JPH10108556A - 植木鉢の排水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】植木鉢の排水は重力による自然排水で行われて
いるが、排水による周囲の汚染の問題解消及び、受皿に
溜まった水の廃棄に伴う労力を軽減できるものを提供す
ることである。 【解決手段】排水弁容器４の内部に、水に浮くフロート
材１及び、弾力性を持ったシール材２を使用した排水機
構並びに、排水口３を設けた排水弁Ａを、中仕切り６を
設けた植木鉢５又は受皿７の底部に設けて、吊り紐９、
排水ホース８を使用して負圧タンク１０を設けた真空ポ
ンプ１１に接続、電磁弁１２より排水タンク１３に排水
されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、排水弁容器の内
部に、水に浮くフロート材及び、弾力性を持ったシール
材を使用して排水弁としたものを、植木鉢底部又は受皿
底部に設け、排水ホースで真空ポンプに接続して、植木
鉢の排水作業を自動化し、数量、場所などに関係なく適
切な排水ができるようにした、植木鉢の排水装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、植木鉢の排水は、鉢底部にある排
水口より重力によって行われ、排水による汚れを防ぐに
は、鉢底部に排水用の受皿を設置することが一般的に行
われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の植木鉢から、排
水が問題とならない屋外や軒下、又は室内での栽培が盛
んとなり、更に壁面植栽や吊り鉢等、鉢からの漏れ水対
策が必要となって、受皿が広く使われるようになった。

【０００４】一方、潅水は壁面植栽や吊り鉢等、設置場
所による潅水作業の困難性から、自動潅水が普及し始め
た。

【０００５】しかしながら、植木鉢からの排水は、受皿
が貯水量以上になると水が溢れて周囲を汚す恐れがあ
り、受皿に溜まった水を時々捨てなければならないとい
う、手間を要した。

【０００６】特に吊り鉢の場合は、受皿と鉢が一体とな
るため、水を捨てる際の管理が面倒であるということ、
また複数の鉢の管理には、手間と溢れる水による汚染の
危険性が増える、という問題点があった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、植木鉢の底に
水に浮くフロート材と、弾力性を持ったシール材を使用
した排水弁を設け、該排水弁の下部にある排水口と真空
ポンプを接続した負圧タンクに、排水ホースにより接
続、真空ポンプを駆動して鉢底の水を吸引し、水量減少
でフロート材が下降、やがてシール材と密着して機密性
を持つ弁の働きをするようにする。

【０００８】複数の鉢の排水を行う場合で、特に吊り鉢
形の場合、排水ホースは一旦上部にある吊り部まで持ち
上げてから、真空ポンプまで配管するので、吸い上げる
負圧を必要とする。

【０００９】また、溜まる水量の違いや配管の太さ、距
離が違うため、排水に要する時間は鉢により異なるが、
このような場合、１箇所でも鉢底から空気が漏れている
と負圧が維持できなくなり、最後の鉢まで排水すること
が不可能となるため、各鉢毎に水量により開閉できる排
水弁が必要となる。

【００１０】本発明は、各鉢毎に排水された水が無くな
ると、該排水弁が負圧により密閉され、空気を吸い込ま
ずに負圧を維持することができるので、最後の鉢まで排
水することが可能となり、従来の排水作業の不便を解消
することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】所要容量の排水弁容器の内部に、
水に浮く材料であるフロート材と、弾力性を持ったシー
ル材を使用した排水機構を設け、底部に排水口を設けた
排水弁を設ける。

【００１２】中仕切りを設けた植木鉢の底部に、前記の
排水弁を設ける。

【００１３】受皿に設けられた中仕切りに植木鉢を載
せ、受皿の底部に排水弁を設ける。

【００１４】受皿の内部に設けられた中仕切りに植木鉢
を載せ、吊り紐で設置された複数の排水弁を、それぞれ
の排水ホースで吊り紐を経由して連結し、負圧タンクを
設けた真空ポンプに接続、電磁弁により排水タンクに排
水される。

【００１５】上記のように構成された植木鉢の排水装置
を使用するとき、鉢底に溜まった水が排水口より排水さ
れると、フロート材が下降してシール材との間で弁の役
目を果たす。

【００１６】植木鉢の中仕切り下部に排水弁が設けられ
ているが、潅水で中仕切り下部に溜まった水は、この排
水弁を通じて排水される。

【００１７】受皿に設けられた中仕切りに植木鉢を載
せ、受皿底部には排水弁が設けられているが、植木鉢へ
の潅水により受皿の中仕切り下部に溜まった水は、この
排水弁を通じて排水される。

【００１８】複数の吊り鉢の排水に利用した場合は、タ
イマー等の信号により、真空ポンプが稼働すると同時に
電磁弁が閉じとなり、負圧タンクが減圧されると各受皿
中の水は排水弁を通じて、排水ホースにより負圧タンク
に移動する。

【００１９】また、停止タイマー等の信号により真空ポ
ンプが停止すると、電磁弁が開となり、負圧タンク内の
負圧が解消されて、タンク内の水は排水タンクへ移動す
る。

【００２０】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１は本発明の請求項１で説明したものの、排水弁部分
の断面図であり、所要容量に形成された排水弁容器４の
内部に、水に浮くフロート材１及び、弾力性を持ったシ
ール材２を使用した排水機構を設け、下部には排水口３
を設けた排水弁Ａを設ける。

【００２１】図２は、本発明の請求項２で説明したもの
の断面図であり、中仕切り６を設けた植木鉢５の底部
に、前記の排水弁Ａを設ける

【００２２】図３は、本発明の請求項３で説明したもの
の断面図であり、受皿７に設けられた中仕切り６に植木
鉢５を載せ、受皿７の底部に排水弁Ａを設ける。

【００２３】図４は、本発明の請求項４で説明したもの
の配置図であり、受皿７の内部に設けられた中仕切り６
に植木鉢５を載せ、吊り紐９により吊り鉢形に設置され
た複数の排水弁Ａを、それぞれの排水ホース８で連結
し、負圧タンク１０を設けた真空ポンプ１１に接続し
て、電磁弁１２により排水タンク１３に排水されるよう
にする。

【００２４】なお、請求項４で説明した吊り鉢形以外
に、壁面やフェンス等の垂直面を利用した、壁面植栽に
応用することもできる。

【００２５】また、請求項４で説明した吊り鉢形と、壁
面植栽形を混合使用してもよい。

【００２６】なお、真空ポンプ１１は、水用ポンプに代
えて使用しても機能は変わらない。

【００２７】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。

【００２８】複数の鉢、又は受皿の排水を同時に行い、
各鉢の溜まり水が減少して排水弁が密閉されることによ
り、全体の鉢の排水を行うことができる。

【００２９】排水を自動化することにより、従来は排水
管理の面で設置が困難であった高所や、排水汚染が心配
された場所等にも、植木鉢の設置が可能となった。

【００３０】壁面植栽、吊り鉢形及び、一般の設置場所
で、複数の植木鉢の排水管理を自動化することが可能と
なった。

【００３１】排水の自動化により作業が省力化され、家
庭用から業務用まで、汎用性のある利用が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の請求項１で説明したものの排水弁部分
の断面図である。

【図２】本発明の請求項２で説明したものの断面図であ
る。

【図３】本発明の請求項３で説明したものの断面図であ
る。

【図４】本発明の請求項４で説明したものの配置図であ
る。

【符号の説明】

Ａ‥‥排水弁 １‥‥フロート材 ２‥‥シール材 ３‥‥排水口 ４‥‥排水弁容器 ５‥‥植木鉢 ６‥‥中仕切り ７‥‥受皿 ８‥‥排水ホース ９‥‥吊り紐 １０‥‥負圧タンク １１‥‥真空ポンプ １２‥‥電磁弁 １３‥‥排水タンク １４‥‥吊り部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】所要容量に形成された排水弁容器（４）の
   内部に、水に浮くフロート材（１）及び、弾力性を持っ
   たシール材（２）を使用した排水機構、並びに排水口
   （３）を設けて排水弁（Ａ）とした、植木鉢の排水装
   置。
2. 【請求項２】中仕切り（６）を設けた植木鉢（５）の底
   部に、排水弁（Ａ）を設けた、請求項１記載の植木鉢の
   排水装置。
3. 【請求項３】受皿（７）の内部に設けた、中仕切り
   （６）に植木鉢（５）を載せ、受皿（７）の底部に排水
   弁（Ａ）を設けた、請求項１記載の植木鉢の排水装置。
4. 【請求項４】受皿（７）の内部に設けた、中仕切り
   （６）に植木鉢（５）を載せ、吊り紐（９）により、吊
   り鉢形に設置された複数の排水弁（Ａ）を、それぞれの
   排水ホース（８）により、吊り部（１４）を経由して連
   結し、負圧タンク（１０）を設けた真空ポンプ（１１）
   に接続、電磁弁（１２）により排水タンク（１３）に排
   水されるようにした、請求項３記載の植木鉢の排水装
   置。