JPH0989775A - 分光測定装置及び自動分析装置 - Google Patents

分光測定装置及び自動分析装置

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JPH0989775A
JPH0989775A JP8209005A JP20900596A JPH0989775A JP H0989775 A JPH0989775 A JP H0989775A JP 8209005 A JP8209005 A JP 8209005A JP 20900596 A JP20900596 A JP 20900596A JP H0989775 A JPH0989775 A JP H0989775A
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raman
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JP8209005A
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Giyoumei Toku
暁鳴 竇
Toshio Takama
利夫 高間
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Arkray Inc
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KDK Corp
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Publication date
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    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2201/00Features of devices classified in G01N21/00
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    • G01N2201/061Sources
    • G01N2201/06113Coherent sources; lasers
    • G01N2201/0612Laser diodes
    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラマン分光測定装置を生体試料の測定に有利
にし、かつ小型軽量化を図る。 【構成】 光源22として近赤外レーザダイオードが設
けられ、試料からのラマン散乱光を受光する分光器52
は1個の凹面回折格子54と多チャンネル検出器56を
備えたポリクロメータである。入口スリット50を経て
入射したラマン散乱光は、回折格子54で分光され、そ
のスペクトルは多チャンネル検出器56で所定の波長領
域にわたって同時に検出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラマン散乱分光測
定装置とそれを検出部として備えた自動分析装置に関
し、特に生体物質の測定に利用するのに適するラマン散
乱分光測定装置と自動分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学的な分析法の1つにラマン散乱分析
法がある。ラマン散乱分析法では特定の分子に電磁波の
形の放射エネルギーを照射するとき、光量子を保持した
分子のうちの少部分が、保持した光量子を放出した後も
もとの振動準位に戻らず、電子の基底状態の異なった振
動準位に落ちる現象を利用する。したがって、これらの
分子から放出されるエネルギーは分子について固有のも
のであり、この放出されるエネルギーを電磁波として検
出することによって特定の分子を識別し定量することが
できる。
【0003】ラマン散乱により放出される光エネルギー
は吸収されたエネルギーよりも低いエネルギー状態にあ
る場合(Stokesラマン散乱)と、吸収されたエネルギー
よりも高いエネルギー状態にある場合(Anti-Stokesラ
マン散乱)の2種類があるが、励起状態にある電子の数
は基底状態にある電子の数より遥かに少ないので、Anti
-Stokes ラマン散乱強度は極めて弱く、特定の分子を識
別する方法では Stokesラマン散乱による測定が通常行
なわれている。
【0004】ラマン散乱分光測定装置は、光源部から試
料部の試料に励起光を照射し、試料からのラマン散乱光
を受光部で分光し検出して、試料中の測定対象成分の濃
度を測定する。ラマン散乱分光測定装置はいくらか提案
されている。微量成分の分析に適したラマン散乱分光測
定装置として、励起光を照射する光源として高出力レー
ザダイオードを用い、ラマン散乱光を検出するシングル
検出器として波長800〜1000nmに高感度な光電
子増倍管を用い、ラマン散乱を分光する分光器としてマ
イケルソン干渉計やフィルタなどの非分散型分光器を用
いた装置が提案されている(特開平5−256782号
公報、以下引用文献1という)。
【0005】他のラマン散乱分光測定装置として、励起
光源としてアルゴンイオンレーザなどの気体レーザ装置
を用い、ラマン散乱光を分光し検出する受光部として、
分光器には多重分散型分光器を備え、検出器として一次
元ライン型CCDを備えたポリクロメータを用いたもの
が提案されている(特開平6−3271号公報、引用文
献2)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】励起光源としてArレ
ーザやHe−Neレーザのような気体レーザ、又はYA
Gレーザなどの固体レーザを用いると、光源部の体積が
大きくなるだけでなく、発振強度の安定性が悪くなり、
コスト高にもなる。そしてこのような大型装置は消費さ
れるエネルギーも大きい。試料からのラマン散乱光を分
光するのに引用文献1で使用している干渉計や、走査型
分光器を用いると、体積が大きくなり、再現性が悪くな
り、高速測定が困難になる。また、引用文献2のような
多重分散型分光器を用いると、やはり体積が大きくな
り、コスト高になるだけではなく、光量が減少してS/
N比が悪くなる。多重分散型分光器は小型測定装置を構
成したり、自動分析装置に組み込むには実用上問題が多
い。
【0007】ラマン分光測定装置で通常用いられている
励起光源の波長域は可視から近赤外域であり、波長にし
て380〜800nmである。しかし、生体物質を測定
することを考えると、800nmより短波長域ではその
光量子エネルギーが高いために試料が損傷を受けやす
い。また、生体試料には蛍光を発するものが多く、その
蛍光の波長範囲は650〜800nmである。この波長
範囲は短波長領域の励起光で励起した場合のラマンシフ
トとほぼ同一波長範囲である。さらに、短波長領域の励
起光で励起すると、蛍光発生の量子効率が高くなり、生
体試料のラマン散乱信号を隠してしまう。ラマン散乱光
発生の量子効率は、同一レーザ光源パワーにおいては励
起光が長波長域の方が高いため、S/N比の優れたラマ
ン測定を行うには、生体試料では従来の励起波長域は適
当であるとはいえず、生体試料に関しては励起波長は8
00〜1560nmが好ましい。
【0008】検体を分注する検体分注機構と試薬を分注
する試薬分注機構とを備え、検体と試薬との反応液の反
応を光学的に検出するようにした自動分析装置は多い
が、反応液の反応を検出する検出部としてラマン分光測
定装置を利用したものはない。
【0009】本発明の第1の目的は、生体試料の測定に
有利な励起波長光を発生する光源と、そのような波長域
でラマン散乱光を検出できる波長感度をもつ検出器とを
備え、かつ小型軽量化が可能なラマン分光測定装置を提
供することである。本発明の第2の目的は、そのような
ラマン分光測定装置を検出部として備えた自動分析装置
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のラマン分光測定
装置は、図1に示されるように、光源部2から試料部4
の試料に励起光を照射し、試料からのラマン散乱光を受
光部6で分光し検出して、試料中の測定対象成分の濃度
を測定するラマン分光測定装置であり、光源部2の光源
として近赤外半導体レーザダイオードを備え、受光部6
はポリクロメータを備え、そのポリクロメータは試料か
らのラマン散乱光を分光する単一の回折格子、及びその
回折格子により分光されたラマン散乱光を検出するため
の、光源の波長からのラマンシフト域に感度をもつ多チ
ャンネル検出器を備えている。そのような多チャンネル
検出器としては、Ge、InGaAs又はSiからなる
光検出装置のように近赤外域に感度をもつ検出器を用い
ることができる。受光部6の検出信号に基づいて試料中
の測定対象成分の濃度を算出するためにデータ処理装置
8を備えている。
【0011】生体試料の測定に有利にするために、光源
の近赤外半導体レーザダイオードは発振波長が800〜
1560nmのものが好ましい。ラマン散乱光の発生効
率を高めるために、試料部で試料セルを保持するホルダ
ーとして、励起光の多重反射を行なわせる積分球型の散
乱光増強ホルダーを備えていることが好ましい。そのよ
うな積分球型の散乱光増強ホルダーを用いて測定するた
めの試料セルとしては、フローセル又は使い捨て可能セ
ルが好ましい。本発明の自動分析装置は、その検出部と
して上記のラマン分光測定装置を備えたものである。
【0012】光源部の近赤外半導体レーザダイオードと
してはAlGaAs、InGaAs、InGaAsPな
どを用いることができる。これらのレーザダイオードを
用いると、低コストで、スペースが少なくてすみ、コン
パクトなラマン分光測定装置を実現することができる。
レーザダイオードは発振強度が不安定になることがある
ため、光源強度をモニタとして検出し、光源強度でラマ
ン散乱光検出強度を規格化することによって発振強度の
不安定性を補正することができる。受光部で用いるポリ
クロメータは単分散型分光器であるため、多重分散型分
光器に比べて体積が小さく、光量の減衰も少ないので、
ラマン分光測定装置全体を小型化することができ、コス
ト低下にもつながる。分光器は透過型回折格子でも反射
型回折格子でもよい。
【0013】励起波長として800〜1560nmの近
赤外領域を用いると、生体物質から発生する蛍光はほと
んどなく、ラマン散乱光測定のバックグラウンドが小さ
くなる。また、この領域は可視領域に比べて光量子エネ
ルギーも小さいことから試料の受ける損傷も小さくな
る。その結果、可視光励起ラマン分光法と比較すると試
料損傷が少なく、蛍光の影響も小さいことから、生体物
質の測定に適したものとなる。
【0014】そのような近赤外域の励起光によるラマン
散乱光を検出するには、Ge、InGaAs又はSiか
らなる光検出装置のように近赤外域に感度をもつ検出器
が適する。多チャンネル検出器を用いることにより多波
長を同時に検出することができ、その一部を用いて励起
光強度の変化を同時検出することにより、それらの検出
強度でラマン光強度を補正することができる。そのよう
に光源強度の変動を補正することによって測定精度が向
上して微量試料の測定に好都合になる。本発明のラマン
分光測定装置を微量生体物質を分析する生化学自動分析
装置の検出装置として利用すれば、高速度、高感度、高
精度でかつ多項目の同時測定を低コストに実現できるよ
うになる。
【0015】
【実施例】図2から図6により本発明の光学系の実施例
を示す。図2は受光部6に励起光波長をノッチ領域に含
むホログラフィック・ノッチ・フィルタ、又は励起光波
長を含みそれより短波長側を遮蔽するカットフィルタを
用い、試料に対して励起光と180度方向にラマン散乱
光を受光する実施例を表わしたものである。光源部2に
は光源22としてレーザダイオード(米国SDL社のI
nGaAsLASER DIODE)が設けられ、光源22からの
励起光を試料用光束20sと補正用光束20rに分割す
るビームスプリッタとしてスライドグラスが配置されて
いる。光源部2には、試料部4の試料セル5に試料用光
束20sを収束させるために、スライドグラスを挾んで
光源集光レンズ24と収束レンズ28が配置されてい
る。
【0016】光源部2からの試料用光束20sは、受光
部6に配置された小さいミラー32で反射されて試料セ
ル5内の試料に照射される。受光部6では、ミラー32
の外側を通過してきた試料からのラマン散乱光を測定対
象光として分光器の入口スリット50に収束させるため
に、集光レンズ34,36が設けられている。試料から
受光部6に入射する光には、ラマン散乱光の他にレイリ
ー散乱光も含まれているので、受光部6では集光レンズ
34と36の間に励起光と同じ波長成分を除去してラマ
ン散乱光を取り出すフィルタとして、ノッチ領域に励起
光の波長を含むように設定されたホログラフィック・ノ
ッチ・フィルタ38が配置されている。ホログラフィッ
ク・ノッチ・フィルタは例えば KAISER OPTICAL SYSTEM
S. INC.(アメリカ)から入手することができる。ホロ
グラフィック・ノッチ・フィルタ38は、例えばノッチ
領域に含まれる波長光を完全に遮蔽し、ノッチ領域以外
の波長領域の光は80%以上を透過させる特性をもって
いる。
【0017】受光部6の集光レンズ36と分光器の入口
スリット50との間には合波手段としてスライドグラス
40が配置されており、ラマン散乱光はそのスライドグ
ラス40を透過して分光器52に入射する。光源部2で
スライドグラス26により分割された補正用光束20r
を合波手段のスライドグラス40へ導くために補正光学
調整部が設置されており、その補正光学調整部には光量
を減衰させる減光フィルタ42、励起光源部2のスライ
ドグラス26で発生した波長光を遮蔽し、光源22から
のレーザ光からサイドバンドを遮蔽するためのバンドパ
ス・フィルタ46、及び光路を曲げるミラー44が配置
されている。補正光学調整部によりスライドグラス40
を経て入口スリット50に導かれる補正用光束20r
は、光源集光レンズ24によって入口スリット50に集
光する。バンドパス・フィルタ46は、試料用光束20
sと補正用光束20rの両方からレーザ光からのサイド
バンドを遮蔽するようにするためには、光源22とスラ
イドグラス26との間の光路上に配置するようにしても
よい。
【0018】スライドグラス40では試料からのラマン
散乱光と、補正光学調整部から導かれた補正用光束20
rとが同一光軸上に導かれ、入口スリット50を経て分
光器52に導かれる。分光器52は単一の回折格子と多
チャンネル検出器を備えたポリクロメータであり、入口
スリット50を経て入射した入射光を反射する平面鏡
と、その平面鏡により導かれた入射光を分光する凹面回
折格子54と、回折格子54により分光されたスペクト
ル光を所定の波長領域にわたって同時に検出するため
に、回折格子54の分散方向に沿って複数の光検出素子
が配置された多チャンネル検出器56とを備えている。
【0019】60は各部の動作を制御したり、光検出器
56が検出した信号を処理する処理演算コントロール部
であり、その中には光検出器56により検出された分光
スペクトル中の励起光成分の検出強度を基準にしてラマ
ン散乱光の検出強度を補正するデータ処理部としての機
能も含んでおり、光源の変動が補正されたラマン散乱光
スペクトルを演算したり、ラマン散乱光強度から試料の
定性や定量も行なう。62は処理演算コントロール部6
0で処理されたデータを出力するプリンタやディスプレ
イなどの出力装置である。図2の実施例では、ホログラ
フィック・ノッチ・フィルタ38に代えて、励起光波長
及びそれより短波長側を遮蔽するシャープな波長特性を
もつシャープカットフィルタを用いていもよい。
【0020】図3は図2の実施例と同様に、受光部6の
フィルタ手段としてホログラフィック・ノッチ・フィル
タ又はカットフィルタを用いた実施例であるが、試料に
対して励起光と90度方向にラマン散乱光を受光するよ
うにした実施例を表わしたものである。この場合、試料
用光束20sを試料セル5の試料に照射し、試料からの
散乱光を受光部6の集光レンズ34と36に入射させる
ミラー32は不要であり、試料用光束20sは励起光源
部2の光源集光レンズ24と収束レンズ28で収束され
て試料セル5の試料に直接照射され、試料からの散乱光
は受光部6の集光レンズ34に直接入射する。
【0021】バンドパス・フィルタ46は図2では補正
光学調整部の光路上に配置しているが、図3では励起光
源部で励起光源からの光束がスライドグラス26により
試料用光束と補正用光束とに分割される前の光路上に配
置されている。バンドパス・フィルタ46を図3の位置
に配置することにより、試料用光束と補正用光束の両方
からレーザ光のサイドバンドを遮蔽することができる。
また、図3では補正光学調整部の光路上にさらに集光レ
ンズ45を配置しているが、このレンズ45は補正用光
束をスリット50の位置に集光させる光量調整用のレン
ズであり、補正用光束の光量が十分に大きい場合はこの
レンズ45は不要である。
【0022】図4(A)は受光部6のフィルタ手段とし
て、励起光を反射しラマン光を透過させる特性をもつホ
ログラフィック・ビームスプリッタ70を用い、試料に
対して励起光と180度方向にラマン散乱光を受光する
実施例を表わしたものである。ホログラフィック・ビー
ムスプリッタ70は、同図(B)に示されるように、試
料用光束20sを反射して試料セル5の試料に照射し、
ラマン散乱光とレイリ散乱光を含む試料からの光72の
うち、ラマン散乱光74のみを透過させて受光部6の集
光レンズ34に入射させる。
【0023】図5(A)は受光部6のフィルタ手段とし
て、励起光波長成分を透過させて除去しラマン散乱光成
分を反射させる特性をもつバンドパスフィルタ82を用
い、試料に対して励起光と90度方向にラマン散乱光を
受光する実施例を表わしたものである。バンドパスフィ
ルタ82は、同図(B)に示されるように、透過集光型
ミラー80のミラー面側に配置され、透過集光型ミラー
80と反対側にはビームストッパ84が配置されてい
る。ラマン散乱光とレイリ散乱光を含む試料5からの光
72は、集光レンズ34a,36aで集光されて透過集
光型ミラー80の背面からその入射穴を通ってバンドパ
スフィルタ82に入射する。バンドパスフィルタ82で
はレイリ光76は透過してビームストッパ84で吸収さ
れ、ラマン散乱光74は反射し、透過集光型ミラー80
のミラー面で集光され、スライドグラス40を経て入口
スリット50から分光器に入射する。補正光学調整部で
は光路を180度曲げるため、2つのスライドグラス4
4a,44bが配置されている。
【0024】図6は図5と同じく、受光部6のフィルタ
手段として、励起光波長成分を透過させて除去しラマン
散乱光成分を反射させる特性をもつバンドパスフィルタ
82を用いた例であるが、試料に対して励起光と180
度方向にラマン散乱光を受光するようにした実施例を表
わしたものである。試料用光束20sを試料セル5の試
料に照射し、試料からの光を受光部6の集光レンズ34
aに入射させるミラー32が配置されている。
【0025】試料からラマン散乱光を受光する方向は、
実施例に示した90度と180度の2つの方向に限ら
ず、他の任意の角度でもよい。図2から図6の光学系で
は、光源強度変動を補正するために、励起光の一部をス
ライドグラス26で取り出し、ラマン散乱光と同時に検
出しているので、光源からの励起光強度が変動してもラ
マン散乱光を正確に測定できる。そのような補正は、励
起光の一部を利用したものに限らず、試料から発生する
レーリ散乱光をラマン散乱光と同時に検出して行なって
もよい。光源からの励起光強度の安定性がよい場合には
そのような補正を省略することもできる。
【0026】単分散型分光器の例として、図2には凹面
回折格子54を用いたものを例示しているが、他の単分
散型分光器として図7(A)や(B)に示されたものを
用いることもできる。図7(A)はツェルニー・ターナ
ー型と称される分光器であり、分光スリット50から入
射したラマン散乱光、又はさらにラマン散乱光に補正用
の励起波長成分の光やレーリ散乱光成分が同時に取り込
まれた入射光が平面鏡51、球面鏡53aで反射されて
平面回折格子54aに入射し、平面回折格子54aで分
光され、球面鏡53bを経て多チャンネル型検出器56
に入射する。分光スリット50の像は2つの球面鏡53
aと53bにより検出器56上に結像し、検出器56上
で検出素子の配列方向に波長分散される。
【0027】図7(B)は分光スリット50から入射し
た光が集光レンズ55aを経て透過型回折格子54bに
入射し、回折格子54bで回折され、集光レンズ55b
を経て多チャンネル型検出器56に結像する。この分光
器では、分光スリット50の像は2つの集光レンズ55
aと55bによって検出器56上に結像し、検出器56
上で検出素子の配列方向に波長分散される。
【0028】図8は試料部における試料セルホルダーの
一例として、積分球型の散乱光増強ホルダーを示してい
る。(A)は正面図、(B)は平面図、(C)は(A)
の右側面図、(D)は分解斜視図である。セルホルダー
90は2つの部材90aと90bとからなり、両部材9
0a,90bを重ね合わせると、円筒状のセル保持部分
92と、セル保持部分92につながる積分球部分94
と、積分球部分94を経てセル保持部分92に保持され
たセルに励起光を照射し、セル中の試料から発生した散
乱光を積分球部分94を経て外部に取り出すための入出
射孔96が設けられている。図8は励起光入射方向と散
乱光取出し方向が180度方向であるが、励起光入射方
向と散乱光取出し方向が直交するように励起光入射孔と
散乱光取出し孔を別に設けることもできる。
【0029】図9(A),(B)は図8のセルホルダー9
0に装着するのに適したフローセル97と使い捨て可能
セル(ディスポーザブル・セル)99を示している。
(a)は正面図、(b)はその右側面図、(c)は斜視
図である。フローセル97は石英製であり、セルホルダ
ー90のセル保持部分92に装着されるように円筒状に
形成され、両端部にはセルホルダー90に固定されるよ
うにつば98,98が設けられている。使い捨て可能セ
ル99はプラスチック製であり、セル保持部分92に装
着されるように円筒状に形成されている。
【0030】光源のレーザダイオードとして発振波長9
80nm、出力7mWのInGaAsレーザダイオード
(米国SDL社の製品)を用い、図2の測定装置で99
%アセトンのラマン散乱スペクトルを測定した結果を図
10と図11に示す。(A)はセルホルダーを使用しな
かった場合、(B)は図8の積分球型セルホルダー90
を使用した場合であり、縦軸は検出強度、横軸は励起波
長からのシフト波数である。
【0031】図10(A)と(B)は縦軸の検出強度を
同一目盛にして比較したものであり、図11(A)と
(B)は図10と同じ測定結果をシフト波数0〜250
0cm-1の範囲で、ピーク高さがほぼ等しくなるように
(A)のゲインを上げたものである。図11(A)と
(B)の比較結果から、図8の積分球型セルホルダーを
用いると、ラマン散乱光が約30倍に増強されているこ
とが分かる。そして図11(A)と(B)の比較結果か
ら明らかなように、S/N比も改善されている。
【0032】ここで、図17と図18により、励起波長
による蛍光発生の量子効率を示す。図17は、人の尿に
グルコースを2Mとなるように添加したものを試料と
し、それに波長514.5nmで出力100mWのレー
ザ光を励起光として1秒間照射して測定したスペクトル
である。このスペクトルはほとんど蛍光であり、そのよ
うな可視領域の励起波長では蛍光発生の量子効率の高い
ことがわかる。
【0033】同じ試料を用い、励起波長を600nm,
650nm,700nm,750nmと変えた場合に得
られるスペクトルを図18の(A)〜(D)にそれぞれ
示す。励起波長が長くなるほど蛍光が減少しており、励
起波長750nmではほとんど蛍光は発生していない。
【0034】次に、多チャンネル検出器としてSiのC
CD検出装置を用いた場合の検出可能な範囲を示す。図
19は人の尿にグルコースを2Mとなるように添加した
ものを試料とし、それに波長820nmで出力130m
Wのレーザ光を励起光として1秒間照射して測定したス
ペクトルである。横軸は励起波長からのシフト波数を表
わしている。この結果から、CCDは励起波長の820
nmから1500cm-1ぐらいまでは感度をもっている
ことがわかる。
【0035】同様に、図20はSiのCCD検出装置を
用い、試料を波長820nmで出力130mWのレーザ
光を励起光として1秒間照射して測定したスペクトルで
ある。試料は人の尿にグルコースが2M、アセトンが1
M、尿素が1g/ml、及びクレアチニンが565mg
/dlとなるように添加したものである。そのスペクト
ルでみられるピークのうち、シフト波数で1130cm
-1、1013cm-1、790cm-1及び692cm-1
ピークは、それぞれグルコース、尿素、アセトン及びク
レアチニンのピークである。これらのピークを用いるこ
とにより、CCD検出装置を用いてそれらの成分を測定
できることがわかる。
【0036】図21〜24にはグルコース、アセトン、
尿素及びクレアチニンのそれぞれについてCCD検出装
置を検出器として得られるスペクトルのピークから、ピ
ーク強度とそれぞれの濃度との相関関係を求めた結果を
示す。いずれの場合も良好な相関関係を示しており、C
CD検出装置を検出器としてこれらの成分を定量測定で
きることを示している。
【0037】図12と図13は、本発明のラマン分光測
定装置を、試料セル中の反応液の反応を光学的に検出す
る検出部として利用した自動分析装置を示したものであ
る。図12は試料セル100として洗浄により再使用さ
れる普通セルを用いた自動分析装置の例である。試料セ
ル100に測定項目に応じて試薬を分注するために測定
項目に応じた複数種の試薬槽102が設けられ、試薬槽
102の試薬を試料セル100に分注するために、それ
ぞれの試薬槽102に送液ポンプ104が設けられてい
る。試料セル100に検体を分注するために、複数個の
検体容器106を円周に沿って配列し、回転して所定の
検体容器を検体吸引位置に位置決めするターンテーブル
式検体ラック108と、検体吸引位置に位置決めされた
検体容器の検体を吸引して試料セル100に分注する分
注装置110とが設けられている。検体ラックはターン
テーブル式に限らず他の形式のものでもよい。
【0038】試料セル100を洗浄するために、試料セ
ル100に洗浄液槽114の洗浄液を供給し、試料セル
100を洗浄した洗浄液を吸引して廃液槽116へ排出
するポンプ112が設けられている。ポンプ112は、
測定を終えた試料セル100の反応液を廃液槽116へ
排出する機能も兼ねている。試薬と検体が試料セル10
0に分注され、所定の反応時間経過後の反応液に対し、
本発明のラマン分光測定装置により試料セル100に励
起光が照射され、その反応液によるラマン散乱光が測定
されて目的成分の濃度が求められる。
【0039】試料セル100が試薬の封入された使い捨
て可能セルである場合は、図12における試薬分注のた
めの機構と洗浄のための機構は不要である。一方、測定
項目に対応した使い捨て可能セルを測定位置に供給する
ためのセル供給機構が必要になる。測定終了後の使い捨
て可能セルは、反応液が入ったままで測定位置から除去
して廃棄してもよいが、測定ずみの反応液が流れだした
りしないように、反応液を排出した後に測定位置から除
去して廃棄する方が好ましいため、図12における反応
液廃棄のためのポンプ112と廃棄槽116は設けてお
く方がよい。
【0040】図13は試料セル120としてフローセル
を用いた自動分析装置の例である。フローセル120の
上部には出口に開閉弁を有し、試薬と検体を混合して反
応させるミキシング122が設けられている。ミキシン
グ122に試薬を供給するために、図12と同様に試薬
槽102から送液ポンプ104によって試薬を供給する
試薬供給機構と、検体ラック108に配列された検体容
器106の検体を分注装置110により分注する検体分
注機構が設けられている。ミキシング122及びフロー
セル120を洗浄するために、洗浄液槽114の洗浄液
をミキシング122に供給するポンプ112が設けられ
ている。測定終了後の反応液及び洗浄液はフローセル1
20を経て廃液槽へ排出される。
【0041】試薬と検体がミキシング122で混合さ
れ、所定の反応時間経過後、反応液はミキシング122
からフローセル120を経て流される。反応液がフロー
セル120を流れている間、フローセル120には本発
明のラマン分光測定装置により励起光が照射され、ラマ
ン反応液によるラマン散乱光が測定されて目的成分の濃
度が求められる。
【0042】図12と図13の自動分析装置を用いて測
定するのに適した臨床検査、生化学試料計測、医薬品の
品質管理などの分野における免疫分析方法を説明する。
抗原抗体反応を用いた免疫学的分析方法で、抗原又は抗
体を螢光物質や化学発光性物質で標識化するための煩わ
しい化学処理操作や、抗原抗体反応をした免疫複合体
(B)と抗原抗体反応をしなかった抗原(F)とを分離
するB/F分離操作と洗浄操作といった多くの煩わしい
化学処理操作を不要にし、かつ高感度に測定できる免疫
分析方法として、ラマン散乱測定方法による免疫分析方
法が検討されている。ラマン散乱光の波長は、励起光の
波長に対し、免疫複合体物質の内部振動による周波数分
だけシフトしたものである。そのラマン散乱光を分光し
て検出することによって、ラマンスペクトルから、生成
した免疫複合体を同定することができるとともに、その
ラマン散乱光強度から添加した目的物質の定量を行なう
ことができる。
【0043】次に、図12と図13の自動分析装置の動
作についてさらに詳細に説明する。図14は試料セル中
の反応液を本発明のラマン分光測定装置により測定する
第一工程と称される動作を表わすフローチャートであ
る。装置の電源をオンにし、測定モードを選択して設定
する。測定モードとしては測定項目が選択、検体測定数
の設定、及び補正方法の設定などがある。補正方法とし
ては、光源の変動を図2の光学系のように励起光の一部
を同一多チャンネル光検出器に取り込んで補正をする方
法、レーリ散乱光を同一多チャンネル光検出器に取り込
んで補正する方法、又は光源強度の補正を行わない方法
を選択することができる。
【0044】スタートボタンを押して測定を開始させる
と、検出部であるラマン分光測定装置測定では、励起光
が発振を開始する。試料セルに試薬と検体が分注され、
一定の反応時間が経過すると、光源部と試料セルの間の
シャッターが開かれて試料セル内の反応液に励起光が照
射され、反応液からはラマン散乱光が発生し、検出器で
検出された後、光源部と試料セルの間のシャッターが閉
じられて、1回の測定が終了する。第二工程と記載され
ているのは、後の図15,16で説明されるように、反
応部における試料セルへの試薬と検体の分注、反応液排
出、試料セル洗浄などである。設定された検体測定数の
測定を終了すると、検出されたラマン散乱光の信号演算
処理が行なわれ、演算結果が出力されて測定動作が終了
する。
【0045】図15は試料セルが洗浄して再使用される
普通セル又はフローセルの場合の反応部での動作を示し
たものである。スタートボタンを押して測定を開始させ
ると、反応部では検体ラック108の検体吸引位置に所
定の検体が位置決めされているか否かがチェックされ、
位置決めされていない場合には検体チェックの結果を示
すランプが点滅し、検体ラック108が駆動されて検体
吸引位置に所定の検体が位置決めされ、位置チェックラ
ンプが点灯して検体の分注が可能であることが表示され
る。測定項目に応じた試薬が送液ポンプ104により吸
入され、試料セル100又はミキシング122へ排出さ
れる。その後、検体が分注装置110により吸入され、
試料セル100又はミキシング122へ排出され、反応
が開始される。一定の反応時間経過後、試料セル100
において、又はフローセルの場合はミキシング122か
らフローセル120へ反応液が供給されて、図14で示
された手順によりラマン散乱光が測定される。
【0046】普通セルの場合は、その後反応液がポンプ
112により吸入されて廃液槽116へ排出された後、
ポンプ112により洗浄液が試料セル100へ供給さ
れ、洗浄後の洗浄液がポンプ112により試料セル10
0から廃液槽116へ排出される。フローセル場合は、
ポンプ112により洗浄液がミキシング122からフロ
ーセル120を経て廃液槽116へ排出される。試料セ
ル100の洗浄又はミキシング122とフローセルの洗
浄の間に検体ラック108が駆動されて次の検体が検体
吸引位置へ位置決めされる。
【0047】図16は試料セルが使い捨て可能セルの場
合の反応部の動作を示したものである。この例では、使
い捨て可能セルには金属コロイド標識試薬が封入されて
いるものとする。したがって、試料セルには試薬は分注
しない。その場合、スタートボタンが押されて測定が開
始され、所定の検体が検体吸引位置に位置決めされる
と、使い捨て可能セルが測定位置へセットされ、検体が
分注されて反応が開始される。一定の反応時間経過後、
測定位置の使い捨て可能セルで、図14で示された手順
によりラマン散乱光が測定される。ラマン散乱光が測定
された後、使い捨て可能セルは測定位置から除去されて
廃棄される。検体供給機構では、使い捨て可能セルへの
検体分注後、直ちに検体ラック108が駆動されて次の
検体が検体吸引位置へ位置決めされる。本発明での自動
分析装置は、抗原抗体反応を用いた免疫学的分析方法に
利用されるものだけでなく、試薬を使用せずに検体試料
に励起光を照射し、検体中の測定対象成分からのラマン
散乱光を利用して定性や定量を行なうものであってもよ
い。
【0048】
【発明の効果】本発明のラマン分光測定装置は、光源と
して近赤外半導体レーザダイオードを備えているので、
低コストで、スペースが少なくてすみ、コンパクトなラ
マン分光測定装置を実現することができる。また、近赤
外の励起波長は生体物質から発生する蛍光の量子効率が
小さく、可視領域より光量子エネルギーが小さくて試料
の受ける損傷も小さく、生体物質の測定に適したものと
なる。受光部の分光器を単分散型分光器とし、その分光
器により分光されたラマン散乱光を検出するのに近赤外
域に感度をもつ多チャンネル検出器を用いてポリクロメ
ータを構成しているので、体積が小さく、光量の減衰も
少ないので、ラマン分光測定装置全体を小型化すること
ができ、コスト低下にもつながる。ラマン散乱光の発生
効率を高めるために、試料部で試料セルを保持するホル
ダーとして、励起光の多重反射を行なわせる積分球型の
散乱光増強ホルダーを備えると、S/N比のよい検出を
行なうことができる。本発明のラマン分光測定装置を備
えた自動分析装置は、微量生体物質を分析するのに好都
合であり、高速度、高感度、高精度でかつ多項目の測定
を低コストに実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラマン分光測定装置をしめすブロック
図である。
【図2】受光部にフィルタ手段としてホログラフィック
・ノッチ・フィルタを用い、試料に対して励起光と18
0度方向に測定対象光を受光する測定装置を示す配置図
である。
【図3】受光部にフィルタ手段としてホログラフィック
・ノッチ・フィルタを用い、試料に対して励起光と90
方向に測定対象光を受光する測定装置を示す配置図であ
る。
【図4】受光部にフィルタ手段としてホログラフィック
・ビームスプリッタを用い、試料に対して励起光と18
0度方向に測定対象光を受光する測定装置を表わしたも
のであり、(A)は配置図、(B)はホログラフィック
・ビームスプリッタ部分を示す概略断面図である。
【図5】受光部にフィルタ手段としてバンドパスフィル
タを用い、試料に対して励起光と90度方向に測定対象
光を受光する測定装置を表わしたものであり、(A)は
配置図、(B)はバンドパスフィルタ部分を示す概略断
面図である。
【図6】受光部にフィルタ手段としてバンドパスフィル
タを用い、試料に対して励起光と180度方向に測定対
象光を受光する測定装置を示す配置図である。
【図7】(A)及び(B)はそれぞれ単分散型分光器の
多の例を示す概略構成図である。
【図8】試料部における試料セルホルダーの一例として
の積分球型散乱光増強ホルダーを示す図であり、(A)
は正面図、(B)は平面図、(C)は(A)の右側面
図、(D)は分解斜視図である。
【図9】試料セルの例を示す図であり、(A)はフロー
セルで、(a)は正面図、(b)はその右側面図、
(c)は斜視図、(B)は使い捨て可能セルを示す概略
正面断面図である。
【図10】実施例の測定装置でラマン散乱スペクトルを
測定した結果を示す図であり、(A)はセルホルダーを
使用しなかった場合、(B)は図8の積分球型セルホル
ダー90を使用した場合である。
【図11】図10と同じ測定結果であるが、(A)のゲ
インを大きくしたものである。
【図12】本発明のラマン分光測定装置を検出部として
利用した自動分析装置の一実施例を示す概略構成図であ
る。
【図13】本発明のラマン分光測定装置を検出部として
利用した自動分析装置の他の実施例を示す概略構成図で
ある。
【図14】自動分析装置の実施例におけるラマン分光測
定装置によるラマン散乱測定動作を示すフローチャート
図である。
【図15】自動分析装置の実施例において試料セルが普
通セル又はフローセルである場合の反応部の動作を示す
フローチャート図である。
【図16】自動分析装置の実施例において試料セルが使
い捨て可能セルである場合の反応部の動作を示すフロー
チャート図である。
【図17】人の尿にグルコースを2Mとなるように添加
した試料を波長514.5nmのレーザ光で励起した場
合のスペクトルを示す図である。
【図18】(A)〜(D)は、図17と同じ試料を用
い、励起波長を600nm,650nm,700nm,
750nmと変えた場合に得られるスペクトルを示す図
である。
【図19】人の尿にグルコースを2Mとなるように添加
したものを試料とし、それに波長820nmのレーザ光
を照射してCCD検出装置で測定したスペクトルを示す
図である。
【図20】人の尿にグルコースが2M、アセトンが1
M、尿素が1g/ml、及びクレアチニンが565mg
/lとなるように添加したものを試料とし、それに波長
820nmのレーザ光を照射してCCD検出装置で測定
したスペクトルを示す図である。
【図21】CCD検出装置を検出器として得られるグル
コースのピークからピーク強度と濃度との相関関係を求
めた結果を示す図である。
【図22】CCD検出装置を検出器として得られるアセ
トンのピークからピーク強度と濃度との相関関係を求め
た結果を示す図である。
【図23】CCD検出装置を検出器として得られる尿素
のピークからピーク強度と濃度との相関関係を求めた結
果を示す図である。
【図24】CCD検出装置を検出器として得られるクレ
アチニンのピークからピーク強度と濃度との相関関係を
求めた結果を示す図である。
【符号の説明】
2 光源部 4 試料部 5,100,120 試料セル 6 受光部 22 近赤外半導体レーザダイオード 52 単分散型分光器 54,54a,55a 回折格子 56 多チャンネル検出器 90 積分球型セルホルダー 102 試薬槽 104 試薬分注用送液ポンプ 106 検体容器 108 検体ラック 110 検体分注装置 112 洗剤供給・廃液用ポンプ 122 ミキシング

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部から試料部の試料に励起光を照射
    し、試料からのラマン散乱光を受光部で分光し検出し、
    データ処理装置で受光部の検出信号に基づいて試料中の
    測定対象成分の濃度を算出するラマン分光測定装置にお
    いて、 前記光源部は光源として近赤外半導体レーザダイオード
    を備え、 前記受光部はポリクロメータを備え、そのポリクロメー
    タは試料からのラマン散乱光を分光する単一の回折格
    子、及びその回折格子により分光されたラマン散乱光を
    検出するための、前記光源の波長からのラマンシフト域
    に感度をもつ多チャンネル検出器を備えていることを特
    徴とするラマン分光測定装置。
  2. 【請求項2】 前記多チャンネル検出器はGe、InG
    aAs又はSiからなる光検出装置である請求項1に記
    載のラマン分光測定装置。
  3. 【請求項3】 前記近赤外半導体レーザダイオードは発
    振波長が800〜1560nmのものである請求項1又
    は2に記載のラマン分光測定装置。
  4. 【請求項4】 前記試料部は試料セルを保持するホルダ
    ーとして積分球型の散乱光増強ホルダーを備えている請
    求項1,2又は3に記載のラマン分光測定装置。
  5. 【請求項5】 前記試料部に保持される試料セルはフロ
    ーセル又は使い捨てセルである請求項1,2,3又は4
    に記載のラマン分光測定装置。
  6. 【請求項6】 試料セルに検体を分注する検体分注機構
    と、試料セルに試薬を分注する試薬分注機構と、試料セ
    ルを洗浄する洗浄機構と、試料セル中の反応液の反応を
    光学的に検出する検出部とを備えた自動分析装置におい
    て、 前記検出部は試料セル中の反応液に光源部から励起光を
    照射し、反応液からのラマン散乱光を受光部で分光し検
    出して、反応液中の測定対象成分の濃度を測定するラマ
    ン分光測定装置であり、その光源部は光源として近赤外
    半導体レーザダイオードを備え、その受光部はポリクロ
    メータを備え、そのポリクロメータは反応液からのラマ
    ン散乱光を分光する単一の回折格子、及びその回折格子
    により分光されたラマン散乱光を検出するための、前記
    光源の波長からのラマンシフト域に感度をもつ多チャン
    ネル検出器を備えていることを特徴とする自動分析装
    置。
  7. 【請求項7】 使い捨て可能で試薬が封入された試料セ
    ルを測定位置へ供給する測定セル供給機構と、測定位置
    の試料セルに検体を分注する検体分注機構と、試料セル
    中の反応液の反応を光学的に検出する検出部とを備えた
    自動分析装置において、 前記検出部は試料セル中の反応液に光源部から励起光を
    照射し、反応液からのラマン散乱光を受光部で分光し検
    出して、反応液中の測定対象成分の濃度を測定するラマ
    ン分光測定装置であり、その光源部は光源として近赤外
    半導体レーザダイオードを備え、その受光部はポリクロ
    メータを備え、そのポリクロメータは反応液からのラマ
    ン散乱光を分光する単一の回折格子、及びその回折格子
    により分光されたラマン散乱光を検出するための、前記
    光源の波長からのラマンシフト域に感度をもつ多チャン
    ネル検出器を備えていることを特徴とする自動分析装
    置。
  8. 【請求項8】 混合部に検体を分注する検体分注機構
    と、混合部に試薬を分注する試薬分注機構と、混合部か
    らの反応液が流されるフローセルと、フローセル中の反
    応液の反応を光学的に検出する検出部とを備えた自動分
    析装置において、 前記検出部はフローセル中の反応液に光源部から励起光
    を照射し、反応液からのラマン散乱光を受光部で分光し
    検出して、反応液中の測定対象成分の濃度を測定するラ
    マン分光測定装置であり、その光源部は光源として近赤
    外半導体レーザダイオードを備え、その受光部はポリク
    ロメータを備え、そのポリクロメータは反応液からのラ
    マン散乱光を分光する単一の回折格子、及びその回折格
    子により分光されたラマン散乱光を検出するための、前
    記光源の波長からのラマンシフト域に感度をもつ多チャ
    ンネル検出器を備えていることを特徴とする自動分析装
    置。
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