JPH09510104A - 形質転換の進行の誘導性阻害剤を同定する方法 - Google Patents

形質転換の進行の誘導性阻害剤を同定する方法

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JPH09510104A JP7523660A JP52366095A JPH09510104A JP H09510104 A JPH09510104 A JP H09510104A JP 7523660 A JP7523660 A JP 7523660A JP 52366095 A JP52366095 A JP 52366095A JP H09510104 A JPH09510104 A JP H09510104A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、進行抑制遺伝子を同定するための方法であって、a)進行遺伝子を含有するDNAを形質転換細胞の個体群に導入すること、b)ステップ(a)で得た導入された形質転換細胞を、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、該細胞の副個体群を特徴的な表現型に復帰すること、c)進行抑制遺伝子を発現し、特徴的な表現型を示す細胞を選別すること、d)ステップ(c)で得られた細胞からmRNAを単離すること、e)このようにして得られたmRNAを未導入の形質転換細胞から得たmRNAと比較し、ステップ(c)で得られた細胞によってのみ発現されるmRNAを同定すること、及びf)このようなmRNAをコードする遺伝子を単離し、これによって進行抑制遺伝子を同定することを具備した方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 形質転換の進行の誘導性阻害剤を同定する方法 ここで開示される発明は、Department of Health and Human Servicesからの NIH補助金第CA35675及びCA43210による政府補助でなされた。 従って、米国政府は、本発明に一定の権利を有する。本発明の背景 この出願全体に渡って、種々の参照文献を括弧内で参照する。これらの刊行物 の全体としての開示は、本発明の属する分野の状態をより完全に示すためにこの 出願に参照文献として含まれる。これらの参照文献の完全な引用文献としての記 載は、本明細書の最後であって、請求の範囲の前に示した。 プロテインキナーゼC(PKC)は、真核生物細胞内のシグナルトランスダク ションの鍵成分であり、特異的なPKCアイソ型が不死の哺乳動物細胞中で過剰 発現された場合に、これらが形質転換関連特性を誘導しうる。本研究では、出願 人は、クローン化されたPKCβ1遺伝子が、タイプ5アデノウイルス(Ad5 )で形質転換されたラット胎児(RE)細胞(クローンE11)において、即ち 形質転換の進行(transformation progression)と呼ばれる過程で、形質転換さ れた表現型の増加された発現を誘導しうることを示す。PKCβ1遺伝子、クロ ーンB1/PKCを発現するE11細胞は、PKCβ1mRNAを産生し、高め られたPKC酵素活性及び[3H]−ホルボール−12,13−ジブチレート(P DBu)の細胞表面ホルボールエステル受容体への結合を示す。B1/PKC細 胞は、親E11細胞と比較して寒天中で増加された効率で成長し、足場非依存性 が、腫瘍増進剤、12−O−テトラデカノイル−ホルボール−13−アセテート (TPA)の添加によって両細胞タイプで更に増加される。B1/PKC細胞の 5−アザシチジン(AZA)への単一被爆とこれに続くこの脱メチル化剤の非存 在下での成長は、進行表現型(progression phenotype)の非進行性の親E11 クローンの表 現型への安定な復帰を示すB1/PKC−AZAクローンを生じさせる。進行表 現型の欠如は、PKCβ1で誘導される生化学的及び細胞変化の減少と一致する 。対照的に、進行−抑制は、Ad5形質転換遺伝子、E1A及びE1B、又は内 因性PKCε遺伝子の発現に関する変化を含まない。TPAは、B1/PKC− AZA細胞で進行表現型を誘導し得ないが、これは、PKCβ1及びc−jun の転写速度及び定常状態mRNAレベルの増加を誘導することができ、更にこれ はAP−1DNA結合を増加する。これらの結果は、PKCβ1遺伝子がAd5 によって予め形質転換されたラット胎児細胞内で形質転換進行誘導遺伝子として 提供され得ること、及び進行がAZA感受性「進行抑制遺伝子(progression sup pressorgene(s))」のメチル化による不活性化によって媒介されうることを示す 。B1/PKC細胞での抑制過程は、Ad5形質転換遺伝子の発現に独立である が、AZA処理されたB1/PKC細胞における感染されたPKCβ1遺伝子の 減少された発現に直接に相関する。 発癌過程は、新たな特性の獲得で生じる細胞の表現型での一連の連続した変化 の結果であるか、又は発達した腫瘍細胞による形質転換関連特性の更なる同化の 結果である(Fisher,1984; Nowell,1986; Nicholson,1987; Weinstein,1988 ;Bishop,1991に概説されている。)。腫瘍細胞の進行に潜在するメカニズムを 明確にすることが残されている。形質転換の進行に奇与する可能な因子には、癌 細胞表現型を増進する細胞遺伝子、即ち腫瘍遺伝子の活性化;癌細胞表現型の阻 害剤として機能する細胞遺伝子、即ち腫瘍抑制遺伝子の欠如又は不活性化;及び /又は同じ腫瘍細胞でのこれらの遺伝子の変化の組合せが含まれる(Weinberg, 1985; Bishop,1987,1991; Sager,1989; Marshall,1991に概説されている。 )。以前の研究では、Ad5による第二期のラット胎児の形質転換が、しばしば 、形質転換された細胞により特異的な表現型を獲得し、更にこれを同化する一連 の過程となることが示されている(Fisher et al.,1979a,b,c)。Ad5形質転 換モデルでの進行は、進行性細胞によって高められた足場非依存性及び腫瘍形成 の可能性(ヌードマウスでの腫瘍形成の潜伏期の現象によって示される。)の発 生によって特徴づけられる(Babiss et al.,1985)。Ad5で形質転換された ラット胎児細胞での進行表現型は、自発的進行と称される寒天内での成長又はヌ ードマ ウスでの腫瘍形成に対して選別することによって(Fisher et al.,1979a,b,c) 、又は腫瘍遺伝子で媒介される進行と称されるHa−ras(T24)腫瘍遺伝 子での感染によって(Duigou et al.,1989)誘導されうる。 自発的に及び腫瘍遺伝子で媒介される進行は、両方とも、単層培養で>100 −継代後でさえもAd5で形質転換されたラット胎児細胞で低下されないままで ある安定な細胞の特徴である。しかし、脱メチル化剤、5−アザシチジン(AZ A)での単一処理は、大多数の処理された細胞クローンで形質転換の進行で復帰 を引き起こす(Babiss et al.,1985; Duigou et al.,1989; Reddy et al.,19 93)。これらの観測、及び追加の遺伝子発現の研究(Duigou et al.,1991;Reddy et al.,1993)で、進行が、推定の進行抑制遺伝子のメチル化の状態によって影 響されうる可逆的過程であることが示唆されている。AZAはまた、C3H 1 0T 1/2及び3T3細胞の両方を誘導し、筋肉、脂肪及び軟骨に分化する( Taylor & Jones,1979; Jones 1985)。C3H 10 1/2細胞内でのこのA ZAで誘導される決定過程は、3−メチルコラントレン(3-methylcholanthrene )による形質転換に対する耐性と相関する(Harrington et al.,1988)。同様に 、3T3 T細胞での非末端分化(non-terminal differentiation)が、UV照 射及び4−ニトロキノリンオキシドの両方に対する耐性を誘導する(Scott et a l.,1989)。非末端分化はまた、SV40で形質転換された3T3細胞を誘導し 、多量のT抗原の発現を抑制し、形質転換されていない状態へ復帰させる(Scot t et al.,1989)。マウス細胞がAZA処理され、非末端で分化されることによ る抗癌活性が、Ad5で形質転換されたRE細胞でAZAにより誘導される進行 抑制表現型と同様であるかどうかは現在知られていない。 腫瘍を増進するジテルペンホルボールエステル、TPAは、Ad5で形質転換 されたラット胎児細胞で、形質転換された表現型の発現を高める(Fisher et al .,1979 a,b,c)。TPAに対する主要な細胞受容体はPKCであるので、これ らの結果は、この酵素の発現の変化が、形質転換の進行の過程に寄与しうること を示唆する。PKCは、哺乳動物細胞でのシグナルトランスダクション過程を調 節するときに中枢的な役割を演じるセリン/スレオニンキナーゼの複数の遺伝子 ファミリーである(Ohno et al.,1991; Nishizuka,1992)。生化学的研究及び 分子 クローニングの研究で、PKCファミリーがCa2+依存性の従来のPKC類(c PKC:α、β1、β2、γ)及びCa2+独立性の新規なPKC類(nPKC: ことが示される(Coussens,et al.,1986: Knopf,et al.,1986; Ono,et al. ,1986,1987,1988; Parker,et al.,1986; Housey,et al.,1987; Ohno,et al.,1988; Backer,et al.,1991; Osada,et al.,1990; Nishizuka,1992) 。進化の間での異なったPKCアイソ型の維持、PKCアイソ型の酵素特性での 微妙な差及び基質特異性、及びPKCアイソ型の異なった組織分布は、特定の生 物学的機能の調節において特異的なPKCイソ酵素に対する可能な役割を示唆す る(ohno,et al.,1991; Nishizuka,1992)。広範な研究がなれているが、種 々のPKCサブタイプの特異的機能を確立することがまだ残されている(Ohno,et al.,1991; Nishizuka,1988,1992)。細胞生理学に関する種々のPKCアイソ 型の影響を研究するための1つのアプローチは、発現のレベルが高いのでおそら く多少人工的ではあるが、標的細胞で特異的な酵素サブタイプを過剰発現し、細 胞表現型に関してこれらの影響を分析することである(Housey,et al.,1988;P ersons,et al.,1988; Krauss,et al.,1989; Megidish & Mazurek,1989; Bo rner et al.,1991,1992 a,b; Su et al.,1991,1992; Watanabe,et al.,19 92; Mischak,et al.,1993)。 Rat6、CREF及びC3H10T1/2のような特異的な不死細胞系での PKCβ1遺伝子の過剰発現は、腫瘍遺伝子で形質転換された細胞でしばしば観 測される形態学的、生物学的及び生化学的変化を誘導しうる(Housey,et al., 1988;Krauss,et al.,1989,Su,et al.,1992)。加えて、PKCβ1を過発現 する細胞は、Ha−ras(Hsiao,et al.,1989)及びAd5(Su,et al.,1 991)による形質転換に対してより鋭敏である。本研究で、出願人は、PKCβ1 遺伝子が進行表現型の誘導を起こすAd5形質転換RE細胞においてAd5で形 質転換された遺伝子と共に作用しうるかどうかを決定した。このような相互作用 が観測され、TPAが、PKCβ1を発現するAd5形質転換RE細胞で足場独 立性を更に高めた。自発的進行及び腫瘍遺伝子で媒介される進行で見出されてい るように(Babiss,et al.,1985; Duigou,et al.,1989; 1991)、脱メチル化 剤、5− アザシチジン(AZA)への単一の24時間被爆で、形質転換進行表現型の永続 的な死滅を示す復帰突然変異体クローンが生じる。PKCβ1を発現するE11細 胞で、AZA処理は、PKCβ1転写速度及び定常状態mRNAの減少及びPK C酵素活性、細胞表面ホルボールエステル受容体への[3H]−PDBu結合及 び足場独立性の低下に関係する。これらの観測は、自発的に又はHa−ras若 しくはPKCβ1の増加された発現により生じるAd5形質転換RE細胞での進 行の状態が、細胞の進行−抑制遺伝子であってその発現がDNAメチル化で調節 されうるものによって媒介されることを示している(Babiss,et al.,1985;Red dy,et al.,1993)。本発明の概要 本発明は、進行抑制遺伝子を同定する方法であって、a)進行遺伝子を含有す るDNAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、b)ステップ(a)か ら得た導入された形質転換細胞を少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導 するように処理し、細胞の副個体群(subpopulation)を特徴的な表現型に復帰 させること、c)進行抑制遺伝子を発現し、特徴的な表現型を示す細胞を選別す ること、d)ステップ(c)で得た細胞からmRNAを単離すること、e)ステ ップ(c)で得た細胞によってのみ発現されるmRNAを同定するために、この ようにして得られたmRNAを導入されていない形質転換細胞と比較すること、 及びf)進行抑制遺伝子を同定するためにこのようなmRNAをコードする遺伝 子を単離することを具備する方法を提供する。 本発明は更に、レトロウイルスのロングターミナルリピート(long terminal repeat)の発現を抑制する進行抑制遺伝子を同定するための方法であって、a) ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有 するDNAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、b)ステップ(a) で得た細胞を少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導するように処理し、 細胞の副個体群を、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼ Cβ1遺伝子の発現を選択的に抑制させること、及びc)進行抑制遺伝子を発現 する細胞を選別すること、d)ステップ(c)で得た細胞からmRNAを単離す る こと、e)ステップ(c)で得られた細胞によってのみ発現されるmRNAを同 定するために、このようにして得られたmRNAを未導入の形質転換細胞から得 られたmRNAと比較すること、及びf)進行抑制遺伝子を同定するためにこの ようなmRNAをコードする遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害すること ができる分子を選別する方法であって、ロングターミナルリピートで調節される プロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体 群に導入すること、b)プロテインキナーゼCβ1遺伝子を発現するステップa )で得た細胞を選別すること、c)ロングターミナルリピートの機能を阻害する のに効果的な所定量の分子で該選択された細胞を処理すること、及びd)プロテ インキナーゼCβ1遺伝子の発現のレベルを決定し、発現のレベルの減少により 、該分子がロングターミナルリピートの機能を阻害することができることが示さ れることを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化するこ とができる分子を選別すること方法であって、a)ロングターミナルリピートで 調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された 細胞の個体群に導入し、プロテインキナーゼCβ1遺伝子を発現する細胞を選択 すること、c)ロングターミナルリピートの機能を活性化するのに効果的な所定 量の分子とステップb)で得た選択された細胞を接触すること、d)プロテイン キナーゼCβ1遺伝子の発現のレベルを決定し、発現のレベルの増加により、該 分子がロングターミナルリピートの機能を活性化することができることが示され ることを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害する遺伝 子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテ インキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導 入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、ロングター ミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を抑制する ように、ステップ(a)で得た細胞を処理すること、及びc)ロングターミナル リピートの機能阻害する遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害すること ができるタンパク質因子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピー トで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換さ れた細胞の個体群に導入し、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、 ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現 を抑制するように、ステップ(a)で得た細胞を処理すること、c)ステップ(b) で得た細胞から核を単離し、溶解させ、抽出物を得ること、d)該抽出物をロン グターミナルリピートと接触すること、及びe)該ターミナルリピートと結合す るタンパク質因子を単離し、これによってロングターミナルリピートの機能を阻 害することができる因子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化する遺 伝子を同定するための方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節され るプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞に導 入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、ロングター ミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を抑制する ように、ステップ(a)の細胞を処理すること、c)ロングターミナルリピート を活性化するのに効果的な所定量のプロテインキナーゼ活性化化合物又はセリン 若しくはスレオニンに特異的なタンパク質ホスファターゼの阻害剤でステップb )で得た誘導細胞を処理すること、及びd)ロングターミナルリピートを活性化 する遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化するこ とができるタンパク質因子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピ ートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換 された細胞に導入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導 し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の 発現を抑制するようにステップ(a)で得た細胞を処理すること、c)ロングタ ーミナルリピートを活性化するのに効果的な所定量のプロテインキナーゼC活性 化化合物又はセリン若しくはスレオニン特異的タンパクホスファターゼでステッ プb)で得られた誘導細胞を処理すること、d)ステップc)で得た細胞から核 を 単離し、溶解し、抽出物を得ること、e)ロングターミナルリピートを含有する DNAを該抽出物と接触すること、及びf)該ターミナルリピートと結合するタ ンパク質因子を単離し、これによってロングターミナルリピートの機能を活性化 することができる因子を同定することを具備した方法を提供する。図面の簡単な説明 図1 E11及びE11サブクローンでのPKCβ1、ネオマイシン耐性(NEO) 及びGAPGH mRNA発現の定常状態レベルの分析。対数的に成長する細胞 からの全細胞質mRNAの15μgを使用したノーザン分析を先に開示されたよ うに行った(Babiss,et al.,1983; Su & Fisher,1992)。細胞系には、10 μMのAZA(B1/PKC−AZAIIb、B1/PKC−AZAIIe、B 1/PKC−AZAIIg、B1/PKC/AZAIVa及びB1/PKC−A ZAVIIa)で、単離される前に24時間処理されたE11及びE11−NM T(ヌードマウスの腫瘍誘導化E11サブクローン)、PKCβ1を発現するE1 1サブクローンB1/PKC、B1/PKC(B1/PKC−cl1、B1/P KC−cl2、B1/PKC−cl7及びB1/PKC−cl10)の単一細胞 サブクローン及びB1/PKC細胞が含まれる。 図2 E11及びE11サブクローンでのAd5、E1A、Ad5 E1B及びGA DPH mRNA発現の定常状態レベルの分析。対数的に成長する細胞からの全 細胞質mRNAの15μgを使用したノーザン分析を先に開示されたように行っ た(Babiss,et al.,1983; Su & Fisher,1992)。細胞系の説明は、図1の説 明中に見出されうる。 図3 B1/PKC−AZAIIg細胞でのPKCβ1、PKCε、c−jun及び GAPDHの発現に関するTPAの影響。細胞を、RNAの単離及びノーザンハ イブリダイゼイションによる分析の前に100ng ml-1のTPAで15、30、 60又は120分処理した。比較として、未処理のE11−NMT、E11、B 1 /PKC、B1/PKC−cl1、B1/PKC−cl10及びB1/PKC− AZAIIgから得たmRNAサンプルを分析した。 図4 E11及びE11サブクローンでのPKCβ1及びGAPDH mRNAの発 現に関する連続的及び一時的TPA処理の影響。RMAは、未処理のE11及び E11サブクローン又は10 ng/ml-1のTPA(TPA)の存在下で24時間成 長させたサブクローン、又は10 ng ml-1のTPA(TPA)の存在下で24時 間成長させ、次いでTPAの非存在下で1週間成長させたサブクローンから単離 した。 図5 TPAの非存在下又は存在下で成長させたE11、E11−NMT、B1/P KC及びB1/PKC−AZAIIg細胞における遺伝子転写速度の分析。2× 106細胞から得た核を、示された各細胞系(未処理であるか、又は100ng ml-1 のTPAで1時間処理したもの)から単離し、核RNAをin vitro で標識し 、引き続いてナイロン膜上で変性させたDNAプローブとハイブリダイズさせた 。各ハイブリダイゼーション反応に対して、同じ数の細胞核を表す等しい数のカ ウントを使用し、これにより転写の比較速度を得ることができる。使用した遺伝 子プローブは、四角の枠内で示された順で表される。 図6 E11、B1/PKC及びB1/PKC−AZAIIgから得た核タンパク質 のAP−1及びMECA DNA配列への結合に関するTPAの影響。AP−1 オリゴヌクレオチドプローブ(5’−CCAAACAGGATATATGAGT CATGCAGTTC−3’)(配列認識番号1)(a)又はMECAオリゴヌ クレオチドプローブ(5’CCAAACAGGATATCTGTGGTAAGC AGTTCC−3’)(配列認識番号2)(b)と、未処理若しくはTPA(2 4時間)処理された細胞から調製した核抽出物との間で形成された複合体のゲル シフト分析。DNAレーンは核抽出物を添加していないオリゴヌクレオチドプロ ーブに関連づけられている。核抽出物と組み合わせて100倍過剰の相当する競 合DNA配列を加えるとAP−1及びMECAオリゴヌクレオチドプローブの結 合が遊離された(データは示していない。)。 図7 B1/PKC及びB1/PKC−PB5細胞におけるB1/PKCβ1、Ad5 E1A、Ad5 E1B及びGAPDH mRNAの定常状態レベルに関するT PAの影響。細胞を、RNAの単離及びノーザンハイブリダイゼーションによる 分析前1時間又は4時間50又は100ng ml-1で処理した。B1/PKC−P B5は、4mMのフェニルブチレートで4日間処理し、次いで単離の前にPBを欠 く培地で2週間成長させたB1/PKC細胞の単一細胞サブクローンである。本発明の詳細な説明 この出願全体に渡って、以下の標準的な記号を特別なヌクレオチドを示すため に使用した。 C=シトシン A=アデノシン T=チミジン G=グアノシン 本発明は、進行抑制遺伝子を同定する方法であって、進行遺伝子を含有するD NAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、b)少なくとも1つの進行 抑制遺伝子の発現を誘導し、該細胞の副個体群を特徴的な表現型に復帰させるよ うにステップ(a)で得られた導入された形質転換細胞を処理すること、c)進 行抑制遺伝子を発現し、特徴的な表現型を示す細胞を選別すること、d)ステッ プ(c)で得た細胞からmRNAを単離すること、e)このようにして得られた mRNAを、ステップ(c)から得た細胞によってのみ発現されたmRNAを同 定するように未導入の形質転換細胞から得られたmRNAと比較すること、及び f)このようにして進行抑制遺伝子を同定するようにこのようなmRNAをコー ドする遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、形質転換された細胞の進行表現型を抑制する進行抑制遺伝子を同定 する方法であって、a)進行遺伝子を形質転換された細胞に導入すること、b) 少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導することによって進行表現型を選 択的に抑制すること、及びc)進行抑制遺伝子を単離することを具備した方法を 提供する。 進行抑制遺伝子は、減法ハイブリダイゼイション(subtractive hybridiza-ti on)又は差表示(differential display)によって同定されうる。減法ハイブリ ダイゼイション技術は、当分野で周知である。分化発現クローニング(different ial expression cloning)の差表示も公知である(Sager et al.,1993;Liang & P ardee,1992; Sun,et al.,1994)。 進行表現型はアザシトシン又はフェニルブチレートのような化学物質によって 選択的に抑制されうる。このような処理は、少なくとも1つの進行性抑制遺伝子 の発現を誘導し、結果として進行表現型が抑制される。 本発明は、上記方法で同定される進行抑制遺伝子を提供する。この同定された 遺伝子は、形質転換された表現型の抑制及び進行の調節の更なる研究に有効であ ろう。進行抑制遺伝子は、腫瘍染色の診断への応用及び治療への使用に有効であ ることがわかる。 ここで説明され、特許申請された進行抑制遺伝子は、ポリペプチドのアミノ酸 配列に関連するこれらが提供する情報に有効であり、種々の組換え技術によるポ リペプチドの大スケールの合成のための生成物として有効である。該遺伝子は、 新たなクローニング、発現ベクター、形質転換及び感染された原核生物及び真核 生物ホスト細胞を生じさせるのに有効であり、ポリペプチド及び関連生成物を発 現することができるこのようなホスト細胞の培養成長のための新規で有効な方法 を生じさせるのに有効である。 本発明は更に、RNA転写のプロモーターに外科的に結合される進行抑制遺伝 子を提供する。 本発明は、同定された進行抑制遺伝子を含有するベクターを提供する。適切な ベクターはプラスミド又はウイルスを含有するが、これに限定されない。これら のベクターは、適切なホスト細胞に形質導入され、同定された進行抑制遺伝子の ポリペプチドの産生のためのホスト細胞ベクター系を形成する。 本発明は、同定された進行抑制遺伝子を含有するウイルスを提供する。 本発明は、同定された進行抑制遺伝子によってコードされるポリペプチドを提 供する。 本発明は更に、レトロウイルスのロングターミナルリピートの発現を抑制する 進行抑制遺伝子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節 されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞 の個体群に導入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し 、該細胞の副個体群にロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナー ゼCβ1遺伝子の発現を選択的に抑制させるようにステップ(a)で得た細胞を 処理すること、及びc)進行抑制遺伝子を発現する細胞を選別すること、d)ス テップ(c)で得た細胞からmRNAを単離すること、e)このようにして得ら れたmRNAを、ステップ(c)で得た細胞によってのみ発現されるmRNAを 同定するように未導入の形質転換細胞から得たmRNAと比較すること、及びf )このようなmRNAをコードする遺伝子を、これによって進行抑制遺伝子を同 定するように単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの発現を抑制する進行 抑制遺伝子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節され るプロテインキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に導入すること、b) 少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導することによってロングターミナ ルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を選択的に抑制 すること、及びc)進行抑制遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明の一態様では、レトロウイルスは、モロニー白血病ウイルスロングター ミナルリピートである。他の態様では、レトロウイルスは、ヒト免疫不全ウイル スである。 本発明の一態様では、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導すること によるロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子 の発現の選択的抑制は、5−アザシチジン又はフェニルブチレートでの処理によ って達成される。他の態様では、選択的抑制は、DNA脱メチル化剤との処理に よって達成される。DNA脱メチル化剤は当分野で周知である。 本発明は更に、進行抑制遺伝子が減法ハイブリダイゼイション又は差表示によ って単離されることを規定する。 本発明はまた、上記方法によって同定される進行抑制遺伝子を提供する。本発 明は、RNA転写のプロモーターに外科的に結合された進行抑制遺伝子を提供す る。本発明は、この同定された進行抑制遺伝子を含有するベクターを提供する。 本発明はまた、この同定された進行抑制遺伝子を含有するウイルスを提供する。 本発明は更に、この同定された進行抑制遺伝子によりコードされるポリペプチド を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害すること ができる分子を選別する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節さ れるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の 個体群に導入すること、b)プロテインキナーゼCβ1遺伝子を発現するステッ プa)で得た細胞を選別すること、c)選別された細胞を、ロングターミナルリ ピートの機能を阻害するのに効果的な所定量の分子で処理すること、及びc)プ ロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現のレベルを決定し、発現のレベルの減少に より、該分子がロングターミナルリピートの機能を阻害しうることが示されるこ とを具備した方法を提供する。 本発明はまた、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害する ことができる分子を選別する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調 節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に導入すること 、b)ステップa)で得た細胞をロングターミナルリピートの機能を阻害するの に効果的な所定量の分子と接触すること、c)プロテインキナーゼCβ1遺伝子 の発現のレベルを決定し、発現のレベルの減少により、該分子がロングターミナ ルリピートの機能を阻害することができることが示されることを具備した方法を 提供する。 上記方法の一態様では、レトロウイルスは、モロニー白血病ウイルスである。 他の態様では、該レトロウイルスは、ヒト免疫不全ウイルスである。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化するこ とができる分子を選別する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節 されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に導入すること、 b)ステップa)で得た細胞を、ロングターミナルリピートの機能を活性化する のに効果的な所定量の分子と接触させること、c)プロテインキナーゼCβ1遺 伝子の発現のレベルを決定し、発現のレベルの増加により該分子がロングターミ ナ ルリピートの機能を活性化しうることが示されることを具備した方法を提供する 。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害する遺伝 子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテ インキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に導入すること、b)少なくと も1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導することによってステップa)の導入細胞 内のロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の 発現を選択的に阻害すること、及びc)ロングターミナルリピートの機能を阻害 する遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。一態様では、該遺伝子は 減法ハイブリダイゼイション又は差表示によって単離される。 本発明は更に、上記方法によって同定される遺伝子を提供する。本発明はまた 、RNA転写のプロモーターに外科的に結合された害同定された遺伝子を提供す る。本発明は更に、上記遺伝子を含有するベクターを提供する。本発明はまた、 上記遺伝子によりコードされるポリペプチドを提供する。 本発明は、ロングターミナルリピートの機能を阻害することができるタンパク 質因子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプ ロテインキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に導入すること、b)少な くとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導することによってステップa)の導入 細胞内でロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子の発現を選択的に抑制すること、c)ステップbで得た細胞から核を単離し、 溶解し、抽出物を得ること、d)該抽出物をロングターミナルリピートと接触さ せること、及びe)該ターミナルリピートと結合するタンパク質因子を単離し、 これによってロングターミナルリピートの機能を阻害することができる因子を単 離することを具備した方法を提供する。本発明は、上記方法によって同定される タンパク質因子を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化する遺 伝子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプロ テインキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に導入すること、b)少なく とも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導することによって、ロングターミナルリ ピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を選択的に抑制する こ と、c)ステップb)で得た誘導細胞を、プロテインキナーゼCを活性化する化 合物又はセリン若しくはスレオニンに特異的なタンパク質ホスファターゼの阻害 剤で処理し、ロングターミナルリピートを活性化すること、及びd)ロングター ミナルリピートを活性化する遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 一態様では、該遺伝子は、減法ハイブリダイゼーション又は差表示によって単離 される。 一態様では、プロテインキナーゼC活性化化合物は、腫瘍を増進させるジテル ペンホルボールエステルである。他の態様では、プロテインキナーゼC活性化化 合物は、プロテインキナーゼCの合成活性剤である。この化合物の例は、ADM Bであり、他の例は、DHIである。 他の態様では、セリン若しくはスレオニン特異的タンパク質ホスファターゼは プロテインキナーゼCβ1を活性化するのに使用される。このセリン若しくはス レオニン特異的タンパク質ホスファターゼは、カリクリン(calyculin)である 。他の例は、オカダ酸(okadaic acid)である。 本発明は更に、上記方法で同定される遺伝子を提供する。本発明はまた、RN A転写のプロモーターに外科的に結合された該同定遺伝子を提供する。本発明は 更に、上記遺伝子を含有するベクターを提供する。本発明は、上記遺伝子を含有 するウイルスを提供する。本発明はまた、上記遺伝子によってコードされるポリ ペプチドを提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化しうる 分子を選別する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプロ テインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に 導入すること、b)プロテインキナーゼCβ1遺伝子を発現する細胞を選別する こと、c)ステップb)で得た選別された細胞をロングターミナルリピートの機 能を活性化するのに効果的な所定量の分子と接触すること、c)プロテインキナ ーゼCβ1遺伝子の発現のレベルを決定し、発現のレベルの増加により、該分子 がロングターミナルリピートの機能を活性化できることが示されることを具備し た方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害する遺伝 子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテ インキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導 入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、ロングター ミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を抑制する ようにステップ(a)で得られた細胞を処理すること、及びc)ロングターミナ ルリピートの機能を阻害する遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を抑制すること ができるタンパク質因子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピー トで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換さ れた細胞の個体群に導入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現 を誘導し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子の発現を抑制するようにステップ(a)で得た細胞を処理すること、c)ステ ップ(b)で得られた細胞から核を単離し、溶解し、抽出物を得ること、d)該 抽出物をロングターミナルリピートと接触すること、及びe)該ターミナルリピ ートと結合するタンパク質因子を単離し、これによってロングターミナルリピー トの機能を阻害することができる因子を単離することを具備した方法を提供する 。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化する遺 伝子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピートで調節されるプロ テインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞に導入する こと、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、ロングターミナル リピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を抑制するように ステップ(a)で得た細胞を処理すること、c)ステップb)で得た誘導された 細胞を、ロングターミナルリピートを活性化するのに効果的な所定量のプロテイ ンキナーゼC活性化化合物又はセリン若しくはスレオニン特異的タンパク質ホス ファターゼの阻害剤で処理すること、及びd)ロングターミナルリピートを活性 化する遺伝子を単離することを具備した方法を提供する。 本発明は、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化するこ とができるタンパク質因子を同定する方法であって、a)ロングターミナルリピ ートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を含有するDNAを形質転換 された細胞の個体群に導入すること、b)少なくとも1つの促進抑制遺伝子の発 現を誘導し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1 遺伝子の発現を抑制するようにステップ(a)で得た細胞を処理すること、c) ステップb)で得た誘導された細胞を、ロングターミナルリピートを活性化する のに効果的な所定量のプロテインキナーゼC活性化化合物又はセリン若しくはス レオニン特異的タンパク質ホスファターゼと処理すること、d)ステップcで得 た細胞から核を単離し、溶解し、抽出物を得ること、e)該抽出物をロングター ミナルリピートを含有するDNAと接触すること、及びf)該ターミナルリピー トと結合するタンパク質因子を単離し、これによってロングターミナルリピート の機能を活性化することができる因子を同定することを具備した方法を提供する 。 本発明はまた、レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化す ることができるタンパク質因子を同定する方法であって、a)ロングターミナル リピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を形質転換された細胞に 導入すること、b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導することによ ってステップa)の導入された細胞内のロングターミナルリピートで調節される プロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現を選択的に抑制し、c)ステップb)で 得た導入細胞を、プロテインキナーゼC活性化化合物又はセリン若しくはスレオ ニン特異的タンパク質ホスファターゼの阻害剤と処理し、ロングターミナルリピ ートを活性化すること、d)ステップc)で得られた細胞から核を単離し、溶解 し、抽出物を得ること、e)該抽出物をロングターミナルリピートと接触するこ と、及びf)該ターミナルリピートと結合するタンパク質因子を単離し、これに よってロングターミナルリピートの機能を活性化することができる因子を同定す ることを具備した方法を提供する。最後に、本発明は上記方法によって説明した 同定されたタンパク質因子を提供する。 本発明は、レトロウイルスのLTRsの発現を制御する決定的な転写調節物質 、即ち活性剤及び阻害剤の両方を同定するための強力なツールを提供する。一度 適切なDNA結合タンパク質が同定されると、これらは、LTRs、即ちAID Sの媒介物であるHIVのようなものによって制御されるウイルスの複製を特異 的に阻害するために使用されうる医薬をデザインするためのモデルとして役立つ 。 加えて、LTRsの転写抑制剤として機能するタンパク質をコードする優勢作用 遺伝子を含有する複製レトロウイルスは、未感染T−細胞に移り、感染後にHI Vの引き続きの産生を妨げうる。他のアプローチは、負の優勢突然変異体(domi nant-negative mutants)としてLTR発現の突然変異した活性化剤をコードす る遺伝子を、未感染のT−細胞を感染させるために使用し、感染後のHIVの引 き続きの産生を妨げることであり得る。先に手短に概説したアプローチは、HI Vの複製を阻害するための新たなクラスの化合物をデザインすること、HIVに 感染したT−細胞が新たなウイルスを産生するのを防止するウイルス(これは可 能なワクチンとして機能しうる。)を構築すること、及び未感染のT−細胞が新 たな後代HIVを産生し、更に標的T−細胞を感染させることができるウイルス を放出するのを防止することができるレトロウイルスを生じさせることに対する 新たな戦略となる。単独で、又は種々の組合せで使用されるこれらのアプローチ は、HIVに感染した固体の効果的な治療及びHIV病原を縮小する手段となり うる。 本発明は、以下の実験の詳細によりよりよく理解されるであろう。しかし、当 業者は、特別の方法及び議論された結果が、単に、これ以後の請求の範囲でより 完全に示される本発明の例示であることを容易に理解するであろう。実験の詳細 材料と方法 細胞培養 E11は、H5ts125形質転換スプラーグ−ドーレイ(Sprague-Dawley) 2次RE細胞(Fisherら、1978)の単細胞クローンである。E11−NMTは、 ヌードマウス腫瘍に由来する細胞のサブクローンである(Babissら、1985)。E 11/pMV7−J3とE11/pMV7−K2は、pMV7で形質転換(Perk insら、1983)した後、G418中での増殖について選択して得られた、2つの 独立のネオマイシン(neo)耐性E11培養物である。A1/PKC、B1/ PKC、C1/PKC、およびD1/PKCは、PKCβ1をコードするRP5 8の全長cDNA配列でトランスフェクション(Houseyら、1987)し、pMV7 にサブクローニング(pMV7−PKC)(Houseyら、1988)した後、G418 耐性について選択して得られた、4つの独立のneo耐性E11培養物である。 B1/PKCサブクローンのB1/PKC−cl1、B1/PKC−cl2、B 1/PKC−cl7およびB1/PKC−cl10は、B1/PKC細胞を低密 度で蒔き、金属クローニングシリンダー(Fisherら、1978)を用いて独立の単細 胞由来クローンを単離して得られた。E11、E11−NMT、A1/PKC、 B1/PKC、C1/PKCおよびD1/PKCのAZA処理したサブクローン は、細胞を低密度で蒔き、10μmAZAを24時間加え、AZAを除去して、 AZAを含まない培地で3週間増殖させ、単細胞由来クローン(Babiss、1985) を単離して得られた。すべての培養物は、5%FBSを補足したダルベッコー改 変イーグル培地(DMEM−5)で、5%CO2/95%空気の加湿インキュベ ーター中で37℃で増殖させた。DNAトランスフェクション E11細胞を、10cmのプレート当たり1×106細胞で接種した。24時間 後、既に報告された方法を若干変更(Babissら、1984;Suら、1990)して、10 μgのpMV7またはpMV7−PKCでリン酸カルシウム沈殿法を用いて、培 養物をトランスフェクションした。トランスフェクションの約48時間後、培養 物をG418(1000μgml-1)含有培地中でプレート当たり1×105およ び5×105で接種し、G418含有培地を、neo耐性コロニーが出るまで( 約2週間)3〜4日毎に交換した。G418耐性E11サブクローンを単離し、 250μg/mlのG418含有培地中で別のクローン集団として維持した。足場非依存性(anchorage-independent)増殖 既に開示されている(Fisherら、1979c)ように、軟寒天に懸濁した時の種々 の細胞株の増殖能力を測定した。細胞をまず、高濃度の5×104から低濃度の 2×103の範囲の異なる細胞濃度で、寒天に接種した。7.5%FBSと0. 4%ノーブル(noble)寒天を含有するDMEM中で4日毎に培地を供給して2 1日間増殖させた後、直径>0.1mmのコロニーを、オリンパス組織培養顕微鏡 と較正された格子を用いて計測した。TPAを加えた培養物については、100 ng ml-1のTPAを、0.8%ノーブル寒天/DMEM−7.5基底層、0.4 %ノーブル寒天/DMEM−7.5重層層および0.4%ノーブル寒天/DME M−7.5重層支持細胞層中に取り込ませた。PKC酵素活性 DEAEで分画した細胞溶解物を用いて、PKC酵素活性レベルを測定した( O'Brianら、1989)。0.1%トリトンX−100を含有する緩衝液A(20mM トリス−塩酸pH7.5、5mM EDTA、15mM2−メルカプトエタノール、 10μg/mlロイペプチン、0.25mM PMSF、25μg/ml大豆トリプシンイ ンヒビター)で増殖中の対数期の細胞を集め、細胞懸濁物を1時間攪拌し、次に 13,800gで15分間遠心分離して、溶解物を調製した。緩衝液Aで平衡化 した0.5mlのDEAE−セファロースカラムに、上澄液をのせた。カラムを3 mlの緩衝液Aで洗浄し、0.2MのNaClを含有する緩衝液A(pH7.5) 2mlを用いて、PKC活性を溶出させた(O'Brianら、1989)。既に報告されて いる(WardとO'Brian、1992)ように、1mMのCa2++30μgPS/mlの存在 下で観察された[γ32P]ATPとヒストンIII−Sの間のホスホトランスフェ ラーゼ活性から、1mMのCa2+の存在下で観察された活性を引いて、PKC酵素 活性を測定した。細胞性(3H)−PDBu結合 Houseyら(1988)とSuら(1992)が開示したように、PDBu結合測定法を 行なった。細胞を35mm組織培養プレート当たり2×103で接種し、接種後2 4時間目にDMEM−5を加え、20〜24時間後細胞を測定した。培養物をD MEM:PBS:BSA(1.0mg/mlのウシ血清画分V(シグマ(Sigma) )を含有する2:1vol/volのDMEM:PBS)で2回洗浄し、50または2 5nM[3H]−PDBu(ニューイングランドニュクレア(New England Nuclear );8.3Ci/ミリモル)を含有する1.0mlのDMEM:PBS:BSAの 存在下で37℃でインキュベートした。4枚の重複したプレートを[3H]−P DBuでインキュベートし、5枚目のプレートは、50nMの非標識PDBuの存 在下で[3H]−PDBuでインキュベートして、非特異結合を求めた。別のプ レート2枚に、短時間のトリプシン/ベルセン(versen)処理により再懸濁し、 Zm型コールターカウンター(ヒアリー(Hialeah)、フロリダ州)を用いて計 測した。PDBuを加えたプレートを3mlの氷冷DMEM:PBS:BSA中で 3回洗浄し、1.2mlの2.25%トリプシン、0.02%EDTA、1.0% トリトン−X100を用いて37℃で2時間可溶化した。溶解物1mlを液体シン チレーションで計測した。核酸解析 既に記載されているように(Dorsch-Haslerら、1908;Fisherら、1982;Babiss ら、1984)種々の細胞から、高分子量DNAを単離した。細胞性DNA(試料当 たり10μg)を、制限エンドヌクレアーゼEcoRIで消化し、0.6%アガ ロースゲルでサイズ分画し、ニトロセルロースフィルターに移し、既に開示され ているように(Fisherら、1982)32P−標識PKCβ1DNAを用いてプローブ 結合させた。PKCβ1Ad5E1A、neo、Ad5E1B、c−jun、P KCεおよびGAPDHmRNAの定常状態レベルは、既に記載されているよう に(Babissら、1983;SuとFisherら、1992)、適当なマルチプライム化32P−標 識クローン化DNAプローブを用いる総細胞性RNAのノーザン解析により測定 した。ノーザンブロットを、0.1%SDS、1×SSC緩衝液中で室温で30 分間洗浄し、次に同じ緩衝液中で42℃でさらに30分間洗浄した。既に開示さ れている方法(Friedmanら、1986;Duigouら、1990;Suら、1993)を若干変更し て(Jiangら、1993)、単離した核内のインビトロトランスフェクションを行 なった。約2×106細胞から核を単離し、RNAポリメラーゼIIであらかじめ 開始したRNA転写体を、[32P]UTPの存在下で伸長させた。[32P]標識 RNAをフェノール/クロロホルムで抽出し、取り込まれなかったヌクレオチド は、プローブをG−50セファデックスカラムを通過させて除去した。2μgの 適当な変性プラスミドDNA遺伝子挿入体を含有するナイロン膜を、[32P]標 識RNAとハイブリダイズさせた。ナイロン膜は、PKCα、PKCβ1、PK Cγ、PKCε、c−jun、jun−B、c−fos、Ad5E1A、Ad5 E1B、GAPDH、β−アクチンおよびpBR322DNAプローブを含有し ていた。ハイブリダイゼーション後、ナイロン膜を洗浄し、オートラジオグラフ ィーに暴露させた。ゲル遅延測定法(Gel-retardation assavs) AP−1結合配列(5′CCAAACAGGATATATGAGTCATGCAGTTC-3′)(配列番号1)(Ang elら、1988;Mitchell とTijian、1989)、またはMECA結合配列(5′-CCAAAC AGGATATCTGTGGTAAGCAGTTCC-3′)(配列番号2)(Halazonetis、1992)を含有 するオリゴヌクレオチドプローブを合成した。T4DNAキナーゼを用いて[32 P−γ]−ATPによりオリゴヌクレオチドを末端標識し、次に室温で30分間 核抽出物と反応させた。反応混合物は、10mMヘペス(pH7.5)、50mM KCl、5mM MgCl2、0.5mM EDTA、1mM DTTおよび12.5%グ リセロール中の、32P−標識オリゴヌクレオチド(5000c.p.m.)、2μgの ポリ(dI−dC)および10μgの核蛋白抽出物よりなっていた。室温で30 分間インキュベーション後、反応混合物を5%ポリアクリルアミドゲルでトリス −ホウ酸緩衝液を循環させて分離(0.375×TBE、160V)し、ゲルを 乾燥し、オートラジオグラフィーを行なった。核抽出物はまた、100倍過剰の 非標識競合物質DNAと、次に32P−標識オリゴヌクレオチドプローブでインキ ュベートした。実験結果 (transformation progression phenotype)の誘導 Ad5で形質転換したスプラーグ−ドーレイ(Sprague-Dawley)RE細胞中で 、 寒天中で効率的にコロニーを形成する能力は、ヌードマウス中での腫瘍形成能力 の上昇(すなわち、進行表現型)に比例している(Fisherら、1979a、b、c;B abissら、1985;Duigouら、1989、1991)。Ad5形質転換細胞REクローンで あるE11は、寒天中で低効率で増殖し、その進行したヌードマウス腫瘍由来サ ブクローンのE11−NMTよりヌードマウス中の腫瘍形成の潜伏期間が長い( Babissら、1985)(表1、およびデータは示していない)。ネオマイシン(ne o)耐性遺伝子(Houseyら、1988)も含有するクローン化PKCβ1遺伝子によ るE11細胞のトランスフェクションにより、親E11細胞より増強した足場非 依存性を示すG418耐性クローンが得られる(表1)。これに対して、E11 クローンを発現するPKCβ1の欠如したpMV7プラスミド作成体でトランス フェクションしたG418耐性E11細胞もまた、ヌードマウスで腫瘍潜伏期間 が短い(データは示していない)。E11とE11−NMT細胞ですでに観察さ れたように、TPAはPKCβ1トランスフェクションE11細胞中の寒天増殖の 効率を上昇させた(表1)。これらの結果は、PKCβ1遺伝子はE11細胞中 で進行誘導性遺伝子として機能し、この過程はさらに、ホルボールエステル腫瘍 プロモーターであるTPAにより調節することができる。 E11−NMT細胞の進行表現型は、脱メチル化剤の単回適用により安定に逆 転することができる(Babissら、1985)。10μgのAZAの存在下でクローン 性細胞密度(6cmのプレート当たり100および200細胞)でE11−NMT とPKCβ1トランスフェクションE11細胞を24時間増殖させ、AZAの非 存在下で2週間連続培養すると、親E11細胞より足場非依存性で安定な復帰を 示す一連のAZAサブクローンが得られた(表2)。これに対して、AZA処理 は、E11細胞またはPKCβ1遺伝子の欠如したpMV7作成体で形質転換し たneo耐性E11細胞の、低足場非依存性を修飾しなかった(表2、およびデ ータは示していない)。これらの観察結果は、AZAはまた、AZAで処理した 自発的に進行するE11およびHa−rasで進行するE11細胞で既に観察さ れたように(Babissら、1985;Duigouら、1989)、PKCβ1発現E11細胞の 進行表現型を逆転することもできることを示している。 B1/PKC細胞およびAZA復帰突然変異B1/PKC細胞の分子的および生 化学的性質 PKCβ1遺伝子が進行状態を誘導し、PKCβ1発現細胞中でAZAが進行を 復帰突然変異する機序を研究するために、本出願人は、PKCβ1/neo作成 体でトランスフェクションしたG418耐性E11サブクローンであるB1/P KCを使用した(表1と2)。B1/PKC細胞およびその単一細胞由来−未処 理−サブクローンである、B1/PKC−cl1、B1/PKC−cl2、B1 /PKC−cl7そしてB1/PKC−cl10、および単一細胞由来−AZA 処理−サブクローンである、B1/PKC−AZA II b、B1/PKC−AZ AII e、B1/PKC−AZAIIg、B1/PKC−AZAIVa、そしてB1 /PKC−AZAVIIaのEcoRI消化DNAのサザンハイブリダイゼーショ ン解析により、新たに挿入されたPKCβ1遺伝子に対応する2.4kb断片の 存在が示された(データは示していない)。このDNA断片は、E11またはE 11−NMT細胞には存在せず、一方、内因性PKCβ1遺伝子に対応する約1 1、6.8、4.1、3.1および1.5kbの追加のDNA断片が、すべての E11誘導細胞株に存在していた(データは示していない)。 G418中で増殖することから予測されるように、B1/PKCとB1/PK C−AZAサブクローンのすべてはneo遺伝子を発現し、一方このmRNAは E11またはE11−NMT細胞では検出されなかった(図1)。さらに、すべ てのB1/PKC−AZAサブクローンは、親B1/PKCや多くの未処理B1 /PKCサブクローンより多くのneo耐性RNAを産生した。ノーザンブロッ トをPKCβ1遺伝子とプローブ結合させると、B1/PKCおよびその未処理サ ブクローンから複数のハイブリダイズするmRNAの存在が証明されたが、大多 数のAZA−処理B1/PKCサブクローンは、これらのmRNAレベルが低下 していた(図1)。B1/PKC細胞およびそのサブクローン中に見られる複数 のハイブリダイズするRNAは、おそらくPKCβ1ベクターであるpMV7− PKCβ1中のレトロウイルスプロモーターに由来する、スプライスされていな い転写体または種々にスプライスされた転写体であろう。大多数の転写体は6. 6kbのRNAであり、これは、pMV7−PKCβ1作成体の5'LTRで開始し 3' LTRで停止するmRNA転写体の予測されたサイズに一致する。これに対して 、同様のノーザンブロットをAd5−E1AおよびE1B形質転換遺伝子とプロ ーブ結合させると、種々の細胞型においてこれらの遺伝子の発現に一貫した差は なかった(図2)。これらの観察結果は、AZA処理により:(a)同じトラン スフェクションされたプラスミド作成体上に存在するneo耐性遺伝子の発現の 同様の抑制無しに、トランスフェクションされたPKCβ1遺伝子の発現が選択 的に抑制され;および(b)形質転換進行表現型の発現またはAZA誘導性抑制 の関数としてのAd5−E1AまたはE1Bの発現には変化がないことを示す。 B1/PKC細胞およびその未処理そしてAZA処理サブクローンの生物学的 および生化学的性質を、表3に示す。親B1/PKC細胞は、E11親細胞より 寒天中で効率よく増殖した(表1)。寒天クローニング効率の上昇は、すべての B1/PKC由来未処理サブクローンでも明らかであった(表3)。E11、E 11−NMT、B1/PKCおよび未処理B1/PKCサブクローンは、TPA の連続的存在下で増殖させた時、足場非依存性の1.4〜2.3倍のさらなる増 加を示した(表3)。B1/PKCおよびB1/PKC未処理サブクローンは、 E11およびE11−NMT細胞より、細胞表面受容体への[3H]−PDBu 結合のレベルが増加した(表3)。親B1/PKC細胞および特異的未処理B1 /PKCサブクローンでは、細胞表面受容体へのホルボールエステルの結合の増 加は、PKC酵素活性の増加と相関する(表3)。しかし必ずしもそうではなく 、B1/PKC−cl10細胞は、PKC酵素活性の有意な上昇なしに細胞表面 受容体への[3H]−PDBu結合が上昇していた。ホルボールエステル結合レ ベルで観察された劇的な変化と比較して、PKC酵素活性レベルの変化は比較的 小さかった。これはおそらく、細胞溶解物からの活性な酵素の回収の効率(ホル ボールエステル結合測定法は、無傷の細胞で行われる)、および/またはPKC の不完全な翻訳後の修飾により、触媒的に不活性な酵素が得られることを反映し ているのであろう(Bornerら、1988)。 B1/PKC−AZAVII aを除いて、AZA処理したB1/PKCサブクロ ーンはすべて、親B1/PKC細胞に比較して足場非依存性の低下を示した。同 様に、AZAで処理しなかったE11、E11−NMT、B1/PKCおよびB 1/PKCサブクローンと同様の挙動を示したB1/PKC−AZAVII a細胞 を除いて、TPAはB1/PKC−AZA細胞で足場非依存性の上昇を示さなか った(表3)。B1/PKC−AZAVII aを除いて、B1/PKC−AZAク ローンのすべてもまた、細胞表面受容体への[3H]−PDBu結合の低下とP KC酵素活性の低下を示した(表3)。B1/PKC−AZAVII a細胞はB1 /PKC細胞と同様の性質(β1PKCmRNA発現の保持を含む)を保持し、 これはこのクローンが、形質転換進行表現型においてAZAにより復帰突然変異 を受けていなかったことを示唆している(表3と図1)。これらの結果は、E1 1細胞中でのPKCβ1の発現の増加は、しばしばPKC酵素活性の上昇とPK C細胞表面受容体へのホルボールジブチレートの結合の上昇が関係していること を示す。さらに、TPAはE11、E11−NMTおよびB1/PKC細胞中の 足場非依存性を上昇させるが、進行表現型の欠失を示すB1/AZAクローンで はこの効果を誘導することはできない。AZA復帰突然変異B1/PKC細胞中の遺伝子発現に及ぼすTPAの作用 TPAは多くの標的細胞中のPKCの強力なアクチベーターである(Ohnoら、 1991の総説がある:Nishizuka、1992)。TPAがB1/PKC−AZAIIg細 胞中の遺伝子発現を変化させるか否かを測定するために、培養物を50ng/mlの TPAと15、30、60および120分間インキュベートさせた(図3)。T PAはB1/PKC−AZAIIg細胞においてPKCβ1発現の時間依存性の誘 導を示し、これは30分目までに明らかになり、60分目までに最大になった。 TPAはまた、PKCβ1誘導と同様の速度論で、B1/PKC−AZAIIg細 胞中のc−junmRNAレベルを増加させた。これに対して、TPAはB1/ PKC−AZA II g細胞中の内因性PKCε遺伝子またはGAPDH遺伝子の 発現を変化させなかった(図3)。TPAはまた、すでに高レベルのPKCβ1 mRNAを示すB1/PKC細胞(すなわち、B1/PKC−cl2およびB1 /PKC−AZAVIIa細胞)のPKCβ1mRNAレベルを有意に変化させなか った(図4)。B1/PKC−AZAIIg細胞より高レベルのPKCβ1mRN Aの新規(de novo)合成を示すB1/PKC−AZAIId細胞では細胞、TP AはPKCβ1発現をさらに上昇させた(図4)。予備的研究は、別の物質がB 1/PKC−AZAIIg細胞中のPKCβ1mRNA発現を誘導することができ ることを示し、これらにはカリクリン(calyculin)やオカダ酸(高濃度でセリン /スレオニン特異的蛋白ホスファターゼ1および2Aそして2Bのインヒビター )、理論的に設計された蛋白キナーゼCアクチベーターADMB(3−(N−ア セチルアミノ)−5−(N−デシル−N−デシル−N−メチルアミノ)ベンジル アルコール)およびDHI(6−(N−デシルイアミノ)−4−ヒドロキシメチ ルインドール)がある(未公表データ)。B1/PKC−AZA処理したサブク ローンでのβ1PKC発現に及ぼすTPAの作用が可逆的であるかまたは非可逆 的であるかを測定するために、TPA中で細胞を24時間増殖させ、培養物を洗 浄し、そしてTPAの非存在下でさらに7日間インキュベートした(図4)。T PAの非存在下で1週間増殖させたB1/PKC−AZAIIg、B1/PKC− AZAIVeおよびB1/PKC−AZAIId細胞でPKCβ1mRNAレベルの 低下が観察された。この実験は、PKCβ1発現に及ぼすTPAの作用は、最初 にB1/PKCサブクローンにより発現されたPKCβ1のレベルに依存し、T PAの作用は、この腫瘍促進剤を除去すると可逆的であることを示している。 B1/PKC−AZAIIg細胞中でPKCβ1RNAの急速な誘導を示すTP Aの能力は、TPAが転写的にこの遺伝子を活性化しているかも知れないことを 示唆している。この可能性を検討するために、本出願人は核ラン−オン測定法( nuclear run-on assays)を使用して、未処理細胞およびTPA処理B1/PK C−AZAIIg細胞中のRNA転写速度を測定した(図5)。適当な対照細胞株 として、E11細胞、E11−NMT細胞およびB1/PKC細胞中で、50ng ml-1のTPAによる1時間処理有りまたは処理無しでRNA転写速度を測定し た。RNA転写の内部対照指標としてGAPDHとβ−アクチンを用いると、P KCα、PKCγ、PKCε、Jun−B、Ad5E1AおよびAd5E1B遺 伝子の転写速度は、TPAの存在下または非存在下で増殖させた4つのすべての 細胞型で同様(2倍以内)であった(図5)。4つのすべての細胞型でのPKC γ遺伝子の転写とE11とE11−NMTでのPKCβ1遺伝子の転写は、TP Aの存在下または非存在下で無視できた。これに対して、挿入されたPKCβ1 遺伝子はB1/PKC細胞中で高速で転写され、一方、B1/PKC−AZAII g細胞中ではこの遺伝子の転写は、10倍以上低下した(図5)。50ng ml-1 のTPAで1時間処理すると、B1/PKC−AZAIIg細胞中でのPKCβ1 の転写速度は、5倍上昇した。TPA処理したB1/PKC−AZAIIg細胞中 のc−junおよびc−fos遺伝子の転写において、同様の上昇(2倍〜3倍 )が観察された(図5)。 TPAは、パリンドロームDNA配列TGACTCAを含有する遺伝子(配列番号3 )(TPA応答性成分(TRE)と呼ばれる)の転写活性化を誘導することがで きる(Leeら、1987;Angelら、1988;Mitchell & Tijian、1989)。c−jun 蛋白ホモダイマーまたはc−jun/c−fosヘテロダイマーよりなるAP− 1マルチ蛋白転写因子複合体は、ロイシンジッパー(leucine zipper)ダイマー 化ドメインを介してTREに結合することができ、遺伝子発現が変化する(Kouz arides & Ziff、1988;Sasson-Corsiら、1988)。pMV7プラスミド中のPK Cβ1遺伝子の発現を転写的に制御するモロニー(Moloney)白血病ウイルスの長 い末端反復配列(LTR)の配列解析は、2つの縦列のAP−1認識部位の存在 を示した。B1/PKC−AZAIIg細胞のPKCβ1遺伝子の転写増加を誘導 するTPAの能力に、AP−1転写因子のレベルの変化が関与するか否かを測定 するために、本出願人は対照細胞とTPA処理細胞から核抽出物を単離してDN A結合(ゲル遅延)測定法を行なった。図6に示すように、B1/PKC−AZ AIIg細胞中のAP−1活性のレベルは、E11細胞やB1/PKC細胞中のレ ベルに比較して低下した。TPA処理後、AP−1活性は、B1/PKC細胞で 観察されるレベルまで上昇した。これに対して、モロニー白血病ウイルスLTR で見られるエンハンサーコア配列成分(MECA)(Halazonetis、1992)を認 識するDNA結合蛋白のレベルは、TPAの存在下または非存在下で増殖させた E11、B1/PKCおよびB1/PKC−AZAIIg細胞中と同様であった。 AP−1およびMECA結合活性ともに、核抽出物と組合せて100倍過剰のそ れぞれの競合DNA配列を用いて除去された(データは示していない)。 型の逆転とPB復帰突然変異B1/PKC細胞中の遺伝子発現に及ぼすTPAの 作用 脱メチル化剤PBが、PKCβ1発現E11細胞中で進行表現型の抑制を誘導す ることができるか否かを測定するための実験も行なった。クローン細胞密度(6 cmのプレート当たり100、200および400細胞)でB1/PKC細胞を接 種し、4mMPBで4日間処理し、次にPBを含まない培地中で2週間増殖させた 。次にコロニーを単離し、PBの非存在下で独立の細胞株として増殖させた。B 1/PKC−PB5クローンは、進行表現型の復帰を示した。すなわちこれはE 11細胞と同様の効率で寒天中で増殖した。B1/PKC−PB5細胞中の遺伝 子発現を解析すると、PKCβ1またはAd5E1BmRNAをもう合成しないこ とが示された(図7)。AZA処理B1/PKC細胞で観察されたように、TP Aで1時間または4時間処理すると、PKCβ1mRNA発現が誘導された。さ らにTPAはまた、B1/PKC−PB5細胞中でAd5E1BmRNAの発現 を誘導した。これに対して、TPAの非存在下でまたは存在下で増殖させたB1 /PKCまたはB1/PKC−PB5細胞中で、Ad5E1AまたはGAPDH 発現の変化は観察されなかった。これらの観察結果は、AZAのようにPBは、 PKCβ1発現E11細胞中の進行表現型を逆転させることができ、進行抑制は、 PKCβ1およびAd5E1B発現におけるTPA−可逆性阻害に関連している ことを示している。実験的考察 形質転換進行の特異的遺伝子変化と後成的発現の変化の寄与を研究するために 、Ad5形質転換ラット胚細胞培養系が使用されている(Fisher、1984;Babiss ら、1985;Duigouら、1991;Reddyら、1993)。このモデルを使用して、Ad5 形質転換は、しばしば多くの薬剤(増殖因子、ホルモンおよび腫瘍促進物質を含 む)により強く影響される多段階工程であることが、証明されている(Fisherら 、1984による総説がある)。進行したH5ts125形質転換ラット胚クローン であるE11−NMTを用いて、AZAによる24時間の単回処理により、90 %以上の効率で形質転換進行が逆転されることが証明されている(Babissら、19 85)。 形質転換進行はまた、E11−NMTと非形質転換CREF細胞との間に形成さ れる体細胞ハイブリッド中で安定に抑制される(Duigouら、1990)。これらの結 果は、形質転換進行は、DNAメチル化の変化により制御される未同定の遺伝子 の発現により仲介されるかも知れないという仮説を支持する(Babissら、1985; Duigouら、1991;Reddyら、1993)。本出願人の仮説の基本は、進行サプレッサ ー遺伝子のメチル化により、この遺伝子の発現が喪失し、従って進行表現型の誘 導がなくなり、一方推定される進行サプレッサー遺伝子の脱メチル化により、進 行表現型の活性化と抑制が起きることである(Babissら、1985;Duigouら、1991;R eddyら、1993)。 低レベルで発現された時、Ad5またはAd5E1A遺伝子によるCREF細 胞の形質転換を増強するPKCβ1遺伝子(Suら、1991)は、H5ts125形 質転換ラット胚クローンであるE11中の進行表現型を誘導した。E11/PK C細胞の形質転換進行は、PKCβ1NAの転写速度と定常状態レベルの両方の 上昇、PKC酵素活性の上昇、細胞表面受容体への[3H]−PDBu結合そし て足場非依存性の上昇と相関した。AZAによる単回の24時間処理により、進 行表現型の復帰と、B1/PKC細胞の性質の非トランスフェクション親E11 細胞への復帰が起きた(表3)。ヌードマウスにおける腫瘍選択により誘導され る自発性進行で既に証明されている(Duigouら、1991)ように、B1/PKC中 でAZAによるPKCβ1誘導進行の抑制は、Ad5E1AまたはE1B形質転 換遺伝子の発現レベルの変化を引き起こさなかった。E11/PKC細胞中のA ZAによる進行抑制はまた、neo耐性遺伝子の発現をなくすことがなく、また PKCεまたはc−jun遺伝子の発現を変化させることもなかった。これらの 観察結果は、E11細胞の形質転換進行は、特異的PKCアイソフォーム(すな わち、PKCβ1)の発現により安定に誘導され、AZAによる推定の進行抑制遺 伝子の誘導は、特異的形質転換進行誘導遺伝子の発現を選択的に変更することに より、この表現型を無効にすることができることを示している。 いくつかの研究は、細胞生理に及ぼす特異的cPKCの過剰発現の作用に焦点 を当てている(Houseyら、1988;Personsら、1988;Megidish & Mazurek、1989 ;Kraussら、1989;Bornerら、1991、1992a、b;Suら、1991、1992;Watanabe ら、1992)。PKCβ1の過剰発現は、発現されるPKCβ1のレベルや使用され る標的細胞のレベルに依存する細胞表現型の大きな変化を誘導した(Houseyら、 1988;Kraussら、1989;Choiら、1990;Suら、1991、1992)。レトロウイルスに よりPKCβ1がCREF、ラット6またはC3H10T1/2細胞に挿入された 時、高レベルのPKCβ1mRNA、[3H]−PDBu結合およびPKC酵素活 性を発現する亜株が出現した(Houseyら、1988;Kraussら、1989;およびSuら、1 992)。高レベルPKCβ1を発現するCREF細胞は、形質転換された形態を示 し、単層培養でより早く増殖し、TPAの非存在下で寒天中で巨大コロニーを形 成し、そして多くの独立クローン中でTPAはさらに足場非依存性増殖を増強し た(Suら、1992)。これに対して、Ca2+介在DNAトランスフェクションによ るCREF細胞への同じPKCβ1作成体の挿入により、正常のCREF様形態 を示し、[3H]−PDBu結合とPKC酵素活性においてわずかの変化のみを 示し、TPAの非存在下または存在下で寒天中で巨大コロニーを形成しない培養 物が得られた(Suら、1991、1992)。レトロウイルスPKCβ1、形質転換され たラット6およびC3H10T1/2細胞の場合、高レベルのPKCβ1を発現す るクローンは、TPAの非存在下でわずかな形態変化を示したのみであるが、T PAでは大きな形態変化を引き起こした(Houseyら、1988;Kraussら、1989)。 高レベルPKCβ1を発現するC3H10T1/2クローンの増殖速度と飽和密 度は増加し、形質転換した細胞はTPAの非存在下でまたは存在下で寒天中で増 殖し、形質転換した細胞はヌードマウスにおいて腫瘍形成性であった(Houseyら 、1988)。これに対して、高レベルPKCβ1発現C3H10T1/2クローン は、対照のレトロウイルスベクター形質転換C3H10T1/2細胞と同様の増 殖速度を示し、形質転換された細胞は足場非依存性増殖を示さず、ヌードマウス 中で腫瘍形成性ではなかった(Kraussら、1989)。cPKCの作用に対する標的 細胞の特異性はさらに、ヒトHT29大腸直腸癌細胞株のPKCβ1の過剰発現に より、ヌードマウス中の増殖が抑制され癌原性が阻害されることにより示される (Choiら、1990)。これらの研究は、異なる標的細胞中の種々のcPKCの過剰 発現の、PKCアイソフォーム特異的および細胞型特異的作用を証明している。 ラット6細胞中のPKCβ1の過剰発現は、内因性PKC遺伝子(例えば、P K CδおよびPKCε)の発現やTPA制御を変化させることが証明されている( Bornerら、1992a)。個々のPKCアイソフォームの制御の差分的変化は、親ラ ット6(R6)および、Ha−ras、srcおよびfos(Bornerら、1992b)な どの一連の癌遺伝子で形質転換された高レベルPKCβ1発現ラット6細胞(R6 −PKC3)中でも観察されている。活性化c−Ha−ras癌遺伝子でR6また はR6−PKC3細胞を形質転換すると、PKCαとPKCδのmRNAと蛋白 レベルの両方が増加し、PKCεmRNAと蛋白のレベルが低下し、PKCζの 発現レベルに変化はなかった(Bornerら、1992b)。c−Ha−ras形質転換 ラット6細胞のPKCαの発現増強に関与する機序は、このPKC遺伝子の転写 速度の上昇が関係していた(Bornerら、1992b)。これに対して、myc、ne u/erb−B2またはmos癌遺伝子により形質転換されたR6細胞では、P KCα、PKCδ、PKCεおよびPKCζの発現レベルで有意な変化は見られ なかった(Bornerら、1992b)。本研究で本出願人は、種々のcPKCやnPK C遺伝子の転写速度に及ぼすAZAによる、PKCβ1の過剰発現やPKCβ1発 現の抑制の影響を測定した。B1/PKCまたはB1/PKC−AZAIIg細胞 におけるPKCα、PKCγまたはPKCεの転写速度に変化はなかった(図5 )。同様に、E11、E11−NMTまたはB1/PKC−AZA細胞のPKC εのmRNAレベルに差は観察されなかった(図3)。これらの結果は、Ad5 により形質転換されたラット胚細胞は、c−Ha−ras形質転換したラット胚 細胞よりも、myc、neu/erb−B2またはmos癌遺伝子形質転換ラッ ト細胞のような挙動を示すことを示唆している。 PKCβ1の転写速度やmRNA産生、[3H]−PDBu結合の上昇そして多 くの例でのPKC酵素活性の上昇に反映されるように、E11細胞中で形質転換 進行を誘導するPKCβ1の能力は、この遺伝子の連続した発現に相関した。B 1/PKC−AZA II g細胞におけるAZA処理後の推定の形質転換進行抑制 遺伝子の発現の誘導は、これらのPKC関連現象のすべての低下に関連していた 。本出願人が検討し始めた重要な問題は、AZA処理がB1/PKC細胞の形質 転換進行の抑制を誘導する機序である。AZAに誘導される進行抑制は、PKC β1転写と定常状態RNAのレベルの低下と関連していた(図3と4)。PKC β1 遺伝子の転写は、その内因性プロモーターではなくモロニー白血病ウイルスLT Rからの転写開始に由来する(Perkinsら、1983;Houseyら、1988)ため、上記 の結果は、AZAによる推定の進行サプレッサー遺伝子の誘導は、モロニー白血 病ウイルスLTRからの転写を、直接または陽性および/または陰性作用性ci s制御成分を介して間接的に影響するかも知れない可能性を示唆する。AZA抑 制に応答性のモロニー白血病ウイルスLTRの領域の詳細な解析を開始するため に、B1/PKC−AZA細胞中のAZA処理後に、配列特異的DNA結合ドメ インへの転写因子の結合が変化するか否かを測定した。B1/PKC細胞対B1 /PKC−AZA II g細胞でAP−1マルチ蛋白転写因子複合体のレベルで差 が見られ、B1/PKC−AZA II g細胞でAP−1活性が低下していた(図 6)。これに対して、エンハンサーコア配列成分であるMECA(これもモロニ ー白血病LTR中に見いだされる)と相互作用する転写因子の結合に関して、A ZA処理B1/PKCでは一貫した変化は起きなかった。TPAによる処理後、 B1/PKC−AZAIIg中のAP−1のレベルは、B1/PKC細胞のレベル に戻った。さらに、TPAは、転写を上昇させ、B1/PKC−AZAIIg細胞 中のPKCβ1とc−jun遺伝子の定常状態RNAレベルを上昇させた。しか しTPAの作用は一過性であり、B1/PKC−AZAIIg細胞において進行表 現型は戻らなかった。これらの結果は、AZAはB1/PKC細胞中の遺伝子発 現レベルと転写制御因子を選択的に変更できることを示唆している。進行した細 胞の転写機序の選択的調節は、PKCβ1を過剰発現するE11細胞および/また は自発的に進行したE11−NMT細胞の停止進行表現型の抑制をAZAが誘導 する、機序の成分である否かを測定するために、さらなる試験が必要である。 要約すると、ここに記載された細胞培養モデル系は、形質転換進行と形質転換 進行抑制を介在する分子的および生化学的事象を規定するのに有用な実験手段で ある。AZA処理後のモロニー白血病ウイルスLTRからの転写の見かけの選択 的停止に基づき、本系はまた、LTRに制御される遺伝子の発現を直接支配する ことができる転写制御因子を同定するのに使用できるであろう。これらの問題を 扱うさらなる研究は、多段階癌原性の分子学的決定基に対する重要な知見を与え るであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スー、ツァオ − ツォン アメリカ合衆国、ニューヨーク州 10032、 ニューヨーク、アパートメント 56、フォ ート・ワシントン 280

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 進行抑制遺伝子を同定する方法であって、 a)進行遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導入する こと、 b)少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を誘導し、該細胞の副個体群を 特徴的な表現型に復帰させること、 c)進行抑制遺伝子を発現し、特徴的な表現型を示す細胞を選別すること、 d)ステップc)からの細胞からmRNAを単離すること、 e)このようにして得られたmRNAを、未誘導の形質転換細胞から得たm RNAと比較し、これによりステップ(c)からの細胞によってのみ発現される mRNAを同定すること、及び f)このようなmRNAをコードする遺伝子を単離し、これによって進行抑 制遺伝子を同定すること、 を具備した方法。 2. 請求の範囲第1項に記載の方法であって、ステップf)において、該進 行抑制遺伝子が減法ハイブリダイゼーション又は差表示によって単離される方法 。 3. 請求の範囲第1項に記載の方法によって単離された進行抑制遺伝子。 4. RNA転写のプロモーターに外科的に結合された請求の範囲第3項に記 載の進行抑制遺伝子。 5. 請求の範囲第3項に記載の進行抑制遺伝子を含有するベクター。 6. 請求の範囲第3項に記載の進行抑制遺伝子を含有するウイルス。 7. 請求の範囲第3項に記載の進行抑制遺伝子によってコードされるポリペ プチド。 8. レトロウイルスのロングターミナルリピートの発現を抑制する進行抑制 遺伝子を同定するための方法であって、 a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、 b)ステップ(a)からの細胞を、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現 を誘導し、該細胞の副個体群にロングターミナルリピートで調節されるプロテイ ンキナーゼCβ1遺伝子の発現を選択的に抑制させるように処理すること、及び c)進行抑制遺伝子を発現する細胞を選別すること、 d)ステップ(c)からの細胞からmRNAを単離すること、 e)このようにして得られたmRNAを未誘導の形質転換細胞から得られた mRNAと比較し、ステップ(c)からの細胞によってのみ発現されるmRNA を同定すること、及び f)このようなmRNAをコードする遺伝子を単離し、これによって進行抑 制遺伝子を同定すること、 を具備した方法。 9. 請求の範囲第8項に記載の方法であって、該レトロウイルスがモロニー 白血病ウイルスである方法。 10. 請求の範囲第8項に記載の方法であって、該レトロウイルスがヒト免 疫不全ウイルスである方法。 11. 請求の範囲第8項に記載の方法であって、ステップb)において、該 細胞が5−アザシチジン又はフェニルブチレートで処理される方法。 12. 請求の範囲第8項に記載の方法であって、ステップb)において、該 細胞がDNA脱メチル化剤で処理される方法。 13. 請求の範囲第8項に記載の方法であって、ステップf)において、該 進行抑制遺伝子が減法ハイブリダイゼーション又は差表示によって単離される方 法。 14. 請求の範囲第8項に記載の方法によって同定される進行抑制遺伝子。 15. RNA転写のプロモーターに外科的に結合された進行抑制遺伝子。 16. 請求の範囲第14項に記載の進行抑制遺伝子を含有するベクター。 17. 請求の範囲第14項に記載の進行抑制遺伝子を含有するウイルス。 18. 請求の範囲第14項に記載の進行抑制遺伝子によってコードされるポ リペプチド。 19. レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害することが できる分子を選別する方法であって a)ロングターミナルリピートによって調節されるプロテインキナーゼCβ1 遺伝子を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、 b)プロテインキナーゼCβ1遺伝子を発現するステップa)からの細胞を 選別すること、 c)該選択された細胞を、ロングターミナルリピートの機能を阻害するのに 効果的な所定量の分子で処理すること、 c)プロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現のレベル(発現のレベルの低下 は、該分子がロングターミナルリピートの機能を阻害することができることを示 す。)を決定すること、 を具備した方法。 20. 請求の範囲第19項に記載の方法であって、該レトロウイルスがモロ ニー白血病ウイルスである方法。 21. 請求の範囲第20項に記載の方法であって、該レトロウイルスがヒト 免疫不全ウイルスである方法。 22. レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化すること ができる分子を選別する方法であって、 a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子を形質転換された細胞の個体群に導入すること、 b)プロテインキナーゼCβ1遺伝子を発現する細胞を選別すること、 c)ステップb)からの選別された細胞を、ロングターミナルリピートの機 能を活性化するのに効果的な所定量の分子と接触すること、 c)プロテインキナーゼCβ1遺伝子の発現のレベル(発現のレベルの増加 は、該分子がロングターミナルリピートの機能を活性化することができることを 示す。)を決定すること、 を具備した方法。 23. レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害する遺伝子 を同定する方法であって、 a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子を形質転換された細胞の個体群に導入すること、 b)ステップ(a)からの細胞を、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現 を誘導し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺 伝子の発現を抑制するように処理すること、 c)ロングターミナルリピートの機能を阻害する遺伝子を単離すること、 を具備した方法。 24. 請求の範囲第23項に記載の方法であって、ステップc)において、 該遺伝子が減法ハイブリダイゼーション又は差表示によって単離される方法。 25. 請求の範囲第23項に記載の方法によって同定される遺伝子。 26. RNA転写のプロモーターに外科的に結合された遺伝子。 27. 請求の範囲第25項に記載の遺伝子を含有するベクター。 28. 請求の範囲第27項に記載の遺伝子を含有するウイルス。 29. 請求の範囲第25項に記載の遺伝子によってコードされるポリペプチ ド。 30. レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を阻害することが できるタンパク質因子を同定する方法であって、 a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子 を含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、 b)ステップ(a)で得られた細胞を、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発 現を誘導し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1 遺伝子の発現を抑制するように処理すること、 c)ステップbからの細胞から核を単離し、溶解し、抽出物を得ること、 d)該抽出物をロングターミナルリピートと接触すること、及び e)該ターミナルリピートと結合するタンパク質因子を単離し、これによって ロングターミナルリビートの機能を阻害することができる因子を単離すること、 を具備した方法。 31. 請求の範囲第30項に記載の方法によって同定されるタンパク質因子。 32. レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化する遺伝 子を同定する方法であって、 a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子 を含有するDNAを形質転換された細胞に導入すること、 b)ステップ(a)からの細胞を、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を 誘導し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子の発現を抑制するように処理すること、 c)ステップb)からの導入された細胞を、ロングターミナルリピートを活性 化するのに効果的な所定量のプロテインキナーゼC活性化化合物又はセリン若し くはスレオニン特異的タンパク質ホスファターゼと処理すること、及び d)ロングターミナルリピートを活性化する遺伝子を単離すること、 を具備した方法。 33. 請求の範囲第32項に記載の方法であって、該プロテインキナーゼC 活性化化合物が、腫瘍を増進するジテルペンホルボールエステルである方法。 34. 請求の範囲第32項に記載の方法であって、該プロテインキナーゼC 活性化化合物が、合成プロテインキナーゼC活性化剤である方法。 35. 請求の範囲第34項に記載の方法であって、該活性化剤がADMB又 はDHIである方法。 36. 請求の範囲第32項に記載の方法であって、該阻害剤がカリクリン又 はオカダ酸である方法。 37. 請求の範囲第32項に記載の方法であって、ステップd)において、 該遺伝子が減法ハイブリダイゼーション又は差表示によって単離される方法。 38. 請求の範囲第32項に記載の方法によって同定される遺伝子。 39. RNA転写のプロモーターに外科的に結合された遺伝子。 40. 請求の範囲第38項に記載の遺伝子を含有するベクター。 41. 請求の範囲第38項に記載の遺伝子を含有するウイルス。 42. 請求の範囲第38項に記載の遺伝子によってコードされるポリペプチ ド。 43. レトロウイルスのロングターミナルリピートの機能を活性化すること ができるタンパク質因子を同定する方法であって、 a)ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝子を 含有するDNAを形質転換された細胞の個体群に導入すること、 b)ステップ(a)からの細胞を、少なくとも1つの進行抑制遺伝子の発現を 誘導し、ロングターミナルリピートで調節されるプロテインキナーゼCβ1遺伝 子の発現を抑制するように処理すること、 c)ステップb)からの導入された細胞を、ロングターミナルリピートを活性 化するのに効果的な所定量のプロテインキナーゼC活性化化合物又はセリン若し くはスレオニン特異的タンパク質ホスファターゼで処理すること、 d)ステップcからの細胞から核を単離し、溶解し、抽出物を得ること、 e)該抽出物をロングターミナルリピートを含有するDNAと接触すること、 及び f)該ターミナルリピートと結合するタンパク質因子を単離し、これによって ロングターミナルリピートの機能を活性化することができる因子を同定すること 、 を具備する方法。 44. 請求の範囲第42項の方法によって同定されるタンパク質因子。
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