JPH09313051A - 人工降水発生方法及び装置 - Google Patents
人工降水発生方法及び装置Info
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- JPH09313051A JPH09313051A JP13173996A JP13173996A JPH09313051A JP H09313051 A JPH09313051 A JP H09313051A JP 13173996 A JP13173996 A JP 13173996A JP 13173996 A JP13173996 A JP 13173996A JP H09313051 A JPH09313051 A JP H09313051A
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Abstract
ための方法及び装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 人工的降水発生方法は、先ず過冷雲又は
過冷霧中の低部に強冷剤を人工移動噴霧して氷晶群を生
成し、氷晶群をその発熱で起きる上昇気流によって上方
に移動させながら落下に充分な大きさに成長させ、雲頂
にて水平方向に拡散落下させる。強冷剤の噴霧は航空機
に両翼又は胴体両側に設けたノズルより行う。尚、地上
にて上方に向けて強冷剤を噴霧してもよい。
Description
御するための人工的気象制御方法及び装置に関し、より
詳細には、雨、雪、霰、雹等の降水現象を人工的に起こ
させるための人工降水発生方法及び装置に関する。
から周囲の大気中に部分的に蒸発してゆくため、その存
在時間は限られる。雨、雪、霰、雹等の降水過程は、そ
のような限られた存在時間内に起きる。雲粒がその液相
状態を保ちながら、互いに衝突併合して成長しながら落
下すると“温かい雨”となる。過冷雲中に氷晶が発生し
成長することにより液相から固相へ移りそれが落下して
温暖域に入り融けると“冷たい雨”となる。氷晶が周囲
の過冷水滴から水蒸気を奪って成長し、落下すれば、雪
となり、また過冷水滴と衝突して凍結し、成長し、落下
すると霰、雹となる。
ほど冷たくなる。そのため降水に関係するような大きな
雲では、熱帯地方ですらその上部が過冷却状態となり易
く、降水過程はそこでの氷晶発生状態に大きく支配され
る。
も効率よくに起きるとは限らないことが知られている。
例えば、発生直後とか急速に発達する過冷雲中には殆ど
氷晶が認められない。また雲の降水効率は、発生時の凝
縮熱によって引き起こされる上昇気流にも関係する。こ
の上昇気流が強過ぎる場合には、雲は急速に上昇し、自
然の氷晶過程、特に雪の過程を起こすのに十分な時間を
与えず、上層の低温部にて急激に凍結して微小氷晶に変
わり、鉄床雲となって大量に吹き出され、降水に関係す
ることなく大気中に消散する。
に、“冷たい雨”の発生条件、特に、氷晶の発生条件を
人工的に改良することが考えられている。例えば、自然
の降水過程では、上述のように、氷晶の発生が不十分な
ために降水が起きない場合があり、斯かる場合には人工
的に氷晶を発生させることによって降水現象を起こさせ
ることができる。
間、発生場所等によって異なる。しかしながら、一般に
自然の過冷雲又は過冷霧において、−10°以下になる
と氷晶の発生が開始し、−20°Cになると相当数の氷
晶が観測される。従って人工的に氷晶の発生させるため
には、−15°C以上にて行われる。
C以下の温度にて氷晶の発生が不十分なために過冷却状
態になっている雲又は霧の内部に人工的に氷晶を発生さ
せ、そこで過冷水滴から氷晶へ自然に進行する相変化を
利用することによってなされる。相変化を利用する方法
に次の2種類の方法がある。一つは相変化の際の熱によ
って変わる雲の動力学状態を使用する方法であり、他方
は過冷微水滴のコロイド的安定度を氷晶の成長及び落下
によって破る方法である。後者の方法は、落下した氷晶
が0°Cの高度を通過すると融解し、雨に変わるため人
工降雨法として知られている。
ニュークリエイション法と均質ニュークリエイション法
とが知られている。
過冷霧中に特殊な結晶核、即ち、氷晶核を放出してその
上に氷晶を発生させるものである。氷晶核は雲の構成物
質とは異質の氷晶発生能力を有する固体微粒子であり、
気象制御の場合にはヨウ化銀、メタアルデヒド等が使用
される。
魚、水藻、バクテリヤ等の生物に対して毒性を有し環境
汚染の原因となること、高価であること、氷晶の発生機
構が複雑なためその調節が困難であること等の欠点を有
する。また、その氷晶発生能力が温度に依存し、−10
°C以上では急激にその能力が低下し、−5°Cでは千
分の一となり、−4°Cでその能力は消失する。
固体であり、地上から種撒して発煙させることができる
が、太陽光によってある程度分解し、またその煙は、過
冷雲又は過冷霧の低部で氷晶発生数が少なくそれに伴う
発熱の不足のため、拡散が遅く、雲の内部に拡散するの
に時間がかかる欠点を有する。
少なく、また安価である長所を有するが、低温にて単位
重量当たりの氷晶発生量がやや少ないのが欠点である。
それ以外は実質的にヨウ化銀と同様である。
る場合、人工氷晶核は地上又は航空機から大気中に散布
される。成長する積雲では、下層の高温部より上層の低
温部への上昇気流が存在する。従って、上昇気流中に散
布された氷晶核が、積雲中に取り込まれると、氷晶核を
含む空気塊は、その上昇気流によって、急速に上層の低
温部へ移動する。こうして氷晶核を含む空気塊は、十分
拡散することなく上層の低温部に到達しそこで始めて多
数の氷晶を発生する。更に、この殆ど成長していない氷
晶を含む空気塊は、その位置で氷晶の生成熱によって動
力学的に安定した状態となり、落下することなく漂い、
殆ど降水を誘発することなく蒸発し消滅する。
は過冷霧内に、強冷剤を噴霧又は散布し、それによって
空気を強冷して凝縮させ、発生した微小水滴を瞬間的に
凍結させて氷晶を生成させるものである。強冷剤によっ
て氷晶を発生させる場合、雲の空気は−40°C以下に
冷却される必要がある。−60°C位までは、空気を強
冷すればするほど、それに比例して氷晶の発生率は増加
する。
重量当たり氷晶の発生数は、気温が0°C以下である限
り、殆ど気温に依存しない。従ってこの方法を気象制御
へ適用する場合、非常に有利となる。均質ニュークリエ
イション法に使用される強冷剤として、ドライアイス、
液体炭酸、液体プロパン、液体空気(液体酸素及び液体
窒素)、圧縮空気等が知られている。
ドライアイスである。ドライアイスの粒(ペレット)を
過冷雲又は過冷霧に散布すると空気はペレットの直上で
約−100°Cに冷却されるため、多数の氷晶が発生す
る。1gのドライアイスのペレットが昇華すると、過冷
雲又は過冷霧の温度と無関係に、約1013個の氷晶が発
生する。1個の氷晶によって1mgの細雨が生成される
と仮定すると、1gのドライアイスのペレットは、1万
トンの雨量に相当する。例えば、雲の体積が10km×
10km×10kmであり、雲の含水率(液体雲水量)
が1g/m3 である場合、全雲水量は百万トンとなる。
従ってこの全雲水量を降水に変化させるのに必要なドラ
イアイス級の強冷剤の量は約100gである。
質ニュークリエイション法又は均質ニュークリエイショ
ン法によって氷晶を発生させることは知られていた。し
かしながら、実際に大気中に氷晶を発生させて降水現象
を起こす応用には種々の問題が存在し、有効に実現され
ていなかった。
に多くの欠点を有する。特に、温度が0°Cに近づくに
つれて殆ど効力が消失する点が問題である。従って、均
質ニュークリエイション法が好ましい氷晶発生法であ
る。
成能力を有するが、そのペレットは、通常、雲中ではな
く雲の上部から散布される。ドライアイスのペレットが
雲中を落下するにつれて氷晶が生成されるが、生成され
た氷晶群は鉛直方向に整列する帯状をとる。この帯状の
氷晶群を含む空気塊は、氷晶の成長を含む相変化による
発熱のため周囲の過冷雲又は過冷霧より温度が高く、こ
の温度差は液体雲水量が1g/m3 の場合約0.7°C
である。
とその周囲の空気の温度差に相当する。この帯状の温か
い空気塊は、浮力が鉛直方向に積算されるため、丁度煙
草の煙が立ち昇るように、上昇気流となって急速に雲中
を上に向かって移動する。この氷晶群を含む温かい空気
塊は、乱流拡散する時間が無く、従って、周囲の過冷雲
と混合することなく、またそのため氷晶が充分成長する
ことなく、急上昇する。氷晶群を含む空気塊は、その温
度に起因した浮力によって、比較的小体積のまま雲頂に
到達し、落下することなく水平方向に広がるため、降水
過程を引き起こすのに不利である。
降水現象を起こさせ、渇水、集中豪雨又は豪雪、霰又は
雹が降ることを回避することを目的とする。
象を起こさせ、雷雲中の雷の発生条件を変えることによ
って、雷を抑制しその発生を回避することを目的とす
る。
象を起こさせ、雲又は霧を消散させ、視界を良好にし又
は視程を増加させ、更に日照を地表に提供することを目
的とする。
トに使用するために自然の過冷雲又は過冷霧中に人工的
に微小氷晶(ダイヤモンドダスト)及びそれに付属した
光学的現象を発生させることを目的とする。
を誘発するための方法及び装置を提供することを目的と
する。
水発生方法は、過冷雲又は過冷霧の低部中に均質ニュー
クリエイション法によって水平方向に氷晶群を生成させ
る氷晶群生成工程と、上記氷晶群を含む空気塊をそこで
起きる相変化の熱で自己誘発される上昇気流によって上
方に移動させながら、上記氷晶を、落下に必要な大きさ
になるまで成長させる氷晶成長工程と、上記成長した氷
晶を上記過冷雲又は過冷霧の上部に拡げ、落下によって
その全体積中に拡散させる氷晶拡散工程と、を含む。
おいて、上記氷晶群生成工程は、過冷雲又は過冷霧中に
強冷剤を水平方向に散布することを含む。また上記氷晶
群生成工程は、過冷雲中に強冷剤を航空機から噴射する
工程を含む。
酸、ドライアイス、液体プロパン、液体空気、液体酸
素、液体窒素、圧縮空気のいずれか1つを含む。上記強
冷剤は液体炭酸である。
おいて、上記過冷雲は積雲又は層雲中に存在するもので
ある。上記氷晶群生成工程は過冷雲温度が−15°〜0
°Cの条件で行われる。
部に高圧の強冷剤が充填された高圧ボンベと、該高圧ボ
ンベより液状の強冷剤を導くための配管と、該配管に設
けられたソレノイド弁、濾過器及びノズルと、を有し、
上記ノズルは航空機の両翼又は胴体の両側に装着されて
いる。また上記ノズルの出口の温度を検出するため温度
センサーが設けられている。
生方法は、過冷雲又は過冷霧中に地上に設置した噴霧装
置より液体炭酸を散布して氷晶群を生成させること、生
成した氷晶群を含む空気塊をそこで起きる相変化の熱で
自己誘発される上昇気流によって上方に移動させなが
ら、上記氷晶を、落下に必要な大きさになるまで成長さ
せることと、上記成長した氷晶を上記過冷雲又は過冷霧
の上部に拡げ、落下によってその全体積中に拡散させる
ことと、を含む。
生方法において、上記液体炭酸は上記噴霧装置を移動さ
せながら又は上記噴霧装置を固定点に設置して噴霧す
る。
は、特に、人工的に降水を発生させるためには次のよう
な氷晶の発生過程、成長過程及び拡散過程を実現するこ
とが必要である。 (1)氷晶の発生過程 膨大な体積の過冷雲又は過冷霧中に充分多数の氷晶、即
ち、氷晶群を発生させる。 (2)氷晶の成長過程 発生した氷晶を、落下に必要な充分な大きさになるまで
成長させる。 (3)氷晶群の分散/拡散過程 発生した氷晶群を過冷雲又は過冷霧中にて充分均一に分
散又は拡散させる。
生し、拡散し、成長し、落下し、雲又は霧の微水滴は効
率良く降水に変化し、雲又は霧中の視界又は視程が良好
となる。
は、均質ニュークリエイション法によって行われる。本
発明に使用される強冷剤には、液体炭酸、ドライアイ
ス、液体プロパン、液体空気(液体酸素及び液体窒
素)、圧縮空気等がある。しかしながら、保存性、使用
簡便性、不燃性、無毒性、価格等の点より、液体炭酸が
好ましい強冷剤である。
を発生していない積雲又は層雲にて行われる。積雲又は
層雲は内部に上昇気流を有する。強冷剤の散布は、過冷
雲又は過冷霧中にて、水平方向に0°Cの等温面の上側
にて行われる。
氷晶が成長するためには、氷晶の周囲が過冷却の水滴に
よって取り囲まれていること、このように過冷却の水滴
に取り囲まれた状態で氷晶が充分な時間存在しているこ
とが必要である。氷晶が成長するにつれて周囲を取り巻
く水滴は蒸発して消える。従って、氷晶群は、氷晶の成
長条件を維持するために、乱流拡散によって絶えず周囲
より過冷却の水滴をその回りに取り込む必要がある。
細に説明する。氷晶群を過冷雲又は過冷霧中に分散又は
拡散させるためには、乱流拡散を使用する。乱流はシャ
ー(剪断力)によって発生し、それが維持されないと消
滅して熱運動に変わる。従って雲中でも、シャーが存在
している空間より離れると、充分な乱流拡散は起きな
い。
変化の熱によって生ずる浮力が常時シャーを補い、煙突
の煙の場合と異なり、減衰することはない。ヨウ化銀煙
の場合では、雲中に散布された場合でも低部にて氷晶の
発生が少ないためシャー力が不足して拡散が悪い。
であるから、鉛直方向へ積算される。氷晶群がドライア
イス粒を散布した場合のように鉛直方向に帯状に発生す
ると、積算された浮力によって氷晶群の強い上向きの流
れが引き起こされ、そのため、氷晶の成長に必要な充分
な成長時間又は滞留時間が不足し、氷晶が充分成長する
ことなく、雲頂に到達し又はそれより飛び出して安定化
することがある。これは、浮力の鉛直方向の積算を回避
する本発明の方法によって解決される。
図1A、図1B、図1C及び図1Dは、それぞれ成長中
の積雲中にて上述の4つの過程が起きている状態を示
し、各図において、積雲の下端の線BLは雲底を表し、
その上の線は気温が0°Cの等温面を示す。本例による
と、先ず図1Aに示すように、発生直後の積雲、即ち、
過冷雲101中の0°Cの等温面の少し上側を貫通する
ように強冷剤102を水平方向に散布する。それによっ
て水平方向に延在する氷晶群が生成される。
の上昇気流によって上方に向かって移動する過程で、回
転し、膨張し、水平な1対の円柱状の氷晶群103、1
04に成長する。中央の2つの氷晶群103、104の
接触部には、浮力による上向きの気流(矢印)が生成さ
れ、この気流は、その上部で外向きの水平方向の気流
(矢印)となる。従って2つの氷晶群103、104は
回転及び膨張しながら、上昇する。この上向きの膨張運
動の膨張角は、積雲の運動から推測すると約30°であ
る。
した氷晶群は上述の(2)の条件を満足させながら、雲
頂部に到達するが、その際、相変化で発生する熱によっ
て新しく余分の浮力が生じ、雲全体に新しい上向きの運
動を起こすと共に、全体積と全雲水量を増加させる。氷
晶群は雲頂に到達すると発生した相変化熱に基づく浮力
のため雲頂部を水平方向に広がる。
て水平方向に少し拡がった状態で落下を開始する。落下
した氷晶は下層に存在する過冷雲部を通して成長、発熱
し、それによって新たな別の上昇気流(矢印)が生成さ
れる。この上昇気流は、比較的ゆっくり起きる。このと
き雲頂部には、初期に氷晶群を支持していた暖気が存在
している。従って新たな上昇気流と雲頂部の暖気が協力
して、落下しつつある氷晶群を水平方向に更に押しや
り、雲の上部全面に拡げる。この水平運動は、その後、
全ての氷晶が落下すると停止する。
降雪を起こすが、温度が高ければ融解して降雨に変わ
る。こうして、下部に存在する大量の雲水は有効に降水
に変化し、雲は消滅する。
強冷剤を噴霧又は散布することによって起きるが、過冷
霧の場合には、その中で地上を移動しながら又は固定点
から強冷剤を散布しても、同様に起き、相当量の降雪を
起こし同時に視程を極度に増加させる。
説明する。図2は航空機搭載用に設計された米国連邦航
空局認可済の液体炭酸ボンベ及びその支持装置を示す。
支持装置はパイパーセネカ用取り付け台11とその上に
装着された支持枠体13とを有する。取り付け台11の
寸法は141cm×117cmであり、底部の後端には
座席レールに取り付けるためのボルト15が取り付けら
れている。支持枠体13の寸法は141cm×117c
mであり後端の高さは60cmである。これらは、例え
ば高強度アルミ合金製の38mm角柱よりなる。
側にて、手動弁23が下側になるように傾斜して支持さ
れており、アルミ製ベルト17によって固定されてい
る。液体炭酸ボンベ20は50ポンド(約23Kg)の
液体炭酸を収容でき、一人又は二人で取り扱うことがで
きる重量である。
を、自己蒸気圧(20°Cにて約60気圧)を利用し
て、液状で噴霧する。もし気体を噴出すると、蒸発強冷
却作用によってドライアイスが発生し、圧力が落ち、噴
出が困難となるからである。
装置の構成例を説明する。液体炭酸ボンベ20−1、2
0−2、20−3の弁23−1、23−2、23−3の
出口には、それぞれ、配管が接続され、この3本の配管
の各々に第1のソレノイド弁25−1、25−2、25
−3が取り付けられている。3本の配管は1つの濾過器
27に接続されている。濾過器27の出口は二股に分か
れ、二股のそれぞれは更に三本の配管に分かれている。
従って濾過器27の出口には合計6本の配管が接続され
ている。
1、29−2、29−3、29−4、29−5、29−
6が取り付けられ、これらの第2のソレノイド弁29−
1、29−2、29−3、29−4、29−5、29−
6の出口側にノズル30−1、30−2、30−3、3
0−4、30−5、30−6が接続され、各ノズルに温
度センサー31−1、31−2、31−3、31−4、
31−5、11−6が装着されている。
2、31−3、31−4、31−5、11−6以外に、
大気の温度を検出するための気象観測用の温度センサー
33が設けられている。
ステンレス管が使用される。高圧ゴム管は、長時間の使
用によって又はドライアイスによる冷却によって脆くな
り適当でない。
0−4、30−5、30−6は好ましくはスワール型
(回転液体型)であり、噴霧された強冷剤は中空円錐状
に散布される。しかしながら、これらのノズルはソリッ
ド型であってもよく、これは中実円錐状に散布され、円
錐の内部にも噴霧粒子を生成するように構成されてい
る。
側に取り付けられる。また、着氷による閉塞を防止する
ために、ノズルの先端は後外方且つ下方に向けられる。
れぞれ3個ずつのノズル30−1、30−2、30−3
及び30−4、30−5、30−6を配置する。全ノズ
ルからの総噴霧量は、例えば、1〜50g/sであって
よい。例えば、左側のノズル30−1、30−2、30
−3の噴霧量はそれぞれ20、5、1g/sであり、そ
れと対称的に、右側のノズル30−4、30−5、30
−6の噴霧量はそれぞれ20、5、1g/sであってよ
い。
3、31−4、31−5、11−6はノズル支持部に取
り付けられており、ノズルから液体炭酸が適当に噴霧さ
れているか否かを監視する。ノズルが閉塞したり、又は
ボンベが空になると、液体炭酸が噴霧されなくなる。そ
の場合には、ノズルの温度が上昇するからその問題を検
知することができる。
2、20−3が搭載されているが、これらは一本ずつ順
に使用される。先ず第1の液体炭酸ボンベ20−1が使
用され、それが空になると第2の液体炭酸ボンベ20−
2が使用され、それが空になると第3の液体炭酸ボンベ
20−3が使用される。
2、20−3の手動弁23−1、23−2、23−3を
全開にしておき、3つの第1のソレノイド弁25−1、
25−2、25−3のうち1つのソレノイド弁25−1
のみを開き、他のソレノイド弁25−2、25−3は閉
じる。それによって噴霧を開始する。第1の液体炭酸ボ
ンベ20−1が空になりそれがノズルの温度上昇によっ
て検出されると、そのソレノイド弁25−1を閉じ、第
2の液体炭酸ボンベ20−2のソレノイド弁25−2の
みを開く。これを繰り返す。
体炭酸を全て使いきってから、次の液体炭酸ボンベを使
用し、半使用の状態のまま残すことを回避する。
明する。先ず気象観測データによって雲の発達の状態及
び性質を予測し、同時に実際に雲の状態を肉眼で観測し
て、降水の可能性を判断する。雲は積雲が好ましいが層
雲であってもよい。雲中飛行に供えて航空機の充分な装
備又は準備をする。航空機には図2及び図3に示した装
置を搭載する。航空機は有人又は無人のプロペラ機、ジ
エット機、ロケット等を含む。
装置によって強冷剤を過冷雲中に直接散布する。雲のセ
ル自体の発達が停止する頃に氷晶群が雲頂部に到達する
ように、時期を見計らって、強冷剤を散布する。
頂部に到達した後にも雲が発達し続け、雲底からの上昇
気流によって氷晶群が水平方向に押しやられる場合に
は、更に1〜2回繰り返して、強冷剤を散布する。本発
明による方法では小さな雲の場合以外、強冷剤の撒き過
ぎが起きることはない。
温度が−15°〜0°Cである高度にて行われる。好ま
しくは大気温度が−1°〜−2°である高度にて行われ
る。液体炭酸の散布量は、中程度の積雲では10g/s
であるが、それより大きい積雲の場合には散布流量、散
布高度、散布回数、散布時期等を適当に調節する。氷晶
群が雲頂部に到達したことは、太陽柱の一部の出現を航
空機より観察することによって確認することできる。
方法を使用して、大空に展開する商業用のショー、ペー
ジェント又はイベントを実現することができる。地上の
移動装置又は地上の固定された装置によって、過冷雲又
過冷霧中に強冷剤を散布し、降雪、視程の増加、微小氷
晶(ダイヤモンドダスト)の生成とそれに付随する光学
現象を生成し、それを多数の人々が観察できるようにす
る。
た航空機搭載用の噴霧又は散布装置又はそれに類似した
装置が使用されてよい。しかし、50ポンド用のボンベ
の代わりに、より小型の25ポンド(約12kg)のア
ルミ又は鋼製のボンベが使用される。好ましくはサイフ
ォン付きのものが使用される。サイフォン付きのボンベ
を使用する場合には、ボンベを逆さまに傾斜して支持す
る必要がない。ノズルは流量が1〜2g/sでフィルタ
付きのものが使用される。配管は、金属製管ではなく高
圧用テフロン管がより好ましい。
表面から離れた、できるだけ高い位置がよいが、地表面
より約2.0mの高さで充分である。ノズルは上向きに
配置され、液体炭酸を上向きに噴霧する。しかしなが
ら、ノズルは、閉塞した場合に掃徐することができるよ
うに、下方に移動させることができるものがよい。
液体炭酸を噴霧する場合、過冷雲又は過冷霧が存在し、
大気の温度が0°C以下であることが必要であり、この
条件を温度計によって確認してから行う。雲又は霧が流
動している場合には、その流れの方向と強さを考慮する
必要がある。飛行場、高速道路等の所定の目的空間に、
液体炭酸を噴霧して霧を晴らす場合には、その目的空間
の周囲を、噴霧装置を搭載した車両を移動させながら、
液体炭酸を噴霧させてよい。
置より液体炭酸を噴霧し、下流域又は下層域にて視程の
増加させ、降雪及び微小氷晶(デイヤモンドダスト)を
発生させ、またそれに付随した光学的現象を商業的ショ
ー又は見せ物として演出することができる。
013個の氷晶が発生されることができる。従って、例え
ば霧体積1m3 当たり106 個の氷晶が必要であると仮
定すると、体積107 m3 の過冷霧が存在する場合で
も、それに要する液体炭酸は1g程度となる。
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
こさせることができるから、それを使用して渇水又は水
不足を回避することができる利点がある。
させることができるから、それを使用して集中豪雨又は
豪雪を回避することができる利点がある。
させることができるから、それを使用して霰又は雹が降
ることを回避することができる利点がある。
させることができるから、それを使用して雷雲の性質を
変え又は雷雲を消散させ、雷の発生を回避することがで
きる利点がある。
させることができるから、降水過程に伴って起きる雲の
運動と日照の変化を使用して風を制御することができる
利点がある。
させることができるから、それを使用して雲又は霧を消
散させ、視界を良好にし又は視程を増加させ、更に日照
を地表に提供することができる利点がある。
ヤモンドダスト)及びそれに付属した光学的現象を発生
させ、それを商業的なショー又はイベントに使用するこ
とができる利点がある。
めの説明図である。
の詳細を示す図である。
を示す図である。
29−3、29−4、29−5、29−6 ソレノイド
弁 30−1、30−2、30−3、30−4、30−5、
30−6 ノズル 31−1、31−2、31−3、31−4、31−5、
31−6 温度センサー 33 温度センサー
Claims (11)
- 【請求項1】 過冷雲又は過冷霧中の低部に均質ニュー
クリエイション法によって水平方向に氷晶群を生成させ
る氷晶群生成工程と、上記氷晶群を含む空気塊をそこで
起きる相変化の熱で自己誘発される上昇気流によって上
方に移動させながら、上記氷晶を、落下に必要な大きさ
になるまで成長させる氷晶成長工程と、上記成長した氷
晶を上記過冷雲又は過冷霧の上部に拡げ、落下によって
その全体積中に拡散させる氷晶拡散工程と、を含む人工
降水発生方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の人工降水発生方法におい
て、上記氷晶群生成工程は、過冷雲又は過冷霧中に強冷
剤を水平方向に散布することを含むことを特徴とする人
工降水発生方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の人工降水発生方法
において、上記氷晶群生成工程は、過冷雲又は過冷霧中
に強冷剤を航空機から噴射する工程を含むことを特徴と
する人工降水発生方法。 - 【請求項4】 請求項2又は3記載の人工降水発生方法
において、上記強冷剤は液体炭酸、ドライアイス、液体
プロパン、液体空気、液体酸素、液体窒素、圧縮空気の
いずれか1つを含むことを特徴とする人工降水発生方
法。 - 【請求項5】 請求項4記載の人工降水発生方法におい
て、上記強冷剤は液体炭酸であることを特徴とする人工
降水発生方法。 - 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の人工
降水発生方法において、上記過冷雲は積雲又は層雲中に
存在するものであることを特徴とする人工降水発生方
法。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5又は6記載の
人工降水発生方法において、上記氷晶群生成工程は大気
温度が−15°〜0°Cの条件で行われることを特徴と
する人工降水発生方法。 - 【請求項8】 内部に高圧の強冷剤が充填された高圧ボ
ンベと、該高圧ボンベより液状の強冷剤を導くための配
管と、該配管に設けられたソレノイド弁、濾過器及びノ
ズルと、を有し、上記ノズルは航空機の両翼又は胴体の
両側に装着されていることを特徴とする人工降水発生装
置。 - 【請求項9】 請求項8記載の人工降水発生装置におい
て、更に、上記ノズルの出口の温度を検出するため温度
センサーが設けられていることを特徴とする人工降水発
生装置。 - 【請求項10】 過冷雲又は過冷霧中に地上に設置した
噴霧装置より液体炭酸を散布して氷晶群を生成させるこ
とと、 生成した氷晶群を含む空気塊をそこで起きる相変化の熱
で自己誘発される上昇気流によって上方に移動させなが
ら、上記氷晶を、落下に必要な大きさになるまで成長さ
せることと、 上記成長した氷晶を上記過冷雲又は過冷霧の上部に拡
げ、落下によってその全体積中に拡散させることと、を
含むダイヤモンドダストの発生方法。 - 【請求項11】 請求項10記載のダイヤモンドダスト
の発生方法において、上記液体炭酸は上記噴霧装置を移
動させながら又は上記噴霧装置を固定点に設置して噴霧
することを特徴とするダイヤモンドダストの発生方法。
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