JPH10180590A - 多軸工具ホルダ - Google Patents

多軸工具ホルダ

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Publication number
JPH10180590A
JPH10180590A JP34131096A JP34131096A JPH10180590A JP H10180590 A JPH10180590 A JP H10180590A JP 34131096 A JP34131096 A JP 34131096A JP 34131096 A JP34131096 A JP 34131096A JP H10180590 A JPH10180590 A JP H10180590A
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JP
Japan
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tool
shaft
holder
oil supply
cutting oil
Prior art date
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Application number
JP34131096A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuji Nakahira
辰司 中平
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削油に含まれる切粉等による軸受部や動力
伝達機構の摩耗、欠損を回避して高品質の穴加工及び長
寿命化が得られる多軸工具ホルダを提供する。 【解決手段】 工具軸20及びホルダ主軸15をホルダ
11に回転自在に支持する工具軸受部21、ホルダ主軸
受部21及びホルダ主軸15と工具軸20とを動力伝達
可能にする動力伝達機構30をホルダ本体11、ベアリ
ング押え34、スリーブ75等により液密的に区画して
設けると共に、切削油を工具軸20内の油供給孔35b
に供給する切削油供給部70を工具軸20と同軸上でか
つ独立して押え蓋65及びスリーブ75等で液密的に区
画して設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に自動工具交換
装置付数値制御工作機(ATC付NCマシニングセン
タ)の工具駆動用スピンドルにセットして使用される多
軸工具ホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動工具交換装置付数値制御工作
機の工具駆動用スピンドルに工具ホルダを介して装着さ
れるドリルやタップ等の工具を用いた穿孔やタッピン
グ、特に深穴加工や袋穴等の穴加工においては、工具の
先端切刃部への切削油の供給が不充分であると、先端切
刀部が高温になり工具寿命の短命化を招き、かつ切粉の
排出に影響を及ぼし、これに起因して先端切刃部の損傷
や加工精度の低下を招く等の不具合がある。
【0003】この対策として工具内部に給油孔を穿設
し、ポンプ等によって圧送される切削油を工具先端から
供給する内部給油方式がある。この内部給油方式の先行
技術としては例えば特開平4−1833555号公報に
開示される工作機の給油構造がある。
【0004】この先行技術に開示される給油構造を図8
に示す断面図によって説明する。
【0005】図中符号100は工作機本体であって、フ
レーム101にベアリング102を介してスピンドル1
03が回転可能に設けられ、スピンドル103の先端に
はテーパ穴103aが形成されている。更にフレーム1
01には給油突起104が設けられ、給油路105が開
口し、給油路105の他端は切削油を圧送するためのポ
ンプ等に連結されている。
【0006】一方工具、例えば内部に供給孔131を有
するドリル130を装着する工具ホルダ110は、基端
がスピンドル103のテーパ穴103aに嵌合するテー
パ部111aを有し、かつ先端にドリル130を保持す
るホルダ主軸111と、ホルダ主軸受部となるホルダ主
軸111を一対のベアリング112、ベアリングガイド
113等を介して回転可能に支持するケース114と、
ケース114に一端が支持される受油筒115とを有し
ている。
【0007】ホルダ主軸111には一端が上記一対のベ
アリング112間に開口すると共に他端が装着されたド
リル130の供給孔131に連通する油孔116が形成
され、ケース114には一端が一対のベアリング112
間に開口してホルダ主軸111の油孔116に連通する
と共に他端が受油筒115に形成される油導入孔118
に連通する油路117が形成されている。符号119は
ホルダ主軸111とベアリングガイド113との間に介
装されるシール材であり、120はケース114に設け
られてケース114に対するホルダ主軸111の回転を
規制する回転係止機構である。
【0008】そしてスピンドル103の先端に形成され
るテーパ孔103aにホルダ主軸111のテーパ部11
1aを嵌入し、受軸筒115の先端を給油突起104に
接続することにより工作機本体100に工具ホルダ11
0がセットされ、かつ回転係止機構120によるケース
114とホルダ主軸111との間の係止が解除されてホ
ルダ主軸111の回転が許容される。
【0009】この装着状態においてスピンドル103が
回転するとホルダ主軸111が一体に回転してドリル1
30を回転駆動し、ワークに穿孔加工がなされる。一方
この過程において、ポンプ等によって圧送される切削油
は、給油路105、油導入孔118、油路117及び油
孔116を介してドリル130の給油孔131に圧送さ
れてドリル130の先端に供給され、ドリル130の先
端切刃部の冷却及び切粉の排出の促進が図られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術による
と、ドリル内に形成される給油孔からドリル先端に供給
される切削油によって先端切刃部の冷却が図れると共
に、切粉等の排出が良好になり先端切刃部の損傷が回避
される。
【0011】しかし、ケースにホルダ主軸を回転自在に
支持するホルダ主軸受部となる一対のベアリング間に圧
送される切削油を供給することから、その給油圧力によ
りシール材によるシール性が損なわれ、ホルダ主軸受部
に切削油が浸入するおそれがある。切削油は一般にフィ
ルタ等で切粉等の不純物を除去して再利用されることか
らホルダ主軸受部に切削油が浸入すると、切削油内に残
存する切粉等の微小粉によるベアリング等の摩耗、欠損
等が促進され、加工精度の低下を招き、安定した高品質
の穴加工が得難く、かつ工具ホルダの短寿命化の要因と
なる。
【0012】また特に多軸工具ホルダにあっては、工具
ホルダ内に駆動ギヤや従動ギヤ等からなる動力伝達機構
を有することから、この動力伝達機構内に切削油が浸入
すると、上記同様切削油に含まれる切粉等の微小粉によ
り動力伝達機構の摩耗、欠損等を招くおそれがある。
【0013】従って、本発明は、かかる点に鑑みなされ
たもので、その目的とするところは、切削油等の浸入に
よる軸受部及び動力伝達機構の摩耗、欠損等を回避して
高品質の穴加工及び工具ホルダの長寿命化が得られる多
軸工具ホルダを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明による多軸工具ホルダは、工具内に一端が工具先端に
開口する給油孔を有する工具を保持する複数の工具軸を
工具軸受部を介してホルダ本体に対して回転可能に支持
し、動力伝達機構を介して各工具軸を回転駆動すると共
に、上記工具の給油孔に切削油を供給する切削油供給部
を有して工具先端に切削油を供給する内部給油式の多軸
工具ホルダにおいて、工具軸受部及び動力伝達機構が工
具軸の一側で液密的に区画して設けられ、切削油供給部
が工具軸と同軸上でかつ工具軸受部及び動力伝達機構よ
り工具側に独立して液密的に区画して設けられ、切削油
を工具軸内の油供給孔を介して工具の供給孔に供給す
る、ことを特徴としている。
【0015】従って工具軸受部及び動力伝達機構が工具
軸の一側で液密的に区画して設けられる一方、切削油供
給部が工具側に独立して液密的に区画して設けられるこ
とから、切削油供給部内に供給される切削油が工具軸受
部及び動力伝達機構内に浸入することなく、切削油に含
まれる切粉等の微小粉により工具軸受部及び動力伝達機
構を構成するベアリングや駆動ギヤ、従動ギヤの摩耗及
び欠損が回避でき、加工精度が得られ安定した高品質の
穴加工が確保可能であると共に多軸工具ホルダの長寿命
化が達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明における多軸工具ホ
ルダの一実施の形態を図6に一部破断側面図を示すエン
ジン用クランクシャフトWの端部に穿設されたフライホ
イール取付ネジ穴Waをタッピングする自動工具交換装
置付数値制御工作機を例に説明する。
【0017】図1は多軸工具ホルダ10の一部破断側面
図であり、図2は図1のA部拡大図、図3は図2のB部
拡大図、図4は図1の矢視C方向からの正面図である。
【0018】図中符号1は自動工具交換装置付数値制御
工作機本体であり、フレーム2にベアリング3を介して
スピンドル4が回転可能に設けられ、スピンドル4の先
端にはテーパ穴4aが形成されている。更にフレーム2
には給油突起5が設けられて切削油供給路6が開口し、
切削油供給路6の他端は切削油を圧送するためのポンプ
(図示せず)等に連結されている。
【0019】一方多軸工具ホルダ10は略円筒状のホル
ダ本体11を有し、ホルダ本体11には、その軸線a上
に貫通する主軸収容部11a及び軸芯aと平行な軸線b
を有してホルダ本体11の先端に開口し、かつ主軸収容
部11aに連通する複数、本実施の形態では等間隔で同
芯円上に形成される4個の工具軸収容部11bが形成さ
れている。
【0020】ホルダ本体11の主軸収容部11aにはス
ペーサ13aを介して離間する一対のベアリング13及
びベアリング14等からなるホルダ主軸受部12を介し
て回転自在にホルダ主軸15が支持され、ベアリング1
3はホルダ本体11の基端にボルト止めされるリング状
のベアリング押え16によりホルダ本体11に固定され
ている。
【0021】ホルダ主軸15はフランジ部15aと、フ
ランジ部15aを介して上記ホルダ主軸受部12のベア
リング13、14に支持される主軸部15b及びスピン
ドル4のテーパ穴4aに嵌合可能なテーパ部15cを有
している。符号17は、スペーサ13aを介して離間す
る一対のベアリング13をフランジ部15aから突出形
成される段部15dとの間にスペーサ18を介して挾持
することによりホルダ主軸15の軸芯a方向の移動を規
制するロックナットである。
【0022】ホルダ本体11の各工具軸収容部11bに
は先端にコア軸35、タップホルダ45等を介して工
具、本実施の形態ではタップ90を保持する工具軸20
が工具軸受部21を介して回転自在に支持されている。
【0023】工具軸20は、基端側から先端側に移行す
るに従って順次基端部20a、従動ギヤ支持部20b、
基部20c、コア軸支持部20d、フロート軸支持部2
0fが同軸上で一体形成されると共に基端部20a、従
動ギヤ支持部20b、基部20c、コア軸支持部20d
に移行するに従って順次外径が大きく形成され、フロー
ト軸支持部20fの外周はコア軸支持部20dと外径が
同一に形成されていてコア軸支持部20d及びフロート
軸支持部20fには同軸上でコア軸35及びフロート軸
40の基部が各々嵌入するコア軸嵌入穴20e、フロー
ト軸嵌入穴20gが形成されている。
【0024】工具軸20を工具軸収容部11bに支持す
る工具軸受部21は基部20cをホルダ本体11に支持
するスペーサ22aを介在して離間する一対のベアリン
グ22及び基端部20aをホルダ本体11に支持するベ
アリング23を有し、スペーサ22aを介して離間する
一対のベアリング22はワッシャ24を介してベアリン
グ押え34によってホルダ本体11に保持され、ベアリ
ング23は基端部20aに嵌合する座金25とロックナ
ット26とにより挾持保持される。なおベアリング押え
34と工具軸20のコア軸支持部20dとの間にはオイ
ルシール34aが介装されている。
【0025】ホルダ主軸15と各工具軸20との間はホ
ルダ主軸15の主軸部15bに嵌合してキー31aによ
って係止される駆動ギヤ31及び工具軸20の従動ギヤ
支持部20bに嵌合してキー32aに係止される従動ギ
ヤ32を有する動力伝達機構30が介装され、駆動ギヤ
31と従動ギヤ32が噛合してホルダ主軸15の駆動力
が各工具軸20が伝達可能に構成される。
【0026】工具軸20のコア軸支持部20d及びフロ
ート軸支持部20fには同軸上で連続するコア軸嵌入穴
20e及びフロート軸嵌入穴20gが穿設され、コア軸
嵌入穴20eに対してフロート軸嵌入穴20gが大径に
形成されている。
【0027】コア軸嵌入穴20eにコア軸35の基部が
嵌入し、コア軸35の基端に形成されるねじ部がコア軸
嵌入穴20eに形成されるねじ部に螺合すると共に止め
ねじ36によりコア軸35が工具軸20に固設される。
コア軸35は先端部35aが大径に形成される略円筒状
であって、一端がコア軸35の先端に開口し、かつコア
軸35の軸芯に沿って穿設されて他端がコア軸35とコ
ア軸嵌入穴20gとの間に介装される一対のシール材3
7の間に開口する油供給孔35bが設けられている。
【0028】フロート軸40はタップホルダ45が嵌入
する先端部40a及びコア軸35とフロート軸嵌入穴2
0gの間に嵌合する基端部40bを有する略円筒状であ
って、基端部40bの内周には小径に形成されてコア軸
35に摺接する摺動部40cを有し、摺動部40cとコ
ア軸35との間にはシール材41が介装されると共にフ
ロート軸嵌入穴20gの底部との摺動部40cの端部と
の間及びコア軸35の先端部35aと摺動部40cの端
部との間には各々スプリング42が弾装されている。更
に基端部40bの外周には軸芯b方向に沿って延びる長
形の凹部40eが形成されると共に工具軸20のフロー
ト軸支持部20fに凹部40eと対向して軸芯b方向に
沿って延びる長孔20iが形成され、凹部40e及び長
孔20iにはボール43が嵌入され、ボール43の移動
許容範囲においてフロート軸40が軸線b方向への移動
が許容されると共に、ボール43を介して工具軸20の
回転力をフロート軸40に伝達構成される。
【0029】フロート軸40の先端部40aにタップホ
ルダ45を介してタップ90が設けられる。タップ90
は例えば図6に側面図を示すように、シャンク91の基
端に四角部92を有し、シャンク91の先端には溝93
を有する切刃94を有すると共に基端から先端に至る給
油孔95が貫通して穿設されている。
【0030】タップホルダ45は、フロート軸40の先
端40aに嵌合して止めねじ48によって固定される筒
状のタップホルダ本体46と、タップホルダ本体46の
先端に嵌入してタップ90を保持する工具保持部47を
有し、タップホルダ46の内周にはタップ90の四角部
92が嵌合する係合部46aを有し、タップホルダ本体
46の外周とフロート軸40との間にはシール材49が
配置されている。
【0031】工具保持部47はタップ90のシャンク9
1が嵌入する工具挿入孔47aを有する略円筒状であっ
て、ボール50を介して工具挿入孔47aに挿入された
タップ90のシャンク91を保持すると共に、工具保持
部47とタップホルダ本体46の係合部46aの間に弾
装されるスプリング51により先端方向へ常時付勢され
ている。
【0032】次に切削油をタップ90の給油孔95へ供
給する切削油供給構造について説明する。
【0033】ホルダ本体11には、基端が受油筒取付部
材61によって支持される受油筒62が軸線aに対して
略平行に配設され、受油筒62には一端が受油筒62の
先端に開口する第1給油路63aが形成され、第1給油
路63aは受油筒取付部材61に穿設された第2給油路
63bを介してホルダ本体11に形成される第3給油路
63cの一端に接続されている。
【0034】第3給油路63cの他端はベアリング押え
34に形成された第4給油路63dを介して押え蓋65
に形成される第5給油路63eの一端に接続されてい
る。
【0035】押え蓋65には上記工具軸20が貫通する
4個の工具軸貫通孔65aを有し、かつ切削油供給部7
0が形成されている。切削油供給部70は工具軸貫通孔
65aと同軸上に押え蓋65に形成されてベアリング押
え34側に開口するスリーブ装着孔71を有し、スリー
ブ装着穴71の周壁に沿って環状の油路溝72が形成さ
れ、各油路溝72は図4に示すように互いに連通し、か
つ第5給油路63eに接続されている。
【0036】スリーブ装着孔71と工具軸20のコア軸
支持部20dとの間には一対のオイルシール73及びス
ペーサ74を介してスリーブ75が介装されている。
【0037】スリーブ75は、図3に一部断面を、図5
に斜視図を示すように略円筒状であって、外周に上記油
路溝72と対応する環状の油路溝76を有し、これら油
路溝72及び76により第1環状油路77を形成してい
る。一方スリーブ75の内周には油路溝76と対応して
環状の油路溝78を有し、この油路溝78と工具軸20
のコア軸支持部20dの外周に設けられた環状の油路溝
79により第2環状油路80を形成し、第1環状油路7
7と第2環状油路80はスリーブ75に形成される油路
溝76と78との間を互いに連通する複数の連通孔81
により連結されている。
【0038】更に工具軸20のコア軸嵌入穴20eの内
周には油路溝79と対応して環状の油路溝82が形成さ
れ、コア軸35の外周と協働して第3環状油路83を形
成し、第3環状油路83に上記コア軸35に穿設された
油供給孔35bが開口している。そして油路溝79と8
2は連通孔81により互いに連通している。
【0039】なお符号84はスリーブ装着孔71の内周
とスリーブ75の外周との間をシールするシール材であ
り、スリーブ75及びシール材84等によりホルダ本体
11内に配置される工具支持部21及び動力伝達機構3
0側と切削油供給部70側を互いに液密的に区画され、
これらスリーブ75及びシール材84等は仕切手段とし
て機能する。押え蓋65は取付ボルト65aによりベア
リング押え34を介在してホルダ本体11に取り付けら
れる。
【0040】更に受油筒62には回転係止部材85の基
部が摺動可能に嵌合し、受油筒取付部材61と回転係止
部材85との間に弾設されるスプリング86により回転
係止部材85が常時受油筒62の先端方向へ付勢されて
設けられている。
【0041】回転係止部材85の先端85aはベアリン
グ押え16の外周に形成された溝87aとホルダ主軸1
5のフランジ部15aの外周に形成された溝87bに嵌
入可能に形成され回転係止部材85をスプリング86に
抗して押し込むことによりフランジ部15aに形成した
溝87bから離脱してベアリング押え16に形成した溝
87aにのみ係合してホルダ主軸15の回転が許容され
る一方、回転係止部材85の押し込みを解除することに
より回転係止部材85はスプリング86により付勢され
て図2に二点鎖線85′で示すようベアリング押え16
に形成された溝87aとフランジ部15aに形成された
溝87bに係合してホルダ主軸15の回転が阻止され
る。
【0042】なお図中符号88は、各部材間に配設され
て各給油路間の接続部から切削油の漏出を防止する0リ
ングである。
【0043】次にこのように構成される多軸工具ホルダ
10の使用方法について説明する。
【0044】上記構成の多軸工具ホルダ10は、マガジ
ン内に収容されいてる状態では図2に回転係止部材85
を二点鎖線85′で示すように、その先端85aはベア
リング押え16に形成された溝87aとホルダ主軸15
のフランジ部15aに形成された溝87bとの間に掛け
渡された状態に維持され、ホルダ主軸15の回転が阻止
されている。
【0045】多軸工具ホルダ10を工作機本体1にセッ
トするには、ホルダ主軸15のテーパ部15cをスピン
ドル4のテーパ穴4a及び受油筒62を給油突起5に各
々対向させてテーパ穴4aにホルダ主軸15のテーパ部
15cを嵌入させてスピンドル4とホルダ主軸15を連
結する。
【0046】この連結に従って受油筒62は給油突起5
に嵌合して切削油供給路と第1給油路63aが連通され
ると共に、給油突起5の先端により回転係止部材85が
スプリング86の付勢力に抗して押動され、回転係止部
材85の先端85aがフランジ部15に形成された溝8
7bから外れ、ホルダ本体11に対してホルダ主軸15
の回動が許容される。
【0047】そしてスピンドル4が回転すると、ホルダ
主軸15が回転し、ホルダ主軸15の主軸部15bに嵌
合係止された駆動ギヤ31及び工具軸20の従動ギヤ支
持部20bに嵌合係止された従動ギヤ32等からなる動
力伝達機構30を介して各工具軸20が回転駆動され、
ボール43等を介して各工具軸20に動力伝達可能に連
結されたフロート軸40、タップホルダ45等を介して
各タップ90が回転する。
【0048】一方ポンプ等で圧送される切削油は給油突
起5に開口する切削油供給路6から受油筒62の第1給
油路63a、受油筒取付部材61の第2給油路63b、
ホルダ本体11の第3給油路63c、ベアリング押え3
4の第4給油路63d、押え蓋65に形成される第5給
油路63eを経由して押え蓋65内の切削油供給部70
に供給される。
【0049】第5給油路63eから切削油供給部70へ
の切削油は、先ず、各スリーブ装着孔71に形成されて
互いに連結される油路溝72と、各スリーブ75の外周
に形成される油路76によって形成される各第1環状油
路77に導入され。スリーブ5に開口する連通孔81か
らスリーブ75の内周に設けられた油路溝78と工具軸
20のコア軸支持部20dに設けられた油路溝79によ
って形成される各第2環状油路80に供給される。
【0050】各第2環状油路80に供給された切削油は
回転駆動される工具20のコア軸支持部20dに開口す
る連通孔81から第3環状油路83に導入され、第3環
状油路83からコア軸35に穿設された油供給孔35
b、中空のフロート軸40内及びタップホルダ本体46
内に誘導されてタップ90の給油孔95に圧送され、更
に被切削部であるタップ90の先端に供給される。
【0051】そしてフレーム2を前進せしめることによ
り図6に示すクランクシャフトWの端面に穿設された各
フライホイール取付ネジ穴Waに各々のタップ90の先
端を押接しつつフレーム2を更に前進することにより各
フライホイール取付ネジ穴Waにタッピングを施す。タ
ッピングにおいて、タップ90内に形成される給油孔9
1からタップ先端に供給される切削油により切刃9、特
に先端切刃部の冷却が得られ、かつ切粉等の排出が良好
になり先端切刃部の損傷が回避され、かつ安定した加工
精度が得られる。なおフレーム2を前進させて各タップ
90によるフライホイール取付ネジ穴Waの食い付くタ
イミングの差はフロート軸40の軸線b方向の移動によ
り許容される。
【0052】またタッピング終了後は、スピンドル4に
よりタップ90を逆回転しつつ後退することにより各タ
ップ90はタッピングされた各フライホイール取付ネジ
穴Waから抜け出す。
【0053】以上説明した各実施の形態によると、工具
軸20及びホルダ主軸15をホルダ11に回転自在に支
持する工具受軸部21、ホルダ主軸受部12及び、ホル
ダ主軸15と工具軸20を動力伝達可能にする動力伝達
機構30がホルダ本体11、ベアリング押え34、スリ
ーブ75、ベアリング押え16等により液密的に区画さ
れて設けられる一方、切削油供給部70が工具軸20と
同軸上でかつ独立して押え蓋65及びスリーブ75等で
液密的に区画されて設けられ、工具軸受部21、ホルダ
主軸受部12及び動力伝達機構30から離れて設けられ
る経由路63a、63b‥‥63eを介して切削油供給
部70に切削油が供給されることから切削油が工具軸受
部21、ホルダ主軸受部12及び動力伝達機構30に影
響を及ぼすことが回避され、切削油に含まれる切粉等の
微小粉に起因する工具軸受部21のベアリング22、ホ
ルダ主軸受部12のベアリング13、14及び動力伝達
機構30の駆動ギヤ31、従動ギヤ32の摩耗、欠損が
回避されて加工精度が確保され、安定した高品質の穴加
工が確保でき、かつ多軸工具ホルダ10の長寿命化が達
成される。
【0054】上記実施の形態では工具としてタップを用
いてタッピングする場合を例に説明したが、内部に給油
孔を有するドリルを用いて穿孔を行うことも可能であ
り、また工具軸は4個に限定されることなく、被加工物
に応じて他の複数個に変更することも可能であり、上記
実施の形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明した多軸工具ホルダによると、
工具軸受部及び動力伝達機構が工具軸の一側で液密的に
区画して設けられる一方、工具軸内の油供給孔を介して
工具内の給油孔に切削油を供給する切削油供給部が工具
軸と同軸上で工具側に独立して液密的に設けることか
ら、切削油供給部に供給される切削油が工具軸受部及び
動力伝達機構内に浸入することが回避され、切削油に含
まれる切粉等の微小粒による工具軸受部及び動力伝達機
構の摩耗及び欠損が阻止されて加工精度が得られ、安定
した高品質の穴加工が確保でき、かつ多軸工具ホルダの
長寿命化が達成できる等多軸工具ホルダを用いる穴加工
に貢献するところ大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多軸工具ホルダの一実施の形態を
示す一部破断側面図である。
【図2】図1のA部拡大図である。
【図3】図2のB部拡大図である。
【図4】図1の矢視C方向からの正面図である。
【図5】本実施の形態に用いられるスリーブを説明する
斜視図である。
【図6】タップを説明する側面図である。
【図7】クランクシャフトを説明する一部破断側面図で
ある。
【図8】従来のタップホルダを説明する一部破断側面図
である。
【符号の説明】
10 多軸工具ホルダ 11 ホルダ本体 11a 主軸収容部 11b 工具軸収容部 12 ホルダ主軸受部 13 ベアリング 15 ホルダ主軸 20 工具軸 21 工具軸受部 22 ベアリング 30 動力伝達機構 31 駆動ギヤ 32 従動ギヤ 35b 油供給孔 65 押え蓋 70 切削油供給部 71 スリーブ装着孔 75 スリーブ 80 第2環状油路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具内に一端が工具先端に開口する給油
    孔を有する工具を保持する複数の工具軸を工具軸受部を
    介してホルダ本体に対して回転可能に支持し、動力伝達
    機構を介して各工具軸を回転駆動すると共に、上記工具
    の給油孔に切削油を供給する切削油供給部を有して工具
    先端に切削油を供給する内部給油式の多軸工具ホルダに
    おいて、 工具軸受部及び動力伝達機構が工具軸の一側で液密的に
    区画して設けられ、切削油供給部が工具軸と同軸上でか
    つ工具軸受部及び動力伝達機構より工具側に独立して液
    密的に区画して設けられ、切削油を工具軸内の油供給孔
    を介して工具の供給孔に供給することを特徴とする多軸
    工具ホルダ。
  2. 【請求項2】 工具内に一端が工具先端に開口する給油
    孔を有する工具を保持する複数の工具軸を工具軸受部を
    介してホルダ本体に対して回転可能に支持し、動力伝達
    機構を介して各工具軸を回転駆動すると共に、上記工具
    の給油孔に切削油を供給する切削油供給部を有して工具
    先端に切削油を供給する内部給油式の多軸工具ホルダに
    おいて、 主軸収容部と複数の工具軸収容部を具備するホルダ本体
    と、主軸収容部内にホルダ主軸受部を介して回転自在に
    支持されるホルダ主軸と、各工具軸収容部内に各々工具
    軸受部を介して一側が回転自在に支持され先端に設けら
    れた工具の給油孔に連通する油供給孔を内部に有する工
    具軸と、ホルダ本体内でホルダ主軸と各工具軸とを動力
    伝達可能に連結する動力伝達機構と、工具軸と同軸上で
    かつ工具軸受部より工具側の押え蓋内に配設されて切削
    油を工具軸内の油供給孔に供給する切削油供給部と、工
    具軸受部及び動力伝達機構側と切削油供給部側とを液密
    的に区画する仕切手段と、を有することを特徴とする多
    軸工具ホルダ。
  3. 【請求項3】 切削油供給部が、押え蓋内に各工具軸と
    同軸上で形成されるスリーブ装着孔と、スリーブ装着孔
    と工具軸との間に介装されて工具軸と協働して工具軸内
    の油供給孔と連通する環状油路を形成するスリーブとを
    有し、スリーブが工具軸受部及び動力伝達機構側と切削
    油供給部側とを液密的に区画する仕切手段であることを
    特徴とする請求項2に記載の多軸工具ホルダ。
  4. 【請求項4】 工具受部及びホルダ主軸受部が、ベアリ
    ングであり、動力伝達機構が、ホルダ主軸に設けられた
    駆動ギヤ及び工具軸に設けられて駆動ギヤと噛合する従
    動ギヤであることを特徴とする請求項2または3に記載
    の多軸工具ホルダ。
  5. 【請求項5】 ホルダ本体と押え蓋との間にベアリング
    押えが介装され、ホルダ本体、ベアリング押え及び押え
    蓋に各々順次接続する供給路を具備し、これら供給路を
    介して切削油供給部に切削油が供給されることを特徴と
    する多軸工具ホルダ。
JP34131096A 1996-12-20 1996-12-20 多軸工具ホルダ Pending JPH10180590A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008149453A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Gleason Cutting Tools Corp 機械スピンドル
CN109940199A (zh) * 2019-04-15 2019-06-28 德州德隆(集团)机床有限责任公司 一种多轴数控深孔钻床及其加工径向孔的方法

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