JPH10151958A - 制動エネルギ回生装置 - Google Patents

制動エネルギ回生装置

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JPH10151958A
JPH10151958A JP31506096A JP31506096A JPH10151958A JP H10151958 A JPH10151958 A JP H10151958A JP 31506096 A JP31506096 A JP 31506096A JP 31506096 A JP31506096 A JP 31506096A JP H10151958 A JPH10151958 A JP H10151958A
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JP
Japan
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torque
engine
motor
driving torque
pump
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JP31506096A
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English (en)
Inventor
Yoichiro Kono
洋一郎 河野
Osamu Umemoto
修 梅本
Hiroyuki Doi
浩幸 土肥
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発進/加速時において常に運転者の意思に応
じた適正な駆動トルクを確保でき、回収した制動エネル
ギの回生効率を向上可能な制動エネルギ回生装置を提供
する。 【解決手段】 内燃エンジンと駆動系部材との間に設け
られた変速機の現在の減速比γnを検出する減速比検出
手段と、車両の発進/加速操作を行う加速操作部材の操
作量θACCを検出する加速操作量検出手段とを備え、加
速操作部材の操作量情報θACCと現在の減速比情報γnと
に基づき、車輪に伝達されるべき要求駆動トルクTopを
演算する要求駆動トルク演算手段(122)と、要求駆動ト
ルク情報Topに基づき、油圧ポンプ/モータによるモー
タ駆動トルクTpとエンジン駆動トルクTe(=Top−T
p)とのトルク配分(Top=Te+Tp)を設定するトル
ク配分設定手段(128)とを備えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動油をエネルギ
伝達媒体として車両の制動エネルギを発進/加速エネル
ギに利用する蓄圧式の制動エネルギ回生装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】市街バス等の車両に搭載され、制
動時に回収したエネルギを発進時や加速時に利用する制
動エネルギ回生装置が、例えば特公平5−1168号公
報等により知られている。この制動エネルギ回生装置で
は、車両制動時に、ポンプ/モータをポンプとして作動
させ、アキュムレータに低圧タンクの作動油を圧送して
蓄圧することで制動エネルギを蓄えるようにしている。
そして、車両の発進時あるいは加速運転時(発進/加速
時)には、アキュムレータの高圧作動油をポンプ/モー
タに供給してポンプ/モータをモータとして作動させ、
駆動輪をポンプ/モータで駆動し、これにより制動エネ
ルギを発進/加速時に回生利用するようにしている。
【0003】ところで、この制動エネルギ回生装置で
は、例えば後輪駆動軸より後方にエンジンが配置され、
前方にアキュムレータ等からなる制動エネルギ回生装置
の本体が配置された構成とされている。前者は、クラッ
チ、変速機を介して駆動軸の差動装置(スルーシャフト
型差動装置)に、後者は、減速歯車装置、クラッチを介
して、上記差動装置にそれぞれ接続されている。これに
より、車両の発進/加速時においては、ポンプ/モータ
をモータ作動させて駆動力を得るのみならず、併せてエ
ンジン出力によって駆動力を得ることが可能とされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に構成された従来の制動エネルギ回生装置では、発進/
加速時において、アクセル開度やアキュムレータの高圧
作動油の残量、即ち蓄圧量に応じてポンプ/モータのモ
ータ制御を実施するようにしており、このとき、上記蓄
圧量に応じてエンジンへの燃料供給を制限するようにし
ている。詳しくは、アキュムレータ内の蓄圧量が大きい
ときには、ポンプ/モータにより大きなモータ駆動トル
クが得られることからエンジンへの燃料供給を大きく制
限してエンジン出力を小さくし、一方、アキュムレータ
内の蓄圧量が小さいときには、ポンプ/モータによるモ
ータ駆動トルクが小さいことからエンジンへの燃料供給
を小さく制限してエンジン出力を大きくしポンプ/モー
タの駆動力をある程度補うようにしている。
【0005】しかしながら、このように、エンジンへの
燃料供給をアキュムレータ内の蓄圧量にのみ応じて一律
に制限するような構成では適正且つ安定した駆動トルク
を得ることができず、発進/加速性に問題がある。つま
り、上記のような従来の構成では、変速機の変速段切換
によるエンジン駆動トルクの変動要素が加味されておら
ず、エンジンへの燃料供給を制限したとしても、例え
ば、発進/加速時点での変速段が高速段である場合には
モータ駆動トルクとエンジン駆動トルクとの合計からな
る駆動トルクがエンジン単体による最大駆動トルクを超
えて運転者に急加速に似た違和感を与える虞があり、一
方、変速段が低速段である場合には各駆動トルクの合計
が通常のエンジン単体による駆動トルクを下回り、所望
の発進/加速を実現できない虞があるのである。
【0006】また、このように駆動トルクの過不足があ
ると、回収した制動エネルギを有効に利用していないこ
とになり好ましいことではない。特に駆動トルクが過剰
となる場合にあっては、余情燃料を使用していることか
ら燃費の悪化にも繋がり、制動エネルギ回生装置の本来
の趣旨に反することになる。さらに、エンジンへの燃料
供給量を決定する特性マップ(ガバナマップ)はエンジ
ンの種類毎に異なっており、故にエンジンの種類に応じ
てこのガバナマップを変更する必要があるのであるが、
上記のような構成では、このような場合において併せて
エンジンへの燃料供給の制限量等を設定し直さなければ
ならず、汎用性がなく手間がかかるという問題もある。
【0007】本発明は、上述した事情に基づきなされた
もので、その目的とするところは、発進/加速時におい
て常に運転者の意思に応じた適正な駆動トルクを確保で
き、回収した制動エネルギの回生効率を向上可能な制動
エネルギ回生装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、車両に搭載され、内燃エンジ
ンの駆動力を車輪に伝達する駆動系部材に連結された油
圧ポンプ/モータを、制動時にはポンプ作動させて制動
エネルギを油圧エネルギに変換しアキュムレータに蓄積
する一方、発進/加速時にはモータ作動させて前記アキ
ュムレータに蓄積した油圧エネルギを発進/加速エネル
ギとして利用する制動エネルギ回生装置において、前記
内燃エンジンと前記駆動系部材との間に設けられ、減速
比の切換により前記内燃エンジンから前記車輪に伝達さ
れるエンジン駆動トルクを増減変更する変速機と、前記
変速機の現在の減速比を検出する減速比検出手段と、車
両の発進/加速操作を行う加速操作部材と、前記加速操
作部材の操作量を検出する加速操作量検出手段と、前記
加速操作部材が操作されたとき、前記加速操作量検出手
段からの前記加速操作部材の操作量情報と前記減速比検
出手段からの現在の減速比情報とに基づき、前記車輪に
伝達されるべき要求駆動トルクを演算する要求駆動トル
ク演算手段と、前記要求駆動トルク演算手段からの要求
駆動トルク情報に基づき、前記油圧ポンプ/モータによ
るモータ駆動トルクと前記エンジン駆動トルクとのトル
ク配分を設定するトルク配分設定手段と、前記発進/加
速時には、前記現在の減速比で伝達される実際のエンジ
ン駆動トルクが前記トルク配分に応じたエンジン駆動ト
ルクとなるよう前記内燃エンジンへの燃料供給量を制御
する燃料制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】従って、加速操作部材が操作されると、加
速操作量検出手段によって検出される加速操作部材の操
作量情報及び変速機の減速比検出手段によって検出され
る現在の減速比情報に基づいて、車輪に伝達されるべき
要求駆動トルクが要求駆動トルク演算手段により演算さ
れる。そして、この要求駆動トルク情報に基づいて、油
圧ポンプ/モータによるモータ駆動トルクとエンジン駆
動トルクとのトルク配分がトルク配分設定手段によって
好適に設定されることになり、車両の発進/加速が開始
されたときには、現在の減速比で伝達される実際のエン
ジン駆動トルクが上記トルク配分に応じたエンジン駆動
トルクとなるよう内燃エンジンへの燃料供給量が適正に
制御される。
【0010】つまり、発進/加速時には、モータ駆動ト
ルクとエンジン駆動トルクとが、内燃エンジン単体で変
速機を介して発生可能な駆動トルク、即ち要求駆動トル
クに応じてそれぞれ設定されることになり、モータ駆動
トルクとエンジン駆動トルクの和からなる全体の駆動ト
ルクが減速比に拘わらず常に現実的なものとされ、適正
且つ安定したものとされる。
【0011】また、請求項2の発明では、前記トルク配
分設定手段は、前記モータ駆動トルクと前記エンジン駆
動トルクとの和が前記要求駆動トルクとなるようトルク
配分を設定することを特徴としている。従って、モータ
駆動トルクとエンジン駆動トルクとの和が要求駆動トル
クとなるようにトルク配分が設定されるため、変速機の
変速段、つまり減速比がいかなるものであっても、モー
タ駆動トルクとエンジン駆動トルクの和からなる全体の
駆動トルクが、過不足なく常に内燃エンジン単体で変速
機を介して発生可能な駆動トルク、即ち要求駆動トルク
に等しくされ、適正且つ安定したものとされる。
【0012】また、請求項3の発明では、さらに、前記
要求駆動トルク演算手段からの要求駆動トルク情報と前
記アキュムレータに蓄積した前記油圧エネルギの残量と
に基づき前記油圧ポンプ/モータのモータ駆動トルクを
設定するモータ駆動トルク設定手段を備え、前記トルク
配分設定手段は、前記モータ駆動トルク設定手段により
設定されるモータ駆動トルクと前記エンジン駆動トルク
との和が前記要求駆動トルクとなるようトルク配分を設
定することを特徴としている。
【0013】従って、油圧ポンプ/モータのモータ駆動
トルクは要求駆動トルク情報とアキュムレータに蓄積し
た油圧エネルギの残量情報とに基づいて確定されるた
め、エンジン駆動トルクが要求駆動トルクとモータ駆動
トルクとの差から常に容易且つ適正に決定される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態としての実施例を詳細に説明する。図1を参
照すると、本発明の制動エネルギ回生装置が適用される
車両の全体構成が示されており、先ず、エンジン1に基
づくエンジン駆動系について説明する。
【0015】同図によれば、エンジン1の出力軸2はク
ラッチ装置10を介して歯車式変速機(以下、単に変速
機という)30に接続されており、変速機30の出力軸
31は、駆動軸40を介して後輪駆動軸42の差動装置
(スルーシャフト型差動装置)44に接続されている。
エンジン1は、例えばディーゼルエンジンである。従っ
て、このエンジン1には、エンジン1に燃料を供給する
ための燃料噴射ポンプ(以下、噴射ポンプという)4が
設けられている。この噴射ポンプ4は、ポンプ入力軸
(図示せず)を介して伝達されるエンジン1の出力によ
りポンプを作動させて燃料を噴射する装置である。さら
に、この噴射ポンプ4には、コントロールラック(図示
せず)を作動制御することにより上記ポンプの噴射量、
即ち燃料噴射量を調節する電子ガバナ5が接続されてい
る。そして、この電子ガバナ5は、エンジンコントロー
ルユニット102を介して電子制御ユニット(ECU)
100に電気的に接続されている。
【0016】エンジンコントロールユニット102は、
ECU100等からの信号に基づき電子ガバナ5に対し
て駆動信号を供給する装置であって、エンジン1の総合
的な駆動制御を行うものである。つまり、エンジンコン
トロールユニット102には、同図に示すように、EC
U100の他、アクセルペダル(加速操作部材)8の踏
込量、即ちアクセル開度θACCを検出するアクセル開度
センサ(加速操作量検出手段)9や後述のエンジン回転
センサ6が接続されており、例えば、通常運転時におい
て、これらアクセル開度センサ9からのアクセル開度情
報θACC、エンジン回転センサ6からのエンジン回転速
度Neに応じた指令信号、即ちラック位置信号がエンジ
ンコントロールユニット102から電子ガバナ5に供給
されると、コントロールラックが作動して燃料の増減が
行われ、これによりエンジン回転速度Neの増減制御が
実施される。
【0017】上記エンジン回転センサ6は上記ポンプ入
力軸近傍に付設されており、通常このエンジン回転セン
サ6は、ポンプ入力軸の回転数を検出し、この回転数に
基づいてエンジン1の出力軸2の回転数、即ちエンジン
回転速度Neを検出するように構成されている。そし
て、このエンジン回転センサ6はエンジンコントロール
ユニット102のみならずECU100にも接続されて
いる。
【0018】クラッチ装置10は、フライホイール12
にクラッチ板14をプレッシャスプリング16により圧
接させて接続状態とする一方、フライホイール12から
クラッチ板14を離間させることで切断状態とするよう
な通常の機械摩擦式クラッチの操作を、自動で実施可能
としたものである。詳しくは、クラッチ板14には、ア
ウタレバー14aを介し、クラッチ断接用アクチュエー
タとして機能するエアシリンダユニット18が接続され
ており、このエアシリンダユニット18は、エア供給通
路であるエア通路24を介してエアタンク26に接続さ
れている。さらに、エア通路24には、ECU100に
電気的に接続された三方電磁弁28が介装されている。
従って、この三方電磁弁28がECU100からの信号
供給により開弁すると、エア通路24を介してエアタン
ク26からエアが供給され、エアシリンダユニット18
内のピストンが自動的に作動する。これにより、クラッ
チ板14がアウタレバー14aを介して移動し、クラッ
チの断接が自動的に実施される。
【0019】つまり、エアシリンダユニット18が非作
動状態から作動状態に移行すると、クラッチ板14がフ
ライホイール12から離間する方向に移動し、これによ
り、クラッチ装置10は接続状態から切断状態に変化す
る。一方、三方電磁弁28が大気開放されてエアシリン
ダユニット18が非作動状態である場合には、クラッチ
板14はプレッシャスプリング16によってフライホイ
ール12に圧接状態とされ、クラッチ装置10は接続状
態に保持される。なお、この自動によるクラッチの断接
は、後述するように、変速機30の自動変速に合わせて
実施されるとともに、エンジン回転速度Neに応じても
実施される。
【0020】また、エアシリンダユニット18には、ク
ラッチペダル20の作動に連動して油圧を発生する油圧
マスタシリンダ22が油路22aを介して接続されてい
る。従って、クラッチペダル20が踏まれると、油圧マ
スタシリンダ22から作動油が油路22aを介してエア
シリンダユニット18側に供給され、これにより、エア
シリンダユニット18内のピストン(図示せず)が作動
し、クラッチ板14がアウタレバー14aを介して作動
する。即ち、クラッチ装置10は、自動のみならず手動
でも作動可能とされている。
【0021】歯車式変速機30は、通常の手動変速機と
同様の構造を有した多段変速機であり、ここでは、後退
段の他に前進7段の変速段(1速段〜7速段)を有して
いる。そして、さらに、この変速機30には、変速段を
自動切換えするためのギヤシフトユニット32が設けら
れている。つまり、この変速機30は機械式自動変速機
として構成されている。
【0022】ギヤシフトユニット32は、変速機30内
の複数のシフトフォーク(図示せず)をそれぞれ作動さ
せる複数のパワーシリンダ(図示せず)を有しており、
これらのパワーシリンダは、エア通路34を介して上記
エア通路24に接続されている。さらに、各パワーシリ
ンダとエア通路34との間にはECU100からの作動
信号により作動する電磁弁(図示せず)がそれぞれ設け
られている。従って、ECU100からこれらの電磁弁
に作動信号が与えられると、複数のパワーシリンダが作
動信号に応じて作動することになり、故に、作動信号に
対応したシフトフォークが上記エアタンク26からの高
圧作動エアの供給により作動する。これにより歯車式変
速機30のギヤの噛み合いが作動信号に応じて適宜自動
で変更されることとなる。
【0023】また、変速機30には、現在の変速段を検
出する変速段センサ35が設けられており、変速機30
の出力軸31には、出力軸31の回転速度に基づいて車
速Vを検出する車速センサ39が付設されている。チェ
ンジレバー36は、上記変速機30のレンジ位置を切換
操作するセレクトレバーである。このチェンジレバー3
6は、パーキングレンジ(Pレンジ)、後退レンジ(R
レンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)及び自動変
速を行うドライブレンジ(Dレンジ)間で切換操作可能
とされている。
【0024】詳しくは、このチェンジレバー36にはレ
ンジ位置選択スイッチ38が接続されており、このレン
ジ位置選択スイッチ38はECU100に接続されてい
る。従って、チェンジレバー36が操作されるとチェン
ジレバー36の各レンジ位置がレンジ位置選択スイッチ
38により検出され、この検出信号がECU100に供
給される。そして、ECU100からの駆動信号により
上記ギヤシフトユニット32の複数の電磁弁のうちの対
応する電磁弁が作動し、これにより変速機30のギヤ位
置がレンジ位置に沿うよう適宜切換操作される。但し、
Dレンジである場合には、さらに車速Vやアクセル開度
θACC等に応じてギヤ位置、即ち変速段が自動切換され
る。
【0025】ここで、レンジ位置がDレンジである場合
においてECU100で実行される変速機30の自動変
速制御内容について簡単に説明しておく。レンジ位置が
Dレンジである場合には、先ず、車速V、アクセル開度
θACC等に基づいて目標変速段が決定される。そして、
この目標変速段が現在の変速段と比較され、目標変速段
が現在の変速段と異なる場合には、この目標変速段に応
じたシフト信号がギヤシフトユニット32の各電磁弁に
与えられ、自動変速制御が開始される。
【0026】このとき、同時に三方電磁弁28に駆動信
号が供給される。これにより、エアシリンダユニット1
8がやはり自動で作動し、クラッチ板14がフライホイ
ール12から離れてクラッチ装置10が切断状態とされ
る。故に変速段がスムースに目標変速段に向けて切換え
られる。その後、変速が略達成されると、三方電磁弁2
8に供給されていた駆動信号が断たれて三方電磁弁28
は閉弁される。そして、三方電磁弁28が閉弁される
と、クラッチ板14が再びフライホイール12に圧接さ
れてクラッチ装置10が接続状態とされ、これにより一
連の自動変速制御が終了することになる。
【0027】なお、このとき、自動変速制御に応じて電
子ガバナ5もエンジンコントロールユニット102によ
って制御されており、これにより、変速時にあっては燃
料供給量が調節されてエンジン1の吹き上がりが好適に
防止される。次に、制動エネルギ回生駆動系について説
明する。同図によれば、アキュムレータ50は高圧油管
路60を介して斜板式可変容量ピストン型ポンプ/モー
タ(油圧ポンプ/モータ)70の第1ポート70aに接
続されており、ポンプ/モータ70の第2ポート70b
は、低圧油管路62を介して作動油タンク64に接続さ
れている。また、ポンプ/モータ70は、ギヤボックス
80、駆動軸88を介して前述した後輪駆動軸42の差
動装置(スルーシャフト型差動装置)44に接続されて
いる。これにより、制動時には後輪駆動軸42の回転エ
ネルギ(制動エネルギ)が駆動軸88、ギヤボックス8
0を介してポンプ/モータ70に伝達され、逆に発進/
加速時にはポンプ/モータ70の回転エネルギ(発進/
加速エネルギ)が、ギヤボックス80、駆動軸88、差
動装置44を介して後輪駆動軸42に伝達される。
【0028】アキュムレータ50は、ピストン52によ
りガス室53と作動油室54とに区画されており、ガス
室53には所定圧の窒素ガスが封入され、作動油室54
には油圧を蓄圧可能となっている。そして、アキュムレ
ータ50と高圧油管路60との接続部には、遮断弁56
が介装されている。この遮断弁56は、ECU100に
接続された電磁パイロット操作弁であり、通常はポンプ
/モータ70からアキュムレータ50へ向かう作動油の
流れを許容し、逆方向の流れを阻止する逆止弁として機
能する一方、ECU100からの駆動信号が入力する
と、開弁してアキュムレータ50側からポンプ/モータ
70側への作動油の流れを許容するようにされている。
【0029】高圧油管路60の遮断弁56近傍には、高
圧油管路60内の管内圧力を検出する吐出圧センサ58
が設けられており、吐出圧信号PHをECU100に供
給している。また、アキュムレータ50の遮断弁56近
傍には、作動油室54内の作動油圧を検出して蓄圧信号
PACを出力する蓄圧センサ59が設けられており、蓄圧
信号PACをECU100に供給している。
【0030】ポンプ/モータ70は、ギヤボックス80
の出力軸に接続された駆動軸72と、これと一体回転す
るピストンシリンダ74と、該シリンダ74に嵌装され
たピストン75と、駆動軸72の回転に伴ってピストン
75を往復運動させる斜板76とを有しており、駆動軸
72に対する斜板76の角度即ち傾転角αを制御するこ
とによりそのポンプ/モータ容量を設定可能とされてい
る。この斜板76の傾転角αは、ECU100からの駆
動信号に応じて作動する傾転シリンダ78によって可変
制御される。なお、傾転角αが値0であるときには、ポ
ンプ/モータ70はポンプとしてもまたモータとしても
機能しない。
【0031】即ち、制動時にはポンプ/モータ70が後
輪駆動軸42の回転エネルギ(制動エネルギ)によって
回転させられるのであるが、このとき、ポンプ/モータ
70が傾転角αに応じてポンプ作動して作動油が作動油
タンク64から管路62、ポンプ/モータ70、管路6
0を経てアキュムレータ50に流入する。これにより、
制動エネルギが作動油の圧力としてアキュムレータ50
内に蓄圧される。
【0032】一方、発進/加速時には、遮断弁56が開
弁することでアキュムレータ50に貯留された高圧の作
動油が吐出することになり、ポンプ/モータ70が傾転
角αに応じてモータ作動する。つまり、作動油はポンプ
/モータ70を回転駆動させながらポンプ作動時とは逆
方向に、アキュムレータ50から管路60、ポンプ/モ
ータ70、管路62を経て作動油タンク64へ流れる。
これにより、後輪駆動軸42が回転駆動され、アキュム
レータ50内に備蓄されたエネルギが発進/加速エネル
ギとして好適に回生利用される。
【0033】ギヤボックス80は、一対の歯車機構82
とドグクラッチ84とから構成され、一対の歯車機構8
2は駆動軸88の回転を一定のギヤ比で増速してポンプ
/モータ70に伝達する。そして、駆動軸88とポンプ
/モータ70との連結は状況に応じて適宜ドグクラッチ
84によって断接操作される。実際には、ドグクラッチ
84にはクラッチ接続用の電磁弁86及びクラッチ切断
用の電磁弁87を介してエアタンク(図示せず)が接続
されている。従って、クラッチ接続用の電磁弁86が、
ECU100からの駆動信号により作動すると、エアタ
ンクの高圧エアがドグクラッチ84に供給されてドグク
ラッチ84は接続状態となり、一方、クラッチ切断用の
電磁弁87が、ECU100からの駆動信号により作動
すると、ドグクラッチ84は切断状態となる。
【0034】上記ECU100は、マイクロコンピュー
タ(CPU)、メモリ及び入力出力信号処理回路として
のインタフェイスとで構成されている。そして、ECU
100の入力側インタフェイスには、上述したように、
エンジン回転センサ6、アクセル開度センサ9、変速段
センサ35、レンジ位置選択スイッチ38、車速センサ
39、吐出圧センサ58及び蓄圧センサ59が接続され
ており、これら各センサ等からの情報が入力される。さ
らに、この入力側インタフェイスには、ブレーキペダル
90の踏込状態を検出するブレーキスイッチ(ブレーキ
SW)92も接続されている。ブレーキペダル90は、
車輪Wに設けられたサービスブレーキ(図示せず)を制
動作動させるための操作部材である。
【0035】一方、ECU100の出力側インタフェイ
スには、やはり上述したように、エアシリンダユニット
18、三方電磁弁28、ギヤシフトユニット32の電磁
弁、遮断弁56、傾転シリンダ78、電磁弁86,87
及びエンジンコントロールユニット102等が接続され
ている。以下、上記のように構成された制動エネルギ回
生装置の発進/加速時におけるポンプ/モータ70のモ
ータ制御及びエンジン制御について説明する。なお、本
発明の制動エネルギ回生装置では、ポンプ/モータ70
の出力トルク、即ちポンプ/モータトルクTpとエンジ
ン1の出力トルクに基づく駆動トルク、即ちエンジン駆
動トルクTeとの和が、アクセル開度θACC及びエンジン
回転速度Neに応じて算出される要求駆動トルク、即ち
ペラ軸換算トルクTopとなるように駆動トルクTを求め
るようにしており(T=Top=Te+Tp)、ここでは、
この駆動トルクTの演算手順に沿ってモータ制御及びエ
ンジン制御を説明する。
【0036】図2を参照すると、ECU100及びエン
ジンコントロールユニット102の実行する駆動トルク
Tの演算手順を示すブロック図が示されており、また、
図3及び図4を参照すると、ECU100が実行するモ
ータ制御ルーチンを示すフローチャート及びエンジンコ
ントロールユニット102が実行するエンジン制御を示
すフローチャートがそれぞれ示されており、以下、これ
らの図に従って説明する。
【0037】先ず、ECU100によるモータ制御につ
いて説明すると、図3のステップS10において、上記
各センサよりアクセル開度θACC、エンジン回転速度N
e、車速V及び蓄圧信号PACを読込む。そして、ステッ
プS12において、変速機30の現在の変速段であるn
速段(n=1〜7)のギヤ比(減速比)γnを読込む。
具体的には、変速段センサ35からの変速段情報に基づ
き、予め設定された変速段/ギヤ比対応表(図示せず)
からギヤ比γnを読み取る(減速比検出手段)。
【0038】次のステップS14では、図2中の要求ト
ルク演算部120において、アクセル開度θACCとエン
ジン回転速度Neとに基づき、エンジン1に要求され、
エンジン1が出力すべき要求トルクToを演算する。こ
こでは、要求トルク演算部120内に予め記憶された要
求トルクマップ(ガバナマップ)から要求トルクToを
求める。同マップから明らかなように、要求トルクTo
は、エンジン回転速度Neが小さいほど、また、アクセ
ル開度θACCが大きいほど大とされる。
【0039】ステップS16では、ペラ軸換算トルク演
算部(要求駆動トルク演算手段)122において、要求
駆動トルク、即ちペラ軸換算トルクTopを次式(1)より
算出する。 Top=To×γn …(1) そして、ステップS18では、ポンプ/モータ70の傾
転角αを車速Vと上記ペラ軸換算トルクTopとから演算
する。ここでは、傾転角演算部124内に予め記憶され
た傾転角マップから傾転角αを求める。同マップから明
らかなように、傾転角αは、ペラ軸換算トルクTopが大
きいほど、また、車速Vが小さいほど大とされる。
【0040】ステップS20では、ポンプ/モータトル
ク演算部(モータ駆動トルク設定手段)126におい
て、ポンプ/モータ70によるポンプ/モータトルクT
pを蓄圧信号PACと上記傾転角αとから演算する。ここ
では、ポンプ/モータトルク演算部126内に予め記憶
されたポンプ/モータトルクマップからポンプ/モータ
トルクTpを求める。同マップから明らかなように、ポ
ンプ/モータトルクTpは、蓄圧信号PACが大きいほ
ど、また傾転角αが大きいほど大とされる。なお、ポン
プ/モータトルクTpは、ペラ軸換算トルクTopよりも
大きくならないように設定されている(Tp≦Top)。
【0041】また、ステップS22では、エンジン要求
トルク演算部128において、次式(2)よりエンジン要
求トルクTeoを算出する。エンジン要求トルクTeoは、
ポンプ/モータ70をモータ作動させた場合にエンジン
1に要求されるトルクを意味している。 Teo=(Top−Tp)/γn …(2) 即ち、ここでは、要求駆動トルクであるペラ軸換算トル
クTopのうちポンプ/モータ70が受け持つ分であるポ
ンプ/モータトルクTpを除外してエンジン1が受け持
つべきエンジン駆動トルクを算出し(トルク配分設定手
段)、さらにこれをギヤ比γnで除し、純粋にエンジン
1に要求されるエンジントルクを求める。
【0042】そして、次のステップS24では、ラック
制限信号演算部130において、上記エンジン要求トル
クTeoとエンジン回転速度Neとに応じたラック位置信
号、つまりラック制限信号Rmaxを演算する。ここで
は、ラック制限信号演算部130内に予め記憶されたラ
ック制限信号マップからラック制限信号Rmaxを求め
る。同マップから明らかなように、ラック制限信号Rma
xは、エンジン要求トルクTeoが大きいほど、またエン
ジン回転速度Neが大きいほど大とされる。
【0043】以上のようにして、ラック制限信号Rmax
が求められたら、次にエンジンコントロールユニット1
02によりエンジン制御を実施する(燃料制御手段)。
図4のステップS30では、上記各センサよりアクセル
開度θACC及びエンジン回転速度Neを読込む。そして、
ステップS32では、要求ラック位置信号演算部140
において、上記アクセル開度θACCとエンジン回転速度
Neとに基づき要求ラック位置信号Rwoを演算する。こ
こでは、要求ラック位置信号演算部140内に予め記憶
された要求ラック位置信号マップから要求ラック位置信
号Rwoを求める。ここに、要求ラック位置信号Rwoは、
要求トルクToに対応したものであり、故に同マップは
上記要求トルク演算部120内に記憶された要求トルク
マップ(ガバナマップ)と同様のものとされている。即
ち、要求ラック位置信号Rwoは、エンジン回転速度Ne
が小さいほど、また、アクセル開度θACCが大きいほど
大とされる。
【0044】このように要求ラック位置信号Rwoが求め
られたら、ラック位置信号判別部142では、ステップ
S34乃至ステップS38において、この要求ラック位
置信号Rwoが上記ラック制限信号Rmaxより大きいか否
かが判別され、いずれか小さい方が選択される(MIN
(Rwo,Rmax))。つまり、ステップS34の判別結果
が真(Yes)で、ラック位置信号Rwoがラック制限信
号Rmaxより大きい場合(Rwo>Rmax)、即ち、ポンプ
/モータ70のモータ作動によってポンプ/モータトル
クTpが得られ、エンジン1の出力が制限される場合に
は、ステップS36において、要求ラック位置信号Rwo
よりも小さく制限されたラック制限信号Rmaxがラック
位置信号Rwとして選択される。
【0045】一方、ステップS34の判別結果が偽(N
o)で、ラック位置信号Rwoがラック制限信号Rmax以
下である場合には、ステップS38において、要求ラッ
ク位置信号Rwoがラック位置信号Rwとして選択され
る。なお、実際には要求ラック位置信号Rwoがラック制
限信号Rmaxよりも小さくなることはなく、故に、ステ
ップS34の判別結果が偽(No)となる場合とは、蓄
圧信号PACが値0でアキュムレータ50内に作動油が無
く、ポンプ/モータトルクTpが値0とされてラック制
限信号Rmaxが要求ラック位置信号Rwoと一致した場合
(Rwo=Rmax)を意味している。なお、ポンプ/モー
タ70のモータ作動を故意に実施しないようにした場
合、即ち制動エネルギの回生を停止した場合にも、要求
ラック位置信号Rwoがそのままラック位置信号Rwとし
て採用される。
【0046】そして、次のステップS40では、上記の
ように求められたラック位置信号Rwをエンジンコント
ロールユニット102に向けて出力する。以上のように
してモータ制御とエンジン制御とが実施されることにな
るが、このとき、エンジントルク演算部150に示すよ
うに、エンジン1により発生するエンジントルクTeeが
エンジン回転速度Neと上記ラック位置信号Rwとに基づ
いてエンジントルクマップから求められ、また、エンジ
ン駆動トルク演算部152に示すように、変速機30を
経たエンジン駆動トルクTeが次式(3)より算出される。
【0047】Te=Tee×γn …(3) そして、最終的に駆動トルクTが、駆動トルク演算部1
54において、エンジン駆動トルクTeと上記ポンプ/
モータトルクTpとの和として次式(4)より算出される。 T=Te+Tp …(4) このようにして求められた駆動トルクTは、ポンプ/モ
ータトルクTpがペラ軸換算トルクTopに基づいて演算
され(傾転角演算部124、ポンプ/モータトルク演算
部126)、エンジン駆動トルクTeがペラ軸換算トル
クTopからポンプ/モータトルクTpを差し引いた値に
基づいて演算されるため(エンジン要求トルク演算部1
28、ラック制限信号演算部130、ラック位置信号判
別部142、エンジントルク演算部150、エンジン駆
動トルク演算部152)、つまり、ペラ軸換算トルクT
op、即ち要求駆動トルクとみなすことができる。
【0048】以上説明したように、本発明の制動エネル
ギ回生装置では、変速機30がいかなる変速段に切り換
えられても、ギヤ比γnに拘わらず、アクセル開度θACC
に対して本来エンジン1単体で出すべき要求駆動トル
ク、つまりペラ軸換算トルクTopとなるようポンプ/モ
ータトルクTpとエンジン駆動トルクTeとを好適に配分
することが可能とされている。つまり、ポンプ/モータ
トルクTpとエンジン駆動トルクTeとの和である駆動ト
ルクTを要求駆動トルクであるペラ軸換算トルクTopと
することが可能とされている(T=Top=Te+Tp)。
故に、本発明の制動エネルギ回生装置を用いるようにす
れば、本来エンジン1単体で出すべき要求駆動トルクに
対して駆動トルクTが過剰になったり不足したりするこ
とがなくなり、運転者の意思に応じた適正な駆動トルク
を確保してドライバビリティの悪化を防止することがで
き、回収したエネルギを効率良く回生利用することがで
きる。
【0049】また、エンジン1としてエンジン特性の異
なる種類のエンジンが適用される場合にあっては、通常
は要求トルク演算部120内に予め記憶された要求トル
クマップ(ガバナマップ)をそのエンジン特性に適合し
たものに切換える必要があるが、この場合、本発明の制
動エネルギ回生装置にあっては、従来のように要求トル
クマップの変更に合わせてポンプ/モータ70の傾転角
演算マップ等を切換える必要がない。つまり、本発明の
制動エネルギ回生装置では、エンジン1をエンジン特性
の異なる種類のエンジンに置き換えたとしても、要求ト
ルクマップ(ガバナマップ)の変更に拘わらず何ら他の
変更なく常に適正なトルク配分を実現して駆動トルクT
を得ることができる。従って、当該制動エネルギ回生装
置はエンジンの種類の異なる広範囲の車種に適用可能で
あり汎用性が高いものといえる。
【0050】なお、上記実施例では、自動変速可能な歯
車式変速機30を用いるようにしたが、これに限らず、
変速機30は、通常の手動式変速機であってもよいし、
またトルクコンバータ式のオートマチックトランスミッ
ション(A/T)であってもまた無段変速機(CVT)
であってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
の制動エネルギ回生装置によれば、加速操作部材が操作
されたときには、加速操作量検出手段によって検出され
る加速操作部材の操作量情報及び変速機の減速比検出手
段によって検出される現在の減速比情報に基づいて車輪
に伝達されるべき要求駆動トルクを求めるようにでき、
この要求駆動トルク情報に基づいて油圧ポンプ/モータ
によるモータ駆動トルクとエンジン駆動トルクとのトル
ク配分を好適に設定することができる。そして、車両の
発進/加速時には、現在の減速比で伝達される実際のエ
ンジン駆動トルクが上記トルク配分に応じたエンジン駆
動トルクとなるよう内燃エンジンへの燃料供給量を適正
に制御することができる。
【0052】従って、発進/加速時には、モータ駆動ト
ルクとエンジン駆動トルクとを内燃エンジン単体で変速
機を介して発生可能な駆動トルク、即ち要求駆動トルク
に応じてそれぞれ設定することができることになり、モ
ータ駆動トルクとエンジン駆動トルクの和からなる全体
の駆動トルクを減速比に拘わらず常に運転者の意思に応
じた適正且つ安定したものにでき、故にドライバビリテ
ィを向上させることができ、併せて回収した制動エネル
ギの回生効率を高めることができる。
【0053】さらに、内燃エンジンの種類に応じてガバ
ナマップを変更した場合でも容易にその内燃エンジンに
対応可能にでき、汎用性を高めることもできる。また、
請求項2の制動エネルギ回生装置によれば、モータ駆動
トルクとエンジン駆動トルクとの和が要求駆動トルクと
なるようにトルク配分を設定できるため、変速機の変速
段、つまり減速比がいかなるものであっても、モータ駆
動トルクとエンジン駆動トルクの和からなる全体の駆動
トルクを、過不足なく常に内燃エンジン単体で変速機を
介して発生可能な駆動トルク、即ち要求駆動トルクに等
しくでき、適正且つ安定したものにできる。
【0054】また、請求項3の制動エネルギ回生装置に
よれば、油圧ポンプ/モータのモータ駆動トルクは要求
駆動トルク情報とアキュムレータに蓄積した油圧エネル
ギの残量情報とに基づいて確定されるため、エンジン駆
動トルクを要求駆動トルクとモータ駆動トルクとの差か
ら常に容易且つ適正に決定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制動エネルギ回生装置が適用され
る車両の全体構成を示す概略図である。
【図2】駆動トルクTの演算手順を示すとともにモータ
制御手順及びエンジン制御手順を示すブロック図であ
る。
【図3】モータ制御手順を示すフローチャートである。
【図4】エンジン制御手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 エンジン 4 噴射ポンプ 5 電子ガバナ 8 アクセルペダル(加速操作部材) 9 アクセル開度センサ(加速操作量検出手段) 30 歯車式変速機 32 ギヤシフトユニット 35 変速段センサ(減速比検出手段) 40 差動装置 42 後輪駆動軸 50 アキュムレータ 59 蓄圧センサ 64 作動油タンク 70 斜板式可変容量ピストンポンプ/モータ(油圧ポ
ンプ/モータ) 78 傾転シリンダ 100 電子制御ユニット(ECU) 102 エンジンコントロールユニット 120 要求トルク演算部 122 ペラ軸換算トルク演算部(要求駆動トルク演算
手段) 124 傾転角演算部 126 ポンプ/モータトルク演算部(モータ駆動トル
ク設定手段) 128 エンジン要求トルク演算部(トルク配分設定手
段) 130 ラック制限信号演算部(燃料制御手段) 140 要求ラック位置信号演算部(燃料制御手段) 142 ラック位置信号判別部(燃料制御手段) 150 エンジントルク演算部 152 エンジン駆動トルク演算部 154 駆動トルク演算部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、内燃エンジンの駆動力
    を車輪に伝達する駆動系部材に連結された油圧ポンプ/
    モータを、制動時にはポンプ作動させて制動エネルギを
    油圧エネルギに変換しアキュムレータに蓄積する一方、
    発進/加速時にはモータ作動させて前記アキュムレータ
    に蓄積した油圧エネルギを発進/加速エネルギとして利
    用する制動エネルギ回生装置において、 前記内燃エンジンと前記駆動系部材との間に設けられ、
    減速比の切換により前記内燃エンジンから前記車輪に伝
    達されるエンジン駆動トルクを増減変更する変速機と、 前記変速機の現在の減速比を検出する減速比検出手段
    と、 車両の発進/加速操作を行う加速操作部材と、 前記加速操作部材の操作量を検出する加速操作量検出手
    段と、 前記加速操作部材が操作されたとき、前記加速操作量検
    出手段からの前記加速操作部材の操作量情報と前記減速
    比検出手段からの現在の減速比情報とに基づき、前記車
    輪に伝達されるべき要求駆動トルクを演算する要求駆動
    トルク演算手段と、 前記要求駆動トルク演算手段からの要求駆動トルク情報
    に基づき、前記油圧ポンプ/モータによるモータ駆動ト
    ルクと前記エンジン駆動トルクとのトルク配分を設定す
    るトルク配分設定手段と、 前記発進/加速時には、前記現在の減速比で伝達される
    実際のエンジン駆動トルクが前記トルク配分に応じたエ
    ンジン駆動トルクとなるよう前記内燃エンジンへの燃料
    供給量を制御する燃料制御手段と、 を備えたことを特徴とする制動エネルギ回生装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク配分設定手段は、前記モータ
    駆動トルクと前記エンジン駆動トルクとの和が前記要求
    駆動トルクとなるようトルク配分を設定することを特徴
    とする、請求項1記載の制動エネルギ回生装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記要求駆動トルク演算手段か
    らの要求駆動トルク情報と前記アキュムレータに蓄積し
    た前記油圧エネルギの残量とに基づき前記油圧ポンプ/
    モータのモータ駆動トルクを設定するモータ駆動トルク
    設定手段を備え、 前記トルク配分設定手段は、前記モータ駆動トルク設定
    手段により設定されるモータ駆動トルクと前記エンジン
    駆動トルクとの和が前記要求駆動トルクとなるようトル
    ク配分を設定することを特徴とする、請求項2記載の制
    動エネルギ回生装置。
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