JPH0942420A - 制御可能な平行軸差動歯車装置 - Google Patents

制御可能な平行軸差動歯車装置

Info

Publication number
JPH0942420A
JPH0942420A JP21278695A JP21278695A JPH0942420A JP H0942420 A JPH0942420 A JP H0942420A JP 21278695 A JP21278695 A JP 21278695A JP 21278695 A JP21278695 A JP 21278695A JP H0942420 A JPH0942420 A JP H0942420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toggle
gear
pair
leading
planetary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21278695A
Other languages
English (en)
Inventor
Joseph E Cilano
ジョセフ・イー・シラノ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zexel Torsen Inc
Original Assignee
Zexel Torsen Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Torsen Inc filed Critical Zexel Torsen Inc
Priority to JP21278695A priority Critical patent/JPH0942420A/ja
Publication of JPH0942420A publication Critical patent/JPH0942420A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 トルクバイアス比が可変の平行軸差動歯車装
置の提供。 【解決手段】 一対の駆動軸34,36の共通回転軸線
の回りに前後進へ回転可能なハウジングと、共通軸線の
回りを各駆動軸と共に回転するよう各駆動軸の端部をそ
れぞれ受容する第1、第2のサイドギヤ42,44と、
回転自在に設けられサイドギヤと噛み合う遊星歯車の第
1、第2の対とを備え、各対は先導、追従遊星歯車要素
48,50とを含む。差動歯車装置10は、第1、第2
の支持面を有し、遊星歯車の第1、第2の対間に配置さ
れた第1のトグルの第1の支持面が遊星歯車の第1の対
の先導要素を回転可能に支持し、第2の支持面が第2の
対の追従要素を回転可能に支持する。第1のトグルは第
1の揺動軸線の回りに回動可能である。差動歯車装置は
第1のトグルを制御するとともに、第1、第2の遊星歯
車の対の先導および追従要素間に伝達される歯車反力を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【関連出願】この出願は、1994年7月29日に「揺
動可能な歯車取付構造を有する差動歯車装置」の名称で
出願された米国特許出願番号第08/282622号の
一部継続出願であり、その親出願は1993年5月6日
に「差動歯車装置用歯車取付システム」の名称で出願さ
れた米国特許出願番号第08/058480号の一部継
続出願である。これらの両出願はこの出願において参照
として取り入れられている。
【0002】
【発明の属する技術分野】この発明は、ハウジング内に
設けられた遊星歯車を有し、入力軸を一対の出力軸に連
結するための自動車用差動歯車装置、およびハウジング
内に設けられた移動可能な歯車取付を制御することによ
り差動歯車装置のトルクバイアス比を制御する手段に関
する。
【0003】
【従来の技術】周知のように、差動歯車装置は、自動車
に搭載される歯車組立体であって、カーブを曲がるとき
に二つの駆動輪が異なる速度で回転するのを許容する。
自動車がカーブを曲がるとき、カーブの内側の車輪は外
側の車輪より短い距離しか移動しない。それ故、内側の
車輪は、運転の安全性を確保するとともにタイヤの摩耗
を最小限に維持するために、外側の車輪よりゆっくりと
回転しなければならない。ある装置は、滑りやすいか、
あるいは軟弱な路面上における車輪間の駆動力を均等に
するために、スリップ制限またはスリップ防止差動歯車
装置が安全運転を確保し、かつ雪または軟弱な地盤の中
で立ち往生するのを最小限にするように設計されてい
る。
【0004】自動車用差動歯車装置は、駆動系内に配置
され、エンジンの駆動力を二つの出力軸間に分配する。
フロントおよびリヤ差動歯車装置は、エンジンの駆動力
をフロントおよびリヤ車軸の各車軸半体間に分配する。
また、センター差動歯車装置は、エンジンの駆動力をフ
ロントおよびリヤ車軸へ向かう二つの駆動軸間に分配す
る。
【0005】差動歯車装置のハウジング内に取り付けら
れる遊星歯車機構は、二つの出力軸をハウジングに関し
て逆方向へ回転(すなわち、差動回転)し得るように連
結する。入力軸は、ハウジングにエンジンの駆動力を伝
達し、ハウジングを遊星歯車機構と共に一対の出力軸の
共通軸線の回りに回転させる。
【0006】遊星歯車機構のサイドギヤとも称される太
陽歯車要素は、各出力軸の内側の端部に結合される。同
機構の遊星歯車要素は、ハウジング内に配置され、駆動
力を太陽歯車間に伝達する。遊星歯車要素は、太陽歯車
の軸線に対して交差する方向に向けて配置されることも
あり、平行な方向に向けて配置されることもある。後者
の場合、遊星歯車の軸線は、サイドギヤと出力軸との互
いに一致した軸線と平行である。平行軸配置では、各遊
星歯車の一部が二つの太陽歯車の一方とそれぞれ噛み合
い、各遊星歯車の他の部分が対をなす遊星歯車と噛み合
う。
【0007】Tsengの米国特許第5122101号
には、遊星歯車がステム部によって分離された主歯車部
と移送歯車部とを有するいわゆる結合歯車として形成さ
れた平行軸差動歯車装置が開示されている。主歯車部
は、二つのサイドギヤの一方と対をなす結合歯車の移送
歯車部との両方と噛み合う。移送歯車部は、対をなす結
合歯車の主歯車部と噛み合う。対をなす結合歯車間の二
つの噛み合い部分は、対をなす結合歯車とサイドギヤと
の噛み合い部分を跨ぐ。
【0008】他の公知の平行軸差動歯車装置は、遊星歯
車の各対が一つの結合歯車要素を含む。その一つの結合
歯車要素の主歯車部は、二つのサイドギヤの一方と噛み
合い、移送歯車部は対をなす遊星歯車と噛み合う。対を
なす遊星歯車間の単一の噛み合い部分は、遊星歯車とサ
イドギヤとの二つの噛み合い部分のうちの一方側と重な
り合う。
【0009】遊星歯車は、軸またはハウジングに形成さ
れたポケット内に回転可能に支持される。軸は、ハウジ
ングに形成された孔に支持される。ポケットは、歯先面
を含む遊星歯車の円筒外周面を支持する支持面を提供す
る。Ichikiその他の米国特許第5244440号
には、そのようなポケットとともに、歯車をポケット内
の望ましい動作位置に維持するための歯車関係が開示さ
れている。
【0010】この出願の二代前の米国特許出願番号第0
8/058480号には、もう一つの歯車取付システム
が開示されている。それにおいては、対をなす遊星歯車
が二つの台座に支持されている。各台座は、遊星歯車の
隣接する二つの対の各一方の要素をそれぞれ支持する二
つ取付面を有している。台座を揺動可能に取り付けるこ
とにより、遊星歯車の対間に歯車反力を伝達させること
ができる。
【0011】遊星歯車列は、その取付面と相互に作用し
て、二つの出力軸間に異なる大きさの駆動トルクを分配
させる摩擦トルクを発生させる。摩擦トルクは、出力軸
間の相対回転(すなわち、差動回転)に対しハウジング
に作用する駆動トルクに比例して抵抗する。したがっ
て、駆動トルクは、相対回転する出力軸間にいわゆるバ
イアス比にしたがって分配される。バイアス比は、より
大きなトルクを受け取る出力軸のトルクをより小さいト
ルクを受け取る出力軸のトルクで割ったときの標準割合
として表される。
【0012】差動回転に対する抵抗は、一対の駆動輪で
得られる牽引力の大きさが一定でなくなるのを補償す
る。例えば、バイアス比が2:1であるとき、一対の駆
動輪のうちのより大きい牽引力を有する一方の駆動輪に
は他方の駆動輪の2倍のトルクを伝達することができ
る。これにより、牽引力の小さい駆動輪がその路面に対
して空転するのを防止することができるとともに、全体
としてより大きいトルクを伝達することができる。
【0013】出力軸の相対回転に抵抗する摩擦トルク
は、差動歯車装置全体の各種の摩擦面に発生する一連の
摩擦トルクから構成される。しかしながら、摩擦面に作
用する荷重の形態は、差動歯車装置を介在したトルク伝
達の方向に対する依存性を変化させる。例えば、荷重形
態は、前進駆動荷重と後退駆動荷重とで変化する。
【0014】異なるバイアス比は、異なる荷重形態の結
果として発生させることができる。いくつかの例におい
ては、そのような異なるバイアス比率が要望され、他の
例では要望されない。しかしながら、たとえ異なるバイ
アス比率が要望されるときであっても、各バイアス比に
はさらに望ましい値が存在する。例えば、あるバイアス
比は前進駆動荷重に望ましく、他のバイアス比は後退駆
動荷重に望ましい。また、異なるバイアス比は、正逆方
向へ差動回転しているときに、フロントおよびリヤ車軸
に分配することができるトルクの割合を独立して制御す
るために、センター差動歯車装置においても望ましい。
逆に、フロントおよびリヤ差動歯車装置においては、正
逆方向へ差動回転するときにバイアス比が単一であるこ
とが望ましい。
【0015】従来の差動歯車装置においては、トルクバ
イアス比(TBR)が設計構造に依存するところが大で
あった。例えば、交差軸差動歯車装置は、通常、2.
5:1〜4:1のTBRを示し、平行軸差動歯車装置は
1:1〜2.5:1のTBRを示す。
【0016】ほとんどの差動歯車装置においては、トル
クの伝達方向が異なるときにバイアス比を独立して制御
することができる可能性は制限されたものでしかない。
バイアス比を制御することに関するほとんどの企ては、
トルク伝達の二つまたはそれ以上の方向で様々の荷重が
作用する面の摩擦係数を変化させることを含むものであ
った。例えば、Pedersonの米国特許第4890
511号に記載のものは、固定ワッシャの両面に異なる
摩擦係数を用いて、異なる方向への差動回転時にバイア
ス比を変化させている。Brewerその他の米国特許
第5232415号に記載のものは、遊星歯車の両端面
に異なる摩擦係数を用いて、異なる方向への差動回転時
と、前進および後退駆動時との両者のバイアス比を変化
させている。
【0017】この出願の親出願である出願番号第08/
282622号には、前進荷重と後退荷重との間でバイ
アス比を制御するために、独特の移動可能な歯車取付面
を用いた差動歯車装置が開示されている。その差動歯車
装置では、移動可能な歯車取付面とともに、正逆方向へ
の差動回転に関連したバイアス比を制御するために用い
ることができる移動可能な取付面に関する様々な歯車の
配置構造が用いられている。この発明においては、揺動
可能な台座が先導歯車要素と追従歯車要素との間に歯車
反力を伝達するために作用する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】制御可能な差動歯車装
置は、自動車の運転に望ましく、かつ有益である。それ
は、正常な運転状態のための減少したTBRの範囲(す
なわち、2:1〜2.5:1)と、巧みな操縦または変
化に富む路面でのより大きい牽引力のための増大したT
BR範囲(すなわち、2.5:1〜4:1)とを有す
る。牽引力が極端に相違すると、差動がロックされる。
必要とされるものは、TBRを良好に制御する差動歯車
装置であり、TBRを外的手段によって制御することが
できる差動歯車装置(すなわち、能動差動歯車装置)で
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明は、一対の駆動
軸の共通の回転軸線の回りに前進駆動方向および後退駆
動方向へ回転可能であるハウジングと、ハウジング内に
配置され、駆動軸と共に共通軸線の回りに回転するよう
それらの各端部を受容する第1および第2のサイドギヤ
と、サイドギヤと噛み合うようにしてハウジング内に配
置され、共通軸線と平行に延びるそれぞれの軸線の回り
に回転可能である遊星歯車の第1および第2の対とを備
え、遊星歯車の各対が先導遊星歯車要素と追従遊星歯車
要素とを含み、先導遊星歯車要素が各対の追従遊星歯車
要素に対して共通軸線の回りに前進駆動方向へ角度的に
先行し、第1および第2の支持面を有し、かつハウジン
グ内において遊星歯車の第1および第2の対の間に設け
られた第1のトグルをさらに備え、第1のトグルの第1
の支持面が遊星歯車の第1の対の先導要素を回転可能に
支持し、第1のトグルの第2の支持面が遊星歯車の第2
の対の追従要素を回転可能に支持し、遊星歯車の第1お
よび第2の対の先導要素と追従要素との間に歯車反力を
伝達するために、第1のトグルが遊星歯車の軸線と平行
に延びる第1の揺動軸線の回りに揺動可能であり、さら
に第1のトグルを制御するとともに、遊星歯車の第1お
よび第2の対の先導要素と追従要素との間に伝達される
歯車反力の大きさを制御する制御手段を備えた平行軸差
動歯車装置である。第1の実施形態において、トグルの
制御手段は受動的である。すなわち、制御は差動歯車装
置に固有のものである。一方、第2の実施形態におい
て、トグルの制御手段は能動的である。すなわち、トグ
ルは差動歯車装置の外部の手段によって制御される。
【0020】この発明の有利性と特徴は、添付の図面と
協働する次のより詳しい説明および特許請求の範囲を参
照することによってよりよく理解されるであろう。な
お、図面においては、同様の要素に同様の符号を付すこ
とによって同一であることが認識される。
【0021】
【発明の実施の形態】最初に、図面における同一の参照
数字が同一の構成要素、部分または面を示すものである
ことを明確に理解すべきである。そのような要素、部分
または面はこの詳細な説明が必須の一部を構成する全記
述によってさらに記載または説明されるかもしれない
が、そのときも同様である。仮に、図面の符号が一致し
ていないとしても、図面は明細書と一緒に読まれるべき
であり、この発明の全記載の一部と認識されるべきであ
る。
【0022】いま図面を参照するに、この発明は制御可
能な平行軸差動歯車装置を幅広く提供するものであり、
そのうちの二つの具体例が開示されている。一つの具体
例は、ここにおいて受動的具体例と称されるものであ
り、トルクバイアス比の制御は構造設計に固有で、差動
歯車装置が動作するときに意識的には変化させることが
できない。第2の具体例においては、トルクバイアス比
が外部的に制御され、任意に制御することができる。以
下、二つの具体例について順次記述する。
【0023】第1の具体例について述べるに、図1、図
2および図3には、ハウジング12を含む平行軸差動歯
車装置10が示されている。ハウジングは、四つの柱部
材18によって結合されたフランジ端部14と蓋端部1
6とを有している。フランジ端部14は、駆動力をハウ
ジング12に伝達するリングギヤ(図示せず)を取り付
けるための孔20を有している。一直線から外れて配置
されたボルト22,24が柱部材18をフランジ端部1
4と蓋端部16とに結合している。望ましい具体例にお
いては、柱部材18のキー状突起26(図5にも図示)
が、フランジ端部14に形成された溝30の側壁面に係
合する平坦面28を有している。図示の具体例において
は、一つのキー状突起だけが示されているが、柱部材の
両端部にキー状突起が形成されていることを理解すべき
である。一直線から外れて配置されたボルト22,24
と互いに係合する突起26および溝30とは、柱部材1
8が回転するのを防止している。
【0024】ハウジング12は、一対の出力軸34,3
6の共通軸線の回りに前進駆動方向38と後退駆動方向
40(図3に示す)とに回転可能である。「前進」およ
び「後退」という用語は、ハウジングの互いに逆方向の
回転を称するものであり、「駆動」および「コースト」
という用語は、ハウジング12と出力軸34,36との
間における互いに逆方向の力の伝達を称するものであ
る。このような区別は重要である。なぜならば、前進駆
動方向における種々の荷重形態は、後退コースト方向に
おける荷重形態と同様であり、後退駆動方向における荷
重形態は、前進コースト方向における荷重形態と同様で
あるからである。サイドギヤ42,44は、二つの出力
軸34,36と共に共通軸線32の回りを回転するよ
う、それらの内側の端部に結合されている。サイドギヤ
42,44は、四対の遊星歯車46によって相互に連結
されている。遊星歯車の各対は、共通軸線32と平行に
延びるそれぞれの軸線52,54の回りに回転可能であ
る先導遊星歯車要素48および追従遊星歯車要素50を
有している。先導遊星歯車要素48は、追従遊星歯車要
素50に対し共通軸線32の回りに前進駆動方向へ角度
的に先行している。
【0025】四つのトグルA,A′,B,B′が、共通
軸線32と平行に延びる揺動軸58の回りに揺動し得る
よう、柱部材18に揺動可能に設けられている。トグル
A,A′は同一のものであり、トグルB,B′は同一の
ものである。トグルA,A′は互いに径方向の逆側に配
置され、かつ同期して動作する。トグルB,B′も、互
いに径方向の逆側に配置され、かつ同期して動作する。
【0026】図4(A)に示すように、トグルAは二つ
の腕部59A,69Aを有している。各腕部は同一であ
る。また、トグルAは、遊星歯車の隣接する二つの対の
うちの一方の対の先導遊星歯車要素48を回動可能に支
持する第1の支持面60Aと、隣接する二つの対のうち
の他方の対の追従遊星歯車要素50を回転可能に支持す
る第2の支持面62Aとを有している。同様に、トグル
Bは、遊星歯車の隣接する二つの対のうちの一方の対の
先導遊星歯車要素48を回動可能に支持する第1の支持
面60Bと、隣接する二つの対のうちの他方の対の追従
遊星歯車要素50を回転可能に支持する第2の支持面6
2Bとを有している。
【0027】トグルAは、両端部にほぼ円筒である第1
の外周面61Aを有するとともに、両端部から中央部に
至る一連の対称的な傾斜部および平坦部を有している。
各平坦部は実際には円筒面であり、各傾斜部は実際には
円錐面である。図4(A)は、トグルAの外周面を示す
ものであり、トグルAの外周面は、端部から中央部に向
かって順次、第1の円筒面61A、円錐面A1、円錐面
A2(円錐面A1に連続)、中間円筒面A3、円錐面A
4、および第2の円筒面A5になっている。円筒面A5
によって区画されるトグルAの中央部は、円筒面61A
によって区画されるトグルAの両端部より小さい直径を
有している。トグルAは、中央平面19に関して対称で
ある。
【0028】図4(B)に示すように、トグルBは二つ
の腕部59B,69Bを有している。各腕部は同一であ
る。トグルBは、両端部にほぼ円筒である第1の外周面
61Bを有するとともに、両端部から中央部に至る一連
の対称的な傾斜部および平坦部を有している。トグルの
中央部は、両端部より直径の小さい円筒面を有してい
る。各平坦部は実際には円筒面であり、各傾斜面は実際
には円錐面である。図4(B)は、トグルBの外周面を
示すものであり、トグルAの外周面は、端部から中央部
に向かって順次、第1の円筒面61B、円錐面B1、第
1の中間円筒面B2、円錐面B3、第2の中間円筒面B
4、円錐面B5、および第2の円筒面B6になってい
る。円筒面B6によって区画されるトグルBの中央部
は、円筒面61Bによって区画されるトグルBの両端部
より小さい直径を有している。トグルBは、中央平面1
9に関して対称である。
【0029】図6の概略図に最もよく示すように、遊星
歯車要素48,50と実質的に共通の曲率中心Cをを共
有するトグルA′,Bの支持面60A′,62Bは、遊
星歯車48,50の円筒外周面と接触する。遊星歯車要
素のそれぞれの噛み合いによって発生する歯車推力Wp
1,Wp2は、遊星歯車48,50を支持面60A′,6
2Bに押圧接触させる。支持面60A′,62Bによる
反力Rp1,Rp2は、遊星歯車要素48,50の動きを
それぞれ制限する。前進駆動方向38(図3に示す)に
おいては、追従遊星歯車が先導遊星歯車より大きい径方
向推力を発生させる。その推力はトグルを反時計方向へ
揺動させようとする。後退駆動方向40においては、上
記と逆になる。すなわち、先導遊星歯車が追従遊星歯車
より大きい径方向推力を発生させる。そして、その推力
がトグルを時計方向へ回転させようとする。
【0030】制限されないトグルの動作が図7に誇張し
て描かれている。図7は、四つの全トグルが反時計方向
へ完全に揺動した状態を示す以外、図3と同様である。
図7の状態では、最大の摩擦と最大のトルクバイアス比
が発生する。この図は、誇張して描かれており、それ故
十分に正確であるというものではない。特に、追従歯車
50はサイドギヤ44と係合していないように示されて
いるが、そのようなことは実際には決して発生すること
がない。誇張は、トグルの動作を示すことを単に意図す
るものである。
【0031】トグルの動作を制御し、それにより差動歯
車装置のトルクバイアス比を制御する手段が図1に示さ
れている。制御手段は、トグルを囲みかつ柱部材を支持
する一対の環状の制御リング11,21と、二つの制御
リングを結合する多数のバネを含む。左側の制御リング
21と右側の制御リング11とは、多数の圧縮ばね13
によって結合されている。各環状のリングは、ばね13
が装着される有底孔31(図8に示す)を含む。より望
ましい実施例においては、12個のばねがリングの周方
向に等間隔をもって配置される。
【0032】図8は、制御リング21の一部切欠き斜視
図である。図から明らかなように、リングは、円筒部2
3と円錐筒部25とを有している。部分25は円錐内周
面27を有し、部分23は円筒内周面29を有してい
る。円筒部は、圧縮ばねが装着される有底孔31を含
む。
【0033】図2に注目すると、制御リングは、各制御
リングの円筒部が互いに最も接近し、かつ円錐円筒部よ
り差動歯車装置の軸方向の中央に接近するように、配置
されていることが分かる。制御リング11は制御リング
21と鏡対称に配置されている。
【0034】
【作用】トルクが作用すると、トグルが揺動し始める。
もし揺動が制限されないならば、揺動動作により推力が
一方の遊星歯車(例えば、先導歯車)からトグルを介し
て対応する遊星歯車(例えば、追従歯車)に伝達され
る。それにより、上記対応する遊星歯車をトグルの他方
の腕部の下に押し込めて、サイドギヤにより強固に噛み
合わせ、トルクバイアス比を急激に増大させる。
【0035】制御リングと制御ばねとの結合は、トグル
による効果に抵抗するように作用し、それによりトルク
バイアス比を制御する。図9(A)〜図17(A)およ
び図9(B)〜図17(B)は、トグルA,B上の制御
リングの位置および動作を示すとともに、許容される相
対的なトグル動作の概略を示している。制御リングは、
差動回転が増大すると、すなわち遊星歯車の本来の推力
が揺動力を増大させようとすると、互いにより接近する
ように力を受ける。
【0036】図9(A)〜図17(A)および図9
(B)〜図17(B)は、トグルA,Bの一部省略断面
図であり、制御リング11,21の断面図である。それ
らの図は、差動回転が生じたときの制御リングの漸進的
な動きを示している。次に述べるように、傾斜という語
がトグルの円錐面と同義語であることを理解すべきであ
り、平坦という語が円筒面と同義語であることを理解す
べきである。簡明にするために、制御リング21の位置
だけを論ずるが、制御リング11が制御リング21と鏡
対象であり、かつ制御リング21と同期して動くことを
理解すべきである。
【0037】図9(A)、図9(B)は、停止または平
衡状態にある差動歯車装置を示している。ばねは、トグ
ル上のリングに若干の予備荷重を発揮しており、リング
は最も外側の限界位置に位置している(すなわち、可能
な限り互いに離れている。)。リング21の面27は、
面A1と接触し、面29は面A2と接触していない。ト
グルA1は自由に揺動することができる。なぜならば、
内側を向く円錐面27(傾斜面)が外側を向く円錐面A
1(傾斜面)と接触し、内側を向く面29がトグルの面
と接触していないからである。面27も面B1と接触し
ている。しかし、面29もトグルBの動きを制限する面
B2と接触している。リングの円錐面がトグルの円錐面
に並ぶと揺動が許容され、リングの円筒面がトグルの円
筒面に並ぶと揺動が制限されることが分かる。
【0038】図10(A)および図10(B)におい
て、リングはトグルによって強制的に接近させられる。
トグルAは、未だ自由に揺動することができ、トグルB
は未だ抵抗を受けている。
【0039】図11(A)においては、リング21が右
方へ移動し、面29が平坦面A3と接触している。それ
により、トグルAの揺動が制限される。そのとき、図1
1(B)に示すように、トグルBは制限を受ける位置と
自由に揺動することができる位置との間を通過する。
【0040】図12(A)および図12(B)において
は、トグルAが制限を受けるのに対し、トグルBは自由
に揺動することができる。
【0041】図13(A)において、トグルAは制限を
受ける位置と自由に揺動することができる位置との間を
通過する。ところが、面29は、図13(B)に示す平
坦面B4(すなわち、円筒面)と接触しており、それに
よりトグルBの動きが制限される。
【0042】図14(B)においては、平坦面29が平
坦面B4と接触しているため、トグルBは未だ動きが制
限される。しかし、図14(A)に示すように、トグル
Aは、傾斜面27が傾斜面A1と並んでいるので、自由
に揺動することができる。
【0043】図15(A)においては、平坦面29が平
坦面A5と並んでいるため、トグルAの動きが制限され
る。図15(B)に示すように、トグルBは制限を受け
る位置から自由に揺動することができる位置へ向かって
移動している。
【0044】図16(A)および図16(B)におい
て、トグルAが完全に揺動しているが、トグルBは自由
である。
【0045】最後に、図17(A)および図17(B)
は、可能な限り接近したリングを示している。両方のト
グルは完全に揺動し、最大限の力がトグルを介して伝達
される。
【0046】図9(A)〜図17(A)および図9
(B)〜図17(B)は、低トルクバイアス比から高ト
ルクバイアス比までにおけるトグルおよび制御リングの
動作を示している。図9(A)および図9(B)におい
て、制御リングはトグルに作用する若干の圧縮力を受け
ており、その圧縮力は差動歯車装置に若干の予備荷重を
作用させる。
【0047】低トルク状態においてトルクが増大したと
き、ばねによる予備荷重はトグルの動きを阻止する。し
たがって、差動歯車装置は標準的な平行軸差動歯車装置
として挙動する。先導歯車がトグルと接触している間、
荷重は非常に小さいので、それがバイアス比に影響を及
ぼすことがない。
【0048】中トルク状態においては、追従歯車の分離
力がこの発明に係る新規なばねの荷重に打ち勝ち、トグ
ルが荷重を先導遊星歯車に伝達し始める。これにより、
摩擦面の数が増大する。二つのトグルの傾斜面を互いに
ずらすことにより、二つのトグルだけを動かし、他のト
グルを相対的に制限された状態にしておくことが可能で
ある。かくて、中間範囲のバイアス比を二段階にするこ
とが可能である。全部のトグルが含まれるか半分のトグ
ルが含まれるかに拘わらず、先導歯車は設計されたピッ
チ円径と隙間のない噛み合いとの間に保持される。
【0049】分離力が増大した状態においては、新規な
ばね荷重が分離力によって打ち負かされる。トグルは完
全に揺動し、追従遊星歯車に作用する分離力が先導歯車
をサイドギヤとの隙間のない噛み合いへと導く。全ての
先導遊星歯車が追従遊星歯車から伝達される力によって
隙間なく噛み合う状態においては、歯車の歯の追従面に
歯車の噛み合い回転に対する抵抗が存在し、かつ接触が
存在する。それによって、摩擦面が増加する。これが、
高トルクバイアス比状態である。
【0050】上記の第1の実施形態においては、トル
ク、路面状態およびばね荷重によって差動歯車装置に発
生する力の使用がトルクバイアス比を制御する。この受
動的実施形態においては、トルクバイアス比がトルクと
共に増大する。
【0051】外部的な制御を用いれば、トルクバイアス
比を作用するトルクに無関係に制御することが可能であ
る。能動的差動歯車装置がこの発明の第2の実施形態と
して以下に述べられる。
【0052】図18はこの発明の第2の実施形態100
の斜視図である。この実施形態においては、制御リング
および制御ばねが制御リング/制御カム組立体33によ
って置き換えられている。この実施形態は、第1の実施
形態と同様に、トグルを制御するために二つの制御リン
グ21,11を用いているが、制御リングは外部的に動
作させられるカムによって制御される。かくて、リング
はトグルに対してどのような位置にも配置することがで
き、それによってトルクバイアス比を制御する。
【0053】図18および図19に示すように、カム組
立体33は、内側カム輪41と外側カム輪37を制御す
るカム35を備えている。二つのカム輪は、互いに結合
され、かつピン53およびこのピンと径方向の逆側に配
置された対応するピン(図示せず)の回りに揺動可能に
配置されている。内側輪41は、制御リング11の溝4
3と係合するピン55によって制御リング11に装着さ
れ、外側輪37は制御リング21の溝45と係合するピ
ン56によって制御リング21に装着されている。制御
リングは、トグルA,Bに対し第1の実施形態と同様に
配置されている。作用として、リング11,21は、差
動歯車装置と共に回転する。しかるに、カム組立体およ
び輪は、静止したままである。図20はカム35の詳細
を示す。カムは、第1のカム溝43と、第2のカム溝4
5と、カム軸47とを含む。外側輪のカムピン49は、
外側輪37および制御リング11に固定される一方、溝
43と摺動可能に係合する。同様に、内側カムピン51
は、内側輪41および制御リング21に固定される一
方、溝45と摺動可能に係合する。
【0054】カム組立体の作用は次のとおりである。カ
ムの軸47が回動すると、二つのカム輪(および制御リ
ング)はカムの回動位置に応じて開きまたは閉じる。カ
ム溝が図19および図20に示す方向を向いていると
き、二つのカム輪が最も開き、二つの制御リングが最も
離れる。カム溝が図19および図20に示す位置に対し
て90°変わると、カム輪および制御リングは互いに最
も閉じる。カム軸は、電動モータ、油圧モータまたは空
圧モータに結合してもよく、あるいは他の適切なアクチ
ュエータに結合してもよい。この実施形態は、低バイア
ス比から有効な大きさのバイアス比まで無段階でかつ円
滑な制御を可能にする。
【0055】第2の実施形態におけるトグルの形状およ
び構造は、第1の実施態様におけるそれと同一である。
図21(A)および図21(B)に注目するに、制御リ
ングは、第1の実施形態における場合と同様の範囲にわ
たって移動させてもよい。さらに、図21(A)および
図21(B)に特に示すように、カム組立体は、外側に
拡張して制御リングをトグルA,Bの面61A,61B
とそれぞれ係合させることが可能である。これは、第1
の実施形態では不可能である。このように位置させる
と、その結果として差動歯車装置の最大ロック効果が生
じる。この位置においては、トグルが揺動することがで
きず、図21(A)および図21(B)に示すように、
遊星歯車はサイドギヤと一体化した接触状態(非常に堅
い噛み合い)に維持される。
【0056】かくて、この発明の第2の実施形態が平行
軸差動歯車装置のトルクバイアス比の外的制御を可能に
することが分かる。
【0057】それ故、この発明の二つの実施形態が示さ
れかつ説明され、それらのいくつかの改良が示され、か
つ説明され、さらにそれらのいくつかの改良が論じられ
たが、この技術の熟練者は、特許請求の範囲によって限
定され、かつ区別されるこの発明の精神から逸脱するこ
となく各種の変化および改良をしてもよいことを既に理
解しているであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の一部を切り欠いて
示す斜視図である。
【図2】この発明にしたがって改良された第1の実施形
態たる平行軸差動歯車装置を示す図3の2ー2線に沿う
断面図である。
【図3】同差動歯車装置を示す図2の3ー3線に沿う断
面図であって、トグルが中立位置(揺動していない位
置)に位置した状態を示している。
【図4】トグルを示す図であって、図4(A)はこの発
明のトグルAを示す斜視図、図4(B)はこの発明のト
グルBを示す斜視図である。
【図5】図1〜図3に示す四つの支持柱部材の一つを示
す斜視図である。
【図6】図1に示す差動歯車装置の一部の軸直角断面の
概略図であって、遊星歯車とトグル機構との間の反作用
を示している。
【図7】最大摩擦と最大トルクバイアス比とを発生させ
るために、四つの全てのトグルが反時計方向へ完全に揺
動している点を除き、図3と同様の断面図である。
【図8】差動歯車装置の制御リングの一つの一部を切り
欠いて示す斜視図である。
【図9】トグル上の制御リングの位置および動作を示す
図であって、図9(A)、(B)はトグルA,Bの位置
および動作をそれぞれ示している。
【図10】図10(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図11】図11(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図12】図12(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図13】図13(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図14】図14(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図15】図15(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図16】図16(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図17】図17(A),(B)は図9(A),(B)
と同様の図である。
【図18】この発明の第2の実施形態たる差動歯車装置
の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図19】この発明の第2の実施形態のリング/カム組
立体の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図20】第2の実施形態のカムの詳細を示す斜視図で
ある。
【図21】図21(A),(B)は、第2の実施形態に
おいてのみ達成することができるリングの位置を示す点
を除き、図9(A),(B)と同様の図である。
【符号の説明】
A トグル A1 円錐面(円錐傾斜面) A2 円錐面(円錐傾斜面) A4 円錐面(円錐傾斜面) A5 第2の円筒面(第2の外面) B トグル B1 円錐面(円錐傾斜面) B3 円錐面(円錐傾斜面) B5 円錐面(円錐傾斜面) B6 第2の円筒面(第2の外面) 10 差動歯車装置 11 制御リング 12 ハウジング 13 圧縮ばね 18 柱部材 21 制御リング 33 カム組立体 34 駆動軸 35 カム 36 駆動軸 37 制御輪 41 制御輪 42 サイドギヤ 44 サイドギヤ 46 遊星歯車の対 48 先導遊星歯車要素 50 追従遊星歯車要素 59A 第1の腕部 59B 第1の腕部 60A 第1の支持面 60B 第1の支持面 61A 第1の円筒面(第1の円筒外面) 61B 第1の円筒面(第1の円筒外面) 62A 第2の支持面 62B 第2の支持面 69A 第2の腕部 69B 第2の腕部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の駆動軸の共通の回転軸線の回りに
    前進駆動方向および後退駆動方向へ回転可能であるハウ
    ジングと、 上記ハウジング内に配置され、上記駆動軸と共に上記共
    通軸線の回りに回転するよう各駆動軸の端部をそれぞれ
    受容する第1および第2のサイドギヤと、 上記サイドギヤと噛み合うようにして上記ハウジング内
    に配置され、上記共通の回転軸線と平行に延びるそれぞ
    れの軸線の回りに回転可能である遊星歯車の第1および
    第2の対とを備え、 上記遊星歯車の各対が先導遊星歯車要素および追従遊星
    歯車要素を含み、 上記先導遊星歯車要素が各対の追従遊星歯車要素に対し
    上記共通軸線の回りに上記前進駆動方向へ角度的に先行
    し、 さらに、第1および第2の支持面を有し、かつ上記ハウ
    ジング内において上記遊星歯車の第1および第2の対間
    に設けられた第1のトグルを備え、 上記第1のトグルの第1の支持面が上記遊星歯車の第1
    の対の先導要素を回転可能に支持し、 上記第1のトグルの第2の支持面が上記遊星歯車の第2
    の対の追従要素を回転可能に支持し、 上記遊星歯車の第1および第2の対の先導要素と追従要
    素との間に歯車反力を伝達するために、上記第1のトグ
    ルが上記遊星歯車の軸線と平行に延びる第1の揺動軸線
    の回りに揺動可能であり、 上記第1のトグルを制御するとともに、上記遊星歯車の
    第1および第2の対の先導要素と追従要素との間に伝達
    される歯車反力の大きさを制御する手段とを備えた平行
    軸差動歯車装置。
  2. 【請求項2】 上記第1のトグルが、第1の腕部、第2
    の腕部、およびこれらの腕部間の支持柱部を備え、上記
    支持柱部が揺動支点として機能し、上記各腕部がその長
    手方向の各端部にほぼ円筒状をなす第1の外面を有し、
    上記各腕部が、上記第1の外面からほぼ円筒状をなす第
    2の外面まで下り勾配をなす1またはそれ以上の円錐傾
    斜面を有する請求項1の差動歯車装置。
  3. 【請求項3】 上記第1のトグルを制御するとともに、
    上記遊星歯車の第1および第2の対の先導要素と追従要
    素との間に伝達される上記歯車反力の大きさを制御する
    ための手段が圧縮ばねによって結合された一対の環状の
    リングを備え、上記環状のリングが、上記歯車反力の伝
    達に応じて上記傾斜面を登り上がり、かつ下り降りるよ
    うに作用的に設けられ、上記リングの内面が上記トグル
    の外面と選択的に接触して、上記トグルの揺動に抵抗し
    かつ制御する請求項2の差動歯車装置。
  4. 【請求項4】 上記第1のトグルを制御するとともに、
    上記遊星歯車の第1および第2の対の先導要素と追従要
    素との間に伝達される上記歯車反力の大きさを制御する
    ための手段が一対の環状のリングを備え、一対の環状の
    リングが、上記トグルを取り囲み、かつ上記トグルの揺
    動を制御するために外部手段によって上記傾斜面を登り
    上がりかつ下り降りるように作用的に設けられ、上記リ
    ングの内面が上記トグルの外面と選択的に接触する請求
    項2の差動歯車装置。
  5. 【請求項5】 上記外部手段が、上記リングに結合さ
    れ、かつカムによって操作される一対の制御輪を備えた
    請求項4の差動歯車装置。
  6. 【請求項6】 上記制御リングが、上記トグルの第1の
    外面の上にそれと接触して配置されるように作用的に設
    けられ、その位置では上記先導歯車および追従歯車が上
    記サイドギヤと強制的に緊密に噛み合わされ、それによ
    って上記差動歯車装置が差動回転不能にロックされる請
    求項4の差動歯車装置。
  7. 【請求項7】 上記第1のトグルが、前進駆動方向回転
    時にはトルクの伝達に応答して上記遊星歯車の第1の対
    の先導要素に制動力を作用させ、後退駆動方向回転時に
    はトルクの伝達に応答して上記遊星歯車の第2の対の追
    従要素に制動力を作用させる請求項1の差動歯車装置。
  8. 【請求項8】 上記遊星歯車の第1の対の先導要素と上
    記遊星歯車の第2の対の追従要素との両者が上記第1の
    サイドギヤと噛み合う請求項7の差動歯車装置。
  9. 【請求項9】 上記遊星歯車の第1および第2の対の先
    導要素が上記第1のサイドギヤと噛み合う請求項7の差
    動歯車装置。
  10. 【請求項10】 第2のトグル、第3および第4のトグ
    ルと、遊星歯車の第3および第4の対とをさらに備え、
    各対が先導要素および追従要素を有し、上記第1および
    第3のトグルが互いに径方向の反対側に配置され、上記
    第2および第4のトグルが互いに径方向の反対側に配置
    され、各トグルが差動歯車装置の周方向に関して遊星歯
    車の二つの対の間に配置されている請求項1の差動歯車
    装置。
  11. 【請求項11】 各トグルが、遊星歯車の一の対の先導
    要素を回転可能に支持する第1の支持面と、一の対に隣
    接する遊星歯車の対の追従要素を回転可能に支持する第
    2の支持面とを有し、各トグルが上記遊星歯車の軸線と
    平行に延びる軸線の回りに揺動可能である請求項10の
    差動歯車装置。
  12. 【請求項12】 上記第1の腕部と上記第2の腕部とが
    同一である請求項2の差動歯車装置。
  13. 【請求項13】 上記第1および第3のトグルが同一で
    あり、上記第2および第4のトグルが同一である請求項
    10の差動歯車装置。
JP21278695A 1995-07-28 1995-07-28 制御可能な平行軸差動歯車装置 Pending JPH0942420A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21278695A JPH0942420A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 制御可能な平行軸差動歯車装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21278695A JPH0942420A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 制御可能な平行軸差動歯車装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0942420A true JPH0942420A (ja) 1997-02-14

Family

ID=16628366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21278695A Pending JPH0942420A (ja) 1995-07-28 1995-07-28 制御可能な平行軸差動歯車装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0942420A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107061673A (zh) * 2017-04-07 2017-08-18 凌子龙 摆线限滑差速器
CN108692930A (zh) * 2018-04-24 2018-10-23 东北农业大学 升降可调式椭圆形双环轨道土槽试验台

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107061673A (zh) * 2017-04-07 2017-08-18 凌子龙 摆线限滑差速器
CN108692930A (zh) * 2018-04-24 2018-10-23 东北农业大学 升降可调式椭圆形双环轨道土槽试验台

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5044214A (en) Toroidal transmission with split torque and equalization planetary drive
US8382636B2 (en) Continuously variable transmission
US7077777B2 (en) Continuously variable transmission
US5507702A (en) Limited slip differential incorporating bevel pinions
JPH11129773A (ja) 多速度トランスファ・ケース
US6634978B2 (en) Differential device for 4WD-vehicles
US5562562A (en) Differential gear assembly
US6063000A (en) Limited slip differential gear
KR100236884B1 (ko) 자동고정형 차동장치
GB2263321A (en) Toroidal race transmission with two outputs for four wheel drive
JP3026237B2 (ja) ロック値を変更する方法及び装置
JPS58221046A (ja) リミテツドスリツプデイフアレンシヤルギヤ
US5462497A (en) Controllable parallel axis differential
JPH0942420A (ja) 制御可能な平行軸差動歯車装置
US8419583B2 (en) Front differential for a vehicle
JPH11315905A (ja) デファレンシャル装置
JP4072234B2 (ja) クラッチ装置
JPH07508825A (ja) 差動歯車装置の歯車組立構造
JPH01503799A (ja) 差動機構の改良
US5525119A (en) Mechanism for gradually and smoothly varying rotational speed between a drive member and a driven member
CA2740983C (en) Self locking differential gearing
CN113586696B (zh) 一种分动器的执行机构
JPH07508824A (ja) 差動機構
JP6818983B2 (ja) ローレンジデバイスを備えた自動車の差動装置
US20030232682A1 (en) Automatic variable ratio differential