JPH10118343A

JPH10118343A - 成魚の置物

Info

Publication number: JPH10118343A
Application number: JP29943796A
Authority: JP
Inventors: Kenta Kato; 健太加藤
Original assignee: L II II KK
Current assignee: L II II KK
Priority date: 1996-10-22
Filing date: 1996-10-22
Publication date: 1998-05-12

Abstract

(57)【要約】【課題】量産されても、それぞれに個性があり更に、
需要者に自然との出会いを感じさせる成魚の置物を提供
する。【解決手段】魚体の本体１を流木で形成し、更に、該
本体１に金属片からなる尾びれ２，ひれ３を取り付ける
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、土産物店等で販売
に供される成魚の置物に関する。

【０００２】

【従来の技術】海岸部にある観光地の多くは、土産物と
して、成魚を形どった置物を販売している。斯る成魚の
置物は、プラスチック，陶器等を材質として大量生産さ
れたものが大部分である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の成魚
の置物は、原材料や加工に要するコストが嵩む割には、
同じような材質を用いる他の成魚の置物とこれといった
差がないため、土産物として好評を得る程のものでなか
った。そして、同一品が量産されるため、差別化指向す
る需要者に十分な満足感を与えるものでなかった。更
に、上記成魚の置物は、人工的な感じを払拭できず、特
に、自然と出会う海岸部の土産物店等では、需要者に購
入意欲をかきたてるものではなかった。

【０００４】本発明は上記問題点を解決するもので、量
産されても、それぞれに個性があり更に、需要者に自然
との出会いを感じさせる成魚の置物を提供することを目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項１に記載の発明の要旨は、魚体の本体を流木で形
成するようにしたことを特徴とする成魚の置物にある。
請求項２に記載の発明は、請求項１で、金属片からなる
尾びれ，ひれを前記本体に取り付けてなるようにしたこ
とを特徴とする。

【０００６】請求項１に記載の発明によれば、海岸部に
流れ着いた流木を材料とすることから、コストは一切か
からない。また、海中に揉まれる等により自然が造りあ
げたそのままの流木の形を成魚に見立てて製作するの
で、人工的な感じがなく、奥の深い味わいを漂わせる。
加えて、流木の元の形状を生かすと、量産しても一つ一
つに個性がでるため、他の成魚の置物と比較して独創性
のある趣きを呈する。請求項２に記載の発明によれば、
尾びれやひれの部分を取付けることによって、更に成魚
の特徴を際だたせることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の成魚の置物につい
て詳述する。図１，図２は本発明の成魚の置物の一形態
で、図１は全体斜視図、図２は成魚部分の分解斜視図で
ある。成魚の置物は、本体１と尾びれ２とひれ３と目４
と受け台５と支柱６とを備える。成魚は本体１と尾びれ
２とひれ３と目４で形づくられ、本体１は尾びれ２とひ
れ３と目４を付ければ魚体になる成魚の主要部を構成す
る。本体１は、流木で構成され、細長の流木の長さが成
魚の体長になり、太さが成魚の体高になる。流木は、元
々の樹木のもつ落ち着いた優しさだけにとどまらず、川
や海を漂い流れる間に、自然が造った造形美が備わり、
本体１に用いると、自然との出会いを感じさせ人の心を
和ませてくれる。

【０００８】流木の素材の特長を生かして、本体１が成
魚の本体になるよう、頭部と尾びれ側の配置や背側と腹
側の配置が決められる。図１では、流木が漂う間に、頭
長の部分が括れたり、上がくや下がくの部分ができ、あ
たかも口を開いた格好に仕上がっている。そして、木目
が鱗に対応する模様となって風合いを出す。必要に応じ
てペイント等により模様を施すと、より成魚らしくする
ことができ、好適となる。

【０００９】上記本体１には、その中央の下側に支柱６
を挿着できる円柱穴１１が設けられ、また、本体１の後
部には尾びれ用切口１２が設けられる。更に、背びれ，
胸びれ，しりびれ等が取りつく箇所にひれ用切口１２が
形成される。目４の部分も挿着穴１４が形成される。

【００１０】尾びれ２は、アルミ板や銅板等（ここでは
アルミ板を使用）を使って、本体１がつくる成魚の本体
１に合う尾びれの形状に成形カットしたものである。尾
びれの感じを出すため、スジ模様をつけている（図
１）。尾びれ２は、接着剤等を使って前記尾びれ用切口
１２に取り付けられる。背びれ，胸びれ，しりびれのひ
れ３も、アルミ板や銅板等を使って所定形状に形づく
り、これらも尾びれ２と同様、接着剤等を使って前記ひ
れ用切口１３に取り付けられる。目４は、円柱体に白色
塗装を施し、更に黒ピンをその真中に差し込んだもの
で、成魚の目の形に似せている。目４の部分は挿着穴１
４に取付られる。

【００１１】受け台５は木製の盤状体である。勿論、受
け台５の形状は盤状体でなく方形体等でもよく、また、
木製に限定されるものではない。受け台５に断面円形の
支柱６が起立固定し、該支柱６が本体１の前記円柱穴１
１に挿着することによって、成魚の置物としてバランス
的にも優れた出来栄えとなっている。

【００１２】次に、上記成魚の置物の製造方法について
述べる。まず、成魚の本体１に使える流木を拾い、これ
にふさわしい尾びれ２，ひれ３，受け台５，支柱６を準
備する。次いで、本体１の所定位置に尾びれ用切口１
２，ひれ用切口１３を形成する。目４の部分の挿着穴１
４も設ける。そして、本体１の下部に円柱穴１１を形成
して支柱６で支持できるようにする。この段階は、本体
１にいくつもの加工を施すのであるが、できる限り流木
の素材の良さを残すよう心掛ける。その後、尾びれ２，
ひれ３，目４を取り付け、成魚の形とする。更に、受け
台５に起立した支柱６を該成魚の円柱穴１１に差し込
み、これを固定することによって、成魚の置物が完成す
る。

【００１３】このように構成した成魚の置物は、成魚の
本体１が流木からなり、永きに亘って漂ってきた流木が
造る自然の形状，模様を存分に生かして加工が施される
ので、心が和む落ち着いた置物となる。自然を模倣する
のでなく、自然が造形した流木に接するので、自然と触
れあい、需要者にいままでの置物にないしっとりとした
安堵感を与える。そして、尾びれ２，ひれ３等を同じに
して量産工程を経ても、その一つ一つは流木の形状，模
様が異なっているために違った味わい深いものが出来上
り、夫々に個性をもたすことができる。成魚の置物を何
体購入しても、各置物の表情が違うために厭きがくるこ
ともない。人工的な他の置物と異なり、自然との出会い
を実感できる置物になっている。更に、本体１は、流れ
着く流木を利用しているので、材料費がかからず、製造
コストが安くつくメリットがある。

【００１４】尚、本発明においては、前記実施形態に示
すものに限られず、目的，用途に応じて本発明の範囲で
種々変更できる。当然ながら、本体１は、その素材とな
る流木の形状に影響を受け、全体形状が変化する。これ
に限らず、本体１，尾びれ２，ひれ３，目４，受け台
５，支柱６の形状，大きさ，材質等は用途に応じて適宜
選択される。尾びれ２，ひれ３の材質は実施形態のアル
ミ板等に限定されるものではない。

【００１５】

【発明の効果】以上のごとく、本発明の成魚の置物は、
量産されてもそれぞれにオリジナリティがあり、且つ、
自然が生んだ流木を用いることによって自然との出会い
を感じさせ、更には、材料コストも極めて安くなるなど
多大な効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態で、成魚の置物の全体斜視
図である。

【図２】図１の成魚部分の分解斜視図である。

【符号の説明】

本体１尾びれ２ひれ３

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】魚体の本体を流木で形成するようにした
ことを特徴とする成魚の置物。
【請求項２】金属片からなる尾びれ，ひれを前記本体
に取り付けてなる請求項１記載の成魚の置物。