JPH10141668A - 熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ - Google Patents

熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ

Info

Publication number
JPH10141668A
JPH10141668A JP8314151A JP31415196A JPH10141668A JP H10141668 A JPH10141668 A JP H10141668A JP 8314151 A JP8314151 A JP 8314151A JP 31415196 A JP31415196 A JP 31415196A JP H10141668 A JPH10141668 A JP H10141668A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
thermoelectric converter
fuel
alcohol
stove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8314151A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3516225B2 (ja
Inventor
Kengo Misawa
謙吾 三澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUME
THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUMENTO KK
Original Assignee
THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUME
THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUMENTO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUME, THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUMENTO KK filed Critical THERMO ELECTRIC DEIBEROTSUPUME
Priority to JP31415196A priority Critical patent/JP3516225B2/ja
Publication of JPH10141668A publication Critical patent/JPH10141668A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3516225B2 publication Critical patent/JP3516225B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】熱源として、また電源としても使用できる多目
的の熱電変換器を備えるアルコール・ストーブを提供す
る。 【解決手段】燃料容器5に注入した液体アルコール燃料
6を気化して燃焼させ、その燃焼熱を熱電対列24に作
用させて、その電気出力よりファン37を駆動して周囲
に加熱された空気流を放散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は有機燃料を使用す
る加熱装置、より詳細には、熱を電気エネルギにする熱
電変換器を備える可搬式アルコール・ストーブに関す
る。
【0002】この発明は数多の物を加熱する独立した熱
源として、また日常生活、軍用および観光旅行用器具と
して、野外試験、探検旅行、とくに到達することが困難
で人口稀薄な土地への旅行に使用する装置として、通信
装置、各種の電子装置や無線装置を付勢する独立した電
源として使用することができるものである。この装置は
また、小ルーム、たとえばテント内の暖房にも使用する
ことができる。
【0003】
【従来の技術】従来のアルコール・ストーブは、たとえ
ば米国特許第4,895,132号、同第4,984,
559号、同第4,416,617号、同第4,55
4,348号、同第5,199,413号、同第5,2
73,023号、同第5,383,551号に開示され
ている。
【0004】これらの装置は広く用いられており、アル
コールは他の燃料にくらべて、各地の産物から簡易に製
造することができ、貯蔵および使用が安全であり、有毒
燃焼生成物が生じないなどの多くの利点がある。以上に
挙げた装置およびそれに類似の装置は、通常、液体アル
コール燃料の容器、燃料をこの容器に注入する装置、容
器内の圧力を一定に保つ装置、ガス化燃料を形成するた
めの装置、ガス化燃料形成装置に燃料を送る装置、燃焼
帯域に送られるアルコールの量を制御する装置、燃焼帯
域で可燃性の空気とガスとの混合気を形成する装置、加
熱された物の保持装置を具備している。しかし、この種
のストーブは単に熱源だけであって、電力源となるもの
ではない。
【0005】従来技術の熱を電気にする熱電変換器の具
体例においては、アルコールの燃焼が熱源となってい
る。このような装置はポッデニアコフ(Pozdnya
kov)とコプテロフ(Koptelov)との共著
「サーモエレクトリック・エネルゲティックス」(Th
ermoelectric energetics)、
1974年モスコー・アトミザット社(Atomizc
lat)刊、263頁およびエル.アイ.アナチュック
(L.I.Anatychuk)著「ハンドブック・サ
ーモエレメンツ・アンド・サーモエレクトリック・デバ
イセス」(Handbook Thermoeleme
nts and thermoelectric de
vices)1979年キエフのナウコバ・デュマ(N
aukovaduma)社刊の354頁に記載されてい
る。後者に記載の装置は、この発明に最も類似するもの
である。それはアルコール・ストーブと熱電変換器に関
するもので、次の手段を具備する。すなわち燃料の燃焼
生成物の熱を奪う熱コレクタと、熱除去装置、熱電対
列、この熱電対列から熱除去装置へ熱を送る装置、熱コ
レクタから熱電対列に熱を送る装置である。
【0006】その熱電対列はコンスタンタンとニッケル
・モリブデン合金とから成る145個の熱電素子で製し
てある。熱電対列の接続部が熱コレクタであって、熱電
対列に熱を送る装置と整列されている。水を入れる容器
が熱を除去する装置であり、熱電対列から熱除去装置へ
熱を送る装置は熱電対列の低温側接合部と水の容器の底
との熱接触によって行なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術の装置に
は多くの制約がある。この装置は遮蔽されていない炎を
利用するものであるために、周囲への熱の放射および熱
の対流に大きな熱損失がある。また熱コレクタは面積が
小さいので効率が低く、金属熱電対列の効率は低い。熱
電対列の上方に配した水の容器は、たとえば食品その
他、物を加熱する装置として使用する容器にはならな
い。したがって、燃料消費量が多く、この従来装置は目
的物を加熱するストーブと電源となる装置との両方に用
いることができない。
【0008】以上の諸課題を考慮に入れて、この発明の
目的は、自納式熱源として、また電源として、また必要
に応じては熱源だけとして役立つ、経済的で、可搬式、
高効率で経済的であり、安全かつ多目的の熱電変換器を
備えるアルコール・ストーブを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、この発明の熱電変換器を備えるアルコール・スト
ーブは: (a)液体アルコール燃料の容器と、この容器に燃料を
注入する装置と、燃料容器内の圧力を一定に保持する装
置と、燃料をガス化する装置と、燃料ガス化装置に燃料
を送る装置と、燃焼帯域に送られるアルコールの量を制
御する装置と、燃焼帯域で可燃性の空気とガスとの混合
気を形成する装置と、加熱される目的物のホルダーとを
組込んで成るアルコール・ストーブと、(b)燃料生成
物の熱を奪う熱コレクタと、熱放出装置と、熱電対列
と、熱電対列から熱放出装置に熱を伝達する装置と、熱
コレクタから熱電対列に熱を送る装置と、これらの装置
を締付けて固定する装置とから成る熱電変換とから成
り、この発明によれば、熱電変換器をホルダーに装着す
るもので、加熱される目的物を配置する装置を具備して
いる。
【0010】
【発明の実施の形態】この発明では熱電変換器の2つの
構成部分を同一部分に構成してある。
【0011】この発明の実施態様においては、熱電変換
器を2つの相互に接続する構成部分とし、各構成部分に
それ自体の熱コレクタと、両構成部分の間に配した少く
とも1個の熱電対列とを備える熱放出装置とを有するも
のとし、2個の熱コレクタを相互に接続し、その相互接
続部位において、熱コレクタの両表面をガスを通す管体
を構成するように対面させ、管体の下部を燃料の燃焼お
よび第一熱吸収室とし、管体の上部をガス状生成物の燃
焼熱をさらに吸収する第二熱吸収室としてある。 この
発明の別の実施態様では、熱電変換器の2つの構成部分
を同一のものに構成してある。
【0012】他の実施態様においては、締付けて固定す
る部材を熱電変換器の2つの構成部分の熱放出装置に取
付けてある。
【0013】また、他の実施態様では、締付けて固定す
る装置を熱電対列、熱コレクタ、熱伝達装置を接続し一
定の圧縮力を加えるバネ装置としている。
【0014】さらに他の実施態様においては、締付けて
固定する装置を熱電対列、熱コレクタ、熱伝達装置を接
続し一定の圧縮力を加えるゴム製の装置から成るものと
している。
【0015】この発明の別の実施態様では、熱放出装置
をピン・ラジエータ、熱放出装置に空気の流れを発生さ
せるファン、開口付き熱伝導板から成るものとし、この
熱伝導板をピン・ラジエータのピンの先端と熱接触する
ようにしてある。
【0016】他の変更態様では、ピン・ラジエータのピ
ンを截頭角錐の形のものとしてある。
【0017】別の変更態様にあっては、熱電変換器の各
構成部分に設けたファンを熱電対列と電気的に接続して
ある。
【0018】この発明の変更態様では、ファンを流れる
空気の流れの方向を、空気の流れがファンを経てラジエ
ータの表面を流れ、周囲に送られるようにしてある。
【0019】また他の変更態様においては、熱伝導板の
総面積と開口の面積との割合を2以上として熱放出装置
の中央部を流れる空気の流れをピン・ラジエータのピン
の軸線に平行になるようにし、熱放出装置の周縁の部分
における空気の流れをピンの軸線に対して直角になるよ
うにしてある。
【0020】この発明の別の実施態様では、燃料をガス
状の燃料にする装置に燃料を送る装置をテープ状の芯を
具備するものとし、この芯の幅と厚みとの割合を5以上
とすることが好ましいとしている。
【0021】他の実施態様においては、可燃性の空気と
ガスとの混合気を形成させる装置を熱伝導物質製とし、
熱コレクタと熱接触させてある。
【0022】別の態様では、燃料の供給量を制御する装
置を2本のネジを有し、その間に芯を挿入する開口があ
り、開口の面積を芯の横断面積と等しいものとした部材
を具備するものとし、この部材に芯を取付けてある。
【0023】この発明の他の実施態様においては、熱放
出装置の室にジグザグ形のフィンを配し、これらのフィ
ンを熱コレクタと熱接触し、燃焼帯域から周囲への熱の
放射通路をさえぎるようにしてある。
【0024】また、他の実施態様では、熱放出装置の室
に熱コレクタと熱接触するピン・ラジエータを配し、こ
のラジエータのピンを相互に変位させて、燃焼帯域から
周囲への熱の放射通路をさえぎるようにしてある。
【0025】
【実施例】この発明の熱電変換器を備えるアルコール・
ストーブの実施態様を図について説明する。
【0026】図1に示すように、この発明のストーブ1
は熱電変換器2を備えている。熱電変換器2はストーブ
1にホルダー3で取外すことができるように取付けてあ
る。なお、図1に示す実施態様では、ストーブ1に4本
のホルダー3が取付けてあり、これらホルダー3は金属
棒製で変換器2を取付けるために溝が設けてある。
【0027】熱電変換器2には加熱しようとするものを
配置する取付部材4を備えている。図1に示す実施態様
では取付部材4は4本の金属棒としてある。この発明の
別の実施態様では、これらの取付部材を、例えばフレー
ム、保持部材、格子部材などとすることができる。
【0028】ストーブ1には液体アルコール燃料6の容
器5が設けてある。燃料容器5は金属製で、燃料を入れ
る手段7を備えている。この手段は注入口8とそれにネ
ジ込んだ蓋9とから成っている。
【0029】ストーブ1には燃料容器5の内部の圧力を
一定に保つために弁11を有する圧力保持装置10を備
えている。
【0030】液体アルコール燃料を気化するための手段
12が、この手段12へ燃料を導く装置と接続して気化
装置13を構成している。
【0031】図1ないし図4に示すこの発明の実施態様
では、気化装置13は金属製の通路15内に挿入したテ
ープ状の芯14であって、燃料を気化するための装置1
2はこのテープ状の芯14の一部であって、芯12は金
属製の通路15の開口端から突出し、その突出部分で燃
料が気化する。しかし、この発明では、これに代る手
段、たとえばポンプ、あるいは超音波アトマイザを適用
することもできる。
【0032】燃焼ゾーンに燃料が送られる量を制御する
燃料制御装置16が図3に詳細に示してある。この燃料
制御装置16は2本のネジ18と芯14を通す開口19
を有する部材17を含んでいる。開口19の大きさは芯
14の横断面に相当するもので、芯14は部材17に取
付けてある。ねじ18の頭部は通路15の上面から外方
に伸長している。
【0033】熱電変換器2は2個の構成部分20から成
り、相互に接続部材21で接続してある。図1に示す実
施態様では、熱電変換器の2個の同形の構成部分20か
ら成っている。この同形の構成部分20の各々は熱コレ
クタ22と熱放出装置23と、両者間に配設した熱電対
列24とを備えている。また、同形の構成部分20の各
々は熱電対列24から熱放出装置23に熱を伝える第一
の熱伝達装置25と、熱コレクタ22から熱電対列24
に熱を伝達する第二の熱伝達装置26とを具備する。
【0034】接続部材21で接続された熱電変換器2の
各構成部分20には熱電変換器2の両構成部分20から
熱を放散する熱放出装置23が取付けてある。この発明
の実施態様においては、前記接続部材21で、熱電対列
24、熱コレクタ22および熱伝達装置25,26を接
続して、これらを一定の圧力で締め付けるバネ装置とし
てある。また、この目的に接続部材21に弾性ゴムで構
成した装置を組込むことができる。
【0035】両構成部分20は2個の熱コレクタ22と
互に接続している。その接続部位において、相互に向き
合う2個の熱コレクタ22はガスの通路となる管体27
を形成している。管体27の下部は燃料の燃焼及び第一
熱吸収室28となっており、管体27の上部はガス燃焼
熱をさらに吸収する第二熱吸収室29になっている。
【0036】燃焼帯域31において空気とガスとの混合
気を形成させる装置30が、2枚の湾曲した板32の間
にスロット33をつけて構成してある。板32は銅又は
アルミニウムなどの熱伝導性のもので製し、熱コレクタ
22の管体27の側壁34に溶着又はハンダ付けしてあ
る。したがって、高温の空気とガス混合気を形成させる
装置30が熱コレクタ22と熱接触する。
【0037】図5に示すように、ガス燃焼生成物の熱を
吸収する第二熱吸収室29は、ジグザグに形成したフィ
ン35から成っている。このフィン35は熱コレクタ2
2と熱接触している。フィン35は銅もしくはアルミニ
ウムのような熱伝導性の高い金属製である。図5に垂直
方向に伸長する矢印Rで燃焼帯域31から周囲への熱の
放射する通路が示してある。図5に示すとおり、フィン
35とフィン35との間のジグザグ形の部分が燃焼帯域
31から周囲への熱の放射する通路Rを妨害している。
【0038】図面には示してないが、この発明の他の実
施態様によれば、熱の放射する通路Rを妨害する変更手
段がある。より詳細に述べると、ガス燃焼生成物の熱を
吸収する第二熱吸収室29を熱コレクタ22と熱接触す
るピン・ラジエータとし、これらのピン・ラジエータが
燃焼帯域から周囲への熱の放射する通路Rを妨害するよ
うに配置する。
【0039】図1及び2に示すこの発明の実施態様にお
ける熱電対列24から熱を放出する装置23に熱を伝達
する装置25と熱コレクタ22から熱を熱電対列24に
伝達する装置26は、銅又はアルミニウムなどの高熱伝
導体製の板で構成してある。
【0040】この発明の熱電対列24は市販の熱電モジ
ュールなどの通常のもので製することができる。この種
のモジュールは、例えばテルル化ビスマスで製したn−
型及びp−型半導体素子を有する熱電対列24を2枚の
熱伝導性セラミック板43の間に挟み込んで成るもので
ある。
【0041】熱放出装置23はピン・ラジエータ36、
ファン37及び開口39を備える熱伝導板38から成っ
ている。
【0042】ピン・ラジエータ36は図6と7とに詳細
に示してある。このピン・ラジエータ36は熱伝導率の
高い金属板40の表面に金属板40に対して垂直にピン
41を配列して構成されている。図7に示すように、ピ
ン・ラジエータ36のピン41は、角錐台形である。熱
伝導板38は、ピン・ラジエータ36のピン41の頂部
と対向して両者が熱接触している。なお、熱伝導板38
と開口39の面積の割合は2以上にすることが望まし
い。
【0043】熱電変換器2の両構成部分20には、熱電
対列24と電気的に接続したフアン37が設けてある。
熱電対列24はファン37の電源となる。熱伝導板38
の開口39はファン37の空気入口となるものである。
したがって、フアン37からの空気の流れる方向は、図
2の左側に矢印で示すように、ファン37を経てラジエ
ータ36のピン41の表面を通ってゆく。
【0044】燃料容器の5の上面には2枚のディレクタ
ー42が設けてある。
【0045】
【作用】この発明の熱電変換器を備えるアルコール・ス
トーブの作動原理を次に説明する。
【0046】燃料6を燃料を入れる手段7を介して容器
5に注入する。燃料の気化装置13が燃料を気化する手
段12に送り、そこで気化燃料が形成される。圧力保持
装置10が容器5内の圧力を所望の圧力に維持する。容
器5から燃料6が出てゆくことによって、容器5内の圧
力が降下し、それによって弁11が作動して容器5内を
所要の圧力に戻す。混合気を形成させる装置30の上方
に燃焼可能な空気とガスの混合気が形成されて、それが
点火される。燃焼可能な空気とガスの混合気が燃焼・第
一熱吸収室28内で燃焼し熱が吸収される。燃料制御装
置16によって燃料を気化する手段12に送られる燃料
の量が所要量に制御される。そのために、図1に示す実
施態様においては、芯14を2本のネジ18で所望の位
置に定着させる。すなわち、芯を取り付ける部材17の
両端部が2本のネジ18によって、それぞれ移動してア
ルコール燃料の送り出される量と炎の立ち方とを均等に
させる。
【0047】高温度の燃焼生成物が管体27に沿って上
昇して第二熱吸収室29を経て外方に出てゆき、ガス燃
焼生成物の熱を再び吸収する。
【0048】熱コレクタ22が燃料燃焼熱と燃焼生成物
の熱を奪い取る。この熱の収集は、管体27内のガスの
移動通路全体に沿って行われる。燃料の燃焼・第一熱吸
収室28において最初に大部分の熱が収集される。ここ
において、混合気を形成させる装置30の熱を伝導する
湾曲した板32も熱の収集に寄与する。この湾曲板32
は相互に熱接触している熱コレクタ22に熱を伝達す
る。そして熱が管体27の壁部34を介して熱コレクタ
22によって収集される。燃焼生成物の熱は、最終的に
図1に示す実施態様では、ジグザグ状に構成されている
フィン35によって収集される。
【0049】以上に述べたように、燃焼帯域31から周
囲への熱の放射はジグザグ状のフィン35で遮られるの
で、熱コレクタ22に収集される有効な熱の損失を最小
限度に抑えることができる。
【0050】熱は熱コレクタ22から熱電対列24に熱
を伝える熱伝達装置26を経て熱電対列に流れる。そし
て、熱電対列24から熱放出装置23に熱を伝える熱伝
達装置25を経て熱電対列24から熱が奪われる。熱電
対列24の電気出力によって発生する起電力は熱電対列
24を流れる熱による熱電対列の温度差に比例する。こ
の起電力は周知の熱電気のゼーベック効果によるもので
ある。
【0051】所望の出力電圧によって、熱電変換器2の
出力端子に2個の熱電対列24を直列もしくは並列に接
続する。外部電気負荷は熱電変換器2の出力端子に接続
する。
【0052】熱放出装置23は熱電変換器2から周囲へ
熱を放散するためのものである。熱放出効率で熱電変換
器2の熱効率を最高に達するようにする。そのために、
この発明では、熱電変換器2からの熱を熱放出装置23
を経て放出して、熱放出を高めるようにしてある。放出
される熱は熱放出装置23からピン・ラジエータ36を
経て、まずピン41の間の空気に、次いでピンを経て熱
伝導板38に流れる。ファン37は熱放出装置23に空
気流を発生させ、ピン・ラジエータ36の表面からの熱
伝達を旺盛にする。この発明によると、熱放出装置23
の空気の流れは、ピン・ラジエータ36から熱を奪い、
ピン・ラジエータ36より開口39へと空気を導くもの
である。
【0053】熱伝導板38と開口39の面積の割合を選
択することによって、図2に矢印で示すように、熱放出
装置23の中央部における空気の流れをピン・ラジエー
タ36のピン41の軸線に平行にし、熱放出装置23の
周縁部の空気の流れをピン41の軸線に対して殆んど直
角にする。
【0054】ファン37は、このファンに電力を供給す
る熱電対列24によって付勢される。この発明によれ
ば、ファン37の通常作動電圧の約2分の1に該当する
電圧をファン37に給電することが望ましい。
【0055】この発明の熱電変換器を備えるアルコール
・ストーブを使用するときの作動手順は次の通りであ
る。(1)容器5に燃料6を注入する。(2)外部電気
負荷を熱電変換器2の出力端子に接続する。(3)スト
ーブ1の点火を行う。(4)燃料6の流量を調節する。
(5)取付部材4に加熱する目的物を配置する。(6)
作動状況を調べる。
【0056】ストーブを消すには、炎を吹き消すか、炎
にキャップをかぶせる。
【0057】必要に応じては、アルコール・ストーブ1
は熱電変換器2を用いずに使用することができる。その
ために、ストーブ1から熱電変換器2を簡単に外すこと
ができる。
【0058】
【発明の効果】この発明による熱電変換器を備えるアル
コール・ストーブについて実験で得たパラメータは、次
に示すとおりである。
【0059】 重量(Kg) 3 大きさ(mm) 120×160×160 電力出力(W) 6 電圧(V) 6 電流(A) 1 燃料容器の容量(リットル) 0.5 アルコール消費量(g/時) 40〜50 燃料を補充しないで連続に作動する時間 10
【0060】以上に示した実験の結果によって、この発
明のストーブは次のような利益があることが証明でき
る。
【0061】前述したように熱コレクタ22と熱放出装
置23とにおいて熱の効率を増加させ、熱電変換器2の
効率を高め、全体としての装置の作動を経済的にする。
【0062】熱電変換器2を備えるこの発明のアルコー
ル・ストーブ1は多目的の装置であり、また自給式熱源
と電源との両方に用いることができ、必要に応じては、
単に熱源として使用することができる。
【0063】小型で、軽量であるから装置の移動が容易
であって、安全性に富み簡単に取り扱うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の熱電変換器を備えるアルコール・ス
トーブの縦断面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿い、矢印方向に見た断
面図である。
【図3】この発明の熱電変換器を備えるアルコール・ス
トーブのガス状の燃料を形成する装置と燃料制御装置と
を示す部分縦断面図である。
【図4】図3の側断面図である。
【図5】この発明の熱コレクタとガス状の燃焼生成物の
熱を吸収する室の一部を示す。
【図6】ピン・ラジエータを示す縦断面図である。
【図7】ピン・ラジエータのピンを示す拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ストーブ 2 熱電変換器 3 ホルダー 4 取付部材 5 燃料容器 6 液体アルコール燃料 7 燃料を入れる手段 8 注入口 9 蓋 10 圧力保持装置 11 弁 12 燃料を気化する手段 13 気化装置 14 芯 15 芯を通す金属製の通路 16 燃料制御装置 17 芯を取り付ける部材 18 ネジ 19 芯を通す開口 20 熱電変換器の構成部分 21 接続部材 22 熱コレクタ 23 熱電放出装置 24 熱電対列 25,26 熱伝達装置 27 管体 28 燃焼・第一熱吸収室 29 第二熱吸収室 30 混合気を形成させる装置 31 燃焼帯域 32 湾曲した板 33 スロット 34 管体の壁部 35 フィン 36 ピン・ラジエータ 37 ファン 38 熱伝導板 39 開口 40 金属板 41 ピン 42 ディフレクター

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)液体アルコール燃料の容器と、前
    記容器に前記燃料を注入する装置と、前記燃料容器内の
    圧力を一定に保持する装置と、前記燃料をガス化する装
    置と、前記燃料ガス化装置に前記燃料を送る装置と、燃
    焼帯域に送られるアルコール燃料の量を制御する装置
    と、燃焼帯域で可燃性の空気とガスとの混合気を形成す
    る装置と加熱される目的物のホルダーを組み込んで成る
    アルコール・ストーブと、(b)燃焼生成物の熱を奪う
    熱コレクタと、熱放出装置と、熱電対列と、前記熱電対
    列から前記熱放出装置に熱を伝達する装置と、前記熱コ
    レクタから前記熱電対列に熱を送る装置と、前記諸装置
    を締付けて固定する装置とから成る熱変換器とを具備
    し、前記熱電変換器を加熱される目的物を配置する装置
    を有するホルダーに取付けて成る熱電変換器を備えるア
    ルコール・ストーブ。
  2. 【請求項2】 前記熱電変換器を2つの相互に接続した
    構成部分から成るものとし、前記各構成部分それ自体の
    熱コレクタと、前記構成部分間に配した少くとも1個の
    熱電対列とを備える熱放出装置とを有するものとし、前
    記2個の熱コレクタを相互に接続し、前記熱コレクタの
    接続面を対面させてガスの通路となる管体とし、前記管
    体の下部を燃料燃焼及び第一熱吸収室とし、前記管体の
    上部をガス状生成物燃焼熱の第二吸収室として成る請求
    項1に記載の熱電変換器を備えるアルコール・ストー
    ブ。
  3. 【請求項3】 前記熱電変換器の2つの構成部分を同一
    のものとする請求項2に記載の熱電変換器を備えるアル
    コール・ストーブ。
  4. 【請求項4】 締付け固定部材を前記熱電変換器の2つ
    の構成部分の前記熱放出装置に取付けて成る請求項2に
    記載の熱変換器を備えるアルコール・ストーブ。
  5. 【請求項5】 前記締付け固定部材を前記熱電対列、前
    記熱コレクタ及び前記熱を伝達する装置を接続し、一定
    の圧縮力を加えるバネ装置とする請求項4に記載の熱電
    変換器を備えるアルコール・ストーブ。
  6. 【請求項6】 前記締付け固定部材を前記熱電対列、前
    記熱コレクタ及び前記熱を伝達する装置を接続し、一定
    の圧縮力を加えるゴム製の装置とする請求項4に記載の
    熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ。
  7. 【請求項7】 前記熱放出装置をピン・ラジエータ、前
    記熱放出装置に空気の流れを発生させるファン、開口付
    き熱伝導板から構成し、前記熱伝導板を前記ピン・ラジ
    エータのピンの先端と熱接触するようにして成る請求項
    2に記載の熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ。
  8. 【請求項8】 前記ピン・ラジエータのピンを截頭角錐
    の形状とした請求項5に記載の熱電変換器を備えるアル
    コール・ストーブ。
  9. 【請求項9】 前記熱電変換器の各構成部分の前記ファ
    ンを前記熱電対列に電気的に接続して成る請求項5に記
    載の熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ。
  10. 【請求項10】 前記ファンを流れる空気の流れの方向
    を前記空気の流れが前記ファンを経て前記ラジエータの
    表面を流れ、周囲に送られるようにした請求項5に記載
    の熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ。
  11. 【請求項11】 前記熱伝導板の総面積と前記開口の面
    積との割合を2以上として前記熱放出装置の中央部を流
    れる空気の流れを前記ピン・ラジエータのピンの軸線に
    平行になるようにし、前記熱放出装置の周縁の部分にお
    ける空気の流れを前記ピンの軸線に対して直角になるよ
    うにした請求項5に記載の熱電変換器を備えるアルコー
    ル・ストーブ。
  12. 【請求項12】 前記燃料をガス状の燃料にする装置に
    燃料を送る装置をテープ状の芯を具備するものとした請
    求項1に記載の熱電変換器を備えるアルコール・ストー
    ブ。
  13. 【請求項13】 前記芯の幅と厚みとの割合を5以上と
    する請求項12に記載の熱電変換器を備えるアルコール
    ・ストーブ。
  14. 【請求項14】 前記可燃性の空気とガスとの混合気を
    形成させる装置を熱伝導性の物質製とし、前記熱コレク
    タと熱接触させた請求項1に記載の熱電変換器を備える
    アルコール・ストーブ。
  15. 【請求項15】 前記燃料の供給量を制御する装置を2
    本のネジを有し、前記両ネジの間に前記芯を挿入する開
    口を有する部材を備えるものとし、前記開口の面積を前
    記芯の横断面積に等しくし、前記芯を前記開口を有する
    部材に取付けて成る請求項12に記載の熱電変換器を備
    えるアルコール・ストーブ。
  16. 【請求項16】 前記熱放出装置の室にジグザグ形のフ
    ィンを配し、前記フィンを熱コレクタと熱接触させ、前
    記燃焼帯域から周囲への熱の放射通路をさえぎるように
    した請求項2に記載の熱電変換器を備えるアルコール・
    ストーブ。
  17. 【請求項17】 前記熱放出装置の室に前記熱コレクタ
    と熱接触するピン・ラジエータを配し、前記ラジエータ
    のピンを相互に変位させて前記燃焼帯域から周囲への熱
    の放射通路をさえぎるようにした請求項2に記載の熱電
    変換器を備えるアルコール・ストーブ。
JP31415196A 1996-11-12 1996-11-12 熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ Expired - Fee Related JP3516225B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31415196A JP3516225B2 (ja) 1996-11-12 1996-11-12 熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31415196A JP3516225B2 (ja) 1996-11-12 1996-11-12 熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10141668A true JPH10141668A (ja) 1998-05-29
JP3516225B2 JP3516225B2 (ja) 2004-04-05

Family

ID=18049852

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31415196A Expired - Fee Related JP3516225B2 (ja) 1996-11-12 1996-11-12 熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3516225B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136172A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 発電装置および発電方法
NL2004349C2 (nl) * 2010-03-05 2011-09-06 Niuw Innovatieve Concepten Draagbaar verwarmingstoestel omvattende een brandstofhouder en een brandstofaanvoer.
WO2014087341A3 (en) * 2012-12-04 2014-10-16 Van Lingen Paul Sidney Alexander Thermoelectric generator arrangement
US9506656B2 (en) 2013-10-01 2016-11-29 International Clean Energy Solutions, Ltd. Cooking stove
CN106545851A (zh) * 2016-10-17 2017-03-29 无锡市日升化工有限公司 一种化工用的酒精灯
CN108692330A (zh) * 2018-06-06 2018-10-23 贵州大学 一种自供电生物质直燃炉鼓风系统
CN110608434A (zh) * 2019-09-30 2019-12-24 西安科技大学 一种基于液体燃料燃烧的温差发电炉

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01144501A (ja) * 1987-11-30 1989-06-06 Komatsu Electronics Kk 非常用電源付照明装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01144501A (ja) * 1987-11-30 1989-06-06 Komatsu Electronics Kk 非常用電源付照明装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136172A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 発電装置および発電方法
NL2004349C2 (nl) * 2010-03-05 2011-09-06 Niuw Innovatieve Concepten Draagbaar verwarmingstoestel omvattende een brandstofhouder en een brandstofaanvoer.
WO2011108936A3 (en) * 2010-03-05 2012-01-12 Niuw Innovatieve Concepten Transportable heating appliance comprising a fuel holder and a fuel supply
WO2014087341A3 (en) * 2012-12-04 2014-10-16 Van Lingen Paul Sidney Alexander Thermoelectric generator arrangement
US9506656B2 (en) 2013-10-01 2016-11-29 International Clean Energy Solutions, Ltd. Cooking stove
US10077898B2 (en) 2013-10-01 2018-09-18 International Clean Energy Solutions, Ltd. Combustion engine for burning a fuel mixture of water and alcohol
CN106545851A (zh) * 2016-10-17 2017-03-29 无锡市日升化工有限公司 一种化工用的酒精灯
CN108692330A (zh) * 2018-06-06 2018-10-23 贵州大学 一种自供电生物质直燃炉鼓风系统
CN110608434A (zh) * 2019-09-30 2019-12-24 西安科技大学 一种基于液体燃料燃烧的温差发电炉
CN110608434B (zh) * 2019-09-30 2021-03-23 西安科技大学 一种基于液体燃料燃烧的温差发电炉

Also Published As

Publication number Publication date
JP3516225B2 (ja) 2004-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3056848A (en) Portable generator utilizing direct conversion of heat to electricity
KR100735617B1 (ko) 폐열을 이용한 열전발전장치
US9564572B2 (en) Thermally driven power generator
CN106253751B (zh) 生物质燃料温差发电机
KR101678449B1 (ko) 가스를 연료로 하는 발열 기구의 유실열을 이용한 발전 장치
JP3516225B2 (ja) 熱電変換器を備えるアルコール・ストーブ
RU57969U1 (ru) Автономный малогабаритный термоэлектрический источник тока
KR101942040B1 (ko) 내염 방식의 발열기구
CN110999068B (zh) 热电发电装置
US20040118450A1 (en) Thermophotovoltaic generator apparatus
CN208579331U (zh) 一种自动控制的燃烧系统
CN208579332U (zh) 气源自动识别控制装置
CN208675126U (zh) 一种温差发电装置
JP2609869B2 (ja) 熱電発電装置
JPH02303381A (ja) コージェネレーション装置
JPH10150787A (ja) アウトドア用熱電発電器
JP2639661B2 (ja) 非常用電源付照明装置
JPS6450303A (en) Lighting apparatus with emergency electric source and lighting apparatus with radio employing the same
CN108768213A (zh) 一种温差发电装置
KR20030004648A (ko) 휴대용 열전 발전기
JPS5975684A (ja) 熱発電素子
CN219454067U (zh) 一种热泵型便携式电子取暖装置
JPH07123758A (ja) 熱電発電装置
CN108980835A (zh) 一种自动控制的燃烧系统及该系统的气源识别和发电方法
CN108916876A (zh) 气源自动识别控制装置及气源自动识别方法

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040109

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees