JPH09244898A - ルール抽出方法及びその装置 - Google Patents

ルール抽出方法及びその装置

Info

Publication number
JPH09244898A
JPH09244898A JP8048664A JP4866496A JPH09244898A JP H09244898 A JPH09244898 A JP H09244898A JP 8048664 A JP8048664 A JP 8048664A JP 4866496 A JP4866496 A JP 4866496A JP H09244898 A JPH09244898 A JP H09244898A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rule
case
extracting
data
application limit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8048664A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Narasaki
博司 楢崎
Toshiharu Iwatani
敏治 岩谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP8048664A priority Critical patent/JPH09244898A/ja
Publication of JPH09244898A publication Critical patent/JPH09244898A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抽出された各ルールに対して,過剰一般化を
避けることができるルール抽出方法及びその装置。 【解決手段】 本装置Aは,被製造物の製造条件と特性
とを有する事例を予め記憶しておくデータベース1と,
計算機2等を具備し,この内計算機2は外部入力された
ある製造条件に類似する製造条件を有する類似事例を,
データベース1に記憶された事例の中から抽出する類似
事例検索機能処理部2aと,類似事例中のソースデータ
とターゲットデータとを比較することにより,ある製造
条件を改善するためのルールを抽出するルール抽出機能
処理部2cと,事例中の,ルール抽出に用いられたソー
スデータと所定のターゲットとの類似度と,両データに
対するルールの適合度とに基づいてルールの適用限界を
求めるルール検証機能処理部2d及びルール適用限界評
価機能処理部2eと,ルールとその適用限界とを用い
て,ルールの適用可否を判断するルール適用可否判断機
能処理部2f等からなる。上記構成により,抽出された
各ルールに対して過剰一般化を避けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,ルール抽出方法及
びその装置に係り,例えば超電導線の製造条件の改善等
に用いられるルールの抽出方法及びその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より,抽出されたルールをコンピュ
ータ内に知識ベース化し,利用するエキスパートシステ
ムは広く活用されている。そのルール抽出にあたって
は,以下の方法が採られている。 (1)人間が経験に基づいて製造条件の改善を行う。 (2)帰納推論を用いて,データからコンピュータによ
りルールを抽出させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
ルール抽出方法では,次のような問題点があった。 (1)人間がルール抽出を行う方法においては,ルール
の整理,検証に多大な時間とコストがかかる。さらに,
得られたルールの精度を維持するためのメンテナンスに
もコストがかかる。 (2)帰納推論による方法では,得られたルールを実際
に適用し,その結果により,適用すべきルールの取捨選
択といった制御を行わないため,精度の向上や維持が困
難である。 (3)上記いずれの方法においても,ルール抽出時にお
ける状況から掛け離れた状況に対してルールを適用する
という,過剰一般化(ある特定の状況に対してしか成り
立たないのに,いつも成り立つとしてしまう誤りのこ
と)が避けられない。 本発明は,このような従来の技術における課題を解決す
るためになされたものであって,その主たる目的とする
ところは,抽出された各ルールに対して,適用限界を計
算することにより,過剰一般化をさけることのできるル
ール抽出方法及びその装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は,データベースに蓄積された事例に基づ
いて,該事例を改善するためのルールを抽出する方法に
おいて,上記事例中の,上記ルール抽出に用いられたソ
ースデータと,所定のターゲットデータとの類似度と,
両データに対する上記ルールの適合度とに基づいて,上
記ルールの適用限界を求めてなることを特徴とするルー
ル抽出方法として構成されている。さらには,上記ルー
ルと,その適用限界とを用いて上記ルールの適用可否の
判断をも行うことを特徴とするルール抽出方法である。
第2の発明は,データベースに蓄積された事例に基づい
て,該事例を改善するためのルールを抽出する装置にお
いて,上記事例中の,上記ルール抽出に用いられたソー
スデータと所定のターゲットデータとの類似度と,両デ
ータに対する上記ルールの適合度とに基づいて,上記ル
ールの適用限界を求めるルール適用限界演算手段を具備
してなることを特徴とするルール抽出装置である。さら
には,上記ルールと,その適用限界とを用いて上記ルー
ルの適用可否を判断するルール適用可否判断手段をさら
に具備してなることを特徴とするルール抽出装置であ
る。
【0005】第3の発明は,被製造物の製造条件と特性
とを有する事例を予め記憶しておくデータベースと,外
部入力されたある製造条件に類似する製造条件を有する
類似事例を,上記データベースに記憶された事例の中か
ら抽出する類似事例抽出手段と,上記類似事例中の,ソ
ースデータとターゲットデータとを比較することによ
り,上記ある製造条件を改善するためのルールを抽出す
るルール抽出手段と,上記類似事例中の,上記ルール抽
出に用いられたソースデータと所定のターゲットデータ
との類似度と,両データに対する上記ルールの適合度と
に基づいて,上記ルールの適用限界を求めるルール評価
手段と,上記ルールと,その適用限界とを用いて上記ル
ールの適用可否を判断するルール適用可否判断手段とを
具備してなるルール抽出装置である。さらには,上記類
似事例抽出手段により抽出された類似事例に含まれる特
性が複数存在する場合は,該特性から,上記ある製造条
件における被製造物の特性分布を演算し,上記類似事例
の特性を上記特性分布を考慮した1つの特性に置きかえ
る特性分布演算手段をさらに具備してなるルール抽出装
置である。尚,事例又は類似事例の中から抽出された2
つの任意の要素の一方をソースデータ,他方をターゲッ
トデータという。
【0006】
【発明の実施の形態】及び
【実施例】以下添付図面を参照して,本発明の実施の形
態及び実施例につき説明し,本発明の理解に供する。
尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化し
た一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格の
ものではない。ここに,図1は本発明の実施の形態及び
実施例に係るルール抽出装置Aの概略構成を示すブロッ
ク図,図2は類似事例検索部での処理手順を示すフロー
図,図3は特性分布計算部での処理手順を示すフロー
図,図4はルール抽出部での処理手順を示すフロー図,
図5はルール検証部での処理手順を示すフロー図,図6
はルール適用限界評価部での処理手順を示すフロー図,
図7はデータ例を示す図,図8はルール例を示す図であ
る。第1の発明に係るルール抽出方法は,データベース
に蓄積された事例に基づいて,該事例を改善するための
ルールを抽出する方法である点で従来例と同様である。
しかし,本方法では,上記事例中の,上記ルール抽出に
用いられたソースデータと所定のターゲットデータとの
類似度と,両データに対する上記ルールの適合度とに基
づいて,上記ルールの適用限界を求めてなる点で従来例
と異なる。さらに,上記ルールとその適用限界とを用い
て上記ルールの適用可否の判断をも行ってよく,この点
でも従来例と異なる。
【0007】第2の発明は,上記方法を適用可能な装置
であって,上記事例中の,ルール抽出に用いられたソー
スデータと所定のターゲットデータとの類似度と,両デ
ータに対する上記ルールの適合度とに基づいて,上記ル
ールの適用限界を求めるルール適用限界演算手段を具備
してなる。さらに,上記ルールとその適用限界とを用い
て上記ルールの適用可否を判断するルール適用可否判断
手段を具備してもよい。第3の発明は,上記装置をさら
に具体化したものであって,被製造物の製造条件と特性
とを有する事例を予め記憶しておくデータベースと,外
部入力されたある製造条件に類似する製造条件を有する
類似事例を,上記データベースに記憶された事例の中か
ら抽出する類似事例抽出手段と,上記類似事例中の,ソ
ースデータとターゲットデータとを比較することによ
り,上記ある製造条件を改善するためのルールを抽出す
るルール抽出手段と,上記類似事例中の,上記ルール抽
出に用いられたソースデータと所定のターゲットデータ
との類似度と,両データに対する上記ルールの適合度と
に基づいて,上記ルールの適用限界を求めるルール評価
手段と,上記ルールと,その適用限界とを用いて上記ル
ールの適用可否を判断するルール適用可否判断手段とを
具備してなる。さらに,上記類似事例抽出手段により抽
出された類似事例に含まれる特性が複数存在する場合
は,該特性から,上記ある製造条件における被製造物の
特性分布を演算し,上記類似事例の特性を上記特性分布
を考慮した1つの特性に置きかえる特性分布演算手段を
具備してもよい。
【0008】製造分野での製造条件の決定において,現
場のノウハウが重要な役割を果たす。本第3の発明は,
製造実績データより製造条件の改善方法(ルール)を抽
出するものである。尚,上記第1,第2の発明は製造分
野に限らず,ルール抽出を行うあらゆる分野に適用可能
であるが,その基本原理は,第3の発明と同様である。
従って,ここでは説明の便宜上,主として第3の発明に
ついて詳述することとした。図1に示す如く,第3の発
明に係る装置Aは,データベース1と,計算機2と,入
力装置3と,出力装置4と,記憶装置5とよりなる。こ
のうち,計算機2は,上記類似事例抽出手段に相当する
類似事例検索機能処理部2aと,上記特性分布演算手段
に相当する特性分布計算機能処理部2bと,上記ルール
抽出手段に相当するルール抽出機能処理部2cと,上記
ルール評価手段に相当するルール検証機能処理部2d及
びルール適用限界評価機能処理部2eと,上記ルール適
用可否判断手段に相当するルール適用可否判断機能処理
部2fとよりなり,記憶装置5は,上記各機能処理部2
a〜2fで取り扱われる類似事例,ルール,検証用ルー
ル,類似度,適合度等の各種データ集合を記憶する。
【0009】尚,ルール検証機能処理部2d及びルール
適用限界評価機能処理部2eと,ルール適用可否判断機
能処理部2fとは,それぞれ第2の発明におけるルール
適用限界演算手段と,ルール適用可否判断手段とに相当
し,それぞれ第1の発明において対応する工程を実行す
るものである。以下,本装置Aの動作について,Nb−
Ti超電導線の製造条件の決定問題を例にとって説明す
る。Nb−Ti超電導線は,加熱処理と伸線加工とから
なる工程を数回繰り返して製造されるので,その製造条
件を次のように表す。 P={(Ti,i,φi , i=1,2,…,n} ここに,(Ti,i,φi )は,温度Ti,でHi 時間加熱
した後に,直径φi まで引き伸ばすという工程を表す。
このような工程をn回繰り返して超電導線は製造され
る。また,超電導線の特性は,外部磁場のもとでの臨界
電流値により評価されるので,外部磁場mにおける臨界
電流値をJc (m)で表す。
【0010】今,超電導線の製造条件と特性とに関する
データベースDが与えられていたとする。 D={di,i=1,2…,N|di =(Pi,{J
c,i (m),m∈M})} ここに,Mは外部磁場の取り得る値の集合である。デー
タの一例を図7に示す。図中,温度Ti は℃,加熱時間
i はHour,直径φi は線径の減少率(引き伸ばし
後の線径/引き伸ばし前の線径)で表している。但し,
φi は第2工程における線径を1としている。また,製
造条件と外部磁場7T(テスラ)における臨界電流値J
c (7T)とが併せて示されている。本装置Aに与えら
れた命題は次の通りである。 「データベースDから,超電導特性を向上させる(より
大きな臨界電流値Jcを得る)ための製造条件の改善方
法を抽出せよ」 このときの,各構成要素の動作は次の通りである。
【0011】(類似事例検索機能処理部2a)ここで
は,ある事例d0 が与えられたとき,データベースDよ
り類似事例を抽出し,次の類似事例集合Sim(d0
を生成する。但し,ある事例d0 は事例集合であるデー
タベースDの要素であっても,なくてもよい。 Sim(d0 )⊂D 具体的には,図2に示す如く以下の処理を行う。先ず,
ある事例d0 ,空集合S(類似事例集合),事例集合
D,閾値ε0 (ユーザ指定)を与える(S1)。事例集
合Dが空であるならば(S2),類似事例集合Sを出力
して終了する(S3)。事例集合Dが空でなければ(S
2),事例集合Dの要素dを任意に選びだし,事例集合
Dから要素dを減ずる(S4)。要素dと事例d0 との
類似度Sim(d,d0 )と,閾値ε0 とを比較し(S
5),類似度が閾値よりも大きければ類似事例集合Sに
事例d0 を加え(S6),類似度が閾値よりも小さけれ
ばそのまま上記ステップS2に戻る。
【0012】尚,類似度Sim( ,)は次のように定
義する。
【数1】
【0013】例えば,上記図7では,スケジュールN
o.1の製造条件のみを与えて,その類似事例としてN
o.1,No.6が得られたものであるとする。このと
きの製造条件は6個であるが,個々の製造条件に対して
複数のデータがあり,データの総数は16件である。 (特性分布計算機能処理部2b)同一の製造条件で製造
された超電導線であっても,その特性にはバラツキが出
る。同一の製造条件に対し,各外部磁場m∈M毎に,臨
界電流値の分布が得られる。ここでは,例えば平均値を
計算する。具体的には,図3に示す如く以下の処理を行
う。上記類似事例検索機能処理部2aのステップS3で
得られた類似事例集合SのコピーD′,空集合C(これ
も類似事例集合)を与える(S11)。集合D′が空で
あるならば(S12),類似事例集合Cを出力して終了
する(S13)。集合D′が空でないならば(S1
2),集合D′の要素d′を任意に選びだす(S1
4)。要素d′の製造条件をP′とする。集合D′より
製造条件がP′と同一の要素を抽出する。抽出された要
素をSim(d′)⊂D′とする(S15)。要素Si
m(d′)に対し,各外部磁場の値m∈M毎に臨界電流
値Jc を抽出し,その平均値を計算する。得られた平均
臨界電流値を{Jc (P′,m),m∈M}で表す。こ
の平均臨界電流値を類似事例集合Cに加える(S1
7)。そして,集合D′から要素Sim(d′)を減算
し(S18),上記ステップS12に戻る。
【0014】例えば,上記図7のデータの各製造条件に
対し,その条件のもとで製造された超電導線の臨界電流
密度(Jc値)の平均を求めた結果のうち,製造条件N
o.1のもとでのJc値の分布は同図中の右端に示すよ
うに{1990,2034,1753,1656}であ
った。但し,臨界電流密度は,簡単のため,外部磁場7
T(テスラ)のもとでの値のみを示している。 (ルール抽出機能処理部2c)上記特性分布計算機能処
理部2bのステップS13で得られた類似事例集合Cか
ら,任意の2つの要素c1 ,c2 ∈Cを選びだし,それ
らの製造条件,特性を比較して,次のようなルールの集
合を得る。 If∧i=1 n (Hi is aai ,Ti is bbi
and φi is cci ),then Jc (P′,
m)is dm ,m∈M ここで,aai ,bbi ,cci ,ddi は,{+(増
加),0(不変),−(減少)}の内のいづれかであ
る。これらaai,bbi,cci,ddi については,要素
1 ,c2 の製造条件,各外部磁場における臨界電流値
を比較して,その大小により決定する。上記ルールは,
外部磁場mにおける臨界電流値を増加させるためには,
各工程において加熱温度,加熱時間,引き伸ばし量を増
加させるべきか,あるいは減少させるべきかについて述
べている。今,要素c1 ,c2 から得られた外部磁場m
に対するルールをR1,2,m と表すことにする。各ルール
1, 2,m において,要素c1 をソースデータ,c2 をタ
ーゲットデータと呼ぶことにする。任意のソースデータ
とターゲットデータとを類似事例集合Cの中から選ぶこ
とにより,ルールが生成できる。但し,ここでは,計算
時間を短縮するため,類似度の上限σu を予めユーザが
指定しておき,ソースデータとの類似度がσu以下であ
るもののみを,ターゲットデータとして用いることとす
る。
【0015】具体的には,図4に示す如く以下の処理を
行う。先ず,スケジュール集合である類似事例集合C,
空集合Rを与える(S21)。任意の2つの要素c1
2 を集合S′とする(S22)。集合S′が空である
ならば(S23),集合Rを出力して終了する(S2
4)。集合S′が空でないならば(S23),集合S′
の要素s0 を任意に選びだし,集合S′からこの要素s
0 を減算する(S25)。そして,要素s0 より生成さ
れたルールを集合Rに加え(S26),上記ステップS
23へ戻る。ここで抽出されたルールは図8に示すよう
な差分表現を生成する。例えば前記図7では製造条件が
6個あるので,差分表現(ルール)は6C2=15個あ
る。上記の通り,ルール抽出に先立って,差分表現の値
の“量子化”を行うが,図8の例では,+,−,0の3
段階に量子化している。これは最も細かく量子化しても
よい。 (ルール検証機能処理部2d)ここでは,あるデータc
test∈Cが与えられたとき,任意のルールRi,j,m を検
証する。
【0016】具体的には,図5に示す如く以下の処理を
行う。上記ルール抽出機能処理部2cのステップS24
で得られたルール集合R,類似事例集合C,テスト履歴
集合Ti,j,m を与える(S31)。ルール集合Rが空で
あれば(S32),テスト履歴集合Ti,j,m を出力して
終了する(S33)。ルール集合Rが空でなければ(S
32),ルール集合Rの要素rを任意に選びだし,これ
を元のルール集合Rから減ずる(S34)。要素rのソ
ースデータをc i とする(S35)。類似事例集合Cを
集合C′にコピーする(S36)。集合C′が空であれ
ば(S37),上記ステップS32に戻る。集合C′が
空でなければ(S37),集合C′の要素ctestを選
ぶ,これを元の集合C′から減ずる(S38)。そし
て,要素ci をソースデータ,要素ctestを所定のター
ゲットデータとして,検査用ルールrt を生成する(S
39)。ルールrをrt とを比較し(S40),両者が
一致すれば,即ち,特性の値(+,0,又は−)が同じ
であれば,成功S(S41),一致しなければ失敗F
(S42)とする。両要素に対する類似度Sim(ci,
test)を算出する(S43)。要素γに相当するルー
ルRi,j,mdのテスト履歴集合Ti,j,m にテスト結果であ
るS又はF(適合度に相当),類似度Sim(ci,
test),そしてテストデータである所定のターゲットデ
ータ自身ctestを組にしたもの,即ち ttest=(S or F,Sim(ci,test),c
test) をテスト履歴集合Ti,j,m に加える(S44)。
【0017】例えば,前記図7に示した各データに対し
ては,次のような(類似度,成功/失敗)のデータが得
られる。
【表1】
【0018】(ルール適用限界評価機能処理部2e)簡
単化のため,上記ルール検証機能処理部2dのステップ
S33で得られたテスト履歴集合Ti,j,m を Ti,j,m ={t1,2,…tL } と表す。ここにLはTi,j,m の要素数,KはK≦Lであ
る。また,要素ti は,ti 中の類似度の大きいものか
ら順に並べられているものとする。精度γγに対するル
ールRi,j,m の適用限界1≦Lim(Ri,j,m )≦Lを
以下のように定義する。{tj,j=1,2,…,Lim
(Ri,j,m )≦L}⊂Ti,j,m において,テスト履歴集
合Ti,j,m 中において,テスト結果が成功Sであるもの
の個数をKとすると,K/Lim(Ri,j,m )を成功率
とよぶことにすると,成功率がγγより大きい,つまり
K/Lim(Ri,j,m )≧γγである。精度γγは予め
ユーザが指定する。ここで,ユーザが指定するパラメー
タは次の2種類である。 (1)ルール生成にあたって,任意に選びだされたソー
スデータci に対し,所定のターゲットデータctest
なりうるデータを制限するための,類似度の下限σ
l (即ち,Sim(ci ,ctest)≧σl でなければな
らない。) (2)ルールRi,j,m を適用可能な範囲を指定する「適
用限界」を求めるのに用いる,ルール要求精度の下限γ
γmin これらが,ユーザのチューニングパラメータとなる。
【0019】なぜ,適用限界なるものが必要かについて
以下に説明する。上記の説明よりわかるように,ルール
は2つのデータの差を計算することにより生成されてい
る。これは,関数の微分係数(傾き)を,2点の関数の
値の差分によって近似計算する処理に類似している。こ
の近似計算は,その2点が十分に近い点でなければなら
ない。最初のユーザパラメータσl は,そのような2点
間の距離の上限を決めるパラメータに相当する。また得
られたルールは,局所的なものである。上記の,関数の
傾きの近似計算の例で言えば,関数の値を,その近似計
算された傾きで予測する場合(即ち線型近似する場
合),予測される点は,近似計算を行った点までの十分
近くでなければならない。適用限界は,ルール生成のベ
ースデータからどれくらい隔たった点までならば,この
ような予測が,指定された精度γγmin 以上でできるか
どうかを示すものとなる。今,ある製造条件Pが与えら
れている場合を考える。上記ルールから,製造条件Pが
適用限界内にあるルールを選びだす。各ルールのソース
データの製造条件と製造条件Pの類似度とを計算し,そ
の類似度に基づいて,各ルールの検証実績データより成
功頻度(成功率)を計算する。次に,成功頻度が最大の
ルールを抽出し適用する。
【0020】具体的には,図6に示す如く以下の処理を
行う。先ず,上記ルール抽出機能処理部2cのステップ
S24で得られたルール集合RのコピーR′,空集合Q
(適用限界値集合)を与える(S51)。集合R′が空
であるならば(S52),集合Qを出力して終了する
(S53)。集合R′が空でないならば(S52),集
合R′の任意の要素r′を任意に選びだし,これを元の
集合R′から減ずる(S54)。上記ルール検証機能処
理部2dのステップS33で得られたテスト履歴集合T
i,j,m における要素r′の検証データを集合T′とする
(S55)。集合T′の類似度を出力装置4により一覧
表示する(S56)。類似度の下限値σl が入力装置3
から入力されると(S57),類似度が下限値σl 以上
のテストデータ数(成功数+失敗数)totalと,類
似度が下限値σl 以上の成功数tsとを0とする(S5
8)。そして,集合T′が空であるならば(S59),
成功頻度F(σl )=ts/totalを計算し(S6
0),出力装置4によりその計算結果を表示する(S6
1)。他の類似度の下限値σl を入力装置3から入力す
る場合には(S62),上記ステップS56に戻る。
【0021】他の類似度の下限値σl を入力しない場合
には(S62),成功頻度F(σl)の最大値と最小値
とを表示する(S63)。これらから適用限界値Lim
(R i,m,j )を決定する(S64)。例えば上記表1に
示したデータを用いた場合, F(0.98)=0.5 F(0.97)=0.67 F(0.94)=0.5 F(0.93)=0.6 となる。今, σl が0.97でF(σl )が最高 σl が0.94でF(σl )が最小 であるので,σl の下限を,例えば0.95に選ぶ。σ
l が小さくなるにつれてF(σl )も小さくなるのが理
想であるが,上例のように“でこぼこ”するのが現実で
ある。実際には,人間との対話により下限を決定する。
【0022】ここで,例えばF(σl )の要素精度を決
め(例えば“F(σl )の値が0.65以上でなければ
ならない”という制約を設ける),それを満足するルー
ルのみを残す。という方法も考えられる。要求精度の決
定も人間との対話による。適用限界値Lim
(Ri,j,m )を集合Qに加え(S65),上記ステップ
S52に戻る。上記ステップS59において,集合T′
が空でなければ,集合T′から要素t′を選んで,元の
集合T′から要素t′を減ずる(S66)。要素t′の
類似度が下限値σl 以上でなければ(S67),上記ス
テップS59に戻るが,要素t′の類似度がの下限値σ
l 以上であれば(S67),テスト結果が成功であるか
否かを判断する(S68)。ここでテスト結果が成功で
あれば,成功数tsをインクリメントし(S69),失
敗であれば,インクリメントしない。そして,いずれの
場合にもテストデータ数をインクリメントした後(S7
0),上記ステップS59に戻る。 (ルール適用可否判断機能処理部2f)ここでは,上記
ルール適用限界評価機能処理部2eのステップS53で
得られた集合Q内の適用限界値Lim(Ri,j,m )を用
いて,ルール適用制御を行う。
【0023】即ち,あるスケジュールが与えられた時,
そのスケジュールと各ルールの類似度を計算し,それが
ルールの適用限界内のものであれば,そのルールをその
スケジュールに適用する。例えば,(1)前記図7のよ
うなスケジュールが与えられており,(2)(2T 減
少)というルールが与えられており,ルールのベース事
例(ソースデータ)との類似度が0.96,そして適用
限界が0.95であったとする。この場合,スケジュー
ルに対し,このルールが適用される。即ち,第2工程の
温度(2T)を下げる。下げ幅は予め決めておく(例え
ば20度)か,あるいは人間が指定する。このように,
本装置Aによれば,抽出された各ルールに対し,ベース
事例からの適用限界を計算することにより,ルール抽出
時における状況から掛け離れた状況に対してルールを適
用するという過剰一般化を避けることができる。
【0024】尚,上記実施の形態及び実施例では,同一
製造条件で結果として得られた臨界電流値Jc にバラツ
キがあるため特性分布を計算した。しかし,1つの製造
条件に必ず1つの結果が与えられているような事例ベー
スであれば,このような特性分布計算は必要ではなく,
従って特性分布計算機能処理部2bは不要である。尚,
前記図7においては,1つの製造条件に対して1つの臨
界電流値Jc の代表値を与える必要があるため,その最
も簡単な代表値として,上記実施の形態及び実施例では
平均値を用い,そして,以降のルール抽出,検証におい
ては,1つの製造条件と1つの臨界電流値Jc の代表値
との対を持って1つの事例としたが,実使用に際しては
特性分布の代表値として臨界電流値JC の平均と分散と
を求め,それらの比を用いても何ら支障はない。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るルール抽出方法及びその装
置は,上記したように構成されているため,抽出された
各ルールに対し,ベース事例からの適用限界を計算する
ことにより,ルール抽出時における状況から掛け離れた
状況に対してルールを適用するという過剰一般化を避け
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態及び実施例に係るルール
抽出装置Aの概略構成を示すブロック図。
【図2】 類似事例検索機能処理部での処理手順を示す
フロー図。
【図3】 特性分布計算機能処理部での処理手順を示す
フロー図。
【図4】 ルール抽出機能処理部での処理手順を示すフ
ロー図。
【図5】 ルール検証機能処理部での処理手順を示すフ
ロー図。
【図6】 ルール適用限界評価機能処理部での処理手順
を示すフロー図。
【図7】 データ例を示す図。
【図8】 ルール例を示す図。
【符号の説明】
A…ルール抽出装置 1…データベース 2a…類似事例検索機能処理部(類似事例抽出手段に相
当) 2b…特性分布計算機能処理部(特性分布演算手段に相
当) 2c…ルール抽出機能処理部(ルール抽出手段に相当) 2d…ルール検証機能処理部(ルール評価手段に相当) 2e…ルール適用限界評価機能処理部(ルール評価手段
に相当) 2f…ルール適用可否判断機能処理部(ルール適用可否
判断手段に相当)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データベースに蓄積された事例に基づい
    て,該事例を改善するためのルールを抽出する方法にお
    いて,上記事例中の,上記ルール抽出に用いられたソー
    スデータと,所定のターゲットデータとの類似度と,両
    データに対する上記ルールの適合度とに基づいて,上記
    ルールの適用限界を求めてなることを特徴とするルール
    抽出方法。
  2. 【請求項2】 上記ルールと,その適用限界とを用いて
    上記ルールの適用可否の判断をも行うことを特徴とする
    請求項1記載のルール抽出方法。
  3. 【請求項3】 データベースに蓄積された事例に基づい
    て,該事例を改善するためのルールを抽出する装置にお
    いて,上記事例中の,上記ルール抽出に用いられたソー
    スデータと所定のターゲットデータとの類似度と,両デ
    ータに対する上記ルールの適合度とに基づいて,上記ル
    ールの適用限界を求めるルール適用限界演算手段を具備
    してなることを特徴とするルール抽出装置。
  4. 【請求項4】 上記ルールと,その適用限界とを用いて
    上記ルールの適用可否を判断するルール適用可否判断手
    段をさらに具備してなることを特徴とする請求項3記載
    のルール抽出装置。
  5. 【請求項5】 被製造物の製造条件と特性とを有する事
    例を予め記憶しておくデータベースと,外部入力された
    ある製造条件に類似する製造条件を有する類似事例を,
    上記データベースに記憶された事例の中から抽出する類
    似事例抽出手段と,上記類似事例中の,ソースデータと
    ターゲットデータとを比較することにより,上記ある製
    造条件を改善するためのルールを抽出するルール抽出手
    段と,上記類似事例中の,上記ルール抽出に用いられた
    ソースデータと所定のターゲットデータとの類似度と,
    両データに対する上記ルールの適合度とに基づいて,上
    記ルールの適用限界を求めるルール評価手段と,上記ル
    ールと,その適用限界とを用いて上記ルールの適用可否
    を判断するルール適用可否判断手段とを具備してなるル
    ール抽出装置。
  6. 【請求項6】 上記類似事例抽出手段により抽出された
    類似事例に含まれる特性が複数存在する場合は,該特性
    から,上記ある製造条件における被製造物の特性分布を
    演算し,上記類似事例の特性を上記特性分布を考慮した
    1つの特性に置きかえる特性分布演算手段をさらに具備
    してなる請求項5記載のルール抽出装置。
JP8048664A 1996-03-06 1996-03-06 ルール抽出方法及びその装置 Pending JPH09244898A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8048664A JPH09244898A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 ルール抽出方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8048664A JPH09244898A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 ルール抽出方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09244898A true JPH09244898A (ja) 1997-09-19

Family

ID=12809612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8048664A Pending JPH09244898A (ja) 1996-03-06 1996-03-06 ルール抽出方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09244898A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108141472A (zh) * 2015-08-05 2018-06-08 脸谱公司 连接设备的规则引擎

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108141472A (zh) * 2015-08-05 2018-06-08 脸谱公司 连接设备的规则引擎

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhang et al. Theory of deep learning IIb: Optimization properties of SGD
US11915799B2 (en) Polymer physical property prediction device, recording medium, and polymer physical property prediction method
US11586652B2 (en) Variable-length word embedding
CN113377568B (zh) 一种异常检测方法、装置、电子设备及存储介质
CN113411216B (zh) 基于离散小波变换和fa-elm的网络流量预测方法
US6973446B2 (en) Knowledge finding method
JP5391631B2 (ja) パラメタ制御装置、パラメタ制御プログラム及び多段照合装置
Kontkanen et al. On predictive distributions and Bayesian networks
CN111898637B (zh) 一种基于ReliefF-DDC特征选择算法
Liu et al. An improved random forest algorithm based on attribute compatibility
Li et al. Hydrological time series prediction model based on attention-LSTM neural network
Leung et al. On the regularization of forgetting recursive least square
US20210397973A1 (en) Storage medium, optimum solution acquisition method, and optimum solution acquisition apparatus
JPH09244898A (ja) ルール抽出方法及びその装置
CN116703470B (zh) 供应信息的预测方法、装置、设备及存储介质
CN111177403B (zh) 样本数据的处理方法和装置
Lee et al. Fast design of reduced-complexity nearest-neighbor classifiers using triangular inequality
CN112949599B (zh) 基于大数据的候选内容推送方法
JPH05225163A (ja) ニューラルネットシステムおよびニューラルネットの学習方法
Di Martino et al. Detection of fuzzy association rules by fuzzy transforms
US7127435B2 (en) Distribution theory based enrichment of sparse data for machine learning
Abbas et al. Volterra system identification using adaptive genetic algorithms
CN112699789A (zh) 一种用户电表的相位信息识别方法、系统及装置
Müller et al. An Integrated Graph Neural Network for Supervised Non-obvious Relationship Detection in Knowledge Graphs.
JP2004206167A (ja) 事例予測装置および事例予測方法