JPH10131301A - 傾斜の自在な台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置面が傾斜していたり、物体側の支承面に
傾斜のある場合とか、支承する高さに高低の差がある場
合に、傾斜とか高さに左右されずに、安定した設置がで
き、据え付けを容易にする。 【解決手段】 設置部材１と中間部材２との間を球面継
手４で回転自在に接続し、中間部材と物体を支承する支
承部材３との間をねじのような調節の可能な昇降手段５
で接続して、平行でない設置面と支承面との間に生ずる
傾斜に対応し、高さの調節は昇降手段の操作により調整
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えば物体の裏
面と、該物体を据え付ける設置面とが平行でない場合の
台として用いられるようにした傾斜の自在な台に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば屋外に物置などを設置する
場合に、物置を設置する基礎面との間に、置き台として
コンクリートブロックあるいは角材のような直方体を置
くことが一般に行われている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】物体を据え付ける設置
面が傾斜していたり、或いは逆に物体側の支承面が傾斜
しているときは、上記のような直方体の台との間に隙間
ができて載置が不安定になるので、このような場合には
通常くさびなどをあてがって安定を保つようにすること
が一般に行われている。

【０００４】上記のように設置面と支承面とが平行でな
い場合にできる隙間は、大きさとか形状が一定ではない
ところから、隙間をふさぐくさびを用意したり、またそ
れを挟み込む手数を要するなどの不便がある上に、設置
に不安定さを残す場合が多い。そのために、設置面と支
承面とが平行でない場合に、物体の据え付けが容易にで
きて、かつ、安定した支承のできる台を開発することが
課題となっていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】そこで本発明は、設置部
材と中間部材と支承部材との３部材からなり、設置部材
と中間部材とは、球面継手で互いに回転自在に接続され
ており、中間部材と支承部材は、両部材間に設けた昇降
手段を介して連結することにより、支承部材が中間部材
に対して高さの調節を自在にして接続されていることを
特徴とする傾斜の自在な台を提供するものである。

【０００６】本発明に係る台は、設置面と支承面とが平
行しないために生ずる傾斜を、設置部材と中間部材との
間の球面継手の嵌合の範囲で吸収する。そして、据え付
ける設置面と物体の支承面との間に形成される個々の支
持高さの高低は、設置部材と中間部材との両部材間に設
けた昇降手段の調節により調整される。

【０００７】したがって、本発明に係る台は、設置面を
基準とした場合に、傾斜の向きが設置面のどの方向の角
度位置にあっても３６０°対応することができ、高低の
差の変化にも昇降手段の調節可能な範囲で対応すること
ができる。更に、容易にその取り付けができ、安定性も
十分に具わる。本発明は、以上のようにして前記の課題
を解決したものである。

【実施例】以下に本発明の実施例を図面について説明す
る。図１に示すように、この台Ｂは、図示下から順に設
置部材１、中間部材２、支承部材３の３部材よりなる。

【０００８】物体を据え付ける面に下面を設置させる設
置部材１と、その上部に嵌合する中間部材２とは、球面
継手４で互いに回転自在に接続されており、中間部材２
は据え付ける面に対して３６０°の回転が自在で、か
つ、球面継手４の嵌合の範囲と、両部材１，２の周縁部
が接触しない範囲で互いに傾斜が自由になるように接続
されている。

【０００９】上記中間部材２と、例えば支承すべき物体
を裏面等から支承する支承部材３は、両部材２，３間に
設けた昇降手段５を介して昇降（遠近）自在に連結され
ている。この実施例において、昇降手段５は、中間部材
２の上面２’から球面の軸心に沿って縦に設けたねじ孔
５ａと、支承部材３の裏面中心に垂下されて、上記ねじ
孔５ａと螺合するねじ５ｂとからなる。そして、支承部
材３を回転させることにより、ねじ嵌合の範囲で中間部
材２に対する支承部材３の高さの調節を自在にし、両部
材２，３はこのねじ孔５ａとねじ５ｂとにより接続され
ている。

【００１０】なおこの実施例においては、昇降手段５と
して上記のようにねじ嵌合を用いているが、例えばター
ンバックル状の構造に変えたり、あるいは、大型のもの
においては、シリンダーとラム（ピストン）との組み合
わせによる流体圧力装置を採用することもできる。

【００１１】上記のように構成したこの台Ｂは、例えば
設置面上に設置部材１を置き、据え付ける物体（図示省
略）の裏面（下面）に当接するまで、昇降手段５を介し
て支承部材３を上昇させると、支承面の傾斜に沿って支
承部材３が中間部材２と共に傾くが、設置部材１は設置
面上に載置された状態を保つので、安定した支えのもと
で据え付けができる。

【００１２】この傾斜の自在な台Ｂの配置は、据え付け
るべき物体の大きさに応じて複数個所に配置され、例え
ば設置面上に凹凸とか傾斜のある場合でも、個々の台Ｂ
は十分にそのギャップをなくすように機能する。

【００１３】なお、本発明に係る台を使用した物体の支
承状態をより堅固に保持しようとする場合は、例えば支
承部材３の周縁部に挿通したボルトの先端を設置部材１
の上面に当接させるなどの補助手段（図示省略）を用い
る。このような補助手段の使用は、本発明の要旨にそっ
て任意の設計事項に属することはいうまでもない。

【００１４】また、設置部材１、中間部材２、支承部材
３のそれぞれの形状とか大きさは、使用目的にそって適
宜に変更される場合があり、図示した態様に限らない。
また、支承部材３の上面は必ずしも平面である必要はな
く、物体の裏面形状に応じた形状にしたり、或いはねじ
とねじ孔を用いて支承すべき物体と締結されるようにす
ることもできる。

【００１５】

【発明の効果】以上のように、本発明は、設置面と設置
すべき物体との間に介在させる台の傾斜と昇降を自在に
して、平行でない設置面と物体の支承面との間の隙間を
解消するようにしたので、色々の物の据え付けにきわめ
て便利で、かつ、安定した支承ができるとともに、着脱
が容易にできて扱い易いという利点もある。本発明には
以上のように優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の実施例の一部縦断正面図

【図２】図２は傾斜状態を説明する一部縦断正面図であ
る。

【符合の説明】

Ｂ 台 １ 設置部材 ２ 中間部材 ２’ 上面 ３ 支承部材 ４ 球面継手 ５ 昇降手段 ５ａ ねじ孔 ５ｂ ねじ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 設置部材と中間部材と支承部材との３部
   材からなり、設置部材と中間部材とは、球面継手で互い
   に回転自在に接続されており、中間部材と支承部材は、
   両部材間に設けた昇降手段を介して連結することによ
   り、支承部材が中間部材に対して高さの調節を自在にし
   て接続されていることを特徴とする傾斜の自在な台。
2. 【請求項２】 前記昇降手段は、前記中間部材の軸心に
   沿って設けたねじ孔と、前記支承部材の裏面中心に垂下
   されて、上記ねじ孔と螺合するねじとからなることを特
   徴とする請求項１の傾斜の自在な台。