JPH095480A - 原子炉出力分布監視装置 - Google Patents
原子炉出力分布監視装置Info
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- JPH095480A JPH095480A JP7158878A JP15887895A JPH095480A JP H095480 A JPH095480 A JP H095480A JP 7158878 A JP7158878 A JP 7158878A JP 15887895 A JP15887895 A JP 15887895A JP H095480 A JPH095480 A JP H095480A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Measurement Of Radiation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】可動型の中性子束測定装置あるいはγ線束測定
装置を不要とし、少数の固定式γ線束測定器により得ら
れた実測値を参照して、高精度の炉心出力分布を算出す
る原子炉出力分布監視装置を提供する。 【構成】本発明の原子炉出力分布監視装置12は、炉心2
における現状データ測定器13の炉心現状データに基づき
内蔵の物理モデルを用いて三次元核熱水力計算により炉
心内の出力分布を算出する出力分布算出装置15と、炉心
内の軸方向で下端部と上端部の少なくとも一方に配置し
た複数の固定式γ線束測定器9および複数の固定式中性
子束測定器7からなる出力分布測定装置18と、この出力
分布算出装置18により得られた算出結果を前記γ線束測
定器によって得たγ線束実測値を参照して出力分布の補
正をする出力分布補正装置16からなることを特徴とす
る。
装置を不要とし、少数の固定式γ線束測定器により得ら
れた実測値を参照して、高精度の炉心出力分布を算出す
る原子炉出力分布監視装置を提供する。 【構成】本発明の原子炉出力分布監視装置12は、炉心2
における現状データ測定器13の炉心現状データに基づき
内蔵の物理モデルを用いて三次元核熱水力計算により炉
心内の出力分布を算出する出力分布算出装置15と、炉心
内の軸方向で下端部と上端部の少なくとも一方に配置し
た複数の固定式γ線束測定器9および複数の固定式中性
子束測定器7からなる出力分布測定装置18と、この出力
分布算出装置18により得られた算出結果を前記γ線束測
定器によって得たγ線束実測値を参照して出力分布の補
正をする出力分布補正装置16からなることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉における炉心現
状データを基に物理モデルを用いて算出する炉心出力分
布監視に係り、特に固定式のγ線束検出器を炉心軸方向
に適切に配置すると共に、γ線束の実測値を参照して補
正することにより炉心出力分布を求める、高精度で信頼
性の高い原子炉出力分布監視装置に関する。
状データを基に物理モデルを用いて算出する炉心出力分
布監視に係り、特に固定式のγ線束検出器を炉心軸方向
に適切に配置すると共に、γ線束の実測値を参照して補
正することにより炉心出力分布を求める、高精度で信頼
性の高い原子炉出力分布監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉で例えば沸騰水型原子炉では、炉
心における出力分布や熱的状態などの炉心性能を、プロ
セス計算機により監視することが行われている。この炉
心における出力分布や熱的状態の監視の方法としては、
炉心における現状データ測定手段と、このデータと内蔵
する物理モデルから、炉心三次元核熱水力結合計算によ
り炉心出力分布を算出する。
心における出力分布や熱的状態などの炉心性能を、プロ
セス計算機により監視することが行われている。この炉
心における出力分布や熱的状態の監視の方法としては、
炉心における現状データ測定手段と、このデータと内蔵
する物理モデルから、炉心三次元核熱水力結合計算によ
り炉心出力分布を算出する。
【0003】さらに、炉心内に配置したγ線束測定装置
によって得られる実測値を参照して、上記炉心三次元核
熱水力結合計算により得られた出力分布を補正すること
により、良好な出力分布を得る監視装置が考えられてい
る。炉心内の中性子束測定の手段としては、一般に図5
(a)の一部切欠き斜視図に示すような中性子束測定装
置1が設けられている。図示しない原子炉圧力容器内に
収容されている炉心2は、複数の燃料集合体3および制
御棒4などから構成されている。
によって得られる実測値を参照して、上記炉心三次元核
熱水力結合計算により得られた出力分布を補正すること
により、良好な出力分布を得る監視装置が考えられてい
る。炉心内の中性子束測定の手段としては、一般に図5
(a)の一部切欠き斜視図に示すような中性子束測定装
置1が設けられている。図示しない原子炉圧力容器内に
収容されている炉心2は、複数の燃料集合体3および制
御棒4などから構成されている。
【0004】前記4体の燃料集合体3により形成された
コーナーギャップ5には導管6が配置されており、この
導管6内に中性子束測定器7が炉心軸方向の数個所に断
続的に配置されている。この中性子束測定器7は、いわ
ゆる固定式のもので、沸騰水型原子炉では通常、4個が
配置されている。さらに、前記導管6内に図示しない1
個の中性子測定器を軸方向に移動させて、軸方向におい
て連続的に中性子束を測定する可動型の中性子束測定装
置も設置されている。
コーナーギャップ5には導管6が配置されており、この
導管6内に中性子束測定器7が炉心軸方向の数個所に断
続的に配置されている。この中性子束測定器7は、いわ
ゆる固定式のもので、沸騰水型原子炉では通常、4個が
配置されている。さらに、前記導管6内に図示しない1
個の中性子測定器を軸方向に移動させて、軸方向におい
て連続的に中性子束を測定する可動型の中性子束測定装
置も設置されている。
【0005】また、上記のような中性子束測定装置1に
代えて、図5(b)の一部切欠き斜視図に示すように、
γ線束測定装置8として軸方向に断続的に固定式のγ線
束測定器9を数個所配置したものや、導管6内に図示し
ない1個のγ線束検出器を軸方向に移動して軸方向に連
続的にγ線束を測定する可動型γ線束測定装置を設置し
たものもある。
代えて、図5(b)の一部切欠き斜視図に示すように、
γ線束測定装置8として軸方向に断続的に固定式のγ線
束測定器9を数個所配置したものや、導管6内に図示し
ない1個のγ線束検出器を軸方向に移動して軸方向に連
続的にγ線束を測定する可動型γ線束測定装置を設置し
たものもある。
【0006】中性子束測定装置1を用いる場合とγ線束
測定装置8を用いる場合のいずれの場合においても、固
定式の測定装置の場合は、炉心2の軸方向に配置される
それぞれの検出器の個数は4乃至数個である。したがっ
て、炉心2の軸方向における連続的な出力分布を得るた
めには、可動型の中性子束測定装置やγ線束測定装置が
必要であった。
測定装置8を用いる場合のいずれの場合においても、固
定式の測定装置の場合は、炉心2の軸方向に配置される
それぞれの検出器の個数は4乃至数個である。したがっ
て、炉心2の軸方向における連続的な出力分布を得るた
めには、可動型の中性子束測定装置やγ線束測定装置が
必要であった。
【0007】すなわち、図6の特性曲線図は、沸騰水型
原子炉における典型的な炉心軸方向の出力分布を示した
ものであるが、炉心2の上下端では中性子の漏れにより
出力分布は急な傾きで変化している。
原子炉における典型的な炉心軸方向の出力分布を示した
ものであるが、炉心2の上下端では中性子の漏れにより
出力分布は急な傾きで変化している。
【0008】このために、固定式のγ線束測定器9を従
来の沸騰水型原子炉における中性子束測定器7と同様な
配置で、軸方向に4個のみ設けた場合には、炉心2の上
部および下部での中性子束や出力の変化の様子を測定す
ることができず、また4個の測定データから、炉心2の
上部や下部の測定データを外挿した場合に、互いの変化
の挙動が異なるために大きな誤差を生じて精度が悪化す
る。
来の沸騰水型原子炉における中性子束測定器7と同様な
配置で、軸方向に4個のみ設けた場合には、炉心2の上
部および下部での中性子束や出力の変化の様子を測定す
ることができず、また4個の測定データから、炉心2の
上部や下部の測定データを外挿した場合に、互いの変化
の挙動が異なるために大きな誤差を生じて精度が悪化す
る。
【0009】このために従来は、このように炉心2の上
部や下部に対する測定は、可動型の測定装置(中性子束
測定装置、γ線束測定装置)に頼っていた。仮に固定式
の測定装置のみとした場合には、出力分布の誤差が大き
くなることから、運転上の制限条件に対して大きな余裕
を設ける必要があり、この結果、運転に対する裕度が減
少して、稼働率などへの影響を生ずる支障があった。
部や下部に対する測定は、可動型の測定装置(中性子束
測定装置、γ線束測定装置)に頼っていた。仮に固定式
の測定装置のみとした場合には、出力分布の誤差が大き
くなることから、運転上の制限条件に対して大きな余裕
を設ける必要があり、この結果、運転に対する裕度が減
少して、稼働率などへの影響を生ずる支障があった。
【0010】また精度を改善するためには、炉心軸方向
に多数の検出器を配置することが考えられるが、可動型
の中性子束測定装置あるいはγ線束測定装置を無くすこ
との利点がなくなり、また、導管6内を通過させ得る検
出器に接続するケーブル本数の制約からも、多数の検出
器を配置することには限界があった。
に多数の検出器を配置することが考えられるが、可動型
の中性子束測定装置あるいはγ線束測定装置を無くすこ
との利点がなくなり、また、導管6内を通過させ得る検
出器に接続するケーブル本数の制約からも、多数の検出
器を配置することには限界があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の原子炉の出力分
布を監視する装置にあっては、出力分布の監視を精度よ
く行うためには、可動型の中性子束測定装置、あるいは
γ線束測定装置が必要であり、固定式の測定装置のみと
した場合には、精度の高い出力分布の監視を行うことが
困難であるという問題があった。
布を監視する装置にあっては、出力分布の監視を精度よ
く行うためには、可動型の中性子束測定装置、あるいは
γ線束測定装置が必要であり、固定式の測定装置のみと
した場合には、精度の高い出力分布の監視を行うことが
困難であるという問題があった。
【0012】しかしながら、可動型の中性子束測定装
置、あるいはγ線束測定装置については、1個の中性子
束検出器あるいはγ線束検出器を、炉心2を収容した図
示しない原子炉圧力容器の外部から、導管6内を炉心2
の全長に亘って上下に移動させて測定を行うことから、
その構造が複雑で操作や保全が繁雑となる支障があっ
た。
置、あるいはγ線束測定装置については、1個の中性子
束検出器あるいはγ線束検出器を、炉心2を収容した図
示しない原子炉圧力容器の外部から、導管6内を炉心2
の全長に亘って上下に移動させて測定を行うことから、
その構造が複雑で操作や保全が繁雑となる支障があっ
た。
【0013】本発明の目的とするところは、可動型の中
性子束測定装置あるいはγ線束測定装置を不要とし、極
力少ない数の固定式γ線束測定器により得られた実測値
を参照して、高精度の炉心出力分布を算出する原子炉出
力分布監視装置を提供することにある。
性子束測定装置あるいはγ線束測定装置を不要とし、極
力少ない数の固定式γ線束測定器により得られた実測値
を参照して、高精度の炉心出力分布を算出する原子炉出
力分布監視装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る原子炉出力分布監視装置は、炉心における現状データ
測定器が出力する原子炉の炉心現状データに基づき内蔵
した物理モデルを使用して三次元核熱水力計算により炉
心内の出力分布を算出する出力分布算出装置と、炉心内
で燃料集合体により包囲された間隙における測定位置で
炉心軸方向に複数配置した固定式γ線束測定器および複
数配置した固定式中性子束測定器とを有して前記固定式
γ線束測定器を炉心の下端部と上端部の少なくとも一方
に配置した出力分布測定装置と、前記出力分布算出装置
により得られた算出結果を前記出力分布測定装置で得ら
れたγ線束実測値を参照して補正することにより原子炉
の出力分布を算出する出力分布補正装置とからなること
を特徴とする。
る原子炉出力分布監視装置は、炉心における現状データ
測定器が出力する原子炉の炉心現状データに基づき内蔵
した物理モデルを使用して三次元核熱水力計算により炉
心内の出力分布を算出する出力分布算出装置と、炉心内
で燃料集合体により包囲された間隙における測定位置で
炉心軸方向に複数配置した固定式γ線束測定器および複
数配置した固定式中性子束測定器とを有して前記固定式
γ線束測定器を炉心の下端部と上端部の少なくとも一方
に配置した出力分布測定装置と、前記出力分布算出装置
により得られた算出結果を前記出力分布測定装置で得ら
れたγ線束実測値を参照して補正することにより原子炉
の出力分布を算出する出力分布補正装置とからなること
を特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置において、固定式γ線束
測定器が炉心下端に配置した1個を含み炉心軸方向に合
計5個以上配置したことを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置において、固定式γ線束
測定器が炉心下端に配置した1個を含み炉心軸方向に合
計5個以上配置したことを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置において、炉心軸方向に
設けた5個の固定式γ線束測定器が炉心下端に配置した
1個を除いて残りの4個を前記固定式中性子束検出器と
同じ高さ位置に配置したことを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置において、炉心軸方向に
設けた5個の固定式γ線束測定器が炉心下端に配置した
1個を除いて残りの4個を前記固定式中性子束検出器と
同じ高さ位置に配置したことを特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置において、炉心軸方向に
設けた8個の固定式γ線束測定器が炉心下端に配置した
1個を除いて残りの7個のうち4個を前記固定式中性子
束検出器と同じ高さ位置に配置すると共に残り3個を前
記4個のγ線束測定器のそれぞれ軸方向中央位置に配置
したことを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置において、炉心軸方向に
設けた8個の固定式γ線束測定器が炉心下端に配置した
1個を除いて残りの7個のうち4個を前記固定式中性子
束検出器と同じ高さ位置に配置すると共に残り3個を前
記4個のγ線束測定器のそれぞれ軸方向中央位置に配置
したことを特徴とする。
【0018】請求項5記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置において、炉心軸方向に
複数設けた固定式γ線束測定器が炉心下端に配置した1
個を含み等間隔に配置したことを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置において、炉心軸方向に
複数設けた固定式γ線束測定器が炉心下端に配置した1
個を含み等間隔に配置したことを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置で炉心軸方向に複数設け
たγ線束測定器を炉心下端に配置した1個を含み等間隔
に配置した場合に、前記物理モデルを使用した出力分布
算出装置で得られた出力分布を前記γ線束測定器による
γ線束実測値と中性子束測定器による中性子束実測値の
両者を参照して出力分布補正装置で補正して原子炉の出
力分布を算出することを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置で炉心軸方向に複数設け
たγ線束測定器を炉心下端に配置した1個を含み等間隔
に配置した場合に、前記物理モデルを使用した出力分布
算出装置で得られた出力分布を前記γ線束測定器による
γ線束実測値と中性子束測定器による中性子束実測値の
両者を参照して出力分布補正装置で補正して原子炉の出
力分布を算出することを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置におけるγ線束測定器
が、燃料からのγ線による電離電流を検出するものであ
ることを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置におけるγ線束測定器
が、燃料からのγ線による電離電流を検出するものであ
ることを特徴とする。
【0021】請求項8記載の発明に係る原子炉出力分布
監視装置は、出力分布測定装置におけるγ線束測定器
が、燃料からのγ線強度に応じた加熱量または温度差を
検出するものであることを特徴とする。
監視装置は、出力分布測定装置におけるγ線束測定器
が、燃料からのγ線強度に応じた加熱量または温度差を
検出するものであることを特徴とする。
【0022】
【作用】請求項1記載の発明は、出力分布算出装置は炉
心における現状データ測定器からの炉心現状データに基
づき内蔵した物理モデルを使用して三次元核熱水力計算
により炉心内の出力分布を算出する。この出力分布は出
力分布補正装置において、炉心に設けた出力分布測定装
置の炉心の下端部と上端部の少なくとも一方に配置した
固定式γ線束測定器から出力されるγ線束実測値を参照
して補正することにより、特に炉心の上端および下端部
を含む出力分布を高精度に算出できる。
心における現状データ測定器からの炉心現状データに基
づき内蔵した物理モデルを使用して三次元核熱水力計算
により炉心内の出力分布を算出する。この出力分布は出
力分布補正装置において、炉心に設けた出力分布測定装
置の炉心の下端部と上端部の少なくとも一方に配置した
固定式γ線束測定器から出力されるγ線束実測値を参照
して補正することにより、特に炉心の上端および下端部
を含む出力分布を高精度に算出できる。
【0023】請求項2記載の発明は、出力分布測定装置
における固定式γ線束測定器を、炉心下端に配置した1
個を含み炉心軸方向に合計5個以上配置することによ
り、炉心の下端部を含めて測定点が多いことから、高精
度な出力分布の測定を行うことができる。
における固定式γ線束測定器を、炉心下端に配置した1
個を含み炉心軸方向に合計5個以上配置することによ
り、炉心の下端部を含めて測定点が多いことから、高精
度な出力分布の測定を行うことができる。
【0024】請求項3記載の発明は、出力分布測定装置
における固定式γ線束測定器が、1個を炉心下端に、他
の4個を固定式中性子束検出器と同じ高さ位置に配置し
ているので、炉心の下端部を含めた出力分布を高精度に
測定できると共に、固定式γ線束測定器による固定式中
性子束検出器の校正が容易に行える。
における固定式γ線束測定器が、1個を炉心下端に、他
の4個を固定式中性子束検出器と同じ高さ位置に配置し
ているので、炉心の下端部を含めた出力分布を高精度に
測定できると共に、固定式γ線束測定器による固定式中
性子束検出器の校正が容易に行える。
【0025】請求項4記載の発明は、出力分布測定装置
における炉心軸方向に設けた固定式γ線束測定器を、1
個を炉心下端に、4個を固定式中性子束検出器と同じ高
さ位置に、さらに3個を前記4個のγ線束測定器のそれ
ぞれ中央位置に配置しているので、炉心の下端部を含め
て測定点が多いことから、出力分布の測定が炉心の下端
部を含めてきめ細かく高精度に行えると共に、固定式中
性子束検出器の校正が容易に行える。
における炉心軸方向に設けた固定式γ線束測定器を、1
個を炉心下端に、4個を固定式中性子束検出器と同じ高
さ位置に、さらに3個を前記4個のγ線束測定器のそれ
ぞれ中央位置に配置しているので、炉心の下端部を含め
て測定点が多いことから、出力分布の測定が炉心の下端
部を含めてきめ細かく高精度に行えると共に、固定式中
性子束検出器の校正が容易に行える。
【0026】請求項5記載の発明は、出力分布測定装置
における複数の固定式γ線束測定器が、炉心軸方向に設
けた炉心下端に配置した1個を含み等間隔に配置してあ
るので、出力分布の測定が炉心の下端部を含めて高精度
に得られる。
における複数の固定式γ線束測定器が、炉心軸方向に設
けた炉心下端に配置した1個を含み等間隔に配置してあ
るので、出力分布の測定が炉心の下端部を含めて高精度
に得られる。
【0027】請求項6記載の発明は、複数のγ線束測定
器を炉心下端に配置した1個を含み等間隔に配置した出
力分布測定装置で測定した出力特性を、出力分布算出装
置にて物理モデルを使用して出力分布を得ると共に、前
記γ線束測定器によるγ線束実測値と中性子束測定器に
よる中性子束実測値の両者を参照して出力分布補正装置
で補正することにより、高精度の出力分布が算出でき
る。
器を炉心下端に配置した1個を含み等間隔に配置した出
力分布測定装置で測定した出力特性を、出力分布算出装
置にて物理モデルを使用して出力分布を得ると共に、前
記γ線束測定器によるγ線束実測値と中性子束測定器に
よる中性子束実測値の両者を参照して出力分布補正装置
で補正することにより、高精度の出力分布が算出でき
る。
【0028】請求項7記載の発明は、出力分布測定装置
におけるγ線束測定器を、燃料から放射されるγ線によ
る電離電流を検出するものとし、これにより、炉心から
のγ線束を測定する。
におけるγ線束測定器を、燃料から放射されるγ線によ
る電離電流を検出するものとし、これにより、炉心から
のγ線束を測定する。
【0029】請求項8記載の発明は、出力分布測定装置
におけるγ線束測定器を、燃料から放射されるγ線強度
に応じた加熱量または温度差を検出するものとし、これ
により、炉心からのγ線束を測定する。
におけるγ線束測定器を、燃料から放射されるγ線強度
に応じた加熱量または温度差を検出するものとし、これ
により、炉心からのγ線束を測定する。
【0030】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照して説
明する。なお、上記した従来技術と同じ構成部分には同
一符号を付して詳細な説明を省略する。第1実施例は、
図1のブロック構成図に示すように原子炉圧力容器10内
には冷却水11および炉心2が収容されており、この炉心
2は図示しない複数の燃料集合体3および制御棒4から
構成されている。
明する。なお、上記した従来技術と同じ構成部分には同
一符号を付して詳細な説明を省略する。第1実施例は、
図1のブロック構成図に示すように原子炉圧力容器10内
には冷却水11および炉心2が収容されており、この炉心
2は図示しない複数の燃料集合体3および制御棒4から
構成されている。
【0031】原子炉出力分布監視装置12については、炉
心2内に複数の中性子束測定器7からなる中性子束測定
装置と、複数のγ線束測定器9からなるγ線束測定装置
とによる出力分布測定装置18が配置されており、この出
力分布測定装置18は、炉心2内の予め設定された測定点
において中性子束およびγ線束の測定をする。また原子
炉圧力容器10内には、例えば冷却水全流量、炉心圧力と
出入口温度、および制御棒位置などの炉心データを測定
する炉心現状データ測定器13が設置されている。
心2内に複数の中性子束測定器7からなる中性子束測定
装置と、複数のγ線束測定器9からなるγ線束測定装置
とによる出力分布測定装置18が配置されており、この出
力分布測定装置18は、炉心2内の予め設定された測定点
において中性子束およびγ線束の測定をする。また原子
炉圧力容器10内には、例えば冷却水全流量、炉心圧力と
出入口温度、および制御棒位置などの炉心データを測定
する炉心現状データ測定器13が設置されている。
【0032】さらに、前記出力分布測定装置18のγ線束
測定器9からのγ線束測定信号S1と、中性子束測定器
7からの中性子束測定器信号S2 、および炉心現状デー
タ測定器13からの炉心現状データ信号S3 を入力するデ
ータサンプラー14を設けている。このデータサンプラー
14には、データサンプラー14に入力された炉心現状デー
タ信号S3 を入力して、内蔵する物理モデルを使用して
三次元核熱水力計算により、炉心内の中性子束分布、出
力分布を算出する出力分布算出装置15が接続されてい
る。
測定器9からのγ線束測定信号S1と、中性子束測定器
7からの中性子束測定器信号S2 、および炉心現状デー
タ測定器13からの炉心現状データ信号S3 を入力するデ
ータサンプラー14を設けている。このデータサンプラー
14には、データサンプラー14に入力された炉心現状デー
タ信号S3 を入力して、内蔵する物理モデルを使用して
三次元核熱水力計算により、炉心内の中性子束分布、出
力分布を算出する出力分布算出装置15が接続されてい
る。
【0033】また、この出力分布算出装置15から出力す
る出力分布を入力すると共に、前記データサンプラー14
からのγ線束測定信号S1 を参照して物理モデルの出力
分布計算結果を補正し、実測データを反映した信頼性の
高い炉心出力分布を得る出力分布補正装置16と、表示装
置を備えた入出力装置17とにより構成している。
る出力分布を入力すると共に、前記データサンプラー14
からのγ線束測定信号S1 を参照して物理モデルの出力
分布計算結果を補正し、実測データを反映した信頼性の
高い炉心出力分布を得る出力分布補正装置16と、表示装
置を備えた入出力装置17とにより構成している。
【0034】図2(a)の一部切欠き斜視図に示すよう
に、炉心2内で炉心出力測定装置18は、各4個の固定式
の中性子束検出器7とγ線束測定器9が炉心2の軸方向
に配置されており、さらにγ線束測定器9については、
炉心2の軸方向下端にも1個配置されている。なお、前
記各4個の中性子束測定器7とγ線束測定器9は、それ
ぞれ同じ高さに配置されていて、γ線束測定器9は合計
5個にて構成されている。
に、炉心2内で炉心出力測定装置18は、各4個の固定式
の中性子束検出器7とγ線束測定器9が炉心2の軸方向
に配置されており、さらにγ線束測定器9については、
炉心2の軸方向下端にも1個配置されている。なお、前
記各4個の中性子束測定器7とγ線束測定器9は、それ
ぞれ同じ高さに配置されていて、γ線束測定器9は合計
5個にて構成されている。
【0035】図2(b)の一部切欠き正面図により軸方
向の配置について、さらに詳細に説明すると、炉心2の
下端に配置されたγ線束測定器9aは、燃料有効長内で
できる限り炉心端に近く配置するため、γ線束測定器の
中心位置が炉心端よりそれぞれ25cm程度以内に配置して
いる。下端のγ線束測定器9aを除く4個のγ線束測定
器9b〜9eは、等間隔に配置されており、またγ線束
測定器9aとγ線束測定器9bとの間隔は、例えばγ線
束測定器9bとγ線束測定器9cの間隔の約1/2であ
る。
向の配置について、さらに詳細に説明すると、炉心2の
下端に配置されたγ線束測定器9aは、燃料有効長内で
できる限り炉心端に近く配置するため、γ線束測定器の
中心位置が炉心端よりそれぞれ25cm程度以内に配置して
いる。下端のγ線束測定器9aを除く4個のγ線束測定
器9b〜9eは、等間隔に配置されており、またγ線束
測定器9aとγ線束測定器9bとの間隔は、例えばγ線
束測定器9bとγ線束測定器9cの間隔の約1/2であ
る。
【0036】次に上記構成による作用について説明す
る。炉心2の下端に固定式のγ線束測定器9を配置した
ため、このγ線束測定器9aと、その上のγ線束測定器
9bとの間、および最上部のγ線束測定器9eと、その
下のγ線束測定器9dとの間についても、内挿によって
さらに高い精度で物理モデルの出力分布計算を補正する
ことができる。また同時に、炉心2の上端にはγ線束測
定器を配置しないので、より少ない数のγ線束測定器9
で構築することができる。
る。炉心2の下端に固定式のγ線束測定器9を配置した
ため、このγ線束測定器9aと、その上のγ線束測定器
9bとの間、および最上部のγ線束測定器9eと、その
下のγ線束測定器9dとの間についても、内挿によって
さらに高い精度で物理モデルの出力分布計算を補正する
ことができる。また同時に、炉心2の上端にはγ線束測
定器を配置しないので、より少ない数のγ線束測定器9
で構築することができる。
【0037】次に、中性子束測定器7とγ線束測定器9
との関係について説明すると、中性子束を測定する中性
子束測定器7は、通常U235 を用いた核分裂電離箱が用
いられるが、この中性子照射によって感度が変化する。
したがって、この経時変化を補正する、いわゆる校正を
行う必要がある。
との関係について説明すると、中性子束を測定する中性
子束測定器7は、通常U235 を用いた核分裂電離箱が用
いられるが、この中性子照射によって感度が変化する。
したがって、この経時変化を補正する、いわゆる校正を
行う必要がある。
【0038】この校正は、通常は炉心2の外部に収納し
て中性子の照射がされず、したがって感度が変化せず、
校正時のみに炉心2内に挿入して中性子束を測定する可
動型の中性子束検出器である中性子束測定装置を用いて
実施することができる。また、可動型のγ線束測定装置
を用いた校正も可能である。
て中性子の照射がされず、したがって感度が変化せず、
校正時のみに炉心2内に挿入して中性子束を測定する可
動型の中性子束検出器である中性子束測定装置を用いて
実施することができる。また、可動型のγ線束測定装置
を用いた校正も可能である。
【0039】一方、γ線束測定器9は核分裂物質を用い
ていないため、炉内に滞在させても感度が変化しない。
そこで、炉心2の軸方向に5個配置したγ線束測定器9
の内で、下端のγ線束測定器9aを除く4個、すなわ
ち、γ線束測定器9b〜9eを各々、中性子束測定器7
と同じ位置に配置する。
ていないため、炉内に滞在させても感度が変化しない。
そこで、炉心2の軸方向に5個配置したγ線束測定器9
の内で、下端のγ線束測定器9aを除く4個、すなわ
ち、γ線束測定器9b〜9eを各々、中性子束測定器7
と同じ位置に配置する。
【0040】これにより、未照射状態でのγ線束測定器
9の信号S1 と中性子束測定器7の信号S2 をデータサ
ンプラー14に入力し、両者の関係を記憶しておくことに
より、中性子照射によって感度が変化した中性子束測定
器7を、γ線束測定器9の信号によって校正することが
可能である。
9の信号S1 と中性子束測定器7の信号S2 をデータサ
ンプラー14に入力し、両者の関係を記憶しておくことに
より、中性子照射によって感度が変化した中性子束測定
器7を、γ線束測定器9の信号によって校正することが
可能である。
【0041】したがって従来は中性子束測定器7の校正
のために必要であった、可動型の中性子束測定装置を不
要とすることができる。なお、γ線束測定装置として
は、γ線のエネルギーによる電離電流を検出する測定器
の他に、γ線による加熱量を測定するものや、加熱によ
る温度を測定する熱電対など燃料からのγ線束強度を測
定し得る種々の手段が採用可能である。
のために必要であった、可動型の中性子束測定装置を不
要とすることができる。なお、γ線束測定装置として
は、γ線のエネルギーによる電離電流を検出する測定器
の他に、γ線による加熱量を測定するものや、加熱によ
る温度を測定する熱電対など燃料からのγ線束強度を測
定し得る種々の手段が採用可能である。
【0042】前記従来技術における課題を解決するため
に、γ線束実測値を参照して三次元核熱水力計算による
炉心内の出力分布算出結果を補正するモデルを用いて炉
心2の模擬計算を行い、炉心軸方向の固定式γ線束測定
器9の配置と個数について詳細に評価を行い以下の点を
見出だすことができた。
に、γ線束実測値を参照して三次元核熱水力計算による
炉心内の出力分布算出結果を補正するモデルを用いて炉
心2の模擬計算を行い、炉心軸方向の固定式γ線束測定
器9の配置と個数について詳細に評価を行い以下の点を
見出だすことができた。
【0043】すなわち、図3の比較特性曲線図に、γ線
束実測値を参照して三次元核熱水力計算による炉心内の
出力分布計算結果を、補正するモデルを用いて炉心2の
模擬計算を行った結果の一例を示す。図3中の実線は、
炉心軸方向に連続的にγ線束を測定し、これを参照して
三次元核熱水力計算による炉心内の出力分布計算結果を
補正した場合の模擬計算結果による軸方向出力分布の相
対値を示しており、最も信頼性が高い出力分布計算結果
を示している。
束実測値を参照して三次元核熱水力計算による炉心内の
出力分布計算結果を、補正するモデルを用いて炉心2の
模擬計算を行った結果の一例を示す。図3中の実線は、
炉心軸方向に連続的にγ線束を測定し、これを参照して
三次元核熱水力計算による炉心内の出力分布計算結果を
補正した場合の模擬計算結果による軸方向出力分布の相
対値を示しており、最も信頼性が高い出力分布計算結果
を示している。
【0044】次に、非連続的に配置した固定式のγ線束
測定器9の実測データにより補正した場合の結果を破線
および一点鎖線で示している。このうち破線は従来例
で、固定式のγ線束測定器9を固定式の中性子束測定器
7と同じく軸方向に4個配置したもので、炉心2の上下
端には配置せず、この軸方向4点の実測データで物理モ
デルを補正したものである。
測定器9の実測データにより補正した場合の結果を破線
および一点鎖線で示している。このうち破線は従来例
で、固定式のγ線束測定器9を固定式の中性子束測定器
7と同じく軸方向に4個配置したもので、炉心2の上下
端には配置せず、この軸方向4点の実測データで物理モ
デルを補正したものである。
【0045】これにより明らかなように破線についは、
出力分布の変化が大きい炉心上部と下部の領域では、連
続的に測定した実測値で補正した実線の場合に比べて誤
差が極めて大きくなっている。一方一点鎖線は、炉心上
下端の2個を含み軸方向に合計9個の固定式のγ線束測
定器9を配置し、この実測値を参照して物理モデルの出
力分布を補正した結果を示すもので、炉心下端部の出力
が大きい部分を除いて実線と一致している。
出力分布の変化が大きい炉心上部と下部の領域では、連
続的に測定した実測値で補正した実線の場合に比べて誤
差が極めて大きくなっている。一方一点鎖線は、炉心上
下端の2個を含み軸方向に合計9個の固定式のγ線束測
定器9を配置し、この実測値を参照して物理モデルの出
力分布を補正した結果を示すもので、炉心下端部の出力
が大きい部分を除いて実線と一致している。
【0046】この結果から、炉心上下端にγ線束測定器
9を配置することにより炉心上部および下部領域の出力
分布計算精度が大幅に改善され、連続的な実測値で補正
する場合とほぼ同等な精度が得られる。さらに、炉心の
上端部と下端部では下端部の方が改善度合いが大きく、
この点から炉心2の下端部にγ線束測定器9を配置する
だけでも十分な精度向上が期待され、炉心上端への配置
は必ずしも必要ないことが分かった。
9を配置することにより炉心上部および下部領域の出力
分布計算精度が大幅に改善され、連続的な実測値で補正
する場合とほぼ同等な精度が得られる。さらに、炉心の
上端部と下端部では下端部の方が改善度合いが大きく、
この点から炉心2の下端部にγ線束測定器9を配置する
だけでも十分な精度向上が期待され、炉心上端への配置
は必ずしも必要ないことが分かった。
【0047】また、炉心2によっては、燃料集合体3の
上端部および下端部に天然ウランや回収ウランからなる
ブランケットを設けたものがあり、通常、このブランケ
ット長さは炉心下端部より上端部の方が同等か長くなっ
ている。この場合にブランケット部の出力は、濃縮ウラ
ン部より大幅に低いので、この部分を避けてγ線束測定
器9を配置することが望ましい。このような場合も炉心
2の上端部にはγ線束測定器9を配置せず、炉心端の一
方である下端部を含み複数個のγ線束測定器9を軸方向
に配置することが得策である。
上端部および下端部に天然ウランや回収ウランからなる
ブランケットを設けたものがあり、通常、このブランケ
ット長さは炉心下端部より上端部の方が同等か長くなっ
ている。この場合にブランケット部の出力は、濃縮ウラ
ン部より大幅に低いので、この部分を避けてγ線束測定
器9を配置することが望ましい。このような場合も炉心
2の上端部にはγ線束測定器9を配置せず、炉心端の一
方である下端部を含み複数個のγ線束測定器9を軸方向
に配置することが得策である。
【0048】また、図3からも分かるように、炉心2の
下部を除く領域ではγ線束測定器9の個数が合計4個の
場合と合計9個の場合で、それほど大きな精度の差はな
いことが判ることから、下端に1個を加えた合計5個程
度の少数のγ線束測定器9でもほとんど測定精度上の問
題はなく、より精度を重視する場合に下端の1個を含む
合計8個程度以上に数を増加させなければよい。
下部を除く領域ではγ線束測定器9の個数が合計4個の
場合と合計9個の場合で、それほど大きな精度の差はな
いことが判ることから、下端に1個を加えた合計5個程
度の少数のγ線束測定器9でもほとんど測定精度上の問
題はなく、より精度を重視する場合に下端の1個を含む
合計8個程度以上に数を増加させなければよい。
【0049】次に、本第1実施例における出力分布の算
出方法について説明する。まず物理モデルとしては、例
えば1群粗格子拡散モデルを使用する。このようなモデ
ルでは、炉心2内の燃料集合体3を多数の接点(以下ノ
ードと称する)の集合として表し、各ノードにおける中
性子束が次の拡散方程式の式(1) を満足するものとす
る。但し、φnはノードnにおける中性子束、Bn2 は
ノードnにおけるバックリングを表す。 ▽2 φn+Bn2 φn=0 …(1)
出方法について説明する。まず物理モデルとしては、例
えば1群粗格子拡散モデルを使用する。このようなモデ
ルでは、炉心2内の燃料集合体3を多数の接点(以下ノ
ードと称する)の集合として表し、各ノードにおける中
性子束が次の拡散方程式の式(1) を満足するものとす
る。但し、φnはノードnにおける中性子束、Bn2 は
ノードnにおけるバックリングを表す。 ▽2 φn+Bn2 φn=0 …(1)
【0050】また、炉心2内の各ノードの出力Pnは次
の式(2) で与えられる。但し、Σfnはノードnにおけ
る核分裂断面積を表す。 Pn=Σfn×φn …(2)
の式(2) で与えられる。但し、Σfnはノードnにおけ
る核分裂断面積を表す。 Pn=Σfn×φn …(2)
【0051】出力分布算出装置15は、上記のような手法
により炉内出力分布を算出する。さらに、γ線束測定器
位置でのγ線束計算値は、計算で得られたノード出力の
内、γ線束測定器の回りの4体の燃料集合体3のγ線束
測定器の高さ位置に相当するノードの出力を基に次の式
(3) により算出する。 SDK,I =CK,I ×{(1 /4 )ΣPn(K,I )} …(3)
により炉内出力分布を算出する。さらに、γ線束測定器
位置でのγ線束計算値は、計算で得られたノード出力の
内、γ線束測定器の回りの4体の燃料集合体3のγ線束
測定器の高さ位置に相当するノードの出力を基に次の式
(3) により算出する。 SDK,I =CK,I ×{(1 /4 )ΣPn(K,I )} …(3)
【0052】但し、SDK,I はγ線測定点K,Iにおけ
る出力分布補正計算装置が算出したγ線束計算値、CK,
I はγ線測定点K,Iを囲む全ノードの出力からγ線束
への変換式、Pnはγ線測定点K,Iを囲むノードnに
おける出力を表す。
る出力分布補正計算装置が算出したγ線束計算値、CK,
I はγ線測定点K,Iを囲む全ノードの出力からγ線束
への変換式、Pnはγ線測定点K,Iを囲むノードnに
おける出力を表す。
【0053】一方、γ線測定点K,Iにおけるγ線束実
測値をNDK,I が出力分布補正装置16に入力され、上記
γ線束計算値SDK,I と比較して、次の式(4) により補
正係数BCFK,I を求める。 BCFK,I =NDK,I /SDK,I …(4)
測値をNDK,I が出力分布補正装置16に入力され、上記
γ線束計算値SDK,I と比較して、次の式(4) により補
正係数BCFK,I を求める。 BCFK,I =NDK,I /SDK,I …(4)
【0054】このBCFK,I は、実測したγ線束と物理
モデルによるγ線束計算値の誤差を示す指標である。ま
た、γ線束は測定器回りの燃料の出力に比例しているの
で、出力分布計算値Pnを補正係数BCFK,I で次の式
(5) により修正することで、物理モデルの誤差を排除し
た信頼性の高い出力分布を得ることができる。但し、P
CnK,I は補正されたγ線測定点K,Iにおけるノード
出力を表す。 PCn(K,I )=BCFK,I ×Pn(K,I )…(5)
モデルによるγ線束計算値の誤差を示す指標である。ま
た、γ線束は測定器回りの燃料の出力に比例しているの
で、出力分布計算値Pnを補正係数BCFK,I で次の式
(5) により修正することで、物理モデルの誤差を排除し
た信頼性の高い出力分布を得ることができる。但し、P
CnK,I は補正されたγ線測定点K,Iにおけるノード
出力を表す。 PCn(K,I )=BCFK,I ×Pn(K,I )…(5)
【0055】ところで、γ線束測定器9は炉心軸方向に
断続的に存在するのみであり、このγ線束測定器9が存
在しないノード位置では、補正係数BCFK,I を求める
ことができないため、他のノードについては測定点K,
Iにおいて得られた補正係数BCFK,I を内挿すること
により求めることができる。
断続的に存在するのみであり、このγ線束測定器9が存
在しないノード位置では、補正係数BCFK,I を求める
ことができないため、他のノードについては測定点K,
Iにおいて得られた補正係数BCFK,I を内挿すること
により求めることができる。
【0056】なお、γ線束実測値を参照した物理モデル
の計算する出力分布の補正方法としては、この他に次に
示すような方法もある。今、式(1) で得られた中性子束
φnを補正係数BCFK,I で修正してφnm を次の式
(6) で得る。但し、GFK,I はγ線束信号から中性子信
号への変換式である。 φnm =BCFK,I ×GFK,I ×φn …(6)
の計算する出力分布の補正方法としては、この他に次に
示すような方法もある。今、式(1) で得られた中性子束
φnを補正係数BCFK,I で修正してφnm を次の式
(6) で得る。但し、GFK,I はγ線束信号から中性子信
号への変換式である。 φnm =BCFK,I ×GFK,I ×φn …(6)
【0057】このφnm を式(1) に代入した場合、当然
ながら式(1) は満足されない。そこで次の式(7) と式
(8) によりBn2 を修正して式(1) を満足する(B
nm )2 を得る。但し、△Bn2 はφnm が式(1) を満
足するためのBn2 の補正量を表す。 ▽2 φnm +(Bnm )2 ×φnm =0 …(7) (Bnm )2 =Bn2 +△Bn2 …(8)
ながら式(1) は満足されない。そこで次の式(7) と式
(8) によりBn2 を修正して式(1) を満足する(B
nm )2 を得る。但し、△Bn2 はφnm が式(1) を満
足するためのBn2 の補正量を表す。 ▽2 φnm +(Bnm )2 ×φnm =0 …(7) (Bnm )2 =Bn2 +△Bn2 …(8)
【0058】この(Bnm )2 は、固定式γ線束測定器
9の存在する位置でしか求められないので、他のノード
位置に対しては△Bn2 を直線、2次式などにより内挿
した値を用いる。以上のように算出された出力分布は、
図1に示す入出力装置17の図示しない表示装置を介して
表示される。
9の存在する位置でしか求められないので、他のノード
位置に対しては△Bn2 を直線、2次式などにより内挿
した値を用いる。以上のように算出された出力分布は、
図1に示す入出力装置17の図示しない表示装置を介して
表示される。
【0059】以上第1実施例による原子炉出力分布監視
装置12によると、γ線束測定器9aを炉心下端に配置し
たことにより、出力分布の変化の大きい炉心下端におい
ても補正係数BCFK,I を算出できる。これにより、補
正係数BCFK,I を外挿する必要がなく、炉心下端に近
い燃料のノードにおいても実測データを反映した補正が
可能であり、少数個の固定式γ線束測定器9によっても
実測値を反映した信頼性の高い出力分布計算結果を得る
ことができる。
装置12によると、γ線束測定器9aを炉心下端に配置し
たことにより、出力分布の変化の大きい炉心下端におい
ても補正係数BCFK,I を算出できる。これにより、補
正係数BCFK,I を外挿する必要がなく、炉心下端に近
い燃料のノードにおいても実測データを反映した補正が
可能であり、少数個の固定式γ線束測定器9によっても
実測値を反映した信頼性の高い出力分布計算結果を得る
ことができる。
【0060】第2の実施例は、上記第1実施例より、さ
らに精度の向上した出力分布監視装置を得るためのもの
で、図4(a)の正面図に示すように出力分布測定装置
19として、導管6内で炉心2の軸方向に、断続的に配置
した4個の中性子束測定器7と、炉心下端の1個と他に
7個で合計8個のγ線束測定器9を、前記中性子束測定
器7と同一の高さ位置、およびその中間位置に配置して
構成されている。
らに精度の向上した出力分布監視装置を得るためのもの
で、図4(a)の正面図に示すように出力分布測定装置
19として、導管6内で炉心2の軸方向に、断続的に配置
した4個の中性子束測定器7と、炉心下端の1個と他に
7個で合計8個のγ線束測定器9を、前記中性子束測定
器7と同一の高さ位置、およびその中間位置に配置して
構成されている。
【0061】この構成による作用としては、γ線束測定
器9の配置数が多いことから実測γ線束データ点数が増
加して、非測定点に対する内挿すべきノード数が減少す
ること、およびγ線束測定器9の配置が軸方向にほぼ1
/8の距離毎の均等配置となっていることから出力分布
監視精度が向上する。
器9の配置数が多いことから実測γ線束データ点数が増
加して、非測定点に対する内挿すべきノード数が減少す
ること、およびγ線束測定器9の配置が軸方向にほぼ1
/8の距離毎の均等配置となっていることから出力分布
監視精度が向上する。
【0062】なお、その他に可動型の中性子束測定装置
やγ線束測定装置を併用する場合については、それらを
用いて中性子束測定器7の校正が可能であることから、
下端以外のγ線束測定器9を、必ずしも中性子束測定器
7の位置に一致させる必要はない。
やγ線束測定装置を併用する場合については、それらを
用いて中性子束測定器7の校正が可能であることから、
下端以外のγ線束測定器9を、必ずしも中性子束測定器
7の位置に一致させる必要はない。
【0063】なお、このような場合は、γ線束測定器9
の軸方向の配置を、軸方向の上下端部に密に配置するな
ど、その間隔が異なるより、例えば炉心2の軸方向に4
個〜13個のγ線束測定器9を軸方向に均等の距離毎に配
置する方が望ましく。炉心2の上端部、下端部の両方に
γ線束測定器9を配置させる。
の軸方向の配置を、軸方向の上下端部に密に配置するな
ど、その間隔が異なるより、例えば炉心2の軸方向に4
個〜13個のγ線束測定器9を軸方向に均等の距離毎に配
置する方が望ましく。炉心2の上端部、下端部の両方に
γ線束測定器9を配置させる。
【0064】第3実施例は、図3(b)の一部切欠き正
面図に示すように、出力分布測定装置20は、導管6内で
炉心2の軸方向に、断続的に配置した4個の中性子束測
定器7に対して、γ線束測定器9を炉心2の下端部と上
端部の各1個と他に3個の合計5個を、前記中性子束測
定器7の中間位置に交互に配置して構成する。
面図に示すように、出力分布測定装置20は、導管6内で
炉心2の軸方向に、断続的に配置した4個の中性子束測
定器7に対して、γ線束測定器9を炉心2の下端部と上
端部の各1個と他に3個の合計5個を、前記中性子束測
定器7の中間位置に交互に配置して構成する。
【0065】上記構成による作用としては、前記5個の
γ線束測定器9が、炉心軸方向にほぼ1/4の間隔で配
置されていることから、このγ線束測定器9からの実測
値と、前記中性子束測定器7からの実測値の両方を用い
て、三次元核熱水力計算コードの補正を行うことによ
り、炉心軸方向に対して9点の実測値で補正することが
可能である。
γ線束測定器9が、炉心軸方向にほぼ1/4の間隔で配
置されていることから、このγ線束測定器9からの実測
値と、前記中性子束測定器7からの実測値の両方を用い
て、三次元核熱水力計算コードの補正を行うことによ
り、炉心軸方向に対して9点の実測値で補正することが
可能である。
【0066】これにより本第3実施例では、固定式のγ
線束測定器9を5個配置した構成でありながら、上記第
2実施例におけるγ線束測定器9を8個配置した場合
と、ほぼ同等の出力分布の計算精度が得られる利点があ
る。
線束測定器9を5個配置した構成でありながら、上記第
2実施例におけるγ線束測定器9を8個配置した場合
と、ほぼ同等の出力分布の計算精度が得られる利点があ
る。
【0067】第4実施例は、図3(c)の一部切欠き正
面図に示すように、通常、物理モデルによる三次元核熱
水力計算コードによる燃料の軸方向分割ノード数が24で
あることを考慮して、出力分布測定装置21は、導管6内
で炉心2の軸方向に断続的に配置した4個の中性子束測
定器7と共に、γ線束測定器9を2ノード毎に、すなわ
ち燃料全長の約 1/12の距離毎に、合計13個を配置した
構成としている。なお、炉心軸方向にγ線束測定器9を
多数均等に配置した場合は、炉心上端部の1個を削除し
て合計12個としても、測定精度上に余り支障は生じな
い。
面図に示すように、通常、物理モデルによる三次元核熱
水力計算コードによる燃料の軸方向分割ノード数が24で
あることを考慮して、出力分布測定装置21は、導管6内
で炉心2の軸方向に断続的に配置した4個の中性子束測
定器7と共に、γ線束測定器9を2ノード毎に、すなわ
ち燃料全長の約 1/12の距離毎に、合計13個を配置した
構成としている。なお、炉心軸方向にγ線束測定器9を
多数均等に配置した場合は、炉心上端部の1個を削除し
て合計12個としても、測定精度上に余り支障は生じな
い。
【0068】以上、第1実施例以外の実施例について
は、主として出力分布測定装置における構成の相違につ
いて説明したが、当然ながら、原子炉出力分布監視装置
としては、データサンプラー14、出力分布算出装置15と
出力分布補正装置16、および入出力装置17などにより構
成されるものであることは勿論である。
は、主として出力分布測定装置における構成の相違につ
いて説明したが、当然ながら、原子炉出力分布監視装置
としては、データサンプラー14、出力分布算出装置15と
出力分布補正装置16、および入出力装置17などにより構
成されるものであることは勿論である。
【0069】なお、本発明においては、上記第1実施例
にて説明したように、炉心2の下端部に配置したγ線束
測定器9を除いた残りの全γ線束測定器9の内の4個
を、中性子束測定器7の位置に一致させる構成のもの
が、可動型の中性子束測定装置およびγ線束測定装置を
不要とできるため、その効果が極めて大きい。
にて説明したように、炉心2の下端部に配置したγ線束
測定器9を除いた残りの全γ線束測定器9の内の4個
を、中性子束測定器7の位置に一致させる構成のもの
が、可動型の中性子束測定装置およびγ線束測定装置を
不要とできるため、その効果が極めて大きい。
【0070】
【発明の効果】以上本発明によれば、原子炉出力分布監
視装置において、少数の固定式γ線束測定器により実測
値を反映した信頼性の高い出力分布計算結果を得ること
ができ、炉心の出力分布および熱的状態の監視の精度と
信頼性が大幅に向上して、燃料の有効利用および原子力
プラントの稼働率を向上することができる。
視装置において、少数の固定式γ線束測定器により実測
値を反映した信頼性の高い出力分布計算結果を得ること
ができ、炉心の出力分布および熱的状態の監視の精度と
信頼性が大幅に向上して、燃料の有効利用および原子力
プラントの稼働率を向上することができる。
【0071】さらに、全固定式γ線束測定器の内の一部
を固定式中性子束測定器の位置に配置することで、可動
型の中性子束測定装置およびγ線束測定装置が不要とな
り、かつ、固定式のγ線束測定器の個数も少なくできる
ためプラントのコストが低減する効果がある。
を固定式中性子束測定器の位置に配置することで、可動
型の中性子束測定装置およびγ線束測定装置が不要とな
り、かつ、固定式のγ線束測定器の個数も少なくできる
ためプラントのコストが低減する効果がある。
【図1】本発明に係る第1実施例の原子炉出力分布監視
装置のブロック構成図。
装置のブロック構成図。
【図2】本発明に係る第1実施例の出力分布測定装置
で、(a)は一部切欠き斜視図、(b)は一部切欠き正
面図。
で、(a)は一部切欠き斜視図、(b)は一部切欠き正
面図。
【図3】炉心軸方向出力分布の比較特性曲線図で、本発
明に係る一実施例と、従来例の比較を示す。
明に係る一実施例と、従来例の比較を示す。
【図4】本発明に係る出力分布測定装置の一部切欠き正
面図で、(a)は第2実施例、(b)は第3実施例、
(c)は第4実施例を示す。
面図で、(a)は第2実施例、(b)は第3実施例、
(c)は第4実施例を示す。
【図5】従来の出力分布測定装置の一部切欠き斜視図
で、(a)は中性子束測定装置、(b)はγ線束測定装
置を示す。
で、(a)は中性子束測定装置、(b)はγ線束測定装
置を示す。
【図6】炉心軸方向出力分布の特性曲線図。
1…中性子束測定装置、2…炉心、3…燃料集合体、4
…制御棒、5…コーナーギャップ、6…導管、7…中性
子束測定器、8…γ線束測定装置、9…γ線束測定器、
10…原子炉圧力容器、11…冷却水、12…原子炉出力分布
監視装置、13…炉心現状データ測定器、14…データサン
プラー、15…出力分布算出装置、16…出力分布補正装
置、17…入出力装置、18,19,20,21…出力分布測定装
置、S1 …γ線束測定信号、S2 …中性子束測定器信
号、S3 …炉心現状データ信号。
…制御棒、5…コーナーギャップ、6…導管、7…中性
子束測定器、8…γ線束測定装置、9…γ線束測定器、
10…原子炉圧力容器、11…冷却水、12…原子炉出力分布
監視装置、13…炉心現状データ測定器、14…データサン
プラー、15…出力分布算出装置、16…出力分布補正装
置、17…入出力装置、18,19,20,21…出力分布測定装
置、S1 …γ線束測定信号、S2 …中性子束測定器信
号、S3 …炉心現状データ信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊吉 勇 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 高橋 秀樹 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝エ ンジニアリング株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 炉心における現状データ測定器が出力す
る原子炉の炉心現状データに基づき内蔵した物理モデル
を使用して三次元核熱水力計算により炉心内の出力分布
を算出する出力分布算出装置と、炉心内で燃料集合体に
より包囲された間隙における測定位置で炉心軸方向に複
数配置した固定式γ線束測定器および複数配置した固定
式中性子束測定器とを有して前記固定式γ線束測定器を
炉心の下端部と上端部の少なくとも一方に配置した出力
分布測定装置と、前記出力分布算出装置により得られた
算出結果を前記出力分布測定装置で得られたγ線束実測
値を参照して補正することにより原子炉の出力分布を算
出する出力分布補正装置とからなることを特徴とする原
子炉出力分布監視装置。 - 【請求項2】 前記出力分布測定装置において、固定式
γ線束測定器が炉心下端に配置した1個を含み炉心軸方
向に合計5個以上配置したことを特徴とする請求項1記
載の原子炉出力分布監視装置。 - 【請求項3】 前記出力分布測定装置において、炉心軸
方向に設けた5個の固定式γ線束測定器が炉心下端に配
置した1個を除いて残りの4個を前記固定式中性子束検
出器と同じ高さ位置に配置したことを特徴とする請求項
1または請求項2記載の原子炉出力分布監視装置。 - 【請求項4】 前記出力分布測定装置において、炉心軸
方向に設けた8個の固定式γ線束測定器が炉心下端に配
置した1個を除いて残りの7個のうち4個を前記固定式
中性子束検出器と同じ高さ位置に配置すると共に残り3
個を前記4個のγ線束測定器のそれぞれ軸方向中央位置
に配置したことを特徴とする請求項1または請求項2記
載の原子炉出力分布監視装置。 - 【請求項5】 前記出力分布測定装置において、炉心軸
方向に複数設けた固定式γ線束測定器が炉心下端に配置
した1個を含み等間隔に配置したことを特徴とする請求
項1記載の原子炉出力分布監視装置。 - 【請求項6】 前記出力分布測定装置で炉心軸方向に複
数設けたγ線束測定器を炉心下端に配置した1個を含み
等間隔に配置した場合に、前記物理モデルを使用した出
力分布算出装置で得られた出力分布を前記γ線束測定器
によるγ線束実測値と中性子束測定器による中性子束実
測値の両者を参照して出力分布補正装置で補正して原子
炉の出力分布を算出することを特徴とする請求項5記載
の原子炉出力分布監視装置。 - 【請求項7】 前記出力分布測定装置におけるγ線束測
定器が、燃料からのγ線による電離電流を検出するもの
であることを特徴とする請求項1乃至請求項6記載の原
子炉出力分布監視装置。 - 【請求項8】 前記出力分布測定装置におけるγ線束測
定器が、燃料からのγ線強度に応じた加熱量または温度
差を検出するものであることを特徴とする請求項1乃至
請求項6記載の原子炉出力分布監視装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7158878A JPH095480A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 原子炉出力分布監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7158878A JPH095480A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 原子炉出力分布監視装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH095480A true JPH095480A (ja) | 1997-01-10 |
Family
ID=15681373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7158878A Pending JPH095480A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 原子炉出力分布監視装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH095480A (ja) |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP7158878A patent/JPH095480A/ja active Pending
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