JPH09243620A - センサ - Google Patents

センサ

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JPH09243620A
JPH09243620A JP7828396A JP7828396A JPH09243620A JP H09243620 A JPH09243620 A JP H09243620A JP 7828396 A JP7828396 A JP 7828396A JP 7828396 A JP7828396 A JP 7828396A JP H09243620 A JPH09243620 A JP H09243620A
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sensor
polymer
electrode
resonance
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Takao Miya
隆雄 宮
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貴章 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】薄型でしかも裏側に洩れる音を完全に消し高精
度で、非破壊領域における構造物や機器等の狭あい部や
複雑な隙間内の欠陥検出、材料評価、物性測定等に広く
利用できる実用性のあるセンサを提供する。 【解決手段】共振用反射板、高分子圧電体、電極および
保護部材からなるセンサ基材を、その共振用反射板との
間に密封された気体層を設けて支持部材に取付けたセン
サであって、前記高分子圧電体はλ/2モードおよび/
またはλ/4モード可能な高分子圧電体で構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非破壊領域におけ
る各種構造物や機器等の欠陥検出、物性測定等に広く利
用できる高分子圧電材料を用いたセンサ、さらに詳しく
は各種構造物や機器等の特に狭あいな隙間の欠陥検出、
物性測定等に有利に利用できる高分子圧電材料を用いた
薄型センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、各種構造物や機器等について、信
頼性確保等の目的で各種の非破壊検査が行なわれてい
る。しかし近年の構造物、機器等はその精密性・複雑性
を増し、複雑な形状かつ狭合い部における検査も要求さ
れるようになってきた。
【0003】従来、かかる検査のため、超音波を利用し
たセンサとして、セラミックスの振動子を用いたセンサ
が知られている。セラミックスは振動子として、縦方
向、横方向、ズレ振動など種々なモードが合成され、ノ
イズの多いセンサとしてノイズ信号の除去は、全てセン
サ裏側に吸音材を取付けることによりノイズを消してい
る。
【0004】かかる従来のセラミックスの振動子では、
基本的にλ/2モードしかできないので、例えば、10
MHzで構成するとセラミックス(PZT)の音速は4
600m/秒であるから、圧電体の厚みは、v/2f=
4600×106 /2×10×106 =230(μm)
となり、さらに裏面側に吸収体を置くことになると、2
00μmを越えることになり、完成品は約1mmを超え
る厚さにもなってしまう。
【0005】このようにセラミックス振動子使用のセン
サでは、小型化、薄型化は困難で上述の要望に応えるこ
とがむずかしい。また、センサの肉厚を薄くすると完全
吸音は無理で多少の音が裏側に透過して出てゆくことに
なり、しかも吸収体を用いてもなお裏側に音が洩れると
いう問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、このセラミック
スに代わり、超音波振動子の材料として圧電効果を持た
せた高分子圧電材料が注目をあびている。この高分子圧
電材料を用いた振動子は、セラミックス振動子に比べ
て、薄膜化が可能で柔軟性に富むため、複雑な形状にも
対応できることが特徴である。したがって、かかる高分
子圧電体を用いたセンサでは薄型化は可能であるが、超
音波が放射しないように吸収体を用いてもなお裏側に音
が洩れるという課題が残り、超音波特性、超音波計測へ
の適用、あるいはセンサとして最も電気エネルギー効率
がよくノイズの少い良好なエコーを得て、高精度化する
には、なお問題があった。
【0007】本発明者らは、これらの問題点に鑑み、特
に高分子圧電体の特徴を生かす観点で鋭意検討した結
果、上記の課題をみごとに解決することに成功した。す
なわち、本発明は、薄くかつ裏側に洩れる音を完全に消
し、高精度で、非破壊領域における構造物や機器等の狭
あい部や複雑な隙間内の欠陥検出、材料評価、物性測定
等に広く利用できる、実用性のあるセンサを提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、上記目的を
達成せんとするものであって、本発明のセンサは、共振
用反射板、高分子圧電体および電極からなるセンサ基材
を、該共振用反射板との間にエコーを反射する気体層を
設けて支持部材に取付けたことを特徴とするものであっ
て、好適には、前記高分子圧電体が(広帯域)λ/2モ
ード駆動および/または(狭帯域)λ/4モード駆動可
能な高分子圧電体で構成されていることを特徴とするも
のである。本発明のセンサ基材では、電極側を保護部材
で覆うことが好ましく、また、共振用反射板が相対する
側の電極を兼ねるようにすることもできる。
【0009】本発明のセンサは、特に狭あい部や複雑な
隙間の探傷等に適用できるものであり、隙間部に挿入さ
れる、センサ基材、気体層および支持部材の積層位置に
おけるセンサの厚さを、例えば1mmより小さく、好適
には0.1mm〜0.8mmのように薄型とすることを
可能としたものである。
【0010】また、本発明センサの高分子圧電体を構成
する高分子材料としては、フッ素系高分子重合体が好ま
しく、特にポリフッ化ビニリデンまたはフッ化ビニリデ
ンと3フッ化エチレンとの共重合体が好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して具体的に本
発明の実施態様について説明する。
【0012】本発明センサの最も好ましい態様としての
基本構造は、共振用反射板、高分子圧電体、電極および
保護部材を順次積層したセンサ基材と、そのセンサ基材
を支える支持部材とで構成されており、かつそのセンサ
基材を構成する共振用反射板と支持部材との間にエコー
を反射する音圧反射率の大きい密封された気体層を設け
た構造である。
【0013】図1はその本発明の典型的な薄型センサの
断面図であり、センサ基材1は、高分子圧電体2の一面
に共振用反射板3が、他面には電極4が配されており、
そして電極4の表面は保護部材5で覆われ構成されてい
る。これらの共振用反射板3、高分子圧電体2、電極4
および保護部材5は、図1に示されるように順次積層さ
れ、各層間は接着剤で接着される。本発明において、こ
のセンサ基材1は支持部材6に固定され一体化される
が、その際、共振用反射板3から透過してくるエコーを
さらに遮断するため、センサ基材1と支持部材6の間に
密封部材7等により気体層8を設けて一体化される。
【0014】本発明の高分子圧電体を構成する圧電性高
分子材料は、MHz帯の周波数の送受信が可能なもの
で、本発明では特に圧電性高分子材料として、極性結晶
構造をもつ高分子化合物が用いられる。圧電性高分子材
料は、面積の大きい膜状物への加工も容易であり、柔軟
性に富み複雑な形状に製膜可能であること、可撓性があ
ること、耐衝撃性があること、高分子固有の特徴をもつ
ことの他に音響インピーダンスが小さいこと、誘電率が
小さいこと、などセラミックスなど圧電性無機材料には
ない特徴をもっている。
【0015】本発明の実施において圧電性高分子材料と
しては、大きい双極子モーメントをもつCF2基やCN
基を有する化合物、例えば、ポリフッ化ビニリデン(P
VDF)、フッ化ビニリデン(VDF)と3フッ化エチ
レン(TrFE)との共重合体P(VDF−TrF
E)、フッ化ビニリデン(VDF)と4フッ化エチレン
(TeFE)との共重合体P(VDF−TeFE)およ
びシアノビニリデンと酢酸ビニルとの共重合体P(VD
CN−VAc)等が挙げられるが、フッ素系高分子化合
物は強誘電体であり、フッ化ビニリデンと3フッ化エチ
レンの共重合体P(VDF−TrFE)が特に好まし
い。
【0016】この共重合体P(VDF−TrFE)にお
けるフッ化ビニリデン(VDF)成分の割合は、65モ
ル%〜90モル%の範囲のものが好ましく、70モル%
〜85モル%の範囲のものがより好ましい。ちなみに、
20℃における高分子圧電体P(VDF−TrFE)の
密度ρは1.88×103 kg/m3 、また音速vは
2,400m/s、音響インピーダンスZは4.51×
103 kg/m2 sである。
【0017】本発明の高分子圧電体は、基本的にはこの
ような圧電性高分子材料で構成されるが、本発明の効果
を妨げない範囲でさらに他の物質を配合したり、または
貼着したりして複合化し構成した圧電体も含まれる。例
えば、本発明の実施においては、本発明の効果を妨げな
い範囲でかかる誘電率の大きい圧電性高分子材料に、他
の材料、例えば強誘電性セラミックス粉末等を混入配合
して成形した複合圧電材料も用いることができる。配合
割合はセラミックス粉末の場合、目的に合わせ95重量
%までの配合が可能である。
【0018】本発明で用いる高分子圧電体は、λ/2モ
ードおよびλ/4モードが可能である。高分子重合体P
(VDF−TrFE)内における音速は2400m/秒
なので、例えば5MHzでλ/4モードの場合、圧電素
子の厚み(t)はt=v/4f(fは周波数)なので、
これより、t=2400×106 /4×10×106
120(μm)である。
【0019】本発明のセンサにおいては、例えば周波数
が5MHz、10MHz、100MHzのような、MH
z帯域における周波数の超音波が使用されるが、このよ
うなMHz帯域の周波数では、面内振動は束縛され厚み
振動だけが生じる。本発明の高分子圧電体については、
使用する超音波の周波数にもよるが、その膜厚は通常6
〜120μm、好ましくは4〜90μmである。
【0020】本発明の共振用反射板3は、基本的には高
分子圧電体2と音響インピーダンスの極めて異なる物質
を用いることが好ましく、また、電極も兼ねることで主
に金属が使用される。
【0021】高分子圧電材料の音響インピーダンスZ
は、4〜5(×106 kg/m2 s)と小さい。例え
ば、P(VDF−TrFE)の20℃における音響イン
ピーダンスZは4.51×106 kg/m2 sであり、
本発明では、音響インピーダンスZがそれより大きい金
属、例えば、銅(音響インピーダンスZ=45.8〜4
6.4×106 kg/m2 s)、真鍮(Z=31×10
6 kg/m2 s)、リンセイ銅(Z=37.6〜38.
4×106 kg/m2 s)等が挙げられるが、本発明で
はこれらに限定されない。本発明では音響インピーダン
スZが高分子圧電体のそれより、10×106 kg/m
2 s以上大きい材料から選択される。また、薄型センサ
用途として特に精密さが要求される場合は、機械加工性
の優れたものが好ましく使用される。
【0022】本発明の共振用反射板3はまた、音響的に
は反射板として電気エネルギー効率が最もよくノイズの
少い良好なエコー波形を得るため、厚み振動で決定され
る周波数fのλ/4の厚みに決定される。本発明の実施
において共振用反射板は、好ましくは12〜240μm
である。
【0023】本発明では、この共振用反射板3に上記の
ような金属ではなく、高分子圧電体の音響インピーダン
スと等しい特性を持つプラスチックなど、高分子圧電体
とほぼ同等と考えられる材料を用いることも可能である
が、この場合には、高分子圧電体の前面に薄い電極層を
形成し、高分子圧電体の裏側に共振用反射板3を設ける
ことができる。このときの共振用反射板3はλ/2の厚
みに決定する。
【0024】また、本発明の電極4は、高分子圧電体2
に電気エネルギーを送り込み応力歪みを与えると同時
に、電気エネルギーが遮断されそして応力歪みを受け電
気エネルギーを発生したりするとき、電気エネルギーの
送受信を行なう端子口となる。このように高分子圧電体
を駆動する電極は金、銅、アルミニウム等の各種金属を
用いて金属蒸着やスパッタリング等の手段で形成するこ
とができる。電極の厚さは、せいぜい100オングスト
ローム〜1μm程度である 本発明の電極4は、好適にはその表面が保護部材5で覆
われる。保護部材は、電極4を水またはその他の媒体か
ら守る保護層の役目と、かかる接触媒体と高分子圧電体
の間の音響結合をスムーズに行なうマッチング層の役目
をもつ。
【0025】保護部材は、好ましくはポリエチレン、ポ
リイミド、エポキシ樹脂等のプラスチックで構成され、
その厚さはオングストロームレベル〜約50μm、より
好ましくはオングストロームレベル〜30μmである。
【0026】次に、本発明の気体層8は、共振用反射板
3からなお透過してくるエコーに対して、これをさらに
完全に遮断する完全反射体として機能することが期待さ
れるため、音圧反射率の大きい気体が使用される。具体
的には空気、窒素、アルゴン等があるが、100%の空
気が最も好ましい。
【0027】気体層はこのように、後方への音の透過を
完全に遮断する目的をもつが、気体を閉じ込め密封する
には、例えば高分子圧電体と同じ大きさの穴を開けた板
状物を密封部材として、センサ基材と支持部材とで挟む
ことにより実施することができる。
【0028】本発明では高分子圧電体を用い、このよう
な積層構造としたことによって、例えば、本発明の薄型
センサを用いて水中にある構造物の狭あいな隙間で検査
を行なう場合、裏面からのバックエコーを完全になくす
ことができるの、確実で精度の高い検査の実施が可能と
なる。
【0029】本発明のセンサでは、このようにセンサ基
材が空気層を介して支持部材6で支えられるが、この支
持部材はセンサの支持体としての機能の他に、センサを
狭あいな隙間に導くガイドの働きも兼ねている。支持部
材はかかる機能のため、強度が大きく柔軟性があるもの
で、好適にはリンセイ銅や、炭素繊維強化プラスチック
またはガラス繊維強化プラスチックのような複合材料で
できており、厚さは0.05mm〜0.3mm程度とす
ることができる。
【0030】本発明のセンサは、このように高分子圧電
体を用い上記のような積層構造にすることによっても、
なお、センサ機能部分の厚さを1mmより薄くすること
が可能である。
【0031】本発明で用いる典型的な高分子圧電体の厚
さ(t)は、前述のように、例えば5MHzでλ/4モ
ードの場合で120μmである。したがって、これに共
振用反射板、電極、保護部材、気体層および支持部材を
積層した状態におけるセンサ全体の厚さは、0.8mm
以下にすることができ、本発明で薄型センサとした場合
は、厚さを好適には0.1mm〜0.8mm、実用面か
らは例えば0.3mm〜0.5mmとすることができ
る。
【0032】図2は、本発明の典型的な薄型センサ装置
の実施態様を説明するための概略断面図である。ここで
は支持部材6の一端にはこれまで説明したように、セン
サ基材1が密封部材7により、空気層8を持って接着固
定されている。
【0033】一方、支持部材6の他端には、マッチング
台9が接合される。マッチング台9は、例えばポリイミ
ド等のフィルム状物に銅等の金属を貼着したものであ
り、厚さは数10μmである。また、高分子圧電体から
最大のエネルギーを取出すにあたり高分子圧電体との整
合をとるため、そのマッチング台9を介して、整合用コ
イル10と共振用コイル11とが支持部材6の他端に取
付けられる。さらに支持部材6他端にはコネクタ12が
固定され、コネクタ12から、整合用コイル10と共振
用コイル11およびセンサ部材(高分子圧電体2を挟持
している電源)の回路を接続する。
【0034】
【実施例】
(実施例1)ポリイミド樹脂保護部材5、銅蒸着電極
4、P(VDF−TrFE)膜高分子圧電体2、銅製の
共振用反射板(電極を兼ねる)3、空気層8およびリン
セイ銅板支持部材6を順次積層した、図3に示したモデ
ル図構造の全体の厚さが0.45μmのセンサを作成し
た。このセンサについて、保護部材側の振動子面の信号
と、空気層−支持部材側の振動子裏面へ透過するノイズ
信号(エコーの洩れ)を、次のようにして測定した。
【0035】水槽底面に設置したハイドロホン(5MH
z,共振あり、受光面形状:φ19平面)の上方10m
mの位置に上記センサを配置し、振動子面aと振動子裏
面bから発生する音響エネルギーをハイドロホンで受
け、出力としてシンクロスコープで取出し表示した。そ
の結果、図4に示すように振動子面aの出力は500m
V、また図5に示すように振動子裏面bの出力は3mV
であった。このように、共振用反射板下に空気層が挿入
された構造では、信号とノイズの比が約1/166であ
った。
【0036】(参考例1)実施例1の空気層8の代わり
に、エポキシ樹脂内に金属粉を配したダンパー13を配
した他は、実施例1と同様に図6に示したモデル図構造
のセンサ(参考センサ)を作成した。この参考センサに
ついて、実施例1と同様にハイドロホン出力を測定した
ところ、図7のように振振動子面aの方の出力は実施例
1と同じ500mVであったが、ダンパー13を配した
振動子裏面b側のハイドロホン出力は図8のように25
mVであった。このように空気層8ではなくダンパー1
3を配した場合は、信号とノイズの比が約1/20でバ
ックエコーが認められた。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、圧電体として高分子圧
電体を用いると共に、共振用反射板と空気層を設けるこ
とにより、高分子圧電体後方への音の透過を実質的に全
て遮断でき、しかも例えば厚さが0.5mm程度の非常
に薄いセンサとすることができる。したがって、本発明
の薄型センサによれば、非破壊領域における構造物や機
器等の狭あいな隙間、複雑な隙間の欠陥検出、材料評
価、物性測定等が容易で、かつ的確で精度の高い結果を
得ることができる。
【0038】本発明のセンサは、各種プラント、大型輸
送機器、建築物等の各種構造物の非破壊計測に使用され
る他、例えば1mmの隙間があれば本発明のセンサを用
いて隙間内部の金属等の疲労クラック、腐食状態等の欠
陥が定量的に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の薄型センサの典型的な一実
施態様の構成を説明するための断面図である。
【図2】 図2は、本発明の薄型センサ装置を示す概略
断面図である。
【図3】 図3は、本発明の薄型センサのモデル構造を
説明するための断面図である。
【図4】 図4は、シンクロスコープで取出した本発明
振動子面側のエコーの波形図である。
【図5】 図5は、シンクロスコープで取出した本発明
振動子裏面側のエコーの波形図である。
【図6】 図6は、参考例のセンサのモデル構造を説明
するための断面図である。
【図7】 図7は、シンクロスコープで取出した参考例
センサの振動子面側のエコーの波形図である。
【図8】 図8は、シンクロスコープで取出した参考例
センサの振動子裏面側のエコーの波形図である。
【符号の説明】
1・・・センサ基材 2・・・高分子圧電体 3・・・共振用反射板 4・・・電極 5・・・保護部材 6・・・支持部材 7・・・密封部材 8・・・気体層 9・・・マッチング台 10・・整合用コイル 11・・共振用コイル 12・・コネクタ 13・・ダンパー
【手続補正書】
【提出日】平成9年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、上記目的を
達成せんとするものであって、本発明のセンサは、単一
または複数のエレメントからなる共振用反射板、高分子
圧電体および電極からなるセンサ基材を、該共振用反射
板との間にエコーを反射する気体層を設けて支持部材に
取付けたことを特徴とするものであって、好適には、前
記高分子圧電体が(広帯域)λ/2モード駆動および/
または(狭帯域)λ/4モード駆動可能な高分子圧電体
で構成されていることを特徴とするものである。本発明
のセンサ基材では、電極側を保護部材で覆うことが好ま
しく、また、共振用反射板が相対する側の電極を兼ねる
ようにすることもできる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明のセンサは、特に狭あい部や複雑な
隙間の探傷等に適用できるものであり、隙間部に挿入さ
れる、センサ基材、気体層および支持部材の積層位置に
おけるセンサの厚さを、例えば1mmより薄く、好適に
は0.1mm〜0.8mmのように薄型とすることを可
能としたものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】本発明で用いる高分子圧電体は、λ/2モ
ードおよびλ/4モードが可能である。高分子重合体P
(VDF−TrFE)内における音速は2400m/秒
なので、例えば5MHzでλ/4モードの場合、圧電素
子の厚み(t)はt=v/4f(fは周波数)なので、
これより、t=2400×106 /4××106 =1
20(μm)である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】また、本発明の電極4と共振用反射板3
は、いずれも単一または複数の電極を兼ねることができ
る。高分子圧電体2に電気エネルギーを送り込み応力歪
みを与えると同時に、電気エネルギーが遮断されそして
応力歪みを受け電気エネルギーを発生したりするとき、
電気エネルギーの送受信を行なう端子口となる。本発明
においては、単一エレメントまたは複数のエレメントか
らなる電極とすることができる。具体的には、相対する
電極4と共振用反射板3(電極)は、いずれか一方が単
一エレメント、他方が複数のエレメントからなる電極で
あってよく、または両方が単一エレメントもしくは複数
のエレメントからなる電極であってもよい。複数エレメ
ントからなる電極としては、例えばタンザク状に分割さ
れた電極が例示される。この場合、電極の数(エレメン
ト)は、システムの構成により決定され、医療用や工業
用で用いられるアレー型探触子に類似する。本発明にお
いてこのように高分子圧電体を駆動する電極は金、銅、
アルミニウム等の各種金属を用いて金属蒸着やスパッタ
リング等の手段で形成することができる。電極の厚さ
は、せいぜい100オングストローム〜1μm程度であ
◎本発明の電極4は、好適にはその表面が保護部材
5で覆われる。保護部材は、電極4を水またはその他の
媒体から守る保護層の役目と、かかる接触媒体と高分子
圧電体の間の音響結合をスムーズに行なうマッチング層
の役目をもつ。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】本発明では高分子圧電体を用い、このよう
な積層構造としたことによって、例えば、本発明の薄型
センサを用いて水中にある構造物の狭あいな隙間で検査
を行なう場合、裏面からのバックエコーを完全になくす
ことができるの、確実で精度の高い検査の実施が可能
となる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共振用反射板、高分子圧電体および電極
    からなるセンサ基材を、該共振用反射板との間にエコー
    を反射する気体層を設けて支持部材に取付けたことを特
    徴とするセンサ。
  2. 【請求項2】 前記高分子圧電体がλ/2モードおよび
    /またはλ/4モード可能な高分子圧電体で構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のセンサ。
  3. 【請求項3】 前記センサ基材、該気体層および該支持
    部材の積層位置におけるセンサの厚さが0.1mm〜
    0.8mmであることを特徴とする請求項1または2記
    載のセンサ。
  4. 【請求項4】 前記高分子圧電体が、ポリフッ化ビニリ
    デン、フッ化ビニリデンと3フッ化エチレンとの共重合
    体、フッ化ビニリデンと4フッ化エチレンとの共重合
    体、およびシアノビニリデンと酢酸ビニルとの共重合体
    から選ばれた一つであることを特徴とする請求項1、2
    または3記載のセンサ。
  5. 【請求項5】 前記高分子圧電体がフッ素系高分子重合
    体からなることを特徴とする請求項1、2または3記載
    のセンサ。
  6. 【請求項6】 前記フッ素系高分子重合体がフッ化ビニ
    リデンと3フッ化エチレンとの共重合体であることを特
    徴とする請求項5記載のセンサ。
  7. 【請求項7】 前記共振用反射板が電極を兼ねている請
    求項1〜6記載のいずれかに記載のセンサ。
  8. 【請求項8】 共振用反射板、高分子圧電体、電極およ
    び保護部材を順次積層した構造のセンサ基材を構成し、
    該センサ基材を該共振用反射板との間にエコーを反射す
    る密封された気体層を設けて支持部材に取付けたセンサ
    であって、該高分子圧電体がλ/2およびλ/4モード
    可能なフッ素系高分子重合体からなる高分子圧電体で構
    成されていることを特徴とするセンサ。
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