JPH098813A - エラスティックバッファ - Google Patents

エラスティックバッファ

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JPH098813A
JPH098813A JP15344995A JP15344995A JPH098813A JP H098813 A JPH098813 A JP H098813A JP 15344995 A JP15344995 A JP 15344995A JP 15344995 A JP15344995 A JP 15344995A JP H098813 A JPH098813 A JP H098813A
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memory
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control means
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JP15344995A
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Shichiro Hayami
七郎 早見
Ichiro Iida
一朗 飯田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エラスティックバッファに関し、
高い応答性を保ちつつ伝送単位の種別に対応した負荷分
散を確実にはかることを目的とする。 【構成】 伝送単位の列を取り込み、その種別に適応し
た方路を選定してその方路に送出する方路選定手段11
と、メモリ12と、伝送単位毎にメモリ12の記憶領域
の領域管理をスタック方式で行い、かつ方路選定手段1
1が特定の方路に送出した伝送単位をその記憶領域に蓄
積する書き込み制御手段13と、外部と対向してハンド
シェーク制御を行い、その制御および領域管理の下で、
書き込み制御手段13がメモリ12に蓄積した伝送単位
を読み出す読み出し制御手段14とを備え、読み出し制
御手段14は、メモリ12の記憶領域の全てが空であっ
て方路選定手段11が特定の方路に何らかの伝送単位を
送出したときに、その伝送単位をハンドシェーク制御に
基づいて外部に送出する手段を含んで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル伝送路とこ
れを介して伝送されるセルやパケットの処理を行う処理
装置と間に配置され、その伝送および処理の速度の差を
吸収するエラスティックバッファに関する。
【0002】
【従来の技術】ATM網のように伝送情報が細かな単位
に分割され、かつ論理多重化されて伝送される通信網で
は、伝送区間毎に生じ得る障害を監視してその結果に応
じて系構成の最適化をはかる障害管理と、個々の伝送区
間の伝送品質等を監視して系の動作状況を的確に把握す
る機能管理との機能を実現するために、局間および端末
とその端末を収容する局との間において、これらの機能
の起動、停止その他にかかわる特殊用途のセル(以下、
単に「制御セル」という。)が送受される。
【0003】また、このような制御セルの送受を行う交
換機や伝送装置では、一般に、網の処理速度が伝送速度
とは異なる処理装置(例えば、通信制御専用に設けられ
たマイクロプロセッサ)によって個々のセルの受信処理
や送信処理が行われ、これらの速度の差を吸収するエラ
スティックバッファが搭載される。図5は、従来のエラ
スティックバッファの構成例を示す図(1)である。
【0004】図において、上述したディジタル伝送路は
セル識別回路71を介して後続する伝送区間に接続さ
れ、そのセル識別回路の情報出力と制御出力とは何れも
バッファ制御回路72の対応する入力に接続される。バ
ッファ制御回路72のバス端子はメモリ73のバス端子
に接続され、そのバッファ制御回路の出力はレジスタ7
4を介してプロセッサバス75に接続される。プロセッ
サバス75には、図示されない処理装置とバッファ制御
回路72との間で送受されるハンドシェーク信号の信号
線が含まれる。なお、図5では、簡単のため、セルまた
はその内容が伝達される経路については太線の矢印で示
し、かつエラスティックバッファの機能を実現するため
に各部間で送受される制御信号の経路については細線の
矢印で示す。
【0005】このような構成の従来例では、セル識別回
路71は、ディジタル伝送路を介して与えられるセルの
列を取り込み、そのセルについて予め決められた形式に
基づいて制御セルとその他のセル(以下、単に「情報セ
ル」という。)とを識別する。さらに、セル識別回路7
1は、このようにして識別された制御セルおよび情報セ
ルをそれぞれバッファ制御部72と後続する伝送区間と
に分離して送出する。
【0006】バッファ制御回路72は、メモリ73に予
めセル単位に対応して確保された記憶領域について、書
き込みポインタと読み出しポインタとを有し、これらの
ポインタの値をリサイクリックに更新することにより領
域管理を行う。また、バッファ制御回路72は、セル識
別回路71によって分離された制御セルが与えられる
と、上述した書き込みポインタと読み出しポインタとの
差が「1」または「(記憶領域のサイズ)−1」でない
限り、メモリ73の記憶領域に空のものがあると判断す
る。さらに、バッファ制御回路72は、書き込みポイン
タで示される記憶領域にこのような制御セルの内容を蓄
積してその書き込みポインタの値を更新すると共に、そ
の蓄積された制御セルがメモリ73の記憶領域に存在す
ることを内蔵するステータスレジスタに状態情報として
記憶する。また、バッファ制御回路72は、セル識別回
路71によって同様にして分離された後続の制御セルに
ついては、順次同様の処理を反復することによりメモり
73の隣接した記憶領域に蓄積する。
【0007】一方、プロセッサバス75に接続された処
理装置は、そのプロセッサバスを介してバッファ制御回
路72とハンドシェーク信号を送受することにより上述
した状態情報を適宜参照し、その状態情報がメモリ73
の記憶領域に処理すべき制御セルの内容が蓄積されてい
ることを認識した場合には、同様にしてハンドシェーク
信号を送受することによりバッファ制御回路72にメモ
リ73の読み出しを要求する。
【0008】バッファ制御回路72は、このような要求
を認識するとその時点における読み出しポインタで示さ
れるメモリ73の記憶領域を順次読み出ししてレジスタ
74に一旦保持し、その旨を同様にしてハンドシェーク
信号を送出することにより処理装置に通知する。
【0009】処理装置は、そのハンドシェーク信号を認
識すると、レジスタ74に保持された情報をプロセッサ
バス75を介して取得する。また、このようなメモリ7
3の記憶領域の読み出しについては、上述したようにバ
ッファ制御回路72が自立的に行うアドレッシングの下
で同様に行われ、かつ書き込みポインタと読み出しポイ
ンタとの差が「1」または「(記憶領域のサイズ)−
1」となるまで反復される。
【0010】なお、以下では、このようにしてディジタ
ル伝送路から与えられる制御セルをバッファリングしな
がら処理装置に伝達するエラスティックバッファについ
ては、単に「受信バッファ」と称する。図6は、従来の
エラスティックバッファの構成例を示す図(2)であ
る。図において、ディジタル伝送路はセル識別回路81
およびセル挿入回路82を介して後続の伝送区間に接続
され、セル識別回路81の識別出力はバッファ制御回路
83の制御入力に接続される。バッファ制御回路83の
第一のバス端子はメモリ84のバス端子に接続され、か
つ図示されない処理装置に一端が接続されたプロセッサ
バス85はレジスタ86を介してバッファ制御回路83
の第二のバス端子に接続される。バッファ制御回路83
のデータ出力とそのデータ出力に適応した制御出力と
は、セル挿入回路82の対応する端子に接続される。
【0011】このような構成のエラスティックバッファ
では、メモリ84は図5に示すメモリ73と同様にして
セル単位に対応した複数の記憶領域を有し、かつバッフ
ァ制御回路83は図5に示すバッファ制御回路72と同
様にして書き込みポインタと読み出しポインタとを更新
することにより、これらの複数の記憶領域の領域管理を
行う。さらに、バッファ制御回路83は、このような領
域管理の下でメモリ84に空の記憶領域があるか否かを
逐次識別してその結果を状態情報として内蔵された状態
レジスタに保持する。
【0012】一方、処理装置は、後続する伝送区間に制
御セルとして送出すべき情報がある場合には、プロセッ
サバス85を介してバッファ制御回路83とハンドシェ
ーク信号を送受することにより、上述した状態情報を参
照する。さらに、処理装置は、その状態情報がメモリ8
4に空の記憶領域があることを示す場合には、プロセッ
サバス85を介してレジスタ86にその情報を保持し、
かつその旨をハンドシェーク信号としてバッファ制御回
路83に通知する。
【0013】バッファ制御回路83は、このようなハン
ドシェーク信号を認識すると、レジスタ86に保持され
た情報を読み出し、かつ上述した領域管理に基づいてメ
モリ84の空の記憶領域に蓄積する。また、セル識別回
路81は、先行するパスやハイウエイから与えられるセ
ルを取り込みつつそのセルの(伝送)形式に基づいて空
のタイムスロットのタイミングを検出し、その旨をバッ
ファ制御回路83に通知する。
【0014】バッファ制御回路83は、その通知が与え
られると、メモリ84の記憶領域にセルとして送出すべ
き未処理の情報が蓄積されているか否かを同様の領域管
理の下で判別し、蓄積されている場合にはその時点で読
み出しポインタで示される記憶領域の内容を読み出して
セル挿入回路82に与える。セル挿入回路82は、セル
識別回路81を介して与えられる空のタイムスロットに
対して、上述した通知に対するバッファ制御回路83の
応答所要時間に渡に時間軸上の同期をとり、そのバッフ
ァ制御回路から与えられた情報を並−直列変換しながら
挿入する。
【0015】したがって、処理装置からプロセッサバス
85、レジスタ86およびバッファ制御回路83を介し
てメモリ84に蓄積された情報は、そのバッファ制御回
路83およびセル挿入回路82を介して後続の伝送区間
に制御セルとして順次送出される。なお、以下では、こ
のようにして処理装置から与えられる制御セルをバッフ
ァリングしながら後続のパスやハイウエイに送出するエ
ラスティックバッファについては、単に「送信バッフ
ァ」と称する。
【0016】また、上述した受信バッファおよび送信バ
ッファは、一般に、搭載された装置の高機能化や小型化
の要求に適応しつつ上述した各機能を実現するためにL
SI化され、かつメモリ73、84は高い伝送速度に適
応しつつ端子数の上限による制約を回避するためにその
LSIに内蔵される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来例では、メモリ73、84のサイズは、これらのメモ
リがLSIに内蔵されていたために、そのLSIのゲー
ト規模によって制約されて必ずしも十分な値には設定で
きなかった。
【0018】また、このような制約を回避する方法とし
てはメモリ73、84をLSIの外部に実装する方法が
あるが、このような方法では、これらのメモリが同一チ
ップの上に配置された場合に比べて信号線の長さが長く
なり、そのLSIに内蔵された場合と同様にしてデュア
ルポートRAMを適用することはピン数の上限によって
阻まれて実現できなかった。
【0019】すなわち、メモリ73、84がLSIの外
部に実装された場合には、これらのメモリのアクセスに
必要な信号の経路が確保できず、かつ信号線の伝搬遅延
時間が大きくなったりこれらのメモリに対する書き込み
と読み出しとを同時に行うことができないために、十分
に高い動作速度を得ることが困難であった。本発明は、
高い応答性を保ちつつ伝送単位の種別に対応した負荷分
散を確実にはかるエラスティックバッファを提供するこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1〜4に
記載の発明の原理ブロック図である。請求項1に記載の
発明は、伝送情報およびプロトコル制御情報が分割さ
れ、かつ論理多重化されて生成された伝送単位の列を取
り込み、その伝送単位毎に種別に適応した方路を選定し
てその方路に送出する方路選定手段11と、メモリ12
と、伝送単位毎にメモリ12の記憶領域の領域管理をス
タック方式で行い、かつ方路選定手段11によって特定
の方路に送出された伝送単位をその記憶領域に蓄積する
書き込み制御手段13と、外部と対向してハンドシェー
ク制御を行い、そのハンドシェーク制御および領域管理
の下で、書き込み制御手段13によってメモリ12に蓄
積された伝送単位を読み出す読み出し制御手段14とを
備えたエラスティックバッファにおいて、読み出し制御
手段14には、領域管理の下でメモリ12の記憶領域の
全てが空であり、かつ方路選定手段11によって特定の
方路に何らかの伝送単位が送出されたときに、その伝送
単位をハンドシェーク制御に基づいて外部に送出する手
段を含むことを特徴とする。
【0021】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のエラスティックバッファにおいて、読み出し制御手段
14には、メモリ12の記憶領域を特定する識別情報を
含む廃棄要求がハンドシェーク制御の下で外部から与え
られたときに、その識別情報によって特定される記憶領
域の内容を領域管理に基づいて廃棄する手段を含むこと
を特徴とする。
【0022】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のエラスティックバッファにおいて、メ
モリ12の記憶領域は伝送単位の種別毎に対応したブロ
ックに分割され、書き込み制御手段13は、ブロックに
ついて個々に並行して領域管理を行うことを特徴とす
る。請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3
の何れか1項に記載のエラスティックバッファにおい
て、メモリ12は、書き込み制御手段13および読み出
し制御手段14と共にIC化されたことを特徴とする。
【0023】図2は、請求項5〜8に記載の発明の原理
ブロック図である。請求項5に記載の発明は、伝送情報
が分割され、かつ論理多重化されて生成された伝送単位
の列のタイムスロットの内、空のタイムスロットをその
伝送単位の形式に基づいて検出する識別手段21と、メ
モリ22と、外部と対向してハンドシェーク制御を行
い、そのハンドシェーク制御の下で与えられる外部情報
を取り込む外部インタフェース手段23と、外部情報毎
にメモリ22の記憶領域の領域管理をスタック方式で行
い、かつ外部インタフェース手段23によって取り込ま
れた外部情報をその記憶領域に蓄積する蓄積制御手段2
4と、蓄積制御手段24によってメモリ22の記憶領域
に蓄積された外部情報を領域管理の下で読み出し、識別
手段21によって検出された空のタイムスロットに伝送
単位として挿入する伝送単位挿入手段25とを備えたエ
ラスティックバッファにおいて、伝送単位挿入手段25
には、外部情報について蓄積制御手段24によって行わ
れる蓄積の開始に先行して記憶領域の全てが空である状
態を領域管理の下で検出し、外部インタフェース手段2
3によって取り込まれた外部情報をその状態で識別手段
21によって検出された空のタイムスロットに挿入する
手段を含むことを特徴とする。 請求項6に記載の発明
は、伝送情報が分割され、かつ論理多重化されて生成さ
れた伝送単位の列のタイムスロットの内、空のタイムス
ロットをその伝送単位の形式に基づいて検出する識別手
段21と、メモリ22と、外部と対向してハンドシェー
ク制御を行い、そのハンドシェーク制御の下で与えられ
る外部情報を取り込む外部インタフェース手段23と、
外部情報毎にメモリ22の記憶領域の領域管理をスタッ
ク方式で行い、かつ外部インタフェース手段23によっ
て取り込まれた外部情報をその記憶領域に蓄積する蓄積
制御手段24と、蓄積制御手段24によってメモリ22
の記憶領域に蓄積された外部情報を領域管理の下で読み
出し、識別手段21によって選出された空のタイムスロ
ットに伝送単位として挿入する伝送単位挿入手段25と
を備えたエラスティックバッファにおいて、伝送単位挿
入手段25には、外部情報について蓄積制御手段24に
よって行われる蓄積の開始後から完了前に記憶領域の全
てが空である状態を領域管理の下で監視し、外部インタ
フェース手段23によって取り込まれた外部情報をその
状態で識別手段21によって検出された空のタイムスロ
ットに挿入すると共に、その蓄積を中断しあるいは無効
化する手段を含むことを特徴とする。
【0024】請求項7に記載の発明は、請求項5または
請求項6に記載のエラスティックバッファにおいて、メ
モリ22の記憶領域は伝送単位の種別毎に対応したブロ
ックに分割され、蓄積制御手段24は、ブロックについ
て個々に並行して領域管理を行うことを特徴とする。
【0025】請求項8に記載の発明は、請求項5ないし
請求項7の何れか1項に記載のエラスティックバッファ
において、メモリ22は、蓄積制御手段24および伝送
単位挿入手段25と共にIC化されたことを特徴とす
る。
【0026】
【作用】請求項1に記載の発明にかかわるエラスティッ
クバッファでは、方路選定手段11は、列として与えら
れる複数の伝送単位の種別をその伝送単位の形式に基づ
いて識別し、その種別に適応して予め決められた方路に
順次分配する。書き込み制御手段13は、このようにし
て特定の方路に分配された伝送単位について、スタック
方式の領域管理に基づいてメモリ12の記憶領域を割り
付け、かつその記憶領域に対する蓄積を行う。読み出し
制御手段14は、外部と対向してハンドシェークを行
い、上述したようにメモリ12の記憶領域に蓄積された
伝送単位をそのハンドシェーク制御と上述した領域管理
との下で読み出す。
【0027】また、読み出し制御手段14は、方路選定
手段11によって上述した特定の方路に何らかの伝送単
位が送出されたときにメモリ12の記憶領域の全てが空
であると、その伝送単位を上述したハンドシェーク制御
に基づいて外部に直接送出する。すなわち、特定の方路
に分配される伝送単位は、上述したように確実にバッフ
ァリングされるが、方路選定手段11に与えられる伝送
単位の列にはプロトコル制御情報等のように少ない頻度
で含まれる。したがって、メモリ12の記憶領域のサイ
ズは、バッファリングの対象とすべき種別の伝送単位毎
に負荷分散がはかられて低減される。
【0028】さらに、メモリ12の記憶領域が空である
ときに特定の方路に伝送単位が与えられると、このよう
な伝送単位については、その記憶領域に対する蓄積を省
略して直接外部に送出されるので、応答性が高められ
る。
【0029】請求項2に記載の発明にかかわるエラステ
ィックバッファでは、外部と対向して行われるハンドシ
ェーク制御の下で廃棄要求が与えられると、読み出し制
御手段14は、その廃棄要求に含まれる識別情報によっ
て特定されるメモリ12の記憶領域の内容を廃棄する。
したがって、方路選定手段11によって特定の方路に送
出された伝送単位の処理を行う装置がこのような廃棄の
処理を直接行っていた従来例に比較して、その装置に要
求される処理量は、本発明にかかわるエラスティックバ
ッファとの機能分散の下で低減される。
【0030】請求項3に記載の発明にかかわるエラステ
ィックバッファでは、メモリ12の記憶領域は伝送単位
の種別毎にブロック化され、かつ書き込み制御手段13
は領域管理をブロック毎に並行して行う。すなわち、メ
モリ12の記憶領域が複数の種類の伝送単位について共
用されるので、その記憶領域に許容され得るハードウエ
アの規模の範囲において、そのメモリと、書き込み制御
手段13および読み出し制御手段14との間のインタフ
ェースにかかわるハードウエアの多くが共用され、ハー
ドウエアのサイズを低減することが可能となる。さら
に、書き込み制御手段13および読み出し制御手段14
とメモリ12とが異なる基板あるいはチップに実装され
る場合においては、これらの基板やチップの間に形成さ
れるべき信号線の数の増加が抑えられて設計の自由度が
高まり、かつIC化が容易となる。
【0031】請求項4に記載の発明にかかわるエラステ
ィックバッファでは、メモリ12が書き込み制御手段1
3および読み出し制御手段14と共にIC化されるの
で、そのメモリが有し得る記憶容量の限りにおいて、本
発明が適用された機器を構成する素子の数は低減され、
低廉化と信頼性とがはかられる。請求項5に記載の発明
にかかわるエラスティックバッファでは、蓄積制御手段
24は、外部インタフェース手段23が外部と対向して
行うハンドシェーク制御の下でその外部から与えられる
外部情報を取り込み、その外部情報をメモリ22の記憶
領域にスタック方式の領域管理を適用して順次蓄積す
る。識別手段21は、伝送単位の列を構成するタイムス
ロットの内、空のタイムスロットをその伝送単位の形式
に基づいて検出する。伝送単位挿入手段25は、上述し
たようにメモリ22の記憶領域に蓄積された外部情報を
同様の領域管理に基づいて順次読み出し、かつこのよう
にして検出された空のタイムスロットに伝送単位として
挿入する。 さらに、伝送単位挿入手段25は、その外
部情報について蓄積制御手段24が行う蓄積の開始に先
行してメモリ22の記憶領域の全てが空である状態を上
述した領域管理の下で監視して検出すると、外部インタ
フェース手段23によって取り込まれた外部情報をその
状態で識別手段21によって検出された空のタイムスロ
ットに直接挿入する。
【0032】すなわち、外部から与えられる外部情報
は、上述したように確実にバッファリングされるが、プ
ロトコル制御情報等のように少ない頻度で含まれる。し
たがって、メモリ22の記憶領域のサイズは、バッファ
リングの対象とすべき種別の伝送単位毎に負荷分散がは
かられて低減される。さらに、このような外部情報は、
メモリ22の記憶領域が空であるときに与えられてその
記憶領域に対する蓄積が開始される前に空のタイムスロ
ットが検出されたときには、その蓄積が省略され、かつ
直接該当するタイムスロットに挿入されるので、応答性
が高められる。
【0033】請求項6に記載の発明にかかわるエラステ
ィックバッファでは、外部情報のバッファリングは基本
的に請求項5に記載のエラスティックバッファと同様に
して行われるが、蓄積制御手段24は、外部インタフェ
ース手段23によって取り込まれた外部情報をメモリ2
2の記憶領域を介さずに空のタイムスロットに直接挿入
する条件としては、その蓄積の開始前に代わるその開始
から完了に至る期間が適用される。
【0034】したがって、請求項5に記載のエラスティ
ックバッファに比較して、さらに、応答性が高められ
る。請求項7に記載の発明にかかわるエラスティックバ
ッファでは、メモリ22の記憶領域は伝送単位の種別毎
にブロック化され、かつ蓄積制御手段24は領域管理を
そのブロックの個々について並行して行う。
【0035】すなわち、メモリ22の記憶領域が複数の
種類の伝送単位について共用されるので、その記憶領域
に許容され得るハードウエアの規模の範囲において、そ
のメモリと、蓄積制御手段24および伝送単位挿入手段
25との間のインタフェースにかかわるハードウエアの
多くが共用され、ハードウエアのサイズを低減すること
が可能となる。さらに、蓄積制御手段24および伝送単
位挿入手段25とメモリ22とが異なる基板あるいはチ
ップに実装される場合においては、これらの基板やチッ
プの間に形成されるべき信号線の数の増加が抑えられて
設計の自由度が高まり、かつIC化が容易となる。
【0036】請求項8に記載の発明にかかわるエラステ
ィックバッファでは、メモリ22が蓄積制御手段24お
よび伝送単位挿入手段25と共にIC化されるので、そ
のメモリが有し得る記憶容量の限りにおいて、本発明が
適用された機器を構成する素子の数は低減され、低廉化
と信頼性とがはかられる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基づい
て詳細に説明する。
【0038】図3は、請求項1〜4に記載の発明に対応
した実施例を示す図である。図において、図5に示すも
のと機能および構成が同じものについては、同じ符号を
付与して示し、ここではその説明を省略する。本実施例
と図5に示す従来例との構成の相違点は、バッファ制御
回路72に代えてバッファ制御回路51が備えられ、レ
ジスタ74に代えてデュアルポートのレジスタ52が備
えられ、そのレジスタ52の一方のポートにはセル識別
回路71の出力が直結され、メモリ73がLSIの外部
に配置された点にある。
【0039】なお、本実施例と図1に示すブロック図と
の対応関係については、セル識別回路71は方路選定手
段11に対応し、メモリ73はメモリ12に対応し、バ
ッファ制御回路51は書き込み制御手段13に対応し、
バッファ制御回路51およびレジスタ52は読み出し制
御手段14に対応する。以下、請求項1および請求項3
に記載の発明に対応した本実施例の動作を説明する。
【0040】セル識別回路71は、ディジタル伝送路を
介して受信されるセルの内、抽出すべき制御セルの種別
が予め複数設定され、従来例と同様にしてこれらの制御
セルが受信されると、その旨をバッファ制御回路51に
通知する。また、メモリ73は、上述した複数のセルに
個別に対応したブロックの記憶領域を有する。
【0041】さらに、バッファ制御回路51は、これら
のブロックの記憶領域について、個別に書き込みポイン
タと読み出しポインタとを有し、かつ並行して従来例と
同様のアドレッシングを行う。また、レジスタ52は、
2つのポートの何れかを介して最先に与えられた情報を
保持し、その情報がプロセッサバス75を介して処理装
置によって読み取られたか否かを逐次監視しつつその監
視の結果をバッファ制御回路51に与える。
【0042】バッファ制御回路51は、上述した通知が
セル識別回路71から与えられると、その通知で示され
る制御セルに対応した書き込みポインタと読み出しポイ
ンタとの値に基づいて、その制御セルに割り付けられた
メモリ73の記憶領域が空であり、かつレジスタ52が
空である2つの条件が共に成立するか否かを判別する。
さらに、バッファ制御回路51は、これらの条件の何れ
か一方が成立しない場合には、従来例と同様にしてセル
識別回路71によって抽出された制御セルの内容を取り
込んでその記憶領域に格納する。
【0043】しかし、反対に上述した2つの条件の双方
が成立する場合には、バッファ制御回路51はレジスタ
52を駆動し、そのレジスタはセル識別回路71によっ
て抽出された制御セルの内容を直接取り込んで保持す
る。さらに、バッファ制御回路51は、このようにして
レジスタ52を駆動すると同時にプロセッサバス75を
介して処理装置に割り込み信号を与える。
【0044】処理装置は、このような割り込み信号に応
じて起動される処理の手順に基づいてレジスタ52に保
持された情報を取り込み、その情報に所望の処理を施
す。レジスタ52はこのようにして保持された情報が処
理装置によって読み取られると、プロセッサバス75の
形式に基づいて与えられる信号(例えば、読み出し信号
やバスイネーブル信号)に基づいてその旨を認識してバ
ッファ制御回路51に通知する。
【0045】バッファ制御回路51は、その通知を認識
すると、メモリ73の記憶領域の内、該当するブロック
の記憶領域の書き込みポインタと読み出しポインタとの
差に基づいてそのブロックに未処理のセルの情報が格納
されているか否かを判別する。さらに、バッファ制御回
路51は、このような判別によって何らかの情報が格納
されていることを認識した場合には、読み出しポインタ
で示される記憶領域の内容を読み出してレジスタ52に
与え、かつプロセッサバス75を介して処理装置に割り
込み信号を送出する。
【0046】レジスタ52はこのようにして与えられる
内容を保持し、処理装置は以下上述した処理を同様にし
て行う。このように本実施例によれば、バッファリング
の対象となる制御セル毎にメモリ73の記憶領域がブロ
ック化されて個々のブロックが空である可能性が高ま
り、かつこのような空の状態でレジスタ52の内容も空
であるときには、メモリ73に対する蓄積が省略される
ので、応答性が高められる。
【0047】また、メモリ73の記憶領域は制御セルの
種類毎に対応したブロックに分割されて個別に領域管理
が行われ、その領域管理のために用いられるアドレス等
を示す信号線の数は、そのメモリが単一のメモリ素子で
構成されて共用されるので、最小限度に抑えられる。
【0048】なお、本実施例では、バッファ制御回路5
1は、セル識別回路71とレジスタ52とによる非同期
のアクセスに適応するためにこれらのアクセスにかかわ
る競合制御を行う回路を含む。しかし、このような回路
については、本願に直接関係がないので、その説明を省
略する。以下、請求項2に記載の発明に対応した本実施
例の動作を説明する。
【0049】レジスタ52は、プロセッサバス75を介
して何らかの情報が書き込まれると、その旨をバッファ
制御回路51に通知する。バッファ制御回路51は、そ
の通知を認識するとレジスタ52に書き込まれた情報を
読み取って予め決められた形式(以下、「特定形式」)
に適合しているか否か判別する。さらに、バッファ制御
回路51は、レジスタ52に書き込まれた情報がこのよ
うな判別の下で特定形式に適合したものであることを認
識すると、その特定形式の態様に適応した処理を下記の
ように行う。
【0050】バッファ制御回路51は、レジスタ52に
書き込まれた情報にブロックの識別子、その識別子で示
されるブロックの読み出しポインタに対するオフセット
値およびセルの数が含まれる場合には、メモリ73の記
憶領域の内、その識別子に対応したブロックの記憶領域
に格納されたセルの内、読み出しポインタの値とオフセ
ット値との和でアドレスが与えられる起点に隣接し、か
つその「セルの数」に等しい数のセルを廃棄する。
【0051】また、バッファ制御回路51は、レジスタ
52に書き込まれた情報にブロックを示す第一の識別
子、セルの種類を示す第二の識別子およびセルの数が含
まれる場合には、メモリ73の記憶領域の内、その第一
の識別子で示されるブロックの記憶領域に格納されたセ
ルの内、読み取りポインタで示される起点から第二の識
別子で示される種類のセルを検索し、かつその数に渡っ
て順次廃棄する。
【0052】さらに、バッファ制御回路51は、レジス
タ52に書き込まれた情報にブロックを示す識別子、セ
ルの内容を示すビット列およびセルの数が含まれる場合
には、メモリ73の記憶領域に格納されたセルの内、そ
の識別子で示されるブロックの記憶領域について、読み
取りポインタで示される起点からビット列に等しい内容
からなるセルを検索し、かつその数に渡って順次廃棄す
る。
【0053】なお、このようにしてバッファ制御回路5
1が行う廃棄の処理については、例えば、廃棄すべき情
報が格納された記憶領域に「廃棄した」旨を示す廃棄識
別情報を格納し、かつ読み出しに際してその廃棄識別情
報に一致する情報についてはレジスタ52に書き込む対
象から除外することによって実現される。また、廃棄の
処理の他の対象としては、例えば、廃棄の対象となる情
報が蓄積された記憶領域については、その記憶領域が属
するブロックの範囲内でその記憶領域に隣接する有効な
セルの情報を一括して繰り上げる複写の処理を行うと共
に、書き込みポインタの値を廃棄の対象分遡る補正の処
理を施すことによっても実現できる。
【0054】このように本実施例によれば、処理装置が
何ら処理を施す必要がないと判断したセル(メモリ73
に記憶された情報)については、その処理装置は、これ
らのセルの内容を取り込むことなく一括して廃棄するこ
とができる。したがって、ディジタル伝送路とは非同期
に動作する処理装置が新たに始動したり再立ち上げを行
い、あるいは何らかの要因に応じて処理を中断したり省
略する場合には、これらの始動、立ち上げ、処理の中断
および省略は、ソフトウエアの負荷を大幅に軽減して確
実に行われる。
【0055】以下、請求項4に記載の発明に対応した本
実施例の動作を説明する。本実施例と上述した請求項1
ないし請求項3に記載の発明に対応した実施例との構成
の相違点は、図3に点線で示すように、メモリ73がセ
ル識別回路71、バッファ制御回路51およびレジスタ
52と共に同じLSIのチップに実装された点にある。
【0056】したがって、これらの各部の動作について
は、上述した各実施例と同じであるから、ここではその
説明を省略する。本実施例では、メモリ73がLSIに
内蔵されるために、そのメモリの記憶領域のサイズは、
該当するLSIの最大ゲート数によって制約される。し
かし、メモリ73の記憶領域に制御セルが蓄積される頻
度やその制御セルのサイズが小さかったり、このような
制御セルの処理が処理装置によって高速に行われてその
記憶領域に蓄積され得るセルの情報量の最大値が小さい
場合には、上述した制約の範囲内で十分なサイズの記憶
領域が確保される。
【0057】また、このような構成では、バッファ制御
回路51とメモリ73との間のインタフェースを実現す
る信号線のピンが不要となるので、LSIに搭載される
回路の方式やこれらの回路のレイアウトにかかわる制約
が大幅に緩和され、かつ最大ゲート数の範囲内で追加さ
れた回路にこれらのピンを割り付けることができて高機
能化にも適応可能となる。
【0058】さらに、本実施例は、上述した制御セルの
みに限らず、例えば、伝送情報を含むセルが予め複数の
種別に分類できてそのセルの形式に基づいて個別に抽出
できる場合には、これらの種別毎に適応して構成された
本実施例の受信バッファをカスケードに配置して用いる
ことも可能である。図4は、請求項5〜8に記載の発明
に対応した実施例を示す図である。
【0059】図において、図6に示すものと機能および
構成が同じものについては、同じ符号を示し、ここでは
その説明を省略する。本実施例と図6に示す従来例との
構成の相違点は、バッファ制御回路83に代えてバッフ
ァ制御回路61が備えられ、レジスタ86に代えてレジ
スタ62が備えられてそのデータ出力はバッファ制御回
路61の対応する入力に併せて、セル挿入回路82の対
応する入力にも接続された点にある。
【0060】なお、本実施例と図2に示すブロックとの
対応については、セル識別回路81は識別手段21に対
応し、メモリ84はメモリ22に対応し、バッファ制御
回路61およびレジスタ62は外部インタフェース手段
23に対応し、バッファ制御回路61は蓄積制御手段2
4に対応し、バッファ制御回路61およびセル挿入回路
82は伝送単位挿入手段25に対応する。
【0061】以下、請求項5に記載の発明に対応した本
実施例の動作を説明する。バッファ制御回路61は、図
6に示す従来例におけるバッファ制御回路83と同様に
してメモリ84の領域管理を行い、プロセッサバス85
を介して処理装置から制御セルとして送出すべき情報が
与えられると、その情報をこのような領域管理の下でメ
モリ84の記憶領域に順次蓄積する。なお、このように
して蓄積された情報の送信にかかわる動作については、
レジスタ62を含む各部が従来例と同様にして動作する
ので、ここではその説明を省略する。
【0062】また、レジスタ62は、上述した情報を保
持した時点でその旨を順次バッファ制御回路61に通知
する。一方、バッファ制御回路61は、上述した送信の
動作の過程では、セル識別回路81によって空きセル検
出信号が与えられる度にメモリ84の記憶領域が空であ
るか否かを判定する。さらに、バッファ制御回路61
は、その判定によりメモリ84の記憶領域が空であると
認識した場合には、レジスタ62に何らかの情報が保持
されているか否かをそのレジスタから上述したようにし
て与えられる通知に基づいて判別し、その結果をセル挿
入回路82に通知する。
【0063】セル挿入回路82は、このような通知とし
て与えられる結果がレジスタ62に何らかの情報が蓄積
されていることを示す場合には、その情報をレジスタか
ら直接読み取って送信するが、反対に蓄積されていなこ
とを示す場合には送信しない。このように本実施例によ
れば、送信すべきセルの内容がレジスタ62に保持さ
れ、かつメモリ84が空の状態であるときに送信タイミ
ングを示す空きセル検出信号が与えられた場合には、そ
の内容はメモリ84を経由せずにセル挿入回路82によ
って直接送信されるので、応答性が高められる。
【0064】以下、請求項6に記載の発明に対応した本
実施例の動作を説明する。バッファ制御回路61は、図
6に示す従来例におけるバッファ制御回路83と同様に
してメモリ84のアドレッシングを行い、プロセッサバ
ス85を介して処理装置から情報が与えられると、その
情報をこのようなアドレッシングの下でメモリ84の記
憶領域に順次蓄積する。なお、このようにして蓄積され
た情報の送信にかかわる動作については、レジスタ62
を含む各部が従来例と同様にして動作するので、ここで
はその説明を省略する。
【0065】また、レジスタ62は、上述した情報を保
持した時点でその旨を順次バッファ制御回路61に通知
する。一方、バッファ制御回路61は、上述した送信の
動作の過程では、セル識別回路81によって空きセル検
出信号が与えられる度に、請求項5に記載の発明に対応
した実施例と同様にしてメモリ84の記憶領域が空であ
り、その空きセル検出信号が与えられた時点でメモリ8
4に対する書き込みが行われつつあるか否かの判定を行
う。
【0066】バッファ制御回路61は、続いてその判定
の結果が「真」であることを認識した場合には、可能な
限りその書き込みを速やかに完了し、あるいは一旦完結
して書き込みポインタを更新前の値に書き換える。さら
に、バッファ制御回路61は、レジスタ62に何らかの
情報が保持されているか否かをそのレジスタから上述し
たようにして与えられる通知に基づいて判別し、その結
果をセル挿入回路82に通知する。
【0067】セル挿入回路82は、このような通知とし
て与えられる結果がレジスタ86に何らかの情報が蓄積
されていることを示す場合には、その情報をレジスタか
ら直接読み取って送信するが、反対に蓄積されていなこ
とを示す場合には送信しない。
【0068】このように本実施例によれば、送信すべき
セルの内容がレジスタ86に保持され、かつ空のメモリ
84に対する書き込みが行われているときに送信タイミ
ングを示す空きセル検出信号が与えられた場合には、そ
の内容はメモリ84を経由せずにセル挿入回路82によ
って直接送信されるので、メモリ84が空であるときに
限ってこのような直接送信が行われる請求項5に記載の
発明に対応した実施例に比較して応答性がさらに高めら
れる。
【0069】以下、請求項7に記載の発明に対応した本
実施例の動作を説明する。本実施例と上述した請求項5
および請求項6に記載の発明に対応した実施例との構成
の相違点は、メモリ84の記憶領域が複数の種類の制御
セルに対応してブロック化され、かつバッファ制御回路
61にはこれらのブロックについて個別に領域管理を行
うことを可能とする複数の書き込みポインタおよび読み
出しポインタと共通の制御回路が備えられた点にある。
【0070】バッファ制御回路61が行う領域管理の動
作については、請求項3に記載の発明に対応した既述の
実施例におけるバッファ制御回路51の動作と同じであ
るから、ここではその説明を省略する。このように本実
施例によれば、メモリ84の記憶領域は送信すべき制御
セルの種類毎に対応したブロックに分割されて個別に領
域管理が行われ、このような領域管理のために用いられ
るアドレス等を示す信号線はそのメモリが単一のメモリ
素子で構成されるので、ピン数の増加が最小限度に抑え
られる。
【0071】以下、請求項8に記載の発明に対応した本
実施例の動作を説明する。本実施例と上述した請求項5
ないし請求項7に記載の発明に対応した実施例との構成
の相違点は、図4に点線で示すように、メモリ84がセ
ル識別回路81、セル挿入回路82、バッファ制御回路
61およびレジスタ62と共に同じLSIのチップに実
装された点にある。
【0072】したがって、これらの各部の動作について
は、上述した各実施例と同じであるから、ここではその
説明を省略する。本実施例では、メモリ84がLSIに
内蔵されるために、そのメモリの記憶領域のサイズは、
該当するLSIの最大ゲート数によって制約される。し
かし、メモリ84の記憶領域に制御セルが蓄積される頻
度やその制御セルのサイズが小さかったり、このような
制御セルの処理が処理装置によって高速に行われてその
記憶領域に蓄積され得るセルの情報量の最大値が小さい
場合には、上述した制約の範囲内で十分なサイズの記憶
領域が確保される。
【0073】また、このような構成では、バッファ制御
回路61とメモリ84との間のインタフェースを実現す
る信号線のピンが不要となるので、LSIに搭載される
回路の方式やこれらの回路のレイアウトにかかわる制約
が大幅に緩和され、かつ最大ゲート数の範囲内で追加さ
れた回路にこれらのピンを割り付けることができて高機
能化にも適応可能となる。
【0074】さらに、本実施例は、上述した制御セルの
みに限らず、例えば、伝送情報を含むセルが予め複数の
種別に分類できてそのセルの形式に基づいて個別に挿入
できる場合には、これらの種別毎に適応して構成された
本実施例の送信バッファをカスケードに配置して用いる
ことも可能である。なお、上述した各実施例では、AT
M交換機の加入者回路に配置されるエラスティックバッ
ファとして請求項1〜8に記載の発明が適用されている
が、これらの発明は、このような加入者回路に限定され
ず、伝送路やハイウエイとこれらを介して伝送されるセ
ルやパケットを処理する処理装置との間において、その
伝送と処理との速度の差を吸収することが要求される場
合には如何なる装置にも適用可能である。
【0075】また、上述した各実施例では、セル識別回
路71によって抽出され、あるいはセル挿入回路82に
よって挿入されるセルが何れも制御セルとなっている
が、翻発明は、このような制御セルに限定されず、メモ
リ73、84の記憶容量が実現可能な程度に小さく設定
できるならば、プロトコル制御情報以外の伝送情報を含
むセルやパケットについても同様に適用可能である。
【0076】さらに、バッファリングの対象となるセル
の種別が複数ある場合には、上述した各実施例を直列に
配置して適用したり、所望のセルを抽出してその種別毎
に異なる方路に分配する単一の回路でセル識別回路71
が構成されたり、これらの方路に対応した個々のセルを
合成する単一の回路でセル挿入回路82が構成されても
よい。
【0077】また、上述した各実施例では、請求項1〜
4に記載の発明に対応した受信バッファと請求項5〜8
に記載の発明に対応した送信バッファとが個別に構成さ
れているが、これらの発明は、受信バッファと送信バッ
ファとが一体化される場合にも同様に適用可能である。
さらに、このような場合には、メモリ73、84を単一
の回路で構成してそのアクセスにかかわる回路を共用で
きるので、ハードウエアの規模がさらに低減される。
【0078】また、上述した各実施例では、メモリ7
3、84の回路方式については、何ら記述されていない
が、これらのメモリにアクセスする回路と共にLSI化
される場合には記憶容量および回路規模の制約の範囲内
で実現可能であり、反対に別体化される場合にはそのア
クセスにかかわる信号線のピン数の上限の範囲内で実現
可能であるならば、例えば、RAM、デュアルポートR
AMその他の如何なる回路方式も適用可能である。
【0079】さらに、上述した各実施例では、受信バッ
ファを構成するレジスタ52と送信バッファを構成する
セル挿入回路82とがそれぞれデュアルポート化されて
いるが、本発明はこのような構成に限定されず、例え
ば、有効な情報を与えるべき2つの構成要素(受信バッ
ファではバッファ制御回路51およびセル識別回路7
1、送信バッファではバッファ制御回路61およびレジ
スタ62)が、何れも出力段にトライステートのゲート
を有し、かつ同時に有効な情報を送出することがない回
路で構成されるならば、単一のポートのみを有するもの
であってもよい。
【0080】また、上述した各実施例では、処理装置と
のインタフェースをとるために、レジスタ52、62を
介してプロセッサバス75、85に接続されているが、
本発明では、プロトコル制御情報その他の所望の情報が
確実に処理装置と対向して送受可能であるならば、この
ようなレジスタに代えて、例えば、通信ポート等のシリ
アルインタフェースを適用してもよい。
【0081】
【発明の効果】上述したように請求項1および請求項5
に記載の発明では、メモリの記憶領域のサイズがバッフ
ァリングすべき伝送単位や外部情報の種別毎に負荷分散
がはかられて低減され、かつ応答性が高められる。請求
項2に記載の発明では、バッファリングされた伝送単位
の内、処理されていないものの廃棄がその処理を行う装
置と対向して行われるハンドシェーク制御の下で自立的
に行われ、その装置に要求される処理量が低減される。
【0082】請求項3および請求項7に記載の発明で
は、メモリの記憶領域が複数の種類の伝送単位について
共用されてそのメモリのアクセスにかかわるハードウエ
アの多くが共用され、ハードウエアの規模が低減されて
設計の自由度が向上すると共に、IC化が容易となる。
請求項4および請求項8に記載の発明では、メモリとそ
のメモリにアクセスする手段とが単一の集積回路として
構成され、本発明が適用された機器を構成する素子の数
が低減される。
【0083】請求項6に記載の発明では、メモリに蓄積
されずに空のタイムスロットに直接挿入される外部情報
の発生確率が増加し、請求項5に記載のエラスティック
バッファより応答性が高められる。したがって、これら
の発明が適用された伝送系や交換系では、機器およびそ
の保守運用にかかわるコストの低減に併せて、伝送品質
および信頼性の向上がはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜4に記載の発明の原理ブロック図で
ある。
【図2】請求項5〜8に記載の発明の原理ブロック図で
ある。
【図3】請求項1〜4に記載の発明に対応した実施例を
示す図である。
【図4】請求項5〜8に記載の発明に対応した実施例を
示す図である。
【図5】従来のエラスティックバッファの構成例を示す
図(1)である。
【図6】従来のエラスティックバッファの構成例を示す
図(2)である。
【符号の説明】
11 方路選定手段 12,22,73,84 メモリ 13 書き込み制御手段 14 読み出し制御手段 21 識別手段 23 外部インタフェース手段 24 蓄積制御手段 25 伝送単位挿入手段 51,61,72,83 バッファ制御回路 52,62,74,86 レジスタ 71,81 セル識別回路 82 セル挿入回路 75,85 プロセッサバス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送情報およびプロトコル制御情報が分
    割され、かつ論理多重化されて生成された伝送単位の列
    を取り込み、その伝送単位毎に種別に適応した方路を選
    定してその方路に送出する方路選定手段と、 メモリと、 前記伝送単位毎に前記メモリの記憶領域の領域管理をス
    タック方式で行い、かつ前記方路選定手段によって特定
    の方路に送出された伝送単位をその記憶領域に蓄積する
    書き込み制御手段と、 外部と対向してハンドシェーク制御を行い、そのハンド
    シェーク制御および前記領域管理の下で、前記書き込み
    制御手段によって前記メモリに蓄積された伝送単位を読
    み出す読み出し制御手段とを備えたエラスティックバッ
    ファにおいて、 前記読み出し制御手段14には、 前記領域管理の下で前記メモリの記憶領域の全てが空で
    あり、かつ前記方路選定手段によって前記特定の方路に
    何らかの伝送単位が送出されたときに、その伝送単位を
    前記ハンドシェーク制御に基づいて外部に送出する手段
    を含むことを特徴とするエラスティックバッファ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエラスティックバッフ
    ァにおいて、 読み出し制御手段には、 メモリの記憶領域を特定する識別情報を含む廃棄要求が
    ハンドシェーク制御の下で外部から与えられたときに、
    その識別情報によって特定される記憶領域の内容を領域
    管理に基づいて廃棄する手段を含むことを特徴とするエ
    ラスティックバッファ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のエラス
    ティックバッファにおいて、 メモリの記憶領域は伝送単位の種別毎に対応したブロッ
    クに分割され、 書き込み制御手段は、前記ブロックについて個々に並行
    して領域管理を行うことを特徴とするエラスティックバ
    ッファ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3の何れか1項に
    記載のエラスティックバッファにおいて、 メモリは、 書き込み制御手段および読み出し制御手段と共にIC化
    されたことを特徴とするエラスティックバッファ。
  5. 【請求項5】 伝送情報が分割され、かつ論理多重化さ
    れて生成された伝送単位の列のタイムスロットの内、空
    のタイムスロットをその伝送単位の形式に基づいて検出
    する識別手段と、 メモリと、 外部と対向してハンドシェーク制御を行い、そのハンド
    シェーク制御の下で与えられる外部情報を取り込む外部
    インタフェース手段と、 前記外部情報毎に前記メモリの記憶領域の領域管理をス
    タック方式で行い、かつ前記外部インタフェース手段に
    よって取り込まれた外部情報をその記憶領域に蓄積する
    蓄積制御手段と、 前記蓄積制御手段によって前記メモリの記憶領域に蓄積
    された外部情報を前記領域管理の下で読み出し、前記識
    別手段によって検出された空のタイムスロットに前記伝
    送単位として挿入する伝送単位挿入手段とを備えたエラ
    スティックバッファにおいて、 前記伝送単位挿入手段には、 前記外部情報について前記蓄積制御手段によって行われ
    る蓄積の開始に先行して前記記憶領域の全てが空である
    状態を前記領域管理の下で検出し、前記外部インタフェ
    ース手段によって取り込まれた外部情報をその状態で前
    記識別手段によって検出された空のタイムスロットに挿
    入する手段を含むことを特徴とするエラスティックバッ
    ファ。
  6. 【請求項6】 伝送情報が分割され、かつ論理多重化さ
    れて生成された伝送単位の列のタイムスロットの内、空
    のタイムスロットをその伝送単位の形式に基づいて検出
    する識別手段と、 メモリと、 外部と対向してハンドシェーク制御を行い、そのハンド
    シェーク制御の下で与えられる外部情報を取り込む外部
    インタフェース手段と、 前記外部情報毎に前記メモリの記憶領域の領域管理をス
    タック方式で行い、かつ前記外部インタフェース手段に
    よって取り込まれた外部情報をその記憶領域に蓄積する
    蓄積制御手段と、 前記蓄積制御手段によって前記メモリの記憶領域に蓄積
    された外部情報を前記領域管理の下で読み出し、前記識
    別手段によって選出された空のタイムスロットに前記伝
    送単位として挿入する伝送単位挿入手段とを備えたエラ
    スティックバッファにおいて、 前記伝送単位挿入手段には、 前記外部情報について前記蓄積制御手段によって行われ
    る蓄積の開始後から完了前に前記記憶領域の全てが空で
    ある状態を前記領域管理の下で監視し、前記外部インタ
    フェース手段によって取り込まれた外部情報をその状態
    で前記識別手段によって検出された空のタイムスロット
    に挿入すると共に、その蓄積を中断しあるいは無効化す
    る手段を含むことを特徴とするエラスティックバッフ
    ァ。
  7. 【請求項7】 請求項5または請求項6に記載のエラス
    ティックバッファにおいて、 メモリの記憶領域は伝送単位の種別毎に対応したブロッ
    クに分割され、 蓄積制御手段は、前記ブロックについて個々に並行して
    領域管理を行うことを特徴とするエラスティックバッフ
    ァ。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし請求項7の何れか1項に
    記載のエラスティックバッファにおいて、 メモリは、 蓄積制御手段および伝送単位挿入手段と共にIC化され
    たことを特徴とするエラスティックバッファ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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