、
垂直というイメージでとらえていると、本当のデータは
斜め上に上がって、あるいは斜め下に下がってきてしま
うので、本当の情報が取れていないことになってしま
う。さらには、傾きと回転の複合状態が生じた場合に
は、正方形ブロックの撮像結果が菱形になってしまい、
水平と垂直のデータ配列が直交するという条件も満たさ
なくなってしまう。
【0144】以下、これらの問題を解決するためのマー
カ検出部216について説明する。マーカ検出部216
は、図22に示すように、マーカをコードの中から抜き
出して判定するマーカ判定部318と、そのマーカの存
在するエリアを検出するマーカエリア検出部320と、
その概中心を検出する概中心検出部322から成ってい
る。
【0145】マーカ判定部318は、7以上13以下の
連続黒画素を探し、その連続黒画素が連続に7行続く場
合を円形黒マーカ310Aとして認識するもので、図2
3に示すように、まず画像メモリ214から読出した画
像データを二値化し、画素毎に黒白を識別する(ステッ
プS32)。そして、画像メモリ214上でX軸方向に
連続する黒画素を検出する(ステップS34)。即ち、
連続する黒が7画素以上、13画素以下の連続する黒画
素を検出する。次に、その連続した最初の黒画素と最後
の画素の真ん中の画素からY軸方向に1画素ずらした点
が黒であるかをチェックする(ステップS36)。そし
て、それがY軸方向に連続7回続いたならば(ステップ
S38)、それを円形黒マーカ310Aとして判定する
(ステップS40)。また、上記ステップS34で検出
されなく、又は上記ステップS36で黒画素でなかった
場合、マーカと判定しない(ステップS42)。
【0146】即ち、マーカを画像メモリ上をチェックし
ていき、例えば黒画素が7個続いたラインがあったとす
る。すると、その最初の黒画素と最後の黒画素の真ん中
からY軸方向に対して1画素ずらした点が黒かどうかを
チェックし、黒であったなったならば、それを真ん中と
する左右の画素が連続7画素から13画素が黒であるか
というのをチェックし、同様にして1画素ずつY軸方向
にずらしながら見ていき、最終的にそれがY軸方向に7
回続いたならば、それを円形黒マーカ310Aとして判
定する。
【0147】なお、X軸,Y軸方向に連続黒をチェック
する際の最小値である7というのは、マーカ310の黒
部分(円形黒マーカ310A)と変調されているデータ
とを区別し判別するためのもので、紙の縮みや傾きによ
っての縮小があってもデータエリア314部分と円形黒
マーカ310Aとを区別できるように設定した下限値で
ある。また、最大値の13は、紙の伸びやインキの滲み
等を考慮して設定した上限値である。これにより、マー
カより大きなゴミやキズ等のノイズをマーカと誤検出し
ないようにしている。
【0148】また、マーカパターン30Aを円形にした
ことで、回転を考慮する必要性が無いので、上記下限値
と上限値の差を最小限にすることができ、マーカの誤検
出を少なくすることができる。
【0149】マーカエリア検出部320は、マーカ判定
部318で判定された円形黒マーカ310Aの範囲が、
傾きや画像の像倍率の変化等によって多少の伸び縮み、
変形等されるので、その黒い範囲がどの領域に入ってい
るかを検出するためのものである。
【0150】このマーカエリア検出部320では、図2
4に示すように、まず、マーカ判定部318で判定され
た円形黒マーカ310Aの仮中心画素を検出する(ステ
ップS52)。即ち、マーカ判定部318で判定された
範囲の中心の近傍にある一つの画素を仮中心画素とす
る。
【0151】そして、その仮中心画素から上方向(Y軸
上のマイナス方向)に黒であることをチェックし、白と
なったら左右の数画素をチェックし、黒であるなら上方
向を上記同様チェックし、黒が存在しないYアドレスま
でチェックし、そのYアドレスをYmin用レジスタ
(図25の(A)参照)にセットする(ステップS5
4)。同様に、仮中心画素から下方向(Y軸上のプラス
方向)に黒であることをチェックし、白となったら左右
の数画素をチェックし、黒であるなら下方向を上記同様
チェックし、黒が存在しないYアドレスまでチェック
し、そのYアドレスをYmaxレジスタにセットする
(ステップS56)。
【0152】次に、仮中心画素から今度は左方向(X軸
上のマイナス方向)に黒であることをチェックし、白と
なったら上下の数画素を黒であることをチェックし、黒
であるなら左方向を上記同様チェックし、黒が存在しな
いXアドレスまでチェックし、そのXアドレスをXmi
nレジスタにセットする(ステップS58)。同様に、
仮中心画素から右方向(X軸上のプラス方向)に黒であ
ることをチェックし、白となったら上下の数画素をチェ
ックし、黒であるなら右方向を上記同様チェックし、黒
が存在しないXアドレスまでチェックし、そのXアドレ
スをXmaxレジスタにセットする(ステップS6
0)。
【0153】こうして求まったXmin、Xmax、Y
min、Ymaxレジスタの値より、図25の(B)の
テーブルに示すようにマーカエリア324を選択する
(ステップS62)。即ち、円形黒マーカ310Aを含
む真四角の範囲ではなく、端を取り除いた同図の(A)
に於ける斜線のハッチングで示したエリアをマーカエリ
ア324とする。マーカエリア324は、四角でも構わ
ないが、実際にはマーカ310の白部分310Bの回り
にはデータがあり、そのデータが空間フィルタの影響等
によって白部分310Bの内部に黒いデータ部分の情報
等が入って、概中心を計算するためのこのマーカエリア
324に入ってしまうということが考えられる。それを
できるだけ避けるために、マーカエリア324をなるべ
く小さく必要な範囲にすることが望ましく、この場合、
円形黒マーカ310Aと同じ形状でつまり丸で、円形黒
マーカ310Aより大きい丸いエリアを設定できれば良
いが、本実施の形態では円形黒マーカ310Aは直径7
ドットで構成されている小さな円であるため、同図に示
すようなマーカエリア324となる。
【0154】概中心検出部322は、このようにしてマ
ーカエリア検出部320で検出されたマーカエリア内の
マーカの黒丸の概中心を見つけるためのものである。一
般に、印刷等に於いては、インクの膨らみによりドット
が目的の大きさよりも広がってしまったり(これをドッ
トゲインと言う)、小さくなってしまう(これをドット
リダクションと言う)現象がある。また、周辺にインク
がにじんで広がったり、インクが片側に染みていくよう
な場合が想定される。概中心検出部322は、そのよう
なドットゲイン,ドットリダクション、またはインクの
染みに対応するために、円形黒マーカ310Aの画像に
於ける中心、所謂重心を求めて、それを概中心とする処
理を行う。ここでは、上記中心を1画素ピッチより小さ
い精度で求めるための処理である。
【0155】まず、画像上のこのマーカエリア324に
対して、画像メモリ214のX軸方向とY軸方向の2通
りに分けて、それぞれのX軸上の中心線とY軸上の中心
線を捜すことによって、最終的な中心つまり概中心を求
める。図25の(C)及び(D)は、同図の(A)に於
ける各画素、縦方向,横方向の各画素を累積した値を示
す図である。重心は、全体の累積値の半分のところ、つ
まり上下左右の累積値がイコールになる部分である。
【0156】まず、同図の(C)の場合に於いて、例え
ば、同図にハッチングを付して表した部分の各累積のそ
れぞれ加算の結果Sxlは全体の面積Sの1/2をまだ
満たしておらず、次のSxcの部分をそれに加算すると
1/2の面積を超えてしまうという場合には、その列S
xcに概中心を含む中心線Xが含まれていると判断でき
る。つまり、概中心のXアドレスは、左側(Xmin方
向)より各列(Xk)の累積値を累積していき、X’+
1の列を累積した時点で全体の累積値の1/2を越えた
時、X’の列とX’+1の列の間に概中心がある。X’
までの累積値に加算して全体の面積Sの1/2になるよ
うにX’+1の列を左右に分割すると、その分割線上に
は概中心を含む。
【0157】そこで、1/2の面積からX列まで累積し
た部分を除いた部分、即ち(1/2)S−Sxlと、真
ん中の列の累積値Sxcとの比が、Δx(概中心=X’
+Δx)となる。
【0158】これを、図26の(A)のフローチャート
を参照して説明する。
【0159】まず、正規化を行う(ステップS72)。
即ち、マーカエリア324の各データに対して周辺を加
算しても累積には影響がないように、白データ部分を0
とし、黒データを仮に1として、画像メモリ214上の
データを多値データの階調を持ったデータとして正規化
する。これは、空間フィルタ等によって周辺がぼけた状
態になるので、その状態を適確に認識して正確に適確に
重心検出をするためのものである。次に、各列Xk(k
=min,min+1,…,max)の累積値Skを求
めておき(ステップS74)、重心計算サブルーチンを
コールする(ステップS76)。
【0160】重心計算サブルーチンでは、同図の(B)
に示すように、全体の面積Sを求め、その1/2をSh
と、またSlを0とおき(ステップS92)、i=mi
nつまり一番左の列から設定して(ステップS94)、
Sl’=Sl+Siを計算することにより求める(ステ
ップS96)。初めはSl=0であるので、ここはSi
そのものとなり、Sl’=Sminとなる。次に、その
Sl’をShつまり全体の面積の1/2の大きさと比較
し(ステップS98)、Sl’がShを越えない時に
は、iをインクリメントし(ステップS100)、S
l’をSlに設定して(ステップS102)、上記ステ
ップS96から繰り返すことにより、次の列を累積して
いく。そして、累積結果が全体の面積の半分を超えた時
点で、S/2からSlを引いてSiで割ることによりΔ
xが求められ(ステップS104)、iつまりX’にΔ
xを足したものをCとして(ステップS106)、上位
のルーチンに戻る。
【0161】上位のルーチンでは、Cの値を概中心のX
座標とする(ステップS78)。
【0162】以下、ステップS80乃至S84で各行方
向に於いて同様の処理を行い、Y座標を求め、X,Yを
マーカの概中心とする(ステップS86)。
【0163】このような処理を実現するための構成は、
図27に示すようになる。
【0164】正規化回路326は、白データを0、黒デ
ータを1として正規化する。この正規化回路326の出
力は、累積部328で全体の面積Sを算出するよう累積
され、1/2掛け算部330にて1/2にされて、ラッ
チ回路332にラッチされる。
【0165】一方、正規化回路326の出力は、X軸方
向のブロックに関しては遅延回路334,336で遅延
され、累積部338で上記の左からの順に各列が累積さ
れ、また累積部340で各列単位での累積が行われる。
結果出力時には、中心の列Sxcの部分を出力する。
【0166】比較器342はラッチ回路332にラッチ
された1/2の面積と累積部338で累積された各列の
累積値とを比較する。ラッチ344は判定をするタイミ
ングとその前までの列の累積を記憶するためのものであ
る。Xアドレス算出部346は、比較器342により1
/2の面積を越えたと判定された時に、ラッチ回路33
2にラッチされている1/2の面積と、ラッチ344に
ラッチされているSxlと、累積部340からの累積値
Sxcと、アドレス制御部220から遅延回路348を
介して供給される上記X’に相当するアドレスとから、
最終的なマーカ概中心のXアドレスを算出する。
【0167】同様にして、遅延回路350,352、累
積部354,356、比較器358、ラッチ360、Y
アドレス算出部362を用いて、マーカ概中心のYアド
レスを算出する。なお、この場合の遅延回路350,3
52は、ラインメモリによって構成される。
【0168】ここでの遅延回路334,336,35
0,352は、S/2,Sxl,Sxc,Syl,Sy
cの各出力タイミングをXアドレス算出部346,Yア
ドレス算出部362の必要なタイミングに調整するため
の回路である。
【0169】次に、データ配列方向検出部218につい
て説明するが、説明の都合上、先にドットコードの各ブ
ロック304の詳しい配置を説明しておく。ドットコー
ドのブロック304は、図21の(B)に示したような
配置となっているが、さらに詳細には、図28の(A)
に示すようになっている。即ち、ブロックアドレス30
6は上位アドレスコード306Aと下位アドレスコード
306Bとに分けられ、エラー検出コード312も上位
アドレスCRCコード312Aと下位アドレスCRCコ
ード312Bとに分けられている。そして、マーカ31
0横に下位アドレスコード306Bが配置され、さらに
その横に上位アドレスコード306Aが下位アドレスコ
ード306Bよりも大きな大きさで配置されている。そ
の次に、上位アドレスコード306Aと同じ大きさで上
位のアドレスに対するCRCコード312Aが、さらに
その次に下位アドレスコード306Bと同じ大きさで下
位アドレスのCRCコード312Bが付加されている。
【0170】マーカ310の下方にも、下のマーカに向
けて上記の順序でブロックアドレスとエラー検出データ
が配置されている。
【0171】ここで、上位アドレスコード306Aと上
位アドレスCRCコード312Aを合わせてstep1
のコード、下位アドレスコード306Bと下位アドレス
CRCコード312Bを合わせてstep2のコードと
称するものとする。
【0172】また、下位アドレスコード306Bを分解
すると、マーカ310の右側に於いては、下位アドレス
データを示すための各ドットのデータの上下(マーカ3
10下側の場合は左右)両方にそのデータに対して反転
されるコードが記載されている。さらには、その上下の
データエリア314と区別するためのデータ余白部36
4が設けられている。なお、このデータ余白部364は
なくてもかまわない。また、反転コードは、下位アドレ
スのみでなく、上位アドレスコードにも付加される。こ
こで、データをわかりやすくするために、ドットを丸で
示したが、実際に白丸は印刷するドットの無いことを示
す。つまり、白丸を印刷することではない。以下、図面
に表されている白丸は、同様のことを示す。
【0173】なおここで、上位アドレスと下位アドレス
とは、例えば全部のアドレスが12ビットで構成されて
いたとすると、その内の初めの4ビットを上位アドレス
に当て、次の8ビットを下位アドレスに当てるというよ
うなものである。データ長的には適宜装置に合わせて変
えることができる。基本的には、全部のブロックアドレ
スに対して、初めから何番目までを上位アドレスにする
か、そこからラストまでを下位アドレスにするかといっ
たすみ分けになっている。
【0174】上記のように横と縦にアドレスコードを設
けることにより1方向のアドレスコードでアドレス検出
不可能であっても、もう一方のアドレスコードで検出で
きるという利点がある。
【0175】別のドットコードの配置について、図29
の(A)を用いて説明する。同図は、図28の(A)の
縦方向のアドレスコードを省いたものである。アドレス
コードが1方向のみになったので、データエリアの増加
と処理の高速化が図れる。アドレスコードが1方向とな
ったことで、アドレスコードが検出できなければそのブ
ロックのアドレスは不明となるが、後述するようなアド
レス補間の処理で捕えることができる。
【0176】また、図29の(A)では、横方向のマー
カ間のみにブロックアドレスコードがあるとしたが、縦
方向のみにブロックアドレスコードがあるドットコード
にしても良い。
【0177】あるいは、図28の(B)に示すように、
下位アドレスコード306Bの間に上位のアドレスコー
ド306A、下位アドレスCRCコード312Bの間に
上位アドレスCRCコード312Aが付加される配置で
あっても構わない。
【0178】以下、図28の(A)のドットコードをも
とに処理の説明を行う。図29の(A)のドットコード
に特有の処理の場合のみ、補足説明を加える。
【0179】図30及び図31は、図20の(D)のデ
ータ配列方向検出部218のブロック構成図及びその動
作を示すフローチャートである。
【0180】データ配列方向検出部218は、上記マー
カ検出部216の概中心検出部322よりマーカの概中
心のデータをもらい、隣接マーカ選定部366にて隣接
マーカの選定を行う。即ち、既に上記概中心検出部32
2の処理によって一画面上で各マーカの中心のアドレス
がマッピングされており、それに対して今処理しようと
する代表マーカつまり注目するマーカを設定し(ステッ
プS112)、その代表マーカに対してどのマーカの概
中心が一番近いかについて検出するための隣接マーカ選
定を行う(ステップS114)。
【0181】隣接マーカの選定処理は、図32の(A)
に示すように、代表マーカと隣接マーカの距離dを算出
し、d≦dmaxの範囲内の隣接マーカを指定する(ス
テップS142)。但しこの場合、dmaxは、データ
ブロック長辺の長さ+α(αは紙の伸縮等によって決定
する)である。そして、指定された隣接マーカの中から
距離dの短い順に概中心アドレスをstep1サンプル
アドレス発生回路368に送る(ステップS144)。
例えば、図32の(B)に於いては、代表マーカからは
距離D2にある概中心アドレスが一番近く、次に距離D
1とD4、そしてD3とD5の概中心アドレスという順
番になるので、まず一番近い距離D2にある概中心アド
レスを送る。そして、距離dが同じ場合は、距離算出開
始アドレスから時計回り方向にマーカを探し、現れた順
に方向検出を行う(ステップS146)。即ち、D1,
D4,D3,D5の距離に有る概中心アドレスを順にs
tep1サンプルアドレス発生回路368に送って、後
述する方向検出を行う。
【0182】即ち、step1サンプルアドレス発生回
路368は、代表マーカ及び選定された隣接マーカの概
中心を中心にstep1サンプルアドレスを発生し(ス
テップS116)、このstep1サンプルアドレス間
を結ぶ走査線を発生して(ステップS118)、走査線
上を等分割した点で画像メモリ214のデータをサンプ
ルするよう読み出しアドレスを発生する(ステップS1
20)。アドレス制御部220は、このサンプル点のア
ドレスを読み出しアドレスとして画像メモリ214に与
え、データを読出す。
【0183】なお、前記では、サンプル点のデータを近
似して出力する(画像メモリより)如く述べたが、図5
の(A)に示すように、サンプル点が画像のメモリのデ
ータ間にあると判断した時に、周囲の4画素のデータか
ら補間して求めても良い。
【0184】これにより読み出されたデータつまり上位
アドレスコードが誤り検出回路370で誤り検出された
後、上位ブロックアドレス算出及び中心算出回路372
に与えられる。上位ブロックアドレス算出及び中心算出
回路372は、誤り検出回路370での誤り検出の結
果、誤りがあれば次の隣接マーカ選定処理を行わせるた
め、また、2方向のマーカが検出された場合にはもはや
隣接マーカを検知する必要がないので隣接マーカ選定処
理を終了させるために、アドレス算出結果を隣接マーカ
選定部366に送る。
【0185】なお、図29の(A)のドットコードを使
用した場合には、1方向の上位アドレスコードを検出し
たらマーカ選定処理を終了する。
【0186】そして、このアドレス算出結果によりアド
レスエラーがあることが示される場合には(ステップS
122)、全サンプル点の走査が終了したかどうかを判
定し(ステップS124)、まだであれば上記ステップ
S118へ進み、全サンプル点走査が終了していれば未
検索隣接マーカの有無を確かめ(ステップS126)、
有れば上記ステップS114に進み、無ければ、全マー
カについて同様の処理を行う。全マーカについて処理を
終了した後に、マーカ,アドレス補間処理へと進む(ス
テップS128)。
【0187】なお、誤り検出回路370は、テレビジョ
ン学会誌Vol.44,No.11,P.1549〜
P.1555の「符号理論手解き」等に開示されている
ような巡回符号に基づいた誤り検出等の一般的なものを
使用しても良い。
【0188】一方、上記ステップS122でアドレスエ
ラーがない場合には、全サンプル点の走査が終了したか
どうかを判定し(ステップS130)、まだであれば上
記ステップS118へ進み、全サンプル点走査が終了し
ていれば上位アドレスを確定し(ステップS132)、
step1中心アドレスを算出して(ステップS13
4)、決定する(ステップS136)。
【0189】即ち、代表マーカより最至近距離のマーカ
(図32の(B)では概中心アドレスが距離D2にあ
る)より方向を検出する。検出方法は、方向検出用にデ
ータドットより大きいドットコード(step1コー
ド)に記録されるアドレスが認識できるかによってどの
方向に周辺のマーカがあるか判別する。step1コー
ドは、上位のブロックアドレスとそのCRCコードが記
録されており、コードを走査した時に誤りが無ければ認
識されたとする。
【0190】方向が検出されると、データブロックの傾
きが予測可能となる。step1コードは、方向性が有
り、代表マーカから周辺のマーカに向かって走査した時
のみブロックアドレスが正常に認識される。よって、認
識エラーが生じない場合は、常に2方向のブロックアド
レスコードが検出される。2方向のブロックアドレスコ
ードが検出されるまで処理を行う。また、2方向の位置
関係よりデータ配列が推測できる(図32の(C)参
照)。
【0191】なお、図29の(A)のドットコードの場
合は、1方向のみアドレスコードが検出される。その
際、データエリアは検出できたラインと走査方向よりデ
ータエリアを認識することができる(図29の(B)参
照)。
【0192】実際の動作に於いては、代表マーカから最
も短い距離である距離D2から方向検出を行い、アドレ
スが認識されなければ、時計回りにサーチを行うので、
次に近い距離D1にて同様の動作を繰り返す。検出は、
時計回りに行うとすると、距離D4,D3,D5と検出
は続く。2方向検出されるまで処理を行う。
【0193】なお、図29の(A)の場合は、1方向検
出されるまで処理を行う。
【0194】1方向検出できれば、他方向が予測できる
場合もある。例えば、D4,D5が順方向とし、D2の
存在がなく、D4からサーチを始めたとすると、D4に
てアドレスが確認されると、D3,D5のいずれかにア
ドレスを認識できることが予測される。
【0195】上記のような方向検出処理を、図33の
(A)を参照して、さらに詳細に説明する。
【0196】マーカ検出部216の概中心検出部322
で検出された代表マーカの概中心を、同図上方左側のド
ットA5と規定し、それから1.5ドット(これは処理
によって適宜変更可能)離れた8つのサンプル点A1〜
A4,A6〜A9をstep1サンプルアドレス発生回
路368で発生する。同様に、方向検出しようとするマ
ーカ例えば距離D2の概中心(同図上方右側のドットB
5)を中心に、サンプルアドレスを発生させる。
【0197】ここで、1.5ドット間隔にした理由を述
べる。
【0198】先程、マーカ概中心を求める処理の際、中
心との差異が1ドット以内になるごとく記述したが、そ
れはインクのにじみ等の不具合が発生しないと仮定した
場合である。インクのにじみ等を考慮し、検出範囲を±
1.5ドットとした。
【0199】アドレス制御部220は、両マーカのアド
レス間に対してある一定のラインを引く。最初はドット
A1とB1に走査線を引く。そして、上位アドレスがサ
ンプルできるような形で、サンプルクロックを設けて、
画像メモリ214のデータサンプルを行う。
【0200】図28の(A)に示したように、上位アド
レスコード306Aに対しては、その次にCRCコード
312Aが付加されているので、そのデータサンプルに
よって正しく読めた場合には、上位アドレスに対して誤
り検出回路370での誤り検出結果が問題ないという形
で検出され、正しく読めなかった場合には、誤りがある
というように判定される。
【0201】そして、以下同様に、ドットA1とB2、
A1とB3、A1とB4というように順次走査線を引い
ていき、それごとに、エラー検出があっているかどうか
チェックを行う。トータルで、代表マーカ側に9個のポ
ジションがあり、検出マーカ側に9個のポジションがあ
るので、81通りの処理を行うことになる。
【0202】81通りの処理全部についてエラーになっ
たときには、そちらの方向に方向コードがない、つまり
検出側マーカが配列以外のマーカ(誤検出されたマー
カ)であると判別する。
【0203】例えば、図33の(A)では、ドットA1
とB7について引いた走査線(点線で示す)に於ける各
サンプル点でデータをとると、同図に破線の丸で示した
サンプル点はデータより外れているので、誤検出とな
る。特に、前述したように、アドレスデータドットの上
下側に反転コードを設けているので、必ずエラーにな
る。
【0204】一方、ドットA5とB5を繋いだ場合は、
きちんとデータがとれているので、検出エラーはなく、
よってこちらの方向にコードがあるというように認識さ
れる。
【0205】なお、エラー検出を起こし易くするために
上下に反転コードを設けるものとしたが、これは必ずし
も上下に設ける必要はなく、例えばアドレスデータドッ
ト上下は白のコードを記載し、アドレスデータドットを
後半数ドット分だけ黒のデータが続くような形式とする
ことができる。このようにすると、必ず検出マーカ側の
端の方が黒のデータになり、その外側が白の余白になる
ので、データエラーが正しく検出できるようになる。ま
た、反転コードにした場合も、反転コード部全域に設け
る必要はなく、両側の一部に設けても良い(図28の
(C))。
【0206】ここで、ドットの大きさについて説明して
おく。図33の(B)に示すように、上位アドレスコー
ド306Aの各ドットの大きさをnドット、step1
コードの幅をmドットとすると、m及びnの関係は、s
tep1サンプルアドレスの内側端に於いて、中心に対
して2ドットの幅を設けて対角線を引き、上位アドレス
コード306Aをどれだけ設けるかによって決まる幅m
を長辺とし且つ上記対角線をその対角線とする長方形の
高さがnとなる。即ち、mが決まればnが必然的に決ま
る。step1サンプルアドレス内側端の間を全部この
アドレスコードとしたとしても2ドットまでしかないの
で、nドットというのは、2ドットまでの幅となる。ま
た、1ドットの横幅については決めないが、データを認
識しやすい横幅が好ましい。
【0207】なお、上記2ドットというのは、例えばド
ットA5とB5を結んだ走査線ではヒットするが、ドッ
トA6とB4を結んだ線及びA2とB8を結んだ線では
ヒットしないという範囲を得ることができるように規定
している。それよりも大きくすると、例えば、ドットA
5とB5でヒットする場合、A2とB8を引いたところ
でもヒットしてしまうということが起こり、中心として
検出されることが広がってしまう。この値も、装置に合
わせて変更可能である。
【0208】また、図33の(A)の例では、ドットA
5とB5についてヒットしているが、同じくドットA4
と例えばB4の結んだ線でもヒットしてしまったという
場合には、次の中心検出のstep2という段階で、ド
ットA4とA5の中心を起点にして、それを中心に同じ
く探索を行うといったような処理を行っていくこととな
る。
【0209】また、別の方法も考えられる。図34を用
いて説明する。ここで、A4とA5、片側もB4とB5
がヒットした場合、同図に示すサンプルアドレス(A4
1〜A45,A51〜A55,B41〜B45,B51
〜B55)を次のstep2のサンプルアドレスとして
も良い。この場合、step2に於けるサンプルアドレ
ス点が9個から10個に増すために処理数も81から1
00(走査線数)に増えてしまう。しかし、A4とA5
の中点を導き出す処理及び、予め決められたサンプル点
を使用しているために、中点を中心に9点のstep2
のサンプルアドレスを発生させる処理が無くなる。総合
的にみて、処理は軽減すると思われる。
【0210】さらに、A4とA5の間にstep2の正
確な中心があると仮定して、A42〜A44,A52〜
A54とB42〜B44,B52〜B54を結ぶ走査線
にてアドレス検出処理を行うとすると、処理数は81か
ら36(6×6)と少なくなるという考え方もできる。
【0211】上記処理にて、step1での大まかな中
心が求まる。
【0212】以上説明したように、CRCを検出するこ
とによって、そちらの方向にデータブロックがきちんと
配列されているかどうかの検出を行う。図32の(B)
に於いては、当然、距離D2にあるマーカは誤検出され
たマーカになるので、そちらの方向にデータの方向を見
ていたときには、上位アドレスのコードがないわけであ
るから、結局81通り検知したところでそちらの方向に
誤りが全部生じることになり、方向がないと判定される
ことになる。
【0213】こうしてD2がないと判定されたとき、次
に近い距離はD1とD4になるが、今注目していたマー
カに対して時計回りに回るので、次に距離D1について
処理を行う。前述したようにデータ配列的には左から右
及び上から下の向きにしか判定が可能になってこないた
め、この場合、代表マーカから距離D1のマーカに向け
た方向で処理を行うことになり、逆方向から、つまりC
RCコードから先に読み、次にアドレスコードを読むこ
とになるので、これは当然の結果、誤りと判定される。
従って、距離D1については、方向がないと判定され
る。
【0214】次に、距離D4について判定する。D4に
ついては、代表マーカから距離D4に沿って読んで行っ
た時に、アドレスコード、CRCコードという順番で読
み込まれるので、D4については方向性があるという判
断がくだされる。即ち、エラーは生じない。
【0215】次に、判定すべるきものが、等距離となる
距離D3とD5になる。それに対して、時計回りなの
で、まず距離D3から処理を行うことになる。このD3
ついても、上記のようにCRCコードが先に読み出すこ
とになるので、方向性がないと検知される。そして、最
終的には、距離D5を読んで、こちらのほうに方向があ
るというふうに判断する。
【0216】結果的に、距離D4とD5が読み込まれる
ので、図32の(C)に斜線ハッチングで示す部分に、
距離D4,D5の部分に記載されているブロックアドレ
スに対するデータが書かれていることを認識することが
できる。最終的には1つの代表マーカに対して2方向検
出されれば、そちらのブロックの方向が検出できるの
で、2方向が検出できるまで処理を行うことになる。
【0217】図29の(A)のドットコードの場合に
は、1方向のみ検出される。(図29の(B)に於いて
D5となる)1方向検出されるまで、処理を行うことに
なる。
【0218】なお、上記5つの方向の全てに対して処理
を行ってエラーとなった場合、対角線方向のマーカに対
して上記方向検出処理を行うこととなるが、この場合、
処理数の増大を防ぐために、ある範囲外のものは処理を
行わないようにし、得られなかったアドレス情報等は、
マーカ,ブロックアドレス補間処理により必要な情報を
得るようにする。
【0219】また、前述したように、ブロックアドレス
については変調をかけないようにしているが、変調をか
けた場合には、当然、ブロックアドレスコードを認識し
た後に復調という処理が必要になる。
【0220】なお、上記説明では、上位アドレスの誤り
検出を使って方向性があるかどうか判断するものとした
が、例えば、上位アドレスCRCコードの代わりに、
「11100001」のような方向性のあるパターンを
使い、パターンマッチング的に「11100001」が
検出されたときに、そちら方向に方向性があるマーカが
あるということを認識するような手法を採用することも
できる。
【0221】上記方向検出に於いて、全マーカとも時計
回りに隣接マーカを捜す必要がなく、次のブロックは、
その方向に上位アドレスコードを認識するための動作を
行うようにしても良い。その方が、処理数が軽減する。
また、上位アドレスの検出に異常が生じた場合にも、周
辺の方向検出により得られた方向にコードがあると認識
しても良い。
【0222】次に、ブロックアドレス検出,誤りの判
定,正確な中心検出部300を、図35の(A)のブロ
ック図及び図36のフローチャートを参照して説明す
る。
【0223】上記データ配列方向検出部218の上位ブ
ロックアドレス算出及び中心算出回路372は、上位ア
ドレスが検出できたときに、その上位ブロックアドレス
を次のブロックアドレス検出,誤りの判定,正確な中心
検出部300のブロックアドレス算出及び中心算出回路
374に送る。また、上位アドレス検出時の大まかな中
心が分かってくるので、この中心アドレスをstep2
サンプルアドレス発生回路376に導く(ステップS1
52)。
【0224】step2サンプルアドレス発生回路37
6は、この大まかな中心のサンプルアドレスを発生させ
る(ステップS154)。即ち、図35の(B)に示す
ように、先ほど求めた大まかな中心(方向検出の中心)
に対して、上記同様に8点、外にサンプルアドレスを置
く。そして、方向性が見つかったマーカに対して8点ま
た同じように設けて、同様に走査線を引いて(ステップ
S156)、下位のアドレスが検出できるか、検出でき
ないかといった処理を行う。この場合、サンプルアドレ
スを作るデータ間隔は、本実施の形態では0.5ドット
おきに規定しているが、装置の仕様によって適宜変更可
能である。
【0225】そして、アドレス制御部220は、発生さ
れたサンプルアドレスに基づいて画像メモリ214から
データを読み出し、このサンプル点に従ったデータを誤
り検出回路378に導き出す(ステップS158)。方
向検出時同様(図5の(A)に示すように)、サンプル
点が画像メモリのデータ間にある時には、メモリ上の1
データを代表する方式ではなく、周囲のデータから補間
して導いても良い。誤り判定でエラーになった場合には
(ステップS160)、全サンプル点の走査が終了した
かどうかを判定し(ステップS162)、まだであれば
上記ステップS156へ進み、全サンプル点走査が終了
していれば、全てのブロックについてアドレスが検出さ
れた後に、マーカ,ブロックアドレス補間処理へと進む
(ステップS164)。
【0226】一方、上記ステップS160でアドレスエ
ラーがない場合には、全サンプル点の走査が終了したか
どうかを判定し(ステップS166)、まだであれば上
記ステップS156へ進み、全サンプル点走査が終了し
ていれば下位アドレスを確定し(ステップS168)、
正確な中心(step2中心)を決定する(ステップS
170)。
【0227】即ち、誤り検出回路378で誤り検出を行
い、誤り判定でエラーになった場合には、次の処理に行
く。ブロックアドレス算出及び中心算出回路374に
は、アドレス制御部220から中心検出時スタート及び
エンドアドレス、つまりどの点とどの点を今結んでいる
かという信号が与えられており、その点での誤り判定の
可否を判断する。ブロックアドレス算出及び中心算出回
路374は、誤り検出がない場合には、導き出された下
位のアドレスを、上位ブロックアドレス算出及び中心算
出回路372から送られてきた上位のアドレスと組み合
わせて、ブロックアドレスとして、次のマーカとアドレ
スの補間部302に導き出す。同様に、中心のアドレス
も、マーカとブロックアドレスの補間部302に導き出
す。
【0228】なお、図35の(B)に於いて、0.5ド
ットに設定したのは、0.5ドットの範囲でサンプル点
を検出することによって、この処理で最終的に求まった
中心(方向検出の中心)と真の中心との差が、1/4ド
ット範囲におさまるからである。1/4ドット範囲にお
さまれば、上記処理で形成されたサンプル点をとれば、
データエリアのところのデータをきちんと再生できる。
【0229】また、step2コードのドットは、一番
最小が1ドットなので、それより小さいデータ配置はデ
ータとしての意味が成さないことになるので、1ドット
で形成している。
【0230】なお、step1コードの場合と同様に、
アドレスデータドットの上下に反転コードを設けても良
いし、終りのほうの数ドットに黒のデータを設け、回り
を余白部とするようにしても良い。また、アドレスコー
ドとデータコードを区別するためのデータ余白部364
は、データエリア314と区別する領域が、例えば黒で
重なったとしても、マーカと間違える確率が非常に少な
いので、このデータ余白部364を設けないで、反転層
から直接データエリア314に入るようにしても良い。
【0231】また、図35の(B)に示すように、結果
的に下位アドレス、上位アドレスといった形で全データ
長のほぼ1/2データ長で、さらに、同じ大きさでCR
Cコードを付加している。その理由は、このアドレス長
に関して全部にノイズがのってしまったとか、インクが
ついてしまったとか、そういった状態のバーストエラー
に対しても検出可能なように、このデータ長に設定して
ある。このデータ長の割合も、適宜変更可能である。
【0232】以上のような木探索処理、つまり大まかな
中心を求めて、さらに細かな中心を求めるような検出方
法によって、データエリア314のデータをサンプルす
るための正確な中心と、ブロックアドレスが認識された
ことになる。即ち、木探索という処理を行うことによっ
て、最初から細かいピッチでサンプルを行うよりも、大
幅に処理が軽減され、処理量と処理時間が軽減される。
また、ブロックアドレスを方向の検出並び正確な中心検
出に使うことによって、全データ量の冗長度を少なくす
ることが可能になる。
【0233】次に、図37の(A)を参照して、マーカ
とアドレスの補間部302について説明する。今、同図
に於いて、ブロックB2についてのマーカが検出されな
い、またはアドレスが検出されなかったというエラーに
対して、回りの黒のマーカ部分は検出されていたとす
る。
【0234】この場合、まずブロックB1のマーカとブ
ロックB3のマーカの求まった中心を結ぶ線を引き、ま
たブロックA2のマーカとブロックC2のマーカの求ま
った中心を結ぶ線を引いて、その交点を予測中心とす
る。そして、その予測中心点からさらにブロックC2の
マーカ及びブロックB3のマーカに向けてアドレスの検
出や処理を行うことができる。また、アドレス検出を行
わなくても、配列が分かっているので、ブロックB1の
下にブロックB2が存在する場合には、回りのアドレス
からブロックB2のアドレスは設定されるので、あえて
検出しなくても推定することができる。即ち、回りの処
理から今注目している予測できなかったブロックのアド
レスとマーカ中心を検出することができる。
【0235】マーカとブロックアドレスの補間部302
は、正常に読み込まれたアドレスデータや中心位置と補
間したアドレス、予測中心の情報を合わせてアドレス制
御部に導いている。
【0236】なお、画像メモリ214に同図に示すよう
に取り込まれ、走査方向が矢印方向である場合には、大
体左上の方を最初の代表マーカとして、それについてか
ら処理を行う。順次、縦方向について中心検出を行い、
最初の縦方向の検出を行うことで8つ(ブロックA1〜
A4のマーカ及びブロックB1〜B4のマーカ)の中心
が求まることになる。そして、次の縦列の中心検出を行
うときには、ブロックB1〜B4のマーカの中心は既に
分かっているので、それらに対して処理は行わず、それ
らの中心を対象にして、ブロックC1〜C4のマーカの
大まかな中心、step1の中心、step2の中心を
求めていく。従って、前述したように81通りの走査線
は必要なく、1度中心が求まってしまえば後段の9点に
ついてサンプルようするに処理を行えば良いので、9通
りの処理、さらに細かいので9通りの処理、すなわち1
8通りの処理で中心が求まることとなる。このように、
最初だけ処理が多いが、その後の処理は軽減するといっ
たメリットがある。
【0237】図29の(A)のドットコードの場合に
は、まず始めに、左上のA1を代表マーカとしてA1,
B1,C1と横方向に方向検出処理を行う。処理は、A
1とB1のマーカ中心が求まると、C1の中心検出処理
は、9通りの処理で良い。A1の下のブロックがA2で
あると判断するには、アドレスコードが無いために、以
下に述べるように処理を行う。
【0238】即ち、A1マーカとB1マーカの長さから
ブロックの大きさを判断し、予測したブロックの大きさ
から適当な位置にあるマーカから検出をはじめても良い
し、A1のすぐ下にあるマーカをまずは代表マーカとし
て処理を行うようにしても良い。そして、検出されたブ
ロックアドレスにて横方向のブロックアドレスが一致し
たブロックをA2とすれば良い。2段の方向検出(図で
はA1の段とA2の段)が終了すれば、縦方向(A3の
マーカを選定する処理)の処理に於いて方向が予測でき
るので、その方向にあるマーカのみ検出処理を行うよう
にすれば良い。誤検出されたマーカがある場合でも、除
いて処理を行うことが可能となる。
【0239】次に、図37の(B)のブロック構成図を
参照して、図20の(A)のアドレス制御部220につ
いて説明する。
【0240】まず、アドレス制御部220に於いては、
画像メモリ214にA/D変換部210からのデータを
書き込むときにアドレスを発生させる書き込みアドレス
発生部380によって発生されたアドレスで、画像メモ
リ214にはA/D変換部210のデータがストアされ
る。
【0241】そして、前述したように、マーカ検出部2
16、データ配列方向検出部218、ブロックアドレス
検出,誤りの判定,正確な中心検出部300、マーカと
アドレスの補間部302のそれぞれに於いてアドレスを
発生する必要があり、そのためのアドレス発生部382
〜388が構成されている。なおこの場合、マーカ検出
用アドレス発生部382、データ配列方向検出用アドレ
ス発生部384、ブロックアドレス検出,誤りの判定,
正確な中心検出用アドレス発生部386に於いては、対
応するマーカ検出部216(内部のマーカ判定部31
8、マーカエリア検出部320、概中心検出部32
2)、データ配列方向検出部218、ブロックアドレス
検出,誤りの判定,正確な中心検出部300と情報のや
りとりをしてアドレスを発生させる。また、補間処理用
アドレス発生部388は、ブロックの回りの4つのマー
カが存在するブロックにつき、各マーカの正確な中心を
画像メモリ上に対応させたアドレス(以下、マーカアド
レスとする)とデータ数よりそのブロック内を等分した
補間アドレス座標データ及びその周辺の画素データのメ
モリ読み出しアドレスを発生させる。
【0242】選択回路390は、これらアドレス発生部
382〜388をそれぞれのタイミングに於いて選択
し、レンズの収差歪み補正回路392に供給する。そし
て、レンズの収差歪み補正回路392は、レンズの収差
歪み用メモリ224からのレンズの収差の歪み情報を受
けて、選択的に供給されたアドレスを変換(補正)し、
選択回路394を介して画像メモリ214に読み出しア
ドレスとして与える。
【0243】次に、マーカ検出部216の中のマーカ判
定部318の別の実施の形態を、図38の(A)乃至
(C)を参照して、説明する。
【0244】前述の実施の形態では、ドットコードのサ
イズを決めた場合に、その1ドットが撮像部204の撮
像素子1.5画素分になるように結像光学系200によ
って結像し、マーカ判定部318に於いて、二次元的に
連続する黒画素を見付けて、マーカとして判定するよう
にしていた。これに対し、本実施の形態は、ドットサイ
ズの違うコード、例えば、ドットサイズが20μmのコ
ード、40μmのコード、80μmのコードがあった場
合に、結像光学系200での像倍率を変えずにそれぞれ
のコードを再生できるようにするものである。
【0245】即ち、各種アプリケーションに於いて、紙
質やシートの性質、インク、印刷のレベルが異なり、そ
のため各アプリケーションに応じたドットサイズのコー
ドを使うこととなる。例えば、非常に記録密度を上げる
ことが可能な場合には20μmを使い、シートの質が悪
い非常にラフなローコストなシートを使ったアプリケー
ションによっては80μmを使うという状況が考えられ
る。そのような状況に於いて、そのサイズを判断して、
このコードを正しく再生したいという目的がある。
【0246】即ち、同図の(B)に示すように円形のド
ットサイズ20μmのマーカ、ドットサイズ40μmの
マーカ、そしてドットサイズ80μmのマーカがあり、
本実施の形態の適用された再生装置は、例えば、20μ
mのコードを効率良く再生するための装置、つまり1回
の撮像でより多くの情報をデコードできる結像系の倍率
を持った装置であるとする。そして、この20μmのド
ットに対して1.5倍の像倍率で撮像される装置に於い
て、40μm、80μmの各コードも結像系を像倍率を
変えずに再生することができるようにすることが目的で
ある。ただし、同図の(B)で示したマーカの大きさ
は、各ドットサイズの7倍の直径とした。
【0247】そのため、同図の(A)に示すように、ま
ず、選択したい最大のドットサイズのコードを初期設定
とする(ステップS182)。例えば、80μm、40
μm、20μmのコードが存在し、それを全て再生した
い場合には、最大のサイズである80μmとする。これ
は、ユーザによるキー入力で設定するようにしても良い
し、80μm、40μm、20μmの3種類のものがあ
ると決めて、そのサイズにだけ対応できるという場合に
は、装置自体でその一番大きなサイズの80μmとして
設定するようにしても良い。
【0248】そして、同図の(B)中のマーカ判定式で
の判定をして仮中心を求める(ステップS184)。
【0249】即ち、各ドットサイズの7ドット分をマー
カとしてコードが作られているとすると、その時に、画
像としては、結像光学系が1.5倍の像倍率を持つた
め、20μmのコードの場合は直径が10.5ドット
分、40μmのコードの場合は21ドット分、80μm
のコードの場合は42ドット分になる。そこで、7画素
以上12画素以下、黒画素が二次元的に連続すれば20
μmのコードのマーカとして判定し、14画素以上24
画素以下のものは40μmのコードのマーカと判定し、
29画素以上47画素以下のものは80μmのコードの
マーカと判定する。
【0250】この画素の値は、次式により算出される。
【0251】r=s×d×m int(r×0.7)≦R≦int(r×1.1+1) 但し、 r :マーカの直径相当画素数(=7) s :ドットサイズ(20μm,40μm,80μ
m) m :結像系像倍率(=1.5) d :マーカの直径のドット数 R :二値画像でのマーカの直径画素数 0.7:傾き、ドットリジェクション等による縮小率 1.1:ドットゲイン等による拡大率 である。
【0252】そして、まず上記ステップS182で80
μmのコードのマーカと初期設定されているので、この
ステップS184では、上記マーカ判定式で80μmの
コードのマーカかどうかをチェックし、その大きさのマ
ーカ(80μmのドットで構成されたマーカ)があると
判定したものに関して、仮中心を求める。
【0253】次に、そのマーカの数をチェックして、そ
れが4個以上あることをチェックする(ステップS18
6)。これは、1つのブロックが4個のマーカで囲まれ
て構成されているという意味から、1つ以上のブロック
があるかどうかという判定を行っていることになる。
【0254】そして、そのマーカが同図の(C)に示す
ような隣接マーカと所定の位置関係にあるか、つまり整
列が成されているかどうかを確認する(ステップS18
8)。即ち、注目マーカAの近傍に有るマーカBと、注
目マーカAに対してそれらマーカA,Bを結ぶ方向と垂
直な方向で距離D離れた位置の近傍に有るマーカC、そ
れにマーカBを基準にマーカAからCの方向と同じ方向
で距離D離れた位置の近傍に有るマーカDを検出する。
それらが存在すれば、例えばこの場合80μmのコード
であると判定する。
【0255】また、上記ステップS186に於いて、8
0μmのコードのマーカが4個以上なかったならば、あ
るいは上記ステップS188に於いて、整列されていな
いと判断された場合には、これは80μmのコードでは
ないと判断され、1つ小さなコード、この場合40μm
に設定し直してから(ステップS190)、上記ステッ
プS184に戻って、もう1回マーカの判定を行う。
【0256】もし、一番小さなサイズの判定に於いても
判定できなかった場合には、コードでない場合か、また
はコードであっても再生不可能ということで、処理を終
える。この場合、アラームを出すなどの警告を発する処
理に進むことが好ましい。
【0257】次に、マーカ判定部318に於ける別の実
施の形態を説明する。即ち、マーカパターンと変調され
たデータを一般的な画像処理であるダイレーションによ
り判定する方法を説明する。ここで、ダイレーションの
処理は、白画素の近傍黒画素を白画素に変換する処理と
する。詳しくは、例えば注目画素の3画素周辺の画素
(注目画素を中心とした7×7画素のエリア)をチェッ
ク(白黒判定)し、1画素でも白画素があれば、その注
目画素を白画素に変換する処理を画像上全画素について
行う。
【0258】まず、画像メモリのデータに対して二値化
処理を行う。
【0259】次に、上記ダイレーション処理により、コ
ード画像のデータ部分のみを全て白画素に変換し、且つ
マーカのパターン部は当初の大きさよりダイレーション
した画素数分だけ小さくなった画像に変換される。
【0260】次に、その画像上の白画素から黒画素への
変化点の画像メモリ上アドレスとその画素からの黒画素
の連続数を計数し、その情報より各マーカ毎にその情報
を分類し、上記仮中心アドレスとマーカ存在範囲を検出
する。その後、概中心検出処理を行う。
【0261】これにより、高速にマーカの判定且つマー
カ存在範囲を検出することができる。
【0262】また、マーカに対して前述したドットゲイ
ンやドットリダクションのようにマーカ中心に対して均
等な変形が生じたコードの場合は、上記マーカ判定で求
めた仮中心アドレスをそのまま概中心とすることもでき
る。
【0263】図38の(A)のステップS184の処理
を上記処理としても良い。
【0264】前述したA/D変換部をコンパレータによ
る二値化で行う場合は、上記マーカ判定処理に於いて、
二値化処理を省くことができる。
【0265】次に、図15や図20の(D)に示す再生
装置の検出部184に適用可能な光源一体型イメージセ
ンサを説明する。図39はその構成を示す図で、例え
ば、受光セル396の横に、例えばLEDやエレクトロ
ルミネッセンス素子等の化合物半導体により発光セル3
98をオンチップで形成する。受光セル396と発光セ
ル398の間には、ウエハ上で実際にカッターを入れて
溝を作り、そこに非透過のもの、例えばメタルを埋め込
んだアイソレーション(遮光)部400が設けられてい
る。このアイソレーション部400によって、発光セル
398から出た光が直接受光セル396に入るという不
具合をなくすことが可能となる。
【0266】このような構成に於いては、発光セル39
8は、図16のタイミングチャート示すような発光セル
コントロールパルス信号に従って発光を制御される。受
光セル396は、図示しない電荷転送ゲートに電荷転送
ゲートパルス信号を印加することで、蓄積された電荷を
隣接する垂直電荷転送レジスタ402に送る。垂直電荷
転送レジスタ402は、垂直電荷転送パルスにて1ライ
ンずつ蓄積電荷を水平電荷転送レジスタ404に送る。
水平電荷転送レジスタ404は、水平転送クロック信号
により蓄積電荷を1画素ずつバッファアンプ406を介
して出力する。
【0267】次に、前述した再生装置の回路の中で、復
調回路の前段までをアナログ回路で実施し、なおかつ1
チップで構成した場合の実施の形態について、図40を
参照して説明する。本実施の形態では、撮像部として、
例えば特開昭61−4376号公報に開示されているよ
うなCMDに代表されるXYアドレス式撮像部408を
用いることによって、メモリを不要とし、そのため回路
系が少なくて済むので、1チップで構成することが可能
となる。このXYアドレス式撮像部408をアドレスス
キャンするためにXデコーダ410及びYデコーダ41
2が用意されている。
【0268】通常のXYアドレス式の撮像部では、CC
Dと違って、1ライン読出した後に、このラインをリセ
ットをかけて次のラインを読み出す、つまりあるライン
を読んでいる間に、他のラインが露光期間に入るといっ
た読み出し法をとるのが一般的である。しかし、そのよ
うな読み出し法では、撮像時間中に外光が入ってしまっ
た時に、余分なところを露光してしまうというデメリッ
トがあるので、本実施の形態では、XYアドレス式にし
ながらも、なおかつ、素子シャッタと併用して、外光が
入ってきた時つまり露光すべき時だけ露光して、それ以
外のところは露光しないという動作をさせる。
【0269】撮像素子走査アドレス発生及び素子シャッ
タ制御部414は、このようにXYアドレス式に素子シ
ャッタ的な動作を設けるための素子シャッタパルスを発
生し、全画素リセットするためのリセットパルスを発生
する。
【0270】Xデコーダ410、Yデコーダ412とい
うのは、この撮像素子走査アドレス発生及び素子シャッ
タ制御部414からのXアドレス及びYアドレスに対し
て、何れか一つの素子をオンにさせる回路である。通常
は、シフトレジスタ等で構成されるが、本実施の形態で
は、撮像素子走査アドレス発生及び素子シャッタ制御部
414からの信号によって何れか一つの素子をオンでき
るというタイプのセレクタになっている。
【0271】本実施の形態に於けるリセットパルスとい
うのは、図16のタイミングチャートの撮像素子リセッ
トパルスに相当するもので、撮像素子を露光の前段でリ
セットし、このリセット期間中、リセットパルスをハイ
にすることによって、スイッチ416を切り換え、負電
源418のほうに全ての電荷を引き込む。
【0272】素子シャッタパルスは、図16中に破線の
波形で示すように、リセットパルス終了後から露光終了
後までの間ゲートをかけられるような形で発生される。
【0273】読み出しは、通常のパルスと同じように、
各素子を順次オンしていって、信号電荷を、リセット時
選択スイッチ416を介して、電流電圧変換アンプ42
0で増幅後、マーカ検出部422に供給する。マーカ検
出部422は、前述したものと同様のものであり、マー
カ検出したデータはレジスタ424に記憶される。θ検
出部426は、レジスタ424の内容をもとに、前述し
たような方向検出部のように傾きを求める。例えば、図
20の(D)に示した回路では、θ検出部426という
のはデータ配列方向検出部218にあたり、次のデータ
間隔制御部428ならびに撮像素子走査アドレス発生及
び素子シャッタ制御部414がアドレス制御部220に
相当する。
【0274】そして、データ間隔制御部428の制御に
より係数発生部430から発生された補間のための係数
は、乗算回路432にて読み出された電荷に掛けられ、
加算回路434にて全て加算される。即ち、該加算回路
434の出力は、サンプルアンドホールド(S&H)回
路436でサンプルアンドホールドされ、スイッチ43
8を介して該加算回路434に戻される。この動作は、
方向、走査線が確定した後に、データをサンプルする
際、図5の(A)に示すようなデータ補間をするために
行う。図5の(A)に於いては、Qのデータを得るため
にD6,D7,D10,D11に係数をかけて補間して
いる。こうして補間された値がさらにS&H回路440
でサンプルアンドホールドされて、このサンプルアンド
ホールドされた値に対して、コンパレータ442及び閾
値判定回路444で二値化が行われる。
【0275】XYアドレス式撮像部408の各撮像素子
(画素)についてさらに詳細に説明する。各画素は、図
41の(A)に示すように、2個のCMD素子で構成さ
れており、素子シャッタ用パルスが第1のCMD素子4
46に入り、素子シャッタ用に蓄積されるコンデンサ4
48のところに電荷を蓄積する。その後、第2のCMD
素子450をYデコーダ412より読出し用のパルスを
駆動してラインを選択し、水平選択スイッチ452から
画素毎の電荷を読み出す。
【0276】露光時には、素子シャッタパルスにより第
1のCMD素子446を素子シャッタ動作させて、素子
シャッタ用コンデンサ448に電荷を蓄積する。こうし
て電荷を蓄積すると、遮光され、Yデコーダ412より
読み出し用パルスを加えてラインを選択し、水平選択ス
イッチ452によって第2のCMD素子450をオンさ
せて1画素ずつ読み出す。
【0277】電荷をリセットするときには、撮像素子走
査アドレス発生及び素子シャッタ制御部414から出力
されるリセットパルスにて、水平選択スイッチ454を
全てオンし、リセット時選択スイッチ416を負電源4
18側にする。CMD素子450のソースが負電圧にな
るため、素子シャッタ用コンデンサ448とCMD素子
446のゲートに蓄積された電荷が負電源に移動しリセ
ットされる。
【0278】上記動作以外に、素子シャッタ用パルスと
読み出し用パルスの電圧を同時にもう少し高い電圧を印
加してもリセットできる。
【0279】なお、通常の撮像素子の場合、暗電流とい
うのが問題になるが、本実施の形態の場合には、図16
に示す素子シャッタパルスがハイの期間だけにしか露光
しておらず、電荷をすぐ読出してしまうといったような
状態であるので、暗電流が蓄積する時間は実際には非常
に短く、よって、S/N比的には他の撮像素子の動作に
比べると有利なものである。露光は、この短い露光期間
でも十分な光量が与えられるので、信号のレベルはその
ままで、なおかつ暗電流に対するS/Nレベルというの
は少なくなってくるので、本実施の形態を応用すること
によって、後段の電流電圧変換アンプ420の出力度合
いのゲインについてはかなり大きなものを設定すること
ができまる。
【0280】本実施の形態では、以上のような素子シャ
ッタ動作を行う画素構成としたが、特開昭61−437
6号公報に開示されるような素子シャッタ動作が可能な
CMD素子を利用することも可能である。
【0281】次に、図42を参照して、上記のようなX
Yアドレス式撮像部408を利用した回路を、三次元I
C的に構築した実施の形態を説明する。なお、本実施の
形態は、オーディオ情報の再生装置の場合である。
【0282】これは、シート182の紙面に対してCM
D408とXデコーダ410、Yデコーダ412がある
撮像部層454と、その撮像部層454に対して積層さ
れて形成されたデータを検出する検出部層456と、そ
の検出部層456に対して積層されて形成された出力処
理層458でなる。出力処理層458は、復調部19
0、エラー訂正部194、伸長処理部256、データ補
間回路258、D/A変換部及び出力バッファ266等
を含み、デコードしたオーディオ情報をイヤホン等の音
声出力装置268で音として再生する。
【0283】もちろん、この出力処理層458は、前述
したように、画像情報を含めたマルチメディア情報を再
生するように構成することも可能である。
【0284】このように三次元ICにすることによっ
て、1つのチップで音の出力までの処理ができるので、
非常に回路規模が小さくなり、またコストダウンにもつ
ながる。
【0285】次に、ペン型のマルチメディア情報再生装
置の各種構成例を説明する。
【0286】例えば、ペン型情報再生装置には、ドット
コードを取り込むタイミングを指示するためのスイッチ
を設けることができる。
【0287】図41の(B)はその一例を示す図で、こ
のペン型情報再生装置は、図15或は図20の(D)に
示したような再生装置に於ける光源198,結像光学系
200,空間フィルタ202,撮像部204,プリアン
プ206,及び撮像部制御部212を含む検出部184
がその先端に設けられ、走査変換部186,二値化処理
部188,復調部190,データエラー訂正部194,
伸長処理部256,及びデータ補間回路258,等を、
画像処理部460、データ処理部462、データ出力部
464として内蔵している。そして、音声出力装置26
8としてのイヤホンを持っている。なお、この図では、
オーディオ情報の出力装置しか示していないが、画像や
文字,線画等の処理部を内蔵する場合には、それに応じ
た出力装置を接続可能なことはもちろんである(以下の
ペン型情報再生装置の説明に於いても同じ)。
【0288】そして、このペン型情報再生装置の側面に
は、タッチセンサ466が設けられている。このタッチ
センサ466としては、例えば、圧電スイッチ、マイク
ロスイッチ、圧電ゴム等が利用可能であり、スイッチの
厚さは小型のもので0.6mm以下のものが知られてい
る。撮像部制御部212としてのコントロール部は、こ
のタッチセンサ466の指による押下に応じて、前述し
たようなドットコードの取り込みを開始する。そして、
このタッチセンサ466から指が離されたところで取り
込みを終了する。即ち、このタッチセンサ466を使っ
てドットコードの取り込みの開始,終了を制御する。
【0289】なお、同図中の参照番号468は、ペン型
情報再生装置内の各部の動作電源としてのバッテリであ
る。
【0290】また、タッチセンサ466は指で押される
形式だけでなく、図43に示すように、ペン型情報再生
装置の先端部にそれを張り付けた構成としても、同様の
機能を果たすことができる。
【0291】即ち、ユーザがシート182に印刷された
ドットコードを手動走査するために、このペン型情報再
生装置をシート182の上に置くと、タッチセンサ46
6がオンするので、コントロール部212は、それを認
識してドットコードの読み取りを開始する。
【0292】この場合、走査時にペン型情報再生装置の
先端部がシート面に接して移動するので、この例に於い
ては、タッチセンサ466の先端部つまりシート面に接
する面は滑らかな樹脂等をコーティングして、手動走査
(移動)時に滑らかな動きをするように構成されるのが
好ましい。
【0293】また、ペン型情報再生装置の検出部に、正
反射を除去する機構をさらに設けても良い。
【0294】図44の(A)はその構成を示す図で、光
源(LED等の光源)198の前面つまり照射する側
に、第1の偏光フィルタ(偏光フィルタ1)470が配
置され、次に結像光学系(レンズ)200の前面に、第
2の偏光フィルタ(偏光フィルタ2)472が配置され
る。
【0295】例えば、第1の偏光フィルタ470は、同
図の(B)に示すように、偏光フィルタフィルム474
をドーナッツ状に切り抜くことで形成され、第2の偏光
フィルタ472の方は、別の偏光フィルタフィルム47
6を用いることもできるし、例えば同図の(C)に示す
ように、偏光フィルタフィルム474の第1の偏光フィ
ルタ470を切り抜いた内側の部分を利用することがで
きる。
【0296】そして、こうして形成された第1及び第2
の偏光フィルタ470,472は、第1の偏光フィルタ
470のパターン面(偏光方向)に対して、第2の偏光
フィルタ472のパターン面(偏光面)が直交する形で
配列される。
【0297】この結果、照明光源198から出たランダ
ムな光は、第1の偏光フィルタ470で偏波面が制限さ
れ、例えばP波が照射される。そして、正反射成分はそ
のまま偏波面が保存されてP波としてシート面から返っ
てくるが、第2の偏光フィルタ472は偏波面が第1の
偏光フィルタ470とは直交しているので、この正反射
成分はこの第2の偏光フィルタ472で遮断される。一
方、第1の偏光フィルタ470から出てきた光が実際の
ドットつまりシート面上にあたって紙面の輝度情報とし
て戻ってきたものについては、偏波面がランダムにな
る。従って、このように一旦紙面上に入って白黒情報、
あるいは色情報として戻ってきた信号は、P成分とS成
分の両方を持っている。そのうち、P成分については同
様に第2の偏光フィルタ472にてカットされることと
なるが、それと直交するS成分については、この第2の
偏光フィルタ472を通過して、実際にレンズ200を
介して撮像部204に結像される。即ち、正反射成分の
除去された反射光が撮像部204に導かれることとな
る。
【0298】なお、この場合、空間フィルタ202の前
面には、1/4λ板1230が配置され、一旦直線偏光
で入射されて来る像光を円偏光に変えて、空間フィルタ
202に入力される。これは、空間フィルタが通常水晶
の複屈折を利用しているため、直線偏光された光では、
その効果が得られないからである。なお、この例では、
1/4λ板1230は、空間フィルタ202の前面に配
置されているが、これに限定されるものではなく、第2
の偏光フィルタ472と空間フィルタ202との間の任
意の設置し易い場所に配置すれば良い。
【0299】このように正反射成分を除去するための構
成としては、さらに図45に示すようなものが考えられ
る。これは、第1の偏光フィルタ470を上記光源19
8近傍に配する代わりに、例えば、表面ミラーコート4
78の施された透明樹脂の光導波材480を使って、光
源198からの光を非常にシート面に近い状態のところ
まで導いてシート(ドットコード)を照明するように
し、その光導波材480の光出射部に配したものであ
る。この場合は、第1の偏光フィルタ470は、第2の
偏光フィルタ472に直交する光が透過するように配置
される。
【0300】ちなみに、ここで透明樹脂光導波材480
を使うと、光源198と外形を極力細くすることができ
るというメリットと、入射角が浅くなるので正反射成分
を減らすことができるというメリットがある。
【0301】ただし、インクの盛り上がり、シート紙面
の盛り上がり等により、まだ正反射成分が残るため、そ
れをさらに効率良く無くすすために、偏光フィルタが設
けられている。
【0302】さらに、上記第2の偏光フィルタ472の
代わりに、液晶シャッタやPLZTシャッタ等の電気光
学素子シャッタ1220を設けても良い。この電気光学
素子シャッタ1220は、図44の(D)に示すよう
に、偏光フィルタとしての偏光子1221、液晶やPL
ZT等の電気光学素子1222、及び偏光フィルタとし
ての検光子1223からなる。この場合、該シャッタ1
220の偏光子(偏光フィルタ)1221の配光方向を
上記第2の偏光フィルタ472と同じ方向になるよう
に、該シャッタ1220を配置することで、正反射除去
効果が得られる。
【0303】さらに、シャッタ機能により、IT−CC
D等のフィールド読み出し対応のイメージセンサで、フ
レーム読み出しが可能となる、或は、CMD等のXYア
ドレス方式のイメージセンサでも全画素同時露光が実現
できるというメリットがある。
【0304】次に、光源198部分を効率化し、装置の
スリム化を図った例を説明する。
【0305】図46の(A)はその構成を示す図で、上
記図45の(A)の例と同様に、表面にミラーコート4
78を有するアクリル透明樹脂光導波材480を備え
る。このアクリル透明樹脂光導波材480は、図46の
(B)に示すように、円錐台の形状に形成され、その上
部(広がっている方の端部)にはネジ部482が設けら
れて、ペン型情報再生装置の筐体484に螺合して取り
付けられるようになっている。また、このネジ部482
近傍の内側部分には、表面ミラーコート478は施され
ておらず、その部分486に、光源198が設けられて
いる。即ち、光源198は、細く切られたフレキシブル
基板488上にLEDを装着し、これをリング状に構成
したLEDアレイとして提供され、これが上記表面ミラ
ーコートの無い部分486に接着して取り付けられてい
る。そして、同図の(C)に示すように、アクリル透明
樹脂光導波材480の下部(先端部)がカッティングさ
れ、表面ミラーコート478の施されていない部分49
0が形成されている。従って、上記光源198からの光
は、上記ミラーコート無し部486より透明樹脂光導波
材480内に入り、表面ミラーコート478により反射
されて光導波材480内を通って、先端部の表面ミラー
コート無し部490より外に出て、シート上のドットコ
ードに照射される。
【0306】なお、アクリル透明樹脂光導波材480の
先端部としては、同図の(D)に示すように、真っ直ぐ
伸ばしたままとし、外側の部分にのみ表面ミラーコート
478を施すような、より製作の容易な形状としても良
い。この場合、先端を丸くして滑りやすくするとさらに
好ましい。
【0307】次に、光源一体型イメージセンサを使った
場合のペン型情報再生装置の例を説明する(図47参
照)。
【0308】即ち、本実施の形態では、先に図39を用
いて説明したような光源一体型イメージセンサ492が
用いられ、その露光面上に、結像系としてのロッドレン
ズ(例えばセルホックレンズや凸レンズ等)494とガ
ラス薄板496が配置形成される。ここで、ガラス薄板
496は、実際の接触面に対しての保護ガラスの役目を
持つと共に、照明をなるべくフラットな形にするために
ある程度の距離をもたせるという役目を持つ。
【0309】このように、光源一体型イメージセンサ4
92を用いることにより、ペン型情報再生装置の形状を
小さくすることが可能となり、また、長さ方向において
も短くすることが可能となる。
【0310】次に、カラー多重化したドットコードに対
応するためのペン型情報再生装置を説明する。
【0311】図48の(A)はその構成を示す図で、先
の図41の(B)に示したようなタッチセンサ466と
図44の(A)に示したような第1及び第2の偏光フィ
ルタ470,472を有している。さらに、本実施の形
態のペン型情報再生装置は、図48の(B)に示すよう
なそれぞれ別の色でなる複数のドットコードを合成する
ことによりカラー多重化したカラー多重ドットコードを
読むために、コントロール部212により制御されるカ
ラー液晶498をレンズ200の瞳面上に配置してい
る。
【0312】ここで、コントロール部212でのカラー
液晶498の制御法を説明するために、まず、カラー多
重ドットコードの使用例から説明する。
【0313】例えば、同図の(C)に示すように、A4
シート500上にカラー多重ドットコード502が配置
され、それに対応させて「Good Morning」
という文字が書かれており、また所定位置、例えば右下
に、インデックス504とインデックスコード506が
配置さているものを考える。そして、カラー多重ドット
コード502をこのペン型情報再生装置で再生した場合
に、日本語で「おはようございます」と発音出力させる
か、英語で「グッドモーニング」と発音させるか、又は
ドイツ語で「グーテンモルゲン」と発音させるかを選択
するため、同図の(D)に示すようにその選択肢を示す
インデックス504に対応させて配置されたインデック
スコード506をスキャンさせて認識させ、例えば日本
語という選択をした後、カラー多重ドットコード502
をスキャンすると、「おはようございます」というよう
な発声が発せられるようにするということを目的とし
て、以後の説明を行う。
【0314】まず、同図の(B)に示すように、日本語
で発音するためのドットコードを生成し、それをコード
1として、赤(R)に割り当てる。同様に、コード2と
して英語で発音させるドットコードを作成し、緑(G)
に割り当て、コード3としてドイツ語で発音されるドッ
トコードを作成し、青(B)に割り当てる。これを、各
情報の重なった部分の色は各色の加色法の色よりなる色
として、カラー多重ドットコード502をシート500
上に記録する。この場合、色の重ならない部分は黒のド
ットとして記録する。即ち、前述したようにドットコー
ドはマーカとデータドットからなるが、マーカは黒で、
データドットは加色法によって別な色に記録されるとい
うことである。このようにカラー多重ドットコード50
2で記録するということはつまり、記録密度を上げてい
ることになる。
【0315】なお、RGBの3種類の色に限らず、異な
る複数の情報をそれぞれ異なる狭帯域の波長の色に割り
当てれば良く、従って、さらに別の狭帯域の波長の色を
用いて、4種類、5種類といったより多くの情報を多重
化することが可能である。その場合のカラーインキとし
ては、従来のシアン、イエロー、マゼンタ等のインキ以
外に、色素(狭帯域波長のみの光を反射するインキ)を
混合させたものが考えられる。
【0316】また、インデックスコード506は、使用
者が認識、選択できるように文字または絵等で示したイ
ンデックス504のアンダーライン部分に配置されるも
ので、その印刷は、どの色が選択されていても読み込め
るように、黒によって印刷される。
【0317】カラー液晶498は、RGBの光透過モザ
イクフィルタを液晶の画素に合わせて貼ることにより構
成され、カラー多重ドットコード502の各色の情報を
分離するためのものである。即ち、インデックスコード
506のスキャンにより選択された情報の色に対応する
画素のみを透過状態にするよう、コントロール部212
により制御される。また、液晶はモザイク状でなくて
も、光路を面分割するように構成しても良い。その際、
各色の分割面積比を画素の感度に反比例させた方が、色
毎の感度が一様になり好ましい。即ち、Bの感度が低い
場合は面積を他の色よりも大きくすることになる。ま
た、カラー液晶は光源側に入れても良い。
【0318】次に、インデックスコード506を読んで
色を選択して所望の言語で発生させるための動作を、図
49の(A)のフローチャートを参照して説明する。
【0319】まず、コントロール部212は、初期設定
により仮に緑が選択され(ステップS202)、タッチ
センサ466が押されると(ステップS204)、色選
択に合わせてカラー液晶498の液晶透過部分を制御す
る(ステップS206)。例えば、初期状態では緑が選
択されているので、緑のフィルタが付いているドットだ
けを透過性にする。次に、コントロール部212により
光源198を制御し、画像処理部460によってドット
コードを読み込む(ステップS208)。そして、デー
タ処理部462でコードをデコードして(ステップS2
10)、全部コードが終了したか即ち全部読み終わった
かを認識し(ステップS212)、読み終わったなら
ば、それを報知するための音を発する(ステップS21
4)。次に、コントロール部212は、デコード結果に
より読み込んだのがインデックスコード506であった
のか、音情報(カラー多重ドットコード502)であっ
たのかを判定し(ステップS216)、インデックスコ
ード506であれば、そのインデックスコード506で
示される色を選択して(ステップS218)、上記ステ
ップS204に戻る。また、音情報であったならば、デ
ータ出力部464により音声出力装置268から音を再
生させる(ステップS220)。
【0320】そして、上記ステップS220での音再生
の後、さらに、音を所定の回数繰り返し発生させるか否
かの判断が行われ(ステップS222)、予めその回数
がリピートスイッチ467でプリセットされていれば、
その所定回数がリピート再生されることになる。
【0321】この繰り返し回数は、勿論1回でも良く、
適宜各種スイッチ等で設定し得るもので、この他に、イ
ンデックスコード506又はドットコード502に、予
めその回数を記録しておくことによっても可能である。
【0322】ここでのリピート再生に当っては、図15
や図20の(D)に於けるデータメモリ部234からの
読み出しを繰り返し行うことで可能となる。
【0323】なお、撮像部204には、白黒のものと、
一般的にカラーモザイクフィルタを撮像素子部に装着し
たカラー撮像素子とがある。上記の例は白黒の撮像部を
用いたものであったが、カラー撮像素子を使用して、画
像処理部460に於いて色を分離することによって色に
分けて再生することができ、そのような場合には、カラ
ー液晶498を不要とすることができる。
【0324】図49の(B)は、カラー撮像素子を使用
した場合に於ける画像処理部460の画像メモリ部の構
成を示す図である。即ち、カラー撮像素子から入ってき
た信号を色分離回路508によってそれぞれの色に分離
してメモリ510A,510B,510Cに記憶し、そ
れをマルチプレクサ(MPX)512で選択して、以降
の処理を行うようにする。
【0325】また、正反射防止の目的のための第1及び
第2の偏光フィルタ470,472の内、第2の偏光フ
ィルタ472については、カラー液晶498の偏光子部
分でも同様の偏光フィルタが使われているので、それと
兼用することが可能である。従って、カラー液晶498
の方の偏光フィルタと組合わせることで、この第2の偏
光フィルタ472は省略することができる。但しその時
は、このカラー液晶の水平面に於ける角度は、この第2
の偏光フィルタ472に相当する方向と同配列、つまり
同方向の成分をカットするように回転していなければな
らない。
【0326】また、図50の(A)に示すように、上記
カラー液晶498を取り除き、光源198として、白色
光源ではなく、同図の(B)に示すようなLED等によ
るRGBの光源を用いても、カラー多重ドットコード5
02を読み取ることができる。即ち、RGB、先ほどの
3色で分ける場合は、RGBの光源198の内、赤に相
当する上記コード1を読む時には赤に相当するLEDだ
けを点灯させ、コード2であれば緑のLEDだけ、コー
ド3であれば青のLEDだけを点灯させて、再生するよ
うにすれば良い。
【0327】また、RGBのLEDを用いる代わりに、
白色光源として各部分にカラーフィルタを付加して各色
の光源にすることも考えられる。
【0328】このように、光源198にRGB別々の色
の光源を使用し、インデックスコード506で選択され
た色の光源を点灯制御することで、図48の(A)の構
成と同様の効果を得ることができる。さらには、複数の
狭帯域の波長の光を発する光源を各々持つことで、カラ
ー液晶やその制御回路を持つ必要がなくなり、ローコス
トで小型化することができる。特に、LEDは狭帯域、
例えば、ある波長の±27nmの波長ぐらいを持ったも
のがあるので、そういったものを使えば、より狭帯域の
再生ができる。
【0329】次に、ステルス型ドットコードのペン型情
報再生装置につき説明する。
【0330】図51の(A)はステルス型のドットコー
ドとしての赤外発光塗料ドットコード514が印刷され
たタイトル付ドットデータシール516を示している。
このドットデータシール516は、例えば、印刷機ある
いはプリンタに於いて、普通のカラーなり白黒の印刷の
印字で例えばタイトルを印字し、その下のところに今度
は不可視の塗料を使ってドットコードを印刷したもので
ある。もちろん、このドットデータシール516は、ド
ットコード514が不可視つまり透明印刷となるので、
同図の(B)に示すように、可視情報のタイトルの上
に、ドットコード514を透明のインクを使って重ねて
印刷するようにしても良いものである。この印刷につい
ては、例えば、インクジェットプリンタ等であればシア
ン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4つのインクに
さらに第5のインクとして赤外発光塗料のインクを付
け、それを重ねてプリントするということにより実現で
きる。
【0331】なお、図51の(A)は、ステルス型のド
ットコードの余白にタイトルを印刷した例であるが、む
ろん、該タイトル付ドットデータシールには、可視光の
ドットコードを印刷し、その余白にタイトルを印刷して
も良い。
【0332】このようなステルス型のドットコードとし
ての赤外発光塗料ドットコード514を再生するペン型
情報再生装置としては、例えば、同図の(C)に示すよ
うに、ドットコード514が赤外発光塗料で印刷されて
いるので、光源198として赤外発光素子518を用
い、撮像部204の前に赤外帯域バンドパス光学フィル
タ520を配した構成となる。
【0333】即ち、赤外発光素子518より赤外領域の
光を赤外発光塗料ドットコード514に照射すると、赤
外領域、つまりある狭波帯域の波長で光が反射してく
る。その反射の強度を撮像部204で検出するため、赤
外帯域バンドパス光学フィルタ520を通して可視光情
報と切り分けて、反射光を導くようにしている。
【0334】なお、赤外発光塗料ドットコード514を
印刷するために用いられる塗料の発光帯域も数種類用意
できるので、例えば、バンドパス光学フィルタ520の
特性を少しずつ変えながら撮像することで、この透明印
刷もまた多重化が可能となっている。
【0335】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
オーディオ情報、映像情報、及びディジタルコードデー
タ等を含めたマルチメディア情報を、安価且つ大容量記
録でき、且つ繰り返し再生できるドットコードを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるドットコー
ド化されたオーディオ情報の記録装置のブロック構成図
である。
【図2】(A)はドットコードの記録フォーマットを示
す図であり、(B)は第1の実施の形態における再生装
置の使用状況を示す図である。
【図3】第1の実施の形態における再生装置のブロック
構成図である。
【図4】(A)及び(B)はそれぞれ手動走査の説明図
であり、(C)及び(D)はそれぞれ走査変換の説明図
である。
【図5】(A)は走査変換に伴うデータ補間を説明する
ための図であり、(B)及び(C)はそれぞれ記録媒体
の例を示す図である。
【図6】データ列調整の説明図である。
【図7】第2の実施の形態における再生装置の構成を示
す図である。
【図8】第3の実施の形態における再生装置の構成を示
す図である。
【図9】(A)及び(B)はそれぞれ携帯型ボイスレコ
ーダの外観斜視図である。
【図10】携帯型ボイスレコーダの回路構成図である。
【図11】(A)及び(B)は記録媒体への印字例を示
す図であり、(C)及び(D)は携帯型ボイスレコーダ
の別の例の外観斜視図である。
【図12】図10のボイスレコーダに於けるドットコー
ド印字処理のフローチャートである。
【図13】マルチメディア情報記録装置のブロック構成
図である。
【図14】ドットコードの概念図である。
【図15】マルチメディア情報再生装置のブロック構成
図である。
【図16】図15のマルチメディア情報再生装置に於け
る光源発光タイミングチャートである。
【図17】マルチメディア情報再生装置の他の構成例を
示す図である。
【図18】(A)は図15のマルチメディア情報再生装
置に於けるデータ列調整部を説明するための図3の再生
装置にも適用するドットコードを示す図、(B)は
(A)のドットコードのライン状マーカを示す図、
(C)走査方法を説明するための図、(D)は撮像素子
のスキャンピッチを説明するための図である。
【図19】データ列調整部の実際の構成を示す図であ
る。
【図20】(A)乃至(C)は配列方向検出用ドットを
有するマーカを示す図であり、(D)はマルチメディア
情報再生装置の更に別の構成例を示す図である。
【図21】(A)はブロックアドレスの説明図、(B)
はブロックの構成を示す図、(C)はマーカのパターン
例を示す図であり、(D)は結像系の倍率を説明するた
めの図である。
【図22】マルチメディア情報再生装置に於けるマーカ
検出部のブロック構成図である。
【図23】図22中のマーカ判定部の処理フローチャー
トである。
【図24】図22中のマーカエリア検出部の処理フロー
チャートである。
【図25】(A)はマーカエリアを示す図、(B)は検
出されたマーカエリアを記憶するテーブルの記憶フォー
マットを示す図であり、(C)及び(D)は、同図の
(A)に於ける各画素を累積した値を示す図である。
【図26】(A)は図22中の概中心検出部の処理フロ
ーチャートであり、(B)は(A)中の重心計算サブル
ーチンのフローチャートである。
【図27】概中心検出部のブロック構成図である。
【図28】(A)はドットコードのデータブロックの実
際の構成を示す図、(B)は他の構成を示す図であり、
(C)はデータ反転ドットの他の配置を説明するための
図である。
【図29】(A)はドットコードのデータブロックの実
際の構成の別の例を示す図、(B)は隣接マーカ選定を
説明するための図である。
【図30】マルチメディア情報再生装置に於けるデータ
配列方向検出部のブロック構成図である。
【図31】データ配列方向検出部の動作フローチャート
である。
【図32】(A)は図31中の隣接マーカ選定サブルー
チンのフローチャートであり、(B)及び(C)はそれ
ぞれ隣接マーカ選定を説明するための図である。
【図33】(A)は方向検出の説明図であり、(B)は
(A)中のmとnの関係を説明するための図である。
【図34】方向検出の別の方法の説明図である。
【図35】(A)及び(B)はそれぞれマルチメディア
情報再生装置に於けるブロックアドレス検出,誤りの判
定,正確な中心検出部のブロック構成図及び説明図であ
る。
【図36】ブロックアドレス検出,誤りの判定,正確な
中心検出部の動作フローチャートである。
【図37】(A)はマルチメディア情報再生装置に於け
るマーカとアドレスの補間部の動作を説明するための図
であり、(B)はマルチメディア情報再生装置に於ける
アドレス制御部のブロック構成図である。
【図38】(A)はマーカ判定部の他の処理方法を説明
するための図、(B)はマーカ判定式を説明するための
図、(C)はマーカ整列検出を説明するための図であ
る。
【図39】光源一体型イメージセンサの構成を示す図で
ある。
【図40】XYアドレス式撮像部を用いた1チップIC
のブロック構成図である。
【図41】(A)はXYアドレス式撮像部の画素の回路
構成図であり、(B)はドットコード取り込み制御用の
スイッチを持ったペン型情報再生装置の構成を示す図で
ある。
【図42】XYアドレス式撮像部を利用した三次元IC
のブロック構成図である。
【図43】ドットコード取り込み制御用のスイッチを持
ったペン型情報再生装置の別の構成を示す図である。
【図44】(A)は正反射除去対応のペン型情報再生装
置の構成を示す図、(B)は第1及び第2の偏光フィル
タの構成を説明するための図、(C)は第2の偏光フィ
ルタの別の構成例を示す図であり、(D)は電気光学素
子シャッタの構成を示す図である。
【図45】正反射除去対応のペン型情報再生装置の別の
構成を示す図である。
【図46】(A)は光源に透明樹脂光導波材を用いたペ
ン型情報再生装置の構成を示す図、(B)は光導波材と
再生装置筐体との接続部分の拡大図であり、(C)及び
(D)はそれぞれ光導波材先端部の構成を示す図であ
る。
【図47】光源一体型のイメージセンサを用いたペン型
情報再生装置の構成を示す図である。
【図48】(A)はカラー多重対応のペン型情報再生装
置の構成を示す図、(B)はカラー多重コードを説明す
るための図、(C)はカラー多重コードの使用例を説明
するための図であり、(D)はインデックスコードを示
す図である。
【図49】(A)はカラー多重対応ペン型情報再生装置
の動作フローチャートであり、(B)はカラー撮像素子
を使用した場合の画像メモリ部の構成を示す図である。
【図50】(A)はカラー多重対応のペン型情報再生装
置の別の構成を示す図であり、(B)は光源の構成を示
す図である。
【図51】(A)はステルス型のドットコードの記され
たドットデータシールを示す図、(B)はステルス型ド
ットコード対応のペン型情報再生装置の構成を示す図で
あり、(C)はステルス型のドットコードが別な態様に
記されたドットデータシールを示す図である。
【符号の説明】
36,170 ドットコード 36A,36B 手動走査用マーク 38,172,304 ブロック 38A,174,274,310 マーカ 38B 誤り訂正用符号 38C オーディオデータ 38D xアドレスデータ 38E yアドレスデータ 38F 誤り判定符号 176,272A,306 ブロックアドレス 178 アドレスのエラー検出,エラー訂正データ 180,314 データエリア 272B ブロックアドレスのエラー訂正データ 276A ラインアドレス 276B エラー検出データ 278,316 ドット 294A,296A,298A 配列方向検出用のドッ
ト 306A 上位アドレスコード 306B 下位アドレスコード 308 ダミーマーカ 310A 円形黒マーカ 310B マーカの白部分 312 エラー検出コード 312A 上位アドレスCRCコード 312B 下位アドレスCRCコード 364 データ余白部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 健 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的に読み取り可能なドットコードで
    あって、等しい大きさに設定された四角形の各ブロック
    を、その辺を互いに共有するようにしてX及びY方向の
    二次元に複数個隣接して配置してなり、 前記ブロックのそれぞれが、 データの内容に応じて二次元に配列された複数のドット
    でなるデータドットパターンと、 前記データドットパターンには有り得ないパターンから
    なり、当該ブロックの四隅の各頂点位置にその中心が位
    置するマーカと、 当該ブロックのアドレスを示すためのブロックアドレス
    パターンと、 を所定の位置関係に従って配置し、前記ブロックの一辺
    の両端に配置された一対のマーカであるマーカ対によっ
    て、前記ブロック内のデータドットパターンの各ドット
    の配列位置が二次元的に特定されるものであることを特
    徴とするドットコード。
  2. 【請求項2】 前記ブロックアドレスパターンは、前記
    マーカ対の各マーカ間領域に配置されたものであること
    を特徴とする請求項1に記載のドットコード。
  3. 【請求項3】 前記ブロックはそれぞれ、当該ドットコ
    ードを光学的に読み取るための読取手段の撮像視野より
    も小さくなるように設定されたものであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のドットコード。
  4. 【請求項4】 前記ドットコードの大きさは、前記撮像
    視野よりも大きくなるように設定されたものであること
    を特徴とする請求項3に記載のドットコード。
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