JPH10142569A - 導波路型可変光減衰器 - Google Patents

導波路型可変光減衰器

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JPH10142569A
JPH10142569A JP30147196A JP30147196A JPH10142569A JP H10142569 A JPH10142569 A JP H10142569A JP 30147196 A JP30147196 A JP 30147196A JP 30147196 A JP30147196 A JP 30147196A JP H10142569 A JPH10142569 A JP H10142569A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光アンプの利得の波長依存性により生じるチ
ャンネル間レベル差を抑制し、高安定でダイナミックレ
ンジが広く、従来の導波路型可変光減衰器に比べ特性が
向上する導波路型可変光減衰器を提供する。 【解決手段】 電気光学効果を有する強誘電体結晶基板
11上に、前記強誘電体結晶11の光学軸に沿って信号
光が伝搬される直線光導波路12と、前記直線光導波路
12とそれぞれが独立して光方向性結合器15、16を
形成する光導波路13、14と、前記直線光導波路12
と前記2つの光導波路13、14のそれぞれの光導波路
とで形成される独立な光方向性結合器15、16を挟む
制御電極17、18とを形成し、前記光方向性結合器1
5、16の結合長Lを完全結合長Lcの偶数倍にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光インタ
ーコネクション等において伝送される光波の変調や光路
の切り替え等の機能を有する光デバイスに用いられる導
波路型可変光減衰器に関わり、特に結晶基板上部表面に
形成された光導波路に外部DC電圧を印加して光出力を
変えることのできる導波路型可変光減衰器に関する。
【0002】
【従来の技術】光を通信に用いる光通信システムは実用
化に向けて進展しており、大容量かつ多機能の高度な光
通信システムの開発が進められている。特に、最近で
は、光の特徴を生かして、複数の波長の光を送る波長多
重通信(以下、WDM通信と言う。)が脚光を浴びてい
る。また、光アンプの実用化により、伝送路のロス・レ
ス(lossless)化が進み、伝送距離も飛躍的に
延びている。しかし、この光アンプを用いた増幅におい
て、光アンプを多段に接続した長距離光通信システムで
は、光アンプの利得の波長依存性により、異なった波長
であるチャンネル間でレベル差が生じるため、最小とな
るチャンネルの信号光パワーにあわせて中継間隔を制限
したり、或いは、利得平坦度の劣化が顕著に現れるため
伝送可能な波長数が制限されるなど、次世代の長距離・
大容量光通信技術、特にWDM通信の実用化には、光ア
ンプの利得の波長依存性の低減が大きな課題となってい
る。
【0003】そこで、伝送路内を伝送する波長多重され
た信号光(光波)の光強度をチャンネル間で一定レベル
に制御するために、つまり等価にするために、様々なシ
ステム構成が提案されている。例えば、アンプ出力光を
モニタし、LD光の出力レベルあるいは光アンプの利得
レベルをフィードバック制御する方法があるが、最近で
は光アンプの利得を一定レベルに固定し、モニタ情報か
ら光アンプ後段に接続した可変光減衰器の透過出力レベ
ルを制御する方法が主流である。
【0004】また、1996年電子情報通信学会総合大
会において「アレイ格子型フィルタを用いたEDFA利
得等価回路の検討(B−1183)」と題して、図5に
示すような、光中継器のプリアンプとポストアンプ間に
各波長チャンネル毎に可変光減衰器を配置する方法が発
表されている。
【0005】図5に示す利得等価回路では、波長多重信
号がプリアンプ100に入力され、一斉に増幅された
後、アレイ格子型導波路フィルタAWGで分割され、各
増幅されたそれぞれの波長のMain信号を光減衰器1
02、104、106、・・・、108で減衰する。こ
の減衰率を決定するために予めモニタ110、112、
114、・・・、116にMon信号(モニタ信号)が
入力され、各波長の増幅結果が調査され、その調査結果
に基づきカウンタ118が光減衰器102、104、1
06、・・・、108の減衰率を制御し、減衰された各
波長の光信号はポストアンプ120に出力されることに
より利得の波長依存性を回避する。
【0006】上述の光アンプの利得を一定レベルに固定
する可変光減衰器としての光デバイス構造は多種のもの
が提案されており、レンズ、ミラー等の光学系技術を用
いたものから、集積光学技術を用いた光導波路デバイス
まで幅広い。この光導波路デバイスでは、単一モード導
波であるので、電気光学効果や音響光学効果などによる
制御が簡単にできる利点があり、光通信、光インターコ
ネクションなどへの適用は有効である。
【0007】図6は、光導波路型光デバイスの一例であ
る方向性結合型光スイッチの斜視図を示す。光学軸に垂
直に切り出して成形したLiNbO3 結晶基板41上に
Ti等の金属を拡散して光導波路42、43が形成され
ている。これら光導波路42、43は数μm程度の間隔
で近接して設置されることにより光方向性結合器45を
構成している。光導波路42、43上には図示しないバ
ッファ層を介して制御電極47が設置されている。
【0008】このスイッチの基本的な動作原理は、先
ず、片方の光導波路例えば光導波路43の端面から入射
した光波49は光導波路43中を伝搬し、光方向性結合
器45の部分で近接した光導波路42にエネルギーが移
行する。光方向性結合器45の結合領域の長さを表す結
合長Lを完全結合長Lcに一致させた場合、ほぼ100
%のエネルギーが光導波路42に移って出射光51とな
る。一方、制御電極47に電圧を印加した場合、電気光
学効果によって光導波路42、43の屈折率が変化して
両者の屈折率が非対称となり、両者を伝搬する光波の間
で位相不整合が生じて結合状態が変化し、適当な印加電
圧のもとでは元の光導波路43へエネルギーが移り出射
光52となる。従って、電圧を印加することにより光路
の切り替えが行なえる。
【0009】上述の光デバイスは、一般的には、入射
側、出射側にそれぞれ2本の光ファイバを接続し、2×
2の光路切り替え光スイッチとして用いられるが、例え
ば、入射側として光導波路43、出射側として光導波路
42へそれぞれ光ファイバを接続すれば、可変減衰器と
しても適用できる。特にこのようにLiNbO3 結晶基
板41の光学軸に沿って電圧を印加した場合には、Li
NbO3 結晶基板41が有する最大の電気光学定数r33
が屈折率変化に関与するため、低電圧での動作が期待で
きる。さらに、ON/OFF状態に限って入射される光
の偏光状態に依存しない光導波路構造が、谷沢らにより
「低電圧、低損失偏向無依存Ti拡散LiNbO3 光導
波路型スイッチ」と題され、昭和62年電子情報通信学
会半導体・材料部門全国大会において発表されている。
また、信号光の偏光状態に無関係に動作する例として、
ペル オロフ グラネストランドによる特開昭62−0
39826号公報に記載されている発明のように、動作
電圧が上昇することを許容した上で、光学軸に沿って光
を伝搬させる構造のものも知られている。さらに、光導
波路デバイスの特徴の一つである多素子の集積化を実現
したPeter J.Duthie等の「OPTICA
L SWITCH ARRAYS」(米国特許No.0
4818050)に記載されているようなn×n規模の
マトリクス光スイッチも知られている。
【0010】以上述べた光導波路デバイスにおいて、光
デバイスの構成要素であるバッファ層は、図6に示す方
向性結合型光スイッチでは光導波路42、43中を伝搬
する光波49が制御電極47により吸収されることを防
ぐ目的で形成されている。一般的にはバッファ層として
誘電体膜が用いられている例が多く、特に波長1.3〜
1.55μm程度の光に対しては、二酸化シリコン(S
iO2 )を形成している。
【0011】また、複数の光方向性結合器を多段に接続
する素子の一例として、先に示したPeter J.D
uthie等の「OPTICAL SWITCH AR
RAYS」(米国特許No.04818050)におい
ても、その機能を実現するために光導波路上を横切って
制御電圧を配置する必要があるため、金属製制御電極で
の信号光の吸収による損失増加を防ぐための光導波路と
制御電極の間に誘電体などのバッファ層が不可欠なもの
となっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例は、上述のバッファ層がLiNbO3 等の強誘電体
結晶基板を用いた光デバイスで問題とされるDCドリフ
ト現象の発生と深い関わりがあり、光デバイスの安定動
作を妨げる原因となってしまうという問題点を有する。
DCドリフトとは、制御電極へDC電圧印加時に、バッ
ファ層の膜質、あるいは含有される不純物量などに起因
したキャリアの移動により、光導波路へ作用する実効電
界が変動することで光出力が変動する現象である。従っ
て、バッファ層を用いるために特別なドリフト回避策を
考じる必要が出てくる。
【0013】つまり、従来構造では、導波路型光デバイ
スの構造上、外部信号を作用させるための制御電極を光
導波路直上にバッファ層を介して設置するためDCドリ
フトが発生する。従って動作電圧が経時的に変化すると
いう問題点を有する。なぜなら前記DCドリフトが、制
御信号であるDC電圧がバッファ層に反電界を誘起し光
導波路に作用する実効電圧を低減させることに起因して
おり、光導波路への実効電圧を維持するためには、外部
からのDC電圧を増加させる必要が出てくるからであ
る。一般的に伝送装置におけるDC電圧供給源はその容
量が限定されており、マージンは大きくない。従って、
可変減衰器を制御するための動作電圧の経時変化は解消
する必要がある。
【0014】第2の問題点として、動作電圧を低くする
ために、電気光学効果が最大となる光学軸を電圧印加方
向に選択しているため、光の伝搬方向に対し電気光学係
数を介した光の屈折率変化量が非対称となっているため
入射される信号光の偏光状態により動作電圧が異なると
いう問題点を有する。光ファイバ通信系では、特殊な場
合を除いて、通常では信号光の偏光状態が一定(TMモ
ードあるいはTEモード)ではないため、どちらのモー
ドが入射されたも同一の電圧にて動作する必要がある。
【0015】第3の問題点として、方向性結合器の製造
トレーランスに起因するものであり、光方向性結合器を
構成する2つの光導波路間の漏話量は、理論上は無限
大、すなわち、完全に光の結合が起こり、他方への光の
漏れは生じないが、製造上は−15dB〜20dB程度
であり、ダイナミックレンジが狭いという問題点を有す
る。上記の製造上の値は、光路切り替え用光スイッチと
しては十分であっても、可変減衰器としては可変範囲が
狭く、実用には適さない。
【0016】第4の問題点として、従来構造では、信号
光が曲がり導波路を通過するため放射損による挿入損失
が大きいという問題点を有する。
【0017】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、光アンプを多段に接続した長距離光通信システムに
おける、光アンプの利得の波長依存性により生じるチャ
ンネル間レベル差を抑制するための高安定でダイナミッ
クレンジの広い可変減衰器であり、従来に比べ特性向上
が期待でき、また、動作安定化のための回路が不要で、
且つ、入射光の偏光の調整不要であるため装置構成の簡
易化が図れ、信頼性、操作性および保守性を向上させる
ことのできる導波路型可変光減衰器を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
電気光学効果を有する強誘電体結晶基板上に、前記強誘
電体結晶の光学軸に沿って信号光が伝搬される直線光導
波路と、前記直線光導波路とそれぞれが独立して光方向
性結合器を形成する少なくとも2つ以上の光導波路と、
前記直線光導波路と前記2つ以上の光導波路のそれぞれ
の光導波路とで形成される独立な光方向性結合器を挟む
制御電極とが形成されることを特徴とする。
【0019】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記独立な光方向性結合器を挟む制御電極
は、前記直線光導波路と前記2つ以上の光導波路の内の
それぞれの光導波路との並び順が、制御電極、直線光導
波路、制御電極、光導波路、制御電極の順又は制御電
極、光導波路、制御電極、直線光導波路、制御電極の順
であるように形成されることを特徴とする。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の発明において、前記独立な光方向性結合器の結合
長が、完全結合長の偶数倍であることを特徴とする。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1から3の
いずれかに記載の発明において、前記強誘電体結晶基板
がニオブ酸リチウム結晶基板又はタンタル酸リチウム結
晶基板であることを特徴とする。
【0022】本発明では、可変減衰器に入射された信号
光が、パワーの減衰を必要としないレベルのものであれ
ば、外部からの光量制御の必要はなく、複数の光方向性
結合器の直線導波路を伝搬していき、ほとんど減衰する
ことなく後段の伝送路あるいは光デバイスへ接続され
る。正確には、光方向性結合器の長さが完全結合長の偶
数倍に設定されているため、一旦は、光方向性結合器を
構成している他方の光導波路に結合後、元の直線導波路
に戻って後段に接続される。
【0023】光パワーの減衰が必要な場合には、光方向
性結合器を構成する光導波路を挟むように設置されてい
る制御電極に適当な外部電界を印加することで、光パワ
ーの不要分のみを光方向性結合器を構成している他方の
光導波路へ導き、信号光の減衰を図る。減衰量の可変
は、外部電界強度により制御され、少なくとも2つの光
方向性結合器を経由することで、−40dB以上の減衰
が得られる。このように、複数の光方向性結合器を多段
に接続する一例として、先に示したPeterJ.Du
thie等の「OPTICAL SWITCH ARR
AYS」(米国特許No.04818050)では、そ
の機能実現上、光導波路上を横切って制御電極を配置す
る必要があるため、光導波路と金属製制御電極の間にバ
ッファ層を形成しなければならないが、本発明では、光
導波路間に制御電極を配置することが可能なため、安定
動作の妨げとなるDCドリフト発生の要因ともなり得る
バッファ層は不要であり、動作の安定な導波路型可変光
減衰器が提供できる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る導波路型可変
光減衰器の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0025】図1を参照すると、本発明の最良の実施形
態は、基板11の表面に本来の伝送路に挿入される直線
光導波路12を有し、その直線光導波路12に近接した
領域に別々の光導波路13、14が配置されている。こ
れらの光導波路は、直線光導波路12と組み合わされて
それぞれ個別の光方向性結合器15、16を構成してお
り、近接して配置されている部分の長さLは、光方向性
結合器15、16の完全結合長の2倍に設定されてい
る。光導波路13、14の光方向性結合に関与しない部
分は、直線光導波路12に導波光が結合しないように、
ある曲率で曲がりながら直線光導波路12より離されて
いる。また、基板表面上には、それぞれの光導波路1
2、13、14を挟むように制御電極17、18が設置
されている。上記近接して配置されている部分の長さ
が、光方向性結合器15、16の完全結合長の2倍に設
定されるという条件はこれに限定されるものではなく、
完全結合長Lcの偶数倍であるならば良い。
【0026】基板11は低損失な光導波路を形成するた
めの材料で、比較的大きな電気光学効果あるいは音響光
学効果を有するものを選択する。具体的には、強誘電体
結晶であるニオブ酸リチウム(LiNbO3 )またはタ
ンタル酸リチウムなどが望ましい。伝送路に挿入される
光導波路12は、ニオブ酸リチウム結晶基板であれば、
チタン(Ti)を熱拡散したものが良く、タンタル酸リ
チウム結晶基板ではNb(ニオブ)を熱拡散したものが
実用的である。さらに、プロトン交換を施した光導波路
でも、同レベルの効果は期待できる。電極材料は、Au
(金)が良いが、基板11への膜密着を考慮すれば、間
にCr(クロム)やTi(チタン)等の金属を挟むと良
い。
【0027】次に、上述の実施形態の動作について、図
1、図2及び図3を参照して詳細に説明する。
【0028】図1に示す光導波路12へ入射された信号
光19は、完全結合長さLcの2倍(2Lc)に結合長
が設定されている光方向性結合器15および16に一旦
は光パワーを移行させ、その後元に戻って、最終的には
光導波路12から出射される。
【0029】図2の(a)は、電圧を印加しない場合に
おける光方向性結合器における直線光導波路12の光出
力強度変化を概念的に示した図である。
【0030】図2の(b)は、電圧を印加した場合にお
ける光方向性結合器における直線光導波路12の光出力
強度変化を概念的に示した図である。
【0031】制御電極17、18にDC電圧が印加され
ると、2つの光方向性結合器15、16の結合状態が変
わり、光導波路13、14へ信号光の一部が出射され
る。すなわち、光方向性結合器15、16を通り抜けた
直線光導波路12内の光の導波光量が減衰する。
【0032】図3は、直線光導波路12の印加電圧によ
る出射光量の損失を示す図である。このように制御電極
16、17へ供給されるDC電圧値を適当に設定するこ
とで、光導波路13、14へ導波される信号光19の光
量を調整することができ、直線光導波路12への信号光
の減衰量はその可変範囲(ダイナミックレンジ)として
−40dB以下程度が実現できる。
【0033】次に、本発明に係る導波路型可変光減衰器
の実施例について図面を参照して詳細に説明する。
【0034】図4は本発明に係る導波路型可変光減衰器
の一実施例の平面図を示したものである。X−cutニ
オブ酸リチウム結晶基板LiNbO3 41に、Z軸方向
に光が伝搬するように、500オングストローム程度の
薄膜チタン(Ti)を1000°C程度で熱拡散して光
導波路42、43及び44を形成する。さらに光導波路
を挟むように近傍に制御電極47、48を設置する。制
御電極47、48には電気伝導度の良いAuを用いてい
るが、基板とのコンタクトが弱い場合には、CrやTi
などの金属薄膜を介して形成しても良い。光導波路4
2、43及び44は2つの光方向性結合器45、46を
形成しており、電圧無印加状態にて、信号光19が直線
光導波路42のみから出射されるように配置されてい
る。
【0035】直線光導波路42より入射された信号光1
9は、光導波路42を伝搬していき、光方向性結合器4
5に到達する。光方向性結合器45、46の結合長は、
それぞれ完全結合長の2倍に予め設定してあり、外部電
界のないときには、信号光19はほぼその100%が直
線光導波路42を伝搬する。同様に光方向性結合器46
においても、信号光19は直線光導波路42を伝搬し、
減衰することなく直線光導波路42から出射される。
【0036】一方、入射した信号光19の光量を減衰さ
せる場合には、光方向性結合器45、46に配置されて
いる制御電極47、48にDC電圧を印加し、光方向性
結合器45、46を形成する近接した光導波路42−4
3、43−44間に外部電界を作用させる。すると、各
々の光導波路間は位相不整合状態となり、光導波路に作
用する外部電界強度に応じて、信号光19の一部は光導
波路43および44へ移行し、直線光導波路42から出
射される信号光19の減衰が実現する。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従えば、基板表面に形成されている光導波路への制御
電界を横方向から作用させるため、光デバイス構造上、
光導波路直上に制御電極を配置する必要が無く、従って
動作電圧の経時変化を来すSiO2 バッファ層が不要と
なるので動作電圧が経時的に変動することなく安定した
導波路型可変光減衰器を提供することができる。
【0038】また、入射される信号光の偏光状態に関係
なく、強誘電体結晶の光学軸を光の伝搬方向に選択して
いるため、光導波路の断面において電気光学係数を介し
た光の屈折率変化量が対称となっており、常に動作電圧
が一定となり、光ファイバ通信系の偏光状態が一定(T
MモードあるいはTEモード)でない場合においても、
常時一定の電圧において減衰動作を再現する導波路型可
変光減衰器を提供することができる。
【0039】また、複数の方向性結合器を縦列接続して
いるため、単体では、製造上は−15〜20dB程度の
可変減衰量であっても、複数個多段接続することで、−
40〜60dB程度の可変減衰量が実現でき、可変範囲
として実使用に耐え得るものとなる広いダイナミックレ
ンジの導波路型可変光減衰器を提供することができる。
【0040】さらに、後段に接続される信号光が伝搬す
る光導波路が曲がり部を有しない直線導波路であるた
め、挿入損失が小さい導波路型可変光減衰器を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る導波路型可変減衰器の斜視図であ
る。
【図2】図1に示した導波路型可変光減衰器の動作を示
すグラフである。
【図3】図1に示した導波路型可変光減衰器の動作を示
すグラフである。
【図4】本発明に係る導波路型可変光減衰器の一実施例
を示す斜視図である。
【図5】光減衰器を用いた利得等価回路の構成を示す図
である。
【図6】従来の導波路型光デバイスの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 基板 12、13、14 光導波路 15、16、45、46 光方向性結合器 17、18 制御電極 19 信号光 41 ニオブ酸リチウム結晶基板 42、43、44 Ti拡散光導波路 47、48 制御電極 49 光波(入射光) 51、52 出射光 L 結合長

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学効果を有する強誘電体結晶基板
    上に、 前記強誘電体結晶の光学軸に沿って信号光が伝搬される
    直線光導波路と、 前記直線光導波路とそれぞれが独立して光方向性結合器
    を形成する少なくとも2つ以上の光導波路と、 前記直線光導波路及び前記2つ以上の光導波路のそれぞ
    れの光導波路とで形成される独立な光方向性結合器を挟
    む制御電極とが形成されることを特徴とする導波路型可
    変光減衰器。
  2. 【請求項2】 前記独立な光方向性結合器を挟む制御電
    極は、前記直線光導波路と前記2つ以上の光導波路の内
    のそれぞれの光導波路との並び順が、制御電極、直線光
    導波路、制御電極、光導波路、制御電極の順又は制御電
    極、光導波路、制御電極、直線光導波路、制御電極の順
    であるように形成されることを特徴とする請求項1記載
    の導波路型可変光減衰器。
  3. 【請求項3】 前記独立な光方向性結合器の結合長が、
    完全結合長の偶数倍であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の導波路型可変光減衰器。
  4. 【請求項4】 前記強誘電体結晶基板がニオブ酸リチウ
    ム結晶基板又はタンタル酸リチウム結晶基板であること
    を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の導波路
    型可変光減衰器。
JP30147196A 1996-11-13 1996-11-13 導波路型可変光減衰器 Expired - Fee Related JP3283772B2 (ja)

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