JPH09293066A - ベクトル演算装置およびベクトル演算方法 - Google Patents

ベクトル演算装置およびベクトル演算方法

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JPH09293066A
JPH09293066A JP8131192A JP13119296A JPH09293066A JP H09293066 A JPH09293066 A JP H09293066A JP 8131192 A JP8131192 A JP 8131192A JP 13119296 A JP13119296 A JP 13119296A JP H09293066 A JPH09293066 A JP H09293066A
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JP8131192A
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Yoichi Miura
洋一 三浦
Masao Kumagishi
正夫 熊岸
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Wacom Co Ltd
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Wacom Co Ltd
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
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    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な処理で検索対象の絞り込みが可能であ
って、複数の検索対象ベクトルの中から入力ベクトルに
近いものを検索する際の処理の負担を軽減するとともに
処理時間を短縮することができるベクトル演算装置およ
びベクトル演算方法を提供すること。 【解決手段】 入力データを対応するグレイコードに変
換して出力する2つのグレイコード変換回路12、14
と、マスクデータM1、M2を作成する2つのマスク発
生回路16、18と、2つのグレイコード変換回路1
2、14から出力される2つのグレイコードデータの各
ビット毎に排他的論理和演算を行う排他的論理和(EX
−OR)回路20と、このEX−OR回路20の出力デ
ータとマスクデータM1、M2の各ビット毎に論理積演
算を行う論理積(AND)回路22とを含んで構成され
ている。検索条件を満たす場合には、AND回路22の
出力の全ビットが0となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置等に
おいて検索対象の複数のベクトルデータの中から入力ベ
クトルデータに近いものを検索するベクトル演算装置お
よびベクトル演算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、n次元の成分を有する入力ベク
トルデータがあるときに、この入力ベクトルデータに近
いものを検索対象ベクトルデータの中から検索したいと
いう用途がある。例えば、ニューラルネットワークにお
いて入力データに最も近い中間層が発火する場合、パタ
ーン認識において入力データに対してDPマッチングを
行う場合、画像データベースにおいて文字インデックス
によらずに類似した画像の検索を行う場合等の用途が考
えられる。
【0003】図13は、入力ベクトルデータと検索対象
ベクトルデータの比較を行う場合の従来の構成を示す図
である。同図に示す距離計算回路100によって入力ベ
クトルAと複数の検索対象ベクトルBのそれぞれとの間
の距離を計算し、最小値判定回路102によってこの計
算結果の中から2つのベクトル間の距離が最小となるも
のを選択する。距離計算回路100によって計算するベ
クトル間の距離としては、例えばユークリッド距離やマ
ンハッタン距離等がある。ベクトルAおよびBのそれぞ
れをn次元と仮定し、ベクトルAの成分を(A1
2 ,…,An )、ベクトルBの成分を(B1 ,B2
…,Bn )とすると、2つのベクトルA、B間のユーク
リッド距離は√{Σ(Ai −Bi 2 }で計算され、マ
ンハッタン距離はΣ|Ai −Bi |で計算される。この
ようなベクトル間の距離の計算が入力ベクトルAと全て
の検索対象ベクトルBとの間で行われ、その中から距離
が最小となる検索対象ベクトルBが抽出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のベクトル検索方法は、入力ベクトルAと検索対象ベ
クトルBとの間でベクトル間の距離計算が行われてお
り、処理の負担が大きいという問題がある。特に、上述
したユークリッド距離を求める場合には、2つのベクト
ルの各成分の減算結果を2乗しなければならず、計算が
複雑である。また、上述した各種の距離計算は、入力ベ
クトルAと全ての検索対象ベクトルBとの間で行う必要
があるため、検索対象ベクトルデータが増加すれば計算
量も比例して増加し、検索に要する時間が膨大なものに
なるおそれがある。これらの問題は距離計算をソフトウ
エアで行う場合に顕著となる。
【0005】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は簡単な処理で検索対象の絞り
込みが可能であって、複数の検索対象ベクトルの中から
入力ベクトルに近いものを検索する際の処理の負担を軽
減するとともに処理時間を短縮することができるベクト
ル演算装置およびベクトル演算方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、第1および第2のグレイコード変換
手段と、第1および第2のマスク発生手段と、判断手段
とを備えている。第1のグレイコード変換手段によって
入力ベクトルのある要素のデータがグレイコードに変換
され、第2のグレイコード変換手段によって検索対象ベ
クトルのある要素のデータがグレイコードに変換され
る。また、第1のマスク発生手段によって、検索対象の
上限値と下限値に対応したグレイコードを比較したとき
に変化するビット位置を指定する第1のマスクデータが
作成され、第2のマスク発生手段によって、検索範囲に
含まれる全ベクトルの着目要素をグレイコードに変換し
たときに変化が現れるであろう下位ビットを指定する第
2のマスクデータが作成される。判断手段では、第1お
よび第2のマスクデータで指定されたビット以外の全ビ
ットについて、入力ベクトルと検索対象ベクトルの各要
素間の比較が行われており、簡単なビット演算によって
検索条件を満たすか否かが判断できる。したがって、簡
単な処理で検索対象の絞り込みが可能となる。
【0007】具体的には、第1、第2のグレイコード変
換手段および第1、第2のマスク発生手段のそれぞれ
は、変換テーブルを用いることにより、容易に所定の変
換処理を行うことができる。あるいは、第1、第2のグ
レイコード変換手段によって、入力ベクトル等の各要素
に対応したバイナリコードとこのバイナリコードを右に
1ビットシフトしたデータとのビット毎の排他的論理和
演算を行うことにより、対応するグレイコードを得るこ
ともでき、簡単な処理によってグレイコードへの変換を
行うことができる。また、第1のマスク発生手段を、検
索範囲の上限値および下限値に対応する各グレイコード
を出力する第3および第4のグレイコード変換手段と、
これら2つのグレイコードの各ビット毎に排他的論理和
演算を行う演算手段とを備えて構成することもでき、簡
単な処理によって第1のマスクデータを得ることができ
る。また、第2のマスク発生手段は、入力ベクトルの要
素を中心とした−θから+θまでの範囲を検索範囲とし
た場合に、2P-2 <θ≦2P-1 を満たす整数Pを求め、
下位Pビットを指定する第2のマスクデータを得ること
もできる。これらの第1、第2のマスクデータは、入力
ベクトルの各要素毎に1回計算すればよいため、複数の
検索対象ベクトルがある場合であっても処理の負担は軽
い。
【0008】また、本発明は、さらに距離計算手段と最
小値判定手段とを備えており、入力ベクトルおよび検索
対象ベクトルの全要素について上述した判断手段によっ
て検索条件を満たすものと判断されたときにのみ、これ
ら2つのベクトル間の距離が計算され、複数の検索対象
ベクトルがあった場合に距離の最小値が判定される。し
たがって、全ての検索対象ベクトルと入力ベクトルとの
間の距離を計算する場合に比べて距離が最小となる検索
対象ベクトルを検索する際の処理の負担が軽減され、処
理時間を短縮することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のベクトル演算装置および
ベクトル演算方法は、複数の検索対象ベクトルの中から
入力ベクトルとの距離が近いものを検索する際に、距離
の計算を行うことなく検索条件を満たすベクトルを抽出
することに特徴がある。また、必要に応じて、これら抽
出した各検索対象ベクトルと入力ベクトルとの距離計算
を行うことにより、少ない計算量で入力ベクトルに最も
近い検索対象ベクトルを検索することができる。以下、
本発明を適用した一の実施形態のベクトル演算装置およ
びベクトル演算方法について、図面を参照しながら具体
的に説明する。
【0010】図1は、本発明のベクトル演算方法の概略
を説明するための図である。例えば、入力ベクトルAと
検索対象ベクトルBをともに1次元ベクトルとし、その
成分が4ビットで表されるものとする。
【0011】一般に、入力ベクトルと検索対象ベクトル
とを比較する場合に、距離の計算を行うことなく、デー
タが一致するか否かで各ベクトル間の距離が近いか否か
を判定できれば、ベクトル間の距離の比較を高速に行う
ことができる。例えば、図1(A)に示すように“10
10”を成分とする一次元ベクトルAと“1011”を
成分とする一次元ベクトルBとを比較すると、全ビット
を比較して不一致になる場合であっても、最下位ビット
をマスクして上位3ビットのみを比較すれば、近いデー
タ同士は一致する。
【0012】図1(B)には、上述したデータ比較を二
次元ベクトルに拡張した場合の概略が示されている。一
方の成分について考えると、同図(A)に示した一次元
ベクトルの場合と全く同様に考えることができる。すな
わち、入力ベクトルAの一方の成分をAi とし、検索対
象であるベクトルBの一方の成分Bi が(Ai −θi)
から(Ai +θi )の範囲に含まれているものとする
と、各成分Ai 、Bi をビット表示したときの下位Pビ
ット(θi で決まる1ビットあるいは2以上の複数ビッ
ト)を除く上位ビット同士は一致するはずである。ま
た、比較する各ベクトルが二次元以上の多次元になった
場合には、このような一致判定を各成分毎に行えばよ
い。
【0013】ところで、上述したように上位各ビットの
一致判定でデータの比較を行おうとすると、バイナリコ
ードのようにq・2P から(q+2)・2P に1ビット
桁上がりする際に全ビットが変化してしまうと、2つの
データが互いに近いにも係わらず上位ビット同士が一致
しなくなる。例えば、図1(C)に示すように「7」の
バイナリコード“0111”と「8」のバイナリコード
“1000”を比較すると、2つのデータの差は「1」
であるにもかかわらず、各ビットが不一致となって、上
位ビット同士の一致判定によるデータ比較を行うことが
できない。
【0014】このため、本発明のベクトル演算方法で
は、比較するデータが「±1」しか変化しない場合に1
ビットしか変化しないグレイコードを用いており、桁上
がりによって上位ビットが変化した場合には、その変化
したビットを除く他のビット同士の一致判定を行うこと
によりデータの比較を行っている。例えば、図1(D)
に示すように「7」のグレイコード“0100”と
「8」のグレイコード“1100”を比較する場合に、
変化するビット(この場合は最上位ビット)を除く下位
3ビットのみを比較すれば、近いデータ同士は一致す
る。
【0015】このように、検索範囲θi で決まる下位ビ
ットと、検索範囲の上限と下限とを比較した場合に互い
に変化するビットとをマスクし、これらのマスクビット
を除く各ビット同士の一致判定を行うことにより、距離
の計算を行うことなしに、入力ベクトルAに近い検索対
象ベクトルBを検索することができる。
【0016】図2は、本発明のベクトル演算方法の具体
的な処理手順を示す流れ図である。また、図3はデータ
比較の具体例を示す図であり、一例として一次元ベクト
ルであってその成分が「21」である入力ベクトルA
と、成分が「22」あるいは「19」である検索対象ベ
クトルBとの間で比較を行う場合が示されている。
【0017】以下、図2に示した流れ図に従って本発明
のベクトル演算方法を説明する。最初に、Ai =「2
1」、θi =1の場合を考える。まず、入力ベクトルA
の各成分Ai がグレイコード[Ai ]g に変換される
(ステップ201)。図3に示すようにAi =「21」
の場合には、対応するグレイコード“11111”に変
換される。
【0018】次に、検索範囲の上限と下限とを比較した
場合に互いに変化するビットをマスクするために第1の
マスクデータM1i が作成される(ステップ202)。
Ai−「1」=「20」であり、そのグレイコードは
“11110”となる。また、Ai +「1」=「22」
であり、そのグレイコードは“11101”となる。こ
れら2つのグレイコードが比較され、変化するビットを
“0”、変化しないビットを“1”とした“1110
0”が第1のマスクデータM1i として作成される。
【0019】また、θi から決まる下位ビットをマスク
するために第2のマスクデータM2i が作成される(ス
テップ203)。具体的には、2P-2 <θi ≦2P-1
満たす整数P(θi =1の場合にはP=1)を求めるこ
とにより、下位Pビットのみを“0”、他の上位ビット
を“1”とした“11110”が第2のマスクデータM
2i として作成される。なお、θi =2の場合にはP=
2、θi =3、4の場合にはP=3、θi =5〜8の場
合にはP=4となる。
【0020】次に、検索対象ベクトルBの各成分Bi が
グレイコード[Bi ]g に変換される(ステップ20
4)。まず、成分Bi が「22」である第1の検索対象
ベクトルBを考えた場合には、対応するグレイコード
“11101”に変換される。なお、上述したステップ
201〜204は、いずれのステップから行ってもよ
く、並行して処理を進めてもよい。
【0021】このようにして、比較される2つのデータ
Ai とBi の各グレイコード[Ai]g 、[Bi ]g
および2つのマスクデータM1i とM2i が作成された
後、これら4つのデータを用いて所定のビット演算が行
われ(ステップ205)、さらに全ビットが“0”であ
るか否かが判定される(ステップ206)。
【0022】具体的には、これら入力ベクトルAの成分
Ai と検索対象ベクトルBの成分Bi の各ビットごと
に、[Ai ]g と[Bi ]g の排他的論理和演算がなさ
れ、その結果に対してM1i とM2i の論理積演算がな
される。この排他的論理和演算は、着目している複数ビ
ット(マスクされないビット)が一致しているか否かを
判定するためのものであり、これら複数ビットが全て一
致している場合には着目している複数ビットの全てが
“0”となる。また、M1i の論理積演算は、検索対象
の下限と上限(Ai −θi とAi +θi )とを比較した
ときに上位ビットが変化する場合にその変化したビット
を一致処理の対象から除外するためのものであり、この
論理積演算を行うことにより、変化したビットが強制的
に“0”となる。同様に、M2i の論理積演算は、Ai
±θi の範囲で変化する下位ビットを一致処理の対象か
ら除外するためのものであり、この論理積演算を行うこ
とにより、所定の下位ビットが強制的に“0”となる。
【0023】このように、上述した所定の演算によっ
て、マスクデータM1i とM2i で決まる所定のビット
が強制的に“0”になり、Ai とBi についてそれ以外
のビットが一致する場合には演算結果の全ビットが
“0”となる。例えば、Ai =「21」およびBi =
「22」の各ビット毎に排他的論理和演算を行うと、そ
の結果として“00010”が得られる。また、M1i
は“11100”であり、M2i は“11110”であ
るため、各ビット毎にこれらM1i およびM2i の論理
積演算を行うということは少なくとも一方が“0”であ
る下位2ビットを強制的に“0”に置き換えることであ
り、最終的な演算結果として“00000”が得られ
る。したがって、演算結果の全ビットが“0”であり、
Ai ±θi (=「20±1」)の範囲にBi =「22」
が含まれるものと判断され、検索条件を満たすベクトル
としてBが出力される(ステップ207)。
【0024】次に、上述した所定の演算を行った検索対
象ベクトルが最後のベクトルか否か、すなわち所定の演
算が終了していない検索対象ベクトルが他にないか否か
が判定され(ステップ208)、全ての検索対象ベクト
ルに対する処理が終了するまで上述したステップ204
以降の処理が繰り返される。
【0025】例えば、成分Bi =「19」を有する第2
の検索ベクトルBが存在する場合には、ステップ204
において成分Bi をグレイコードに変換し、さらにステ
ップ205においてグレイコードで表されたBi とAi
の各ビット毎に排他的論理和演算がなされる。具体的に
は、Bi (=「19」)のグレイコードが“1101
0”、Ai (=「21」)のグレイコードが“1111
1”であり、各ビットの排他的論理和演算を行った結果
が“00101”となる。したがって、この演算結果の
中で、M1i とM2i で決まる下位2ビットを強制的に
“0”にすることにより、最終的な結果“00100”
が得られる。この場合には全ビットが“0”ではないた
め、検索条件を満たすベクトルとはいえず、ステップ2
07において出力されることはない。
【0026】このようにして、比較する2つのベクトル
の各成分について、所定のビットのみをマスクして、残
りの複数ビット同士の一致、不一致を調べることによ
り、一方のベクトルの成分を中心にした一定範囲に他方
のベクトルの成分が含まれるか否かの判定を行うことが
できる。
【0027】図4は、本発明のベクトル演算方法を用い
て検索できる検索対象ベクトルの範囲を示す説明図であ
り、一例として一次元の入力ベクトルAの成分Ai が
「21」の場合が示されている。上述したように、θi
=「1」の場合には、「20」と「22」の各グレイコ
ードを比較することによりM1i =“11100”とな
り、2P-2 <θ≦2P-1 を満たす整数Pは「1」である
ためM2i =“11110”となる。M1i ・M2i =
“11100”であり、下位2ビットがマスクされる。
したがって、排他的論理和演算を行ったときに残りの上
位3ビットの全てが“0”となるBi を成分とする検索
対象ベクトルBが、Ai ±1の検索条件を満たすベクト
ルということになる。図4においては、領域aで示した
範囲が、上述した排他的論理和演算を行ったときに上位
3ビットが全て“0”となる範囲であり、Bi =「2
0」、「21」、「22」、「23」である検索対象ベ
クトルBが検索条件を満たすものとして検索される。
【0028】同様に、θi =「2」の場合には、「1
9」と「23」の各グレイコードを比較することにより
M1i =“11001”となり、2P-2 <θ≦2P-1
満たす整数Pは「2」であるためM2i =“1110
0”となる。M1i ・M2i =“11000”であり、
下位3ビットがマスクされる。したがって、排他的論理
和演算を行ったときに残りの上位2ビットが両方とも
“0”となるBi を成分とする検索対象ベクトルBが、
Ai ±2の検索条件を満たすベクトルということにな
る。図4においては、領域bで示した範囲が上述した排
他的論理和演算を行ったときに上位2ビットの両方が
“0”となる範囲であり、Bi =「16」〜「23」の
範囲にある検索対象ベクトルBが検索条件を満たすもの
として検索される。
【0029】図5は、本発明のベクトル演算方法を用い
て検索できる検索対象ベクトルの範囲を示す説明図であ
り、一例として一次元の入力ベクトルAの成分Ai が
「15」の場合が示されている。Ai =「15」、θi
=「1」あるいは「2」に設定すると、検索対象ベクト
ルBの成分Bi が「15」と「16」のときでは最上位
ビットが変化するが、このように最上位ビットが変わる
場合の検索の様子が図5に示されている。
【0030】θi =「1」の場合には、「14」と「1
6」の各グレイコードを比較することによりM1i =
“01110”となり、2P-2 <θ≦2P-1 を満たす整
数Pは「1」であるためM2i =“11110”とな
る。M1i ・M2i =“01110”であり、最下位ビ
ットと最上位ビットの合計2ビットがマスクされる。し
たがって、排他的論理和演算を行ったときに残りの3ビ
ットの全てが“0”となるBi を成分とする検索対象ベ
クトルBが、Ai ±1の検索条件を満たすベクトルとい
うことになる。図5においては、領域cで示した範囲
が、上述した排他的論理和演算を行ったときに中間の3
ビットが全て“0”となる範囲であり、Bi =「1
4」、「15」、「16」、「17」である検索対象ベ
クトルBが検索条件を満たすものとして検索される。
【0031】同様に、θi =「2」の場合には、「1
3」と「17」の各グレイコードを比較することにより
M1i =“01101”となり、2P-2 <θ≦2P-1
満たす整数Pは「2」であるためM2i =“1110
0”となる。M1i ・M2i =“01100”であり、
下位2ビットと最上位ビットの合計3ビットがマスクさ
れる。したがって、排他的論理和演算を行ったときに最
上位からみて2ビット目と3ビット目の両方がともに
“0”となるBi を成分とする検索対象ベクトルBが、
Ai ±2の検索条件を満たすベクトルということにな
る。図5においては、領域dで示した範囲が上述した排
他的論理和演算を行ったときに上位2ビット目および3
ビット目の両方が“0”となる範囲であり、Bi =「1
2」〜「19」の範囲にある検索対象ベクトルBが検索
条件を満たすものとして検索される。
【0032】このように、本発明のベクトル演算方法に
よれば、入力ベクトルAに近いベクトルを複数の検索対
象ベクトルBの中から検索する場合に、比較される2つ
のベクトルA、Bの各成分毎に複雑な演算を行うことな
く、所定のビット同士が一致するか否かを調べるだけで
検索条件を満たすか否かを判定することができ、処理の
負担が軽減され、その分処理時間を短縮することができ
る。
【0033】なお、本発明のベクトル演算方法において
は、所定のビットをマスクして2つのデータAi とBi
を比較しているため、本来の範囲Ai ±θi より広い範
囲にあるBi を検索していることになるが、数多くの検
索対象ベクトルの中からある程度検索条件を満たすもの
を抽出することができれば、さらにその抽出された複数
の検索対象ベクトルを対象として入力ベクトルとの間の
距離を計算することにより、より正確な検索を行うこと
もできる。このように最終的に距離計算を行う場合であ
っても、本発明のベクトル演算方法を用いることによ
り、距離計算を行う検索対象ベクトルを絞り込むことが
できるため、処理の負担が軽減され、処理時間の短縮が
図れる点は同じである。
【0034】また、上述した説明では一次元ベクトル
A、Bを例にとったが、二次元以上の多次元のベクトル
A、Bについても、各成分同士の比較を行うことにより
同様に考えることができる。
【0035】図6は、上述した本発明のベクトル演算方
法を適用した演算装置である一致判定回路の構成を示す
図である。同図に示す一致判定回路10は、入力データ
を対応するグレイコードに変換して出力する2つのグレ
イコード変換回路12、14と、マスクデータM1、M
2を作成する2つのマスク発生回路16、18と、2つ
のグレイコード変換回路12、14から出力される2つ
のグレイコードデータの各ビット毎に排他的論理和演算
を行う排他的論理和(EX−OR)回路20と、このE
X−OR回路20の出力データとマスクデータM1、M
2の各ビット毎に論理積演算を行う論理積(AND)回
路22とを含んで構成されている。
【0036】一方のグレイコード変換回路12は、入力
ベクトルAのある成分データAi が入力され、対応する
所定ビット数のグレイコードが出力される。他方のグレ
イコード変換回路14は、検索対象ベクトルBの成分デ
ータBi が入力され、対応する所定ビット数のグレイコ
ードが出力される。例えば、入力ベクトルAのある成分
Ai が「21」、ある検索対象ベクトルBの対応する成
分Bi が「20」の場合を考えると、一方のグレイコー
ド変換回路12からはAi (=「21」)に対応する5
ビットのグレイコード“11111”が、他方のグレイ
コード変換回路14からはBi (=「20」)に対応す
る5ビットのグレイコード“11110”が出力され
る。
【0037】具体的には、各グレイコード変換回路1
2、14は、グレイコード変換テーブルを格納したRO
M等のメモリを有しており、Ai あるいはBi に相当す
る所定ビット数のバイナリコードがこのメモリのアドレ
スとして入力されたときに、対応するグレイコードがデ
ータとして出力される。図7は、グレイコード変換テー
ブルの一例を示す図である。同図に示すように、アドレ
スが5ビットのバイナリコードに対応し、格納データが
5ビットのグレイコードに対応している。例えば、Ai
=「21」に対応するアドレス入力が行われると、対応
する領域に格納されたグレイコード“11111”が出
力される。
【0038】また、一方のマスク発生回路16は、マス
クデータM1を作成するためのものである。このマスク
データM1は、図2のステップ202で作成されるもの
であり、入力ベクトルAのある成分Ai を中心に±θi
を検索範囲とした場合にこの検索範囲の上限と下限とを
比較して変化するビットをマスクするためのものであ
る。
【0039】図8は、マスク発生回路16の具体的構成
を示す図である。同図に示すマスク発生回路16は、入
力ベクトルAのある成分Ai とこの成分Ai における検
索範囲を指定するデータθi とを加算して(Ai +θi
)を計算する加算回路30と、Ai からθi を減算し
て(Ai −θi )を計算する減算回路32と、それぞれ
の計算結果を所定ビット数(Ai に対応するグレイコー
ドのビット数が5ビットの場合には5ビット)のグレイ
コードに変換する2つのグレイコード変換回路34、3
6と、これら2つのグレイコード変換回路34、36に
よって変換された2つのグレイコードデータの各ビット
毎に排他的論理和を求め、さらにその結果を反転するE
X−NOR回路38とを含んで構成されている。Ai =
「21」、θi =「1」の場合には、一方のグレイコー
ド変換回路34からはAi +θi =「22」に対応する
グレイコード“11101”が出力され、他方のグレイ
コード変換回路36からはAi −θi =「20」に対応
するグレイコード“11110”が出力される。したが
って、EX−NOR回路38からは、これら2つのグレ
イコードの各ビットを比較したときに、対応する各ビッ
トが異なる場合には“0”、同じ場合には“1”となる
“11100”がマスクデータM1として出力される。
【0040】なお、マスク発生回路16は、図8に示し
た構成の他に、例えばグレイコード変換回路12等と同
様にメモリによる変換テーブルを有する構成とすること
もできる。図9は、マスクデータM1を作成する変換テ
ーブルの具体例を示す図である。例えば、Ai =「2
1」に対応するバイナリコード“10101”と、θi
=「1」に対応する所定ビット数(例えば2ビット)の
データ“01”とがアドレスとして入力される。対応す
る領域には、“11100”がマスクデータM1として
格納されており、上述したアドレス指定に応じてこのマ
スクデータM1が読み出されて出力される。
【0041】また、他方のマスク発生回路18は、マス
クデータM2を作成するためのものである。このマスク
データM2は、図2のステップ203で作成されるもの
であり、検索範囲±θi において変化する下位ビットを
マスクするためのものである。θi が入力されたときに
P-2 <θi ≦2P-1 を満たす整数Pを求めて、Aiに
対応したグレイコードとビット数が同じであって、下位
Pビットが“0”、それより上位ビットが“1”となる
マスクデータM2が出力される。例えば、θi=「1」
の場合は、上述した不等式を満たす整数Pは「1」であ
り、マスクデータM2は最下位ビットのみが“0”で
“11110”となる。上述した整数Pは計算によって
求めることができるが、グレイコード変換回路12等と
同様にメモリによる変換テーブルを用いてθi からマス
クデータM2への変換を行うようにしてもよい。
【0042】図10は、マスクデータM2を作成する変
換テーブルの具体例を示す図である。θi が3ビットで
表されるものとすると、例えばθi =「1」に対応する
バイナリコード“001”がアドレスとして入力され
る。対応する領域には、“11110”がマスクデータ
M2として格納されており、上述したアドレス指定に応
じてこのマスクデータM2が読み出されて出力される。
【0043】EX−OR回路20は、グレイコード変換
回路12から出力されるAi のグレイコード[Ai ]g
と、グレイコード変換回路14から出力されるBi のグ
レイコード[Bi ]g とが入力されており、ビット毎に
排他的論理和演算を行う。また、AND回路22は、こ
のEX−OR20の出力と、2つのマスクデータM1i
とM2i とが入力されており、ビット毎に論理積演算を
行う。これら2つの回路によって図2のステップ205
に示した計算が行われる。したがって、AND回路22
の出力の全ビットが“0”である場合には、検索対象ベ
クトルBの成分Bi が入力ベクトルAの成分Ai を中心
にθi で決まる所定の範囲内に近似的に含まれているこ
とになり、反対に、AND回路22の出力の少なくとも
一のビットが“1”である場合には、検索対象ベクトル
Bの成分Bi が上述した所定の範囲内に含まれていない
ことになる。
【0044】このように、一致判定回路10は、入力ベ
クトルAのある成分Ai と検索対象ベクトルBのある成
分Bi とが入力されたときに、Ai を中心とした所定範
囲内にBi が含まれるか否かの判定を簡単な論理演算に
よる一致判定で行っており、簡単な処理で検索対象の絞
り込みが可能となる。
【0045】なお、上述した一致判定回路10の説明で
は、同一の処理を行うグレイコード変換回路12、14
等を複数備えるようにしたが、共通のグレイコード変換
回路を1つだけ用意しておいて、時分割処理によってグ
レイコード変換回路12、14等として使用するように
してもよい。
【0046】また、入力ベクトルAと検索対象ベクトル
Bのいずれかの成分に着目した一致判定回路10の動作
を説明したが、複数の成分を同時に処理する場合には、
各成分毎に一致判定回路10による処理を繰り返し行う
場合の他、グレイコード変換等を各成分毎に行った後に
EX−OR回路20およびAND回路22による処理を
全成分の全ビットを対象に行うようにしてもよい。この
場合には、入力ベクトルAと1つの検索対象ベクトルB
との比較が1回の処理で済むことになる。
【0047】図11は、複数の検索対象ベクトルの中か
ら入力ベクトルに最も近いものを検索するベクトル検索
装置の構成を示す図である。同図に示すベクトル検索装
置は、一致判定回路10a、距離計算回路40および最
小値判定回路42を含んで構成されている。
【0048】一致判定回路10aは、入力ベクトルAと
検索対象ベクトルBの全成分を対象にして一致判定を行
うために図6に示した一致判定回路10を部分的に変形
したものである。例えば、入力ベクトルAおよび検索対
象ベクトルBのそれぞれをn次元ベクトルとし、各成分
がmビットで表されているものとする。一致判定回路1
0aは、2つのグレイコード変換回路12a、14a
と、2つのマスク発生回路16a、18aと、EX−O
R回路20aおよびAND回路22aを含んで構成され
ている。
【0049】グレイコード変換回路12aは、図6に示
したグレイコード変換回路12に対応しており、入力ベ
クトルAのn個の成分データが入力され、それぞれの成
分ごとにmビットのグレイコードに変換して、合計n×
mビットのデータを出力する。グレイコード変換回路1
4aは、図6に示したグレイコード変換回路14に対応
しており、ある検索対象ベクトルBのn個の成分データ
が入力され、それぞれの成分ごとにmビットのグレイコ
ードに変換して、合計n×mビットのデータを出力す
る。
【0050】マスク発生回路16aは、図6に示したマ
スク発生回路16に対応しており、入力ベクトルAの各
成分毎に設定されたθi と入力ベクトルAの各成分デー
タAi とに基づいて、各成分毎にmビット、合計でn×
mビットのマスクデータM1を出力する。マスク発生回
路18aは、図6に示したマスク発生回路18に対応し
ており、入力ベクトルAの各成分毎に設定されたθi に
基づいて、各成分毎にmビット、合計でn×mビットの
マスクデータM2を出力する。
【0051】このように、入力ベクトルAおよび検索対
象ベクトルBのn個の成分のそれぞれに対応したグレイ
コード変換、マスクデータM1、M2の作成が並行して
行われ、EX−OR回路20aおよびAND回路22a
によって全成分同時に一致判定が行われる。したがっ
て、入力ベクトルAの各成分毎に設定されたθi の範囲
内に検索対象ベクトルBの各成分が含まれている場合に
は、一致判定回路10aから出力されるn×mビットの
データの全ビットが“0”となる。
【0052】図11に示す距離計算回路40は、一致判
定回路10aの出力データの全ビットが“0”であると
きに、入力ベクトルAと検索対象ベクトルBとの間の距
離を計算する。計算する距離としては、例えばユークリ
ッド距離やマンハッタン距離等がある。また、最小値判
定回路42は、距離計算回路40の計算結果に基づいて
最小値判定を行っており、距離が最小となる検索対象ベ
クトルBが抽出される。
【0053】このようにして、まず最初に一致判定回路
10aによる簡単な一致判定によって複数の検索対象ベ
クトルBの中から入力ベクトルAに近い検索対象ベクト
ルBの絞り込みを行い、さらに絞り込まれた検索対象ベ
クトルBと入力ベクトルAとの間で距離計算を行って、
距離が最小となる検索対象ベクトルBが検索される。し
たがって、検索対象ベクトルBが多い場合であっても、
その大部分の絞り込みを簡単な一致判定によって行うこ
とにより、実質的に距離計算の対象となる検索対象ベク
トルBの数を大幅に減らすことができるため、複数の検
索対象ベクトルの中から入力ベクトルに近いものを検索
する際の処理の負担軽減とともに処理時間の短縮を図る
ことができる。
【0054】図12は、一致判定回路の変形例の構成を
示す図であり、連想メモリLSIを使用した構成が示さ
れている。同図に示す一致判定回路50は、図11に示
した2つのグレイコード変換回路12a、14aおよび
2つのマスク発生回路16a、18aと、連想メモリ
(CAM;Content Addressable Memory)LSI52と
を含んで構成されている。連想メモリLSI52は、入
力ベクトルAの全成分に対応したグレイコードが並行し
て入力されたときに、既に格納された検索対象ベクトル
Bの全成分に対応したグレイコードとの間で内容の照合
を行うものであり、マスクデータM1、M2でマスクさ
れたビットを除く複数ビットに対してのみ一致判定を行
うことができる。また、連想メモリLSI52には、予
め一致判定を行いたい検索対象ベクトルBの各成分をグ
レイコード変換回路14aによってグレイコードに変換
して格納しておく必要がある。
【0055】このように、連想メモリLSI52を用い
た場合には、入力ベクトルAと検索対象ベクトルBの各
成分毎の一致判定を高速に行うことができる。また、連
想メモリLSI52のハードウエア構成にもよるが、一
般には数kビット程度までの複数ビットデータの一致判
定を行うことが可能であるため、多次元のベクトルであ
っても全成分を対象にして一度に判定処理を行って、処
理の高速化を図ることができる。
【0056】また、連想メモリLSI52の後段に図1
1に示した距離計算回路40と最小値判定回路42とを
接続することにより、連想メモリLSI52によって着
目している全ビットの一致が確認された検索対象ベクト
ルBのみを対象として、入力ベクトルAとの間の距離計
算を行い、その中から距離が最小の検索対象ベクトルB
を抽出するようにしてもよい。
【0057】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。
【0058】例えば、上述した実施形態の説明では入力
ベクトルAあるいは検索対象ベクトルBの各成分を4ビ
ットあるいは5ビットで表した場合を説明したが、3ビ
ット以下あるいは6ビット以上であってもよい。6ビッ
トのグレイコードは、図7に示した5ビットのグレイコ
ードを上下対称となるように記述し、最初の32個の先
頭に“0”を、残りの32個の先頭に“1”を付け加え
ることにより得ることができる。同様の作業により、7
ビット以上のグレイコードを得ることができる。
【0059】また、上述した実施形態では、グレイコー
ド変換回路12等によって、変換テーブルを用いてバイ
ナリコードからグレイコードに変換する場合を示した
が、論理演算を行ってこの変換を行うようにしてもよ
い。具体的には、変換対象となるバイナリコードとこの
バイナリコードを右に1ビットシフトしたデータとのビ
ット毎の排他的論理和演算を行うことによりグレイコー
ドを得ることができる。例えば「21」について考える
と、バイナリコードが“10101”、このバイナリコ
ードを右に1ビットシフトしたデータが“01010”
であり、ビット毎にこれら2つのデータの排他的論理和
演算を行うことにより、「21」に対応するグレイコー
ド“11111”を得ることができる。
【0060】また、上述した実施形態では、入力ベクト
ルAと検索対象ベクトルBの各要素との比較を行った
が、一次元ベクトルの場合には単なる数値データの比較
となる。
【0061】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、第1お
よび第2のマスクデータで指定されたビット以外の複数
ビットについて、グレイコードで表された入力ベクトル
と検索対象ベクトルの各要素毎に比較を行っており、簡
単なビット演算によって検索条件の絞り込みが可能とな
る。
【0062】また、本発明によれば、入力ベクトルおよ
び検索対象ベクトルの全要素について検索条件を満たす
ものと判断されたときにのみ、これら2つのベクトル間
の距離が計算され、複数の検索対象ベクトルがあった場
合に距離の最小値が判定されるため、全ての検索対象ベ
クトルと入力ベクトルとの間の距離を計算する場合に比
べて距離が最小となる検索対象ベクトルを検索する際の
処理の負担が軽減され、処理時間を短縮することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のベクトル演算方法の概略を説明するた
めの図である。
【図2】本発明のベクトル演算方法の具体的な処理手順
を示す流れ図である。
【図3】データ比較の具体例を示す図である。
【図4】本発明のベクトル演算方法を用いて検索できる
検索対象ベクトルの範囲を示す説明図である。
【図5】本発明のベクトル演算方法を用いて検索できる
検索対象ベクトルの範囲を示す説明図である。
【図6】本発明のベクトル演算方法を適用した演算装置
である一致判定回路の構成を示す図である。
【図7】グレイコード変換テーブルの一例を示す図であ
る。
【図8】マスク発生回路の具体的構成を示す図である。
【図9】マスクデータM1を作成する変換テーブルの具
体例を示す図である。
【図10】マスクデータM2を作成する変換テーブルの
具体例を示す図である。
【図11】複数の検索対象ベクトルの中から入力ベクト
ルに最も近いものを検索するベクトル検索装置の構成を
示す図である。
【図12】一致判定回路の変形例の構成を示す図であ
る。
【図13】入力ベクトルデータと検索対象ベクトルデー
タの比較を行う場合の従来の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 一致判定回路 12、14 グレイコード変換回路 16、18 マスク発生回路 20 EX−OR回路 22 AND回路 40 距離計算回路 42 最小値判定回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検索対象ベクトルのいずれか一の要素
    が、入力ベクトルの対応する要素を含む所定の検索範囲
    内にあるか否かを判定するベクトル演算装置であって、 入力ベクトルの前記要素をグレイコードに変換する第1
    のグレイコード変換手段と、 検索対象ベクトルの前記要素をグレイコードに変換する
    第2のグレイコード変換手段と、 前記検索範囲の上限値と下限値に対応する2つのグレイ
    コードを比較したときに、前記2つのグレイコードの対
    応する各ビットデータが異なる場合に、この異なるビッ
    トデータのビット位置を指定する第1のマスクデータを
    作成する第1のマスク発生手段と、 前記検索範囲の大小に応じたビット数を求め、このビッ
    ト数に対応した下位数ビットを指定する第2のマスクデ
    ータを作成する第2のマスク発生手段と、 前記第1および第2のグレイコードの各ビット同士の排
    他的論理和演算を行い、前記第1および第2のマスクデ
    ータで指定されたビット位置以外の全ビットが所定の値
    であるときに、検索対象ベクトルの前記要素が検索条件
    を満たすものと判断する判断手段と、 を備えることを特徴とするベクトル演算装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1および第2のグレイコード変換手段は、入力ベ
    クトルあるいは変換対象ベクトルの前記各要素が入力さ
    れたときに、前記各要素に対応したバイナリコードと前
    記バイナリコードを右に1ビットシフトしたデータとの
    ビット毎の排他的論理和演算により、対応するグレイコ
    ードを求めて出力することを特徴とするベクトル演算装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記第1および第2のグレイコード変換手段は、入力ベ
    クトルあるいは検索対象ベクトルの前記各要素とグレイ
    コードとの対応を格納した変換テーブルを含んでおり、
    前記各要素が入力されたときに、対応するグレイコード
    を出力することを特徴とするベクトル演算装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記第1のマスク発生手段は、 前記検索範囲の上限値に対応するグレイコードを出力す
    る第3のグレイコード変換手段と、 前記検索範囲の下限値に対応するグレイコードを出力す
    る第4のグレイコード変換手段と、 前記第3および第4のグレイコード変換手段から出力さ
    れる2つのグレイコードの各ビット毎に排他的論理和演
    算を行う演算手段と、 を備え、前記演算手段から前記第1のマスクデータを出
    力することを特徴とするベクトル演算装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記第1のマスク発生手段は、入力ベクトルの前記要素
    および前記検索範囲を示すデータと前記第1のマスクデ
    ータとの対応を格納した変換テーブルを含んでおり、入
    力ベクトルの前記要素と前記検索範囲を示すデータとが
    入力されたときに、対応する前記第1のマスクデータを
    出力することを特徴とするベクトル演算装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記第2のマスク発生手段は、入力ベクトルの前記要素
    を中心とした−θから+θまでの範囲を前記検索範囲と
    した場合に、2P-2 <θ≦2P-1 を満たす整数Pを求
    め、下位Pビットを指定する前記第2のマスクデータを
    出力することを特徴とするベクトル演算装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 前記第2のマスク発生手段は、入力ベクトルの前記要素
    を中心とした−θから+θまでの範囲を前記検索範囲と
    した場合に、2P-2 <θ≦2P-1 を満たす整数Pとθと
    の対応を格納した変換テーブルを含んでおり、前記検索
    範囲を示すデータとしてθの値が入力されたときに、対
    応する前記第2のマスクデータを出力することを特徴と
    するベクトル演算装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記入力ベクトルおよび前記検索対象ベクトルの全要素
    について前記判断手段によって検索条件を満たすものと
    判断されたときに、前記入力ベクトルと前記検索対象ベ
    クトルとの間の距離を計算する距離計算手段と、 前記検索対象ベクトルが複数ある場合に、前記距離計算
    手段によって計算された距離の中から最小値を判定する
    最小値判定手段と、 をさらに備えており、複数の前記検索対象ベクトルの中
    から前記入力ベクトルに距離が最も近いものを検索する
    ことを特徴とするベクトル演算装置。
  9. 【請求項9】 検索対象ベクトルの一あるいは複数の要
    素が、入力ベクトルの対応する各要素を含む所定の検索
    範囲内にあるか否かを判定するベクトル演算装置であっ
    て、 入力ベクトルの前記各要素をグレイコードに変換する第
    1のグレイコード変換手段と、 検索対象ベクトルの前記各要素をグレイコードに変換す
    る第2のグレイコード変換手段と、 前記各要素のそれぞれに対応した前記検索範囲の上限値
    と下限値に対応する2つのグレイコードを比較したとき
    に、前記2つのグレイコードの対応する各ビットデータ
    が異なる場合に、この異なるビットデータのビット位置
    を指定する第1のマスクデータを前記各要素毎に作成す
    る第1のマスク発生手段と、 前記各要素のそれぞれに対応した前記検索範囲の大小に
    応じたビット数を求め、このビット数に対応した下位数
    ビットを指定する第2のマスクデータを前記要素毎に作
    成する第2のマスク発生手段と、 前記第2のグレイコード変換手段によって変換された前
    記各要素対応のグレイコードを記憶しており、この記憶
    されたグレイコードの各ビットデータと、前記第1のグ
    レイコード変換手段によって変換された前記各要素対応
    のグレイコードの各ビットデータとを、前記第1および
    第2のマスクデータで指定されたビット位置以外の各ビ
    ットデータについて比較する連想メモリ装置と、 を備えることを特徴とするベクトル演算装置。
  10. 【請求項10】 検索対象ベクトルのいずれか一の要素
    が、入力ベクトルの対応する要素を含む所定の検索範囲
    内にあるか否かを判定するベクトル演算方法であって、 入力ベクトルの前記要素および検索対象ベクトルの前記
    要素をそれぞれグレイコードに変換する第1のステップ
    と、 前記検索範囲の上限値と下限値に対応する2つのグレイ
    コードを比較したときに、前記2つのグレイコードの対
    応する各ビットデータが異なる場合に、この異なるビッ
    トデータのビット位置を指定する第1のマスクデータを
    作成する第2のステップと、 前記検索範囲の大小に応じたビット数を求め、このビッ
    ト数に対応した下位数ビットを指定する第2のマスクデ
    ータを作成する第3のステップと、 前記第1および第2のグレイコードの各ビット同士の排
    他的論理和演算を行い、前記第1および第2のマスクデ
    ータで指定されたビット位置以外の全ビットが所定の値
    であるときに、検索対象ベクトルの前記要素が検索条件
    を満たすものと判断する第4のステップと、 を備えることを特徴とするベクトル演算方法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記入力ベクトルおよび前記検索対象ベクトルの全要素
    について前記第4のステップにおいて検索条件を満たす
    ものと判断されたときに、前記入力ベクトルと前記検索
    対象ベクトルとの間の距離を計算する第5のステップ
    と、 前記検索対象ベクトルが複数ある場合に、前記第5のス
    テップにおいて計算された距離の中から最小値を判定す
    る第6のステップと、 をさらに備えており、複数の前記検索対象ベクトルの中
    から前記入力ベクトルに距離が最も近いものを検索する
    ことを特徴とするベクトル演算方法。
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