JPH09500362A - 断続的なインターロイキン−2療法による免疫強化 - Google Patents

断続的なインターロイキン−2療法による免疫強化

Info

Publication number
JPH09500362A
JPH09500362A JP6525746A JP52574694A JPH09500362A JP H09500362 A JPH09500362 A JP H09500362A JP 6525746 A JP6525746 A JP 6525746A JP 52574694 A JP52574694 A JP 52574694A JP H09500362 A JPH09500362 A JP H09500362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patient
therapy
patients
infusion
administration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6525746A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4275193B2 (ja
Inventor
エイチ.クリフォード レーン
ヨセフ エー. コバックス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
US Department of Health and Human Services
Original Assignee
US Department of Health and Human Services
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by US Department of Health and Human Services filed Critical US Department of Health and Human Services
Publication of JPH09500362A publication Critical patent/JPH09500362A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4275193B2 publication Critical patent/JP4275193B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides
    • A61K38/16Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • A61K38/17Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • A61K38/19Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • A61K38/20Interleukins [IL]
    • A61K38/2013IL-2
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 哺乳類の免疫系を活性化するための方法は、長期間にわたり断続的に行われる一連の連続的なIL-2注入を必要とする。例えば、IL-2はおよそ5日間の長さの期間連続的に投与され、そしてこの連続注入は少なくとも4週間隔てて行う。CD4細胞数の増加、リンパ球機能の回復、及びIL-2レセプター数の増加を含む持続的な有益な効果がこのような断続的IL-2療法で達成される。またIL-2療法は、例えばAZT、ddI、インターフェロンアルファを含む、抗レトロウイルス療法のような、特異的疾患を標的とするもう一つの療法と組み合わせることが可能である。さらに、IL-2投与は、遺伝子治療に関するT細胞のインサイチュー形質転換を促進するのにも使用されうる。この方法により、細胞はまず前述のIL-2療法によりインビボで活性化され、それから遺伝子工学によるレトロウイルスベクターを患者に直接輸送することにより形質転換が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】 断続的なインターロイキン−2療法による免疫強化 本発明に関する研究は、「国立衛生研究所(National Institutes of Health) 」の「アレルギーおよび感染症国立研究所(National Institute of Allergy and Infectious Disease:NIAID)」から、契約番号NO1-AI-05058のもとに、一部合衆 国基金の支援を受けている。 発明の背景 本発明は、患者に断続的にインターロイキン−2(IL-2)を投与することにより 、患者の免疫系を活性化する方法に関する。このようなIL-2の投与は、例えば抗 レトロウイルス、抗菌、または抗真菌療法などの、患者の状態の療法に適したそ の他の療法と任意に組み合わされうる。本発明は、同じ患者にレトロウイルスベ クターを投与することによるインサイチュー(In situ)リンパ球形質転換を促進 するために、患者に対してIL-2を使用することを必要とする遺伝子療法の手法に も関する。 従来の、免疫活性化および回復の試みは、骨髄移植またはリンパ球転移(H.C. Lane et aT.,Ann.Internal Med.113:512-19(1990))、イムチオール(immuthiol) (J.M.Lang et al.,Lancet 24:702-06(1988))またはイソプリノシン(isoprinosin e)(C.Pedersen et al.,N.Engl.J.Med.322:1757-63(1990))のような免疫モジュレ ート剤、インターフェロンα(IFN-α)(H.C.Lane et al.,Ann.Intern.Med.112:80 5-11(1990))またはIL-2のような組換え体サイトカインを利用している。[H.C.L ane et al.,J.Biol.Response Mod.3,512-16(1984);D.H.Schwartz et al.,J.Acqu ir.Immune Defic.Syndr.4,11-23(1991);P.Mazza et al.,Euro.J.Haematol.49:1- 6(1992);H.W.Murray et al.,Am.J.Med.93:234(1992);H.Teppler et al.,J.Infec t.Dis.167:291-98(1993);P.Volberding et al.,AIDS Res.Hum.Retroviruses 3:1 15-24(1987)]これらの研究は、ごくわずかな、または一時的な免疫系回復をも たらした。 一般的な生物学的反応修飾体、そして特にIL-2の使用は、臨床研究の活発な領 域である。インターロイキン−2は、TおよびBリンパ球両方の活性化および増殖 と分化の誘導(K.A.Smith,Science 140:1169-76(1988))を含む、数多くの免疫モ ジュレート効果を持つT細胞由来のリンホカインである。外因的なIL-2は、イン ビトロ(in vitro)で、減退した天然キラー細胞の活性およびAIDS患者の末梢血単 核細胞のサイトメガロウイルス特異的細胞毒性(A.H.Rook et al.,J.Clin.Invest .72:398-403(1983))を増加させ、そしてAIDS患者からのリンパ球によるIFN-γ産 生を増加させる(H.W.Murray et al.,loc.cit.76:1959-64(1985))ことが示されて いる。 高用量注入により投与されるIL-2は、腎細胞癌および黒色腫の治療に用いられ る(J.Nat'l Cancer Inst.85(8):622-32(1993))。例えば、24時間にわたる連続的 な36ミリオン国際単位(MU)の投与は、癌の治療に用いられている。(18MUは、約 1mgのタンパク質と等しい。)「Lancet 340:241(1992)」を参照のこと。しかし ながら、IL-2の高用量の使用は一般的に患者の耐量を超えており、そのような高 レベルでは副作用がより顕著になる。 その他の研究者は、HIV感染を含むその他の疾患の治療におけるIL-2を評価し ている。連続的な療法におけるIL-2の低用量の使用は、「Yarchoan et al.,米国 特許第5,026,687号」により明らかにされている。より特異的には、ヤコアン(Y archoan)らは、3ケ月間、1日につき25,000から100万国際単位(U)の投与量で連 続的に投与するIL-2と組み合わせて、抗レトロウイルス剤ddIを使用することを 教示している。ヤコアンらは、組み合わせddI/IL-2法には「有益な結果」が伴う であろうと予測したが、彼らはこれらの結果をIL-2自体によるものであるとはし なかった。さらに、この低レベルの用量は初期にCD4レベルを上昇させることが 示されているが、これらの上昇は、実際には一時的であり、治療の完了後6ヶ月 以内にCD4レベルは基線に戻ってしまう。 多くの研究者が、HIVを活性化する潜在力のために、IL-2の使用はHIV感染患者 には禁忌であるとの感を有している。持続的な反応を引き起こす、または長期的 な有益な結果をもたらすIL-2によるHIVの治療法は開示されていない。 活性化されて活発にDNAを合成する細胞は、遺伝子導入療法の影響を受けやす い。現在の遺伝子治療法は、複雑なインビトロ(in vitro)の形質転換を必要とす る。より特異的には、細胞は患者から取り出され、インビトロで活性化されて、 細胞株の樹立に用いられ、そうしてインビトロで遺伝子を形質転換された細胞株 は患 者に再び移植される。この操作には多額の費用がかかり、そして細胞の活性化、 形質転換、および発現のための患者への細胞の移植という各ステップにおける失 敗の可能性のためにその成功は限定されたものである。 インビボ(in vivo)の遺伝子導入を行うためにレトロウイルスベクターを使用 する試みは、限定されたものであった。レトロウイルスは、活発にDNAを合成し ている標的細胞にのみ安定に取り込まれる。この取り込みは、レトロウイルス遺 伝子発現の前に起こらなければならない。いかなる時点においても活発にDNAを 合成している細胞は一部のみであるため、このインビボの遺伝子導入法はほとん ど成功例がない。 従って、抗ウイルス、抗菌、抗真菌療法と併用できる、患者の免疫系を強化す る手段が必要とされているのは明らかである。 発明の要約 このように、IL-2を用いて免疫系を活性化し、しかも従来のIL-2療法に関連す る顕著な副作用が避けられるような方法を提供するのが本発明の目的である。 また、IL-2の使用により、HIV感染を含む広範囲の種類の疾患を治療するため の方法を提供することも本発明の目的である。 さらに、IL-2の投与により免疫系を活性化された患者のための、遺伝子治療に 関する、レトロウイルスベクターを介したインサイチューの形質転換の方法を提 供することもまた本発明の目的である。 これらおよびその他の目的を達成するために、本発明の一つの面として、免疫 不全により特徴づけられる疾患の治療法において使用する、製剤中のある量のIL -2の使用を提供している。ここで、 (A)IL-2の量は、そのような不全を患う患者の、ヘルパー/インデューサーT細胞 機能のレベルを増加させるのに十分な量であり、 (B)患者には、各注入を1日から2週間の期間連続して行い、連続注入は少なくと も4週間隔てる、一連の断続的な注入法によりIL-2を投与する。 T細胞機能の増加は、例えば患者のCD4 T細胞機能の増加または患者のIL-2レセプ ターの発現の増加等により測定できる。 本発明のもう一つの面として、IL-2の投与のための物の組み合わせが提供され ている。この組み合わせは、 (i)患者に注入する溶液を保持するのに適した容器、(ii)薬学的に許容される担 体中に約1.8から約24MUの用量のIL-2を含む液剤、および(iii)免疫不全または感 染症を患う患者に、約5日間にわたり投与量の連続注入を行うような、患者へ製 剤を注入するための説明書を含む。 好ましい態様として、組み合わせはさらに、ある特定の疾患を標的とする療法 をその注入の前にまたは同時に患者に施すことを指示する説明書も含む。より好 ましい態様として、その説明書は、ジドブジン(zidovudine)投与のような抗レト ロウイルス療法を指示する。 本発明のさらにもう一つの面として、IL-2およびレトロウイルスベクターの投 与のための物の組み合わせを提供している。この組み合わせは、(i)患者に注入 する溶液を保持するのに適した容器、(ii)薬学的に許容される担体中に約1.8か ら約24MUの用量のIL-2を含む液剤、および(iii)患者に対して、患者の免疫系を 活性化するような製剤を注入し、そしてリンパ球のインサイチュー形質転換を起 こすレトロウイルスベクターを投与するための説明書を含む。組成物は、IL-2注 入の4日目から7日目のような、IL-2注入期間中の適当な時点で投与する。 本発明のさらなる目的および利点は、一部は以下の記述中にあり、そして一部 は記述から明らかであるかまたは本発明の実施により理解されるであろう。目的 および利点は、添付の請求の範囲において特定した使用および組み合わせにより 実現し入手することができる。 図面の簡単な説明 図1Aおよび図1Bは、一年の断続的IL-2療法の間の、患者1および3の、CD 4細胞数および破傷風毒素とポークウィードマイトーゲン(pokeweed mitogen:PWM )に対する幼若化反応の変化を示している。 図2Aは、一年のIL-2療法の間の、患者2のリンパ球表面のIL-2レセプター(C D25)の発現およびヒト白血球抗原-D関連(HLA-DR)の発現の変化を示している 。 図2Bは、IL-2療法の前と、週48(5回目のIL-2投与の5週間後)に得た患者2 の凍結細胞について決定したIL-2レセプターとHLA-DR発現の二色蛍光活性化セル ソーター(FACS)分析を示している。 図3は、患者2、3、4、6および8の、IL-2療法中のウイルスマーカーの変 化を示している。 図4は、5日間連続のIL-2療法を受けた患者のインビボで起こるDNA合成レベ ルを示している。 図5は、抗レトロウイルス療法のみを受けた患者(B群)、または抗レトロウ イルス療法および断続的IL-2療法を受けた患者(A群)のT細胞の変化を示して いる。 図6は、断続的IL-2療法を受けた特発性CD4リンパ球欠損の患者のT細胞数の変 化を示している。 好ましい態様の詳細な説明 本発明は、免疫不全の患者を含む患者の免疫機能レベルを増加させる方法にお いて用いられる製剤中のある量のIL-2の使用を提供する。免疫機能の増加は、典 型的に、ヘルパー/インデューサーT細胞機能の増加として現れる。より特異的 には、免疫機能の増加には、例えばCD4数の増加、リンパ球機能の回復、および /またはIL-2レセプター(IL-2r)の発現の増加を含む。 本発明におけるIL-2剤の使用は、関連の免疫反応においてIL-2が機能している ような疾患に対して有効である。標的疾患には例えば、細菌感染のように細胞性 免疫反応が患者の特異的な免疫の主要な機構であるような、患者の病原菌による 感染が含まれる。「アバス(Abbas)ら、細胞および分子免疫学(CELLULAR AND MOL ECULAR IMMUNOLOGY) 309-10(W.B.サンダーズ(Saunders)社、フィラデルフィア(1 991)」を参照のこと。本発明が治療に適用される特異的な疾患を例示すると、HI V感染、および例えば結核およびクリプトコックス(cryprococcul)症など真菌感 染のようなマイコバクテリウム感染などの、T細胞免疫の減少により特徴づけら れるその他の疾患があげられる。本発明はまた、AIDS患者に起こる日和見感染の ような、免疫系の減退した患者に起こる二次感染の治療にも用いられる。 AIDS患者の治療におけるIL-2の治療的使用における従来の試みはほとんどが不 成功であったが、本発明に従ったIL-2の治療的使用はHIV感染患者に最大のT細胞 活性化とT細胞増加を引き起こし、いかなる患者においても質的に類似の効果を もつであろう。本発明は、IL-2注入終了後4ヶ月後まで持続する、CD4数の持続的 改善および抗原やマイトーゲンを排除するT細胞反応の回復により示されるよう に、少なくとも部分的にはHIV感染患者の免疫機能回復を促進する。CD4レベルは 健常な患者にみられるレベル(800-1200細胞/mm3)またはそれ以上にまで回復、持 続し、これは免疫系の回復がIL-2療法の結果であるということを示している。 本発明は、長期間にわたり断続的に投与される、複数回の連続的なIL-2注入を 利用する。IL-2は、中枢系すなわち首から、または末梢例えば腕から連続注入に より投与される。有利な点として、連続的なIL-2注入は末梢から投与されうる。 対照的に、従来開示されている低用量IL-2療法は、患者にとってより不快である 中枢系注入を必要とする。さらに、我々は断続的なIL-2の皮下投与でも類似の結 果が得られると期待する。 本発明の特徴であるIL-2の用量は、1ミリオン国際単位(MU)/日から24MU/日ま での範囲である。これらの投与量は、以前にAIDSの治療に用いられていた用量よ り多いが、癌の治療に用いられていた用量よりは少ない。好ましい態様として、 IL-2は、およそ6から18ミリオン国際単位(MU)/日までの間の用量で、8週間ごと に、5日にわたり連続的な静脈注射により投与される。患者には、本療法の2回目 から4回目の後に、IL-2レセプター発現の初期的な増加がみられている。18MU/日 の用量が好ましいが、この高レベルのIL-2が耐量を越えている患者がいる可能性 があるため、6-12MU/日の用量でも有益に使用されうる。 本発明においては、IL-2剤は断続的に投与される。特異的には、IL-2剤は1日 から2週間の期間連続的に投与される。1日以下の注入期間では有効性がなく、2 週間以上の注入期間ではそれより短い期間を上回る利点がみられないようである 。実験によると免疫系の活性化はIL-2注入の約5日目に最大になるため、約1週間 の注入期間が好ましい。 連続注入を隔てる期間は、4週間から6ヶ月または1年にまで変化させうる。4週 間より近い注入では、近すぎて断続的な療法の有効性が生じず、患者にとって利 益がない。4週間より近い注入では、本発明の用量は耐量を越えている。IL-2療 法 に関連する副作用、そして連続注入療法のためには入院の必要があることを考慮 すると、注入を隔てる期間は長い方が好ましい。例えば、IL-2は、6週間、8週間 、12週間、または6ヶ月ごとに投与でき、有益な結果がみられるであろう。一年 かそれ以上まで長く隔てられた療法も、持続的な有益な結果を示すと期待される 。 注入間の最適な期間は決定されておらず、おそらく患者により様々である。当 業者であれば、慣習的な医学的経験により本発明のプロトコルを修飾し、特定の 患者に対して最大の結果を得ることが可能であろう。例えば、ある実験において は、患者は5日間上記の用量のIL-2の連続注入を受け、8週間IL-2は投与されず、 それから再び5日間連続的にIL-2を投与された。このサイクルを繰り返し、患者 はIL-2投与を3-7回受けた。 本発明の断続的IL-2療法は、IL-2注入サイクルを無期限に繰り返す一生の治療 法を構成しうる。一旦、本方法により患者の免疫系が回復されたことが、CD4数 が正常なレベルかそれ以上に持続することにより証明されれば、その後の注入は 段々間隔を拡げて投与することかできると考えられる。例えば、初めは8週間ご とに注入を受けていた患者は、その後6ヶ月ごと次には1年ごとに注入を受け、依 然としてCD4数の上昇を保ちうる。 IL-2の断続的な投与は、T細胞株またはクローンの樹立または発現に必要な、 間隔をおいた刺激サイクルを変化させるインビトロの方法(M.Kimoto&G.G.Fathm an,J.Exp.Med.152:759-70(1980))に類似している。IL-2はまた、HIV感染におけ るCD4減退において役割を果たす、HIVエンベロープを介したプログラム細胞死を 変化させることにより、T細胞の生存を延長させることも可能である。D.I.Cohen et al.,Science 156:542-45(1992);H.Groux et al.,J.Exp.Med.175:331-40(199 2)さらに、IL-2はTh1とTh2リンパ球の均衡を変化させ、それによりHIV感染にお いて起こることが最近示されたTh1細胞の相対的な欠損(H.C.Lane et al.,N.Engl .J.Med.(1984);M.Clerici et al.,J.Clin.Invest.91:759-65(1993))を回復する ことにも役立つであろう。 本研究は、免疫系が比較的無傷であるHIV感染患者の治療に焦点を当てている 。治療に対する患者の反応の程度は、患者に残っている免疫系のレベルと直接関 係がある、または患者のウイルスレベルと逆の関係があることが示されている。 残 存する免疫系の程度は、患者のT4またはCD4の数により測定されうる。約150細胞 /mm3以上のT4またはCD4数を持つ患者は、本発明の治療法によく反応することが 見いだされている。患者のウイルスレベルは、ウイルス力価により測定されうる 。約1:81の比で希釈した血漿がウイルスを増殖させうる場合、その患者には抗レ トロウイルス療法を併用しない直接の治療は薦められない。 ウイルスレベルのあまりに高い患者は、ウイルス負荷を低下させるddI、AZT、 またはその他の抗レトロウイルス薬でまず治療することができる。または、抗ウ イルス療法をIL-2療法と同時に投与し、免疫系が衰えそしてウイルス負荷の高い 患者に断続的IL-2療法による利益を与えることができる。 IL-2療法を受けているAIDS患者に抗レトロウイルス療法を投与するもう一つの 理由は、HIVは活性化された細胞内で複製しやすいため、IL-2療法を受けているH IV患者のウイルス負荷が増加するということに主に関連する。ウイルス負荷の増 加効果の可能性を最小限にするため、IL-2療法は好ましくは抗レトロウイルス療 法と組み合わせられる。このような抗レトロウイルス療法には、例えば、AZTN、 AZTとddI、またはインターフェロンアルファの投与が含まれる。抗レトロウイル ス療法は、IL-2療法開始の前に始められ、断続的IL-2療法の間中続けることがで きる。患者が併用して抗レトロウイルス療法を受けた場合、ウイルス複製の増加 はIL-2の注入前後の短い期間だけにみられる。この場合、例えばU-90152(アッ プジョン(Upjohn)社)、PMEA(ギリード(Gilead)社)、およびCD4-PE(アップジ ョン社)などの強力な薬剤を、ウイルスの耐性株を発達させることなしに短期間 のみ断続的に使用できる。 本発明の断続的IL-2療法をHIV感染以外の疾患の治療に用いる場合、その疾患 を標的とした療法をさらにIL-2療法と併用させることもできる。例えば、抗菌剤 は細菌感染の治療に、抗真菌剤は真菌感染の治療に用いられる。抗レトロウイル ス療法に関して上に述べたように、このような治療は本発明のIL-2治療の前にま たは同時に使用されうる。 本発明におけるIL-2療法により達成された成果は、多くのパラメーターにより 測定されうる。本発明のIL-2剤は、細胞のヘルパー/インデューサーT細胞機能 を増強させる。ヘルパーT細胞は、様々なTエフェクター細胞を活性化し、IL-2お よ びIL-2レセプターの産生を増加させることを含む、抗原に対する細胞性反応を引 き起こす。「J.Kuby,IMMUNOLOGY17-18(W.H.Freeman and Co.,New York 1992)」 を参照のこと。本発明による療法を受けている患者にみられるIL-2レセプターの 増加は、そのようなヘルパー/インデューサーT細胞機能の上昇と一致する。 実験によると、HIV感染患者において、末梢血リンパ球の反応性をリンパ球幼 弱化形質転換およびIL-2産生により測定すると、始めに抗原、それからアロ抗原 を排除できなくなり、そして最終的に免疫不全がひどくなるとフィトヘマグルチ ニンやポークウイードマイトーゲンのようなマイトーゲンを排除できなくなる(M .T.Lotze et al.,Cancer 58:2754-2772(1986);H.C.Lane et al.,New England J. Med.313:79-84(1985);M.Clerici et al.,J.Clin.Invest.91:759-65(1993)。アロ 抗原およびマイトーゲンに対する反応性の低下は、組織培地中のCD4とCD8細胞の 相対的な数の変化により少なくとも一部は説明されるが、この可溶性抗原に対す る反応性の欠損は、精製CD4細胞の実験においてもみられる(H.C.Lane et al.,Ne w England J.Med.313:79-84(1985))。実際、HIV感染に関する初期の免疫不全の 一つは、この抗原を排除する反応能の欠損であり、正常なCD4数を持つ患者によ く存在する(H.C.Lane et al.,New England J.Med.313:79-84(1985))。 断続的IL-2療法がインビトロでリンパ球機能を回復する能力を測定した。表2 および図1に示したように、本発明の断続的IL-2療法は、そのおそらく欠損の逆 の順序で幼弱化反応の改善に関する。 HIV患者においてみられるもう一つの現象は、ヒト白血球抗原-D関連(HLA-DR) 陽性リンパ球が健常者の対照と比較して割合が増加していることである(A.Landa y et al.,AIDS 4:479-497(1990);J.V.Giorgi et al.,Clin.Immunol.Immunopatho l 52:10-18(1989))。このことは、活性化され、おそらくは最終的に分化する、 末梢血中のリンパ球の割合の増加を示している。このHLA-DRの増加は、CD8陽性 細胞に主にみられ、悪い兆候かもしれない(D.P.Sites et al.,Clin.Immunol.Imm unopathol 38:161-177(1986))。すべての患者でHLA陽性リンパ球のパーセントが 治療前には上昇していた。 図2および表2に示したように、本発明の断続的IL-2療法により、HLA-DR陽性 細胞の割合が減少する。このHLA-DR陽性細胞の減少は、HIVにおけるCD8リンパ球 の活性化を制御する恒常性機構の異常の改善をIL-2が誘導したことを意味する。 このレベルの低下は、IL-2療法終了後1ないし2ヶ月後にもみとめられる。 CD4陽性細胞、およびCD4とCD8両方に陽性な細胞のIL-2レセプターのレベルは 、断続的IL-2療法中に増加した。このIL-2レセプターの正の制御は、IL-2の薬学 的効果と類似しており、CD4は増加するがCD8は増加しない患者がいる一方、両方 が増加する患者もいることの理由を説明しうる。IL-2レセプター発現細胞の増加 もまた、幼弱化反応の改善の一つの理由となっているかもしれない。なぜならこ のような反応は主に非反応性の細胞の補給に依存しており、そしてこのような細 胞はIL-2レセプターを発現しているなら、主に活性化細胞から分泌されるIL-2に 、より容易に反応しうるからである。 我々の観察は、CD4、CD8、HLA-DR、またはIL-2レセプター陽性細胞に変化がみ られなかった、低用量の組換え体IL-2またはポリエチレングリコール(PEG)IL-2 を連続的に投与した他の報告(H.Teppler et al.,J.Infect.Dis.167:291-298(199 3);H.Teppler et al.,J.Exp.Med.177:483-492(1993))とは異なっている。さらに 、低用量のIL-2ではナチュラルキラー(NK)活性が増加することが示されているが (H.Teppler et al.,J.Infect.Dis.167:291-298(1993);M.A.Caligiuri et al.,J. Clin Invest.91:123-132(1993))、我々はIL-2療法後のNKまたはLAK活性において 、一致する変化を認められなかった(データは示していない)。 本発明のもう一つの面として、物の組み合わせが免疫不全または感染疾患を患 う患者への投与のために提供されている。組み合わせは、患者に注入する溶液を 保持するのに適した容器及び、約1.8から約24MUまでの用量でIL-2を薬学的に許 容される担体中に含む液剤から成る。受容する患者に投与しうるような成分を「 薬学的に許容される担体」と呼ぶ。無菌的なリン酸緩衝生理食塩水が、薬学的に 許容される担体の一例である。その他の好適な担体は、当業者によく知られてい る。例えば、「アンセル(Ansel)ら、薬学的投与形態および薬物送達システム(PH ARMACEUTICAL DOSAGE FORMS AND DRUG DELIVERY SYSTEMS)、第5版(リーアンド フェビガー社 (Lea&Febiger 1990)」および「ゲナロ(Gennaro)編,レミングト ンの薬学の科学(REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCES)、第18版(マック出版社 (Mack Publishing Company 1990)」を参照のこと。 物の組み合わせはさらに、約5日間にわたる連続注入により患者へIL-2剤の投 与を指示する説明書を含む。この説明書はさらに、特定の疾患を標的とした療法 を、注入の前または同時に患者に施すことを指示する。疾患の例としては、HIV 感染、結核のようなマイコバクテリア感染、およびクリプトコックス症のような 真菌感染がある。例えば、療法にはジドブジン投与のような抗レトロウイルス療 法がある。 本発明のさらにもう一つの面として、IL-2療法中に免疫系の活性化状態を利用 するための物の組み合わせが提供されている。本発明の態様として、組み合わせ は、患者に注入する溶液を保持するのに適した容器、約1.8から約24MUまでの間 の用量でIL-2を薬学的に許容される担体中に含む液剤、およびIL-2製剤の注入お よび、リンパ球のインサイチュー形質転換を起こすレトロウイルスベクターの投 与を指示する説明書を含む。患者から細胞を取り出し、インビトロで形質転換し 、患者に戻すという従来の当業者の遺伝子治療法と対照的に、本発明の組み合わ せでは、患者に直接レトロウイルスベクターを投与し、インサイチューで起こる 細胞の形質転換を起こすことができる。 本発明のこの態様においては、免疫系はまず上記のようなIL-2投与により活性 化される。IL-2は、細胞の活性化およびDNAの合成を誘導し、その細胞をレトロ ウイルスベクターによる形質転換に対してより感受性にする。それから遺伝子工 学によるレトロウイルスベクターを直接患者に投与する。このベクターは、患者 自身の細胞のDNAに取り込まれ、次に投与された遺伝子が発現する。細胞をHIVの ようなウイルスに対して耐性にする、または細胞がウイルスを攻撃できるように するレトロウイルスベクターを、本方法により患者の系に導入することができる 。プラスミドDNAもまた、レトロウイルスベクターの代わりに用いることができ 、類似の効果および結果がみられる。 本方法は、細胞がベクターによる形質転換に対して最も感受性があるときに患 者に投与する場合が最も効果的である。このような感受性は、DNA合成が最大に なる期間に起こり、それは通常IL-2が投与されている期間中にみられる。 図4は、上記の投与量で5日間連続的にIL-2注入を受けた7人の患者のインビボ で起こるDNA合成のレベルを示している。データの点IL-2療法の前(PRE)、IL-2 注入0日目(D/0)、IL-2注入5日目(D/5)、そして追跡調査(F/U)にとった。各ピー クは、注入5日目のDNA合成のレベルに対応する。IL-2注入の5日目にみられるこ の強力なインビボT細胞活性化は、患者に直接レトロウイルスベクターを投与す ることによりT細胞形質転換を起こすのに好適な期間であることのしるしである 。 本発明は、本発明の特異的な因子を説明する以下の実施例を参照することによ り、さらに解説されるが、これは本発明の範囲を限定するものではない。 免疫不全患者の免疫系に対する断続的なIL-2投与効果の研究を行った。実験は 、「アレルギーおよび感染症の国民協会(NIAID)」の組織審査会議(institution al review board)により承認され、すべての患者が実験の危険性の説明を受け た後に書面でインフォームドコンセントを提出した。 CD4数が200細胞/mm3以上で日和見感染を併発していなければ、HIV感染患者が 登録に好適であった。CD4数のカットオフ値は、この群が免疫機能不全が重症で ある患者より免疫モジュレーターに対して反応しやすいことを示す初期の研究に 基づいて選択した。 IL-2がHIV複製の強化を引き起こしうるという理由により、抗レトロウイルス 療法、主にジドブジン(AZT)を実験の間中投与した。始めの評価は完全な変遷 、物理学的試験、血液学的および化学的特徴、尿分析、免疫学的特徴、p24抗原 レベルを含み、そして何人かの患者には血漿ウイルスの力価(Dewar et al.,Acq. Immune Def.Syndromes,5:822-828(1992);R.Davey,Jr.et al.,P.N.A.S.,USA,in p ress)、または分岐DNA(bDNA)検定を用いた粒子関連血漿HIV RNAの定量(C.A.Pach l et al.,Abstract #1247,32nd INTERSCIENCE CONFERENCE ON ANTIMICROBIAL AG ENTS AND CHEMOTHERAPY,Oct.1992;M.S.Urdea et al.,NUCLEIC ACID RESEARCH SY MPOSIUM SERIES No.24,pages 197-200(Oxford University Press 1991))を行っ た。実験室における評価は、少なくとも1ケ月間繰り返した。 実施例1.初期毒性試験 天然および組換え体のIL-2を3から8週間、12MU/日までの投与量で患者に連続 的に投与した。 これらのIL-2用量は耐えうるものであり、CD4数の一時的な増加がみられた(H. C.Lane et al.,J.Biol.Response Mod.3:512-516(1984))。この連続的IL-2療法の 最後に得た骨髄生検により、療法前のサンプルと比較して相対的なリンパ球増加 が示された。このことは、IL-2の効果は単に末梢血へのリンパ球の再分配だけで はないことを示している。 実施例2.用量増加試験 用量増加試験では、1.8ミリオン国際単位(MU)/日から24MU/日の範囲の用量で 、23人の患者に21日間または5日間組換え体IL-2(rIL-2;Chiron)を連続的に注入 した。すべての患者は、最初のIL-2投与の少なくとも6週間前にジドブジン(100- 200 mg 5idまたはq4h)投与を始めた。 ジドブジンと組み合わせて21日間投与した場合、組換え体IL-2の最大耐量は12 MU/日であり、ジドブジンと組み合わせて5日間投与した場合は18MU/日であった 。用量に依存する毒性は、以前に示された組換え体IL-2治療単独に関するものに 類似しており(J.P.Siegel et al.,J.Clin.Oncol.9:694-704(1991);M.T.Lotze et al.,Cancer 58:2754-2772(1986))、肝臓および腎臓の機能障害、血小板減少症 、好中球減少症、呼吸障害症そして重症のインフルエンザ様症候群を含む。 この相の間にCD4数に一時的な変化がみられるが、免疫パラメーターに一定の 長期的変化はみられない(データは示していない)。p24抗原レベルまたは末梢 血単核細胞からのHIVを培養する能力には変化がみられない。 実施例3.断続的IL-2療法 断続的IL-2療法のいくつかの投与実験を行った。連続注入による入院患者を基 本に、始めは18MU/日の用量で8週間ごとに8人の患者(6人の男性と2人の女性) に組換え体IL-2を5日間投与した。組換え体IL-2は、中枢系静注または末梢静注 により投与した。末梢注入を用いる場合は、組換え体IL-2は0.1%のアルブミン を含む水(D5W)中5%のデキストロースに入れた。ジドブジン(100mg bid)を同時 に投与した。2人の患者には、実験の終わり付近にジダノシン療法(200mg bid)も 用いた。 用いられたIL-2の用量は、一般に耐えうるものであり、癌療法に典型的に用い られる高用量の方法よりも毒性は低かった。しかしながら、主に発熱および重い インフルエンザ様症候群により、6人の患者では12または6MU/日に用量を減少さ せる必要があった。代謝異常、肝臓および腎臓機能不全、甲状腺機能不全、血小 板減少症、および貧血を含む他の毒性がみられたが、それは穏やかなもので用量 依 存性ではなかった。 いくつかのパラメーターを結果の評価に用いた。IL-2治療のいくつかの投与方 法による、リンパ球のサブ集団(CD4パーセントおよび数、CD8数、CD4:CD8比、 リンパ球数、CD3数)の変化を測定した。CD3(T細胞)、CD4(ヘルパー−インデ ユーサーT細胞)、CD8(サプレッサー−細胞毒性T細胞)に対するモノクローナ ル抗体を用いたすでに記述されている技術により、フィコール−ヒパーグ(Ficol l-Hypague)により分離した末梢血単核細胞に対してフローサイトメトリーを行っ た(H.C.Lane et al.,Am.J.Med.78:417-422(1985))。用いた値は、3つの実験前値 (Pre-IL-2)の平均およびもっとも最近のIL-2投与の4および8週間後に得られた2 つの値の平均を表す。これらの結果は、表1に示した。ほとんどの患者について 4週間値は8週間値より高い傾向がある。 8人の患者のうち6人はCD4数および/またはパーセントが一定の持続的な25% 以上の増加を示した(表1および図1)。最も劇的な増加は、治療前の20%およ び458細胞/mm3(3つの値の平均)から、組換え体IL-2の6回の投与完了後の1年 後の57%および2130細胞/mm3(2つの値の平均値)へというものである(図1A )。 CD8数の変化はもっと多様であり、そしてCD4数の変化とは必ずしも一致しない 。4人の患者は、主にCD4細胞の増加によりCD4:CD8比において増加(>25%)を示 した(表1)。 療法中止後24時間以内に測定した、組換え体IL-2療法の末梢血CD4数に対する 即効性の効果は、数週間後に測定した長期的な効果よりはるかに劇的であった。 2000細胞/mm3以上の最大CD4数は共通にみられたが、これらの増加は一時的であ り(データは示していない)、おそらく再分配現象を反映している。 免疫学的パラメーターの変化もまた測定した。断続的IL-2療法がインビトロの リンパ球機能を回復する能力を評価するため、抗原やマイトーゲンに対する幼弱 化反応を測定した。増殖試験は、1:800希釈のPWMまたは3μ/mlの破傷風毒素を6 日間用いて、以前に記述されている破傷風毒素とポークウィードマイトーゲンが 誘導するリンパ球の幼弱化トランスフォーメーション試験に従って行った(H.C.L ane et al.,Am.J.Med.78:417-22(1985))。用いた値は、3つの実験前値(Pre-IL-2 )の平均と最も最近のIL-2投与の4および8週間後に得られた2つの値の平均を表す 。結果は、表2に取り込まれた[3H]チミジンの正味のCPMとして示した。I L−2レセプター(IL-2r)およびヒト白血球抗原-D関連(HLA-DR)発現について陽 性な細胞のパーセントを、CD25(p55 IL-2 レセプター)およびHLA-DRに対する モノクローナル抗体を用いて、単色蛍光活性化セルソーター(FACS)分析により決 定した。FACS分析は、リンパ球のゲート制御である。これらの結果も表2に示し た。 表2および図1に示したように、IL-2療法は、おそらく欠損の逆の順序で幼弱 化反応の改善に関する。このように、PWMに対する反応性を欠損しているか微弱 である5人の患者のうち4人(80%)は、実験中に活発な一定の反応を示し、破傷風 毒素抗原の排除に非反応性7人のうち2人(29%)は、一定の反応をするようになっ た。 HLA-DR陽性のリンパ球のパーセントは、8人の患者全員で実験前より上昇した( 20%以上)(表2)。興味深いことに、IL-2療法の間、IL-2完了の1または2ヶ月 後に測定したHLA-DR陽性の細胞の割合が、5/8の患者で減少した(初期値の25% 以上)(表2および図2)。同時に、IL-2レセプター(IL-2r)(p55)陽性細胞の割 合が、すべての患者で連続的に増加した(表2および図2)。一人の患者では、 この増加は最小で(患者5、表2)、この患者にはCD4数または幼弱化反応にほ とんど改善の証拠がみられなかった。この同じ患者は、HLA-DR陽性細胞の割合に おいても最小の減少しか示さなかった。 3人の患者における二色FACS分析によると、実験前にはCD8陽性細胞は主要なHL A-DR陽性集団であり、そしてこのマーカーの減少の主要な原因であった(図2B )。患者1および患者2(図2B)では、IL-2療法の間に増加したIL-2レセプタ ー(IL-2r)はほとんどすべてCD4陽性細胞においてであったが、患者3は、CD4お よびCD8細胞両方においてIL-2rの増加を示した。このIL-2rの正の制御は、IL- 2の薬学的効果と類似しており、それにより患者1および2はCD4では増加したが CD8では増加せず、患者3は両方で増加した理由が説明されうる。 図1−3は、個々の患者の付加的な結果を示している。 図1は、患者1および3の、一年の断続IL-2療法の間のCD4細胞数、および破 傷風毒素とPWMに対する幼弱化反応の変化を示している。矢印は、始めは18MUの 用量で、24時間にわたる連続的IL-2注入の5日間ごとの開始を示している。示し た値は、各IL-2投与の4または8週間後に得られた結果を表し、週8のサンプルは 、次回のIL-2投与の開始の直前に取り出した。 図1Aは、CD4細胞が顕著に増加し、そして両方の刺激に対するリンパ球の幼 弱化形質転換が持続的に改善した患者1の結果を示している。最後のデータの点 は、IL-2の6回目の投与の15週間後(週59)であり、その点において患者のCD4数 は1500細胞/mm3以上を維持している。 図1Bは、PWMに対するリンパ球幼弱化形質転換は改善されたが破傷風毒素に 対しては改善されなかった、患者3の結果を示している。彼のCD4数は、6回目の IL-2投与後までは安定したままでその時点から増加した。週38に、この患者の抗 レトロウイルス療法にジダノシンを加えた。 図2Aは、一年のIL-2療法間の患者2のリンパ球細胞表面におけるIL-2レセプ ター(CD25)およびHLA-DRの発現の変化を示している。示した結果は、IL-2投与 の4および8週間後に得られたサンプルについて、表2で述べたモノクローナル抗 体を用いた単色FACS分析により得られたものである。HLA-DR陽性細胞の割合の持 続的な低下は、2回目のIL-2投与の後に始まった。IL-2レセプター陽性細胞の割 合は、4回目のIL-2投与後に実質的に増加した。 図2Bは、IL-2療法前と週48(5回目のIL-2投与の5週間後)に得た患者2の凍 結細胞についての、IL-2レセプター(IL-2r)およびHLA-DRの発現を二色FACS分 析により示している。示されているように、この患者のIL-2rの増加はすべてCD 4細胞上の発現の増加によるもので、HLA-DR発現の減少は、主にCD8細胞上の発現 の減少によるものであった。CD3+/IL-2r+細胞の正常値は4.4±1.5%であり、C D3+/HLA-DR+細胞については8.7±2.9%である。 図3は、患者2、3、4、6、および8のIL-2療法間のウイルスマーカーの変 化を示している。各IL-2投与の4および8週間後に得たサンプル、および5日間の 各IL-2投与開始の5日後または6日後(矢印)に得たサンプルについての結果を示 している。p24抗原レベルは免疫複合体解離試験(クールター社Coulter Corporat ion、フロリダ州、ハイアレア)により、粒子関連HIV RNAレベルはbDNA信号増幅 試験[カイロン社(Chiron Corporation)、カリフォルニア州、エメリービル( Emeryville)]を用いて凍結サンプルについて測定した。(C.A.Pachl et al.,A bstract 1247,32nd INTERSCIENCE CONFERENCE ON ANTIMICROBIAL AGENTS AND CH EMOTHERAPY,Oct.1992;M.S.Urdea et al.,NUCLEIC ACID RESEARCH SYMPOSIUM,Ser ies 24,Oxford University Press,pages 1927-200(1991)) 簡単に述べると、ウイルスを卓上マイクロ遠心分離機(Heraeus Contifuge モ デル17RS、ローター3753;23,5OOxg、1時間)により血漿から集める。得られた ウイルスのペレットを、pol遺伝子配列に相補的な標的プローブを含む220μlの プ ロテアーゼ K/リチウムラウリルスルホン酸緩衝液で溶解し、96穴プレートのマ イクロウエルに移した。53度で一晩インキュベートする間に、RNA標的を特異的 捕獲プローブを介してマイクロウエルの表面に捕獲させた。ウエルを洗浄し、続 いて分岐DNA増幅剤とハイブリッド形成させ(30分)、それからアルカリホスフ ァターゼ標識プローブとハイブリッド形成させた(15分)。最後に、化学蛍光基 質であるジオキセタンを各ウエルに加え、酵素により引き起こされる発光を蛍光 測定器で測定した。HIV RNAの量(RNA相当量/ml血漿として)は、標準曲線との 比較を基に計算した。信号は、標品中に存在するウイルスRNAの量に直接比例し た。すべてのサンプルがすべての時点で使用できるわけではなかった。 図3Aは、IL-2療法中にp24抗原血症に有意な変化がみられなかったことを示 している。図3Bは、粒子関連血漿HIV RNAがIL-2療法直後(矢印)に一時的に 増加し、それから基線に戻る傾向があることを示している。すべての患者が実験 の間中、ジドブジン投与を受けた。患者3の週38でのジダノシンの付加は、血漿 粒子関連RNAレベルの実質的で持続的な減少に関連するものであった。 連続的にp24抗原レベル(図3A)またはウイルス血症(データは示していな い。))を測定することにより評価したところ、複数回のIL-2療法の間に末梢血 全体のウイルス負荷に一定の変化はみられなかった。一年の治療の間にp24抗原 レベルにおいて、一人の患者は段階的な減少を示し、二人は段階的な増加を示し た。他の5人の患者は、p24抗原血症に対して常に陰性のままであった。 p24抗原レベルは血漿のウイルス負荷における急性の変化に対して感受性はな いようなので、HIV RNAを定量する最近開発された分岐DNA試験を用いて、6人の 患者の凍結血漿について試験した(図3B)。「C.A.Pachl et al.,前述;M.S.Ur dea et al.,前述」を参照のこと。ほとんどの患者で、IL-2投与の終了直後に粒 子関連HIV RNAに一定の増加が認められた。この増加は、p24抗原レベルの増加に 関連しておらず、ほとんどいつも一時的であり、1および2ヶ月後の追跡調査では 基線に戻る。このウイルスRNAの一時的な増加の医学的重要性は現在においては 不確実であるが、リンパ球の活性化後のHIVの放出を表しているようである。ま たは、それはリンパ節またはその他の部位から血液へのウイルスの再分配を表し ているのかもしれない(G.Pantaleo et al.,Nature 36:365-71(1993))。 要約すると、6人の患者はIL-2療法によりCD4数および/またはパーセントにお いて持続的な増加を示し、一人の患者では、一年の治療の間に458細胞/mm3から2 130細胞/mm3への増加を示した。CD4細胞数の増加に加えて、CD4機能の測定にお いても改善がみられた。当初非反応性であった5人の患者のうち4人は、ポークウ イードマイトーゲンに対する幼若化反応を回復し、当初非反応性であった7人の 患者のうち2人は、破傷風毒素に対する反応性を回復した。このように、本発明 によるIL-2療法は、HLA-DRを発現しているリンパ球の割合を減少させ、p55 IL-2 レセプター陽性のCD4リンパ球の割合を増加させる。p24抗原とウイルス血症の試 験ではHIV負荷に変化は検出されなかったが、各注入の終わりにおける新しい、 感受性の高い分岐DNA検定により血漿HIV RNAに一時的ではあるが一定の増加が検 出された。 患者は3から7回のIL-2投与を受け、26から60週までの範囲の追跡調査を受けた 。いずれの患者も実験の間AIDSの顕著な特徴である日和見感染にかからなかった 。従って、本発明によるIL-2の使用は、HIV感染の特徴である深刻な免疫学的異 常、特にCD4細胞欠損を回復させた。 さらに別の実験で、断続的IL-2療法が免疫系を強化するということが証明され た。進行中の実験の目的は、HIV感染患者における断続的IL-2療法の効果を調べ ることである。実験の始めに、31人の患者が抗レトロウイルス療法と断続的IL-2 療法の投与に選出され(A群)、29人の患者が抗レトロウイルス療法のみの投与 に選出された(B群)。この実験においては、患者は約8週間ごとに連続的注入 によりIL-2を投与される。IL-2の用量は、3から5日間で、24時間に6から18MUま での範囲である。図5は、継続中の実験から得られるであろうデータの約3分の1 を示している。図5に示したように、IL-2療法を受けた患者ではT細胞数が増加 しているが、IL-2療法を受けなかった患者ではT細胞数が減少している。 別の実験で、200以上のCD4数を持つ27患者の集団が、抗レトロウイルス療法と 共に約8週間ごとにIL-2の連続注入を受けた。IL-2の用量は、3または5日間で、2 4時間に6から18MUまでの範囲である。IL-2療法の6ヶ月後、19人の患者(70%)で2 5%以上CD4数が増加し、16人の患者(59%)で50%以上CD4数が増加し、そして9人 の患者(33%)で100%以上CD4数増加した。 特発性CD4リンパ球欠損症の患者においても研究を行った。患者は、24時間当 た り6から18MUまでという範囲の濃度で連続IL-2注入を約1ヶ月受けた。図6は、T 細胞数がIL-2療法の間に増加したことを示している。 結論として、臨床実験により免疫機能の増幅においてIL-2療法が有効であるこ との証拠が提供された。 実施例4.組み合わせIL-2/遺伝子療法 インターロイキン−2は、6日間、6-18MU/日の用量で連続注入により投与され る。IL-2注入の5日目に、患者に複製能を欠いた両種性レトロウイルス、または 細胞をHIV感染に抵抗性にするような遺伝子を含むプラスミドDNAを静脈注射によ り投与する。細胞の活性化状態のため(図4)、レトロウイルスまたはプラスミ ドの遺伝情報は細胞の遺伝情報に組み込まれ、細胞をHIV感染に対して抵抗性に する。 この方法は、特異的な抗原レセプターの遺伝情報を含む組換え体レトロウイル スまたはプラスミドを利用することにより、免疫系の抗原特異的レパートリーを 拡大するためにも用いられうる。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1994年12月21日 【補正内容】 1.免疫不全により特徴づけられる疾患を治療するための方法において用いら れる製剤中のある量のIL-2の使用において、 (A)量が、そのような不全を患う患者のヘルパー/インデューサーT細胞機能 のレベルを増加させるのに十分であり、 そして、 (B)各注入は1日から2週間の期間にわたる連続的な注入であり連続注入は少 なくとも4週間の期間で隔てられた、断続的に行われる一連の注入で患者はIL-2 を投与される、 IL-2の使用。 2.量が患者のCD4 T細胞機能を増加させるのに十分である請求の範囲1記載の 使用。 3.量が患者IL-2レセプターの発現を増加させるのに十分である請求の範囲1 記載の使用。 4.投与が連続注入により行われる請求の範囲1記載の使用。 5.投与が皮下注射により行われる請求の範囲1記載の使用。 6.投与が1.8から24MU/日までのIL-2の用量を含む請求の範囲1記載の使用。 7.各注入の期間がおよそ5日である請求の範囲4記載の使用。 8.疾患が病原体による患者の感染により特徴づけられる請求の範囲1記載の 使用において、病原体に対して起こる細胞性免疫反応が患者の病原体に対する特 異的な免疫機構に関連したものである使用。 9.患者が免疫系不全である患者の二次感染を含む請求の範囲6記載の使用。 10.(i)患者に注入する溶液を保持するのに適した容器、(ii)IL-2用量が 約1.8から約24MUである、薬学的に許容される担体中にIL-2を含む液剤、および( iii)免疫不全または感染症を患う患者に断続的に行われる一連の投与により製剤 を投与するための使用説明書において、投与が1日から2週間までの期間行われ、 連続投与が少なくとも4週間隔てられるような説明書、を含む物の組み合わせ。 11.製剤が連続注入に適している請求の範囲10記載の組み合わせ。 12.製剤が皮下注射に適している請求の範囲10記載の組み合わせ。 13.説明書がさらに、投与の前にまたは同時に療法を適用することを指示し 、療法が特異的な疾患を標的としている請求の範囲10記載の組み合わせ。 14.療法が抗レトロウイルス療法である請求の範囲13記載の組み合わせ。 15.抗レトロウイルス療法が患者へのジドブジン投与を含む請求の範囲14 記載の組み合わせ。 16.説明がさらに、リンパ球のインサイチュー形質転換を起こすレトロウイ ルスベクターを患者に投与することを指示する請求の範囲10記載の組み合わせ 。 17.説明がさらにIL-2投与の4日目または7日目にレトロウイルスベクターを 投与することを指示する請求の範囲16記載の組み合わせ。 18.必要のある患者の免疫系を調節するための方法において用いられる製剤 中のある量のIL-2の使用において、 (A)量が、患者のヘルパー/インデューサーT細胞機能のレベルを増加させる のに十分であり、 (B)患者は、各注入は1日から2週間の期間にわたり連続的に行われ連続注入 は少なくとも4週間の期間で隔てられた、断続的に行われる一連の注入でIL-2を 投与され、 (C)患者はリンパ球のインサイチュー形質転換を起こすレトロウイルスベクタ ーを投与される、IL-2の使用。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.免疫不全により特徴づけられる疾患を治療するための方法において用いられ る製剤中のある量IL-2の使用において、 (A)量が、そのような不全を患う患者のヘルパー/インデューサーT細胞機能 のレベルを増加させるのに十分であり、 そして、 (B)患者は、各注入は1日から2週間の期間にわたる連続的な注入であり連続 注入は少なくとも4週間の期間で隔てられた、断続的に行われる一連の注入でIL- 2を投与される、IL-2の使用。 2.量が患者のCD4 T細胞機能を増加させるのに十分である請求の範囲1記載の 使用。 3.量が患者のIL-2レセプターの発現を増加させるのに十分である請求の範囲 1記載の使用。 4.各注入が1.8から24MU/日までのIL-2の用量を含む請求の範囲1記載の使用 。 5.各注入の期間がおよそ5日である請求の範囲4記載の使用。 6.疾患が病原体による患者の感染により特徴づけられる請求の範囲1記載の 使用において、病原体に対して起こる細胞性免疫反応が患者の病原体に対する特 異的な免疫機構に関連したものである使用。 7.患者が免疫系不全である患者の二次感染を含む請求の範囲6記載の使用。 8.(i)患者に注入する溶液を保持するのに適した容器、(ii)IL-2用量が約 1.8から約24MUである、薬学的に許容される担体中にIL-2を含む液剤、および(ii i)免疫不全または感染症を患う患者に断続的に行われる一連の投与により製剤を 投与するための説明書において、患者が約5日間の期間にわたりその容量の連続 注入を受ける説明書、を含む物の組み合わせ。 9.説明書がさらに、投与の前にまたは同時に療法を適用することを指示し、 療法が特異的な疾患を標的としている請求の範囲8記載の組み合わせ。 10.療法が抗レトロウイルス療法である請求の範囲9記載の組み合わせ。 11.抗レトロウイルス療法が患者へのジドブジン投与を含む請求の範囲10 記 載の組み合わせ。 12.(i)患者に注入する溶液を保持するのに適した容器、(ii)IL-2用量が 約1.8から約24MUである、薬学的に許容される担体中にIL-2を含む液剤、および( iii)患者の免疫系が活性化される製剤を患者に投与し、そしてリンパ球のインサ イチュー形質転換を起こすレトロウイルスベクターを患者に投与することについ ての説明書、を含む物の組み合わせ。 13.説明書が、IL-2注入期間中の適当な時点にレトロウイルスベクターを投 与することを指示する請求の範囲16記載の組み合わせ。 14.説明書が、レトロウイルスベクターがIL-2投与の4日目から7日目に投与 されることを指示する請求の範囲12記載の組み合わせ。
JP52574694A 1993-05-19 1994-05-19 断続的なインターロイキン−2療法による免疫強化 Expired - Lifetime JP4275193B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/063,315 1993-05-19
US08/063,315 US5419900A (en) 1993-05-19 1993-05-19 Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy
PCT/US1994/005397 WO1994026293A1 (en) 1993-05-19 1994-05-19 Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09500362A true JPH09500362A (ja) 1997-01-14
JP4275193B2 JP4275193B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=22048393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52574694A Expired - Lifetime JP4275193B2 (ja) 1993-05-19 1994-05-19 断続的なインターロイキン−2療法による免疫強化

Country Status (11)

Country Link
US (3) US5419900A (ja)
EP (1) EP0702560B1 (ja)
JP (1) JP4275193B2 (ja)
AT (1) ATE208206T1 (ja)
AU (1) AU691504B2 (ja)
CA (1) CA2163219A1 (ja)
DE (1) DE69428992T2 (ja)
DK (1) DK0702560T3 (ja)
ES (1) ES2167370T3 (ja)
PT (1) PT702560E (ja)
WO (1) WO1994026293A1 (ja)

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5419900A (en) 1993-05-19 1995-05-30 The United States Of America As Represented By The Department Of Of Health And Human Services Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy
US5696079A (en) * 1993-05-19 1997-12-09 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy
US5872154A (en) * 1995-02-24 1999-02-16 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Method of reducing an immune response to a recombinant adenovirus
EP0862651A2 (en) * 1995-10-16 1998-09-09 Chiron Corporation Method of screening for factors that modulate gene expression
KR100220645B1 (ko) * 1997-07-04 1999-09-15 구광시 벤젠유도체의 제조방법
CA2310805A1 (en) * 1997-11-24 1999-06-03 Johnson T. Wong Methods for treatment of hiv or other infections using a t cell or viral activator and anti-retroviral combination therapy
US7935805B1 (en) 1998-12-31 2011-05-03 Novartis Vaccines & Diagnostics, Inc Polynucleotides encoding antigenic HIV Type C polypeptides, polypeptides and uses thereof
EP1141314A2 (en) * 1998-12-31 2001-10-10 Chiron Corporation Polynucleotides encoding antigenic hiv type c polypeptides, polypeptides and uses thereof
ES2299276T3 (es) * 1998-12-31 2008-05-16 Novartis Vaccines And Diagnostics, Inc. Polipeptidos env del vih modificados.
EP1141313A2 (en) * 1998-12-31 2001-10-10 Chiron Corporation Improved expression of hiv polypeptides and production of virus-like particles
US6921530B1 (en) * 1999-09-24 2005-07-26 Cornell Research Foundation, Inc. Low dose IL-2 for potentiation of immunity
WO2002020052A1 (fr) * 2000-09-08 2002-03-14 Aventis Pasteur Utilisation de lipopeptides pour l'immunotherapie des sujets vih+
FR2813793B1 (fr) * 2000-09-08 2003-01-24 Aventis Pasteur Utilisation de lipopeptides pour l'immunotherapie des sujets vih+
US6579521B2 (en) * 2000-10-20 2003-06-17 Chiron Corporation Methods of therapy for HIV infection
US20030003074A1 (en) * 2001-06-14 2003-01-02 Macromed, Inc. Formulations of lymphokines and method of use thereof for local or both local and systemic control of proliferative cell disorders
US20060159657A1 (en) * 2001-06-14 2006-07-20 Macromed, Incorporated Formulations of lymphokines and method of use thereof for local or both local and systemic control of proliferative cell disorders
CA2452015C (en) 2001-07-05 2012-07-03 Chiron Corporation Polynucleotides encoding antigenic hiv type c polypeptides, polypeptides and uses thereof
US20030198621A1 (en) * 2001-07-05 2003-10-23 Megede Jan Zur Polynucleotides encoding antigenic HIV type B and/or type C polypeptides, polypeptides and uses thereof
WO2003015697A2 (en) * 2001-08-13 2003-02-27 University Of Southern California Interleukin-2 mutants with reduced toxicity
US20030170614A1 (en) * 2001-08-31 2003-09-11 Megede Jan Zur Polynucleotides encoding antigenic HIV type B polypeptides, polypeptides and uses thereof
AU2002316578A1 (en) * 2001-08-31 2003-03-18 Chiron Corporation Polynucleotides encoding antigenic hiv type b polypeptides, polypeptides and uses thereof
RU2201762C1 (ru) * 2001-10-09 2003-04-10 Свадовский Александр Игоревич Способ лечения внутримозговой опухоли головного мозга
WO2005043155A1 (en) 2003-10-21 2005-05-12 Cedars-Sinai Medical Center System and method for the treatment of cancer, including cancers of the central nervous system
US20070098685A1 (en) * 2005-01-19 2007-05-03 Brand Stephen J Methods and kits to treat chronic inflammatory immune diseases by administering a proteasome inhibitor and an interleukin 2 receptor agonist
WO2008039874A2 (en) 2006-09-26 2008-04-03 Cedars-Sinai Medical Center Cancer stem cell antigen vaccines and methods
WO2008039969A2 (en) 2006-09-28 2008-04-03 Cedars-Sinai Medical Center Cancer vaccines and vaccination methods
PL2328923T3 (pl) 2008-09-02 2016-06-30 Cedars Sinai Medical Center Epitopy CD133
PL2427485T3 (pl) 2009-05-07 2017-10-31 Immunocellular Therapeutics Ltd Epitopy CD133
WO2011059836A2 (en) 2009-10-29 2011-05-19 Trustees Of Dartmouth College T cell receptor-deficient t cell compositions
US9273283B2 (en) 2009-10-29 2016-03-01 The Trustees Of Dartmouth College Method of producing T cell receptor-deficient T cells expressing a chimeric receptor
WO2013033626A2 (en) 2011-08-31 2013-03-07 Trustees Of Dartmouth College Nkp30 receptor targeted therapeutics
CN110511278A (zh) 2012-05-07 2019-11-29 达特茅斯大学理事会 抗b7-h6抗体、融合蛋白及其使用方法
CA2898474A1 (en) 2013-02-14 2014-08-21 Immunocellular Therapeutics, Ltd. Cancer vaccines and vaccination methods
JP6941561B2 (ja) 2014-10-09 2021-09-29 デイナ ファーバー キャンサー インスティチュート,インコーポレイテッド 免疫障害を処置するための複数の可変il−2用量レジメン
KR102653906B1 (ko) 2020-01-14 2024-04-03 신테카인, 인크. 편향된 il2 뮤테인 방법 및 조성물

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4908433A (en) * 1984-04-25 1990-03-13 Sloan-Kettering Institute For Cancer Research Uses of interleukin-2
US4863730A (en) 1986-03-21 1989-09-05 Cenfold Holdings, S.A. Immunotherapy for AIDS patients
US4868157A (en) 1987-10-05 1989-09-19 Merck & Co., Inc. Dipeptidyl 2-amino-1,2-dideoxy-D-glucose derivatives as host resistance enhancers in AIDS-immunocompromised hosts and methods of use
US4866157A (en) * 1987-11-10 1989-09-12 Sugio Otani Thermosetting aromatic resin composition
DE3818054C2 (de) * 1988-05-27 1994-02-17 Biotest Pharma Gmbh Verwendung einer Kombination aus einem Antigen bzw. einer Vakzine und humanem Interleukin zur Behandlung der Non-Responsiveness gegenüber immunologischen Defektzuständen
FR2653020B1 (fr) * 1989-10-17 1993-03-26 Roussel Uclaf Utilisation d'un polypeptide ayant l'activite de l'interleukine 2 humaine pour la preparation de compositions pharmaceutiques destinees au traitement des leucemies.
US5026687A (en) * 1990-01-03 1991-06-25 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Treatment of human retroviral infections with 2',3'-dideoxyinosine alone and in combination with other antiviral compounds
ATE120860T1 (de) 1990-01-26 1995-04-15 Washington Res Found Immunreaktivität gegenüber exprimierten aktivierten oncogenen zur diagnose und behandlung von bösartigen geschwülsten.
FR2660863B1 (fr) * 1990-04-17 1994-01-21 Roussel Uclaf Utilisation d'un polypeptide ayant l'activite de l'interleukine 2 humaine pour preparer une composition pharmaceutique destinee au traitement de cancers primitifs de la plevre.
US5419900A (en) 1993-05-19 1995-05-30 The United States Of America As Represented By The Department Of Of Health And Human Services Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy
US5696079A (en) 1993-05-19 1997-12-09 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy

Also Published As

Publication number Publication date
WO1994026293A1 (en) 1994-11-24
CA2163219A1 (en) 1994-11-24
ATE208206T1 (de) 2001-11-15
JP4275193B2 (ja) 2009-06-10
PT702560E (pt) 2002-04-29
AU7137794A (en) 1994-12-12
EP0702560A1 (en) 1996-03-27
US6548055B1 (en) 2003-04-15
ES2167370T3 (es) 2002-05-16
AU691504B2 (en) 1998-05-21
DK0702560T3 (da) 2002-02-25
US6190656B1 (en) 2001-02-20
EP0702560B1 (en) 2001-11-07
DE69428992D1 (de) 2001-12-13
US5419900A (en) 1995-05-30
DE69428992T2 (de) 2002-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4275193B2 (ja) 断続的なインターロイキン−2療法による免疫強化
Lane et al. Anti-retroviral effects of interferon-α in AIDS-associated Kaposi's sarcoma
Folks et al. Cytokine-induced expression of HIV-1 in a chronically infected promonocyte cell line
Klatzmann et al. HIV infection: facts and hypotheses
Cousins et al. Immune privilege and suppression of immunogenic inflammation in the anterior chamber of the eye
Sztein et al. Characterization of the immunoregulatory properties of thymosin alpha 1 on interleukin-2 production and interleukin-2 receptor expression in normal human lymphocytes
Poli et al. Natural killer cells in intravenous drug abusers with lymphadenopathy syndrome.
Cianciolo et al. Human retrovirus-related synthetic peptides inhibit T lymphocyte proliferation
Andersson et al. Human interleukin 6 and tumor necrosis factor α production studied at a single‐cell level
FAIST et al. Immunomodulatory therapy with thymopentin and indomethacin
JP2006312640A (ja) T細胞活性化
US5696079A (en) Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy
Gupta et al. Detection of a human intracisternal retroviral particle associated with CD4+ T-cell deficiency.
Ellman et al. Mechanisms involved in the antileukemic effect of immunocompetent allogeneic lymphoid cell transfer
JPH01500591A (ja) 実質的に純粋な細胞毒性トリガー因子
US20020172687A1 (en) Anti-Viral Treatment With Pertussis Toxin B Oligomer
Stein et al. A longitudinal study of patients with hemophilia: immunologic correlates of infection with HTLV-III/LAV and other viruses
Chosich et al. Suppression of diabetes mellitus in the non-obese diabetic (NOD) mouse by an autoreactive (anti-IA g7) islet-derived CD4+ T-cell line
Onji et al. Effect of recombinant interleukin 2 on hepatitis B e antigen positive chronic hepatitis.
Caruso et al. Characterization of T cell subsets involved in the production of IFN-γ in asymptomatic HIV-infected patients
US20030180254A1 (en) Immunologic enhancement with intermittent interleukin-2 therapy
Tsoukas et al. Immunologic dysfunction in patients with classic hemophilia receiving lyophilized factor VIII concentrates and cryoprecipitate.
AU699217B2 (en) Interleukin-2 stimulated T lymphocyte cell death for the treatment of autoimmune diseases, allergic disorders, and graft rejection
Michelini-Norris et al. Involvement of HLA-DR+ large granular lymphocytes in the induction of tumor necrosis factor by Mycobacterium avium-intracellulare complex
Stefanovic et al. The role of CD4+ lymphocytes in the activation of non-specific suppressor cells by antigen.

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040928

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061024

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070110

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070417

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071226

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080221

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080313

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term