JPH096602A - 統合erモデルによる情報蓄積方法及びソフトウェア開発工程管理システム - Google Patents

統合erモデルによる情報蓄積方法及びソフトウェア開発工程管理システム

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JPH096602A
JPH096602A JP14781395A JP14781395A JPH096602A JP H096602 A JPH096602 A JP H096602A JP 14781395 A JP14781395 A JP 14781395A JP 14781395 A JP14781395 A JP 14781395A JP H096602 A JPH096602 A JP H096602A
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Application number
JP14781395A
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Inventor
Tadamitsu Ryu
忠光 龍
Tetsuo Toshima
哲夫 戸島
Hiroyuki Izumi
寛幸 泉
Masahiko Murakawa
雅彦 村川
Katsuichi Nakamura
勝一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、実世界の時間不変な関係と時
間変化する関係とを統合的に表現して時間的順序関係や
同期関係の記述を可能とする統合ERモデルを用いて、
システム開発工程管理のための情報格納方法及びシステ
ムを提供することである。 【構成】実体関連モデルを拡張して実体や関連の部分集
合を新たな実体や関連として扱う拡張実体関連モデルを
利用した、システム開発のためのデータベースに対する
情報格納方式は、実体及び関連を含んだ情報を外部より
入力し、実体及び関連の変化を明示することにより動的
モデルを形成し、動的モデル間の順序関係を明示するこ
とにより因果関係モデルを形成し、動的モデル及び因果
関係モデルを拡張実体関連モデルに含めた統合実体関連
モデルをデータベースに格納する各段階を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報蓄積方法に関し、
詳しくはER(実体関連:Entity relationship )モデ
ルによる情報蓄積方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ERモデルは、データベースのスキーマ
を設計するための技法であり、データベース構築の際に
実世界を表現するデータ構造を決定するために用いられ
る。ERモデルに於て、実体は実世界に存在するオブジ
ェクトであり物理的物体や概念的存在である。各実体は
属性によって記述され、また実体間の関係が関連によっ
て記述される。
【0003】図17は、従来のERモデルの一例を示
す。ERモデルに於て、実体は四角、属性は丸、関連は
菱形で表される。例えば、一方の実体は学校の授業であ
り、他方の実体は生徒である。授業は、授業名及び授業
ID等の属性によって記述され、生徒は、生徒名、生徒
ID、及び住所等の属性によって記述される。どの生徒
がどの授業を履修しているかという2つの実体間の関係
が、関連によって記述され、それは具体的には各授業と
それを履修する生徒とを示した表である。
【0004】このように、実世界をERモデルとして表
現することで、データ構造を決定してデータベースを構
築することができる。図18は、従来の拡張ERモデル
の一例を示す。拡張ERモデルはERモデルを拡張した
ものであり、実体と関連の部分集合を新たな実体及び関
連として扱うことを許したものである。図18に於て、
実体及び関連を集めた部分集合が形成され、その部分集
合は新たな実体として大きな四角の枠で示されている。
これらの部分集合である実体間の関係は、複合的な関連
により記述される。このように実体と関連の部分集合を
新たな実体及び関連として扱うことで、拡張ERモデル
は、ERモデルに比較してより高度な実世界の記述能力
を有している。
【0005】上述のようなERモデルや拡張ERモデル
を用いて、ソフトウェアプロダクトの開発工程を管理す
ることを考えてみる。例えば、従来のソフトウェアプロ
ダクト開発工程に於ては、設計メモから始まり、希望仕
様書、要件仕様書へと段階的に詳細化された仕様書が作
成され、最終的に、プログラム仕様書、ファイル仕様
書、MMI(Man Machine Interface )仕様書からなる
インプリメント仕様書とシナリオ仕様書とが作成され
る。そしてインプリメント仕様書に従って、プログラム
本体、ファイル本体、MMIなどからなるソフトウェア
プロダクトが生成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなソフトウェ
アプロダクト開発工程に於ては、各記述は異なった書式
で異なった表現で格納され、各仕様書及びソフトウェア
プロダクト間の関係が明確に記述されて保管されること
がなかった。
【0007】従って、設計メモを変更しても、希望仕様
書のそれに対応する部分を捜し出し、修正するのにかな
りの手間を要する。逆に、記号仕様書を変更しても、設
計メモの対応する部分を捜し出し変更するのは容易では
ない。また、希望仕様書を変更しても、要件仕様書のそ
れに対応する部分を捜し出し、修正するのにかなりの手
間を要する。逆に、要件仕様書を変更しても、希望仕様
書の対応する部分を捜し出し、変更するのは容易ではな
い。
【0008】更に、要件仕様書を変更しても、シナリオ
仕様書やインプリメント仕様書内のそれに対応する部分
を捜し出し、修正するのにかなりの手間を要する。逆
に、シナリオ仕様書やインプリメント仕様書を変更して
も、要件仕様書の対応する部分を捜し出し変更するのは
容易ではない。
【0009】また更に、シナリオ仕様書やインプリメン
ト使用をを変更しても、それに対応するプログラム、フ
ァイル(データ構造宣言)、及びMMIの対応する部分
を捜し出し変更するのは容易ではない。逆にプログラ
ム、ファイル(データ構造宣言)、及びMMIを変更し
ても、シナリオ仕様書やインプリメント仕様書内の対応
する部分を捜し出し、修正するのは容易ではない。
【0010】同様に、希望仕様書と要件仕様書とを同時
に作成した際、それらの間の関係が明確に記述されてい
ないため、それらの間での矛盾の相互チェックができな
い。また、要件仕様書とシナリオ仕様書やインプリメン
ト仕様書とを作成した際、それらの間の関係が明確に記
述されていないため、それらの間での矛盾の相互チェッ
クができない。
【0011】更に、シナリオ仕様書やインプリメント仕
様書とプログラム、ファイル(データ構造宣言)及びM
MIとを作成しても、それらの間の関係が明確に記述さ
れていないため、それらの間での矛盾の相互チェックが
できない。ソフトウェアプロダクト開発工程に於ける以
上の問題点を解決するために、ERモデルや、拡張ER
モデルを用いて、各仕様書及びソフトウェアプロダクト
間の関係を明確に記述し、保管・管理することが考えら
れる。
【0012】しかしながら、従来のERモデル及び拡張
ERモデルには、時間的に変わらない静的な関係しか記
述できないという問題点がある。つまり、従来のERモ
デル及び拡張ERモデルは、状態遷移、事象系列、因果
関係の記述は殆どできず、時間的な順序関係や複数のプ
ロセス間の同期関係を表現することは困難である。
【0013】また、ソフトウェアプロダクト開発工程の
管理への応用に於ては、各仕様書の言葉の言い回しから
関係を記述する演算子を構成する必要があるが、従来の
ERモデル及び拡張ERモデルに於ては、これは不可能
である。従って、本発明の目的は、実世界の時間不変な
関係と時間変化する関係とを統合的に表現することによ
って、時間的順序関係、複数プロセス間の同期関係、状
態遷移、事象系列、及び因果関係の記述を可能とする統
合ERモデルを提供することである。
【0014】本発明の更なる目的は、各仕様書内で関連
を表現するために用いられる表現、即ち言い回しを、統
合ERモデル内で関連を記述する演算子に変換すること
が可能な統合ERモデルを提供することである。本発明
の更なる目的は、ソフトウェアプロダクト開発工程に於
いて、統合ERモデルを用いることによって、各仕様書
及びソフトウェアプロダクト間の関係を明確に記述して
保管・管理する方法及び装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、請求項1記載の発明に於ては、実体関連モデルを拡
張して実体や関連の部分集合を新たな実体や関連として
扱う拡張実体関連モデルを利用した、システム開発のた
めのデータベースに対する情報格納方法は、該実体及び
該関連を含んだ情報を外部より入力し、該実体及び該関
連の変化を明示することにより動的モデルを形成し、該
動的モデル間の順序関係を明示することにより因果関係
モデルを形成し、該動的モデル及び因果関係モデルを該
拡張実体関連モデルに含めた統合実体関連モデルを該デ
ータベースに格納する各段階を含む。
【0016】更に、請求項2記載の発明に於ては、請求
項1記載の発明に於て、前記動的モデルを形成する段階
は、状態の変化をもたらす事象を前記実体として扱い、
該事象を順次的に並べることにより該事象間の関連を規
定し事象系列を形成する段階を含み、また前記因果関係
モデルを形成する段階は、異なった該動的モデルに属す
る該事象間の順序関係を規定する段階を含む。
【0017】更に、請求項3記載の発明に於ては、請求
項2記載の発明に於て、前記動的モデルを形成する段階
は、前記事象に先行する状態、及び該事象に後続する状
態を前記実体として扱い、該状態の該事象に対する関係
を明記することにより該状態と該事象との関連を規定す
る段階を含む。
【0018】更に、請求項4記載の発明に於ては、請求
項3記載の発明に於て、前記事象系列は外部から供給さ
れ、該事象系列に対して関連付けられた前記状態は、該
事象系列に基づいて前記実体関連モデル内に生成され
る。更に、請求項5記載の発明に於ては、請求項1記載
の発明に於て、前記動的モデルを形成する段階は、事象
により変化する状態を前記実体として扱い、該状態を順
次的に並べることにより該状態間の関連を規定し状態系
列を形成する段階を含み、また前記因果関係モデルを形
成する段階は、異なった該動的モデルに属する該状態間
の順序関係を規定する段階を含む。
【0019】更に、請求項6記載の発明に於ては、請求
項5記載の発明に於て、前記動的モデルを形成する段階
は、前記状態に先行する事象、及び該状態に後続する事
象を前記実体として扱い、該事象の該状態に対する関係
を明記することにより該事象と該状態との関連を規定す
る段階を含む。
【0020】更に、請求項7記載の発明に於ては、請求
項6記載の発明に於て、前記状態系列は外部から供給さ
れ、該状態系列に対して関連付けられた前記事象は、該
状態系列に基づいて前記統合実体関連モデル内に生成さ
れる。更に、請求項8記載の発明に於ては、請求項1記
載の発明に於て、前記動的モデルを形成する段階は、状
態の変化をもたらす事象を前記実体として扱い、該事象
を順次的に並べることにより該事象間の関連を規定し事
象系列を形成する段階と、該事象により変化する該状態
を該実体として扱い、該状態を順次的に並べることによ
り該状態間の関連を規定し状態系列を形成する段階とを
含み、前記因果関係モデルを形成する段階は、異なった
該動的モデルに属する該事象間の順序関係及び該状態間
の順序関係を規定する段階を含む。
【0021】更に、請求項9記載の発明に於ては、請求
項8記載の発明に於て、前記動的モデルを形成する段階
は、前記事象と前記状態との間の関係を明記することに
より該事象と該状態との関連を規定する段階を含む。更
に、請求項10記載の発明に於ては、請求項9記載の発
明に於て、前記事象系列及び前記状態系列の一方の系列
は外部から供給され、該一方の系列と関連付けられた他
方の系列は、該一方の系列に基づいて前記統合実体関連
モデル内に生成される。
【0022】更に、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の発明に於て、ユーザにより記述された前記事象
系列を入力し、該事象系列に含まれる情報に基づき類似
事象系列及び該類似事象系列に対応する類似状態系列を
前記データベースから検索し、該事象系列と該類似事象
系列と、及びユーザが望む前記状態系列と該類似状態系
列とを比較し、該比較に基づき該類似事象系列と該類似
状態系列とを修正することによってユーザの要求を満足
する修正事象系列と修正状態系列を生成し、該修正事象
系列と該修正状態系列とを該データベースに格納して統
合ERモデルとして使用する各段階を含む。
【0023】更に、請求項12記載の発明は、請求項1
0記載の発明に於て、ユーザにより記述された前記状態
系列を入力し、該状態系列に含まれる情報に基づき類似
状態系列及び該類似状態系列に対応する類似事象系列を
前記データベースから検索し、該状態系列と該類似状態
系列と、及びユーザが望む前記事象系列と該類似事象系
列とを比較し、該比較に基づき該類似状態系列と該類似
事象系列とを修正することによってユーザの要求を満足
する修正状態系列と修正事象系列を生成し、該修正状態
系列と該修正事象系列とを該データベースに格納して統
合ERモデルとして使用する各段階を含む。
【0024】更に、請求項13記載の発明に於ては、請
求項2乃至4のいずれか一項記載の発明に於て、前記事
象系列はプログラムの手続き系列であり、前記状態は該
プログラムの入出力状態である。更に、請求項14記載
の発明に於ては 請求項5乃至7のいずれか一項記載の
発明に於て、前記状態系列はプログラムの入出力データ
状態系列であり、前記事象は該プログラムの手続きであ
る。
【0025】更に、請求項15記載の発明に於ては、請
求項8乃至12のいずれか一項記載の発明に於て、前記
事象系列はプログラムの手続き系列であり、前記状態系
列は該プログラムの入出力データ状態系列である。更
に、請求項16記載の発明に於ては、請求項1乃至15
のいずれか一項記載の発明に於て、前記統合実体関連モ
デルはデータフロー図を拡張した拡張データフロー図と
して表現される。
【0026】更に、請求項17記載の発明に於ては、請
求項9記載の発明に於て、該情報を外部より入力する段
階は、該システム開発を複数の段階的な開発工程に分割
し、各々の該開発工程に対応して段階的に詳細化された
仕様書を作成し、該仕様書を入力する各段階を含み、前
記実体及び前記関連は該仕様書から抽出される。
【0027】更に、請求項18記載の発明に於ては、請
求項17記載の発明に於て、前記仕様書を分析すること
により前記実体及び前記関連を抽出する段階を更に含
む。更に、請求項19記載の発明に於ては、請求項18
記載の発明に於て、前記関連は演算子で表現され、該演
算子は、該演算子の適用される場面を定義するシーン、
該演算子が関連付ける前記実体の種類を定義するタイ
プ、及び該演算子の役割を定義する属性を含む。 更
に、請求項20記載の発明に於ては、請求項19記載の
発明に於て、前記実体及び前記関連を抽出する段階は、
前記仕様書に現れる言い回しを、前記演算子の各々に対
して異なった言い回しが蓄積された言い回しデータテー
ブルから検索し、検索された言い回しに対応する演算子
で、該仕様書中の該言い回しに対応する該実体を関連付
ける各段階を含む。
【0028】更に、請求項21記載の発明に於ては、請
求項20記載の発明に於て、前記統合実体関連モデル内
の前記演算子に対して、対応する言い回しを前記言い回
しデータテーブルから検索し、該演算子に対応する前記
実体を該対応する言い回しを用いて表現する各段階を更
に含む。
【0029】更に、請求項22記載の発明に於ては、実
体関連モデルを拡張して実体や関連の部分集合を新たな
実体や関連として扱う拡張実体関連モデルを利用したソ
フトウェア開発のためのソフトウェア開発工程管理シス
テムは、仕様書を入力する入力装置と、仕様書内に記録
された情報の解析に基づき、該情報から実体と関連とを
抽出して該実体間を該関連で関係付けた静的モデル、動
的モデル、及び因果関係モデルを生成する解析部と、該
解析に必要なデータを格納する構文クラス格納部と、該
静的モデル、該動的モデル、及び該因果関係モデルを格
納する格納部を含む。ここで該静的モデルは該実体間の
静的な関係の表現、該動的モデルは該実体間の順序関係
の表現、該因果関係モデルは該順序関係間の順序関係の
表現である。
【0030】更に、請求項23記載の発明に於ては、請
求項22記載の発明に於て、前記解析部は、静的な関連
を表す前記関連で前記実体を関係付けることにより前記
静的モデルを生成し、事象や状態を表す該実体を順序的
に並べることにより前記動的モデル生成し、異なった該
動的モデルに属する該実体間の順序関係を規定すること
により該因果関係モデルを生成する手段を含む。
【0031】更に、請求項24記載の発明に於ては、請
求項23記載の発明に於て、前記解析部は、事象を前記
実体とした事象系列及び状態を該実体とした状態系列の
うちの一方の系列の前記動的モデルから、他方の系列の
該動的モデルを生成する手段を含む。
【0032】更に、請求項25記載の発明に於ては、請
求項22乃至24のいずれか一項記載の発明に於て、前
記関連は演算子で表現され、該演算子は、該演算子の適
用される場面を定義するシーン、該演算子が関連付ける
前記実体の種類を定義するタイプ、及び該演算子の役割
を定義する属性を含む。
【0033】更に、請求項26記載の発明に於ては、請
求項25記載の発明に於て、前記構文クラス格納部は、
前記演算子の各々に対して異なった言い回しが蓄積され
た言い回しデータテーブルを含む。更に、請求項27記
載の発明に於ては、請求項26記載の発明に於て、前記
解析部は、前記仕様書中に現れる言い回しを該言い回し
データテーブル内で検索し、検索された言い回しに対応
する演算子で該仕様書中の該言い回しに対応する前記実
体を関連付ける手段を含む。
【0034】更に、請求項28記載の発明に於ては、請
求項27記載の発明に於て、前記解析部は、前記格納部
に格納された前記演算子に対して対応する言い回しを前
記言い回しデータテーブルから検索し、該演算子に対応
する前記実体を該対応する言い回しを用いて表現する手
段を更に含む。
【0035】更に、請求項29記載の発明に於ては、請
求項22乃至28のいずれか一項記載の発明に於て、前
記入力部は、該ソフトウェア開発の段階的な複数の工程
に対応して段階的に詳細化された複数の仕様書の各々を
入力する。
【0036】
【作用】請求項1記載の発明に於ては、拡張実体関連モ
デルに於て、該実体及び該関連の変化を明示することに
より動的モデルを形成し、更に該動的モデル間の順序関
係を明示することにより因果関係モデルを形成すること
によって、統合実体関連モデルが生成される。従って、
この統合実体関連モデルに於ては、実体間の順序関係や
因果関係が記述されることになる。
【0037】更に、請求項2記載の発明に於ては、請求
項1記載の前記動的モデルは、状態の変化をもたらす事
象を前記実体として扱い、該事象を順次的に並べて該事
象間の関連を規定し事象系列を形成することにより得ら
れる。また前記因果関係モデルは、異なった該動的モデ
ルに属する該事象間の順序関係を規定することによって
得られる。従って、事象間の順序関係が明確に示され、
また各事象系列間の同期関係が明確に示される。
【0038】更に、請求項3記載の発明に於ては、請求
項2記載の動的モデルは、前記事象に先行する状態及び
該事象に後続する状態を前記実体として扱い、該状態の
該事象に対する関係を明記し該状態と該事象との関連を
規定することで得られる。従って、事象だけではなく、
状態も実体として明確に記述されることができる。
【0039】更に、請求項4記載の発明に於ては、請求
項3記載の事象系列は外部から供給され、該事象系列に
対して関連付けられた前記状態は、該事象系列に基づい
て前記実体関連モデル内に生成される。従って、事象系
列を提供することで、それに対応する状態系列を得るこ
とができる。
【0040】更に、請求項5記載の発明に於ては、請求
項1記載の前記動的モデルは、事象により変化する状態
を前記実体として扱い、該状態を順次的に並べることに
より該状態間の関連を規定し状態系列を形成することで
得られる。また前記因果関係モデルは、異なった該動的
モデルに属する該状態間の順序関係を規定することで得
られる。従って、状態間の順序関係が明確に示され、ま
た各状態系列間の同期関係が明確に示される。
【0041】更に、請求項6記載の発明に於ては、請求
項5記載の前記動的モデルは、前記状態に先行する事
象、及び該状態に後続する事象を前記実体として扱い、
該事象の該状態に対する関係を明記することにより該事
象と該状態との関連を規定することで得られる。従っ
て、状態だけではなく、事象も実体として明確に記述さ
れることができる。
【0042】更に、請求項7記載の発明に於ては、請求
項6記載の前記状態系列は外部から供給され、該状態系
列に対して関連付けられた前記事象は、該状態系列に基
づいて前記統合実体関連モデル内に生成される。従っ
て、状態系列を提供することで、それに対応する事象系
列を得ることができる。
【0043】更に、請求項8記載の発明に於ては、請求
項1記載の前記動的モデルは、状態の変化をもたらす事
象を前記実体として扱い、該事象を順次的に並べ該事象
間の関連を規定して事象系列を形成すること、及び該事
象により変化する該状態を該実体として扱い、該状態を
順次的に並べ該状態間の関連を規定して状態系列を形成
することで得られる。また前記因果関係モデルは、異な
った該動的モデルに属する該事象間の順序関係及び該状
態間の順序関係を規定することで得られる。従って、事
象間の順序関係、及び状態間の順序関係が明確に示さ
れ、更に事象系列間の同期関係、及び状態系列間の同期
関係が明確に示される。 更に、請求項9記載の発明に
於ては、請求項8記載の前記動的モデルは、前記事象と
前記状態との間の関係を明記することにより該事象と該
状態との関連を規定することで得られる。従って、事象
と状態との間の原因、結果などの関係が明確に示され
る。
【0044】更に、請求項10記載の発明に於ては、請
求項9記載の前記事象系列及び前記状態系列の一方の系
列は外部から供給され、該一方の系列と関連付けられた
他方の系列は、該一方の系列に基づいて前記統合実体関
連モデル内に生成される。従って、事象系列及び状態系
列の一方の系列を提供することで、それに対応する他方
の系列を得ることができる。
【0045】更に、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の発明に於て、ユーザが前記事象系列を入力し、
類似事象系列及び該類似事象系列に対応する類似状態系
列を前記データベースから検索する。そしてユーザは、
該類似事象系列と該類似状態系列とを吟味・修正するこ
とによって、望ましい修正事象系列と修正状態系列を得
ることができる。
【0046】更に、請求項12記載の発明は、請求項1
0記載の発明に於て、ユーザが前記状態系列を入力し、
類似状態系列及び該類似状態系列に対応する類似事象系
列を前記データベースから検索する。そしてユーザは、
該類似状態系列と該類似事象系列とを吟味・修正するこ
とによって、望ましい修正状態系列と修正事象系列を得
ることができる。
【0047】更に、請求項13記載の発明に於ては、請
求項2乃至4のいずれか一項記載の前記事象系列はプロ
グラムの手続き系列であり、前記状態は該プログラムの
入出力状態であるから、プログラムを統合実体関連モデ
ルとして格納することができる。
【0048】更に、請求項14記載の発明に於ては 請
求項5乃至7のいずれか一項記載の前記状態系列はプロ
グラムの入出力データ状態系列であり、前記事象は該プ
ログラムの手続きであるから、プログラムを統合実体関
連モデルとして格納することができる。
【0049】更に、請求項15記載の発明に於ては、請
求項8乃至12のいずれか一項記載の前記事象系列はプ
ログラムの手続き系列であり、前記状態系列は該プログ
ラムの入出力データ状態系列であるから、プログラムを
統合実体関連モデルとして格納することができる。
【0050】更に、請求項16記載の発明に於ては、請
求項1乃至15のいずれか一項記載の前記統合実体関連
モデルはデータフロー図を拡張した拡張データフロー図
として表現されることができる。更に、請求項17記載
の発明に於ては、請求項9記載の該情報を外部より入力
する際、該システム開発を複数の段階的な開発工程に分
割して各々の開発工程に対応した仕様書を作成し、それ
らの仕様書を入力する。従って、各開発工程に対応した
仕様書の情報が、統合実体関連モデルとして互いに関連
付けられた形で格納されることができる。
【0051】更に、請求項18記載の発明に於ては、請
求項17記載の発明に於て、前記仕様書を分析すること
により前記実体及び前記関連が抽出される。従って、入
力した仕様書から実体及び関連が自動的に生成される。
更に、請求項19記載の発明に於ては、請求項18記載
の前記関連は演算子で表現され、該演算子は、該演算子
の適用される場面を定義するシーン、該演算子が関連付
ける前記実体の種類を定義するタイプ、及び該演算子の
役割を定義する属性を含む。従って、実体間の関連は、
その実体及び関連が存在する場面に依存した役割を有す
ることができる。
【0052】更に、請求項20記載の発明に於ては、請
求項19記載の前記実体及び前記関連を抽出する際、前
記演算子の各々に対して異なった言い回しが蓄積された
言い回しデータテーブルを用いて関連を演算子に変換す
る。従って、様々な異なった言い回しに対して、関連か
ら演算子へ変換することが可能となる。
【0053】更に、請求項21記載の発明に於ては、請
求項20記載の前記統合実体関連モデル内の前記演算子
に対して、対応する言い回しを前記言い回しデータテー
ブルから検索し、該演算子に対応する前記実体を該対応
する言い回しを用いて表現する。従って、統合実体関連
モデルから各仕様書を再生することができる。
【0054】更に、請求項22記載の発明に於ては、拡
張実体関連モデルを利用したソフトウェア開発工程管理
システムは、入力仕様書内に記録された情報の解析に基
づき、該情報から実体と関連とを抽出して該実体間を該
関連で関係付けた静的モデル、動的モデル、及び因果関
係モデルを生成する解析部と、それらのモデルを格納す
る格納部を含む。従って、仕様書の内容を、実体間の静
的関係、順序関係、及び因果関係を明示して格納するこ
とができる。
【0055】更に、請求項23記載の発明に於ては、請
求項22記載の解析部は、事象や状態を表す該実体を順
序的に並べることにより前記動的モデル生成し、また異
なった該動的モデルに属する該実体間の順序関係を規定
することにより該因果関係モデルを生成する。従って、
事象や状態間の順序関係を表現できるだけでなく、複数
の順序関係間の因果関係を明確に示して格納することが
できる。
【0056】更に、請求項24記載の発明に於ては、請
求項23記載の解析部は、事象系列及び状態系列のうち
の一方の系列の前記動的モデルから、他方の系列の該動
的モデルを生成する。従って、事象系列及び状態系列の
一方の系列を提供することで、それに対応する他方の系
列を得ることができる。
【0057】更に、請求項25記載の発明に於ては、請
求項22乃至24のいずれか一項記載の関連は演算子で
表現され、該演算子は、該演算子の適用される場面を定
義するシーン、該演算子が関連付ける前記実体の種類を
定義するタイプ、及び該演算子の役割を定義する属性を
含む。従って、実体間の関連は、その実体及び関連が存
在する場面に依存した役割を有することができる。
【0058】更に、請求項26記載の発明に於ては、請
求項25記載の構文クラス格納部は、前記演算子の各々
に対して異なった言い回しが蓄積された言い回しデータ
テーブルを含む。従って、解析部が入力仕様書を解析す
る際に、仕様書中の様々な異なった言い回しに対応する
ことができる。
【0059】更に、請求項27記載の発明に於ては、請
求項26記載の解析部は、前記仕様書中に現れる様々な
言い回しに対して、前記言い回しデータテーブルを検索
することにより対応する演算子を決定し該仕様書中の前
記実体を関連付ける。従って、解析部が入力仕様書を解
析する際に、仕様書中の様々な異なった言い回しに対し
て適切な演算子を割り当てることができる。
【0060】更に、請求項28記載の発明に於ては、請
求項27記載の解析部は、前記格納部に格納された前記
演算子に対して対応する言い回しを前記言い回しデータ
テーブルから検索し、該演算子に対応する前記実体を該
対応する言い回しを用いて表現する。従って、格納部に
格納されたモデルから、仕様書を再生することができ
る。
【0061】更に、請求項29記載の発明に於ては、請
求項22乃至28のいずれか一項記載の入力部は、該ソ
フトウェア開発の段階的な複数の工程に対応して段階的
に詳細化された複数の仕様書の各々を入力する。従っ
て、各仕様書の内容を、仕様書間で明確に関連付けて格
納することが可能となる。
【0062】
【実施例】以下に、本発明の原理と実施例を添付の図面
を用いて説明する。図1は、本発明の統合ERモデルの
第1の原理を示す。図1に於て、各々の長方形ボックス
は各事象を表し、菱形のボックスは各事象間の関係を表
す。各事象にはそれぞれ番号が付けられており、他の事
象とは区別される。ここで、事象とは、実世界に状態変
化をもたらすもの、即ち何等かの出来事と考えれば良
い。例えば、ファイル操作関連のプログラムを例にとれ
ば、各事象はプログラム中に記述されたファイルに対す
る各手続きであり、ファイルの変化が状態変化に対応す
る。
【0063】図1に於て、菱形ボックス内には、その菱
形ボックスがどのような関係を示すかが示される。
「次」と記された菱形ボックスは、各事象間が生起する
時間的順序を示したものである。即ち、事象1が生起し
た後、事象2が生起し、その後、事象3が生起すること
を図1は示している。このような事象1、事象2、事象
3と継時的に生起する事象の事象系列を、以後、動的モ
デルと呼ぶ。
【0064】図1に於て、「同期」と記された菱形ボッ
クスは、複数の動的モデル(事象系列)間に於て、ある
動的モデル内の事象が、他の動的モデル内の事象とどの
ような時間的順序関係で生起するのかを示すものであ
る。即ち、図1に示された同期関係は、事象5が事象2
と同期して生起することを示しており、これにより2つ
の事象系列、「事象1 −事象2−事象3」と「事象4−
事象5−事象6」とが互いに独立なものではなく、ある
時間的関係で結ばれることになる。
【0065】図2は、本発明の統合ERモデルの第2の
原理を示す。図2に於て、長方形ボックスは、事象と状
態との2つの異なった概念を表すために用いられる。上
述のように、状態とは、事象が生起することにより変化
するものである。また、状態とは、事象を発生する原
因、及び事象が発生した結果を示すものでもある。図2
に於て、各状態には番号が付けられており、他の状態と
は区別される。
【0066】ある事象とある状態とを結合する「前状
態」と記された菱形ボックスは、その状態が、その事象
が生起する前の状態であることを示す。また、ある事象
とある状態とを結合する「後状態」と記された菱形ボッ
クスは、その状態が、その事象が生起した後の状態であ
ることを示す。即ち、「前状態」というリンクは、原因
となる状態と、その状態から生起した事象との関係を示
し、「後状態」というリンクは、ある事象と、その事象
の結果である状態との関係を示す。
【0067】図3は、本発明の統合ERモデルの第3の
原理を示すものである。図3に於ける統合ERモデルに
於ては、図2の統合ERモデルの事象と状態との各々の
役割が交換されている。即ち、図3に於ては、状態が、
時間的順序を示す「次」関係によって連結されて状態系
列を構成し、更に、2つの状態系列が、状態系列間の時
間的順序を示す「同期」関係によって結合されている。
また、ある状態の原因となる事象は、その状態と「原因
事象」の関係で結合されており、ある状態から発生した
事象は、その状態と「発生事象」の関係で結合されてい
る。
【0068】以上のような統合ERモデルに於ては、時
間的な順序関係や複数の動的モデル間の同期関係を表現
することが可能となる。また、統合ERモデルに於ける
事象系列と状態系列とは相補的な関係にあるので、事象
系列が与えられたとき、状態系列をその事象系列から導
出したり、或いは、状態系列が与えられたときに、事象
系列をその状態系列から導出することが可能となる。
【0069】以下に、本発明の実施例を説明する。図4
は、本発明の実施例である統合ERモデルによる情報格
納方法を用いたソフトウェア開発工程管理システム10
を示す。図4のソフトウェア開発工程管理システム10
は、ディスプレイ11、キーボード等の入力装置12、
解析部13、構文クラス格納部14、格納データ入出力
部15、仕様格納部16、及び実装コード格納部17を
含む。
【0070】このソフトウェア開発工程管理システム1
0に於て、ユーザは、プログラムを手続き系列として記
述し、そのプログラムを入力装置12に入力し、そのプ
ログラムに対応するERモデルを仕様格納部16内に格
納することができる。また更に、ユーザは、仕様書を記
述し、その仕様書を入力装置12に入力し、その仕様書
に対応するERモデルを仕様格納部16内に格納するこ
とができる。
【0071】解析部13は、ユーザが入力装置12を介
して入力した文章を構文解析し、その結果を格納データ
入出力部15に供給する。解析部13はまた、解析処理
に基づき生成したユーザ向けのアドバイス、即ちユーザ
からの情報要求に対する回答や仕様書作成の際にユーザ
に必要な情報を生成し、それらをディスプレイ11に表
示する。
【0072】構文クラス格納部14は、解析部13が各
仕様書を解析する際に、最初生成されて以後追加・変更
されていく言い回しデータテーブル群を格納する。この
言い回しデータテーブルとは、ユーザが入力した文章の
言い回し、即ち言葉遣いに関するデータベースであり、
ユーザが仕様書中で使用する様々な言い回しに対応する
ために用いられる。
【0073】格納データ入出力部15は、解析部14が
解析したデータを仕様格納部16に格納できる形式に変
換して、統合ERモデルとして仕様格納部16に格納す
るとともに、仕様格納部16及び実装コード格納部17
に対するデータ格納の入出力を管理する。
【0074】仕様格納部16は、各仕様書が解析されて
生成された統合ERモデルを格納するものであり、各仕
様書に記載の情報を、仕様書内及び各仕様書間で明確に
関連付けて記憶する。仕様格納部16に格納される情報
は、文章情報、仕様情報、及びシナリオ情報であり、こ
れらについては後述する。
【0075】実装コード格納部17は、インプリメント
仕様書に記述されるプログラム仕様、ファイル仕様、及
びMMI仕様に基づいて生成された実装コード(プログ
ラム)を格納する。このような構成に於て統合ERモデ
ルを用いることによって、ソフトウェア開発工程管理シ
ステム10は、システム開発の各段階を組織的に管理
し、また更に、各仕様書間の関係を明確に関連付けて仕
様格納部16内に各仕様書の情報を格納することができ
る。また、ソフトウェア開発工程管理システム10は、
この仕様格納部16内の蓄積されたデータベースを活用
することによって、ソフトウェア開発工程を効率的に保
守・管理することができる。
【0076】ソフトウェア開発工程管理システム10に
於ては、上述のように、ユーザはプログラムを手続き系
列として記述し、そのプログラムを入力装置12に入力
し、そのプログラムに対応する統合ERモデルを仕様格
納部16内に格納することができる。以下に、手続き系
列として記述されたプログラムに基づいて統合ERモデ
ルを生成する処理を説明する。
【0077】図5は、手続き系列として記述されたプロ
グラムに基づいて統合ERモデルを生成する処理のフロ
ーチャートを示す。ステップS1に於て、ユーザは、事
象系列、即ち手続き系列として記述されたプログラムを
入力する。
【0078】この手続きの記述の一例が図6に示され
る。図6に於て事象(手続き)系列は、ファイルオープ
ン、データの更新(書き込み)、及びファイルクローズ
よりなる。ステップS2に於て、システムは、入力され
た事象系列から定まる特徴や、事象に含まれるキーワー
ドを基にして、入力された事象系列に類似の事象系列を
データベース内で探索する。そして、検索された類似の
事象系列及び対応する状態系列をデータベースから取り
出し、ユーザに提示する。
【0079】図6の例に於て、検索された類似の事象
(手続き)系列はファイルオープン、データ読み出し、
ファイルクローズである。その状態系列はファイルの状
態変化として、オープンされていないファイル状態か
ら、オープンされているファイル状態、データが読み出
されたファイル状態(変化なし)、及びクローズされた
ファイル状態へと変化する。
【0080】ステップS3に於て、ユーザは、表示され
た事象系列及び状態系列が望みのものであるかどうかを
判断する。望みのものである場合、処理はステップS6
に進む。望みのものでない場合、処理はステップS4に
進む。ステップS4に於て、ユーザは、システムが提供
された事象系列と状態系列とを修正し、ユーザが望む事
象系列と状態系列とに変更する。
【0081】図6の例に於て、ユーザが望むのは、デー
タ読み出し処理ではなくデータ書き込み処理であるか
ら、そのように事象系列を修正する。また例えば、ユー
ザが望むのは、文字型データと整数型データとの構造体
ではなく、文字型データと浮動小数点型データとの構造
体であるとする。この場合、ユーザは、提供された状態
系列を修正して、文字型データと浮動小数点型データと
の構造体へと変更する。
【0082】ステップS5に於て、ステップS4で修正
された事象系列と状態系列が、統合ERモデルとしてデ
ータベースに格納される。ステップS6に於て、ステッ
プS4で修正された事象系列と状態系列、或いはステッ
プS2で検索された事象系列と状態系列を、統合ERモ
デルとして使用する。以上のようにして、手続き系列で
記述されたプログラムに対応する統合ERモデルが構成
される。
【0083】上記の処理に於ては、予めデータベースに
類似の事象系列が存在することを仮定している。類似の
事象系列が存在しない場合には、例えば、類似検索のた
めの条件を緩和して再度類似の事象系列を探索するか、
或いはゼロからユーザが手続きの系列(事象系列)と、
状態の系列を、手作業で入力していくことになる。
【0084】また上記の処理に於ては、初めに手続き系
列を入力したが、変りに状態系列を入力することによっ
て、同様の処理により統合ERモデルを生成することが
できる。図7は、状態系列として記述されたプログラム
に基づいて統合ERモデルを生成する処理のフローチャ
ートを示す。
【0085】ステップS11に於て、ユーザは、プログ
ラムを状態系列として記述して、その状態系列をシステ
ムに入力する。ステップS12に於て、システムは、入
力された状態系列から定まる特徴や、状態に含まれるキ
ーワードを基にして、入力された状態系列に類似の状態
系列をデータベース内で探索する。そして、検索された
類似の状態系列及び対応する事象系列をデータベースか
ら取り出し、ユーザに提示する。
【0086】図7のステップS13以降は、図5のステ
ップS3以降の処理と同一であるので説明を省略する。
ソフトウェア開発工程管理システム10は、上述の処理
により、入力装置12に入力されたプログラムに対して
統合ERモデルを生成し、仕様格納部16内に格納する
ことができる。
【0087】更に、先に述べたように、ソフトウェア開
発工程管理システム10に於ては、ユーザは、仕様書を
記述し、その仕様書を入力装置12に入力し、その仕様
書に対応するERモデルを仕様格納部16内に格納する
ことができる。以下に、仕様書に基づいて統合ERモデ
ルを生成する処理について説明する。
【0088】図8は、各仕様書の書式について説明した
ものである。図8に示されるように、メモは原則的に自
由な書式、文体で箇条書されたものである。希望仕様書
は、メモを箇条書き表現に書き下したものである。要件
仕様書は、希望仕様書の各項目に対して、更に詳細な情
報を加えたものである。シナリオ仕様書は、要件仕様書
から、システム動作関係のみを抽出して、フローチャー
ト的にシステムの動作を定義したものである。インプリ
メント仕様書は、プログラム仕様書と、MMI仕様書
と、ファイル仕様書とからなる。プログラム仕様書は、
システムの全体動作を構成する個々のプロセスを記述し
たものであり、それらのプロセスはシステムの各プログ
ラムモジュールに対応する。MMI仕様書は、インター
フェースとなる画面の構成に関する定義を記述したもの
である。ファイル仕様書は、システムで使用する各ファ
イルを定義するデータ構造(属性、データ長)を記述し
たものである。
【0089】図9は、ソフトウェア開発工程に於て、各
仕様書が統合ERモデルとして格納される大まかな処理
の流れを概念的に示す。図9に於て、自由な書式で書か
れたメモ31は、システム開発に関連する人員によって
詳細化され、希望仕様書32が作成される。希望仕様書
32は、同様にシステム開発に関連する人員の手によ
り、要件仕様書33、シナリオ仕様書、更にインプリメ
ント仕様書(プログラム仕様書、MMI仕様書、ファイ
ル仕様書)へと詳細化されていく。
【0090】ここで各仕様書の簡単な具体例が図10に
示される。例えば希望仕様書は、図10に示されるよう
に「・・・は・・・である」などの形式で、システムの
希望要件を箇条書きにしたものである。また例えば、シ
ナリオ仕様書は、システムの動作をフローチャート的に
示したものである。
【0091】図9を再び参照して、ソフトウェア開発工
程に於て、段階的に詳細化することによって生成された
各仕様書は、解析されて、対応する統合ERモデルが生
成される。この解析処理は、図4のソフトウェア開発工
程管理システム10の解析部13によって実行される。
この解析処理に於ては、図9に示されるように、各仕様
書内の言葉や図に対して、所定の変換規則を適用するこ
とによって、統合ERモデルの実体及び関連表現に変換
する。
【0092】図11は、上記解析処理のフローチャー
ト、即ち各仕様書に基づいて統合ERモデルを生成する
処理のフローチャートを示すものである。ステップS2
1に於て、所定の規程に従いユーザが作成した仕様書が
システムに入力される。
【0093】ステップS22に於て、システムは、入力
された仕様書中の全ての文章、或いは全ての図面部分が
解析されたかを判断する。全ての文章或いは全ての図面
部分が解析された場合、処理はここで終了する。まだ解
析する文章或いは図面部分が残されている場合、処理は
ステップS23に進む。
【0094】ステップS23に於て、入力された仕様書
中の文章、或いは図面の一部分を解析し、変換規則に従
って実体と演算子(関連)に変換する。この実体と演算
子への変換については後述する。ステップS24に於
て、変換された実体と演算子とをデータベースに統合E
Rモデルとして格納する。実体と演算子との格納後、処
理はステップS22に戻り、上記処理を繰り返す。
【0095】実体は、ここまでの説明から明らかなよう
に、実世界に存在するオブジェクトである物理的物体や
概念的存在、及び事象と状態とを含む。演算子は、これ
らの実体間の関連を表現する種々のリンクである。図1
2(A)及び(B)に、本発明に於て用いられる演算子
の代表的なものを示す。
【0096】図12(A)及び(B)の演算子のうち、
例えば、続き演算子は、図1の本発明の第1の原理で用
いられた「次」の関係を示す菱形ボックスに対応するも
のである。即ち、図1に於ける事象1、事象2、事象3
は、続き演算子によって互いにリンクされたものとし
て、統合ERモデル内で表現される。
【0097】これらの演算子は、特定の実体に依存する
ものではない。即ち、演算子は、特定の実体間の関係を
示すことができるだけではなく、様々な種類の実体間の
関係を示すことができる。これを実現するために、これ
らの演算子は、図16に示されるように、(シーン、タ
イプ、属性)の3つの構成要素を有する。そして各々の
構成要素として適切な実現値を用いることによって、あ
る演算子を様々な状況で使用することができる。
【0098】シーンとはその演算子が使われる状況を記
述するものである。例えば、シーンは、プログラム仕様
書中の「ファイル操作プログラム」というシーンである
かも知れず、或いは要件仕様書中の「通信端末操作」と
いうシーンであるかも知れない。
【0099】タイプとはその演算子が結合する実体の種
類を記述する。例えば、シーンがプログラム仕様書中の
「ファイル操作プログラム」であれば、タイプはファイ
ル操作手続き或いはファイル状態であることが考えられ
る。また、シーンが要件仕様書中の「通信端末操作」で
あれば、タイプは、例えば、通信端末操作手続き、通信
端末画面状態などが考えられる。 属性とは、規定され
たシーンに於けるその演算子の意味や役割を記述したも
のである。例えば、上記続き演算子の属性としては、
「ファイル状態の時間的順序を表す」という意味・役割
が記述されたりする。
【0100】つまり、例えば、続き演算子の(シーン、
タイプ、属性)としては、(ファイル操作プログラム、
ファイル操作手続き、ファイル手続き間の時間的順序を
表す)であることができる。或いは、続き演算子の(シ
ーン、タイプ、属性)は、(通信端末操作、通信端末画
面状態、通信端末画面状態間の時間的順序を表す)であ
ることもできる。このようにして、単一の演算子、例え
ば続き演算子を、様々な状況に於て用いることが可能と
なる。
【0101】各演算子には、(シーン、タイプ、属性)
の構成要素の他に、言い回しデータテーブルと呼ばれる
データテーブルが提供される。これについて、図12
(A)に示される言い替え演算子を例にとって説明す
る。なお、この言い替え演算子は、キーワードを表す演
算子である。
【0102】図14に、言い替え演算子の言い回しデー
タテーブルの例を示す。言い替え演算子の言い回しデー
タテーブルは、言い替え演算子に対応する実体間の関
係、即ちキーワードによる表現、を表す言い回しを収集
したものである。即ち、それらの言い回しとしては、
「・・・は・・・をキーワードとして持つ」であると
か、「・・・は・・・のキーワードである」、「・・・
は・・・とも言われる」、「・・・は・・・の言い替え
である」などが挙げられる。ユーザがシステムを使用し
て各仕様書を統合ERモデルとして格納する場合、様々
な表現を含んだ仕様書がシステムに入力される。言い回
しデータテーブルは、仕様書内に現れるこれらの様々な
表現を、データベースとして蓄積したものである。
【0103】この言い回しデータテーブルを用いて、仕
様書内の文章を、実体と演算子に変換して統合ERモデ
ルとして表現することができる。まず、仕様書内に既知
の言い回しが現れたとき、その言い回しが含まれた言い
回しデータテーブルを探す。次に、見つかった言い回し
データテーブルに対応する演算子を用いて、仕様書内の
その言い回しに現れる実体同士を結び付ける。これによ
って、仕様書内の文章を、統合ERモデルに変換するこ
とができる。
【0104】例えば、システムが「・・・は・・・とも
言われる」という表現をすでにデータベースに保有して
おり、システムにとって実体A及びBが各々既知である
とする。この場合、「AはBとも言われる」という表現
が入力されたとき、システムは、「・・・は・・・とも
言われる」という言い回しを言い回しデータテーブル群
のなかで探索する。上記言い回しは、言い替え演算子デ
ータテーブル内で発見される。従って、言い替え演算子
を用いて、実体Aと実体Bとを結合し、上記表現を統合
ERモデルとして表すことができる。
【0105】しかしながら、実体A及びBが既知でない
場合、システムはユーザにそれらが既知でない旨を通知
する。それに従い、ユーザは、実体Aが何であり、実体
Bが何であるのかを説明することになる。この際、例え
ば、実体Aが、実体Zの一属性であるならば、ユーザ
は、システムにその旨を入力する。
【0106】実体A及びBが既知であるが、「・・・は
・・・とも言われる」という言い回しが既知でない場
合、システムは、実体Aと実体Bとの関係についてユー
ザに入力を要求する。ユーザは、例えば、システムに既
知である「AはBのキーワードである」と表現を代わり
に入力する。これによって、「・・・は・・・とも言わ
れる」という言い回しが言い替え演算子の言い回しであ
ることを、システムは知り、この言い回しを言い替え演
算子の言い回しデータテーブルに追加する。それと同時
に、システムは、実体Aと実体Bと言い替え演算子で結
合し、上記表現を統合ERモデルとして表すことができ
る。
【0107】なお、シナリオ仕様書のように図面で表現
された仕様書の場合は、その図面そのものが、実体と関
連とを表していると見なすことができる。従って、各実
体と、実体間の関連とに関して、ユーザが必要に応じて
情報を提供することで、システムは統合ERモデルを生
成することができる。
【0108】以上のようにして、ソフトウェア開発工程
管理システム10の解析部13は、仕様書中の文章や図
面を解析して、統合ERモデルを生成することができ
る。また逆に、解析部13は、言い回しデータテーブル
に格納された言い回しを用いて、格納された統合ERモ
デルに含まれる実体及び演算子を文章に逆変換し、各仕
様書を生成することもできる。
【0109】図15は、仕様書から生成された統合ER
モデルの簡単な一例である。図15に於ては、希望仕様
書、要件仕様書、及びプログラム仕様書間の関係が示さ
れる。図15の左側には、各々の仕様書の例を示し、右
側には、各々の仕様書から生成された統合ERモデルを
示す。
【0110】図15に示された例は、コンピュータのヒ
ューマンインターフェースに関するものであり、画面に
表示されたボタンをマウスでクリックすることによって
画面表示を切り変える例を示す。希望仕様書に於ては、
「A画面からB画面またはC画面に移る。」という簡単
な記述が、要件仕様書に於ては、「A画面はbボタンと
cボタンとを持つ。」、「A画面でbボタンをクリック
するとB画面に遷移する。」、及び「A画面でcボタン
をクリックするとC画面に遷移する。」という詳細な記
述になっている。更に、プログラム仕様書に於ては、C
画面表示処理が更に詳細に、手続き系列として示され
る。
【0111】上述されたように、文章を実体及び演算子
へ変換することによって、図14の右側に示されるよう
な統合ERモデルが生成される。希望仕様書に対応する
統合ERモデルに於ては、A画面からB画面或いはC画
面への状態系列が示される。その状態系列は、要件仕様
書に対応する統合ERモデルに於て、より詳細な形で表
現される。これらの希望仕様書の状態系列と要件仕様書
の状態系列間は、詳細化を表す詳細演算子でリンクされ
る。また、要件仕様書の統合ERモデル中のcボタンク
リック、即ちC画面表示処理は、プログラム仕様書に対
応する統合ERモデルによって詳細に表現される。要件
仕様書の状態系列とプログラム仕様書の状態系列間は、
詳細化を表す詳細演算子でリンクされる。
【0112】ここで詳細演算子はシステムによって自動
的に生成される。つまりシステムは、ある仕様書が入力
されたときに、そこに現れる言葉と、他の仕様書中に現
れる同一の言葉との間を詳細演算子で結び付ける。この
際、キーワード情報、即ち言い替え演算子によるリンク
情報を用いれば、異なった言葉が各仕様書間で使われて
いても、それらの言葉が示すオブジェクト同士を対応付
けることができる。
【0113】また、以上のようにして生成された統合E
Rモデルは、データフロー図を拡張した拡張DFDとし
て表現されていると考えることもできる。図16は、メ
モ、希望仕様書、要件仕様書、シナリオ仕様書、及びプ
ログラム仕様書間の関連付けを概念的に示した図であ
る。図16は、ユーザが作成した各仕様書間の関連を示
すだけであるが、実際には各仕様書は図15のような統
合ERモデルによって表現されている。
【0114】図16に示されるように、各仕様書間に現
れる実体(物理的存在、概念的存在、状態、及び事象)
は、主に詳細演算子を用いて関連付けられる。従って、
例えば、希望仕様書のある部分を変更した場合、要件仕
様書の対応する部分を容易に検索し修正することが可能
となる。また逆に、要件仕様書のある部分を変更した場
合、希望仕様書の対応する部分を容易に検索し修正する
ことが可能となる。
【0115】従って、ソフトウェア開発工程管理システ
ム10は、統合ERモデルを用いることにより、ソフト
ウェアプロダクト開発工程に於いて、各仕様書及びソフ
トウェアプロダクト間の関係を明確に記述して保管・管
理することができる。
【0116】
【発明の効果】請求項1記載の発明に於ては、拡張実体
関連モデルを拡張した統合実体関連モデルに於て、実体
間の順序関係や因果関係が記述されることになる。従っ
て、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法
に於ては、従来の拡張実体関連モデルでは不可能であっ
た動的に変化する実世界のモデル化が可能となり、実世
界をより正確に適切な形で表現することが可能となる。
【0117】更に、請求項2記載の発明に於ては、請求
項1記載の動的モデルに於て、事象間の順序関係が明確
に示され、また各事象系列間の同期関係が明確に示され
る。従って、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報
格納方法では、実世界の事象系列が表現されるだけでな
く、それらの事象系列間の複雑な因果関係もが適切に表
現される。
【0118】更に、請求項3記載の発明に於ては、請求
項2記載の動的モデルに於て、事象だけではなく、状態
も実体として明確に記述されることができる。従って、
本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法で
は、事象発生前はどのような状態であり、事象発生後は
どのような状態に変化したかが、実世界に対応して適切
な形で表現される。
【0119】更に、請求項4記載の発明に於ては、請求
項3記載の事象系列を提供することで、それに対応する
状態系列を得ることができる。従って、本発明の統合実
体関連モデルを用いた情報格納方法では、事象系列と対
応する状態系列とを両方提供する必要はなく、情報入力
の際の時間と手間が省かれる。
【0120】更に、請求項5記載の発明に於ては、請求
項1記載の状態間の順序関係が明確に示され、また各状
態系列間の同期関係が明確に示される。従って、本発明
の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法では、実世
界の状態系列が表現されるだけでなく、それらの状態系
列間の複雑な因果関係もが適切に表現される。
【0121】更に、請求項6記載の発明に於ては、請求
項5記載の動的モデルに於て、状態だけではなく、事象
も実体として明確に記述されることができる。従って、
本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法で
は、ある状態の原因はどのような事象であり、その状態
はどのような事象を派生するかが、実世界に対応して適
切な形で表現される。
【0122】更に、請求項7記載の発明に於ては、請求
項6記載の状態系列を提供することで、それに対応する
事象系列を得ることができる。従って、本発明の統合実
体関連モデルを用いた情報格納方法では、事象系列と対
応する状態系列とを両方提供する必要はなく、情報入力
の際の時間と手間が省かれる。
【0123】更に、請求項8記載の発明に於ては、請求
項1記載の前記動的モデルに於て、事象間の順序関係、
及び状態間の順序関係が明確に示され、更に事象系列間
の同期関係、及び状態系列間の同期関係が明確に示され
る。従って、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報
格納方法では、実世界の事象系列及び状態系列が表現さ
れるだけでなく、それらの系列間の複雑な因果関係もが
適切に表現される。
【0124】更に、請求項9記載の発明に於ては、請求
項8記載の前記動的モデルに於て、事象と状態との間の
原因、結果などの関係が明確に示される。従って、本発
明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法では、事
象発生前はどのような状態であり事象発生後はどのよう
な状態に変化したか、及び、ある状態の原因はどのよう
な事象でありその状態はどのような事象を派生するか
が、実世界に対応して適切な形で表現される。
【0125】更に、請求項10記載の発明に於ては、請
求項9記載の事象系列及び状態系列の一方の系列を提供
することで、それに対応する他方の系列を得ることがで
きる。従って、本発明の統合実体関連モデルを用いた情
報格納方法では、事象系列と対応する状態系列とを両方
提供する必要はなく、情報入力の際の時間と手間が省か
れる。
【0126】更に、請求項11記載の発明は、請求項1
0記載の発明に於て、ユーザが前記事象系列を入力し、
類似事象系列及び該類似事象系列に対応する類似状態系
列を前記データベースから検索する。そしてユーザは、
該類似事象系列と該類似状態系列とを吟味・修正するこ
とによって、望ましい修正事象系列と修正状態系列を得
ることができる。従って、本発明の統合実体関連モデル
を用いた情報格納方法では、ユーザは、望ましい事象系
列と状態系列を得るために事象系列だけを入力すれば良
く、更には、その入力事象系列が不完全なものであって
も、検索された既存のデータと比較・検討してして完全
な事象系列及び状態系列を得ることができる。
【0127】更に、請求項12記載の発明は、請求項1
0記載の発明に於て、ユーザが前記状態系列を入力し、
類似状態系列及び該類似状態系列に対応する類似事象系
列を前記データベースから検索する。そしてユーザは、
該類似状態系列と該類似事象系列とを吟味・修正するこ
とによって、望ましい修正状態系列と修正事象系列を得
ることができる。従って、本発明の統合実体関連モデル
を用いた情報格納方法では、ユーザは、望ましい事象系
列と状態系列を得るために状態系列だけを入力すれば良
く、更には、その入力状態系列が不完全なものであって
も、検索された既存のデータと比較・検討してして完全
な事象系列及び状態系列を得ることができる。
【0128】更に、請求項13記載の発明に於ては、請
求項2乃至4のいずれか一項に於て、プログラムを統合
実体関連モデルとして格納することができる。従って、
ソフトウェア開発の最終プロダクトであるプログラム
を、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法
で管理できる。
【0129】更に、請求項14記載の発明に於ては 請
求項5乃至7のいずれか一項に於て、プログラムを統合
実体関連モデルとして格納することができる。従って、
ソフトウェア開発の最終プロダクトであるプログラム
を、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法
で管理できる。
【0130】更に、請求項15記載の発明に於ては、請
求項8乃至12のいずれか一項に於て、プログラムを統
合実体関連モデルとして格納することができる。従っ
て、ソフトウェア開発の最終プロダクトであるプログラ
ムを、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方
法で管理できる。
【0131】更に、請求項16記載の発明に於ては、請
求項1乃至15のいずれか一項記載の前記統合実体関連
モデルはデータフロー図を拡張した拡張データフロー図
として表現されることができる。従って、本発明の統合
実体関連モデルを用いた情報格納方法は、理解し易い表
現形式で、モデル化された情報を提示することができ
る。
【0132】更に、請求項17記載の発明に於ては、請
求項9記載の該情報を外部より入力する際、各開発工程
に対応した仕様書の情報が、統合実体関連モデルとして
互いに関連付けられた形で格納されることができる。従
って、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方
法を用いて、各仕様書及びソフトウェアプロダクト間の
関係を明確に記述して保管・管理することができる。
【0133】更に、請求項18記載の発明に於ては、請
求項17記載の発明に於て、入力した仕様書から実体及
び関連が自動的に生成される。従って、本発明の統合実
体関連モデルを用いた情報格納方法においては、仕様書
から統合実体関連モデルを作成する際に実体及び関連を
各仕様書の入力の度にユーザが分離する必要がなく、手
間と時間を節約することができる。
【0134】更に、請求項19記載の発明に於ては、請
求項18記載の実体間の関連は、その実体及び関連が存
在する場面に依存した役割を有することができる。従っ
て、本発明の統合実体関連モデルを用いた情報格納方法
では、場面によって実体間の関連の意味が異なるという
実世界の複雑な様相が的確に表現される。
【0135】更に、請求項20記載の発明に於ては、請
求項19記載の前記実体及び前記関連を抽出する際、仕
様書中の様々な異なった言い回しに対して、関連を演算
子へ変換することが可能となる。従って、本発明の統合
実体関連モデルを用いた情報格納方法では、各仕様書を
作成する際に自由な言い回しを用いることができ、また
異なった言い回しを用いても、各仕様書間の関係を適切
に関連付けて管理することができる。
【0136】更に、請求項21記載の発明に於ては、請
求項20記載の統合実体関連モデルから各仕様書を再生
することができる。従って、統合実体関連モデルを用い
た情報格納方法では、例えば、実際に開発したプログラ
ム或いは更に変更されたプログラムからプログラム仕様
書を再生成し、再生成された仕様書を元のプログラム仕
様書と比較して、そのプログラムが仕様を満たしている
か、或いは仕様のどの部分がプログラム中で変更された
のか等に関する情報を得ることができ、ソフトウェア開
発工程の管理を効率的に行うことができる。 更に、請
求項22記載の発明に於ては、仕様書の内容を、実体間
の静的関係、順序関係、及び因果関係を明示して格納す
ることができる。従って、本発明のソフトウェア開発工
程管理システムに於ては、従来は不可能であった動的に
変化する実世界のモデル化が可能となり、実世界をより
正確に適切な形で表現することが可能となる。
【0137】更に、請求項23記載の発明に於ては、請
求項22記載の動的モデル及び因果関係モデルに於て、
事象や状態間の順序関係を表現できるだけでなく、複数
の順序関係間の因果関係を明確に示して格納することが
できる。従って、本発明のソフトウェア開発工程管理シ
ステムに於ては、実世界の事象系列や状態系列が表現さ
れるだけでなく、それらの事象系列間の複雑な因果関係
もが適切な形で表現される。
【0138】更に、請求項24記載の発明に於ては、請
求項23記載の事象系列及び状態系列の一方の系列を提
供することで、それに対応する他方の系列を得ることが
できる。従って、本発明のソフトウェア開発工程管理シ
ステムでは、事象系列と対応する状態系列とを両方提供
する必要はなく、情報入力の際の時間と手間が省かれ
る。
【0139】更に、請求項25記載の発明に於ては、請
求項22乃至24のいずれか一項記載の実体間の関連
は、その実体及び関連が存在する場面に依存した役割を
有することができる。従って、本発明のソフトウェア開
発工程管理システムでは、場面によって実体間の関連の
意味が異なるという実世界の複雑な様相が的確に表現さ
れる。
【0140】更に、請求項26記載の発明に於ては、請
求項25記載の解析部が入力仕様書を解析する際に、仕
様書中の様々な異なった言い回しに対応することができ
る。従って、本発明のソフトウェア開発工程管理システ
ムでは、仕様書を作成する際に自由な言い回しを用いる
ことができる。
【0141】更に、請求項27記載の発明に於ては、請
求項26記載の解析部が入力仕様書を解析する際に、仕
様書中の様々な異なった言い回しに対して適切な演算子
を割り当てることができる。従って、本発明のソフトウ
ェア開発工程管理システムでは、仕様書を作成する際に
自由な言い回しを用いることができる。
【0142】更に、請求項28記載の発明に於ては、請
求項27記載の格納部に格納されたモデルから、仕様書
を再生することができる。従って、本発明のソフトウェ
ア開発工程管理システムでは、例えば、実際に開発した
プログラム或いは更に変更されたプログラムからプログ
ラム仕様書を再生成し、再生成された仕様書を元のプロ
グラム仕様書と比較して、そのプログラムが仕様を満た
しているか、或いは仕様のどの部分がプログラム中で変
更されたのか等に関する情報を得ることができ、ソフト
ウェア開発工程の管理を効率的に行うことができる。
【0143】更に、請求項29記載の発明に於ては、請
求項22乃至28のいずれか一項記載の仕様書はソフト
ウェア開発工程の様々な段階の仕様書であり、各仕様書
の内容は、仕様書間で明確に関連付けて格納することが
可能となる。従って、本発明のソフトウェア開発工程管
理システムでは、各仕様書及びソフトウェアプロダクト
間の関係を明確に記述して保管・管理することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の原理に従う統合ERモデルを示
す図である。
【図2】本発明の第2の原理に従う統合ERモデルを示
す図である。
【図3】本発明の第3の原理に従う統合ERモデルを示
す図である。
【図4】本発明の実施例である統合ERモデルによる情
報格納方法を用いたソフトウェア開発工程管理システム
を示すブロック図である。
【図5】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法に
於て、入力された事象系列に基づいて、望ましい事象系
列と状態系列とを生成する処理を示す流れ図である。
【図6】図5の流れ図に示された処理の一例を示す概念
図である。
【図7】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法に
於て、入力された状態系列に基づいて、望ましい事象系
列と状態系列とを生成する処理を示す流れ図である。
【図8】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法を
用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、ソ
フトウェア開発の各段階に対応して記述される仕様書の
形式を示す図である。
【図9】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法を
用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、各
仕様書が統合ERモデルとして格納される大まかな処理
の流れを示す概念図である。
【図10】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法
を用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、
各仕様書の簡単な具体例と詳細化の様子を示す概念図で
ある。
【図11】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法
を用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、
各仕様書に基づいて統合ERモデルを生成する処理の流
れ図である。
【図12】(A)及び(B)は、本発明の統合ERモデ
ルによる情報格納方法を用いたソフトウェア開発工程管
理システムに於いて、実体間を関連として結び付ける演
算子の例を示す図である。
【図13】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法
を用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、
実体間を関連として結び付ける演算子の構成を示す概念
図である。
【図14】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法
を用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、
関連を演算子に変換する際に用いられる言い回しデータ
テーブルの例を示す図である。
【図15】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法
を用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、
各仕様書から生成された統合ERモデルの一例を示す図
である。
【図16】本発明の統合ERモデルによる情報格納方法
を用いたソフトウェア開発工程管理システムに於いて、
各仕様書間の関連付けを概念的に示す図である。
【図17】従来の実体関連モデルの一例を示す図であ
る。
【図18】従来の拡張実体関連モデルの一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
11 ディスプレイ 12 入出力装置 13 解析部 14 構文クラス格納部 15 格納データ入出力部 16 仕様格納部 17 実装コード格納部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉 寛幸 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 村川 雅彦 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 中村 勝一 福岡県福岡市博多区博多駅前一丁目4番4 号 富士通九州通信システム株式会社内

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実体関連モデルを拡張して実体や関連の
    部分集合を新たな実体や関連として扱う拡張実体関連モ
    デルを利用した、システム開発のためのデータベースに
    対する情報格納方法であって、 該実体及び該関連を含んだ情報を外部より入力し;該実
    体及び該関連の変化を明示することにより動的モデルを
    形成し;該動的モデル間の順序関係を明示することによ
    り因果関係モデルを形成し;該動的モデル及び因果関係
    モデルを該拡張実体関連モデルに含めた統合実体関連モ
    デルを該データベースに格納する;各段階を含むことを
    特徴とする情報格納方法。
  2. 【請求項2】 前記動的モデルを形成する段階は、状態
    の変化をもたらす事象を前記実体として扱い、該事象を
    順次的に並べることにより該事象間の関連を規定し事象
    系列を形成する段階を含み;前記因果関係モデルを形成
    する段階は、異なった該動的モデルに属する該事象間の
    順序関係を規定する段階を含むことを特徴とする請求項
    1記載の情報格納方法。
  3. 【請求項3】 前記動的モデルを形成する段階は、前記
    事象に先行する状態、及び該事象に後続する状態を前記
    実体として扱い、該状態の該事象に対する関係を明記す
    ることにより該状態と該事象との関連を規定する段階を
    含むことを特徴とする請求項2記載の情報格納方法。
  4. 【請求項4】 前記事象系列は外部から供給され、該事
    象系列に対して関連付けられた前記状態は、該事象系列
    に基づいて前記実体関連モデル内に生成されることを特
    徴とする請求項3記載の情報格納方法。
  5. 【請求項5】 前記動的モデルを形成する段階は、事象
    により変化する状態を前記実体として扱い、該状態を順
    次的に並べることにより該状態間の関連を規定し状態系
    列を形成する段階を含み;前記因果関係モデルを形成す
    る段階は、異なった該動的モデルに属する該状態間の順
    序関係を規定する段階を含むことを特徴とする請求項1
    記載の情報格納方法。
  6. 【請求項6】 前記動的モデルを形成する段階は、前記
    状態に先行する事象、及び該状態に後続する事象を前記
    実体として扱い、該事象の該状態に対する関係を明記す
    ることにより該事象と該状態との関連を規定する段階を
    含むことを特徴とする請求項5記載の情報格納方法。
  7. 【請求項7】 前記状態系列は外部から供給され、該状
    態系列に対して関連付けられた前記事象は、該状態系列
    に基づいて前記統合実体関連モデル内に生成されること
    を特徴とする請求項6記載の情報格納方法。
  8. 【請求項8】 前記動的モデルを形成する段階は、 状態の変化をもたらす事象を前記実体として扱い、該事
    象を順次的に並べることにより該事象間の関連を規定し
    事象系列を形成し;該事象により変化する該状態を該実
    体として扱い、該状態を順次的に並べることにより該状
    態間の関連を規定し状態系列を形成する各段階を含み、 前記因果関係モデルを形成する段階は、異なった該動的
    モデルに属する該事象間の順序関係及び該状態間の順序
    関係を規定する段階を含むことを特徴とする請求項1記
    載の情報格納方法。
  9. 【請求項9】 前記動的モデルを形成する段階は、前記
    事象と前記状態との間の関係を明記することにより該事
    象と該状態との関連を規定する段階を含むことを特徴と
    する請求項8記載の情報格納方法。
  10. 【請求項10】 前記事象系列及び前記状態系列の一方
    の系列は外部から供給され、該一方の系列と関連付けら
    れた他方の系列は、該一方の系列に基づいて前記統合実
    体関連モデル内に生成されることを特徴とする請求項9
    記載の情報格納方法。
  11. 【請求項11】 ユーザにより記述された前記事象系列
    を入力し;該事象系列に含まれる情報に基づき、類似事
    象系列及び該類似事象系列に対応する類似状態系列を前
    記データベースから検索し;該事象系列と該類似事象系
    列と、及びユーザが望む前記状態系列と該類似状態系列
    とを比較し;該比較に基づき該類似事象系列と該類似状
    態系列とを修正することによって、ユーザの要求を満足
    する修正事象系列と修正状態系列を生成し;該修正事象
    系列と該修正状態系列とを該データベースに格納して、
    統合ERモデルとして使用する各段階を含むことを特徴
    とする請求項10記載の情報格納方法。
  12. 【請求項12】 ユーザにより記述された前記状態系列
    を入力し;該状態系列に含まれる情報に基づき、類似状
    態系列及び該類似状態系列に対応する類似事象系列を前
    記データベースから検索し;該状態系列と該類似状態系
    列と、及びユーザが望む前記事象系列と該類似事象系列
    とを比較し;該比較に基づき該類似状態系列と該類似事
    象系列とを修正することによって、ユーザの要求を満足
    する修正状態系列と修正事象系列を生成し;該修正状態
    系列と該修正事象系列とを該データベースに格納して、
    統合ERモデルとして使用する各段階を含むことを特徴
    とする請求項10記載の情報格納方法。
  13. 【請求項13】 前記事象系列はプログラムの手続き系
    列であり、前記状態は該プログラムの入出力状態である
    ことを特徴とする請求項2乃至4いずれか一項記載の情
    報格納方法。
  14. 【請求項14】 前記状態系列はプログラムの入出力デ
    ータ状態系列であり、前記事象は該プログラムの手続き
    であることを特徴とする請求項5乃至7いずれか一項記
    載の情報格納方法。
  15. 【請求項15】 前記事象系列はプログラムの手続き系
    列であり、前記状態系列は該プログラムの入出力データ
    状態系列であることを特徴とする請求項8乃至12のい
    ずれか一項記載の情報格納方法。
  16. 【請求項16】 前記統合実体関連モデルはデータフロ
    ー図を拡張した拡張データフロー図として表現されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項記載の
    情報格納方法。
  17. 【請求項17】 該情報を外部より入力する段階は、 該システム開発を複数の段階的な開発工程に分割し;各
    々の該開発工程に対応して、段階的に詳細化された仕様
    書を作成し;該仕様書を入力する各段階を含み、前記実
    体及び前記関連は該仕様書から抽出されることを特徴と
    する請求項9記載の情報格納方法。
  18. 【請求項18】 前記仕様書を分析することにより前記
    実体及び前記関連を抽出する段階を更に含むことを特徴
    とする請求項17記載の情報格納方法。
  19. 【請求項19】 前記関連は演算子で表現され、該演算
    子は、該演算子の適用される場面を定義するシーン、該
    演算子が関連付ける前記実体の種類を定義するタイプ、
    及び該演算子の役割を定義する属性を含むことを特徴と
    する請求項18記載の情報格納方法。
  20. 【請求項20】 前記実体及び前記関連を抽出する段階
    は、 前記仕様書に現れる言い回しを、前記演算子の各々に対
    して異なった言い回しが蓄積された言い回しデータテー
    ブルから検索し;検索された言い回しに対応する演算子
    で、該仕様書中の該言い回しに対応する該実体を関連付
    ける各段階を含むことを特徴とする請求項19記載の情
    報格納方法。
  21. 【請求項21】 前記統合実体関連モデル内の前記演算
    子に対して、対応する言い回しを前記言い回しデータテ
    ーブルから検索し;該演算子に対応する前記実体を該対
    応する言い回しを用いて表現する各段階を更に含むこと
    を特徴とする請求項20記載の情報格納方法。
  22. 【請求項22】 実体関連モデルを拡張して実体や関連
    の部分集合を新たな実体や関連として扱う拡張実体関連
    モデルを利用したソフトウェア開発のためのソフトウェ
    ア開発工程管理システムであって、 仕様書を入力する入力装置と;仕様書内に記録された情
    報の解析に基づき、該情報から実体と関連とを抽出して
    該実体間を該関連で関係付けた静的モデル、動的モデ
    ル、及び因果関係モデルを生成する解析部と;該解析に
    必要なデータを格納する構文クラス格納部と;該静的モ
    デル、該動的モデル、及び該因果関係モデルを格納する
    格納部を含み、該静的モデルは該実体間の静的な関係の
    表現、該動的モデルは該実体間の順序関係の表現、該因
    果関係モデルは該順序関係間の順序関係の表現であるこ
    とを特徴とするソフトウェア開発工程管理システム。
  23. 【請求項23】 前記解析部は、静的な関連を表す前記
    関連で前記実体を関係付けることにより前記静的モデル
    を生成し、事象や状態を表す該実体を順序的に並べるこ
    とにより前記動的モデル生成し、異なった該動的モデル
    に属する該実体間の順序関係を規定することにより該因
    果関係モデルを生成する手段を含むことを特徴とする請
    求項22記載のソフトウェア開発工程管理システム。
  24. 【請求項24】 前記解析部は、事象を前記実体とした
    事象系列及び状態を該実体とした状態系列のうちの一方
    の系列の前記動的モデルから、他方の系列の該動的モデ
    ルを生成する手段を含むことを特徴とする請求項23記
    載のソフトウェア開発工程管理システム。
  25. 【請求項25】 前記関連は演算子で表現され、該演算
    子は、該演算子の適用される場面を定義するシーン、該
    演算子が関連付ける前記実体の種類を定義するタイプ、
    及び該演算子の役割を定義する属性を含むことを特徴と
    する請求項22乃至24のいずれか一項記載のソフトウ
    ェア開発工程管理システム。
  26. 【請求項26】 前記構文クラス格納部は、前記演算子
    の各々に対して異なった言い回しが蓄積された言い回し
    データテーブルを含むことを特徴とする請求項25記載
    のソフトウェア開発工程管理システム。
  27. 【請求項27】 前記解析部は、前記仕様書中に現れる
    言い回しを該言い回しデータテーブル内で検索し、検索
    された言い回しに対応する演算子で該仕様書中の該言い
    回しに対応する前記実体を関連付ける手段を含むことを
    特徴とする請求項26記載のソフトウェア開発工程管理
    システム。
  28. 【請求項28】 前記解析部は、前記格納部に格納され
    た前記演算子に対して対応する言い回しを前記言い回し
    データテーブルから検索し、該演算子に対応する前記実
    体を該対応する言い回しを用いて表現する手段を更に含
    むことを特徴とする請求項27記載のソフトウェア開発
    工程管理システム。
  29. 【請求項29】 前記入力部は、該ソフトウェア開発の
    段階的な複数の工程に対応して段階的に詳細化された複
    数の仕様書の各々を入力することを特徴とする請求項2
    2乃至28のいずれか一項記載のソフトウェア開発工程
    管理システム。
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CN109408959A (zh) * 2018-10-24 2019-03-01 长安大学 一种钢结构桥梁制造信息的采集方法
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