JPH10104383A - 原子力プラント設備及び該設備の建設工法 - Google Patents

原子力プラント設備及び該設備の建設工法

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JPH10104383A
JPH10104383A JP8261775A JP26177596A JPH10104383A JP H10104383 A JPH10104383 A JP H10104383A JP 8261775 A JP8261775 A JP 8261775A JP 26177596 A JP26177596 A JP 26177596A JP H10104383 A JPH10104383 A JP H10104383A
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sea
water channel
power plant
nuclear power
channel
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JP8261775A
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Toshiyuki Ito
俊行 伊藤
Toshikimi Yamakawa
俊公 山川
Jiro Sasa
二郎 佐々
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Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子力プラント設備の基礎工事及び原子炉建
屋の建設工事の一部、あるいは原子力プラント設備に対
する物資の搬出入を船を利用して行える水路を備え、且
つ水路の一部を使用済み燃料の貯蔵設備として有効利用
できるようにする。 【解決手段】 海1に隣接して陸2上に建設された原子
炉建屋4と、原子炉建屋4に隣接して構築され開閉ゲー
ト6,7を介して海1に対して連通、遮断が可能な船の
水路8と、水路8の一部を仕切ゲート10,11により
遮断することにより乾水路12を形成して該乾水路12
に構築した使用済み燃料貯蔵設備13とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力プラント設
備及び該設備の建設工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力プラント設備は、種々の機器を冷
却するための大量の冷却水を必要とすることから、一般
に、陸上の海に隣接した場所に建設される。
【0003】一方、原子力プラント設備には、原子炉圧
力容器等のような大規模重量構造物が必要であるが、原
子力プラント設備を建設する場合、従来では原子力プラ
ント設備の各種機材や資材を陸上搬送して原子力プラン
ト設備の建設現場に搬入するようにしているために、前
記したような大規模重量構造物を一体構造のままで建設
現場に搬入して据付けることはできなかった。
【0004】即ち、大規模重量構造物を陸上輸送しよう
としても、陸上の運搬装置の輸送能力には限界があるた
めに、一体構造のままで搬入することは制限されてしま
う。
【0005】このために従来は、前記した原子炉圧力容
器のような大規模重量構造物は、予め複数の重量構造物
ブロックに分割して工場等で製作し、この重量構造物ブ
ロックを船で海上を輸送した後、原子力プラント設備の
建設場所に近い港湾施設で陸揚げし、その後、コロ引き
や、特殊な運搬装置を用いて陸上を搬送して原子力プラ
ント設備の建設場所に搬入するようにしている。
【0006】また仮に、何等かの手段によって前記した
ような大規模重量構造物を一体構造のまま原子力プラン
ト設備の建設場所に搬入することができたとしても、前
記したような大規模重量構造物を一体構造のままで据付
けるためには超大型のクレーンが必要であるが、陸上型
の超大型クレーンは希少であって殆ど利用することがで
きず、又利用が可能な場合でも陸上型の超大型クレーン
を前記原子力プラント設備の建設現場まで移動するのが
非常に大変であり、よって前記大規模重量構造物を陸上
型の超大型クレーンを用いて一体構造のまま据付けるこ
とは困難であった。
【0007】従って、従来は、大規模重量構造物を予め
複数の重量構造物ブロックに分割して工場等で製作し、
製作した重量構造物ブロックを船で海上輸送して原子力
プラント設備の建設場所に近い港湾施設で陸揚げし、そ
の後、コロ引きや、特殊な運搬装置により陸上を搬送し
て原子力プラント設備の建設場所に搬入した後、利用が
容易な陸上型の大型クレーンを用いて重量構造物ブロッ
クを溶接組立てして大規模重量構造物を構成するように
している。
【0008】また、前記原子力プラント設備の建設に
は、原子力プラント設備の建設に先立って、大規模な基
礎工事が必要であり、通常、地中岩盤に達するまで地盤
を掘削した後、地中岩盤上に基礎を構築し、その後、基
礎上に炉心を備えた原子炉建屋を構築するようにしてい
る。
【0009】上記した原子力プラント設備の建設に先立
って行われる大規模な基礎工事には、地盤の掘削によっ
て生じる大量の土砂を他の場所へ搬送する作業が必要で
あるが、従来この土砂は全てダンプカー等の運搬車両に
よって搬送していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来方式に
おいては、原子力プラント設備に備えられる大規模重量
構造物を複数の重量構造物ブロックに予め分割して工場
等で製作し、これらの重量構造物ブロックを船で海上を
輸送し、近くの港湾設備から陸揚げした後、陸上をコロ
引き、或いは特殊な搬送装置を利用して原子力プラント
設備の建設現場まで搬入し、その後利用可能な陸上型の
大型クレーンを用いて、前記重量構造物ブロックを現地
で溶接等にて組立てて大規模重量構造物を構成するよう
にしているために、前記重量構造物ブロックを、港湾施
設にて陸揚げし、その後コロ引きや特殊な運搬装置を用
い原子力プラント設備の建設現場まで運搬する際に非常
に手数と時間が掛かり、工期延長の要因となっていた。
【0011】更に、重量構造物ブロックを現地で一体に
組立てる工事も煩雑となって時間が掛かり、工期を延長
する要因となっていた。
【0012】また、原子力プラント設備の建設に先立っ
て行われる大規模な基礎工事のための掘削時に生じる大
量の土砂の搬送を、ダンプカー等の運搬車両によって行
っているために、道路事情や交通事情等によって、運搬
車両を効率的に運用することが難しく、作業が非能率的
となって工期延長を来すといった問題を有していた。
【0013】本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、原子力プラント設備の基礎工事及び原子炉建屋の建
設工事の一部、あるいは原子力プラント設備に対する物
資の搬出入を船を利用して行える水路を備え、且つ水路
の一部を使用済み燃料の貯蔵設備として有効利用できる
ようにする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、海に隣接して陸上に建設された原子炉建屋と、該原
子炉建屋に隣接して構築され開閉ゲートを介して前記海
に対して連通、遮断が可能な船の水路と、該水路の一部
を仕切ゲートにより遮断することにより乾水路を形成し
て該乾水路に構築した使用済み燃料貯蔵設備とを備えた
ことを特徴とする原子力プラント設備、に係るものであ
る。
【0015】請求項2に記載の発明は、原子炉建屋と使
用済み燃料貯蔵設備との間に亘って配置した作業クレー
ンを備えていることを特徴とする請求項1に記載の原子
力プラント設備、に係るものである。
【0016】請求項3に記載の発明は、水路が、原子炉
建屋を取囲んで両端が海に連通可能な略U字状を有して
いることを特徴とする請求項1に記載の原子力プラント
設備、に係るものである。
【0017】請求項4に記載の発明は、水路の一部に原
子炉建屋の排水管を開口させた排水路を形成し、該排水
路に浄化装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2
又は3に記載の原子力プラント設備、に係るものであ
る。
【0018】請求項5に記載の発明は、海に隣接する陸
上に、開閉ゲートを介して海に連通、遮断が可能な水路
を構築し、原子力プラント設備の基礎工事及び原子炉建
屋の建設工事の重量作業を水路側から船を利用して行
い、その後、前記水路の一部を仕切ゲートで区画して該
区画した水路の海水を除去することにより乾水路とし、
該乾水路に使用済み燃料貯蔵設備を構築することを特徴
とする原子力プラント設備の建設工法、に係るものであ
る。
【0019】請求項1に記載の発明では、原子炉建屋に
隣接して開閉ゲートにより海に対して連通、遮断が可能
な船の水路を備えているので、原子力プラント設備に対
する物資の搬出入を水路を利用して海側から行うことが
できる、且つ水路の一部に形成した乾水路に使用済み燃
料貯蔵設備を構成しているので、原子炉格納容器から取
り出される使用済み燃料を外部に搬出することなく使用
済み燃料貯蔵設備に貯蔵することができる。
【0020】請求項2に記載の発明では、原子炉格納容
器から取り出される使用済み燃料を原子炉建屋と使用済
み燃料貯蔵設備に直ちに貯蔵することができる。
【0021】請求項3に記載の発明では、水路が、原子
炉建屋を取囲んだ略U字状を有しているので、原子力プ
ラント設備に物資を搬入したり或いは搬出するための船
を、一方から侵入させて他方から送り出すことができる
ので、物資の搬出入作業を効率的に行うことができる。
【0022】請求項4に記載の発明では、原子炉建屋か
らの排水を一旦排水炉に溜めて水質検査を行い、又必要
に応じて浄化装置により水質浄化を行った後に、開閉ゲ
ートを開けて海に放出することができるので、原子力プ
ラント設備の排水を直接海に排出する場合に比して安全
性を高めることができる。
【0023】請求項5に記載の発明では、海に隣接する
陸上に水路を構築し、原子力プラント設備の基礎を構築
する際に生じる大量の土砂の搬出、及び原子炉建屋の建
設工事における大規模重量構造物の一体構造のままでの
搬入据付け、更には鉄骨資材等の重量物の搬入といった
作業を、前記水路を利用して海側から行えるようにした
ので、従来の陸上を搬送する方式のように重量制限を受
けることなく搬入を行うことができ、よって作業の効率
を高めて工期の大幅短縮を図ることができる。
【0024】また前記、原子炉建屋の建設工事の終了後
に、水路の一部に乾水路形成して使用済み燃料貯蔵設備
を構築するようにしているので、水路の一部を埋め戻す
ことなく使用済み燃料貯蔵設備として利用することがで
き、よって使用済み燃料貯蔵設備を新たに建設する場合
に比して建設費を大幅に削減することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。
【0026】図1は本発明を実施する形態の一例を示し
た平面図であり、海1に隣接した陸2上に、内部に炉心
3を備えた原子炉建屋4が設置されており、該原子炉建
屋4に隣接した位置には、開閉ゲート6,7を介して前
記海1に対して連通、遮断が可能で輸送船、バージ、ク
レーン船等の船5が航行できるようにした略U字状の水
路8が構築されている。
【0027】図1に示した水路8は、略U字状の一部に
橋を設けて地上交通路9を設けて地上からの物資の搬出
入も行えるようになっているが、水路8は完全な略U字
状とすることなく一部の陸2を残して構築し、この残し
た部分を地上交通路9としてもよく、更には略L字状、
又は略I状の水路8としてもよい。
【0028】図1及び図2に示すように、前記水路8の
一部(図1では略U字状の底部位置)を仕切ゲート1
0,11により遮断して区画し、該区画した内部の海水
を除去して乾水路12とし、該乾水路12に使用済み燃
料貯蔵設備13を構築している。
【0029】使用済み燃料貯蔵設備13は、図2及び図
3に示すように、乾水路12の内部に多数の使用済み燃
料14を挿入して格納できるようにしたセル15を備え
ており、該セル15の上部には冷却ファン16が備えら
れている。
【0030】使用済み燃料貯蔵設備13の長手方向一端
側には、上部に空気入口17を備えた空気取入通路19
が鉛直方向に設けられており、該空気取入通路19の下
端が前記セル15の下部に形成した下部通路18に連通
している。また、使用済み燃料貯蔵設備13の他端側に
は、上部に空気出口20を備え且つ下端にセル15と冷
却ファン16との間の空間21に連通する連通口22を
備えた空気排出通路23を設けている。該空気排出通路
23の空気出口20は、前記空気取入通路19の空気入
口17より高い位置になるように構成されている。
【0031】これにより、前記空気入口17から取入れ
られた空気は、空気取入通路19により下部通路18に
導かれ、セル15に貯蔵された使用済み燃料14が収納
されている図示しない収納筒の外部を上方に流れて使用
済み燃料14の冷却を行い、暖かくなった空気は、セル
15と冷却ファン16との間の空間21で合流して、連
通口22から空気排出通路23に流入し、空気出口20
から外部に排出されるようになっている。即ち、空気が
自然循環されることによって使用済み燃料14の冷却が
行われるようになっている。
【0032】また、必要に応じて、前記冷却ファン16
を駆動することにより、前記セル15の使用済み燃料1
4に流動する空気の流量を増加させることにより、使用
済み燃料14の冷却効果を高めることができるようにな
っている。
【0033】更に、前記冷却ファン16は、図2に示す
ように高い位置のものと低い位置のものとが互い違いに
設けられており、上段の冷却ファン16と下段の冷却フ
ァン16は、夫々矢印で示すように横方向にスライドで
きるようになっていて、セル15の上部を部分的に開放
することができるようになっている。
【0034】前記使用済み燃料貯蔵設備13の上部に
は、図3に示すように使用済み燃料貯蔵設備13を跨い
でレール24上を走行できる作業クレーン25が設けら
れており、該作業クレーン25のガーダ26は、前記原
子炉建屋4の上部に亘って延びている。
【0035】更に、図1及び図4に示すように、前記略
U字状の水路8のうち、使用済み燃料貯蔵設備13を構
築した部分以外の二辺部分の一方はそのまま船5の作業
水路8aとして利用できるようにし、また二辺部分の他
方は、図1及び図5に示すように、原子炉建屋4からの
排水管27を開口させて排水路8bとし、該排水路8b
に水質検査機器等を備え水質の浄化を行うようにした浄
化装置28を備えている。従って、前記排水路8bは船
の航行等を行う必要がないので、上部を蓋で覆うことに
より景観を良くすることもできる。図1及び図2中、2
9はクレーン作業車、36はドレン排出ポンプ、37は
機器設置スペースを示す。
【0036】図1に示した原子力プラント設備において
は、原子炉建屋4に隣接して備えるようにした水路8
を、原子力プラント設備の建設に先立って構築しておく
ことにより、基礎工事時の土砂を土砂運用の船5により
水路8を利用して埋立地等まで輸送することができ、ま
た、原子炉圧力容器等に大規模構造物を輸送用の船5で
輸送して前記水路8内に侵入させ、その後バージ式の図
示しない超大型クレーン船を用いて前記大規模構造物を
吊り上げて据付け場所に直接据付けることができる。更
に、原子力プラント設備の建設に伴う機材や資材等の重
量物も輸送用の船5を利用して原子力プラント設備の建
設場所に海側から容易に搬入することができる。
【0037】図1〜図3に示すように、水路8の一部を
区画できるようにした仕切ゲート10,11を設け、該
仕切ゲート10,11により区画した水路8の海水を除
去することにより乾水路12とし、該乾水路12に使用
済み燃料貯蔵設備13を構築している。
【0038】従って、前記した水路8を埋め戻すことな
く使用済み燃料貯蔵設備13として有効利用することが
でき、よって使用済み燃料貯蔵設備13を新たに建設す
る場合に比べて建設費を大幅に削減することができる。
【0039】前記使用済み燃料貯蔵設備13の上部に
は、該使用済み燃料貯蔵設備13を跨いで原子炉建屋4
の上部まで延びた作業クレーン25が備えてあり、且つ
使用済み燃料貯蔵設備13の上部に設けられている冷却
ファン16は横方向にスライドしてセル15の上部を部
分的に開放できるようになっているので、前記冷却ファ
ン16を横方向にスライドさせてセル15の上部を開放
した状態とすることにより、原子炉建屋4から取り出し
た使用済み燃料14を、作業クレーン25によって前記
冷却ファン16が開放された箇所から前記セル15内に
取込んで格納することができる。
【0040】前記水路8の一部をそのまま残した作業水
路8aでは、開閉ゲート6を開けて船5を侵入させるこ
とにより、原子力プラント設備における物資の搬出入
を、クレーン作業車29等を利用することにより海側か
ら行うことができる。
【0041】前記水路8の一部を利用した排水路8bで
は、原子炉建屋4からの排水を一旦溜めて水質検査を行
い、又必要に応じて浄化装置28により水質浄化を行っ
た後に、開閉ゲート7を開けて海1に放出することがで
きるので、原子力プラント設備の排水を直接海に排出す
る場合に比して安全性を高めることができる。
【0042】次に、前記原子力プラント設備を建設する
工法の手順について説明する。
【0043】図6に示すように、海1に隣接する陸2上
に、開閉ゲート6,7を介して海1に連通、遮断が可能
な水路8を構築する。この水路8は平面略U字状を有し
ていて両端が開閉ゲート6,7により海1に連通できる
ようになっていてもよく、或いは水路8の一部に蓋をし
て地上交通路9としたり、又は陸2の一部を残して地上
交通路9とした不完全な略U字状となっていてもよく、
更には略L字状や略I字状を有していてもよい。
【0044】又、前記水路8は、その一部を仕切ゲート
10,11によって区画することができるようにしてい
る。
【0045】原子力プラント設備の建設に先立って行わ
れる基礎工事では、まず図7に示すように地中岩盤30
まで掘削穴31を開口する掘削作業が行われるが、この
掘削作業で生じる大量の土砂を、前記水路8を利用して
土砂運搬船により海上輸送して埋立地等に搬送すること
ができる。この時、土砂運搬船によれば、大量の土砂を
一回で輸送することができ、而も交通事情などに影響さ
れることがないので、土砂の搬出作業を効率的に行うこ
とができる。
【0046】続いて、前記地中岩盤30上に、基礎32
を構築するが、この基礎32の工事に必要な鉄筋等の重
量物も船5を水路8に侵入させて海側から行うことがで
きる。
【0047】前記により構築された基礎32上に炉心3
及び原子炉建屋4を構築する際は、原子炉格納容器のよ
うな大規模重量構造物は一体構造のまま図8に示すよう
な船5にて水路8まで海上輸送し、続いて、超大型のも
のが存在していて比較的容易に利用できる超大型クレー
ン船33を用いて前記大規模重量構造物を一体構造のま
ま吊り上げて据付け場所に据付ける。このように大規模
重量構造物を一体構造のまま搬入して据付けることがで
きるので、従来のように重量物ブロックを陸上搬送して
建設現場て組立てている方式に比して、作業の能率を大
幅に向上することができる。
【0048】また、原子炉圧力容器以外の機器、或いは
原子炉建屋4等を建設するための鉄骨資材等の重量物を
船5で搬送して、通常の大型クレーン船34或いは陸2
上の大型クレーン35等を利用して組立てを行うことに
より原子炉建屋4を建設する。
【0049】上記したように、原子力プラント設備の基
礎32を構築する際に生じる大量の土砂の搬出、及び原
子炉建屋4の建設工事における大規模重量構造物の一体
構造のままでの搬入据付け、更には鉄骨資材等の重量物
の搬入といった重量作業を、水路8を利用して海側から
行うことができるので、従来の陸上を搬送する方式のよ
うに重量制限を受けることなく搬入作業を容易に行うこ
とができ、よって作業の効率を高めて工期の大幅短縮を
図ることができる。
【0050】原子炉建屋4の建設工事が終了すると、前
記図1に示したように、水路8の所要位置を仕切ゲート
10,11で区画し、区画した水路8の海水を除去する
ことにより乾水路12とし、該乾水路12に使用済み燃
料貯蔵設備13を構築する。
【0051】このようにすると、水路8の一部を埋め戻
すことなく使用済み燃料貯蔵設備として利用することが
でき、よって使用済み燃料貯蔵設備13を新たに建設す
る場合に比して建設費を大幅に削減することができる。
【0052】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、原子炉
建屋に隣接して開閉ゲートにより海に対して連通、遮断
が可能な船の水路を備えているので、原子力プラント設
備に対する物資の搬出入を水路を利用して海側から行う
ことができ、且つ水路の一部に形成した乾水路に使用済
み燃料貯蔵設備を構成しているので、原子炉格納容器か
ら取り出される使用済み燃料を外部に搬出することなく
使用済み燃料貯蔵設備に貯蔵することができる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、原子炉格
納容器から取り出される使用済み燃料を原子炉建屋と使
用済み燃料貯蔵設備に直ちに貯蔵することができる。
【0054】請求項3に記載の発明によれば、水路が、
原子炉建屋を取囲んだ略U字状を有しているので、原子
力プラント設備に物資を搬入したり或いは搬出するため
の船を一方から侵入させて他方から送り出すことができ
るので、物資の搬出入作業を効率的に行うことができ
る。
【0055】請求項4に記載の発明によれば、原子炉建
屋からの排水を一旦排水炉に溜めて水質検査を行い、又
必要に応じて浄化装置により水質浄化を行った後に、開
閉ゲートを開けて海に放出することができるので、原子
力プラント設備の排水を直接海に排出する場合に比して
安全性を高めることができる。
【0056】請求項5に記載の発明によれば、海に隣接
する陸上に水路を構築し、原子力プラント設備の基礎を
構築する際に生じる大量の土砂の搬出、及び原子炉建屋
の建設工事における大規模重量構造物の一体構造のまま
での搬入据付け、更には鉄骨資材等の重量物の搬入とい
った重量作業を、前記水路を利用して海側から行えるよ
うにしたので、従来の陸上を搬送する方式のように重量
制限を受けることなく搬入を容易に行うことができ、よ
って作業の効率を高めて工期の大幅短縮を図ることがで
きる。
【0057】また前記、原子炉建屋の建設工事の終了後
に、水路の一部に乾水路形成して使用済み燃料貯蔵設備
を構築するようにしているので、水路の一部を埋め戻す
ことなく使用済み燃料貯蔵設備として利用することがで
き、よって使用済み燃料貯蔵設備を新たに建設する場合
に比して建設費を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原子力プラント設備を実施する形態例
を示す平面図である。
【図2】図1のII−II方向拡大矢視図である。
【図3】図2のIII−III方向矢視図である。
【図4】図1のIV−IV方向矢視図である。
【図5】図1のV−V方向矢視図である。
【図6】本発明の原子力プラント設備の建設工法の実施
の形態例を示す平面図である。
【図7】図6のVII−VII方向矢視図である。
【図8】原子力プラント設備を建設している状態を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 海 2 陸 4 原子炉建屋 5 船 6,7 開閉ゲート 8 水路 8b 排水路 10,11 仕切ゲート 12 乾水路 13 燃料貯蔵設備 25 作業クレーン 27 排水管 28 浄化装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々 二郎 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海に隣接して陸上に建設された原子炉建
    屋と、該原子炉建屋に隣接して構築され開閉ゲートを介
    して前記海に対して連通、遮断が可能な船の水路と、該
    水路の一部を仕切ゲートにより遮断することにより乾水
    路を形成して該乾水路に構築した使用済み燃料貯蔵設備
    とを備えたことを特徴とする原子力プラント設備。
  2. 【請求項2】 原子炉建屋と使用済み燃料貯蔵設備との
    間に亘って配置した作業クレーンを備えていることを特
    徴とする請求項1に記載の原子力プラント設備。
  3. 【請求項3】 水路が、原子炉建屋を取囲んで両端が海
    に連通可能な略U字状を有していることを特徴とする請
    求項1に記載の原子力プラント設備。
  4. 【請求項4】 水路の一部に原子炉建屋の排水管を開口
    させた排水路を形成し、該排水路に浄化装置を備えたこ
    とを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の原子力プ
    ラント設備。
  5. 【請求項5】 海に隣接する陸上に、開閉ゲートを介し
    て海に連通、遮断が可能な水路を構築し、原子力プラン
    ト設備の基礎工事及び原子炉建屋の建設工事の重量作業
    を水路側から船を利用して行い、その後、前記水路の一
    部を仕切ゲートで区画して該区画した水路の海水を除去
    することにより乾水路とし、該乾水路に使用済み燃料貯
    蔵設備を構築することを特徴とする原子力プラント設備
    の建設工法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8376158B2 (en) 2009-02-17 2013-02-19 Hitachi Plant Technologies, Ltd. Heavy construction installation method
KR20130120129A (ko) * 2012-04-25 2013-11-04 대우조선해양 주식회사 Gbs 선체를 이용한 해상 원자력 발전플랜트 및 설치방법
CN104021828A (zh) * 2014-05-23 2014-09-03 中国核动力研究设计院 固定平台式浮动核电站及换料方法
CN104021827A (zh) * 2014-05-23 2014-09-03 中国核动力研究设计院 半潜式平台浮动核电站及换料方法

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