JPH0947488A - 医療用容器 - Google Patents

医療用容器

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JPH0947488A
JPH0947488A JP8103778A JP10377896A JPH0947488A JP H0947488 A JPH0947488 A JP H0947488A JP 8103778 A JP8103778 A JP 8103778A JP 10377896 A JP10377896 A JP 10377896A JP H0947488 A JPH0947488 A JP H0947488A
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container
medical
container body
resin
medical container
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JP8103778A
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Keinosuke Isono
啓之介 磯野
Hiroshi Motobayashi
博志 本林
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Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 医療現場での混乱がなく、また院内感染等の
虞がない、適量点滴の操作を簡単にすることができる医
療用容器を提供、及び点滴などを間歇的に行う場合でも
経済的に点滴することができる医療用容器を提供。 【構成】 非定型性の樹脂容器本体に、該本体内の薬液
が取り出される排出口を具備した医療用容器において、
上記容器本体に上記薬液の一部を貯留させて上記排出口
からの薬液排出量を調整する調整部が形成され、上記調
製部は上記容器本体内又は本体外にポケットとして形成
され、また、上記調整部内と容器本体内との連絡開口
は、上記排出口を下方に位置させた状態の上記容器本体
内の液位より上方に位置していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、点滴注射等に用いられ
る輸液バック等の医療用容器に関するものであり、より
詳細には、患者への点滴量に対応して適宜量の点滴がで
きる医療用容器に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に点滴注射に用いられる輸液等のバ
ック、コンテナ等の医療用容器は、フレキシブルな壁を
有した非定型性で、溶出物等がでない樹脂容器である。
またこのような樹脂容器は、薬剤バイアル瓶等が接続さ
れる薬剤、薬液等のキット、或いはバイアルとの連通部
のみを有したハーフキット等の容器本体としても使用さ
れる。このため、かかる医療用容器には、排出口が形成
され、排出口に点滴注射用の連通針等が刺針されるゴム
栓が取り付けられる。またキット等の医療用容器におい
ては、薬剤容器であるバイアルに連通するための連通手
段が容器本体に更に設けられる。また、このような医療
用容器は、輸液等を無菌的に点滴することから高圧蒸気
滅菌等による熱滅菌がなされている。このため、点滴に
際してはできる限り院内感染等が生じないように無菌的
操作が望まれている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記医療用
容器にあっては、その市販品は量用が一定の種類に定め
られ、従来、輸液等の容量は100ml、200ml、
300ml及び500ml等の汎用なものに限られる。
このため、患者がある程度平均的な体重、病状であれ
ば、上記既存の医療用容器の量用をそのまま使用しても
問題はない。しかし、子供と大人、重傷者と軽傷者、及
び体重差等の個体差がある場合には、既存の輸液容量の
ドーズでは好ましくないことあがある。このため、従来
の医療用容器の使用に際しては、好ましいドーズ量にす
るために看護婦等が常時点滴状態を看て操作することが
できないので、看護婦が点滴前に予め規定容量から適量
になるまで医療用容器内の薬液を注射器で排出口から取
り除いた後、点滴を行っている。このため、かかる操作
を加えることにより、医療現場で混乱を招き、また注射
器での吸い出しは無菌操作を困難にする危険性があり、
院内感染等の虞が生じる。また薬剤容器と組み合わせた
薬剤キットとして用いる場合には、混合した貴重な薬液
を廃棄することになり、時間を空けて点滴する際には再
度新たな薬液と薬剤を混合して使用しなければならず、
薬液の廃棄は経済的にも好ましくない。従って、本発明
の目的は、医療現場での混乱がなく、また院内感染等の
虞がない、適量点滴の操作を簡単にすることができる医
療用容器を提供することにある。また、本発明の目的
は、点滴などを間歇的に行う場合でも経済的に点滴する
ことができる医療用容器を提供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、非定型性の樹
脂容器本体に、該本体内の薬液が取り出される排出口を
具備した医療用容器において、上記容器本体に上記薬液
の一部を貯留させて上記排出口からの薬液排出量を調整
する調整部が形成され、上記調製部は上記容器本体内又
は本体外にポケットとして形成され、また、上記調整部
内と容器本体内との連絡開口は、上記排出口を下方に位
置させた状態の上記容器本体内の液位より上方に位置し
ていることを特徴とする医療用容器を提供することによ
り、上記目的を達成したものである。 【0005】本発明に係る医療用容器において、上記容
器外側より上記連絡開口を一時閉塞しうる閉塞手段を有
することを特徴とする。本発明に係る医療用容器におい
て、上記閉塞手段は樹脂製の挟持クリップからなり、該
クリップは該連絡開口近傍の熱シール部に取り付けられ
ることを特徴とする。本発明に係る医療用容器におい
て、上記閉塞手段は容器本体のシートの重なり部の内面
に形成された圧迫式嵌合チャックからなることを特徴と
する。本発明に係る医療用容器において、上記調製部に
は薬液の貯留量を示す目盛りが形成されていることを特
徴とする。 【0006】本発明に係る医療用容器において、上記非
定型性の樹脂容器本体は、樹脂シートを熱シールして形
成したものである。本発明に係る医療用容器において、
上記調製部には定型性の樹脂筒或いは樹脂容器の成形物
が収納されていることを特徴とする。本発明に係る医療
用容器において、上記非定型性の樹脂容器本体は、樹脂
のブロー成形物からなる。本発明に係る医療用容器にお
いて、上記調製部はブロー成形時に定型性を保持しうる
ものであることを特徴とする。本発明に係る医療用容器
において、上記連絡開口の近傍の上記調製部の仕切りが
熱溶着シールされていることを特徴とする。本発明に係
る医療用容器において、上記樹脂容器本体は吊り部が一
体形成されていることを特徴とする。本発明に係る医療
用容器において、上記容器本体には他の薬剤容器と連通
しうる連通手段を具備している。本発明に係る医療用容
器において、上記連通手段に接続される薬剤容器を予め
具備することを特徴とする。 【0007】 【作用】上記医療用容器では、連通手段、例えば、容器
本体側に取り付けられた連通針を介して薬剤容器と接続
する。そして、容器本体内の薬液を薬剤容器に流入し、
容器内の薬剤と混合する。次に、混合液を容器本体に戻
す。そして、先ず、点滴に際して患者への投与の適量を
計算し、容器本体内の薬液量が過剰となっている場合
は、上記調整部内に過剰な薬液を貯留させる。その後、
閉塞手段、例えば、挟持クリップや一対の凹凸条成形さ
れた圧迫式嵌合チャックなどで調整部内の過剰な薬液を
密封貯留する。次に、容器本体の排出口に点滴用の連通
針を刺針して点滴を開始する。開始後、点滴が進むに従
って調整部である容器本体内のポケットに所望の過剰薬
液が貯留する。この場合に排出口は下方に位置させる
が、容器本体内の液位は連絡開口により下位に位置する
ため、調整部内への逆流が生じない。連絡開口の位置は
このように高く設ければ良いが、ブロー成形物のときは
吊り部等を連絡開口の上部の耳の部分に形成する一方、
連絡開口の境の高さをできる限り高く設定するため連絡
開口が小さくなる。このため、ブロー成形時に連絡開口
から調整部にエアが十分に流れない。そこで、ブロー成
形物の場合は連絡開口の近傍の仕切りを延在して熱溶着
シールすることが望ましい。このような医療用容器で
は、点滴終了時、患者に適量の薬液が投与され、容器本
体内には過剰な薬液が残り、所定の時間の経過後、調整
部内の薬液を再び投与する。従って、クローズドな状態
で適量点滴の操作が簡単にでき、また必要とされる時間
毎の点滴が確実になされる。上記調整部を比較的硬質な
定型性のある樹脂筒或いは樹脂容器にすることにより、
過剰な薬液量を容器本体内に極めて正確に貯留させるこ
とができる。このため、貯留する調整部に目盛り等を形
成することにより、投与が極めて正確にできる。また、
連通手段を有する医療用容器にあっては、薬剤容器側に
一部薬液を流入し、容器内の薬剤を溶解後、再び医療用
容器内に戻して使用するため、容器本体を手で揉んだり
する操作を必要とする。かかる場合には、定型性の樹脂
筒とその容器などは、その揉み操作の支点となり、薬剤
の混合操作を容易にする。 【0008】 【実施例】以下、本発明に係る医療用容器の好ましい実
施例を添付図面を参照しながら詳述する。図1は本発明
に係る医療用容器の第一実施例の正断面図、図2は第一
実施例に用いられる挟持手段であるクリップの斜視図、
図3及び図4は第一実施例の医療用容器に薬剤容器が接
続された正断面図、図5は第一実施例の医療用容器を用
いて点滴する際の断面図である。 【0009】本発明に係る第一実施例の医療用容器1は
図1乃至図5に示す如く、非定型性の樹脂容器本体2
に、本体2内の薬液が取り出される排出口4、及び他の
薬剤容器であるバイアル6と連通しうる連通手段7を具
備したものである。容器本体2に薬液3の一部を貯留さ
せて排出口4からの薬液排出量を調整する調整部5が形
成され、調整部5は、容器本体2の重なりシート部をほ
ぼL字状の熱シールにより容器本体2内にポケット2B
として形成され、調整部5と容器補本体2との連絡開口
9は排出口4を下方に位置させた状態の容器本体2内の
液位3Aより上方に位置している。また、ポケット2B
の熱シール部8に樹脂製のクリップ20が取り付けられ
る。 【0010】本実施例に係る医療用容器1を更に詳しく
説明すると、医療用容器1の容器本体2は、非定型性の
柔軟な樹脂容器からなる。本実施例において具体的に
は、容器本体2は、低密度ポリエチレンをインフレーシ
ョン成形により作製したチューブから形成される。即
ち、かかるチューブが所定の長さに裁断され、その上下
端2C、2Dが熱融着シールされる。上端2Cには連通
手段である連通針7が取り付けられ、下端2Dには排出
口4が取り付けられて製造される。尚、本実施例では、
低密度ポリエチレンを樹脂容器にも用いたが、可撓性の
熱シール可能な樹脂容器であれば、かかる樹脂に限るこ
とはなく、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、高
密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、軟質ポリ
エステル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の可撓性に富んだ
材料を用いることができる。但し容器本体2内には、薬
剤の溶解液、混合薬液、輸液等の薬液3が収容されるた
め、なかでも、低密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフ
ィン系樹脂は、耐薬品性に優れ、溶解液中への溶出物も
少なく、廉価であり経済性に優れているので好ましい。
また、非定型性の容器として本実施例では、シートより
形成したバック形式の容器本体2を示したが、これに限
るものではなく、ブロー成形によるバックや、またある
程度の定型を保つが、壁部が可撓なため窪んだりする非
定型性可能なボトル等であってもよい。従って、ここで
の非定型性樹脂容器とは、その内部容積が変化しうるも
のである。 【0011】容器本体2内には、排出口4から薬液3が
充填され、ゴム栓体10で封がされた後にオートクレー
ブ滅菌される。薬液3は輸液用の基本液であり、後述す
る薬剤容器6内の薬剤13を溶解、希釈或は混合等する
ものである。具体的には、アミノ酸液、グルコースが主
体の高カロリー輸液の基本液、生理食塩水、5%ブドウ
糖液、注射用蒸留水のほか、各種電解質を含む溶液等が
用いられる。また容器本体2の外側には、薬液量を表す
ために10〜100mlまでの目盛りが印刷され、更に
ポケット2Bにも5〜15mlの目盛りが印刷され、ポ
ケット2B内には薬液が最高15mlまで貯留すること
ができるようになっている。 【0012】排出口4は樹脂成形材からなり、容器本体
2の熱融着部2Dにあって液密に取り付けられている。
排出口4は先端部でゴム栓10に閉塞され、図5に示す
如くゴム栓10は点滴用の連通針11が刺針可能と成っ
ている。連通針7は樹脂成形物であり、容器本体2の熱
融着部2Dにあって液密に取り付けられている。連通針
7の基端は閉止され、その側周壁に切れ込みが形成され
て易開封機構7Aが形成され、易開封部7Aは、保存時
において連通針7から薬液3がでるのを防止し、使用時
において連通針7内を容易に開放できるようにしてい
る。連通針7の先端部には針部7Bが形成され、針部7
Bはバイアル6のゴム密栓12に刺針可能に形成されて
いる。尚、本実施例においては、排出口4、及び連通針
7は、ポリプロピレンの成形物であるが、これに限る必
要はなく、その他の汎用性のある樹脂の使用であっても
良い。 【0013】調整部5は、排出口4が設けられるシール
端部2Dの反対側のシール他端部2Cに近接して形成さ
れたL字状の熱シール部8により、ポケット2Bとして
形成される。また熱シール部8と容器本体2のシール他
端部2Cとは接続されず、その間隙が容器本体内2の全
体部分2Aとポケット2Bとを連通する連絡開口9とし
て形成される。また、かかる連絡開口9は容器本体2の
排出口4を下方に位置させたとき、即ち図1に示す如く
薬液3の液位3Aが目盛り100mlにあるとき、その
液位3Aの上方になるように設けられている。尚、調整
部5は、上述した小目盛りが形成されている。 【0014】また、図2に示す如く、クリップ20は、
一対の曲げ弾性を有する短冊状のプラスチック部材2
1、22からなり、一対のプラスチック部材21、22
は相互に止めビス23により一端が取り付けられ松葉状
になっている。止めビス23はポケット2Bの形成時の
熱シール部8に一対のプラスチック部材21、22とと
もに取り付けられる。またプラスチック部材21の他端
には止め孔24が形成され、プラスチック部材22の他
端には止め突起25が形成される。止め突起25が止め
孔24に挿入された時、プラスチック部材21、22に
挟まれる容器本体2の重なりシート部分は液密に挟持さ
れる。 【0015】図3に示す如く本実施例に使用されるバイ
アル(薬剤容器)6は、ガラス瓶からなり、薬剤13は
ゴム密栓12を有した取出口14から無菌的に充填され
る。尚、薬剤容器は本実施例の如くガラス製のバイアル
6に限ることはなく、プラスチック製の容器でもよく、
また非定型性のバックや可撓性のボトル等であってもよ
い。薬剤13は粉末の抗性物質である。しかし、本発明
にあっては、薬剤を粉末に限る必要はなく液剤であって
も良い。また具体的な液剤としては、アミノ酸の一種で
あるグルタミン酸がある。特に、グルタミン酸水溶液を
100℃に加熱すると一部ヒロリドン化し変質してしま
うので、高圧蒸気滅菌ができない。このように水溶液の
状態で滅菌できない薬剤も対象となる。 【0016】次に、図2〜図5に従って本実施例の医療
用容器1の使用について説明する。先ず、医療用容器1
は転倒され、連通針7がバイアル6のゴム密栓12に刺
針され、容器本体2内とバイアル6内が連通される。容
器本体2等を外側から手揉み等して容器本体2内が交互
に加圧と常圧に繰り返され、加圧時に薬液3の一部がバ
イアル6内に流入され、常圧時にバイアル6内のエアが
容器本体2内に置換してくる。かかる操作によりバイア
ル6内に薬液3が所定量流入され、バイアル6内で薬剤
13と薬液3とが十分に混合された後、図4に示す如く
容器本体2はバイアル6と共に再び転倒され、排出口4
が下方に配された状態で薬液3が戻される。 【0017】かかる状態で、患者に点滴する薬液量を計
算し、100mlより少ない薬液投用である場合、例え
ば、85mlが患者の適量となる場合は、容器本体2を
絞り、薬液3の一部を連絡開口9を介して調整部5のポ
ケット2B内に流入する。そして、図5に示す如く薬液
3の過剰量である15mlをポケット2Bに貯留させ
る。この場合、連絡開口9が薬液の液位3Aより上方で
あるため、容器本体2を適宜圧迫調整するだけで、ポケ
ット2Bに過剰量の薬液3を正確に貯留させることがで
きる。 【0018】次に、クリップ20におけるプラスチック
部材21、22の止め突起23及び止め孔24を結合
し、クリップ20によりポケット2B口を液密に閉塞す
る。バイアル6及び容器本体2等がスタンド等に吊さ
れ、点滴用の連通針11が排出口4のゴム密栓5に刺針
される。従って、点滴が進むことにより、容器本体2内
の大部分の薬液3は患者へと投与され、調整部5に貯留
する過剰量の薬液3が容器本体2内に残る。このため看
護婦等が常時点滴状態を見守ることなく、患者の適量で
ある薬液3の点滴がなされる。また、ポケット2B内の
薬液3は容器内にあって無菌が維持され、再び使用する
際には、かかる過剰薬液3を廃棄することなく、容器本
体2A側に戻すことができる。 【0019】上記実施例では、常用が100mlの医療
用容器1について説明したが、これに限るものではな
く、200ml、500ml、1000ml等のその他
の量用のものについても実施することができる。また、
調整部5の貯留量を15mlとしたが、かかる量に限る
ことはなく、調整部の容量を適宜な大きさに設けること
ができる。また、上記実施例の医療用容器1は、薬剤等
のハーフキットとして用いたが、薬剤容器であるバイア
ル等を組み合わせて製品とされる完全な薬剤、薬液等の
キットの容器本体でもよい。 【0020】図6は、本発明の医療用容器の第二の実施
例である。かかる実施例の医療用容器31では、調整部
32の熱シール部33は排出口4が取り付けられる容器
本体2のシール端部2Dに接続させてポケット2Bが形
成され、ポケット2B内には定型性の樹脂筒34が配せ
られる。また、樹脂筒34が配せられる容器本体2の外
側には、2ml単位毎の細かい目盛りが形成される。熱
シール部33の上方には、閉塞手段である圧迫式嵌合チ
ャック部35が形成され、嵌合チャック部35は、熱シ
ール部33と端部シール部2Cとの間を横断している。
図7に示す如く、容器本体2のシート内面36、37に
は、一対の互いに嵌合する凸条部38と凹条部39が形
成され、凸条部38と凹条部39とは上述の圧迫式嵌合
チャック部35となっている。従って、嵌合チャック部
35は容器本体2外側から圧迫することにより、凸条部
38と凹条部39が嵌合し、容器本体側2Aとポケット
2Bとの連絡開口40を液密に閉じる閉塞手段となって
いる。 【0021】このような構成にあって、上述の第一実施
例と異なり、薬液3の過剰量を正確にポケット2B内の
樹脂筒34に貯留させることができ、より決めの細かい
操作ができる。また、手揉み時等においては、定型性の
樹脂筒34を握り部の支点とすることができるため、バ
イアル内の薬剤との混合操作が一層容易となる。クリッ
プ材のように閉塞手段が容器本体2の外側に取り付けな
いため、取り扱い上の煩わしさがない。尚、上記実施例
の医療用容器31では、樹脂筒34を用いたが、底部が
閉径される樹脂容器でもよく、また樹脂容器自体等に目
盛りを設けてもよい。また、樹脂容器であれば、ポケッ
ト状の熱シール部33に設ける必要はなく、上記実施例
と同様な作用効果を奏する限り、容器本体2の内壁に着
接されたもの、また熱シール部33の代わりに全て圧迫
式嵌合チャックでもよい。 【0022】また、上記各実施例では容器本体2内にポ
ケット2Bを設けたが、図8の本実施例の変形例の医療
用容器41が示す如く、容器本体2のシート部分の一部
を開口してポケット42を外側に設けても良い。即ち、
シート部分の円形の開口は連絡開口43として形成さ
れ、連絡開口43にはシート部材で形成されたポケット
42が取り付けられる。ポケット42の取り付けシート
部分は連絡開口43の周縁に液密に熱シールされ、容器
本体の2Aとポケット42内が液密に連通される。ま
た、ポケット42の口部には、第一実施例で用いたクリ
ップ20が取り付けられ、ポケット42の外表面には目
盛りが形成される。このような構成においても図8に示
す如く、ポケット42内に薬液3が貯留し、第一実施例
の医療用容器1と同様な作用効果を奏することができ
る。また、ポケット42は定型性、非定型性であっても
容器本体2と分かれているため、正確に貯留液量を定め
ることができる。 【0023】次に、図9〜図11に従って本発明に係る
医療用容器の第三実施例について説明する。図9は第三
実施例に係る医療用容器の平面図である。図10は第三
実施例に係る医療用容器の平断面図である。図11は第
三実施例に係る医療用容器の横断面図である。 【0024】本実施例の医療用容器51は、ブロー成形
した非定型性の樹脂容器本体52からなり、本体52内
の輸液剤53が取り出される排出口54を具備してい
る。容器本体52に輸液剤53の一部を貯留させて排出
口54からの輸液剤排出量を調整する調整部55が形成
され、調製部55は容器本体52内にポケットとして形
成され、また調整部52内と容器本体55内との連絡開
口56は、排出口54を下方に位置させた状態の容器本
体55内の輸液剤53の液位53Aより上方に位置して
いる。また調製部55には薬液の貯留量を示す目盛りが
形成され、ブロー成形時に定型性を保持しう硬度を有し
ている。更に、連絡開口56の近傍の調製部55の仕切
り58Aが熱溶着シールされている。更に、樹脂容器本
体52は吊り部59がブロー成形時に一体形成されてい
る。 【0025】本実施例の医療用容器51を更に説明する
と、容器本体52はブロー成形物からなり、本体52に
は仕切り部58、吊り部59及び口部60が形成されて
いる。仕切り部58の形成により、容器本体52には調
整部55及び連絡開口56が形成される。口部60の外
側には取付フランジ60Aが形成され、内側には栓体の
受け部60Bが形成されている。受け部60Bにはゴム
製の栓体61が取り付けられ、口部60の開口を液密に
覆っている。また、栓体61は止め材62により止め置
かれ、止め材62は口部60のフランジ60A面に固着
されている。これにより、排出口54が容器本体52に
形成されている。容器本体2内には輸液剤53が100
mL充填され、その液位53Aは吊り部59を上にして
排出口54を下にしたときに連絡開口56より低くなっ
ている。連絡開口56の幅wはブロー成形される本体5
2の長さLにもよるが、連絡開口幅wは、本体長さLの
1/2以下、また2.0mm以上であることが望まし
い。連絡開口56の幅wが上記範囲を超えると、液位5
3Aの関係から容器本体52に十分量の輸液剤を充填す
ることができない。また上記範囲を下回れば、ブロー成
形時に調整部55に十分なエアを供給することができな
いため、調整部55を正確に形成することが困難とな
る。本実施例では容器本体52の長さLが150mm
で、連絡開口56の幅wが10mmとなっている。調整
部55は容器本体52に比べて狭く形成され、調整部5
5の容器壁55Aは可撓性が比較的なくある程度の定型
性が保持されている。その一方、容器本体52の大部分
を占める容器壁52Aは可撓性があり非定型性が保持さ
れている。また、容器本体52の外側容器壁52Aに総
合量を示す目盛りが刻設され、調整部55の外側容器壁
55Aには残量を示す目盛りが刻設されている。 【0026】次に、本実施例の医療用容器51の製造方
法について詳説する。直鎖状低密度ポリエチレンから所
定のパリソンを形成し、次に仕切部58の形成部、吊り
部59の形成型部、及び口部60の形成型部を備えた一
対の金型でパリソンを挟み、口部60からのブロー成形
により図2に示す如く容器本体2を製造する。尚、ブロ
ー成形時に連絡開口56の幅を比較的多く取り、調整部
55に正確にエアを流して形成した後、仕切り部58を
熱シールにより延在して、連絡開口56の幅wを正確に
形成する。このように仕切り部58を二段階で形成する
ことにより、連絡開口幅wを正確に形成することがで
き、また輸液剤53の液位53Aが容器本体52の容量
が変化して多少ばらついても問題を少なくすることがで
きる。次に、口部60から輸液剤53の所定量を正確に
充填し、栓体61で口部60を密栓すると共に、止め材
62で栓体61を止め置く。止め材62を超音波融着に
より口部60のフランジ部60Aに固着する。排出口5
4の形成後、容器本体52を蒸気滅菌処理する。蒸気滅
菌は100℃〜140℃の範囲で行い、特に、樹脂容器
の熱などの可塑変形を生じないようにするために100
℃〜115℃で滅菌処理することが望ましい。 【0027】このように製造された医療用容器51を用
いて点滴などを行う場合には、先ず、投与量の余分量を
調整部55に流し込み、残りを容器本体52に貯留した
状態で、吊り部59を介して容器51をスタンドなどに
吊り下げる。そして、排出口54に点滴針等を刺通して
点滴を開始する。この場合、看視しなくても、必要量の
輸液剤53の点滴を正確にすることができる。 【0028】次に、図12に従って本発明に係る医療用
容器の第四実施例について説明する。本実施例の医療用
容器71は、容器本体72が第三実施例の医療用容器5
1の容器本体52とほぼ同様な構成であり、ほぼ同様な
構成部分についてはその詳しい説明を省略する。容器本
体72が相違する点は、容器本体52の吊り部の代わり
に薬剤容器の接続口73が設けられていることである。
接続口73にはゴム栓74が取り付けられ、ゴム栓74
の中央の孔には着脱可能な封止玉76が取付られてい
る。また接続口73の外側には連結部材77がスライド
可能に取付られ、連結部材77には連結管78が一体形
成されている。連結管78は連結部材77が接続口73
に向けて相対的にスライドした時、封止玉76を押圧し
てゴム栓74の孔に液密に嵌入されるようになってい
る。一方、連結部材77の他端には口部にゴム栓79を
備えたバイアル80がスライド可能に取付られ、ゴム栓
79の中央の孔にも封止玉81が着脱可能に取付られて
いる。そして、バイアル80が連結部材77に向けて相
対的にスライドした時、封止玉81を押圧してゴム栓7
9の孔に液密に嵌入されるようになっている。従って、
バイアル80を接続口73に向けて押圧したときに、バ
イアル80内と容器本体72内とが液密に接続されて、
バイアル内の薬剤82が容器本体72内の薬液53に溶
解混合される。このように薬剤82と混合された薬液5
3の投与に際しても、薬液53の一部を調整部55に適
宜に貯留させ、必要量の薬剤82を患者に投与すること
ができる。 【0029】 【発明の効果】以上説明したように本発明に係る医療用
容器では、上記容器本体に上記薬液の一部を貯留させて
上記排出口からの薬液排出量を調整する調整部が形成さ
れ、上記調製部は上記容器本体内又は本体外にポケット
として形成され、また、上記調整部内と容器本体内との
連絡開口は、上記排出口を下方に位置させた状態の上記
容器本体内の液位より上方に位置しているので、医療現
場での混乱がなく、また院内感染等の虞がない。また、
適量点滴の操作を簡単にすることができ、点滴などを間
歇的に行う場合でも経済的に点滴することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る医療用容器の第一実施例の正断面
図である。 【図2】第一実施例の医療用容器に用いられるクリップ
の斜視図である。 【図3】第一実施例の医療用容器に薬剤容器を接続した
正断面図である。 【図4】第一実施例の医療用容器に薬剤容器を接続した
正断面図である。 【図5】第一実施例の医療用容器を用いて点滴する際の
断面図である。 【図6】第二実施例の医療用容器の正断面図である。 【図7】第二実施例の医療用容器の圧迫式嵌合チャック
の断面図である。 【図8】第一乃至二実施例の医療用容器の変形例を示す
部分断面図である。 【図9】第三実施例に係る医療用容器の平面図である。 【図10】第三実施例に係る医療用容器の平断面図であ
る。 【図11】第三実施例に係る医療用容器の横断面図であ
る。 【図12】第四実施例に係る医療用容器の平断面図であ
る。 【符号の説明】 1、31、41 医療用容器 2 容器本体 2B、32、42ポケット 3 薬液 3A 液位 4 排出口 5、 調整部 6 バイアル(薬剤容器) 7 連通針 8 熱シール部 9、40、43 連絡開口 10 ゴム栓 11 点滴用連通針 12 ゴム密栓 13 薬剤 20 クリップ 21、22 プラスチック部材 23 ビス 24 止め孔 25 止め突起 33 熱シール部 34 樹脂筒 35 圧迫式嵌合チャック 36、37 シート内面 38 凸条部 39 凹条部 51、71 医療用容器 52、72 容器

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 非定型性の樹脂容器本体に、該本体内の
    薬液が取り出される排出口を具備した医療用容器におい
    て、 上記容器本体に上記薬液の一部を貯留させて上記排出口
    からの薬液排出量を調整する調整部が形成され、上記調
    製部は上記容器本体内又は本体外にポケットとして形成
    され、また、上記調整部内と容器本体内との連絡開口
    は、上記排出口を下方に位置させた状態の上記容器本体
    内の液位より上方に位置していることを特徴とする医療
    用容器。 【請求項2】 上記容器外側より上記連絡開口を一時閉
    塞しうる閉塞手段を有することを特徴とする請求項1記
    載の医療用容器。 【請求項3】 上記閉塞手段は樹脂製の挟持クリップか
    らなり、該クリップは該連絡開口近傍の熱シール部に取
    り付けられることを特徴とする請求項2記載の医療用容
    器。 【請求項4】 上記閉塞手段は容器本体のシートの重な
    り部の内面に形成された圧迫式嵌合チャックからなるこ
    とを特徴とする請求項2記載の医療用容器。 【請求項5】 上記調製部には薬液の貯留量を示す目盛
    りが形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の
    何れかに記載の医療用容器。 【請求項6】 上記非定型性の樹脂容器本体は、樹脂シ
    ートを熱シールして形成したものである請求項1記載の
    医療用容器。 【請求項7】 上記調製部には定型性の樹脂筒或いは樹
    脂容器の成形物が収納されていることを特徴とする請求
    項6記載の医療用容器。 【請求項8】 上記非定型性の樹脂容器本体は、樹脂の
    ブロー成形物からなる請求項1記載の医療用容器。 【請求項9】 上記調製部はブロー成形時に定型性を保
    持しうるものであることを特徴とする請求項8記載の医
    療用容器。 【請求項10】上記連絡開口の近傍の上記調製部の仕切
    りが熱溶着シールされていることを特徴とする請求項8
    又は9記載の医療用容器。 【請求項11】上記樹脂容器本体は吊り部が一体形成さ
    れていることを特徴とする請求項8記載の医療用容器。 【請求項12】上記容器本体には他の薬剤容器と連通し
    うる連通手段を具備している請求項6又は8記載の医療
    用容器。 【請求項11】上記連通手段に接続される薬剤容器を予
    め具備することを特徴とする請求項12記載の医療用容
    器。
JP8103778A 1995-05-26 1996-03-29 医療用容器 Pending JPH0947488A (ja)

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JP15248595 1995-05-26
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013057883A1 (ja) * 2011-10-18 2013-04-25 パナソニック株式会社 薬剤容器、及び薬剤を封入した薬剤入り容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20031216