JPH09232991A - 増設可能無線機システム - Google Patents

増設可能無線機システム

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JPH09232991A
JPH09232991A JP8039180A JP3918096A JPH09232991A JP H09232991 A JPH09232991 A JP H09232991A JP 8039180 A JP8039180 A JP 8039180A JP 3918096 A JP3918096 A JP 3918096A JP H09232991 A JPH09232991 A JP H09232991A
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JP8039180A
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Masahiro Onoda
雅浩 小野田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設の無線機に、送受信アンテナを共用して
新たな無線機を増設することができる増設可能無線機シ
ステムに関し、増設無線機の調整を簡単にできるように
することを課題とする。 【解決手段】 既設送信部1からの規定送信出力の送信
信号を折り返し手段6により既設受信部2に送り、RS
SI電圧VTRを増設送信部調整手段7が記憶する。つぎ
に増設送信部4からの送信信号を折り返し手段6により
既設受信部2に送り、既設受信部2で検出されるRSS
I電圧VTEを、増設送信部調整手段7がRSSI電圧V
TRと比較し、それらの差が無くなるように増設送信部4
の送信出力の調整を行う。また、既設送信部1からの送
信信号を折り返し手段6により既設受信部2および増設
受信部5に送る。増設受信部調整手段8は、既設受信部
2で検出されるRSSI電圧VRRと、増設受信部5で検
出されるRSSI電圧VREとの差が無くなるように増設
受信部5のオフセット電圧の調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設の無線機に、
送受信アンテナを共用して新たな無線機を増設すること
ができる増設可能無線機システムに関し、特に、PHS
(Personal Handyphone System)の基地局等において無線
機を設置後に回線数を増やすために新たに無線機を増設
することが簡単にできる増設可能無線機システムに関す
る。
【0002】近年、PHSの需要が高まり、1基地局当
たりの回線数の増大が望まれている。
【0003】
【従来の技術】PHSでは、1台の無線機が1つのキャ
リアを使用して、TDD(Time Division Duplex)方式に
よって送受信を行っている。TDD方式では、5msの
時間を8スロットに分割し、前半の4スロットを基地局
から移動局への下り回線に使用し、後半の4スロットを
移動局から基地局への上り回線に使用し、これを繰り返
している。このうち、上り下り回線の各1スロットを制
御チャネル(C−CH)に割り当て、残りの各3スロッ
トを通話チャネル(T−CH)に割り当てている。この
ため、無線機を1台しか備えていない基地局は3回線の
サービスができるだけであり、この基地局のエリアのト
ラフィックが増大した場合、通話不可能な移動局が発生
してしまう。これを解消するために、基地局に異なるキ
ャリアを使用する無線機を増設し、使用できる回線数を
増やす方法が用いられる。無線機を増設した場合、制御
チャネルは共通で使用できるので、増設無線機1台当た
り4通話回線が増えることになる。
【0004】基地局に無線機を増設するとき、増設した
無線機用のアンテナを新たに設ける方法もあるが、既設
のアンテナを共用して無線機のみ増設する方法がより効
果的である。この場合、増設無線機の送受信部を、既設
無線機内に設けられている送受信切替スイッチと送受信
部との間に合成部や分配部を介して接続するようにし、
増設無線機の送受信部は、送受信切替スイッチ、アンテ
ナ接栓、同軸ケーブルを介して送受信アンテナに接続さ
れる。こうした接続経路となることから、増設する無線
機の調整を増設前に行っても正確な調整ができないの
で、増設後に増設無線機の調整を行う必要がある。
【0005】従来、既設無線機に増設無線機を接続した
ときの増設無線機の送信部の送信出力の調整は、既設無
線機のアンテナ接栓から同軸ケーブルを外し、このアン
テナ接栓にパワーメータを接続して増設無線機の送信部
からの送信出力を測定することによって行われていた。
また、増設無線機の受信部のRSSI(Received Signal
Strength Indicator)調整は、同様に外されたアンテナ
接栓に標準信号発生器を接続して増設無線機の受信部へ
標準信号を入力させることによって行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、PHSの基地
局は、電話ボックスの上や建物の側壁等の高い位置に設
けられることが多いので、無線機増設時の調整は、基地
局を取り外して地上で行うか、またはパワーメータや標
準信号発生器等を基地局設置位置まで持ち運んで行うか
が必要であった。これでは、いずれにしても調整が煩わ
しいため、簡単に調整できる方法や手段が望まれてい
た。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、増設無線機の調整を簡単に行うことができる
ようにした増設可能無線機システムを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記目的を達
成するために、図1に示すように、既設の無線機の送信
部1および受信部2と、既設の送信部1および受信部2
が使用する送受信アンテナ3を共用する増設の無線機の
送信部4および受信部5と、既設送信部1の出力信号ま
たは増設送信部4の出力信号を既設受信部2および増設
受信部5に入力させる折り返し手段6と、既設受信部2
の受信レベル信号を基に増設送信部4の調整を行う増設
送信部調整手段7と、既設受信部2の受信レベル信号お
よび増設受信部5の受信レベル信号を基に増設受信部5
の調整を行う増設受信部調整手段8とを有することを特
徴とする増設可能無線機システムが提供される。
【0009】以上のような構成において、まず、既設の
送信部1の送信出力が規定の値になるように出力調整回
路が予め調整され、また、規定電力の受信信号の入力に
対して既設受信部2のRSSI電圧が規定の値になるよ
うにRSSI調整回路のオフセット電圧が予め調整され
る。
【0010】つぎに、規定の送信出力に調整された既設
送信部1から送信信号を出力する。これを折り返し手段
6により既設受信部2に送る。このとき既設受信部2で
検出されるRSSI電圧VTRを増設送信部調整手段7が
記憶しておく。つぎに増設送信部4から送信信号を出力
し、これを折り返し手段6により既設受信部2に送る。
このとき既設受信部2で検出されるRSSI電圧V
TEを、増設送信部調整手段7がRSSI電圧VTRと比較
し、それらの差が無くなるように増設送信部4の送信出
力の調整を行う。これにより増設送信部4の送信出力が
規定の値に調整されたことになる。
【0011】また、規定の送信出力に調整された既設送
信部1から送信信号を出力する。これを折り返し手段6
により既設受信部2および増設受信部5に送る。このと
き既設受信部2で検出されるRSSI電圧VRRと、増設
受信部5で検出されるRSSI電圧VREとを増設受信部
調整手段8が比較する。そして、増設受信部調整手段8
が、それらの差が無くなるように増設受信部5のオフセ
ット電圧の調整を行う。この結果、増設受信部5が出力
するRSSI電圧が規定の値に調整されたことになる。
【0012】こうして、基地局を取り外すこともなく、
またパワーメータや標準信号発生器等を基地局設置位置
まで持ち運ぶこともなく、増設無線機の調整を簡単に行
うことができる。なお、この調整は自動的に行うことが
可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。まず、本発明の実施の形態の原理
構成を、図1を参照して説明する。本発明の実施の形態
は、既設の無線機の送信部1および受信部2と、既設の
送信部1および受信部2が使用する送受信アンテナ3を
共用する増設の無線機の送信部4および受信部5と、既
設送信部1の出力信号または増設送信部4の出力信号を
既設受信部2および増設受信部5に入力させる折り返し
手段6と、既設受信部2の受信レベル信号を基に増設送
信部4の調整を行う増設送信部調整手段7と、既設受信
部2の受信レベル信号および増設受信部5の受信レベル
信号を基に増設受信部5の調整を行う増設受信部調整手
段8とから構成される。
【0014】図2は、こうした実施の形態の詳しい構成
を示す構成図である。なお、図2に示す構成と図1に示
す構成との対応関係については、図2の説明の後に記述
する。
【0015】図2において、送受信共用アンテナ11に
RF共用部12を介して既設送信部13、既設受信部1
4、増設送信部15、および増設受信部16が接続され
る。既設送信部13、既設受信部14、増設送信部1
5、および増設受信部16には制御部17および図示を
省略した信号処理部が接続される。信号処理部から既設
送信部13および増設送信部15には変調データが送ら
れ、既設受信部14および増設受信部16から信号処理
部へは復調データが送られる。既設送信部13および増
設送信部15の内部構成については図3を参照して後述
し、既設受信部14および増設受信部16の内部構成に
ついては図4を参照して後述する。
【0016】RF共用部12は、送受信切替スイッチ1
8、折り返し回路19、合成器20、分配器21から構
成される。折り返し回路19は切替スイッチ19a,1
9c、減衰器19bから構成される。
【0017】制御部17は、既設送信部13、既設受信
部14、増設送信部15、および増設受信部16に各種
制御信号を送り、回線設定制御等を行う。その他に、制
御部17には、無線機増設時の増設送信部15の調整を
行うために、切替スイッチ22、VTR記憶部23、VTE
記憶部24、および比較部25が設けられ、また、増設
受信部16の調整を行うために、VRR記憶部26、VRE
記憶部27、および比較部28が設けられる。切替スイ
ッチ22およびVRR記憶部26には既設受信部14から
RSSI電圧が送られ、VRE記憶部27には増設受信部
16からRSSI電圧が送られる。RSSI電圧は、図
4を参照して後述するオフセット電圧加算回路62から
送られる。比較部25の出力は増設送信部15のリファ
レンス電圧発生部46(図3にて後述)へ送られ、比較
部28の出力は増設受信部16のオフセット電圧発生部
63(図4にて後述)へ送られる。
【0018】図1の既設送信部1、既設受信部2、増設
送信部4、および増設受信部5が図2の既設送信部1
3、既設受信部14、増設送信部15、および増設受信
部16にそれぞれ対応し、図1の送受信アンテナ3が図
2の送受信共用アンテナ11に対応し、図1の折り返し
手段6が図2の折り返し回路19に対応し、図1の増設
送信部調整手段7が図2の切替スイッチ22、VTR記憶
部23、VTE記憶部24、および比較部25に対応し、
図1の増設受信部調整手段8が図2のVRR記憶部26、
RE記憶部27、および比較部28に対応する。
【0019】図3は既設送信部13および増設送信部1
5の内部構成を示すブロック図である。既設送信部13
および増設送信部15は同じ内部構成となっている。す
なわち、信号処理部(図示せず)から変調データが変調
器31に入力され、変調器31は、搬送波発生器32か
ら送られた搬送波を用いて変調データをディジタル変調
する。周波数変換器33は局部発振器34からの局部発
振信号を用いて入力信号の周波数を送信周波数に変換す
る。バンドパスフィルタ35,37は送信周波数帯域以
外の周波数をカットする。可変利得増幅器36はAPC
制御部45から出力される制御信号に応じて利得を可変
する。可変利得増幅器36の出力は前置増幅器38、電
力増幅器39で増幅され、方向性結合器40で一部が検
波器43へ分岐される。送信信号はアイソレータ41を
経、ローパスフィルタ42で高調波がカットされ、図2
の合成器20へ送られる。
【0020】方向性結合器40で分岐された送信信号の
一部は検波器43により出力電力に応じた直流電圧に変
換され、リファレンス電圧発生部46から送られたリフ
ァレンス電圧と比較部44で比較される。比較部44は
それらの差分の電圧を発生し、APC制御部45は、そ
の差分電圧が0になるような制御信号を発生して可変利
得増幅器36へ供給する。リファレンス電圧発生部46
で発生するリファレンス電圧は、外部からの調整信号
(高レベル信号および低レベル信号)によって可変でき
るようになっており、既設送信部13におけるリファレ
ンス電圧発生部46では、既設送信部13の送信出力が
規定の値になるようにリファレンス電圧が予め調整され
る。また、増設送信部15におけるリファレンス電圧発
生部46では、制御部17の比較部25からの比較結果
(後述のように高レベル信号または低レベル信号)によ
ってリファレンス電圧が調整される。
【0021】図4は既設受信部14および増設受信部1
6の内部構成を示すブロック図である。既設受信部14
および増設受信部16は同じ内部構成となっている。す
なわち、図2の分配器21からバンドパスフィルタ51
へ入力された受信信号は、受信周波数帯域外の周波数を
カットされ、ローノイズアンプ52を介して周波数変換
器53へ入力される。周波数変換器53は、局部発振器
54からの局部発振信号を用いて受信信号の周波数を第
1の中間周波数に変換する。バンドパスフィルタ55は
周波数変換器53の出力からイメージ周波数を除去する
ためのフィルタである。第1の中間周波数信号は中間周
波増幅器56を経て周波数変換器57へ入力される。周
波数変換器57は、局部発振器58からの局部発振信号
を用いて第1の中間周波数信号の周波数を第2の中間周
波数に変換する。バンドパスフィルタ59は、周波数変
換器57の出力からイメージ周波数を除去するととも
に、シャープな周波数選択特性を備えるようにしたフィ
ルタである。中間周波増幅器60は、第1の中間周波数
信号を増幅して復調器61へ送るとともに、検波を行
い、受信電力に応じた直流電圧をオフセット電圧加算回
路62へ送る。復調器61はディジタル復調を行い、得
られた復調データを信号処理部(図示せず)へ送る。
【0022】オフセット電圧加算回路62は、オフセッ
ト電圧発生部63から送られたオフセット電圧に、中間
周波増幅器60から送られた直流電圧を加算してRSS
I電圧として出力する。RSSI電圧は、図2の制御部
17の切替スイッチ22、V RR記憶部26、VRE記憶部
27に送られるとともに、ハンドオフ制御に使用された
り、受信レベル表示に使用される。オフセット電圧発生
部63が発生するオフセット電圧は、外部からの調整信
号(高レベル信号および低レベル信号)によって可変で
きるようになっており、既設受信部14におけるオフセ
ット電圧発生部63では、規定の受信入力信号を受信し
たときに、既設受信部14のRSSI電圧が規定の値に
なるようにオフセット電圧が予め調整される。また、増
設受信部16におけるオフセット電圧発生部63では、
制御部17の比較部28からの比較結果(後述のように
高レベル信号または低レベル信号)によってオフセット
電圧が調整される。
【0023】つぎに、以上のような構成の無線機システ
ムの動作を説明する。まず図2において、増設送信部1
5および増設受信部16がまだ設けられていないときに
は、信号処理部(図示せず)からの送信信号が、既設送
信部13、合成器20、切替スイッチ19a、送受信切
替スイッチ18を介して送受信共用アンテナ11から送
信される(経路R1)。また、送受信切替スイッチ18
からの受信信号は、送受信切替スイッチ18、切替スイ
ッチ19c、分配器21、既設受信部14を介して信号
処理部へ送られる(経路R2)。
【0024】図5は、図2に示す回路のうちの各切替ス
イッチの動作を示す図である。この図5における表記法
を、図6を参照して説明する。すなわち、送受信切替ス
イッチ18を「SW1」と表記し、同様に、切替スイッ
チ19aを「SW2」、切替スイッチ19cを「SW
3」、切替スイッチ22を「SW4」と表記する。ま
た、各切替スイッチの3つの端子に図6のような番号
「1,2,3」をそれぞれ付与する。そして、例えば切
替スイッチ19a(SW2)の端子2と端子3とが接続
状態のときには「2−3」と表記するようにする。
「─」はどんな接続状態でもよい場合を示す。
【0025】増設送信部15および増設受信部16がま
だ設けられていないときには、図5の欄C5、欄C6の
ように各切替スイッチが動作される。なお、各切替スイ
ッチの動作制御は制御部17によって行われる。
【0026】ここで、増設送信部15および増設受信部
16が新たに設けられ、増設送信部15を調整しようと
した場合、まず、図5の欄C1のように各切替スイッチ
が動作される。これにより、図2において、規定の送信
出力に調整された既設送信部13から送信信号が、合成
器20、切替スイッチ19a、減衰器19b、切替スイ
ッチ19c、分配器21を経て(経路R3)、既設受信
部14に送られる。既設受信部14で得られたRSSI
電圧は、切替スイッチ22を経てVTR記憶部23へ送ら
れ、RSSI電圧VTRとして記憶される。
【0027】この後、図5の欄C2のように各切替スイ
ッチが動作される。これにより、図2において、規定の
送信出力に調整された既設送信部13から送信信号が、
合成器20、切替スイッチ19a、減衰器19b、切替
スイッチ19c、分配器21を経て(経路R3)、既設
受信部14に送られる。既設受信部14で得られたRS
SI電圧は、切替スイッチ22を経てVTE記憶部24へ
送られ、RSSI電圧VTEとして記憶される。
【0028】増設送信部15の調整後には、既設送信部
13の出力信号と増設送信部15の出力信号とは合成器
20以降で同じ経路を通る。そのため、RSSI電圧V
TEをRSSI電圧VTRと比較して、それらの差がなくな
るように増設送信部15の送信出力を調整すれば、送受
信共用アンテナ11から放射される増設送信部15の送
信出力は、規定値に調整された既設送信部13の送信出
力と同じになる筈である。そこで、比較部25は、RS
SI電圧VTEをRSSI電圧VTRと比較し、RSSI電
圧VTEがRSSI電圧VTRよりも高ければ、低レベル信
号を増設送信部15のリファレンス電圧発生部46へ出
力し、一方、RSSI電圧VTEがRSSI電圧VTRより
も低ければ、高レベル信号を増設送信部15のリファレ
ンス電圧発生部46へ出力する。リファレンス電圧発生
部46は、低レベル信号が入力されれば、リファレンス
電圧を所定量だけ低下させ、高レベル信号が入力されれ
ば、リファレンス電圧を所定量だけ上昇させる。その結
果、低レベル信号と高レベル信号とが同じ確率で入力さ
れるようになると、リファレンス電圧発生部46は、事
実上、一定の値のリファレンス電圧を発生することにな
る。これによって、増設送信部15の出力電力が規定の
値に調整されたことになる。
【0029】つぎに、増設受信部16を調整しようとし
た場合、まず、図5の欄C3,C4のように各切替スイ
ッチが動作される。これにより、図2において、規定の
送信出力に調整された既設送信部13から送信信号が、
合成器20、切替スイッチ19a、減衰器19b、切替
スイッチ19c、分配器21を経て(経路R3)、既設
受信部14および増設受信部16に送られる。既設受信
部14で得られたRSSI電圧はVRR記憶部26へ送ら
れ、RSSI電圧VRRとして記憶される。また、増設受
信部16で得られたRSSI電圧はVRE記憶部27へ送
られ、RSSI電圧VREとして記憶される。
【0030】既設受信部14では前述のように、規定の
受信入力信号を受信したときに、RSSI電圧が規定の
値になるようにオフセット電圧が予め調整されている。
そのため、RSSI電圧VREをRSSI電圧VRRと比較
して、それらの差がなくなるように増設受信部16のオ
フセット電圧を調整すれば、増設受信部16のRSSI
電圧は、規定値に調整された既設受信部14のRSSI
電圧と同じになる筈である。そこで、比較部28は、R
SSI電圧VREをRSSI電圧VRRと比較し、RSSI
電圧VREがRSSI電圧VRRよりも高ければ、低レベル
信号を増設受信部16のオフセット電圧発生部63へ出
力し、一方、RSSI電圧VTEがRSSI電圧VTRより
も低ければ、高レベル信号を増設受信部16のオフセッ
ト電圧発生部63へ出力する。オフセット電圧発生部6
3は、低レベル信号が入力されれば、オフセット電圧を
所定量だけ低下させ、高レベル信号が入力されれば、オ
フセット電圧を所定量だけ上昇させる。その結果、低レ
ベル信号と高レベル信号とが同じ確率で入力されるよう
になると、オフセット電圧発生部63は、事実上、一定
の値のオフセット電圧を発生することになる。これによ
って、増設受信部16のRSSI電圧が規定の値に調整
されたことになる。
【0031】以上のように、増設送信部15および増設
受信部16が新たに設けられ、それぞれの調整が完了す
ると、増設送信部15のリファレンス電圧発生部46の
発生するリファレンス電圧は調整後のリファレンス電圧
値に固定され、また、増設受信部16のオフセット電圧
発生部63の発生するオフセット電圧も調整後のオフセ
ット電圧値に固定される。そして、図5の欄C5,C6
のように各切替スイッチが動作されて、通常の送受信が
開始される。
【0032】以上のようにして、増設送信部15および
増設受信部16の調整を、基地局を取り外すこともな
く、またパワーメータや標準信号発生器等を基地局設置
位置まで持ち運ぶこともなく、自動的に簡単に行うこと
が可能となる。
【0033】なお、上記の実施の形態では、制御部17
にVTE記憶部24、VRR記憶部26、およびVRE記憶部
27を設けて各RSSI電圧をそれぞれ記憶するように
しているが、これらを備えずに、比較部25はRSSI
電圧VTEの入力と同時に比較を行い、比較部28はRS
SI電圧VRRおよびRSSI電圧VREの入力と同時に比
較を行うようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、既設送
信部の出力信号または増設送信部の出力信号を折り返し
て既設受信部および増設受信部に入力させ、既設受信部
の受信レベル信号を基に増設送信部の調整を行い、ま
た、既設受信部の受信レベル信号および増設受信部の受
信レベル信号を基に増設受信部の調整を行うようにし
た。これにより、基地局を取り外すこともなく、またパ
ワーメータや標準信号発生器等を基地局設置位置まで持
ち運ぶこともなく、増設無線機の調整を簡単に行うこと
を可能とした。しかも自動的に行うことを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態の詳しい構成を示す構成図
である。
【図3】既設送信部および増設送信部の内部構成を示す
ブロック図である。
【図4】既設受信部および増設受信部の内部構成を示す
ブロック図である。
【図5】図2に示す回路の各切替スイッチの動作を示す
図である。
【図6】図5における表記法を説明するための、図2を
基にした図である。
【符号の説明】
1 既設送信部 2 既設受信部 3 送受信アンテナ 4 増設送信部 5 増設受信部 6 折り返し手段 7 増設送信部調整手段 8 増設受信部調整手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設の無線機に、送受信アンテナを共用
    して新たな無線機を増設することができる増設可能無線
    機システムにおいて、 既設の無線機の送信部および受信部と、 前記既設の送信部および受信部が使用する送受信アンテ
    ナを共用する増設の無線機の送信部および受信部と、 前記既設送信部の出力信号または前記増設送信部の出力
    信号を前記既設受信部および前記増設受信部に入力させ
    る折り返し手段と、 前記既設受信部の受信レベル信号を基に前記増設送信部
    の調整を行う増設送信部調整手段と、 前記既設受信部の受信レベル信号および前記増設受信部
    の受信レベル信号を基に前記増設受信部の調整を行う増
    設受信部調整手段と、 を有することを特徴とする増設可能無線機システム。
  2. 【請求項2】 前記増設送信部調整手段は、前記既設受
    信部が前記増設送信部の出力信号を前記折り返し手段を
    介して受信したときの受信レベル信号が、前記既設受信
    部が前記既設送信部の出力信号を前記折り返し手段を介
    して受信したときの受信レベル信号と同じになるように
    前記増設送信部の調整を行うことを特徴とする請求項1
    記載の増設可能無線機システム。
  3. 【請求項3】 前記増設送信部調整手段は、 前記既設受信部が前記既設送信部の出力信号を前記折り
    返し手段を介して受信したときの受信レベル信号を記憶
    する記憶手段と、 前記既設受信部が前記増設送信部の出力信号を前記折り
    返し手段を介して受信したときの受信レベル信号を前記
    記憶手段に記憶された受信レベル信号と比較する比較手
    段と、 前記比較手段の比較結果を前記増設送信部の出力調整回
    路にフィードバックして前記増設送信部の送信出力を調
    整する送信出力調整手段と、 を含むことを特徴とする請求項1記載の増設可能無線機
    システム。
  4. 【請求項4】 前記増設受信部調整手段は、前記増設受
    信部が前記既設送信部の出力信号を前記折り返し手段を
    介して受信したときの受信レベル信号が、前記既設受信
    部が前記既設送信部の出力信号を前記折り返し手段を介
    してを受信したときの受信レベル信号と同じになるよう
    ように前記増設受信部の調整を行うことを特徴とする請
    求項1記載の増設可能無線機システム。
  5. 【請求項5】 前記増設受信部調整手段は、 前記増設受信部が前記既設送信部の出力信号を前記折り
    返し手段を介して受信したときの受信レベル信号と、前
    記既設受信部が前記既設送信部の出力信号を前記折り返
    し手段を介して受信したときの受信レベル信号とを比較
    する比較手段と、 前記比較手段の比較結果を前記増設受信部のRSSI(R
    eceived Signal Strength Indicator)調整回路にフィー
    ドバックして前記増設受信部のオフセット電圧を調整す
    るオフセット電圧調整手段と、 を含むことを特徴とする請求項1記載の増設可能無線機
    システム。
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