JPH09257136A - 切換弁およびこれを用いた人工呼吸装置 - Google Patents

切換弁およびこれを用いた人工呼吸装置

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JPH09257136A
JPH09257136A JP6350396A JP6350396A JPH09257136A JP H09257136 A JPH09257136 A JP H09257136A JP 6350396 A JP6350396 A JP 6350396A JP 6350396 A JP6350396 A JP 6350396A JP H09257136 A JPH09257136 A JP H09257136A
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JP
Japan
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chamber
circuit
valve
gas
exhalation
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Withdrawn
Application number
JP6350396A
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English (en)
Inventor
Shoichi Tsukagoshi
昌一 塚越
Moriaki Hatsuya
守昭 初谷
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SENKO IKA KOGYO KK
Senko Medical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
SENKO IKA KOGYO KK
Senko Medical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工呼吸器による調節呼吸から自発呼吸まで
連続的に対応でき、新鮮ガス流量等に影響されずに所望
の換気量を得ることができ、かつ呼吸回路内のボリュー
ム維持および確認が容易にできる人工呼吸装置を提供す
る。 【解決手段】 バッグ20が設けられた新鮮ガス導入回
路19に接続された第一室24と呼気回路14に接続さ
れた第二室27と吸気回路12に接続された第三室34
とを有し、第一室24、第二室27および第三室34を
すべて連通させる状態と第一室24、第二室27および
第三室34の連通をすべて遮断させる状態とを切換可能
な呼気/新鮮ガス混合弁22と、呼気/新鮮ガス混合弁
22と呼気弁17との間の呼気回路14を外気に連通さ
せる余剰ガス排出回路36に設けられ、所定の回路内圧
を維持しつつ余剰分のガスを外気に排出させる余剰ガス
排出弁43とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科手術の際に患
者の呼吸を代わりに行う人工呼吸装置に用いて好適な切
換弁およびこれを用いた人工呼吸装置に関する。
【0002】
【従来の技術】外科手術の際に患者の呼吸を代わりに行
う人工呼吸装置としては、例えば、図10に示す構成の
ものがある。この人工呼吸装置は、ガスの吸い込みおよ
び吸い込んだガスの送り出しを行う人工呼吸器81と、
患者肺Hへの吸気の流入のみを許容する吸気弁82が設
けられた吸気回路83と、吸気回路83に、患者肺Hを
介して対称的に接続されるとともに患者肺Hからの呼気
の流出のみを許容する呼気弁84が設けられた呼気回路
85と、吸気回路83の上流側と呼気回路85の下流側
との接続位置に設けられるとともに、呼吸バッグとして
のバッグ86を有する用手呼吸回路87または人工呼吸
器81のいずれか一方を連通させる択一的な切換えを行
う切換弁88と、吸気回路83の吸気弁82の上流側に
接続されるとともに新鮮ガスが導入される新鮮ガス導入
回路89と、切換弁88と新鮮ガス導入回路89との間
の吸気回路83に設けられた炭酸ガス吸収缶90と、人
工呼吸器81を外気に連通させるとともに余剰ガス排出
弁91が設けられた第一の排出回路92と、用手呼吸回
路87を外気に連通させるとともにAPL弁93が設け
られた第二の排出回路94とを有するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の人工呼吸装
置では、切換弁88によって呼吸バッグとしてのバッグ
86および人工呼吸器81が択一的に接続位置に連通さ
れることになるため、前記接続位置へ人工呼吸器81を
連通させ該人工呼吸器81で調節呼吸を行っている最中
に自発呼吸が現れた場合には、すぐに連通をバッグ86
側に切り換えなければならず、また、人工呼吸器81に
よる吸気の送り出し時に新鮮ガスが新鮮ガス導入回路8
9から導入されるため、換気量は人工呼吸器81の供給
量だけでは決まらず、さらには、呼吸回路内のボリュー
ムの維持や確認が困難である等の問題があった。
【0004】したがって、本発明の目的は、人工呼吸器
による調節呼吸から自発呼吸まで連続的に対応でき、新
鮮ガス流量等に影響されずに所望の換気量を得ることが
でき、かつ呼吸回路内のボリューム維持や確認が容易に
できる人工呼吸装置を実現するのに好適な切換弁および
これを用いた人工呼吸装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の切換弁は、第一室、第二室
および第三室を有し、これら第一室、第二室および第三
室をすべて連通させる状態と第一室、第二室および第三
室の連通をすべて遮断させる状態とを切り換えることを
特徴としている。
【0006】また、本発明の請求項2記載の切換弁は、
上記に関して、前記第一室を内側に画成するとともに開
口端縁側が第一弁座をなす筒状の第一部材と、該第一部
材の外側に設けられ該第一部材との間に前記第二室を画
成するとともに開口端縁部が第一弁座と同軸状の第二弁
座をなす筒状の第二部材と、第一弁座および第二弁座に
対し同時に着座および離座可能な弁体と、第二部材の外
側に設けられ、該第二部材との間に前記第三室を画成す
るとともに前記弁体を第一弁座および第二弁座に対し離
着座可能に収納するハウジングとを有することを特徴と
している。
【0007】本発明の請求項3記載の人工呼吸装置は、
患者肺への吸気の流入のみを許容する吸気弁と自動でガ
スの吸い込みおよび吸い込んだガスの送り出しを行う人
工呼吸器とを有する吸気回路と、患者肺からの呼気の排
出のみを許容する呼気弁を有する呼気回路とが患者肺に
対し対称的に接続された循環呼吸回路を有する人工呼吸
装置であって、新鮮ガスが導入されまた呼吸ガスとの混
合が行われるとともに用手呼吸でガスの吸い込みおよび
吸い込んだガスの送り出しを行うバッグが設けられた新
鮮ガス導入回路と、吸気回路の上流側と呼気回路の下流
側との接続位置に設けられるとともに、新鮮ガス導入回
路に接続された第一室と呼気回路に接続された第二室と
吸気回路に接続された第三室とを有し、これら第一室、
第二室および第三室をすべて連通させる状態と第一室、
第二室および第三室の連通をすべて遮断させる状態とを
切り換え可能な呼気/新鮮ガス混合弁と、呼気/新鮮ガ
ス混合弁と呼気弁との間の呼気回路を外気に連通させる
余剰ガス排出回路と、該余剰ガス排出回路に設けられ、
所定の回路内圧を維持しつつ余剰分のガスを外気に排出
させる余剰ガス排出弁と、を有することを特徴としてい
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一の実施の形態を図1〜
図9を参照して以下に説明する。図中符号11は、自動
的にガスの吸い込みおよび吸い込んだガスの送り出しを
行う人工呼吸器である。この人工呼吸器11は駆動され
て伸縮するベローズからなるもので、伸長にともなう内
部容積の増大でガスの吸い込みを行う一方、縮長にとも
なう内部容積の減少で吸い込んだガスの送り出しを行う
ものである。
【0009】この人工呼吸器11は、一端側が患者肺H
に接続される吸気回路12に配置されている。この吸気
回路12は、人工呼吸器11と患者肺Hとの間に、患者
肺Hへの吸気の流入のみを許容する逆止弁である吸気弁
13を有している。吸気回路12には、患者肺Hを介し
て対称的に呼気回路14が接続されており、これら吸気
回路12および呼気回路14により循環呼吸回路15が
構成されている。この呼気回路14は、患者肺H側から
の呼気の流出のみを許容する逆止弁である呼気弁17を
有している。
【0010】図中符号19は、新鮮ガス供給手段18か
ら新鮮ガス(新鮮麻酔ガス)が導入される新鮮ガス導入
回路を示しており、この新鮮ガス導入回路19は、その
途中に、内部にガスを貯蔵可能なリザーババッグであり
用手呼吸時において呼吸バッグとなるバッグ20を有し
ている。呼気回路14の下流側と吸気回路12の上流側
との接続位置(すなわち患者肺Hに対し反対側の接続位
置)には、呼気/新鮮ガス混合弁(切換弁)22が設け
られており、該呼気/新鮮ガス混合弁22に、上記した
新鮮ガス導入回路19が接続されている。
【0011】この呼気/新鮮ガス混合弁22は、同軸二
重弁座弁であり、図2に示すように、新鮮ガス導入回路
19に第一接続口23において接続される第一室24を
内側に画成する円筒状の第一部材25と、該第一部材2
5の外側に同軸状に設けられ該第一部材25との間に、
呼気回路14に第二接続口26において接続される第二
室27を画成する円筒状の第二部材28とを有してお
り、これら第一部材25および第二部材28は上端の開
口端縁部の高さを一致させていて、これら開口端縁部が
同軸状の二重の第一弁座29および第二弁座30を構成
している。そして、両弁座29,30上には、外側の第
二弁座30よりも大径の軽量円板状の弁体31が上下移
動可能に設けられている。この弁体31は上昇時に両弁
座29,30から同時に離座して第一室24および第二
室27を同時に開放し、下降時に両弁座29,30に同
時に着座して第一室24および第二室27を同時に閉鎖
する。
【0012】これら第一部材25、第二部材28および
弁体31は円筒状のハウジング32内に同軸状に収納さ
れており、第一部材25、第二部材28およびこれらに
着座状態の弁体31と、ハウジング32との間の空間
は、吸気回路12に第三接続口33において接続される
第三室34とされている。そして、弁体31および弁座
29,30は、第一室24、第二室27および第三室3
4のそれぞれに導入される圧力により、離座してこれら
第一室24、第二室27および第三室34をすべて連通
させる状態と、着座して第一室24、第二室27および
第三室34の連通をすべて遮断させる状態とを切り換え
ることになる。
【0013】呼気/新鮮ガス混合弁22と呼気弁17と
の間の呼気回路14には、これを外気に連通させる余剰
ガス排出回路36が接続点37において接続されてい
る。この余剰ガス排出回路36には、これを開閉する開
閉弁38が設けられており、また、この開閉弁38を間
に挟む位置に別の回路39が両端の接続点40,41に
おいてバイパス接続(余剰ガス排出回路36から分岐し
これにまた戻る接続)されている。この回路39にはA
PL弁(上限圧調節弁)42が設けられている。このA
PL弁42は、吸気圧が過剰に加わらないようにバネ圧
力を調節する等して過剰圧を余剰ガスとして逃すもので
ある。また、開閉弁38は、人工呼吸器11による調節
呼吸と患者の自発呼吸の場合に開き、これらの場合にA
PL弁42の働きをなくすもので、用手による調節呼吸
の場合のみ、過剰な加圧を避けるために閉じて、APL
弁42を有効にする。さらに該回路39の呼気回路14
に対し反対側の余剰ガス排出回路36には、余剰ガス排
出弁43が設けられている。
【0014】この余剰ガス排出弁43は、円筒状のハウ
ジング44と、ハウジング44内の一側に該ハウジング
44と同軸状に設けられた円筒部材45と、ハウジング
44内を円筒部材45が設けられる側と他側とに仕切る
可撓性を有するダイアフラム46とを有しており、前記
他側の室47は該室47内を加圧する加圧源48に連通
されている。また、円筒部材45は、その内側が外気へ
の開放側に接続される室50とされており、上端縁がダ
イアフラム46が離着座する弁座51を構成している。
【0015】そして、ダイアフラム46が弁座51に着
座した状態で、ダイアフラム46、ハウジング44およ
び円筒部材45で囲まれる室52が、余剰ガス排出回路
36の回路39側に接続されている。この余剰ガス排出
弁43は、常開弁であり通常はダイアフラム46が弁座
51から離れているが、人工呼吸器11による吸気時の
み室47への加圧により弁座51は閉じられ、また人工
呼吸器11の呼気時においては、室52に導入される呼
気回路14側の圧力によりダイアフラム46に加わる力
と室47に導入される加圧源48による調整可能な所定
圧力とのバランスにより所定の回路内圧を維持しながら
余剰分のガスを外気に排出する。
【0016】吸気回路12の吸気弁13と人工呼吸器1
1の接続点16との間の位置、人工呼吸器11の接続点
16と呼気/新鮮ガス混合弁22との間の位置、あるい
は呼気回路14の余剰ガス排出回路36の接続点37と
呼気/新鮮ガス混合弁22との間の位置のうち、いずれ
かの一つの位置には、吸気の一部として再利用される呼
気ガスから炭酸ガスのみを取り除く炭酸ガス吸収缶54
が設けられている。
【0017】次に、以上のような構成の人工呼吸装置の
作動を説明する。なお、図3〜図8において白抜矢印は
ガスの流れの方向を示している。 (1) 人工呼吸器11による肺Hへの吸気の送り出しを行
う吸気相 図3に示すように、伸長状態にあった人工呼吸器11を
縮長させることにより、人工呼吸器11から吸気を吸気
弁13を開かせこれを通過させつつ吸気回路12を介し
て肺Hに送り込む。この状態において、呼気/新鮮ガス
混合弁22は吸気の圧力により弁体31が弁座29,3
0に着座した閉状態を維持し第三室34と、第一室24
および第二室27とが連通することはない。また、この
状態で導入された新鮮ガスはバッグ20を膨らませつつ
その中に貯留される。なお、この状態において、余剰ガ
ス排出弁43は連動した加圧源48からの圧力により完
全な閉状態とされている。
【0018】(2) 人工呼吸器11による肺Hからの呼気
の排出を行う呼気相の前半 図4に示すように、強制的に閉じられていた余剰ガス排
出弁43を開くと同時に縮長状態にあった人工呼吸器1
1を伸長させると、吸気側と呼気側との圧力差により吸
気弁13が閉じられ、肺Hから呼気が、呼気弁17を開
かせこれを通過しながら呼気回路14に流入し、呼気/
新鮮ガス混合弁22の弁体31が弁座29,30から離
座されて開状態となって、第三室34と、第一室24お
よび第二室27とが連通される。これにより、呼気は一
方で人工呼吸器11に導かれ、また他方で一瞬ではある
が新鮮ガス導入回路19を介してバッグ20に導入され
該バッグ20内で新鮮ガスと混合されて混合ガスとなり
バッグ20を膨らませつつその中に貯留され、その後、
必要な量だけ人工呼吸器11に導かれる。なお、この状
態において、呼気回路14側からあふれた余剰ガスは余
剰ガス排出弁43を通って外気に排出される。
【0019】(3) 人工呼吸器11による肺Hからの呼気
の排出を行う呼気相の終末休止 図5に示すように人工呼吸器11が伸長の終末休止状態
に至ると、人工呼吸器11への流入はなくなるものの、
呼気/新鮮ガス混合弁22の弁体31は新鮮ガスの導入
圧で弁座29,30から離座した開状態を維持し、新鮮
ガスが呼気/新鮮ガス混合弁22のハウジング32内の
呼気に混合されながら、呼気回路14側からあふれた余
剰ガスが余剰ガス排出弁43を通って外気に排出され
る。
【0020】このようにして呼気/新鮮ガス混合弁22
のハウジング32およびバッグ20内等に充満された呼
気と新鮮ガスとの混合ガスが、次の人工呼吸器11によ
る呼気相で人工呼吸器11に吸い込まれてそれに続く吸
気相で肺Hに供給されることになる。このような吸気相
および呼気相を繰り返すことにより、患者の呼吸の代り
をする。
【0021】(4) 用手呼吸による吸気相 人工呼吸器11を停止させた状態で、図6に示すよう
に、膨らんだ状態にあったバッグ20を握って縮めさせ
ることにより、バッグ20から吸気を、導入される新鮮
ガスとともに、その圧力で弁体31を弁座29,30か
ら離間させて開状態とすることにより呼気/新鮮ガス混
合弁22を通過させ吸気弁13を開いてこれを通過させ
つつ吸気回路12を介して肺Hに送り込む。他方、呼気
弁17はバッグ20を押されたことによる吸気圧で閉状
態となっている。なお、用手呼吸時においては開閉弁3
8は閉状態とされており、余剰ガスは呼気回路14側の
APL弁42を通り、常開状態にある余剰ガス排出弁4
3を通って排出される。
【0022】(5) 用手呼吸による呼気相の前半 呼気が、図7に示すように、一方で吸気弁13を閉じ、
他方で呼気弁17を開きこれを通過しつつ呼気回路14
を介して一部は呼気/新鮮ガス混合弁22の弁体31を
弁座29,30から離座させ開状態として第三室34
と、第一室24および第二室27とを連通させることに
なり、このとき、呼気は新鮮ガス導入回路19を介して
バッグ20に導入され該バッグ20内で新鮮ガスと混合
されて混合ガスとなりバッグ20を膨らませつつその中
に貯留される。また他の一部は、APL弁が抜けたあと
常開の余剰ガス排出弁43から排出される。
【0023】(6) 用手呼吸による呼気相の終末休止 人工呼吸器11の場合と同様、図5に示すように、呼気
/新鮮ガス混合弁22の弁体31は新鮮ガスの導入圧で
弁座29,30から離座した開状態を維持し、新鮮ガス
が呼気/新鮮ガス混合弁22のハウジング32内の呼気
に混合されて混合ガスとされながら、呼気回路14側か
らあふれた余剰ガスが余剰ガス排出弁43を通って排出
される。
【0024】このようにして呼気/新鮮ガス混合弁22
のハウジング32およびバッグ20内等に充満された呼
気と新鮮ガスとの混合ガスが、次の用手呼吸による吸気
相で肺Hに供給されることになる。このような吸気相お
よび呼気相を繰り返すことにより、用手による調節呼吸
を行う。
【0025】(7) 自発呼吸による吸気相 人工呼吸器11を停止させた状態で、図8に示すよう
に、肺Hが自発呼吸で吸気を行うと、その吸気圧で、ま
ず呼気弁17の閉鎖と吸気弁13の開放が行われ、次に
呼気/新鮮ガス混合弁22のハウジング32およびバッ
グ20から吸気を、導入される新鮮ガスとともに、弁体
31を弁座29,30から離間させて開状態とし呼気/
新鮮ガス混合弁22を通過させ吸気弁13を通過させつ
つ吸気回路12を介して吸い込む。
【0026】(8) 自発呼吸による呼気相の前半 用手呼吸の場合と同様、図7に示すように、自発呼吸に
よる呼気が、吸気弁13を閉じながら呼気弁17を開か
させこれを通過しつつ呼気回路14を介して呼気/新鮮
ガス混合弁22の弁体31を弁座29,30から離座さ
せて開状態として第三室34と、第一室24および第二
室27とを連通させることになり、このとき、呼気は新
鮮ガス導入回路19を介してバッグ20に導入され該バ
ッグ20内で新鮮ガスと混合されて混合ガスとなりバッ
グ20を膨らませつつその中に貯留される。
【0027】(9) 自発呼吸による呼気相の終末休止 人工呼吸器11の場合と同様、図5に示すように、呼気
/新鮮ガス混合弁22の弁体31は新鮮ガスの導入圧で
弁座29,30から離座した開状態を維持し、新鮮ガス
が呼気/新鮮ガス混合弁22のハウジング32内の呼気
に混合されて混合ガスとされる。
【0028】このようにして呼気/新鮮ガス混合弁22
のハウジング32およびバッグ20内等に充満された呼
気と新鮮ガスとの混合ガスが、次の自発呼吸による吸気
相で肺Hに供給されることになる。
【0029】なお、以上から、余剰ガス排出弁43は、
人工呼吸器11の吸気相では回路を閉鎖し、呼気相では
必要な回路内圧(PEEP:呼気終末陽圧)を維持しつ
つ余剰分のガスをオーバーフローさせる弁として動作
し、また肺Hによる自発呼吸時にはCPAP(接続的気
道内陽圧)弁として動作する。また、バッグ20は、人
工呼吸器11の吸気相では新鮮ガスのリザーババッグと
して、呼気相では再循環される呼気と新鮮ガスとの混合
ガスのリザーババッグとして機能し、用手呼吸では呼吸
バッグとして機能する。
【0030】以上に述べたこの実施の形態の人工呼吸装
置によれば、IPPV(陽圧による調節呼吸)〜IMV
(調節呼吸と自発呼吸の併存)〜CPAP(自発呼吸)
と、調節呼吸から自発呼吸まで連続的に対応できる。よ
って、麻酔の導入・維持・覚醒というプロセスがスムー
ズに進行できる。換気量を、新鮮ガス流量、換気回数、
吸気/呼気時間比に影響されず、人工呼吸器11の供給
量のみによって決めることができる。よって、新鮮ガス
流量を大きく変化させる必要のある低流量麻酔において
も人工呼吸器11の供給量を再調整する必要がなくな
る。
【0031】バッグ20が、人工呼吸器11による呼気
相においてリザーババッグとして機能するため、呼気終
末時の膨らみ具合、つまり一定のPEEP(呼気終末の
回路内圧)を維持することで呼吸回路内のボリュームを
維持することができ、その調整・確認も容易となる。ま
た使用するバッグ20の容量でも呼吸回路内のボリュー
ムの調節ができるので、大きめのバッグ20を用い、こ
れを部分的に絞ることにより呼吸回路内のボリュームを
加減することも可能となる。さらに低流量麻酔から完全
閉鎖麻酔まで新鮮ガスの流量コントロールを安心して行
うことができる。加えて呼気相で人工呼吸器11が下降
するタイプの電動メカニズムの人工呼吸器11を組み合
わせても、回路のリークをバッグ20の膨らみ具合の変
化によって発見可能である。さらにPEEP(呼気終末
の回路内圧)をモニタしそれによって新鮮ガス流量をフ
ィードバック制御すれば、完全閉鎖循環麻酔において最
も重量な新鮮ガス流量調節の自動化が可能となる。
【0032】人工呼吸器11まで含めた回路および流量
調節弁以降の低圧回路のリークチェックが一度に可能
(通常の回路では、バッグ側回路のチェック、人工呼吸
器側回路のチェック、および人工呼吸器そのもののチェ
ックが必要)となる。調節呼吸の吸気時やO2フラッシ
ュ時の内圧上昇が、バッグ20の膨らみで吸収され低圧
回路に直接伝りにくいので、気化麻酔薬濃度や新鮮ガス
流量への影響が少ない。
【0033】なお、呼気/新鮮ガス混合弁22として
は、図9に示す構成のものを採用することも可能であ
る。この呼気/新鮮ガス混合弁22は、上述したものの
弁体31の代りに、ハウジング32の一側に、該ハウジ
ング32内を第一部材25、第二部材28、第一接続口
23、第二接続口26および第三接続口33のある側と
他側とに仕切る可撓性を有するダイアフラム56を設
け、前記他側の室57を該室57内を加圧する加圧源5
8に連通させたものである。そして、この呼気/新鮮ガ
ス混合弁22を、人工呼吸器11の吸気に連動して室5
7内を加圧することで該ダイアフラム56を弁座29,
30に着座させて第一室24および第二室27を閉鎖さ
せ、それ以外の状態では前記加圧を停止してダイアフラ
ム56を弁座29,30から離座させて第一室24およ
び第二室27を開放させる。
【0034】また、上述した呼気/新鮮ガス混合弁22
は、第一部材25内の第一室24を新鮮ガス導入回路1
9に接続させ第二部材28の第二室27を呼気回路14
に接続させるのではなく、逆に、第一部材25内の第一
室24を呼気回路14に接続させ、第二部材28の第二
室27を新鮮ガス導入回路19に接続させても良好な効
果を発揮することができる。
【0035】さらに、上述した呼気/新鮮ガス混合弁2
2を、呼気弁として用いることもできる。この場合、例
えば、図10に示す回路において、呼気弁の代りに、呼
気/新鮮ガス混合弁22を、第一部材25内の第一室2
4を個別のリザーババッグに接続させ、第二部材28の
第二室27を呼気回路の上流側(患者肺側)に接続さ
せ、ハウジング32の第三室34を呼気回路の下流側に
接続させる。このように構成すると、従来の回路の場
合、呼気相初期において呼気が一気に排出弁から抜けて
しまい、呼気終末で回路内ボリューム(=回路内圧)を
安定化させるのが難しいという問題があったが、呼気相
初期において呼気ガスが一旦リザーババッグにリザーブ
され、その後、必要な回路内圧(=ボリューム)を維持
するのに不要な分だけが余剰ガスとして排出されるので
安定しやすいという効果が得られる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の切換弁は、第一室、第二室および第三室を有し、
これら第一室、第二室および第三室をすべて連通させる
状態と第一室、第二室および第三室の連通をすべて遮断
させる状態とを切り換えるものであるため、新鮮ガスが
導入されるとともに用手でガスの吸い込みおよび吸い込
んだガスの送り出しを行うバッグが設けられた新鮮ガス
導入回路を第一室に接続させ、患者肺からの呼気の排出
のみを許容する呼気弁を有する呼気回路の患者肺に対し
反対側を第二室に接続させ、患者肺への吸気の流入のみ
を許容する吸気弁と自動でガスの吸い込みおよび吸い込
んだガスの送り出しを行う人工呼吸器とを有する吸気回
路の患者肺に対し反対側を第三室に接続させ、さらに、
呼気/新鮮ガス混合弁と呼気弁との間の呼気回路を外気
に連通させる余剰ガス排出回路およびこの余剰ガス排出
回路に所定の回路内圧を維持しつつ余剰分のガスを外気
に排出させる余剰ガス排出弁を設けることにより、人工
呼吸器による調節呼吸から自発呼吸まで連続的に対応で
き、新鮮ガス流量等に影響されずに所望の換気量を得る
ことができ、かつ呼吸回路内のボリューム維持や確認が
容易にできる人工呼吸装置が得られる。
【0037】また、本発明の請求項2記載の切換弁は、
第一室を内側に画成するとともに開口端縁側が第一弁座
をなす筒状の第一部材と、該第一部材の外側に設けられ
該第一部材との間に第二室を画成するとともに開口端縁
部が第一弁座と同軸状の第二弁座をなす筒状の第二部材
と、第一弁座および第二弁座に対し同時に着座および離
座可能な弁体と、第二部材の外側に設けられ、該第二部
材との間に前記第三室を画成するとともに弁体を第一弁
座および第二弁座に対し離着座可能に収納するハウジン
グとを有する構成としたので、構成が簡素になり、コス
トを低減することができる。
【0038】本発明の請求項3記載の人工呼吸装置によ
れば、新鮮ガスが導入されるとともに用手呼吸でガスの
吸い込みおよび吸い込んだガスの送り出しを行うバッグ
が設けられた新鮮ガス導入回路に接続された第一室と、
患者肺からの呼気の排出のみを許容する呼気弁を有する
呼気回路の下流側に接続された第二室と、患者肺への吸
気の流入のみを許容する吸気弁と自動でガスの吸い込み
および吸い込んだガスの送り出しを行う人工呼吸器とを
有する吸気回路の上流側に接続された第三室とを有し、
第一室、第二室および第三室をすべて連通させる状態と
第一室、第二室および第三室の連通をすべて遮断させる
状態とを切換可能な呼気/新鮮ガス混合弁と、呼気/新
鮮ガス混合弁と呼気弁との間の呼気回路を外気に連通さ
せる余剰ガス排出回路に設けられ、所定の回路内圧を維
持しつつ余剰分のガスを外気に排出させる余剰ガス排出
弁とを具備したため、人工呼吸器による調節呼吸から自
発呼吸まで連続的に対応でき、新鮮ガス流量等に影響さ
れずに所望の換気量を得ることができ、かつ呼吸回路内
のボリューム維持や確認が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置を
概略的に示す回路図である。
【図2】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
呼気/新鮮ガス混合弁(切換弁)の一例を概略的に示す
断面図である。
【図3】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
人工呼吸器による吸気相を示す回路図である。
【図4】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
人工呼吸器による呼気相の前半を示す回路図である。
【図5】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
人工呼吸器等による呼気相の終末休止を示す回路図であ
る。
【図6】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
用手呼吸による吸気相を示す回路図である。
【図7】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
用手呼吸等による呼気相前半を示す回路図である。
【図8】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
自発呼吸による吸気相を示す回路図である。
【図9】本発明の一の実施の形態による人工呼吸装置の
呼気/新鮮ガス混合弁(切換弁)の他の例を概略的に示
す断面図である。
【図10】従来の人工呼吸装置を概略的に示す回路図で
ある。
【符号の説明】
11 人工呼吸器 12 吸気回路 13 吸気弁 14 呼気回路 15 循環呼吸回路 17 呼気弁 19 新鮮ガス導入回路 20 バッグ 22 呼気/新鮮ガス混合弁 24 第一室 25 第一部材 27 第二室 28 第二部材 29 第一弁座 30 第二弁座 31 弁体 32 ハウジング 34 第三室 36 余剰ガス排出回路 43 余剰ガス排出弁 H 患者肺

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一室、第二室および第三室を有し、こ
    れら第一室、第二室および第三室をすべて連通させる状
    態と第一室、第二室および第三室の連通をすべて遮断さ
    せる状態とを切り換えることを特徴とする切換弁。
  2. 【請求項2】 前記第一室を内側に画成するとともに開
    口端縁側が第一弁座をなす筒状の第一部材と、 該第一部材の外側に設けられ該第一部材との間に前記第
    二室を画成するとともに開口端縁部が第一弁座と同軸状
    の第二弁座をなす筒状の第二部材と、 第一弁座および第二弁座に対し同時に着座および離座可
    能な弁体と、 第二部材の外側に設けられ、該第二部材との間に前記第
    三室を画成するとともに前記弁体を第一弁座および第二
    弁座に対し離着座可能に収納するハウジングとを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の切換弁。
  3. 【請求項3】 患者肺への吸気の流入のみを許容する吸
    気弁と自動でガスの吸い込みおよび吸い込んだガスの送
    り出しを行う人工呼吸器とを有する吸気回路と、患者肺
    からの呼気の排出のみを許容する呼気弁を有する呼気回
    路とが患者肺に対し対称的に接続された循環呼吸回路を
    有する人工呼吸装置であって、 新鮮ガスが導入されまた呼気ガスとの混合が行われると
    ともに用手呼吸においてガスの吸い込みおよび吸い込ん
    だガスの送り出しを行うバッグが設けられた新鮮ガス導
    入回路と、 吸気回路の上流側と呼気回路の下流側との接続位置に設
    けられるとともに、新鮮ガス導入回路に接続された第一
    室と呼気回路に接続された第二室と吸気回路に接続され
    た第三室とを有し、これら第一室、第二室および第三室
    をすべて連通させる状態と第一室、第二室および第三室
    の連通をすべて遮断させる状態とを切り換え可能な呼気
    /新鮮ガス混合弁と、 呼気/新鮮ガス混合弁と呼気弁との間の呼気回路を外気
    に連通させる余剰ガス排出回路と、 該余剰ガス排出回路に設けられ、所定の回路内圧を維持
    しつつ余剰分のガスを外気に排出させる余剰ガス排出弁
    と、を有することを特徴とする人工呼吸装置。
JP6350396A 1996-03-19 1996-03-19 切換弁およびこれを用いた人工呼吸装置 Withdrawn JPH09257136A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022070907A1 (ja) * 2020-10-02 2022-04-07 直之 石北 人工呼吸器

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