JPH09512565A - 結合を得るためにエナメル質をコンディショニングする方法 - Google Patents

結合を得るためにエナメル質をコンディショニングする方法

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JPH09512565A JP8526278A JP52627896A JPH09512565A JP H09512565 A JPH09512565 A JP H09512565A JP 8526278 A JP8526278 A JP 8526278A JP 52627896 A JP52627896 A JP 52627896A JP H09512565 A JPH09512565 A JP H09512565A
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Abstract

(57)【要約】 新規のポリマー性材料の強力で耐久性のある接着結合を得るために、エナメル質、ぞうげ質およびその他の同様の物質をコンディショニングする保存方法を開示する。このコンディショニング方法は、歯の無機および有機相の両方を処理するものであり、歯の組織および修復材料からなり、歯の表面を穏和な多官能性有機酸(pH=1.2〜3.5)の水溶液でこすることによって、中間のスミア層を、化学的に変性し、安定で、均一で、そして多孔質の層に変換することを含む、一元のポリマー性ネットワークの形成のコンセプトに基づいている。

Description

【発明の詳細な説明】 結合を得るためにエナメル質をコンディショニングする方法 発明の背景 発明の分野 本発明は、ポリマー性材料に対して強力で耐久性のある接着結合を得るために 、物質、特にエナメル質およびぞうげ質をコンディショニングする方法に関する 。 関連する技術の簡単な説明 歯がその完全な構造を失った場合に、その生物学的な機能を維持するために修 復する必要がある。 失われた歯の組織を置き換えるために使用されるポリマー性材料は、歯の隙間 およびその結果起こる漏れ(leakage)を避けるために、歯の組織に完全に接着し なければならない(界面修復(restoration interface))。 この要求事項を満足することは、以下の要因のために困難である: 1.歯は、物理的および化学的な構造が不均一である。軟質でありきわめて重要 なぞうげ質の組織のための硬質保護組織としてのエナメル質は、高度に石灰化さ れており不活性であり、一方でぞうげ質は、無機および有機の両方の性質を有す る複雑な構造であり、その生体活性は歯液(dentinal fluid)の連続的な流れによ り維持されている。これらの構造的な違いは、その接着能力に違いをもたらす。 2.被着体表面は、通常二次的な力による真の接着を保証するほど十分には大き くない。 3.表面エネルギーおよびその結果としての表面湿潤性(surface wetability)は 、接着剤で密着させるには低すぎる。 4.歯液の他に、凹部を機械的に作ることにより表面に残ったスミア層(smear l ayer)は、接着プロセスにおいて妨げとなる。 5.主に無機の被着体表面および有機接着剤の間の化学的な性質の違いは、化学 親和力による接触に不利益をもたらす。 6.重合収縮によりもたらされる収縮応力は、接着強度に勝ることがある。 上記の問題点を克服するために、接着剤を適用する前に、歯の表面をコンディ ショニングしなければならない。 コンディショナーを用いた歯の表面の処理は、接着プロセスおよびその結果と しての修復における重要な第一段階である。 以前は、コンディショニングにおける主体は、歯のミネラル成分であった。コ ンディショナーは、鉱酸(HNO3またはH3PO4)または有機酸(クエン酸、マレイ ン酸またはEDTA)であった。これらの酸は、「エッチング」メカニズムによ り歯の表面をコンディショニングする。 エッチングの効果は、スミア層の除去、下にある健全な構造の表面層の除去、 エナメル質のピッティング(pitting)およびぞうげ細管(dentinal tubules)の開 口による表面積の増加、および表面エネルギーの増加とその結果としての湿潤性 の増加にある。 エナメル質のために選択された従来のエッチング剤はリン酸である。 重要であり、敏感であり、そして複雑な構造であるぞうげ質をコンディショニ ングするために、この処理をすることは想像もつかなかった。 H3PO4の代わりとしてのより穏和な酸のなかったことおよびエナメル質および ぞうげ質の差別的なコンディショニングのための実用的でないプロトコルが、エ ナメル質およびぞうげ質の両方に希釈した(10〜37%)H3PO4溶液またはゲルを 使用した”オール−エッチ”技術を導くに到った。この技術は、議論の余地のあ る接合における利点、それによる悪影響とのバランスにもかかわらず、現在多く の結合系に使用されている。 10%濃度でさえリン酸の悪影響は、よく発表されている。すなわち、約5〜10 μmの厚さのエナメル質の損失、50μmまでのエナメル質のエッチング深さ、ぞ うげ質の浸透性の上昇とその結果としてのバクテリアの侵入の可能性などである 。高張の10〜37%H3PO4溶液に起因する歯液の向流(toward flow)のためのぞうげ 質の湿潤性の増加、上記した高張のための歯髄の炎症に対する可能性の増加、 コラーゲンの変性の可能性および脱灰化の深さおよび接着剤の浸透深さの異なる 可能性、その結果としての修復中のエナメル質またはぞうげ質の弱さは、全て従 来から認識されている。 同等の効果を有するエナメル質およびぞうげ質の両方をコンディショニングす るための穏和な酸を見出すための努力により、多種の有機酸、例えば飽和有機酸 、例えばギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、不飽和有機酸、例えばマレイン酸、 メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アスコルビン酸、多官能性有機酸、 例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、ピルビン酸、グリシン、アラニン、 エチレンジアミノテトラ酢酸(EDTA)が試された。 クエン酸およびEDTAのみが、H3PO4のそれと同様のエッチングの能力のた めに実際に使用可能であることが見出された多官能性有機酸である(グルマ結合 (gluma bonding)系およびアマルガム結合)。 マイクロメカニカルな保持については、よく報告されており、そして結合のメ カニズムとして受け入れられているので、より多くそしてより長くポリマー性タ グ(polymeric tag)を提供するためのコンディショニングの目的は、「良好なエ ッチング、良好できれいな表面」であると考えられていた。 新たなコンセプトである「ハイブリッド層」およびその結合への寄与は、歯の 表面をエッチングすることにより形成された微少な空間への接着剤の浸透の重要 性への注目をもたらした。接着プロセスの鍵となる要因であると考えられていた 歯の表面の湿潤性は、必要な条件であるが、良好な浸透のない場合には不十分で あることが証明された。最も新しい実験に基づけば、湿潤性は、浸透とは区別さ れ始めていた。第一に物理的プロセスは、被着体と接着剤との間の表面エネルギ ーの違いに関し、第二に拡散プロセスは、被着体の物理的構造だけでなく、被着 体と接着剤との間の化学親和力を意味する。 エッチングの後に、親水性の有機化合物、例えばN-トリルグリシン(NTG) および2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)で前処理(プライミング )をすることにより、ぞうげ細管および細管間のぞうげ質(intertubular dentin e)への接着剤の浸透、およびその結果としての結合強さが改善される。この処理 は、組織の有機相を処理するコンディショニングの第二段階と考えられ、一方で 、エッチングである第一段階は無機相を処理する。 相互補完的に、二種類のコンディショナーが、たぶん組織に浸透して拡散する だけでなく、化学親和力によっても接着剤の浸透を促進する。 スミア層を保存し、そして変性することによってコンディショニングするため のより保存的な方法に対する試みは、2.5 %の硝酸とシュウ酸鉄またはアルミニ ウムまたはホスフェート基含有メタクリレートのいずれかとの混合物(自己エッ チングプライマー)の使用である。しかしながら、予想より低い結合強さは、特 に「自己エッチングプライミング」のために、接着剤の浸透性に乏しいことを暗 示している。 本発明は、コンディショニングの保存方法であって、接着剤の浸透を改善し、 そしてエナメル質およびぞうげ質の両方に同様に強力で確実な結合強さを得るこ とのできる上記方法を提供する。 コンディショニングの新規の方法は、保存的にスミア層を保護する。これによ って、凹部を機械的に作る際の歯の組織の損失を最少にし、そして頚部の腐食、 根のカリエス、脱石灰化した組織、ぞうげ質の割れまたは折れの事故を改善する 。 本発明の方法に使用される新規のコンディショナーは、生態適合性のある、穏 和な多官能性有機酸であり、通常植物、果実中の構成成分として、また人体の新 陳代謝の中間体として存在する。この新規のコンディショナーは、その静菌作用 (bacteriostatic effect)により、髄質の病変、第二にカリエスおよび歯の敏感 性を予防することができる。 この新規のコンディショナーは、無毒であり、軟質の組織に無害である。それ らの使用には、特別の臨床的な予防策は必要ない。 新規のコンディショニング方法は、HNO3、H3PO4、EDTA、クエン酸または マレイン酸を用いた公知のコンディショニングの代わりではなく、最も保存的で 静菌作用のある方法で、ポリマー性材料の歯の組織への接着を改善するものであ る。 発明の要約 本発明は、ポリマー性材料に対して強力で耐久性のある接着結合を得るために 歯の組織をコンディショニングする方法において、 ポリマー性材料と結合する歯の表面を機械的に作り、それによって表面にスミア 層を形成し、 このスミア層に、ヒドロキシおよびアミノカルボン酸から選択されたカルボン酸 の希釈水溶液からなるコンディショナーを適用することからなる。 本発明の方法に従ってコンディショニングされた歯の表面に接着する場合に、 歯の修復において通常使用されるポリマー性材料は、改善された結合強さを示し 、それによってより耐久性のある修復を行う。 「スミア層」なる用語は、ここで機械的に凹部を作る際に、歯の表面から取り 除かれる砕片または粒子により歯の表面に形成された層を意味するものとして理 解される。 発明の詳細な説明 本発明は、上記した従来技術と比較して、スミア層を変性し、それを均一で安 定で多孔質の層に変換し、完全に基礎となる歯の組織に付着させる穏和な多官能 性有機酸の可能性を開発した点で優れている。これは、双極子−双極子効果とし てコラーゲン性および非コラーゲン性のタンパク質の可能な適応を生み出し、こ の適応は有機接着剤のその後の浸透を促進する。 ポリマー性材料の結合のためにぞうげ質およびエナメル質の表面をコンディシ ョニングする本発明の最も好ましい方法は、コンディショナー溶液で5〜10秒 間表面をこすり、さらに15〜20秒間動かさないでコンディショナーの層を放 置することからなる。表面をこすることは、同質で均一な変性されたスミア層の 形成およびその基礎となる組織への良好な付着において有利である。 使用されるコンディショナーは、0.5〜2モル濃度(pH=1.2〜3.5 )の水溶液中の多官能性有機酸である。 本発明の方法においてコンディショナーとして使用されるヒドロキシおよびア ミノカルボン酸の代表例は、下記一般式(I) (式中、R は、脂肪族または芳香族炭化水素基、または環状エーテル基を意味し 、X は、ヒドロキシ、第一アミノまたは第二アミノ基を意味し、Y は、水素、ア ルキル、ヒドロキシ−置換アルキル、アミノ−置換アルキル、カルボキシ−置換 アルキル、アルドまたはケト置換アルキル、すなわち同一の炭素上の2つの水素 原子が=O基により置換されたアルキルを意味する) で表されるものである。 一般式(I)の好ましい化合物は、アルキルまたは置換アルキルが1〜8個の 炭素原子を有する低級アルキルであるものおよび複数のヒドロキシルおよび/ま たはアミノ基の置換基を有するものである。 また一般式(I)において、R がヘテロ環であるもの、例えば環状エーテルグ ルクロン酸およびガラクツロン酸も、カルボン酸の代表例である。 α−ヒドロキシルおよびα−アミノカルボン酸は、本発明のカルボン酸コンデ ィショナーとして好ましい。 ここに最も好ましい10個の有機酸としては、7つのヒドロキシ酸(サリチル 酸、乳酸、グリコール酸、酒石酸、グルコン酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸 )および3つのアミノ酸(グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸)が挙げら れる。例中で使用した接着剤は、市販されているTenure(登録商標)またはAll Bond(登録商標)結合系のどちらかの「プライマー」であった。2つの上記した 結合系(Bowen's system;米国特許第4,588,756 号参照)は、通常N-(p-トリル) -グリシングリシジルメタクリレート(NTG-GMA)のアセトン性溶液である「プライ マーA」およびそれと異なるTenure(登録商標)中のピロメリト酸ジメタクリレ ート(PHDM)のアセトン性溶液およびAll Bond(登録商標)中のビフェニル−ジメ タクリレート(BPDM)のアセトン性溶液である「プライマーB」を有する。本願の 適用においては、2つの異なる「プライマー」の結合強さは同じであった。 その他の類似したモノマーも、本願発明に従ってコンディショニングしたぞう げ質およびエナメル質のための接着剤として使用することができる。 同一の接着剤を使用し、そして異なる多官能性有機酸を使用して作られたぞう げ質およびエナメル質の20〜28MPa の範囲のせん断結合強さは、残量としてTenu re(登録商標)およびAll Bond(登録商標)系をそれぞれ使用した18.45 および 18.34MPa(以下の表2)よりも、そして平行して試験したその他の結合系(Mira ge(登録商標)、Bond-it (登録商標)、Denthesive(登録商標)、Scotchbond MP(登録商標)、Amalgambond(登録商標))の7〜15MPa よりも著しく高い。 接着プロセス中の3つの要素(歯−コンディショナー−接着剤)の化学構造と 、それらの特性およびせん断結合強さの値との関連から、以下のことが推測され る: 穏和な多官能性有機酸(以下の表1)を用いてエナメル質およびぞうげ質をコ ンディショニングするメカニズムは、単純なエッチングではなく、ハイドロキシ アパタイトのカルシウムのキレーションおよび双極子−双極子効果としてのタン パク質分子の新規の適応を伴う表面のエッチングである。 α−ヒドロキシ酸およびα−アミノ酸のキレーション能力は公知である:ED TAおよびクエン酸がぞうげ質およびエナメル質のコンディショナーとして使用 される際に、ガラス−イオノマー(glass-ionomers)中にセッティングコントロー ラーとして酒石酸を使用する。α−多官能性有機酸によるエッチング効果は、そ のキレート生成物の溶解度に応じて異なる。例えば、EDTAのキレート生成物 は、非常に安定であるが、水中に非常に溶解し、そしてエナメル質およびぞうげ 質への効果としては、スミア層を完全に除去しそして健全な歯の組織の外側の層 を除去する可能性があり、無機酸(H3PO4,HNO3)によるものと同様なエッチング パターンを得る。 走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた研究により、変性した砕片の特徴のない均一 な層で覆われたエッチング表面が明らかにされたので、本発明の方法で使用され る有機酸によって、不溶性または低溶解性キレート生成物を得られると考えられ る。 1Mのグリコール酸または1Mのグリコール酸−サリチル酸混合物をぞうげ質の表 面のコンディショニングに使用した際に、同じぞうげ質標本の未処理のスミア層 および変性したスミア層は、ほとんど同じ3〜4μmの厚さを示した。 キレーション効果は、スミア層の保護および変性した新規の層の安定性の原因 となるが、上記した標本の両方で確認されるように接着剤の浸透が細管間で4〜 5μmそして細管で10〜500 μmであることは説明できない。 浸透プロセスは、接着剤の有機分子と歯の組織の有機分子との間の化学親和力 および双極子−双極子引力により左右され、3つの部分、すなわち歯−コンディ ショナー−接着剤の化学構造中の類似性により与えられると思われる。 歯の有機相のタンパク質と同様に、分子中に1つの、しかし好ましくは2つま たはそれ以上の官能基を有するコンディショナーおよび接着剤モノマーは、強力 で耐久性のあるポリマー性修復材料の結合(以下の表2)を生み出すものと考え られる。コンディショニングのための本発明の方法は、この原理に基づいている 。 本発明の方法において使用される有機酸は、タンパク質と同様に、2つの官能 性基、例えばヒドロキシとカルボキシルまたはアミノとカルボキシルを有する。 NTG-GMA モノマーは、タンパク質と同様に、3つの官能性基、例えばヒドロキシ 、置換アミノ、およびカルボキシルを有する。 これらの3つの官能性基は、モノマーの親水性および極性の原因であり、おそ らくその歯の組織の有機相との化学親和力および双極子−双極子引力の原因であ る。 接着性は、被着体と接着剤との間の化学親和力等に基づく選択的な特性である 。例えば、セルロース材料、金属、ガラスまたはセラミックに対して、特定の接 着剤が選択される。 同様の原理に基づいて、NTG-GMA または類似のモノマーは、歯の組織への接着 のために必須であると考えられる。B-溶液のモノマーは、架橋剤の役割のみを果 たし、結局はフリーラジカル開始剤のためのキャリアーの役割を果たすので、異 なっていてもよい。 キレート生成物の有機部分は、変性されたスミア層のタンパク質分子、細管間 組織(intertubular tissue)、歯液およびぞうげ細管の内部ライニングの新規の 適応と並んで、次のそれぞれの接着剤の有機分子の化学親和力および双極子−双 極子引力の根拠、良好な浸透および第二の結合(水素およびファンデルワールス )による真の接着の根拠を構成する。 接着溶液の浸透は、浸透による拡散またはキャピラリー作用による拡散のどち らでもよく、両方であってもよい。 浸透による拡散は、膜の役割を果たす変性したスミア層を横切って、有機分子 の高濃度の領域(接着層)から低濃度の領域(歯の組織)への接着溶液の移動に 当てはまる。キャピラリー作用による拡散は、液体、例えば接着溶液の化学的な 引力のための狭いスペースへの流入の傾向に当てはまる。 上記の考慮に基づいて、ポリマー性修復材料を、本発明の多官能性有機酸でコ ンディショニングしたエナメル質およびぞうげ質に結合させるメカニズムは、単 純なマイクロメカニカル的な保護ではなく、むしろ第二の結合(水素、ファンデ ルワールス)に基づく真の結合を伴うマイクロメカニカル的なものである。 このメカニズムは、高い結合強さの値(表2参照)およびSEM 研究により提供 された情報により支持されている:例えば3〜4μmの変性されたスミア層およ び4〜5μmの細管間組織を含有する8〜10μmのハイブリッド層、細管の壁に 良好に付着する10〜500 μmの長いポリマー性タグ、タグの上端の漏斗形状の欠 乏、表面をエッチングしたエナメル質表面への接着剤の精密な付着である。 本発明の非常に好ましい態様では、サリチル酸をα−ヒドロキシ酸に添加し、 静菌作用を与える。 以下の調合および実施例は、本発明の製造および使用方法を示すものであり、 発明者により予想されるベストモードであるが、本発明の範囲を限定するもので はない。 標本製造方法およびせん断結合強さ(SBS)の試験方法 3つのタイプの標本;ぞうげ質、エナメル質およびぞうげ質−エナメル質(2 :1ぞうげ質−エナメル質比)を、せん断結合強さの試験のために製造した。 ぞうげ質標本は、かみ合わせ部分(occlusal site)、および臼歯の根の2/3 を取り除き、そしてポリマーを用いて同一のレベルのかみ合わせ面を有するポリ メチルメタクリレート(PMMA)の歯冠を埋め込むことにより製造した。得られた長 方形の標本(12×15×5mm)は、320 gritのシリコンカーバイド紙で、標本 の表面(ぞうげ質およびPMMA)が平坦になるまで湿潤状態で磨いた。 エナメル質標本は、ポリマーを用いて同一レベルの平坦な面を有する(同一の 12×15×5mmのプラスチック成形体を使用して)PMMAの切歯を埋め込み、次 いで600 gritのシリコンカーバイド紙で、平坦な表面が得られるまで、表面を湿 潤状態で磨くことによって製造した。 ぞうげ質−エナメル質標本は、小臼歯を先端を通して垂直に区分し、上記の方 法で半分ずつ埋め込み、次いで、平坦な表面が得られるまで、320 gritのシリコ ンカーバイド紙で湿潤状態で磨くことによって製造した。 磨いた後に、研磨粉が表面に認められなくなるまで、標本を洗浄し、次いで圧 搾空気流で乾燥する。 歯の標本の表面(ぞうげ質、エナメル質またはぞうげ質−エナメル質)は、表 面を小さなスポンジまたはブラシで、10秒間こすり、次いでコンディショナーの 新しい層をさらに20秒間放置することによって、ヒドロキシまたはアミノ酸の水 溶液でコンディショニングした。洗浄(10秒間)および圧搾空気流による乾燥( 10秒間)の後に、穴をあけたスコッチテープ(厚さ0.18mm)を貼って、直径3mm の結合表面積の境界線を作った。 接着剤(Tenure(登録商標)またはAll Bond(登録商標)のアセトン性溶液A およびBの結合系)を、ブラシの先端から表面に滴下し、アセトンを蒸発する前 にさらに滴を垂らした。60秒後(浸透時間)に、アセトンおよび過剰な接着剤を 、穏やかな圧搾空気流で取り除いた。小さなボールの複合体、例えばValux,P50 (登録商標)(3M社)またはPostCom II(登録商標)(Pentron 社)を、光沢 のある均一な接着剤層に適用し、そして間に入った空気を除去し、歯の表面への 基礎となる接着剤の適応を改善するために、10秒間軽く打った。厚さ約0.5mm の 複合体の最初の層を、600mw/cm2の強度で可視光線硬化ランプ(Optilux 400(登 録商標))(Demetron Res.社)を使用して、20秒間硬化した。直径3.5mm およ び高さ1〜1.5mm のラバーリングを、硬化した最初の複合体の層に固定し、同じ 複合体で満たし、20秒間上部から硬化した。 ラバーリングとスコッチテープ(登録商標)を取り除いた後に、複合体ロッド を、2つの横断面方向のそれぞれから再び10秒間硬化した。約1.5 〜2mmの高さ の複合体の小さなロッドは、せん断結合強さの試験の際に、プランジャーのナイ フエッジのための支持体としてのみ使用される。 製造された標本は、37℃の水中で24時間保存した。いくつかの標本は、サーモ サイクル(5から55℃で125 サイクル、30”の切れ間(delay))の後に試験した 。 せん断結合強さ試験は、Instron Universal Testing Machine(Instron 社、C anton,MA)を使用して実施した。 試験の前に、標本を、その平坦な表面でプランジャーの平坦な表面に付着させ 、代わりにこの一列の位置でしっかりと保持した。 試験の際の摩擦を避けるために、厚さ0.13mmのプラスチックシートを、標本の 表面とプランジャーの表面の間に挿入し、標本をプランジャーに対して十分に押 しつけ、次いでプラスチックシートを引き抜いた。せん断力を、プランジャーの 平坦面の厚さ0.3mm のスムースなナイフエッジを通して、0.5mm/min(0.02inch/m in)のクロスヘッド速度で結合表面に平行に与えた。記録された負荷および結合 領域に基づいて、せん断結合強さをpsi およびMPa で計算し、表2にまとめた。 MPa の標準偏差(SD)および値の範囲も表記した。 歯−接着剤の界面で、剥離が起こった。 それぞれ破壊の後にも1〜2秒間負荷を続けて、標本にオーバーロードを与え た場合には、ぞうげ質の割れが、複合体の割れとともに、剥離の結果としてのみ 起こった。 多官能性有機酸は、水溶液または水性飽和サリチル酸溶液(0.22%)で使用し た(表2参照)。 全ての溶液は、0.5M、1Mまたは2Mのモル濃度であり、対応する重量%も記載し た。対応するpH値も記載した。多官能性有機酸のシンボル、例えばシンボルS (サリチル酸)を伴ったL(乳酸)、G(グリコール酸)は、希釈水の代わりに 飽和サリチル酸水溶液を使用して作られた溶液であることを意味している。 使用される複合体修復材料は、市販されているValux(登録商標)およびP 50 (登録商標)(3M社)またはPostCom II(登録商標)(Generic Pentron 社) であった。接着剤は、Tenure(登録商標)「プライマー」またはAll Bond(登録 商標)「プライマー」であった。 実施例1 pHが2.34である飽和水溶液(0.22重量%)中のサリチル酸(S)を、ぞうげ 質のコンディショニングに使用し、20.24MPaの値のせん断結合強さは、このよう に低い濃度においても、Tenure(登録商標)およびAll Bond(登録商標)系の無 機酸コンディショナー(HNO32.5%およびH3PO410%)よりも優れたコンディショナ ーであることを証明した(以下の表2参照)。 サーモサイクルの後に、せん断結合強さは19.36MPaであった。 実施例2 それぞれpHが2.02、1.79、1.68である0.5M(4.5%)、1M(9%)および2M(18%)の 水溶液中のL-乳酸(L)を、ぞうげ質のコンディショニングに使用し、それぞれ 20.96MPa、24.06MPaおよび27.03MPaのせん断結合強さが得られた。3つの値は、 大きな違いもなく20〜27MPa の範囲であるので、2M(18%)の高濃度の溶液は、避 けることができ、1M(9%)および0.5M(4.5%)の穏和な溶液であっても上首尾に使用 することができる。 それぞれpHが1.95および1.71である0.5Mおよび1Mの濃度の乳酸(SL05,SL1) の溶液中にサリチル酸をともに使用したL-乳酸(SL)から得られるSBS 値は、 それぞれ23.44MPaおよび26.11MPaであり、相乗効果のために前記のものより高い 。 pHが1.71である9%Lおよび0.22%Sを含むSL1溶液は、pH1.68のL2(1 8%)により得られる結合と同様の結合を作り、さらに処理した表面に対して静 菌作用を有する。 サーモサイクルの後に、SL1溶液は、ぞうげ質に対しSBS 値が21.32MPa(16.38 〜32.75MPaの範囲)である。 エナメル質およびエナメル質ぞうげ質表面をコンディショニングするために同 一の溶液(SL1)を使用した場合に、SBS 値は、それぞれ24.24MPaおよび23.41MP aであり、ぞうげ質に対する値(26.11MPa)よりわずかに低い。 L-乳酸(α−ヒドロキシプロピオン酸)は、その不斉分子のために光学活性で あり、同じ理由から、同様に高い極性を有する歯の組織のタンパク質分子に対す る双極子−双極子引力に適した高い極性を有する。 実施例3 それぞれpHが1.95、1.82および1.56である0.5M(3.8%)、1M(7.6%)および2M(1 5.2%)の水溶液中のグリコール酸(G)を、ぞうげ質のコンディショニングに使 用し、その結果得られるSBS 値は、それぞれ24.42MPa、26.30MPaおよび26.72MPa であり、対応する乳酸の溶液の値よりも高く、互いに近い値である。サリチル酸 とともに使用した場合(SG05,SG1)、結果はそれほど違わない(22.85MPa,26.90 MPa)。 サーモサイクルの後に、2M溶液(G2)から、24.90MPaのSBS 値を得ることが でき、これはサーモサイクルの前よりもわずかに低い。サリチル酸を伴ったグリ コール酸の1M溶液(SG1)を、エナメル質およびエナメル質−ぞうげ質のコン ディショニングに使用した場合、得られるSBS 値は、それぞれ24.25MPaおよび22 .04MPaであり、ぞうげ質の場合(26.90MPa)よりもわずかに低い。 実施例4 L-酒石酸(T)は、2つのヒドロキシ基とならんで2つのカルボキシル基を含 有するので、乳酸およびグリコール酸よりも酸性である。従って、0.5 および1 モル濃度の水溶液中および飽和サリチル酸水溶液中の0.5M溶液中に使用した。p Hは、T0.5Mの場合には1.57であり、T1Mの場合には1.36であり、ST0.5Mの場 合には1.53である。SBS 値は、それぞれ22.83MPa、28.03MPaおよび25.51MPaであ った。 実施例5 pHが1.86である0.5M(9.8重量%)の濃度のグルコン酸(G1)を、ぞうげ質 のコンディショニングに使用した場合には、SBS 値は26.90MPa(23.93 〜29.60M Paの範囲)であり、1M(7.6重量%)のグリコール酸を使用した結果と類似してい る。 実施例6 pHが1.60である1M(19.4%)の濃度のグルクロン酸(Gr)を、ぞうげ質およ びエナメル質のコンディショニングに使用した場合には、SBS 値は、それぞれ23 .84MPaおよび22.23MPaであった。 実施例7 pHが1.53である1M(19.4%)の濃度のガラクツロン酸(Glt)を、ぞうげ質 およびエナメル質のコンディショニングに使用した場合には、SBS 値は、それぞ れ23.13MPaおよび26.11MPaであった。 グルクロン酸で得られる値(22.23MPa)と比較して、エナメル質に対するSBS の高い値(26.11MPa)は、それぞれ1.53と1.60であるpHの違いだけでなく、同 一の式(C6H10O7)を有する2つの立体異性体の違いであるヒドロキシル基の配 列によっても説明できない。コンディショニングプロセスおよびさらに接着にお ける官能性有機基の影響は明白である。 実施例8 pHが6.36である1M(7.5%)の濃度の水溶液で、グリシン(Gly)を、ぞうげ 質のコンディショニングに使用した場合には、得られる12.63MPaのSBS 値は、そ の他に使用した9つの多官能性有機酸およびそれらのサリチル酸との組み合わせ で得られる値とは大きく異なっている。その他のアミノ酸とならんでグリシンは 、金属をキレートすることができ、キレート生成物は非常に安定であり、水に不 溶性である。低いコンディショニング効果の原因は、キレートされたカルシウム の不溶性およびpHの高い値(6.36)にあり、これによりキレーションプロセス の前またはそれと同時に起こると考えられるハイドロキシアパタイトの溶解の能 力が低くなる。これもまたα−アミノ酸であるEDTAは、pHが7.4 であって も、キレート生成物が非常に溶解度が高く、例えばハイドロキシアパタイトの可 溶化、カルシウムのキレーションおよびキレートされたカルシウムの可溶化が同 時に起こるので、無機酸で得られるものと類似したエッチングパターンを作るこ とができる。 実施例9 pHが2.97である0.04M(0.50〜0.53重量%)の濃度の飽和水溶液で、アスパラ ギン酸(Asp)を、ぞうげ質のコンディショニングに使用した場合には、SBS 値は、23.51MPaであり、SL05、Gr1、またはGlt1で得られる結果と類似している が、その値の範囲(13.86 〜34.01MPa)は、非常に大きく、特定の歯の組織に対 する高い依存性を意味する。 実施例10 pHが3.20である飽和水溶液(0.05M,0.86重量%)で、グルタミン酸(Gt) を、ぞうげ質のコンディショニングに使用した場合には、SBS 値は23.21MPaであ った。 敏感な(痛みのある)歯の表面へのヒドロキシおよびアミノカルボン酸の希釈 水溶液の適用は、歯を鈍感にする。根管表面に根管処理を行いながら、それを適 用することも可能である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ポリマー性材料に対して強力で耐久性のある接着結合を得るために、歯の組 織をコンディショニングする方法において、 ポリマー性材料と結合する歯の表面を機械的に作り、それによって表面にスミア 層を形成し、そして このスミア層に、ヒドロキシおよびアミノカルボン酸からなる群から選択された カルボン酸の希釈水溶液からなるコンディショナーを塗布適用することを特徴と する上記方法。 2.スミア層への適用が、5〜10秒間スミア層上でコンディショナーをこすり、 次いでこすった表面に15〜20秒間コンディショナーを残存させることである請求 項1に記載の方法。 3.コンディショナーが、下記一般式(I) (式中、R は、脂肪族または芳香族炭化水素基を意味し、X は、ヒドロキシ、第 一アミノまたは第二アミノ基を意味し、Y は、水素、アルキル、ヒドロキシ−置 換アルキル、アミノ−置換アルキルまたはカルボキシ−置換アルキルを意味する ) で表される群から選択される請求項1に記載の方法。 4.コンディショナーが、α−ヒドロキシカルボン酸およびα−アミノカルボン 酸からなる群から選択される請求項3に記載の方法。 5.コンディショナーが、pH1.2 〜3.5 である0.5 〜2モル濃度の水溶液であ る請求項3に記載の方法。 6.コンディショナーが、サリチル酸、乳酸、グリコール酸、酒石酸、グルコン 酸、グルクロン酸、ガラクツロン酸、グリシン、アスパラギン酸およびグルタミ ン酸からなる群から選択される請求項1に記載の方法。 7.歯を鈍感にする方法であって、 敏感な歯の表面にスミア層を形成し、そして スミア層に、ヒドロキシおよびアミノカルボン酸からなる群から選択されたカル ボン酸の希釈水溶液を適用することを特徴とする上記方法。
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