JPH10152475A - 放射性アミノアクリジン誘導体 - Google Patents

放射性アミノアクリジン誘導体

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JPH10152475A
JPH10152475A JP9099305A JP9930597A JPH10152475A JP H10152475 A JPH10152475 A JP H10152475A JP 9099305 A JP9099305 A JP 9099305A JP 9930597 A JP9930597 A JP 9930597A JP H10152475 A JPH10152475 A JP H10152475A
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JP
Japan
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radioactive
group
compound
acetylcholinesterase
formula
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Pending
Application number
JP9099305A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kanamaru
博 金丸
Kazuhiko Nishioka
和彦 西岡
Masashi Yabuki
昌司 矢吹
Iwao Nakatsuka
巌 中塚
Hideo Saji
英郎 佐治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脳内のアセチルコリンエステラーゼ存在量を非
侵襲的に測定する技術を提供すること。 【解決手段】一般式 化1 【化1】 (式中、X*は放射性ハロゲン原子を表し、R1及びR2
は同一または相異なり水素原子、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、低級アルキルチオ基、ジ低級アルキルア
ミノ基又はニトロ基を表し、nは0又は1を表す。)で
示される放射性アミノアクリジン誘導体またはその医薬
上許容しうる酸付加塩、その用途および放射性アミノア
クリジン誘導体の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性アミノアク
リジン誘導体またはその医薬上許容しうる酸付加塩、そ
の用途および放射性アミノアクリジン誘導体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、脳内アセチルコリンの減少が、老
年性痴呆やアルツハイマー病の一因であることが判明
し、脳内のアセチルコリン存在量が前記病態の進行状
況、即ち、病状の有力な指標となるものと期待されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】脳内のアセチルコリン
存在量はコリンアセチルトランスフェラーゼとアセチル
コリンエステラーゼの2種の酵素により左右される。ア
ルツハイマー病等のアセチルコリン量が減少する疾病の
場合、両者酵素の活性が低下していることが、臨床知見
として知られるようになった(J.Neurochem.,64,740-76
0(1995)等)。従って、脳内のアセチルコリンエステラ
ーゼの活性又は存在量を非侵襲的に測定できれば、例え
ば、老年性痴呆やアルツハイマー病等のような脳内アセ
チルコリン量の低下が原因で発症する病態の診断が容易
に可能となるが、該酵素の活性又は存在量の実用的な非
侵襲的な測定法は見出されていない。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、ある種の
アミノアクリジン誘導体の特定の部位に放射性ハロゲン
原子を導入した放射性アミノアクリジン誘導体がアセチ
ルコリンエステラ−ゼに対して高い親和性を有すること
を見出すと共に、該性質に基づき、該放射性アミノアク
リジン誘導体とアセチルコリンエステラ−ゼとの結合体
の量を測定することにより脳内アセチルコリンエステラ
−ゼの存在量の非侵襲的な測定が可能となることを見出
し、本発明に至った。
【0005】即ち、本発明は、 1) 一般式 化3
【0006】
【化3】
【0007】(式中、X*は放射性ハロゲン原子を表
し、R1及びR2は同一または相異なり水素原子、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、ジ
低級アルキルアミノ基又はニトロ基を表し、nは0又は
1を表す。尚、5〜8はそれぞれの位置が、本発明にお
けるアクリジン環の5−位、6−位、7−位、8−位で
あることを意味する。)で示される放射性アミノアクリ
ジン誘導体及びその医薬上許容しうる酸付加塩(以下、
本発明放射性化合物と記す。)、 2)アセチルコリンエステラーゼ含有検体に本発明放射
性化合物を作用させた後、該放射性アミノアクリジン誘
導体とアセチルコリンエステラーゼとの結合体の量を放
射活性に基づき測定し、該測定値から前記検体中に含ま
れるアセチルコリンエステラーゼ量を算出することを特
徴とするアセチルコリンエステラーゼ存在量の測定方
法、および 3)一般式 化4
【化4】
【0008】(式中、Yはハロゲン原子またはトリ低級
アルキルスズ基を表し、R1、R2及びnは前記と同じ意
味を表す。)で示されるアミノアクリジン誘導体と放射
性ハロゲン化金属化合物とを反応させる一般式 化3で
示される放射性アミノアクリジン誘導体の製造方法。を
提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明放射性化合物は、アセチル
コリンエステラ−ゼに対して高い親和性を有することか
ら、アセチルコリンエステラ−ゼへの結合量を指標とし
て脳内のアセチルコリンエステラーゼの存在量を知るこ
とにより、例えば、老年性痴呆やアルツハイマー病等の
ような脳内アセチルコリン量の低下が原因で発症する病
態の診断が容易に可能となる。本発明放射性化合物を患
者に静脈注射した後、経時的にシンチグラムをとるか、
もしくはプローブ法で放射能を測定するか、またはPE
TあるいはSPECTカメラを用いて断層像を得て、脳
内の皮質や視床などの特定部位への該化合物の取り込み
を測定することにより、病巣の範囲および疾患の程度を
簡便且つ的確に診断することが可能になる。
【0010】本発明において、X*で表される放射性ハ
ロゲン原子としては、放射性ヨウ素原子、放射性臭素原
子、放射性塩素原子又は放射性フッ素原子があげられ、
具体的には、I−123、I−124、I−125、I
−126、I−128、I−130、I−131、もし
くはI−132、またはBr−75、Br−76、Br
−77、Br−80、もしくはBr−82、またはCl
−38、またはF−18等があげられ、好ましくはI−
123があげられる。
【0011】R1およびR2で表される低級アルキル基と
しては、C1〜C6アルキル基があげられ、具体的に
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、n−ペンチル基又はn−ヘキシル
基等があげられ、R1およびR2で表される低級アルコキ
シ基としては、C1〜C6アルコキシ基があげられ、具
体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、n−ペンチル
オキシ基又はn−ヘキシルオキシ基等があげられ、R1
およびR2で表される低級アルキルチオ基としては、C
1〜C3アルキルチオ基があげられ、具体的には、メチ
ルチオ基、エチルチオ基又はn−プロピルチオ基等があ
げられ、R1およびR2で表されるジ低級アルキルアミノ
基としては、二つのアルキル基の炭素原子数の合計がC
2〜C6のジアルキルアミノ基があげられ、具体的に
は、ジメチルアミノ基、N,N−メチルエチルアミノ
基、ジエチルアミノ基又はN,N−メチルペンチルアミ
ノ基等があげられる。Yで表されるハロゲン原子として
は、ヨウ素原子、臭素原子、塩素原子又はフッ素原子が
あげられ、好ましくはヨウ素原子又は臭素原子をあげら
れ、トリ低級アルキルスズ基としては、例えば、トリメ
チルスズ基、トリエチルスズ基、トリブチルスズ基等が
あげられる。医薬上許容しうる酸付加塩としては、一般
式 化3で示される放射性アミノアクリジン誘導体のク
エン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩等の有
機酸塩及び塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩等の
鉱酸塩があげられる。
【0012】一般式 化3で示される放射性アミノアク
リジン誘導体は、一般式 化4で示されるアミノアクリ
ジン誘導体と放射性ハロゲン化金属化合物とを反応させ
ることにより製造される。該反応は、不活性溶媒中で行
うのが好ましい。
【0013】該反応において、放射性ハロゲン化金属化
合物とは、放射性ハロゲン陰イオンの金属塩を意味し、
溶液状態で放射性ハロゲン陰イオンを与えるものであれ
ばよい。該放射性ハロゲン化金属化合物を構成する放射
性ハロゲンとしては、放射性ヨウ素、放射性臭素、放射
性塩素又は放射性フッ素があげられ、具体的には、I−
123、I−124、I−125、I−126、I−1
28、I−130、I−131、もしくはI−132、
またはBr−75、Br−76、Br−77、Br−8
0、もしくはBr−82、またはCl−38、またはF
−18等があげられ、好ましくはI−123があげら
れ、該放射性ハロゲン化金属化合物を構成する金属とし
ては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金
属類があげられる。また、該放射性ハロゲン化金属化合
物としては、放射性ヨウ化ナトリウム、放射性ヨウ化カ
リウム、放射性ヨウ化リチウム等のアルカリ金属塩があ
げられる。
【0014】溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、アセトニトリル、エチレングリコ
ール、エチレングリコール等のエーテル類、ヘキサメチ
ルホスホラストリアミド、または水等があげられる。反
応温度は、通常、50℃〜180℃の範囲である。原料
のモル比は任意に設定できるが、放射性ハロゲン化金属
化合物に対して過剰量の一般式 化4で示されるアミノ
アクリジン誘導体を用いることが放射化学的に好まし
い。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通
常の後処理操作を行い、必要ならば、TLCまたはHP
LC等のクロマトグラフィー、再結晶等の通常の精製操
作を行うことにより目的の放射性アミノアクリジン誘導
体を得ることができる。
【0015】一般式 化3で示される放射性アミノアク
リジン誘導体の酸付加塩は、該放射性アミノアクリジン
誘導体に溶媒中、当量の酸を加えたのち、反応液を濃縮
することにより製造される。酸としては、クエン酸、フ
マル酸、マレイン酸、酒石酸等の有機酸及び塩酸、臭化
水素酸、硝酸、硫酸等の鉱酸があげられる。また、当該
塩は通常の手段で遊離の態様とすることができる。
【0016】一般式 化4で示されるアミノアクリジン
誘導体のうち、Yがハロゲンである化合物は、市販の化
合物から、例えば、J.Med.Chem.,33,434-444(1990)、J.
Med.Chem.,24,742-748(1981)、Org.Synthesis,Vol.I,32
7(1941)、J.Org.Chem.,21,170(1955)、Chem.Ber.100,36
14-3626(1967)等に記載の方法またはそれに準じた方法
により製造することができる[化5(n=0の場合)お
よび化6(n=1の場合)参照]。
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】 また、一般式 化4で示されるアミノアクリジン誘導体
のうち、Yがトリ低級アルキルスズ基である化合物は、
上記のYがハロゲンである化合物から、例えば、J.Orga
nometal.Chem.,215,49-58(1981)、J.Nuc.Med.,30,216-2
26(1989)、J.Med.Chem.,34,3144-3146(1991)等に記載の
方法またはそれに準じた方法により製造することができ
【0019】次に、本発明放射性化合物を以下に例示す
るが、本発明はこれらの例示に限定されるものではな
い。まず、一般式 化3で示される放射性アミノアクリ
ジン誘導体の例を表1〜表24に示す。(表中のR1
よびR2の置換位置は、アミノアクリジン環の8位、7
位、6位、5位の4ヶ所うち、X*で置換されていない
残りの3ヶ所のいずれであってもよく、X*は放射性ヨ
ウ素原子、放射性臭素原子、放射性塩素原子又は放射性
フッ素原子を表わす。)。
【0020】一般式 化7
【化7】 で示される化合物。
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】一般式 化8
【化8】 で示される化合物
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】一般式 化9 で示される化合物。
【表13】
【表14】
【0033】
【表15】
【0034】
【表16】
【0035】
【表17】
【0036】
【表18】
【0037】一般式 化10 で示される化合物。
【表19】
【0038】
【表20】
【0039】
【表21】
【0040】
【表22】
【0041】
【表23】
【0042】
【表24】
【0043】一般式 化3で示される放射性アミノアク
リジン誘導体の医薬上許容しうる酸付加塩として、表1
〜表24に記載の放射性アミノアクリジン誘導体のクエ
ン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、塩酸
塩、臭化水素酸塩、硝酸塩又は硫酸塩が例示される。
【0044】
【実施例】以下に製造例および試験例をにより、本発明
をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に
限定されるものではない。まず、本発明化合物の製造例
を示す。
【0045】製造例1 (2,4−メタノ−8−ヨード
−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジ
ンの製造) 窒素雰囲気下、2−アミノ−6−ヨードベンゾニトリル
(1.2g)及び無水塩化亜鉛(1.7g)を含むニト
ロベンゼン溶液15mlを110℃に加温し、これに
2,4−メタノ−1−シクロヘキサノン(0.66g)
を含むニトロベンゼン溶液2.5mlを添加してよく撹
拌した。放冷後、氷冷下で10%アンモニア水10ml
を滴下した後、酢酸エチル20mlで抽出した。抽出液
に2Nの希塩酸20mlを注入し、析出した結晶を濾取
した。得られた結晶を酢酸エチル5mlで洗浄後、該結
晶を5%炭酸カリウム水溶液20mlと混合し中和して
から、酢酸エチル20mlで抽出した。酢酸エチル層を
水洗し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧留去
し、減圧乾燥することにより2,4−メタノ−8−ヨー
ド−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリ
ジン(0.87g)を得た。以下に得られたアミノアク
リジン誘導体の物性値を記載する。1 H−NMR(CDCl3、δ[ppm]):1.58〜
1.63(2H,m,3位)、2.51〜2.58(2
H,m,メタノ)、2.72(1H,d,J=3.0H
z,1位)、2.92〜2.97(1H,m,2位)、
3.29〜3.351H,m,4位)、5.61(2
H,bs,アミノ)、7.10(1H,t,J=7.5
Hz,6位)、7.85〜7.88(1H,m,芳香
環)、7.96〜7.98(1H,m,芳香環)。 MS(APCI,陽イオン)m/z:337([M+H]+
【0046】製造例2 (2,4−メタノ−8−ブロモ
−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジ
ンの製造) 窒素雰囲気下、2−アミノ−6−ブロモベンゾニトリル
(0.90g)及び無水塩化亜鉛(1.7g)を含むニ
トロベンゼン溶液15mlを110℃に加温し、これに
2,4−メタノ−1−シクロヘキサノン(0.66g)
を含むニトロベンゼン溶液2.5mlを添加してよく撹
拌した。放冷後、氷冷下で10%アンモニア水10ml
を滴下した後、酢酸エチル20mlで抽出した。抽出液
(酢酸エチル層)に2Nの希塩酸40mlを注入し逆抽
出した。塩酸層を酢酸エチル20mlで洗浄後、該塩酸
層を飽和炭酸カリウム水溶液30mlと混合し中和して
から、酢酸エチル50mlで再抽出した。抽出液(酢酸
エチル層)を水洗し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した
後、減圧留去、減圧乾燥することにより2,4−メタノ
−8−ブロモ−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロアクリジン(0.98g)を得た。以下に得られた
アミノアクリジン誘導体の物性値を記載する。1 H−NMR(CDCl3,δ[ppm]):1.57〜
1.64(2H,m,3位)、2.52〜2.59(2
H,m,メタノ)、2.74(1H,d,J=2.7H
z,1位)、2.92〜2.97(1H,m,2位)、
3.30〜3.36(1H,m,4位)、5.75(2
H,bs,アミノ)、7.10〜7.33(1H,m,
6位)、7.57(1H,d,J=7.8Hz,芳香
環)、7.85(1H,d,J=8.4Hz,芳香
環)。 MS(APCI,陽イオン,m/z):291、289
([M+H]+
【0047】製造例3 (2,4−メタノ−8−[125
I]ヨード−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒド
ロアクリジンの製造) 製造例2で得られた2,4−メタノ−8−ブロモ−9−
アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン
(0.1mg)、[125I]ヨウ化ナトリウム(4.5
mCi、キャリアー・フリー、水酸化ナトリウム水溶
液)、硫酸銅五水和物(1.0mg)及び1−ナフタレ
ンスルホン酸(1.0mg)を含むN,N−ジメチルホ
ルムアミド溶液0.4mlを100℃でよく撹拌した。
冷却後、5%アンモニア水2.5mlを添加し、酢酸エ
チル2.0mlで抽出した。抽出液(酢酸エチル層)を
水洗後、濃縮し、得られた残渣を下記のHPLC溶出液
に溶解して逆相HPLCに注入した。 (逆相HPLCの条件) 1.カラム:SCAS SUMIPAX ODS A−
212 (6mmID×15cm,5μm) 2.溶出液:0.05Mリン酸(0.2%トリエチルア
ミン,pH2.5)/アセトニトリル=80/20(v
/v) 3.溶出条件:1.0ml/分 4.温度:室温 5.検出:Γ線検出器及びUV検出器(254nm) 製造例1で得られたアミノアクリジン誘導体(非放射性
標品)の保持時間に相当する画分を分取し、該画分にア
ンモニア水をpH9〜10になるまで加えた後、酢酸エ
チル25mlで抽出した。抽出液(酢酸エチル層)を水
洗し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧留去、
減圧乾燥することにより、2,4−メタノ−8−[125
I]ヨード−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒド
ロアクリジン(1.4 mCi,放射化学的純度98
%)を得た。
【0048】試験例1 脳内のコリンエステラーゼを有する粗シナプトソーム−
ミトコンドリア画分(P2画分)は、文献記載の方法
(J.Neurochem., 40, 922-928(1983))に準じて調製
した。即ち、雄ラットを断頭して摘出した大脳にリン酸
緩衝液(pH7.4)を加えてホモジナイズした後、9
00 x g で遠心分離して上清を得た。この上清を
11,500 x gにて再度遠心分離し、新たに生成
した上清を除いて得られたペレットをリン酸緩衝液(p
H7.4)に懸濁。再び11,500 x gで遠心分
離して、目的とするP2画分のペレットを得た。得られ
たペレットをリン酸緩衝液(pH7.4)に懸濁後、蛋
白量を測定し、適当な濃度(約600μg蛋白/ml)
に希釈して、脳内のコリンエステラーゼ阻害活性の測定
に供した。脳内のコリンエステラーゼ親和性は、前述の
2画分の最終希釈溶液の一部を使用し、市販キット
(商品名:コリンエステラーゼ カラー「BMY」
ベーリンガー・マンハイム社製)を用いて測定した。即
ち、石英セル(光路長1cm)中で、試液1(リン酸緩
衝液pH7.2 50mM、5、5’−ジチオビスニト
ロ安息香酸0.25mM)3ml、試液2(ヨウ化アセ
チルチオコリン25mM(キット仕様より5倍高濃度と
した))0.1ml、2,4−メタノ−8−ハロゲノ−
9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン
3種(F体,Br体,I体:製造例1、2およびそれに
準じて製造)のジメチルスルホキシド溶液0.01ml
を各々混合し、これにP2画分懸濁液0.1mlを添加
した。添加後0.5、1及び1.5分後の405nmに
おける吸光度を測定し、30秒あたりの吸光度変化の平
均値(△E/30秒)を求め、コントロ−ル(アクリジ
ン誘導体濃度=0)の△E/30秒に対する割合(%)
を算出した。その結果、いずれの化合物も脳内アセチル
コリンエステラーゼに対して高い親和性(即ち、阻害活
性)を有することが明らかになった(図1参照)。尚、
各化合物のIC50[M]は、F体で2.86×10-7
Br体で1.23×10-7,I体で1.32×10-7
あり、きわめて高い親和性が認められた。
【0049】試験例2 製造例3で得られた2,4−メタノ−8−[125I]ヨ
ード−9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアク
リジン(0.1μCi)をマウスの尾静脈内に投与し、
2、5、15、30、60および180分後の脳内分布
を、通常の摘出法により検討した。その結果、本発明放
射性化合物を投与後5分には、該化合物は脳の皮質およ
び視床に選択的に分布することが明らかとなった。そし
て量的変化を動的に測定できることが確認できた。
【0050】
【発明の効果】本発明により、放射性アミノアクリジン
誘導体とアセチルコリンエステラーゼとの結合体の量を
測定することによる、脳内アセチルコリンエステラーゼ
の存在量の非侵襲的な測定が可能となり、その結果、老
年性痴呆やアルツハイマー病等のような脳内アセチルコ
リン量の低下が原因で発症する病態の診断が容易に実施
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、2,4−メタノ−8−ハロゲノ−9−
アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン3種
(F体,Br体,I体)の脳内アセチルコリンエステラ
ーゼ阻害活性の測定結果を表す図である。図中におい
て、白丸はF体を表し、白三角はBr体を表し、黒丸は
I体を表し、縦軸は相対コリンエステラ−ゼ活性(コン
トロ−ル値に対する%)を表し、横軸は濃度[M]の常
用対数表示値を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中塚 巌 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 (72)発明者 佐治 英郎 京都市伏見区桃山町大島25丁目161番地

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 (式中、X*は放射性ハロゲン原子を表し、R1及びR2
    は同一または相異なり、水素原子、低級アルキル基、低
    級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、ジ低級アルキル
    アミノ基又はニトロ基を表し、nは0又は1を表す。)
    で示される放射性アミノアクリジン誘導体またはその医
    薬上許容しうる酸付加塩。
  2. 【請求項2】上記一般式 化1において、X*が8−位
    に存在する請求項1記載の放射性アミノアクリジン誘導
    体またはその医薬上許容しうる酸付加塩。
  3. 【請求項3】一般式 化2 【化2】 (式中、Yはハロゲン原子またはトリ低級アルキルスズ
    基を表し、R1及びR2は同一または相異なり、水素原
    子、低級アルキル基、低級アルコキシル基、低級アルキ
    ルチオ基、ジ低級アルキルアミノ基又はニトロ基を表
    し、nは0又は1を表す。)で示されるアミノアクリジ
    ン誘導体と放射性ハロゲン化金属化合物とを反応させる
    ことを特徴とする請求項1記載の放射性アミノアクリジ
    ン誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】アセチルコリンエステラーゼ含有検体に請
    求項1又は2記載の放射性アミノアクリジン誘導体又は
    その医薬上許容しうる酸付加塩を作用させた後、該放射
    性アミノアクリジン誘導体とアセチルコリンエステラー
    ゼとの結合体の量を測定し、該測定値から前記検体中に
    含まれるアセチルコリンエステラーゼ量を算出すること
    を特徴とするアセチルコリンエステラーゼ存在量の測定
    方法。
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