JPH09512492A - 特にねじ結合部を超音波制御によって締め付けるためのねじ締結装置において信号を伝達するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 相対的に可動に支承された２つの構成部材（２２，１９）間で信号を伝達するための装置が提案されている。第１の導体（１４）は部分的に第１の構成部材（２２）内に収納されていて、第２の導体（１５）が部分的に第２の構成部材（１９）内に配置されており、該第２の構成部材（１９）が第１の構成部材（２２）に対して軸受（２１）を介して回転可能に支承されている。軸受（２１）は、絶縁体（４２）及び絶縁スリーブ（３９）を介して構成部材（１９，２２）に対して電気的に絶縁されている。第１の導体（１４）と第２の導体（１５）とは軸受（２１）を介して互いに導電接続されている。このような形式によって、第１の導体（１４）と第２の導体（１５）との間の中断することのない接触が保証される。

Description

【発明の詳細な説明】 特にねじ結合部を超音波制御によって締め付けるため のねじ締結装置において信号を伝達するための装置 従来の技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載した、信号を伝達するための装置から出 発している。このような形式の装置は既に公知であって（ヨーロッパ特許第４６ ７２６２号明細書）、この公知の装置は、駆動スピンドル内に収容された、振動 体に接触するための第１の導体と、駆動スピンドルの外側に配置された、制御装 置に接触するための第２の導体とを有している。第１の導体から第２の導体への 信号伝達は、スリップ接点によって接触式に行われるが、この信号伝達は無接触 で誘導式又は容量式に行うこともできる。いずれにしても、このために別個の信 号伝達手段が必要である。 発明の利点 これに対して請求項１に記載した特徴を有する本発明による装置は、信号伝達 が、費用の高価な別個の信号伝達手段なしで行うことができるという利点を有し ている。このような形式で、信号を伝達するための装置の簡単でコンパクトな構 成が可能である。 従属請求項に記載した手段によって、請求項１に記載した装置の有利な実施例 及び改良が可能である。 図面 図面には本発明の実施例が示されていて、以下に詳しく説明されている。図１ には、ねじ結合部を超音波制御によって締め付けるためのねじ締結装置内で信号 を伝達するための装置が示されていて、図２には、図１の符号IIで示した部分が 拡大して示されている。 実施例の説明 図１及び図２には、ねじ結合部を超音波制御によって締め付けるためのねじ締 結装置が符号１０で示されている。このようなねじ締結装置１０においては、図 １で概略的に示されたねじ結合部１１に場合によっては存在するプレロード力（ 即ち予荷重）が、公知の超音波作動時間−測定法に従って検出され、制御装置１ ３内でのねじ締め付け過程を制御するための制御値として利用される。ねじ結合 部１１内に存在するプレロード力を検出することができる高い精度に基づいて、 達成されたねじ結合目標値に関連した非常に狭い公差を得ることができる。 ねじ締結装置１０は、振動体１２を制御装置１３に電気的に接続するために、 及びそれとは逆に制御装置１３を振動体１２に電気的に接続するために接続ライ ン１４，１５を有している。振動体１２は、例えば圧電結晶であって、この圧電 結晶は、相応に電気的に励起された時に高周波の音響的な振動を生ぜしめ、この 振動をねじ結合部１１内に導入する。それとは逆に、 圧電結晶は、ねじ結合部１１からエコー振動を受信し、このエコー振動を所属の 電気的なエコー信号に変換する。概略的に示された制御装置１３内で励起信号と エコー信号とを比較することによって、公知の形式で、ねじ結合部１１の締結状 態及びひいては実際のプレロード力を導き出すことができる。 ねじ締結装置１０は回転スピンドル１９を備えており、該回転スピンドル１９ は軸受２０，２１内で中空円筒形のケーシング部分２２内に軸受けされている。 回転スピンドル１９は、図示していない駆動モータ側に向けられた一方の端部２ ３で、回転連行するための手段２４を備えている。この手段２４は例えば多角形 外側輪郭のための受容開口１８として構成されている。この受容開口１８内には 、多角形外側輪郭を有する駆動モータの駆動軸が差し込み可能である。回転スピ ンドル１９の他方の端部、つまりねじ結合部１１に向けられた端部２５には工具 受容部２６が形成されており、この工具受容部２６に、図１には図示していない ねじ回し工具例えば６角形ナットを差し込むことができる。 ケーシング部分２２に対する回転スピンドル１９の回転可能性に基づいて、振 動体１２と制御装置１３との間の信号伝達のために信号伝達手段１６が必要であ る。接続ライン１４，１５は、第１の導体１４及び第２の導体１５を形成してい る。第１の導体１４は、部 分的にケーシング部分２２内に取り付けられていて、このケーシング壁部２２を 半径方向で貫通している。第２の導体１５は、部分的に回転スピンドル１９内に 設けられている。第２の導体１５の部分１５ａは、回転スピンドル１９の壁部を 半径方向で貫通していて、別の部分１５ｂは、回転スピンドル１９の軸方向の貫 通開口２７を通って回転スピンドル１９の端部２５まで延びている。この端部２ ５に、接触ピンとして構成された部分１５ｃが接続していて、この部分１５ｃに よって、振動体１２が導電的に接触可能である。 図２には、図１の符号IIで示した破線の部分の詳細が示されている。図２には 、ケーシング２２内で軸受２１によって回転可能に支承された回転スピンドル１ ９が詳しく図示されており、この回転スピンドル１９内には、第２の導体１５の 部分１５ａ，１５ｂが取り付けられている。部分１５ａと１５ｂとは、接続箇所 ３０内でねじ３１及び金属スリーブ３２によって導電接続されている。絶縁体３ ３は、導体１５の部分１５ｂを回転スピンドル１９内に設けられた貫通開口２７ 内で固定している。導体１５の部分１５ｂは、絶縁層によって取り囲まれたケー ブル部材によって形成されている。同様に導体１５の部分１５ａも絶縁層によっ て取り囲まれている。 第１の導体１４と第２の導体１５との電気的な接触は、市販のころがり軸受と して構成された軸受２１に よって行われる。軸受２１は、外側リング３４と内側リング３５と、これらのリ ングの間に介在された転動体３６特に球とを有している。外側リング３４と内側 リング３５と転動体３６とは、導電性の材料より製造されている。軸受２１は付 加的に、片側又は両側にシール又はカバー円板３７を備えており、このシール又 はカバー円板３７は、軸受２１内に埃が侵入したり軸受２１から潤滑剤が出たり しないように軸受２１を保護する。回転スピンドル１９は、端部２３に向かって 段付けされている。段付けされたスピンドル部分３８には絶縁スリーブ３９が被 せられており、この絶縁スリーブ３９は、回転スピンドル１９に相対回動不能に 、例えば接着によって固定されている。絶縁スリーブ３９には軸受２１の内側リ ング３５が載設されていて、第２の導体１５の部分１５ａと導電接続されている 。このために絶縁スリーブ３９は、内側リング３５のための軸方向のストッパと して使用されるブシュ４０の領域内で孔４１を有しており、この孔４１を貫通し て部分１５ａの端部が延びていて、内側リング３５に接触している。軸受２１の 外側リング３４は同様に、環状の絶縁体４２内に取り付けられており、この絶縁 体４２は、ケーシング部分２２内に遊びなしで配置されていて、外側リング３４ のための軸方向のストッパとしての、半径方向内方に突き出るつば４５を形成し ている。絶縁体４２は周方向で半径方向ピン４３によ って保持されており、この半径方向ピン４３は、絶縁体４３の長手方向溝４４内 に係合して、この絶縁体４３を回動しないように確保する。絶縁体４２内には同 様に孔４６が設けられており、この孔４６を貫通して第１の導体１４が外側リン グ３４まで延びていて、外側リング３４に導電接触している。 転動体３６は一方では軸受２１の外側リング３４に、他方では軸受２１の内側 リング３５に支えられているので、常に外側リング３４と内側リング３５との電 気的な接触が得られる。この場合に調節される抵抗は、例えば良好に電気を通す 導電性の潤滑剤を使用することによって減少される。特に、回転数が低い時に（ ５００回転／分以下）高周波の信号を伝達する際に、容量性の連結部材が特に良 好に使用される。 例えばアースのための振動体１２のその他の電気的な接触は、ケーシング部分 ２２、軸受２１、回転スピンドル１９、ねじ回し工具を介して相応の形式で可能 である。このために、軸受２０は、絶縁なしでケーシング部分２２と回転スピン ドル１９との間に配置されている。回転スピンドル１９及びケーシング部分２２ に対して軸受を絶縁することによって、全体で閉鎖した電流回路が得られる。 本発明は図示の実施例だけに限定されるものではない。特に、本発明による信 号伝達は、別の導電性の軸受例えば滑り軸受、アキシャル軸受を介して行うこと もできる。信号伝達手段１６は、例えばトルクを検出するための測定軸に設ける こともできる。本発明は、相対的に可動な構成部材（ケーシング部分２２に対応 する第１の構成部材が回転スピンドル１９に対応する第２の構成部材に対して回 転可能及び／又は摺動可能に支承されている）において一般的な信号伝達を行う ために使用することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．相対的に可動に支承された複数の構成部材（１９，２２）間で信号を伝達 するための装置、特にねじ結合部を超音波制御によって締め付けるためのねじ締 結装置（１０）内で信号を伝達するための装置であって、第１の構成部材（２２ ）と、この第１の構成部材（２２）内に少なくとも部分的に設けられ、この第１ の構成部材（２２）に対して電気的に絶縁された第１の電気的な導体（１４）と 、第１の構成部材（２２）に対して相対的に可動な第２の構成部材（１９）と、 該第２の構成部材（１９）内に少なくとも部分的に取り付けられ、この第２の構 成部材（１９）に対して電気的に絶縁された第２の電気的な導体（１５）と、信 号伝達手段（１６）とを有しており、該振動伝達手段（１６）が、第１の導体（ １４）から第２の導体（１５）に若しくはそれとは逆方向に信号を伝達するよう になっている形式のものにおいて、 信号伝達手段（１６）として、少なくとも１つの軸受（２１）特に転がり軸受 が設けられており、該転がり軸受（２１）によって第１の構成部材（２２）が第 ２の構成部材（１９）に対して軸方向及び／又は周方向で摺動可能若しくは回転 可能に支承されており、 前記軸受（２１）が少なくとも部分的に導電性の材料より成っており、 前記軸受（２１）が第１の構成部材（２２）に対しても、また第２の構成部材 （１９）に対しても電気的に絶縁されて配置されており、 第１の導体（１４）と第２の導体（１５）とが軸受（２１）に導電接続されて いることを特徴とする、特にねじ結合部を超音波制御によって締め付けるための ねじ締結装置において信号を伝達するための装置。 ２．第１の構成部材（２２）がケーシング部分として構成されていて、第２の 構成部材（１９）が回転スピンドルとして構成されている、請求項１記載の装置 。 ３．導体（１４，１５）が軸受（２１）を介して制御装置（１３）をねじ締結 装置（１０）の測定装置（１２）に導電接続する、請求項１又は２記載の装置。 ４．軸受（２１）が、外側リング（３４）と内側リング（３５）と、この外側 リングと内側リングとの間に介在された転動体（３５）とを有する転がり軸受と して構成されており、前記外側リングと内側リングとが導電性の材料より製造さ れている、請求項１から３までのいずれか１項記載の装置。 ５．第１の構成部材（２２）と軸受（２１）の外側リング（３４）との間に環 状の絶縁体（４２）が配置されていて、第２の構成部材（１５）と軸受（２１） の内側リング（３５）との間に絶縁スリーブ（４１）が配置されている、請求項 ４記載の装置。 ６．絶縁スリーブ（４１）が第２の構成部材（１９）に対して相対回動不能に 、また絶縁体（４２）が第１の構成部材（２２）に対して相対回動不能に配置さ れている、請求項５記載の装置。 ７．第２の構成部材（１９）が、段付けされた円筒形の端部（２３）を有して おり、該端部（２３）に絶縁スリーブ（４１）が接着されている、請求項６記載 の装置。 ８．絶縁スリーブ（４１）と絶縁体（４２）とが複数のつば（４０，４５）を 備えており、これらのつばがそれぞれ、内側リング（３５）及び外側リング（３ ４）のための軸方向のストッパとして使用される、請求項５から７までのいずれ か１項記載の装置。 ９．第１の構成部材（２２）が第２の軸受（２０）を介して第２の構成部材（ １９）に導電接続されている、請求項１から８までのいずれか１項記載の装置。