JPH0967601A - 合金粉末の製造方法 - Google Patents

合金粉末の製造方法

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JPH0967601A
JPH0967601A JP7223339A JP22333995A JPH0967601A JP H0967601 A JPH0967601 A JP H0967601A JP 7223339 A JP7223339 A JP 7223339A JP 22333995 A JP22333995 A JP 22333995A JP H0967601 A JPH0967601 A JP H0967601A
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JP
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mechanical alloying
powder
silicide
container
alloy
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JP7223339A
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English (en)
Inventor
Shoji Tachibana
昇二 橘
Kenichi Hirano
賢一 平野
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合金粉末をメカニカルアロイングにより製造
する際に、粉末が容器の壁またはロールに付着せず、連
続的にメカニカルアロイングを行うことができ、効率よ
く、短時間で合金粉末を製造することを目的とする。 【解決手段】 金属間化合物粉末、固溶体粉末、共晶合
金粉末などの合金粉末をメカニカルアロイングにより製
造する際に、金属ハロゲン化物、オキソ塩などの無機塩
を存在させることを特徴とする合金粉末の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メカニカルアロイ
ングを利用して、効率よく、短時間で合金粉末を製造す
るための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2種類以上の構成元素からなる合金の製
造方法の一つとして、溶融法が知られている。一般に溶
融法では、構成元素を含む単体及び/または中間合金
(母合金ともいう)を目的とする合金の組成となるよう
に配合し、少なくとも単体及び/または中間合金の融点
以上に加熱し、合金化を行う。しかしそれぞれの単体及
び/または中間合金の融点が大きく異なる場合、いずれ
かの単体及び/または中間合金の蒸気圧が高く、製造さ
れた合金の組成がなかなか目的とする組成と一致しない
場合、また高い融点の構成元素を含有する合金の作製に
おいてるつぼの選択が難しいなどの問題がある場合、さ
らには従来の合金化の手法では製造することができなか
った非平衡相の合金やアモルファス合金を製造する場合
などにおいて、メカニカルアロイングを利用した手法が
有効である。
【0003】メカニカルアロイングとは、通常、ボール
ミル、アーム式回転棒を付属した攪拌式ミルなどの器具
を用い、室温付近の低温で、2種類以上の構成元素から
なる合金粉末を製造するための手法、あるいは合金粉末
が生成する現象のことをいう。例えばボールミルを用い
る場合は、容器に適量のボールとボールよりも小さな粉
末状、または粒状の原料を入れ、該容器を回転あるいは
振動させ、ボールとボール、あるいはボールと容器の壁
が衝突する際に生じる衝撃エネルギーあるいはせん断エ
ネルギーによって原料の混合、粉砕、及び原料の合金
化、またはアモルファス化、または変態を行う。但し、
ボールミル、アーム式回転棒を付属した攪拌式ミルなど
の器具の代わりに、圧延用のロールを付属した圧延機を
用いる場合もある。圧延機を用いる場合は、上記原料の
他に板状の原料を用いることもある。この場合は、原料
の圧延と合金化、またはアモルファス化、または変態が
起こる。以下、メカニカルアロイングによって起こる原
料の合金化、アモルファス化、変態を総称して反応と呼
ぶ。
【0004】メカニカルアロイングにおける反応のメカ
ニズムは、原料の圧延と折り畳みの繰り返し、あるいは
原料同士の圧接と破砕の繰り返しであると言われている
〔例えば、新宮ら、工業材料40(8)、18〜57(1992)〕。
【0005】メカニカルアロイングによって製造された
合金粉末は、その後、目的の形状とするために焼結など
の工程を経て、構造材料、半導体材料、あるいは絶縁用
材料などとして利用したり、またはメカニカルアロイン
グ後の合金粉末をそのまま、あるいは熱処理を行った後
に、触媒などとして用いたりする。
【0006】ところが、前記ボールミル、攪拌式ミルな
どの器具を用いたメカニカルアロイングを行う場合に、
反応の進行とともに、微細な粉末が生成し、その微細な
粉末がボールの衝突による衝撃で徐々に容器の壁に付着
し、ついには容器内の大部分の粉末が壁に付着して取れ
なくなり、それ以上容器を振動または攪拌しても混合、
粉砕、及び反応が進行しなかった。よって粉末が容器の
壁に付着する度に、上記器具を停止させ、容器に付着し
た粉末をかき落とす作業が必要となり、メカニカルアロ
イングの効率が悪くなるという欠点があった。
【0007】また圧延機を用いてメカニカルアロイング
を行う場合においても、圧延及び反応の進行とともに粉
末あるいはチップが発生することがあり、これらの粉末
あるいはチップがロールに付着し、ロールに不均一な圧
力がかかり、ロールが破損したり、反応が不均一に進行
する可能性があった。よって圧延機を一時停止させ、ロ
ールに付着した粉末あるいはチップを取り除く作業が必
要となり、メカニカルアロイングの効率が悪くなるとい
う欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決したもので、メカニカルアロイングを利用
して、効率よく、短時間で合金粉末を製造することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、鋭意研究を行ってきた。その結果、メカ
ニカルアロイングによって合金粉末を製造する際に、無
機塩を存在させると、粉末が容器の壁またはロールに付
着して取れなくなるということがなくなり、連続的にメ
カニカルアロイングを行うことができ、効率よく、短時
間で合金粉末を製造することができることを見い出し
て、本発明を完成し、ここに提案するに至った。
【0010】即ち、本発明は、メカニカルアロイングに
よって単体及び/または中間合金から合金粉末を製造す
る際に、無機塩を存在させることを特徴とする合金粉末
の製造方法に関するものである。
【0011】次に、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明におけるメカニカルアロイングは、
2種類以上の異なる原料を用いて目的とする合金粉末を
製造したり、1種類の原料を用いてアモルファス合金粉
末などを製造したり、さらには1種類以上の原料を用い
てその原料の変態を起こさせたり、あるいは半導体材料
の電気伝導特性を改善するためのドーピングを行ったり
するなどの目的で行われるものである。1種類のみの原
料を用いる場合は、特にメカニカルミリングまたはメカ
ニカルグライディングと呼ぶこともあるが、本発明にお
けるメカニカルアロイングは、これら全てを含むもので
ある。
【0013】また本発明におけるメカニカルアロイング
とは、原料の混合、粉砕の他に反応、即ち合金化、アモ
ルファス化、変態の過程を含むものであって、単に原料
の混合、粉砕のみを行うプロセスとは区別される。ここ
で合金化とは、原料中の構成元素間に新たな結合が生
じ、固溶体や化合物などが生成する過程である。またア
モルファス化とは、固体材料において原子配列がランダ
ムになる、即ち固有の結晶構造を持たないようになる過
程、あるいはエックス線回折法において強い強度の回折
線が検出されない大きさ以下の微結晶の集合体になる過
程である。さらに変態とは、ある組成の固体材料から、
同一組成で、かつ物理的性質や原子配列などが異なる固
体材料へ変化する現象のことであり、相分離も含めるも
のとする。
【0014】メカニカルアロイングを行う器具は、一般
的に粉末粉砕用に用いられる回転ボールミル、振動ボー
ルミル、遊星ボールミルなどのボールミル、スタンプミ
ル、アーム付回転棒を付属した攪拌式ミル(例えば、ア
トライター)、圧延用ロールを付属した圧延機などがあ
る。上記器具の中でも、回転数が60回転/分(以下r
pmという)以上、あるいは振動数または周波数が1ヘ
ルツ(以下Hzという)以上で操作できるもの、さらに
は回転数が300rpm以上、あるいは振動数または周
波数が5Hz以上で操作できる高エネルギーのボールミ
ルまたは攪拌式ミルにおいて、本発明による効果が特に
大きい。
【0015】メカニカルアロイングに用いる容器、ボー
ル、アーム、ロールは、原料との接触面の材質がステン
レス鋼のものが安価で手に入れやすく、本発明による効
果が特に大きく、好ましいが、超硬合金、ジルコニア、
アルミナ、めのうなどの酸化物を主成分とするもの、炭
化けい素などの炭化物、窒化けい素などの窒化物などで
構成されたものでもよい。
【0016】メカニカルアロイングは、用いる器具、容
器、ボールなどの材質、粉末の量などによっても異なる
が、通常1〜1000時間程度行われる。一般に、超硬
合金、ステンレス鋼など密度の大きい材質で構成された
容器とボールの場合は、メカニカルアロイング時間が短
くても反応が起こる傾向がある。本発明は、メカニカル
アロイング時間を長く行う必要がある場合に、特に効果
が大きい。
【0017】メカニカルアロイングを行う場合、その雰
囲気は目的とする合金粉末の種類によって異なるが、
1.3×102パスカル以下の真空中、置換ガス中のい
ずれかで行うのが望ましい。置換ガスは、ヘリウム、ア
ルゴンなどの不活性ガス、窒素、水素などの非酸化性の
ガス、またはこれらの混合ガスが望ましい。但し、窒化
物を含む合金粉末を製造する場合は、窒素あるいはアン
モニアを含む雰囲気中でメカニカルアロイングを行った
方が、窒化物を効率よく製造できるため、好ましい。
【0018】またメカニカルアロイングを行う場合、容
器の周囲やロールを冷却してもよいが、冷却を行わなか
ったり、容器の周囲やロールを室温以上の一定温度に保
った方が、反応は速くなる。そのときの温度は、容器と
ボールの強度が極端に低下することによる破壊が生じな
ければ、どのような温度でもよい。
【0019】本発明における合金粉末とは、メカニカル
アロイングによって合金化、アモルファス化、変態の反
応が起こった固体粉末のことである。該合金粉末は、後
述する構成元素の内、2種類以上の構成元素が結合した
状態を有し、通常、原料の単体及び/または中間合金と
は異なる金属間化合物などの化合物、固溶体、多相に分
離した合金、アモルファス相、あるいはそれらの混合物
からなる。但し、原料として用いた単体及び/または中
間合金の一部が未反応のまま残留していたり、合金化、
アモルファス化、変態の途中の粉末が混在することもあ
る。したがって該合金粉末は、単に原料の単体及び/ま
たは中間合金を混合した粉末、即ち混合粉末とは異な
る。
【0020】該合金粉末と上記混合粉末の区別は、エッ
クス線回折法、電子回折法などによる相同定や構造解析
の方法、あるいは分析電子顕微鏡、エックス線マイクロ
アナライザーなどを用いた微小部の構成元素の定量分析
を行う方法、あるいはエックス線光電子分光法、メスバ
ウアー分光法、核磁気共鳴分光法などによる構成元素の
結合状態を測定する方法、あるいはエックス線、電子
線、中性子線などによる回折を利用して動径分布曲線を
求め、構成元素の周囲の状態を検出するという動径分布
法などによってなされる。
【0021】具体的には、エックス線回折法では、メカ
ニカルアロイング後に目的とする合金粉末の回折線が存
在すること、または原料として用いた単体及び/または
中間合金の回折線の強度が減少し、代わりに回折図形に
広がった、幅の広い、ぼやけた回折線(ハローともい
う)が見られるようになること、あるいは回折線の回折
角(2θともいう)が低角度側にずれ、固溶体が生成し
ていることを確認すればよい。微小部の構成元素の定量
分析を行う方法では、メカニカルアロイング後の合金粉
末の個々の粒子中の構成元素の組成が、原料の単体及び
/または中間合金の組成と異なることを確認すればよ
い。エックス線光電子分光法では、メカニカルアロイン
グ後の合金粉末中の構成元素の結合電子の結合エネルギ
ーが原料の単体及び/または中間合金のものと比較して
増減していること、即ち化学シフトが存在することを確
認すればよい。動径分布法では、メカニカルアロイング
後の合金粉末と原料の単体及び/または中間合金のそれ
ぞれの構成元素の動径分布曲線において、曲線の高さが
異なることなどの差が生じていることを確認すればよ
い。
【0022】上記確認方法の中でも、エックス線回折法
による手法が簡便なため、よく用いられる。例えば、け
い素とゲルマニウムの各単体粉末からSi−Ge固溶体
粉末を製造する場合、メカニカルアロイングによる合金
化の進行とともに、エックス線回折法によって得られた
けい素及びゲルマニウムの各面からの回折線の強度は減
少し、けい素からの回折線は徐々に低角度側へずれてい
くことが観察される。けい素からの回折線の低角度側へ
のずれの度合いは、Si−Ge固溶体中のゲルマニウム
の濃度の高さに対応する。
【0023】本発明における合金粉末を構成する2種類
以上の構成元素とは、原子番号1番の水素、3番のリチ
ウム〜7番の窒素、11番のナトリウム〜15番のリ
ン、19番のカリウム〜33番のひ素、37番のルビジ
ウム〜51番のアンチモン、55番のセシウム〜83番
のビスマス、87番のフランシウム〜94番のプルトニ
ウムまでの元素をいう。但し、目的とする合金粉末中
に、他の構成元素や上記構成元素以外の元素が製造工程
上やむ得ず混入する場合もある。
【0024】次に、本発明における合金粉末中の金属間
化合物などの化合物、固溶体、多相に分離した合金、及
びアモルファス相を説明する。
【0025】本発明における合金粉末中の金属間化合物
などの化合物とは、2種類以上の構成元素が比較的簡単
な比率で結合し、固有の結晶構造を形成するなど構成元
素の単体または固溶体とは違った性質を有するものであ
る。よって該化合物を含有する合金粉末のエックス線回
折分析を行うと、構成元素の単体または固溶体からの回
折線とは異なる固有の回折線が検出されるため、該化合
物と構成元素の単体または固溶体とは区別できる。
【0026】上記化合物には、金属間化合物、半金属元
素または非金属元素のみから構成される化合物などがあ
る。ここで金属間化合物とは、少なくとも1種類以上の
金属元素を構成元素とする化合物をいい、FeSiやT
iNなどの化合物、即ちけい素、窒素などの半金属元素
または非金属元素を構成元素とする化合物も金属間化合
物である。また該化合物の中には、FeSi、TiN、
Ti5Si3、Mn11Si19など、通常簡単な整数比で記
述されるが、構成元素の比率に幅を持つ、即ち固溶限を
有する化合物もある。
【0027】現在、金属元素、半金属元素、及び非金属
元素の区別が明確にされていない元素もあるが、本発明
における金属元素とは、長周期型元素周期表〔例えば、
小原著、金属組織学概論、朝倉書店、6(1993)〕で1A
族、2A族、3A族、4A族、5A族、6A族、7A
族、8族、1B族、2B族、ほう素を除く3B族、及び
炭素とけい素を除く4B族元素のことをいう。また本発
明でいう半金属元素または非金属元素とは、ほう素、炭
素、窒素、けい素、リン、ひ素、アンチモン、ビスマス
のことをいう。但し、6B族元素、7B族元素、及び0
族元素は、本発明でいう半金属元素または非金属元素に
は含めないものとする。
【0028】上記化合物の中には、展延性が少ないかま
たは展延性がほとんどない化合物、例えば、けい化物、
炭化物、ほう化物、窒化物などがある。特にこのような
展延性が少ないかまたは展延性がほとんどない化合物か
らなる合金粉末を製造する際には、本発明による効果が
大きい。
【0029】上記けい化物の中で、金属元素とけい素の
けい化物を特にシリサイドと呼ぶ。該シリサイドは結合
する金属元素の種類によって多くの種類があり、一般に
結合する金属元素をシリサイドの前につけて呼ばれるこ
とが多い。該シリサイドには、リチウムシリサイドなど
の1A族元素のシリサイド、マグネシウムシリサイド、
カルシウムシリサイド、ストロンチウムシリサイド、バ
リウムシリサイドなどの2A族元素のシリサイド、イッ
トリウムシリサイド、ランタノイドシリサイド、アクチ
ノイドシリサイドなどの3A族元素のシリサイド、チタ
ンシリサイド、ジルコニウムシリサイド、ハフニウムシ
リサイドなどの4A族元素のシリサイド、バナジウムシ
リサイド、ニオブシリサイド、タンタルシリサイドなど
の5A族元素のシリサイド、クロムシリサイド、モリブ
デンシリサイド、タングステンシリサイドなどの6A族
元素のシリサイド、マンガンシリサイド、レニウムシリ
サイドなどの7A族元素のシリサイド、鉄シリサイド、
コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド、パラジウム
シリサイド、白金シリサイドなどの8族元素のシリサイ
ド、銅シリサイドなどの1B族元素のシリサイドなどが
ある。
【0030】リチウムシリサイドにはα-Li4Si、β
-Li4Si、Li2Siなどがあり、マグネシウムシリ
サイドにはMg2Siなどがあり、カルシウムシリサイ
ドにはCa2Si、CaSi、CaSi2などがあり、ス
トロンチウムシリサイドにはSrSi、SrSi2など
があり、バリウムシリサイドにはBaSi、BaSi2
などがあり、イットリウムシリサイドにはY5Si3、Y
5Si4、YSi、α-Y3Si5、β-Y3Si5などがあり、
ランタノイドシリサイドにはLa3Si2、La5Si3
LaSi、LaSi2-X(Xはおよそ0〜0.4)、LaSi
2などのランタンシリサイド、Ce5Si3、CeSi、
CeSi2などのセリウムシリサイド、NdSi2などの
ネオジウムシリサイド、PrSi2、Pr5Si3、Pr
Siなどのプラセオジムシリサイド、Nd5Si4、Nd
Si、NdSi2などのネオジムシリサイド、SmSi2
などのサマリウムシリサイド、EuSi、EuSi2
どのユーロピウムシリサイド、Gd5Si3、GdSi2
などのガドリニウムシリサイド、Tb5Si3、TbSi
2などのテルビウムシリサイド、DySi1.4、Dy5
3などのジスプロシウムシリサイド、Ho5Si3、H
oSi、HoSi2などのホルミウムシリサイド、Er5
Si3、ErSi2などのエルビウムシリサイド、Tm5
Si3、TmSi2-X(Xはおよそ0〜0.5)などのツリウ
ムシリサイド、Yb5Si3、YbSi、Yb3Si5、Y
bSi1.8、YbSi2-X(Xはおよそ0〜1.2)などのイ
ッテルビウムシリサイド、Lu5Si3、LuSi2など
のルテチウムシリサイドなどがあり、アクチノイドシリ
サイドにはTh3Si2、ThSi、Th3Si5、ThS
2などのトリウムシリサイド、U3Si、U3Si2、U
Si、U2Si3、USi2、USi3などのウランシリサ
イド、Pu5Si3、Pu3Si2、PuSi、PuSi2
などのプルトニウムシリサイドがあり、チタンシリサイ
ドにはTi3Si、Ti5Si3、Ti5Si4、TiS
i、TiSi2などがあり、ジルコニウムシリサイドに
はZr4Si、Zr2Si、Zr3Si2、Zr5Si4、Z
rSi、ZrSi2などがあり、ハフニウムシリサイド
にはHf3Si、Hf2Si、Hf5Si3、Hf5Si4
α-HfSi、β-HfSi、HfSi2などがあり、バ
ナジウムシリサイドにはV5Si3、V6Si5、VSi2
などがあり、ニオブシリサイドにはNb5Si3、NbS
2などがあり、タンタルシリサイドにはTa2Si、α
-Ta5Si3、β-Ta5Si3、TaSi2などがあり、
クロムシリサイドにはCr3Si、α-Cr5Si3、β-
Cr5Si3、CrSi、CrSi2などがあり、モリブ
デンシリサイドにはMo3Si、Mo5Si3、α-MoS
2、β-MoSi2などがあり、タングステンシリサイ
ドにはW5Si3、WSi2(正方晶)、WSi2(六方
晶)などがあり、マンガンシリサイドにはMn6Si、
Mn9Si2、Mn3Si、Mn5Si3、MnSi、Mn
11Si19などがあり、レニウムシリサイドにはRe5
3、ReSi、ReSi2などがあり、鉄シリサイドに
はFe2Si、Fe5Si3、FeSi、β-FeSi
2(ζβともいう)、α-Fe2Si5(α-Fe1-X
2、α-FeSi2+X、ζαなどともいう)などがあ
り、コバルトシリサイドにはCo2Si、CoSi、C
oSi2などがあり、ニッケルシリサイドにはNi3
i、Ni5Si2、Ni2Si、Ni3Si2、NiSi、
NiSi2などがあり、パラジウムシリサイドにはPd3
Si、Pd2Si、PdSiなどがあり、白金シリサイ
ドにはα-Pt3Si、β-Pt3Si、γ-Pt3Si、α
-Pt2Si、β-Pt2Si、Pt6Si5、PtSiなど
があり、銅シリサイドにはκ、β、δ、ε、ηで表され
る各銅シリサイドなどがある。
【0031】また該シリサイドには、LaFe2Si2
LaFeSi、LaFe1.3Si2.7、CeFeSi2
CeFeSi3、CeFeSiなど、2種類以上の金属
元素から構成される複合シリサイド、あるいは現在の同
定技術では金属元素とけい素の比がまだ判明していない
ものなどもある。
【0032】シリサイド以外のけい化物には、B6
i、BSiなどの3B族元素との化合物、α-SiC、
β-SiCなどの他の4B族元素との化合物、SiP、
As2Si、AsSiなどの5B族元素との化合物など
がある。
【0033】炭化物には上記の他に、Be2Cなどのベ
リリウムの炭化物、Mg23、MgC2などのマグネシ
ウムの炭化物、CaC2(正方晶)、CaC2(立方
晶)、CaC(三斜晶)などのカルシウムの炭化物、S
rC2などのストロンチウムの炭化物、BaC2などのバ
リウムの炭化物といった2A族元素の炭化物、あるいは
Sc23C、ScC、Sc1519、Sc23などのスカ
ンジウムの炭化物、Y2C、YC、Y1519、Y23
YC2などのイットリウムの炭化物、La23、La
2、CeC、Ce23、CeC2、Pr23、Pr
2、Nd23、NdC2、Sm3C、Sm23、Sm
2、Eu2C、EuC2、Gd3C、Gd23、Gd
2、Tb3C、Tb2C、Tb23、TbC2、Dy
3C、Dy23、DyC2、Ho3C、Ho2C、Ho
23、HoC2、Er3C、Er1519、ErC2、Tm3
C、TmC2、Yb3C、YbC2、YbC2、Lu3C、
LuC2などのランタノイドの炭化物、ThC、Th
2、UC、U23、α-UC2、β-UC2、PuC、P
23、PuC2などのアクチノイドの炭化物といった
3A族元素の炭化物、あるいはTi85、TiC0.98
どのチタンの炭化物、ZrC0.97などのジルコニウムの
炭化物、HfC0.97などのハフニウムの炭化物といった
4A族元素の炭化物、あるいはV2C、V43、V
87、VC0.88などのバナジウムの炭化物、Nb2C、
NbC0.99などのニオブの炭化物、Ta2C、TaC
0.99などのタンタルの炭化物といった5A族元素の炭化
物、Cr236、Cr73、Cr32、CrCなどのク
ロムの炭化物、Mo2C、MoCなどのモリブデンの炭
化物、α-W2C、WC、β-WC1.0などのタングステン
の炭化物といった6A族元素の炭化物、あるいはMn4
C、Mn236、Mn154、Mn3C、Mn83、Mn5
2、Mn73などのマンガンの炭化物、TcCなどの
テクネチウムの炭化物、ReCなどのレニウムの炭化物
といった7A族元素の炭化物、あるいはFe3C、Fe7
3、Fe209、Fe2C(六方晶)、Fe2C(単斜
晶)などの鉄の炭化物、Co3C、Co2Cなどのコバル
トの炭化物、Ni3Cなどのニッケルの炭化物といった
8族元素の炭化物、あるいはB4Cなどのほう素の炭化
物、AlC2、Al43などのアルミニウムの炭化物と
いった3B族元素の炭化物などがある。
【0034】ほう化物には上記の他に、Be5B、Be2
B、BeB2、BeB6などのベリリウムのほう化物、M
gB2、MgB4、MgB6、Mg214、MgB12などの
マグネシウムのほう化物、CaB6などのカルシウムの
ほう化物、SrB6などのストロンチウムのほう化物、
BaB6などのバリウムのほう化物といった2A族元素
のほう化物、あるいはScB2、ScB12などのスカン
ジウムのほう化物、YB2、YB4、YB6、YB12、Y
66などのイットリウムのほう化物、LaB4、La
6、CeB4、CeB6、PrB4、PrB6、Nd
25、NdB4、NdB6、NdB66、SmB2、Sm2
5、SmB4、SmB6、SmB66、EuB6、GdB2
Gd25、GdB4、GdB6、GdB12、GdB66、T
bB2、TbB4、TbB6、TbB12、TbB66、Dy
2、DyB4、DyB6、DyB12、DyB66、Ho
2、HoB4、HoB6、HoB12、HoB66、Er
2、ErB4、ErB6、ErB1 2、ErB66、Tm
2、TmB4、TmB6、TmB12、TmB66、Yb
2、YbB4、YbB6、YbB12、YbB66、Lu
2、LuB4、LuB12、LuB66などのランタノイド
のほう化物、ThB4、ThB6、ThB12、ThB66
UB2、UB4、UB12、PuB、PuB4、PuB6、P
uB12などのアクチノイドのほう化物といった3A族元
素のほう化物、あるいはTiB、Ti34、TiB2
Ti25などのチタンのほう化物、ZrB2、ZrB12
などのジルコニウムのほう化物、HfB2、HfB12
どのハフニウムのほう化物といった4A族元素のほう化
物、あるいはVB、V56、V34、V23、VB2
どのバナジウムのほう化物、Nb32、NbB、Nb3
4、NbB2などのニオブのほう化物、Ta2B、Ta3
2、TaB、Ta34、TaB2などのタンタルのほう
化物といった5A族元素のほう化物、Cr2B、Cr5
3、α-CrB、β-CrB、Cr34、CrB2、CrB
4などのクロムのほう化物、Mo2B、α-MoB、β-M
oB、Mo25、MoB2、MoB4などのモリブデンの
ほう化物、W2B、α-WB、β-WB、α-W25、β-
25、WB4などのタングステンのほう化物といった
6A族元素のほう化物、あるいはMn2B(斜方晶)、
Mn2B(正方晶)、MnB、Mn34、MnB2、Mn
4などのマンガンのほう化物、Tc73、TcB2など
のテクネチウムのほう化物、Re3B、Re73、Re
2などのレニウムのほう化物といった7A族元素のほ
う化物、あるいはFe2B、FeBなどの鉄のほう化
物、Co3B、Co2B、CoBなどのコバルトのほう化
物、Ni3B、Ni2B、Ni43(正方晶)、Ni43
(単斜晶)、NiBなどのニッケルのほう化物、Ru7
3、Ru118、Ru23、RuB2などのルテニウム
のほう化物、Rh73、Rh54などのロジウムのほう
化物、Pd3B、Pd52、Pd2Bなどのパラジウムの
ほう化物、OsB1.2、OsB1.6、OsB2などのオス
ミウムのほう化物、IrB1 .15、IrB1.35などのイリ
ジウムのほう化物、Pt3B、PtB1.1などの白金のほ
う化物といった8族元素のほう化物、あるいはAl
2、AlB10、α-AlB12、β-AlB12、γ-AlB
12などのアルミニウムのほう化物といった3B族元素の
ほう化物、あるいはBN(立方晶)、BN(六方晶)な
どの窒素のほう化物といった5B族元素のほう化物など
がある。
【0035】窒化物には上記の他に、α-Be32、β-
Be32などのベリリウムの窒化物、Mg32などのマ
グネシウムの窒化物、α-Ca32、β-Ca32、Ca
118などのカルシウムの窒化物、Sr2N、SrN6
どのストロンチウムの窒化物、BaN6などのバリウム
の窒化物といった2A族元素の窒化物、あるいはScN
などのスカンジウムの窒化物、YNなどのイットリウム
の窒化物、LaN、CeN、PrN、NdN、SmN、
EuN、GdN、TbN、DyN、HoN、ErN、T
mN、YbN、LuNなどのランタノイドの窒化物、T
hN、Th34、Th23、UN、U23、UN2、P
uNなどのアクチノイドの窒化物といった3A族元素の
窒化物、あるいはα-Ti2N、β-Ti2N、TiNなど
のチタンの窒化物、ZrNなどのジルコニウムの窒化
物、Hf3N、HfNなどのハフニウムの窒化物といっ
た4A族元素の窒化物、あるいはV3N、VNなどのバ
ナジウムの窒化物、Nb2N、Nb43、NbN0.79
NbN0.95、NbNなどのニオブの窒化物、Ta2N、
TaN0.9、TaN(六方晶)、TaN(立方晶)、T
56、Ta45、Ta35などのタンタルの窒化物と
いった5A族元素の窒化物、Cr2N、CrNなどのク
ロムの窒化物、Mo167、Mo2N、MoNなどのモリ
ブデンの窒化物、W2N、WNなどのタングステンの窒
化物といった6A族元素の窒化物、あるいはMn4N、
Mn52、Mn2N、Mn32、Mn65、MnNなど
のマンガンの窒化物、TcNなどのテクネチウムの窒化
物、Re2Nなどのレニウムの窒化物といった7A族元
素の窒化物、あるいはFe162、Fe3N、Fe2Nな
どの鉄の窒化物、Co3N、Co2Nなどのコバルトの窒
化物、Ni3Nなどのニッケルの窒化物といった8族元
素の窒化物、あるいはAlNなどのアルミニウムの窒化
物といった3B族元素の窒化物などがある。
【0036】上記以外の金属間化合物には、Al2
u、AlAu、Al2Ca、CeAl2、Al2Co、A
2Li3、TiAl3、CuAu、Cu3Au、CuAl
2、CuZnなど全ての構成元素が金属元素であるも
の、あるいはFeGe2、AlAsなどの金属元素と半
金属元素または非金属元素を構成元素とするものなどが
ある。
【0037】本発明における合金粉末中に生成している
固溶体とは、2種類以上の構成元素からなり、溶媒とな
る構成元素の単体の結晶格子中に溶質となる構成元素が
置換型かまたは侵入型の形式で溶け込んだ状態の固体、
あるいは溶媒となる金属間化合物などの化合物の結晶格
子中に溶質となる構成元素が置換型かまたは侵入型の形
式で溶け込んだ状態の固体であり、該固溶体は溶媒とな
る構成元素の単体あるいは金属間化合物などの化合物と
同一の結晶構造を有する。該固溶体には、Fe−Cr系
のα固溶体、Fe−Ni系のα固溶体、Si1-XGe
X(0<X<1)の組成で表されるSi−Ge固溶体と呼ば
れるものなどがあり、これらの固溶体は平衡状態図集
〔例えばT.B.Massalskiら、Binary Alloy Phase Diagra
ms Vol.1〜2(1986)〕に示されている。
【0038】本発明における合金粉末中に生成している
多相に分離した合金とは、1つの粉末粒子中に室温付近
の温度では溶け合わない2つ以上の相が混在する合金の
ことである。該合金には、Ag−Cu系(Cu約1〜9
9原子%含有)、Ag−Ge系(Ge約1原子%以上含
有)、Al−Si系(ほぼ全組成範囲)、Pb−Sn系
(Sn約2〜99原子%含有)など上記2つ以上の相が
固溶体である共晶型合金、Au−Si系(全組成範
囲)、Bi−Cd系(全組成範囲)、Si−Sn系(全
組成範囲)など互いに固溶限を持たない構成元素からな
る共晶型合金、Co−Cu系(ほぼ全組成範囲)などの
包晶型合金、その他にAl−Ti系(Al約63原子%
以上含有)など上記2つ以上の相の内1つ以上が化合物
である合金、あるいはBi−Zn系(Zn約6原子%以
上含有)、Bi−Co系(ほぼ全組成範囲)、Pb−S
i系(ほぼ全組成範囲)合金など共晶型合金や包晶型合
金に属さない合金などがある。
【0039】本発明における合金粉末中に生成している
アモルファス相とは、固有の結晶構造を有していない固
体材料、あるいは微結晶で構成されている固体材料をい
う。アモルファス相と、固有の結晶構造を形成している
化合物とは、エックス線回折法などによって区別され
る。即ち、後者の回折図形には固有の結晶構造に由来す
る強い強度の回折線が存在するが、前者の回折図形には
広がった、幅の広い、ぼやけた回折線が存在する。
【0040】本発明において原料となる単体とは、ただ
1種類の構成元素からなる物質のことである。但し、該
単体は、該単体を製造、輸送、保管する際に不可避的に
混入する不純物を含有することもある。
【0041】また本発明において原料となる中間合金と
は、目的とする合金粉末中の構成元素の内、2種類以上
の構成元素を含有する合金のことである。一般的に原料
に該中間合金を用いることによって、メカニカルアロイ
ングにおける反応の速度が速くなったり、あるいはドー
ピング元素を含有する半導体材料などのように微量の構
成元素を含有する合金粉末をメカニカルアロイングによ
って製造する際に、その微量の構成元素が偏って存在す
ることを防止できたり、また予定通りの組成の合金粉末
を得ることができるなどの効果がある。
【0042】該中間合金には、例えばA元素とB元素の
二元系で、B元素の含有量が5重量%、10重量%、2
0重量%などの計算しやすい組成のもの、あるいは融点
が最も低くなる共晶合金や共晶合金の組成に近いものな
どがある。また金属間化合物などの化合物を中間合金と
して用いてもよい。
【0043】通常、該中間合金中の構成元素の組成は、
目的とする合金粉末中の構成元素の組成と一致しないこ
とが多い。よって該中間合金は、化学分析などであらか
じめその組成を把握してから、用いた方が望ましい。
【0044】上記単体及び中間合金は、目的とする合金
粉末中の構成元素が含有されているものであればよく、
特に限定されない。例えば、MoSi2の粉末を製造す
る場合、モリブデン源としてはモリブデン単体、あるい
はMo−Si固溶体(例えばSiを0.5原子%含有)、
Mo5Si3などのモリブデンシリサイドなどのモリブデ
ン−けい素合金、即ちモリブデンとけい素の中間合金、
あるいはそれらの混合物などが用いられ、けい素源とし
てはけい素単体、あるいは前記のモリブデンとけい素の
中間合金、あるいはそれらの混合物などが用いられる。
また目的とするMoSi2の粉末を中間合金として原料
の一部にすることもできる。さらには、MoSi2と同
一組成のアモルファス相からなる合金粉末を製造する場
合には、MoSi2の粉末を中間合金として原料に用い
る方が、モリブデン単体とけい素単体を原料にするより
も、より短時間でアモルファス相を得ることができる。
【0045】本発明における合金粉末を製造する際に
は、単体及び/または中間合金を目的とする合金粉末中
のモル比となるように適宜混合し、メカニカルアロイン
グを行う。但し、無機塩の添加によって、あるいはメカ
ニカルアロイング中に容器とボールから混入する不純物
によって、目的とする合金粉末中の構成元素のモル比が
変化するようであれば、予めそれを補正するように単体
及び/または中間合金の混合比を変化させた方がよい。
例えば、鉄シリサイドの合金粉末を製造する場合、ステ
ンレス鋼製の容器とボールを用いてメカニカルアロイン
グを行うと、若干鉄成分が多くなることがあるので、け
い素の仕込組成を若干増やしておくことが望ましい。ま
た塩化コバルトを無機塩として添加してコバルトシリサ
イドの合金粉末を製造する場合、塩化コバルト中の一部
のコバルトがコバルトシリサイドを形成するために消費
されるため、そのコバルト量を補正するように、けい素
の仕込組成を若干増やしておくことが望ましい。
【0046】上記単体及び/または中間合金は、目的と
する合金粉末の構成元素の含有率が98重量%以上、望
ましくは99重量%以上となるように適宜調整される。
但し、中間合金の中にはかなりの不純物を含有していた
り、あるいは適当な中間合金が存在しないこともある
が、そのようなときは単体のみを原料として用いた方が
よい。
【0047】また上記単体及び/または中間合金はどの
ような形状のものを用いてもよいが、メカニカルアロイ
ング中の反応の容易さを考えると、一般に平均粒径が1
ミリ以下の粉末が望ましい。また粒径の異なる同種粉末
の混合物でもよい。更には、例えば鉄及びけい素の単体
の粉末を用いて鉄シリサイドの合金粉末を製造する場
合、鉄粉末とけい素粉末の粒径を同程度にするといった
必要もない。工業的に入手しやい該粉末として例えば、
大きいものは50あるいは100メッシュ粒径、小さい
ものは平均粒径2〜3μmなどがある。一般的に、粒径
の大きなものほど安価で、取り扱いがしやすく、酸化し
にくいという利点がある。
【0048】本発明における無機塩とは、陽イオンと陰
イオンが電荷を中和する形で生じた無機化合物のこと、
またはブレンステット酸中の水素イオンを金属元素のイ
オンまたはアンモニウムイオンで置換した形の無機化合
物のこと、またはブレンステット酸及びブレンステット
塩基の中和反応によって生じた無機化合物のこと、また
はルイス酸及びルイス塩基の酸塩基反応によって生じた
無機化合物のことである。
【0049】ここで、ブレンステット酸とは水素イオン
を放出し得るものであり、ブレンステット塩基とは水素
イオンを受容し得るものである。またルイス酸とは電子
対供与体の非共有電子対を共有できるような空の電子軌
道を持ったもの、即ち電子対受容体であり、ルイス塩基
とは電子対受容体と共有できるような非共有電子対を持
ったもの、即ち電子対供与体である。
【0050】但し、TiO2などのように1種類のみの
金属元素または半金属元素または非金属元素からなる酸
化物、及び室温で気体状態の無機塩は、本発明の効果が
ないため、本発明でいう無機塩には含めないものとす
る。
【0051】本発明における無機塩には、金属フッ化
物、金属塩化物、金属臭化物などの金属ハロゲン化物、
あるいは窒素、イオウ、炭素、リン、ほう素などを中心
原子とするオキソ塩(オキソ酸塩、オキシ塩、酸化物塩
などともいう)、即ち硝酸塩、亜硝酸塩、硫酸塩、亜硫
酸塩、炭酸塩、ほう酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、あ
るいはアンモニウム塩などがある。また次亜ハロゲン酸
塩、亜ハロゲン酸塩、ハロゲン酸塩、過ハロゲン酸塩な
どの7B族元素を含むオキソ塩、あるいはセレン酸塩、
テルル酸塩、クロム酸塩、モリブデン酸塩、ひ酸塩、ア
ンチモン酸塩、けい酸塩、アルミン酸塩、過マンガン酸
塩、タングステン酸塩、バナジウム酸塩などの2種類以
上の金属元素または半金属元素または非金属元素を含む
オキソ塩、あるいは硫化物、セレン化物、テルル化物な
どの6族元素(酸素を除く)を含む化合物などでもよ
い。さらには上記無機塩の混合物でも構わない。
【0052】上記無機塩を具体的に例示すると、以下の
ようになる。
【0053】金属フッ化物には、フッ化亜鉛、フッ化ア
ルミニウム、フッ化イットリウム、フッ化イリジウム、
フッ化インジウム、フッ化オスミウム、フッ化カドミウ
ム、フッ化ガドリニウム、フッ化カリウム、フッ化ガリ
ウム、フッ化カルシウム、フッ化銀、フッ化クロム、フ
ッ化ゲルマニウム、フッ化コバルト、フッ化臭素カリウ
ム、フッ化ジルコニウム、フッ化水銀、フッ化水素カリ
ウム、フッ化水素ナトリウム、フッ化水素ニッケル、フ
ッ化スカンジウム、フッ化すず、フッ化ストロンチウ
ム、フッ化セシウム、フッ化セリウム、フッ化タンタ
ル、フッ化鉄、フッ化銅、フッ化ナトリウム、フッ化
鉛、フッ化ニオブ、フッ化ニッケル、フッ化バナジウ
ム、フッ化パラジウム、フッ化バリウム、フッ化プラセ
オジウム、フッ化マグネシウム、フッ化マンガン、フッ
化モリブデン、フッ化ランタン、フッ化リチウム、フッ
化ルテニウム、フッ化ルビジウム、フッ化ロジウムなど
がある。
【0054】金属塩化物には、塩化亜鉛、塩化アルミニ
ウム、塩化アルミニウムアンモニウム、塩化イットリウ
ム、塩化イリジウム、塩化インジウム、塩化エルビウ
ム、塩化オスミウム、塩化カドミウム、塩化ガドリニウ
ム、塩化カリウム、塩化ガリウム、塩化カルシウム、塩
化金、塩化銀、塩化クロム、塩化コバルト、塩化サマリ
ウム、塩化ジスプロシウム、塩化臭素セシウム、塩化ジ
ルコニウム、塩化水銀、塩化スカンジウム、塩化すず、
塩化ストロンチウム、塩化セシウム、塩化セリウム、塩
化タンタル、塩化チタン、塩化鉄、塩化鉄ナトリウムカ
リウム、塩化銅、塩化ナトリウム、塩化鉛、塩化ニオ
ブ、塩化ニッケル、塩化ニッケルアンモニウム、塩化ネ
オジム、塩化白金、塩化バナジウム、塩化パラジウム、
塩化バリウム、塩化プラセオジム、塩化ベリリウム、塩
化マグネシウム、塩化マグネシウムアンモニウム、塩化
マンガン、塩化モリブデン、塩化ランタン、塩化リチウ
ム、塩化ルテニウム、塩化ルビジウム、塩化ロジウムな
どがある。
【0055】金属臭化物には、臭化亜鉛、臭化アルミニ
ウム、臭化イットリウム、臭化イリジウム、臭化インジ
ウム、臭化カドミウム、臭化ガドリニウム、臭化カリウ
ム、臭化ガリウム、臭化カルシウム、臭化金、臭化銀、
臭化クロム、臭化ゲルマニウム、臭化コバルト、臭化サ
マリウム、臭化ジルコニウム、臭化水銀、臭化スカンジ
ウム、臭化すず、臭化ストロンチウム、臭化セシウム、
臭化セリウム、臭化タンタル、臭化鉄、臭化銅、臭化ナ
トリウム、臭化鉛、臭化ニオブ、臭化ニッケル、臭化ネ
オジム、臭化白金、臭化バナジウム、臭化パラジウム、
臭化バリウム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化
モリブデン、臭化ランタン、臭化リチウム、臭化ルテニ
ウム、臭化ルビジウム、臭化ロジウムなどがある。
【0056】本発明の硝酸塩とは、硝酸の水素イオンを
金属元素のイオンで置換した形のものであり、硝酸亜
鉛、硝酸アルミニウム、硝酸イットリウム、硝酸インジ
ウム、硝酸カドミウム、硝酸ガドリニウム、硝酸カリウ
ム、硝酸ガリウム、硝酸カルシウム、硝酸銀、硝酸クロ
ム、硝酸コバルト、硝酸サマリウム、硝酸ジルコニウ
ム、硝酸スカンジウム、硝酸すず、硝酸ストロンチウ
ム、硝酸セシウム、硝酸セリウム、硝酸チタン、硝酸
鉄、硝酸銅、硝酸ナトリウム、硝酸鉛、硝酸ニッケル、
硝酸ネオジム、硝酸白金、硝酸パラジウム、硝酸バリウ
ム、硝酸ベリリウム、硝酸マグネシウム、硝酸マンガ
ン、硝酸ランタン、硝酸リチウム、硝酸ルビジウム、硝
酸ロジウムなどがある。
【0057】本発明の硫酸塩とは、硫酸の水素イオンの
全部または一部を金属元素のイオンで置換した形のもの
であり、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸イットリウ
ム、硫酸イリジウム、硫酸インジウム、硫酸カドミウ
ム、硫酸ガドリニウム、硫酸カリウム、硫酸ガリウム、
硫酸カルシウム、硫酸金、硫酸銀、硫酸クロム、硫酸コ
バルト、硫酸サマリウム、硫酸ジルコニウム、硫酸スカ
ンジウム、硫酸すず、硫酸ストロンチウム、硫酸セシウ
ム、硫酸セリウム、硫酸チタン、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸
ナトリウム、硫酸鉛、硫酸ニッケル、硫酸ネオジム、硫
酸白金、硫酸バナジウム、硫酸パラジウム、硫酸バリウ
ム、硫酸ベリリウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガ
ン、硫酸ランタン、硫酸リチウム、硫酸ルビジウム、硫
酸ロジウムなどがある。
【0058】本発明の炭酸塩とは、炭酸の水素イオンの
全部または一部を金属元素のイオンで置換した形のもの
であり、炭酸亜鉛、炭酸イットリウム、炭酸インジウ
ム、炭酸カドミウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、
炭酸銀、炭酸クロム、炭酸コバルト、炭酸サマリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸スカンジウム、炭酸ストロン
チウム、炭酸セシウム、炭酸セリウム、炭酸鉄、炭酸
銅、炭酸ナトリウム、炭酸鉛、炭酸ニッケル、炭酸ネオ
ジム、炭酸バリウム、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸マンガン、炭酸ランタン、炭酸リチウム、炭酸
ルビジウムなどがある。
【0059】ほう酸塩には、ほう酸亜鉛、ほう酸カドミ
ウム、ほう酸カリウム、ほう酸銀、ほう酸銅、ほう酸ナ
トリウム、ほう酸鉛、ほう酸ニッケル、ほう酸バリウ
ム、ほう酸マグネシウム、ほう酸マンガン、ほう酸リチ
ウムなどがある。
【0060】リン酸塩には、リン酸亜鉛、リン酸アルミ
ニウム、リン酸イットリウム、リン酸カドミウム、リン
酸カリウム、リン酸カルシウム、リン酸銀、リン酸クロ
ム、リン酸コバルト、リン酸サマリウム、リン酸水素ナ
トリウム、リン酸すず、リン酸セリウム、リン酸鉄、リ
ン酸銅、リン酸ナトリウム、リン酸鉛、リン酸ニッケ
ル、リン酸ネオジム、リン酸バリウム、リン酸ベリリウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸マンガン、リン酸リチ
ウム、リン酸ルビジウムなどがある。
【0061】またルイス酸及びルイス塩基の酸塩基反応
による生成物と見なすことができる酸、例えばオルトほ
う酸、メタほう酸などのほう酸、あるいはオルトリン
酸、メタリン酸などのリン酸なども本発明における無機
塩に含めるものとする。
【0062】7B族元素を含むオキソ塩には、AgCl
2、NH4ClO2などの亜塩素酸塩、Ca(I
32、Cu(IO32、Fe(IO32などのよう素
酸塩、KBrO4、KClO4、NH4BrO4などの過ハ
ロゲン酸塩などがある。
【0063】その他のオキソ塩として、ZnSe25
どのセレン酸塩、CaTeO4などのテルル酸塩、ある
いはLi2CrO4などのクロム酸塩、Cs2MoO4、H
gMoO4などのモリブデン酸塩などがある。
【0064】アンモニウム塩には、上記アンモニウム塩
の他に、フッ化アンモニウム、フッ化水素アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、塩化よう素アンモニウム、臭化
アンモニウムなどのハロゲン化物、あるいは硝酸アンモ
ニウム、硫酸アンモニウムナトリウム、硫酸水素アンモ
ニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リ
ン酸水素アンモニウムなどのオキソ塩などがある。
【0065】また既に述べたものもあるが、KCl・M
gCl、LiCl・RbClなどの2種類以上の無機塩
が成分として含まれる複塩や、K2PtCl6などの一方
のイオンが錯イオンとして存在する錯塩、また結晶水を
有する無機塩などでもよい。
【0066】上記無機塩の中でもフッ化ナトリウム、塩
化ナトリウム、フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、塩
化コバルト、塩化鉄などの金属ハロゲン化物は、本発明
の効果が大きいため好ましく、上記金属ハロゲン化物の
中でも、1A族元素及び2A族元素を含む金属ハロゲン
化物は、本発明の効果がより大きいため望ましい。
【0067】またLiCl、NaF、NaCl、KCl
などの結晶水を持たない無機塩は、目的とする合金粉末
が酸化しにくいため、より好ましい。
【0068】さらには、けい素などの半金属元素あるい
は非金属元素の単体や、けい化物、ほう化物、窒化物な
どの化合物のように展延性が少ないかまたは展延性がほ
とんどない固体を原料として用いる場合は、原料よりも
硬度が低い無機塩を用いる方が、本発明の効果が大きい
ため、好ましい。
【0069】またさらには、鉄シリサイドの合金粉末を
製造する際に無機塩として塩化鉄を存在させるなど、目
的とする合金粉末の構成元素を含有する無機塩を存在さ
せる方が、不純物の混入が少ないため、より望ましい。
【0070】該無機塩の量は特に限定されないが、該無
機塩の量が多いと長時間のメカニカルアロイングを行っ
ても、容器の壁やロールに粉末が付着しない傾向があ
る。但し、該無機塩の量があまり少な過ぎると本発明に
よる効果が少なく、あまり多過ぎると原料の単体及び/
または中間合金が反応する際に無機塩が障害物となり、
メカニカルアロイングにおける原料同士の反応の速度が
遅くなる。好ましい無機塩の量は、原料の単体及び/ま
たは中間合金に対して0.1〜30重量%であり、さらには
0.5〜10重量%がより望ましい。
【0071】但し、塩素酸塩、よう素酸塩、過塩素酸塩
などの7B族元素を含むオキソ塩を用いた場合は、メカ
ニカルアロイングを行っている際に原料粉末の爆発的な
酸化反応が起こり、メカニカルアロイングに用いた器具
を破損する恐れがあるため、原料の単体及び/または中
間合金に対して5重量%以下の量が好ましい。
【0072】メカニカルアロイングにおいて該無機塩を
存在させる方法は、いかなる方法でも構わない。該無機
塩を容器に直接入れてもよいが、メカニカルアロイング
を行う前に原料と無機塩を予め乳鉢などで混合した方が
本発明の効果がより大きいため、好ましい。また圧延機
を用いる場合は、無機塩をロールや原料の板などに直接
ふりかけてもよい。
【0073】さらには、例えばメカニカルアロイングを
行う前に原料と5重量%の無機塩を乳鉢などで混合し、
メカニカルアロイングを20時間行った後、得られた粉
末にさらに3重量%の無機塩を混合し、メカニカルアロ
イングを行うなど、無機塩の混合を2回以上に分けて行
ってもよい。
【0074】メカニカルアロイング後、存在させた無機
塩はそのままにしておいてもよいが、メタノール、エタ
ノール、アセトン、ベンゼン、ジメチルホルムアミドな
どの適当な溶媒を用いて、無機塩を溶解し、合金粉末か
ら除去してもよい。
【0075】メカニカルアロイングによって合金粉末を
製造する際に、上記無機塩を存在させると、なぜ容器の
壁やロールに粉末やチップが付着しないかについては、
よくわかっていないが、次のように推定される。
【0076】無機塩が存在しない場合のメカニカルアロ
イングにおいては、ボールの衝突または圧延によって、
原料が容器の壁またはロールに圧接されたときに、両者
の表面で一部合金化が起こり、原料がはがれにくくなっ
たため、付着が起こってしまったと考えられる。一方、
無機塩が存在する場合のメカニカルアロイングにおいて
は、ボールの衝突または圧延によって原料が容器の壁ま
たはロールに圧接されたとしても、無機塩が原料と容器
の壁やロールの間に介在するため、両者の表面で合金化
はほとんど起こらず、原料がはがれやすくなったため、
付着が起こらなかったと考えられる。つまり無機塩は容
器の壁またはロールへの原料の付着を防ぐ、いわば潤滑
剤のような役目をしていると考えられる。
【0077】種々の材料の中で無機塩が付着を防ぐ効果
を有していたのは、メカニカルアロイングの際の無機塩
と容器の壁またはロールとの反応性が乏しかったためと
考えられる。
【0078】
【発明の効果】本発明により、メカニカルアロイングに
よって合金粉末を製造する際に、粉末やチップが容器の
壁またはロールに付着して取れなくなるということがな
くなり、連続的にメカニカルアロイングを行うことがで
きるため、効率よく、短時間で合金粉末を製造すること
ができる。
【0079】
【実施例】以下、実施例を示すが本発明は何等これらに
限定されない。
【0080】実施例1 市販の鉄粉末(純度99%、平均粒径5μm)2.70
g、けい素粉末(純度99.9%、平均粒径10μm)
2.93g、及び塩化ナトリウム0.28gを乳鉢で混
合し、メカニカルアロイング装置(日新技研製)により
アルゴンガス置換中にてメカニカルアロイングを行っ
た。このときのFe/Siモル比=1/2.2、容器と
ボールの材質はステンレス鋼、容器の容量は約85m
l、ボールの大きさは直径約11mm、個数は12個で
ある。またメカニカルアロイング時間は20時間、振動
数は12.3Hz、容器の周囲を冷却せずに行った。
【0081】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなか
った。
【0082】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、α-Fe2Si5の(001)面、(10
1)面、(110)面、(102)面の回折線、及びF
eSiの(110)面、(111)面、(210)面、
(211)面の回折線が検出されたことから、α-Fe2
Si5とFeSiの2種類の鉄シリサイド、即ち鉄とけ
い素の合金が生成していることが確認された。
【0083】実施例2 市販の鉄粉末(純度99%、平均粒径5μm)2.70
g、けい素粉末(純度99.9%、平均粒径10μm)
2.93g、及び臭化アルミニウム0.28g(無水)
を乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置(日新技研
製)によりアルゴンガス置換中にてメカニカルアロイン
グを行った。このときのFe/Siモル比=1/2.
2、メカニカルアロイング時間は20時間であり、その
他の条件は実施例1と同様にして行った。
【0084】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、メカニカルアロイング時間が18時間までは
ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなかった。しか
し20時間後、約半分の量の粉末が容器の壁に付着し、
取れなくなっていた。
【0085】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、α-Fe2Si5の(001)面、(10
1)面、(110)面、(102)面の回折線、及びF
eSiの(110)面、(111)面、(210)面、
(211)面の回折線が検出されたことから、α-Fe2
Si5とFeSiの2種類の鉄シリサイド、即ち鉄とけ
い素の合金が生成していることが確認された。
【0086】実施例3 市販の鉄粉末(純度99%、平均粒径5μm)2.70
g、けい素粉末(純度99.9%、平均粒径10μm)
2.93g、及び硫酸アルミニウム0.28g(無水)
を乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置(日新技研
製)によりアルゴンガス置換中にてメカニカルアロイン
グを行った。このときのFe/Siモル比=1/2.
2、メカニカルアロイング時間は20時間であり、その
他の条件は実施例1と同様にして行った。
【0087】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、メカニカルアロイング時間が14時間までは
ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなかった。しか
し18時間後以降になると、ほとんどの粉末が容器の壁
に付着し、取れなくなっていた。
【0088】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、α-Fe2Si5の(001)面、(10
1)面、(110)面、(102)面の回折線、及びF
eSiの(110)面、(111)面、(210)面、
(211)面の回折線が検出されたことから、α-Fe2
Si5とFeSiの2種類の鉄シリサイド、即ち鉄とけ
い素の合金が生成していることが確認された。
【0089】実施例4 市販の鉄粉末(純度99%、平均粒径5μm)2.70
g、けい素粉末(純度99.9%、平均粒径10μm)
2.93g、及びクロム酸カリウム0.28g(K2
rO4、無水、特級)を乳鉢で混合し、メカニカルアロ
イング装置(日新技研製)によりアルゴンガス置換中に
てメカニカルアロイングを行った。このときのFe/S
iモル比=1/2.2、メカニカルアロイング時間は2
0時間であり、その他の条件は実施例1と同様にして行
った。
【0090】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、メカニカルアロイング時間が8時間まではほ
とんどの粉末は容器の壁に付着していなかった。しかし
12時間後以降になると、ほとんどの粉末が容器の壁に
付着し、取れなくなっていた。
【0091】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、α-Fe2Si5の(001)面、(10
1)面、(110)面、(102)面の回折線、及びF
eSiの(110)面、(111)面、(210)面、
(211)面の回折線が検出されたことから、α-Fe2
Si5とFeSiの2種類の鉄シリサイド、即ち鉄とけ
い素の合金が生成していることが確認された。
【0092】実施例5 市販のタングステン粉末(純度99.9%、100メッ
シュ)6.06g、けい素粉末(純度99.9%、10
0メッシュ)1.94g、及び塩化コバルト(無水)
0.40gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置
(日新技研製)によりアルゴンガス置換中にてメカニカ
ルアロイングを行った。W/Siモル比=1/2.1、
容器とボールの材質は超硬合金、メカニカルアロイング
時間は20時間であり、その他の条件は実施例1と同様
にして行った。
【0093】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなか
った。
【0094】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、WSi2(正方晶)の(002)面、
(101)面、(110)面、(103)面、(11
2)面の回折線が検出されたことから、タングステンシ
リサイド、即ちタングステンとけい素の合金が生成して
いることが確認された。またWの(110)面からの強
度の弱い回折線も検出されたことから、メカニカルアロ
イング後に得られた粉末中には、未反応あるいは反応途
中のタングステンも若干存在していることがわかった。
【0095】実施例6 市販の窒化ランタン粉末(LaN、100メッシュ)
8.00g、フッ化ランタン(純度99.9%、無水)
0.40gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置
(日新技研製)により窒素ガス置換中にてメカニカルア
ロイングを行った。メカニカルアロイング時間は20時
間であり、その他の条件は実施例1と同様にして行っ
た。
【0096】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎に窒素雰囲気のグローブボックス中で開封したと
ころ、ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなかっ
た。
【0097】メカニカルアロイング後に得られた合金粉
末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相の同
定の結果、アモルファス相が得られたことを示すハロー
が存在していたことから、窒化ランタンのアモルファス
相が生成していることが確認された。
【0098】実施例7 市販のチタン粉末(純度99.9%、100メッシュ)
2.23g、アルミニウム粉末(純度99.9%、50
メッシュ)3.77g、及び塩化アルミニウム(純度9
9.99%、無水)0.30gを乳鉢で混合し、メカニ
カルアロイング装置(日新技研製)によりアルゴンガス
置換中にてメカニカルアロイングを行った。Ti/Al
モル比=1/3(塩化アルミニウム中のAl量を除
く)、容器とボールの材質はステンレス鋼、メカニカル
アロイング時間は20時間であり、その他の条件は実施
例1と同様にして行った。
【0099】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなか
った。
【0100】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、Al3Tiの(103)面(または(1
12)面)、(004)面、(200)面の回折線が検
出されたことから、Al3Tiの金属間化合物、即ちア
ルミニウムとチタンの合金が生成していることが確認さ
れた。
【0101】実施例8 市販の鉄−サマリウム合金粉末(純度99.9%、10
0メッシュ)8.00g、硝酸アンモニウム(特級、無
水)0.40gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング
装置(日新技研製)によりアンモニアガス置換中にてメ
カニカルアロイングを行った。Sm/Feモル比=2.
3/17(仕込比)、容器とボールの材質はステンレス
鋼、メカニカルアロイング時間は30時間であり、その
他の条件は実施例1と同様にして行った。
【0102】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、メカニカルアロイング時間が10時間までは
ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなかった。しか
し14時間後以降になると、ほとんどの粉末が容器の壁
に付着し、取れなくなっていた。
【0103】メカニカルアロイング後に得られた合金粉
末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相の同
定の結果、アモルファス相が得られたことを示すハロー
が存在していたことから、鉄−サマリウム合金のアモル
ファス相が生成していることが確認された。
【0104】実施例9 市販のアルミニウム粉末(純度99.9%、50メッシ
ュ)4.57g、炭素粉末(純度99.9%、5ミクロ
ン)3.43g、フッ化ナトリウム(特級、無水)0.
56gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置(日
新技研製)によりアルゴンガス置換中にてメカニカルア
ロイングを行った。Al/Cモル比=4/3、容器とボ
ールの材質は超硬合金、メカニカルアロイング時間は2
0時間であり、その他の条件は実施例1と同様にして行
った。
【0105】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなか
った。
【0106】メカニカルアロイングによって得られた合
金粉末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相
の同定の結果、Al43の(101)面、(012)
面、(015)面、(107)面の回折線が検出された
ことから、Al43の金属間化合物(この場合は炭化物
ともいう)、即ちアルミニウムと炭素の合金が生成して
いることが確認された。
【0107】実施例10 市販の炭化けい素粉末(純度99.9%、50メッシ
ュ)8.00g、ほう酸マンガン(2)0.24gを乳
鉢で混合し、メカニカルアロイング装置(日新技研製)
によりアルゴンガス置換中にてメカニカルアロイングを
行った。容器とボールの材質は超硬合金、メカニカルア
ロイング時間は60時間であり、その他の条件は実施例
1と同様にして行った。
【0108】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、メカニカルアロイング時間が10時間までは
ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなかった。しか
し14時間後以降になると、ほとんどの粉末が容器の壁
に付着し、取れなくなっていた。
【0109】メカニカルアロイング後に得られた合金粉
末のエックス線回折法による(CuKα線)生成相の同
定の結果、アモルファス相が得られたことを示すハロー
が存在していたことから、炭化けい素のアモルファス相
が生成していることが確認された。
【0110】実施例11 市販のけい素粉末(純度99.9%、100メッシュ)
3.80g、ゲルマニウム粉末(純度99.99%、約
10ミクロン)4.20g、フッ化リチウム(特級、無
水)0.40gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング
装置(日新技研製)によりアルゴンガス置換中にてメカ
ニカルアロイングを行った。Si/Geモル比=7/
3、容器とボールの材質はステンレス鋼、メカニカルア
ロイング時間は40時間であり、その他の条件は実施例
1と同様にして行った。但し、メカニカルアロイングを
20時間行った後、得られた粉末にさらにフッ化リチウ
ム(特級、無水)0.24gを混合して、さらにメカニ
カルアロイングを20時間行った。
【0111】メカニカルアロイングの途中で、容器を2
時間毎にアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封し
たところ、メカニカルアロイング時間が34時間までは
ほとんどの粉末は容器の壁に付着していなかった。しか
し38時間後以降になると、ほとんどの粉末が容器の壁
に付着し、取れなくなっていた。
【0112】メカニカルアロイング後に得られた合金粉
末のエックス線回折法による(CuKα線)分析を行っ
た結果、Geの回折線は検出されず、Siの(111)
面、(220)面、及び(311)面の回折線が検出さ
れたが、これらの回折角は、それぞれ0.39度、0.
60度、0.72度低角度側にずれていたことから、S
i−Ge固溶体、即ちけい素とゲルマニウムの合金が生
成していることが確認された。
【0113】比較例1 市販の鉄粉末(純度99%、平均粒径5μm)2.70
g、けい素粉末(純度99.9%、平均粒径10μm)
2.93gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置
(日新技研製)によりアルゴンガス置換中にてメカニカ
ルアロイングを行った。条件は実施例1と同様にして行
った。
【0114】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。
【0115】比較例2 市販のタングステン粉末(純度99.9%、100メッ
シュ)6.06g、けい素粉末(純度99.9%、10
0メッシュ)1.94gを乳鉢で混合し、メカニカルア
ロイング装置(日新技研製)によりアルゴンガス置換中
にてメカニカルアロイングを行った。条件は実施例5と
同様にして行った。
【0116】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。
【0117】比較例3 市販の窒化ランタン粉末(LaN、100メッシュ)
8.00gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング装置
(日新技研製)により窒素ガス置換中にてメカニカルア
ロイングを行った。条件は実施例6と同様にして行っ
た。
【0118】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器を窒素雰囲気のグローブボックス中で開封したとこ
ろ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなくなっ
ていた。
【0119】比較例4 市販の鉄−サマリウム合金粉末(純度99.9%、10
0メッシュ)8.00gを乳鉢で混合し、メカニカルア
ロイング装置(日新技研製)によりアンモニアガス置換
中にてメカニカルアロイングを行った。条件は実施例8
と同様にして行った。
【0120】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。
【0121】比較例5 市販のアルミニウム粉末(純度99.9%、50メッシ
ュ)4.57g、炭素粉末(純度99.9%、5ミクロ
ン)3.43gを乳鉢で混合し、メカニカルアロイング
装置(日新技研製)によりアルゴンガス置換中にてメカ
ニカルアロイングを行った。条件は実施例9と同様にし
て行った。
【0122】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。
【0123】比較例6 市販の炭化けい素粉末(純度99.9%、50メッシ
ュ)8.00gをメカニカルアロイング装置(日新技研
製)によりアルゴンガス置換中にてメカニカルアロイン
グを行った。条件は実施例10と同様にして行った。
【0124】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。
【0125】比較例7 市販のけい素粉末(純度99.9%、100メッシュ)
3.80g、ゲルマニウム粉末(純度99.99%、約
10ミクロン)4.20gを乳鉢で混合し、メカニカル
アロイング装置(日新技研製)によりアルゴンガス置換
中にてメカニカルアロイングを行った。条件は実施例1
1と同様にして行った。
【0126】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。
【0127】比較例8 市販の鉄粉末(純度99%、平均粒径5μm)2.70
g、けい素粉末(純度99.9%、平均粒径10μm)
2.93g、及び二酸化チタン(ルチル型、純度99.
9%、1〜2μm)0.28gを乳鉢で混合し、メカニ
カルアロイング装置(日新技研製)によりアルゴンガス
置換中にてメカニカルアロイングを行った。条件は実施
例1と同様にして行った。
【0128】メカニカルアロイングを2時間行った後、
容器をアルゴン雰囲気のグローブボックス中で開封した
ところ、ほとんどの粉末が容器の壁に付着し、取れなく
なっていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メカニカルアロイングによって単体及び
    /または中間合金から合金粉末を製造する際に、無機塩
    を存在させることを特徴とする合金粉末の製造方法。
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