JPH097415A - 色温度可変投光装置 - Google Patents

色温度可変投光装置

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JPH097415A
JPH097415A JP7150329A JP15032995A JPH097415A JP H097415 A JPH097415 A JP H097415A JP 7150329 A JP7150329 A JP 7150329A JP 15032995 A JP15032995 A JP 15032995A JP H097415 A JPH097415 A JP H097415A
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JP
Japan
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light
color
light source
color temperature
blue
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Application number
JP7150329A
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English (en)
Inventor
Takuo Murai
卓生 村井
Shigeru Myodo
成 明道
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 様々な生活環境に応じて色温度を変えること
ができ、構成が簡単で安価な色温度可変投光装置を得
る。 【構成】 光源1、反射板2等からなる光源部3と、光
源部からの放射光を青色光成分と黄色光成分とに分解す
る青色反射型または黄色反射型ダイクロイックミラー4
と、ダイクロイックミラーにより分解されたそれぞれ光
色の異なる透過光と反射光のうち、少なくとも一方の色
光の光量調節を行う光量調節部5と、光量調節部から出
力される色光と他の色光とを混色する混色部6と、その
混色光を投光する投光部7とを具備する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、様々な生活空間を演
出、照明するための投光装置に関するもので、照射光の
色温度を可変とする色温度可変投光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、色々な居住環境において、各々の
環境に見合う快適な照明が望まれている。照明色制御や
色温度制御はそのための必要な要素技術の一つであり、
例えばある環境下での個人の好み、雰囲気、あるいは天
候等に応じて、照明の色、色温度を変化させようとする
ものである。現在まで、照明色を可変とするための技術
は数多く発案されているが、大きく分類すると以下の3
つになる。また、色温度可変のための手法も大抵は以下
の分類に属する。 (1)それぞれ点灯装置、調光装置を具備した光色、あ
るいは分光強度分布を異にする複数の蛍光ランプを用
い、その各々を調光、混色する調光混色方式。 (2)1本のランプを用い、例えばその封入ガスに見合
った駆動方法により励起紫外波長分布を変え、蛍光体の
発光特性を変える等の単一ランプ制御方式。 (3)フィルタやダイクロイックミラー等、ランプ以外
の光学材料を用い、色を変える光学材料による方式。
【0003】上記(3)に係わるダイクロイックミラー
を用いるものとして例えば特開平6−44806号があ
る。この色光照明装置の基本構成は、図16に示すよう
に、3つの光源20a、20b、20cと青反射型ダイ
クロイックミラー21a及び緑反射型ダイクロイックミ
ラー21bの2枚のダイクロイックミラーとからなり、
それぞれの光源の光量を調節することにより任意の混色
された色光を放射口22より照射するものであるが、こ
の例では色温度については言及していない。色温度可変
の例としては、例えば上記(1)に類する図17に示す
特開平6−260295号があり、その基本構成は、相
関色温度が異なる第1の蛍光ランプ23と第2の蛍光ラ
ンプ24を、それぞれ第1の点灯装置25と第2の点灯
装置26により調光点灯することにより2種類のランプ
を調光、混色することにより色温度を変化させるもので
ある。27はリモコン受信機である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平6−260
295号のような調光混色方式によると、基本的にラン
プ本数に等しいだけのランプ点灯装置及び調光装置が必
要となり、また色光を自動制御する場合には各々を制御
する制御装置が必要となる。また、この方式において完
全に混色させるためには、拡散板とランプ間の距離を幅
広くとる必要がありコンパクト化が難しい。一方、上記
特開平6−44806号のダイクロイックミラーを用い
た例についていえば、実際の一つの照明器具として見た
場合、複数台の点灯装置、調光装置を必要とするため、
照明器具全体が非常に大きくなり、しかも安価に構成で
きるとは言いがたい。また、この方式では色を任意に変
えるため2枚のダイクロイックミラー及び3個の光源が
必要で、構成部品が多くなっている。しかしながら、ダ
イクロイックミラーによる方法で色温度可変にのみ着目
するならば、例えば青反射型ダイクロイックミラー1枚
で実現可能であるため、上記2例のような従来技術に比
較して、構成の簡単化、コンパクト化が十分に望める。
【0005】本発明は、上記のような問題点を考慮しこ
れを改善するためになされたもので、小型化が可能で構
成が簡単、しかも安価に色温度可変を実現する色温度可
変投光装置を得ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る色温度可変投光装置は、光源、反射
板、光源点灯回路等から構成される光源部と、該光源部
からの放射光を青色光成分と黄色光成分とに分解する青
色反射型あるいは黄色反射型ダイクロイックミラーを備
えた投光装置において、上記ダイクロイックミラーによ
り分解されたそれぞれ光色の異なる透過光と反射光のう
ち、少なくとも一方の色光の光量を可変とする光量調節
部と、上記光量調節部を通過して得られる色光と、該光
量調節部を通過し、あるいは通過せずして得られる他の
色光とを混色する混色部と、その混色光を投光する投光
部とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、上記光量調節部の光量調節手段は、
上記ダイクロイックミラーで2つに分解される黄色光成
分と青色光成分のうち、どちらか一方の色光についての
み選択的に光量調節を可能とする。
【0008】上記光源部は、各々相対分光放射強度分布
が異なる複数の光源を備え、かつそのうちの一つの光源
を主光源として選択可能に構成する。好ましくは、上記
複数の光源を備えた回転台を具備する。
【0009】上記光源部は、該光源内部の主光源の光量
を調節可能とする調光手段を具備する。
【0010】上記光量調節手段は、上記光源部の主光源
から光量調節部へ入射する光量に対し該光量調節部から
出射する光量の割合(透過率)を、0〜100(%)の
間で連続的に制御可能とする。
【0011】上記光量調節手段は、上記ダイクロイック
ミラーで分解した色光の透過率を変化させるとともに相
対分光透過率も変化させるようにする。
【0012】上記混色部の混色手段は、上記光量調節部
を通過後の青色光と黄色光の2光を集光し混色させる複
数本の光ファイバケーブルを具備する。
【0013】上記ダイクロイックミラーは、上記光源部
の主光源からの光の入射角度を可変とするように取り付
けられており、かつ該ダイクロイックミラーを通して得
られる透過光、反射光の光線方向に合わせて上記光量調
節部の位置及び該光量調節部からの射出する光の光線方
向に合わせて上記混色部の位置を変えるようにする。
【0014】
【作用】上記のように構成された本発明の色温度可変投
光装置においては、光源部から放射される光を、青色反
射型または黄色反射型のダイクロイックミラーにより青
色光成分と黄色光成分とに分解し、この分解された各々
光色の異なる透過光と反射光のうち、少なくとも一方の
色光の光量を光量調節部において変え、さらに光量調節
部を通過して得られる色光と、光量調節部を通過し、あ
るいは通過せずして得られる他の色光とを混色部により
混色し、その混色光を投光部より投光する。このため、
1種類のダイクロイックミラーで色温度可変を実現で
き、構成部品数が少なく、かつ簡単な構成で、色度座標
上、相関色温度領域内で色度を変えることができる。
【0015】光量調節部の光量調節手段は、ダイクロイ
ックミラーで2つに分解される黄色光成分と青色光成分
のうち、どちらか一方の色光のみについて選択的に光量
調節を可能とすることにより、黄色光の光量を低下させ
ていくことで相関色温度領域内、あるいはその近傍領域
で色度を白から青色の方向へ変えることができ、一方、
青色光の光量を低下させていくと、色度は白から黄色の
方向へ変えることができる。したがって、光量を制御す
る光色を選択的に変えることで、可変色温度領域の範囲
を青色方向あるいは黄色方向に設定することが可能とな
る。
【0016】光源部は、各々相対分光放射強度分布が異
なる複数の光源を備え、かつそのうちの一光源を主光源
として選択して使用することにより、光源の種類を切り
替えて相対分光放射強度分布を変化させ、照射される光
の光色の相関色温度領域内でとる色温度可変の軌跡を変
えることができる。また、回転台に複数の光源を備える
構成とすることにより、簡単に相対分光放射強度分布の
異なる主光源を選択することができる。
【0017】光源部は、同光源部内の主光源の光量を調
節可能とする調光手段を具備することにより、照射光の
輝度を変えることができる。
【0018】光量調節手段は、光源部の主光源から光量
調節部へ入射する光量に対しその光量調節部から出射す
る光量の割合(透過率)を、0〜100(%)の間で連
続的に制御可能とすることにより、照射光の色度を他の
条件で決定される相関色温度領域内の可変色度軌跡上で
連続的に変えることができ、かつその軌跡上において任
意の相関色温度設定が可能となる。
【0019】光量調節手段は、ダイクロイックミラーで
分解した色光の透過率を変化させるとともに相対分光透
過率も変化させることにより、色光の透過率を変えると
ともに透過光の光色も変えることができ、結果的に照射
される光の光色の可変色軌跡を変化させることができ
る。
【0020】混色部の混色手段は、光量調節部を通過後
の青色光と黄色光の2光を集光し混色させる複数本の光
ファイバケーブルを具備するため、混色部にて高効率で
集光、混色させることができる。
【0021】ダイクロイックミラーは、光源部の主光源
からの光の入射角度を可変とするように取り付けられて
おり、かつ該ダイクロイックミラーを通して得られる透
過光、反射光の光線方向に合わせて光量調節部の位置及
び該光量調節部からの射出する光の光線方向に合わせて
混色部の位置を変えるようにしたことにより、色度座標
上相関色温度領域内で変化させる色度軌跡を変えること
ができる。
【0022】
【実施例】
実施例1.図1は本発明の実施例1に係る色温度可変投
光装置の構成を示す図である。本実施例の構成は、主光
源1、反射板2等を含む光源部3、青反射型ダイクロイ
ックミラー4、入射光量を調節可能な光量調節部5、及
び黄色光と青色光を混色させる混色部6、並びに混色さ
れた光を投光する投光部7からなる。ここで、ダイクロ
イックミラーとは、異なる誘電体多層薄膜からなり、特
定波長域の光を反射させ、他の波長域の光を透過させる
ミラーである。その分光特性は、青反射型ダイクロイッ
クミラーに関しては、例えば図3に示すようなものであ
る。図3の例では、緑色及び赤色の波長域の光は透過さ
せるが、青色の波長域の光は透過させない。したがっ
て、図1の装置においては、青反射型ダイクロイックミ
ラー4により黄色光を透過し、青色光を反射する。な
お、光源部3の主光源1はA光源(色温度2856
(K)のガス入りコイルフィラメント電球)としている
(図6参照)。
【0023】図2は図1に基づく構成を簡単化した場合
の本発明の投光装置の構成を示すものであり、以下にお
いては、図2の構成をもとに本発明の投光装置の効果を
シミュレーションにより示す。図2において、青反射型
ダイクロイックミラー4は主光源1からの光線方向に対
し45度の角度で設定されており、光源光は青反射型ダ
イクロイックミラー4上で透過方向(直進方向)への黄
色光と、反射方向(垂直方向)への青色光とに2分され
る。光量調節部の光量調節手段8は黄色光の光量を調節
する手段とし、例えば異なる透過率を持つ複数の透過光
量減量フィルタ(分光反射率が波長によらず一定な理想
材料を考える)8a〜8dを1枚に連ねたものを図に向
かって上下あるいは左右に移動させ、光量を調節する。
光量調節手段8は反射光(青色光)側に設置することも
できる。また混色部の混色手段9は1枚のミラー9aに
より青色光を反射させ、光色の異なる2つの光(黄色光
及び青色光)を混色させるものであり、投光部の投光手
段10には投光用レンズ10aを設定している。
【0024】このように、本発明の投光装置では1種類
のダイクロイックミラー(青反射型あるいは黄反射型)
を用いることを特徴としており、放射される光の指向性
及び混色性を重視する場合は、混色部6、投光部7の構
成を工夫することにより、例えば青色光と黄色光の2光
の光路を平行に近くすることが望ましい。
【0025】図4には図2の装置において透過光量を変
えていった場合の、色度座標の値を計算し、その軌跡を
シミュレーションした結果を示してある(△のシンボ
ル)。なお、色度計算には5(nm)おきの10度視野
等色関数を用いており(以下の色度計算でも同じ)、レ
ンズ系10aの影響は考慮していない。黄色光の光量を
減らしていくに従って、色度は(0.45,0.4)〜
(0.25,0.21)へと直線的に変化し、色温度で
は約3000〜∞(K)へと変化することがわかる。ま
たこの色度の変化軌跡は色温度曲線上ではないが、ほと
んど相関色温度領域内で変化している。したがって、図
2のような非常に簡単な構成でもその色温度を確かに変
えることができる。また、この投光装置の原理を用い、
ダイクロイックミラーに赤反射型を用いれば、上述した
軌跡とほぼ垂直の軌跡で赤〜緑の色度可変投光装置とす
ることも可能である。
【0026】実施例2.図2の投光装置では、光量調節
手段8を黄色側に設置して黄色光に対してその光量を変
えているので、色温度可変の範囲は図4のように高色温
度となる。しかし、逆に光量調節手段8を青色側に設置
してその光量を変えれば、色温度は低色温度側で変える
ことができる。その場合のシミュレーション結果を図4
に▲印で示す。色温度は黄色側で光量を変える場合(図
4の△印)とは明らかに異なり、低色温度側(2000
〜3000(K))で可変となる。したがって、本発明
の投光装置において、例えば図5に示すように透過光量
調節部の光量調節手段8を青反射型ダイクロイックミラ
ー4の回りで回転可能に配置して、青色光あるいは黄色
光のどちらか一つの光路を選択するように構成すれば、
光路を選択することにより、色温度の可変範囲を高色温
度側あるいは低色温度側に設定することができる。な
お、図5の装置では光量調節手段8として、後述するE
C(エレクトロクロイック)フィルタ8eを用いてい
る。
【0027】実施例3.実施例1及び実施例2の装置で
は光源部の主光源1をA光源としているが、図4から分
かるように、光源部の主光源の種類を選択使用すること
で色温度を変えることができる。主光源を上記のA光源
及びD65光源(色温度6500(K)の蛍光ランプ)
でシミュレーションを行った結果を図4(A光源:△▲
印、D65光源:○●印)に示す。A光源とD65光源
の分光強度分布は図6(池田光男:色彩工学の基礎、p
76、株式会社朝倉書店より抜粋)に見るように明らかに
異なっている。したがって、図4の結果から明白なよう
に光源の種類、すなわち光源の放射分光分布特性により
可変色温度軌跡は大きく変わり、その分布強度の大きさ
が長波長で大きいものほど色温度は低温度より、短波長
で大きいものほど高温度よりとなる。したがって、例え
ば図7に示すように光源部をそれに複数の光源11a、
11b、11cと回転台12を備えるように構成し、そ
の中から主光源を選択的に使用できるようにすれば、投
光色及びその色温度を変えることができる。
【0028】また、図8は光源輝度を45(cd/
2 )一定にし、図7の投光装置において透過光量調節
部を構成するECフィルタ8eを黄色光側に設置した場
合、または青色光側に設置した場合について、混色後の
混色光の輝度を2種頚の光源についてシミュレートした
結果である。図8の結果から、輝度一定の複数の光源を
使用する場合、その高効率化を考えればx色度座標が
0.30〜0.45ではD65光源、0.45〜0.5
2まではA光源と使い分けることが可能である。
【0029】また、例えば図1、2、5、7の装置にお
いて光源部に主光源の輝度調節を可能とする調光手段を
設けることで、色温度に応じて輝度を変えることができ
る。そして光源の最大出力が大きなものにしておき、色
温度に応じて効率の高いところでは使用レベルをその数
十パーセント程度に設定しておけば、例えば高色温度の
効率が悪いところでは、調光により輝度設定を高くする
ことができる。一方、使用する色温度に応じての輝度調
整が可能となる。さらに輝度によらず放射分光分布が一
定であれば、輝度を色度、色温度の変化なしに変えるこ
とができる。
【0030】実施例4.透過光量調節部において透過率
を0から100(%)の間で連続的に変えるようにすれ
ば、連続的に色度、色温度を変えることができ、さらに
透過光量調節部において透過光量とともに相対分光透過
率を可変可能とすれば、色度軌跡を変えることができ
る。それらの特性を有する透過光量調節材料の一つにE
C(エレクトロクロミック)がある。ECにはそれに直
流電圧を加えて蓄積電荷量を変えると、図9に示すよう
に分光特性が変化する性質があり、結果的に透過光量が
変化するとその色も変化することになる。図10はEC
フィルタに電圧を加えていった場合のxy色度座標の変
化を2種類の光源(A光源、D65光源)について理論
的に計算した結果である。電圧を増加した場合、A光源
では3000〜5000(K)、その他では5000〜
∞(K)へシフトすることが分かり、透過光量の減少と
ともに明らかに高色温度方向に色が移行する。
【0031】本発明の有効性及びECのような材料の効
果を確認するため、図2の構成を基本とし、透過光量調
節部にECフィルタ8eを用いた図11に示す投光装置
を試作した。青反射型ダイクロイックミラー4を透過し
た黄色光側にECフィルタ8eを設置し、ECフィルタ
8eに加える直流電圧を制御して黄色光の透過量、色度
を変え、その後ミラー9aを用い青色光と混色させ、白
板13上に照射した。光源はA光源である。
【0032】図12にこの試作装置が放射する光(混色
光)のxy色度値の変化を示す。図中、◇印は試作装置
における実測値を示し、また透過光量調節部に理想材料
を用いた場合のシミュレーション結果を△印、ECフィ
ルタを用いた場合のシミュレーション結果を○印で示
す。ECフィルタの加圧電圧を変えた場合、実測値、シ
ミュレーション結果ともに色度は相対色温度範囲内でお
よそ3000から5000(K)の間で変化している。
すなわち電球色と昼白色の間での色変化が可能であると
いえる。またシミュレーションでは理想材料を用いた場
合に比較して分かるとおり、ECフィルタを使用した効
果が明らかに色度軌跡に現れている。実測値についても
シミュレーションほどではないが、その効果を認めるこ
とができる。したがって、光量調節に応じた相対分光透
過率が変化するような材料を有効に使用すれば、色温度
実現のための設計の幅が広がる。また、人間の色温度識
別閾値はおよそ5.5ミレッド(ミレッドは色温度
(K)の逆数)であるので、ECフィルタのような光の
透過率を連続的に変化させうる材料を用い、その閾値以
下での制御を行えば、色温度設定の際、瞬時に人間側に
気づかれることなく連続的、かつスムーズに色温度を変
化させることができる。
【0033】実施例5.この投光装置の混色に関する他
の実施例を図13にあげる。混色部に複数本の光ファイ
バケーブル14a、14bを用い、透過光量調節部を通
過後の黄色光と反射光の青色光の2光を集光し混色した
後、投光部より投光する。光ファイバケーブルを用いる
ことで、光を効率よく集めることができ、また、この投
光装置は画像提示装置とは異なり解像度は要求されない
ので、ケーブルの径をさほど小さくする必要性はない。
なお、光ファイバケーブル14a、14bの一端はそれ
ぞれ受光板15a、15bに接続し、他端は共通の投光
板15cに接続して混色部6を構成している。
【0034】実施例6.ダイクロイックミラーには光の
それへの入射角が変わると、透過光と反射光の色が変わ
る性質がある。図15は光源にA光源を用い角度を変え
た場合の青色光と黄色光の色度の実測値であり、したが
って透過光量調節部で色度を変えずに光量のみを変える
場合、ある角度でとる色度軌跡は図上の2点を結んだ直
線上といえる。また、ダイクロイックミラーへの光の入
射角を変えた場合、反射光はおよそ反射の法則に従いそ
の進行方向を変える。したがって、本発明の投光装置に
おいて、例えば図14に示すようにダイクロイックミラ
ー4の角度を可変とし、またダイクロイックミラー4で
の反射方向に合わせて混色部等の位置を追従させるよう
に構成することで色温度を変えることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の色温度可変投光装置は以上説明
したように構成されているので、以下に示すような効果
を奏する。
【0036】光源部の放射光を1種類の青色反射型また
は黄色反射型ダイクロイックミラーにより青色光成分と
黄色光成分とに分解し、その分解された各々光色の異な
る透過光と反射光のうち、少なくとも一方の色光の光量
を光量調節部において変え、さらに光量調節部を通過し
て得られる色光と、光量調節部を通過して、あるいは通
過せずして得られる他の色光とを混色部により混色し、
その混色光を投光部より投光するようにしたので、簡単
な構造で、安価な、かつ小型化が可能な色温度可変投光
装置を提供することができ、店舗、家庭、オフィス等あ
らゆる居住空間において快適な照明空間を演出できる。
【0037】光量調節部の光量調節手段は、上記ダイク
ロイックミラーにより2つに分解される黄色光成分と青
色光成分のうち、どちらか一方の色光のみについて選択
的に光量調節可能としたので、可変色温度の領域を青色
方向または黄色方向で選択的に設定することができ、青
色方向に設定すれば照射光の光色を白色、昼白色、光源
色の間で、また黄色方向に設定すれば白色、温白色、電
球色の間で得ることができる。
【0038】光源部は、各々相対分光放射強度分布が異
なる複数の光源を備え、かつそのうちの一光源を主光源
として選択可能に構成したので、光源の種類を切り替え
て相対分光放射強度分布を変化させることで、照射され
る光の光色の相関色温度領域内でとる色温度可変の軌跡
を変えることができ、例えば複数の各光源の発光輝度を
一定とすれば、投光口から照射される光色の輝度を大き
く変えずに色度を相関色温度領域内で変えることができ
る。また、回転台に複数の光源を備えているので、簡単
に相対分光放射強度分布の異なる主光源を選択すること
ができる。
【0039】光源部は、同光源部内の主光源の光量を調
節可能とする調光手段を具備しているので、本装置を使
用する環境の雰囲気等に応じ照射の色温度により照射輝
度を調節することができる。
【0040】光量調節手段は、光源部の主光源から光量
調節部へ入射する光量に対し同光量調節部から出射する
光量の割合(透過率)を、0〜100(%)の間で連続
的に制御可能としたので、色温度を連続的に変えること
ができるため、緩やかな色温度変化が望まれる照明環境
では、自然な雰囲気で変えることができる。
【0041】光量調節手段は、上記ダイクロイックミラ
ーで分解した色光の透過率を変化させるとともに相対分
光透過率も変化させるようにしたので、色光の透過率を
変えるとともに透過光の光色も変えることができるた
め、例えば透過率を下げるとともに相対分光透過率を短
波長側で大きくするようにすると、光量調節手段を通る
光の光色は青色方向に色度が移行し、結果として混色後
の光色も青色方向に移行する。このように結果的に照射
される光の光色の可変色度軌跡を変化させることができ
る。
【0042】混色部の混色手段は、透過光量調節部を通
過後の青色光と黄色光の2光を集光し混色させる複数本
の光ファイバケーブルにより構成したので、高効率で集
光でき、高効率で色光を投光することができる。また、
ケーブル径を小さくすることで混色性を高めることも可
能であるが、画像提示装置とは異なり一般には高い分解
能を必要としないので、用いるケーブルの径はさほど大
きくしなくて良い。
【0043】上記ダイクロイックミラーは、光源部の主
光源からの光の入射角度を可変とするように取り付けら
れており、かつ該ダイクロイックミラーを通して得られ
る透過光、反射光の光線方向に合わせて光量調節部の位
置及び該光量調節部からの射出する光の光線方向に合わ
せて混色部の位置を変えるようにしたので、照射される
光の色再現領域あるいは色度軌跡を変化させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1による色温度可変投光装置
の構成図である。
【図2】 図1の構成を簡単化して示す構成図である。
【図3】 青反射型ダイクロイックミラーの分光透過率
の一例を示す図である。
【図4】 図2の装置における色度軌跡のシミュレーシ
ョン結果を示す図である。
【図5】 本発明の実施例2による色温度可変投光装置
の構成図である。
【図6】 光源の分光強度特性を示す図である。
【図7】 本発明の実施例3による色温度可変投光装置
の構成図である。
【図8】 図7の装置における輝度特性のシミュレーシ
ョン結果及び実測値を示す図である。
【図9】 ECフィルタの分光特性を示す図である。
【図10】 ECフィルタを使用した場合の色変化の様
子を示す図である。
【図11】 本発明の実施例4による色温度可変投光装
置の構成図である。
【図12】 図11の装置における色度軌跡のシミュレ
ーション結果を示す図である。
【図13】 本発明の実施例5による色温度可変投光装
置の構成図である。
【図14】 本発明の実施例6による色温度可変投光装
置の構成図である。
【図15】 青反射型ダイクロイックミラーの角度を変
えた場合の色度変化を示す図である。
【図16】 従来の照明器具の構成図である。
【図17】 従来の照明器具の構成図である。
【符号の説明】
1 主光源、2 反射板、3 光源部、4 青反射型ダ
イクロイックミラー、5 透過光量調節部、6 混色
部、7 投光部、8 光量調節手段、8a〜8d透過光
量減量フィルタ、8e ECフィルタ、9 混色手段、
9a ミラー、10 投光手段、10a 投光用レン
ズ、11a〜11c 光源、12 回転台、14a、1
4b 光ファイバケーブル、15a、15b 受光板、
15c 投光板。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源、反射板、光源点灯回路等から構成
    される光源部と、該光源部からの放射光を青色光成分と
    黄色光成分とに分解する青色反射型あるいは黄色反射型
    ダイクロイックミラーを備えた投光装置において、 上記ダイクロイックミラーにより分解されたそれぞれ光
    色の異なる透過光と反射光のうち、少なくとも一方の色
    光の光量を可変とする光量調節部と、 上記光量調節部を通過して得られる色光と、該光量調節
    部を通過し、あるいは通過せずして得られる他の色光と
    を混色する混色部と、 その混色光を投光する投光部と、を備えたことを特徴と
    する色温度可変投光装置。
  2. 【請求項2】 上記光量調節部の光量調節手段は、上記
    ダイクロイックミラーで2分される黄色光成分と青色光
    成分のうち、どちらか一方の色光についてのみ選択的に
    光量調節を可能に構成したことを特徴とする請求項1記
    載の色温度可変投光装置。
  3. 【請求項3】 上記光源部は、それぞれ放射強度の相対
    分光分布が異なる複数の光源を備え、かつそのうちの一
    つの光源を主光源として選択可能に構成したことを特徴
    とする請求項1記載の色温度可変投光装置。
  4. 【請求項4】 上記光源部は、上記複数の光源を備えた
    回転台を具備することを特徴とする請求項3記載の色温
    度可変投光装置。
  5. 【請求項5】 上記光源部は、該光源部内の主光源の光
    量を調節可能とする調光手段を具備することを特徴とす
    る請求項1、3または4記載の色温度可変投光装置。
  6. 【請求項6】 上記光量調節手段は、上記光源部の主光
    源から上記光量調節部へ入射する光量に対し該光量調節
    部から出射する光量の割合(透過率)を、0〜100
    (%)の間で連続的に制御可能に構成したことを特徴と
    する請求項1または2記載の色温度可変投光装置。
  7. 【請求項7】 上記光量調節手段は、上記ダイクロイッ
    クミラーで分解した色光の透過率を変化させるとともに
    相対分光透過率も変えるように構成したことを特徴とす
    る請求項1、2または6記載の色温度可変投光装置。
  8. 【請求項8】 上記混色部の混色手段は、上記光量調節
    部を通過後の青色光と黄色光の2光を集光し混色させる
    複数本の光ファイバケーブルを具備したことを特徴とす
    る請求項1記載の色温度可変投光装置。
  9. 【請求項9】 上記ダイクロイックミラーは、上記光源
    部の主光源からの光の入射角度を可変とするように取り
    付けられており、かつ該ダイクロイックミラーを通して
    得られる透過光、反射光の光線方向に合わせて上記光量
    調節部の位置及び該光量調節部からの射出する光の光線
    方向に合わせて上記混色部の位置を変える構成としたこ
    とを特徴とする請求項1記載の色温度可変投光装置。
JP7150329A 1995-06-16 1995-06-16 色温度可変投光装置 Pending JPH097415A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106385739A (zh) * 2016-10-09 2017-02-08 超视界激光科技(苏州)有限公司 激光光源模组和光源系统

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