JPH10123042A - 加圧式透水試験機 - Google Patents
加圧式透水試験機Info
- Publication number
- JPH10123042A JPH10123042A JP29960196A JP29960196A JPH10123042A JP H10123042 A JPH10123042 A JP H10123042A JP 29960196 A JP29960196 A JP 29960196A JP 29960196 A JP29960196 A JP 29960196A JP H10123042 A JPH10123042 A JP H10123042A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- waterproof material
- material layer
- water permeability
- test
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- Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 防水材の透水試験を空気の影響を受けること
なく、簡単に実施することのできる加圧式透水試験機を
提供する。 【解決手段】 底部2に注水口4および圧縮空気送入口
5を設けた中空円筒体1内の中央よりやや上方の位置に
透水円孔をもつ鍔状の試料受け台3を有し、透水試験に
供する防水材層14を片面に形成した円盤状モルタル試
験体15をその防水材層14を下面に向け、透水円孔を
もつ鍔状のゴムガスケット16、16aで挟んで上記試
料受け台3にセットし、上部を蓋11で螺着密閉した構
造の加圧式透水試験機をその上下を反転させ、上記防水
材層14の上に入れた水の層に圧縮空気にて水圧をかけ
て上記防水材層への透水度合いを判定する。
なく、簡単に実施することのできる加圧式透水試験機を
提供する。 【解決手段】 底部2に注水口4および圧縮空気送入口
5を設けた中空円筒体1内の中央よりやや上方の位置に
透水円孔をもつ鍔状の試料受け台3を有し、透水試験に
供する防水材層14を片面に形成した円盤状モルタル試
験体15をその防水材層14を下面に向け、透水円孔を
もつ鍔状のゴムガスケット16、16aで挟んで上記試
料受け台3にセットし、上部を蓋11で螺着密閉した構
造の加圧式透水試験機をその上下を反転させ、上記防水
材層14の上に入れた水の層に圧縮空気にて水圧をかけ
て上記防水材層への透水度合いを判定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建築、土木用防
水材の透水度合いを判定するために使用する加圧式透水
試験機に関するものである。
水材の透水度合いを判定するために使用する加圧式透水
試験機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築用、土木用とし用いられるアスファ
ルト防水材やモルタル防水材などは、透水性が小さいこ
と、言い換えれば防水性が大きいことが必要である。セ
メント防水剤に対する性能評価のための各種試験につい
ては、凝結性や安定性、強さ試験等はJIS R 52
01のセメントの物理試験方法に規定され、また吸水試
験や透水試験等についてはJIS A 1404の建築
用セメント防水剤の試験方法にて規定されている。
ルト防水材やモルタル防水材などは、透水性が小さいこ
と、言い換えれば防水性が大きいことが必要である。セ
メント防水剤に対する性能評価のための各種試験につい
ては、凝結性や安定性、強さ試験等はJIS R 52
01のセメントの物理試験方法に規定され、また吸水試
験や透水試験等についてはJIS A 1404の建築
用セメント防水剤の試験方法にて規定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら各種試験のう
ち、透水試験を行う試験装置については、その一例がJ
IS A 1404の透水試験の項に示されているよう
に、装置内にゴムガスケットで挟むようにして防水モル
タル層(以下、単に防水材層という)を下向きにして取
り付けた試験体に、下方から定められた加圧水を所要時
間注入する型式のものである。そして、加圧水注入前後
の重量変化により防水材層の防水性を評価するものであ
る。
ち、透水試験を行う試験装置については、その一例がJ
IS A 1404の透水試験の項に示されているよう
に、装置内にゴムガスケットで挟むようにして防水モル
タル層(以下、単に防水材層という)を下向きにして取
り付けた試験体に、下方から定められた加圧水を所要時
間注入する型式のものである。そして、加圧水注入前後
の重量変化により防水材層の防水性を評価するものであ
る。
【0004】しかしながら、このような従来の透水試験
装置は、上記のように試験体の下方から加圧水を注入す
るため、試験体の水圧を加える面に空気層ができやす
く、この空気層が介在すると、正確な値が得られない。
このため、水圧を加える前に装置内の空気を抜き出すこ
とが必要であり、そのための設備を付加したり、手間が
かかるという問題があった。また、これらの透水試験装
置は、大型で重量があるため固定式が殆どであり、防水
材を使用する現場へ持ち込んでその透水試験を行うこと
は不可能であった。
装置は、上記のように試験体の下方から加圧水を注入す
るため、試験体の水圧を加える面に空気層ができやす
く、この空気層が介在すると、正確な値が得られない。
このため、水圧を加える前に装置内の空気を抜き出すこ
とが必要であり、そのための設備を付加したり、手間が
かかるという問題があった。また、これらの透水試験装
置は、大型で重量があるため固定式が殆どであり、防水
材を使用する現場へ持ち込んでその透水試験を行うこと
は不可能であった。
【0005】この発明は、上記の従来の透水試験装置の
問題点を解消すべく検討の結果、試験体の片面に形成し
た防水材層を上向きとした試験機の該防水材層の上に水
を入れてから圧縮空気を送入して水圧を加える方法で防
水材層の透水度合いを簡単に判定でき、しかも持ち運び
可能で防水材の施工現場で簡単に使用可能な透水試験機
を提供することを目的とするものである。
問題点を解消すべく検討の結果、試験体の片面に形成し
た防水材層を上向きとした試験機の該防水材層の上に水
を入れてから圧縮空気を送入して水圧を加える方法で防
水材層の透水度合いを簡単に判定でき、しかも持ち運び
可能で防水材の施工現場で簡単に使用可能な透水試験機
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明のうち請
求項1記載の加圧式透水試験機は、底部に注水口および
圧縮空気送入口を設けたステンレス製中空円筒体内の中
央よりやや上方の位置に透水円孔をもつ鍔状の試料受け
台を有し、透水試験に供する防水材層を片面に形成した
円盤状モルタル試験体をその防水材層を下向きとして透
水円孔をもつ鍔状のゴムガスケットで挟んで上記試料受
け台上にセットし、上部を蓋で螺着密閉した試験機を、
その上下を反転させて架台に載置し、上方に位置した注
水口から試験機内の上記試験体上面に水を注入した後、
この水の層に圧縮空気送入口から徐々に圧縮空気を送入
することにより水圧を加えて防水材層の透水度合いを判
定することを特徴とするものであり、請求項2および3
は、請求項1記載の発明において、防水材層は円盤状モ
ルタル試験体の片面上に防水材を塗工して形成したも
の、または防水材層は予め形成した防水材塗膜を円盤状
モルタル試験体の片面上に貼合わせて形成したことを特
徴とするものである。
求項1記載の加圧式透水試験機は、底部に注水口および
圧縮空気送入口を設けたステンレス製中空円筒体内の中
央よりやや上方の位置に透水円孔をもつ鍔状の試料受け
台を有し、透水試験に供する防水材層を片面に形成した
円盤状モルタル試験体をその防水材層を下向きとして透
水円孔をもつ鍔状のゴムガスケットで挟んで上記試料受
け台上にセットし、上部を蓋で螺着密閉した試験機を、
その上下を反転させて架台に載置し、上方に位置した注
水口から試験機内の上記試験体上面に水を注入した後、
この水の層に圧縮空気送入口から徐々に圧縮空気を送入
することにより水圧を加えて防水材層の透水度合いを判
定することを特徴とするものであり、請求項2および3
は、請求項1記載の発明において、防水材層は円盤状モ
ルタル試験体の片面上に防水材を塗工して形成したも
の、または防水材層は予め形成した防水材塗膜を円盤状
モルタル試験体の片面上に貼合わせて形成したことを特
徴とするものである。
【0007】上記のように、この発明の加圧式透水試験
機によれば、試料受け台に片面に防水材層を形成した円
盤状モルタル試験体をセットして密閉した試験機内に上
方から水を入れたのち、圧縮空気を送入して水圧を加え
るだけで、加圧水を下方から導入した場合に空気の影響
を受ける従来法のような欠点を克服することができるの
である。
機によれば、試料受け台に片面に防水材層を形成した円
盤状モルタル試験体をセットして密閉した試験機内に上
方から水を入れたのち、圧縮空気を送入して水圧を加え
るだけで、加圧水を下方から導入した場合に空気の影響
を受ける従来法のような欠点を克服することができるの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図に基づいて詳
細に説明する。図1および図2はこの発明の試験機を示
し、図1は防水材層を片面に形成した円盤状モルタル試
験機を試料受け台上にセットし、上蓋を取り付けて内部
を密閉状態とした試験機の断面図であり、図2は上記図
1の状態の試験機をその上下を反転させて架台に載置
し、上方に向いた注水口から円盤状モルタル試験体上の
防水材層の上の空間に水を入れた状態を示す断面図であ
る。そして、上記図2の状態において圧縮空気を送入し
て所定の水圧を加えることで防水材層に対する水の浸透
度合いを判断するものである。
細に説明する。図1および図2はこの発明の試験機を示
し、図1は防水材層を片面に形成した円盤状モルタル試
験機を試料受け台上にセットし、上蓋を取り付けて内部
を密閉状態とした試験機の断面図であり、図2は上記図
1の状態の試験機をその上下を反転させて架台に載置
し、上方に向いた注水口から円盤状モルタル試験体上の
防水材層の上の空間に水を入れた状態を示す断面図であ
る。そして、上記図2の状態において圧縮空気を送入し
て所定の水圧を加えることで防水材層に対する水の浸透
度合いを判断するものである。
【0009】図において、1はステンレス製の有底中空
円筒体であり、その内面の中央部よりやや上方の位置に
透水円孔をもつ鍔状の試料受け台3が設けられている。
4は上記中空円筒体1の底部2に気密に取り付けた注水
口、また5は圧縮空気の送入口である。そして、透水試
験開始時に注水口4の立ち上がり管6の先端に送水管
(図示せず)を接続し、圧縮空気送入口5の立ち上がり
管6先端にはエアコンプレッサーあるいは加圧ポンプ
(図示せず)が接続される。なお、7は注水口4および
圧縮空気送入口5の立ち上がり管6に取り付けた調節バ
ルブであり、9は試験機を載置する架台である。
円筒体であり、その内面の中央部よりやや上方の位置に
透水円孔をもつ鍔状の試料受け台3が設けられている。
4は上記中空円筒体1の底部2に気密に取り付けた注水
口、また5は圧縮空気の送入口である。そして、透水試
験開始時に注水口4の立ち上がり管6の先端に送水管
(図示せず)を接続し、圧縮空気送入口5の立ち上がり
管6先端にはエアコンプレッサーあるいは加圧ポンプ
(図示せず)が接続される。なお、7は注水口4および
圧縮空気送入口5の立ち上がり管6に取り付けた調節バ
ルブであり、9は試験機を載置する架台である。
【0010】11はその中央部が中空なる覗き窓13を
有し、中蓋12を一体に有する二重構造の上蓋板であっ
て、下面に防水材層14を形成した円盤状モルタル試験
体15を透水円孔をもつ鍔状のゴムガスケット16、1
6aで挟んで試料受け台3上に載置して閉蓋する。この
際、円盤状モルタル試験体15上のゴムガスケット16
に中蓋12を圧接せしめることで上蓋板11による気密
性ある閉蓋を行う。
有し、中蓋12を一体に有する二重構造の上蓋板であっ
て、下面に防水材層14を形成した円盤状モルタル試験
体15を透水円孔をもつ鍔状のゴムガスケット16、1
6aで挟んで試料受け台3上に載置して閉蓋する。この
際、円盤状モルタル試験体15上のゴムガスケット16
に中蓋12を圧接せしめることで上蓋板11による気密
性ある閉蓋を行う。
【0011】かくして、上記図1のようにして試験機内
に下面に防水材層14を形成した円盤状モルタル試験体
15を装填し閉蓋した後、図2のように試験機を上下反
転させて架台9に載置する。そして、反転によって上向
きとなった防水材層14の上に注水口4から所定量の水
17を注入したのち、圧縮空気送入口5から圧縮空気を
送って所定の水圧を一定時間かける。この後、直ちに上
面に防水材層のある試験体を取り出し、その重量を測定
し、試験機装填前にあらかじめ測定しておいた試験体+
防水材層の養生後の重量との差によって透水度合いを決
定するものである。
に下面に防水材層14を形成した円盤状モルタル試験体
15を装填し閉蓋した後、図2のように試験機を上下反
転させて架台9に載置する。そして、反転によって上向
きとなった防水材層14の上に注水口4から所定量の水
17を注入したのち、圧縮空気送入口5から圧縮空気を
送って所定の水圧を一定時間かける。この後、直ちに上
面に防水材層のある試験体を取り出し、その重量を測定
し、試験機装填前にあらかじめ測定しておいた試験体+
防水材層の養生後の重量との差によって透水度合いを決
定するものである。
【0012】この発明の加圧式透水試験機で円盤状モル
タル試験体に塗工又は貼り付けてその透水度合いを見る
ことのできる防水材料としては、モルタル防水材、アス
ファルト防水材、ゴム系又は樹脂系防水材などがあり、
これら防水材料を円盤状モルタル試験体上に所定の厚さ
に塗工して防水材層とすればよい。また上記の防水材に
て所定厚の塗膜を形成しておき、これを円盤状モルタル
試験体に貼り付けるようにすればよい。上記何れの場合
も形成した防水層は所要期間の気乾養生を行って供試体
とするものである。
タル試験体に塗工又は貼り付けてその透水度合いを見る
ことのできる防水材料としては、モルタル防水材、アス
ファルト防水材、ゴム系又は樹脂系防水材などがあり、
これら防水材料を円盤状モルタル試験体上に所定の厚さ
に塗工して防水材層とすればよい。また上記の防水材に
て所定厚の塗膜を形成しておき、これを円盤状モルタル
試験体に貼り付けるようにすればよい。上記何れの場合
も形成した防水層は所要期間の気乾養生を行って供試体
とするものである。
【0013】この発明の試験機において、中空円筒体1
の試料受け台3上に片面に防水材層14を形成した円盤
状モルタル試験体15を装填するに際しては、図1のよ
うに約5〜10mm厚さのゴムガスケット16、16a
を少なくとも1枚ずつ介在させるが、その枚数は上蓋板
11で閉蓋するときにその中蓋12で気密性よく締めら
れるように増減してやればよい。
の試料受け台3上に片面に防水材層14を形成した円盤
状モルタル試験体15を装填するに際しては、図1のよ
うに約5〜10mm厚さのゴムガスケット16、16a
を少なくとも1枚ずつ介在させるが、その枚数は上蓋板
11で閉蓋するときにその中蓋12で気密性よく締めら
れるように増減してやればよい。
【0014】また、上蓋板11の閉蓋は図1においては
中空円筒体1の上方外周に複数個取付けた締結具を上蓋
板11の外周の締結穴に引き起こしてボルト締めした例
を示しているが、上蓋板11の閉蓋はこのような複数個
の締結具によるものに限定されず、一端を中空円筒体1
の外側に軸着21した上蓋板11aの他端に、相対する
中空円筒体1の外側に軸着22したボルト20を入れこ
んで締結する図3のようなワンタッチ式など、要するに
中空円筒体内に装填した片面に防水材層を形成した円盤
状モルタル試験体をゴムガスケットを挟んで気密性よく
閉蓋でき、また手間をかけることなく簡単に開蓋できる
方法であればよい。
中空円筒体1の上方外周に複数個取付けた締結具を上蓋
板11の外周の締結穴に引き起こしてボルト締めした例
を示しているが、上蓋板11の閉蓋はこのような複数個
の締結具によるものに限定されず、一端を中空円筒体1
の外側に軸着21した上蓋板11aの他端に、相対する
中空円筒体1の外側に軸着22したボルト20を入れこ
んで締結する図3のようなワンタッチ式など、要するに
中空円筒体内に装填した片面に防水材層を形成した円盤
状モルタル試験体をゴムガスケットを挟んで気密性よく
閉蓋でき、また手間をかけることなく簡単に開蓋できる
方法であればよい。
【0015】次に、この発明の加圧式透水試験機による
透水試験の一実施例について述べると、該試験機の態様
は内径165mm,深さ160mmの中空円筒体1の底
面から約100mmの内周面に約100mm内径の透水
円孔をもつ約10mm厚の鍔状の試料受け台3が形成さ
れており、底部2に注水口4および圧縮空気送入口5を
設けた図1に示すものである。そして、この試験機内の
上記試料受け台3上に後述する方法で下面に防水材層1
4を形成した円盤状モルタル試験体15を、その重量を
予め測定してから約2mm厚で約100mm内径の透水
円孔をもつ2枚のゴムガスケット16を介して載せ、該
試験体15の上面にも同じ厚さの2枚のゴムガスケット
16aを置いて上蓋板11をボルト締めして試験機内を
密閉した。
透水試験の一実施例について述べると、該試験機の態様
は内径165mm,深さ160mmの中空円筒体1の底
面から約100mmの内周面に約100mm内径の透水
円孔をもつ約10mm厚の鍔状の試料受け台3が形成さ
れており、底部2に注水口4および圧縮空気送入口5を
設けた図1に示すものである。そして、この試験機内の
上記試料受け台3上に後述する方法で下面に防水材層1
4を形成した円盤状モルタル試験体15を、その重量を
予め測定してから約2mm厚で約100mm内径の透水
円孔をもつ2枚のゴムガスケット16を介して載せ、該
試験体15の上面にも同じ厚さの2枚のゴムガスケット
16aを置いて上蓋板11をボルト締めして試験機内を
密閉した。
【0016】防水材層14は、酢酸ビニル−エチレン共
重合エマルションとアルミナセメント、硅砂などからな
る粉体を混練物としたものを、上記したJISの規定に
よる直径15cm、厚さ4cmの円盤状モルタル試験体
15上に2mm厚さに塗工し、20℃、相対湿度65%
で14日間気乾養生して得たものである。
重合エマルションとアルミナセメント、硅砂などからな
る粉体を混練物としたものを、上記したJISの規定に
よる直径15cm、厚さ4cmの円盤状モルタル試験体
15上に2mm厚さに塗工し、20℃、相対湿度65%
で14日間気乾養生して得たものである。
【0017】かくして試験体15を装填した試験機を上
下反転させて図2のように架台9に載置し、上方に向い
た注水口4から防水材層14上に約1リットルの水を注
入した。しかるのち、圧縮空気送入口5にエアコンレッ
サーまたは加圧ポンプを接続して上記水の層17に3、
5、10kgf/cm2 の水圧を夫々1時間かけて透水
試験を行った。その後、防水材層を片面に有する円盤状
モルタル試験体を試験機から取り出し、夫々の重量を測
定し、試験機に装填前のそれぞれの重量と比較したとこ
ろ、何れも透水量はゼロであり、上記の防水材層が防水
性に優れていることが実証された。
下反転させて図2のように架台9に載置し、上方に向い
た注水口4から防水材層14上に約1リットルの水を注
入した。しかるのち、圧縮空気送入口5にエアコンレッ
サーまたは加圧ポンプを接続して上記水の層17に3、
5、10kgf/cm2 の水圧を夫々1時間かけて透水
試験を行った。その後、防水材層を片面に有する円盤状
モルタル試験体を試験機から取り出し、夫々の重量を測
定し、試験機に装填前のそれぞれの重量と比較したとこ
ろ、何れも透水量はゼロであり、上記の防水材層が防水
性に優れていることが実証された。
【0018】これに対して、防水材層のない、即ち上記
で用いたと同じ円盤状モルタル試験体のみを同じように
して装填密閉して同様の透水試験を行ったところ、3k
gf/cm2 の圧力を15分間かけたところで上蓋板の
覗き窓より漏水が認められた。
で用いたと同じ円盤状モルタル試験体のみを同じように
して装填密閉して同様の透水試験を行ったところ、3k
gf/cm2 の圧力を15分間かけたところで上蓋板の
覗き窓より漏水が認められた。
【0019】上記の実施例では円盤状モルタル試験体上
の防水材層の面に水を入れて加圧し、防水材層の透水度
合いを見たものであるが、このほか円盤状モルタル試験
体の側面廻りをエポキシ樹脂等を用いてシールした後、
防水材層の面を下にして試験体内にセットし、円盤状モ
ルタル試験体の面に水をいれて水圧をかける背圧試験に
も用いることができ、これによると、円盤状モルタル試
験体面を透水した水による漏水もしくは円盤状モルタル
試験体と防水材層とが界面剥離することによる防水材層
のフクレを下側となった上蓋板の覗き窓からも判断する
ことができる。そして、この方法は地下に築造される構
造物の内外壁に施される防水材層の地下水による影響を
判断するのに有用である。しかも、この試験機は上記の
ように持ち運びが可能な寸法であるため、防水材を扱う
施工現場に持ち込んで試験を行うこともできる。
の防水材層の面に水を入れて加圧し、防水材層の透水度
合いを見たものであるが、このほか円盤状モルタル試験
体の側面廻りをエポキシ樹脂等を用いてシールした後、
防水材層の面を下にして試験体内にセットし、円盤状モ
ルタル試験体の面に水をいれて水圧をかける背圧試験に
も用いることができ、これによると、円盤状モルタル試
験体面を透水した水による漏水もしくは円盤状モルタル
試験体と防水材層とが界面剥離することによる防水材層
のフクレを下側となった上蓋板の覗き窓からも判断する
ことができる。そして、この方法は地下に築造される構
造物の内外壁に施される防水材層の地下水による影響を
判断するのに有用である。しかも、この試験機は上記の
ように持ち運びが可能な寸法であるため、防水材を扱う
施工現場に持ち込んで試験を行うこともできる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の加圧式
透水試験機によれば、試験機内に下向きに装填した防水
材層に対し、試験機の上下を反転させることによって防
水材層の上に水を張り水圧をかけることができるので、
空気の介在がなく、従って従来の下向きの防水材層に対
して加圧水を吹きつける場合のような空気層の除去を行
う必要がなく、簡単に透水性試験を行うことができ、か
つ軽量であるので、作業現場での使用が可能であり、そ
の実用的効果は非常に大である。
透水試験機によれば、試験機内に下向きに装填した防水
材層に対し、試験機の上下を反転させることによって防
水材層の上に水を張り水圧をかけることができるので、
空気の介在がなく、従って従来の下向きの防水材層に対
して加圧水を吹きつける場合のような空気層の除去を行
う必要がなく、簡単に透水性試験を行うことができ、か
つ軽量であるので、作業現場での使用が可能であり、そ
の実用的効果は非常に大である。
【図1】この発明の試験機に防水材層を施した円盤状モ
ルタル試験体を装填し、閉蓋した状態を示す断面図であ
る。
ルタル試験体を装填し、閉蓋した状態を示す断面図であ
る。
【図2】この発明の図1の試験機を上下反転して透水試
験を行う状態を示す断面図である。
験を行う状態を示す断面図である。
【図3】この発明の試験機における上蓋部の他の形態を
示す部分断面図である。
示す部分断面図である。
1 中空円筒体 3 試料受け台 4 注水口 5 圧縮空気送入口 9 架台 11 上蓋板 12 中蓋 13 覗き窓 14 防水材層 15 円盤状モルタル試験体 16、16a ゴムガスケット 17 水の層
Claims (3)
- 【請求項1】 底部に注水口および圧縮空気送入口を設
けたステンレス製中空円筒体内の中央よりやや上方の位
置に透水円孔をもつ鍔状の試料受け台を有し、透水試験
に供する防水材層を片面に形成した円盤状モルタル試験
体をその防水材層を下向きとして透水円孔をもつ鍔状の
ゴムガスケットで挟んで上記試料受け台上にセットし、
上部を蓋で螺着密閉した試験機を、その上下を反転させ
て架台に載置し、上方に位置した注水口から試験機内の
上記試験体上面に水を注入した後、この水の層に圧縮空
気送入口から徐々に圧縮空気を送入することにより水圧
を加えて防水材層の透水度合いを判定することを特徴と
する加圧式透水試験機。 - 【請求項2】 防水材層は円盤状モルタル試験体の片面
上に防水材を塗工して形成したものである請求項1記載
の加圧式透水試験機。 - 【請求項3】 防水材層は予め形成した防水材塗膜を円
盤状モルタル試験体の片面上に貼合わせて形成したもの
である請求項1記載の加圧式透水試験機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29960196A JPH10123042A (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 加圧式透水試験機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29960196A JPH10123042A (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 加圧式透水試験機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10123042A true JPH10123042A (ja) | 1998-05-15 |
Family
ID=17874751
Family Applications (1)
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JP29960196A Pending JPH10123042A (ja) | 1996-10-23 | 1996-10-23 | 加圧式透水試験機 |
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JP (1) | JPH10123042A (ja) |
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1996
- 1996-10-23 JP JP29960196A patent/JPH10123042A/ja active Pending
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