JPH09273703A - 発電プラントの流路管 - Google Patents

発電プラントの流路管

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JPH09273703A
JPH09273703A JP8081698A JP8169896A JPH09273703A JP H09273703 A JPH09273703 A JP H09273703A JP 8081698 A JP8081698 A JP 8081698A JP 8169896 A JP8169896 A JP 8169896A JP H09273703 A JPH09273703 A JP H09273703A
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JP
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inlet
flow
heat transfer
outlet
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JP8081698A
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Yoshinori Saito
義則 齋藤
Michio Murase
道雄 村瀬
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Abstract

(57)【要約】 【課題】発電プラントの機器で使用される流路管の入口
・出口部における圧力損失を低減し、かつ入口・出口部
の加工工数を少なくした発電プラントの流路管を提供す
る。 【解決手段】第1流路10と第2流路14とが集合板1
2により接続され、集合板12の開口部にテーパー状面
取りを施した流路貫通孔20を有し、集合板12の第1
流路側の表面からテーパー最深部までの長さHと第2流
路の内径Dとの比H/Dを0.01以上、0.15以下と
し、第2流路より断面積の小さい第3流路が第2流路の
後に連通設置され、流路貫通孔20のテーパー最深部か
ら第3流路34最上流部までの長さdsと第3流路34
の内径D2との比ds/D2を0.3以下とした絞り部
32を有する入口・出口部を、発電プラントの流路管に
設けることにより、圧力損失を低減し、かつ入口・出口
部の加工工数を少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作動流体または伝
熱流体を取り扱う発電プラントに用いられる流体管の入
口・出口部に代表される、液体もしくは気体もしくは液
体と気体の気液二相流の流れる流路の入口または出口構
造に関し、特に、沸騰水型原子炉の炉心から流出する冷
却水と蒸気の気液二相流を冷却水と蒸気とに分離する気
水分離器のスタンドパイプ入口部、または加圧水型原子
炉の蒸気発生器や沸騰水型原子炉の給水加熱器または復
水器に代表されるシェルアンドチューブ型の熱交換器、
または液体金属冷却型高速増殖炉の蒸気発生器または中
間熱交換器に代表されるシェルアンドチューブ型の熱交
換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流路の断面積の変化する入口・出口構造
の従来技術を、発電プラントの機器である、沸騰水型原
子炉とシェルアンドチューブ型の熱交換器を例に取り、
説明する。
【0003】図14は、一般的な沸騰水型原子炉の構成
を示す。
【0004】図14に示すように、冷却水を保有する原
子炉圧力容器200内にはシュラウド202が設けられ
ており、シュラウド202内部には炉心204が収納さ
れている。冷却水は炉心204内の燃料で加熱されて沸
騰し、水と蒸気の混合二相流となってシュラウドヘッド
212に流れる。
【0005】シュラウドヘッド212上方には多数のス
タンドパイプ213および気水分離器214が接続され
ている。気水分離器214の上方には蒸気乾燥器216
が設置されている。水と蒸気の混合二相流はこの気水分
離器214で水と蒸気とに分離される。
【0006】気水分離器214を通過して分離された蒸
気234は、蒸気乾燥器216で乾燥された後に上部プ
レナム236で集められ矢印238のように主蒸気ノズ
ル218から流出して主蒸気系配管(図示せず)を介し
てタービン(図示せず)に供給される。一方、主蒸気ノ
ズル218から蒸気として流出した冷却材を補充するた
めの給水は、給水ポンプ(図示せず)より給水ノズル2
20に送り込まれる。
【0007】気水分離器214で分離された水は、原子
炉圧力容器200内で給水ノズル220から供給される
給水と混合され、混合された水230はインターナルポ
ンプ222によって、矢印232のように炉心204へ
再循環される。
【0008】圧力容器200内の原子炉水位は、通常運
転時には気水分離器214下限より約1mの位置で制御
されており、給水ノズル220からの給水流量を制御し
て圧力容器200内の冷却水量を一定に保っている。
【0009】図15は、気水分離器214の内部構成を
示す。図15に示すように、スタンドパイプ213はシ
ュラウドヘッド212上方に接続されており、スタンド
パイプ213の下端部はシュラウドヘッド212内に開
口している。スタンドパイプ213の上端部にはそれぞ
れ二重円筒形の前段気水分離胴306が連通接続されて
いる。
【0010】前段気水分離胴306の下端部には気水分
離器入口案内羽根304が固定されており、案内羽根3
04の下端にはスタンドパイプ302が連通接続されて
いる。また前段気水分離胴306の上端部には後段気水
分離胴320,330が連通接続される。
【0011】シュラウドヘッド212内からスタンドパ
イプ302内を上昇した水と蒸気の混合二相流350
は、案内羽根304によって旋回力が与えられ旋回流と
なり、混合二相流に遠心力が作用する。この時、混合二
相流のなかで蒸気と比較して密度の大きい水は、前段気
水分離胴306の内壁面に押し付けられ分離され、密度
の小さい蒸気は前段気水分離胴306の中心部付近を上
方へ流れることによって水と蒸気とに遠心分離される。
【0012】前段気水分離胴306で分離された水は、
気水分離器214下方へ排出されて炉心循環水として戻
される。一方、前段気水分離胴306の中心部に分離さ
れた蒸気は、上昇して後段気水分離胴320に流入す
る。
【0013】後段気水分離胴320および330では、
より上流側の気水分離胴で未分離の水を含んだ蒸気の混
合二相流を遠心分離して、分離水を後段気水分離胴32
0、330の外周より外側へ排出し炉心循環水として戻
される。後段気水分離胴320および330で分離され
た蒸気355は、気水分離器214より流出、上昇して
蒸気乾燥器216へと送られて乾燥蒸気とされる。
【0014】図16は、球面の一部(球扇形)の形状を
有するシュラウドヘッド212の上方に設置された多数
(電気出力1350MW級の沸騰水型原子炉の場合約3
50体)の気水分離器214の集合構成を示す。
【0015】図16では、シュラウドヘッド212全体
に設置された気水分離器の一部の2141、2142、
2143、2144、2145、2146、2147、
2148、2149を示しており、各々の気水分離器に
はシュラウドヘッドへの開口部にコーナーR3621、
3622、3623、3624、3625、3626、
3627、3628、3629が施されている。
【0016】また、原子炉圧力容器200内部の原子炉
水位制御に対して各気水分離器を同位置にするため各々
のスタンドパイプ長さは異なっており、例えばシュラウ
ドヘッド中心部に設置された気水分離器2141のスタ
ンドパイプ長さL1は約1〜2mであるのに対し、シュ
ラウドヘッド外周部付近に設置された気水分離器214
9のスタンドパイプ長さL9は約2〜3mである。な
お、代表的なスタンドパイプでは内径D=約140〜1
70mmである。
【0017】この気水分離器の1本を取り出したものが
図15に示されたものである。図15に示すように、ス
タンドパイプ213とコーナーR362のシュラウドヘ
ッド212表面からの深さR(R=約13mm)との比R
/Dは0.08と設定されている。
【0018】また、スタンドパイプ213の内径は、シ
ュラウドヘッド開口部360の内径よりさらに小さく、
スタンドパイプ213とシュラウドヘッド212との溶
接接続部364においてさらに流路が絞られる構造を有
しており、コーナーR362最深部と絞り部(溶接接続
部)364との長さは無い。
【0019】水と蒸気の混合二相流350がこのような
構造のを気水分離器214を通過する際には圧力損失を
生じる。これらシュラウドヘッド212とスタンドパイ
プ213と気水分離器214の機器構成において、シュ
ラウドヘッド212より気水分離器214上端までの間
の圧力損失は、シュラウドヘッド212の貫通孔部分3
60で約50%、気水分離器入口案内羽根304で約5
0%発生する。
【0020】シュラウドヘッド212の貫通孔部分36
0と同様の構成は、シェルアンドチューブ型熱交換器に
おいても多数存在する。
【0021】図22、23は、シェルアンドチュ−ブ熱
交換器の構成を構成を示す。
【0022】図23に示すように、500xはシェルア
ンドチュ−ブ熱交換器本体の断面、502は外胴、50
6は内胴、504は内胴506を外胴502内部に同心
状に固定支持する内胴支持棒である。
【0023】第1の伝熱流体(伝熱流体A)の508
は、外胴流入口510より流入し、外胴502と内胴5
06に挟まれた案内流路512内を通過後に、内胴50
6内部である内胴流路516を経て外胴流出口518よ
り流出する。
【0024】また、伝熱流体Aとは別の第2の伝熱流体
(伝熱流体B)の520は、伝熱管入口プレナム流入口
522より流入し、図22に示すように、伝熱管入口プ
レナム524から複数の伝熱管支持板542の開口部5
60x1,560x3,560x6(図23では560
x)より流入し、伝熱管526x1,526x3,52
6x6(図23では526x)内を通過して、伝熱流体
Aと熱交換を行った後に伝熱管出口プレナム528内を
流れて、伝熱管出口プレナム流出口530より流出す
る。
【0025】図23の540xは伝熱管入口プレナム5
24と伝熱管出口プレナム528と外胴内部を仕切る仕
切板、542は内胴506の軸に垂直の面で仕切って伝
熱管526xを内胴に固定支持する伝熱管支持板、54
4は伝熱管支持板542に設けられた支持板流路であ
る。
【0026】なお、シェルアンドチュ−ブ熱交換器の伝
熱管内径の代表的な例では、沸騰水型原子炉や火力発電
所に用いられる給水加熱器や、加圧水型原子力発電所に
用いられる蒸気発生器の伝熱管で内径約10〜30mm、
沸騰水型原子炉,火力発電所,加圧水型原子力発電所に
用いられる復水器や液体金属冷却型高速増殖炉の蒸気発
生器または中間熱交換器の伝熱管では内径約30mm〜6
0mmの寸法を有する。
【0027】このように、シェルアンドチュ−ブ熱交換
器においても多数の伝熱管開口部560xにおいて、前
述したシュラウドヘッド212の貫通孔部分と同様の、
大きな伝熱流体Bの圧力損失が生じる。
【0028】シュラウドヘッド貫通孔の開口部の圧力損
失低減に関しては、公知技術として例えば以下のものが
ある。
【0029】特開昭59−18490号公報に記載され
ている公知技術は、気水分離器とシュラウドヘッドとを
接続するスタンドパイプ内径を従来のものより大きく取
り、またスタンドパイプのシュラウドヘッド開口(貫通
孔)部分の縁部を連続的に拡大はたは断面円弧状の形状
(コーナーR)を施すことで、気水分離器入口圧力損失
の低減を図るものである。
【0030】また、実開昭62−69198号公報に記
載されている公知技術は、シュラウドヘッド開口(貫通
孔)部に、複数の螺旋状溝を設けることで、気水分離器
入口圧力損失の低減を図るものである。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には、以下の課題が存在する。
【0032】すなわち、特開昭59−18490号公報
及び実開昭62−69198号公報に記載されている公
知技術においては、シュラウドヘッド貫通孔またはスタ
ンドパイプ開口部の加工により圧力損失の低減が図れる
が、コーナーRや螺旋状溝の加工により加工工数が大幅
に増加する。
【0033】また、シュラウドヘッドとスタンドパイプ
との流路を溶接により接続するが、コーナーR加工部分
と溶接部分との位置関係によっては、圧力損失の低減効
果が減少する問題がある。
【0034】流体を取り扱う一般の発電プラントにおい
ても同様の問題があり、シェルアンドチューブ型熱交換
器の伝熱管と固定板との接続部では、伝熱管の本数が多
数であることからこの伝熱管開口部の加工工数が多大と
なる。すなわち、従来技術においては、圧力損失の低減
にのみ注目し、加工工数や経済性については配慮されて
いなかった。
【0035】本発明の目的は、上記問題を解決すべく、
沸騰水型原子炉の気水分離器のスタンドパイプやシェル
アンドチューブ型熱交換器など、流体を取り扱う一般の
発電プラントの機器で使用される流路管の入口・出口部
における圧力損失を低減し、かつ入口・出口部の加工工
数を少なくした発電プラントの流路管を提供することに
ある。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、発電プラントの作動流体または伝熱流体
が流れる流路管であって、前記作動流体または伝熱流体
の流れる方向に流路断面積を縮小させる流路壁である集
合板と、該集合板の上流側に位置する第1流路と、前記
集合板に開口形成された流路貫通孔と、前記流路貫通孔
と同じ孔であり前記第1流路の最下流部と前記流路貫通
孔を介して連通する第2流路とで構成される流路の入口
・出口部を有する発電プラントの流路管において前記流
路貫通孔の前記第1流路側にテーパー状面取りが施さ
れ、かつ前記テーパー面取りの最深部までの長さHと前
記第2流路の内径Dとの比H/Dを0.01以上、0.1
5以下とした前記流路の入口・出口部を有することを特
徴とする。
【0037】また、本発明の他の特徴は、発電プラント
の作動流体または伝熱流体が流れる流路管であって、前
記作動流体または伝熱流体の流れる方向に流路断面積を
縮小させる流路壁である集合板と、該集合板の上流側に
位置する第1流路と、前記集合板に開口形成された流路
貫通孔と、前記流路貫通孔と同じ孔であり前記第1流路
の最下流部と前記流路貫通孔を介して連通する第2流路
とで構成される流路の入口・出口部を有する発電プラン
トの流路管において、前記流路貫通孔の前記第1流路側
に曲率を持たせたコーナーRが施され、かつ前記第2流
路の断面積より断面積の小さい第3流路が前記集合板を
介して前記第2流路の後に前記第2流路と連通して設置
され、かつ前記コーナーRの最深部から前記第3流路の
最上流部までの長さdsと前記第3流路の内径D2との
比ds/D2を0.03以上とした前記流路の入口・出
口部を有することにある。
【0038】また、本発明の他の特徴は、発電プラント
の作動流体または伝熱流体が流れる複数の流路管であっ
て、前記作動流体または伝熱流体の流れる方向に流路断
面積を縮小させる流路壁である集合板と、該集合板の上
流側に位置する第1流路と、前記集合板に開口形成され
た流路貫通孔と、前記流路貫通孔と同じ孔であり前記第
1流路の最下流部と前記流路貫通孔を介して連通する第
2流路とで構成される流路の入口・出口部を各々有する
発電プラントの流路管において、前記複数の流路管は、
前記流路貫通孔の前記第1流路側にテーパー状面取りが
施され、かつ前記テーパー面取りの最深部までの長さH
と前記第2流路の内径Dとの比H/Dを0.01以上、
0.15以下とした前記流路の入口・出口部を各々有
し、前記各入口・出口部のH/Dの値の内、少なくとも
一つは異なることにある。
【0039】また、本発明の他の特徴は、発電プラント
の作動流体または伝熱流体が流れる複数の流路管であっ
て、前記作動流体または伝熱流体の流れる方向に流路断
面積を縮小させる流路壁である集合板と、該集合板の上
流側に位置する第1流路と、前記集合板に開口形成され
た流路貫通孔と、前記流路貫通孔と同じ孔であり前記第
1流路の最下流部と前記流路貫通孔を介して連通する第
2流路とで構成される流路の入口・出口部を各々有する
発電プラントの流路管において、前記複数の流路管は、
前記流路貫通孔の前記第1流路側に曲率を持たせたコー
ナーRが施され、かつ前記第2流路の断面積より断面積
の小さい第3流路が前記集合板を介して前記第2流路の
後に前記第2流路と連通して設置され、かつ前記コーナ
ーRの最深部から前記第3流路の最上流部までの長さd
sと前記第3流路の内径D2との比ds/D2を0.0
3以上とした前記流路の入口・出口部を各々有し、前記
各入口・出口部のds/D2の値の内、少なくとも一つ
は異なることにある。
【0040】また、本発明の他の特徴は、円筒形のシュ
ラウドの内部に多数配置された核燃料からの熱エネルギ
ーの伝達及び冷却水の蒸発を伴う炉心の上方で前記シュ
ラウドに固定され前記炉心内を上昇する冷却水および蒸
気を集合させるシュラウドヘッドと、筒形で内部が貫通
しておりその下端部分が前記シュラウドヘッド内に開口
してシュラウドヘッドに固定される複数のスタンドパイ
プと、前記シュラウドヘッドに開口され前記スタンドパ
イプと連通する貫通孔と、前記スタンドパイプの上端部
分で接続され蒸気と冷却水の気液二相流に旋回力を付与
する気水分離器入口案内羽根と、前記気水分離器入口案
内羽根で旋回流となった気液二相流を受け入れる気水分
離胴とを有する気水分離器において、前記気液二相流が
前記シュラウドヘッドから前記スタンドパイプへ前記貫
通孔を介して流入する前記スタンドパイプの入口部は、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の発電プラ
ントの流路管の入口・出口部と同じであることにある。
【0041】また、本発明の他の特徴は、円筒形のシュ
ラウドの内部に多数配置された核燃料からの熱エネルギ
ーの伝達及び冷却水の蒸発を伴う炉心の上方で前記シュ
ラウドに固定され前記炉心内を上昇する冷却水および蒸
気を集合させるシュラウドヘッドと、筒形で内部が貫通
しておりその下端部分が前記シュラウドヘッド内に開口
してシュラウドヘッドに固定される複数のスタンドパイ
プと、前記シュラウドヘッドに開口され前記スタンドパ
イプと連通する貫通孔と、前記スタンドパイプの上端部
分で接続され蒸気と冷却水の気液二相流に旋回力を付与
する気水分離器入口案内羽根と、前記気水分離器入口案
内羽根で旋回流となった気液二相流を受け入れる気水分
離胴とを有する気水分離器を用いた沸騰水型原子炉にお
いて、前記気液二相流が前記シュラウドヘッドから前記
スタンドパイプへ前記貫通孔を介して流入する前記気水
分離器の前記スタンドパイプの入口部は、請求項1ない
し請求項8のいずれか1項記載の発電プラントの流路管
の入口・出口部と同じであることにある。
【0042】また、本発明の他の特徴は、円筒容器状の
外胴と、前記外胴の外部と内部を連通する外胴流入口お
よび外胴流出口と、前記外胴内部の両端または一端に、
前記外胴内部の空間を複数に仕切り、伝熱管入口プレナ
ムと伝熱管出口プレナムとを形成する仕切板と、前記外
胴の内部に設けられた円筒状の内胴と、前記内胴の軸に
垂直の面で仕切る支持板と、前記支持板と前記仕切板と
を貫通して、前記伝熱管入口プレナムと前記伝熱管出口
プレナムとの間を連結して、前記支持板と前記仕切板に
保持される伝熱管群と、前記伝熱管入口プレナムを介し
て前記伝熱管群の一方の開口端に連通する伝熱管入口プ
レナム流入口と、前記伝熱管出口プレナムを介して前記
伝熱管群の他方の開口端に連通する伝熱管出口プレナム
流出口を具備し、前記外胴外部より前記外胴流入口を介
して流入する第1伝熱媒体を、前記内胴内部の前記伝熱
管群の間を通過させた後に前記外胴流出口へと流出さ
せ、前記第1伝熱媒体とは別の第2伝熱媒体を、前記外
胴外部より前記伝熱管入口プレナム流入口を介して流入
させて、前記伝熱管入口プレナムと前記伝熱管群を介し
て、前記伝熱管出口プレナムを通過させた後に前記伝熱
管出口プレナム流出口から流出させ、前記伝熱管を介し
て前記第1伝熱媒体と前記第2伝熱媒体の間で熱交換を
行なう熱交換器において、前記外胴流入口、前記外胴流
出口、前記伝熱管群の開口端、前記伝熱管入口プレナム
流入口、前記伝熱管出口プレナム流出口の各々は、請求
項1ないし請求項8のいずれか1項記載の発電プラント
の流路管の入口・出口部と同じであることにある。
【0043】発電プラントの流路管の入口・出口部にお
いて、第1流路から第2流路に断面積が急激に縮小する
場合には流れの剥離が生じ、この剥離領域では大きな圧
力損失(局所圧力損失)がある。流路の入口・出口構造
の形状と加工深さにより、剥離領域の大きさは変化す
る。加工深さxと第2流路の内径Dとの比x/Dが小さ
いほど剥離領域がより下流まで拡大して局所圧力損失も
大きくなり、同一のx/DでもコーナーRとテーパーと
では剥離領域の大きさが異なり、局所圧力損失も異な
る。
【0044】また、第2流路よりも断面積の小さい第3
流路を接続する絞り部を有する場合には、流路貫通孔に
コーナーRやテーパー加工を施すのみの場合と比較し
て、剥離領域がより大きくなるために局所圧力損失は大
きくなる。一方、テーパーはコーナーRよりも一般に加
工が容易であり、流路貫通孔の加工工数の点ではテーパ
ーの方が経済性は高い。
【0045】本発明によれば、発電プラントの流路管の
流路の入口・出口部は、流路貫通孔の第1流路側にテー
パー状面取りが施され、かつ前記テーパー面取りの最深
部までの長さHと前記第2流路の内径Dとの比H/Dを
0.01以上、0.15以下とした。
【0046】これにより、加工工数が少なく、かつ圧力
損失の低減が可能な流路の入口・出口部を実現できる。
H/Dが0.01未満では圧力損失の低減効果が小さ
く、H/Dが0.15を越えると同一加工工数でコーナ
ーR加工の方が圧力損失が小さくなるため、最適な範囲
は、H/Dが0.01以上、0.15以下となる。
【0047】また、第2流路の断面積よりも断面積の小
さい第3流路を第2流路の後に前記第2流路と連通して
設置することにより、第3流路を接続するための集合板
の内面である第2流路の加工が不要となり、加工工数を
一層低減し、経済性を一層向上することができる。
【0048】このとき、一般には第3流路と第2流路と
の接合部である絞り部で局所圧力損失が生じるが、テー
パー状面とりの最深部から第3流路の最上流部までの長
さdsと第3流路の内径D2との比ds/D2を0.3
以下としたことで、絞り部での局所圧力損失を小さくす
ることができる。これは、ds/D2を0.3以下の範
囲は、テーパー状面とりの最深部で生じた剥離渦の範囲
内にあり、絞り部の段差部分での流速が小さくなってい
るためである。ds/D2が0.3を越えると、絞り部
の段差部分での流速が大きくなり、局所圧力損失が増大
する。
【0049】また、第3流路の先端部を前記流路貫通孔
のテーパー状面取りと同じテーパーをなすテーパー形状
とし、流路貫通孔のテーパー状面取りの最深部から第3
流路の最上流部までの長さdsをds=0とすることに
より、流路貫通孔のテーパー状面とりと第3流路の先端
部テーパー形状とを連続体として扱うことができ、第3
流路の先端部のテーパー形状を含めた最深部までの長さ
Hと第3流路の内径D2との比H/D2を0.01以
上、0.15以下とした。
【0050】これにより、第3流路の先端部のテーパー
形状の分だけ流路貫通孔のテーパー状面取りの加工深さ
を浅くしても圧力損失を低減できるため、加工工数をさ
らに低減でき、経済性をさらに向上することができる。
【0051】また、第2流路の開口部に、局所圧力損失
の低減を図るコーナーRを施した流路貫通孔を有し、か
つ第3流路を第2流路の後に有する流路の入口・出口部
において、コーナーR最深部から第3流路最上流部まで
の長さdsと第3流路の内径D2との比ds/D2を
0.03以上としたことで、圧力損失の低減が可能な流
路の入口・出口部を実現できる。
【0052】コーナーRにおいては流れ方向に流路面積
が狭まり、かつ曲率に沿って接線方向が変化するため、
壁面近くでの流速が高くなり、流速の高くなった位置に
第3流路の先端部の絞り部が存在すると局所圧力損失が
大幅に増大する。したがって、コーナーR最深部から第
3流路最上流部までの長さdsを一定以上離し、第3流
路の内径D2との比ds/D2を0.03以上とするこ
とにより、前記した複合効果による圧力損失の増大を避
けることができる。
【0053】また、複数の流路管の各入口・出口部のH
/Dの値の内、少なくとも一つは異なる値にすることに
より、加工工数が少なくかつ複数の流路管への流量調整
機能と圧力損失の低減が可能な入口・出口部を実現する
ことができる。
【0054】また、複数の流路管の各入口・出口部のd
s/D2の値の内、少なくとも一つは異なる値にするこ
とにより、加工工数が少なくかつ複数の流路管への流量
調整機能と圧力損失の低減が可能な入口・出口部を実現
することができる。
【0055】また、複数の流路管の各入口・出口部のH
/D2の値の内、少なくとも一つは異なる値にすること
により、加工工数が少なくかつ複数の流路管への流量調
整機能と圧力損失の低減が可能な入口・出口部を実現す
ることができる。
【0056】また、複数の流路管の各入口・出口部の集
合板の第1流路側のコーナーRの最深部から第3流路の
最上流部までの長さdsと第3流路の内径D2との比d
s/D2の値の内、少なくとも一つは異なる値にするこ
とにより、加工工数が少なくかつ複数の流路管への流量
調整機能と圧力損失の低減が可能な入口・出口部を実現
することができる。
【0057】また、気水分離器のスタンドパイプ入口部
を、請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の発電
プラントの流路管の入口・出口部と同じにすることによ
り、加工工数が少なく経済性が向上でき、かつ圧力損失
の低減が可能な気水分離器を実現できる。
【0058】また、沸騰水型原子炉に用いられた気水分
離器のスタンドパイプ入口部を、請求項1ないし請求項
8のいずれか1項記載の発電プラントの流路管の入口・
出口部と同じにすることにより、加工工数が少なく経済
性を向上でき、かつ圧力損失の低減が可能な気水分離器
を用いた沸騰水型原子炉を実現できる。
【0059】また、熱交換器の外胴流入口・出口、伝熱
管群の開口端、伝熱管入口プレナム流入口、伝熱管出口
プレナム流出口の各々を、請求項1ないし請求項8のい
ずれか1項記載の発電プラントの流路管の入口・出口部
と同じにすることにより、加工工数が少なく経済性が向
上でき、かつ圧力損失の低減が可能な熱交換器を実現で
きる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例に係る発
電プラントの流路管を、図を用いて説明する。
【0061】まず、本発明の第1の実施例に係る発電プ
ラントの流路管を、図1〜6を用いて説明する。
【0062】図1は、第1の実施例に係る発電プラント
の流路管の流路の入口・出口部の縦断面を示す。第1流
路10と第2流路14とが集合板12により接続されて
おり、第2流路14は集合板12に開口されている。こ
の開口部は、テーパー状面とりを施した流路貫通孔20
であり、集合板12の表面から流路貫通孔20のテーパ
ー状面とり最深部までの長さHと第2流路の内径Dとの
比H/Dを0.01以上、0.15以下としている。
【0063】更に、第2流路14よりも断面積の小さい
第3流路34を第2流路14内側に設置し、流れ方向に
断面積が縮小する絞り部32を介して第2流路14と第
3流路34とが接続されている。絞り部32は圧力損失
が小さいテーパー形状としているが、このテーパー形状
には溶接部を含んでもよい。
【0064】流路貫通孔20のテーパー状面とり最深部
から第3流路の最上流部までの長さdsと第3流路の内
径D2との比ds/D2を0.3以下としている。
【0065】図2は、図1の流路管の流路の入口・出口
部において、流路貫通孔20のテーパー状面とり最深部
から第3流路の最上流部までの長さをds=0とした例
である。
【0066】図3は、図1の流路管の入口・出口構造を
適用したスタンドパイプを備えた気水分離器の縦断面を
示す。
【0067】ここで、流路の入口・出口部における流路
貫通孔20の圧力損失Δpは、一般に次式(数1)で与
えられる。
【0068】 Δp=KL・ΦG 2・(xW/αGA)2/(2ρG) …(数1) 式(数1)中のW、x、αG、ρGは、流路を流れる流体
が気体と液体とが混合して流れる気液二相流の質量流
量、クォリティ、気体の体積率(ボイド率)、および気
体の質量密度であり、流路を流れる流体が気体または液
体のみの単相流であるときはx=1、αG=1、WとρG
は単相流の質量流量と質量密度となる。A(=πD2/
4)は第2流路の断面積で内径Dより求められ、KL
流路貫通孔20の局所圧力損失係数である。
【0069】式(数1)中の二相流増倍係数ΦG 2は、二
相流が流れたときの圧力損失を評価する指標(二相流が
流れたときの圧力損失と、その二相流の内の気体成分だ
けが単独で流れたときの圧力損失との圧力損失比)で、
次式(数2)で求められる。 ΦG 2=1+C・x+x2 …( 数2) 式(数2)中のパラメータXは気体と液体の密度ρG
ρLと、気体と液体の粘性係数μL、μGおよびクォリテ
ィxを用いて次式(数3)で求められる。
【0070】 X=((1−x)/x)O.875・(ρGL)O.5・(μLG)O.125 …(数3) 式(数3)では密度と粘性係数は気体と液体の双方の流
体の持つ物性値であり、流体の組み合わせが決まればそ
れらの大きさも決まる。一方、クォリティxは気体及び
液体の流量により変化するため、流体の組み合わせが決
まれば二相流増倍係数ΦG 2はxにのみにより変化する。
なお、単相流が流れるときにはΦG 2=1である。
【0071】流路の入口・出口部における流路貫通孔2
0の圧力損失は式(数1)により評価できるが、従来、
式(数2)における二相流増倍係数ΦG 2の定数Cが不明
であり、また、テーパー形状においては局所圧力損失係
数KLも不明であった。
【0072】図4は、実際に測定した、流路の入口・出
口部の形状が異なるときのクォリティxと二相流増倍係
数ΦG 2との関係を示す。気体のみ流動(x=100%)
のときΦG 2=1であり、クォリティxが小さくなるほど二
相流増倍係数ΦG 2は増加する。一方、入口形状の違いに
よる二相流増倍係数ΦG 2の差異はなく、式(数2)にお
いて定数C=15とすると試験値と良く一致する。この
式(数2)、(数3)を用いれば、二相流増倍係数はク
ォリティxのみで評価可能となる。
【0073】このように、流路の入口・出口部における
流路貫通孔20の圧力損失の大小は、クォリティxが一
定であれば入口形状により二相流増倍係数ΦG 2は変化し
ないために、局所圧力損失係数KLの大小のみで比較で
きる。
【0074】図5は、実際に測定した、流路の入口・出
口部の形状がコーナーRとテーパーとで異なるときの加
工深さx(RまたはH)と第2流路の内径Dの比x/D
と局所圧力損失係数KLとの関係を示す。加工深さx/
Dが0.04以下ではテーパーの方が局所圧力損失係数
Lは小さく、x/Dが0.04以上ではコーナーRの方
が局所圧力損失係数KLは小さく、コーナーRではR/
Dが0.16以上で局所圧力損失係数KL=0となる。
【0075】一方、テーパーではH/D=0.15以上で
L=0.07とほぼ一定となり、このように局所圧力損
失係数KLが低下しなくなるのは流路貫通孔20と第2
流路14とが滑らかに接合されておらず流路貫通孔20
の最深部で流れの剥離が生じるためである。コーナーR
では局所圧力損失係数KL=0となるのは流路貫通孔2
0と第2流路14とが滑らかに接合されており流路貫通
孔20の最深部で流れの剥離が生じなくなるためであ
る。
【0076】また、加工深さを深くすることによって3
0%以上の圧力損失低減効果が得られれば、圧力損失低
減効果としては十分である。このときの圧損係数は、加
工深さが無い(x/D=0)のときのKL=0.5の70
%(=100%−30%)のKL=0.35で、このとき
のテーパー加工深さはH/D=0.01である。
【0077】これよりやや大きいH/D=0.02でH
/Dに対するKLの変化は変曲点を有し、KLが0.02
以上0.04の範囲にあるとき、同一の加工深さx/D
に対するテーパー形状のKLはコーナーRと比較して十
分小さいといえる。
【0078】以上をまとめれば、加工深さH/Dが0.
01以上0.15以下の範囲の条件にあるときではテー
パー加工による局所圧力損失の低減効果があり、0.0
2以上0.04以下の範囲で特にテーパー加工による圧
力損失低減効果が大きい。
【0079】一方、流路の圧力損失の低減のための加工
深さは、入口・出口部分だけではなく流路全体を考慮
し、かつ加工工数と経済性とを考慮して決定する必要が
ある。一般に、コーナーR加工はテーパー加工の2倍の
加工工数を必要とする。また、同じ加工工数ではテーパ
ーに比べてコーナーRの方は半分の深さの加工量であ
る。
【0080】したがって、同一の経済性で比較する場
合、同一の加工工数(等価工数)における局所圧力損失
係数KLで比較する必要がある。つまり、同じ加工工数
で達成できるKLについては、テーパーを基準に取れ
ば、コーナーRのKLはテーパーの半分の加工深さの大
きさに相当するKLで比較すべきである。
【0081】図6は、図5の測定結果に基づいて、等価
工数における局所圧力損失係数KLを示す。この図6は
テーパーを基準にとっているので、図5のコーナーRの
曲線をヨコ軸方向に2倍に拡大した曲線を、図5のテー
パーの曲線に重ねて得られる。これにより、コーナーR
の加工工数に対する局所圧力損失係数は、図5と図6と
では異なる。
【0082】これらの図から明らかなように、R/D=
0.04の時、図5ではKL=0.2であるが、図6では
L=0.32である。また、コーナーRとテーパーの曲
線の交点は、図5ではx/D=0.04の位置である
が、x/D=0.15の位置に移動する。またテーパー
加工において、加工深さH/Dが0.02未満の範囲で
は加工深さの増加によって局所圧力損失係数KLが急激
に減少し、加工深さが十分ではなく、加工深さH/Dが
0.15を越える範囲ではコーナーR加工の方が局所圧
力損失係数KLが小さくなる。
【0083】したがって、図1の実施例において、テー
パー加工した流路貫通孔20の最深部までの長さHと第
2流路の内径Dとの比H/Dを0.01以上、0.15以
下とすることにより、従来技術より加工工数が少なくな
り、経済性が向上でき、かつ圧力損失を低減することが
できる。
【0084】また、図1の実施例において、第2流路1
4の断面積よりも断面積の小さい第3流路34を第2流
路14の後でかつ連通して設置することにより、第3流
路34を接続するための集合板12の内面である第2流
路14の加工が不要となり、加工工数が一層低減でき、
経済性を更に向上することができる。
【0085】このとき、第3流路34と第2流路14と
の接合部である絞り部32で局所圧力損失が生じるが、
流路貫通孔20の最深部で流れの剥離が生じ、剥離領域
では流速が遅いため、絞り部32をこの剥離領域内に設
ければ、絞り部32による圧力損失の増加は微小とな
る。
【0086】流路貫通孔20の最深部から第3流路34
の最上流部までの長さdsと第3流路の内径D2との比
ds/D2を0.3以下とすることで、絞り部32をこ
の剥離領域内として絞り部32での局所圧力損失を小さ
くすることができる。
【0087】さらに、図1の実施例において、流路貫通
孔20のテーパー状面とりの最深部から第3流路34の
最上流部までの長さdsをds=0とすると、図2の実
施例のようになり、この図からも明らかなように、流路
貫通孔20のテーパー状面とりと第3流路34の先端部
テーパー形状とを連続体として扱うことができ、第3流
路34の先端部のテーパー形状を含めた最深部までの長
さHと第3流路34の内径D2との比H/D2を0.0
1以上、0.15以下とすればよい。
【0088】また、0.02以上0.04以下の範囲で
は、特にテーパー加工による圧力損失低減効果が大き
い。この場合、第3流路34の先端部のテーパー形状の
分だけ流路貫通孔20のテーパー状面とりの加工深さを
浅くしても圧力損失を低減できるため、加工工数をさら
に低減でき、経済性をさらに向上することができる。
【0089】図8は、第2の実施例に係る発電プラント
の流路管の流路の入口・出口部の縦断面を示す。以下に
述べる変更内容以外は第1実施例と同じなので省略す
る。
【0090】第2流路14の開口部は、曲率を有するコ
ーナーRを施した流路貫通孔21であり、集合板12の
表面から流路貫通孔21のコーナーR最深部までの長さ
Rと第2流路の内径Dとの比R/Dを与えている。さら
に、この絞り部32におけるコーナーR最深部から第3
流路34の最上流部までの長さdsと第3流路34の内
径D2との比ds/D2を0.03以上としている。
【0091】図7は、図8のコーナーR形状がR/D=
0.08である流路貫通孔21を同時に有する場合の、
差し込み部ギャップdsと第3流路34内径Dの比ds
/Dと局所圧力損失係数KLとの関係を示す。図15に
示す従来技術によるスタンドパイプ入口部の形状はds
/D=0に相当するが、R/D=0.08のコーナーR
形状のみの場合(KL=0.07)と比較して圧力損失係
数KL=0.2と大きい。
【0092】しかし、コーナーR最深部から第3流路3
4の最上流部までの長さdsと第3流路34の内径D2
との比ds/Dが0.03以上のときにはKL=0.1で
あることから、ds/Dを0.03以上とすることで圧
力損失の低減が可能となる。コーナーR形状のみの場合
のKL=0.07と、ds/Dが0.03以上のときのKL
=0.1との差0.03は絞り部32での圧力損失であ
る。
【0093】本実施例によればds/Dを0.03以上
とすることで、従来技術と比較して流路の入口・出口構
造の圧力損失を1/2に低減でき、このds/Dの範囲
を本発明におけるギャップ適正範囲とする。
【0094】図3は、図1の流路管の入口・出口部を適
用したスタンドパイプを備えた気水分離器の縦断面を示
す。本発明による気水分離器214aと、図15に示す
従来技術の気水分離器214との、スタンドパイプ21
3,213a入口部における局所圧力損失をそれぞれ比
較して評価する。
【0095】ここで原子炉圧力容器100内の冷却水お
よび蒸気の流動条件(温度280℃、圧力70気圧)は次の
ように与えられる。
【0096】水の密度ρL=737kg/m3、蒸気の密度ρG
38kg/m3、水の粘性係数μL=9.08x10-5Pa・s、蒸気の粘
性係数μG=1.91x10-5Pa・sであり、気水分離器1本当
たりに流れる水・蒸気の二相流の流動条件は、質量流量
W=46kg/s、クォリティx=14%、流路断面積A=0.02
m2(スタンドパイプ内径D=160mmとして)、蒸気の体
積率αG=63%であり、このとき二相流増倍係数ΦG 2=3
2である。
【0097】図15に示す気水分離器214ではスタン
ドパイプ213入口部のコーナーR(加工深さR/D=
0.08、差し込み部ギャップds/D=0)のときの
局所圧力損失係数はKL=0.2で、圧力損失Δp=2
2.6kPaであるが、図3に示す気水分離器214aで
は、スタンドパイプ213a入口部のテーパー(加工深
さH/D=0.08、差し込み部ギャップds/D=
0)のときの局所圧力損失係数はKL=0.13で、圧力
損失Δp=14.7kPa(従来技術の65%)であり、3
5%の圧力損失の低減が図れた上に、テーパーとするこ
とで加工工数も約50%低減することができる。
【0098】さらに、図3に示す気水分離器214aに
図8の第2実施例の流路管の流路の入口・出口部を適用
した場合には、スタンドパイプ212a入口部のコーナ
ーR(加工深さR/D=0.08、差し込み部ギャップ
ds/D=0.03)のときの局所圧力損失係数はKL
0.1なので圧力損失Δp=11.3kPa(従来技術の5
0%)であり、従来技術より50%も圧力損失を低減す
ることができる。
【0099】このことから、本発明のごとくテーパー加
工を施した流路貫通孔20、コーナーR加工を施した流
路貫通孔21、および第2流路14と第3流路34を有
する構造によって、流路の入口・出口部における圧力損
失を低減し、かつ従来技術と比較して加工工数が少ない
流路の入口・出口構造を実現できる。
【0100】図9は、第3の実施例に係る発電プラント
の流路管の流路の入口・出口部の縦断面を示す。第3の
実施例は、第1の実施例を変更したもので、以下に述べ
る変更内容以外は第1の実施例と同じなので省略する。
【0101】すなわち、第3の実施例は、図9に示すよ
うに、第2流路14と同じ断面積の第3流路35とを集
合板12で接続している。第3流路35を接続するため
に集合板12の加工が必要となり、加工工数が若干増加
する。、しかし第3流路35の内径D2と第2流路14
の内径Dを等しくし、テーパー状面取りを施した流路貫
通孔20の加工深さHと第2流路の内径Dとの比H/D
を0.01以上、0.15以下の範囲とすることで、その
圧力損失係数は図5に示すテーパー形状に従い、圧力損
失の低減が容易となる。
【0102】図10は、第4の実施例に係る発電プラン
トの流路管の流路の入口・出口部の縦断面を示す。第4
の実施例は、第1の実施例を変更したもので、以下に述
べる変更内容以外は第1の実施例と同じなので省略す
る。
【0103】すなわち、第4の実施例は、図10に示す
ように、集合板12t面の法線が第2流路14および第
3流路34の中心軸25tと平行ではなく、テーパー状
面とりを施した流路貫通孔20tの最深部と集合板12
tとの間の長さは流路貫通孔外周位置により異なった構
造を採用している。
【0104】図10の構造は、集合板12tの法線と第
2流路14・第3流路34の中心軸とが平行ではない場
合で、流路貫通孔20tへのテーパー状面とり加工のた
めのエンドミルやドリル等の切削工具の中心軸を25t
に一致させた場合に形成される。
【0105】この実施例でも、第1の実施例と同様に、
集合板の法線と第2・第3流路中心軸と平行ではない場
合の流路の入口・出口構造における圧力損失低減が容易
に実施可能となる。
【0106】図11は、第5の実施例に係る発電プラン
トの流路管の流路の入口・出口部の縦断面を示す。第5
の実施例は、第4の実施例を変更したもので、以下に述
べる変更内容以外は第4の実施例と同じなので省略す
る。
【0107】すなわち、第5の実施例は、図11に示す
ように、集合板12u面の法線が第2流路14および第
3流路34の中心軸25uと平行ではないが、テーパー
状面とりを施した流路貫通孔20uの最深部と集合板1
2uとの間の長さは流路貫通孔外周位置により変化しな
い構造を採用している。
【0108】図11の構造は、集合板12uの法線と第
2流路14u・第3流路34の中心軸と平行ではない場
合に、流路貫通孔20uへのテーパー状面とり加工のた
めのエンドミルやドリル等の切削工具の中心軸を集合板
12uの法線に一致させた場合に形成される。
【0109】この実施例でも、第4実施例と同様に、集
合板12uの法線と第2流路14u・第3流路34の中
心軸と平行ではない場合の流路の入口・出口部における
圧力損失低減が容易に実施可能となる。
【0110】図12は、第6の実施例に係る発電プラン
トの流路管の流路の入口・出口部の縦断面を示す。第6
の実施例は、第5の実施例を変更したもので、以下に述
べる変更内容以外は第5の実施例と同じなので省略す
る。
【0111】すなわち、第6の実施例は、図12に示す
ように、集合板12v面の法線が第2流路14および第
3流路34の中心軸25vと平行ではないが、コーナー
Rを施した流路貫通孔21vの最深部と集合板12vと
の間の長さは流路貫通孔外周位置により変化しない構造
を採用している。
【0112】図12の構造は、集合板の法線と第2・第
3流路中心軸と平行ではない場合に、流路貫通孔21v
へのコーナーR加工のための切削工具の中心軸を集合板
12vの法線に一致させた場合に形成される。
【0113】この実施例でも、第5実施例と同様に、集
合板の法線と第2・第3流路中心軸と平行ではない場合
の流路の入口・出口部における圧力損失低減が容易に実
施可能となる。
【0114】図13は、第7の実施例を示し、伝熱管の
流路の入口・出口部に、第1の実施例の入口・出口部を
採用したシェルアンドチュ−ブ熱交換器の縦断面を示
す。
【0115】図22、23に示す従来の熱交換器におい
ては、伝熱管支持板540xの開口部560x、伝熱管
出口プレナム流出口530の開口部562x、および外
胴流出口518の開口部564xには、これら部分にお
ける局所圧力損失低減手段を施していない。しかし、図
1に示す本実施例の熱交換器においては、伝熱管526
が多数設置された伝熱管支持板540の開口部560、
伝熱管出口プレナム流出口530の開口部562、およ
び外胴流出口518の開口部564には、第1の実施例
と同様のテーパー状面取り(加工深さH/D)と差し込
み部構造(差し込み部ギャップds/D)が具備されて
いる。
【0116】この実施例でも、第1の実施例と同様に、
流路の入口・出口部における圧力損失を低減し、かつ従
来技術のシェルアンドチューブ型熱交換器と比較しても
入口・出口部の加工工数が少なくてすみ、圧力損失低減
が容易に実施可能となる。
【0117】図17は、第8の実施例を示し、シュラウ
ドヘッドの上方に設置された多数の気水分離器の集合体
構造に、第1実施例の入口・出口部を採用したものを示
す。
【0118】図16に示す従来の気水分離器の集合体構
造は、同じ加工深さのコーナーRを各々のシュラウドヘ
ッド貫通部3621〜3629に具備しており、シュラ
ウドヘッド貫通部の局所圧力損失の大きさも同一とな
る。
【0119】しかし、シュラウドヘッド上の位置の違い
によって各気水分離器スタンドパイプの長さが異なるた
めに、気水分離器上流での圧力損失(=スタンドパイプ
での摩擦圧力損失+シュラウドヘッド貫通部の局所圧力
損失)が各々異なることから、各気水分離器に流れる流
体流量は各々均一ではない。
【0120】具体的には、圧力損失の大きい気水分離器
へは流れ難くなり、一方圧力損失の小さい気水分離器へ
の流量は大きくなる。これは、各々の気水分離器の気体
と液体を分離する処理量が異なることであり、最大の処
理量を考慮される気水分離器の設計においてもこのこと
を反映させる必要がある。製作コストの面から各気水分
離器形状を同一としたく、できるだけ各気水分離器への
流量を均一化したい。
【0121】本実施例による各気水分離器への流量を均
一化するために各気水分離器の上流圧力損失を同一とす
る条件を評価する。ここで、気水分離器の上流の圧力損
失Δpは、一般に次式(数4)で与えられる。
【0122】 Δp=ζ・ΦG 2・(xW/αGA)2/(2ρG) …(数4) 式(数4)中のW、x、αG、ρGの各記号は、前述した
式(数1)〜(数3)と同一記号である。式(数4)中
のζは一般圧力損失係数で、次式(数5)のように、ス
タンドパイプでの摩擦圧力損失係数f・L/D(Lはス
タンドパイプ長さ)とシュラウドヘッド貫通部の局所圧
力損失係数KLとの和で求められる。
【0123】 ζ=KL+f・L/D …(数5) また、摩擦圧力損失係数fは次式(数6)より求められ
るが、第2の実施例に示した代表的な条件ではf=0.
032であり、ζ=KL+f/D・L=KL+0.2・Lとな
る。
【0124】 f=0.316・((xW/αGA)・D/μG)-O.25 …(数6) 図17に示すように、シュラウドヘッド中心部の気水分
離器214a1のスタンドパイプ長さLa1=1m、外
周部付近の気水分離器214a9のスタンドパイプ長さ
La9=2mであり、双方の局所圧力損失係数をそれぞ
れKL1、KL9とすると、KL1−KL9=0.2は双方のζ
が同一となる条件である。
【0125】本実施例の図17では、中心位置のシュラ
ウドヘッド貫通部3671の加工深さはH/D=0(K
L=0.5)、差し込み部構造の差し込み部ギャップ(d
s/D)を0.03以上(KL=0.03)であるから
(KL1=0.5+0.03=0.53)、外周部位置の3
679のテーパー加工深さをH/D=0.01(KL
0.3)、差し込み部ギャップ(ds/D)を0.03以
上(KL=0.03)に選択すれば(KL9=0.3+0.0
3=0.33)、双方のζは同一となる。
【0126】このようにして、各気水分離器の上流圧力
損失を同一とするように、各シュラウドヘッド貫通部の
差し込み部ギャップds/Dを同一の大きさとして各シ
ュラウドヘッド貫通部3671〜3679のテーパー加
工深さH/Dを選択すると、中心より周辺部へ位置が変
化するにつれてH/Dは大きくなり、図17のような実
施例となる。
【0127】この例では、従来例と比較してシュラウド
ヘッド周辺部分でのテーパー加工深さを大きく取ること
で、この位置の気水分離器の上流圧力損失を低減するこ
とが実施可能となる。さらに、シュラウドヘッド上の各
気水分離器の上流圧力損失を同一となるようにテーパー
加工深さを変えることで、各気水分離器への流量を均一
化することが実施可能となる。
【0128】また、シュラウドヘッド中心位置でもテー
パー加工深さを大きく取ることで、中心位置での気水分
離器圧力損失の低減が図れ、気水分離器の集合体全体の
圧力損失の低減が可能となる。
【0129】図18は、第9の実施例を示し、第8の実
施例を変更したもので、以下に述べる変更内容以外は第
8の実施例と同じなので省略する。
【0130】すなわち、第9の実施例は、図18に示す
ように、シュラウドヘッドの上方に設置された多数の気
水分離器の集合体構造に、第8の実施例のテーパー面取
りの代わりに曲率を有するコーナーRおよび差し込み部
構造(差し込み部ギャップ)を施す第2の実施例の発明
を採用したものであり、第8の実施例と同様に各気水分
離器への流量の均一化を図ることができる。
【0131】本実施例による各気水分離器への流量を均
一化するために、各気水分離器の上流圧力損失を同一と
する条件を、第8の実施例と同様に評価する。図18に
示すように、気水分離器214b1、214b9のスタ
ンドパイプ長さはLb1=1m、Lb9=2mであり、双
方の局所圧力損失係数をそれぞれKL1、KL9とすると、
L1−KL9=0.2は双方のζが同一となる条件であ
る。
【0132】本実施例の図18では、中心位置のシュラ
ウドヘッド貫通部367b1の加工深さはR/D=0、
差し込み部ギャップ(ds/D)を0.03以上(KL
0.03)であるから(KL1=0.5+0.03=0.5
3)、外周部位置の367b9のコーナーR加工深さを
R/D=0.02、差し込み部ギャップ(ds/D)を
0.03以上(KL=0.03)に選択すれば(KL9=0.
3+0.03=0.33)、双方のζは同一となる。
【0133】このようにして、各気水分離器の上流圧力
損失を同一とするように、各シュラウドヘッド貫通部の
差し込み部ギャップds/Dを同一の大きさとして各シ
ュラウドヘッド貫通部367b1〜367b9のコーナ
ーR加工深さR/D選択すると、中心より周辺部へ位置
が変化するにつれてR/Dは大きくなり、図18のよう
な実施例となる。
【0134】この例でも、第8の実施例と同様に、従来
例と比較してシュラウドヘッド周辺部分でのコーナーR
加工深さを大きく取ることで、この位置の気水分離器の
上流圧力損失を低減することが実施可能となる。さら
に、シュラウドヘッド上の各気水分離器の上流圧力損失
を同一となるようにコーナーR加工深さを変えること
で、各気水分離器への流量を均一化することが実施可能
となる。
【0135】また、シュラウドヘッド中心位置でもコー
ナーR加工深さを大きく取ることで、中心位置での気水
分離器圧力損失の低減が図れ、気水分離器の集合体全体
の圧力損失の低減が可能となる。
【0136】図19は、第10の実施例を示し、第8の
実施例及び第9の実施例を変更したもので、以下に述べ
る変更内容以外は第8の実施例及び第9の実施例と同じ
なので省略する。
【0137】すなわち、第10の実施例は、図19に示
すように、シュラウドヘッドの上方に設置された多数の
気水分離器の集合体構造に、シュラウドヘッド中心部位
置では曲率を有するコーナーRおよび差し込み部構造
(差し込み部ギャップ)を施す第2の実施例の発明を第
9の実施例と同様に採用し、シュラウドヘッド周辺部位
置ではテーパー面取りを施す第1の実施例の発明を第8
の実施例と同様に採用したものであり、第8および9実
施例と同様に各気水分離器への流量の均一化を図ること
ができる。
【0138】第4の実施例,第5の実施例,第6の実施
例で述べたように、コーナーRはテーパーと比較して機
械加工は困難で、特にシュラウドヘッド開口部(すなわ
ち気水分離器214c9)の中心軸25c9とシュラウ
ドヘッドの球扇形の曲率半径27cとのなす角度が大き
いシュラウドヘッド周辺位置では、シュラウドヘッド中
心位置と比較してより多くの加工工数を要する。一方シ
ュラウドヘッド中心位置近傍でのシュラウドヘッド開口
部の中心軸25c1と27cのなす角度は小さく、この
位置ではコーナーR加工は比較的容易である。
【0139】このことから、シュラウドヘッド位置によ
りシュラウドヘッド開口部に施す第1の実施例〜第6の
実施例の圧力損失低減手段を、加工の容易さ、つまり加
工工数により選択することで、気水分離器全体の圧力損
失の低減を図ると共に、シュラウドヘッド上部構造の製
作コスト低減が可能になる。
【0140】各気水分離器の上流圧力損失を同一とする
ように、各シュラウドヘッド貫通部の差し込み部ギャッ
プds/Dを同一の大きさとして各シュラウドヘッド貫
通部367c1〜367c9のコーナーR加工深さR/
Dおよびテーパー加工深さH/D選択すると、中心より
周辺部へ位置が変化するにつれてR/DおよびH/Dは
大きくなり、図19に示すような実施例となる。
【0141】この例でも、実施例8及び9と同様に、従
来例と比較してシュラウドヘッド周辺部分でのテーパー
加工深さを大きく取ることで、この位置の気水分離器の
上流圧力損失を低減することが実施可能となる。さら
に、シュラウドヘッド中心部分でのコーナーR加工深さ
を大きく取ることでシュラウドヘッド中心位置の気水分
離器の上流圧力損失を低減することが実施可能となり、
周辺部と合わせて総じて気水分離器の集合体全体の圧力
損失の低減が可能となる。さらに、シュラウドヘッド上
の各気水分離器の上流圧力損失を同一となるようにコー
ナーR加工深さを変えることで、各気水分離器への流量
を均一化することが実施可能となる。
【0142】図20は、第11の実施例を示し、伝熱管
の流路の入口・出口部に、第1の実施例の入口・出口部
を採用したシェルアンドチュ−ブ熱交換器の縦断面を示
す。
【0143】図22、23に示す従来の熱交換器におい
ては、伝熱管入口部560xは同一形状であり、伝熱管
入口部の局所圧力損失の大きさも同一となる。しかし図
のようなU字型の伝熱管の形状では、伝熱管支持板54
0上の位置の違いによって各伝熱管の長さが異なるため
に、伝熱管での圧力損失(=伝熱管での摩擦圧力損失+
伝熱管入口部の局所圧力損失)が各々異なることから、
各伝熱管に流れる流体流量は各々均一ではない。
【0144】具体的には、圧力損失の大きい伝熱管へは
流れ難くなり、一方圧力損失の小さい伝熱管への流量は
大きくなる。これは、各々の伝熱管の熱交換量が異なる
ことであり、最大の処理量を考慮されるシェルアンドチ
ューブ型熱交換器の設計においてもこのことを反映させ
る必要がある。
【0145】よって、できるだけ各伝熱管への流量を均
一化するべく、各伝熱管の圧力損失を同一とするよう
に、各伝熱管入口部(図20では3本の伝熱管526a
1、526a3、526a6について、各々560a
1、560a3、560a6の伝熱管入口部を支持板5
40aに有する)のテーパー加工深さH/D選択する
と、熱交換中心より周辺部へ位置が変化するにつれてH
/Dは大きくなり、図20に示すような実施例となる。
【0146】この例では、従来例と比較して熱交換周辺
部分での伝熱管入口部のテーパー加工深さを大きく取る
ことで、この位置の伝熱管の圧力損失を低減することが
実施可能となる。さらに、各伝熱管入口部の差し込み部
ギャップds/Dを同一の大きさとしてシェルアンドチ
ューブ型熱交換器の各伝熱管の圧力損失を同一となるよ
うにテーパー加工深さを変えることで、各伝熱管への流
量を均一化することが実施可能となる。
【0147】また、熱交換器中心位置でもテーパー加工
深さを大きく取ることで、中心位置での伝熱管圧力損失
の低減が図れ、伝熱管の集合体全体の圧力損失の低減が
可能となる。
【0148】図21は、第12の実施例を示し、第11
の実施例を変更したもので、以下に述べる変更内容以外
は第11の実施例と同じなので省略する。
【0149】すなわち、第12の実施例は、図21に示
すように、第11の実施例のテーパー面取りの代わりに
曲率を有するコーナーRおよび差し込み部構造(差し込
み部ギャップ)を施す第2の実施例の発明を採用したも
のであり、第11実施例と同様に複数の伝熱管への流量
の均一化を図ることができる。
【0150】各伝熱管の圧力損失を同一とするように、
各伝熱管入口部の差し込み部ギャップds/Dを同一の
大きさとして各伝熱管入口部(図21では3本の伝熱管
526b1、526b3、526b6について、各々5
60b1、560b3、560b6の伝熱管入口部を支
持板540bに有する)のコーナーR加工深さR/D選
択すると、熱交換中心より周辺部へ位置が変化するにつ
れてR/Dは大きくなり、図21に示すような実施例と
なる。
【0151】この例では、従来例と比較して熱交換周辺
部分での伝熱管入口部のコーナーR加工深さを大きく取
ることで、この位置の伝熱管の圧力損失を低減すること
が実施可能となる。さらに、シェルアンドチューブ型熱
交換器の各伝熱管の圧力損失を同一となるようにコーナ
ーR加工深さを変えることで、各伝熱管への流量を均一
化することが実施可能となる。
【0152】また、熱交換器中心位置でもコーナーR加
工深さを大きく取ることで、中心位置での伝熱管圧力損
失の低減が図れ、伝熱管の集合体全体の圧力損失の低減
が可能となる。
【0153】以上の実施例に示した、気水分離器及びシ
ェルアンドチューブ型熱交換器に代表される、第2流路
が集合板に複数設置された場合には、前述した第1の実
施例〜第12の実施例のいずれか一つの流路の入口・出
口部を各々の流路貫通孔に有することで、流路の入口・
出口部における圧力損失を低減しつつ、かつ複数の第2
流路への流量調整が可能となり、圧力損失低減と複数流
路への流量調整が容易に実施できる。また、従来と比較
しても入口・出口部の加工工数が少なくでき、経済性を
向上させることができる。
【0154】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第2流路の開
口部にテーパー状面取りを施した流路貫通孔を有し、か
つ流路貫通孔からテーパー状面とりの最深部までの長さ
Hと第2流路内径Dとの比H/Dを0.01以上、0.1
5以下としたことで、従来のコーナーR加工と比較して
入口・出口部の加工工数が少なく、かつ入口・出口部に
おける局所圧力損失を低減することができる。
【0155】請求項2の発明によれば、第2流路より断
面積の小さい第3流路を第2流路の後に設置することに
より、第3流路の差し込み用の加工が不要であり、かつ
テーパー状面取りの最深部から第3流路の最上流部まで
の長さdsと第3流路の内径D2との比ds/D2を
0.3以下としたことで、第3流路の最上流部の段差で
の局所圧力損失を低減でき、入口・出口部の加工工数が
一層少なく、かつ入口・出口部における圧力損失の増加
を防止することができる。
【0156】請求項3の発明によれば、第3流路の最上
流部をテーパー形状とし、テーパー状面とりの最深部か
ら第3流路の最上流部までの長さをds=0とした場
合、第2流路の開口部のテーパー状面とりと第3流路の
最上流部のテーパー形状を含めたテーパー形状の最深部
までの長さHと第3流路内径D2との比H/D2を0.
01以上、0.15以下としたことで、入口・出口の加
工工数がより一層少なくなり、かつ請求項1の発明によ
る入口・出口部と同様に局所圧力損失を低減することが
できる。
【0157】請求項4の発明によれば、第2流路の開口
部にコーナーRを施した流路貫通孔を有し、かつコーナ
ーR最深部から第3流路の最上流部までの長さdsと第
3流路内径D2との比ds/D2を0.03以上とした
ことで、コーナーRと第3流路の最上流部での段差との
複合効果による圧力損失の増加を防止でき、従来のコー
ナーR加工と比較して局所圧力損失を低減することがで
きる。
【0158】請求項5の発明によれば、複数の流路管の
各入口・出口部のH/Dの値の内、少なくとも一つは異
なることで、各々の入口・出口部における圧力損失を低
減する効果が得られ、かつ加工工数を大幅に低減する効
果が得られ、かつ各気水分離器への流量を均一化する効
果が得られる。
【0159】請求項6の発明によれば、複数の流路管の
各入口・出口部のds/D2の値の内、少なくとも一つ
は異なることで、各々の入口・出口部における圧力損失
を低減する効果が得られ、かつ加工工数を大幅に低減す
る効果が得られ、かつ各気水分離器への流量を均一化す
る効果が得られる。
【0160】請求項7の発明によれば、複数の流路管の
各入口・出口部のH/D2の値の内、少なくとも一つは
異なることで、各々の入口・出口部における圧力損失を
低減する効果が得られ、かつ加工工数を大幅に低減する
効果が得られ、かつ各気水分離器への流量を均一化する
効果が得られる。
【0161】請求項8の発明によれば、複数の流路管の
各入口・出口部の集合板の第1流路側のコーナーRの最
深部から第3流路の最上流部までの長さdsと第3流路
の内径D2との比ds/D2の値の内、少なくとも一つ
は異なることで、各々の入口・出口部における圧力損失
を低減する効果が得られ、かつ加工工数を大幅に低減す
る効果が得られ、かつ各気水分離器への流量を均一化す
る効果が得られる。
【0162】請求項9の発明によれば、気水分離器のス
タンドパイプの入口部を、請求項1ないし請求項8のい
ずれか1項記載の発電プラントの流路管の入口・出口部
と同じにすることで、気水分離器の気液二相流圧力損失
を低減し、かつ加工工数を大幅に低減する効果が得られ
る。
【0163】請求項10の発明によれば、沸騰水型原子
炉に用いられた気水分離器のスタンドパイプの入口部
を、請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の発電
プラントの流路管の入口・出口部と同じにすることで、
沸騰水型原子炉の気水分離器の気液二相流圧力損失を低
減し、かつ加工工数を大幅に低減する効果が得られる。
【0164】請求項11の発明によれば、熱交換器の伝
熱媒体の流入口もしくは流出口の各々を、請求項1ない
し請求項8のいずれか1項記載の発電プラントの流路管
の入口・出口部と同じにすることで、熱交換器の圧力損
失を低減し、かつ加工工数を大幅に低減する効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る発電プラントの流
路管の入口・出口部の縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の変形例による発電プラ
ントの流路管の入口・出口部の縦断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例による発電プラントの流
路管の入口・出口部をスタンドパイプ入口に採用した気
水分離器の縦断面図である。
【図4】入口・出口構造が異なる場合のクォリティと二
相流増倍係数の関係を示した図である。
【図5】入口・出口構造が異なる場合の加工深さと局所
圧力損失係数の関係を示した図である。
【図6】同一加工工数での加工深さと局所圧力損失係数
の関係を示した図である。
【図7】入口・出口構造の差し込み部ギャップと局所圧
力損失係数の関係を示した図である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る発電プラントの流
路管の流路の入口・出口部の縦断面図である。
【図9】本発明の第3の実施例に係る発電プラントの流
路管の流路の入口・出口部の縦断面図である。
【図10】本発明の第4の実施例に係る発電プラントの
流路管の流路の入口・出口部の縦断面図である。
【図11】本発明の第5の実施例に係る発電プラントの
流路管の流路の入口・出口部の縦断面図である。
【図12】本発明の第6の実施例に係る発電プラントの
流路管の流路の入口・出口構造の縦断面図である。
【図13】本発明の第7の実施例を示し、伝熱管の流路
の入口・出口部に、第1の実施例の入口・出口部を採用
したシェルアンドチュ−ブ熱交換器の縦断面図である。
【図14】従来の沸騰水型原子炉の縦断面図である。
【図15】従来の気水分離器の縦断面図である。
【図16】図14の沸騰水型原子炉のシュラウドヘッド
上方及び気水分離器集合の縦断面図である。
【図17】本発明の第8の実施例に係る沸騰水型原子炉
のシュラウドヘッド上方及び気水分離器集合の縦断面図
である。
【図18】本発明の第9の実施例に係る沸騰水型原子炉
のシュラウドヘッド上方及び気水分離器集合の縦断面図
である。
【図19】本発明の第10の実施例に係る沸騰水型原子
炉のシュラウドヘッド上方及び気水分離器集合の縦断面
図である。
【図20】本発明の第11の実施例に係るシェルアンド
チューブ型熱交換器の伝熱管群の縦断面図である。
【図21】本発明の第12の実施例に係るシェルアンド
チューブ型熱交換器の伝熱管群の縦断面図である。
【図22】従来のシェルアンドチューブ型熱交換器の伝
熱管群の縦断面図である。
【図23】従来のシェルアンドチューブ型熱交換器の縦
断面図である。
【符号の説明】
10…第1流路、12,13…集合板、14…第2流
路、20,21…流路貫通孔、32…絞り部、34…第
3流路、ds…差し込み部ギャップ、D…第2流路内
径、D2…第3流路内径、H…テーパー加工深さ、R…
コーナーR加工深さ、200…原子炉圧力容器、202
…シュラウド、204…炉心、212…シュラウドヘッ
ド、213…スタンドパイプ、214…気水分離器、5
00…シェルアンドチューブ型熱交換器、526…伝熱
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21D 1/00 GDB G21D 1/02 GDBT 1/02 GDB 1/00 GDBB GDBQ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発電プラントの作動流体または伝熱流体が
    流れる流路管であって、前記作動流体または伝熱流体の
    流れる方向に流路断面積を縮小させる流路壁である集合
    板と、該集合板の上流側に位置する第1流路と、前記集
    合板に開口形成された流路貫通孔と、前記流路貫通孔と
    同じ孔であり前記第1流路の最下流部と前記流路貫通孔
    を介して連通する第2流路とで構成される流路の入口・
    出口部を有する発電プラントの流路管において前記流路
    貫通孔の前記第1流路側にテーパー状面取りが施され、
    かつ前記テーパー面取りの最深部までの長さHと前記第
    2流路の内径Dとの比H/Dを0.01以上、0.15以
    下とした前記流路の入口・出口部を有することを特徴と
    する発電プラントの流路管。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記第2流路の断面積
    よりも断面積の小さい第3流路が前記集合板を介して前
    記第2流路の後に前記第2流路と連通して設置され、か
    つ前記テーパー状面取りの最深部から前記第3流路の最
    上流部までの長さdsと前記第3流路の内径D2との比
    ds/D2を0.3以下とした前記流路の入口・出口部
    を有することを特徴とする発電プラントの流路管。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記第
    3流路の先端部が前記流路貫通孔のテーパー状面取りと
    同じテーパーをなすテーパー形状でかつ前記テーパー状
    面取りの最深部から前記第3流路の最上流部までの長さ
    dsがds=0の場合には、前記第3流路の先端部のテ
    ーパー形状を含めた最深部までの長さHと前記第3流路
    の内径D2との比H/D2を0.01以上、0.15以下
    とした前記流路の入口・出口部を有することを特徴とす
    る発電プラントの流路管。
  4. 【請求項4】発電プラントの作動流体または伝熱流体が
    流れる流路管であって、前記作動流体または伝熱流体の
    流れる方向に流路断面積を縮小させる流路壁である集合
    板と、該集合板の上流側に位置する第1流路と、前記集
    合板に開口形成された流路貫通孔と、前記流路貫通孔と
    同じ孔であり前記第1流路の最下流部と前記流路貫通孔
    を介して連通する第2流路とで構成される流路の入口・
    出口部を有する発電プラントの流路管において前記流路
    貫通孔の前記第1流路側に曲率を持たせたコーナーRが
    施され、かつ前記第2流路の断面積より断面積の小さい
    第3流路が前記集合板を介して前記第2流路の後に前記
    第2流路と連通して設置され、かつ前記コーナーRの最
    深部から前記第3流路の最上流部までの長さdsと前記
    第3流路の内径D2との比ds/D2を0.03以上と
    した前記流路の入口・出口部を有することを特徴とする
    発電プラントの流路管。
  5. 【請求項5】発電プラントの作動流体または伝熱流体が
    流れる複数の流路管であって、前記作動流体または伝熱
    流体の流れる方向に流路断面積を縮小させる流路壁であ
    る集合板と、該集合板の上流側に位置する第1流路と、
    前記集合板に開口形成された流路貫通孔と、前記流路貫
    通孔と同じ孔であり前記第1流路の最下流部と前記流路
    貫通孔を介して連通する第2流路とで構成される流路の
    入口・出口部を各々有する発電プラントの流路管におい
    て、 前記複数の流路管は、前記流路貫通孔の前記第1流路側
    にテーパー状面取りが施され、かつ前記テーパー面取り
    の最深部までの長さHと前記第2流路の内径Dとの比H
    /Dを0.01以上、0.15以下とした前記流路の入口
    ・出口部を各々有し、前記各入口・出口部のH/Dの値
    の内、少なくとも一つは異なることを特徴とする発電プ
    ラントの流路管。
  6. 【請求項6】請求項5において、前記複数の流路管は、
    前記第2流路の断面積よりも断面積の小さい第3流路が
    前記集合板を介して前記第2流路の後に前記第2流路と
    連通して設置され、かつ前記テーパー状面取りの最深部
    から前記第3流路の最上流部までの長さdsと前記第3
    流路の内径D2との比ds/D2を0.3以下とした前
    記流路の入口・出口部を各々有し、前記各入口・出口部
    のds/D2の値の内、少なくとも一つは異なることを
    特徴とする発電プラントの流路管。
  7. 【請求項7】請求項5において、前記複数の流路管は、
    前記第3流路の先端部が前記流路貫通孔のテーパー状面
    取りと同じテーパーをなすテーパー形状でかつ前記テー
    パー状面取りの最深部から前記第3流路の最上流部まで
    の長さdsがds=0の場合には、前記第3流路の先端
    部のテーパー形状を含めた最深部までの長さHと前記第
    3流路の内径D2との比H/D2を0.01以上、0.1
    5以下とした前記流路の入口・出口部を各々有し、前記
    各入口・出口部のH/D2の値の内、少なくとも一つは
    異なることを特徴とする発電プラントの流路管。
  8. 【請求項8】発電プラントの作動流体または伝熱流体が
    流れる複数の流路管であって、前記作動流体または伝熱
    流体の流れる方向に流路断面積を縮小させる流路壁であ
    る集合板と、該集合板の上流側に位置する第1流路と、
    前記集合板に開口形成された流路貫通孔と、前記流路貫
    通孔と同じ孔であり前記第1流路の最下流部と前記流路
    貫通孔を介して連通する第2流路とで構成される流路の
    入口・出口部を各々有する発電プラントの流路管におい
    て、 前記複数の流路管は、前記流路貫通孔の前記第1流路側
    に曲率を持たせたコーナーRが施され、かつ前記第2流
    路の断面積より断面積の小さい第3流路が前記集合板を
    介して前記第2流路の後に前記第2流路と連通して設置
    され、かつ前記コーナーRの最深部から前記第3流路の
    最上流部までの長さdsと前記第3流路の内径D2との
    比ds/D2を0.03以上とした前記流路の入口・出
    口部を各々有し、前記各入口・出口部のds/D2の値
    の内、少なくとも一つは異なることを特徴とする発電プ
    ラントの流路管。
  9. 【請求項9】円筒形のシュラウドの内部に多数配置され
    た核燃料からの熱エネルギーの伝達及び冷却水の蒸発を
    伴う炉心の上方で前記シュラウドに固定され前記炉心内
    を上昇する冷却水および蒸気を集合させるシュラウドヘ
    ッドと、筒形で内部が貫通しておりその下端部分が前記
    シュラウドヘッド内に開口してシュラウドヘッドに固定
    される複数のスタンドパイプと、前記シュラウドヘッド
    に開口され前記スタンドパイプと連通する貫通孔と、前
    記スタンドパイプの上端部分で接続され蒸気と冷却水の
    気液二相流に旋回力を付与する気水分離器入口案内羽根
    と、前記気水分離器入口案内羽根で旋回流となった気液
    二相流を受け入れる気水分離胴とを有する気水分離器に
    おいて、 前記気液二相流が前記シュラウドヘッドから前記スタン
    ドパイプへ前記貫通孔を介して流入する前記スタンドパ
    イプの入口部は、請求項1ないし請求項8のいずれか1
    項記載の発電プラントの流路管の入口・出口部と同じで
    あることを特徴とする気水分離器。
  10. 【請求項10】円筒形のシュラウドの内部に多数配置さ
    れた核燃料からの熱エネルギーの伝達及び冷却水の蒸発
    を伴う炉心の上方で前記シュラウドに固定され前記炉心
    内を上昇する冷却水および蒸気を集合させるシュラウド
    ヘッドと、筒形で内部が貫通しておりその下端部分が前
    記シュラウドヘッド内に開口してシュラウドヘッドに固
    定される複数のスタンドパイプと、前記シュラウドヘッ
    ドに開口され前記スタンドパイプと連通する貫通孔と、
    前記スタンドパイプの上端部分で接続され蒸気と冷却水
    の気液二相流に旋回力を付与する気水分離器入口案内羽
    根と、前記気水分離器入口案内羽根で旋回流となった気
    液二相流を受け入れる気水分離胴とを有する気水分離器
    を用いた沸騰水型原子炉において、 前記気液二相流が前記シュラウドヘッドから前記スタン
    ドパイプへ前記貫通孔を介して流入する前記気水分離器
    の前記スタンドパイプの入口部は、請求項1ないし請求
    項8のいずれか1項記載の発電プラントの流路管の入口
    ・出口部と同じであることを特徴とする沸騰水型原子
    炉。
  11. 【請求項11】円筒容器状の外胴と、前記外胴の外部と
    内部を連通する外胴流入口および外胴流出口と、前記外
    胴内部の両端または一端に、前記外胴内部の空間を複数
    に仕切り、伝熱管入口プレナムと伝熱管出口プレナムと
    を形成する仕切板と、前記外胴の内部に設けられた円筒
    状の内胴と、前記内胴の軸に垂直の面で仕切る支持板
    と、前記支持板と前記仕切板とを貫通して、前記伝熱管
    入口プレナムと前記伝熱管出口プレナムとの間を連結し
    て、前記支持板と前記仕切板に保持される伝熱管群と、
    前記伝熱管入口プレナムを介して前記伝熱管群の一方の
    開口端に連通する伝熱管入口プレナム流入口と、前記伝
    熱管出口プレナムを介して前記伝熱管群の他方の開口端
    に連通する伝熱管出口プレナム流出口を具備し、 前記外胴外部より前記外胴流入口を介して流入する第1
    伝熱媒体を、前記内胴内部の前記伝熱管群の間を通過さ
    せた後に前記外胴流出口へと流出させ、前記第1伝熱媒
    体とは別の第2伝熱媒体を、前記外胴外部より前記伝熱
    管入口プレナム流入口を介して流入させて、前記伝熱管
    入口プレナムと前記伝熱管群を介して、前記伝熱管出口
    プレナムを通過させた後に前記伝熱管出口プレナム流出
    口から流出させ、前記伝熱管を介して前記第1伝熱媒体
    と前記第2伝熱媒体の間で熱交換を行なう熱交換器にお
    いて、 前記外胴流入口、前記外胴流出口、前記伝熱管群の開口
    端、前記伝熱管入口プレナム流入口、前記伝熱管出口プ
    レナム流出口の各々は、請求項1ないし請求項8のいず
    れか1項記載の発電プラントの流路管の入口・出口部と
    同じであることを特徴とする熱交換器。
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