JPH09311947A - 人体画像生成装置及び人体画像生成方法 - Google Patents

人体画像生成装置及び人体画像生成方法

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JPH09311947A
JPH09311947A JP24840196A JP24840196A JPH09311947A JP H09311947 A JPH09311947 A JP H09311947A JP 24840196 A JP24840196 A JP 24840196A JP 24840196 A JP24840196 A JP 24840196A JP H09311947 A JPH09311947 A JP H09311947A
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英治 田中
Kaoru Suzuki
薫 鈴木
Naoaki Kuratate
尚明 倉立
Natsuko Matsuda
夏子 松田
Teruhiko Ukita
輝彦 浮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】例えばコンピュータグラフィックス(CG)を
利用して、心理的状態,生理的状態,及び環境状態等、
多くの体系化された状態を考慮して身体の視覚的に認知
可能な変化を発生させ、実物に近い自然な人体画像を生
成する。 【解決手段】環境状態生成部4により生成された環境状
態のパラメータに応じて人体画像を変化させ、例えば気
温が低い時には顔色を青くさせたり、風が強い時には髪
をたなびかせる。また、心理的状態生成部1により生成
される心理的状態のパラメータに応じて人体画像を変化
させ、例えば興奮度が高い場合には顔面を紅潮させた
り、不安度の高い場合には顔面を青くさせたり、集中度
が高い場合には視線の動きを少なくさせる。また、生理
的状態生成部2により生成される生理的状態に応じて人
体画像を変化させ、例えば体温の低い時には顔色を青く
させたり、肌が乾いている時にはつやをなくさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンピュー
タグラフィックス(CG)を利用して、模擬的な人体の
一部あるいは全部の画像を生成するための人体画像生成
装置及び人体画像生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人間の身体の一部、もしくは全部
のアニメーション画像を合成する装置において、特定の
主たる動作を明示的に与え、かつ、その動作中の他の従
属的な動作を自動的に生成しうる技術として、例えば
(特開平2−16681号公報)に開示される顔動画像
合成用まばたき信号発生方式や、(特開平3−7477
7号公報)に開示される顔画像合成装置、そして、(特
公平6−54498公報)に開示される判断情報表示装
置が提案されている。
【0003】(特開平2−16681号公報)に開示さ
れる顔動画像合成用まばたき信号発生方式は、例えばテ
レビ電話やテレビ会議にて一定時間毎に撮像されて公衆
電話回線を介して伝送表示される顔の静止画像に対し、
発声状態に応じて口の部分を変形するのに加え、発声時
と非発声時とでまばたきの頻度を変えることにより、よ
り自然な顔動画像の表示を可能にしたものである。
【0004】また、(特開平3−74777号公報)に
開示される顔画像合成装置は、例えばテレビ電話やテレ
ビ会議にて一定時間毎に撮像されて公衆電話回線を介し
て伝送表示される顔の静止画像に対し、発声状態に応じ
て口及び口周囲の部分を変形するのに加え、無意識行動
であるまばたきや頭部の揺らぎをランダムに発生させる
ことにより、より自然な顔動画像の表示を可能にしたも
のである。
【0005】そして、(特公平6−54498公報)に
開示される判断情報表示装置は、コンピュータが表示す
る判断情報として顔の表情を利用したもので、複数のプ
リミティブな表情曲面データを用いて内挿演算処理によ
る表情曲面データの変形処理を行なうことにより、複数
のプリミティブな顔画像の表情の異なる中間的な表情を
持った顔画像を作成表示できるものである。
【0006】しかしながら、前記(特開平2−1668
1号公報)に開示される顔動画像合成用まばたき信号発
生方式では、発声状態に応じた口部分の変化と共に、新
たに、発声や非発声によってまばたきの頻度に変化を加
えることは可能であるが、環境の状態や心理的状態,生
理的状態といった広い範囲の影響は考慮されてなく、口
やまばたき以外の身体の自然な変化について表わすこと
ができない。
【0007】例えば、空気が乾燥している時にまばたき
の頻度が高くなったり、集中して物を見ている時にまば
たきが少なくなったり、という環境の影響に応じた顔画
像を表現することはできなかった。
【0008】また、(特開平3−74777号公報)に
開示される顔画像合成装置では、無意識行動であるまば
たきや頭部の揺らぎをランダムに発生させることによ
り、心理的な状態による身体画像への影響を表わすこと
を可能としたが、集中度や興奮度等、心理状態の合理的
指標を用いて、種々の因子の体系的な影響を表わすこと
はできなかった。
【0009】例えば、集中度が高まると視線が固定する
傾向となる顔画像を表現することはできなかった。
【0010】また、(特公平6−54498公報)に開
示される判断情報表示装置では、顔画像の表情に対する
表層レベルでの多様な合成を可能としたが、表情の変化
に影響を与える複数因子間での非線形結合による合成
や、あるいはその複数因子相互の影響による表情の時間
的変化を表すことはできなかった。
【0011】例えば、寒さによって急に顔面が硬直し始
める非線形な部分や、あるいは一旦震え始めるとなかな
か止まらないといったヒステリシスの現象を表わすこと
はできなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の画
像生成技術では、身体の動作に影響を与える限られた範
囲の要因の限られた部分しか考慮されておらず、例えば
心理的状態,生理的状態、及び環境状態を体系的に扱っ
て身体の動作に変化を持たせることは不可能である問題
点があった。
【0013】また、例えば環境状態等、外部からの影響
の非線形性や時間推移を考慮に入れて身体動作を表現す
ることは不可能である問題点があった。
【0014】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、心理的状
態,生理的状態,及び環境状態等、多くの体系化された
状態を考慮して身体の視覚的に認知可能な変化を発生さ
せることにより、実物に近い自然な人体画像を生成する
ことが可能になる人体画像生成装置及び人体画像生成方
法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る人体画像生成装置は、模擬的な人体の一部あるいは全
部の画像を生成する人体画像生成装置であって、周囲の
環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成する環
境パラメータ生成手段と、前記環境パラメータ生成手段
により生成された環境状態のパラメータ及び画像生成の
対象となる人体の心理的な特性に応じて心理の状態を示
すパラメータを生成する心理パラメータ生成手段と、前
記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態の
パラメータ及び画像生成の対象となる人体の生理的な特
性に応じて生理の状態を示すパラメータを生成する生理
パラメータ生成手段と、前記心理パラメータ生成手段に
より生成された心理状態のパラメータ及び前記生理パラ
メータ生成手段により生成された生理状態のパラメータ
を、当該相互のパラメータ生成手段により生成されたパ
ラメータに応じて更新するパラメータ更新手段と、前記
環境状態のパラメータ,心理状態のパラメータ,生理状
態のパラメータのうち少なくとも1つの状態のパラメー
タに応じて人体の画像を生成する画像生成手段とを具備
したことを特徴とする。
【0016】本発明の請求項2に係わる人体画像生成装
置は、模擬的な人体の一部あるいは全部の画像を生成す
る人体画像生成装置であって、周囲の環境に応じて環境
の状態を示すパラメータを生成する環境パラメータ生成
手段と、前記環境パラメータ生成手段により生成された
環境状態のパラメータ及び画像生成の対象となる人体の
心理的な特性に応じて心理の状態を示すパラメータを生
成する心理パラメータ生成手段と、前記環境パラメータ
生成手段により生成された環境状態のパラメータ及び画
像生成の対象となる人体の生理的な特性に応じて生理の
状態を示すパラメータを生成する生理パラメータ生成手
段と、前記心理パラメータ生成手段により生成された心
理状態のパラメータ及び前記生理パラメータ生成手段に
より生成された生理状態のパラメータを、当該相互のパ
ラメータ生成手段により生成されたパラメータに応じて
更新するパラメータ更新手段と、人体の形状を表わすデ
ータが登録された形状データ登録部と、人体の動作を表
わすデータが登録された動作データ登録部と、前記形状
データ登録部から読み出された人体の形状を表わすデー
タを基本とし、前記環境状態のパラメータ,心理状態の
パラメータ,生理状態のパラメータのうち少なくとも1
つの状態のパラメータに応じた人体の形状を表わすデー
タを生成する形状データ生成手段と、前記動作データ登
録部から読み出された人体の動作を表わすデータを基本
とし、前記環境状態のパラメータ,心理状態のパラメー
タ,生理状態のパラメータのうち少なくとも1つの状態
のパラメータに応じた人体の動作を表わすデータを生成
する動作データ生成手段と、前記形状データ生成手段に
より生成された人体の形状を表わすデータと前記動作デ
ータ生成手段により生成された人体の動作を表わすデー
タとを組み合わせて人体の画像を生成する画像生成手段
とを具備したことを特徴とする。
【0017】つまり、請求項1あるいは請求項2に係わ
る人体画像生成装置では、環境状態に応じて人体画像を
変化させる手段を有するので、例えば、気温が低い時に
は顔色を青くさせたり、風が強い時には髪をたなびかせ
たりすることにより、現実の人間に近い画像を得ること
ができる。
【0018】また、心理的状態に応じて人体画像を変化
させる手段を有するので、例えば、興奮度が高い場合に
は顔面を紅潮させたり、不安度の高い場合には顔面を青
くさせたり、集中度が高い場合には視線の動きを少なく
したりすることにより、現実の人間に近い画像を得るこ
とができる。
【0019】また、生理的状態に応じて人体画像を変化
させる手段を有するので、例えば、体温の低い時には顔
色を青くさせたり、肌が乾いている時にはつやをなくし
たり、まぶしい時には瞳孔を閉じさせたりすることによ
り、現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0020】また、請求項2に係わる人体画像生成装置
では、身体の動作と形状をモジュール化して表現する手
段を有するので、例えば、速く歩くといった動作の人体
画像を生成する場合には「歩く」という動作モジュール
で「足」といった形状モジュールを選択すると共に、
「速く」といった動作を指定することにより、少ない動
作の表現によって、現実の人間に近い画像を得ることが
できる。
【0021】本発明の請求項3に係わる人体画像生成装
置は、請求項1又は請求項2に係わる人体画像生成装置
にあって、画像生成の対象となる個々の人体に応じて異
なる特徴を示すパラメータを生成する個体差生成手段を
備え、前記心理パラメータ生成手段を、前記環境パラメ
ータ生成手段により生成された環境状態のパラメータ及
び前記個体差生成手段により生成された個体差のパラメ
ータ及び画像生成の対象となる人体の心理的な特性に応
じて心理の状態を示すパラメータを生成する心理パラメ
ータ生成手段とし、前記生理パラメータ生成手段を、前
記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態の
パラメータ及び前記個体差生成手段により生成された個
体差のパラメータ及び画像生成の対象となる人体の生理
的な特性に応じて生理の状態を示すパラメータを生成す
る生理パラメータ生成手段としたことを特徴とする。
【0022】つまり、請求項3に係わる人体画像生成装
置では、個体差によって心理的状態を変化させる手段を
有するので、例えば、緊張しやすい人の場合にはすぐに
顔をこわばらせたり、驚きに過敏な反応を示す人種の場
合には大げさな反応をさせたりすることにより、現実の
人間に近い画像を得ることができる。
【0023】また、個体差によって生理的状態を変化さ
せる手段を有するので、例えば、年齢に応じて皮膚の光
り具合を変えたり、性別によって皮膚の光り具合を変え
たりすることにより、現実の人間に近い画像を得ること
ができる。
【0024】本発明の請求項4に係わる人体画像生成装
置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に係わる人体
画像生成装置にあって、前記心理パラメータ生成手段に
おいて、外部から与えられるパラメータと当該心理パラ
メータ生成手段により生成される心理の状態を示すパラ
メータとの関係、及び前記生理パラメータ生成手段にお
いて、外部から与えられるパラメータと当該生理パラメ
ータ生成手段により生成される生理の状態を示すパラメ
ータとの関係を、ファジィ関数の関係として設定したこ
とを特徴とする。
【0025】つまり、請求項4に係わる人体画像生成装
置では、ファジィ関数によって各状態パラメータの相互
関係を設定する手段を有するので、例えば「少し寒い」
という生理的状態の時で、「不安が少ない」といった心
理的状態の時に、どのような顔色になるかを表現すると
いった場合に、身体動作を表現する関数の設定が容易に
なる。また、例えば、「少し温かくて、集中力が高い」
という環境及び心理状態の時に急激に顔面が赤くなると
いった、相互に強めあったり弱めあったりする影響の非
線形結合による身体動作表現が可能になる。さらに、各
状態の入力値の組み合わせに応じて、違った動作を含む
場合の身体動作が容易に表現可能となる。
【0026】本発明の請求項5に係わる人体画像生成装
置は、請求項3に係わる人体画像生成装置にあって、前
記心理パラメータ生成手段において、前記環境パラメー
タ生成手段により生成される環境状態のパラメータと当
該心理パラメータ生成手段により生成される心理状態の
パラメータとの関係をファジィ関数の関係として設定す
ると共に、前記個体差生成手段により生成される個体差
のパラメータの影響に応じた前記心理状態のパラメータ
の変化を前記ファジィ関数におけるメンバーシップ関数
の形状の変化として設定し、前記生理パラメータ生成手
段において、前記環境パラメータ生成手段により生成さ
れる環境状態のパラメータと当該生理パラメータ生成手
段により生成される生理状態のパラメータとの関係をフ
ァジィ関数の関係として設定すると共に、前記個体差生
成手段により生成される個体差のパラメータの影響に応
じた前記生理状態のパラメータの変化を前記ファジィ関
数におけるメンバーシップ関数の形状の変化として設定
したことを特徴とする。
【0027】つまり、請求項5に係わる人体画像生成装
置では、各状態パラメータの相互関係を設定するファジ
ィ集合のメンバーシップ関数の形状を変化させる手段を
有するので、例えば「寒がりの人は顔色がすぐ青くな
る」といった個体差による身体動作の差異の表現が可能
となる。
【0028】本発明の請求項6に係わる人体画像生成装
置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に係わる人体
画像生成装置にあって、前記心理パラメータ生成手段に
おいて、外部から与えられるパラメータと当該心理パラ
メータ生成手段により生成される心理の状態を示すパラ
メータとの関係、及び前記生理パラメータ生成手段にお
いて、外部から与えられるパラメータと当該生理パラメ
ータ生成手段により生成される生理の状態を示すパラメ
ータとの関係を、微分方程式の関係として設定したこと
を特徴とする。
【0029】つまり、請求項6に係わる人体画像生成装
置では、微分方程式によって各状態パラメータの相互関
係を設定する手段を有するので、例えば、「笑いがだん
だん小さくなっていく」といったような身体動作の時間
的推移の表現が可能となり、動作の速度を制御すること
ができる。また、例えば「笑いがおさまった後は、しば
らくは再び笑い出しやすい」といった入力の影響による
出力の非線形性による身体動作表現が可能となる。
【0030】さらに、本発明に係わる人体画像生成装置
は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に係わる身体画
像生成装置にあって、身体動作に影響を与える複数の状
態パラメータが生成される場合に、動作生成のための各
々の状態パラメータによって身体の動作量を示すパラメ
ータを生成することを特徴とする。
【0031】つまり、この人体画像生成装置では、動作
生成に影響を与える複数の状態パラメータによって動作
量を生成する手段を有するので、例えば「集中度が高く
て、温度が低くて、空腹度が小さい」といった複数の要
因による動作量が求められ、この状態での身体動作の表
現が可能となる。
【0032】さらに、本発明に係わる人体画像生成装置
は、身体動作に影響を与える複数の状態パラメータが生
成される場合に、動作生成のための各々の状態パラメー
タと身体の動作量及び変化量との関係をファジィ関数と
して設定したことを特徴とする。
【0033】つまり、この人体画像生成装置では、動作
生成に影響を与える複数の状態パラメータと身体動作量
との関係をファジィ関数として設定する手段を有するの
で、例えば、「集中度が高くて、体温が高くて、風が強
い」といった複数の関連性の少ない要因の相互作用の結
果による動作量を求めることができ、この状態での自然
な身体動作の表現が可能となる。
【0034】さらに、本発明に係わる人体画像生成装置
は、身体動作に影響を与える複数の状態パラメータが生
成される場合に、動作生成のための各々状態パラメータ
と身体の動作量及び変化量との関係を微分方程式として
設定する特徴とする。
【0035】つまり、この人体画像生成装置では、動作
生成に影響を与える複数の状態パラメータと身体動作量
との関係を微分方程式として設定する手段を有するの
で、例えば、「静粛な場所で、思わず笑ってしまう」と
いった相反する動作因子となる状態が発生した時に、間
欠的に笑いを生じるといった状況での動作量を発生させ
ることができ、この状態での自然な身体動作の表現が可
能となる。
【0036】本発明の請求項10に係わる人体画像生成
装置は、模擬的な人体の画像を生成する人体画像生成装
置であって、周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラ
メータを生成する環境パラメータ生成手段と、環境の状
態を示すサンプル値,人体の生理的状態を示すサンプル
値,人体の心理的状態を示すサンプル値をそれぞれ任意
の組み合わせで入力するサンプル入力手段と、人体の生
理的状態のカテゴリを入力する生理カテゴリ入力手段
と、前記サンプル入力手段により入力された環境の状態
を示すサンプル値と人体の生理的状態を示すサンプル値
との組み合わせに応じて、画像生成の対象となる人体の
前記生理カテゴリ入力手段により入力されたカテゴリに
対応する生理的な特性を生成する生理特性生成手段と、
前記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態
のパラメータ及び前記生理特性生成手段により生成され
た画像生成の対象となる人体の生理的な特性に応じて、
生理の状態を示すパラメータを生成する生理パラメータ
生成手段と、人体の心理的状態のカテゴリを入力する心
理カテゴリ入力手段と、前記サンプル入力手段により入
力された人体の生理的状態を示すサンプル値と人体の心
理的状態を示すサンプル値との組み合わせに応じて、画
像生成の対象となる人体の前記心理カテゴリ入力手段に
より入力されたカテゴリに対応する心理的な特性を生成
する心理特性生成手段と、前記生理パラメータ生成手段
により生成された生理の状態を示すパラメータ及び前記
心理特性生成手段により生成された画像生成の対象とな
る人体の心理的な特性に応じて、心理の状態を示すパラ
メータを生成する心理パラメータ生成手段と、前記サン
プル入力手段により入力された人体の生理的状態を示す
サンプル値と人体の心理的状態を示すサンプル値との組
み合わせに応じて、画像生成の対象となる人体の形状変
化の特性を生成する形状特性生成手段と、人体の形状を
表わすデータが登録された形状データ登録部と、この形
状データ登録部から読み出された人体の形状を表わすデ
ータを基本とし、前記生理パラメータ生成手段により生
成された生理状態のパラメータ及び前記心理パラメータ
生成手段により生成された心理状態のパラメータ及び前
記形状特性生成手段により生成された形状変化の特性に
応じた人体の形状を表わすデータを生成する形状データ
生成手段と、前記サンプル入力手段により入力された人
体の生理的状態を示すサンプル値と人体の心理的状態を
示すサンプル値との組み合わせに応じて、画像生成の対
象となる人体の動作の特性を生成する動作特性生成手段
と、画像生成の対象となる人体の動作の手順を入力する
動作手順入力手段と、人体の動作を表わすデータが登録
された動作データ登録部と、前記動作手順入力手段によ
り入力される人体動作の手順に従って前記動作データ登
録部から読み出された人体の動作を表わすデータを基本
とし、前記生理パラメータ生成手段により生成された生
理状態のパラメータ及び前記心理パラメータ生成手段に
より生成された心理状態のパラメータ及び前記動作特性
生成手段により生成された人体動作の特性に応じた人体
の動作を表わすデータを生成する動作データ生成手段
と、前記形状データ生成手段により生成された人体の形
状を表わすデータと前記動作データ生成手段により生成
された人体の動作を表わすデータとを組み合わせて人体
の画像を生成する画像生成手段とを具備したことを特徴
とする。
【0037】つまり、請求項10に係わる人体画像生成
装置では、環境状態のサンプル値と画像生成の対象とな
る人体に現れる生理的状態のカテゴリに属する生理的状
態のサンプル値とを入力し、環境パラメータに対する人
体の生理的な特性を生成する手段を有するので、例えば
走っている人に現われる生理的状態として発汗の現象を
選択でき、外界の気温に応じた発汗量の特性を現実を基
に記述することができる。それに加えて、環境パラメー
タの任意の値に応じて、前記生理的特性に従って生理的
状態のパラメータを求める手段を有するので、例えば全
速力で走るとどのくらいの発汗があるか等、様々な環境
に応じた生理的状態を求めることができ、環境の変化に
適応した現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0038】また、生理的状態のサンプル値と画像生成
の対象となる人体に現われる心理的状態のカテゴリに属
する心理的状態のサンプル値とを入力し、生理的状態パ
ラメータに対する心理的な特性を生成する手段を有する
ので、例えば試験を受ける人に現われる心理的状態とし
て興奮度を選択でき、血圧に応じた興奮度の特性を現実
を基に記述することができる。それに加えて、生理的状
態パラメータの任意の値に応じて、前記心理的特性に従
って心理的状態のパラメータを求める手段を有するの
で、例えばどれだけ血圧が下がると興奮が鎮まるか等、
様々な生理的状態に応じた心理的状態を求めることがで
き、生理的状態の変化に適応した現実の人間に近い画像
を得ることができる。
【0039】また、生理的状態のサンプル値と心理的状
態のサンプル値とを入力し、人体の形状変化の特性を生
成する手段を有するので、例えば体温が高くて興奮度も
高い場合に、顔色がどれだけ紅潮するかについて現実を
基に記述することができる。それに加えて、生理的状態
パラメータと心理的状態パラメータの任意の値に応じ
て、前記形状変化特性に従って形状変化を求める手段を
有するので、例えば興奮度が高い場合でどれだけ体温が
低くなれば顔色が通常に戻るか等、様々な状態に応じた
形状変化を求めることができ、現実の人間に近い画像を
得ることができる。
【0040】また、生理的状態のサンプル値と心理的状
態のサンプル値とを入力し、人体の動作変化の特性を生
成する手段を有するので、例えば体温が高くて集中度が
低い場合に、歩く速度がどれだけ低下するかについて現
実を基に記述することができる。それに加えて、生理的
状態パラメータと心理的状態パラメータの任意の値に応
じて、前記動作変化特性に従って動作変化を求める手段
を有するので、例えば集中度が低い場合でどれだけ体温
が低くなれば歩行速度が通常に戻るか等、様々な状態に
応じた動作変化を求めることができ、現実の人間に近い
画像を得ることができる。
【0041】本発明の請求項11に係わる人体画像生成
装置は、請求項10に係わる人体画像生成装置にあっ
て、前記環境パラメータ生成手段を、周囲の環境状態を
検出する環境センサとしたことを特徴とする。
【0042】つまり、請求項11に係わる人体画像生成
装置では、現実の環境を対象としてその状態値をリアル
タイムに取得できる手段を有するので、例えば実世界で
気温が急激に下がった場合の人体画像の顔が震える等の
現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0043】本発明の請求項12に係わる人体画像生成
装置は、請求項10又は請求項11に係わる人体画像生
成装置にあって、画像生成の対象となる個々の人体に応
じて異なる特徴を示すパラメータを生成する個体差生成
手段を備え、前記生理特性生成手段を、前記サンプル入
力手段により入力された環境の状態を示すサンプル値と
人体の生理的状態を示すサンプル値との組み合わせ及び
前記個体差生成手段により生成された個体差のパラメー
タに応じて、画像生成の対象となる人体の前記生理カテ
ゴリ入力手段により入力されたカテゴリに対応する生理
的な特性を生成する生理特性生成手段とし、前記心理特
性生成手段を、前記サンプル入力手段により入力された
人体の生理的状態を示すサンプル値と人体の心理的状態
を示すサンプル値との組み合わせ及び前記個体差生成手
段により生成された個体差のパラメータに応じて、画像
生成の対象となる人体の前記心理カテゴリ入力手段によ
り入力されたカテゴリに対応する心理的な特性を生成す
る心理特性生成手段とし、前記形状特性生成手段を、前
記サンプル入力手段により入力された人体の生理的状態
を示すサンプル値と人体の心理的状態を示すサンプル値
との組み合わせ及び前記個体差生成手段により生成され
た個体差のパラメータに応じて、画像生成の対象となる
人体の形状変化の特性を生成する形状特性生成手段と
し、前記動作特性生成手段を、前記サンプル入力手段に
より入力された人体の生理的状態を示すサンプル値と人
体の心理的状態を示すサンプル値との組み合わせ及び前
記個体差生成手段により生成された個体差のパラメータ
に応じて、画像生成の対象となる人体の動作の特性を生
成する動作特性生成手段としたことを特徴とする。
【0044】つまり、請求項12に係わる人体画像生成
装置では、個体差によって生理的特性を変化させる手段
を有するので、例えば年齢に応じて皮膚の光り具合を変
えたり、汗っかきの場合はすぐに汗が出るようにする等
して、現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0045】また、個体差によって、心理的特性を変化
させる手段を有するので、例えば緊張し易い人の場合に
はすぐに顔色を青くさせたり、怒りっぽい人はすぐに顔
をしかめさせたりする等して、現実の人間に近い画像を
得ることができる。
【0046】また、個体差によって人体の形状変化特性
を変える手段を有するので、例えば笑ったときにすぐに
笑窪ができたり、怒ったときにすぐに眉間に皺が寄った
りする等して、現実の人間に近い画像を得ることができ
る。
【0047】また、個体差によって人体の動作変化特性
を変える手段を有するので、例えば年齢によって歩く速
度が違ったり、くしゃみをする時の口の開け方を変える
等して、現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0048】本発明の請求項13に係わる人体画像生成
装置は、請求項10乃至請求項12の何れか1項に係わ
る人体画像生成装置にあって、前記生理特性生成手段に
より生成される生理的な特性において、環境状態のパラ
メータと前記生理カテゴリ入力手段により入力されたカ
テゴリに対応する生理状態のパラメータとの関係、及び
前記心理特性生成手段により生成される心理的な特性に
おいて、生理状態のパラメータと前記心理カテゴリ入力
手段により入力されたカテゴリに対応する心理状態のパ
ラメータとの関係、及び前記形状特性生成手段により生
成される形状変化の特性において、生理状態のパラメー
タと心理状態のパラメータとに対する形状変化のパラメ
ータとの関係、及び前記動作特性生成手段により生成さ
れる動作の特性において、生理状態のパラメータと心理
状態のパラメータとに対する動作のパラメータとの関係
を、ファジィ関数の関係として設定したことを特徴とす
る。
【0049】つまり、請求項13に係わる人体画像生成
装置では、ファジィ関数によって各特性生成手段におけ
る入力対出力の関係が設定されるので、例えば閾値を決
めて、体温が低い時,高い時,どちらでもない普通の時
といった生理的状態のサンプル値と、不安度が低い時,
高い時,どちらでもない普通の時といった心理的状態の
サンプル値との組み合わせによる顔色の変化を記述して
おくだけで、具体的な生理的状態パラメータと心理的状
態パラメータの組み合わせに対し、どれだけ顔色が変化
するかを定量的に推論することができ、より簡単な記述
により様々な状態での人体の変化を表現することができ
る。
【0050】本発明の請求項14に係わる人体画像生成
装置は、請求項12に係わる人体画像生成装置にあっ
て、前記生理特性生成手段により生成される生理的な特
性において、環境状態のパラメータと前記生理カテゴリ
入力手段により入力されたカテゴリに対応する生理状態
のパラメータとの関係をファジィ関数の関係として設定
すると共に、前記個体差生成手段により生成される個体
差のパラメータの影響に応じた前記生理状態のパラメー
タの変化を前記ファジィ関数におけるメンバーシップ関
数の形状の変化として設定し、前記心理特性生成手段に
より生成される心理的な特性において、生理状態のパラ
メータと前記心理カテゴリ入力手段により入力されたカ
テゴリに対応する心理状態のパラメータとの関係をファ
ジィ関数の関係として設定すると共に、前記個体差生成
手段により生成される個体差のパラメータの影響に応じ
た前記心理状態のパラメータの変化を前記ファジィ関数
におけるメンバーシップ関数の形状の変化として設定
し、前記形状特性生成手段により生成される形状変化の
特性において、生理状態のパラメータと心理状態のパラ
メータとに対する形状変化のパラメータとの関係をファ
ジィ関数の関係として設定すると共に、前記個体差生成
手段により生成される個体差のパラメータの影響に応じ
た前記形状変化のパラメータの変化を前記ファジィ関数
におけるメンバーシップ関数の形状の変化として設定
し、前記動作特性生成手段により生成される動作の特性
において、生理状態のパラメータと心理状態のパラメー
タとに対する動作のパラメータとの関係をファジィ関数
の関係として設定すると共に、前記個体差生成手段によ
り生成される個体差のパラメータの影響に応じた前記動
作のパラメータの変化を前記ファジィ関数におけるメン
バーシップ関数の形状の変化として設定したことを特徴
とする。
【0051】つまり、請求項14に係わる人体画像生成
装置では、前記各特性生成手段にて生成される特性に対
する個体差の影響が、ファジィ集合のメンバーシップ関
数の形状の変化として記述されるので、例えば体温とい
う生理的状態のパラメータと不安度という心理的状態の
パラメータとに対する形状変化の特性である顔色の変化
をファジィで記述している場合に、さらに寒がりである
人の場合等の個体差に応じた影響を加えることができ、
より現実に近い人体画像を生成することができる。
【0052】本発明の請求項15に係わる人体画像生成
装置は、請求項10乃至請求項12の何れか1項に係わ
る人体画像生成装置にあって、前記生理特性生成手段に
より生成される生理的な特性において、環境状態のパラ
メータと前記生理カテゴリ入力手段により入力されたカ
テゴリに対応する生理状態のパラメータとの関係、及び
前記心理特性生成手段により生成される心理的な特性に
おいて、生理状態のパラメータと前記心理カテゴリ入力
手段により入力されたカテゴリに対応する心理状態のパ
ラメータとの関係、及び前記形状特性生成手段により生
成される形状変化の特性において、生理状態のパラメー
タと心理状態のパラメータとに対する形状変化のパラメ
ータとの関係、及び前記動作特性生成手段により生成さ
れる動作の特性において、生理状態のパラメータと心理
状態のパラメータとに対する動作のパラメータとの関係
を、微分方程式の関係として設定したことを特徴とす
る。
【0053】つまり、請求項15に係わる人体画像生成
装置では、微分方程式によって各特性生成手段における
入力対出力の関係が設定されるので、例えば環境状態対
生理状態の特性においては、気温が高くなると急激に汗
が出る等の非線形的な特性や温度が低くなると間欠的に
震えが来る等の時間的に変化のある特性等を表現でき、
より現実に近い人体の画像を生成することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下図面により本発明の実施の形
態について説明する。
【0055】[第1の基本実施形態]図1は本発明の第
1の基本実施形態に係わる人体画像生成装置の全体構成
を示すブロック図である。
【0056】まず、この人体画像生成装置にあっては、
人間の身体の状態を心理的状態と生理的状態に分けて考
える。心理的状態としては、例えば、集中度や興奮度,
緊張度,不安度等があげられる。生理的状態としては、
例えば、疲労度や体温,血圧,等があげられる。
【0057】すなわち、ここでいう「生理的状態」とい
うのは、身体の各部の状態を客観的に表わす量であり、
例えば体温や血圧等があげられる。
【0058】また、「心理的状態」というのは、身体の
各部に対する人間の主観的な状態を示す量であり、例え
ば集中度や興奮度、緊張度や不安度等があげられる。
【0059】前記心理的状態を表わすパラメータを生成
する部分を、心理的状態生成部1とする。また、生理的
状態を表わすパラメータを生成する部分を生理的状態生
成部2とする。なお、ここでいう生成とは、計算機内部
での計算に加え、外部のデータベース等からの情報を取
得することも含むものである。
【0060】これら心理的状態及び生理的状態は、何れ
も、個体差と呼ばれる短い時間では不変な量に影響され
る。個体差としては、性格や習慣や風土、あるいは体格
や年齢や性別等を考える。この個体差を生成する部分を
個体差生成部3とする。
【0061】さらに、外部の環境の状態による身体の状
態への影響もあり、環境の状態を生成する部分を環境状
態生成部4とする。環境状態生成部4は、心理的状態,
生理的状態の両方に直接作用する。
【0062】例えば、環境状態として時間が長く経過す
ると、心理的状態である集中度が下がるといった作用
や、環境状態として温度が高くなると、生理的状態であ
る体温が高くなるといった作用が考えられる。
【0063】以上、個体差及び環境状態に応じて決まっ
た心理的状態及び生理的状態が現在の身体の状態であ
る。
【0064】CG(コンピュータグラフィックス)によ
って、人体動作の変化を行なわせるときには、予め決め
られた動作スクリプトに従ってCGを動かし、心理的状
態,生理的状態,及び環環状態に応じて変化の形態を変
えることにより行なう。
【0065】実際には、CGに行なわせる主たる動作を
動作スクリプト5において与える。ここで言う動作のス
クリプトとは、例えば「食べる」「飲む」「話す」等の
概略動作名とその機能時間で与えられる。
【0066】この動作スクリプト5に従って、CG動作
データ作成用モジュール6から必要な動作データが選択
され、CG動作データ生成部7において、心理的状態生
成部1により生成された心理的状態と生理的状態生成部
2により生成された生理的状態とに応じたCGの動作デ
ータが生成される。
【0067】ここで言うCG動作データとは、使用する
動作モジュールのリストとそれに与えるパラメータで構
成される。
【0068】また、CGの形状等の部分に変化を与える
ときには、基本形状データ8に付加されるパラメータを
変化させることで行なう。この基本形状データ8に、環
境状態生成部4により生成された環境状態及び心理的状
態生成部1により生成された心理的状態及び生理的状態
生成部2により生成された生理的状態それぞれの影響を
加えた形状データが、CG形状データ生成部9により生
成される。
【0069】なお、CG動作データ作成用モジュール6
内の動作モジュールは、動作スクリプト5にて示される
各種の動作に対応して設けられ、パラメータによってそ
の変化が表わせられる。そして、動作モジュールを実行
することにより、その部分のCGは作成される。
【0070】つまり、例えば、「食べる」という動作モ
ジュールには、「速さ」に関するパラメータを選ぶこと
ができ、食欲度が大きいときは「速さ」のパラメータを
大きく選ぶようになり、「すばやく食べる」CGが作成
される。
【0071】また、基本形状データ8にしても同様であ
り、例えば、「顔表面」の形状データには、「顔色」に
関するパラメータを選ぶことができ、気温が低い時に
は、「顔色」のパラメータを「青白い」と選ぶようにす
れば、「顔の青白い」CGが作成される。
【0072】そして、前記CG形状データ生成部9にて
生成された、例えば「青白い顔」のCG形状データと、
前記CG動作データ生成部7にて生成された、例えば
「すばやく食べる」CG動作データとが、CGデータ生
成部10にて組み合わされ、実際にCGとして描くデー
タが生成される。この際、CGデータ生成部10では、
CG形状データとして与えられた身体の各部に対して、
その部位毎に、前記CG動作データに対応させて身体形
状の変化の様子を既知とする。前記CG動作データのパ
ラメータは、例えば身体各部における代表点等の動きの
変量を表わすものである。
【0073】こうして、前記CGデータ生成部10にて
得られたCG描画用のデータに基づいて、画像合成部1
1により身体画像が合成され、出力部12を介して生成
画像13として表示される。
【0074】図2は図1における人体画像生成装置によ
る人体画像生成処理を示すフローチャートである。
【0075】図1における人体画像生成装置において、
その人体画像生成処理が起動されると、まず、個体差生
成部3において、画像生成の対象となる身体に対応する
個体差の特徴を示すパラメータが、個人別の特徴データ
を予め記憶した個体差データベース(図示せず)より読
み出される(ステップS1)。
【0076】すると、前記個体差生成部3により生成さ
れた個体差のパラメータと、環境状態生成部4にて生成
された環境状態のパラメータとが心理的状態生成部1に
与えられ、この個体差パラメータ及び環境状態パラメー
タに応じて画像生成の対象となる身体の心理的特性を示
す心理的状態のパラメータが算出されて生成される(ス
テップS2)。
【0077】また、これと共に、前記個体差生成部3に
より生成された個体差のパラメータと、環境状態生成部
4にて生成された環境状態のパラメータとが生理的状態
生成部2に与えられ、この個体差パラメータ及び環境状
態パラメータに応じて画像生成の対象となる身体の生理
的特性を示す生理的状態のパラメータが算出されて生成
される(ステップS3)。
【0078】そして、前記心理的状態生成部1におい
て、個体差及び環境状態に応じた心理的状態のパラメー
タが生成され、また、前記生理的状態生成部2におい
て、個体差及び環境状態に応じた生理的状態のパラメー
タが生成されると、この生成された心理的及び生理的状
態のパラメータは、それぞれ相互のパラメータに基づい
てさらに更新される(ステップS4)。
【0079】ここで、前記ステップS1〜S4におけ
る、心理的及び生理的状態パラメータの生成処理は、所
定のタイミング毎に繰り返し実行され、画像生成すべき
身体に対応するリアルタイムな特性情報として記憶され
る(ステップS5)。
【0080】すると、動作スクリプト5から読み込まれ
た身体動作に必要とする動作生成用のモジュールが、様
々な身体動作を表わすモジュールが予め登録されている
CG動作データ作成用モジュール6から選択され、CG
動作データ生成部7において、前記ステップS5にて生
成記憶された心理的状態のパラメータと生理的状態のパ
ラメータに応じた動作データが生成されそのパラメータ
が設定される(ステップS6)。
【0081】また、これと共に、身体各部の形状データ
が予め登録されている基本形状データ8から画像生成の
対象となる身体の形状データが読み込まれ、CG形状デ
ータ生成部9において、前記ステップS5にて生成記憶
された心理的状態のパラメータと生理的状態のパラメー
タに応じた形状データが生成されそのパラメータが設定
される(ステップS7)。
【0082】すると、CGデータ生成部10において、
前記CG形状データ生成部9にて生成されたCG形状デ
ータ(パラメータ)と前記CG動作データ生成部7にて
生成されたCG動作データ(パラメータ)とが組み合わ
されて、CG描画用のデータが生成され、画像合成部1
1により画像合成されて表示出力される(ステップS
8,S9)。
【0083】図3は図1における人体画像生成装置にお
いて「食べる」という動作の人体画像を生成する場合の
全体構成を示すブロック図である。
【0084】まず、動作スクリプト5に対し、「食べ
る」という動作の指令を与えておく。
【0085】個体差生成部3によって、画像生成の対象
となる身体個体差である「好き嫌い」や「食習慣」に応
じたパラメータを生成する。また、環境状態生成部4に
よって、環境状態である「温度」や「匂い」に応じたパ
ラメータを生成する。そして、これら個体差パラメータ
と環境(因子)の状態パラメータによって、心理的状態
生成部1で、心理的状態として「食欲度」のパラメータ
を生成する。
【0086】つまり、例えば、個体差として好きなもの
であって、且つ、環境状態として匂いが漂ってきたな
ら、心理的状態として食欲度が増す。
【0087】また、個体差生成部3によって画像生成の
対象となる身体個体差である「口の大きさ」や「胃の大
きさ」に応じたパラメータを生成する。また、環境状態
生成部4によって、環境状態である「時刻」に応じたパ
ラメータを生成する。そして、これら個体差パラメータ
と環境(因子)の状態パラメータによって、生理的状態
生成部2で、生理的状態として「空腹度」のパラメータ
を生成する。
【0088】つまり、例えば、個体差として胃の大きさ
が大きい人が、環境状態として長時間何も食べないと、
生理的状態として空腹度が増す。
【0089】CG動作データ生成部7では、「食べる」
という動作スクリプト5に従って、CG動作データ作成
用モジュール6から食事動作用のモジュールを選択し、
前記心理的状態を表わす「食欲度」と生理的状態を表わ
す「空腹度」の各パラメータに応じたCG動作データを
生成する。
【0090】例えば、心理的状態として「食欲度」が大
きく、且つ、生理的状態として「空腹度」も大きい時に
は、CG動作データ生成部7により生成されるCG動作
データは、「がつがつ食べる」といった動作データとな
る。
【0091】CG形状データ生成部9では、「食べる」
という動作スクリプトに従って、基本形状データ8から
食事の時の形状データを選択し、心理的状態を表わす
「食欲度」と生理的状態を表わす「空腹度」の各パラメ
ータに応じたCG形状データを生成する。
【0092】例えば、心理的状態として「食欲度」が大
きく、且つ、生理的状態として「空腹度」も大きい時に
は、CG形状データ生成部9により生成される形状デー
タは、「顔色に正気がなく、目がむいている」といった
形状データになる。
【0093】こうして、CG動作データ生成部7にて得
られた食事のCG動作データと、CG形状データ生成部
9にて得られたCG形状データとに応じて、CGデータ
生成部10においてCG描画用データが生成され、画像
合成部11において、食事をするCGが合成されて生成
される。
【0094】図4は図3における「食べる」という動作
の人体画像を生成する場合の人体画像生成装置による人
体画像生成処理を示すフローチャートである。
【0095】図3における人体画像生成装置において、
その人体画像生成処理が起動されると、まず、個体差生
成部3において、画像生成の対象となる身体に対応する
個体差の特徴(食の好みや胃の大きさ)を示すパラメー
タが、個人別の特徴データを予め記憶した個体差データ
ベース(図示せず)より読み出される(ステップA
1)。
【0096】すると、前記個体差生成部3により生成さ
れた個体差(食の好みや胃の大きさ)のパラメータと、
環境状態生成部4にて生成された環境状態(時刻)のパ
ラメータとが生理的状態生成部2に与えられ、この個体
差パラメータ及び環境状態パラメータに応じて画像生成
の対象となる身体の生理的特性を示す生理的状態(空腹
度)のパラメータが算出されて生成される(ステップA
2)。
【0097】また、これと共に、前記個体差生成部3に
より生成された個体差(食の好みや胃の大きさ)のパラ
メータと、環境状態生成部4にて生成された環境状態
(温度)のパラメータとが心理的状態生成部1に与えら
れ、この個体差パラメータ及び環境状態パラメータに応
じて画像生成の対象となる身体の心理的特性を示す心理
的状態(食欲度)のパラメータが算出されて生成される
(ステップA3)。
【0098】ここで、前記ステップA1〜A3におけ
る、心理的状態(食欲度)及び生理的状態(空腹度)の
各状態パラメータの生成処理は、所定のタイミング毎に
繰り返し実行され、画像生成すべき身体に対応するリア
ルタイムな心理的,生理的特性情報として記憶される
(ステップA4)。
【0099】すると、動作スクリプト5から読み込まれ
た身体動作(食べる)に必要とする動作生成用のモジュ
ールが、様々な身体動作を表わすモジュールが予め登録
されているCG動作データ作成用モジュール6から選択
抽出される(ステップA5)。
【0100】これに伴ない、CG動作データ生成部7に
おいて、前記ステップA5にてCG動作データ作成用モ
ジュール6から選択抽出された動作生成用のモジュール
(食べる)に基づき、前記ステップA4にて生成記憶さ
れた心理的状態(食欲度)のパラメータと生理的状態
(空腹度)のパラメータに応じた食べる動作(手の動き
の速さ,口の動きの速さ等)のパラメータが算出生成さ
れる(ステップA6)。
【0101】また、これと共に、身体各部の形状データ
が予め登録されている基本形状データ8から画像生成の
対象となる身体の形状データが読み込まれ、CG形状デ
ータ生成部9において、前記ステップA4にて生成記憶
された心理的状態(食欲度)のパラメータと生理的状態
(空腹度)のパラメータに応じた形状データが算出生成
されそのパラメータが設定される(ステップA7)。
【0102】すると、CGデータ生成部10において、
前記CG形状データ生成部9にて生成されたCG形状デ
ータ(パラメータ)と前記CG動作データ生成部7にて
生成されたCG動作データ(パラメータ)とが組み合わ
されて、個体差,環境状態,心理状態,生理状態を加味
したCG描画用のデータが生成され、画像合成部11に
より画像合成されて表示出力される(ステップA8〜A
10)。
【0103】以上、本発明の人体画像生成装置における
第1の基本実施形態の全体構成、及びその動作例につい
て説明したが、以下に説明する(第1実施形態)〜(第
5実施形態)においては、図1における第1の基本実施
形態の人体画像生成装置の全体構成のうちの全部あるい
は一部を用いて、それぞれの装置を構成する。
【0104】図5は本発明の請求項1及び請求項2に対
応した人体画像生成装置の基本構成を示すブロック図で
ある。
【0105】(第1実施形態)図6は本発明の第1実施
形態である環境状態としての温度に応じた人体画像を生
成する場合における人体画像生成装置の構成を示すブロ
ック図である。
【0106】この第1実施形態における人体画像生成装
置では、周囲の温度に従った顔の紅潮等の人体の変化を
表わすことができる。
【0107】まず、環境状態生成部4により、外界の温
度を環境状態を示すパラメータとして生成する。次に、
この環境状態(温度)のパラメータに応じて、心理的状
態生成部1により、心理的状態を表わすパラメータとし
て、(集中度)を生成する。また、これと共に、生理的
状態生成部2により、生理的状態を表わすパラメータと
して、(体温)を生成する。
【0108】前記心理的状態生成部1により生成される
集中度と、生理的状態生成部2により生成される体温と
は、お互いに影響し合うものであり、集中度が上がると
体温が上がったり、体温によって集中度も変わってくる
ので、生理的状態(体温)のパラメータは環境状態(温
度)のパラメータと心理的状態(集中度)のパラメータ
に応じて決定され、また、心理的状態(集中度)のパラ
メータは、環境状態(温度)のパラメータと生理的状態
(体温)のパラメータに応じて決定される。
【0109】さて、各状態生成部1,2において生成さ
れた心理的状態(集中度)と生理的状態(体温)によっ
て、実際に身体に変化が生じるが、これはCGデータ作
成部10において、実際のCG描画用データの変化とし
て決定される。
【0110】つまり、心理的状態である集中度のパラメ
ータに応じて、CG動作データである目の動きのパラメ
ータが変化し、生理的状態である体温のパラメータに応
じて、CG形状データである顔色のパラメータが変化
し、また、集中度と体温のパラメータに応じて、CG動
作データである息づかいのパラメータが変わる等のよう
に、描画すべき人体の動作はそれぞれの状態パラメータ
によって変化する。
【0111】このようなCG動作データは、予め目の動
きとして登録されたCG動作データ作成用モジュール6
を動作スクリプト5に従って呼び出し、これにCGデー
タ生成部7において身体の心理的及び生理的状態のパラ
メータによる変化を与えることで表わされる。さらに、
CG形状データは、基本形状データ8として予め登録さ
れたパラメータのうち、顔色を変化させるパラメータを
前記身体の心理的状態及び生理的状態に応じて変化させ
ることで表わされる。そして、これらをCGデータ生成
部10において組み合わせることで、CG描画用のデー
タが生成される。
【0112】最終的には、CGデータ生成部10にて得
られたCG描画用データに従って、画像合成部11によ
り人体画像として合成され、出力部12を介して表示出
力される。
【0113】次に、前記第1実施形態の人体画像生成装
置における詳細な構成動作について説明する。
【0114】図7は本発明の第1実施形態である環境状
態としての温度に応じた人体画像を生成する場合におけ
る人体画像生成装置の具体的なシステム構成を示すブロ
ック図である。
【0115】ここで、tは気温、cは集中度(“0”〜
“1”で表わし、“1”で集中度最大)、bは体温、r
は皮膚の紅潮度、eはまばたきの頻度を表わす。そし
て、例えば心理的状態生成部1において、t(気温)や
b(体温)の影響を受けてc(集中度)を生成するため
の関数をfc(t,b)等として表わす。
【0116】図8は図7における人体画像生成装置の心
理的状態生成部1において体温bを固定とし温度tに応
じて集中度cを決定する関数を示すグラフである。
【0117】図9は図7における人体画像生成装置の心
理的状態生成部1において温度tを固定とし体温bに応
じて集中度cを決定する関数を示すグラフである。
【0118】図10は図7における人体画像生成装置の
生理的状態生成部2において集中度cを固定とし温度t
に応じて体温bを決定する関数を示すグラフである。
【0119】図11は図7における人体画像生成装置の
生理的状態生成部2において温度tを固定とし集中度c
に応じて体温bを決定する関数を示すグラフである。
【0120】図12は図7における人体画像生成装置の
CG形状データ生成部9において体温bを固定とし集中
度cに応じて紅潮度rを決定する関数を示すグラフであ
る。
【0121】図13は図7における人体画像生成装置の
CG形状データ生成部9において集中度cを固定とし体
温bに応じて紅潮度rを決定する関数を示すグラフであ
る。
【0122】図14は図7における人体画像生成装置の
CG動作データ生成部7において体温bを固定とし集中
度cに応じてまばたき速度eを決定する関数を示すグラ
フである。
【0123】図15は図7における人体画像生成装置の
CG動作データ生成部7において集中度cを固定とし体
温bに応じてまばたき速度eを決定する関数を示すグラ
フである。
【0124】図16は図7における人体画像生成装置の
CGデータ生成部10において顔の紅潮度rに応じて赤
色値Rのシフト量Rshift を決定する関数を示すグラフ
である。
【0125】まず、環境状態生成部4により、環境状態
のパラメータとしての温度tが生成される。次に、体温
bをある初期値に定め、この体温bと温度tによって心
理的状態生成部1の関数fc(b,t)[図8,図9参
照]により、集中度cが生成される。
【0126】集中度cが求められたら、今度は生理的状
態生成部2の関数fb(c,t)[図10,図11参
照]により、生理的状態として体温が求められ相互に更
新される。このようにして、以下、心理的及び生理的状
態の各状態パラメータがリアルタイムに更新される。
【0127】なお、予めCGにより表わす動作は、動作
スクリプト5として与えられる。例えば、ここでは「ま
ばたきをする」というスクリプトである。
【0128】CG動作データ生成部7では、前記動作ス
クリプト5が読み込まれると、CG動作データ作成用基
本モジュール6から、まばたき動作のモジュールが選択
されて抽出される。そして、そのモジュールに付加され
ているまばたきの速度を表わすパラメータeが、心理的
状態の集中度cと生理的状態の体温bに応じた関数fe
(c,b)[図14,図15参照]により設定され、ま
ばたきの速度eが求められる。
【0129】一方、基本形状データ8の中から、顔の紅
潮度を表わすパラメータrが選択されて抽出され、その
紅潮度のパラメータrが、心理的状態の集中度cと生理
的状態の体温bに応じた関数fr(c,b)[図12,
図13参照]により設定され、顔の紅潮度rが求められ
る。
【0130】すると、CG動作データ生成部7により生
成されたまばたきの速度eのパラメータと、CG形状デ
ータ生成部9により生成された顔の紅潮度rのパラメー
タとが、CGデータ生成部10に入力されてCG描画用
データが生成され、これに従って画像合成部11により
人体画像が合成される。
【0131】具体的には、例えば顔の紅潮度rは、CG
データ生成部10において、図16における顔の紅潮度
に応じて赤色値のシフト値を決定する関数g(r)に従
って最終的に変換が施され、実際に画像合成データとし
て表示する際に、RGBのうちのR値をどれだけ強める
かが、前記関数g(r)におけるR値のシフト量Rsh
iftに応じて定められる。
【0132】ここで、前記各生成部において設定される
関数[図8〜図16参照]について具体的に説明する。
【0133】図8に示すように、体温bを固定した場合
の集中度cを決定する関数fc(b,t)のグラフは、
温度tの変化に伴なって変化を示す。
【0134】この場合、温度tが高過ぎても低過ぎて
も、集中度cは高くならない。
【0135】図9に示すように、温度tを固定した場合
の集中度cを決定する関数fc(b,t)のグラフは、
体温bの変化に伴なって変化を示す。
【0136】この場合、体温bが上がり過ぎても下がり
過ぎても集中度cは下がるが、低い体温bになる方が集
中度cの下がり具合はゆるやかである。
【0137】図10に示すように、集中度cを固定した
場合の体温bを決定する関数fb(c,t)のグラフ
は、温度tの変化に伴なって変化を示す。
【0138】この場合、気温tの上昇につれて体温bは
徐々に上昇し、気温tの下降につれて体温bは徐々に下
降する。なお、この例では、ヒステリシス特性を持たせ
てある。
【0139】図11に示すように、温度tを固定した場
合の体温bを決定する関数fb(c,t)のグラフは、
集中度cの変化に伴なって変化を示す。
【0140】この場合、集中度cの上昇に伴なって体温
bは上昇して行く。
【0141】そして、前記図8〜図11に示すような関
数に従って決定された集中度cと体温bに応じて、CG
形状データ作成部9において、図12,図13に示すよ
うな関数fr(c,b)に従って顔の紅潮度rが決定さ
れる。
【0142】図12に示すように、体温bを固定した場
合の紅潮度rを決定する関数fr(c,b)のグラフ
は、集中度cの変化に伴なって変化を示す。
【0143】この場合、集中度cが増すと顔の紅潮度r
が増す。
【0144】図13に示すように、集中度cを固定した
場合の紅潮度rを決定する関数fr(c,b)のグラフ
は、体温bの変化に伴なって変化を示す。
【0145】この場合、体温bが上昇すると顔の紅潮度
rが増す。
【0146】また、前記図8〜図11に示すような関数
に従って決定された集中度cと体温bに応じて、CG動
作データ生成部7において、図14,図15に示すよう
な関数fe(c,b)に従ってまばたきの速度eが決定
される。
【0147】図14に示すように、体温bを固定した場
合のまばたき速度eを決定する関数fe(c,b)のグ
ラフは、集中度cの変化に伴なって変化を示す。
【0148】この場合、集中度cが高くなるとまばたき
の速度eが遅くなる。
【0149】図15に示すように、集中度cを固定した
場合のまばたき速度eを決定する関数fe(c,b)の
グラフは、体温bの変化に伴なって変化を示す。
【0150】この場合、体温bが高過ぎても低過ぎても
まばたきの頻度eは下がる。
【0151】そして、前記CG形状データ生成部9にお
いて設定された関数fr(c,b)に従って決定された
顔の紅潮度rに応じて、画像合成部11における実際の
赤色値Rの強め具合が求められるが、これには、図16
に示すように、顔の紅潮度rに応じて赤色値Rのシフト
量Rshift を決定する関数に従って、R値を紅潮度rに
応じて増加させることで行なう。R値の増加方向へのシ
フト量をRshift とし、 Rshift =g(r) によって、R値の強め具合が決定される。
【0152】(第2実施形態)図17は本発明の第2実
施形態である個体差としての年令に応じた人体画像を生
成する場合における人体画像生成装置の具体的なシステ
ム構成を示すブロック図である。
【0153】この第2実施形態における人体画像生成装
置では、年令に応じた肌の光り具合の変化を表わすこと
ができる。
【0154】まず、環境状態生成部4により、環境状態
を示すパラメータとして、温度と湿度のパラメータを生
成する。また、個体差生成部4により、個体差を表わす
パラメータとして、年令のパラメータを生成する。個体
差生成部3により生成された年齢のパラメータと、環境
状態生成部4により生成された温度と湿度のパラメータ
に応じて、生理的状態生成部2において、生理的状態を
示すパラメータとして肌の乾燥度を生成する。
【0155】そして、基本形状データ8から、顔を表示
する命令が呼び出され、生理的状態生成部2により得ら
れた肌の乾燥度のような生理的状態のパラメータに従っ
て、CG形状データ生成部9において、CG形状データ
が生成される。最後に、得られたCG形状データが、画
像合成部11において画像として合成される。
【0156】(第3実施形態)図18は本発明の第3実
施形態である個体差としての緊張度に応じた人体画像を
生成する場合における人体画像生成装置の具体的なシス
テム構成を示すブロック図である。
【0157】この第3実施形態における人体画像生成装
置では、緊張度に応じた人体の変化を表わすことができ
る。
【0158】まず、環境状態生成部4により、環境状態
を示すパラメータとして、温度を生成する。
【0159】ここで、心理的な緊張度は、性格的な影響
も多いことから、個体差として、緊張しやすさの度合を
パラメータとして個人の差を表わすものとし、個体差生
成部3により緊張性パラメータを生成する。
【0160】そして、環境状態生成部4により生成され
た温度のパラメータと個体差生成部3により生成された
緊張性パラメータに応じて、心理的状態生成部1におい
て、心理的状態を表わすパラメータとして、集中度や不
安度を生成する。
【0161】また、環境状態生成部4により生成される
環境状態を示すパラメータとして時間を考える。
【0162】そして、環境状態生成部4により生成され
た時間のパラメータと前記心理的状態生成部1により生
成された心理的状態を表わす集中度や不安度のパラメー
タに応じて、生理的状態生成部1において、生理的状態
を表わすパラメータとして筋肉疲労度を生成する。
【0163】これにより、例えば温度が下がれば緊張が
増し集中度が下がるとか、時間が経つにつれ集中度が下
がる等という心理的状態を表わすことができる。
【0164】この心理的状態生成部1により生成される
心理的状態のパラメータに応じて、基本形状データ8に
おけるパラメータを操作し、心理的状態に応じたCG形
状データを、CG形状データ生成部9において生成す
る。
【0165】例えば、心理的状態の不安度が大きい場合
には、基本形状データ8における顔色のパラメータを操
作して、青白い顔のCG形状データとして出力する。
【0166】一方、動作スクリプト5により与えられた
動作のパラメータを、前記心理的状態によって変化さ
せ、CG動作データ生成部7によりCG動作データとし
て出力する。
【0167】例えば、動作スクリプト5が「話す」とい
ったスクリプトの場合には、話す速度や声の高さ等のパ
ラメータを、心理的状態のパラメータである不安度や集
中度に応じて変化させる。
【0168】さらに、生理的状態生成部2により生成さ
れる生理的状態に応じて、基本形状データ8におけるパ
ラメータを操作し、生理的状態に応じたCG形状データ
をCG形状データ生成部9において生成する。
【0169】例えば、生理的状態として筋肉疲労度が大
きい場合には、基本形状データ8における顔の張り等の
パラメータを操作し、疲れた顔のCG形状データとして
出力する。
【0170】また、動作スクリプト5により与えられた
動作のパラメータを、生理的状態生成部2により生成さ
れた生理的状態によって変化させ、CG動作データ生成
部7においてCG動作データを出力する。
【0171】例えば、動作スクリプト5が「話す」とい
った動作スクリプトの場合には、口の開け方等のパラメ
ータを、生理的状態である筋肉疲労度に応じて変化させ
る。
【0172】そして、前記CG形状データ生成部9によ
り生成された顔色の青いパラメータを有するCG形状デ
ータと、前記CG動作データ生成部7により生成された
しゃべり方がゆっくりの動作パラメータを有するCG動
作データとが、CGデータ生成部10において組み合わ
され、画像合成部11において画像として合成される。
【0173】(第4実施形態)図19は本発明の第4実
施形態である環境状態としての音に対する驚きに応じた
人体画像を生成する場合における人体画像生成装置の具
体的なシステム構成を示すブロック図である。
【0174】この第4実施形態における人体画像生成装
置では、音に対する驚きの動作を表現することができ
る。
【0175】まず、環境状態生成部4により外界の音量
や振動を、環境状態を表わすパラメータとして生成す
る。
【0176】また、個体差として年令による耳の感度や
習慣や性格を考え、これらのパラメータを個体差生成部
3により生成する。
【0177】前記環境状態生成部4により生成された環
境状態を表わす音量や振動のパラメータと前記個体差生
成部3により生成された個体差を表わす習慣や性格等の
パラメータに従って、心理的状態生成部1において、興
奮度を、心理的状態を示すパラメータとして生成する。
【0178】つまり、例えば、環境状態である音量が同
じであっても、国によって驚きに関する興奮の度合が違
う場合等を考慮する。
【0179】また、前記環境状態生成部4により生成さ
れた環境状態を表わす音量や振動と個体差生成部3によ
り生成された個体差を表わす耳の感度や年令に従って、
生理的状態生成部2において、耳での音の感応量を、生
理的状態を示すパラメータとして生成する。
【0180】そして、動作スクリプト5として、驚く顔
を表示する命令が呼び出されると、CG動作データ作成
用モジュール6より、驚く顔の動作モジュールが読み出
され、前記心理的状態生成部1により生成された興奮度
のような心理的状態のパラメータ、及び前記生理的状態
生成部2により生成された耳の感応量のような生理的状
態のパラメータに従って、CG動作データ生成部7によ
り、CG動作データが作成される。
【0181】すると、前記CG動作データ生成部7によ
り得られたCG動作データに従って、画像合成部11に
より人体画像として合成される。
【0182】なお、CG動作データ作成用モジュール6
から抽出された動作モジュールには、目を見開く,手を
上げて驚く等の動作モジュールが予め組み込まれてい
る。
【0183】(第5実施形態)この第5実施形態の人体
画像生成装置では、前記第1の基本実施形態に基づく各
実施形態の人体画像生成装置における各パラメータ生成
ブロックにおいて、他のパラメータ生成ブロックから入
力されたパラメータを関数として、当該パラメータ生成
ブロックにおける現在値のパラメータを求める手段につ
いて説明する。
【0184】ここで、前記各パラメータ生成ブロックに
おいて、状態あるいは因子を表わすパラメータを現在
値、該現在値に影響を与える別のパラメータ生成ブロッ
クのパラメータを入力と呼ぶ。
【0185】図20は前記人体画像生成装置における各
パラメータ生成ブロックの入力xi(i=1,…,n)
に対する現在値yとの関係を示すモデル図である。
【0186】簡単な例としては、 y=f(x1,x2,…,xn) という関数を定め、それに応じて各パラメータ生成ブロ
ックにおける現在値yを求める手段があげられる。
【0187】(第6実施形態)この第6実施形態におけ
る人体画像生成装置では、各パラメータ生成ブロックに
おける入力値xiと現在値yとの関係を微分方程式を用
いて設定した場合について説明する。
【0188】ここでは、前記図6における環境状態とし
ての温度に応じた人体画像を生成する場合の人体画像生
成装置を例とする。また、時間をt、温度をTと表記す
る。
【0189】図21は前記図6における人体画像生成装
置の各パラメータ生成ブロックの入力xi(i=1,
…,n)に対する現在値yとの具体的な関係を示す図で
あり、同図(A)は心理的状態生成部1において温度
T,体温bを入力として現在の集中度cを求める場合の
関係を示す図、同図(B)は生理的状態生成部2におい
て温度T,集中度cを入力として現在の体温bを求める
場合の関係を示す図、同図(C)はCG形状データ生成
部9において集中度c,体温bを入力として現在の顔の
紅潮度rを求める場合の関係を示す図である。
【0190】この第6実施形態では、集中度cは次のよ
うに、その現在値を変数とし、入力をパラメータとする
微分方程式で表わすこととする。
【0191】 dc/dt=f(param,c) …[param:input][f:function] この式の導出について要約すると、まず、様々な入力
で、集中度cによる(dc/dt)の変化を調べ、これ
によりfを集中度cの関数として記述する。その上で、
次に集中度cを固定した時に入力によるfの変化を調
べ、これによって、最終的にfの形を決定する。
【0192】以下、集中度cを現在値、温度Tと体温b
を入力値とした心理的状態生成部1の場合[図21
(A)参照]について具体的に説明する。
【0193】(1)t−c特性からt−dc/dtの関
数形を調べる。
【0194】fのcに関する関数形を決定するために、
現在値の、時間による変化(t−c特性)を調べる。こ
れには指数減衰形(下式1)や、反比例となる場合(下
式2)がある。ここにはいくつかのバリエーションを考
え得る。これに応じて、(dc/dt)をcの関数で表
わす。
【0195】 c=e-t → dc/dt=−c …式1 c=1/t → dc/dt=−c2 …式2 この場合、集中度cを如何にして表わすかが最大の問題
であるが、これを様々な入力(ここではTやb)で調
べ、(dc/dt)のcに関する関数形を定める。そし
て、Tやc等の入力条件は限られた範囲に絞ることで関
数形を求めやすくする。
【0196】(2)様々な入力による(dc/dt)の
変化を調べ、(dc/dt)=f(param,c) の関数fを
決定する。
【0197】次にcを固定とした上で、Tやb等による
(dc/dt)の変化を調べ、これで最終的にfの形を
決める。
【0198】(3)各パラメータ生成ブロックについて
微分方程式を立てる。
【0199】以上の作業を各パラメータ生成ブロックで
行ない、下記のような連立微分方程式を立てる。
【0200】dc/dt=f(param,c) db/dt=f(param,b) dr/dt=f(param,r) [数値例]例えば、集中度cに関しては以下のようなも
のが考えられる。
【0201】 dc/dt=−k1 (T−25)2 2 −k2 (b−36)2 c …式3 k1 ,k2 >0 上記の関数によると、集中度cには指数減衰の成分と反
比例の成分がある。
【0202】温度T=25,体温b=36を集中の適温
とし、それよりずれると集中度cは時間tと共に減衰し
て行く。上式3では、温度Tの適温からのずれが集中度
cの時間的減衰度に反比例的に働き、体温bの適温から
のずれが集中度cの時間的減衰度に指数減衰的に働く。
【0203】(第7実施形態)この第7実施形態におけ
る人体画像生成装置では、各パラメータ生成ブロックに
おける入力値xiと現在値yとの関係をファジィ関数を
用いて設定した場合について説明する。
【0204】ここでは、前記図6における環境状態とし
ての温度に応じた人体画像を生成する場合の人体画像生
成装置を例とし、心理的状態生成部1の実現手段につい
て説明する。
【0205】図22は図6における人体画像生成装置の
心理的状態生成部1において温度T,体温bを入力とし
て現在の集中度cを求める場合の関係を示す図である。
【0206】心理状態生成部1における入力としては、
温度Tと体温bがあるが、これらは何れも入力のファジ
ィ集合によりその割合が設定される。
【0207】図23は本発明の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した温度Tに対するフ
ァジィ関数表現を示す図である。
【0208】温度Tが「低い」状態をL、「高い」状態
をH、「どちらでもない中間」の状態をMと表わしてい
る。
【0209】つまり、図23のファジィ関数表現による
と、摂氏20度以下は温度Tが低い確率Lが“1”であ
り、それ以上摂氏25度まで、温度Tが低い確率Lは減
少し、25度で確率“0”となる。温度Tが「高い」状
態H、「中間」の状態Mについても同様である。
【0210】図24は本発明の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した体温bに対するフ
ァジィ関数表現を示す図である。
【0211】体温bの「低い」状態をL、「高い」状態
をH、「どちらでもない中間」の状態をMと表わしてい
る。
【0212】つまり、図24のファジィ関数表現による
と、体温bが36度以下は体温bが低い確率Lが“1”
であり、それ以上37度まで、体温bが低いとする確率
Lは減少し、37度で確率“0”となる。体温bが「高
い」状態H、「中間」の状態Mについても同様である。
【0213】図25は本発明の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した集中度cに対する
ファジィ関数表現を示す図である。
【0214】ここで、集中度cが「低い」状態をL、
「高い」状態をH、「どちらでもない中間」の状態をM
とする。
【0215】つまり、図25のファジィ関数表現による
と、集中度cが0.1以下は集中度cが低い確率Lが
“1”であり、それ以上0.4まで、集中度cが低いと
する確率Lは減少し、0.4で確率“0”となる。集中
度cが「高い」状態H、「中間」の状態Mについても同
様である。
【0216】次に、前記図23,図24,図25にて示
される温度T,体温b,集中度cの各ファジィ集合を用
い、心理的状態生成部1において、入力xiと現在値y
の関係を求める手段について説明する。
【0217】図26は本発明の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入したファジィ制御の法
則を説明するための図であり、同図(A)は温度Tの確
率と体温bの確率の組み合わせに基づき集中度cの確率
を決定するテーブルデータを示す図、同図(B)は具体
的な温度T,体温bに応じた各ファジィ集合の組み合わ
せから得られた集中度cのとる値として妥当性の高い値
を確率として算出する過程を示す図である。
【0218】まず、各ファジィ集合において、「高い」
H,「中間」M,「低い」Lのそれぞれの入力の表現の
全ての組み合わせについて、それに対する集中度cをテ
ーブル[図26(A)参照]として経験的あるいは理論
に即して与えておく。
【0219】ここでは、その一例として次のような規則
a〜dにのっとって集中度cを決めた場合について説明
する。
【0220】a)体温bと温度Tの何れも「中間」
(M)の時に集中度cが高く(H)なる。
【0221】b)体温bと温度Tの差が大きい時、つま
り、一方が高く(H)、他方が低い(L)時に集中度c
は低く(L)なる。
【0222】c)体温bと温度Tの何れも「高い」
(H)時は集中度cが低く(L)なる。
【0223】d)それ以外は、集中度cは高く(H)も
なく低く(L)もなく「中間」(M)であるとする。
【0224】次に、現在の温度T,体温bの入力に対し
て各ファジィ集合の組み合わせにおける集中度cの適合
度を求める。
【0225】例えば(T,b)=(27.5,36.
3)の場合について説明する。
【0226】まず、それぞれの入力のファジィ集合に対
して、可能性は“0”でない入力の組み合わせを列挙
し、その入力の組み合わせに対する集中度cの状態をテ
ーブル[図26(A)参照]により求める。
【0227】 (1)T=M and b=M → c=H (2)T=M and b=L → c=M (3)T=H and b=M → c=M (4)T=H and b=L → c=L これらの因果関係の組み合わせをルールと呼ぶ。
【0228】次にルールの適合度を考える。ここでは、
ルールの適合度として各ファジィ集合に基づく適合度
(確率)の最小値を採用する。
【0229】すると、 (1)T=M(0.7) and b=M(0.2) → c=H(0.2) (2)T=M(0.7) and b=L(0.6) → c=M(0.6) (3)T=H(0.7) and b=M(0.2) → c=L(0.2) (4)T=H(0.7) and b=L(0.6) → c=L(0.6) のように各ルールでの集中度cの可能性が示される。
【0230】これら各ルールでの集中度cと図25にお
ける集中度cのファジィ集合から、この温度T=27.
5度,体温b=36.3度を入力とした場合の集中度c
を推論する。
【0231】図27は本発明の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した集中度cのファジ
ィ関数表現における推論の法則を説明するための図であ
る。
【0232】すなわち、図27に示す集中度cのファジ
ィ関数表現において、各状態(L,M,H)の集中度c
をファジィ集合における各組み合わせ条件の適合度で頭
切りし、それらの和集合の重心を求めることで推論す
る。
【0233】この数値例の場合、求める集中度cは「お
およそ0.4」となる。
【0234】このようにして、各パラメータ生成ブロッ
クでは、予め設定されたファジィ関数に従って、入力x
iからその状態の現在値yが求められる。
【0235】(第8実施形態)この第8実施形態におけ
る人体画像生成装置では、各パラメータ生成ブロックに
おける入力値xiと現在値yとの関係をファジィ関数を
用いて設定し、個体差の影響をメンバーシップ関数の形
状の変化として与えた場合について説明する。
【0236】図28は本発明の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入したメンバーシップ関
数の形状の変化を説明するための図である。
【0237】ここでは、前記図23で示したような温度
Tに対するファジィ集合を例とし、そのメンバーシップ
関数として、前記図28に示すような滑らかな関数を与
える。
【0238】このメンバーシップ関数の最高値(1.0) を
個体差中央値Tcとし、関数の値が半減(0.5) する部分
の変化幅をWcとする。
【0239】つまり、メンバーシップ関数の形状を、前
記TcとWcによって規定することとし、その中心点T
cと帯域幅Wcを温度Tに対する個体差によって変化さ
せる。
【0240】この例では、Tcが高い方が寒がりであ
り、Tcが低い方が暑がりである。
【0241】また、Wcが広い方が温度変化許容性が高
く、Wcが狭い方が温度変化許容性が低いことになる。
【0242】従って、個人の身長や体重等と同様に、個
体差としてTcやWcを設定することで、個体差に応じ
て、例えば生理的状態生成部2におけるファジィ関数に
応じて決定されたパラメータに変化を与えることができ
る。
【0243】(第9実施形態)この第9実施形態におけ
る人体画像生成装置では、心理的状態を表わす「興味」
と生理的状態を表わす「快適さ」という変数を考慮した
場合について説明する。
【0244】心理的状態生成部1と生理的状態生成部2
における相互の関係において、各関数設定方式の差異を
検証する。
【0245】ここで、「興味」をx、「快適さ」をyと
し、「笑い」によって動かされる顔面筋肉の変位量をz
と表わす。
【0246】例えば線形関数での重ね合わせでは、 z=ax+by+c (a,b,cは定数) のように表わされ、直接筋肉の動きが足し合わされる。
【0247】これに対し、非線形関数での重ね合わせで
は、 z=ax2 +by+c のように表わされ、「興味がある値を越えると急速に笑
い出す」状態が得られる。
【0248】また、ファジィによって「興味」x,「快
適さ」yを入力とし、「笑い」zを出力する場合には、
関数を定めなくても、各パラメータの閾値を決めるだけ
で、「笑い」zの度合を設定することができる。
【0249】また、微分方程式によって、 dx/dt=−ay+b dy/dt= cx+d …(a,b,c,d:定数) のように定めると、時間的,周期的に振動している状態
の筋肉の動きを表わすことができる。
【0250】したがって、前記構成の第1の基本実施形
態に係わる人体画像生成装置によれば、環境状態生成部
4により生成された環境状態のパラメータに応じて人体
画像を変化させるので、例えば、気温が低い時には顔色
を青くさせたり、風が強い時には髪をたなびかせたりす
ることにより、現実の人間に近い画像を得ることができ
る。
【0251】さらに、心理的状態生成部1により生成さ
れる心理的状態のパラメータに応じて人体画像を変化さ
せるので、例えば、興奮度が高い場合には顔面を紅潮さ
せたり、不安度の高い場合には顔面を青くさせたり、集
中度が高い場合には視線の動きを少なくしたりすること
により、現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0252】さらに、生理的状態生成部2により生成さ
れる生理的状態に応じて人体画像を変化させるので、例
えば、体温の低い時には顔色を青くさせたり、肌が乾い
ている時にはつやをなくしたり、まぶしい時には瞳孔を
閉じさせたりすることにより、現実の人間に近い画像を
得ることができる。
【0253】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、CG動作データ生成部
7及びCG形状データ生成部9において身体の動作と形
状をモジュール化して表現するので、例えば、速く歩く
といった動作の人体画像を生成する場合には「歩く」と
いう動作モジュールで「足」といった形状モジュールを
選択すると共に、「速く」といった動作を指定すること
により、少ない動作の表現によって、現実の人間に近い
画像を得ることができる。
【0254】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、個体差生成部3により
生成される個体差のパラメータに応じて心理的状態を変
化させるので、例えば、緊張しやすい人の場合にはすぐ
に顔をこわばらせたり、驚きに過敏な反応を示す人種の
場合には大げさな反応をさせたりすることにより、現実
の人間に近い画像を得ることができる。
【0255】さらに、個体差生成部3により生成される
個体差のパラメータに応じて生理的状態を変化させるの
で、例えば、年齢に応じて皮膚の光り具合を変えたり、
性別によって皮膚の光り具合を変えたりすることによ
り、現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0256】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、ファジィ関数によって
各状態パラメータの相互関係を設定できるので、例えば
「少し寒い」という生理的状態の時で、「不安が少な
い」といった心理的状態の時に、どのような顔色になる
かを表現するといった場合に、身体動作を表現する関数
の設定が容易になる。また、例えば、「少し温かくて、
集中力が高い」という環境及び心理状態の時に急激に顔
面が赤くなるといった、相互に強めあったり弱めあった
りする影響の非線形結合による身体動作表現が可能にな
る。さらに、各状態の入力値の組み合わせに応じて、違
った動作を含む場合の身体動作が容易に表現可能とな
る。
【0257】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、各状態パラメータの相
互関係を設定するファジィのメンバーシップ関数の形状
を変化できるので、例えば「寒がりの人は顔色がすぐ青
くなる」といった個体差による身体動作の差異の表現が
可能となる。
【0258】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、微分方程式によって各
状態パラメータの相互関係を設定できるので、例えば、
「笑いがだんだん小さくなっていく」といったような身
体動作の時間的推移の表現が可能となり、動作の速度を
制御することができる。また、例えば「笑いがおさまっ
た後は、しばらくは再び笑い出しやすい」といった影響
の非線形性による身体動作表現が可能となる。
【0259】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、動作生成に影響を与え
る複数の状態パラメータによって動作量を生成できるの
で、例えば「集中度が高くて、温度が低くて、空腹度が
小さい」といった複数の要因による動作量が求められ、
この状態での身体動作の表現が可能となる。
【0260】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、動作生成に影響を与え
る複数の状態パラメータと身体動作量との関係をファジ
ィ関数として設定できるので、例えば、「集中度が高く
て、体温が高くて、風が強い」といった複数の関連性の
少ない要因の相互作用の結果による動作量を求めること
ができ、この状態での自然な身体動作の表現が可能とな
る。
【0261】また、前記構成の第1の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、動作生成に影響を与え
る複数の状態パラメータと身体動作量との関係を微分方
程式として設定できるので、例えば、「静粛な場所で、
思わず笑ってしまう」といった相反する動作因子となる
状態が発生した時に、間欠的に笑いを生じるといった状
況での動作量を発生させることができ、この状態での自
然な身体動作の表現が可能となる。
【0262】なお、前述した本発明の第1の基本実施形
態に係わる人体画像生成装置では、心理的状態生成部1
において環境状態と個体差に応じた心理的状態のパラメ
ータを求めるための関数、生理的状態生成部2において
環境状態と個体差に応じた生理的状態のパラメータを求
めるための関数、CG形状データ生成部9において心理
的及び生理的状態のパラメータに応じた基本形状モジュ
ール8の変化データを求めるための関数、CG動作デー
タ生成部7において心理的及び生理的状態のパラメータ
に応じた基本動作モジュール6の変化データを求めるた
めの関数を、それぞれ予め設定する構成としたが、以下
に説明する本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置のように、環境状態に対する生理的状態のサ
ンプルデータを入力して生理的特性の関数を生成し、生
理的状態に対する心理的状態のサンプルデータを入力し
て心理的特性の関数を生成し、また、生理的及び心理的
状態のサンプルデータを入力して形状変化特性の関数を
生成し、生理的及び心理的状態のサンプルデータを入力
して動作変化特性の関数を生成し、これらサンプルデー
タに基づき生成されるそれぞれの特性関数に従って各対
応するパラメータを求める構成とすれば、より現実に近
い人体画像を生成することができる。
【0263】[第2の基本実施形態]図29は本発明の
第2の基本実施形態に係わる人体画像合成装置の全体構
成を示すブロック図である。
【0264】まず、この第2の基本実施形態に係わる人
体画像生成装置にあっては、前述した第1の基本実施形
態に係わる人体画像生成装置と同様に、人間の身体の状
態を心理的状態と生理的状態に分けて考える。ここでい
う「生理的状態」というのは、身体の各部の状態を客観
的に表わす量であり、例えば体温や血圧等があげられ
る。
【0265】また、「心理的状態」というのは、身体の
各部に対する人間の主観的な状態を示す量であり、例え
ば集中度や興奮度、緊張度や不安度等があげられる。
【0266】これら生理的状態や心理的状態についての
それぞれ分類を、カテゴリとして入力して指定するの
が、生理的状態カテゴリ入力部12及び心理的状態カテ
ゴリ入力部14である。
【0267】ここで、カテゴリというのは、各状態の種
類を示すものであり、例えば生理的状態のカテゴリとし
ては、先に述べたような体温や血圧等というものであ
る。
【0268】前記生理的状態カテゴリ入力部12におい
て、体温といった分類(カテゴリ)が与えられた場合に
は、環境状態(気温等)に対する生理的状態の指定カテ
ゴリである体温の値の複数の組み合わせを、サンプルデ
ータとしてサンプル入力部11Aから生理的特性生成部
13に対して離散的に入力する。
【0269】生理的特性生成部13では、前記サンプル
入力部11Aから入力された複数のサンプルデータを基
に、環境パラメータに応じた生理的パラメータの変化に
関する特性関数のモデリングを、ファジイや微分方程式
等の関数表現を導入して行ない、その生理的特性データ
を生理的状態生成部18に対して出力する。
【0270】生理的状態生成部18では、前記生理的特
性生成部13にて生成された生理的特性関数に従って、
環境状態生成部20にて与えられる任意の環境状態のパ
ラメータに応じた生理的状態のパラメータを出力できる
ようになる。
【0271】前記心理的状態カテゴリ入力部14におい
て、不安度といった分類(カテゴリ)が与えられた場合
には、生理的状態(体温の値等)に対する心理的状態の
指定カテゴリである不安度等の複数の組み合わせを、サ
ンプルデータとしてサンプル入力部11Aから心理的特
性生成部15に対して離散的に入力する。
【0272】心理的特性生成部15では、前記サンプル
入力部11Aから入力された複数のサンプルデータを基
に、生理的状態のパラメータに応じた心理的パラメータ
の変化に関する特性関数のモデリングを、ファジイや微
分方程式等の関数表現を導入して行ない、その心理的特
性データを心理的状態生成部19に対して出力する。
【0273】心理的状態生成部19では、前記心理的特
性生成部15にて生成された心理的特性関数に従って、
前記生理的状態生成部18にて求められた生理的状態の
パラメータに応じた心理的状態のパラメータを出力でき
るようになる。
【0274】一方、人体の形状変化についても、生理的
状態や心理的状態,環境状態の影響を受ける。
【0275】これら生理的状態や心理的状態,環境状態
の影響を、それぞれの状態の離散的な入力としてサンプ
ル入力部11Aにより与え、人体形状に関する変化特性
のモデリングを行なうのが形状特性生成部17である。
【0276】CG形状データ生成部25では、前記形状
特性生成部17により生成された形状特性の関数に従っ
て、生理的及び心理的状態の各パラメータに応じた形状
変化のパラメータを求め、基本形状データ24と組み合
わせることで、CG形状データを生成する。
【0277】同様に、人体の動作変化についても、生理
的状態や心理的状態の影響を考慮して、これら各状態の
影響をそれぞれの状態の離散的な入力としてサンプル入
力部11Aにより与え、人体動作に関する変化特性のモ
デリングを行なうのが動作特性生成部16である。
【0278】CG動作データ生成部23では、前記動作
特性生成部16により生成された動作特性の関数に従っ
て、生理的及び心理的状態の各パラメータに応じた動作
変化のパラメータを求め、動作スクリプト21に対応す
る基本の動作モジュール22と組み合わせることで、C
G動作データを生成する。
【0279】そして、前記CG形状データ生成部25に
て生成されたCG形状データと前記CG動作データ生成
部23にて生成されたCG動作データとを組み合わせる
ことで、CGデータ生成部26において、人体のCGデ
ータを生成し、画像合成部27から出力部28を介して
生成画像29として出力する。
【0280】なお、個体差生成部11Bでは、画像生成
の対象となる人体の個体差である年齢,性別,性格等が
その値や度合いのパラメータとして与えられ、前記生理
的特性や心理的特性、及び形状変化の特性や動作変化の
特性に対して個体差による影響を加味する。
【0281】図30は図29における人体画像生成装置
による人体画像生成処理を示すフローチャートである。
【0282】図29における人体画像生成装置におい
て、まず、サンプル入力部11Aにより、様々な環境状
態に対する生理的状態がデータ収集されて入力され、生
理的状態カテゴリ入力部12にて指定された生理的状態
の分類毎に生理的特性生成部13に与えられる(ステッ
プA1)。
【0283】例えば環境状態である温度に対する生理的
状態である体温や血圧の上昇の度合等が計測されて入力
される。
【0284】これに個体差生成部11Bにより個体差の
データ、例えば暑がりであるか寒がりであるか等のデー
タが加えられ、生理的特性生成部13において、前記カ
テゴリとして入力された生理的状態の分類毎に、環境状
態に対する生理的状態の変化に関する特性データ(関
数)がモデリングされる(ステップA2)。
【0285】すると、生理的状態生成部18により、環
境状態生成部20においてセンサ等を用いて得られる現
在の環境状態のパラメータに対応する前記指定分類毎の
生理的状態のパラメータが、前記生理的特性生成部13
にて生成された環境状態に対する生理的状態の特性デー
タに従って求められる(ステップA3)。
【0286】次に、サンプル入力部11Aにより、様々
な生理的状態に対する心理的状態がデータ収集されて入
力され、心理的状態カテゴリ入力部14にて指定された
心理的状態の分類毎に心理的特性生成部15に与えられ
る(ステップA4)。
【0287】例えば生理的状態である体温に対する心理
的状態である興奮度等が、主観の調査により記録されて
入力される。
【0288】これに個体差生成部11Bにより個体差の
データ、例えば怒りやすいかそうでないか等のデータが
加えられ、心理的特性生成部15において、前記カテゴ
リとして入力された心理的状態の分類毎に、生理的状態
に対する心理的状態の変化に関する特性データ(関数)
がモデリングされる(ステップA5)。
【0289】すると、心理的状態生成部19により、前
記生理的状態生成部18により求められた現在の環境状
態に応じた生理的状態のパラメータに対応する前記指定
分類毎の心理的状態のパラメータが、前記心理的特性生
成部15にて生成された生理的状態に対する心理的状態
の特性データに従って求められる(ステップA6)。ま
た、サンプル入力部11Aにより、様々な生理的状態と
心理的状態の組み合わせに応じた人体形状の変化データ
が収集されて入力され、人体各部の形状分類毎に形状特
性生成部17に与えられる(ステップA7)。
【0290】例えば生理的状態である体温と心理的状態
である集中度に対する顔の紅潮度等が、主観の調査によ
り記録されて入力される。
【0291】これに個体差生成部11Bにより個体差の
データ、例えば上がりやすいかそうでないか等のデータ
が加えられ、形状特性生成部17において、カテゴリと
して入力された人体形状の分類毎に、生理的及び心理的
状態の組み合わせに対する人体形状の変化に関する特性
データ(関数)がモデリングされる(ステップA8)。
【0292】すると、CG形状データ生成部25によ
り、前記生理的状態生成部18及び心理的状態生成部1
9により求められた現在の生理的状態のパラメータ及び
心理的状態のパラメータに対応する人体各部の形状変化
を示すパラメータが、前記形状特性生成部17にて生成
された形状変化の特性データに従って求められ、この形
状変化のパラメータに応じて基本形状データ24を変化
させたCG形状データが生成される(ステップA9)。
【0293】また、サンプル入力部11Aにより、様々
な生理的状態と心理的状態の組み合わせに応じた人体動
作の変化データが収集されて入力され、人体各部の動作
分類毎に動作特性生成部16に与えられる(ステップA
10)。
【0294】例えば生理的状態である体温と心理的状態
である集中度に対する目のまばたき頻度等が記録されて
入力される。
【0295】これに個体差生成部11Bにより個体差の
データ、例えば驚きやすいかそうでないか等のデータが
加えられ、動作特性生成部16において、カテゴリとし
て入力された人体動作の分類毎に、生理的及び心理的状
態の組み合わせに対する人体動作の変化に関する特性デ
ータ(関数)がモデリングされる(ステップA11)。
【0296】すると、CG動作データ生成部23によ
り、前記生理的状態生成部18及び心理的状態生成部1
9により求められた現在の生理的状態のパラメータ及び
心理的状態のパラメータに対応する人体各部の動作変化
を示すパラメータが、前記動作特性生成部16にて生成
された動作変化の特性データに従って求められ、動作ス
クリプト21によって選択抽出されたCG動作データ作
成用モジュール22を前記動作変化のパラメータに応じ
て変化させたCG動作データが生成される(ステップA
12)。
【0297】これにより、CGデータ生成部26におい
て、前記CG形状データ生成部25にて生成されたCG
形状データ(パラメータ)と前記CG動作データ生成部
23にて生成されたCG動作データ(パラメータ)とが
組み合わされて、CG描画用のデータが生成され、画像
合成部27により画像合成され出力部28を介して生成
画像29として出力される(ステップA13,A14,
A15)。
【0298】すなわち、この人体画像生成装置に対し
て、例えば「走る」という人体動作のスクリプト21が
与えられると、「走る」という動作に関するCG動作デ
ータ作成用モジュール22が選択される。
【0299】同時に「走る」ことで影響の現れる生理的
状態,心理的状態の分類が、生理的状態カテゴリ入力部
12及び心理的状態カテゴリ入力部14により入力され
て指定される。
【0300】例えば「走る」ことで影響の現われる生理
的状態では「体温」「脈拍数」、心理的状態では「興奮
度」「疲労度」等である。
【0301】次に、環境状態生成部20から環境を表わ
すパラメータが生理的状態生成部18に読み込まれ、前
記指定分類毎の生理的状態のパラメータが、生理的特性
生成部13においてモデリングされた環境状態に対する
生理状態の特性データ(関数)に従って求められる。
【0302】例えば現在の環境状態である温度が32度
ある時に生理的状態である体温が何度になるか、あるい
は継続時間が1時間の時に脈拍数がどれだけになるか等
の各環境状態に対応する生理的状態のパラメータが、前
記生理的特性のモデルに従って求められ、また、そのよ
うな生理的状態のパラメータに対応する心理的状態のパ
ラメータとしての興奮度や爽快度の度合いが、前記心理
的特性のモデルに従って求められる。
【0303】次に、人体各部の基本形状データ24がC
G形状データ生成部25に読み込まれると共に、この基
本形状データ24に対し、前記生理的状態生成部18及
び心理的状態生成部19により生成された生理的及び心
理的状態の各状態量(パラメータ)に応じた形状変化に
関するパラメータが前記形状特性生成部17により生成
された形状変化の特性データに従って設定される。
【0304】この形状変化に関するパラメータは、例え
ば基本形状データ24である顔色を表現する形状モジュ
ールに対し、生理的状態である体温の上昇及び心理的状
態である興奮度の増加により顔の赤み(紅潮度)を強く
変化させるパラメータである。
【0305】さらに、CG動作データ生成部23に与え
られた動作スクリプト21に対応して選択抽出された動
作モジュール22に対し、前記生理的状態生成部18及
び心理的状態生成部19により生成された生理的及び心
理的状態の各状態量(パラメータ)に応じた動作変化に
関するパラメータが前記動作特性生成部16により生成
された動作変化の特性データに従って設定される。
【0306】この動作変化に関するパラメータは、例え
ば基本の動作モジュール22である走る動作のモジュー
ルに対し、生理的状態である体温の上昇及び心理的状態
である疲労度の増加により走る動作を遅く変化させるパ
ラメータである。
【0307】そして、前記環境状態や生理的,心理的状
態の各状況に応じて設定された形状変化データと動作変
化データとによって、基本形状データ24と基本動作モ
ジュール22とに変化が加えられ、CGを作るのに必要
なCG形状データとCG動作データとが生成される。
【0308】そして、最後にCGデータ生成部26及び
画像合成部27において、前記CG形状及びCG動作デ
ータが組み合わされて人体画像が合成され出力される。
【0309】以上、本発明の第2の基本実施形態に係わ
る人体画像生成装置の全体構成、及び動作例について説
明したが、以下に説明する(第10実施形態)〜(第1
2実施形態)においては、図29における人体画像生成
装置の全体構成のうちの全部あるいは一部を用いて、そ
れぞれの装置を構成する。
【0310】(第10実施形態)図31は本発明の第1
0実施形態である環境状態としての温度に応じた人体画
像を生成する場合における人体画像生成装置の構成を示
すブロック図である。
【0311】この第10実施形態における人体画像生成
装置では、周囲の温度に応じた顔の紅潮等の人体の変化
を表すことができる。
【0312】まず、環境状態生成部20により、外界の
温度を環境状態として示すパラメータとして生成する。
【0313】次に、画像生成の対象となる人体に関係の
ある生理的状態の分類として、「体温」を生理的状態カ
テゴリ入力部12により入力して指定すると共に、サン
プル入力部11Aにより、前記指定カテゴリである体温
bと外界の温度tのサンプルデータを収集して、生理的
特性生成部13に与える。
【0314】これにより、生理的特性生成部13では、
外界の温度tに対する体温bの変化を示す特性データの
モデリングが行なわれ、その特性パラメータが生理的状
態生成部18に対して出力される。
【0315】生理的状態生成部18では、前記生理的特
性生成部13から与えられた温度環境に対する体温特性
の特性データを基に、環境状態生成部20から与えられ
る現在の環境状態に応じた生理的状態、つまり、外界の
現在温度tに対する体温bという生理的状態のパラメー
タが求められて出力される。
【0316】同様に、画像生成の対象となる人体に関係
ある心理的状態の分類として、「集中度」を心理的状態
カテゴリ入力部14により入力して指定すると共に、サ
ンプル入力部11Aにより、前記指定カテゴリに対応す
る体温bと集中度cのサンプルデータを収集して、心理
的特性生成部15に与える。
【0317】これにより、心理的特性生成部15では、
体温bに対する集中度cの変化を示す特性データのモデ
リングが行なわれ、その特性パラメータが心理的状態生
成部19に対して出力される。
【0318】心理的状態生成部19では、前記心理的特
性生成部15から与えられた体温bに対する集中度cの
特性データを基に、前記生理的状態生成部18にて得ら
れた現在の生理的状態に応じた心理的状態、つまり、体
温bに対する集中度cという心理的状態のパラメータが
求められて出力される。
【0319】次に、前記サンプル入力部11Aにより得
られた生理的状態(体温b)のサンプルデータと心理的
状態(集中度c)のサンプルデータを、形状特性生成部
17に与えると、生理的状態や心理的状態に応じた人体
形状の変化特性、例えば顔の紅潮度rに関する特性デー
タがモデリングされる。
【0320】このように、形状特性生成部17にて得ら
れた形状変化の特性パラメータをCG形状データ生成部
25に与えることで、前記生理的状態生成部18及び心
理的状態生成部19により得られた生理的状態と心理的
状態に対する人体形状の変化が求められ、これを基本形
状データ24に組み合わせることで、人体CGの形状デ
ータとして生成出力される。
【0321】また、同様に、前記サンプル入力部11A
により得られた生理的状態(体温b)のサンプルデータ
と心理的状態(集中度c)のサンプルデータを、動作特
性生成部16に与えると、例えば“まばたきをする”と
いう動作スクリプト21について、生理的状態や心理的
状態に応じた人体動作の変化特性、例えばまばたき頻度
eに関する特性データがモデリングされる。
【0322】このように、動作特性生成部16にて得ら
れた動作変化の特性パラメータをCG動作データ生成部
23に与えることで、前記生理的状態生成部18及び心
理的状態生成部19により得られた生理的状態と心理的
状態に対する人体動作の変化が求められ、これを基本動
作モジュール22であるまばたきモジュールに組み合わ
せることで、人体CGの動作データとして生成出力され
る。
【0323】すると、CG形状データ生成部25により
得られたCG形状データ及びCG動作データ生成部23
により得られたCG動作データが、CGデータ生成部2
6において組み合わされ、実際のCGデータ、例えば顔
や目の描画データとして作成され、画像合成部27にお
いてポリゴンの頂点座標や色データ等の具体的な人体画
像描画データとして表示画面に出力される。
【0324】次に、前記第10実施形態の人体画像生成
装置における詳細な構成動作について説明する。
【0325】ここでは、生理的特性や心理的特性を表わ
す特性を関数で与える。
【0326】ここで、tは気温(環境状態)、cは集中
度(“0”〜“1”で表わし、“1”で集中度最大)、
bは体温(生理的状態)、rは皮膚の紅潮度(形状変化
度)、eはまばたきの頻度(動作変化度)を表わす。そ
して、例えば心理的状態生成部15において、t(気
温)やb(体温)の影響を受けてc(集中度)を生成す
るための関数をc=fc(t,b)等として表わす。
【0327】図32は図31における人体画像生成装置
の生理的特性生成部13にて生成された温度tに応じた
生理的特性の体温bを決定するための特性関数を示すグ
ラフである。
【0328】この温度tに対する体温bの特性関数を、
生理的特性生成部13にてモデリングする段階では、温
度tに対する体温bを幾つかの点で計測してサンプル入
力部11Aにより入力し、それを基に近似等の方法によ
り特性関数fb(t)を決定する。
【0329】こうして得られた、特性関数fb(t)の
係数等、生理的特性を表わすパラメータを生理的状態生
成部18に送り、環境状態生成部20にて与えられる任
意の温度tでの体温bを求められるようにする。
【0330】図33は図31における人体画像生成装置
の心理的特性生成部15にて生成された体温bに応じた
心理的特性の集中度cを決定するための特性関数を示す
グラフである。
【0331】この体温bに対する集中度cの特性関数
を、心理的特性生成部15にてモデリングする段階で
は、体温bに対する集中度cを幾つかの点で人間の主観
に応じて調べる等してサンプル入力部11Aにより入力
し、それを基に近似等の方法により特性関数fc(b)
を決定する。
【0332】こうして得られた、特性関数fc(b)の
係数等、心理的特性を表わすパラメータを心理的状態生
成部19に送り、生理的状態生成部18にて求められた
任意の体温bでの集中度cを求められるようにする。
【0333】図34は図31における人体画像生成装置
の形状特性生成部17にて生成された集中度cを固定と
して生理的状態である体温bに応じた形状変化特性とし
ての顔の紅潮度rを決定するための特性関数を示すグラ
フである。
【0334】図35は図31における人体画像生成装置
の形状特性生成部17にて生成された体温bを固定とし
て心理的状態である集中度cに応じた形状変化特性とし
ての顔の紅潮度rを決定するための特性関数を示すグラ
フである。
【0335】この体温bと集中度cとのそれぞれに対す
る顔の紅潮度rの特性関数を、形状特性生成部17にて
モデリングする段階では、体温bと集中度cとのそれぞ
れに対する顔の紅潮度rを幾つかの点で調べる等してサ
ンプル入力部11Aにより入力し、それを基に近似等の
方法によりそれぞれの特性関数fr(b),fr(c)
を決定する。
【0336】こうして得られた特性関数fr(b),f
r(c)の係数等、形状変化特性を表わすパラメータを
CG形状データ生成部25に送り、生理的状態生成部1
8及び心理的状態生成部19にて求められた任意の体温
b及び集中度cでの顔の紅潮度r(形状の変化)を求め
られるようにする。
【0337】図36は図31における人体画像生成装置
の動作特性生成部16にて生成された体温bを固定とし
て心理的状態である集中度cに応じた動作変化特性とし
てのまばたき頻度eを決定するための特性関数を示すグ
ラフである。
【0338】図37は図31における人体画像生成装置
の動作特性生成部16にて生成された集中度cを固定と
して生理的状態である体温bに応じた動作変化特性とし
てのまばたき頻度eを決定するための特性関数を示すグ
ラフである。
【0339】この集中度cと体温bとのそれぞれに対す
るまばたき頻度eの特性関数を、動作特性生成部16に
てモデリングする段階では、集中度cと体温bとのそれ
ぞれに対するまばたき頻度eを幾つかの点で調べる等し
てサンプル入力部11Aにより入力し、それを基に近似
等の方法によりそれぞれの特性関数fe(c),fe
(b)を決定する。
【0340】こうして得られた特性関数fe(c),f
e(b)の係数等、動作変化特性を表わすパラメータを
CG動作データ生成部23に送り、生理的状態生成部1
8及び心理的状態生成部19にて求められた任意の集中
度cと体温bでのまばたき頻度e(動作の変化)を求め
られるようにする。
【0341】すなわち、CG形状データ生成部25で
は、基本形状データ24の中から、顔色を表わす基本形
状データが選択されて抽出され、その顔色を表わす基本
形状データに対し、前記形状特性生成部17にてモデリ
ングされた心理的状態の集中度cと生理的状態の体温b
に応じた特性関数fr(c,b)[図34,図35参
照]に従って、顔の紅潮度rが求められる。
【0342】また、CG動作データ生成部23では、
“まばたきをする”という動作スクリプト21が読み込
まれると、CG動作データ作成用モジュール22から、
まばたき動作のモジュールが選択されて抽出される。そ
して、その動作モジュールに付加されているまばたきの
速度を表わすパラメータeが、前記動作特性生成部16
にてモデリングされた心理的状態の集中度cと生理的状
態の体温bに応じた特性関数fe(c,b)[図36,
図37参照]に従って求められる。
【0343】すると、CG形状データ生成部25により
生成された顔の紅潮度rのパラメータとCG動作データ
生成部23により生成されたまばたきの速度eのパラメ
ータとが、CGデータ生成部26に入力されてCG描画
用データが生成され、これに従って画像合成部27によ
り人体画像が合成される。
【0344】具体的には、例えば顔の紅潮度rの場合に
は、前記形状特性生成部17において生成された特性関
数fr(c,b)に従って、前記CG形状データ生成部
25にて決定された顔の紅潮度rに応じて、画像合成部
27における実際の赤色値Rの強め具合が求められる
が、これには、顔の紅潮度rに応じて赤色値Rのシフト
量Rshift を決定する関数に従って、R値を紅潮度rに
応じて増加させることで行なう。この場合、R値の増加
方向へのシフト量をRshift とし、 Rshift =g(r) によって、R値の強め具合が決定される。
【0345】(第11実施形態)図38は本発明の第1
1実施形態である個体差として年齢に応じた人体画像を
生成する場合における人体画像生成装置の具体的なシス
テム構成例を示すブロック図である。
【0346】図38に示されていない形状特性データと
動作特性データの生成手段については、前記図29にお
ける第2の基本実施形態の人体画像生成装置に準ずる。
【0347】この第11実施形態における人体画像生成
装置では、年齢に応じた驚きの様子を表わすことができ
る。
【0348】まず、生理的状態として血圧pを考える
と、これは環境パラメータの温度tに関係するのみなら
ず、年齢y等の個体差によって変わるものなので、環境
状態である温度tに対する生理的状態である血圧pの特
性を、温度tと年齢yに関する関数として、生理的特性
生成部13にて生成する。
【0349】また、心理的状態として不安度aを考える
と、これは生理的状態の血圧pに関係するのみならず、
驚きに対する反応の度合gの違いとして各個人によって
変わるものなので、生理的状態である血圧pに対する心
理的状態である不安度aの特性を、血圧pと個人の驚き
反応の度合gに関する関数として、心理的特性生成部1
5にて生成する。
【0350】これにより、画像生成の対象となる人体の
年齢yを加味した生理的状態である血圧pや、驚きやす
さgを加味した心理的状態である不安度pが求められて
CG形状データ及びCG動作データが生成され、個体差
に応じたリアルな人体画像を生成できる。
【0351】(第12実施形態)この第12実施形態の
人体画像生成装置では、本発明の第2の基本実施形態に
係わる人体画像生成装置の各特性生成ブロックにおい
て、入力として与えられたパラメータと出力として得ら
れるべきパラメータから特性を関数として生成する手段
について説明する。
【0352】すなわち、入力xiと出力yが与えられた
際に、その特性のモデリングに関数を使う場合には、与
えられた入出力データより回帰分析等の近似手法を用い
て特性関数fを求める[図20参照]。
【0353】y=f(x1,x2,…,xn) (第13実施形態)この第13実施形態における人体画
像生成装置では、本発明の第2の基本実施形態に係わる
人体画像生成装置の各特性生成ブロックにおいて、入力
として与えられたパラメータと出力として得られるべき
パラメータから特性を微分方程式として生成する手段に
ついて説明する。
【0354】この手段によると、時間的な影響を考慮に
入れることが可能となる。
【0355】ここでは、前記図31における環境状態と
しての温度に応じた人体画像を生成する場合の人体画像
生成装置を例とする。
【0356】図39は前記図31における人体画像生成
装置の各特性生成ブロックでの入出力の関係を示す図で
あり、同図(A)は生理的特性生成部13において温度
Tによる体温bの生理的特性を求める場合の関係を示す
図、同図(B)は心理的特性生成部15において体温b
による集中度cの心理的特性を求める場合の関係を示す
図、同図(C)は形状特性生成部17において体温bと
集中度cによる顔の紅潮度rの形状変化特性を求める場
合の関係を示す図、同図(D)は動作特性生成部16に
おいて体温bと集中度cによるまばたき頻度eの動作変
化特性を求める場合の関係を示す図である。
【0357】例えば図39(B)における心理的特性を
求める場合について、この第13実施形態では、集中度
cはその現在値を変数とし、入力をパラメータとする微
分方程式で表わすこととする。
【0358】 dc/dt=f(param,c) …[param:input][f:function] ex. dc/dt=f(b,c) この式の導出について要約すると、まず、様々な入力
で、集中度cによる(dc/dt)の変化を調べ、これ
によりfを集中度cの関数として記述する。その上で、
次に集中度cを固定した時に入力によるfの変化を調
べ、これによって、最終的にfの形を決定する。
【0359】以下、集中度cを現在値、体温bを入力値
とした心理的特性生成部15における微分方程式の導出
について具体的に説明する。
【0360】(1)様々な入力に対して、dc/dt
(cの時間的変化)のcに対する特性を調べる。
【0361】これはdc/dt=f(param,c) におい
て、dc/dt=f(c)としてfのcに関する関数形
を調べることに相当する。これにはt−cの特性を調べ
ることで分かる場合が多い。
【0362】例えば、 c=e-t → dc/dt=−c …式4 c=1/t → dc/dt=−c2 …式5 t−c特性を調べるには、この場合だと気温tを一定に
する等して、入力を固定にして集中度cの時間的推移を
見ればよい。
【0363】(2)cを一定とみなせる場合の、入力と
cとの関係を調べる。
【0364】これはdc/dt=f(param,c) におい
て、dc/dt=0として得られるf(param,c) =0の
関係式によって、fにおける入力とcとの関係式を求め
ようとするものである。
【0365】dc/dt=0となる部分としては、例え
ば長い時間経過した時点で、集中度cがほとんど“0”
で落ち着いた時等が考えられる。
【0366】これらの微分方程式を、各特性生成ブロッ
クにおいて立てることでモデリングができる。
【0367】数値例としては、集中度c、気温T、体温
bとして次のようなものが考えられる。
【0368】 dc/dt=−k1(b−36)2 c (k1>0) …式6 この関数によると、集中度cには指数減衰の成分があ
り、体温bの平熱からのずれによる影響は指数減衰的に
集中度cを減衰させる。
【0369】(第14実施形態)この第14実施形態に
おける人体画像生成装置では、各特性生成ブロックにお
いて生成される入出力の関係データ、つまり特性データ
をファジィ関数を用いて設定した場合について説明す
る。
【0370】ここでは、前記図31における環境状態と
しての温度に応じた人体画像を生成する場合の人体画像
生成装置を例とする。
【0371】そして、前記図39(C)における形状特
性生成部17での入出力特性を例としたモデリングを考
える。
【0372】図31のにおける形状特性生成部17にお
ける入力としては、体温bと集中度cがあり、この場
合、それぞれにファジィ集合を設定しておく。
【0373】図40は本発明の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した体温bに関するフ
ァジィ関数表現を示す図である。
【0374】体温bが「低い」状態をL、「高い」状態
をH、「どちらでもない中間」の状態をMと表わす。
【0375】つまり、図40のファジィ関数表現による
と、36度以下は体温bが低い確率が“1”であり、そ
れ以上37度まで、体温bが低い確率は減少し、37度
で確率“0”となる。体温bが「高い」状態H、「中
間」の状態Mについても同様である。
【0376】図41は本発明の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した集中度cに関する
ファジィ関数表現を示す図である。
【0377】集中度cが「低い」状態をL、「高い」状
態をH、「中間」の状態をMとする。
【0378】つまり、図41のファジィ関数表現による
と、集中度cが0.4以下は集中度cが低い確率Lが
“1”であり、それ以上0.6まで、集中度cが低いと
する確率Lは減少し、0.6で確率“0”となる。集中
度cが「高い」状態H、集中度cが「中間」の状態Mに
ついても同様である。
【0379】図42は本発明の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した顔の紅潮度rに関
するファジィ関数表現を示す図である。
【0380】ここで、紅潮度rが「低い」状態をL、
「高い」状態をH、「中間」の状態をMとする。
【0381】つまり、図42のファジィ関数表現による
と、紅潮度rが0.2以下は紅潮度rが低い確率Lが
“1”であり、それ以上0.5まで、紅潮度rが低いと
する確率Lは減少し、0.5で確率“0”となる。紅潮
度rが「高い」状態H、紅潮度rが「中間」の状態Mに
ついても同様である。
【0382】次に、前記図40,図41,図42にて示
される体温b,集中度c,紅潮度rの各ファジィ集合を
用いて、形状特性生成部17において、形状変化の特性
データを生成し、これに従い任意の入力に対する出力を
ファジィで求める手段について説明する。
【0383】図43は本発明の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入したファジィ推論の法
則を説明するための図であり、同図(A)は体温bの確
率と集中度cの確率の組み合わせに基づき顔の紅潮度r
の確率を決定するテーブルデータを示す図であり、同図
(B)は具体的な体温b,集中度cに応じた各ファジィ
集合の組み合わせから得られた紅潮度rのとる値として
妥当性の高い値を確率として算出する過程(ルール)を
示す図である。
【0384】まず、入力の各ファジィ集合において、
「高い」H、「中間」M、「低い」Lのそれぞれの入力
の組み合わせについて、それに対する紅潮度rをテーブ
ル[図43(A)参照]として経験的あるいは理論的に
与えておく。
【0385】ここでは、一例として以下のような規則a
〜dにのっとって紅潮度rを決めた場合について説明す
る。
【0386】a)体温bが低く(L)集中度cも低い
(L)時は顔の紅潮度rを低く(L)する。
【0387】b)体温bと集中度cのいずれもが高い
(H)時は紅潮度rを高く(H)する。
【0388】c)集中度cが「中間」(M)で体温bが
高い(H)時は紅潮度rを高く(H)する。
【0389】d)それ以外の入力の時は、紅潮度rは
「中間」(M)とする。
【0390】このテーブル[図43(A)]及びルール
[図43(B)]により、任意の入力に対する紅潮度r
の確率を求める。
【0391】例えば(b,c)=(37.5,0.6
5)の場合について説明する。
【0392】まず、それぞれの入力のファジィ集合に対
して、確率(可能性)が“0”でない入力の組み合わせ
を列挙し、その入力の組み合わせに対する紅潮度rの状
態をテーブル[図43(A)参照]により求める。
【0393】 (1)b=M and c=M → r=M (2)b=M and c=H → r=M (3)b=H and c=M → r=H (4)b=H and c=H → r=H これらの因果関係の組み合わせをルールと呼ぶ。
【0394】次にこれらルールの適合度により出力の妥
当性の確率を求める。
【0395】ここではルールの適合度として各入力のフ
ァジィ集合の適合度(確率)の最小値を採用することに
する。
【0396】すると、 (1)b=M(0.5) and c=M(0.75) → r=M(0.5) (2)b=M(0.5) and c=H(0.25) → r=M(0.25) (3)b=H(0.5) and c=M(0.75) → r=H(0.5) (4)b=H(0.5) and c=H(0.25) → r=H(0.25) これら各ルールでの紅潮度rと図42における紅潮度r
のファジィ集合から、(b,c)=(37.5,0.6
5)を入力した時の紅潮度rを推論する。
【0397】図44は本発明の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入した紅潮度rのファジ
イ関数表現における推論の法則を説明するための図であ
る。
【0398】ここでは、図44に示す紅潮度rのファジ
ィ関数表現において、各状態(L,M,H)の紅潮度r
を入力の組み合わせルールより得られた出力の妥当性の
確率で頭切りし、それらの和集合の重心を推論値とす
る。
【0399】この数値例では、求める紅潮度rは「およ
そ0.62」となる。
【0400】このようにして、各特性生成部においてフ
ァジィ推論モデルを生成することにより、各対応する状
態生成部において任意の入力に対する妥当な出力をファ
ジィ推論により求めることができる。
【0401】(第15実施形態)この第15実施形態に
おける人体画像生成装置では、各特性生成ブロックにお
いて生成される入出力の特性データをファジィ関数を用
いて設定し、個体差の影響をメンバーシップ関数の形状
の変化として与えた場合について説明する。
【0402】図45は本発明の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置に関し導入したメンバーシップ関
数の形状の変化を説明するための図である。
【0403】ここでは、前記図40で示したような体温
bに対するファジィ集合を例とし、そのメンバーシップ
関数として、前記図45に示すような関数を与える。
【0404】このメンバーシップ関数の最高値を個体差
中央値Tcとし、関数の値が半減する部分の体温bの範
囲をWcとする。
【0405】メンバーシップ関数の形状は、前記Tcと
Wcによって規定されるが、これらを個体差によって変
化させることとする。
【0406】具体的には、例えばTcが高い方が寒がり
であり、Tcが低い方が暑がりということになる。
【0407】また、Wcが広い方が温度変化に強く、狭
い方が温度変化に弱い。
【0408】従って、個人の身長や体重と同様に、個体
差としてTcやWcを設定することで、個体差に応じ
て、例えば生理的特性生成部13において生成される生
理的特性等を変化させることができる。
【0409】したがって、前記構成の第2の基本実施形
態に係わる人体画像生成装置によれば、環境状態のサン
プル値と画像生成の対象となる人体に現れる生理的状態
のカテゴリに属する生理的状態のサンプル値とを入力
し、環境パラメータに対する人体の生理的な特性を生成
する手段を有するので、例えば走っている人に現われる
生理的状態として発汗の現象を選択でき、外界の気温に
応じた発汗量の特性を現実を基に記述することができ
る。それに加えて、環境パラメータの任意の値に応じ
て、前記生理的特性に従って生理的状態のパラメータを
求める手段を有するので、例えば全速力で走るとどのく
らいの発汗があるか等、様々な環境に応じた生理的状態
を求めることができ、環境の変化に適応した現実の人間
に近い画像を得ることができる。
【0410】さらに、生理的状態のサンプル値と画像生
成の対象となる人体に現われる心理的状態のカテゴリに
属する心理的状態のサンプル値とを入力し、生理的状態
パラメータに対する心理的な特性を生成する手段を有す
るので、例えば試験を受ける人に現われる心理的状態と
して興奮度を選択でき、血圧に応じた興奮度の特性を現
実を基に記述することができる。それに加えて、生理的
状態パラメータの任意の値に応じて、前記心理的特性に
従って心理的状態のパラメータを求める手段を有するの
で、例えばどれだけ血圧が下がると興奮が鎮まるか等、
様々な生理的状態に応じた心理的状態を求めることがで
き、生理的状態の変化に適応した現実の人間に近い画像
を得ることができる。
【0411】さらに、生理的状態のサンプル値と心理的
状態のサンプル値とを入力し、人体の形状変化の特性を
生成する手段を有するので、例えば体温が高くて興奮度
も高い場合に、顔色がどれだけ紅潮するかについて現実
を基に記述することができる。それに加えて、生理的状
態パラメータと心理的状態パラメータの任意の値に応じ
て、前記形状変化特性に従って形状変化を求める手段を
有するので、例えば興奮度が高い場合でどれだけ体温が
低くなれば顔色が通常に戻るか等、様々な状態に応じた
形状変化を求めることができ、現実の人間に近い画像を
得ることができる。
【0412】さらに、生理的状態のサンプル値と心理的
状態のサンプル値とを入力し、人体の動作変化の特性を
生成する手段を有するので、例えば体温が高くて集中度
が低い場合に、歩く速度がどれだけ低下するかについて
現実を基に記述することができる。それに加えて、生理
的状態パラメータと心理的状態パラメータの任意の値に
応じて、前記動作変化特性に従って動作変化を求める手
段を有するので、例えば集中度が低い場合でどれだけ体
温が低くなれば歩行速度が通常に戻るか等、様々な状態
に応じた動作変化を求めることができ、現実の人間に近
い画像を得ることができる。
【0413】また、前記構成の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、現実の環境を対象とし
てその状態値をリアルタイムに取得できる手段を有する
ので、例えば実世界で気温が急激に下がった場合の人体
画像の顔が震える等の現実の人間に近い画像を得ること
ができる。
【0414】また、前記構成の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、個体差によって生理的
特性を変化させる手段を有するので、例えば年齢に応じ
て皮膚の光り具合を変えたり、汗っかきの場合はすぐに
汗が出るようにする等して、現実の人間に近い画像を得
ることができる。
【0415】さらに、個体差によって、心理的特性を変
化させる手段を有するので、例えば緊張し易い人の場合
にはすぐに顔色を青くさせたり、怒りっぽい人はすぐに
顔をしかめさせたりする等して、現実の人間に近い画像
を得ることができる。
【0416】さらに、個体差によって人体の形状変化特
性を変える手段を有するので、例えば笑ったときにすぐ
に笑窪ができたり、怒ったときにすぐに眉間に皺が寄っ
たりする等して、現実の人間に近い画像を得ることがで
きる。
【0417】さらに、個体差によって人体の動作変化特
性を変える手段を有するので、例えば年齢によって歩く
速度が違ったり、くしゃみをする時の口の開け方を変え
る等して、現実の人間に近い画像を得ることができる。
【0418】また、前記構成の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、ファジィ関数によって
各特性生成手段における入力対出力の関係が設定される
ので、例えば閾値を決めて、体温が低い時,高い時,ど
ちらでもない普通の時といった生理的状態のサンプル値
と、不安度が低い時,高い時,どちらでもない普通の時
といった心理的状態のサンプル値との組み合わせによる
顔色の変化を記述しておくだけで、具体的な生理的状態
パラメータと心理的状態パラメータの組み合わせに対
し、どれだけ顔色が変化するかを定量的に推論すること
ができ、より簡単な記述により様々な状態での人体の変
化を表現することができる。
【0419】また、前記構成の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、前記各特性生成手段に
て生成される特性に対する個体差の影響が、ファジィ集
合のメンバーシップ関数の形状の変化として記述される
ので、例えば体温という生理的状態のパラメータと不安
度という心理的状態のパラメータとに対する形状変化の
特性である顔色の変化をファジィで記述している場合
に、さらに寒がりである人の場合等の個体差に応じた影
響を加えることができ、より現実に近い人体画像を生成
することができる。
【0420】また、前記構成の第2の基本実施形態に係
わる人体画像生成装置によれば、微分方程式によって各
特性生成手段における入力対出力の関係が設定されるの
で、例えば環境状態対生理状態の特性においては、気温
が高くなると急激に汗が出る等の非線形的な特性や温度
が低くなると間欠的に震えが来る等の時間的に変化のあ
る特性等を表現でき、より現実に近い人体の画像を生成
することができる。
【0421】なお、前記実施形態において記載した手
法、すなわち図2のフローチャートに示す本発明の第1
の基本実施形態における人体画像生成処理、図4のフロ
ーチャートに示す「食べる」という動作の人体画像を生
成する場合の人体画像生成処理、図30のフローチャー
トに示す第2の基本実施形態における人体画像生成処理
の各手法は、コンピュータに実行させることができるプ
ログラムとして、磁気ディスク(フロッピーディスク、
ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、D
VDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して配
布することができる。コンピュータは、この記録媒体に
記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによ
って動作が制御されることにより、前記実施形態におい
て説明した各機能を実現し、前述した手法による処理を
実行する。
【0422】
【発明の効果】以上のように、本発明の人体画像生成装
置及び人体画像生成方法によれば、心理的状態,生理的
状態,及び環境状態等、多くの体系化された状態を考慮
して身体の視覚的に認知可能な変化を発生させることに
より、実物に近い自然な人体画像を生成することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画像
生成装置の全体構成を示すブロック図。
【図2】図1における人体画像生成装置による人体画像
生成処理を示すフローチャート。
【図3】図1における人体画像生成装置において「食べ
る」という動作の人体画像を生成する場合の全体構成を
示すブロック図。
【図4】図3における「食べる」という動作の人体画像
を生成する場合の人体画像生成装置による人体画像生成
処理を示すフローチャート。
【図5】本発明の請求項1及び請求項2に対応した人体
画像生成装置の基本構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第1実施形態である環境状態としての
温度に応じた人体画像を生成する場合における人体画像
生成装置の構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第1実施形態である環境状態としての
温度に応じた人体画像を生成する場合における人体画像
生成装置の具体的なシステム構成を示すブロック図。
【図8】図7における人体画像生成装置の心理的状態生
成部において体温bを固定とし温度tに応じて集中度c
を決定する関数を示すグラフ。
【図9】図7における人体画像生成装置の心理的状態生
成部において温度tを固定とし体温bに応じて集中度c
を決定する関数を示すグラフ。
【図10】図7における人体画像生成装置の生理的状態
生成部において集中度cを固定とし温度tに応じて体温
bを決定する関数を示すグラフ。
【図11】図7における人体画像生成装置の生理的状態
生成部において温度tを固定とし集中度cに応じて体温
bを決定する関数を示すグラフ。
【図12】図7における人体画像生成装置のCG形状デ
ータ生成部において体温bを固定とし集中度cに応じて
紅潮度rを決定する関数を示すグラフ。
【図13】図7における人体画像生成装置のCG形状デ
ータ生成部において集中度cを固定とし体温bに応じて
紅潮度rを決定する関数を示すグラフ。
【図14】図7における人体画像生成装置のCG動作デ
ータ生成部において体温bを固定とし集中度cに応じて
まばたき速度eを決定する関数を示すグラフ。
【図15】図7における人体画像生成装置のCG動作デ
ータ生成部において集中度cを固定とし体温bに応じて
まばたき速度eを決定する関数を示すグラフ。
【図16】図7における人体画像生成装置のCGデータ
生成部において顔の紅潮度rに応じて赤色値Rのシフト
量Rshift を決定する関数を示すグラフ。
【図17】本発明の第2実施形態である個体差としての
年令に応じた人体画像を生成する場合における人体画像
生成装置の具体的なシステム構成を示すブロック図。
【図18】本発明の第3実施形態である個体差としての
緊張度に応じた人体画像を生成する場合における人体画
像生成装置の具体的なシステム構成を示すブロック図。
【図19】本発明の第4実施形態である環境状態として
の音に対する驚きに応じた人体画像を生成する場合にお
ける人体画像生成装置の具体的なシステム構成を示すブ
ロック図。
【図20】前記人体画像生成装置における各パラメータ
生成ブロックの入力xiに対する現在値yとの関係を示
すモデル図。
【図21】前記図6における人体画像生成装置の各パラ
メータ生成ブロックの入力xiに対する現在値yとの具
体的な関係を示す図であり、同図(A)は心理的状態生
成部において温度T,体温bを入力として現在の集中度
cを求める場合の関係を示す図、同図(B)は生理的状
態生成部において温度T,集中度cを入力として現在の
体温bを求める場合の関係を示す図、同図(C)はCG
形状データ生成部において集中度c,体温bを入力とし
て現在の顔の紅潮度rを求める場合の関係を示す図。
【図22】図6における人体画像生成装置の心理的状態
生成部において温度T,体温bを入力として現在の集中
度cを求める場合の関係を示す図。
【図23】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した温度Tに対するファジィ関数
表現を示す図。
【図24】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した体温bに対するファジィ関数
表現を示す図。
【図25】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した集中度cに対するファジィ関
数表現を示す図。
【図26】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入したファジィ制御の法則を説明す
るための図であり、同図(A)は温度Tの確率と体温b
の確率の組み合わせに基づき集中度cの確率を決定する
テーブルデータを示す図、同図(B)は具体的な温度
T,体温bに応じた各ファジィ集合の組み合わせから得
られた集中度cのとる値として妥当性の高い値を確率と
して算出する過程を示す図。
【図27】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した集中度cのファジィ関数表現
における推論の法則を説明するための図。
【図28】本発明の第1の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入したメンバーシップ関数の形状の
変化を説明するための図。
【図29】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像合成装置の全体構成を示すブロック図。
【図30】図29における人体画像生成装置による人体
画像生成処理を示すフローチャート。
【図31】本発明の第10実施形態である環境状態とし
ての温度に応じた人体画像を生成する場合における人体
画像生成装置の構成を示すブロック図。
【図32】図31における人体画像生成装置の生理的特
性生成部にて生成された温度tに応じた生理的特性の体
温bを決定するための特性関数を示すグラフ。
【図33】図31における人体画像生成装置の心理的特
性生成部にて生成された体温bに応じた心理的特性の集
中度cを決定するための特性関数を示すグラフ。
【図34】図31における人体画像生成装置の形状特性
生成部にて生成された集中度cを固定として生理的状態
である体温bに応じた形状変化特性としての顔の紅潮度
rを決定するための特性関数を示すグラフ。
【図35】図31における人体画像生成装置の形状特性
生成部にて生成された体温bを固定として心理的状態で
ある集中度cに応じた形状変化特性としての顔の紅潮度
rを決定するための特性関数を示すグラフ。
【図36】図31における人体画像生成装置の動作特性
生成部にて生成された体温bを固定として心理的状態で
ある集中度cに応じた動作変化特性としてのまばたき頻
度eを決定するための特性関数を示すグラフ。
【図37】図31における人体画像生成装置の動作特性
生成部にて生成された集中度cを固定として生理的状態
である体温bに応じた動作変化特性としてのまばたき頻
度eを決定するための特性関数を示すグラフ。
【図38】本発明の第11実施形態である個体差として
年齢に応じた人体画像を生成する場合における人体画像
生成装置の具体的なシステム構成例を示すブロック図。
【図39】前記図31における人体画像生成装置の各特
性生成ブロックでの入出力の関係を示す図であり、同図
(A)は生理的特性生成部において温度Tによる体温b
の生理的特性を求める場合の関係を示す図、同図(B)
は心理的特性生成部において体温bによる集中度cの心
理的特性を求める場合の関係を示す図、同図(C)は形
状特性生成部において体温bと集中度cによる顔の紅潮
度rの形状変化特性を求める場合の関係を示す図、同図
(D)は動作特性生成部において体温bと集中度cによ
るまばたき頻度eの動作変化特性を求める場合の関係を
示す図。
【図40】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した体温bに関するファジィ関数
表現を示す図。
【図41】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した集中度cに関するファジィ関
数表現を示す図。
【図42】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した顔の紅潮度rに関するファジ
ィ関数表現を示す図。
【図43】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入したファジィ推論の法則を説明す
るための図であり、同図(A)は体温bの確率と集中度
cの確率の組み合わせに基づき顔の紅潮度rの確率を決
定するテーブルデータを示す図であり、同図(B)は具
体的な体温b,集中度cに応じた各ファジィ集合の組み
合わせから得られた紅潮度rのとる値として妥当性の高
い値を確率として算出する過程(ルール)を示す図。
【図44】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入した紅潮度rのファジイ関数表現
における推論の法則を説明するための図。
【図45】本発明の第2の基本実施形態に係わる人体画
像生成装置に関し導入したメンバーシップ関数の形状の
変化を説明するための図。
【符号の説明】
[第1の基本実施形態] 1 …心理的状態生成部、 2 …生理的状態生成部、 3 …個体差生成部、 4 …環境状態生成部、 5 …動作スクリプト、 6 …CG動作データ作成用モジュール、 7 …CG動作データ作成部、 8 …基本形状データ、 9 …CG形状データ生成部、 10 …CGデータ生成部、 11 …画像合成部、 12 …出力部、 13 …生成画像。 [第2の基本実施形態] 11A…サンプル入力部、 11B…個体差生成部、 12 …生理的状態カテゴリ入力部、 13 …生理的特性生成部、 14 …心理的状態カテゴリ入力部、 15 …心理的特性生成部、 16 …動作特性生成部、 17 …形状特性生成部、 18 …生理的状態生成部、 19 …心理的状態生成部、 20 …環境状態生成部、 21 …動作スクリプト、 22 …CG動作データ作成用モジュール、 23 …CG動作データ作成部、 24 …基本形状データ、 25 …CG形状データ生成部、 26 …CGデータ生成部、 27 …画像合成部、 28 …出力部、 29 …生成画像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 夏子 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番30号 株式会社東芝関西支社内 (72)発明者 浮田 輝彦 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 模擬的な人体の画像を生成する人体画像
    生成装置において、 周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成
    する環境パラメータ生成手段と、 前記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態
    のパラメータ及び画像生成の対象となる人体の心理的な
    特性に応じて、心理の状態を示すパラメータを生成する
    心理パラメータ生成手段と、 前記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態
    のパラメータ及び画像生成の対象となる人体の生理的な
    特性に応じて、生理の状態を示すパラメータを生成する
    生理パラメータ生成手段と、 前記心理パラメータ生成手段により生成された心理状態
    のパラメータ及び前記生理パラメータ生成手段により生
    成された生理状態のパラメータを、当該相互のパラメー
    タ生成手段により生成されたパラメータに応じて更新す
    るパラメータ更新手段と、 前記環境状態のパラメータ,心理状態のパラメータ,生
    理状態のパラメータのうち少なくとも1つの状態のパラ
    メータに応じて人体の画像を生成する画像生成手段とを
    具備したことを特徴とする人体画像生成装置。
  2. 【請求項2】 模擬的な人体の画像を生成する人体画像
    生成装置において、 周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成
    する環境パラメータ生成手段と、 前記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態
    のパラメータ及び画像生成の対象となる人体の心理的な
    特性に応じて、心理の状態を示すパラメータを生成する
    心理パラメータ生成手段と、 前記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態
    のパラメータ及び画像生成の対象となる人体の生理的な
    特性に応じて、生理の状態を示すパラメータを生成する
    生理パラメータ生成手段と、 前記心理パラメータ生成手段により生成された心理状態
    のパラメータ及び前記生理パラメータ生成手段により生
    成された生理状態のパラメータを、当該相互のパラメー
    タ生成手段により生成されたパラメータに応じて更新す
    るパラメータ更新手段と、 人体の形状を表わすデータが登録された形状データ登録
    部と、 人体の動作を表わすデータが登録された動作データ登録
    部と、 前記形状データ登録部から読み出された人体の形状を表
    わすデータを基本とし、前記環境状態のパラメータ,心
    理状態のパラメータ,生理状態のパラメータのうち少な
    くとも1つの状態のパラメータに応じた人体の形状を表
    わすデータを生成する形状データ生成手段と、 前記動作データ登録部から読み出された人体の動作を表
    わすデータを基本とし、前記環境状態のパラメータ,心
    理状態のパラメータ,生理状態のパラメータのうち少な
    くとも1つの状態のパラメータに応じた人体の動作を表
    わすデータを生成する動作データ生成手段と、 前記形状データ生成手段により生成された人体の形状を
    表わすデータと前記動作データ生成手段により生成され
    た人体の動作を表わすデータとを組み合わせて人体の画
    像を生成する画像生成手段とを具備したことを特徴とす
    る人体画像生成装置。
  3. 【請求項3】 画像生成の対象となる個々の人体に応じ
    て異なる特徴を示すパラメータを生成する個体差生成手
    段を備え、 前記心理パラメータ生成手段は、前記環境パラメータ生
    成手段により生成された環境状態のパラメータ及び前記
    個体差生成手段により生成された個体差のパラメータ及
    び画像生成の対象となる人体の心理的な特性に応じて、
    心理の状態を示すパラメータを生成する心理パラメータ
    生成手段であり、 前記生理パラメータ生成手段は、前記環境パラメータ生
    成手段により生成された環境状態のパラメータ及び前記
    個体差生成手段により生成された個体差のパラメータ及
    び画像生成の対象となる人体の生理的な特性に応じて、
    生理の状態を示すパラメータを生成する生理パラメータ
    生成手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    に記載の人体画像生成装置。
  4. 【請求項4】 前記心理パラメータ生成手段において、
    外部から与えられるパラメータと当該心理パラメータ生
    成手段により生成される心理の状態を示すパラメータと
    の関係、及び前記生理パラメータ生成手段において、外
    部から与えられるパラメータと当該生理パラメータ生成
    手段により生成される生理の状態を示すパラメータとの
    関係を、ファジィ関数の関係として設定したことを特徴
    とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の人体
    画像生成装置。
  5. 【請求項5】 前記心理パラメータ生成手段において、
    前記環境パラメータ生成手段により生成される環境状態
    のパラメータと当該心理パラメータ生成手段により生成
    される心理状態のパラメータとの関係をファジィ関数の
    関係として設定すると共に、前記個体差生成手段により
    生成される個体差のパラメータの影響に応じた前記心理
    状態のパラメータの変化を前記ファジィ関数におけるメ
    ンバーシップ関数の形状の変化として設定し、 前記生理パラメータ生成手段において、前記環境パラメ
    ータ生成手段により生成される環境状態のパラメータと
    当該生理パラメータ生成手段により生成される生理状態
    のパラメータとの関係をファジィ関数の関係として設定
    すると共に、前記個体差生成手段により生成される個体
    差のパラメータの影響に応じた前記生理状態のパラメー
    タの変化を前記ファジィ関数におけるメンバーシップ関
    数の形状の変化として設定したことを特徴とする請求項
    3に記載の人体画像生成装置。
  6. 【請求項6】 前記心理パラメータ生成手段において、
    外部から与えられる少なくとも1つのパラメータと当該
    心理パラメータ生成手段により生成される心理の状態を
    示すパラメータとの関係、及び前記生理パラメータ生成
    手段において、外部から与えられる少なくとも1つのパ
    ラメータと当該生理パラメータ生成手段により生成され
    る生理の状態を示すパラメータとの関係を、微分方程式
    の関係として設定したことを特徴とする請求項1乃至請
    求項3の何れか1項に記載の人体画像生成装置。
  7. 【請求項7】 模擬的な人体の画像を生成するための人
    体画像生成方法において、 周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成
    し、 前記環境状態のパラメータ及び画像生成の対象となる人
    体の心理的な特性に応じて、心理の状態を示すパラメー
    タを生成し、 前記環境状態のパラメータ及び画像生成の対象となる人
    体の生理的な特性に応じて、生理の状態を示すパラメー
    タを生成し、 前記心理状態のパラメータ及び前記生理状態のパラメー
    タを、当該相互のパラメータに応じて更新し、 前記環境状態のパラメータ,心理状態のパラメータ,生
    理状態のパラメータのうち少なくとも1つの状態のパラ
    メータに応じて人体の画像を生成することを特徴とする
    人体画像生成方法。
  8. 【請求項8】 模擬的な人体の画像を生成するための人
    体画像生成方法において、 周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成
    し、 前記環境状態のパラメータ及び画像生成の対象となる人
    体の心理的な特性に応じて、心理の状態を示すパラメー
    タを生成し、 前記環境状態のパラメータ及び画像生成の対象となる人
    体の生理的な特性に応じて、生理の状態を示すパラメー
    タを生成し、 前記心理状態のパラメータ及び前記生理状態のパラメー
    タを、当該相互のパラメータに応じて更新し、 人体の形状を表わすデータが登録された形状データ登録
    部から読み出された人体の形状を表わすデータを基本と
    し、前記環境状態のパラメータ,心理状態のパラメー
    タ,生理状態のパラメータのうち少なくとも1つの状態
    のパラメータに応じた人体の形状を表わすデータを生成
    し、 人体の動作を表わすデータが登録された動作データ登録
    部から読み出された人体の動作を表わすデータを基本と
    し、前記環境状態のパラメータ,心理状態のパラメー
    タ,生理状態のパラメータのうち少なくとも1つの状態
    のパラメータに応じた人体の動作を表わすデータを生成
    し、 前記生成された人体の形状を表わすデータと前記生成さ
    れた人体の動作を表わすデータとを組み合わせて人体の
    画像を生成することを特徴とする人体画像生成方法。
  9. 【請求項9】 画像生成の対象となる個々の人体に応じ
    て異なる特徴を示す個体差のパラメータを生成し、 前記心理の状態を示すパラメータの生成は、前記環境状
    態のパラメータ及び前記個体差のパラメータ及び画像生
    成の対象となる人体の心理的な特性に応じて生成し、 前記生理の状態を示すパラメータの生成は、前記環境状
    態のパラメータ及び前記個体差のパラメータ及び画像生
    成の対象となる人体の生理的な特性に応じて生成するこ
    とを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の人体画像
    生成方法。
  10. 【請求項10】 模擬的な人体の画像を生成する人体画
    像生成装置において、 周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成
    する環境パラメータ生成手段と、 環境の状態を示すサンプル値,人体の生理的状態を示す
    サンプル値,人体の心理的状態を示すサンプル値をそれ
    ぞれ任意の組み合わせで入力するサンプル入力手段と、 人体の生理的状態のカテゴリを入力する生理カテゴリ入
    力手段と、 前記サンプル入力手段により入力された環境の状態を示
    すサンプル値と人体の生理的状態を示すサンプル値との
    組み合わせに応じて、画像生成の対象となる人体の前記
    生理カテゴリ入力手段により入力されたカテゴリに対応
    する生理的な特性を生成する生理特性生成手段と、 前記環境パラメータ生成手段により生成された環境状態
    のパラメータ及び前記生理特性生成手段により生成され
    た画像生成の対象となる人体の生理的な特性に応じて、
    生理の状態を示すパラメータを生成する生理パラメータ
    生成手段と、 人体の心理的状態のカテゴリを入力する心理カテゴリ入
    力手段と、 前記サンプル入力手段により入力された人体の生理的状
    態を示すサンプル値と人体の心理的状態を示すサンプル
    値との組み合わせに応じて、画像生成の対象となる人体
    の前記心理カテゴリ入力手段により入力されたカテゴリ
    に対応する心理的な特性を生成する心理特性生成手段
    と、 前記生理パラメータ生成手段により生成された生理の状
    態を示すパラメータ及び前記心理特性生成手段により生
    成された画像生成の対象となる人体の心理的な特性に応
    じて、心理の状態を示すパラメータを生成する心理パラ
    メータ生成手段と、 前記サンプル入力手段により入力された人体の生理的状
    態を示すサンプル値と人体の心理的状態を示すサンプル
    値との組み合わせに応じて、画像生成の対象となる人体
    の形状変化の特性を生成する形状特性生成手段と、 人体の形状を表わすデータが登録された形状データ登録
    部と、 この形状データ登録部から読み出された人体の形状を表
    わすデータを基本とし、前記生理パラメータ生成手段に
    より生成された生理状態のパラメータ及び前記心理パラ
    メータ生成手段により生成された心理状態のパラメータ
    及び前記形状特性生成手段により生成された形状変化の
    特性に応じた人体の形状を表わすデータを生成する形状
    データ生成手段と、 前記サンプル入力手段により入力された人体の生理的状
    態を示すサンプル値と人体の心理的状態を示すサンプル
    値との組み合わせに応じて、画像生成の対象となる人体
    の動作の特性を生成する動作特性生成手段と、 画像生成の対象となる人体の動作の手順を入力する動作
    手順入力手段と、 人体の動作を表わすデータが登録された動作データ登録
    部と、 前記動作手順入力手段により入力される人体動作の手順
    に従って前記動作データ登録部から読み出された人体の
    動作を表わすデータを基本とし、前記生理パラメータ生
    成手段により生成された生理状態のパラメータ及び前記
    心理パラメータ生成手段により生成された心理状態のパ
    ラメータ及び前記動作特性生成手段により生成された人
    体動作の特性に応じた人体の動作を表わすデータを生成
    する動作データ生成手段と、 前記形状データ生成手段により生成された人体の形状を
    表わすデータと前記動作データ生成手段により生成され
    た人体の動作を表わすデータとを組み合わせて人体の画
    像を生成する画像生成手段とを具備したことを特徴とす
    る人体画像生成装置。
  11. 【請求項11】 前記環境パラメータ生成手段は、周囲
    の環境状態を検出する環境センサであることを特徴とす
    る請求項10に記載の人体画像生成装置。
  12. 【請求項12】 画像生成の対象となる個々の人体に応
    じて異なる特徴を示すパラメータを生成する個体差生成
    手段を備え、 前記生理特性生成手段は、前記サンプル入力手段により
    入力された環境の状態を示すサンプル値と人体の生理的
    状態を示すサンプル値との組み合わせ及び前記個体差生
    成手段により生成された個体差のパラメータに応じて、
    画像生成の対象となる人体の前記生理カテゴリ入力手段
    により入力されたカテゴリに対応する生理的な特性を生
    成する生理特性生成手段であり、 前記心理特性生成手段は、前記サンプル入力手段により
    入力された人体の生理的状態を示すサンプル値と人体の
    心理的状態を示すサンプル値との組み合わせ及び前記個
    体差生成手段により生成された個体差のパラメータに応
    じて、画像生成の対象となる人体の前記心理カテゴリ入
    力手段により入力されたカテゴリに対応する心理的な特
    性を生成する心理特性生成手段であり、 前記形状特性生成手段は、前記サンプル入力手段により
    入力された人体の生理的状態を示すサンプル値と人体の
    心理的状態を示すサンプル値との組み合わせ及び前記個
    体差生成手段により生成された個体差のパラメータに応
    じて、画像生成の対象となる人体の形状変化の特性を生
    成する形状特性生成手段であり、 前記動作特性生成手段は、前記サンプル入力手段により
    入力された人体の生理的状態を示すサンプル値と人体の
    心理的状態を示すサンプル値との組み合わせ及び前記個
    体差生成手段により生成された個体差のパラメータに応
    じて、画像生成の対象となる人体の動作の特性を生成す
    る動作特性生成手段であることを特徴とする請求項10
    又は請求項11に記載の人体画像生成装置。
  13. 【請求項13】 前記生理特性生成手段により生成され
    る生理的な特性において、環境状態のパラメータと前記
    生理カテゴリ入力手段により入力されたカテゴリに対応
    する生理状態のパラメータとの関係、及び前記心理特性
    生成手段により生成される心理的な特性において、生理
    状態のパラメータと前記心理カテゴリ入力手段により入
    力されたカテゴリに対応する心理状態のパラメータとの
    関係、及び前記形状特性生成手段により生成される形状
    変化の特性において、生理状態のパラメータと心理状態
    のパラメータとに対する形状変化のパラメータとの関
    係、及び前記動作特性生成手段により生成される動作の
    特性において、生理状態のパラメータと心理状態のパラ
    メータとに対する動作のパラメータとの関係を、ファジ
    ィ関数の関係として設定したことを特徴とする請求項1
    0乃至請求項12の何れか1項に記載の人体画像生成装
    置。
  14. 【請求項14】 前記生理特性生成手段により生成され
    る生理的な特性において、環境状態のパラメータと前記
    生理カテゴリ入力手段により入力されたカテゴリに対応
    する生理状態のパラメータとの関係をファジィ関数の関
    係として設定すると共に、前記個体差生成手段により生
    成される個体差のパラメータの影響に応じた前記生理状
    態のパラメータの変化を前記ファジィ関数におけるメン
    バーシップ関数の形状の変化として設定し、 前記心理特性生成手段により生成される心理的な特性に
    おいて、生理状態のパラメータと前記心理カテゴリ入力
    手段により入力されたカテゴリに対応する心理状態のパ
    ラメータとの関係をファジィ関数の関係として設定する
    と共に、前記個体差生成手段により生成される個体差の
    パラメータの影響に応じた前記心理状態のパラメータの
    変化を前記ファジィ関数におけるメンバーシップ関数の
    形状の変化として設定し、 前記形状特性生成手段により生成される形状変化の特性
    において、生理状態のパラメータと心理状態のパラメー
    タとに対する形状変化のパラメータとの関係をファジィ
    関数の関係として設定すると共に、前記個体差生成手段
    により生成される個体差のパラメータの影響に応じた前
    記形状変化のパラメータの変化を前記ファジィ関数にお
    けるメンバーシップ関数の形状の変化として設定し、 前記動作特性生成手段により生成される動作の特性にお
    いて、生理状態のパラメータと心理状態のパラメータと
    に対する動作のパラメータとの関係をファジィ関数の関
    係として設定すると共に、前記個体差生成手段により生
    成される個体差のパラメータの影響に応じた前記動作の
    パラメータの変化を前記ファジィ関数におけるメンバー
    シップ関数の形状の変化として設定したことを特徴とす
    る請求項12記載の人体画像生成装置。
  15. 【請求項15】 前記生理特性生成手段により生成され
    る生理的な特性において、環境状態のパラメータと前記
    生理カテゴリ入力手段により入力されたカテゴリに対応
    する生理状態のパラメータとの関係、及び前記心理特性
    生成手段により生成される心理的な特性において、生理
    状態のパラメータと前記心理カテゴリ入力手段により入
    力されたカテゴリに対応する心理状態のパラメータとの
    関係、及び前記形状特性生成手段により生成される形状
    変化の特性において、生理状態のパラメータと心理状態
    のパラメータとに対する形状変化のパラメータとの関
    係、及び前記動作特性生成手段により生成される動作の
    特性において、生理状態のパラメータと心理状態のパラ
    メータとに対する動作のパラメータとの関係を、微分方
    程式の関係として設定したことを特徴とする請求項10
    乃至請求項12の何れか1項に記載の人体画像生成装
    置。
  16. 【請求項16】 模擬的な人体の画像を生成するための
    人体画像生成方法において、 周囲の環境に応じて環境の状態を示すパラメータを生成
    し、 環境の状態を示すサンプル値,人体の生理的状態を示す
    サンプル値,人体の心理的状態を示すサンプル値をそれ
    ぞれ任意の組み合わせで入力し、 人体の生理的状態のカテゴリを入力し、 前記サンプル入力された環境の状態を示すサンプル値と
    人体の生理的状態を示すサンプル値との組み合わせに応
    じて、画像生成の対象となる人体の前記カテゴリ入力さ
    れた生理的状態のカテゴリに対応する生理的な特性を生
    成し、 前記環境状態のパラメータ及び前記画像生成の対象とな
    る人体の生理的な特性に応じて、生理の状態を示すパラ
    メータを生成し、 人体の心理的状態のカテゴリを入力し、 前記サンプル入力された人体の生理的状態を示すサンプ
    ル値と人体の心理的状態を示すサンプル値との組み合わ
    せに応じて、画像生成の対象となる人体の前記カテゴリ
    入力された心理的状態のカテゴリに対応する心理的な特
    性を生成し、 前記生理の状態を示すパラメータ及び前記画像生成の対
    象となる人体の心理的な特性に応じて、心理の状態を示
    すパラメータを生成し、 前記サンプル入力された人体の生理的状態を示すサンプ
    ル値と人体の心理的状態を示すサンプル値との組み合わ
    せに応じて、画像生成の対象となる人体の形状変化の特
    性を生成し、 人体の形状を表わすデータが登録された形状データ登録
    部から読み出された人体の形状を表わすデータを基本と
    し、前記生理状態のパラメータ及び前記心理状態のパラ
    メータ及び前記形状変化の特性に応じた人体の形状を表
    わすデータを生成し、 前記サンプル入力された人体の生理的状態を示すサンプ
    ル値と人体の心理的状態を示すサンプル値との組み合わ
    せに応じて、画像生成の対象となる人体の動作の特性を
    生成し、 画像生成の対象となる人体の動作の手順を入力し、 人体の動作を表わすデータが登録された動作データ登録
    部から前記人体の動作の手順に従って読み出された人体
    の動作を表わすデータを基本とし、前記生理状態のパラ
    メータ及び前記心理状態のパラメータ及び前記人体動作
    の特性に応じた人体の動作を表わすデータを生成し、 前記生成された人体の形状を表わすデータと前記生成さ
    れた人体の動作を表わすデータとを組み合わせて人体の
    画像を生成することを特徴とする人体画像生成方法。
  17. 【請求項17】 画像生成の対象となる個々の人体に応
    じて異なる特徴を示す個体差のパラメータを生成し、 前記生理的な特性の生成は、前記サンプル入力された環
    境の状態を示すサンプル値と人体の生理的状態を示すサ
    ンプル値との組み合わせ及び前記個体差のパラメータに
    応じて生成し、 前記心理的な特性の生成は、前記サンプル入力された人
    体の生理的状態を示すサンプル値と人体の心理的状態を
    示すサンプル値との組み合わせ及び前記個体差のパラメ
    ータに応じて生成し、 前記形状変化の特性の生成は、前記サンプル入力された
    人体の生理的状態を示すサンプル値と人体の心理的状態
    を示すサンプル値との組み合わせ及び前記個体差のパラ
    メータに応じて生成し、 前記動作の特性の生成は、前記サンプル入力された人体
    の生理的状態を示すサンプル値と人体の心理的状態を示
    すサンプル値との組み合わせ及び前記個体差のパラメー
    タに応じて生成することを特徴とする請求項16に記載
    の人体画像生成方法。
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CN115607802A (zh) * 2022-12-19 2023-01-17 安徽星辰智跃科技有限责任公司 一种自主神经功能调节及干预的方法、系统和装置

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