JPH0956833A - 生体信号処理装置及び生体刺激緩和装置 - Google Patents

生体信号処理装置及び生体刺激緩和装置

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Publication number
JPH0956833A
JPH0956833A JP7213436A JP21343695A JPH0956833A JP H0956833 A JPH0956833 A JP H0956833A JP 7213436 A JP7213436 A JP 7213436A JP 21343695 A JP21343695 A JP 21343695A JP H0956833 A JPH0956833 A JP H0956833A
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JP
Japan
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correlation
series data
equation
host computer
time
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Application number
JP7213436A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Takatani
敏彦 高谷
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Publication date
Application filed by Kokusai Electric Corp filed Critical Kokusai Electric Corp
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  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Electrotherapy Devices (AREA)
  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体信号の周波数帯域の近い重複信号から、
少なくとも関与要因の数を見出すための処理に小型な構
成で高速解析ができ、その解析結果によって生体刺激パ
ルスを最適制御する手段の提供にある。 【解決手段】 センサ1より生体信号を受信し、この受
信された時系列データから相関解析するホストコンピュ
ータ2を設ける。このホストコンピュータ2には、該ホ
ストコンピュータよりm個の再構成された時系列データ
をバス・インターフェースを介して転送され加減算器及
びROMテーブルを通過させて相関積分を計算し、その
結果をホストコンピュータ2に戻すパイプライン計算機
3を付設する。ホストコンピュータ2は相関積分の計算
結果より相関次元を解析する。そして、ホストコンピュ
ータ2から出力する相関次元に対応したデータをコンバ
ータ4を介して生体刺激パルス発生装置5に入力し刺激
パルスの変化制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体信号を受信
し、同一の時系列に混在する複合信号の構成要因を分離
し、支配要因を導きだすための信号処理装置及びこれを
利用した生体刺激緩和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体は、不要な、もしくはストレスとな
る何らかの外的刺激を受けると、その生理的出力、例え
ば心拍数、脳波、筋緊張度等が変化する。即ち、心拍数
は高くなり、脳波はβ波になり、筋緊張は高くなる。し
たがって、これらの信号を計測すれば、計測時点での刺
激レベルを知ることが可能である。なお、筋や神経疲労
は尿中の蛋白質を増加させたり、血糖値を変化させるこ
とも知られている。
【0003】一方、刺激が緩和されたときの脳波は、カ
オス的であり且つ高い相関次元を有することが知られて
いる。これは脳波だけでなく、筋電図や心拍数も同様に
カオス的である。
【0004】この生体信号は、特定のリズムを持ちなが
らも、周波数分析をしてもパワースペクトルに特定の強
い強度をもつ成分を見出せないことが知られている。
【0005】このような、特定の周波数成分を持たない
ような信号や、元々時系列データだけでその信号の支配
的要因が複雑に相互作用した複合信号でスペクトル解析
を行なっても、その主要因について明確な分析が行なえ
ないような場合、この時系列データを次元解析する例え
ば脳波の解析にはいくつかの種類があり、脳波の相関解
析法やリアプノフ指数がある。
【0006】相関次元とは、受信された時系列データ
が、幾つの変数によって構成されるかを調べる手法であ
り、リアプノフ指数とは、その現象がカオス的かどうか
判断する手法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
2つの手法は、ばく大な計算時間及び計算力が必要であ
る。脳波の場合ではスーパーコンピュータで計算して2
0時間以上必要で、従って、小型もしくは簡易な計算に
よって、刺激状況をリアルタイムで知る方法は殆どな
い。
【0008】そこで、一つの方法として脳磁界計測があ
げられるが、これは超伝導磁界計測装置であるから付属
設備が非常に大きいものになる。ただし、刺激緩和され
たときの脳の活動状況は、脳磁界計測の結果では左右の
脳の活動が均等になり且つアルファ波レベルであり、計
算の結果カオス的である。
【0009】従って、生体が感受している刺激が緩和さ
れたかどうかを、得られる信号から簡易且つ高速に知る
ためには、高速計算機が必要になる。
【0010】本発明の目的は、このような点に鑑み、従
来複合信号、特に同一の反応系の支配要因の分析で、ス
ペクトル解析等により行なわれていた方法では、分離若
しくは要因分析が困難であった周波数帯域の近い重複信
号から、少なくとも関与要因の数を見出すための処理技
術を求め、小型な構成で高速解析ができる具体的な手段
を提供すること、及びそれによって生体刺激パルスを制
御して最適パルスを発生する手段の提供にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、生体もし
くは体液から生体信号を検出するセンサと、該センサか
ら時系列データを受信し、該時系列データを時間遅れの
一定値τを用いて高次元m空間におけるm点の時系列デ
ータに再構成し、該m点での時系列データをバス・イン
ターフェース、加減算器及び記憶手段より成る計算機に
転送して相関積分を計算させ、該計算結果の相関積分を
受取り、該相関積分の相関指数を用いて相関次元を求め
るホストコンピュータを備えた、ことによって達成され
る。
【0012】また、上記の目的は、センサから時系列デ
ータV(t)数7を受信し、該数7の時系列データを時
間遅れの一定値τを用いて高次元m空間におけるm点の
時系列データV(ti)数8に再構成し、該数8の時系
列データをバス・インターフェース、加減算器及びRO
Mテーブルより成るパイプライン計算機に転送して相関
積分C(m;r)を数9、数10、数11により計算さ
せ、該計算結果の相関積分を受取り、該相関積分の相関
指数数12を用いて相関次元Dcを求めるホストコンピ
ュータを備えた、ことによって達成される。
【0013】また上記の目的は、上記ホストコンピュー
タから出力する相関次元に対応したデータ入力によって
発生する刺激パルスを変化制御する生体刺激パルス発生
装置を備えた、ことによって達成される。
【0014】
【数7】
【0015】
【数8】
【0016】
【数9】
【0017】
【数10】
【0018】
【数11】
【0019】
【数12】
【0020】上記手段によると、ホストコンピュータは
センサから時系列データを受信し、相関次元を計算し、
生体部位の生理的状態を解析する。上記相関次元の計算
に当り、ホストコンピュータはバス・インターフェー
ス、加減算器及び記憶手段より成る計算機を用いて相関
積分を計算させる。即ち、上記受信した時系列データを
高次元m空間におけるm点の時系列データに再構成し、
該m点での時系列データを上記計算機に転送して相関積
分を計算させ、その相関積分計算結果を受取る。ホスト
コンピュータは受取った相関積分の相関指数を用いて相
関次元を求める。
【0021】上記計算のうち最も時間を要するのは相関
積分の計算であり、ホストコンピュータはこの相関積分
の計算をハードウェアによって直接計算させ、高速に処
理する。したがって、これにより生体刺激情報をリアル
タイムで知ることができる。
【0022】また上記手段によると、ホストコンピュー
タの解析処理によって得られた相関次元に対応したデー
タを生体刺激パルス発生装置に入力して制御する。これ
により常に最適な刺激パルスを生体に入力でき、容易に
刺激を緩和できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明を実施形態によって説
明する。図1は、本発明の一実施形態の生体信号処理装
置のブロック構成図で、センサ1より生体信号を受信
し、この受信された時系列データから相関解析をするホ
ストコンピュータ2を設ける。このホストコンピュータ
2には、該ホストコンピュータよりm個の再構成された
時系列データをバス・インターフェースを介して転送さ
れ加減算器及びROMテーブルを通過させて相関積分を
計算し、計算結果を上記ホストコンピュータ2に戻すパ
イプライン計算機3を付設する。ホストコンピュータ2
は、相関積分の計算結果を受取り、相関積分より相関次
元を解析する。即ち求められた相関次元によりその現象
がカオス的かどうかを判断する。
【0024】ホストコンピュータ2より解析出力のクロ
ックは、DAコンバータ又はDDコンバータ4を介して
出力し、刺激パルス発生装置5の刺激パルスの変化制御
を行なう。
【0025】センサ1により検出する生理的出力として
は心拍数、筋緊張度、脳波等があり、また筋や神経疲労
は尿中の蛋白質、血糖値等を変化させる。そこで、生体
の生理状態を検知するため、バイオセンサに複数の検出
物質を設置したものを用いる例を説明する。
【0026】図2に示したマルチバイオセンサは、基板
21に設置された複数の電極22上に検出対象となる蛋
白質に反応する酵素膜(グルコース、グルコースオキシ
ターゼ)23が形成されたものである。このバイオセン
サ上に検査対象(血液、尿、その他)25を滴下する
と、酵素反応によって電極22から複合・重複した信号
を出力する。発生信号は1次若しくは多次元の時系列出
力ベクトル(データ)であり、この時系列データには各
酵素膜23の反応時間遅れやノイズが含まれる。酵素膜
23と蛋白との反応が離散的で、不連続な反応である場
合であっても、その信号には最大酵素膜種か蛋白種の数
の情報が隠蔽された状態で検知できる。検出信号はアン
プ24で増幅されホストコンピュータに送られる。
【0027】ホストコンピュータ2では、上記検出され
たセンサ1から供給される複数の時系列データの信号処
理を行なう。その信号処理は、受信データの相関関数・
相関次元の計算を行ない、それによりデータが幾つの変
数によって構成されているかを調べる。与えられた1次
元の時系列データ数7から高次元の位相空間のアトラク
タを再現するために、先ずデータの自己相関関数Rを求
める。求める自己相関関数Rは、時間幅τ(x軸)に対
する相関の程度を表わしたものになるので、最初に自己
相関関数R(y軸)が0を横切るτの値(図3)、若し
くは相互情報Iが最初に極小になるτ(図4)を、次元
解析の時間幅として用いる。このようにして求められた
τを用い、再構成状態空間における点(m次元ベクトル
として表わされる)の時系列を数8のように作る。
【0028】状態空間の真の次元がnであるとき、mが
2n+1以上であれば、数8によって得られる再構成状
態空間の軌道は、真の軌道がもつアトラクタの構造を保
存する。この再構成された位相空間の微小なm次元超球
の半径rとのヘビサイド関数H(t)を数9、数10、
数11の式を用いて計算する。これは、初めに、m次元
空間において再構成されたアトラクタ上の1点V
(ti)(i=1,2,…N)を考え、次に残りの(N
−1)個の点に対して、中心をV(ti)としたとき半
径rのm次元超球内に入る点V(tj)(j=1,2,
…N;i≠j)をカウントする。この計算を全てのV
(ti)を中心に繰返すことにより、数9に示した2次
の相関積分C(m;r)が得られることになる。
【0029】この計算を図5に示された専用のパイプラ
イン計算機3を用いてハードウェアの直接計算によって
行なう。このパイプラインを用いた高速計算機3は、バ
ス・インターフェース51を介してホストコンピュータ
2と接続されており、解析するデータはホストコンピュ
ータ2から送られて来る。データは加減算器ALU-(1)
52、ALU-(2)55、ALU-(3)56を通過していく
ことによってアトラクタの再構成が行なわれる。
【0030】ホストコンピュータ2からバス・インター
フェース51を介してALU-(1)52にv(ti+k
τ)とv(tj+kτ)が転送され、ALU-(1)52で
は数10を計算してROM Table(EPROM)54
を通過させる。ALU-(2)55はROM Table 54の
値数10とホストコンピュータ2から転送されるrによ
り数13を計算し、さらにALU-(3)56では数14を
計算する。
【0031】
【数13】
【0032】
【数14】
【0033】このALU-(3)はカスケードに接続されて
おり、データのビット落ちを防いでいる。そして、積算
されるデータは、クロック発振器53のクロック毎に、
ROM Table 57を通過するとき数15の係数が掛け
られ、相関積分数9を計算し、バス・インターフェース
51を介してホストコンピュータ2に戻す。
【0034】
【数15】
【0035】通常、相関積分を計算するには、数10の
ベクトル計算をしなければならず、これは結局i,jに
対して全てのH(t)の計算を行なうことであり、デー
タ数Nの2乗回の計算が必要になり(正確にはNlog
N)、多大の計算時間を必要とする。例えばN=100
00データで相関次元を8次元としたときにHITAC
S820で約1時間程度を要する。これを上記のように
相関積分を計算するルーティンをハードウェアによって
直接計算する加算器とデータを送受信するインターフェ
ースとROM化されたデータ変換回路によってH(t)
の計算部を高速処理してホストコンピュータ2に計算結
果を送り帰すパイプライン計算機3を用いることによっ
て高速処理することができる。
【0036】相関積分数9を取込んだホストコンピュー
タ2は、次にフラクタル次元の一つの尺度である相関次
元を計算する。これは相関指数ν(m)を計算すること
によっておこなわれ、相関積分C(m,r)の対数をと
った数12から求められる。
【0037】即ち、横軸にlog(r)、縦軸にlog{C
(m,r)}をとって次元mからプロットしたグラフ
(図6)から直線性が保証されるローカルスロープから
埋めこみ次元mについて相関指数ν(m)の値を順次に
求めていく。求めたmとν(m)を順次プロット(図
7)していくと、ν(m)はmの増加とともに飽和して
ゆき漸近していく値Dcが相関次元となる。
【0038】求める相関次元Dcの信頼性は、想定して
いる次元mとデータ数Nとの関係が数16を満足するこ
とが必要である。
【0039】
【数16】
【0040】上述の位相空間の再構成によって求められ
た高次元のベクトルに対し、相関関数やスペクトル解析
を行なうことで、1次元ベクトルからは情報の分析がで
きなくても、各々のベクトルの相関等によって情報分析
できる。
【0041】図8には収束性の良い場合の、8個のパラ
メータを有するセンサーからの出力の時系列データ
(a)、相関積分と位相空間の超球の半径rの対数での
計算結果(b)と、ローカルスロープとlog(r)を
(c)に、及び相関指数ν(m)と埋めこみ次元のグラ
フ(d)を示した。このグラフでは、得られた時系列デ
ータの振動周期は約10Hz程度で、振動周期の約1/
4程度のτで相関関数が最初に0になった。
【0042】そのτを用いて、m個の時系列データを再
構成しν(m)log(r)=log{C(m;r)}を求め
たのが(b)である。(b)の傾き(相関指数ν
(m))の直線性が保証される範囲では傾きは一定の値
になる。log(r)とローカルスロープ傾きのグラフ
(c)で、このグラフにおいてフラットな範囲が1桁以
上あるスケーリング指数ν(m)を、埋めこみ次元mを
上げながらν(m)を求めていき、ν(m)が飽和する
まで継続する(d)。この飽和したν(m)の値が、相
関次元Dcである。
【0043】図9(a)(b)(c)(d)には、収束
性が悪い場合の例を示した。このようなときは、求める
次元に対して解析データが少ない場合がほとんどであ
る。理論上104個以上のデータが必要なのであるが、
例としてこの解析にはN=1000個のデータで行っ
た。
【0044】従って図8の場合には、寄与パラメータが
1〜2ヶであるのに対し、図9の反応では寄与パラメー
タの数が3〜4ヶ以上であることが推測される。
【0045】一方、脳波の時系列データを相関次元法で
解析した結果の例を図10の表に示す。脳状態をみる
と、瞳を開けている状態のαリズムが、最も相関次元の
大きい状態であることがわかる。これは、このとき脳の
活動状態が最も活性化されていることが示されている。
また一方、情報の脳への記憶・記録メカニズムは、例え
ば音声情報の場合には双方の耳からの情報が入力される
と、各々入力された側の脳に約60%、逆の側に残り約
40%が分配される。そして、それらの情報が記憶され
る時には、θ波に変化し右側の脳から左側の脳にスイッ
チされたときに記憶される。
【0046】脳波から推定される脳活動の活性状態と、
身体の各機関・部位の活動状態を同時に測定し、例えば
脳がα波を出している状態では、筋電図等は完全に脱力
したリラックス状態になっている。一方、脳の活性・活
動状態は、α波の相関次元解析から高次元(9.7次
元)という非常に高い指数を示す。従って、脳の状態を
モニタしつつフィードバックすることによって、予め体
表面に装着した頭部を含む身体の数ヶ所の電気パットに
パルスを印加し、常に脳の活動状態を高く保つ。別の方
法としては、特定の音程・リズムを聴覚に入力し、及び
若しくは光のオンオフができるアイマスクの光の点滅を
変化させて脳の活動状況を所望の状態にする。
【0047】電気的刺激による鎮痛装置の場合には、筋
電図から筋の緊張状態がモニターできる。また、その時
の脳波は次元の低い状態になっている。これらの結果か
ら、痛みによって筋肉の緊張状態と意識の集中状況がわ
かるので、この2つの計測値が身体のリラックス状態
(α波、筋電図の弛緩状態)を示すように、頭部及び身
体に装着した電気パルスパッドにパルスを印加する。
【0048】これらのパルス印加間隔や持続時間、光の
点滅サイクルや色の変化間隔など時間変化は、カオスモ
ジュールを用いることによって簡易に行うことができ
る。
【0049】図11は、電気刺激パルスの発生装置の実
施例で、発振周波数f数17で発振する発振回路111
の出力をL1,L2のトランス結合112により出力回路
113に出力するもので、入力電圧(DC)Vinで出力
電圧Vacに渡す値を決め、C2(又はL1)をバリアブル
に制御して出力周波数を変更する。
【0050】
【数17】
【0051】例えば、R=500Ω,C1=0.47μ
F,Tr=2SD176,C2=4700μF,トランス
=コアPC30EI30BE30−1110CP(ユー
アイ社製)ならf=2Hzになる。出力Vacを導電性ゴ
ムパットや金属端子で体に接触させ、電気刺激する。そ
の際D/Aコンバータ4の出力するホストコンピュータ
の出力信号を入力Vinに入れて刺激パルスの制御を行な
う。
【0052】図12は、電気刺激パルス発生装置の他の
実施例のカオスニューロン回路で、加減算器121を中
央に、離散的時間系として交互にオン・オフを繰返すサ
ンプルホールド回路122,123を帰還回路で閉ルー
プに結合したものである。加減算器121の入力124
は前段からのフィードバックであり、入力125は連続
的増大の入出力特性を有する増幅器であり、また入力1
26は外部入力である。基準振動は、入力126を通し
て入力され、その基準振動発生回路には電気的リレー切
替え信号や水晶発振器等が用いられる。また、入力12
6には、多数のニューロンを相互結合する場合、この入
力段に入力される。
【0053】加減算器121は、外部からの入力12
6、ニューロン出力信号がフィードバックした入力12
4、及び増幅器入力125の各データの加減算演算を実
施し、出力は増幅器127を通して交互にオン・オフを
繰返すサンプルホールド回路に加えられ、再びフィード
バックする。そして、加減算器121への入力を変化さ
せることにより、周期的振動やカオスの生成を制御でき
るものである。基本振動数は外部入力によって所望の振
動数が得られ、刺激パルスのオン時間δt、周期δT、
持続時間Δt等のカオス的変化は、離散型のニューラル
ネットワークの数18に従い、
【0054】
【数18】
【0055】出力VはXOの値によって0〜1の範囲に
なり、この結果をδt,δT,Δtに適当な係数kととも
に掛けてやると出力はカオス的挙動をする。即ち、パル
ス発生回路の入力基準周波数をカオス発生回路で変調す
ることによって周期的状態をとらないでカオス的変化を
するようになる。
【0056】フィードバックしたニューロン出力信号を
増幅器125により連続増大したアナログ信号をコンパ
レータ128によって2値化してディジタル信号を出力
する。出力パルスはさらに増幅器129を介して増幅さ
れて出力する。この出力パルスは電気パッドにより体に
刺激パルスとして通電される。
【0057】図12における電気刺激パルスのカオス的
変動は、離散的時間系のサンプルホールド回路122,
123の数19のON,OFFをコンピュータ2のD/
Dコンバータ4によるディジタル出力によりプログラム
変化するか、増幅回路129のC0,L定数をD/Aコ
ンバータ4のアナログ出力で周波数f数20にあわせて
バリアブルに変化させる方法をとる。
【0058】
【数19】
【0059】
【数20】
【0060】以上の電気刺激による鎮痛作用は、筋電図
により筋の緊張状態からモニタでき、ホストコンピュー
タ2で求めた相関次元は、鎮痛時は次元の低い状態にな
っており、高い相関次元では刺激が緩和されてカオス的
になっていて、これらの結果から痛みによって筋肉の緊
張状態と意識の集中状態がわかるので、この2つの計測
値が身体のリラックス状態(α波、筋電図の弛緩状態)
を示すように、頭部及び身体に装着した電気パッドに刺
激パルスを印加する。刺激パルスのパルス時間幅、パル
ス間隔、持続時間間隔及びその間隔変化、時間変化等は
コンピュータ制御されたカオスモジュールを用いること
によって簡易に制御することができる。
【0061】このように刺激パルスを、生体信号を検出
し信号処理してカオス的かどうか判定したデータに基づ
いてパルス制御し、生体に刺激入力することによって常
に最適な刺激により脳の活性状態を促進し容易に刺激緩
和させることができる。
【0062】なお、センサには頭部に接触した複数の電
気受容器もしくはセンサ、磁界・磁気感受性センサ、他
の身体部位に接触したパッド、電極等により脳波だけで
なく筋電図や心拍数も検出でき、刺激パルスは電気パル
ス以外に音波や光をTiO2を用いた振動子や電極、パ
ッド、点滅発光体等で入力することができる。
【0063】また信号処理及び刺激出力に画像情報を用
いる装置で、微小時間相関のない画像を映像する映像装
置を具備したり、音声情報を用いる装置で、左右の聴覚
機関に周波数が若干異なる音声電流を流すとか、音声情
報と画像情報を用いる装置で画像情報と音声信号が相関
を持たないものを利用するとか、受信した信号から生体
にフィードバックする出力信号発生部、筋電位受容器、
音声出力装置、画像情報出力装置、画像情報中に記憶パ
ターンを埋めこむ処理装置、カオスジェネレーターから
なるシステムによって、脳の活性状態を制御し、筋の緊
張緩和を行ない、その上で、画像に埋めこんだ微小時間
の学習フレームと音声情報(ex.左右で若干周波数の異
なる音声信号、4周期系音声信号、4小節音声信号)を
重畳して被験者に与える等の刺激を行なうことができ
る。
【0064】
【発明の効果】本発明を実施することにより次の効果が
得られる。
【0065】(1)マルチバイオセンサーによって、一
度の検査で多種に渡る生体の状態を検出できる。
【0066】(2)複合・重複信号の分離が、寄与パラ
メータの数の計算で行なえるので、出力信号の重複があ
っても次元数予測から検出物質の同定が可能になる。
【0067】(3)相関積分による次元解析から、複数
の寄与パラメータが同定できて合併症の有無について知
ることができる。
【0068】(4)次元解析手法によって、検知信号の
増幅やフィルターに複雑な装置を要しない。
【0069】(5)次元解析法及びカオスニューロ回路
を用いることによって、脳の動的状態を計測しながら装
置を用いることができるので、効果の出る条件が明確に
なる。複雑な1/f制御を行なうことなく、カオス・ニ
ューロ回路で慣れを防止した刺激出力装置が得られる。
【0070】(6)身体へのフィードバックによって、
筋弛緩状態を達成し脳の活性化を行なえる。
【0071】(7)身体への入力刺激を行なう際に、入
力刺激をカオス的に変化できるので身体の刺激にたいす
る慣れが防止できて、不要な苦痛を除去できる。
【0072】(8)視覚情報と音声による心身安定化
と、脳活性化によって、外部状況に左右されない学習が
行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例概略構成図。
【図2】図1のセンサシステムの一実施例構成図。
【図3】相関関数Rの説明図。
【図4】相互情報量Iの説明図。
【図5】図1のパイプライン計算機の一実施例構成図。
【図6】相関積分と相関指数のグラフ図。
【図7】相関次元の説明グラフ図。
【図8】相関解析の説明グラフ図。
【図9】相関解析の説明グラフ図。
【図10】相関次元解析結果表図。
【図11】図1の刺激パルス発生装置の一実施例構成
図。
【図12】図1の刺激パルス発生装置の他の実施例構成
図。
【符号の説明】
1…センサ、2…ホストコンピュータ、3…パイプライ
ン計算機、4…DA,DDコンバータ、5…刺激パルス
発生装置、51…バス・インターフェース、52,5
5,56…加減算器、54,57…ROMテーブル、1
11…発振回路、112…結合トランス、113…出力
回路、121…加減算器、122,123…サンプルホ
ールド回路、124,125,126…入力、127…
増幅器、128…コンパレータ、129…増幅回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサシステムによって生体若しくは体
    液から生体信号を検出し、該検出信号を信号処理して生
    理的状態を解析する生体信号処理装置において、センサ
    から時系列データを受信し、該時系列データを時間遅れ
    の一定値τを用いて高次元m空間におけるm点の時系列
    データに再構成し、該m点での時系列データをバス・イ
    ンターフェース、加減算器及び記憶手段より成る計算機
    に転送して相関積分を計算させ、該計算結果の相関積分
    を受取り、該相関積分の相関指数を用いて相関次元を求
    めるホストコンピュータを備えたことを特徴とする生体
    信号処理装置。
  2. 【請求項2】 センサシステムによって生体若しくは体
    液から生体信号を検出し、該検出信号を信号処理して生
    理的状態を解析する生体信号処理装置において、センサ
    から時系列データV(t)数1を受信し、該数1の時系
    列データを時間遅れの一定値τを用いて高次元m空間に
    おけるm点の時系列データV(ti)数2に再構成し、
    該数2の時系列データをバス・インターフェース、加減
    算器及びROMテーブルより成るパイプライン計算機に
    転送して相関積分C(m;r)を数3、数4、数5によ
    り計算させ、該計算結果の相関積分を受取り、該相関積
    分の相関指数数6を用いて相関次元Dcを求めるホスト
    コンピュータを備えたことを特徴とする生体信号処理装
    置。
  3. 【請求項3】 センサシステムによって生体若しくは体
    液から生体信号を検出し、該検出信号を信号処理して生
    理的状態を解析し、該解析結果に基づいて生体への刺激
    パルスを変化制御する生体刺激緩和装置において、セン
    サから時系列データV(t)数1を受信し、該数1の時
    系列データを時間遅れの一定値τを用いて高次元m空間
    におけるm点の時系列データV(ti)数2に再構成
    し、該数2の時系列データをバス・インターフェース、
    加減算器及びROMテーブルより成るパイプライン計算
    機に転送して相関積分C(m;r)を数3、数4、数5
    により計算させ、該計算結果の相関積分を受取り、該相
    関積分の相関指数数6を用いて相関次元Dcを求めるホ
    ストコンピュータと、該ホストコンピュータから出力す
    る相関次元に対応したデータ入力によって発生する刺激
    パルスを変化制御する生体刺激パルス発生装置とを備え
    たことを特徴とする生体刺激緩和装置。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】
JP7213436A 1995-08-22 1995-08-22 生体信号処理装置及び生体刺激緩和装置 Pending JPH0956833A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010500052A (ja) * 2006-06-15 2010-01-07 ヒポ−セイフ エイ/エス 低血糖症を検出するための脳波信号解析

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