【発明の詳細な説明】
特定の基材上にイオン含有ポリマーの薄い耐久性コーティングを形成させる方法
本発明は、特定の基材上に薄いコーティングを形成させる方法、および、その
方法により製造された物品に関する。より詳細には、制限するわけではないが、
本発明は、コーティングされるべき特定の基材を濡らすイオン含有ポリマーの界
面活性分散体を使用して、このような基材上にこのようなポリマーのコーティン
グを形成させる方法に関する。
既知のイオン含有ポリマーの例は、スルホン化ポリスチレン、エチレンとアク
リル酸またはメタクリル酸のようなα−β不飽和カルボン酸とのコポリマーおよ
びペルフルオロカーボンイオノマーを含む。ペルフルオロカーボンイオノマーは
、硫黄を基礎とする官能基、リンを基礎とする官能基およびカルボン酸またはカ
ルボキシレート官能基を含む。リンを基礎とするペルフルオロカーボンイオノマ
ーを除くこれらの全ての材料は現在入手可能である。
スルホン酸またはその塩を官能基として有する過フッ素化イオノマーは特に興
味深く、そしてこのようなイオノマーの市販の例はE.I.DuPont de Nemours & Co
.,Inc.によりNafion(商標)の商品名で酸の形態で製造されてきた。
The Dow Chemical Companyはより短い側鎖(酸の形態)の構造を有するイオノ
マーを製造した。
これらのイオノマーの製造は広く文献に記載されており、例えば、米国特許第
4,358,545号および第4,940,525号に記載されており、そして過フッ素化イオノマ
ーの技術分野においてよく知られている。
エチレン系不飽和カルボン酸モノマーと酸でないエチレン不飽和モノマーとの
コポリマーの分散体は当業界においてよく知られており、そして、例えば、米国
特許第3,799,901号および第5,206,279号並びにその中で要約されている文献中に
記載されている。エチレン-アクリル酸コポリマーは、特に、The Dow Chemical
CompanyからPrimacor(商標)で市販されており、それは3〜20重量%のアクリル
酸モノマーを含む。
エチレンアクリル酸コポリマーの分散体はMorton InternationalからAdcote(
商標)で入手可能であるが、高酸性ポリマー(high acid polymer)(通常、20重
量%のアクリル酸モノマー)を水酸化アンモニウム水溶液とともに、95〜110℃で
、30〜90分間、密閉容器内で攪拌することによっても調製される。通常、0.8モ
ルの水酸化アンモニウムは1モルのアクリル酸当たりに使用されて、25重量%のエ
チレンアクリル酸コポリマーを含む分散体が製造される。ポリテトラフルオロエ
チレン、ポリエチレンまたはポリプロピレンのコーティングのための界面活性分
散体は、例えば、この25重量%水性分散体4重量部を、水およびエタノールの等重
量の混合物96重量部で希釈することにより製造されうる。
部分的にスルホン化されたポリスチレン(またはPSP)は、例えば、米国特許第3
,072,618号に記載されている手順により調製されうる。
このように調製され、そして1.2ミリ当量/gの乾燥ポリマーを含むSPSポリマーは
1,4-ジオキサン中に溶解されるであろう。部分的にスルホン化されたポリスチレ
ンポリマーの界面活性溶液または分散体は、その後、1,4-ジオキサン中の前記ポ
リマーの2重量%溶液を同一体積の脱イオン水で希釈することにより調製されて
、それは視覚試験により、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンおよびポ
リプロピレンのような基材上に良好な塗膜を調製することができる。
ペルフルオロスルホン酸イオノマー分散体およびペルフルオロスルホネートイ
オノマー分散体は、以前は、Martinらの米国特許第4,731,263号(250℃および高
圧で溶液または分散体中に塩の形態で入れ、その後、低温で溶剤を除去し、そし
て生じた固体は多種の溶剤中に再分散可能である)、Martinらの米国特許第4,661
,411号(250℃、高圧で酸の形態のイオノマー)、Grotの米国特許第4,433,082号お
よび第4,453,991号並びにその中に引用された文献(酸または塩の形態)、Moore
およびMartinの“Morphology nad Chemical Properties of the Dow Perfluoros
ulfonate Ionomers”, Macromolecules, vol.22,pp.3594〜3599(1989)、並びに
、MooreおよびMartinの“Chemical and Morphological Properties of Solution
-Cast Perfluorosulfonate Ionomers”, Macromolecules, vol.21,pp.1334〜13
39(1988)に記載されている方法により製造されてきた。Nafion(商標)イオノマ
ーの分散体は、また、液体媒質または溶剤として、低級アルコール/水の組み合
わせを使用して様々な当量で市販されている。
薄膜は、以前に、これらのペルフルオロカーボンイオノマー分散体を使用して
製造されてきた。それは、例えば、上記のMartinおよびGrotの特許(適切な基材
は触媒担体、例えば、アルミナ、シリカ、
ゼオライト、炭素等、ペルハロカーボンまたはガラス含有布帛、イオン交換膜ま
たは多孔質ダイアフラム、並びにワイヤーまたはワイヤーメッシュ電極)、Darl
ingtonらの米国特許第4,680,101号およびDuBiosらの米国特許第4,720,334号(ダ
イアフラムサポート)およびSzentirmayらの“Silane Coupling Agents for Att
aching Nafion to Glass and Silica”(ガラス上),Analyt.Chem.,vol.58,N
o.3,pp.661〜662(1986年3月)に最もよく見られるような様々な基材上での蒸着
膜技術によるものである。
しかし、これらの以前の方法により製造された膜のいずれも、完全に満足でき
るものでなかった。特に、不均一または不規則な表面を有する基材がコーティン
グされようとする場合には、基材を完全にコーティングするためには過剰量のイ
オノマーが必要であった。これらの膜の下層基材に対する接着強さおよび耐久性
も望まれるほどでなかった。
本発明は、特定の基材上のイオン含有ポリマー、特に、ペルフルオロスルホン
酸塩の形態のイオノマーの薄膜を形成させるための新規の改良された方法に関し
、この方法は、イオン含有ポリマーのコロイド状界面活性分散体と基材を接触さ
せること、および、その後、この分散体で濡れた基材を(コロイド分散体または
溶液でまだ濡れいている間に)、強イオン化性酸または塩の溶液と接触させるこ
と、ここで、この溶液は基材の表面に形成されるべきイオン含有ポリマーの接着
性膜(それは連続であることができるが、必ずしも連続である必要はない)を生
じるために十分な濃度である、を含む。このコーティングは、通常、100ナノメ
ートル未満の厚さのオーダーであり、そして望ましくは、5〜10ナノメートルの
厚さのオーダーである。
任意の追加の工程は、最初の塩または酸の溶液との接触の後にイ
オノマーのカチオンを交換することを含み、このことは、例えば、分散体で濡れ
た基材を同一の塩または異なる塩の溶液、例えば、ナトリウム塩溶液でなくカリ
ウム塩溶液と接触させることにより行われ、ここで、新たに交換された形態のイ
オノマーは、最初に基材をコーティングするときには初期の形態よりも有効でな
いが、特定の最終用途または更なる加工に対して融通性があるか、または、最初
の塩または酸の形態よりも完全に特定の品質または特性を有するものである。
更なる任意の工程は、基材に対する改良されたコーティング接着力を付与し、
または下記のような他の目的のために、コーティングされた基材を高温で処理す
ることを含むことができる。主題の「分散体」は、Grotの米国特許第4,433,082
号に記載されているように、真溶液の特定の性質を有するが、「分散体」は、結
果的に、イオン含有ポリマーのこれらの液体組成物に制限されるものと解釈され
ないことを当業者は理解するであろう。
このように、界面活性分散体中に含まれることができる両親媒性イオン含有ポ
リマーは、一般に興味深く、そして低いイオン官能価(例えば、20モル%未満の
イオン化可能なモノマーを含むもの)を有するイオン含有ポリマーは、様々な基
材に本質的に連続のコーティングを形成するために特に興味深い。分散体または
溶液とされたときに、所定の基材を完全に濡らすほどでない、即ち、分散体また
は溶液で濡らされた基材の接触角が0に近くならないイオン含有ポリマーも有用
であるが、あまり好ましくはない。
本発明の方法により分散体または溶液で濡れた基材を、次に接触させるために
使用されることができる酸溶液は、「強酸」として当業界において従来から知ら
れており、または、強酸に分類されている酸、例えば、硝酸、塩化水素酸または
硫酸の水溶液を含む。
しかし、好ましくは、塩の溶液が使用されるであろう。所定の態様において使
用される塩溶液中の最適な塩の濃度は、使用される塩によるが、通常、約1重量%
を越える塩溶液であり、好ましくは約5重量%の溶液から飽和溶液までである。本
発明における使用のために適切であることが判っている塩は、硫酸、フッ化物、
塩化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸、酢酸、水酸化物、硝酸またはチオシアン酸イ
オンのようないずれかのアニオンとの水溶性の組み合わせでの水素、アルカリ金
属、アルカリ土類金属および遷移金属、アンモニウムおよびアルキルアンモニウ
ムカチオンのようなカチオンを含む。ペルフルオロカーボンイオノマーコーティ
ングについては、より詳細には、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリ
ウムおよび重硫酸ナトリウムは、全て、PTFEのような基材上での本質的に連続コ
ーティングを形成させるために特に重要であることが判った。しかし、上記のよ
うに、コーティングを最初に形成した後に、ナトリウム交換されているペルフル
オロスルホネートイオノマーコーティングを異なるカチオンの溶液と接触させる
ことにより、イオノマー中のナトリウムを異なるカチオンに交換することは望ま
しいであろう。この追加の工程を行うことが望ましい特定の例は以下の通りであ
ろう。
上記でも提案した通り、イオノマーコーティングの付着力および耐久性は、高
温でアニーリング処理することにより、本発明の好ましい態様において改良され
る。いずれかの所定の用途において使用されるべき最適のアニーリング処理温度
はイオノマーの構造、対イオン、および基材の熱的性質によるであろう。しかし
、一般には、主題のイオノマーのイオンガラス転移温度(Tg)付近、または、ポリ
マー基材のTgまたは結晶融点付近であるが、イオノマーおよび基材の分解温度よ
り低い温度でコーティングをアニーリング処理するこ
とにより、ポリマー基材への付着製の最も大きな改良が達成される。
本発明の特定の用途において、例えば、コーティングされた基材の性能または
特性がある程度、厚さ依存性であることが知られているかまたはそのことが予期
されている場合に、1層以上のイオノマーコーティングを使用することが望まし
いであろう。本発明の方法は、イオノマーの更なるコーティングを塗布する前に
、コーティングされた基材の接触角を上げるために、異なるカチオンを含む第二
の塩の溶液とコーティングされた基材とを接触させること(最初のコーティング
の塗布のときに行われるように、即ち、分散体と接触させ、そしてその後、第一
の最初の塩の溶液と接触させるように)、および、その後、コーティングされた
基材を熱処理して更に接触角を上げることにより、所定の基材上に複数のコーテ
ィングを提供するように応用することができる。または、熱処理工程は、それだ
けで、更なるコーティングを塗布されうる程度にまで接触角を上げるために十分
であるかもしれない。この熱処理は、一般に、アニーリング処理による付着性改
良工程のついて推奨されている温度より低い温度で行われる、そして好ましくは
、最終のコーティングの付着の後に、アニーリング処理工程が行われるであろう
。
特定の基材をコーティングするときに使用されることが好ましいイオノマーは
、コーティングされる物品の用途によるであろう。例えば、化学安定性および熱
安定性が必要であるかまたは望ましい性質であるときには、ペルフルオロカーボ
ンイオノマーが一般に好ましいが、これらの材料の化学安定性および熱安定性を
必要としない他の用途では、スルホン化ポリスチレンおよびエチレンアクリル酸
コポリマーはそれらの価格が低いので好ましいであろう。
しかし、ここで考えられる特定の用途では、本発明のコーティング方法および
コーティングされた物品はペルフルオロスルホン酸イ
オノマーまたはペルフルオロスルホネートイオノマーのコロイド状界面活性分散
体を基礎とするであろうことが考えられる。E.I.Du Pont de Nemours & Co.Inc
.からNafion(商標)の商品名で販売されているタイプのイオノマーは適切であ
り、そしてThe Dow Chemical Companyから販売され、上記の構造式により表され
る、より短い側鎖の硫黄を基礎とするイオノマーも適切である。The Dow Chemic
al Companyのより短い側鎖のイオノマーは、最大のイオン含有分および表面湿潤
化性が望まれるときには、現在、より好ましく、そしてより一般的には、下記に
より詳細に記載される新規の無溶剤(有機)ペルフルオロカーボンイオノマーの
コーティング法に使用できるのでより好ましい。
分散体は市販されており、または、以前に、様々な当量のペルフルオロスルホ
ン酸若しくはペルフルオロスルホネートイオノマーを使用して製造されてきたが
、好ましくは、ここで使用される過フッ素化イオノマーは、500〜1500の範囲の
当量を有し、そして最も好ましくは550〜1200の範囲の当量を有するであろう。
これらの当量を有するイオノマーのコロイド分散体を製造するためのいずれか
の方法は適切に使用されることができ、例えば、密閉容器内で高温および高圧で
、固体のイオノマーを、水および低級アルコール(例えば、エタノールまたはプ
ロパノール)の混合物中に溶解させる(このような方法は、上記のGrotの米国特
許第4,433,082号に記載されている)。低級アルコール/水の溶剤系中のNafion(
商標)イオノマーの市販の分散体もこれらの当量で使用されてよい。
好ましくは、しかしながら、水のみを溶剤として使用する分散体は、特定の基
材をコーティングするための少なくとも特定のこれらのイオノマーから調製され
るであろう。完全に水性の分散体は好ま
しい。というのは、エタノール/水溶剤系に纏わる引火性、吸入および排出/環境
懸念が、これらの分散体の溶剤として水を使用するときには存在しないからであ
る。
The Dow Chemical Companyにより製造されている、より短い側鎖のイオノマー
は、前に述べたとおり、無溶剤コーティング法における使用で特に好ましい。と
いうのは、このイオノマーは、550〜1000の当量、そして特に550〜800の当量で
、水のみの中で高い収率(ここで、収率は液体溶剤により有効に分散しているイ
オノマー固体の量を、分散を試みたイオノマー固体の合計量で割ったものである
。)で、穏やかな条件下で分散されることができたからである。
これに関して、Grotの'082号特許は、密閉容器内において、少なくとも240℃
の温度で、攪拌しながら、水のみの中で、10重量%までのペルフルオロスルホン
酸の形態のイオノマー(イオノマーは1025〜1500の範囲の当量を有する)の分散
体を製造することができることを考えている。この方法を例示している実施例は
、370ポンド/インチ2(2.5MPa)以上の圧力を示し、そして、室温の分散体の収率
が約27%(240℃および370psiで100時間攪拌後)および48%(235℃で18時間後)を示
した。
対照的に、1〜3重量%の、上記のより低い当量の酸の形態のより短い側鎖のイ
オノマーを含む室温分散体は、170〜200℃の温度、110ポンド/インチ2絶対圧(ps
ia)(0.76MPa、絶対圧)〜225psia(1.6MPa絶対圧)で1〜3時間攪拌して、本発明の
無溶剤(有機)コーティング法のために調製されることができ、800当量のイオ
ノマーでは70〜95重量%またはそれ以上の収率を示した。好ましくは、望ましい
当量の粉末イオノマーを密閉容器内で水と混合し、そして180℃〜185℃の温度に
加熱し、約2時間撹拌し、そして圧力は145〜165psia(1.0MPa絶対圧〜1.1MPa絶対
圧)の大きさである。
本発明の方法によりイオノマーでコーティングされることができる基材は多種
あり、そして望ましくは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン
、フッ素化エチレン-プロピレンコポリマー(FEP)、ポリ(塩化ビニル)、ガラス
、ポリプロピレン、炭素、スチール、白金、クロロトリフルオロエチレンまたは
ペルフルオロアルコキシビニルエーテル-テトラフルオロエチレンコポリマー(
例えば、E.I.DuPont de Nemours & Co.,Inc.からTeflon PFA(商標)で販売さ
れているもの)の繊維、粉末、布帛または物品を含む。明らかに、本発明はコー
ティングに関するので、上記の基材材料のいずれかの外側層またはコーティング
を有する物品も本発明に係るイオノマーで適切にコーティングされうる。更によ
り一般的に、本発明の方法は、表面が(イオノマーコーティングが存在せずに)
高い表面エネルギーの界面を形成するいずれかの2種の材料の間の遷移表面とし
てイオノマーコーティングを提供するために使用されることができることが考え
られる。
このような界面の1つの顕著な例は、フルオロポリマーマトリックス材料およ
び強化充填剤材料、例えば、炭素、セラミックまたはガラスの間の界面であるこ
とができ、それは、例えば、PTFEブッシュ、ベアリングおよび低誘電回路板にお
いてコールドクリープを下げ、熱膨張率を下げ、そして充填剤を含まないPTFEの
圧縮強度を改良するためにPTFE中においてしばしば使用される。本発明のイオノ
マーコーティング法は、しばしば、フルオロポリマー表面をより湿潤化可能にし
、そしてこのようにしてより結合可能にするためにしばしば使用されているコロ
ナ放電または、ナトリウムアミド若しくはナトリウムナフチド等による腐蝕性薬
品処理の単純な代替法となりうる。
本発明の特に有用な他の用途に関しては、プロトン交換膜の燃料
電池において、触媒サイトは反応気体およびプロトン導体に接触できなければな
らない。触媒(担持されたまたは担持されていない)上のペルフルオロカーボン
の薄い(例えば、マイクロメートルより薄い)コーティングは、触媒-イオノマ
ー界面への気体の拡散を妨害することなくプロトン導体を提供する。本発明によ
り可能なペルフルオロカーボンイオノマーコーティングは、また、Sarangapani
らの米国特許第5,136,474号に記載されているような電解コンデンサーの調製に
おいても最大のプロトン導電性および最大界面面積を提供するために使用されう
る。
しかし、本発明の特に好ましい用途は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)繊
維および/または粉末を水湿潤化性にするために、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)繊維および/または粉末上にイオノマーコーティングまたは複数のこのよ
うなコーティング、特にペルフルオロイオノマーコーティングを形成させること
である。この点に関して、PTFEは、優れた薬品安定性を含む望ましい属性を多く
有する。しかし、特定の用途において、例えば、PTFEの疎水性のために、クロル
-アルカリセルの非アスベストダイアフラムの開発において、PTFEを使用するこ
とに対する大きな障害が存在してきた。
クロル-アルカリダイアフラムにおいてイオン交換材料を加えることにより、P
TFEの疎水性をなくし、または克服するために様々な努力がなされてきた。これ
らの努力の例は、Fangの米国特許第4,169,024号に見ることができ、ここで、粉
末または繊維の形態のPTFE(または同様のフルオロポリマー)は、支持されてい
ない孔質または無孔質フィルム、不活性布帛上のコーティングまたは孔質の強化
構造体(即ち、ダイアフラム)において、硫黄またはリン含有化合物との反応に
より化学変性される。
DuBiosらの米国特許第4,720,334号も代表的であり、そして、フ
ィブリル化フルオロポリマーおよびイオノマーの合計重量を基準として、65〜99
重量%のフィブリル化フルオロカーボンポリマー、例えば、PTFE、および1〜35重
量%のフルオロカーボンイオノマー(好ましくはカルボン酸、スルホン酸、アル
カリ金属炭酸塩またはアルカリ金属スルホン酸塩官能基を含む)を含み、そして
、所望により湿潤化性無機粒子材料を更に含むダイアフラムを記載している。ダ
イアフラムは乾燥され、そしてPTFEの焼成温度より低い温度に一定時間加熱する
ことにより下層のカソード上に固着される。イオノマーは、固体、ゲルまたは溶
液としてイオノマーが含まれているスラリーからの同時付着によって、フルオロ
カーボンフィブリルおよび無機粒子のいずれかまたは両方の上が被覆され、そし
てその後、スラリーから付着されることによって、または、フルオロポリマーが
フィブリル化される前に、フルオロカーボンとの混合物で押出されることによっ
て、ダイアフラム中に混入されることができる。PTFEフィブリルをコーティング
するための特定のコーティング方法は記載されており、水混和性溶剤中のイオノ
マーの溶液とPTFE粉末を高剪断下で混合し、その後、水および特定の界面活性剤
とともにブレンドすることにより、コーティングされているフィブリルを分散さ
せることを含む。その後、材料は得られたスラリーからカソード上に付着される
。
本発明のコーティング法の1態様によると、対照的に、PTFE粉末または繊維は
、好ましくは、上記のThe Dow Chemical Companyにより製造された、550〜1200
の当量を有する短い側鎖の酸の形態のイオノマーから製造されたペルフルオロス
ルホネートイオノマーのコロイド分散体と最初に混合される。
このコロイド分散体は、例えば、酸の形態のイオノマー膜を酸洗浄し、脱イオ
ン水で中性になるように濯ぎ、そしてその後、水酸化
ナトリウム中に浸漬することにより、イオノマー膜をイオノマーのナトリウム塩
の形態に転化させることにより製造されることができる。この膜は、その後、中
性になるまで濯ぎ、そして乾燥し、その後、所望の重量のフィルムをガラスライ
ナーに入れ、そして十分な量の適切な溶剤、例えば、エタノールおよび水の混合
物と混合して、好ましくは5.0〜7.0重量%のイオノマー濃度を有する溶液または
分散体を提供する。
ステンレススチール反応器内をシールし、そして窒素でパージした後、反応器
を攪拌し、そして少なくとも160℃〜180℃のオーダーの温度に1〜3時間加熱し、
1リットル反応器の圧力は180〜220psig(1.2MPaゲージ圧〜1.5MPaゲージ圧)にな
る。その後、反応器を放冷し、過剰の圧力を開放し、そして内容物を60〜80ミク
ロンのガラス濾過器を通して濾過される。生じた濃厚な分散体を、その後、エタ
ノール/水混合物で希釈して、最終的に、1重量%のペルフルオロスルホネートイ
オノマーを含む、所望の好ましい分散体を提供する。
または(そして好ましくは)、粉末形態のペルフルオロスルホニルポリマーを
、上記のイオノマーの代わりに使用してもよく、そしてこの粉末は水酸化ナトリ
ウム中で加水分解され、そして上記のように溶解し、そして加工される。ペルフ
ルオロイオノマーの分散体を製造するための他の既知の方法も制限することなく
使用してよい。
粉末のPTFE基材と、この方法により製造されたアルコール/水を基礎とする分
散体との接触は、イオノマー固体分のPTFEに対する重量比が乾燥基準で0.015〜1
で、分散体およびPTFE粉末を混合することを含む。この比は、練粉状の取扱可能
な塊を得るために十分であるように調節されることができる。PTFE繊維、クーポ
ンまたは布帛等が含まれるときには、勿論、これらの基材はイオノマー分散体
でスプレーされるか、またはそこに浸漬され、そして過剰分は塩溶液との接触の
前に除去されてよい。
液体でコーティングした基材は、その後、乾燥されることなく、直接的に塩溶
液中で攪拌され(PTFE粉末または繊維の場合)、または塩溶液中に直接的に浸漬さ
れる(クーポン等の場合)。
適切な塩溶液(アルコール/水を基礎とする分散体または水のみの中のイオノ
マー分散体でPTFE材料を水湿潤化性とするためのPTFE材料のコーティングのため
のもの)は水と、強酸のアルカリ塩、アルカリ土類塩若しくは遷移金属塩の水溶
性塩、および、アンモニア、第一級、第二級、第三級または第四級アミンのアン
モニア塩から形成されたものである。好ましい塩溶液は、PTFE上の最初のコーテ
ィングを形成させるために水溶性ナトリウム塩およびマグネシウム塩から調製さ
れ、そしてこれら(上記で示した)の中で、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、
炭酸ナトリウムおよび重硫酸ナトリウムは特に好ましい。最大の水湿潤化性を得
るために、または、次のコーティングを追加するために、コーティングされたPT
FEをカリウムまたは亜鉛塩溶液と接触させ、そして次のコーティングを追加する
ために、高温、例えば、300℃までの温度で20〜30分間熱処理することが好まし
い。その後、一層コートされた基材を分散体と接触させ、ナトリウムまたはマグ
ネシウム塩溶液に暴露し、濯ぎ、カリウムまたは亜鉛塩溶液に暴露し、熱処理し
、これが所望される最終のコーティングが適用されるまで続けられ、最終の熱処
理はコートされた基材のアニーリング処理である。
本発明により製造されたイオノマーコーティングの品質は、コーティングされ
た基材上の接触角により査定され、それは、コロイド分散体中のイオノマー濃度
、分散体の溶剤組成、並びに、温度、塩濃度および塩溶液のpHにより最終的に影
響を受ける。これらの変数
の各々は互いに相互作用し、そして塩のタイプおよびイオノマーの構造と相互作
用する。しかし、当業者は、以下に提供する例示の実施例のアプローチに従って
、所定の用途(例えば、PTFE以外の基材のコーティングおよび/またはそれに水
湿潤化性を付与する以外の目的)のためのこれらの変数の最適な組み合わせを決
定することができることが期待される。
PTFE上に、800当量のペルフルオロスルホネートイオノマーのコーティング(Th
e Dow Chemical Companyの短い側鎖のペルフルオロカーボンイオノマーから得ら
れた)を適用して、上記の通りに調製されたイオノマーのアルコール/水を基礎と
する分散体から本質的に永久に水湿潤性にするためには、現在のところ、0.25〜
2.0重量%のイオノマーが25〜100体積%のエタノールを含むエタノール水溶液中に
分散されるべきであり、そして塩溶液が、理想的には、水中で16〜25重量%の塩
化ナトリウムであるべきであるようである。
アニーリングされようとしているPTFE試料に関して、最も好ましくは、このイ
オノマー分散体は、水中の63体積%のエタノールの混合物中に1.6重量%のイオノ
マーを含むべきであり、そして、塩溶液は65℃の温度の25重量%の塩化ナトリウ
ム水溶液であるべきである。
アニーリングされようとしていないPTFE試料に関して、最も良好な結果は、エ
タノール/水の60/40%混合物中に1.8%のペルフルオロスルホネートイオノマーを
含むイオノマー分散体、および、55℃の25重量%の塩化ナトリウムの水溶液で得
られる。
本発明の無溶剤コーティング法(即ち、分散体の液体媒質として水のみを使用
する)は好ましく、そして、使用されるイオノマーのタイプおよび使用される分
散体の性質によって幾つかの方法により実施されることができる。例えば、The
Dow Chemical Companyによ
り製造された短い側鎖のイオノマーでは、連続コーティング法は、最初に、そし
て好ましくは、550〜1000当量、特に550〜800当量を有するペルフルオロスルホ
ン酸の形態のイオノマー1〜3重量%を水中に含む分散体を調製することを含む。
または、入手可能なアルコール/水を基礎とする分散体は従来のように処理され
てアルコールを除去する。イオノマーがNafion(商標)タイプのペルフルオロス
ルホン酸イオノマーであるときには、Grotの米国特許第4,433,082号に規定され
た方法および条件下で、最初に、分散体は550〜1500の当量のイオノマーを10%以
下で水中に含んで調製されるか、または、より一般的に市販されているアルコー
ル/水を基礎とする分散体は従来のように処理されてアルコールを除去するであ
ろう。
得られた分散体は、その後、PTFE粉末に添加され、例えば、それは、好ましく
は均一なサイズのPTFE粒子を生じるように強剪断を水中で受けたものであるか、
または、好ましくは予備切断されたPTFE繊維に添加され、または、PTFE粉末/粒
状物の形態および繊維の形態のPTFEの混合物に添加されたものである。その後、
混合物は、イオノマーでPTFE基材をコーティングし、そして均質なスラリーを形
成するために十分な時間、800ft/分(240メートル/分)またはそれ以上のミキサー
のブレード先端速度を使用したときに略対応する高剪断を受ける。ここで、過度
の混合/剪断により、コーティングされたPTFEがくっつき始めるほどの熱を生じ
ないように注意する。PTFEを水、または分散体に添加するのではなく、主題の液
体をPTFEに添加するべきであることに特に注意することが重要である。
生じたイオノマー/PTFE固体分の比は、一般に、重量基準で0.005:1またはそ
れ以上であり、好ましくは0.005:1〜0.015:1であり、ここで、固体分の十分な
剪断およびPTFEのイオノマーによるコーティングを達成するために所定の体積の
水に対して十分なイ
オノマーおよびPTFEが存在する。この最小の固体分レベルは異なる先端速度およ
び異なる条件および異なる装置で変わることが合理的に期待されるが、ルーチン
の実験により決定されうる。
ダイアフラムの当業者は、この点で、コーティングされたPTFE材料から低級ア
ルコールを除去する濯ぎ工程を必要としないから、イオノマーでコーティングし
たPTFEは、その後、非アスベストダイアフラムの延伸用の延伸容器中で、必要な
塩溶液と現場で接触されることができることを評価するであろう。または、他の
用途では、コーティングされたPTFEを塩溶液から取り出し、水で濯いで過剰の塩
を除去し、そして空気乾燥する。しかし、より好ましくは、乾燥したコーティン
グされたPTFEは、一般に再湿潤化されるためには激しい撹拌を必要とするので、
このような他の用途のためのコーティングされたPTFEは、任意の濯ぎ工程の後に
、湿潤化されたままにされる。
以前に示したように、イオノマーコーティングの耐久性および付着強度は、所
定の用途で所望されるときには、(コーティングが手で擦って除去されない程度
にまで)改良されることができる。それは、イオノマーコーティングの分解温度
より低い温度で、コーティングされた基材をアニーリング処理することによるも
のである。所定の用途での最適なアニーリング温度は、また、一般に、イオノマ
ーの構造および塩の形態と、基材の性質の両方に依存する。基材に対するコーテ
ィングの付着性は、一般に、イオノマーのガラス転移温度付近またはそれ以上で
アニーリング処理することにより改良される。より好ましくは、ポリマー基材の
イオノマーコーティングでもっとも高い付着性および耐久性を達成するためには
、アニリーング処理は、非晶質ポリマー基材のガラス転移温度(Tg)付近、または
、結晶性ポリマー基材の融点付近で行われるであろう。この為、800
当量の、The Dow Chemical Companyにより製造されるタイプの短側鎖ペルフルオ
ロスルホネートイオノマー(250℃のイオンTgを有する)でコーティングされたPTF
Eでは、最も高い程度の付着性および耐久性は、一般に、330〜350℃の温度で1〜
360分、コーティングされたPTFE基材をアニーリング処理して得られ、同一のイ
オノマーでコーティングされたポリフッ化ビニリデン基材では、好ましいアニー
リング処理条件は、160〜170℃の温度に1〜360分間維持することである。
しかし、これらの条件下での機材表面の再配向に伴い、基材中のイオノマーの
特定のマイグレーションは期待され、例えば、イオノマーをコーティングされた
PTFEを含むクロロ-アルカリダイアフラムの焼成において、ある程度の湿潤化性
が付随して損失するので、ある程度は改良された付着性の利点は打ち消されうる
ことが注意されるべきである。結果的に、最終用途のためのこのような改良され
た付着性および耐久性を達成することが望ましいかどうかを決定するためには、
所定の最終用途のための所定のアニーリング処理条件で達成されうる付着性およ
び耐久性は、湿潤化性の低下および生じうる特定の他の特性の低下の影響と比較
考量されるべきである。
特定の様式でコーティングされた上記のPTFE粉末および/または繊維を使用す
るクロロ-アルカリダイアフラムでは、アルカリ金属ペルフルオロスルホン酸塩
の形態のこれらのコーティングは、ダイアフラムが従来から焼成され、そして結
合されている335〜350℃の温度に暴露された後に安定であり且つ湿潤化性のまま
であることが判り、そしてこのコーティングは下層のPTFE基材に本質的に永久に
付着されている(コーティングされ、そしてアニーリング処理されたPTFEクーポ
ンに付けられた通常のセロハンが視覚的にイオノマーコーティングを除去しない
程度に付着されている)。
当業者は、上記のことから、PTFE以外の基材では、そしてPTFEを水湿潤性にす
ること以外の用途では、異なるイオノマーが有用でありまたは望ましく(異なる
主鎖構造、異なる官能基または異なる塩の形態を有する)、異なる当量のイオノ
マーが有用でありまたは好ましく、異なる組成、温度および/またはpHの塩溶液
が有用でありまたは好ましく、そしてアニーリング処理は適切でないかまたは適
切には異なる温度を必要とするであろうことを評価するであろう。
ここで考えられる基材およびイオノマーは多種あり、そして本発明のイオノマ
ーコーティングが遷移表面として潜在的に有用である用途が多種であるために、
興味深い基材、イオノマーおよび用途の可能な組み合わせの全てを完全にここに
記載することは可能でなく、または有用でない。しかし、以上の教示および以下
の実施例から、更なる発明的技術なしに実施されうることが考えられる。
例示の実施例
例1〜4
The Dow Chemical Companyにより製造されたタイプのイオノマーを乳化重合系
においてCF2=CF2とCF2=CFOCF2SO2Fとの共重合により調製した。得られたポリマ
ーを単離し、乾燥し、フィルムへとプレスし、そして25wt%のNaOHで加水分解し
て過フッ素化スルホン酸ナトリウムの形態のイオノマーを提供した。中性まで水
洗した後、乾燥基準で1.25ミリ当量のスルホン基を含むフィルムを小さい片に切
断し、そして5重量部(乾燥基準)のこれらのフィルム片を、95重量部のエタノ
ールおよび水の等体積混合物とともに攪拌されている圧力容器に入れた。その後
、容器を攪拌しながら165℃に4時間加熱した。冷却後、得られた分散体の%固体
分は、計量された試料を蒸発乾固し、そして残留物を計量することにより5.1wt%
と測定され
た。コロイド分散体は若干曇った無色であった。
この分散体を使用してTeflon(商標)7C PTFE粉末、PTFEフィルムストリップ
、ポリプロピレンクーポンおよびスチールクーポンをコーティングした。粉末に
関しては、100gの粉末をビーカーに入れ、そして700gの分散体をそれに加えた。
均質のスラリーが得られるまで、Lightning DS 1010(商標)スターラーを使用
して600rpmで約20分間、混合物を攪拌した。このスラリーを中位から粗い濾過紙
を使用して濾過し、そして湿潤ケークを水中に5重量%の炭酸ナトリウムを含む溶
液に室温で入れ、そして15分間放置した。その後、処理された粉末をスターラー
で再分散させ、そして真空濾過で回収した。高剪断ブレンダー中で攪拌されてい
る脱イオン水中に湿潤ケークを3回分散させることにより中性になるまでフィル
ターケークを洗浄し、そして真空濾過により回収した。粉末は容易に完全に湿潤
化可能であり、撹拌を止めたときにブレンダーの底に沈んだ。そして乾燥後、脱
イオン水で撹拌することにより再湿潤化することが観測された。
比較のために、粉末試料をイオノマー分散体で処理し、濾過し、そして脱イオ
ン水とともにブレンダーに入れた。2分間の混合の後、粉末はその湿潤化性を失
い、そしてブレンダーの壁をコーティングし、そして水の表面に浮くことが観測
された。
PTFEフィルムのコーティングに関しては、1/2インチ(1.3cm)幅の3インチ(7.5c
m)長さのPTFEストリップをアセトンおよび脱イオン水で洗浄し、その長さの殆ど
をイオノマー分散体中に約10秒間浸漬し、取り出し、短時間排水させ、その後、
水中に5重量%の炭酸ナトリウムを含む溶液に10秒間室温で浸漬した。その後、フ
ィルムを流れている脱イオン水で洗浄し、遊離している材料および過剰の塩を除
去し、そしてアイドロッパーからのSafranine O(商標)カ
チオン色素水溶液で処理した。イオノマーで処理した領域はこれらの工程全てで
完全に濡れたままであり、そして色素を吸収し、赤ピンクの色を残した。その色
は脱イオン水で流されなかったが、接着テープまたは擦ることにより除去される
ことができた。炭酸ナトリウム溶液中に浸漬されなかったコーティングされたPT
FEフィルムは脱湿潤化し、そして色素を保持しなかった。
ポリプロピレンクーポンは、分散体でコーティングし、26重量%の塩化ナトリ
ウムおよび水の溶液中に室温で浸漬したときに、湿潤可能な均質に染色された表
面を同様に提供した。コーティングし、そして同一の26重量%の塩化ナトリウム
溶液中に浸漬した、脱脂されたスチールクーポンも同様であった。
例5
PTFEフィルムを例1〜4のイオノマー分散体でコーティングし、室温で5重量%の
炭酸ナトリウム水溶液に浸漬し、そしてフィルムを濯いで遊離した材料および過
剰の塩を除去したが、フィルムは色素で処理しなかった。
その後、Hewlett-Packard 5880ガスクロマトグラフオブン中で、室温から350
℃(例えば、約20℃/分で)にゆっくりと加熱し、そしてこの温度に1/2時間保持
することによりフィルムをアニーリング処理し、その後、室温に(通常、10分か
ら2時間までの時間にわたって)冷却した。
室温に冷却した後、フィルムをSafranine O(商標)色素溶液で処理した。フ
ィルムのコーティング部分は色素を吸収し、そして赤ピンクの色になり、それは
接着テープまたは摩擦により除去されなかった。
加熱処理したまたはアニーリング処理したフィルム(より詳細には、そのコー
ティング部分)は、空気中での冷却後に約100°、脱
イオン水中に2時間浸漬した後に約88°、および、70℃で脱イオン水中に2時間浸
漬した後に約79°の水との接触角を有することが観測された。同一の熱サイクル
を受けたコーティングされていないフィルムは、冷却時に約126°の水との接触
角を有し、そしてこの接触角は水中に2時間浸漬した後に本質的に変化しないこ
とが観測された。PFTE基材に水湿潤化性を付与することをはコーティングおよび
アニーリング処理するのに、結果的に好ましく、例えば、クロロアルカリダイア
フラムの製造のときに、ダイアフラムセルを操作する前に、水中で攪拌すること
により、コーティングされ、アニーリングされたPTFEを浸水しまたは再湿潤化す
ることは好ましいであろう。
これらの接触角測定を行うために使用する方法、および、下記の実施例におい
て行われた測定は、特定のアニーリングされたコーティングされたPTFEクーポン
を室温において、一般には16時間以上の時間水中で平衡化することを含む。アニ
ーリングされていない試料をコーティング後に濯ぎ、そして接触角を測定するま
で、水中に浸漬した。
所定の被覆され、そして塩溶液に浸漬されたPTFEクーポン(アニールされてい
るか、またはアニーリングされていない)を、その後、脱イオン水浴から取り出
し、そして軽く叩いて乾燥し、その後、Kernco Contact Angle Meter,Model G-
1接触角測定装置のステージに載せ、この装置に載っているコーティングされた
クーポンの水との接触角の数回の測定(10〜14測定)を行った。主題のクーポンが
装置に平らにならないときには、ホールパンチを使用して1/4インチ(0.6cm)直径
のディスクに切断し、そして、パンチに晒されなかったディスクの面で接触角を
測定した。各ディスクの向かい合った縁を使用して1回の測定を行い、そしてク
ーポンについて測定を平
均した。
例6〜20
コーティングされたPTFEと水の接触角に関して、PTFE上の上記の例のイオノマ
ー分散体をコーティングするときの様々な条件の影響を決定するために、設計さ
れ実験を行った。用いた変数は、分散体中のイオノマーの濃度(等体積のエタノ
ールおよび水の混合物中、1〜5重量%の範囲)、塩の水溶液中の塩化ナトリウム
の濃度(水中1〜25重量%)、および、これらのコーティングの間に熱処理を行わな
いで1層以上のイオノマーコーティングサイクルを繰り返すことの効果であった
。全ての溶液は室温(約25℃)であった。
この設計された実験において従う一般手順に関して、コーティングされるべき
PTFEクーポンは、最初にアセトンで洗浄し、脱イオン水中で濯ぎ、そして乾燥し
た。その後、クーポンをイオノマー溶液中に浸漬し、イオノマー溶液から取り出
し、そして5〜10秒間排水し、その後、塩の溶液中に浸漬した。その後、クーポ
ンを取り出し、そして脱イオン水中で濯いだ。もし第二のコーティングが塗布さ
れようとするならば、これらの工程を乾燥なしに繰り返した。その後、クーポン
を空気乾燥し、335〜345℃に加熱して、この温度に30分間保持することによりア
ニーリングした。冷却後、クーポンを脱イオン水中に一晩浸漬した。クーポンを
脱イオン水から取り出し、軽く叩いて乾燥し、そして水との接触角を上記のよう
に測定した。これらの様々なクーポンの条件および結果を下記の表1に示し、比
較のために、コーティングされていないアニーリングされたPTFEおよびコーティ
ングされていないアニーリングされていないPTFEで測定を行った。この中のデー
タの分析を基にとして、最適の水湿潤化性は、1重量%のイオノマーを含む分散体
および25重量%の塩化ナトリウム水溶液である塩溶液で得られることが予測され
る。第二のイ
オノマーコーティングは、塗布の間の熱処理なしに、最小の接触角の領域に対し
て有利な効果を有することは観測されなかった。
例21〜35
塩溶液の温度、イオノマー分散体中のアルコール(エタノール)の濃度、分散
体中のイオノマー濃度が、上記の例のようにコーティングされ、そしてアニーリ
ングされたPTFEクーポンで測定される接触角に対して及ぼす影響を決定するため
に、第二の設計された測定を行った。全ての例において1層コーティングを塗布
し、そして塩の濃度は水中で25重量%の塩化ナトリウムで一定にした。
これらのクーポンおよびそれを試験する接触角の結果に関する組み合わせを下
記の表2に示す。
表2のデータは、示した方法において塩の溶液を65℃に加熱することにより、
接触角は低下し、そして湿潤化性が改良されることを示し、更に、この温度にお
いて、最適イオノマー濃度は分散体の1.5重量%付近であり、そして分散体中のア
ルコール濃度は水中63体積%のエタノールであるべきであることを示唆する。
合わせると、上記の例は、接触角により測定されたコーティング品質は、水中
40〜75体積%のエタノールの中で、0.5〜2.0重量%のイオノマーを含む分散体で(
試験された条件下で)最適であり、そして使用された塩溶液の中で高い塩化ナト
リウム濃度および高い温度(即ち、65℃以上)により改良されることを示す。
例36〜50
例21〜35の設計された実験を、アニーリングされていないコーティングされた
PTFE試料で繰り返し、結果を表3に示す。アニーリングされていないコーティン
グされたPTFE試料の接触角は、対応するアニーリングされたコーティングされた
PTFE試料よりも実質的に低いことを示したが、例21〜35に観測された効果および
傾向は表3でも観測された。
例51〜56
ポリテトラフルオロエチレンクーポンを、これらの例において、上記の例で使
用したイオノマー分散体で、幾つかの異なる濃度でコーティングした。その後、
コーティングしたクーポンを、5重量%の炭酸ナトリウム(Na2CO2)塩基性水溶液
に室温(25℃)で暴露した。その後、接触角の測定の前に、脱イオン水への浸漬に
より平衡化されたまたは平衡化(飽和)されていない試料に対して接触角を決定
した。
これらのデータは、アニーリングされたコーティングされたPTFE材料は、一般
に、最初の水中での平衡化の後に湿潤化性を改良し、そして、最初の塩化ナトリ
ウム溶液で浸漬したまたは処理したPTFEの例と共通して、1重量%以上のコーティ
ング分散体中のイオノマー固体分濃度から始めた平衡化した材料では、評価でき
る改良は生じない。これらのデータは、また、上記の例で使用された塩化ナトリ
ウム溶液ではなく、これらの例のコーティングされたPTFE材料では、5重量%の炭
酸ナトリウム溶液が好ましくは使用されることが示唆される。
例57〜76
ポリテトラフルオロエチレンクーポンを、上記の例のように様々な固体濃度を
有する分散体からのイオノマーでコーティングし、周囲温度(25℃)およびpH7〜1
2の数種の塩溶液のうちの1つに浸漬した。これらの例において、塩の形態のイオ
ノマーは、塩溶液でCa+2、Mg+2、Zn+2、K+、またはLi+の塩化物塩が使用されて
、これらのカチオンと交換され、または、26重量%の塩化ナトリウム塩溶液が使
用され、次に、0.5MのCa+2、Mg+2、Zn+2、K+、またはLi+の塩化物塩の溶液に1時
間浸漬することにより、特定のこれらのイオンで交換されたイオノマーに転化さ
れた。全ての試料は、接触角
測定前に水で濯がれ、そして平衡化され、そしてアニーリングされた試料および
アニーリングされていない試料の両方を調製し、そして試験した。
本発明のコーティングされたPTFE材料に及ぼすCa+2の効果を測定するために調
製した試料の詳細およびその結果を表5に示す。
Mg+2の研究に関する試料と、それで行った接触角の結果を表6に記載する。
Zn+2、K+およびLi+に関する試料と、それで行った接触角湿潤化性試験の結果
を表7に示す。
これらの例は、塩溶液処理工程および塗布環境の融通性が良好であることを示
し、そして、特にカルシウムおよびマグネシウムの結果は、クロルアルカリ環境
におけるこれらの材料の存在が、例えば、このような環境におけるコーティング
されたPTFEの使用に対して有害でないことを示唆する。
例77
アセトンおよび脱イオン水で濯ぐことによりスライドガラスを洗浄した。洗浄
したスライドガラスを、上記の例の800当量のイオノマー(ここでもナトリウム
塩)の様々な濃度の分散体(50体積%エタノール/50体積%水の中)に浸漬すること
によりコーティングした。過剰のイオノマー分散体をスライドガラスから排水さ
せ、そしてスライドガラスを25重量%NaCl塩溶液中に浸漬し、脱イオン水で濯ぎ
、そして空気乾燥した。
このように製造したコーティングの滑らかさおよびコーティング厚さをX-線光
子分光器により分析し、ここで、コーティング中のフッ素の原子%を測定しなが
ら、コーティング表面を横切って走査することにより滑らかさを測定した。コー
ティングを通して観測されるシリコーンシグナルを測定しながら、X-線光子分光
器の角度を変化させることによりコーティング厚さを評価した。
結果を下記の表8に示す。比較のために、ナトリウム塩の形態の純粋な無水の8
00当量のイオノマー中の計算されるフッ素の原子%は64.4%である。
サブミクロンのコーティングが明らかに得られ、そしてデータは、本発明の方
法がLangmuir-Blodgett単分子膜の寸法に近い厚さのコーティングを製造するこ
とを示唆している。この特定の方法により製造され、そしてこの特定の溶剤およ
びイオノマーを含むコーティングの厚さおよび均質性は、0.5〜3.0重量%の分散
体のいずれかのイオノマー濃度で最適である。
例78
アルコールおよび水中の所定の濃度のイオノマーの分散体から、本発明の方法
により製造されたフィルムコーティング中のイオノマーの%使用量を決定するた
めに、スライドガラス(19mmx75mmx1mm)を例77のようにアセトンおよび水で洗浄
し、そして密閉された清浄な広口ジャー中で予備計量した。
これらのスライドガラスを、その後、例77およびその前の例で使用したのと同
一のイオノマーの所定の濃度の分散体中に60mmの一定深さで浸漬した(このよう
に、各スライドガラスに24.2cm2の湿潤領域を提供する)。スライドガラスを分
散体から取り出し、そして10秒間排水させ、その後、過剰の分散体の最後の一滴
を除去するために清浄なスライドガラスと接触させた。
この濡れたスライドガラスを、広口ジャーに戻し、そして蓋をした。イオノマ
ー溶液の液体膜の重量を決定するために、観測された予備重量と比較してこのジ
ャーおよびその中に入っているコーティングされたスライドガラスを再計量した
。液体膜中に存在する全てのイオノマーが、ガラス表面上で均質なコーティング
として付着されると仮定して、各例で、可能なコーティング厚さを計算した。こ
の計算した厚さを上記の例の測定された厚さと比較した。
この試験の結果を表9に示す。
比較的に小さい比率のイオノマーのみがこれらの分散体からスライドガラスに
付着した。過剰のイオノマーは洗い流すことができ、そして様々な基材上の更な
るコーティングを形成するために回収し、そして再使用することができる。
例79
白金ホイルの小片(1cm2面積)をピンセットを使用して片縁をつかみ、約2/3イ
ンチの高さまで、上記の例で使用した、800当量の過フッ素化スルホン酸ナトリ
ウムの形態のイオノマーの1重量%の分散体中に浸漬した。その後、ホイルを取り
出し、そして10秒間排水した。白金片の底に残った雫を、分散体を含むボトルの
縁にホイル片を接触させることにより取り除き、そしてその後、濡れたホイルを
、重硫酸ナトリウム水溶液(20重量%)中に完全に浸漬した。ボ
トル中の脱イオン水でホイルを軽く濯ぎ、その後、Safraine O(商標)カチオン
色素の希溶液に浸漬した。処理した2/3インチのホイル片は色素を吸収し、そし
て脱イオン水で更に濯いだ後にバラ色で、そして濡れたままであった。処理して
いない(コーティングしていない)ホイルの1/3は輝いたままであり、そして水
を撥ねて球になった。
例80〜89
PTFEのクーポンを1,1,1-トリクロロエタン中に浸漬し、アセトンおよび水で濯
いだ。その後、これらを例79の分散体中に浸漬し、分散体から取り出し、そして
一時的に排水させ、そして硝酸溶液または下記の表10に示した塩の水溶液のいず
れかに浸漬した。新鮮な脱イオン水のビーカー中で攪拌することにより濯いだ後
、クーポンの表面湿潤化性を視覚的に評価した。水がクーポン上で球にならずに
連続膜を形成したならば、クーポンは湿潤化性であると認められる。クーポンを
、その後、Safraine O(商標)色素の希溶液中に浸漬し、そしてこの上のコーテ
ィングの品質を色の均質性を比較することにより比較した(“1”は最も均質の色
が観測されたことを示し、そして数値が大きいほど均質性が低いことを示す)。
これらの試験の結果を次の表10に示す。
これらのクーポン上で観測された色は深いバラ色から非常に薄いピンクの範囲
であったが、25重量%の塩化セチルトリメチルアンモニウムを付着したコーティ
ングは本質的に無色であった。この色の差異は、コーティング中でのカチオン色
素の交換の容易性を反映するものと考えられる。硝酸中に浸漬した試料は乾燥し
たときに青い色で発色した。
塩溶液に関して、表10の結果は、様々な水溶性塩が本発明の方法で使用されう
ることを示唆するが、高い濃度および低い濃度の界面活性のセチル第四級アンモ
ニウム塩の結果は、異なる有用な水溶性塩は、所定の基材に満足される付着性の
コーティングを形成するために有効であるためには、異なる濃度で使用される必
要があること
も示唆している。
例90〜91
0.92重量%のエチレンアクリル酸コポリマー(20重量%のアクリル酸を含む)の分
散体を、このようなポリマー(Morton International Inc.のAdoctate 4983(商
標)EAA分散体として販売、酸1当量当たり0.8当量の水酸化アンモニウムで中和
された、25重量%の固体分を含むもの)の25重量%分散体の1重量部を、12.8重量部
の水および13.3重量部のエタノールで希釈することにより調製した。アセトン洗
浄、脱イオン水による濯ぎ、および乾燥により清浄化されたPTFEクーポンを、0.
92%分散体中に浸漬し、過剰分を排水させ、コーティングされた部分を、20重量%
の重硫酸ナトリウム水溶液の塩溶液に浸漬し、その後、水で濯いだ。クーポンの
処理された部分はきれいに水で濡れた。Safranine O(商標)色素に晒した後、
処理された部分は非常に薄いピンクの連続領域を示した。
きれいなPTFEクーポンを、比較のために、水のみの中の1.0重量%固体分の分散
体(1.0gのAdoctate 4983(商標)材料を23.4gの脱イオン水で希釈することによ
り調製)中に浸漬し、そして過剰の分散体を排水した。クーポンの表面は、幾つ
かの孤立した液滴を除いて、分散体で濡れておらず、そして重硫酸ナトリウム溶
液中に浸漬し、脱イオン水で濯ぎ、そして水中で希釈されがSfranine O(商標)
中に浸漬したときに、上記の分散体液滴に略対応するピンクの幾つかの孤立した
スポットのみを示した。
0.92重量%の溶液を用いた手順を、きれいなポリプロピレンクポーンに対して
も繰り返した。クーポンの処理された領域は、ここでも、明らかに水で濡れ、そ
してSafranine O(商標)色素での染色は薄いピンクの連続の処理された領域を
提供した。
例92〜93
1gのポリマー当たりに1ミリ当量の酸を含むスルホン化ポリスチレン試料(例
えば、Aldrich Chemical Co.,Inc.から市販)を無水ジキサン中に溶解させ、ス
ルホン化ポリスチレンの1.1重量%溶液を提供した。アセトン洗浄し、水で濯ぎ、
そして乾燥したPTFEクポーンをスルホン化ポリスチレン溶液に部分的に浸漬し、
そして排水させた。連続膜は形成せず、そして、20重量%の重硫酸ナトリウム水
溶液中に浸漬し、そしてSafranin O(商標)色素で染色した後、クーポンの孤立
した領域のみがコーティングされ、そして染色されていた。
その後、48重量%のジオキサンと52重量%の水との混合物中に1.2重量%のスルホ
ン化ポリスチレンを含む第二のスルホン化ポリスチレン溶液を調製した。ここで
、スルホン化ポリスチレンを最初にジオキサン中に溶解させ、そしてその後、水
で希釈した。この溶液中に部分的に浸漬させたきれいなPTFEクーポンは、PTFEク
ーポン上に溶液の連続膜を示した。濡れたクーポン部分を同一の重硫酸ナトリウ
ム溶液中に浸漬し、そして水で濯いだ後に、連続膜は水で濡れた。Safranine O
(商標)色素で染色した後、連続のバラ色の領域が観測され、シェードの若干の
変化も見えた。
同一の手順でポリプロピレンクーポンもコーティングし、そして半透明の連続
の水で濡れた領域を生じ、それは、Safranine O(商標)色素で染色したときに
深いバラ色であった。
例94〜100
CF2=CF2をCF2=CFOCF2SO2Fと乳化重合系において共重合させることにより800当
量のイオノマーを調製した。得られたポリマーを単離し、そして乾燥し、そして
NaOHで加水分解して、過フッ素化スルホン酸ナトリウムの形態のイオノマーを提
供した。中性にまで水洗した後、塩化水素酸に晒すことにより、イオノマーを酸
(H+)の形
態に転化させた。再び、中性にまで水洗し、空気乾燥した後、300mLの攪拌され
ているParr bomb反応器に水のみとともに装填した。容器を閉じ、そして系の圧
力をモニターしながら、約2時間撹拌しながら所定の温度に加熱した。周囲温度
への冷却後、分散体中のイオノマーの量(およびこれから得られた分散体中のイ
オノマーの収率)は液体組成物25〜20gの抜き出し、蒸発乾固させ、そして残留
物を計量することにより決定された。結果を表11に示す。
例101
50ガロン(19リットル)の容器中に、292ポンド(133kg)の水および例94〜100で
使用した9ポンド(4kg)のイオノマーを入れ、イオノマーは粉末としてその酸の形
態に転化された。容器を閉じ、そして180℃〜185℃に2時間、撹拌しながら加熱
した。圧力は130psig(0.9MPa)であった。冷却後、液相中のポリマーの量は、15
〜20gの試料を蒸発乾固し、そして残留物を計量することにより決定した。測定
された収率は92%であった。
例102
例101と同一の容器、イオノマーおよび手順を使用し、3ポンド(1.4kg)のイオ
ノマーおよび160ポンド(73kg)の水を容器に装填した。この試験での温度は180℃
であり、そして測定された圧力は110psig(0.8MPa)に達した。測定された収率は
これらの条件下で98%であった。
例103
約75ポンド(34kg)のTeflon(商標)7C PTFE粉末および225ポンド(102kg)の水
を、6インチ(15cm)直径の高剪断インペーラーを具備したCowles HLMシリーズの
単一シャフト取り付け高剪断溶解機(Morehouse-Cowles Inc.,Fullerton,Calif
ornia USA)中で、6,600ft/分(2030メートル/分)の先端速度で15分間混合し、PTF
E粉末を均質に予備剪断した。
65ポンド(29.5kg)の水を除去した後、4,350ft/分(1340メートル/分)の先端速
度で攪拌しながら、40ポンド(18kg)の、上記の800当量の酸の形態のイオノマー
の2.75重量%分散体を加えた。10分間攪拌した後、均質のスラリーを得た。約21
ポンド(9.5kg)の乾燥塩化ナトリウムおよび4.5ポンド(2kg)の50%NaOHをスラリー
に加え、そして更に10分間混合を続けた。濡れたイオノマーコーティングされた
PTFEを含む均質スラリーを得た。
例104
この例では、45gの、上記の例94〜100で使用されたタイプの酸の形態の短い側
鎖のイオノマーであるが、980当量を有するイオノマーを容器内に1400gの水とと
もに入れた。容器を閉じ、そして水/ポリマー混合物を攪拌しながら196℃および
189psig(1.3MPaゲージ圧)になるまで2時間加熱した。例94〜100のように、冷却
し、そして一部分を蒸発乾固させた後、分散体の固体分は94〜95%の収
率のために2.82重量%であると決定された(ポリマーが容器中に加えられたとき
に完全に乾燥していなかったことを考慮して)。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION Method of Forming a Thin Durable Coating of an Ion-Containing Polymer on a Specific Substrate The present invention relates to a method of forming a thin coating on a specific substrate, and made by the method. Regarding goods. More specifically, but not exclusively, the present invention employs a surface active dispersion of an ion-containing polymer that wets the particular substrate to be coated onto such a substrate. The method of forming a coating of Examples of known ion-containing polymers include sulfonated polystyrene, copolymers of ethylene with α-β unsaturated carboxylic acids such as acrylic acid or methacrylic acid and perfluorocarbon ionomers. Perfluorocarbon ionomers include sulfur-based functional groups, phosphorus-based functional groups and carboxylic acid or carboxylate functional groups. All of these materials are currently available with the exception of phosphorus-based perfluorocarbon ionomers. Perfluorinated ionomers having sulfonic acids or salts thereof as functional groups are of particular interest, and commercial examples of such ionomers are available from EIDuPont de Nemours & Co., Inc. Have been manufactured in the acid form under the trade name Nafion (TM). The Dow Chemical Company produced ionomers with shorter side chain (acid form) structures. The preparation of these ionomers is well documented in the literature, for example in US Pat. Nos. 4,358,545 and 4,940,525, and is well known in the art of perfluorinated ionomers. Dispersions of copolymers of ethylenically unsaturated carboxylic acid monomers and non-acidic ethylenically unsaturated monomers are well known in the art, and are described, for example, in U.S. Patents 3,799,901 and 5,206,279 and summarized therein. It is described in the literature. Ethylene-acrylic acid copolymers are commercially available, inter alia, from The Dow Chemical Company under the Primacor ™, which contains from 3 to 20% by weight acrylic acid monomer. Dispersions of ethylene acrylic acid copolymers are available from Morton International under the Adcote ™, but a high acid polymer (usually 20% by weight acrylic acid monomer) is used with an aqueous ammonium hydroxide solution at 95- It is also prepared by stirring in a closed container at 110 ° C for 30 to 90 minutes. Normally, 0.8 mole of ammonium hydroxide is used per mole of acrylic acid to produce a dispersion containing 25 wt% ethylene acrylic acid copolymer. Surfactant dispersions for coating polytetrafluoroethylene, polyethylene or polypropylene are prepared, for example, by diluting 4 parts by weight of this 25% by weight aqueous dispersion with 96 parts by weight of an equal weight mixture of water and ethanol. Can be done. Partially sulfonated polystyrene (or PSP) can be prepared, for example, by the procedure described in US Pat. No. 3,072,618. The SPS polymer thus prepared and containing 1.2 meq / g dry polymer will be dissolved in 1,4-dioxane. A partially sulfonated polystyrene polymer surfactant solution or dispersion is then prepared by diluting a 2 wt% solution of the polymer in 1,4-dioxane with the same volume of deionized water, It can be visually tested to prepare good coatings on substrates such as polytetrafluoroethylene, polyethylene and polypropylene. Perfluorosulphonic acid ionomer dispersions and perfluorosulphonate ionomer dispersions have previously been described by Martin et al. In U.S. Pat. And the resulting solids are redispersible in a variety of solvents), Martin et al., U.S. Pat.No. 4,661,411 (250 ° C., high pressure, acid form of the ionomer), Grot U.S. Pat. 4,453,991 and references cited therein (acid or salt forms), Moore and Martin, "Morphology nad Chemical Properties of the Dow Perfluoros ulfonate Ionomers", Macromolecules, vol.22, pp.3594-3599 (1989), and Moore and Martin “Chemical and Morphological Properties of Solution-Cast Perfluorosulfonate Ionomers”, Macromolecules, It has been manufactured by the method described in vol. 21, pp. 1334-1339 (1988). Dispersions of Nafion ™ ionomers are also commercially available in various equivalents using lower alcohol / water combinations as the liquid medium or solvent. Thin films have previously been produced using these perfluorocarbon ionomer dispersions. It is, for example, the Martin and Grot patent mentioned above (suitable substrates are catalyst supports such as alumina, silica, zeolites, carbons, etc., perhalocarbon or glass-containing fabrics, ion exchange membranes or porous diaphragms, and wires or Wire mesh electrodes), Darlington et al., U.S. Pat. No. 4,680,101 and DuBios et al., U.S. Pat. No. 4,720,334 (diaphragm support), and Szentirmay et al. . Chem., Vol. 58, No. 3, pp. 661-662 (March 1986). However, none of the membranes produced by these previous methods was completely satisfactory. Especially when a substrate having a non-uniform or irregular surface was to be coated, an excess amount of ionomer was required to completely coat the substrate. The adhesion strength and durability of these films to the underlying substrate was also less than desired. The present invention is directed to a new and improved method for forming thin films of ion-containing polymers on a particular substrate, particularly ionomers in the form of perfluorosulfonates, which method comprises a colloidal interface of ion-containing polymers. Contacting the active dispersion with the substrate, and then contacting the dispersion-wetted substrate (while still wet with the colloidal dispersion or solution) with a solution of a strongly ionizable acid or salt. That is, the solution is at a concentration sufficient to produce an adherent film of ion-containing polymer (which can, but need not be, continuous) to be formed on the surface of the substrate. Including, including. This coating is typically on the order of less than 100 nanometers thick, and desirably on the order of 5-10 nanometers thick. An optional additional step involves exchanging the ionomer cations after the first contact with a solution of the salt or acid, which may, for example, be used to disperse the wetted substrate of the dispersion with the same or different salts. By contacting with a solution, for example, a potassium salt solution rather than a sodium salt solution, where the freshly exchanged form of the ionomer is less effective than the initial form when initially coating the substrate, It is either versatile for a particular end use or further processing, or has completely more specific qualities or characteristics than the original salt or acid form. A further optional step may include treating the coated substrate at elevated temperature to provide improved coating adhesion to the substrate or for other purposes as described below. The subject "dispersion" has the particular properties of a true solution, as described in Grot U.S. Pat. No. 4,433,082, but the "dispersion" results in these liquids of ion-containing polymers. One of ordinary skill in the art will understand that the composition is not to be construed as limited. As such, amphipathic ion-containing polymers that can be included in surface-active dispersions are generally of interest and are those that have low ionic functionality (eg, those containing less than 20 mol% ionizable monomer). The containing polymers are of particular interest because they form an essentially continuous coating on a variety of substrates. Ion-containing polymers are also useful which, when made into a dispersion or solution, do not fully wet a given substrate, i.e. the contact angle of the substrate wetted with the dispersion or solution does not approach zero. Not very desirable. Acid solutions that can be used to subsequently contact a dispersion or solution-wet substrate by the method of the present invention are conventionally known in the art as "strong acids" or Includes aqueous solutions of classified acids such as nitric acid, hydrochloric acid or sulfuric acid. However, preferably a solution of salt will be used. The optimal concentration of salt in the salt solution used in certain embodiments depends on the salt used, but is typically greater than about 1% by weight salt solution, preferably from about 5% by weight solution to saturated solution. Is. Salts known to be suitable for use in the present invention include any such as sulfuric acid, fluoride, chloride, bromide, iodide, carbonic acid, acetic acid, hydroxide, nitric acid or thiocyanate ion. Includes cations such as hydrogen, alkali metals, alkaline earth metals and transition metals, ammonium and alkylammonium cations in water-soluble combination with anions. For perfluorocarbon ionomer coatings, more specifically, sodium chloride, sodium carbonate, sodium acetate and sodium bisulfate are all of particular importance for forming essentially continuous coatings on substrates such as PTFE. I knew it was. However, as mentioned above, it is desirable to exchange the sodium in the ionomer for a different cation by contacting the sodium-exchanged perfluorosulfonate ionomer coating with a solution of a different cation after the coating is first formed. Let's do it. A specific example in which it would be desirable to perform this additional step would be as follows. As also suggested above, the adhesion and durability of the ionomer coating is improved in preferred embodiments of the invention by annealing at elevated temperature. The optimum annealing temperature to be used in any given application will depend on the structure of the ionomer, the counterion, and the thermal properties of the substrate. However, in general, annealing the coating near the ionic glass transition temperature (Tg) of the subject ionomer, or near the Tg or crystalline melting point of the polymeric substrate, but below the decomposition temperature of the ionomer and substrate. This achieves the greatest improvement in deposition on polymer substrates. In certain applications of the present invention, one or more layers of ionomer, for example, where the performance or properties of the coated substrate are known or expected to be, to some extent, thickness dependent. It would be desirable to use a coating. The method of the present invention involves contacting a coated substrate with a solution of a second salt containing a different cation to increase the contact angle of the coated substrate prior to applying the further coating of the ionomer. (As it does at the time of application of the first coating, i.e., contacting the dispersion and then contacting the first solution of the first salt), and then the coated substrate. Can be heat treated to further increase the contact angle for application to provide multiple coatings on a given substrate. Alternatively, the heat treatment step alone may be sufficient to raise the contact angle to the extent that a further coating can be applied. This heat treatment is generally performed at a temperature below that recommended for the adhesion improving step by annealing, and preferably after the final coating application, the annealing step is performed. The ionomer that is preferably used when coating a particular substrate will depend on the application of the article being coated. For example, perfluorocarbon ionomers are generally preferred when chemical and thermal stability is a necessary or desirable property, but in other applications where the chemical and thermal stability of these materials is not required, sulfone may be used. Polystyrene and ethylene acrylic acid copolymers would be preferred due to their low cost. However, it is contemplated that for the particular applications contemplated herein, the coating methods and coated articles of the present invention will be based on colloidal surfactant dispersions of perfluorosulfonic acid ionomers or perfluorosulfonate ionomers. EIDu Pont de Nemours & Co. Inc. Of the type sold under the trade name Nafion ™ from The Dow Chemical Company by The Dow Chemical Company and represented by the above structural formula, is a sulfur-based ionomer of shorter side chain. Is also appropriate. The shorter side chain ionomers of The Dow Chemical Company are presently more preferred, and more generally, when the maximum ionic content and surface wettability are desired, the novel ionomers described in more detail below. It is more preferable because it can be used in a coating method of a solventless (organic) perfluorocarbon ionomer. Dispersions are commercially available or have previously been prepared using various equivalents of perfluorosulphonic acid or perfluorosulphonate ionomers, but preferably the perfluorinated ionomers used herein are from 500 to It will have an equivalent weight in the range of 1500 and most preferably will have an equivalent weight in the range of 550-1200. Any method for producing a colloidal dispersion of ionomers having these equivalent weights can be suitably used, e.g. solid ionomer, water and lower alcohol ( For example, it is dissolved in a mixture of ethanol or propanol (such a method is described in US Pat. No. 4,433,082 to Grot, supra). Commercially available dispersions of Nafion ™ ionomers in lower alcohol / water solvent systems may also be used in these equivalent amounts. Preferably, however, dispersions using only water as solvent will be prepared from at least certain of these ionomers for coating certain substrates. Fully aqueous dispersions are preferred. This is because the flammability, inhalation and discharge / environmental concerns associated with ethanol / water solvent systems are not present when using water as the solvent for these dispersions. Shorter side chain ionomers manufactured by The Dow Chemical Company are particularly preferred for use in solventless coating processes, as previously mentioned. This is because this ionomer has a high yield in water alone at an equivalent weight of 550 to 1000, and in particular an equivalent weight of 550 to 800, where the yield is of the ionomer solids effectively dispersed in the liquid solvent. The amount was divided by the total amount of ionomer solids that was attempted to disperse), because it was possible to disperse under mild conditions. In this regard, the Grot '082 patent describes an ionomer in the form of up to 10% by weight of perfluorosulfonic acid in a closed vessel at a temperature of at least 240 ° C with stirring, in water alone (ionomer 1025 to It is contemplated that dispersions with equivalent weights in the range of 1500) can be produced. An example illustrating this method is 370 lb / in. 2 It showed a pressure above (2.5 MPa) and the yield of the dispersion at room temperature was about 27% (after 100 hours stirring at 240 ° C. and 370 psi) and 48% (after 18 hours at 235 ° C.). In contrast, room temperature dispersions containing 1 to 3 wt% of the shorter equivalent side chain ionomer in the lower equivalent weight acid form described above have a temperature of 170-200 ° C. and 110 pounds / inch. 2 It can be prepared for the solventless (organic) coating method of the present invention by stirring at absolute pressure (ps ia) (0.76 MPa, absolute pressure) to 225 psia (1.6 MPa absolute pressure) for 1 to 3 hours, 800 equivalents of ionomer showed yields of 70-95% by weight or higher. Preferably, the desired equivalent amount of powdered ionomer is mixed with water in a closed vessel and heated to a temperature of 180 ° C to 185 ° C, stirred for about 2 hours, and the pressure is 145 to 165 psia (1.0 MPa absolute to 1.1 MPa). Absolute pressure). There are many types of substrates that can be coated with ionomers by the method of the present invention, and desirably, polytetrafluoroethylene, polyvinylidene fluoride, fluorinated ethylene-propylene copolymer (FEP), poly (vinyl chloride), glass, Fibers, powders of polypropylene, carbon, steel, platinum, chlorotrifluoroethylene or perfluoroalkoxy vinyl ether-tetrafluoroethylene copolymers (for example those sold under the Teflon PFA ™ by EIDuPont de Nemours & Co., Inc.) , Fabrics or articles. Obviously, as the invention relates to coatings, articles having an outer layer or coating of any of the above mentioned substrate materials may also be suitably coated with the ionomer according to the invention. Even more generally, the method of the present invention provides an ionomer coating as a transition surface between any two materials whose surface forms a high surface energy interface (in the absence of the ionomer coating). It can be used for. One prominent example of such an interface can be the interface between a fluoropolymer matrix material and a reinforcing filler material such as carbon, ceramic or glass, which can be, for example, PTFE bushings, bearings and low dielectric constants. It is often used in PTFE to reduce cold creep, reduce the coefficient of thermal expansion, and improve the compressive strength of filler-free PTFE in circuit boards. The ionomer coating method of the present invention is often corona discharge, which is often used to make fluoropolymer surfaces more wettable and thus more bondable, or corroded by sodium amide or sodium naphthide. It can be a simple alternative to treating chemicals. For other particularly useful applications of the invention, in proton exchange membrane fuel cells, the catalytic sites must be accessible to the reaction gas and the proton conductor. A thin (eg, less than micrometer) coating of perfluorocarbon on the catalyst (supported or unsupported) provides a proton conductor without interfering with gas diffusion to the catalyst-ionomer interface. The perfluorocarbon ionomer coatings possible according to the present invention have also been used to provide maximum proton conductivity and maximum interfacial area in the preparation of electrolytic capacitors such as those described in Sarangapani et al. U.S. Pat.No. 5,136,474. sell. However, a particularly preferred application of the present invention is the use of an ionomer coating or a plurality of polytetrafluoroethylene (PTFE) fibers and / or powders to render the polytetrafluoroethylene (PTFE) fibers and / or powders water-wettable. Of such coatings, especially perfluoroionomer coatings. In this regard, PTFE has many desirable attributes including excellent chemical stability. However, there have been major obstacles to the use of PTFE in certain applications, such as in the development of non-asbestos diaphragms in chlor-alkali cells due to the hydrophobic nature of PTFE. Various efforts have been made to eliminate or overcome the hydrophobicity of PTF E by adding ion exchange materials in chlor-alkali diaphragms. Examples of these efforts can be found in U.S. Pat. No. 4,169,024 to Fang, where PTFE (or a similar fluoropolymer) in powder or fiber form is used to support unsupported porous or non-porous films. , Chemically modified in a coating or porous reinforcing structure (ie, diaphragm) on an inert fabric by reaction with a sulfur or phosphorus containing compound. DuBios et al., U.S. Pat.No. 4,720,334, is also representative, and based on the total weight of fibrillated fluoropolymer and ionomer, 65-99% by weight fibrillated fluorocarbon polymer, such as PTFE, and 1-35% by weight. Of fluorocarbon ionomers, preferably containing carboxylic acid, sulfonic acid, alkali metal carbonate or alkali metal sulfonate functional groups, and optionally further comprising a wettable inorganic particulate material. The diaphragm is dried and fixed on the underlying cathode by heating for a period of time below the firing temperature of PTFE. The ionomer is coated on either or both of the fluorocarbon fibrils and inorganic particles by co-deposition from a slurry containing the ionomer as a solid, gel or solution, and then deposited from the slurry, or , The fluoropolymer can be incorporated into the diaphragm by being extruded in a mixture with the fluorocarbon before it is fibrillated. A specific coating method for coating PTFE fibrils has been described, in which a solution of ionomer in a water-miscible solvent and PTFE powder are mixed under high shear and then blended with water and a specific surfactant. Dispersing the fibrils that are being coated by. The material is then deposited on the cathode from the resulting slurry. According to one aspect of the coating method of the present invention, in contrast, the PTFE powder or fiber is preferably in the form of a short side chain acid form having an equivalent weight of 550 to 1200, produced by The Dow Chemical Company, supra. It is first mixed with a colloidal dispersion of perfluorosulfonate ionomer made from the ionomer. This colloidal dispersion is prepared by, for example, acid-washing an ionomer membrane in the acid form, rinsing it with deionized water to neutrality, and then dipping it in sodium hydroxide to remove the ionomer membrane from sodium ionomer. It can be produced by converting to the salt form. The membrane is then rinsed until neutral and dried, after which the desired weight of film is placed in a glass liner and mixed with a sufficient amount of a suitable solvent, such as a mixture of ethanol and water. , Preferably a solution or dispersion having an ionomer concentration of 5.0-7.0% by weight. After sealing the inside of the stainless steel reactor and purging with nitrogen, the reactor is stirred and heated to a temperature of the order of at least 160 ° C to 180 ° C for 1 to 3 hours, the pressure of 1 liter reactor is 180 ~. 220psig (1.2MPa gauge pressure ~ 1.5MPa gauge pressure). The reactor is then allowed to cool, the excess pressure is released, and the contents are filtered through a 60-80 micron glass filter. The resulting thick dispersion is then diluted with an ethanol / water mixture to finally provide the desired preferred dispersion with 1% by weight perfluorosulfonate ionomer. Alternatively (and preferably), a perfluorosulfonyl polymer in powder form may be used in place of the ionomer described above, and the powder is hydrolyzed in sodium hydroxide and dissolved as described above and processed. To be done. Other known methods for making dispersions of perfluoroionomers may also be used without limitation. The contact between the powdered PTFE base material and the alcohol / water based dispersion produced by this method results in the dispersion and PTFE powder having a weight ratio of ionomer solids to PTFE of 0.015 to 1 on a dry basis. Including mixing. This ratio can be adjusted to be sufficient to obtain a dough-like handleable mass. When PTFE fibers, coupons or fabrics, etc. are included, these substrates are, of course, sprayed with or immersed in the ionomer dispersion and the excess may be removed prior to contact with the salt solution. . The liquid-coated substrate is then directly agitated in salt solution (in the case of PTFE powder or fiber) or directly dipped in salt solution (in the case of coupons etc.) without being dried. ). Suitable salt solutions (for alcohol / water based dispersions or ionomer dispersions in water only for coating PTFE material to make it wettable by water) are water and strong acid. It is formed from a water-soluble salt of an alkali salt, an alkaline earth salt or a transition metal salt, and an ammonia salt of ammonia, a primary, secondary, tertiary or quaternary amine. Preferred salt solutions are prepared from water-soluble sodium and magnesium salts to form the initial coating on PTFE, and among these (shown above) sodium chloride, sodium acetate, sodium carbonate and bisulfate. Sodium is particularly preferred. To obtain maximum water wettability, or to add the next coating, contact the coated PTFE with a potassium or zinc salt solution and add the next coating at elevated temperature, e.g. It is preferable to perform heat treatment at a temperature of up to 300 ° C. for 20 to 30 minutes. The single-coated substrate is then contacted with the dispersion, exposed to a sodium or magnesium salt solution, rinsed, exposed to a potassium or zinc salt solution and heat treated until this is the desired final coating applied. Continued and the final heat treatment is an annealing treatment of the coated substrate. The quality of the ionomer coating produced according to the present invention is assessed by the contact angle on the coated substrate, which includes the ionomer concentration in the colloidal dispersion, the solvent composition of the dispersion, and the temperature, salt concentration and salt solution. Ultimately affected by pH. Each of these variables interacts with each other and with the type of salt and the structure of the ionomer. However, one of ordinary skill in the art would follow these for certain applications, such as coating other substrates than PTFE and / or for purposes other than imparting water wettability thereto, according to the approach of the exemplary embodiments provided below. It is expected that the optimal combination of the variables of can be determined. A coating of 800 equivalents of perfluorosulfonate ionomer (obtained from a short side chain perfluorocarbon ionomer from The Dow Chemical Company) on PTFE was applied to prepare an alcohol / water based ionomer prepared as described above. In order to make the dispersion essentially water-wettable permanently, 0.25 to 2.0% by weight of the ionomer should currently be dispersed in an aqueous ethanol solution containing 25 to 100% by volume of ethanol. , And it seems that the salt solution should ideally be 16-25% by weight sodium chloride in water. Most preferably, for the PTFE sample being annealed, the ionomer dispersion should contain 1.6 wt% ionomer in a mixture of 63 vol% ethanol in water and the salt solution should be at a temperature of 65 ° C. Should be a 25% by weight aqueous solution of sodium chloride. For PTFE samples that are not about to be annealed, the best results are of ionomer dispersions containing 1.8% perfluorosulfonate ionomer in a 60/40% mixture of ethanol / water and 25 wt% sodium chloride at 55 ° C. Obtained in aqueous solution. The solventless coating method of the present invention (i.e., using only water as the liquid medium of the dispersion) is preferred and can be carried out by several methods depending on the type of ionomer used and the nature of the dispersion used. be able to. For example, for short side chain ionomers produced by The Dow Chemical Company, the continuous coating process is initially and preferably from 1 to 10 ionomers in the form of perfluorosulfonic acid having 550 to 1000 equivalents, especially 550 to 800 equivalents. Preparing a dispersion containing 3% by weight in water. Alternatively, the available alcohol / water based dispersions are treated conventionally to remove alcohol. When the ionomer is a Nafion (TM) type perfluorosulfonic acid ionomer, the dispersion initially has less than 10% equivalent ionomer from 550-1500 under the methods and conditions defined in US Patent 4,433,082 to Grot. Alcohol / water based dispersions prepared either in water at 50 ° C. or more commonly marketed will be treated conventionally to remove alcohol. The resulting dispersion is then added to PTFE powder, for example, it has been subjected to high shear in water to yield PTFE particles of preferably uniform size, or, preferably, precut. PTFE powder or a mixture of PTFE in the form of PTFE powder / granulate and fiber. The mixture is then coated with the ionomer on the PTFE substrate, and when using a mixer blade tip speed of 800 ft / min (240 m / min) or higher for a sufficient time to form a homogeneous slurry. Substantially corresponding high shear. Care should be taken here that excessive mixing / shearing does not generate enough heat for the coated PTFE to start sticking. It is important to note that the subject liquid should be added to the PTFE, not the water, or the dispersion, to the PTFE. The resulting ionomer / PTFE solids ratio is generally 0.005: 1 or more by weight, preferably 0.005: 1 to 0.015: 1, where sufficient solids shear and PTFE ionomer. Sufficient ionomer and PTFE are present for a given volume of water to achieve the coating according to. This minimum solids level is reasonably expected to vary with different tip speeds and different conditions and different equipment, but can be determined by routine experimentation. Those skilled in the art of diaphragms do not require a rinsing step to remove lower alcohols from the coated PTFE material at this point, so the ionomer-coated PTFE can then be used in a stretching vessel for stretching non-asbestos diaphragms. It will be appreciated that it can be contacted in situ with the required salt solution. Alternatively, in other applications, the coated PTFE is removed from the salt solution, rinsed with water to remove excess salt, and air dried. However, more preferably, dried coated PTFE generally requires vigorous agitation to be re-wet, so coated PTFE for such other applications may be used in any rinse step. After, it is left moistened. As previously indicated, the durability and bond strength of ionomer coatings can be improved (to the extent that the coating is not rubbed by hand) when desired for a given application. It is by annealing the coated substrate at a temperature below the decomposition temperature of the ionomer coating. The optimum annealing temperature for a given application also generally depends on both the structure of the ionomer and the salt morphology, and the nature of the substrate. The adhesion of coatings to substrates is generally improved by annealing at or near the glass transition temperature of the ionomer. More preferably, in order to achieve the highest adhesion and durability in the ionomer coating of the polymer substrate, the annealing treatment is performed near the glass transition temperature (Tg) of the amorphous polymer substrate or in the crystalline polymer group. It will be done near the melting point of the material. Thus, 800 equivalents of PTF E coated with a short side chain perfluorosulfonate ionomer of the type manufactured by The Dow Chemical Company (having an ionic Tg of 250 ° C) has the highest degree of adhesion and durability. Generally, obtained by annealing the coated PTFE substrate at a temperature of 330 to 350 ° C. for 1 to 360 minutes, and for a polyvinylidene fluoride substrate coated with the same ionomer, preferred annealing conditions are 160 Maintaining a temperature of ~ 170 ° C for 1 to 360 minutes. However, with the reorientation of the equipment surface under these conditions, specific migration of ionomers in the substrate is expected, e.g., during calcination of ionomer-coated PTFE-containing chloro-alkali diaphragms to some extent. It should be noted that the benefit of improved adhesion to some extent can be negated because of the concomitant loss of convertibility. Consequently, in order to determine whether it is desirable to achieve such improved adhesion and durability for the end use, it is achieved at the given annealing process conditions for the given end use. Possibility of adhesion and durability should be weighed against the effects of reduced wettability and possible degradation of certain other properties. In chloro-alkali diaphragms using the above PTFE powders and / or fibers coated in a specific manner, these coatings in the form of alkali metal perfluorosulfonates have the diaphragm conventionally fired and bonded. It was found to remain stable and wettable after exposure to temperatures of 335-350 ° C., and the coating was essentially permanently affixed to the underlying PTFE substrate (coated and The usual cellophane applied to the annealed PTFE coupon is deposited to the extent that it does not visually remove the ionomer coating). Those skilled in the art will appreciate from the above that different ionomers are useful or desirable (for different backbone structures, different functional groups or different salts) in substrates other than PTFE, and in applications other than making the PTFE water-wettable. Different equivalent weights of the ionomers are useful or preferred, salt solutions of different composition, temperature and / or pH are useful or preferred, and the annealing treatment is not suitable or suitably requires different temperatures. You would appreciate what you would do. Due to the wide variety of substrates and ionomers contemplated herein, and the variety of applications in which the ionomer coatings of the present invention are potentially useful as transition surfaces, all of the interesting substrate, ionomer, and possible combinations of applications are identified. It is not possible, or useful, to fully describe here. However, from the above teachings and the examples below, it is believed that the invention may be practiced without further inventive techniques. Illustrative Examples Examples 1 to 4 Ionomer of the type manufactured by The Dow Chemical Company was added to CF in an emulsion polymerization system. 2 = CF 2 And CF 2 = CFOCF 2 SO 2 Prepared by copolymerization with F. The resulting polymer was isolated, dried, pressed into a film, and hydrolyzed with 25 wt% NaOH to provide the ionomer in the form of sodium perfluorinated sulfonate. After washing to neutrality, cut the films containing 1.25 meq sulphone groups on a dry basis into smaller pieces, and 5 parts by weight (dry basis) of these film pieces on 95 parts by weight of ethanol and water, etc. The volume mixture was placed in a stirred pressure vessel. The container was then heated to 165 ° C for 4 hours with stirring. After cooling, the% solids of the resulting dispersion was determined to be 5.1 wt% by evaporating the weighed sample to dryness and weighing the residue. The colloidal dispersion was colorless and slightly cloudy. This dispersion was used to coat Teflon ™ 7C PTFE powder, PTFE film strips, polypropylene coupons and steel coupons. For powders, 100 g of powder was placed in a beaker and 700 g of dispersion was added to it. The mixture was stirred using a Lightning DS 1010 ™ stirrer at 600 rpm for about 20 minutes until a homogeneous slurry was obtained. The slurry was filtered using a medium to coarse filter paper and the wet cake was placed in a solution of 5 wt% sodium carbonate in water at room temperature and left for 15 minutes. The treated powder was then redispersed with a stirrer and collected by vacuum filtration. The filter cake was washed until neutral by dispersing the wet cake three times in deionized water with stirring in a high shear blender and collected by vacuum filtration. The powder was easily fully wettable and sank to the bottom of the blender when stirring was stopped. It was then observed that after drying, rewetting was achieved by stirring with deionized water. For comparison, powder samples were treated with the ionomer dispersion, filtered, and placed in a blender with deionized water. After mixing for 2 minutes, the powder was observed to lose its wettability and coat the blender walls and float on the surface of the water. For the coating of PTFE film, a 1/2 inch (1.3 cm) wide 3 inch (7.5 cm) long PTFE strip was washed with acetone and deionized water, most of the length being about 30% in an ionomer dispersion. It was immersed for 10 seconds, taken out, drained for a short time, and then immersed in a solution containing 5% by weight of sodium carbonate in water at room temperature for 10 seconds. The film was then washed with flowing deionized water to remove free material and excess salt and treated with an aqueous Safranine O ™ cationic dye solution from the dropper. The area treated with ionomer remained completely wet at all of these steps and absorbed the dye, leaving a red-pink colour. The color was not rinsed with deionized water but could be removed by adhesive tape or rubbing. Coated PTFE films that were not soaked in sodium carbonate solution dewet and did not retain dye. The polypropylene coupons coated with the dispersion also provided a wettable, homogeneously dyed surface when dipped in a 26 wt% sodium chloride and water solution at room temperature. The same was true for defatted steel coupons coated and dipped in the same 26 wt% sodium chloride solution. Example 5 A PTFE film was coated with the ionomer dispersion of Examples 1-4, immersed in a 5% by weight aqueous sodium carbonate solution at room temperature, and rinsed to remove free material and excess salt, but the film was dyed. Did not process. The film was then annealed in a Hewlett-Packard 5880 Gas Chromatograph oven by slowly heating from room temperature to 350 ° C (eg, at about 20 ° C / min) and holding at this temperature for 1/2 hour. , Then cooled to room temperature (usually over a period of 10 minutes to 2 hours). After cooling to room temperature, the film was treated with Safranine O ™ dye solution. The coated portion of the film absorbed the dye and became a red-pink colour, which was not removed by adhesive tape or rubbing. Heat-treated or annealed film (more specifically, its coated portion) is deionized at about 100 ° after cooling in air, about 88 ° after soaking in deionized water for 2 hours, and at 70 ° C. It was observed to have a contact angle with water of about 79 ° after soaking in water for 2 hours. It was observed that the uncoated film that underwent the same thermal cycle had a contact angle with water of about 126 ° upon cooling, and that this contact angle was essentially unchanged after 2 hours of immersion in water. It was Providing a PFTE substrate with water wettability is consequently preferable for coating and annealing treatments, for example, in the manufacture of chloroalkali diaphragms, stirring in water prior to operating the diaphragm cell. Thus, it may be preferable to soak or rewet the coated, annealed PTFE. The methods used to make these contact angle measurements, and the measurements made in the examples below, show that certain annealed coated PTFE coupons equilibrate in water at room temperature, generally for 16 hours or more. Including conversion. The unannealed sample was rinsed after coating and immersed in water until the contact angle was measured. A given coated and salt solution dipped PTFE coupon (annealed or unannealed) is then removed from the deionized water bath and pat-dried, followed by a Kernco Contact Angle Meter, The model G-1 contact angle measuring device was placed on the stage, and the contact angle with water of the coated coupon on the device was measured several times (10 to 14 measurements). When the subject coupons did not lie flat on the device, a hole punch was used to cut into 1/4 inch (0.6 cm) diameter discs and the contact angle was measured on the face of the disc not exposed to the punch. One measurement was made using the opposite edges of each disc, and the measurements were averaged for the coupons. Examples 6-20 Designed and conducted experiments to determine the effect of various conditions on coating the ionomer dispersion of the above example on PTFE with respect to the contact angle of coated PTFE and water. The variables used were the concentration of ionomer in the dispersion (range 1-5% by weight in a mixture of equal volumes of ethanol and water), the concentration of sodium chloride in aqueous salt solution (1-25% by weight in water), And the effect of repeating one or more layers of ionomer coating without heat treatment between these coatings. All solutions were at room temperature (about 25 ° C). For the general procedure followed in this designed experiment, the PTFE coupons to be coated were first washed with acetone, rinsed in deionized water, and dried. The coupons were then dipped into the ionomer solution, removed from the ionomer solution and drained for 5-10 seconds before being dipped into the salt solution. The coupon was then removed and rinsed in deionized water. If a second coating was to be applied, these steps were repeated without drying. The coupons were then air dried, heated to 335-345 ° C and annealed by holding at this temperature for 30 minutes. After cooling, the coupon was immersed in deionized water overnight. The coupon was removed from deionized water, tapped dry, and the contact angle with water was measured as described above. The conditions and results for these various coupons are shown in Table 1 below, and measurements were made on uncoated annealed PTFE and uncoated unannealed PTFE for comparison. Based on an analysis of the data therein, it is expected that optimum water-wetting properties will be obtained with a dispersion containing 1 wt% ionomer and a salt solution that is 25 wt% aqueous sodium chloride solution. The second ionomer coating was not observed to have a beneficial effect on the area of minimum contact angle without heat treatment during application. Examples 21-35 The contact angle of the salt solution temperature, the alcohol (ethanol) concentration in the ionomer dispersion, the ionomer concentration in the dispersion, measured on a PTFE coupon coated and annealed as in the above example. A second designed measurement was performed to determine the effect on. A one-layer coating was applied in all cases and the salt concentration was constant in water with 25% by weight sodium chloride. The combinations for these coupons and the contact angle results that test them are shown in Table 2 below. The data in Table 2 show that heating the salt solution to 65 ° C in the indicated method reduces the contact angle and improves the wettability, and further at this temperature the optimum ionomer concentration is It is near 1.5% by weight of the dispersion and suggests that the alcohol concentration in the dispersion should be 63% by volume ethanol in water. Taken together, the above example shows that the coating quality, measured by contact angle, is (under the conditions tested) in dispersions containing 0.5-2.0 wt% ionomer in 40-75 vol% ethanol in water. It is optimal and is shown to be improved by high sodium chloride concentration and high temperature (ie above 65 ° C) in the salt solution used. Examples 36-50 The designed experiments of Examples 21-35 were repeated with unannealed coated PTFE samples and the results are shown in Table 3. Although the contact angle of the unannealed coated PTFE sample was shown to be substantially lower than the corresponding annealed coated PTFE sample, the effects and trends observed in Examples 21-35 are shown in Table 3. But it was observed. Examples 51-56 Polytetrafluoroethylene coupons were coated in these examples with the ionomer dispersion used in the above examples at several different concentrations. The coated coupon is then treated with 5% by weight sodium carbonate (Na 2 CO 2 ) Exposed to basic aqueous solution at room temperature (25 ° C). The contact angle was then determined for samples equilibrated or not equilibrated (saturated) by immersion in deionized water prior to contact angle measurement. These data show that the annealed coated PTFE materials generally improve wettability after initial equilibration in water, and with examples of PTFE soaked or treated with the initial sodium chloride solution. Commonly, equilibrated materials starting with ionomer solids concentrations in the coating dispersion above 1 wt% do not result in appreciable improvement. These data also suggest that 5 wt% sodium carbonate solution is preferably used in the coated PTFE materials of these examples, rather than the sodium chloride solution used in the above examples. Examples 57-76 Polytetrafluoroethylene coupons were coated with ionomers from dispersions with varying solids concentrations as in the above examples, at ambient temperature (25 ° C) and several salt solutions of pH 7-12. Soaked in one of them. In these examples, the salt form of the ionomer is Ca in salt solution. +2 , Mg +2 , Zn +2 , K + , Or Li + Chloride salt was used to exchange these cations, or a 26 wt% sodium chloride salt solution was used, and then 0.5 M Ca +2 , Mg +2 , Zn +2 , K + , Or Li + Was converted to ionomers exchanged with certain of these ions by immersion in a solution of the chloride salt for 1 hour. All samples were rinsed with water and equilibrated prior to contact angle measurements, and both annealed and unannealed samples were prepared and tested. Effect of Ca on the coated PTFE material of the present invention +2 Table 5 shows the details of the samples prepared for measuring the effect of E. coli and the results. Mg +2 Table 6 lists the samples for the study and their contact angle results. Zn +2 , K + And Li + Table 7 shows the results of the contact angle wettability test performed on the sample with respect to. These examples show that the salt solution treatment process and the application environment have good flexibility, and, in particular, the calcium and magnesium results show that the presence of these materials in chloralkali environments is such that It is not harmful to the use of coated PTFE in. Example 77 A glass slide was washed by rinsing with acetone and deionized water. The washed glass slides were coated by dipping in 800 equivalents of the ionomer of the above example (again sodium salt) in various concentrations of the dispersion (in 50% ethanol / 50% water). Excess ionomer dispersion was drained from the glass slides, and the glass slides were dipped in 25 wt% NaCl salt solution, rinsed with deionized water, and air dried. The smoothness and coating thickness of the coating thus prepared was analyzed by X-ray photon spectroscopy, where the smoothness was determined by scanning across the coating surface while measuring the atomic% of fluorine in the coating. Was measured. The coating thickness was evaluated by varying the angle of the X-ray photon spectrometer while measuring the silicone signal observed through the coating. The results are shown in Table 8 below. For comparison, the calculated atomic percentage of fluorine in pure anhydrous 800 equivalent ionomer in the form of the sodium salt is 64.4%. Submicron coatings were clearly obtained, and the data suggest that the method of the invention produces coatings with thicknesses close to the dimensions of Langmuir-Blodgett monolayers. The thickness and homogeneity of coatings made by this particular method and containing this particular solvent and ionomer are optimal at any ionomer concentration in the dispersion of 0.5-3.0% by weight. Example 78 A glass slide (19 mm x 75 mm x 1 mm) was used as in Example 77 to determine the% ionomer loading in a film coating made by the method of the present invention from a dispersion of a given concentration of ionomer in alcohol and water. It was washed with acetone and water and preweighed in a clean, clean, wide-mouth jar. These glass slides were then dipped at a constant depth of 60 mm into a dispersion of the same concentration of ionomer as used in Example 77 and the previous examples (thus 24.2 for each glass slide). cm 2 To provide a wetted area). The glass slide was removed from the dispersion and allowed to drain for 10 seconds before being contacted with a clean glass slide to remove the last drop of excess dispersion. The wet glass slide was returned to the wide-mouth jar and capped. The jar and the coated glass slides contained therein were reweighed relative to the observed pre-weight to determine the weight of the liquid film of the ionomer solution. The possible coating thickness was calculated in each case, assuming that all ionomers present in the liquid film were deposited as a homogeneous coating on the glass surface. This calculated thickness was compared to the measured thickness of the above example. The results of this test are shown in Table 9. Only a relatively small proportion of ionomer adhered to glass slides from these dispersions. Excess ionomer can be washed off and recovered and reused to form further coatings on various substrates. Example 79 A small piece of platinum foil (1 cm 2 Area) grabbed using a pair of tweezers on one side and up to a height of about 2/3 inches in a 1 wt% dispersion of the ionomer in the form of 800 equivalents of sodium perfluorinated sulfonate used in the above example. Soaked in. The foil was then removed and drained for 10 seconds. Drops of water remaining on the bottom of the platinum piece were removed by contacting the foil piece with the rim of the bottle containing the dispersion, and then the wet foil was completely immersed in an aqueous sodium bisulfate solution (20% by weight). . The foil was lightly rinsed with deionized water in the bottle and then immersed in a dilute solution of Safraine O ™ cationic dye. The treated 2/3 inch foil strips absorbed the dye and remained rosy and wet after further rinsing with deionized water. One-third of the untreated (uncoated) foil remained shiny and splashed water into a sphere. Examples 80-89 PTFE coupons were dipped in 1,1,1-trichloroethane and rinsed with acetone and water. They were then dipped into the dispersion of Example 79, removed from the dispersion and temporarily drained and dipped into either a nitric acid solution or an aqueous solution of the salts shown in Table 10 below. The coupons were visually evaluated for surface wettability after rinsing by stirring in a beaker of fresh deionized water. A coupon is considered wettable if the water forms a continuous film on the coupon rather than spheres. The coupons were then dipped in a dilute solution of Safraine O ™ dye and the quality of the coating on this was compared by comparing the color homogeneity (“1” is the most homogeneous color observed. And the higher the number, the lower the homogeneity). The results of these tests are shown in Table 10 below. The color observed on these coupons ranged from deep rosy to very light pink, while the coating with 25 wt% cetyltrimethylammonium chloride was essentially colorless. This color difference is believed to reflect the ease of exchange of the cationic dye in the coating. The sample immersed in nitric acid developed a blue color when dried. For salt solutions, the results in Table 10 suggest that various water-soluble salts may be used in the method of the invention, but the results for high and low concentrations of the surface-active cetyl quaternary ammonium salt are different. It is also suggested that useful water-soluble salts need to be used at different concentrations in order to be effective in forming a satisfactory adherent coating on a given substrate. Examples 90-91 A dispersion of 0.92 wt% ethylene acrylic acid copolymer (containing 20 wt% acrylic acid) was sold as such a polymer (Adoctate 4983 ™ EAA dispersion from Morton International Inc., Acid 1 1 part by weight of a 25% by weight dispersion (containing 25% by weight solids, neutralized with 0.8 equivalents of ammonium hydroxide per equivalent) with 12.8 parts by weight of water and 13.3 parts by weight of ethanol. It was prepared by A PTFE coupon that had been cleaned by washing with acetone, rinsing with deionized water, and drying was dipped in 0.92% dispersion to drain excess and the coated portion with 20% by weight sodium bisulfate. Immersion in an aqueous salt solution followed by a water rinse. The treated part of the coupon was cleanly wet with water. After exposure to Safranine O ™ dye, the treated areas showed very light pink continuous areas. Soak a clean PTFE coupon in a 1.0 wt% solids dispersion (prepared by diluting 1.0 g of Adoctate 4983 ™ material with 23.4 g of deionized water) in water only for comparison. And the excess dispersion was drained. The surface of the coupon, except for a few isolated droplets, was not wet with the dispersion and was immersed in a sodium bisulfate solution, rinsed with deionized water, and diluted in water, but Sfranine O ™. ) Shows only some isolated spots of pink, which roughly correspond to the above dispersion droplets. The procedure with 0.92 wt% solution was repeated for a clean polypropylene cupone. The treated areas of the coupons were again clearly wet with water, and staining with Safranine O ™ dye provided light pink continuous treated areas. Examples 92-93 Samples of sulfonated polystyrene containing 1 milliequivalent of acid per gram of polymer (commercially available, for example, from Aldrich Chemical Co., Inc.) were dissolved in anhydrous dixane to give a 1.1 wt% solution of sulfonated polystyrene. Provided. Acetone was washed, rinsed with water, and the dried PTFE cupone was partially immersed in the sulfonated polystyrene solution and allowed to drain. No continuous film was formed and after immersion in a 20% by weight aqueous sodium bisulfate solution and dyed with Safranin O ™ dye, only isolated areas of the coupon were coated and dyed. Then, a second sulfonated polystyrene solution containing 1.2 wt% sulfonated polystyrene in a mixture of 48 wt% dioxane and 52 wt% water was prepared. Here, the sulfonated polystyrene was first dissolved in dioxane and then diluted with water. A clean PTFE coupon partially immersed in this solution showed a continuous film of the solution on the PTFE coupon. After immersing the wet coupon portion in the same sodium bisulfate solution and rinsing with water, the continuous membrane was wet with water. After staining with Safranine O ™ dye, a continuous rosy area was observed, and some change in shade was also visible. The same procedure also coated polypropylene coupons and produced a translucent continuous water wetted area, which was deep rosy when dyed with Safranine O ™ dye. Example 94-100 CF 2 = CF 2 CF 2 = CFOCF 2 SO 2 800 equivalents of ionomer was prepared by copolymerization with F in an emulsion polymerization system. The resulting polymer was isolated, dried and hydrolyzed with NaOH to provide the ionomer in the form of sodium perfluorinated sulfonate. After washing to neutrality with water, the ionomer is acidified (H + ) Form. Again, it was washed to neutrality with water, air dried and then charged to a 300 mL stirred Parr bomb reactor with water only. The vessel was closed and heated to temperature with stirring for about 2 hours while monitoring the system pressure. After cooling to ambient temperature, the amount of ionomer in the dispersion (and the yield of ionomer in the dispersion obtained from this) is withdrawn from 25 to 20 g of liquid composition, evaporated to dryness and the residue is weighed. It was decided by. The results are shown in Table 11. Example 101 A 50 gallon (19 liter) container was charged with 292 pounds (133 kg) of water and 9 pounds (4 kg) of the ionomer used in Examples 94-100, the ionomer being converted to its acid form as a powder. . The vessel was closed and heated to 180 ° C-185 ° C for 2 hours with stirring. The pressure was 130 psig (0.9 MPa). After cooling, the amount of polymer in the liquid phase was determined by evaporating a sample of 15-20 g to dryness and weighing the residue. The measured yield was 92%. Example 102 Using the same container, ionomer and procedure as in Example 101, 3 lbs (1.4 kg) of ionomer and 160 lbs (73 kg) of water were loaded into the container. The temperature in this test was 180 ° C. and the measured pressure reached 110 psig (0.8 MPa). The measured yield was 98% under these conditions. Example 103 Approximately 75 lbs (34 kg) of Teflon ™ 7C PTFE powder and 225 lbs (102 kg) of water, Cowles HLM series single shaft mounted high shear melt with 6 inch (15 cm) diameter high shear impeller The PTF E powder was homogeneously pre-sheared in a machine (Morehouse-Cowles Inc., Fullerton, Calif. USA) at a tip speed of 6,600 ft / min (2030 meters / min) for 15 minutes. After removing 65 lbs (29.5 kg) of water, 40 lbs (18 kg) of 2.75 of the above 800 equivalent acid form of the ionomer with stirring at a tip speed of 4,350 ft / min (1340 m / min). A wt% dispersion was added. After stirring for 10 minutes, a homogeneous slurry was obtained. About 21 pounds (9.5 kg) of dry sodium chloride and 4.5 pounds (2 kg) of 50% NaOH were added to the slurry and mixing was continued for another 10 minutes. A homogeneous slurry containing wet ionomer coated PTFE was obtained. Example 104 In this example, 45 g of a short side chain ionomer in the acid form of the type used in Examples 94-100 above, but having 980 equivalent weight, was placed in a vessel with 1400 g of water. The vessel was closed and the water / polymer mixture was heated with stirring to 196 ° C. and 189 psig (1.3 MPa gauge pressure) for 2 hours. After cooling and evaporating a portion to dryness, as in Examples 94-100, the solids content of the dispersion was determined to be 2.82 wt% for a yield of 94-95% (polymer Considering that it was not completely dry when added inside).
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