JPH09329681A - 核燃料棒 - Google Patents

核燃料棒

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JPH09329681A
JPH09329681A JP8144469A JP14446996A JPH09329681A JP H09329681 A JPH09329681 A JP H09329681A JP 8144469 A JP8144469 A JP 8144469A JP 14446996 A JP14446996 A JP 14446996A JP H09329681 A JPH09329681 A JP H09329681A
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JP
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tube
pellet
nuclear fuel
pellets
buckling
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JP8144469A
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Akira Kaneuji
顯 金氏
Junichi Akitake
淳一 秋武
Yoshiaki Kondo
吉明 近藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nuclear Development Corp
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nuclear Development Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 核燃料棒の下方に発生する熱膨張を下方向に
吸収し、固着による曲がりを防止して、熱交換効率の低
下を回避し、核燃料棒の健全性を維持すると共に、全て
の核燃料棒のペレットスタックをほぼ一定の位置に揃え
て炉心特性を正常に維持し、ペレット間に大きな空間を
生じさせないで出力を安定させる核燃料棒を提供する。 【解決手段】 核燃料棒は、上部端栓及び下部端栓5に
より封止された被覆管2と、該被覆管内に積み重ねて装
填されペレットスタックを構成する多数のペレット1
と、前記上部端栓及び最上部のペレットの間に配設され
ペレットスタックを下方に偏倚する弾性部材とを備え
る。下部端栓と最下部のペレットとの間には一定の荷重
で座屈する座屈部材7が挿入されている。該座屈部材
は、拡管部が形成された座屈管9と、下面に突起部が形
成された上蓋8とから構成され、座屈管と上蓋は互いに
同軸状に結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電用原子炉等で
使用される核燃料棒に関し、特に、その構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】原子炉においては、図7に示すような燃
料集合体16が原子炉容器内に立設されて多数使用され
る。該燃料集合体16の各々は、図6に示されるような
長尺の核燃料棒11を数百本、その長手方向の中間部の
7箇所ないし9箇所において支持格子15により支持し
て、構成されている。原子炉の運転中、冷却材が前記核
燃料棒11間を流れ、核分裂により発熱する核燃料棒1
1と熱交換を行い、冷却する。
【0003】核燃料棒11は、図6に示されるように、
二酸化ウランを円柱形状に焼結して形成されたペレット
1と、約300個の該ペレット1を一直線状に並べて収
納するジルカロイ製の被覆管2と、輸送中等のペレット
1の破損を防止するために該被覆管2の上部端側に挿入
されるステンレス製のコイルバネ3と、前記被覆管2を
密封するためにその両端に溶接される上部端栓4及び下
部端栓5とから構成されている。また、前記被覆管2の
内部は、原子炉内の圧力により被覆管2が押し潰される
ことのないように、ヘリウムガスにより与圧されてい
る。更に、前記核燃料棒11の製造時には、前記ペレッ
ト1を被覆管2へ容易に挿入できるように、また、熱伝
達に支障を来さぬ程度に、ペレット1の外周と被覆管2
の内周間に0.1mm程度の隙間が確保されている。
【0004】各支持格子15は、核燃料棒11を1本ず
つ等間隔に支持するように、格子状に組み合う縦横のス
トラップにより多数のセルを形成しており、各核燃料棒
11がこのセルに1本ずつ挿入され、これらのストラッ
プに設けられたバネにより支持されている。また、前述
したように、7箇所ないし9箇所にある該支持格子15
が、核燃料棒11の長手方向に所定間隔で配置されて、
数百本の核燃料棒11を束ねている。
【0005】原子炉が起動されると、二酸化ウランが核
分裂し、核分裂によってペレット1の温度が上昇し、ペ
レット1は核燃料棒11の軸方向及び半径方向へ熱膨張
する。他方、その外周囲を冷却材が流動している被覆管
2は、ペレット1よりも低温であると共にその線膨張係
数がペレット1のそれよりも小さいことにより、熱膨張
量がペレット1よりも小さい。その結果、核燃料棒11
内のペレット1の存在する部分(ペレットスタック部と
いう)では、ペレット1の熱膨張量がペレットスタック
部の被覆管2の熱膨張量の約4倍となり、両部材間に著
しい熱膨張差が生じる。この熱膨張差は、ペレット1と
被覆管2との間隙が適正に確保されていれば、ペレット
1が軸方向に移動し、被覆管2の上部端側に挿入されて
いるコイルバネ3の撓みにより吸収される。
【0006】しかし、ペレット1の熱膨張と、炉内圧力
によりクリープ変形する被覆管2の半径方向の収縮とに
より、製造時のペレット1と被覆管2との間隙は、減少
あるいは消失する傾向にある。更に、原子炉は、運転中
にしばしば出力の大きさが変更される。それに伴って核
燃料棒11、延いてはペレット1の温度が変化し、焼結
体であるペレット1に割れや、縁の欠け等が発生する。
割れによりペレット1の形状が変化したり、或いは欠け
た細片がペレット及び被覆管の隙間に詰ることにより、
被覆管2内におけるペレット1の移動が抑制され、ペレ
ット1が被覆管2に固着される可能性がある。このよう
なペレット1と被覆管2との相互作用(ペレットー被覆
管機械的相互作用と称する)が発生すると、発生箇所と
下部端栓5との間でペレット1の熱膨張が吸収されなく
なり、ペレット1には圧縮荷重が、また、その反力とし
て被覆管2には引張荷重が負荷される。ペレット1に負
荷される圧縮荷重は、ペレット1に更に配列ずれ、割
れ、欠け等を発生させ、ペレット1の端面が不整となっ
て、被覆管2に曲げモーメントを作用させる。その結
果、核燃料棒11に曲がりが生じる。
【0007】核燃料棒11に曲がりが生じた場合、その
部位では、隣接する核燃料棒11との間の間隔が変化
し、間隔の狭くなった側では流速が遅くなって流量が減
少し、熱交換量が減少して温度が更に上昇する。また、
この核燃料棒11が隣接する核燃料棒に接触する程度に
曲がりが進行すると、燃料棒の健全性を維持する観点か
ら好ましくない。
【0008】以上のようなペレットー被覆管機械的相互
作用の発生と、それにより招来される核燃料棒11の曲
がりとは、約3年間にわたる3サイクルの炉内滞在期間
中、2サイクル終了時に観察されることが多い。この理
由は、ペレットの形状変化とペレットー被覆管間隙の大
きさとに関係し、以下のような経緯による。
【0009】即ち、1サイクル終了後、燃料集合体は燃
料検査等のために炉心から取り出され、検査等の終了
後、炉内に再装荷される。1サイクルの炉内滞在中に核
燃料棒内のペレットには多数の亀裂が生じていると思わ
れるが、このような核燃料棒の取り扱い中に、亀裂が生
じたペレットに、亀裂部でのずれや、端部欠け等を新た
に発生する場合がある。その際には、燃料棒温度が更に
低下し、ペレットの熱膨張も小さいために、ペレットー
被覆管間隙が大きくなり、ペレットは被覆管内で比較的
自由に移動できる状況にある。従って、このようなペレ
ットが装填された核燃料棒からなる燃料集合体の移送時
には、特に、ペレットの位置ずれや、ペレット破片が被
覆管との間の間隙に入り込む等のペレットの再配置が起
こり易くなっている。2サイクル目に、ペレットの再配
置が発生した核燃料棒を含む燃料集合体を再び炉内に装
荷して原子炉を運転し、出力を上昇させた場合、被覆管
との固着を一層起こし易く、そのために、2サイクル終
了時に核燃料棒の曲がりが生じ易いと考えられる。
【0010】従って、曲がり防止対策として、ペレット
の熱膨張を上方のみでなく下方にも逃すことが望まし
く、そのために、従来、図8に示される構造の核燃料棒
11’が提案され、使用されてきた。図8において、該
核燃料棒11’のペレット1、被覆管2、コイルバネ
3、上部端栓4及び下部端栓5は、図6の核燃料棒11
の場合と同様に構成されている。該核燃料棒11’で
は、更に、被覆管2の下部端側にステンレス製の第2の
コイルバネ6が挿入されている。このように構成された
核燃料棒11’は、第2のコイルバネ6の変形により、
ペレット1の熱膨張を下方向にも吸収することが可能に
なる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の核燃料棒は以上
のように構成されていたため、次のような課題が存在し
ていた。即ち、核燃料棒11’が原子炉内に装荷されて
運転されると、高温度と中性子の照射とにより、バネの
応力緩和が起こり、バネ力が減少する。このようなバネ
力の減少傾向は、個々のコイルバネ6により特性が異な
ること、及び個々の核燃料棒11’の出力状態が異なる
ことにより核燃料棒間で差が生じる。その結果、図6に
示す核燃料棒11のように上部端側のコイルバネ3のみ
が設けられた場合は特に問題とならないが、図8の核燃
料棒11’のように更に下部端側にもコイルバネ6が設
けられた場合は、ペレットスタックの位置を被覆管2内
の一定箇所に安定して支持できない可能性が生じてき
た。従って、個々の核燃料棒11’によりペレットスタ
ックの位置が異なり、炉心特性上の不具合を生じる。ま
た、バネ力の減少によりペレットスタックの位置が大き
く降下した場合は、ペレットの間隔が大きく空いて局所
的な出力上昇を起こす恐れがある。
【0012】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、核燃料棒の下部に発生する熱
膨張を下方向に吸収し、固着による曲がりを防止して、
熱交換効率の低下を回避し、核燃料棒の健全性を維持す
ると共に、全ての核燃料棒のペレットスタックをほぼ一
定の位置に揃えて炉心特性を正常に維持し、ペレット間
に大きな空間を生じさせないで出力を安定させる核燃料
棒を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の本発明は、各端の上部端栓及び
下部端栓により封止された被覆管と、該被覆管内に積み
重ねて装填されペレットスタックを構成する多数のペレ
ットと、前記被覆管内で前記上部端栓及び最上部のペレ
ットの間に配設され前記ペレットスタックを下方に偏倚
する弾性部材とを備える核燃料棒において、前記被覆管
内で前記下部端栓と最下部のペレットとの間に一定の荷
重で座屈する座屈部材が挿入されていることを特徴とす
るものである。
【0014】このように、一定の荷重で座屈する座屈部
材を設けると、ペレットの固着時に、ペレットの熱膨張
が拘束されることによって生ずるペレット圧縮荷重がそ
の座屈部材の座屈荷重を越えるような場合には、座屈部
材が座屈する。この座屈により、新たに生ずる空間へ熱
膨張を逃し、ペレット圧縮荷重及び被覆管へ及ぼす曲げ
モーメントを緩和する。座屈部材は、ペレット圧縮荷重
が過大な曲がりにつながるような荷重に達した時に初め
て座屈するため、ペレット固着が生じていない燃料棒の
ペレットスタックを炉内滞在期間中一定の位置に保持し
続け、コイルバネを燃料棒の下方部位にも設けた従来の
場合のように、燃料棒個々によってペレットスタックに
位置ずれが発生すめことがない。
【0015】請求項2に記載の本発明によれば、前記座
屈部材は、中間に拡管部が形成された中空円筒状の座屈
管と、周辺部に下方に延びる突起部が形成された上蓋と
から構成されており、座屈管は上蓋に同軸状に結合して
いる。このように構成すれば、座屈が被覆管内面に沿っ
て鉛直に行われ、また、座屈が大きくなると、上蓋の突
起部が下部端栓に係合して、座屈を停止させる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による核
燃料棒の好適な実施の形態について詳細に説明する。図
1は本発明による核燃料棒の下方端部を示す断面図であ
り、図2は製造時の状態を示す図1の部分拡大断面図で
あり、図3は原子炉での運転後の状態を示す図2と同様
の部分拡大断面図である。
【0017】図1において、符号11”で示されるもの
は核燃料棒であり、従来の技術による核燃料棒11と、
後から詳細に説明する構造を除いて、ほぼ同様に構成さ
れている。即ち、該核燃料棒11”は、二酸化ウランを
円柱形状に焼結して形成したペレット1と、例えば約3
00個の該ペレット1を一直線状に縦に並べて収納する
ジルカロイ製の被覆管2と、輸送中の前記ペレット1の
破損を防止するために該被覆管2の上部端側に挿入され
るステンレス製のコイルバネ(弾性部材)3(本図では
図示せず)と、前記被覆管2を密封するためにその両端
に溶接される上部端栓4(本図では図示せず)及び下部
端栓5とにより構成されている。また、前記被覆管2の
内部は、原子炉内の圧力により被覆管2が押し潰される
ことのないように、ヘリウムガスにより与圧されてい
る。更に、核燃料棒11”の製造時には、ペレット1を
被覆管2へ容易に挿入できるように、また、熱伝達に支
障を来さない程度に、ペレット1の直径が被覆管2の内
周直径よりも0.1mm程度小径に構成されている。か
かる構成の核燃料棒11”に、本発明に従って、最下部
のペレット1a及び下部端栓5の間に挿入配置された座
屈部材7が付加されている。
【0018】前記座屈部材7は、図2に示されるよう
に、互いに同軸状に結合もしくは係合する座屈管8及び
上蓋9から構成されている。該座屈管8はステンレス製
の中空円筒管であり、中間部に、拡管加工が施された拡
管部8aが形成されている。上蓋9は、被覆管2の内径
との間に間隙を有して挿入可能なほぼ円盤形状のもので
あり、一方の上面9aは円形平面であり、他方の下面9
bにはその周辺部に板面に鉛直な突起部9cが形成され
ている。なお、該突起部9cは、全周に連続的に形成さ
れる円筒形状のものでも、円周方向に離間して垂下する
ように形成された複数の独立する突起でもよく、また、
下部端栓5に向かい下方に延びていれば、上蓋の外周面
及び/又は上面から延びていてもよい。座屈管8は、一
端が前記下部端栓5の端面に鉛直に同軸状に嵌め込ま
れ、他端が前記上蓋9の下面9bに鉛直に同軸状に嵌め
込まれている。従って、前記上蓋9の上面9aは最下部
の前記ペレット1aの端面に対峙しており、前記突起部
9cは前記下部端栓5の端面方向に突起している。該突
起部9cは、その先端と対面する前記下部端栓5の端面
との間隔が所定の距離に設定されている。尚、座屈管8
と上蓋9及び下部端栓5とが嵌合する必要はなく、溶
接、螺着、接着等の適宜の手段で結合もしくは取着され
ていてもよい。
【0019】以上のように構成された核燃料棒11”に
おいて、原子炉運転中にペレットー被覆管機械的相互作
用による固着が発生すると、固着箇所より上方のペレッ
ト1の熱膨張は従来と同様にコイルバネ3により吸収さ
れ、固着箇所より下方のペレット1の熱膨張は座屈部材
7が受け、所定の圧縮荷重以上になると、図3に示され
るように、座屈管8が拡管部8aで座屈して収縮するこ
とにより吸収される。座屈管8の座屈は、収縮量が所定
長以上にならないように、上蓋9の突起部9c先端が下
部端栓5の端面に当接することにより制限される。
【0020】ペレットー被覆管機械的相互作用によると
考えられる核燃料棒の曲がりは、その発生状況から考察
すると、燃料棒中央より下方のスパン即ち、支持格子と
支持格子との間の部分に多く観察される。このように燃
料棒曲がりが下方に多発する原因としては、炉内滞在初
期から中期の燃料棒温度は下部から第2,第3,第4ス
パンで高く、結果的にこれらのスパンでは上部のスパン
に比べてペレットの熱膨張が大きくなっているため、ペ
レットの移動、配列ずれ、割れ等が起こりやすく、その
結果、ペレットの固着が発生する確率も増大し、更には
燃料棒曲がりを生じ易いことが挙げられる。
【0021】従って、上述した本発明の実施形態では、
(下方から4番目の)第4スパン上部でのペレット固着
を想定し、それより下方の燃料棒曲がりを軽減すべく座
屈部材7の構造が設定されている。図4はペレットの熱
膨張拘束量(mm)と核燃料棒の曲がり量(mm)との
相関関係を、図5はペレットの熱膨張拘束量(mm)と
ペレットの圧縮荷重(kgf)との相関関係を示す。核
燃料棒11”の下端から4番目と5番目の支持格子15
の間(第4スパン)においてペレット1が固着した場
合、ペレット1と被覆管2との熱膨張差に起因するペレ
ット1の熱膨張拘束量は約2mmである。図4より、こ
の熱膨張拘束量2mmは核燃料棒11”に約1.5mm
の曲がりを発生させる。隣接する核燃料棒11”間の間
隙は3mmであり、この曲がり量1.5mmは間隙の2
分の1に相当し、冷却材の流動に大きく影響する。図5
により、ペレット1の熱膨張量約2mmが拘束された場
合、ペレット1に負荷される圧縮荷重は約200kgf
となる。従って、座屈部材7がこの圧縮荷重200kg
fより小さい負荷で座屈し、2mm収縮すれば、核燃料
棒11”の曲がりは殆ど発生しなくなる。一例として、
座屈荷重50kgfとするために、座屈管外径3mm、
肉厚0.45mm、拡管部最大外径5mm、拡管部幅約
4mmの座屈管8と、収縮量(上蓋9の突起部9cの先
端と下部端栓5の端面との間隔)2mmとする上蓋9と
で構成された座屈部材7を使用する。
【0022】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の本発明
によれば、核燃料棒において、被覆管の下部端側のペレ
ットと下部端栓との間に座屈部材を挿入したので、核燃
料棒の下方部分に発生するペレットの熱膨張が下方向に
吸収され、固着による曲がりの発生頻度を大幅に減少さ
せることができると共に、仮に発生した場合でも過大な
曲がりへ進展するのを防止することができ、その結果、
核燃料棒の健全性、延いては燃料性能を維持することが
できる。
【0023】更に、請求項2に記載の本発明によれば、
座屈部材は、中間に拡管部が形成された中空円筒状の座
屈管と、周辺部に下方に延びる突起部が形成されている
上蓋とから構成され、この上蓋が座屈管と同軸状に結合
しているため、座屈管が所定の荷重以上で座屈し、上蓋
の突起部が座屈量を制限し、ペレットの熱膨張量を必要
最小限の座屈量で下方向に吸収して固着による曲がりを
防止する。その結果、全ての核燃料棒のペレットスタッ
クがほぼ一定の位置に揃えられるため、局所的な燃料棒
の出力上昇を防止し、炉心特性を好適に維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による核燃料棒の下方端部を示す部分
断面図である。
【図2】 図1に示される核燃料棒の座靴前の状態を示
す部分拡大断面図である。
【図3】 図1に示される核燃料棒の座屈後の状態を示
す部分拡大断面図である。
【図4】 ペレットの熱膨張拘束量と核燃料棒の曲がり
量との相関関係を示す線図である。
【図5】 ペレットの熱膨張拘束量とペレットの圧縮荷
重との相関関係を示す線図である。
【図6】 従来の核燃料棒の一例を一部破断して示す全
体構成図である。
【図7】 図6の核燃料棒を備えた燃料集合体を示す全
体構成図である。
【図8】 従来の核燃料棒の他の例を一部破断して示す
全体構成図である。
【符号の説明】
1…ペレット、2…被覆管、3…コイルバネ(弾性部
材)、4…上部端栓、5…下部端栓、7…座屈部材、8
…座屈管、8a…拡管部、9…上蓋、9c…突起部、1
1”…核燃料棒、16…燃料集合体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 吉明 茨城県那珂郡東海村舟石川622番地12 ニ ュークリア・デベロップメント株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部を上部端栓及び下部端栓により封止
    された被覆管と、該被覆管内に積み重ねて装填されペレ
    ットスタックを構成する多数のペレットと、前記被覆管
    内で前記上部端栓及び最上部のペレットの間に配設され
    前記ペレットスタックを下方に偏倚する弾性部材とを備
    える核燃料棒において、前記被覆管内の前記下部端栓と
    最下部のペレットとの間に、一定の荷重で座屈する座屈
    部材を挿入したことを特徴とする核燃料棒。
  2. 【請求項2】 前記座屈部材は、中間に拡管部が形成さ
    れた中空円筒状の座屈管と、周辺部に下方に延びる突起
    部が形成された上蓋とから構成され、前記座屈管と前記
    上蓋は互いに同軸状に結合されていることを特徴とする
    請求項1に記載の核燃料棒。
JP8144469A 1996-06-06 1996-06-06 核燃料棒 Withdrawn JPH09329681A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0935257A2 (de) * 1998-01-13 1999-08-11 Siemens Aktiengesellschaft Versandbereites Kernreaktor-Brennelement
JP2020534530A (ja) * 2017-09-18 2020-11-26 ウエスチングハウス・エレクトリック・カンパニー・エルエルシー 軽水炉および鉛高速炉向け高温セラミック原子燃料システム

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