JPH0946344A - パケット流量監視制御方式 - Google Patents

パケット流量監視制御方式

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JPH0946344A
JPH0946344A JP18913495A JP18913495A JPH0946344A JP H0946344 A JPH0946344 A JP H0946344A JP 18913495 A JP18913495 A JP 18913495A JP 18913495 A JP18913495 A JP 18913495A JP H0946344 A JPH0946344 A JP H0946344A
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rate
monitoring
flow rate
network
cell
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JP18913495A
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Koji Nakamichi
耕二 仲道
Takeshi Kawasaki
健 川崎
Tomohiro Ishihara
智宏 石原
Toshio Somiya
利夫 宗宮
Masahito Okuda
將人 奥田
Michio Kusayanagi
道夫 草柳
Naoaki Watanabe
直聡 渡辺
Masabumi Kato
正文 加藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネットワークの使用状態に従って各コネクシ
ョンの送信許可レートが変動する通信サービスにおいて
データ流量を監視制御する方式を提供する。 【構成】 第1のUPC 機構31には、監視レートとして
各コネクション毎にPCR(Peak Cell Rate)が設定され
る。そして、あるコネクションを介して送信端末からネ
ットワークへ流入するセルの転送レートがそのコネクシ
ョンに対して設定されているPCR を越えた場合、そのセ
ルを廃棄する。第2のUPC 機構34には、監視レートと
して各コネクション毎にACR (Allowed Cell Rate) が設
定される。そして、あるコネクションを介して送信端末
からネットワークへ流入するセルの転送レートがそのコ
ネクションに対して設定されているACR を越えた場合、
そのセルの優先度を低くする処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ネットワーク上のパケ
ット流量を監視する方式に係わり、特にATMネットワー
ク上でのABR 通信におけるセル流量を監視する方式に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声データ、テキストデータ等に
加え、より高速な伝送速度が要求される画像データを含
めた様々な形態の通信を統一的に扱うサービスが不可欠
となってきているが、その中核技術がATM (非同期転送
モード)である。
【0003】ATM は、情報を48オクテットごとの固定
長に区切ったペイロードにヘッダと呼ばれる制御情報
(宛先情報など)を付加したセルをデータ転送単位(デ
ータ交換単位)としている。
【0004】ところで、現在、ATM フォーラムにおい
て、ATM 技術をLAN, WAN等の高速データ通信網に適用す
るための方法として、ABR (Available Bit Rate)サービ
スクラスに関する議論が活発に行われている。ABR サー
ビスクラスでは、コネクションごとに網と端末との間で
輻輳制御を行う。以下に、ABR サービスについて簡単に
説明する。
【0005】ABR 通信では、呼の設定時に、ユーザと網
との間の交渉により、最小可能使用帯域MCR (Minimum C
ell Rate) および最大要求帯域PCR (Peak Cell Rate)が
設定される。これらの設定は、呼受付制御CRC (Call Ad
mission Control)によってコネクションごとに行われ
る。
【0006】また、ABR 通信では、データ送信端末が、
所定個数の送信データセル毎にRMセル(リソース管理セ
ル)と呼ばれるセルを送出する。網あるいは受信端末
は、網内のリソース情報や輻輳が発生しているか否かを
示す制御情報などをRMセルに書き込み、そのRMセルを上
記送信端末に送り返す。そして、送信端末は、上記制御
情報などが書き込まれたRMセルを網から受け取ると、そ
の制御情報に基づいて送信許可帯域ACR (Allowed Cell
Rate) を計算する。このACR は、送信端末が網に対して
送信を許されるセルレート(セルの伝送速度)であり、
最小可能使用帯域MCR と最大要求帯域PCR との間で変動
する。送信端末は、このACR を守るような転送レートで
セル送出を行うようにする。このように、ABR 通信で
は、フィードバック制御により、網の使用状況に応じて
送信端末が網に対して送信を許されるセルレートが決定
される。
【0007】網が輻輳していない状態では、送信端末
は、最大要求帯域PCR でセル転送を行うことができる。
一方、網が輻輳状態となると、送信端末は、網からフィ
ードバックされるRMセルによりその輻輳状態を認識し、
ACR を小さくしていく。ACR の最小値は、MCR である。
ここで、たとえば、ある送信端末のACR がMCR であると
きに、その送信端末が、MCR 以上の送信レートでセルを
送信する(すなわち、送信許容帯域を越えてセルを送出
する)と、網が輻輳状態であるにもかかわらず網に大量
のセルが流入しつづけるので、その輻輳状態が継続して
しまう。また、網が正常状態(輻輳していない状態)で
あっても、送信端末が、PCR あるいはACR以上の送信レ
ートでセルを送信すると、綱は輻輳状態に陥りやすい。
【0008】このため、網が輻輳状態となることを防ぐ
ためには、網の入口においてセル流量(データ量)を監
視し、予め設定してある送信レート(PCR またはMCR )
に対して違反しているセルを廃棄する等の処理が必要と
なる。このようなセル流量を監視する方法としては、UN
I (User Network Interface)に設けられるUPC (UsagePa
rameter Control) 機構において、実際のセル流量と上
記予め設定してある送信レート(PCR, MCR)とを比較す
る方式が考えられる。
【0009】ところが、ABR 通信サービスは、現在、AT
M フォーラムにおいてその仕様等が検討されている段階
であり、どのパラメータを用いて輻輳制御を行うのかが
明確には決まっていない状況である。
【0010】なお、各コネクションに対して固定転送帯
域が割り当てられるCBR (ConstantBit Rate) サービス
では最大要求帯域PCR を監視し、また、呼受付制御CAC
によって管理されている帯域情報に従って各コネクショ
ンに動的に転送帯域を割り当てるVBR (Variable Bit Ra
te) サービスでは、最大要求帯域PCR および平均要求帯
域SCR (Sustainable Cell Rate) を監視し、それぞれそ
の監視結果を用いて輻輳制御を行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ABR
通信サービスでは、送信レートに関するパラメータとし
て、PCR, MCR, ACR が規定されるが、ABR 通信サービス
の仕様は検討中であり、これら3つのパラメータを考慮
した輻輳制御は行われていなかった。
【0012】また、ABR 通信サービスにおいては、網の
状態によってACR が変動するが、このACR を用いてセル
流量を監視するためには、UPC 機構に設定する監視パラ
メータも動的に変動させる必要がある。もし、ABR 通信
サービスに対して単純に従来の方式を適用し、たとえ
ば、UNI において、最小可能使用帯域MCR を越えるセル
を廃棄する処理を行うと、以下のような問題が生じる。
すなわち、網が輻輳状態であり、端末のACR がMCR にま
で低下しているときには、MCR を越えるセルを廃棄する
ことは適切な処理であるが、網が輻輳しておらず、端末
のACR がMCR よりも大きい状態においてMCR を越えるセ
ルをすべて廃棄すると、送信許可帯域内のセルをも廃棄
してしまうことになる。
【0013】したがって、ABR 通信においては、網の状
態に応じて変動するACR 対応して監視パラメータを動的
に変更させる必要があるが、従来、そのような方式は提
供されていなかった。
【0014】本発明は、網の状態に従って送信許可帯域
が変動する通信サービスにおいて、データ流量を監視制
御する方式を提供することを目的とする。また、ATM 網
においてABR サービスクラスで規定されるPCR,ACR,MC
R を監視するための方式を提供することを他の目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の第1の
態様の原理図である。本発明の第1の態様のパケット流
量監視制御方式は、固定長パケットをルーティングする
ネットワークの使用状態に従ってそのネットワーク上の
各コネクションの送信許可レートを変動させてデータ転
送を行う通信サービスにおいて、固定長パケットの流量
を監視する構成を前提とする。
【0016】ネットワークの入口に互いに異なる監視パ
ラメータを設定した少なくとも2つの使用量パラメータ
制御手段1,2,3,...を設け、それら使用量パラ
メータ制御手段1,2,3,...を用いて固定長パケ
ットの流量を監視する。ATMネットワークを利用したABR
通信サービスの場合、監視パラメータとして、PCR(ピ
ークレート)、MCR (最小レート)、ACR (許可レー
ト)を設定する。
【0017】使用量パラメータ制御手段1,2,
3,...は、それぞれネットワークの使用状態に従っ
て固定長パケットに対して所定の処理を実行する。たと
えば、ネットワークが非輻輳状態のときと輻輳状態のと
きとで監視パラメータに違反した固定長パケットに対す
る処理を変更する。また、ネットワークの使用状態に従
って使用量パラメータ制御手段1,2,3,...のう
ちの所定の使用量パラメータ制御手段を用いて固定長パ
ケットの流量を監視するようにしてもよい。
【0018】図2は、本発明の第2の態様の原理図であ
る。本発明の第2の態様のパケット流量監視制御方式
は、固定長パケットをルーティングするネットワークへ
流入する固定長パケットの流量を監視する構成を前提と
する。
【0019】使用量パラメータ制御手段11は、第1の
監視レートが設定され、その第1の監視レートで固定長
パケットの流量を監視する。使用量パラメータ制御手段
12は、第2の監視レートが設定され、その第2の監視
レートで固定長パケットの流量を監視する。
【0020】切換え手段13は、使用量パラメータ制御
手段11または12のうちの一方が有効状態、他方が待
機状態となるようにそれら2つの使用量パラメータ制御
手段11、12の状態を交互に切り換える。そして、有
効状態の使用量パラメータ制御手段11または12が固
定長パケットの流量を監視する。
【0021】設定手段14は、ネットワークから転送レ
ート指示情報を受信し、待機状態となっている使用量パ
ラメータ制御手段11または12に上記転送レート指示
情報によって指定される転送レートを監視レートとして
設定する。
【0022】
【作用】本発明の第1の態様のパケット流量監視制御方
式においては、ネットワークの使用状態に従って固定長
パケットの流量を監視する動作を変更するので、ネット
ワークの使用状態に従ってそのネットワーク上の各コネ
クションの送信許可レートを変動させてデータ転送を行
う通信サービスにおいて、各コネクションの固定長パケ
ットの流量を適切に監視することができる。
【0023】本発明の第2の態様のパケット流量監視制
御方式においては、使用量パラメータ制御手段11が監
視動作を行っている期間に、そのときネットワークから
指示される転送レートが次の監視レートとして使用量パ
ラメータ制御手段12に設定されるので、使用量パラメ
ータ制御手段11および12の状態を互いに切り換えれ
ば、ネットワークから指示された最新の転送レートで固
定長パケットの流量を監視を行うことができる。一方、
使用量パラメータ制御手段12が監視動作を行っている
期間には、そのときネットワークから指示される転送レ
ートが次の監視レートとして使用量パラメータ制御手段
11に設定される。
【0024】このため、使用量パラメータ制御手段11
および12の状態を互いに切り換える動作を繰り返すこ
とにより、ネットワークの使用状態に従ってそのネット
ワーク上の各コネクションの送信許可レートが変動する
通信サービスにおいて、その変動する送信許可レートに
高速に追随して適切なパケット流量監視を行うことがで
きる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。本実施例では、ATM を前提として説明
する。
【0026】図3は、本実施例のセル流量監視制御装置
を適用するATM 網の概略構成図である。ATM 網21は、
ATM スイッチを有し、複数の端末22,23,...を
収容している。端末22,23は、ABR 通信サービスク
ラスに対応した端末である。端末22から端末23に対
してデータを転送するときは、端末22は、端末22か
ら端末23へのルートを示す識別子VPI/VCI (Virtual P
ath Identifier/VirtualChannel Identifier) を各セル
のヘッダに設定して、それらセルをATM 網21へ送出す
る。それらセルは、所定のATM スイッチにおいてVPI/VC
I に従って自律的にルーティングされ、端末23に接続
される回線に出力される。端末22および端末23は、
定期的にRM (Resource Management)セルを出力する。こ
のRMセルは各コネクションごとにATM 網21を介して送
信先端末に転送され、その送信先端末で折り返されて送
信元端末に返送される。このとき、RMセルには、ATM 網
21の使用状態を示す情報(輻輳情報)が書き込まれ
る。したがって、送信元端末はそのRMセルによってATM
網21が輻輳しているかどうかを知ることができる。こ
のようなネットワーク構成において、本実施例のセル流
量監視制御装置24は、UNI (User Network Interface)
に設けられるUPC (Usage Parameter Control) 機構によ
って実現する。
【0027】ところで、ATM においては、呼の設定時
に、ユーザとATM 網21との間の交渉によってコネクシ
ョン毎にいくつかの転送レート(申告値)が設定され
る。尚、本実施例においてコネクションとは、VPI/VCI
によって一意に指定される仮想的な通信路を意味する。
このため、各ユーザがそれぞれ申告値を守れば、ATM 網
21は輻輳することなく、ATM 網21を利用した各サー
ビスの品質が保証される。しかしながら、申告値を守ら
ないユーザがいた場合、ATM 網21が輻輳状態となる恐
れがある。このような輻輳が発生すると、申告値を守っ
ているユーザのサービスの品質も低下してしまう。この
ため、ATM 網21の入口においてコネクション毎に設定
されている転送レート(各端末22,23,...から
ATM 網21へ流入する単位時間当たりのセル流量)が守
られているかどうかを監視し、申告値を守らないコネク
ションに対して何らかのペナルティを課す必要がある。
UPC 機構は、上記監視を行い、違反コネクションを介し
て転送されるセルを廃棄する処理またはそのセルの優先
度を低い優先度に書換え処理などを実行する。
【0028】セル流量監視制御装置24は、ABR 通信デ
ータの監視のために、複数個のUPC機構25,26,2
7,...を設けている。各UPC 機構25,26,27
は、それぞれ送信元端末(ここでは、端末22)からUN
I 通過してATM 網21へ流入するユーザセルの転送レー
トを監視する。各UPC 機構25,26,27は、それぞ
れABR サービスクラスにおいて規定される3種の転送レ
ートに関するパラメータであるPCR,ACR,MCR について
監視を行う。
【0029】PCR (Peak Cell Rate)およびMCR (Minimum
Cell Rate) は、呼の設定時にユーザが申告する値であ
り、ユーザとATM 網21との間の交渉(CRC:Call Admiss
ionControl)によってコネクションごと設定される。PCR
は、各コネクション上でのセル転送レートの上限を示
し、最大要求帯域である。MCR は、最小可能使用帯域で
あり、このMCR 以下の転送レートでセルが送出される場
合には、ATM 網が輻輳状態であってもそのセルが廃棄さ
れないことが保証される。
【0030】ACR (Allowed Cell Rate) は、送信端末か
らATM 網21に対して送信を許されるセル転送レートで
あり、送信許可帯域と呼ばれる。ACR は、以下のように
して算出される。すなわち、送信端末が、コネクション
毎にRMセルをATM 網21に対して送出すると、ATM 網2
1あるいは受信端末は、網内で輻輳が発生しているか否
かを示す情報またはそのコネクションを介してATM 網2
1に送信が許されるセル転送レートをRMセルに書き込
み、そのRMセルを上記送信端末に送り返す。送信端末
は、そのRMセルに書き込まれている上記情報またはセル
転送レートに基づいてそのコネクションのACR を計算す
る。このACR の最大値および最小値は、それぞれユーザ
がコネクション毎に申告したPCR およびMCR である。た
とえば、ATM網21を利用した通信量が少ないときに
は、各コネクションのACR は、それぞれPCR またはPCR
に近い値となる。一方、ATM 網21が輻輳状態になる
と、各コネクションのACR は低下してゆき、輻輳状態が
継続した場合には、MCR まで低下する。このように、AC
R は、ATM 網21の使用状態に応じてMCR とPCR との間
で変動する値である。そして、送信端末は、このように
してATM 網21から受信したRMセルに従って所定のアル
ゴリズムでACR を算出し、そのACR を守るようなセル転
送レートでデータ転送を行う。
【0031】以上のように、セル流量監視制御装置24
は、UPC 機構25,26,27を備え、それぞれ、ABR
サービスクラスにおいて規定されるPCR,ACR,MCR につ
いてATM 網21へ流入するセルの転送レート監視する。
すなわち、UPC 機構25は、あるコネクションを介して
ATM 網21へ流入するセルの転送レートがそのコネクシ
ョンに対して設定されているPCR を越えていないかどう
かを監視する。また、UPC 機構26は、同様に、ATM 網
21へ流入するセルの転送レートがACR を越えていない
かどうかを監視する。さらに、UPC 機構27も同様に、
ATM 網21へ流入するセルの転送レートがMCR を越えて
いないかどうかを監視する。上述の監視動作は、コネク
ションごと(VPI/VCI ごと)に行われる。
【0032】各UPC 機構25〜27は、転送レートが監
視レート(PCR,ACR,またはMCR )を越えているコネク
ションを検出すると、そのコネクションを介して転送さ
れるセルのうち監視レートを越えているセルに対してセ
ル廃棄処理、またはそのセルの優先度を低く設定する処
理等を行う。
【0033】セルの優先度の設定方法としては、たとえ
ば、以下の2通りが考えられる。1つの方法としては、
各セルのヘッダ内のCLP (Cell Loss Priority)ビットを
用いる。すなわち、優先度の高いセル(優先セル)に対
してはそのCLP ビットに"0"を設定し、優先度の低いセ
ル(非優先セル)に対してはそのCLP ビットに"1" を設
定する。他の方法としては、たとえば交換機内でセルに
付加されるタグ情報内に優先度情報を書き込む方式であ
る。それら2つの方式において、あるセルの優先度を低
く設定するためにそのセルのCLP ビットに"1" を設定す
る処理あるいはタグ情報内に非優先を示す情報を書き込
む処理を「タギング」と呼ぶことにする。「タギング」
とは、タグを付けるという意味である。以下の実施例で
は、CLPビットを用いる方式を説明する。
【0034】次に、図4〜図8を参照しながら、2つの
UPC 機構を用いてABR 通信の各転送レートのうち2つの
レートを監視する方式を説明する。ABR サービスクラス
において規定される3つの転送レートPCR,ACR,MCR か
ら2つを選択する組合わせは3通りあり、その3つの例
を図4、図6、図7に示す。
【0035】図4(a) は、PCR およびMCR を監視するセ
ル流量監視制御装置のブロック図である。同図に示すセ
ル流量監視制御装置は、送信端末からATM 網へ流入する
セルの転送レートがPCR を越えていないかどうかを監視
する第1のUPC 機構31と、送信端末からATM 網へ流入
するセルの転送レートがMCR を越えていないかどうかを
監視する第2のUPC 機構32とから構成されている。ま
た、このセル流量監視制御装置は、図5に示す変換テー
ブル33を有する。変換テーブル33は、VPI/VCI 毎に
監視レートPCR およびMCR を格納する。
【0036】上記構成のセル流量監視制御装置にセルが
入力すると、不図示の制御部がそのセルのVPI/VCI を用
いて変換テーブル33を検索する。このVPI/VCI が、#1
であったとすると、PCR(#1) およびMCR(#1) を取り出し
て、それぞれ第1のUPC 機構31および第2のUPC 機構
32に設定する。
【0037】第1のUPC 機構31は、そのコネクション
(VPI/VCI = #1)を介して入力されるセルの転送レート
がPCR(#1) を越えていた場合、そのPCR(#1) を越えてい
るセルを廃棄する。たとえば、セル転送レートが図4
(b) に示すような状態であったとする。すなわち、時刻
T2 〜時刻T3 において、セル転送レートがPCR を越え
ている。この場合、第1のUPC 機構31は、右下り斜線
で示す領域に対応するセルを廃棄する。ここで、「転送
レートがPCR を越えるセルを廃棄する」とは、以下の意
味である。すなわち、たとえば、PCR によって規定され
る転送レートが、1000セル/単位時間であり、時刻
T2 〜時刻T3 の任意の時刻における転送レートが10
30セル/単位時間である場合、30個のセルを廃棄す
る。
【0038】このセル廃棄処理は、たとえば、後述する
リーキバケット方式で行われる。リーキバケット方式で
は、あるコネクションを介してATM 網に流入するセルど
うしの間の時間間隔がPCR から算出される所定値(PCR
の逆数として算出されるセル間隔期待値)よりも小さく
なった場合、そのときのセルを違反セルとみなして廃棄
する。この処理により、PCR を越える転送レートでセル
がATM 網に流入することを防ぐことが出来る。
【0039】同様に、第2のUPC 機構32は、そのコネ
クション(VPI/VCI = #1)を介して入力されるセルの転
送レートがMCR(#1) を越えていた場合、そのMCR(#1) を
越えているセルにタギング(CLP ビットに"1" を設定)
する。図4(b) に示す例においては、時刻T1 〜時刻T
4 において、右上り斜線で示す領域に対応するセルにタ
ギングする。たとえば、MCR によって規定される転送レ
ートが、500セル/単位時間でり、時刻T1 〜時刻T
2 の任意の時刻における転送レートが700セル/単位
時間であるとすると、200個のセルにタギング(20
0個のセルの各CLP ビットに"1" を設定)する。
【0040】このタギング処理も、リーキバケット方式
で行うことができる。この場合、あるコネクションを介
してATM 網に流入するセルどうしの間の時間間隔がMCR
から算出される所定値(MCR の逆数として算出されるセ
ル間隔期待値)よりも小さくなった場合、そのときのセ
ルを違反セルとみなしてタギングする。なお、タギング
されたセルは、ATM 網において非優先セルとして扱われ
るので、ATM 網が輻輳状態になったときには、たとえ
ば、ATM スイッチまたはATM スイッチの前段等に設けら
れるバッファにおいて優先セルよりも先に廃棄される。
【0041】このように、転送レートがMCR 以上であり
かつPCR 以下のセルは、非優先セルとしてATM 網に流入
する。なお、転送レートがMCR 以下のセルは、優先セル
としてATM 網に流入する。
【0042】なお、あるコネクションのセル転送レート
が監視レートであるPCR またはMCRを越えていた場合、
図4(c) に示すような廃棄処理またはタギング処理を行
うようにしてもよい。すなわち、時刻T2 〜時刻T3 に
おいてセル転送レートがPCRを越えている場合には、第
1のUPC 機構31は、その期間に上記コネクションを介
して転送されるすべてのセルを廃棄する。また、時刻T
1 〜時刻T2 または時刻T3 〜時刻T4 においてセル転
送レートがMCR を越えている場合には、第2のUPC 機構
32は、その期間に上記コネクションを介して転送され
るすべてのセルに対してタギングする。
【0043】この方式は、コネクション毎に監視レート
PCR またはMCR が守られているか否かを判別する装置が
設け、その装置からの通知を利用することによって実現
することができる。また、この方式は、図6または図7
に示す構成に適用することも可能である。
【0044】図6(a) は、PCR およびACR を監視するセ
ル流量監視制御装置のブロック図である。同図に示すセ
ル流量監視制御装置は、図4(a) に示した第1のUPC 機
構31と、送信端末からATM 網へ流入するセルの転送レ
ートが各コネクションのACRを越えていないかどうか監
視する第2のUPC 機構34とから構成されている。
【0045】第2のUPC 機構34は、監視するコネクシ
ョンを介して入力されるセルの転送レートがACR を越え
ていた場合、そのACR を越えているセルにタギングす
る。図6(b) に示す例では、右上り斜線で示す領域に対
応するセルにタギングする。
【0046】ところで、上述したように、第2のUPC 機
構34が監視するACR は、ATM 網の使用状態に応じて時
々刻々と変化するパラメータである。このACR を管理す
るために、図5に示した構成と同様に、VPI/VCI ごとに
ACR を格納するテーブルを設ける場合には、そのテーブ
ルの内容をATM 網の使用状態に応じて随時書き換える必
要がある。ただし、このテーブル書換えは、ATM 網の規
模が大きくなると、プロセッサの処理能力やメモリのア
クセス時間などの問題であるが、リアルタイムで実現す
ることは困難である。本実施例のセル流量監視制御装置
は、後述詳しく説明するが、VPI/VCI ごとにACR を格納
するテーブルを設けることなく、時々刻々と変化するパ
ラメータに高速で追随しながらセル転送レートの監視を
行う。
【0047】このように、図6のセル流量監視制御装置
によれば、転送レートがACR 〜PCRのセルは、非優先セ
ルとしてATM 網に流入し、転送レートがPCR 以上のセル
は廃棄される。
【0048】図7(a) は、ACR およびMCR を監視するセ
ル流量監視制御装置のブロック図である。同図に示すセ
ル流量監視制御装置は、送信端末からATM 網へ流入する
セルの転送レートが各コネクションのACR を越えていな
いかどうかを監視する第1のUPC 機構35と、図4(a)
に示した第2のUPC 機構32とから構成される。第1の
UPC 機構35は、監視するコネクションを介して入力さ
れるセルの転送レートがACR を越えていた場合、そのAC
R を越えているセルを廃棄する。図7(b) に示す例で
は、右下り斜線で示す領域に対応するセルを廃棄する。
【0049】このように、図7のセル流量監視制御装置
によれば、転送レートがMCR 〜ACRのセルは、非優先セ
ルとしてATM 網に流入し、転送レートがACR 以上のセル
は廃棄される。
【0050】上述のように、図4、図6または図7に示
すセル流量監視制御装置によれば、第1のUPC 機構およ
び第2のUPC 機構を用いて2段階の監視レートを設定
し、低い監視レート(MCR またはACR )を越えたセルに
対してはタギング処理のみを行ってATM 網に流入させ、
高い監視レート(ACR またはPCR )を越えたセルはATM
網への流入を許さずに廃棄する。
【0051】図8は、図4、図6または図7に示すセル
流量監視制御装置の処理を説明するフローチャートであ
る。送信端末からATM 網へ流入するセルは、第1および
第2のUPC 機構に入力される。第1のUPC 機構では、ス
テップS1において、そのセルを転送するコネクション
の転送レートが監視レートR1 以下かどうかチェックす
る。このステップS1の処理は、たとえば、後述するリ
ーキバケット方式で行う。ここで、監視レートR1 は、
図4または図6の例ではPCR であり、図7の例ではACR
である。
【0052】上記コネクションの転送レートが監視レー
トR1 以下であれば、ステップS2において、そのセル
をそのままATM 網に転送(通過)し、監視レートR1 以
上であれば、ステップS3においてそのセルを廃棄す
る。
【0053】第2のUPC 機構では、ステップS4におい
て、そのセルを転送するコネクションの転送レートが監
視レートR2 以下かどうかチェックする。ここで、監視
レートR2 は、図4または図7の例ではMCR であり、図
6の例ではACR である。
【0054】上記コネクションの転送レートが監視レー
トR2 以下であれば、ステップS5においてそのセルを
そのままATM 網に転送(通過)し、監視レートR2 以上
であれば、ステップS6においてそのセルのCLP ビット
に"1" を設定(タギング)してATM 網に転送する。タギ
ングされたセルは、ATM 網が輻輳状態となると、ATM網
において廃棄される(ステップS7)。
【0055】上記処理においては、第1および第2のUP
C 機構がパラレルに監視を行っているが、第1のUPC 機
構を通過したセルを第2のUPC 機構へ入力するようにし
てもよい。
【0056】図9は、ATM 網の使用状態に応じて処理を
切り換えるUPC 機構の動作原理を説明する図である。図
9に示すセル流量監視制御装置は、第1のUPC 機構41
および第2のUPC 機構42から構成され、互いに異なる
監視レートが設定されている。そして、第1のUPC 機構
41および第2のUPC 機構42は、ATM 網の使用状態
(輻輳状態/非輻輳状態)に応じて処理を切り換える。
【0057】第1のUPC 機構41および第2のUPC 機構
42による監視制御動作としては、監視するセル転送レ
ートに関して以下の3つの処理のうちのいずれかを行
う。すなわち、A:監視レートを越えるセル(違反セ
ル)の廃棄、B:監視レートを越えるセル(違反セル)
に対するタギング、C:監視レートを越えていないセル
をそのまま通過させる。
【0058】たとえば、第1のUPC 機構41は、ATM 網
が通常状態(非輻輳状態)から輻輳状態にうつると、そ
の動作状態をBからAに切り換える。また、このとき、
第2のUPC 機構42は、その動作状態をCからBに切り
換える。なお、セル流量監視制御装置は、ATM 網かた受
信するRMセルによりATM 網の使用状態(輻輳状態/非輻
輳状態)を認識することが出来る。
【0059】図10は、図9のセル流量監視制御装置の
実施形態を示す図である。図10(a) に示す構成では、
第1のUPC 機構43に監視レートとしてPCR を設定し、
第2のUPC 機構44には監視レートとしてMCR を設定す
る。ATM 網が通常状態(非輻輳状態)のときには、第1
のUPC 機構43は、違反セル(PCR を越えたセル)を廃
棄する動作を行い、第2のUPC 機構44は、セルをその
まま通過させる。ATM 綱が輻輳状態となると、第2のUP
C 機構44は、動作を切り換える。すなわち、第2のUP
C 機構44は、ATM 網から受信するRMセルによって輻輳
状態を認識すると、違反セル(MCR を越えたセル)に対
してセル廃棄あるいはタギング(CLP ビットに"1" を設
定)を行う。なお、上記PCR およびMCR の設定・監視
は、コネクション毎に行う。
【0060】図11は、上記図10(a) に示す構成のセ
ル流量監視制御装置の動作フローチャートである。ATM
網が通常状態(非輻輳状態)のときは、第1のUPC 機構
43は、ステップS11において、入力セルの転送レー
トがPCR 以下であるか否か判断する。入力セルの転送レ
ートがPCR 以下であれば、ステップS12へ進み、その
セルをそのままATM 網へ転送(通過)させる。一方、入
力セルの転送レートがPCR を越えている場合には、ステ
ップS13へ進み、PCR を越えるセルを廃棄し、PCR を
越えていないセルのみをATM 網へ転送する。
【0061】また、第2のUPC 機構44は、ステップS
14において、入力セルの転送レートがMCR 以下である
か否か判断する動作を行うが、ATM 網が通常状態(非輻
輳状態)のときは、入力セルの転送レートがMCR 以下で
あるか否かによらず、ステップS15またはS16にお
いて、そのセルをそのままATM 網へ転送(通過)させ
る。このように、ATM 網が通常状態のときは、実質的に
は第1のUPC 機構43のみが監視動作を実行し、転送レ
ートがPCR を越えるセルのみを廃棄する。
【0062】ATM 網が輻輳状態のときは、第1のUPC 機
構43は、上記ステップS11〜S13を実行する。す
なわち、第1のUPC 機構43は、ATM 網の使用状態によ
らず転送レートがPCR を越えるセルを廃棄する。
【0063】一方、第2のUPC 機構44は、ステップS
14で入力セルの転送レートがMCR以下であると判断し
たときには、ステップS21において、そのセルをその
ままATM 網へ転送(通過)させる。ところが、入力セル
の転送レートがMCR を越えるときには、ステップS22
へ進み、MCR を越えるセルに対してセル廃棄またはタギ
ングを行い、MCR を越えていないセルのみをATM 網へ転
送する。
【0064】このように、ATM 網が輻輳状態のときは、
転送レートがPCR を越えるセルを廃棄するとともに、転
送レートがMCR 〜PCR のセルに対しては、セル廃棄また
はタギングを行う。
【0065】図10(b) に示す構成では、図10(a) に
示した第2のUPC 機構44の代わりに第2のUPC 機構4
5を設けている。第2のUPC 機構45には監視レートと
してMCR を設定する。
【0066】第2のUPC 機構45は、ATM 網が通常状態
(非輻輳状態)のときは、セルをそのまま通過させる。
一方、ATM 綱が輻輳状態となると、第2のUPC 機構45
は、動作を切り換える。すなわち、第2のUPC 機構45
は、ATM 網から受信するRMセルによって輻輳状態を認識
すると、その輻輳認識から所定時間が経過した後に、違
反セル(MCR を越えたセル)に対してセル廃棄あるいは
タギング(CLP ビットに"1" を設定)を行う。
【0067】ここで、「所定時間」について説明する。
ABR 通信においては、各端末は、RMセルによってATM 網
の使用状態を認識する。そして、各端末は、RMセルによ
って輻輳状態を認識すると、ATM 網に対してセル送出が
許されるレートであるACR を低下させてゆき、そのACR
を守るようにセル送出レートを制御する。ATM 網の輻輳
状態が継続すると、各端末は、このACR を各コネクショ
ン毎に設定されているMCR まで低下させる。すなわち、
各端末は、このMCR を守るようなセル送出レートでセル
を出力しようとする。このとき、ATM 網において輻輳が
発生してから各コネクションのACR をMCR にまで低下さ
せるまでの時間は、ATM 網の構成によって概ね算出でき
る。
【0068】第2のUPC 機構45が輻輳を認識してから
動作を切換えるまでの「所定時間」は、ATM 網において
輻輳が発生してから各コネクションのACR をMCR にまで
低下させるまでの時間に相当する。このような設定とす
れば、ATM 網において輻輳が発生してからこの所定時間
が経過した時点では、理想的には、各コネクションセル
転送レートはMCR 以下になっているはずである。したが
って、ATM 網において輻輳が発生してからこの所定時間
が経過した時点でもなお転送レートがMCR を越えている
コネクションがあれば、そのコネクションを「違反」と
みなすことは理にかなっている。第2のUPC 機構45
は、このような違反コネクションを介して転送されるセ
ルに対して廃棄またはタギングを行うものである。
【0069】このように、図10(b) に示す構成では、
ATM 網が通常状態のときには、第1のUPC 機構43がPC
R を越えたセルのみを廃棄し、輻輳が発生すると、綱か
らの制御情報にしたがって送信レートをMCR まで下げる
ように指示されているコネクションに関して選択的に監
視を行う。
【0070】図10(c) に示す構成では、図10(a) に
示した第2のUPC 機構44の代わりに第2のUPC 機構4
6を設けている。第2のUPC 機構46には監視レートと
してMCR を設定する。
【0071】第2のUPC 機構46は、ATM 網が通常状態
(非輻輳状態)のときは、違反セル(MCR を越えたセ
ル)に対してタギング(CLP ビットに"1" を設定)を行
う。一方、ATM 綱が輻輳状態となると、第2のUPC 機構
46は、動作を切り換える。すなわち、第2のUPC 機構
46は、ATM 網から受信するRMセルによって輻輳状態を
認識すると、その輻輳認識から所定時間が経過した後に
違反セルを廃棄する。ここで、所定時間とは、図10
(b) を参照しながら説明したものと同じである。
【0072】このように、図10(c) に示す構成では、
ATM 網が通常状態のときには、第1のUPC 機構43がPC
R を越えたセルを廃棄するとともに、第2のUPC 機構4
6がMCR 以上のセルに対してタギングを行う。このた
め、ATM 網が通常状態から輻輳状態に移ったときに、各
コネクションのACR がMCR に下がるまでの期間にATM 網
に流入したMCR を越えるセルはタギングされているの
で、それらタギングされたセルをATM 網において選択的
に廃棄することができる。
【0073】なお、上記図10(a) 〜(c) においては、
ATM 網が非輻輳状態から輻輳状態へ移ったときの動作を
示しているが、ATM 網が輻輳状態から非輻輳状態へ戻っ
たときには、それぞれ右側に示す状態から左側に示す状
態に移る。
【0074】上記原理および実施例は、網間におけるNN
I (Network-Network Interface) を通過するコネクショ
ンのABR データに対しても適用可能である。図12は、
ATM 網の使用状態に応じて監視レートを切り換えるUPC
機構の動作原理を説明する図である。
【0075】同図に示すUPC 機構51は、ATM 網の使用
状態(輻輳/非輻輳)に応じて監視レートを切り換える
ことができる。同図に示す例では、ATM 網が通常状態で
あれば、各コネクション毎に監視レートとして各コネク
ションのPCR を設定し、そのPCR を越える転送レートの
セルを廃棄する。
【0076】ATM 綱において輻輳が発生すると、その輻
輳の発生から所定時間が経過した後に、UPC 機構51の
監視レートをPCR からMCR に切り替える。このことによ
り、輻輳状態が発生してから十分な時間が経過したにも
係わらずMCR 以上でセルを送信しているコネクション上
の違反セルを廃棄することができる。
【0077】監視レート(監視パラメータ)の切り換え
は、各VPI/VCI と監視パラメータとの対応関係を格納し
た変換テーブル52を参照することにより実現される。
図13に変換テーブル52の例を示す。変換テーブル5
2は、フラグビット="0" の領域に、VPI/VCI 毎のPCR
が設定されており、フラグビット="1" の領域には、VP
I/VCI 毎のMCR が設定されている。
【0078】UPC 機構51は、ATM 網から受信するRMセ
ルによってATM 網の使用状態を認識する。ATM 網が通常
状態(非輻輳状態)であれば、UPC 機構51は、入力セ
ルのVPI/VCI を用いて変換テーブル52のフラグビット
="0" の領域を検索し、そのVPI/VCI に対応するPCR を
取り出す。そして、そのPCR を用いて上記VPI/VCI が指
定するコネクションの転送レートを監視し、違反セルが
あればその違反セルを廃棄する。
【0079】UPC 機構51が、ATM 網の輻輳状態を認識
すると、入力セルのVPI/VCI を用いて変換テーブル52
のフラグビット="1" の領域を検索し、そのVPI/VCI に
対応するMCR を取り出す。そして、そのMCR を用いて上
記VPI/VCI が指定するコネクションの転送レートを監視
し、違反セルがあればその違反セルに対してセル廃棄ま
たはタギングを行う。
【0080】この方式では、単一のUPC 機構のみで監視
を行うため、UPC 機構のハードウェア構成を小さくする
ことができる。なお、上記実施例では、PCR とMCR との
間の切換えを行う方式であるが、PCR とACR との間の切
換え、またはACR とMCR との間の切換えにも適用可能で
ある。
【0081】図14は、上記構成のセル流量監視制御装
置の動作フローチャートである。ATM 網が通常状態(非
輻輳状態)のときには、UPC 機構51は、ステップS3
1において、入力セルの転送レートがPCR 以下であるか
否か判断する。入力セルの転送レートがPCR 以下であれ
ば、ステップS32へ進み、そのセルをそのままATM 網
へ転送(通過)させる。一方、入力セルの転送レートが
PCR を越えている場合には、ステップS33へ進み、PC
R を越えるセルを廃棄し、PCR を越えていないセルのみ
をATM 網へ転送する。
【0082】ATM 網が輻輳状態となり、各コネクション
の監視レートがPCR からMCR に変更された後、UPC 機構
51は、ステップS34において、入力セルの転送レー
トがMCR 以下であるか否かを判断する。入力セルの転送
レートがMCR 以下であればステップS35へ進み、その
セルをそのままATM 網へ転送(通過)させる。一方、入
力セルの転送レートがMCR を越えるときには、ステップ
S36へ進み、MCR を越えるセルに対してセル廃棄また
はタギングを行い、MCR を越えていないセルのみをATM
網へ転送する。
【0083】ところで、上述した各種UPC 機構は、各コ
ネクションを介して転送されるセルの転送レートが、そ
のコネクションに対して設定されているPCR, MCR、また
は、ATM 網の使用状態に応じてそのコネクションに対し
て規定されるACR を越えていないかどうかを監視する
が、これらの監視動作は、例えばリーキバケット方式で
行われる。リーキバケット方式を用いてセル転送レート
を監視する技術は、たとえば、特願平6ー264204
号に詳細に記載されている。
【0084】本実施例のUPC 機能に適用されるリーキバ
ケット方式では、各コネクション毎にカウント動作を実
行する。すなわち、セルが入力する毎にカウント値を所
定値Iだけカウントアップし、所定時間T毎にそのカウ
ント値をデクリメントする。この所定値Iおよび所定時
間Tは、監視レートPCR, MCR, ACR の値によって決ま
る。各UPC 機構は、たとえば、変換テーブル33または
52において、VPI/VCIに対応した監視レートPCR, MCR,
ACR とともに、その監視レートによってきまる所定値
Iおよび所定時間Tを格納する。
【0085】所定時間Tは、たとえば、各監視レートの
逆数(または、監視レートの逆数に比例する値)とす
る。監視レートの逆数は、セルがその監視レートで転送
されたときのセルどうしの間の時間間隔である。すなわ
ち、セル間隔の期待値である。このように所定時間Tを
設定し、所定値Iを適切に決めれば、セルの転送レート
がその監視レート以下である場合、セル入力ごとにカウ
ント値がカウントアップされるが、所定時間Tごとにそ
のカウント値がデクリメントされるので、カウント値は
0(正確には、セル入力毎にカウント値が所定値Iとな
り、その後に0に戻る動作を繰り返す)になる。
【0086】一方、セルの転送レートがその監視レート
を越えると、カウント値が0に戻る前に次のセルが入力
し、そのセル入力によってカウント値がさらにカウント
アップされるので、そのカウント値は0よりも大きな値
となっていく。したがって、このカウント値を用いて、
セルの転送レートがその監視レートを越えているか否か
を判断することができる。
【0087】図15は、リーキバケットカウンタの動作
を説明する図である。図15(a) に示すセル流量監視制
御装置は、第1および第2のUPC 機構がリーキバケット
方式で動作し、ATM 網が輻輳状態であるか否かによって
各UCP 機構の監視動作を切り替えて各コネクションのセ
ル転送レートの監視を行う。図15(b) の上部に示すタ
イムチャートは、同図(a) の第1のUPC 機構内に設けら
れたカウンタの動作を示し、下部に示すタイムチャート
は、図15(a) の第2のUPC 機構内に設けられたカウン
タの動作を示す。この図15(a) に示す第1のUPC 機構
は、図9または図10に示す第1のUPC 機構に対応して
おり、ここではPCR を監視する。また、図15(a) に示
す第2のUPC 機構は、図9または図10に示す第2のUP
C 機構に対応しており、ここではMCR を監視する。な
お、図15(a) に示す第1および第2のUPC 機構を、そ
れぞれ図12に示す通常状態におけるUPC および輻輳状
態におけるUPC としてもよい。
【0088】ところで、上述したように、リーキバケッ
ト方式のUPC では、リーキバケットカウンタのカウント
値を用いて転送レートの監視を行い、そのカウント値が
0よりも大きい状態のときに、セルの転送レートが監視
レートを越えているとみなしている。しかしながら、こ
の方式を厳密に適用すると、セルの到着時刻の揺らぎ等
が発生した場合、実際にはセル転送レートが監視レート
以下であるにもかかわらず、リーキバケットカウンタの
カウント値が0よりも大きい状態が一定時間継続してし
まい、その時のセルが廃棄されてしまう。
【0089】このため、この実施例のリーキバケット方
式では、セル到着時刻の揺らぎを許容するためのパラメ
ータτが規定されている。図15に示す例では、第1の
UPC機構においてτ=1を設定し、第2のUPC 機構にお
いてτ=2を設定している。このような設定とすると、
たとえば、第1のUPC 機構にセルが入力した場合、カウ
ント値が0または1であれば、前回入力したセルから今
回入力したセルまでのセル間隔が所定値(PCR に基づく
セル間隔期待値)よりも長いと判断し、セル転送レート
が監視レートPCR よりも低いとみなしてそのセルを通過
させる。一方、セルが入力したときのカウント値が2以
上であれば、前回入力したセルから今回入力したセルま
でのセル間隔が所定値よりも短いと判断し、セル転送レ
ートが監視レートPCR よりも大きいとみなしてそのセル
を廃棄する。もし、パラメータτを設けていないと、セ
ルの入力時にカウント値が1以上であれば、そのセルを
廃棄してしまう。本実施例の方式では、このようにして
セル到着時刻の揺らぎを許容している。
【0090】次に、図15(b) を参照しながら、セル入
力時の第1および第2のUPC 機構の動作を説明する。な
お、同図において、ATM 網は、時刻T4 以前は通常状態
(非輻輳状態)であり、時刻T4 以降、輻輳状態とな
る。そして、第1および第2のUPC 機構は、時刻T4 に
おいて、ATM 網から受信したRMセルによって輻輳を認識
する。
【0091】時刻T1 において、セルが入力したとき、
第1のUPC 機構のリーキバケットカウンタのカウント値
は、0である。したがって、このときのセル転送レート
は、監視レートPCR 以下であるとみなし、そのセルをAT
M 網へ転送(図中、OK)する。続いて、時刻T2 にお
いて、セルが入力したとき、上記リーキバケットカウン
タのカウント値は4である。すなわち、カウント値は、
パラメータτよりも大きい状態である。したがって、こ
のときのセル転送レートは、監視レートPCR 以上である
とみなしそのセルを廃棄(図中、NG)する。このよう
にセルを廃棄した場合は、カウント値はカウントアップ
されない。さらに、時刻T3 において、セルが入力した
とき、上記カウント値は1である。したがって、このと
きのセル転送レートは、監視レートPCR 以下であるとみ
なし、そのセルをATM 網へ転送する。このように、ATM
網が非輻輳状態のときは、第1のUPC 機構がPCR を越え
る違反セルを廃棄する。
【0092】時刻T4 において輻輳を認識すると、第1
のUPC 機構のリーキバケットカウンタのカウント値を調
べる。このカウント値が上記パラメータτ以下(ここで
は、0または1)であれば、第1および第2のUPC 機構
の監視動作を切り換える。すなわち、第1のUPC 機構
は、監視動作を停止し、第2のUPC 機構は、監視レート
としてMCR を設定し、転送レートがMCR を越えた場合、
セル廃棄を行う。一方、上記カウント値が上記パラメー
タτ以上であれば、第1および第2のUPC 機構の監視動
作を切り換えない。
【0093】図15に示す例では、時刻T4 以降に上記
カウント値がパラメータτに等しくなるのは、時刻T6
である。したがって、時刻T4 〜時刻T6 期間は、ATM
網は輻輳状態であるが、第1のUPC 機構はPCR による監
視動作を継続している。このため、時刻T5 においてセ
ルが入力されると、そのセルは、PCR を越える違反セル
であるとして廃棄される。
【0094】時刻T6 において、第1のUPC 機構のリー
キバケットカウンタのカウント値がパラメータτ以下と
なると、第1及び第2のUPC 機構の監視動作を切り換え
る。そして、時刻T6 以降は、第1のUPC 機構は監視動
作を停止し、第2のUPC 機構はMCR を用いて監視動作を
行う。すなわち、セルが入力すると、第2のUPC 機構の
リーキバケットカウンタのカウント値を調べ、その値が
パラメータτ(=2)以上であれば、その入力するを廃
棄する。図15の例では、時刻T7 において入力したセ
ルを廃棄している。
【0095】上述したように、時刻T4 〜時刻T6 期間
は、ATM 網は輻輳状態であると同時に、第1のUPC 機構
のリーキバケットカウンタのカウント値がパラメータτ
以上である。このため、その期間にセル入力があるとす
れば、そのセルは廃棄されるべきである。したがって、
もし、時刻T4 において即座に第1および第2のUPC機
構の動作を切り換えてしまうと、時刻T4 以降に入力さ
れたセルは第2のUPC機構によって監視されることにな
るが、一般に、このようなリーキバケットカウンタの初
期値は0であるので、たとえば、時刻T5 に入力された
セルは、第2のUPC 機構では廃棄されない。この結果、
もし輻輳発生と同時に第1および第2のUPC 機構の動作
を切り換えてしまうと、時刻T4 〜時刻T6 期間に第1
のUPC 機構によって廃棄されるはずのセルがATM 網に流
入してしまう。本実施例の方式はこのような動作切り換
え時の違反セルがATM 網に流入することを防ぐ。
【0096】上記ABR 通信におけるセル流量監視制御方
式は、綱間におけるNNI (Network-Network Interface)
を通過するコネクションのABR データに対しても適用可
能である。
【0097】上述の実施例では、ATM 網が輻輳状態とな
ったときに、UPC 機構が、転送レートが監視レートを越
えるコネクション上の違反セルに対してセル廃棄あるい
はセルタギングを行っていた。以下に示す実施例では、
UPC 機構の外部に実際のセル転送レートを求める装置を
設け、その装置によって転送レートが監視レートを越え
るコネクションを識別させ、その識別されたコネクショ
ンをUPC 機構に通知する方式を説明する。
【0098】図16は、UPC 機構の外部にセル転送レー
ト観測装置を設けたセル流量監視制御装置のブロック図
である。観測装置61は、到着セル数計数部62および
制御部63からなる。到着セル数計数部62は、コネク
ション単位で一定期間毎の到着セル個数をカウントし、
その期間内の各コネクションの平均的なデータ送信レー
トを推定する。ATM 網が輻輳状態となると、その輻輳発
生から所定時間が経過した後においてもなおセル送信レ
ートがMCR を越えているコネクションを認識し、制御部
63がそのようなコネクションの識別情報をUPC 機構部
64に通知する。ここで、UPC 機構部64は、上記実施
例の1つまたは2以上のUPC 機構に対応する。
【0099】図17は、観測装置61の動作フローチャ
ートである。観測装置61は、RMセルによってATM 網が
輻輳状態に移ったことを認識すると、ステップS41に
おいて、所定の期間を経過させる。ここで、「所定の期
間」とは、図10(b) を参照しながら説明したものと同
じである。
【0100】ステップS42では、観測期間内に入力し
たセル数に従って各コネクション毎にセル転送レートR
obを求め、各コネクションごとに設定されている監視レ
ートMCR と比較する。この比較の結果、セル転送レート
Robが監視レートMCR を越えているコネクションがあれ
ば、ステップS43へ進み、そのコネクションに関する
UPC の動作を切り換えさせるための指示をUPC 機構部6
4へ通知する。UPC 機構部64は、受信した通知によっ
て指定されるコネクションに関する監視動作を切り換え
る。この動作切換えは、たとえば、図10(a) 〜(c) に
おいて、コネクションごとに左側に示す状態から右側に
示す状態に移すものである。
【0101】このように、UPC 機構の外部にセル転送レ
ートを測定する観測装置を設け、その観測装置によって
監視レートを越えるコネクションを取り出してUPC 機構
に通知する構成としたので、輻輳の発生に際してUPC 機
構の動作を切り換える場合、すべてのコネクションにつ
いて同時に動作切換えを行う必要はない。一般に、各UP
C 機構は、多数のコネクションを監視している。このた
め、輻輳の発生に際してすべてのコネクションについて
監視動作を切り換えると、ある一定期間プロセッサ資源
を占有してしまい、他の処理に影響を及ぼす恐れがあ
る。本実施例の方式によれば、実際の転送レートが監視
レートを越えたコネクションに関してのみUPC 機構の監
視動作を切り換えるのでこのような問題を防ぐことが出
来る。
【0102】図18は、図16に示す構成の変形例であ
る。図18(a) は、観測装置61をUPC 機構部64の後
段に設けた構成である。また、図18(b) は、観測装置
61とUPC 機構部64とを並列に設けた構成である。図
18(a) または図18(b) に示す観測装置61の動作
は、図17のフローチャートに従う。
【0103】図16〜図18に示す構成では、UPC 機構
の外部に観測装置を設けてセルの転送レートを計測して
いるが、ATM 網が備える機能を利用してこのような計測
結果を得ることもできる。たとえば、ATM 網内のNDC (N
etwork Data Correction)機能を使用して各コネクショ
ン毎のABR 通信のセル転送レートを推定する。
【0104】また、観測装置61の代わりに、セル到着
時にカウント値を一定値だけアップ(またはダウン)
し、ある時間毎に一定値ダウン(またはアップ)するカ
ウンタを設けるようにしてもよい。この場合、コネクシ
ョン毎に一定の観測時間の間、上記のカウンタを動作さ
せ、観測開始時と観測終了時におけるカウンタ値の差分
値を観測期間で割ることにより、各コネクションの平均
的なセル転送レートを推定することができる。これによ
りMCR 以上のレートでセルを送出しているコネクション
を判別することが可能となる。
【0105】図19は、セル転送レートを計測する装置
を複数のコネクションに対して共通に設けた構成を示す
図である。同図において、観測装置71は、UPC 機構部
72によって監視されるコネクション75〜77上のセ
ル転送レートを計測する。観測装置71は、通常状態
(非輻輳状態)では、観測動作を実行しない。ATM 綱内
で輻輳が発生すると、観測装置71は、輻輳が発生して
いる装置を通過するコネクションについてのみ観測機能
を動作させる。図19に示す例では、ATM スイッチ73
を介して接続されているネットワーク装置74が輻輳状
態となっている。この場合、観測装置71は、ネットワ
ーク装置74に収容されるコネクションであるコネクシ
ョン75および76に対してのみセル転送レートを計測
する。なお、観測装置71は、コネクション74および
75を介してRMセルが送信元端末78に返送されるとき
に、そのRMセルを抽出することによってネットワーク装
置74が輻輳していることを認識する。
【0106】観測装置71は、コネクション74および
75のセル転送レートがそれらコネクションに対して設
定されているMCR を越えていないかどうかを調べ、越え
ていればその旨をUPC 機構部72に通知する。このよう
に、観測機能を共通化することにより、観測機能部分の
ハード量を削減することができる。
【0107】次に、リーキバケット方式のカウンタでAB
R 通信のセル転送レートを推定する方法を説明する。こ
こでは、監視パラメータとしてPCR を設定した場合を示
す。この方式では、UPC 機構におけるリーキパケットカ
ウンタの値が0ではない期間の長さ、および監視レート
PCR の値を使用する。
【0108】以下の説明では、セル転送レートの推定を
行う観測期間の長さをTobとし、またこの期間Tobにお
いてリーキバケットカウンタのカウント値が0でない期
間の長さをTcounter>0 とする。さらに、転送レートが
PCR であったときのセル間隔の期待値、すなわちPCR の
逆数をTPCR とする。
【0109】観測期間Tobの間にN個のセルが到着した
とすると、セル転送レートの平均値は、N/Tobで与え
られる。ここで、到着セル数Nは、リーキバケットアル
ゴリズムにより、N=Tcounter>0 /TPCR という関係
が成り立つ。したがって、セル転送レートの平均値は、
下式で表すことができる。
【0110】 転送レートN/Tob = (Tcounter>0 /TPCR )・1/Tob = (1/TPCR )・(Tcounter>0 /Tob) = PCR ・(Tcounter>0 /Tob) このように、セル転送レートの平均値を、実際の到着セ
ル数をカウントすることなく、コネクションごとに設定
してあるPCR 、転送レートの推定を行う観測期間の長さ
をTob、およびリーキバケットカウンタのカウント値が
0でない期間の長さTcounter>0 を用いて推定すること
ができる。
【0111】ところで、ABR 通信においては、ATM 網内
のリソース情報に従って、各送信元端末からATM 網に対
して送出を許されるセル転送レートが決定され、そのセ
ル転送レートが特定のリソース情報セル(RMセル)に乗
せられて送信元端末に送られる。送信元端末は、そのRM
セルを受信すると、そのRMセルに書き込まれている転送
レートに従うように自己の送出レートを決定し、その送
出レートに従ってデータセルを送出すると共に、その送
出レートを書き込んだRMセルを生成してATM 網に出力す
る。
【0112】このようにABR 通信においては、端末から
ATM 網に対して送出が許されるセル転送レートがATM 網
のリソース状態(使用状態)によって変動するので、AT
M 網の入口において監視するレートもATM 網のリソース
状態(使用状態)に応じて動的にかえる必要がある。以
下では、監視レートを動的に変更しながらセル転送レー
トを監視するセル流量監視制御装置の実施例を説明す
る。
【0113】図20は、監視レートを動的に変更しなが
らセル転送レートを監視するセル流量監視制御装置のブ
ロック図である。同図において、流量監視制御部80
は、ATM 網21の入口に相当するUNI に設けられ、送信
端末22から送出されるセルの転送レートを監視する。
受信部81は、切換え制御部86の指示に従って、送信
端末22から送出されたセルを第1のUPC 82および第
2のUPC 83へ渡す。第1のUPC 82または第2のUPC
83は、レート制御部85によって設定された監視レー
トを用いて入力セルの転送レートを監視し、必要に応じ
て廃棄処理またはタギング処理を行い、それらのセルを
セレクタ84を介してATM 網21へ出力する。
【0114】上記構成において、第1のUPC 82または
第2のUPC 83のうちの一方のUPCが有効状態として動
作し、レート制御部85によって設定された監視レート
を用いて入力セルの転送レートを監視する。また、他方
のUPC は、待機状態であり、その待機している期間にレ
ート制御部85から通知される監視パラメータを設定す
る。なお、入力セルは第1のUPC 82および第2のUPC
83に渡されるが、待機状態のUPC では監視動作を行わ
ず、それらのセルをそのまま通過させる。ただし、待機
状態のUPC を通過したセルがセレクタ84で選択されな
いように、待機状態のUPC を通過するセルにはその旨が
書き込まれる。
【0115】レート制御部85の動作は、以下の通りで
ある。 (a) まず、ATM 網21から送信端末22へ返送されるRM
セルを取り込む。このRMセルには、ATM 網21の使用状
態によって決まる送信端末22からATM 網21に対して
送出が許されるセル転送レートRnet が書き込まれてい
る。そして、レート制御部85は、このセル転送レート
Rnet を抽出する。
【0116】(b) 送信端末22と同じセル転送レート決
定アルゴリズムに従って、送信端末22からATM 網21
に対して送出が許されるセル転送レートRa を計算す
る。すなわち、送信端末22のユーザがコネクションご
とに設定したPCR, MCR、およびATM 網21が輻輳してい
るか否かを示す情報などを用いてセル転送レートを決定
する。このセル転送レートは、ACR である。このよう
に、レート制御部85において送信端末22と同じセル
転送レートの決定を行うことにより、あらかじめ送信端
末22のセル送出レートを予測することを可能とする。
【0117】(c) 上記セル転送レートRnet とRa とを
比較する。 (d) 上記比較結果において小さい方の値をセル転送レー
トRnextとして現在待機中のUPC に設定する。図20の
例では、現在、第2のUPC 83が待機中であるので、レ
ート制御部85は、監視パラメータとしてセル転送レー
トRnextを第2のUPC 83に設定する。
【0118】(e) 上記(d) の処理と同時に、セル転送レ
ートRnextを切換え制御部86に通知する。切換え制御
部86の動作は、以下の通りである。
【0119】(f) レート制御部85から受け取ったセル
転送レートRnextと、現在有効状態として動作している
UPC における監視レートであるRnow とを比較する。図
20に示す例では、現在、第1のUPC 82が有効状態で
あるので、切換え制御部86は、上記セル転送レートR
nextと第1のUPC 82において使用されているRnowと
を比較する。
【0120】(g) 上記比較結果において、Rnext>Rno
w であれば、直ちに上記2つのUPCの動作を切り替え
る。すなわち、現在待機中である第2のUPC 83を有効
状態としてセル流量監視動作を行わせ、現在有効状態に
ある第1のUPC 82を待機状態とする。
【0121】上記比較結果において、Rnext<Rnow で
あれば、所定時間経過後、上記切換え処理を実行する。
ここで、「所定時間」とは、図10(b) を参照しながら
説明したものと同じである。すなわち、ATM 網21にお
いて輻輳が発生してから送信端末22においてセル転送
レートをMCR へ低下させるまでに要すると推定される時
間である。
【0122】上記動作切換えを行った後は、第2のUPC
83が上記セル転送レートRnextを用いて監視動作を実
行する。 (h) 上記動作切換えを行った後、第2のUPC 83が上記
セル転送レートRnextをRnow とする。そして、レート
制御部85が次のRMセルを受信したときに、上記(f) お
よび(g) を実行する。
【0123】上記(g) において、Rnext<Rnow であっ
た場合に、動作切換え処理を所定時間だけ遅らせる理由
は、以下の通りである。まず、Rnext<Rnow であると
いうことは、現在の監視レートよりも次に設定する監視
レートの方が低い(遅い)ということであるが、低い監
視レートを越えないようにするためには送信端末22の
セル送出レートを低くする必要がある。換言すれば、R
next<Rnow であった場合には、UPC の動作を切り換え
ることによって、ATM 網21へのセルの流入規制が厳し
くなることを意味する。
【0124】ところで、送信端末22がRMセルを受信す
ることによって、ATM 網21に対して送出が許されるセ
ル転送レートを認識してから、実際にそのセル転送レー
トでセル出力を行えるようになるまでには遅延時間が存
在する。このため、流量監視制御部80において、RMセ
ルを受信した直後にセル転送レートRnextを設定してUP
C の動作を切り換えることによってATM 網21へのセル
の流入規制が厳しくしてしまうと、送信端末22がその
セル送出レートを十分に下げる前に厳しい流入規制が開
始されてしまうので、必要以上にセルが廃棄されてしま
う。本実施例では、このような問題を防ぐことができ
る。
【0125】なお、Rnext>Rnow であった場合には、
UPC の動作切換えによってATM 網21へのセルの流入規
制が緩くなるので、直ちにUPC の動作を切り替えても問
題ない。
【0126】このように、上記構成のセル流量監視制御
装置によれば、2つのUPC を設けて一方のUPC で監視動
作を行っている期間に他方のUPC では次に用いる監視パ
ラメータを設定しておく方式なので、監視するセル転送
レートが常に変動している場合においても、そのセル転
送レートに関してセル流量規制を迅速に行うことが可能
となる。
【0127】図21は、監視レートを動的に変更しなが
らセル転送レートを監視するセル流量監視制御装置の他
の構成のブロック図である。図21に示す流量監視制御
部90は、送信端末22が送出するRMセルに書き込まれ
ている送信端末22のセル送出レートを利用する。な
お、図21において、図20で用いた符号と同じ符号は
同じブロックを示す。
【0128】同図において、レート制御部85の動作
(a) 〜(e) は、図20の流量監視制御部80において説
明した通りである。切換え制御部91の動作は、以下の
通りである。
【0129】(f) 送信端末22から送出されるRMセルを
受信し、そのRMセルに書き込まれている送信端末22の
セル送出レートRt を抽出する。 (g) レート制御部85から受け取ったセル転送レートR
nextと、現在有効状態である第1のUPC 82における監
視レートRnow とを比較する。
【0130】(h) 上記比較結果において、Rnext>Rno
w であれば、図20を参照しながら説明した切換え制御
部86と同様に、直ちに上記2つのUPC の動作を切り替
えさせるための指示を発行する。すなわち、現在待機中
である第2のUPC 83を有効状態としてセル転送レート
Rnextを用いてセル流量監視動作を行わせ、現在有効状
態にある第1のUPC 82を待機状態とする。
【0131】上記比較結果において、Rnext<Rnow で
あれば、このセル転送レートRnextと上記(f) において
抽出した送信端末22のセル送出レートRt とを比較す
る。そして、Rnext=Rt となった時点で上記2つのUP
C の動作を切り替えさせるための指示を行う。
【0132】このように、Rnext<Rnow であった場
合、すなわち、ATM 網21へのセルの流入規制が厳しく
なる場合には、実際に送信端末22がセルを送出するレ
ートであるRnow が、次のタイミングで設定する監視レ
ートRnextに一致するようになってから流量監視を行う
ので、監視すべきレートに対応したセルがUNI を通過す
るかどうかを判定することができる。
【0133】なお、上記各実施例では、ATM 網を利用し
たABR 通信サービスを前提として説明したが、本発明は
このサービスに限定されるものではなく、固定長パケッ
トを転送するネットワークへ流入するデータ量を監視す
る装置に適用できる。
【0134】
【発明の効果】網の入口に複数の使用量パラメータ制御
機構を設け、それら各使用量パラメータ制御機構にABR
通信サービスで規定される転送レートを監視パラメータ
として設定し、網の使用状態に応じて監視動作を変更で
きるようにしたので、ABR 通信サービスに対して適切な
セル流量監視を行える。
【0135】網の入口に2つの使用量パラメータ制御機
構を並列に設け、一方の使用量パラメータ制御機構で監
視動作を行っている期間に、他方の使用量パラメータ制
御機構では次に用いる監視パラメータを設定しておく方
式なので、監視レートが常に変動している場合において
も、その返送する監視レートに関するセル流量規制を迅
速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の態様の原理図である。
【図2】本発明の第2の態様の原理図である。
【図3】本実施例のセル流量監視制御装置を適用するAT
M 網の概略構成図である。
【図4】同図(a) は、PCR およびMCR を監視するセル流
量監視制御装置のブロック図であり、同図(b) および
(c) は、同図(a) に示すセル流量監視制御装置の動作を
説明する図である。
【図5】VPI/VCI 毎に監視レートを格納したテーブルの
構成図である。
【図6】同図(a) は、PCR およびACR を監視するセル流
量監視制御装置のブロック図であり、同図(b) は、同図
(a) に示すセル流量監視制御装置の動作を説明する図で
ある。
【図7】同図(a) は、ACR およびMCR を監視するセル流
量監視制御装置のブロック図であり、同図(b) は、同図
(a) に示すセル流量監視制御装置の動作を説明する図で
ある。
【図8】図4、図6または図7に示すセル流量監視制御
装置の処理を説明するフローチャートである。
【図9】ATM 網の使用状態に応じて処理を切り換えるUP
C 機構の動作原理を説明する図である。
【図10】同図(a) 〜(c) は、図9のセル流量監視制御
装置の実施形態を示す図である。
【図11】図10(a) に示すセル流量監視制御装置の動
作フローチャートである。
【図12】ATM 網の使用状態に応じて監視レートを切り
換えるUPC 機構の動作原理を説明する図である。
【図13】VPI/VCI と監視パラメータとの対応関係を格
納した変換テーブルの構成を示す図である。
【図14】図12に示すセル流量監視制御装置の動作フ
ローチャートである。
【図15】(a) はUPC 機構の構成図であり、(b) はリー
キバケットカウンタの動作を説明する図である。
【図16】UPC 機構の外部にセル転送レート観測装置を
設けたセル流量監視制御装置のブロック図である。
【図17】図16に示すセル流量監視制御装置の動作フ
ローチャートである。
【図18】同図(a) および(b) は、図16に示す構成の
変形例である。
【図19】セル転送レートを計測する装置を複数のコネ
クションに対して共通に設けた構成を示す図である。
【図20】監視レートを動的に変更しながらセル転送レ
ートを監視するセル流量監視制御装置のブロック図(そ
の1)である。
【図21】監視レートを動的に変更しながらセル転送レ
ートを監視するセル流量監視制御装置のブロック図(そ
の2)である。
【符号の説明】
1〜3 使用量パラメータ制御手段 11,12 使用量パラメータ制御手段 13 切換え手段 14 設定手段 61 観測装置 62 到着セル数計測部 63 制御部 64 UPC 機構部 80 流量監視制御部 81 受信部 82 第1のUPC 83 第2のUPC 84 セレクタ 85 レート制御部 86 切換え制御部 90 流量監視制御部 91 切換え制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 智宏 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 宗宮 利夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 奥田 將人 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 草柳 道夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 渡辺 直聡 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 加藤 正文 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定長パケットをルーティングするネッ
    トワークの使用状態に従ってそのネットワーク上の各コ
    ネクションの送信許可レートを変動させるサービスに対
    する上記固定長パケットの流量を監視するパケット流量
    監視制御方式において、 上記ネットワークの入口に互いに異なるパラメータを設
    定した少なくとも2つの使用量パラメータ制御手段を設
    け、該少なくとも2つの使用量パラメータ制御手段を用
    いて固定長パケットの流量を監視することを特徴とする
    パケット流量監視制御方式。
  2. 【請求項2】 上記少なくとも2つの使用量パラメータ
    制御手段は、それぞれ上記ネットワークの使用状態に従
    って上記固定長パケットに対して所定の処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパケット流量監視制
    御方式。
  3. 【請求項3】 上記ネットワークの使用状態に従って上
    記少なくとも2つの使用量パラメータ制御手段のうちの
    所定の使用量パラメータ制御手段を用いて固定長パケッ
    トの流量を監視することを特徴とする請求項1に記載の
    パケット流量監視制御方式。
  4. 【請求項4】 優先度を設定することができる固定長パ
    ケットをルーティングするネットワークの使用状態に従
    ってそのネットワーク上の各コネクションの送信許可レ
    ートを変動させるサービスに対する上記固定長パケット
    の流量を監視するパケット流量監視制御方式において、 あるコネクションの最大要求帯域であるピークレートが
    設定され、そのコネクション上の固定長パケットの流量
    が上記ピークレートを越えるか否かを監視する第1の使
    用量パラメータ制御手段と、 上記ネットワークの使用状態に従って決められる上記コ
    ネクションの送信許可帯域である許可レートが設定さ
    れ、そのコネクション上の固定長パケットの流量が上記
    許可レートを越えるか否か監視する第2の使用量パラメ
    ータ制御手段と、 を有することを特徴とするパケット流量監視制御方式。
  5. 【請求項5】 上記第1の使用量パラメータ制御手段
    は、上記ピークレートを越えた固定長パケットを廃棄
    し、 上記第2の使用量パラメータ制御手段は、上記許可レー
    トを越えた固定長パケットの優先度を低く設定すること
    を特徴とする請求項4に記載のパケット流量監視制御方
    式。
  6. 【請求項6】 優先度を設定することができる固定長パ
    ケットをルーティングするネットワークの使用状態に従
    ってそのネットワーク上の各コネクションの送信許可レ
    ートを変動させるサービスに対する上記固定長パケット
    の流量を監視するパケット流量監視制御方式において、 上記ネットワークの使用状態に従って決められるあるコ
    ネクションの送信許可帯域である許可レートが設定さ
    れ、そのコネクション上の固定長パケットの流量が上記
    許可レートを越えるか否かを監視する第1の使用量パラ
    メータ制御手段と、 上記コネクションの最小保証帯域である最小レートが設
    定され、そのコネクション上の固定長パケットの流量が
    上記最小レートを越えるか否かを監視する第2の使用量
    パラメータ制御手段と、 を有することを特徴とするパケット流量監視制御方式。
  7. 【請求項7】 上記第1の使用量パラメータ制御手段
    は、上記許可レートを越えた固定長パケットを廃棄し、 上記第2の使用量パラメータ制御手段は、上記最小レー
    トを越えた固定長パケットの優先度を低く設定すること
    を特徴とする請求項6に記載のパケット流量監視制御方
    式。
  8. 【請求項8】 優先度を設定することができる固定長パ
    ケットをルーティングするネットワークの使用状態に従
    ってそのネットワーク上の各コネクションの送信許可レ
    ートを変動させるサービスに対する上記固定長パケット
    の流量を監視するパケット流量監視制御方式において、 あるコネクションの最大要求帯域であるピークレートが
    設定され、そのコネクション上の固定長パケットの流量
    が上記ピークレートを越えるか否かを監視する第1の使
    用量パラメータ制御手段と、 上記コネクションの最小保証帯域である最小レートが設
    定され、そのコネクション上の固定長パケットの流量が
    上記最小レートを越えるか否かを監視する第2の使用量
    パラメータ制御手段と、 を有することを特徴とするパケット流量監視制御方式。
  9. 【請求項9】 上記第1の使用量パラメータ制御手段
    は、上記ピークレートを越えた固定長パケットを廃棄
    し、 上記第2の使用量パラメータ制御手段は、上記最小レー
    トを越えた固定長パケットの優先度を低く設定すること
    を特徴とする請求項8に記載のパケット流量監視制御方
    式。
  10. 【請求項10】 上記第2の使用量パラメータ制御手段
    は、上記ネットワークが輻輳状態であるときのみ、上記
    最小レートを越えた固定長パケットに対してその固定長
    パケットを廃棄する処理またはその固定長パケットの優
    先度を低く設定する処理を実行することを特徴とする請
    求項8に記載のパケット流量監視制御方式。
  11. 【請求項11】 上記第2の使用量パラメータ制御手段
    は、上記ネットワークが輻輳状態となってから所定時間
    が経過した後に、上記最小レートを越えた固定長パケッ
    トに対してその固定長パケットを廃棄する処理またはそ
    の固定長パケットの優先度を低く設定する処理を開始す
    ることを特徴とする請求項8に記載のパケット流量監視
    制御方式。
  12. 【請求項12】 上記第1の使用量パラメータ制御手段
    は、上記ピークレートを越えた固定長パケットを廃棄
    し、 上記第2の使用量パラメータ制御手段は、上記ネットワ
    ークが非輻輳状態の場合、上記最小レートを越えた固定
    長パケットの優先度を低く設定し、上記ネットワークが
    輻輳状態の場合、上記最小レートを越えた固定長パケッ
    トを廃棄することを特徴とする請求項8に記載のパケッ
    ト流量監視制御方式。
  13. 【請求項13】 各コネクション毎に単位時間あたりの
    固定長パケット数を計数して各コネクションの転送レー
    トを算出する転送レート算出手段と、 上記転送レート算出手段によって算出された転送レート
    が各コネクションに対して予め設定されている最小レー
    トを越えているコネクションを認識し、そのコネクショ
    ンを識別する情報を上記第2の使用量パラメータ制御手
    段に通知する通知手段と、 を有することを特徴とする請求項8に記載のパケット流
    量監視制御方式。
  14. 【請求項14】 上記第2の使用量パラメータ制御手段
    は、上記通知手段からの通知において指定されているコ
    ネクションについて監視動作を切り換えることを特徴と
    する請求項13に記載のパケット流量監視制御方式。
  15. 【請求項15】 上記転送レート算出手段は、上記ネッ
    トワークに接続される装置のうち輻輳状態となっている
    装置を通過するコネクションの転送レートのみを算出す
    ることを特徴とする請求項13記載のパケット流量監視
    制御方式。
  16. 【請求項16】 上記転送レート算出手段は、上記ネッ
    トワーク内に設けられている固定長パケット数をカウン
    トする機能のカウント結果を利用することを特徴とする
    請求項13に記載のパケット流量監視制御方式。
  17. 【請求項17】 コネクション毎に固定長パケットが到
    着するごとにカウント値を所定数だけアップまたはダウ
    ンし、所定時間経過ごとに上記カウント値を所定値だけ
    ダウンまたはアップするカウンタ手段と、 該カウント手段のカウント値を用いてコネクション毎の
    固定長パケットの転送レートを算出する算出手段と、 上記算出手段の算出結果を上記第1または第2の使用量
    パラメータ制御手段に通知する通知手段と、 を有することを特徴とする請求項4、6、または8に記
    載のパケット流量監視制御方式。
  18. 【請求項18】 上記カウンタ手段および通知手段は、
    上記ネットワークに接続される装置のうち輻輳状態とな
    っている装置を通過するコネクションの転送レートを算
    出することを特徴とする請求項17に記載のパケット流
    量監視制御方式。
  19. 【請求項19】 優先度を設定することができる固定長
    パケットをルーティングするネットワークの使用状態に
    従ってそのネットワーク上の各コネクションの送信許可
    レートを変動させるサービスに対する上記固定長パケッ
    トの流量を監視するパケット流量監視制御方式におい
    て、 各コネクション毎に第1および第2の監視レートを格納
    する監視レート設定手段と、 上記ネットワークが非輻輳状態であるときには、上記監
    視レート設定手段から各コネクションに対する第1の監
    視レートを取り出し、入力された固定長パケットの転送
    レートがその固定長パケットを転送するコネクションに
    対応する第1の監視レートを越えているか否かを監視
    し、上記ネットワークが輻輳状態であるときには、上記
    監視レート設定手段から各コネクションに対する第2の
    監視レートを取り出し、入力された固定長パケットの転
    送レートがその固定長パケットを転送するコネクション
    に対応する第2の監視レートを越えているか否かを監視
    する監視手段と、 を有することを特徴とするパケット流量監視制御方式。
  20. 【請求項20】 上記第1の監視レートは、各コネクシ
    ョンの最大要求帯域であるピークレートであり、上記第
    2の監視レートは、各コネクションの最小保証帯域であ
    る最小レートであることを特徴とする請求項19に記載
    のパケット流量監視制御方式。
  21. 【請求項21】 上記監視手段は、上記ネットワークが
    輻輳状態となってから所定時間が経過した後においても
    上記最小レートを越えているコネクションを検出するこ
    とを特徴とする請求項20に記載のパケット流量監視制
    御方式。
  22. 【請求項22】 固定長パケットをルーティングするネ
    ットワークの使用状態に従ってそのネットワーク上の各
    コネクションの送信許可レートを変動させるサービスに
    対する上記固定長パケットの流量を監視するパケット流
    量監視制御方式において、 上記ネットワークの使用状態に応じた監視パラメータを
    用いてリーキバケット方式で固定長パケットの流量を監
    視する使用量パラメータ制御手段を設け、上記ネットワ
    ークが非輻輳状態から輻輳状態へ変化した場合、上記リ
    ーキバケットのカウンタ値が所定値以下になったときに
    監視パラメータを変更することを特徴とするパケット流
    量監視制御方式。
  23. 【請求項23】 固定長パケットをルーティングするネ
    ットワークの使用状態に従ってそのネットワーク上の各
    コネクションの送信許可レートを変動させるサービスに
    対する上記固定長パケットの流量を監視するパケット流
    量監視制御方式において、 所定の監視パラメータを用いてリーキバケット方式で固
    定長パケットの流量を監視する使用量パラメータ制御手
    段を設け、上記リーキバケットのカウンタ値が所定値以
    上である時間と所定値以下である時間との比率、および
    上記監視パラメータを用いて固定長パケットの転送レー
    トを算出することを特徴とするパケット流量監視制御方
    式。
  24. 【請求項24】 固定長パケットをルーティングするネ
    ットワークへ流入する固定長パケットの流量を監視する
    パケット流量監視制御方式において、 第1の監視レートを設定し、その第1の監視レートで固
    定長パケットの流量を監視する第1の使用量パラメータ
    制御手段と、 第2の監視レートを設定し、その第2の監視レートで固
    定長パケットの流量を監視する第2の使用量パラメータ
    制御手段と、 上記第1および第2の使用量パラメータ制御手段のうち
    の一方の使用量パラメータ制御手段を有効状態として固
    定長パケットの流量を監視させ、他方の使用量パラメー
    タ制御手段を待機状態とし、それら2つの使用量パラメ
    ータ制御手段の状態を交互に有効状態と待機状態にさせ
    る切換え手段と、 を有することを特徴とするパケット流量監視制御方式。
  25. 【請求項25】 上記ネットワークから転送レート指示
    情報を受信し、上記第1および第2の使用量パラメータ
    制御手段のうちの待機状態となっている使用量パラメー
    タ制御手段に上記転送レート指示情報によって指定され
    る転送レートを監視レートとして設定する設定手段を有
    することを特徴とする請求項24に記載のパケット流量
    監視制御方式。
  26. 【請求項26】 上記ネットワークから監視レートを受
    信するとともに送信端末が送出する固定長パケットの転
    送レートを算出し、上記監視レートと上記転送レートの
    うちの小さい方を次期監視レートとして待機状態となっ
    ている上記第1または第2の使用量パラメータ制御手段
    に設定する設定手段と、 有効状態となっている上記第1または第2の使用量パラ
    メータ制御手段に設定されている監視レートと、上記設
    定手段が設定する次期監視レートとを比較する比較手段
    と、をさらに有し、 上記切換え手段は、上記次期監視レートが上記有効状態
    となっている上記第1または第2の使用量パラメータ制
    御手段に設定されている監視レートよりも大きい場合、
    上記第1および第2の使用量パラメータ制御手段の有効
    状態と待機状態とを直ちに切り換え、上記次期監視レー
    トが上記有効状態となっている上記第1または第2の使
    用量パラメータ制御手段に設定されている監視レートよ
    りも小さい場合、上記第1および第2の使用量パラメー
    タ制御手段の有効状態と待機状態とを所定時間経過後に
    切り換えることを特徴とする請求項24に記載のパケッ
    ト流量監視制御方式。
  27. 【請求項27】 上記ネットワークから監視レートを受
    信するとともに送信端末が送出する固定長パケットの転
    送レートを算出し、上記監視レートと上記転送レートの
    うちの小さい方を次期監視レートとして待機状態となっ
    ている上記第1または第2の使用量パラメータ制御手段
    に設定する設定手段と、 有効状態となっている上記第1または第2の使用量パラ
    メータ制御手段に設定されている監視レートと、上記設
    定手段が設定する次期監視レートとを比較する第1の比
    較手段と、 送信端末から転送されてくる該送信端末の送出レート
    と、上記次期監視レートとを比較する第2の比較手段
    と、をさらに有し、 上記切換え手段は、上記次期監視レートが上記有効状態
    となっている上記第1または第2の使用量パラメータ制
    御手段に設定されている監視レートよりも大きい場合、
    上記第1および第2の使用量パラメータ制御手段の有効
    状態と待機状態とを直ちに切り換え、上記次期監視レー
    トが上記有効状態となっている上記第1または第2の使
    用量パラメータ制御手段に設定されている監視レートよ
    りも小さい場合には、上記第2の比較手段の比較結果が
    一致したときに、上記第1および第2の使用量パラメー
    タ制御手段の有効状態と待機状態とを切り換えることを
    特徴とする請求項24に記載のパケット流量監視制御方
    式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6590865B1 (en) 1998-08-04 2003-07-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Transmission system, bandwidth management apparatus, and bandwidth management method
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US7969882B2 (en) 2001-02-09 2011-06-28 Nec Corporation Packet transfer rate monitoring control apparatus, method, and program

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