JPH0994262A - 男性用採尿袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 尿意の分からない乳幼男児及び男性尿失禁者
等の採尿に使用し、皮膚に対して影響がなく、陰毛のあ
る場合にも使用することができ、しかも嵩ばらず、活動
を抑制せず、水中でも使用できる採尿袋を提供する。 【解決手段】 袋状本体１と、袋状本体１の側面に設け
られたペニス固定部６とを備え、ペニス固定部６は中心
にペニス挿入用穴１０を有しペニスに密着するゴム膜７
よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、尿意の分からない
乳幼男児及び男性尿失禁者が採尿するため、または男性
尿失禁者が一時的な収尿をするために使用する男性用採
尿袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】尿意の分からない乳幼児や尿失禁の小児
の採尿をするときには小児用採尿袋が用いられる。この
小児用採尿袋の構造の一例が図３に示されている。ａは
その正面図、ｂは断面図で、フィルムから形成され全体
に閉じた袋状をなす本体３１の側部に開口３２が設けら
れ、この開口３２に粘着部３３が取り付けられている。
この粘着部３３は開口３２に連通する開口３４を有し、
使用前には表面が剥離紙３５で覆われている。使用に際
しては、剥離紙３５をはがし、粘着部３３を陰部に貼り
付ける。なお男性の場合はペニスを開口３４、３２に挿
通し、本体３１内の採尿部３６に納める。この小児用採
尿袋を貼り換えることは、皮膚に対し剥離による物理的
刺激、粘着剤自身による化学的刺激があるため、頻繁な
貼り換えを続けると皮膚がかぶれ、遂には採尿袋は使用
できないという状態になる。

【０００３】また小児科の対象年令では陰毛の生えた人
も対象となるが、陰毛のある人に小児用採尿袋を使用す
ると、皮膚と粘着部との間に陰毛が入り、採尿袋を剥が
すとき粘着部３に陰毛がくっついて剥がれるため陰毛が
引っ張られ、大きな苦痛を与える。それ故陰毛のある場
合は剃毛してから採尿袋を装着しなければならない。

【０００４】尿失禁者の一時的収尿のためにはおむつ、
パッド、収尿器がある。これらは装着したとき嵩ばり、
そのため活動が抑制されるとい欠点がある。更に、尿失
禁者がプール等に入るとき、このようなものでは濡れて
しまって使えなくなるという欠点があり、尿失禁者がプ
ール等に入るときに一時的に収尿可能な装具は存在して
いない。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、尿意
の分からない乳幼男児及び男性尿失禁者等の採尿に使用
し、皮膚に対して影響がなく、陰毛のある場合にも使用
することができ、しかも嵩ばらず、活動を抑制せず、水
中でも使用できる採尿袋を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明においては、袋状本体と、袋状本体の側面に
設けられたペニス固定部とを備え、ペニス固定部は中心
にペニス挿入用穴を有しペニスに密着するゴム膜よりな
る。

【０００７】ペニス固定部のゴム膜は、ペニス挿入用穴
の部分が突出して円筒部を形成していてもよく、又全体
に平面状であってもよい。

【０００８】

【発明の実施の形態】ペニス固定部のゴム膜は、ペニス
を袋状本体に対し挿脱し、且つペニスを固定するための
もので、薄く柔軟で、ゴム弾性を有するものであればよ
く、天然ラテックスが好ましいが、その他、合成樹脂の
ＳＥＢＳ（スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレ
ン）、ＳＩＳ（スチレン・イソプレン・スチレン）等を
フィルム状にしたものを使用することができる。

【０００９】ゴム膜の厚さは０．０１〜０．２ｍｍが好
ましい。形状は平面フラット形と、凸形の立体的な形状
をなし、中心部のペニス挿入用穴を円筒状にしたものと
があるが、後者の方がペニスとの密着性が高く、より確
実な装着となる。ゴム膜の中心部に開けた穴は、平面フ
ラット形では直径５〜１５ｍｍが好ましく、立体凸形で
はペニスの直径に近い直径１５〜３５ｍｍが好ましい。
ペニスの形状には個人差が大きく、また一個人において
も随時大きさ及び形が変化するものであり、ペニス自体
が柔軟であるので、ゴム膜はペニスの外径よりもゴム膜
の中心の穴の方が若干小さいものを選択することが必要
である。

【００１０】ペニス固定部のゴム膜を袋状本体に取り付
ける方法としては、両面絆を使用して粘着により固定す
る方法、ゴム膜に粘着剤のついたフィルムを固定し、こ
のフィルムと袋状本体のフィルムとを熱溶着により結合
する方法などがある。

【００１１】袋状本体は従来の小児用採尿袋と同様に薄
い柔軟なフィルムで形成することができる。フィルムと
してはポリエチレン（ＰＥ）、エチレンメタアクリレー
ト（ＥＭＡ）、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデ
ン（ＰＶＤＣ）、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の
熱可塑性フィルム、熱可塑性素材を表面に用いた複合ラ
ミネートフィルム、例えばＰＥ／ＰＶＤＣ／ＰＥ、等を
使用することができる。

【００１２】。次に本発明の実施例を図面について説明
する。

【００１３】図１は本発明の一実施例で、ａはその正面
図、ｂはその縦断側面図、ｃは使用状態の説明図であ
る。１は袋状本体で、チューブ状のフィルム２の上辺
３、下辺４はそれぞれ溶着により閉じられ、一方の面に
ペニスより大きい開口５を備えている。６はペニス固定
部で、ゴム膜７、両面絆８、弾力性シート９よりなり、
両面絆８の粘着剤によりゴム膜７は本体１の開口５の位
置に固定され、弾力性シート９はゴム膜７に粘着剤によ
り貼り付けられている。ゴム膜７、両面絆８及び弾力性
シート９は開口５に連通する穴を有し、両面絆８、弾力
性シート９の穴はペニスより大きいが、ゴム膜７の穴１
０はペニスより小さく、かつ若干突出した円筒部１１を
持っている。弾力性シート９は接皮部分を形成し、これ
により採尿袋の陰部への感触をよくしている。

【００１４】採尿袋の装着は図１ｃに示すように、ペニ
ス固定部の弾力性シート９、ゴム膜７及び両面絆８の各
穴、並びに本体の開口５にペニス１００を挿通すると、
ゴム膜７がその弾力性によりペニス外周に密着し、本体
１はペニス１００に固定される。

【００１５】図２は本発明の別の実施例で、ａはその正
面図、ｂはその縦断側面図であり、図１と同等部分には
同符号を付してある。この実施例では、ゴム膜７は平面
状に形成され、中心部に穴１０が設けられているだけ
で、図１の場合のように突出した円筒部を有していな
い。

【００１６】本発明の採尿袋は、夜間使用するときはお
むつと併用することにより万一の漏れにも対応すること
ができ、比較的軽度の尿失禁者で活動が可能な場合に
は、ブリーフ、サポーターの利用によって更に固定を確
実にすることができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明によれば、ペニスをゴム膜の弾力
性により圧着固定するものであるから、従来のように粘
着剤による固定が不要となり、粘着剤による皮膚への物
理的、化学的刺激によるかぶれから解放され、陰毛のあ
る場合にも苦痛を感じることなく使用が可能であり、小
形で嵩ばらず、運動も可能となり、水に濡れても使用す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の、ａは正面図、ｂは縦断側面
図、ｃは使用状態の説明図である。

【図２】本発明の別の実施例の、ａは正面図、ｂは縦断
側面図である。

【図３】従来の採尿袋の、ａは正面図、ｂは縦断側面図
である。

【符号の説明】

１ 袋状本体 ２ フィルム ３ 上辺 ４ 下辺 ５ 開口 ６ ペニス固定部 ７ ゴム膜 ８ 両面絆 ９ 弾力性シート １０ 穴 １００ ペニス

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 袋状本体と、袋状本体の側面に設けられ
   たペニス固定部とを備え、ペニス固定部は中心にペニス
   挿入用穴を有しペニスに密着するゴム膜よりなることを
   特徴とする男性用採尿袋。
2. 【請求項２】 ゴム膜はペニス挿入用穴の部分が突出し
   て円筒部を形成していることを特徴とする請求項１記載
   の男性用採尿袋。
3. 【請求項３】 ゴム膜は平面状に形成されていることを
   特徴とする請求項１記載の男性用採尿袋。